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JPH08132138A - スリッティングラインにおける矯正用テンション装置 - Google Patents

スリッティングラインにおける矯正用テンション装置

Info

Publication number
JPH08132138A
JPH08132138A JP29567394A JP29567394A JPH08132138A JP H08132138 A JPH08132138 A JP H08132138A JP 29567394 A JP29567394 A JP 29567394A JP 29567394 A JP29567394 A JP 29567394A JP H08132138 A JPH08132138 A JP H08132138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strips
strip
steel
roll
slitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP29567394A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Okada
淳 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKADA GIKEN KOGYO KK
Original Assignee
OKADA GIKEN KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OKADA GIKEN KOGYO KK filed Critical OKADA GIKEN KOGYO KK
Priority to JP29567394A priority Critical patent/JPH08132138A/ja
Publication of JPH08132138A publication Critical patent/JPH08132138A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
  • Winding, Rewinding, Material Storage Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数条の帯鋼4の弛みを収容する為のピット
を不要とし、又はピットの深さを従来よりも浅くするこ
とができるようにすると共に、複数条の帯鋼4の厚みを
均一、又は略均一にすること。 【構成】 圧延された広幅の帯鋼2をスリッタ3により
所定幅寸法に切断して10条の帯鋼4を形成し、これら
10条の帯鋼4を1つの巻き取りドラム11に巻き付け
るスリッティングラインにおいて、10条の帯鋼4を巻
き付ける方向に巻き取りドラム11を回転駆動する回転
駆動部と、スリッタ3と巻き取りドラム11との間に設
けられ回転駆動部による回転駆動により巻き取りドラム
11に巻付けられる10条の帯鋼4に対して所定の張力
と所定の曲げ力とを付与して10条の帯鋼4の厚みを一
定又は略均一にすることができるように10条の帯鋼4
の上下に千鳥状に設けられ各々が回動自在の複数のワー
クロール38〜42と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延された広幅の金
属薄板をスリッタにより切断して複数条の帯板を形成
し、これら複数条の帯板をリコイラに巻き付けるスリッ
ティングラインにおいて、複数条の帯板の厚みを一定又
は略一定にすることができる矯正用テンション装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のスリッティングラインは、図8及
び図9に示すように、厚みが約2mmに圧延された広幅
の金属薄板(帯鋼2)をコイル1からほどいてスリッタ
3により10条の帯鋼4に剪断し、この剪断した10条
の帯鋼4をテンションパッド5に通した後に巻き取り装
置7によって巻き取るラインである。なお、巻き取り装
置7は、図8に示すように、巻き取り機8、デフレクタ
ロール9及びセパレータロール10からなっている。巻
き取り機8(テンションリール)は、10条の帯鋼4に
張力をかけて巻き取りドラム11にこの10条の帯鋼4
を巻き取り、所定の大きさのコイル15に巻き取り後、
ドラム11よりコイル15を引き出すことができる構成
である。そして、デフレクタロール9は、所定位置に固
定されている支持部22に回動自在に支持されている。
また、セパレータロール10は、両端部が軸受部により
回動自在に支持されている押圧用ロール12と、この押
圧用ロール12に設けられている9つの円板状のセパレ
ータ13とを備えている。夫々のセパレータ13の間隔
は、各条の帯鋼4の板幅と略同一である。このセパレー
タロール10は、エアーシリンダ31のピストンロッド
32に回動自在に設けられており、10条の帯鋼4がド
ラム11に巻き取られていくときに、帯鋼4のコイル1
5を外側から押圧してきつく巻き取ることができるよう
にしている。
【0003】次に、この巻き取り装置7の作用を説明す
る。デフレクタロール9を通過した10条の帯鋼4は、
図8に示すように巻き取りドラム11に巻き取られてい
くに従ってコイル15の直径が大きくなるが、コイル1
5の直径が増大するに従ってセパレータロール10は、
エアーシリンダ31に駆動されてコイル15の外側に向
かって移動する。これによって、10条の帯鋼4が巻き
取り機8に向かって移動する夫々の直線経路27とコイ
ル15とが接する接点位置17にセパレータロール10
を位置させることができる。その結果、夫々の帯鋼4を
巻き取りドラム11にきつく巻き取ることができると共
に、出来上がったフープ状コイル15の側面が比較的綺
麗に揃うように帯鋼4を巻き取ることができる。
【0004】次に、図8に示すスリッティングラインに
おいて、深いピット36を必要とする理由について説明
する。同図に示す圧延された広幅の帯鋼2を幅方向に切
断したときの断面形状は、図10(a)に誇張して示す
ように、両端部から中央部になる程厚みが厚くなってい
る(いわゆるロールクラウン)。これは、広幅の帯鋼2
を圧延機(図示せず)による圧延加工によって製作する
が、圧延機の一対のローラが両端部で支持されている構
造上、各ローラの中央部の軸間距離が鋼板によって押し
広げられることが原因して起こるものである。図10
(b)は、9枚のスリッタ3によって図10(a)に示
す広幅の帯鋼2を切断して得られた10条の帯鋼4の断
面形状を示す。この図10(b)に示す10条の帯鋼4
は、テンションパッド5によってテンション(張力)が
掛けられており、このようにテンションが掛けられた状
態で巻き取りドラム11に巻き取られていくので、厚み
の厚い帯鋼4が巻き取られて形成されるフープ状コイル
15の直径は、それよりも厚みの薄い帯鋼4のコイル1
5の直径よりも大きくなる。このように、厚みの厚い帯
鋼4のコイル15の直径がそれよりも厚みの薄い帯鋼4
のコイル15の直径よりも大きくなることにより、巻き
取りドラム11に巻き取られた厚みの厚い帯鋼4の長さ
は、厚みの薄い帯鋼4よりも長くなり、その結果、図1
1(帯鋼4を図8のC−C方向から見た図)に示すよう
に、厚みの薄い帯鋼4の弛み4aの長さL1 が厚みの厚
い帯鋼4の弛み4aの長さL2 よりも長くなる。従っ
て、図8に示すテンションパッド5の前段には、この弛
み4aの長さの差(L1 −L2 )と略対応する深さHの
ピット36を必要とする。なお、ピット36の深さは、
巻き取りドラム11に巻き付ける帯鋼4の長さにもよる
が、厚みが約2mmの帯鋼4を巻き取り装置7で巻き取
る場合、一般に約6mの深さのピット36を必要とす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のス
リッティングラインでは、その稼働率を高める為には、
巻き取りドラム11に巻き付ける帯鋼4の長さを長くす
ることにより達成することができるが、上述したよう
に、巻き取りドラム11に巻き付ける帯鋼4の長さを長
くする程、深いピット36を必要とするという問題があ
る。つまり、このように深さの深いピット36を設ける
為には、まず、床下にこのような深いピット36を設け
る為のスペースを必要とするので、スペースが無い場合
はピット36を設けることができないし、ピット36の
スペースが存在している場合でも深さが深くなる程ピッ
ト36の施工費用が高くなるというという問題がある。
【0006】そして、図10(b)に示すように、上記
従来のスリッティングラインにより加工された10条の
帯鋼4の厚みは不均一であり、中央部になる程厚くなっ
ており、この厚みのばらつきは、図10(a)に示す圧
延された広幅の帯鋼2の厚みのばらつきがそのまま出て
しまうという問題がある。そして、このように、10条
の帯鋼4の厚みが相違していると、夫々の帯鋼4を同一
の直径のコイル15に巻回した場合、各コイル15に巻
回されている夫々の帯鋼4の長さが相違することとなる
という問題もある。
【0007】また、広幅の帯鋼2をスリッタ3により所
定幅寸法に切断して帯鋼4に加工したとき、これら帯鋼
4は、図12に示すように、C反りが発生したり、図に
は示さないが捩じれや耳延び等が発生するという問題も
ある。
【0008】本発明は、帯鋼4の弛み4aを収容する為
のピット36を不要とし、又はピット36の深さを従来
よりも浅くすることができるようにすると共に、複数条
の帯鋼4の厚みを均一とし、又は略均一とすることがで
きることを主な特徴とするスリッティングラインにおけ
る矯正用テンション装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る矯正用
テンション装置は、圧延された広幅の金属薄板をスリッ
タにより所定幅寸法に切断して複数条の帯板を形成し、
これら複数条の帯板を1つのリコイラに巻き付けるスリ
ッティングラインにおいて、上記複数条の帯板を巻き付
ける方向に上記リコイラを回転駆動する駆動部と、上記
スリッタと上記リコイラとの間に設けられ上記駆動部に
よる回転駆動により上記リコイラに巻付けられる上記複
数条の帯板に対して所定の張力と所定の曲げ力とを付与
して上記複数条の帯板の厚みを一定又は略均一にするこ
とができるように上記複数条の帯板の上下に千鳥状に設
けられ各々が回動自在の複数のワークロールと、を具備
することを特徴とするものである。
【0010】第2の発明に係る矯正用テンション装置
は、第1の発明において、上記ワークロールから送出さ
れる上記複数条の帯板を上下から押圧して歪を除去する
ための補正ロールを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】第3の発明に係る矯正用テンション装置
は、第1の発明において、上記圧延された広幅の金属薄
板が上記スリッタ側に向かう移動に対して抵抗力を付加
するテンション装置を上記スリッタの前段に設けたこと
を特徴とするものである。
【0012】
【作用】第1の発明によると、スリッタが圧延された広
幅の金属薄板を所定幅寸法に切断して複数条の帯板を形
成し、複数のワークロールがこれら複数条の帯板に対し
て上下から交互に突き上げ、又は押し下げることにより
繰り返し引っ張り及び曲げを与える。このように、これ
ら複数のワークロールは、複数条の帯板を上下から交互
に突き上げ等を行っているので、帯板の搬送方向の移動
に対して所定の抵抗力を発生することができ、そして、
駆動部がリコイラを回転駆動することによってこれら複
数条の帯板に所定の張力を付与することができる。
【0013】このように、圧延機により圧延された広幅
の金属薄板(図7(a)参照)をスリッタによって切断
して複数条の帯板(図7(b)参照)を形成し、この複
数条の帯板に対して所定の張力を付与した状態でワーク
ロールによる引っ張り及び曲げ加工を行うことによっ
て、複数条の帯板の厚みを均一とし、又は略均一にする
と共に、各帯板のC反り(図12参照)、捩じれ、耳延
び等を除去した複数条の帯板(図7(c)参照)を形成
することができる。このように、複数条の帯板の厚みを
略均一又は均一にすることができるので、スリッティン
グライン中での帯板の弛みを解消し、又は従来よりも減
少させることができる。
【0014】第2の発明によると、ワークロールの後段
に補正ロールを設け、この補正ロールによって複数条の
帯板を上下から押圧することによって帯板の歪を除去す
ることができる。
【0015】第3の発明によると、テンション装置が、
圧延された広幅の金属薄板がスリッタ側に向かう移動に
対して抵抗力を付加することができるので、ワークロー
ルとリコイラとの間を通過する複数条の帯板の張力を増
加させることができる。
【0016】
【実施例】本発明に係るスリッティングラインにおける
矯正用テンション装置(以下、単に「矯正用テンション
装置」という。)の一実施例を各図を参照して説明す
る。図1に示すように、この矯正用テンション装置37
は、スリッティングラインに設けられており、このスリ
ッティングラインは、厚みSが約2mmで幅が約122
0mmであるコイル1からほどいた圧延された金属薄板
(帯鋼2)をスリッタ3により10条の帯鋼4に剪断
し、この剪断した10条の帯鋼4を矯正用テンション装
置37に通した後に巻き取り装置19によって巻き取る
ラインである。矯正用テンション装置37は、上下5つ
のワークロール38〜42と、巻き取り機(リコイラ)
8に設けられている回転駆動部(図示せず)と、を備え
ている。
【0017】5本のワークロール38〜42は、図5に
示すように、2本の上ワークロール38、39と3本の
下ワークロール40、41、42からなっており、全て
直径D1 が約45mm(35〜45mm)の円柱状体で
ある。そして、夫々が全て互いに平行しており、上下に
千鳥状に配設されている。また、上ワークロール38、
39の隣合うものどうしの間隔(ピッチ)及び下ワーク
ロール40、41、42の隣合うものどうしの間隔(ピ
ッチ)は、全て同一であり、その間隔(ピッチ)Pは例
えば約250mm(200〜250mm)である。これ
ら下ワークロール40、41、42は、夫々の中心軸線
が同一の水平面内に位置するように設けられている。そ
して、上ワークロール38、39と下ワークロール4
0、41、42の垂直方向の軸間距離Qは、ワークロー
ルの直径D1 と略等しく、D1 =45mmとすると、Q
=45mmである。なお、図4は、図3をA−A方向か
ら見た断面図であり、図4に示すように、2本の上ワー
クロール38、39は、両端部がこの矯正用テンション
装置37の昇降フレーム53に設けた軸受部43、43
に回動自在に支持されており、3本の下ワークロール4
0、41、42は、下側フレームに設けた軸受部43、
43に回動自在に支持されている。
【0018】これら5本の各ワークロール38〜42
は、図3に示すように、夫々バックアップロール44に
よりサポートされている。下ワークロール40、41、
42をサポートする夫々のバックアップロール44は、
同等であるので、下ワークロール41をサポートするバ
ックアップロール44を説明し、他の下ワークロール4
0、42をサポートする夫々のバックアップロール44
の説明を省略する。なお、各バックアップロール44の
直径D2 ≒2D1 であり、従って、ワークロールの直径
1 が45mmであるので、D2 は90mmである。バ
ックアップロール44は、図4に示すように、2つで1
つの組を構成し、5組からなっており、各組のバックア
ップロール44は、各組に対応して設けられている下側
支持部45、46、46、46、45に回動自在に支持
されている。そして、両端の2組の下側支持部45は、
下側フレーム47の上面に固定して設けてあり、中央の
3組の下側支持部46は、案内部48を介して下側フレ
ーム47に設けてある。これら中央の3組の下側支持部
46は、夫々別個に案内部48に対して図4の紙面と直
角の方向に摺動自在であり、これら3組の各下側支持部
46を摺動させるときは、図3に示す3つの調整ボルト
49のうち対応する調整ボルト49(図3には1つの調
整ボルト49が現れている。)を回動すればよい。各調
整ボルト49は、先端が対応する下側支持部と回動自在
に結合すると共に、調整ボルト支持部50に設けた雌ね
じに螺合しており、この調整ボルト支持部50を介して
下側フレーム47に取り付けてある。
【0019】つまり、例えば図4に示す3組の下側バッ
クアップロール44のうちの右端のバックアップロール
44を同図の紙面の表面側に移動させ、左端のバックア
ップロール44を同図の紙面の裏面側に移動させて固定
することにより、対応するワークロール38の中心軸線
の向きを上記各バックアップロール44に沿う方向に移
動させることができる。これによって、図4の紙面の表
面から裏面側に向かって移動する帯鋼4を図4の右側に
ずらすことができる。同様に、バックアップロール44
を上記と反対の方向に移動させて固定することにより、
帯鋼4を図4の左側にずらすことができる。このよう
に、下側のバックアップロール44の固定位置を調整す
ることにより、スリットされた帯鋼4の搬送方向(ステ
アリング)を補正することができる。
【0020】ただし、図3に示すように、帯鋼4の搬送
方向に沿って設けられている3組のバックアップロール
44は、共通の1つの下側支持部46に支持されている
ので、1本の調整ボルト49を回動することにより、共
通の1つの下側支持部46に支持されている3組のバッ
クアップロール44の位置を調整することができる。ま
た、図3に示すように、下側支持部46の下面と案内部
48の上面とは、互いに傾斜面51で当接しているの
で、調整ボルト49を回動して下側支持部46を前後に
摺動させることにより、この下側支持部46に設けられ
ているバックアップロール44を昇降調整することがで
きる。図6は、バックアップロール44を図4のB−B
方向から見た断面図である。
【0021】上ワークロール38、39をサポートする
夫々のバックアップロール44は、同等であるので、上
ワークロール38をサポートするバックアップロール4
4を説明し、他の上ワークロール39をサポートするバ
ックアップロール44の説明を省略する。上ワークロー
ル38をサポートするバックアップロール44は、図4
に示すように、2つで1つの組を構成し、5組からなっ
ており、各組のバックアップロール44は、各組に対応
して設けられている上側支持部52に回動自在に支持さ
れている。そして、5組の上側支持部52は、昇降フレ
ーム53に固定して設けてある。この昇降フレーム53
は、その両端部に互いに平行して支持ボルト54を突設
してあり、各支持ボルト54にはナット(図示せず)が
螺合しており、これら2つのナットは、回動自在に上側
フレーム55に設けてあり、連結軸56を介して互いに
連結している。つまり、この連結軸56を回動すること
によりナット、支持ボルト54及び昇降フレーム53を
介して上ワークロール38をサポートするバックアップ
ロール44を昇降移動することができ、この連結軸56
は、油圧モータ57によって回動駆動される。このよう
に、昇降フレーム53を昇降させることによりバックア
ップロール44及び上ワークロール38を一体にして昇
降移動させることができ、これによって上ワークロール
38の下ワークロール40〜42に対する押込量を変更
することができる。この押込量を変更することにより所
望の曲げ量を帯鋼4に付与することができる。即ち、帯
鋼4の曲げ量を大きくする程、帯鋼4の延び率を大きく
することができる。
【0022】なお、図3に示す58は、補正ロールであ
り、この補正ロール58は、上側ロール59と下側ロー
ル60を備えている。上側ロール59は、上側支持部6
1に回動自在に支持されており、この上側ロール59が
支持されている上側支持部61は、上ワークロール38
及びバックアップロール44を昇降移動することができ
昇降装置と同等の昇降装置により昇降移動することがで
きる構成となっている。下側ロール60は、下側支持部
62に回動自在に支持されており、この下側支持部62
は、油圧シリンダ63のピストンロッド64の上端部に
結合しており、油圧シリンダ63は、下側フレーム47
に固定して取り付けられている。この油圧シリンダ63
は、圧油によってピストンロッド64を上昇させること
によって、下側ロール60と上側ロール59との間に帯
鋼4を挟み込んで押圧し、これによって帯鋼4に残留す
るC反り、捩じれ等の歪を除去することができる。
【0023】回転駆動部(図示せず)は、図1に示す巻
き取り機(リコイラ)8に設けられており、巻き取りド
ラム11を同図において反時計方向に回転駆動して10
条の帯鋼4に所定の延びを与えながら巻き取るように機
能する。つまり、図1に示す巻き取り装置19と図8に
示す従来の巻き取り装置7は、両者共に巻き取りドラム
11を回転駆動する為の回転駆動部を有する点で共通す
るが、図8に示す従来の巻き取り装置7では、巻き取り
ドラム11を回転駆動する為の駆動力が複数条の帯鋼4
を巻き取りドラム11にきつく巻き取る為に必要とする
大きさであるのに対して、図1に示すこの実施例の巻き
取り装置19では、10条の帯鋼4に所定の張力を与え
て例えば約0.3%の延びを与えることができる大きさ
である点で両者は相違する。なお、この実施例の巻き取
り機8の巻き取り張力Tは、帯鋼4の単位断面積当たり
の張力が4Kgf/mm2 (2〜4Kgf/mm2 )と
なるようにしてあるので、巻き取り張力T=4Kgf/
mm2 ×2mm×1220mm=9760Kgfであ
る。
【0024】そして、このように、回転駆動部により巻
き取りドラム11を回転駆動することにより10条の帯
鋼4を巻き取りドラム11に巻き付ける構成であるの
で、ワークロールを回転駆動することにより10条の帯
鋼4を巻き取りドラム11側に送出する従来のローラレ
ベラの方式と比較して、ワークロールの本数を減少する
ことができ、その結果、ワークロールの保守、点検のコ
ストを軽減することができる。
【0025】次に、上記のように構成した矯正用テンシ
ョン装置37の作用を説明する。まず、コイル1からか
らほどいた圧延された帯鋼2(図7(a)参照)をスリ
ッタ3により10条の帯鋼4(図7(b)参照)に剪断
する。なお、圧延された広幅の帯鋼2を幅方向に切断し
たときの断面形状は、図7(a)、(b)に誇張して示
すように、両端部から中央部になる程厚みが厚くなって
いる。これは、従来例に記載したように、圧延機の上下
のローラの中央部の軸間距離が鋼板によって押し広げら
れることが原因して起こるものである。
【0026】次に、5つのワークロール38〜42が、
これら10条の帯鋼4の移動(図3の矢印65の方向の
移動。)によって回転し、10条の帯鋼4に対して上下
から交互に突き上げ、又は押し下げることにより繰り返
し引っ張り及び曲げを与える。このように、5つのワー
クロール38〜42は、10条の帯鋼4を上下から交互
に突き上げ等を行っているので、帯鋼4の図1に示す搬
送方向65の移動に対して所定の抵抗力を発生すること
ができ、そして、回転駆動部が巻き取りドラム(リコイ
ラ)11を回転駆動しているので、10条の帯鋼4に所
定の張力を付与することができる。
【0027】このように、帯鋼4に対して所定の張力を
付与した状態でワークロール38〜42による引っ張り
及び曲げ加工を行うことによって、帯鋼4の厚みを略均
一にすると共に、各帯鋼4のC反り(図12参照)、捩
じれ、耳延び等を除去した帯鋼4(図7(c)参照)を
形成することができる。
【0028】その際、図7の(b)と(c)に示すよう
に、10条の帯鋼4は、両端部から中央部に至る程その
厚みが厚くなっているので、ワークロール38〜42を
通過する際に、中央部及びその近傍の帯鋼4は、厚みが
薄くなり、その薄くなった厚みの分だけ長さが長くな
る。この延びが約0.3%である。一方、両端部及びそ
の近傍の帯鋼4は、上記中央部の帯鋼4の延び率(約
0.3%)だけ延ばされるが、その延ばされた分だけ幅
が狭くなり、厚みは殆ど変化しない。このように、10
条の帯鋼4の長さを略均一に約0.3%延ばすことによ
り、10条の帯鋼4の厚みを略均一にすることができ、
これによって、巻き取りドラム11に巻き取られる10
条の帯鋼4のコイル15の直径を略均一にすることがで
きる。その結果、従来において発生していたスリッティ
ングライン中での帯鋼4の弛みを解消することができ
る。
【0029】ただし、図7の(b)と(c)では、10
条の帯鋼4の中脹れの状態を誇張して描いているが、実
際は中央部と両端部の厚みの差は、数ミクロン〜数十ミ
クロン程度であり、従って、これら10条の帯鋼4の厚
み及び幅の変化は微小であり、帯鋼4の形状を予め定め
られている規格寸法の範囲内に収めることができる。
【0030】また、この実施例では、図1に示すよう
に、ワークロール38〜42の後段に補正ロール58を
設けてあり、この補正ロール58は、ワークロール38
〜42により加工された図7(c)に示す10条の帯鋼
4の移動(図3に示す矢印65の方向の移動。)に伴っ
て回転し、帯鋼4を更に圧延して図7(d)に示す10
条の帯鋼4に加工する。これによって、10条の帯鋼4
の厚みを更に均一にすることができ、各帯鋼4のC反り
(図12参照)、捩じれ、耳延び等を更に綺麗に除去す
ることができる。
【0031】このようにして10条の帯鋼4に対して所
定の張力を掛けた状態でこれら帯鋼4をワークロールに
通過させることにより、帯鋼4のC反り等を矯正するこ
とができる。従って、ワークロールは、帯鋼4に対して
所定の張力を付与する為に、帯鋼4の移動(矢印65の
方向への移動)に対して所定の抵抗力を発生する必要が
ある。しかし、厚みの比較的薄い例えば0.5mmの帯
鋼4では、所定の抵抗力を発生することができない場合
があり、そのような場合、図1に示すコイル1の反時計
方向の回転に対して或る一定の抗力を生じるようにこの
コイル1が巻回されているドラムにテンション装置(図
示せず)を設け、これら10条の帯鋼4のテンションを
増大する構成とし、これによって、10条の帯鋼4に必
要なテンションを掛けるようにすることができる。
【0032】ただし、図7(a)に示す広幅の帯鋼2の
断面形状の中央部と両端部との厚みの差が予め定めた規
格よりも大きい場合、10条の帯鋼4の厚みを均一化す
ることができないことがある。このような場合には、図
1に一点鎖線で示すように、帯鋼4に弛み4bが生じる
のでこの弛み4bを収容する為のピット66を設ける必
要がある。しかし、矯正用テンション装置37により、
10条の帯鋼4の中央部と両端部との厚みの差を、広幅
の帯鋼2の厚みの差の例えば50(=x)%にすること
ができる場合は、この矯正用テンション装置37を使用
しない図8に示す従来のスリッティングラインと比較し
て、帯鋼4の弛み4aの長さL1 を50(=x)%にす
ることができ、これによってピット の深さHを従来の
約50(=x)%にすることができる。
【0033】そして、上記10条の帯鋼4の矯正を、上
記矯正用テンション装置37を使用した場合と従来のロ
ーラレベラー(図示せず)を使用した場合とを比較する
と、矯正用テンション装置37では、ワークロール38
〜42の本数が5本で済むのに対して、従来のローラレ
ベラーでは19本必要であるので、矯正用テンション装
置37を使用した方がワークロールの本数が少なくて済
み、これによりワークロールの保守、点検、修理のコス
トを従来よりも低減することができるし、ワークロール
の調整を簡単に行うことができる。
【0034】また、上記実施例では、ワークロールの本
数を5本としたが、帯鋼4の形状、品質、硬度等の諸条
件に応じて5本以外の例えば4本、6本、7本、・・・
等とすることができる。
【0035】更に、上記実施例では、補正ローラ58を
設けたが、帯鋼4の形状、品質、硬度、歪等の諸条件に
応じて省略することができる。そして、上記実施例で
は、広幅の帯鋼2を10条の帯鋼4にスリットするスリ
ッティングラインに矯正用テンション装置37を設けた
が、10条以外の条数にスリットするスリッティングラ
インに矯正用テンション装置37を設けることができ
る。
【0036】
【発明の効果】第1の発明によると、複数条の帯板に対
して所定の張力を付与した状態でワークロールによる引
っ張り及び曲げ加工を行う構成としたので、複数条の帯
板の厚みを均一、又は略均一にすることができるという
効果がある。そして、各帯板のC反り(図12参照)、
捩じれ、耳延び等を除去した複数条の帯板を形成するこ
とができるという効果もある。また、複数条の帯板の厚
みを均一、又は略均一にすることができるので、スリッ
ティングライン中での帯板の弛みを解消し、又は従来よ
りも減少させることができ、これによって、帯板の弛み
部を収容するためのピットを不要とし、又はピットの深
さを従来よりも浅くすることができるという効果があ
る。このように、ピットを不要とし、又はピットの深さ
を従来よりも浅くすることができると、ピットの施工費
用を不要又は軽減することができるし、深さの深いピッ
トを設けるためのスペースが不要となるという効果があ
る。
【0037】そして、このように、複数条の帯板の厚み
を均一、又は略均一にすることができるので、夫々の帯
板を同一の直径のコイルに巻回した場合、各コイルに巻
回されている夫々の帯板の長さを等しく又は従来よりも
均一にすることができるという効果がある。
【0038】また、駆動部によりリコイラを回転駆動す
ることにより複数条の帯板をリコイラに巻き付ける構成
であるので、ワークロールを回転駆動することにより複
数条の帯板をリコイラに送出する従来のローラレベラと
比較して、ワークロールの本数を減少することができ、
その結果、ワークロールの保守、点検、修理のコストを
軽減することができ、調整を簡単に行うことができると
いう効果もある。
【0039】第2の発明によると、複数の帯板に形成さ
れているC反り、捩じれ等の歪が比較的大きい為に、ワ
ークロールによって完全に除去できない場合、これら除
去できなかった歪を、補正ロールが帯板を上下から押圧
することによって除去することができるという効果があ
る。
【0040】第3の発明は、テンション装置が、ワーク
ロールとリコイラとの間を通過する複数条の帯板の張力
を増加させることができる構成である。つまり、広幅の
金属薄板の横幅が比較的広い場合、その横幅が比較的狭
い場合と比較して、所定幅に切断された1条当たりの帯
板に掛かる張力が比較的小さくなり、所望の張力を得る
ことができないが、このテンション装置より張力を増加
させることによって複数条の各帯板に所望の張力を掛け
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る矯正用テンション装
置を適用したスリッテングラインを示す正面図である。
【図2】図1に示すスリッテングラインの平面図であ
る。
【図3】同実施例の矯正用テンション装置の縦断面図で
ある。
【図4】同実施例の矯正用テンション装置を図3のA−
A方向から見た断面図である。
【図5】同実施例のワークロール及びバックアップロー
ルの拡大正面図である。
【図6】同実施例のバックアップロールを図4のB−B
方向から見た拡大断面図である。
【図7】(a)はスリッタにより剪断される前の広幅の
帯鋼の誇張した拡大断面図、(b)はスリッタにより剪
断されて形成された10条の帯鋼の誇張した拡大断面
図、(c)はワークロール通過後の10条の帯鋼の誇張
した拡大断面図、(d)は補正ロール通過後の10条の
帯鋼の拡大断面図である。
【図8】従来のスリッテングラインを示す正面図であ
る。
【図9】図8に示す従来のスリッテングラインの平面図
である。
【図10】同従来のスリッテングラインを説明するため
の図であり、(a)はスリッタにより剪断される前の広
幅の帯鋼の誇張した拡大断面図、(b)はスリッタによ
り剪断されて形成された10条の帯鋼の誇張した拡大断
面図である。
【図11】同従来のスリッテングラインにより製作され
た10条の帯鋼の弛みを図8のC−C方向から見た図で
ある。
【図12】スリッタにより剪断された直後の帯鋼のC反
りを示す斜視図である。
【符号の説明】
2 広幅の帯鋼 3 スリッタ 4 複数条の帯鋼 11 巻き取りドラム(リコイラ) 37 矯正用テンション装置 38〜42 ワークロール 44 バックアップロール 47 下側フレーム 53 昇降フレーム 55 上側フレーム 58 補正ロール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延された広幅の金属薄板をスリッタに
    より所定幅寸法に切断して複数条の帯板を形成し、これ
    ら複数条の帯板を1つのリコイラに巻き付けるスリッテ
    ィングラインにおいて、上記複数条の帯板を巻き付ける
    方向に上記リコイラを回転駆動する駆動部と、上記スリ
    ッタと上記リコイラとの間に設けられ上記駆動部による
    回転駆動により上記リコイラに巻付けられる上記複数条
    の帯板に対して所定の張力と所定の曲げ力とを付与して
    上記複数条の帯板の厚みを一定又は略均一にすることが
    できるように上記複数条の帯板の上下に千鳥状に設けら
    れ各々が回動自在の複数のワークロールと、を具備する
    ことを特徴とするスリッティングラインにおける矯正用
    テンション装置。
  2. 【請求項2】 上記ワークロールから送出される上記複
    数条の帯板を上下から押圧して歪を除去するための補正
    ロールを設けたことを特徴とする請求項1に記載のスリ
    ッティングラインにおける矯正用テンション装置。
  3. 【請求項3】 上記圧延された広幅の金属薄板が上記ス
    リッタ側に向かう移動に対して抵抗力を付加するテンシ
    ョン装置を上記スリッタの前段に設けたことを特徴とす
    る請求項1に記載のスリッティングラインにおける矯正
    用テンション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105107873A (zh) * 2015-09-06 2015-12-02 南京钢铁股份有限公司 利用减少矫直机工作辊数目提高矫直能力的冷矫直工艺
CN105170704A (zh) * 2015-07-21 2015-12-23 安徽江威精密制造有限公司 压平装置
CN109940397A (zh) * 2019-03-25 2019-06-28 东阳市恒业钢带有限公司 一种宽板钢带纵剪分条成套设备及加工工艺

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