JPH0812588A - 組成物 - Google Patents
組成物Info
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- JPH0812588A JPH0812588A JP6170426A JP17042694A JPH0812588A JP H0812588 A JPH0812588 A JP H0812588A JP 6170426 A JP6170426 A JP 6170426A JP 17042694 A JP17042694 A JP 17042694A JP H0812588 A JPH0812588 A JP H0812588A
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- mycelium
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- solvent
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 Cordyceps militarisの
培養菌糸体の培養濾液又は当該菌糸体の溶媒抽出物を含
有する組成物。 【効果】 強心作用及び気管支拡張作用にすぐれ且つ安
全性の高い医薬及び/又は飲食品が製造できる。
培養菌糸体の培養濾液又は当該菌糸体の溶媒抽出物を含
有する組成物。 【効果】 強心作用及び気管支拡張作用にすぐれ且つ安
全性の高い医薬及び/又は飲食品が製造できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、すぐれた薬理、健康効
果を有する組成物に関するものであり、更に詳細にはコ
ルジセプス・ミリタリス菌由来の医薬品タイプ及び/又
は飲食品タイプの組成物に関する。
果を有する組成物に関するものであり、更に詳細にはコ
ルジセプス・ミリタリス菌由来の医薬品タイプ及び/又
は飲食品タイプの組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】冬虫夏草は、子のう菌類(Ascomy
cota)、核菌綱(Pyrenomycetes)、
麦角菌目(Clavicipitales)、麦角菌科
(Clavicipitaceae又はHypocre
acea)、冬虫夏草属(Cordyceps)に属
し、完全時代と不完全時代とを有する微生物である。
cota)、核菌綱(Pyrenomycetes)、
麦角菌目(Clavicipitales)、麦角菌科
(Clavicipitaceae又はHypocre
acea)、冬虫夏草属(Cordyceps)に属
し、完全時代と不完全時代とを有する微生物である。
【0003】冬虫夏草は、その子実体が、不老長寿の妙
薬として、あるいはまた滋養強壮の妙薬として、古来よ
り珍重されてきた。このようにして従来より漢方薬とし
て重用されてきた冬虫夏草は、通常、子実体を粉末化
し、これを服用するものである。
薬として、あるいはまた滋養強壮の妙薬として、古来よ
り珍重されてきた。このようにして従来より漢方薬とし
て重用されてきた冬虫夏草は、通常、子実体を粉末化
し、これを服用するものである。
【0004】これに対して本発明は、特定の冬虫夏草を
培養し、得られた培養菌糸体を溶媒で抽出したものであ
るが、このような溶媒抽出物にすぐれた強心作用及び鎮
咳作用があることは従来全く知られていない。
培養し、得られた培養菌糸体を溶媒で抽出したものであ
るが、このような溶媒抽出物にすぐれた強心作用及び鎮
咳作用があることは従来全く知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、強心作用及
び鎮咳作用にすぐれた薬剤又はこれらの作用を有する飲
食品を新たに開発する目的で、しかも安全性重視の面か
ら長時間投与にも充分耐えるよう天然物由来の物質を開
発する目的でなされたものである。
び鎮咳作用にすぐれた薬剤又はこれらの作用を有する飲
食品を新たに開発する目的で、しかも安全性重視の面か
ら長時間投与にも充分耐えるよう天然物由来の物質を開
発する目的でなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に各方面から検討した結果、漢方薬に着目し、冬虫夏
草、特にコルジセプス・ミリタリスに着目し、そして更
に研究の末、その培養菌糸体、しかもその溶媒抽出物に
すぐれた強心作用及び鎮咳作用があることを発見し、こ
の新知見に基づき更に研究の結果、遂に本発明を完成し
た。以下、本発明を詳述する。
に各方面から検討した結果、漢方薬に着目し、冬虫夏
草、特にコルジセプス・ミリタリスに着目し、そして更
に研究の末、その培養菌糸体、しかもその溶媒抽出物に
すぐれた強心作用及び鎮咳作用があることを発見し、こ
の新知見に基づき更に研究の結果、遂に本発明を完成し
た。以下、本発明を詳述する。
【0007】本発明を実施するには、冬虫夏草に属する
コルジセプス・ミリタリスの菌糸体を培養し、培養菌糸
体を取得する必要がある。本発明においては、コルジセ
プス・ミリタリスに属する微生物(以下、本菌というこ
ともある)が使用でき、例えば、コルジセプス・ミリタ
リス MF−20005(Cordyceps mil
itaris MF−20005)は有用であり、本菌
株を工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P
−14398として寄託した。
コルジセプス・ミリタリスの菌糸体を培養し、培養菌糸
体を取得する必要がある。本発明においては、コルジセ
プス・ミリタリスに属する微生物(以下、本菌というこ
ともある)が使用でき、例えば、コルジセプス・ミリタ
リス MF−20005(Cordyceps mil
itaris MF−20005)は有用であり、本菌
株を工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P
−14398として寄託した。
【0008】本発明においては、コルジセプス・ミリタ
リスの菌糸体を培養する。
リスの菌糸体を培養する。
【0009】培養は麦芽エキス、イーストエキストラク
ト、ペプトン、バレイシヨ煮出汁、ブドウ糖、ビタミン
類、アミノ酸類、核酸類、蛋白質類、及び必要あれば昆
虫等寄主の成分を加えた培地を用い、液体ないし固体培
養によって充分に増殖せしめる。
ト、ペプトン、バレイシヨ煮出汁、ブドウ糖、ビタミン
類、アミノ酸類、核酸類、蛋白質類、及び必要あれば昆
虫等寄主の成分を加えた培地を用い、液体ないし固体培
養によって充分に増殖せしめる。
【0010】大量培養の場合は、液体培養、しかも通気
攪拌培養を行うのが好ましく、pH4〜7、培養温度1
5〜32℃、好ましくは20〜30℃、50〜500r
pm、好ましくは100〜300rpm程度にゆっくり
攪拌しながら3日〜10日培養するのが好ましい。
攪拌培養を行うのが好ましく、pH4〜7、培養温度1
5〜32℃、好ましくは20〜30℃、50〜500r
pm、好ましくは100〜300rpm程度にゆっくり
攪拌しながら3日〜10日培養するのが好ましい。
【0011】培養終了後、培養液は濾過し、菌糸体と培
養濾液に分ける。菌糸体は溶媒で抽出する。溶媒として
は、水のほか有機溶媒が使用される。有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール;メチルエーテル、エチルエーテル、
プロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロ
ピルエーテル等のエーテル;アセトン、エチルメチルケ
トン、メチルプロピルケトン、ブチルメチルケトン等の
ケトンが適宜使用され、これらの混合溶媒、水との混合
溶媒も使用可能である。溶媒の量に格別の限定はない
が、乾燥菌体1g当り好ましくは1ml〜1Lとするの
が好適である。
養濾液に分ける。菌糸体は溶媒で抽出する。溶媒として
は、水のほか有機溶媒が使用される。有機溶媒として
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール;メチルエーテル、エチルエーテル、
プロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロ
ピルエーテル等のエーテル;アセトン、エチルメチルケ
トン、メチルプロピルケトン、ブチルメチルケトン等の
ケトンが適宜使用され、これらの混合溶媒、水との混合
溶媒も使用可能である。溶媒の量に格別の限定はない
が、乾燥菌体1g当り好ましくは1ml〜1Lとするの
が好適である。
【0012】水抽出の場合、培養菌糸体を85〜140
℃、好ましくは90〜125℃の高温条件下で抽出を行
う。この場合、培養菌糸体に水を加え、必要あれば菌糸
体を粉砕した後、所望により攪拌しながら高温条件下で
抽出を行う。通常は熱水を使用して抽出するが、更に高
温での抽出を行う場合には、オートクレーブ抽出を行え
ばよい。
℃、好ましくは90〜125℃の高温条件下で抽出を行
う。この場合、培養菌糸体に水を加え、必要あれば菌糸
体を粉砕した後、所望により攪拌しながら高温条件下で
抽出を行う。通常は熱水を使用して抽出するが、更に高
温での抽出を行う場合には、オートクレーブ抽出を行え
ばよい。
【0013】得られた溶媒抽出物は、抽出残渣を除去し
た後、液状部をそのまま、あるいはその処理物を本発明
組成物の有効成分として使用する。処理物としては、液
状部の濃縮物、ペースト状物、乾燥物及び/又は液状部
の希釈物が広く包含される。また必要あれば、抽出残渣
を除去することなく、溶媒抽出物をそのまま使用するこ
と及びその処理物を使用することも可能である。
た後、液状部をそのまま、あるいはその処理物を本発明
組成物の有効成分として使用する。処理物としては、液
状部の濃縮物、ペースト状物、乾燥物及び/又は液状部
の希釈物が広く包含される。また必要あれば、抽出残渣
を除去することなく、溶媒抽出物をそのまま使用するこ
と及びその処理物を使用することも可能である。
【0014】本菌糸体の培養濾液或いは溶媒抽出物(処
理物も包含する)は、後記する実施例からも明らかなよ
うに、強心作用及び鎮咳作用ないし気管支の収縮抑制作
用を有するので、本発明に係る組成物は、これらの作用
を利用した飲食品、特定保健用飲食品、健康飲料、健康
食品、栄養食品その他各種タイプの飲食品として用いる
ことができるほか、強心剤又は鎮咳剤等医薬品としても
用いることができる。
理物も包含する)は、後記する実施例からも明らかなよ
うに、強心作用及び鎮咳作用ないし気管支の収縮抑制作
用を有するので、本発明に係る組成物は、これらの作用
を利用した飲食品、特定保健用飲食品、健康飲料、健康
食品、栄養食品その他各種タイプの飲食品として用いる
ことができるほか、強心剤又は鎮咳剤等医薬品としても
用いることができる。
【0015】飲食品タイプの組成物として使用する場合
には、本有効成分である培養濾液及び/又は溶媒抽出物
(その処理物)をそのまま、使用したり、他の食品ない
し食品成分と併用したりして適宜常法にしたがって使用
できる。本有効成分を用いる本発明に係る組成物は、固
体状(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状ないし
懸濁状のいずれでもよいが、甘味料、酸味料、ビタミン
剤その他ドリンク剤製造に常用される各種成分を用い
て、健康ドリンクに製剤化すると好適である。
には、本有効成分である培養濾液及び/又は溶媒抽出物
(その処理物)をそのまま、使用したり、他の食品ない
し食品成分と併用したりして適宜常法にしたがって使用
できる。本有効成分を用いる本発明に係る組成物は、固
体状(粉末、顆粒状その他)、ペースト状、液状ないし
懸濁状のいずれでもよいが、甘味料、酸味料、ビタミン
剤その他ドリンク剤製造に常用される各種成分を用い
て、健康ドリンクに製剤化すると好適である。
【0016】医薬品タイプの組成物として使用する場
合、本有効成分は、種々の形態で投与される。その投与
形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、
シロップ剤等による経口投与をあげることができる。こ
れらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁
剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において
通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することが
できる。その使用量は症状、年令、体重、投与方法およ
び剤形等によって異なるが、通常は、成人に対して1回
約0.1mg乃至1,000mgを投与することができ
る。
合、本有効成分は、種々の形態で投与される。その投与
形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、
シロップ剤等による経口投与をあげることができる。こ
れらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合
剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁
剤、コーティング剤などの医薬の製剤技術分野において
通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することが
できる。その使用量は症状、年令、体重、投与方法およ
び剤形等によって異なるが、通常は、成人に対して1回
約0.1mg乃至1,000mgを投与することができ
る。
【0017】本発明に係る有効成分は、天然起源であり
しかも永年にわたって漢方薬として使用されていたもの
を起源とするため、毒性は全くないか又は極めて低く、
卓越した安全性を示し、ラットに対して1日当り500
mg経口投与したが急性毒性は全く認められなかった。
したがって飲食品タイプの組成物として使用する場合
は、予防用、保健用、飲食品として使用する場合のいず
れにおいても有効成分の使用量に格別の限定はないし、
医薬として使用する場合でも、患者に応じて上記範囲内
で適宜使用すればよい。また、本有効成分は多量に服用
しても格別の急性毒性を示さないので、必要あれば上記
範囲よりも多量に使用しても差し支えない。
しかも永年にわたって漢方薬として使用されていたもの
を起源とするため、毒性は全くないか又は極めて低く、
卓越した安全性を示し、ラットに対して1日当り500
mg経口投与したが急性毒性は全く認められなかった。
したがって飲食品タイプの組成物として使用する場合
は、予防用、保健用、飲食品として使用する場合のいず
れにおいても有効成分の使用量に格別の限定はないし、
医薬として使用する場合でも、患者に応じて上記範囲内
で適宜使用すればよい。また、本有効成分は多量に服用
しても格別の急性毒性を示さないので、必要あれば上記
範囲よりも多量に使用しても差し支えない。
【0018】以下、本発明の製造例及び実施例について
詳述する。
詳述する。
【0019】
【製造例1】M20Y2培地(100ml中の組成:麦
芽エキス(Oxoid)2g、酵母エキス(Difc
o)0.2g;pH5.5)を500ml容三角フラス
コに100mlずつ分注し、オートクレーブで121
℃、15分間滅菌した。
芽エキス(Oxoid)2g、酵母エキス(Difc
o)0.2g;pH5.5)を500ml容三角フラス
コに100mlずつ分注し、オートクレーブで121
℃、15分間滅菌した。
【0020】これらの滅菌培地に、Cordyceps
militaris MF−20005(FERM
P−14398)のM20Y2寒天スラント培養菌糸体
を1白金耳接種し、25℃、180rpmの条件で5日
間旋回振とう培養を行い、それぞれ培養物を得た。培養
物を遠心分離し、分離した菌糸体と濾液とをそれぞれ凍
結乾燥した。
militaris MF−20005(FERM
P−14398)のM20Y2寒天スラント培養菌糸体
を1白金耳接種し、25℃、180rpmの条件で5日
間旋回振とう培養を行い、それぞれ培養物を得た。培養
物を遠心分離し、分離した菌糸体と濾液とをそれぞれ凍
結乾燥した。
【0021】濾液の乾燥物を試料(1)とした。菌糸体
は、乾燥物を2分し、1つは、メタノール20mlを添
加攪拌後1夜冷蔵下で静置し、この濾液を試料(2)と
した。残りの1つは精製水40mlに懸濁し、冷却管を
付けて90℃で2時間加熱抽出後、濾過し、濾液を凍結
乾燥し試料(3)とした。濾過により残った菌糸体は、
さらに精製水40mlに懸濁し121℃、15分間加熱
抽出し、濾液を凍結乾燥し試料(4)とした。(図1)
は、乾燥物を2分し、1つは、メタノール20mlを添
加攪拌後1夜冷蔵下で静置し、この濾液を試料(2)と
した。残りの1つは精製水40mlに懸濁し、冷却管を
付けて90℃で2時間加熱抽出後、濾過し、濾液を凍結
乾燥し試料(3)とした。濾過により残った菌糸体は、
さらに精製水40mlに懸濁し121℃、15分間加熱
抽出し、濾液を凍結乾燥し試料(4)とした。(図1)
【0022】
【実施例1】製造例1において製造した冬虫夏草菌糸体
の培養濾液又は当該菌糸体の溶媒抽出物について、SD
ラットから摘出した心臓、気管支を用いて、角尾らの方
法(Kurokawa M.and Tsunoo
A., J.Physiol.,407,135−15
3,1988;Tsunoo A.et al.,
J.Physiol.,433,163−181,19
91)に従い、その作用を試験し、有効性を確認した。
の培養濾液又は当該菌糸体の溶媒抽出物について、SD
ラットから摘出した心臓、気管支を用いて、角尾らの方
法(Kurokawa M.and Tsunoo
A., J.Physiol.,407,135−15
3,1988;Tsunoo A.et al.,
J.Physiol.,433,163−181,19
91)に従い、その作用を試験し、有効性を確認した。
【0023】(1)心筋標本 培養濾液及び溶媒抽出物を適用して雄SDラット右心房
に対する心筋の収縮力及び収縮間隔時間の相対値をそれ
ぞれ求めた。雄SDラット(380〜450g)からペ
ースメーカー機能を保持したまま右心房を摘出した。右
心房標本は容積0.8mlの横型かん流槽に固定し、収
縮力を等尺性に記録した。かん流液は95%酸素、5%
炭酸ガスで平衡させたクレブス液、または以下の組成を
持ち、通気させた塩溶液(塩化ナトリウム140mM、
塩化カリウム5mM、塩化カルシウム2.6mM、塩化
マグネシウム1.3mM、グルコース10mM、HEP
ES5mM)を使用した。かん流液は36〜37℃に保
ち、流速は3〜4ml/分とした。
に対する心筋の収縮力及び収縮間隔時間の相対値をそれ
ぞれ求めた。雄SDラット(380〜450g)からペ
ースメーカー機能を保持したまま右心房を摘出した。右
心房標本は容積0.8mlの横型かん流槽に固定し、収
縮力を等尺性に記録した。かん流液は95%酸素、5%
炭酸ガスで平衡させたクレブス液、または以下の組成を
持ち、通気させた塩溶液(塩化ナトリウム140mM、
塩化カリウム5mM、塩化カルシウム2.6mM、塩化
マグネシウム1.3mM、グルコース10mM、HEP
ES5mM)を使用した。かん流液は36〜37℃に保
ち、流速は3〜4ml/分とした。
【0024】その結果、培養濾液及び溶媒抽出物(10
0μg/ml)は右心房筋の自動能による収縮の張力
を、対照の10〜15%増加させた。自動能による収縮
の間隔時間には著名な効果を及ぼさなかった。
0μg/ml)は右心房筋の自動能による収縮の張力
を、対照の10〜15%増加させた。自動能による収縮
の間隔時間には著名な効果を及ぼさなかった。
【0025】(2)気管支標本 培養濾液及び溶媒抽出物を適用して、雄SDラット気管
支の電気刺激による収縮に対する同抽出物の有効性、及
び、カリウムによる収縮に対する同抽出物の有効性を測
定した。雄SDラットから気管支を摘出し、螺旋状標本
を作製した。標本は上記と同じ条件でかん流層に固定し
た。刺激用50mM塩化カリウム液も同様に作製した。
電気刺激は、かん流槽内の白金線を通して30秒間隔で
行った。
支の電気刺激による収縮に対する同抽出物の有効性、及
び、カリウムによる収縮に対する同抽出物の有効性を測
定した。雄SDラットから気管支を摘出し、螺旋状標本
を作製した。標本は上記と同じ条件でかん流層に固定し
た。刺激用50mM塩化カリウム液も同様に作製した。
電気刺激は、かん流槽内の白金線を通して30秒間隔で
行った。
【0026】その結果、培養濾液以外の全ての溶媒抽出
物は、電気刺激による気管支の一過性収縮を抑制した
(図2)。50mMカリウムによる持続性収縮に対し培
養濾液及び溶媒抽出物は弛緩効果を示した(下記表
1)。この場合の弛緩率は、50mMカリウム収縮値を
100%とし、それに対する弛緩値を%で示してある。
物は、電気刺激による気管支の一過性収縮を抑制した
(図2)。50mMカリウムによる持続性収縮に対し培
養濾液及び溶媒抽出物は弛緩効果を示した(下記表
1)。この場合の弛緩率は、50mMカリウム収縮値を
100%とし、それに対する弛緩値を%で示してある。
【0027】
【表1】
【0028】(1)〜(2)の結果から、本発明の溶媒
抽出物はおだやかな心筋収縮力増強効果を有し、また培
養濾液も含めて気管支の一過性および持続性収縮を抑制
することから気道抵抗の低下をおこし肺換気の効率増加
をもたらす、と考えられる。すなわち、本発明に係る組
成物には、強心剤及び鎮咳剤としての有用性があること
が確認された。
抽出物はおだやかな心筋収縮力増強効果を有し、また培
養濾液も含めて気管支の一過性および持続性収縮を抑制
することから気道抵抗の低下をおこし肺換気の効率増加
をもたらす、と考えられる。すなわち、本発明に係る組
成物には、強心剤及び鎮咳剤としての有用性があること
が確認された。
【0029】
【実施例2】製造例1で得たメタノール抽出物粉末10
0g、糖類150g、蜂蜜15g、アスコルビン酸1
g、クエン酸0.5g、香料適量に水を加えて1Kgと
し、これを95℃で20分間殺菌し、100mlずつ無
菌的にビンに充填して、飲食品タイプの健康ドリンクを
製造した。
0g、糖類150g、蜂蜜15g、アスコルビン酸1
g、クエン酸0.5g、香料適量に水を加えて1Kgと
し、これを95℃で20分間殺菌し、100mlずつ無
菌的にビンに充填して、飲食品タイプの健康ドリンクを
製造した。
【0030】
【実施例3】製造例1で得たメタノール抽出物粉末の2
0%水溶液200g、酢酸トコフェロール5g、硝酸チ
アミン10g、ニコチン酸アミド20g、無水力フェイ
ン50g、安息香酸塩及び香料適量に脱イオン水を加え
て30Lとし、殺菌した後30mlずつ無菌的にビンに
充填して、医薬品としての健康ドリンクを製造した。
0%水溶液200g、酢酸トコフェロール5g、硝酸チ
アミン10g、ニコチン酸アミド20g、無水力フェイ
ン50g、安息香酸塩及び香料適量に脱イオン水を加え
て30Lとし、殺菌した後30mlずつ無菌的にビンに
充填して、医薬品としての健康ドリンクを製造した。
【0031】
【実施例4】 (1)製造例1で製造した物質(2) 50g (2)ラクトース 90g (3)コーンスターチ 29g (4)ステアリン酸マグネシウム 1g (1)、(2)及び(3)(但し17g)を混合し、
(3)(但し7g)から調製したペーストとともに顆粒
化した。得られた顆粒に(3)(但し5g)と(4)を
加えてよく混合し、この混合物を圧縮錠剤機により圧縮
して、1錠あたり有効成分(1)を50mg含有する錠
剤1000個を製造した。
(3)(但し7g)から調製したペーストとともに顆粒
化した。得られた顆粒に(3)(但し5g)と(4)を
加えてよく混合し、この混合物を圧縮錠剤機により圧縮
して、1錠あたり有効成分(1)を50mg含有する錠
剤1000個を製造した。
【0032】
【実施例5】製造例1で製造した物質(2)にかえて同
(4)を使用したほかは、実施例4と同様に処理して、
錠剤を製造した。
(4)を使用したほかは、実施例4と同様に処理して、
錠剤を製造した。
【0033】
【発明の効果】本発明によって、天然物由来の安定性が
すぐれしかもおだやかな強心作用及び気管支拡張作用な
いし鎮咳作用を併有する組成物が、天然物由来でありな
がら培養法を採用することにより安定的且つ工業的に供
給される。
すぐれしかもおだやかな強心作用及び気管支拡張作用な
いし鎮咳作用を併有する組成物が、天然物由来でありな
がら培養法を採用することにより安定的且つ工業的に供
給される。
【図1】本発明に係る培養濾液及び溶媒抽出物の製造プ
ロセスを示す。
ロセスを示す。
【図2】本発明に係る培養濾液及び溶媒抽出物を適用し
て電気刺激による気管支の一過性収縮に対する効果を示
す。縦軸は対照に対する気管支収縮値の比率を示す。
て電気刺激による気管支の一過性収縮に対する効果を示
す。縦軸は対照に対する気管支収縮値の比率を示す。
Claims (9)
- 【請求項1】 コルジセプス・ミリタリス(Cordy
ceps militaris)の培養菌糸体の培養濾
液及び/又は当該菌糸体の溶媒抽出物を含有してなるこ
とを特徴とする組成物。 - 【請求項2】 コルジセプス・ミリタリス MF−20
005(Cordyceps militaris M
F−20005)を使用することを特徴とする請求項1
に記載の組成物。 - 【請求項3】 溶媒が水、あるいは、アルコール、エー
テル、ケトンから選ばれる有機溶媒であることを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載の組成物。 - 【請求項4】 水抽出物が、培養菌糸体を85〜140
℃、好ましくは90〜125℃の温度条件下で熱水抽出
してなるものであること、を特徴とする請求項1〜請求
項3のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項5】 溶媒抽出物が、培養菌糸体をメタノール
抽出してなるものであることを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項6】 溶媒抽出物が、溶媒抽出物自体、それか
ら抽出残渣を除去した液状部、そ(れら)の濃縮物、ペ
ースト状物、希釈物、及び/又は乾燥物であること、を
特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の
組成物。 - 【請求項7】 該組成物が医薬品タイプ及び/又は飲食
品タイプであることを特徴とする請求項1〜請求項6の
いずれか1項に記載の組成物。 - 【請求項8】 該組成物が強心剤又は鎮咳剤であること
を特徴とする請求項7に記載の医薬品タイプの組成物。 - 【請求項9】 該組成物が健康ドリンクであることを特
徴とする請求項7に記載の飲食品タイプの組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170426A JPH0812588A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6170426A JPH0812588A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812588A true JPH0812588A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15904701
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6170426A Pending JPH0812588A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812588A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990046085A (ko) * | 1999-03-18 | 1999-06-25 | 김준, 김미란 | 동충하초함유녹차및이의제조방법 |
KR100799116B1 (ko) * | 2006-09-26 | 2008-01-29 | 건국대학교 산학협력단 | 코디세핀을 함유하는 비만 치료 및 예방제용 약학 조성물 |
CN102499435A (zh) * | 2011-11-02 | 2012-06-20 | 深圳市大百汇技术有限公司 | 虫草花浸膏提取方法及含有虫草花浸膏的卷烟 |
CN102835652A (zh) * | 2012-09-17 | 2012-12-26 | 江苏神华药业有限公司 | 一种基于膜技术提取虫草被孢菌丝体的方法 |
CN102835651A (zh) * | 2012-09-17 | 2012-12-26 | 江苏神华药业有限公司 | 一种基于膜技术提取虫草头孢菌丝体的方法 |
WO2019188946A1 (ja) * | 2018-03-26 | 2019-10-03 | 小林 文男 | エリスロポエチン誘導作用を示す組成物及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP6170426A patent/JPH0812588A/ja active Pending
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