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JPH08123017A - 感光性着色組成物 - Google Patents

感光性着色組成物

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Publication number
JPH08123017A
JPH08123017A JP28288694A JP28288694A JPH08123017A JP H08123017 A JPH08123017 A JP H08123017A JP 28288694 A JP28288694 A JP 28288694A JP 28288694 A JP28288694 A JP 28288694A JP H08123017 A JPH08123017 A JP H08123017A
Authority
JP
Japan
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acrylic resin
photosensitive coloring
coloring composition
pigment
parts
Prior art date
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Granted
Application number
JP28288694A
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English (en)
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JP3120416B2 (ja
Inventor
Shinji Ito
慎次 伊藤
Mizuhito Tani
瑞仁 谷
Yoshio Tanosaki
芳夫 田野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP28288694A priority Critical patent/JP3120416B2/ja
Publication of JPH08123017A publication Critical patent/JPH08123017A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクリル系感光性着色組成物に、常温におい
て高い経時的安定性を付与する。 【構成】 アクリル系樹脂、顔料、分散剤、光重合性モ
ノマー、光重合開始剤及びアクリル系樹脂に対する良溶
剤を含んでなる感光性着色組成物に、更に、該アクリル
系樹脂に対する貧溶媒を、該アクリル系樹脂100重量
部に対して100〜350重量部含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、UVインキとして、あ
るいはカラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメラ、
イメージスキャナ等に使用するカラーフィルタを作製す
るための塗工液として有用なアクリル系感光性着色組成
物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー液晶ディスプレイ、カ
ラービデオカメラ、イメージスキャナ等のカラーフィル
タとしては、アクリル系樹脂を含有するアクリル系感光
性着色組成物を用いて作製されているものが広く使用さ
れている。
【0003】このようなアクリル系感光性着色組成物
は、アクリル系樹脂を、アクリル系樹脂に対する良溶
媒、例えばエチルセルソルブで希釈し、その希釈樹脂に
C.I.No.9等の顔料とノニオン系界面活性剤などの分散剤
とを添加して十分に混練し、顔料粒子をアクリル系樹脂
でコートして顔料を均一な分散状態とし、得られる分散
物にジアクリレートなどの光重合性モノマーと光重合開
始剤とを更に添加し、均一に混合することにより調製さ
れている。この場合、光重合開始剤としてベンジルジメ
チルケタールなどを使用した場合には、酸素の存在によ
り重合反応が阻害されるので、酸素遮断雰囲気下で重合
させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アクリル系感光性着色組成物は、常温で保存した場合に
は、顔料粒子をコートしているアクリル系樹脂が組成物
中の溶剤に徐々に溶解し、その結果、顔料粒子がキレー
ト化して凝集し、更に、組成物の粘度が増加してしま
い、経時的に不安定であるという問題があった。このこ
とは、増粘したアクリル系感光性着色組成物の均一塗工
性を低下させ、意図した性能のカラーフィルターが得ら
れないという問題も引き起こしていた。特に、この問題
は、近年、光重合開始剤として、酸素の存在下でも光重
合性モノマーの重合反応を開始できるようにするため
に、より反応性の高いトリアジン系化合物(特願平6−
201913号公報)を使用した場合には顕著となって
いた。
【0005】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、アクリル系感光性着色
組成物に、常温において高い経時的安定性を付与するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アクリル
系樹脂に対する貧溶媒を、アクリル系感光性着色組成物
に所定量添加することにより上述の目的が解決できるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、アクリル系樹脂、顔料、
分散剤、光重合性モノマー、光重合開始剤及びアクリル
系樹脂に対する良溶剤を含んでなる感光性着色組成物に
おいて、更に、該アクリル系樹脂に対する貧溶媒が、該
アクリル系樹脂100重量部に対して100〜350重
量部含有されていることを特徴とする感光性着色組成物
を提供する。
【0008】また、本発明は、上述の感光性着色組成物
の製造方法であって、アクリル系樹脂、顔料、分散剤及
びアクリル系樹脂に対する良溶剤の混合物に、光重合性
モノマー、光重合開始剤及びアクリル系樹脂に対する貧
溶媒を混合することを特徴とする製造方法も提供する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の感光性着色組成物は、アクリル系
樹脂に対する貧溶媒を含有する。この貧溶媒に存在によ
り、顔料粒子をコートしているアクリル系樹脂がアクリ
ル系樹脂に対する良溶媒に溶解することを抑制すること
ができる。従って、顔料同士が凝集することが防止さ
れ、感光性着色組成物の経時的安定性を高めることがで
きる。
【0011】本発明において、アクリル系樹脂に対する
貧溶媒とは、室温下で1重量%のアクリル系樹脂をすべ
て溶解できない溶媒をいう。従って、特定の溶剤が、使
用するアクリル系樹脂の種類により貧溶剤と位置付けら
れたり、良溶媒と位置付けられることがある。本発明に
おいて使用するアクリル系樹脂に対する貧溶媒として
は、芳香族炭化水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼンなどや、酢酸エステル類、例
えば、酢酸n−アミル、酢酸i−ペンチルなどを例示す
ることができる。
【0012】アクリル系樹脂に対する貧溶媒の使用量
は、アクリル系樹脂100重量部に対して100〜35
0重量部、好ましくは150〜200重量部とする。1
00重量部未満であると感光性着色組成物の経時的安定
性を十分に向上させることができず、また350重量部
を超えるとアクリル系樹脂を十分に分散できなくなる。
【0013】一方、本発明において使用するアクリル系
樹脂に対する良溶剤は、貧溶媒以外の溶媒であるが、後
述するアクリル系樹脂の種類、光重合性モノマーの種
類、光重合開始剤などの種類等に応じて適宜選択する。
このような良溶媒としては、一般的にはケトン類、メチ
ルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノンなどのケトン類、エチレングリコール
モノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールなどのセルソルブ類、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ンなどのアルコール類等を使用することができる。
【0014】アクリル系樹脂に対する良溶剤の使用量
は、少なすぎるとアクリル系樹脂や光重合性モノマーな
どを均一に溶解できなくなり、多すぎると本発明の効果
が得られなくなる傾向があるが、具体的な量について
は、使用するアクリル系樹脂や顔料などの種類や量など
に応じて適宜決定することができる。
【0015】本発明において、アクリル系樹脂は、顔料
の粒子をコートし、顔料の凝集を防止する顔料分散用樹
脂として使用する。このようなアクリル系樹脂として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリ
レートやメチルメタクリレート等のアルキルアクリレー
ト又はアルキルメタクリレート、環状のアクリレート又
はメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート又は
ヒドロキシエチルメタクリレート等から選ばれるモノマ
ーを、通常3〜5種程度用いて、分子量5000〜10
0000程度に重合した樹脂を使用することができる。
【0016】なお、このようなモノマーからアクリル系
樹脂を共重合するに際しては、更に、ベンジルアクリレ
ート、フェニルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニル
ピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等
を加えてもよい。
【0017】本発明において、顔料としては、一般に、
赤色顔料としてC.I.No.9、97、122、12
3、149、168、177、180、192、215
等を使用することができ、緑色顔料としてC.I.N
o.7、36等を使用することができ、青色顔料として
C.I.No.15、22、60、64等を使用するこ
とができ、黄色顔料としてC.I.No.20、24、
86、93、109、110、117、125、13
7、138、147、148、153、154、16
6、168等を使用することができ、オレンジ顔料とし
てC.I.No.36、43、51、55、59、61
等を使用することができ、バイオレット顔料としてC.
I.No.19、23、29、30、37、40、50
等を使用することができる。これらのうち、一種のみ使
用してもよく、複数種を合わせて使用してもよい。カラ
ーフィルタの分光調整のためには、通常、2〜3種類の
顔料を合わせて使用する。
【0018】顔料の使用量は、特に限定されるものでは
ないが、通常、アクリル系樹脂100重量部に対して5
0〜150重量部程度であり、感光性着色組成物の使用
目的などに応じて適宜決定することができる。
【0019】本発明において、分散剤は広範囲のものか
ら適宜選択して使用することができ、例えば、アマニ
油、カルナバワックス、水添ロジンエステル、石油樹脂
などの天然物もしくはその部分加工物、変性アルキッド
樹脂、ポリスチレン、合成ゴム、アクリル系オリゴマー
等の合成樹脂などを例示することができる。この他に
も、有機顔料もしくは染料と同じ母体骨格を有するそれ
らの誘導体を分散剤として例示することができる。分散
剤の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、
アクリル系樹脂100重量部に対して1〜10重量部程
度であり、顔料の分散度合いにより適宜決定することが
できる。
【0020】本発明において、光重合性モノマーは感光
性着色組成物に成膜性を賦与するために使用する。この
ような光重合性モノマーとしては、2官能モノマー、3
官能モノマーまたは多官能モノマーを使用することがで
きる。ここで、2官能モノマーとしては、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート等を使用するこ
とができ、3官能モノマーとしては、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリア
クリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ネート等を使用することができ、多官能モノマーとして
はジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート等を
使用することができる。このような光重合性モノマーの
市販品としては、例えば、昭和高分子(株)、東亜合成
(株)、日本化薬(株)等の製品がある。
【0021】本発明において、光重合性モノマーの使用
量は、特に限定されるものではないが、通常、アクリル
系樹脂100重量部に対して20〜150重量部程度、
好ましくは50〜150重量部程度とする。
【0022】本発明において、光重合開始剤としては、
例えば、チバガイギ社製、イルガキュア907、65
1、184(ベンジルジメチルケタール)、2,4−ジ
エチルチオキサンソン(日本化薬(株)製)、ベンゾフ
ェノンなどの公知の光重合開始剤の一種以上を使用する
ことができるが、感光性着色組成物の酸素雰囲気下で重
合を可能とするために、光重合開始剤の主成分として、
トリアジン系化合物光重合開始剤、例えば、ピペロニル
−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2−(4´−メトキ
シ−1´−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン等を使用することができる。この
ようなトリアジン系化合物は一種のみ使用してもよく、
複数種を使用してもよい。特に好ましいトリアジン系化
合物としては、2−(p−メトキシスチリル)−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン又は2−
(4´−メトキシ−1´−ナフチル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジンをあげることが
できる。
【0023】また、光重合開始剤として、トリアジン系
化合物と共にイミダゾール系化合物を併用してもよい。
これにより、感光性着色組成物の感度を向上させ、良好
なパターンを得ることができる。このようなイミダゾー
ル系化合物としては、2−(2,3−ジクロロフェニ
ル)−4,5−ジフェニル−イミダゾール二量体、2−
(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(3−メ
トキシフェニル)−イミダゾール二量体、2−(2,3
−ジクロロフェニル)−4,5−ビス(4−メトキシフ
ェニル)−イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロ
ロフェニル)−4,5−ビス(4−クロロフェニル)−
イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニ
ル)−4,5−ジ(2−フリル)−イミダゾール、2、
2´−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4´,5
´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール、2,
2´−ビス−(2−クロロフェニル)−4,5,4´,
5´−テトラ(3,4−メチレンジオキシフェニル)−
1,1´−ビ−1H−イミダゾール等を使用することが
好ましい。特に好ましいイミダゾール系化合物として
は、2,2´−ビス−(2−クロロフェニル)−4,
5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダ
ゾール又は2,2´−ビス−(2−クロロフェニル)−
4,5,4´,5´−テトラ(3,4−メチレンジオキ
シフェニル)−1,1´−ビ−1H−イミダゾールをあ
げることができる。
【0024】光重合開始剤の使用量は、特に限定される
ものではないが、トリアジン系化合物のみを1種または
複数種使用する場合、光重合性モノマー100重量部に
対して、通常トリアジン系化合物を5〜50重量部、好
ましくは10〜30重量部程度とする。また、トリアジ
ン系化合物とイミダゾール系化合物とを併用する場合に
は、光重合性モノマー100重量部に対して、通常トリ
アジン系化合物を1〜50重量部、好ましくは5〜30
重量部程度とし、イミダゾール系化合物を1〜40重量
部、好ましくは5〜20重量部程度とする。
【0025】本発明の感光性着色組成物は、上述の成分
を均一に混合することにより製造することができるが、
貧溶媒を混合する時期に留意する必要がある。即ち、ア
クリル系樹脂と顔料とを均一に分散する際に貧溶媒を共
存させると分散しにくくなるので、アクリル系樹脂、顔
料、分散剤及びアクリル系樹脂に対する良溶剤の混合物
に、光重合性モノマー、光重合開始剤及び該アクリル系
樹脂に対する貧溶媒を後から混合する必要がある。具体
的には、アクリル系樹脂と顔料とを2本ロール等を用い
て良く練り合わせてチップ化し、その後分散剤とアクリ
ル系樹脂に対する良溶剤とを配合してペーストとし、こ
のペーストに光重合性モノマーと光重合性開始剤とアク
リル系樹脂に対する貧溶媒とを添加混合することにより
製造することができる。あるいは、アクリル系樹脂をア
クリル系樹脂に対する良溶媒で希釈し、それに顔料と分
散剤とを添加して混練し、更に光重合性モノマーと光重
合性開始剤とアクリル系樹脂に対する貧溶媒とを添加混
合することにより製造することができる。
【0026】このようにして得られる本発明の感光性着
色組成物は、カラーフィルタの作製に有用なものとな
り、特に、カラー液晶ディスプレイ、カラービデオカメ
ラ、イメージスキャナ等に使用するカラーフィルタの作
製に有用なものとなる。また、これに限られず、本発明
の感光性着色組成物は、UVインキや感光性塗料等とし
て広範に使用することができる。
【0027】
【作用】本発明の感光性着色組成物は、顔料の分散用樹
脂であるアクリル系樹脂に対する貧溶媒を含有する。従
って、顔料粒子をコートしているアクリル系樹脂がアク
リル系樹脂に対する良溶媒に溶解することを抑制するこ
とが可能となる。これにより顔料同士が凝集することを
防止し、感光性着色組成物の経時的安定性を高めること
が可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。なお、各図において同一番号は同一又は同
等の構成要素を示している。
【0029】実施例1 まず、メタクリル酸20重量部、メチルメタクリレート
10重量部、ブチルメタクリレート55重量部及びヒド
ロキシエチルメタクリレート15重量部を、エチルセロ
ソルブ300重量部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビス
イソブチロニトリル0.75重量部を加え、70℃で5
時間反応させてアクリル樹脂を得た。
【0030】得られたアクリル樹脂を、樹脂濃度8%と
なるようにエチルセロソルブで希釈した。
【0031】次に、希釈したアクリル樹脂70.2gに
対し、顔料[赤色着色組成物用顔料として、東洋インキ
製造(株)製リオトゲンレッドGD(C.I.ピグメン
トレッド168)及びBASF社製パリオトールイエロ
ーD1819(C.I.ピグメントイエロー139);
緑色着色組成物用顔料として、東洋インキ製造(株)製
リオノールグリーン2YS(C.I.ピグメントグリー
ン36)及びBASF社製パリオトールイエローD18
19(C.I.ピグメントイエロー139);又は青色
着色組成物用顔料として、東洋インキ製造(株)製リオ
ノールブルーES(C.I.ピグメントブルー15:
6)、東洋インキ製造(株)製リオノーゲンバイオレッ
トHR(C.I.ピグメントバイオレット32)及びB
ASF社製パリオトールイエローD1819(C.I.
ピグメントイエロー139)]14.5g及び分散剤と
して各顔料分散に適した有機色素の誘導体0.5gを添
加し、3本ロールで十分混練し、赤、緑、青の各色の樹
脂混合物を得た。
【0032】更に、各色の樹脂混合物85.2gに対
し、光重合性モノマーとしてトリメチロールプロパント
リアクリレート4gと、光重合開始剤としてピペロニル
−s−トリアジン0.8g、及びアクリル系樹脂に対す
る貧溶媒としてエチルベンゼン10gを加え、均一に混
合することにより赤、緑、青の各色の感光性着色組成物
を得た。
【0033】実施例2 アクリル系樹脂に対する貧溶媒としてエチルベンゼンに
代えて酢酸イソペンチル10gを使用する以外は、実施
例1と同様にして赤、緑、青の各色の感光性着色組成物
を得た。
【0034】比較例1 アクリル系樹脂に対する貧溶媒のエチルベンゼンに代え
て、良溶媒であるエチルセルソルブ10gを使用する以
外は、実施例1と同様にして赤、緑、青の各色の感光性
着色組成物を得た。
【0035】比較例2 アクリル系樹脂に対する貧溶媒のエチルベンゼンに代え
て、良溶媒である酢酸エチル10gを使用する以外は、
実施例1と同様にして赤、緑、青の各色の感光性着色組
成物を得た。
【0036】(評価) (1)経時安定性 実施例及び比較例で得られた各色の感光性着色組成物
を、それぞれ褐色のガラス製の遮光容器に入れて室温下
で保存し、保存後1か月後、2か月後及び3か月後の組
成物の粘度(cp/25℃)を測定し、保存前との粘度
差を求めた。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】 表1からわかるように、実施例の感光性着色組成物は3
か月保存後も粘度差が+3cp以内であり、実用上問題
のない経時的安定性を示した。一方、比較例の感光性着
色組成物は、アクリル系樹脂に対する貧溶媒を含有して
いないので、2か月経過時点で、実用上問題のある程度
(10cp以上)にまで増粘した。
【0038】(2)塗工特性 実施例及び比較例で得られた感光性着色組成物の調製直
後及び3か月保存後のものを使用し、ガラス基板に感光
性着色組成物をスピンコート(1300rpm、5秒)
し乾燥した。得られた薄膜の面内膜厚均一性(3σ)を
接触式膜厚計により測定し、更に目視にて外観の塗工ム
ラを調べた。その結果を表2に示す。
【0039】
【表2】 面内膜厚均一性(3σ(μm)) 外観ムラ 調製直後 3か月後 実施例1 ≦0.05 ≦0.05 なし 2 ≦0.05 ≦0.05 なし 比較例1 ≦0.05 ≧0.1 色ムラ有 2 ≦0.05 ≧0.1 色ムラ有 表2からわかるように、実施例の感光性着色組成物は、
外観ムラなく均一に塗工することができた。一方、比較
例の感光性着色組成物は、面内膜厚均一性が不十分であ
り、しかも色むらが観察された。
【0040】(B)カラーフィルタ特性 図1に示した工程図及び図2に示した各工程の断面説明
図に従い、実施例で調製した感光性着色組成物の調製直
後のものと2か月保存後のものを使用してカラーフィル
タを作製した。
【0041】即ち、まず、予め色分離帯1aが設けられ
た透明なガラス基板1(図2(a))の上に、赤色の感
光性着色組成物2をスピンコート(1300rpm、5
sec)し、乾燥させた後に、70℃で20分間プリベ
ークした(図2(b))。
【0042】次に、図2(c)に示したように遮光パタ
ーン3aを有するフォトマスク3を重ねて光Lで露光し
た(200mJ/cm2 )。そして、2.5%炭酸ナト
リウム水溶液で現像し、十分に水洗した。その後、ガラ
ス基板1に付着していた顔料を、柔らかいスポンジでこ
すって除去し、さらに水洗し、乾燥し、230℃で1時
間ベークした。こうして、図2(d)に示したように、
ガラス基板1上に、赤色の感光性着色組成物の硬化物か
らなる赤色着色層のパターン2Rを形成した。
【0043】同様に、青色、緑色の感光性着色組成物か
ら青色着色層のパターン2Bと緑色着色層のパターン2
Gとを作製した(図2(e))。なお、緑色の感光性着
色組成物に対する露光量は300mJ/cm2 とし、赤
色の感光性着色組成物に対する露光量は150mJ/c
2 とした。
【0044】このようにして作製したカラーフィルタに
対して耐薬品性試験を行った。即ち、5%NaOH、5
%H2 SO4 、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−
ブチルラクトン、イソプロパノール(IPA)のそれぞ
れに常温で30分浸漬し、浸漬後のカラーフィルタの外
観と着色層のパターンのガラス基板に対する密着性とを
目視観察した。また、イソプロパノール(IPA)の蒸
気による処理も行い、処理後の外観と着色層のパターン
のガラス基板に対する密着性とを同様に目視観察した。
その結果、調製直後及び2か月保存後の実施例の感光性
着色組成物から作製されたカラーフィルタは、外観と密
着性とが変化せず、両方とも優れた耐薬品性を示した。
これより、本発明の感光性着色組成物からは、長期保存
しても優れたカラーフィルタを作製することができるこ
とがわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、感光性着色組成物に高
い経時的安定性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性着色組成物を使用したカラーフ
ィルタの作製工程図である。
【図2】本発明の感光性着色組成物を使用したカラーフ
ィルタの各工程断面説明図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 感光性着色組成物 2R、2B、2G 着色層 3 フォトマスク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 502 7/028 7/033

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂、顔料、分散剤、光重合
    性モノマー、光重合開始剤及びアクリル系樹脂に対する
    良溶剤を含んでなる感光性着色組成物において、更に、
    該アクリル系樹脂に対する貧溶媒が、該アクリル系樹脂
    100重量部に対して100〜350重量部含有されて
    いることを特徴とする感光性着色組成物。
  2. 【請求項2】 該アクリル系樹脂に対する貧溶媒が、該
    アクリル系樹脂100重量部に対して150〜200重
    量部含有されている請求項1記載の感光性着色組成物。
  3. 【請求項3】 該アクリル系樹脂に対する貧溶媒が、芳
    香族炭化水素類又は酢酸エステル類である請求項1又は
    2記載の感光性着色組成物。
  4. 【請求項4】 該光重合開始剤の主成分として少なくと
    も一種のトリアジン系化合物を含有する請求項1〜3の
    いずれかに記載の感光性着色組成物。
  5. 【請求項5】 更に、該光重合開始剤の主成分として少
    なくとも一種のイミダゾール系化合物を含有する請求項
    4記載の感光性着色組成物。
  6. 【請求項6】 アクリル系樹脂、顔料、分散剤及びアク
    リル系樹脂に対する良溶剤の混合物に、光重合性モノマ
    ー、光重合開始剤及び該アクリル系樹脂に対する貧溶媒
    を混合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の感光性着色組成物の製造方法。
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