JPH08116882A - 茶類フレーバーの製造方法 - Google Patents
茶類フレーバーの製造方法Info
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- JPH08116882A JPH08116882A JP26379594A JP26379594A JPH08116882A JP H08116882 A JPH08116882 A JP H08116882A JP 26379594 A JP26379594 A JP 26379594A JP 26379594 A JP26379594 A JP 26379594A JP H08116882 A JPH08116882 A JP H08116882A
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Landscapes
- Tea And Coffee (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 茶類本来の良質な香気を保持し香気変化の少
ない高品質の茶類フレーバーを提供する。 【構成】 茶類を水蒸気蒸留して得られる留出液を茶葉
と接触させ、該留出液中の加熱蒸留臭を除去することを
特徴とする茶類フレーバーの製造方法。
ない高品質の茶類フレーバーを提供する。 【構成】 茶類を水蒸気蒸留して得られる留出液を茶葉
と接触させ、該留出液中の加熱蒸留臭を除去することを
特徴とする茶類フレーバーの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲食品の風味素材とし
て用いられる茶類フレーバーの製造法に関する。さらに
詳しくは、茶類を水蒸気蒸留して得られる留出液を茶葉
と接触させ、水蒸気蒸留時に発生する該留出液中の不快
な加熱蒸留臭を除去した、香気の改善された高品質の茶
類フレーバーの製造方法に関する。
て用いられる茶類フレーバーの製造法に関する。さらに
詳しくは、茶類を水蒸気蒸留して得られる留出液を茶葉
と接触させ、水蒸気蒸留時に発生する該留出液中の不快
な加熱蒸留臭を除去した、香気の改善された高品質の茶
類フレーバーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、香気香味を含有した茶類エキ
スの製造は、熱水または冷水で茶葉を抽出する方法によ
り行われる場合が多い。一方、香気成分を主体とした飲
食品の風味素材として用いられる紅茶、緑茶、ウーロン
茶、麦茶などの茶類から茶類フレーバーを製造する方法
としては、工業的には水蒸気蒸留法により香気成分を回
収する方法が採用されている。例えば、インスタント紅
茶の製造において、茶葉を水蒸気蒸留して得られた香気
成分を濃縮し、紅茶抽出液に賦香する製造法(特公昭4
8−18834号公報)あるいは麦茶を水蒸気蒸留し、
麦茶の水抽出液に賦香する製造法(特開平2−1042
65号公報)などが提案されている。しかし、これらの
水蒸気蒸留法では、茶葉は絶えず加熱されているため、
香気成分の酸化、分解等の劣化が進み、これがいわゆる
「加熱蒸留臭」となって不快な香気(オフ・フレーバー
と称する)の原因になっている。この「加熱蒸留臭」の
発生を抑制する手段として、できるだけ低温で蒸留しよ
うとして、減圧下で茶類を水蒸気蒸留して茶類フレーバ
ーを得る方法、例えば、上記の特公昭48−18834
号公報にも提案されているが、その他では、改良された
インスタント茶を得るために低温水蒸気を利用した製造
法(特開昭55−61761号公報)や同様に減圧下で
水蒸気蒸留して香気成分を捕集するインスタント紅茶の
製法(GB1209055号)等が提案されている。し
かしこれらの方法によっても、かなり改善はされるもの
の、「加熱蒸留臭」を完全に除くことは不可能である。
スの製造は、熱水または冷水で茶葉を抽出する方法によ
り行われる場合が多い。一方、香気成分を主体とした飲
食品の風味素材として用いられる紅茶、緑茶、ウーロン
茶、麦茶などの茶類から茶類フレーバーを製造する方法
としては、工業的には水蒸気蒸留法により香気成分を回
収する方法が採用されている。例えば、インスタント紅
茶の製造において、茶葉を水蒸気蒸留して得られた香気
成分を濃縮し、紅茶抽出液に賦香する製造法(特公昭4
8−18834号公報)あるいは麦茶を水蒸気蒸留し、
麦茶の水抽出液に賦香する製造法(特開平2−1042
65号公報)などが提案されている。しかし、これらの
水蒸気蒸留法では、茶葉は絶えず加熱されているため、
香気成分の酸化、分解等の劣化が進み、これがいわゆる
「加熱蒸留臭」となって不快な香気(オフ・フレーバー
と称する)の原因になっている。この「加熱蒸留臭」の
発生を抑制する手段として、できるだけ低温で蒸留しよ
うとして、減圧下で茶類を水蒸気蒸留して茶類フレーバ
ーを得る方法、例えば、上記の特公昭48−18834
号公報にも提案されているが、その他では、改良された
インスタント茶を得るために低温水蒸気を利用した製造
法(特開昭55−61761号公報)や同様に減圧下で
水蒸気蒸留して香気成分を捕集するインスタント紅茶の
製法(GB1209055号)等が提案されている。し
かしこれらの方法によっても、かなり改善はされるもの
の、「加熱蒸留臭」を完全に除くことは不可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、水蒸
気蒸留法の最大の欠点とも言える「加熱蒸留臭」を除去
して、茶類から茶類本来の良質な香気を保持し、香気変
化の少ない高品質の茶類フレーバーを製造する方法が望
まれている。
気蒸留法の最大の欠点とも言える「加熱蒸留臭」を除去
して、茶類から茶類本来の良質な香気を保持し、香気変
化の少ない高品質の茶類フレーバーを製造する方法が望
まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のごと
き課題を解決するために鋭意研究を行ったところ、茶類
を水蒸気蒸留して得られた留出液を茶葉と接触させ、該
留出液中の加熱蒸留臭を除去する方法を発見し本発明を
完成した。
き課題を解決するために鋭意研究を行ったところ、茶類
を水蒸気蒸留して得られた留出液を茶葉と接触させ、該
留出液中の加熱蒸留臭を除去する方法を発見し本発明を
完成した。
【0005】以下、本発明について更に詳細に述べる。
本発明で使用しうる茶類としては、例えば煎茶、焙じ
茶、玉露、かぶせ茶、てん茶等(蒸し製茶と総称する)
の発酵茶;嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等(釜炒り茶と
総称する)の不発酵茶;包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶
等の半発酵茶;紅茶、阿波番茶、碁石茶、プアール茶な
どの発酵茶を挙げることができる。上記した茶類原料
は、そのまま用いることもできるが、通常食品製造など
で使用される装置を用いて、切断、粉砕、磨砕などの処
理を施し、水蒸気蒸留を行うと一層香気成分の留出が促
進され効果的である。
本発明で使用しうる茶類としては、例えば煎茶、焙じ
茶、玉露、かぶせ茶、てん茶等(蒸し製茶と総称する)
の発酵茶;嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等(釜炒り茶と
総称する)の不発酵茶;包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶
等の半発酵茶;紅茶、阿波番茶、碁石茶、プアール茶な
どの発酵茶を挙げることができる。上記した茶類原料
は、そのまま用いることもできるが、通常食品製造など
で使用される装置を用いて、切断、粉砕、磨砕などの処
理を施し、水蒸気蒸留を行うと一層香気成分の留出が促
進され効果的である。
【0006】本発明における茶類の水蒸気蒸留の方法
は、通常行われている方法であり、これは、原料に水蒸
気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を
水蒸気とともに凝縮させる方法である。このような水蒸
気蒸留法は、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、減圧水
蒸気蒸留のいずれの蒸留方法も採用できる。具体的に
は、茶類を仕込んだ水蒸気蒸留釜の底部から水蒸気を吹
き込み、上部の留出側に接続した冷却器で留出蒸気を冷
却することにより凝縮水として揮発性香気成分を含有し
た留出液を捕集する。必要に応じて、この香気捕集装置
の先に冷媒を用いたコールドトラップを接続することに
より、より低沸点の揮発性香気成分をも確実に捕集する
ことができる。
は、通常行われている方法であり、これは、原料に水蒸
気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を
水蒸気とともに凝縮させる方法である。このような水蒸
気蒸留法は、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、減圧水
蒸気蒸留のいずれの蒸留方法も採用できる。具体的に
は、茶類を仕込んだ水蒸気蒸留釜の底部から水蒸気を吹
き込み、上部の留出側に接続した冷却器で留出蒸気を冷
却することにより凝縮水として揮発性香気成分を含有し
た留出液を捕集する。必要に応じて、この香気捕集装置
の先に冷媒を用いたコールドトラップを接続することに
より、より低沸点の揮発性香気成分をも確実に捕集する
ことができる。
【0007】茶類はそのままで水蒸気蒸留してもよい
が、予め水を添加して湿った状態で蒸留することもでき
る。一般に茶類1重量部に対し約0.5〜約50重量
部、好ましくは約1〜約10重量部の水を添加すること
により香気成分の蒸発が容易となり、香気成分の回収量
が多くなる。水蒸気蒸留の温度は茶葉の種類及び状態に
より選択されるが、一般的には約50〜約130℃、好
ましくは約70〜100℃の範囲を例示することができ
る。水蒸気蒸留の時間は蒸留の方法、温度、原料の種
類、添加する水の量によって異なるが、例えば約15分
〜約5時間、好ましくは約30分〜約2時間の範囲が例
示される。水蒸気蒸留における留出液捕集量は特別の制
約はなく、また原料の種類および状態により異なるが、
例えば使用した原料1重量部に対し約0.05〜約10
重量部、好ましくは約0.1〜約2重量部の範囲を例示
することができる。
が、予め水を添加して湿った状態で蒸留することもでき
る。一般に茶類1重量部に対し約0.5〜約50重量
部、好ましくは約1〜約10重量部の水を添加すること
により香気成分の蒸発が容易となり、香気成分の回収量
が多くなる。水蒸気蒸留の温度は茶葉の種類及び状態に
より選択されるが、一般的には約50〜約130℃、好
ましくは約70〜100℃の範囲を例示することができ
る。水蒸気蒸留の時間は蒸留の方法、温度、原料の種
類、添加する水の量によって異なるが、例えば約15分
〜約5時間、好ましくは約30分〜約2時間の範囲が例
示される。水蒸気蒸留における留出液捕集量は特別の制
約はなく、また原料の種類および状態により異なるが、
例えば使用した原料1重量部に対し約0.05〜約10
重量部、好ましくは約0.1〜約2重量部の範囲を例示
することができる。
【0008】上記のような水蒸気蒸留により得られた留
出液は「加熱蒸留臭」を伴うため、茶葉と接触させるこ
とにより「加熱蒸留臭」を除去し高品質の香気回収物を
得る操作が行われる。 留出液に対する茶葉の使用量
は、茶葉の種類、留出液中の香気成分濃度および「加熱
蒸留臭」の強度により異なるが、例えば使用した留出液
100重量部に対し約0.1〜約3重量部、好ましくは
約0.3〜約1重量部を例示することができる。上記範
囲以上に茶葉を使用すると「加熱蒸留臭」は除去される
が本来好ましい香気成分も除かれ高品質の香気回収物が
得られない。留出液と茶葉との接触時間は茶葉の量、接
触温度により異なるが、例えば約2分〜約3時間、好ま
しくは約10分〜約1時間を例示することができる。接
触温度は茶葉の量、接触時間により異なるが、例えば約
10〜約90℃、好ましくは約30〜約60℃を例示す
ることができる。留出液と茶葉との接触方法は特別の制
約はなく、従来公知の方法を選択できる。例えば撹拌方
式またはカラム方式を採用でき、接触後はデカンテーシ
ョン、遠心分離などの固液分離手段で残渣を除去し、濾
紙による濾過等の清澄濾過手段により茶類フレーバーを
得ることができる。また、水蒸気蒸留に供される茶葉の
種類と、得られた留出液を接触させる茶葉の種類は必ず
しも同一に限定されず任意に選択できる。例えば、ウー
ロン茶の留出液に緑茶葉を接触させても良いし、紅茶の
留出液にウーロン茶葉を接触させても良い。
出液は「加熱蒸留臭」を伴うため、茶葉と接触させるこ
とにより「加熱蒸留臭」を除去し高品質の香気回収物を
得る操作が行われる。 留出液に対する茶葉の使用量
は、茶葉の種類、留出液中の香気成分濃度および「加熱
蒸留臭」の強度により異なるが、例えば使用した留出液
100重量部に対し約0.1〜約3重量部、好ましくは
約0.3〜約1重量部を例示することができる。上記範
囲以上に茶葉を使用すると「加熱蒸留臭」は除去される
が本来好ましい香気成分も除かれ高品質の香気回収物が
得られない。留出液と茶葉との接触時間は茶葉の量、接
触温度により異なるが、例えば約2分〜約3時間、好ま
しくは約10分〜約1時間を例示することができる。接
触温度は茶葉の量、接触時間により異なるが、例えば約
10〜約90℃、好ましくは約30〜約60℃を例示す
ることができる。留出液と茶葉との接触方法は特別の制
約はなく、従来公知の方法を選択できる。例えば撹拌方
式またはカラム方式を採用でき、接触後はデカンテーシ
ョン、遠心分離などの固液分離手段で残渣を除去し、濾
紙による濾過等の清澄濾過手段により茶類フレーバーを
得ることができる。また、水蒸気蒸留に供される茶葉の
種類と、得られた留出液を接触させる茶葉の種類は必ず
しも同一に限定されず任意に選択できる。例えば、ウー
ロン茶の留出液に緑茶葉を接触させても良いし、紅茶の
留出液にウーロン茶葉を接触させても良い。
【0009】本発明の茶類フレーバーの製造法の好まし
い実施の態様を例示すると、まず前記の茶葉1重量部に
水蒸気を吹き込みながら約95〜約100℃で約1時間
水蒸気蒸留を行い、香気成分を含んだ蒸気を水冷式冷却
管に通じて凝縮させることにより、「加熱蒸留臭」を伴
った留出液1重量部を得る。次いで留出液1重量部に対
し0.01重量部の茶葉を加え40℃で約1時間撹拌
後、固液分離して「加熱蒸留臭」のない良質の茶類フレ
ーバーを得ることができる。
い実施の態様を例示すると、まず前記の茶葉1重量部に
水蒸気を吹き込みながら約95〜約100℃で約1時間
水蒸気蒸留を行い、香気成分を含んだ蒸気を水冷式冷却
管に通じて凝縮させることにより、「加熱蒸留臭」を伴
った留出液1重量部を得る。次いで留出液1重量部に対
し0.01重量部の茶葉を加え40℃で約1時間撹拌
後、固液分離して「加熱蒸留臭」のない良質の茶類フレ
ーバーを得ることができる。
【0010】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明の実施の態様を更
に詳細に説明する。
に詳細に説明する。
【0011】実施例1 紅茶葉500gを3リットル容の水蒸気蒸留釜に仕込
み、釜の下部より加熱水蒸気を吹き込みながら約100
℃で約1時間水蒸気蒸留を行った。留出する揮発性香気
成分を含んだ水蒸気を水冷式ガラス冷却管を用いて約2
0℃に冷却し、凝縮させることにより、「加熱蒸留臭」
を伴った留出液500gを得た。次に留出液500gは
1リットル容のフラスコに仕込み、粉砕した紅茶葉5g
を加えて約40℃で1時間撹拌後、約20℃に冷却し、
濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のない良質の紅茶フレー
バーを得た。
み、釜の下部より加熱水蒸気を吹き込みながら約100
℃で約1時間水蒸気蒸留を行った。留出する揮発性香気
成分を含んだ水蒸気を水冷式ガラス冷却管を用いて約2
0℃に冷却し、凝縮させることにより、「加熱蒸留臭」
を伴った留出液500gを得た。次に留出液500gは
1リットル容のフラスコに仕込み、粉砕した紅茶葉5g
を加えて約40℃で1時間撹拌後、約20℃に冷却し、
濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のない良質の紅茶フレー
バーを得た。
【0012】比較例1 実施例1において、留出液に紅茶葉を加えて接触処理す
る工程を除く以外は全て同じ方法で水蒸気蒸留し、留出
液500gを得た。
る工程を除く以外は全て同じ方法で水蒸気蒸留し、留出
液500gを得た。
【0013】官能評価 比較例1及び実施例1で得られた紅茶フレーバーについ
て、良く訓練された15名のパネルにより官能評価を行
った。その結果を表1に示す。
て、良く訓練された15名のパネルにより官能評価を行
った。その結果を表1に示す。
【0014】表1から明らかな如く、比較例1のフレー
バーは「加熱蒸留臭」が強く、まとまりに欠けるばかり
でなく、蒸れた紅茶の香気が強く、良くなかった。これ
に対して、実施例1のフレーバーは、入れたての紅茶の
甘い香気が良く再現されており、15名のパネル全員が
良好と判定した。
バーは「加熱蒸留臭」が強く、まとまりに欠けるばかり
でなく、蒸れた紅茶の香気が強く、良くなかった。これ
に対して、実施例1のフレーバーは、入れたての紅茶の
甘い香気が良く再現されており、15名のパネル全員が
良好と判定した。
【0015】実施例2 玉露1000gを3リットル容の水蒸気蒸留釜に仕込
み、留出側に約5℃に冷却したガラス冷却管及びドライ
アイス−アセトンの冷媒で冷却したコールドトラップを
接続し、減圧度約120mmHg、温度約70℃で約1
時間減圧水蒸気蒸留を行い、「加熱蒸留臭」を伴った留
出液300gを得た。次に留出液300gは500ミリ
リットル容のフラスコに仕込み、玉露を粉砕した茶葉1
gを加えて約40℃で30分間撹拌後、約20℃に冷却
し、濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のない良質の玉露フ
レーバーを得た。
み、留出側に約5℃に冷却したガラス冷却管及びドライ
アイス−アセトンの冷媒で冷却したコールドトラップを
接続し、減圧度約120mmHg、温度約70℃で約1
時間減圧水蒸気蒸留を行い、「加熱蒸留臭」を伴った留
出液300gを得た。次に留出液300gは500ミリ
リットル容のフラスコに仕込み、玉露を粉砕した茶葉1
gを加えて約40℃で30分間撹拌後、約20℃に冷却
し、濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のない良質の玉露フ
レーバーを得た。
【0016】比較例2 実施例2において、留出液に玉露の茶葉を加えて接触処
理する工程を除く以外は全て同じ方法で減圧水蒸気蒸留
し、留出液300gを得た。
理する工程を除く以外は全て同じ方法で減圧水蒸気蒸留
し、留出液300gを得た。
【0017】官能評価 比較例2及び実施例2で得られた玉露フレーバーについ
て、良く訓練された15名のパネルにより官能評価を行
った。その結果を表1に示す。
て、良く訓練された15名のパネルにより官能評価を行
った。その結果を表1に示す。
【0018】表1から明らかな如く、比較例2のフレー
バーは「加熱蒸留臭」があり、まとまりに欠けるばかり
でなく、蒸れた玉露の香気が強く、良くなっかった。こ
れに対して、実施例2のフレーバーは「加熱蒸留臭」が
なく、入れたての玉露の上品な香気が良く再現されてお
り、15名のパネル全員が良好と判定した。
バーは「加熱蒸留臭」があり、まとまりに欠けるばかり
でなく、蒸れた玉露の香気が強く、良くなっかった。こ
れに対して、実施例2のフレーバーは「加熱蒸留臭」が
なく、入れたての玉露の上品な香気が良く再現されてお
り、15名のパネル全員が良好と判定した。
【0019】実施例3 温度計、撹拌機を備えた3リットル容のフラスコに、軟
水1000gとウーロン茶500gを仕込み、撹拌を行
いながら温度を約90℃まで上昇させるとともに、蒸気
発生装置から加熱水蒸気をフラスコ内に送り込み、水蒸
気蒸留を約1時間行った。留出する香気成分を含んだ水
蒸気を水冷式ガラス冷却器を用いて凝縮させることによ
り留出液500gを得た。「加熱蒸留臭」を伴った留出
液500gを、1リットル容のフラスコに仕込み、粉砕
した緑茶葉3gを加え約50℃で30分撹拌した後約2
0℃に冷却し、濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のないウ
ーロン茶フレーバーを得た。
水1000gとウーロン茶500gを仕込み、撹拌を行
いながら温度を約90℃まで上昇させるとともに、蒸気
発生装置から加熱水蒸気をフラスコ内に送り込み、水蒸
気蒸留を約1時間行った。留出する香気成分を含んだ水
蒸気を水冷式ガラス冷却器を用いて凝縮させることによ
り留出液500gを得た。「加熱蒸留臭」を伴った留出
液500gを、1リットル容のフラスコに仕込み、粉砕
した緑茶葉3gを加え約50℃で30分撹拌した後約2
0℃に冷却し、濾紙で濾過して「加熱蒸留臭」のないウ
ーロン茶フレーバーを得た。
【0020】比較例3 実施例3において、留出液に緑茶を接触処理する工程を
除く以外は全て同じ方法で水蒸気蒸留し、留出液500
gを得た。
除く以外は全て同じ方法で水蒸気蒸留し、留出液500
gを得た。
【0021】官能評価 比較例3及び実施例3で得られたウーロン茶フレーバー
について、良く訓練された15名のパネルにより官能評
価を行った。その結果を表1に示す。
について、良く訓練された15名のパネルにより官能評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0022】表1から明らかなように、比較例3のフレ
ーバーは「加熱蒸留臭」が強く、まとまりがなく、蒸れ
たウーロン茶の好ましくない風味で良くなかった。これ
に対し、実施例3のフレーバーは「加熱蒸留臭」がな
く、ウーロン茶特有の入れたての風味が良く再現されて
おり、15名のパネル全員が良好と評価した。
ーバーは「加熱蒸留臭」が強く、まとまりがなく、蒸れ
たウーロン茶の好ましくない風味で良くなかった。これ
に対し、実施例3のフレーバーは「加熱蒸留臭」がな
く、ウーロン茶特有の入れたての風味が良く再現されて
おり、15名のパネル全員が良好と評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、茶類を水蒸気蒸留して
得られる留出液を茶葉と接触させ、「加熱蒸留臭」を除
去することにより良質の茶類フレーバーを製造すること
が可能となり、飲料を中心とした食品等の広い分野の製
品の品質を著しく向上させることが可能となった。
得られる留出液を茶葉と接触させ、「加熱蒸留臭」を除
去することにより良質の茶類フレーバーを製造すること
が可能となり、飲料を中心とした食品等の広い分野の製
品の品質を著しく向上させることが可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】茶類を水蒸気蒸留して得られる留出液を茶
葉と接触させ、該留出液中の加熱蒸留臭を除去すること
を特徴とする茶類フレーバーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26379594A JPH08116882A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 茶類フレーバーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26379594A JPH08116882A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 茶類フレーバーの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08116882A true JPH08116882A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17394364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26379594A Pending JPH08116882A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 茶類フレーバーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08116882A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003033137A (ja) * | 2001-07-23 | 2003-02-04 | T Hasegawa Co Ltd | 新規フレーバー |
JP2012000089A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Ogawa & Co Ltd | 茶エキス |
-
1994
- 1994-10-27 JP JP26379594A patent/JPH08116882A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003033137A (ja) * | 2001-07-23 | 2003-02-04 | T Hasegawa Co Ltd | 新規フレーバー |
JP2012000089A (ja) * | 2010-06-21 | 2012-01-05 | Ogawa & Co Ltd | 茶エキス |
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