JPH0796826A - 列車用車輪滑走防止制御方法 - Google Patents
列車用車輪滑走防止制御方法Info
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- JPH0796826A JPH0796826A JP24410993A JP24410993A JPH0796826A JP H0796826 A JPH0796826 A JP H0796826A JP 24410993 A JP24410993 A JP 24410993A JP 24410993 A JP24410993 A JP 24410993A JP H0796826 A JPH0796826 A JP H0796826A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 滑走が検知された車輪軸の情報(各車輪速
度)をコントローラに伝達し、コントローラからの指令
で滑走軸のブレーキ力を減圧するとともに、滑走の発生
していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合った分だけ
増圧することにより、全体のブレーキ力の減少を防ぎ、
車両の制動距離の延びを防止する。 【構成】 二台以上の車両が連結された列車用車輪滑走
防止装置であって、前記装置は、各車両毎に設けられ各
車両毎の車輪速度を演算処理する中継器6と、これら複
数の中継器6からの信号をもとに列車全体のブレーキ力
を演算し前記中継器6を介して各車輪のブレーキ装置を
制御する一つのコントローラ7とを備えており、前記コ
ントローラ7はブレーキ装置作動中に車輪に滑走が発生
すると滑走が検知された車輪軸のブレーキ圧力を減圧す
るとともに、この減圧に見合った分だけ滑走の発生して
いない車輪軸のブレーキ圧力を増圧する。
度)をコントローラに伝達し、コントローラからの指令
で滑走軸のブレーキ力を減圧するとともに、滑走の発生
していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合った分だけ
増圧することにより、全体のブレーキ力の減少を防ぎ、
車両の制動距離の延びを防止する。 【構成】 二台以上の車両が連結された列車用車輪滑走
防止装置であって、前記装置は、各車両毎に設けられ各
車両毎の車輪速度を演算処理する中継器6と、これら複
数の中継器6からの信号をもとに列車全体のブレーキ力
を演算し前記中継器6を介して各車輪のブレーキ装置を
制御する一つのコントローラ7とを備えており、前記コ
ントローラ7はブレーキ装置作動中に車輪に滑走が発生
すると滑走が検知された車輪軸のブレーキ圧力を減圧す
るとともに、この減圧に見合った分だけ滑走の発生して
いない車輪軸のブレーキ圧力を増圧する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道に代表される列車用
車輪滑走防止制御方法に関し、更に詳細には中央制御方
式と言われる回線制御を採用した鉄道車両に好適な列車
用車輪滑走防止制御方法に関するものである。
車輪滑走防止制御方法に関し、更に詳細には中央制御方
式と言われる回線制御を採用した鉄道車両に好適な列車
用車輪滑走防止制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両、特に鉄道車両における車輪滑走防
止装置として、現在までに種々の形式の装置が開発され
ているが、こうした装置の一つとして図7に示すものが
知られている。図7は、多数連結された列車の内、先頭
車両および2番目車両のブレーキ系統を取り出したもの
で、各車両毎には図中BSで示すブレーキシステムが設
けられている。このブレーキシステムBSはそれぞれ車
両内に設けられている電子制御装置(ECU)によって
各車両毎に独立して制御されるようになっている。具体
的には、この車輪滑走防止装置は、先頭車両に設けられ
た運転台からの常用ブレーキ指令を各車両毎に設けられ
ている指令受信機が受信し、この指令および車両荷重状
態等に基づいて従来公知のブレーキ装置を作動させるも
のであるが、ブレーキ作動中に、ある車輪に滑走状態が
発生すると、その車両に設けられている電子制御装置
(ECU)が保持弁HV、減圧弁DVを開閉制御して滑
走車輪のブレーキ圧を減圧し、滑走を防止するようにな
っている。
止装置として、現在までに種々の形式の装置が開発され
ているが、こうした装置の一つとして図7に示すものが
知られている。図7は、多数連結された列車の内、先頭
車両および2番目車両のブレーキ系統を取り出したもの
で、各車両毎には図中BSで示すブレーキシステムが設
けられている。このブレーキシステムBSはそれぞれ車
両内に設けられている電子制御装置(ECU)によって
各車両毎に独立して制御されるようになっている。具体
的には、この車輪滑走防止装置は、先頭車両に設けられ
た運転台からの常用ブレーキ指令を各車両毎に設けられ
ている指令受信機が受信し、この指令および車両荷重状
態等に基づいて従来公知のブレーキ装置を作動させるも
のであるが、ブレーキ作動中に、ある車輪に滑走状態が
発生すると、その車両に設けられている電子制御装置
(ECU)が保持弁HV、減圧弁DVを開閉制御して滑
走車輪のブレーキ圧を減圧し、滑走を防止するようにな
っている。
【0003】また、特開平3−189260号公報に
は、電子制御装置が作動して滑走防止制御を実行してい
る際に、滑走を発生している車輪軸には空気ブレーキ力
の供給を停止して車輪を再粘着させるとともに、非滑走
車輪軸には空気ブレーキ力を継続して供給することによ
り、ブレーキ力の低減を防止し、これによって非滑走車
輪または台車に対する総合ブレーキ力を低減させること
なく滑走車輪軸の再粘着を速やかに実現させることがで
きる車輪滑走防止装置が記載されている。
は、電子制御装置が作動して滑走防止制御を実行してい
る際に、滑走を発生している車輪軸には空気ブレーキ力
の供給を停止して車輪を再粘着させるとともに、非滑走
車輪軸には空気ブレーキ力を継続して供給することによ
り、ブレーキ力の低減を防止し、これによって非滑走車
輪または台車に対する総合ブレーキ力を低減させること
なく滑走車輪軸の再粘着を速やかに実現させることがで
きる車輪滑走防止装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記いづ
れの装置も、車輪の滑走が検知されるとその車輪あるい
はその車輪を含む台車のみのブレーキ作動圧力を下げブ
レーキ力を減じるか、またはブレーキ作動圧力の供給を
停止して車両の滑走を防止するようにしているため、車
両全体でみた場合、滑走を防止するために減圧した分あ
るいは供給停止した分だけ全体としてのブレーキ力が低
下し、車両の距離が延びる傾向があった。即ち、各車両
毎に独立して車輪コントロールを行うために、列車全体
としての最適なブレーキ制御を行うことができなかっ
た。
れの装置も、車輪の滑走が検知されるとその車輪あるい
はその車輪を含む台車のみのブレーキ作動圧力を下げブ
レーキ力を減じるか、またはブレーキ作動圧力の供給を
停止して車両の滑走を防止するようにしているため、車
両全体でみた場合、滑走を防止するために減圧した分あ
るいは供給停止した分だけ全体としてのブレーキ力が低
下し、車両の距離が延びる傾向があった。即ち、各車両
毎に独立して車輪コントロールを行うために、列車全体
としての最適なブレーキ制御を行うことができなかっ
た。
【0005】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに各車両毎に各車両の車輪毎の速度を演算処理する中
継器を設け、この中継器からの信号をもとに一つのコン
トローラによって列車全体のブレーキ力を制御する列車
用車輪滑走防止制御方法において、滑走が検知された車
輪軸の情報(各車輪速度)をコントローラに伝達し、コ
ントローラからの指令で滑走軸のブレーキ力を減圧する
とともに、滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を
減圧に見合った分だけ増圧することにより、全体のブレ
ーキ力の減少を防ぐようにするものである。この結果、
列車全体として常に最適なブレーキ制御を行うことがで
き、車両の制動距離の延びを防止することができる。
めに各車両毎に各車両の車輪毎の速度を演算処理する中
継器を設け、この中継器からの信号をもとに一つのコン
トローラによって列車全体のブレーキ力を制御する列車
用車輪滑走防止制御方法において、滑走が検知された車
輪軸の情報(各車輪速度)をコントローラに伝達し、コ
ントローラからの指令で滑走軸のブレーキ力を減圧する
とともに、滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を
減圧に見合った分だけ増圧することにより、全体のブレ
ーキ力の減少を防ぐようにするものである。この結果、
列車全体として常に最適なブレーキ制御を行うことがで
き、車両の制動距離の延びを防止することができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は二台
以上の車両が連結された列車用車輪滑走防止装置であっ
て、前記装置は、列車全体のブレーキ力を演算し、各車
輪のブレーキ装置を制御する一つのコントローラ7を備
えており、前記コントローラ7はブレーキ装置作動中に
車輪に滑走が発生すると滑走が検知された車輪軸のブレ
ーキ圧力を減圧するとともに、この減圧に見合った分だ
け滑走の発生していない車輪軸のブレーキ圧力を増圧す
るようにしたことを特徴とするものであり、これを課題
解決の手段とするものである。
以上の車両が連結された列車用車輪滑走防止装置であっ
て、前記装置は、列車全体のブレーキ力を演算し、各車
輪のブレーキ装置を制御する一つのコントローラ7を備
えており、前記コントローラ7はブレーキ装置作動中に
車輪に滑走が発生すると滑走が検知された車輪軸のブレ
ーキ圧力を減圧するとともに、この減圧に見合った分だ
け滑走の発生していない車輪軸のブレーキ圧力を増圧す
るようにしたことを特徴とするものであり、これを課題
解決の手段とするものである。
【0007】
【作用】車両毎に設けられている中継器6からの信号に
基づいてコントローラ7は、所定の演算処理を実行し列
車全体のブレーキ圧力を制御する。これと平行して本発
明では、各車輪速度の情報が中継器6からコントローラ
7に伝達されると、コントローラ7ではどの位置の車輪
軸が滑走を発生しているかを判断し、滑走を起こしてい
る車輪軸に対してブレーキ力減圧指令を出すとともに、
滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合
った分だけ増圧する指令を出す。こうして列車全体のブ
レーキ力の減少を防ぐとともに車両の制動距離が延びる
のを防止する。
基づいてコントローラ7は、所定の演算処理を実行し列
車全体のブレーキ圧力を制御する。これと平行して本発
明では、各車輪速度の情報が中継器6からコントローラ
7に伝達されると、コントローラ7ではどの位置の車輪
軸が滑走を発生しているかを判断し、滑走を起こしてい
る車輪軸に対してブレーキ力減圧指令を出すとともに、
滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合
った分だけ増圧する指令を出す。こうして列車全体のブ
レーキ力の減少を防ぐとともに車両の制動距離が延びる
のを防止する。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係わる列車用
車輪滑走防止制御方法の詳細な説明をすると、図1は本
発明の実施例に係わるN番目およびN+1番目の車両の
車輪滑走防止制御方法を実行する装置に関する概略構成
図であり、図2は図1中のN番目の車両のブレーキシス
テムを取り出した説明図である。本発明は、中央制御方
式といわれる制御方式を採用した列車滑走防止制御方法
に好適な発明であり、この中央制御方式とは、一つの制
御局(1次局)の下に複数の従局(2次局)が分岐接続
され、中央の制御局が従局からの信号をもとに送受信を
制御する方式のことである。
車輪滑走防止制御方法の詳細な説明をすると、図1は本
発明の実施例に係わるN番目およびN+1番目の車両の
車輪滑走防止制御方法を実行する装置に関する概略構成
図であり、図2は図1中のN番目の車両のブレーキシス
テムを取り出した説明図である。本発明は、中央制御方
式といわれる制御方式を採用した列車滑走防止制御方法
に好適な発明であり、この中央制御方式とは、一つの制
御局(1次局)の下に複数の従局(2次局)が分岐接続
され、中央の制御局が従局からの信号をもとに送受信を
制御する方式のことである。
【0009】図2において、各車両には、従来の車両が
備えている車輪1、車輪速度センサ2、ブレーキアクチ
ュエータ3、ブレーキ装置4、保持弁HVおよび減圧弁
DV、増圧弁BVからなる滑走防止弁5が設けられてお
り、この他に本実施例では、各車両の車輪毎の速度を演
算する中継器6および第1、第2の圧力センサPH1、
PH2が設けられている。この中継器6は列車全体を制
御する一つのコントローラ7に通信ケーブル8によって
接続されている。前記コントローラ7は列車全体の中の
適宜の一両に設けられている。
備えている車輪1、車輪速度センサ2、ブレーキアクチ
ュエータ3、ブレーキ装置4、保持弁HVおよび減圧弁
DV、増圧弁BVからなる滑走防止弁5が設けられてお
り、この他に本実施例では、各車両の車輪毎の速度を演
算する中継器6および第1、第2の圧力センサPH1、
PH2が設けられている。この中継器6は列車全体を制
御する一つのコントローラ7に通信ケーブル8によって
接続されている。前記コントローラ7は列車全体の中の
適宜の一両に設けられている。
【0010】前記中継器6は、車輪速度センサ2からの
信号に基づいて従来周知の演算手法により車輪毎の速度
を演算し、コントローラ7に順次出力する機能と、コン
トローラからの指令により車輪毎の滑走防止弁5(H
V、DV、BV)を制御する機能とを有している。即
ち、中継器6は車輪速度センサ2から出力される信号に
基づいて各車輪毎の速度を演算し、コントローラ7に順
次出力する。また、コントローラ7からの指令により、
中継器6内の制御手段を介して各車輪毎の滑走防止弁5
を開閉制御し、車輪の滑走を防止する。
信号に基づいて従来周知の演算手法により車輪毎の速度
を演算し、コントローラ7に順次出力する機能と、コン
トローラからの指令により車輪毎の滑走防止弁5(H
V、DV、BV)を制御する機能とを有している。即
ち、中継器6は車輪速度センサ2から出力される信号に
基づいて各車輪毎の速度を演算し、コントローラ7に順
次出力する。また、コントローラ7からの指令により、
中継器6内の制御手段を介して各車輪毎の滑走防止弁5
を開閉制御し、車輪の滑走を防止する。
【0011】コントローラ7では、車両毎に設けられて
いる中継器6で演算された各車輪毎の速度信号に基づい
て所定の演算処理を実行し、列車全体のブレーキ力を制
御する指令を出力する。即ち、コントローラ7は各車両
毎に設けられている中継器6から出力される車輪速度信
号を順番に取り込み、それらの信号、即ち、全車輪速度
の中から最大速度を選定し、その速度をフィルター処理
し、周知の演算手法により車体速度を出力する。ここで
得られた車体速度はコントローラ内の公知の制御ロジッ
ク回路に入力され、スリップ率等が演算され、この演算
結果をもとに出された車輪毎の滑走防止弁制御指令を各
車両毎に設けた中継器6に出力する。コントローラ7か
ら出力された滑走防止弁制御指令は前記中継器6に送信
され、中継器6ではコントローラ7から指示された態様
で滑走防止弁5の制御を実行する。
いる中継器6で演算された各車輪毎の速度信号に基づい
て所定の演算処理を実行し、列車全体のブレーキ力を制
御する指令を出力する。即ち、コントローラ7は各車両
毎に設けられている中継器6から出力される車輪速度信
号を順番に取り込み、それらの信号、即ち、全車輪速度
の中から最大速度を選定し、その速度をフィルター処理
し、周知の演算手法により車体速度を出力する。ここで
得られた車体速度はコントローラ内の公知の制御ロジッ
ク回路に入力され、スリップ率等が演算され、この演算
結果をもとに出された車輪毎の滑走防止弁制御指令を各
車両毎に設けた中継器6に出力する。コントローラ7か
ら出力された滑走防止弁制御指令は前記中継器6に送信
され、中継器6ではコントローラ7から指示された態様
で滑走防止弁5の制御を実行する。
【0012】中継器6からの信号により制御される各車
輪毎の滑走防止弁5の詳細を図3を参照して説明する。
図に示すように滑走防止弁5は保持弁HV、減圧弁DV
および増圧弁BVとより構成されており、ブレーキ作動
中に車輪の滑走が検知されると前記コントローラ7から
の指令により表1に示す態様で中継器6から保持弁H
V、減圧弁DV、増圧弁BVに対して開閉信号が出さ
れ、滑走防止弁5を開閉制御して、車輪毎のブレーキ力
制御を実行する。
輪毎の滑走防止弁5の詳細を図3を参照して説明する。
図に示すように滑走防止弁5は保持弁HV、減圧弁DV
および増圧弁BVとより構成されており、ブレーキ作動
中に車輪の滑走が検知されると前記コントローラ7から
の指令により表1に示す態様で中継器6から保持弁H
V、減圧弁DV、増圧弁BVに対して開閉信号が出さ
れ、滑走防止弁5を開閉制御して、車輪毎のブレーキ力
制御を実行する。
【0013】
【表1】
【0014】ところで、上記構成の装置は、車両毎に設
けられている中継器6からの信号に基づいて所定の演算
処理を実行し、列車全体のブレーキ力をコントローラ7
からの指令に基づいて制御するようになっているが、こ
れと平行して本発明では、さらに車両の制動距離が延び
るのを防止するために次のような制御を実行する。即
ち、各車輪速度の情報が中継器6からコントローラ7に
伝達されると、コントローラ7ではどの位置の車輪軸が
滑走を発生しているかを判断し、滑走を起こしている車
輪軸に対してブレーキ力減圧指令を出すとともに、滑走
の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合った
分だけ増圧する指令を出し、全体のブレーキ力の減少を
防ぐようにしている。
けられている中継器6からの信号に基づいて所定の演算
処理を実行し、列車全体のブレーキ力をコントローラ7
からの指令に基づいて制御するようになっているが、こ
れと平行して本発明では、さらに車両の制動距離が延び
るのを防止するために次のような制御を実行する。即
ち、各車輪速度の情報が中継器6からコントローラ7に
伝達されると、コントローラ7ではどの位置の車輪軸が
滑走を発生しているかを判断し、滑走を起こしている車
輪軸に対してブレーキ力減圧指令を出すとともに、滑走
の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合った
分だけ増圧する指令を出し、全体のブレーキ力の減少を
防ぐようにしている。
【0015】コントローラ7内での制御例を図4を参照
して説明すると、図4は6両編成の列車の車軸(全24
軸)とブレーキ圧力を示すグラフであり、図中、点線は
全て車軸が滑走を起こしていない時のブレーキ圧力であ
る。ブレーキ作動中に第12軸が滑走を発生した場合、
第12軸は滑走防止制御を行う。この結果、第12軸の
ブレーキ圧力は図示実線の如く減少するが、本発明で
は、このブレーキ圧力減少分を補うために他の車軸(非
滑走車輪)に作用するブレーキ圧力を図中実線で示すよ
うに以下の増圧手順によって増圧する。
して説明すると、図4は6両編成の列車の車軸(全24
軸)とブレーキ圧力を示すグラフであり、図中、点線は
全て車軸が滑走を起こしていない時のブレーキ圧力であ
る。ブレーキ作動中に第12軸が滑走を発生した場合、
第12軸は滑走防止制御を行う。この結果、第12軸の
ブレーキ圧力は図示実線の如く減少するが、本発明で
は、このブレーキ圧力減少分を補うために他の車軸(非
滑走車輪)に作用するブレーキ圧力を図中実線で示すよ
うに以下の増圧手順によって増圧する。
【0016】コントローラ7内でのブレーキ圧力増圧手
順 中継器から伝達される各車輪速度に基づいて、滑走
を起こしている車輪軸の数を決定し、滑走を起こしてい
る車輪軸の数によって圧力目標を設定する。 例えば、 目標圧力=初期圧力×総軸数/滑走してい
ない軸数 目標圧力が決定されると、滑走を起こしている車輪
軸の滑走防止弁5内の保持弁HVを閉じ、増圧弁BVを
目標圧力になるまで開ける。この時の目標圧力に至るま
での調整は第1、第2の圧力センサPH1、PH2から
の信号に基づいて実行される。 の制御中、増圧中の車輪が滑走した場合には直ち
に増圧を中断し、再びの手順に戻り滑走していない車
輪軸のブレーキ圧力を増圧する。
順 中継器から伝達される各車輪速度に基づいて、滑走
を起こしている車輪軸の数を決定し、滑走を起こしてい
る車輪軸の数によって圧力目標を設定する。 例えば、 目標圧力=初期圧力×総軸数/滑走してい
ない軸数 目標圧力が決定されると、滑走を起こしている車輪
軸の滑走防止弁5内の保持弁HVを閉じ、増圧弁BVを
目標圧力になるまで開ける。この時の目標圧力に至るま
での調整は第1、第2の圧力センサPH1、PH2から
の信号に基づいて実行される。 の制御中、増圧中の車輪が滑走した場合には直ち
に増圧を中断し、再びの手順に戻り滑走していない車
輪軸のブレーキ圧力を増圧する。
【0017】上記ブレーキ圧増圧の制御フローを図5、
図6を参照して説明する。滑走防止制御のプログラムが
開始されると、ステップ101で他軸(基準となるある
車輪に注目し、その車輪が滑走しているか否かの判断を
コントローラ7内で実行している時の他の車軸のことを
いう)が滑走しているか否かを判断し、他軸が滑走して
いる場合にはステップ102に進み今度は自軸(基準と
なる車輪)が滑走しているか否かを判断する。そして、
自軸が滑走している場合には、ステップ103に進みブ
レーキ圧力を増圧しているか否かを判断し、増圧してい
る場合にはステップ104に進み増圧を中断する。その
後ステップ105に進んで図6に示すルーチンaを実行
する。
図6を参照して説明する。滑走防止制御のプログラムが
開始されると、ステップ101で他軸(基準となるある
車輪に注目し、その車輪が滑走しているか否かの判断を
コントローラ7内で実行している時の他の車軸のことを
いう)が滑走しているか否かを判断し、他軸が滑走して
いる場合にはステップ102に進み今度は自軸(基準と
なる車輪)が滑走しているか否かを判断する。そして、
自軸が滑走している場合には、ステップ103に進みブ
レーキ圧力を増圧しているか否かを判断し、増圧してい
る場合にはステップ104に進み増圧を中断する。その
後ステップ105に進んで図6に示すルーチンaを実行
する。
【0018】ルーチンaでは、プログラムがスタートす
ると、ステップ120でスリップ率が設定値Aよりも大
きいか否かを判断し、スリップ率がAより大きい場合に
はステップ121に進みブレーキ圧力を保持する。次い
で、ステップ122に進みスリップ率が設定値Bよりも
大きいか否かを判断し、スリップ率がBより大きい場合
にはステップ123に進みブレーキ圧力を減圧する。そ
してステップ124で車輪加速度VVW が設定値Cより
も大きいか否かを判断し、車輪加速度VVW がCより大
きい場合にはステップ125に進みブレーキ圧力が保持
される。この状態でステップ126において車輪加速度
VVW が設定値Dよりも大きいか否かを判断し、車輪加
速度VVW がDより小さい場合にはステップ127に進
みブレーキ圧力が加圧される。
ると、ステップ120でスリップ率が設定値Aよりも大
きいか否かを判断し、スリップ率がAより大きい場合に
はステップ121に進みブレーキ圧力を保持する。次い
で、ステップ122に進みスリップ率が設定値Bよりも
大きいか否かを判断し、スリップ率がBより大きい場合
にはステップ123に進みブレーキ圧力を減圧する。そ
してステップ124で車輪加速度VVW が設定値Cより
も大きいか否かを判断し、車輪加速度VVW がCより大
きい場合にはステップ125に進みブレーキ圧力が保持
される。この状態でステップ126において車輪加速度
VVW が設定値Dよりも大きいか否かを判断し、車輪加
速度VVW がDより小さい場合にはステップ127に進
みブレーキ圧力が加圧される。
【0019】なおルーチンa中、では所定時間過ぎた
らブレーキ圧保持を解除してSTART2に戻り、また
では所定時間過ぎたらSTART2の戻り、さらに
では所定時間過ぎたらステップ123に戻るようになっ
ている。また、スリップ率の設定値A、B、C、Dは
A<B、C<Dの関係を持っている。
らブレーキ圧保持を解除してSTART2に戻り、また
では所定時間過ぎたらSTART2の戻り、さらに
では所定時間過ぎたらステップ123に戻るようになっ
ている。また、スリップ率の設定値A、B、C、Dは
A<B、C<Dの関係を持っている。
【0020】また、前記図5において、ステップ101
で他軸が滑走していない場合にはステップ107に進み
自軸が滑走しているか否かを判断する。ステップ107
で自軸が滑走している場合にはステップ105に進み、
また自軸が滑走していない場合にはステップ101に戻
る。さらにステップ102で自軸が滑走していない場合
にはステップ108に進み目標圧力を設定し、ステップ
109で増圧を実行する。ステップ103で増圧してい
ない場合には直ちにステップ105に進み、ルーチンa
のフローを実行する。
で他軸が滑走していない場合にはステップ107に進み
自軸が滑走しているか否かを判断する。ステップ107
で自軸が滑走している場合にはステップ105に進み、
また自軸が滑走していない場合にはステップ101に戻
る。さらにステップ102で自軸が滑走していない場合
にはステップ108に進み目標圧力を設定し、ステップ
109で増圧を実行する。ステップ103で増圧してい
ない場合には直ちにステップ105に進み、ルーチンa
のフローを実行する。
【0021】以上のようにして本発明では、列車用車輪
滑走防止制御方法において、滑走が検知されると、コン
トローラでは滑走軸のブレーキ力を減圧するとともに、
滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合
った分だけ増圧することにより、全体のブレーキ力の減
少を防ぐことができる。なお、本実施例では、各車輪毎
について制御を実行しているが、必要に応じて各車両毎
に制御を実行してもよい。
滑走防止制御方法において、滑走が検知されると、コン
トローラでは滑走軸のブレーキ力を減圧するとともに、
滑走の発生していない車輪軸のブレーキ力を減圧に見合
った分だけ増圧することにより、全体のブレーキ力の減
少を防ぐことができる。なお、本実施例では、各車輪毎
について制御を実行しているが、必要に応じて各車両毎
に制御を実行してもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、滑走起こした車輪軸のブレーキ力損失分を他の滑走
していない車輪軸のブレーキ圧力を増圧することにより
1列車してのブレーキ力を一定に保つことができ、列車
全体として常に最適なブレーキ制御を行うことができ、
車両の制動距離の延びを防止することができる。等々の
優れた効果を奏することができる。
ば、滑走起こした車輪軸のブレーキ力損失分を他の滑走
していない車輪軸のブレーキ圧力を増圧することにより
1列車してのブレーキ力を一定に保つことができ、列車
全体として常に最適なブレーキ制御を行うことができ、
車両の制動距離の延びを防止することができる。等々の
優れた効果を奏することができる。
【図1】本発明に係わる列車用車輪滑走防止制御方法の
実施例としての概略構成図である。
実施例としての概略構成図である。
【図2】図1中のN番目の車両のブレーキシステム説明
図である。
図である。
【図3】滑走防止弁の説明図である。
【図4】6両編成の列車の車軸(全24軸)とブレーキ
圧力を示すグラフであり、図中、点線は全ての車軸が滑
走を起こしていない時のブレーキ圧力である。
圧力を示すグラフであり、図中、点線は全ての車軸が滑
走を起こしていない時のブレーキ圧力である。
【図5】ブレーキ圧力制御のための制御フローである。
【図6】図5中のルーチンaの制御フローである。
【図7】従来の車輪滑走防止装置の概略構成図である。
1 車輪 2 車輪速度センサ 3 ブレーキアクチュエータ 4 ブレーキ装置 5 滑走防止弁 6 中継器 7 コントローラ 8 通信ケーブル
Claims (1)
- 【請求項1】 二台以上の車両が連結された列車用車輪
滑走防止装置であって、前記装置は、列車全体のブレー
キ力を演算し、各車輪のブレーキ装置を制御する一つの
コントローラ7を備えており、前記コントローラ7はブ
レーキ装置作動中に車輪に滑走が発生すると滑走が検知
された車輪軸のブレーキ圧力を減圧するとともに、この
減圧に見合った分だけ滑走の発生していない車輪軸のブ
レーキ圧力を増圧するようにしたことを特徴とする列車
用車輪滑走防止制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24410993A JPH0796826A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 列車用車輪滑走防止制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24410993A JPH0796826A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 列車用車輪滑走防止制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796826A true JPH0796826A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17113897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24410993A Withdrawn JPH0796826A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 列車用車輪滑走防止制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0796826A (ja) |
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