JPH0782336A - 重合体およびその製造方法 - Google Patents
重合体およびその製造方法Info
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- JPH0782336A JPH0782336A JP5252151A JP25215193A JPH0782336A JP H0782336 A JPH0782336 A JP H0782336A JP 5252151 A JP5252151 A JP 5252151A JP 25215193 A JP25215193 A JP 25215193A JP H0782336 A JPH0782336 A JP H0782336A
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- Japan
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- polymer
- weight
- organic group
- polycarbodiimide
- polyimide
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- Pending
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- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カルボジイミド単位とジイミド単位とを有
し、特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保
存安定性に優れ、しかも優れた特性を有するとともに、
耐熱性接着剤、耐熱性接着性フィルム等として有用な重
合体、並びに該重合体を工業的に有利に製造する方法を
提供する。 【構成】 重合体は、下記一般式(1)で表される繰返
し単位から本質的に構成されるか、または一般式(2)
で表される繰返し単位から本質的に構成された重合体成
分を含有し、ポリスチレン換算数平均分子量が400〜
500,000である。 【化1】 【化2】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価の有機基
を示し、nおよびpはカルボジイミド単位数であり、m
はジイミド単位数である。)各重合体は、(イ)ポリカ
ルボジイミドとジ酸無水物とをイミド化反応させるか、
または(ロ)ポリイソシアネートとジ酸無水物とをイミ
ド化反応させたのち、さらにカルボジイミド化反応させ
ることにより製造される。
し、特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保
存安定性に優れ、しかも優れた特性を有するとともに、
耐熱性接着剤、耐熱性接着性フィルム等として有用な重
合体、並びに該重合体を工業的に有利に製造する方法を
提供する。 【構成】 重合体は、下記一般式(1)で表される繰返
し単位から本質的に構成されるか、または一般式(2)
で表される繰返し単位から本質的に構成された重合体成
分を含有し、ポリスチレン換算数平均分子量が400〜
500,000である。 【化1】 【化2】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価の有機基
を示し、nおよびpはカルボジイミド単位数であり、m
はジイミド単位数である。)各重合体は、(イ)ポリカ
ルボジイミドとジ酸無水物とをイミド化反応させるか、
または(ロ)ポリイソシアネートとジ酸無水物とをイミ
ド化反応させたのち、さらにカルボジイミド化反応させ
ることにより製造される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボジイミド単位と
ジイミド単位とを有する重合体およびその製造方法に関
する。
ジイミド単位とを有する重合体およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ポリカルボジイミドは、ポリイソシアネ
ート化合物の脱炭酸縮合により得られる耐熱性樹脂であ
り、その製造方法は、例えばDie Makromol. Chem.,67,1
(1963)( D.J.Lymanら)、J. Am. Chem. Soc.,80,5495
(1958) (E.Dyerら)、J. Appl.Polym. Sci.,21,1999(1
977)(L.M.Alberinoら)、J. Org. Chem.,28,2069(196
3) (T.W.Campbellら)等や、特開昭51−61599
号公報、特公平2−292316号公報、特公平4−2
79618号公報等に記載されている。
ート化合物の脱炭酸縮合により得られる耐熱性樹脂であ
り、その製造方法は、例えばDie Makromol. Chem.,67,1
(1963)( D.J.Lymanら)、J. Am. Chem. Soc.,80,5495
(1958) (E.Dyerら)、J. Appl.Polym. Sci.,21,1999(1
977)(L.M.Alberinoら)、J. Org. Chem.,28,2069(196
3) (T.W.Campbellら)等や、特開昭51−61599
号公報、特公平2−292316号公報、特公平4−2
79618号公報等に記載されている。
【0003】しかしながら、ポリカルボジイミドは、重
合中、ゲル化や結晶化に起因すると考えられるポリマー
の凝集が徐々に進行して沈澱を生じるため、高分子量の
線状ポリカルボジイミドを得ることが極めて困難である
という問題がある。また、反応終了後、溶液状態では、
冷暗所下においてさえ徐々にポリマーの凝集が進行する
ため、安定な状態で長期保存することが困難であり、工
業的利用の面で大きな障害となっている。
合中、ゲル化や結晶化に起因すると考えられるポリマー
の凝集が徐々に進行して沈澱を生じるため、高分子量の
線状ポリカルボジイミドを得ることが極めて困難である
という問題がある。また、反応終了後、溶液状態では、
冷暗所下においてさえ徐々にポリマーの凝集が進行する
ため、安定な状態で長期保存することが困難であり、工
業的利用の面で大きな障害となっている。
【0004】そこで、例えば特公平2−29316号公
報、特公平4−279618号公報等にみられるよう
に、重合溶媒や重合条件等を工夫して、ポリカルボジイ
ミドの高分子量化および保存安定性の向上を図る試みが
なされている。しかしながら、このような方法において
も、工業材料として十分な高分子量を有するポリカルボ
ジイミドを得ることは困難であり、また、ポリカルボジ
イミド溶液の保存安定性も、通常、室温で3週間程度、
5℃では3か月程度であり、必ずしも十分とは言えな
い。しかも、これらの公報に記載された方法により得ら
れるポリカルボジイミドは、溶媒に対する溶解性が極め
て悪く、例えばワニスとして工業的に利用するには問題
がある。
報、特公平4−279618号公報等にみられるよう
に、重合溶媒や重合条件等を工夫して、ポリカルボジイ
ミドの高分子量化および保存安定性の向上を図る試みが
なされている。しかしながら、このような方法において
も、工業材料として十分な高分子量を有するポリカルボ
ジイミドを得ることは困難であり、また、ポリカルボジ
イミド溶液の保存安定性も、通常、室温で3週間程度、
5℃では3か月程度であり、必ずしも十分とは言えな
い。しかも、これらの公報に記載された方法により得ら
れるポリカルボジイミドは、溶媒に対する溶解性が極め
て悪く、例えばワニスとして工業的に利用するには問題
がある。
【0005】また、ポリイソシアネートを、場合により
モノイソシアネートとともに、イソシアネートのカルボ
ジイミド化を促進する触媒および分子中に2以上の活性
水素基を有する架橋剤の存在下で加熱することにより、
またはポリイソシアネートを、場合によりモノイソシア
ネートとともに、イソシアネートのカルボジイミド化を
促進する触媒の存在下で加熱して、ポリカルボジイミド
を生成させたのち、分子中に2以上の活性水素基を有す
る架橋剤と混合して加熱することにより、熱硬化性樹脂
を製造することも、特公平5−6564号公報や特公平
5−6565号公報に提案されている。しかしながら、
これらの方法により得られる樹脂では、非架橋構造の樹
脂を得るための反応制御が煩雑であり、また架橋剤成分
が混在しているため、溶液状態における保存安定性にも
問題がある。
モノイソシアネートとともに、イソシアネートのカルボ
ジイミド化を促進する触媒および分子中に2以上の活性
水素基を有する架橋剤の存在下で加熱することにより、
またはポリイソシアネートを、場合によりモノイソシア
ネートとともに、イソシアネートのカルボジイミド化を
促進する触媒の存在下で加熱して、ポリカルボジイミド
を生成させたのち、分子中に2以上の活性水素基を有す
る架橋剤と混合して加熱することにより、熱硬化性樹脂
を製造することも、特公平5−6564号公報や特公平
5−6565号公報に提案されている。しかしながら、
これらの方法により得られる樹脂では、非架橋構造の樹
脂を得るための反応制御が煩雑であり、また架橋剤成分
が混在しているため、溶液状態における保存安定性にも
問題がある。
【0006】ところで、現在、特にエレクトロニクスの
分野においては、各種の接着剤が幅広く使用されている
が、例えばフレキシブル印刷回路用基板における金属箔
とポリイミドフィルムとの接着剤、樹脂封止型半導体装
置内におけるリードフレームとチップとの接着剤、いわ
ゆるTABテープの金属箔とポリイミドフィルムとの接
着剤等については、耐熱性、純度、作業性等に優れた材
料が求められている。しかしながら、従来このような接
着剤として一般に用いられているエポキシ樹脂系、ゴム
変性エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、アクリル樹脂
系等の材料では、耐熱性、純度等が劣るという欠点があ
る。
分野においては、各種の接着剤が幅広く使用されている
が、例えばフレキシブル印刷回路用基板における金属箔
とポリイミドフィルムとの接着剤、樹脂封止型半導体装
置内におけるリードフレームとチップとの接着剤、いわ
ゆるTABテープの金属箔とポリイミドフィルムとの接
着剤等については、耐熱性、純度、作業性等に優れた材
料が求められている。しかしながら、従来このような接
着剤として一般に用いられているエポキシ樹脂系、ゴム
変性エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、アクリル樹脂
系等の材料では、耐熱性、純度等が劣るという欠点があ
る。
【0007】一方、エレクトロニクスの分野において使
用される耐熱性樹脂として、ポリイミド系樹脂が知られ
ているが、通常のポリイミド系樹脂は、不溶・不融性で
あり、接着剤として用いるには不適当であるため、その
前駆体であるポリアミド酸を特定溶媒に溶解させた溶液
の状態で使用されている。しかしながら、ポリアミド酸
溶液では、脱溶媒およびイミド化の工程が必須となり、
この場合、脱溶媒やイミド化の段階における水分子の離
脱により、ボイドが発生しやすく、またイミド化に相当
の高温と長時間を要するため、実用上の制約が多く、生
産性も低いという欠点がある。
用される耐熱性樹脂として、ポリイミド系樹脂が知られ
ているが、通常のポリイミド系樹脂は、不溶・不融性で
あり、接着剤として用いるには不適当であるため、その
前駆体であるポリアミド酸を特定溶媒に溶解させた溶液
の状態で使用されている。しかしながら、ポリアミド酸
溶液では、脱溶媒およびイミド化の工程が必須となり、
この場合、脱溶媒やイミド化の段階における水分子の離
脱により、ボイドが発生しやすく、またイミド化に相当
の高温と長時間を要するため、実用上の制約が多く、生
産性も低いという欠点がある。
【0008】そこで、例えば特公平1−268778号
公報には、特定構造を有する耐熱性樹脂を溶着する方法
が提案されている。しかしながら、この方法も接着温度
が高く、適用分野がかなり制約されることになり、また
接着温度を低下させようとすると、樹脂の溶融温度を低
くすることが必要で、ガラス転移温度(Tg) で表される
耐熱性の低下を招くことになる。このように、特にエレ
クトロニクスの分野においては、これまで、実用上支障
がない程度に低温で接着することができ、なおかつ十分
な耐熱性、作業性等も備えた適切な接着剤が見出されて
いないのが実状である。
公報には、特定構造を有する耐熱性樹脂を溶着する方法
が提案されている。しかしながら、この方法も接着温度
が高く、適用分野がかなり制約されることになり、また
接着温度を低下させようとすると、樹脂の溶融温度を低
くすることが必要で、ガラス転移温度(Tg) で表される
耐熱性の低下を招くことになる。このように、特にエレ
クトロニクスの分野においては、これまで、実用上支障
がない程度に低温で接着することができ、なおかつ十分
な耐熱性、作業性等も備えた適切な接着剤が見出されて
いないのが実状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記諸問題
を解決すべき鋭意検討した結果見出されたものであっ
て、その目的は、カルボジイミド単位とジイミド単位と
を有し、特に各種溶媒に対する溶解性および溶液として
の保存安定性に優れ、しかも優れた特性を有するととも
に、耐熱性接着剤、耐熱性接着フィルム等として有用な
重合体を提供することにあり、また、他の目的は、前記
重合体を工業的に有利に製造する方法を提供することに
ある。
を解決すべき鋭意検討した結果見出されたものであっ
て、その目的は、カルボジイミド単位とジイミド単位と
を有し、特に各種溶媒に対する溶解性および溶液として
の保存安定性に優れ、しかも優れた特性を有するととも
に、耐熱性接着剤、耐熱性接着フィルム等として有用な
重合体を提供することにあり、また、他の目的は、前記
重合体を工業的に有利に製造する方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、一般式
(1)
(1)
【化1】(ここで、R1は2価の有機基を示し、nはポリ
カルボジイミド鎖中のカルボジイミド単位数であり、R2
は4価の有機基を示す。)で表される繰返し単位から本
質的に構成され、ポリスチレン換算数平均分子量が40
0〜500,000であることを特徴とする重合体(以
下、「重合体A」という。)からなり、
カルボジイミド鎖中のカルボジイミド単位数であり、R2
は4価の有機基を示す。)で表される繰返し単位から本
質的に構成され、ポリスチレン換算数平均分子量が40
0〜500,000であることを特徴とする重合体(以
下、「重合体A」という。)からなり、
【0011】本発明の要旨は、第2に、一般式(2)
【化2】(ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価
の有機基を示し、mはポリイミド鎖中のジイミド単位数
であり、pはポリカルボジイミド鎖中のカルボジイミド
単位数である。)で表される繰返し単位から本質的に構
成された重合体成分、または該重合体成分と一般式
(2)中のポリイミド鎖から本質的に構成された重合体
成分とを含有し、ポリスチレン換算数平均分子量が40
0〜500,000であることを特徴とする重合体(以
下、「重合体B」という。)、からなり、
の有機基を示し、mはポリイミド鎖中のジイミド単位数
であり、pはポリカルボジイミド鎖中のカルボジイミド
単位数である。)で表される繰返し単位から本質的に構
成された重合体成分、または該重合体成分と一般式
(2)中のポリイミド鎖から本質的に構成された重合体
成分とを含有し、ポリスチレン換算数平均分子量が40
0〜500,000であることを特徴とする重合体(以
下、「重合体B」という。)、からなり、
【0012】本発明の要旨は、第3に、一般式(3)
【化3】(但し、R1は2価の有機基を示す。)で表され
る少なくとも一種の繰返し単位から本質的に構成され、
分子量が規制されたポリカルボジイミドと、一般式
(4)
る少なくとも一種の繰返し単位から本質的に構成され、
分子量が規制されたポリカルボジイミドと、一般式
(4)
【化4】(但し、R2は4価の有機基を示す。)で表され
る少なくとも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは
酸無水物基とイソシアネート基とのイミド化を促進する
触媒(以下、「イミド化触媒」という。)の存在下、適
宜温度で反応させることを特徴とする重合体Aの製造方
法、からなり、
る少なくとも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは
酸無水物基とイソシアネート基とのイミド化を促進する
触媒(以下、「イミド化触媒」という。)の存在下、適
宜温度で反応させることを特徴とする重合体Aの製造方
法、からなり、
【0013】本発明の要旨は、第4に、一般式(5)
【化5】(但し、R1は2価の有機基を示す。)で表され
る少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とするポ
リイソシアネートと、一般式(4)
る少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とするポ
リイソシアネートと、一般式(4)
【化4】(但し、R2は4価の有機基を示す。)で表され
る少なくとも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは
イミド化触媒の存在下で、分子量を規制しつつ反応させ
て、ポリイミドを生成させたのち、イソシアネート基の
カルボジイミド化を促進する触媒(以下、「カルボジイ
ミド化触媒」という。)の存在下、適宜温度でさらに反
応させることを特徴とする重合体Bの製造方法、からな
る。
る少なくとも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは
イミド化触媒の存在下で、分子量を規制しつつ反応させ
て、ポリイミドを生成させたのち、イソシアネート基の
カルボジイミド化を促進する触媒(以下、「カルボジイ
ミド化触媒」という。)の存在下、適宜温度でさらに反
応させることを特徴とする重合体Bの製造方法、からな
る。
【0014】以下、本発明を、順次詳細に説明する。こ
れにより、本発明の目的、構成および効果が明確となる
であろう。まず、重合体Aおよびその製造方法について
説明する。重合体Aは、一般式(1)で表される繰返し
単位から本質的に構成されるが、ここで、R1は、脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の2価の有機基、R2は脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の4価の有機基を示し、R1お
よびR2の脂環族有機基および芳香族有機基は、炭素環お
よび/または複素環からなることができる。
れにより、本発明の目的、構成および効果が明確となる
であろう。まず、重合体Aおよびその製造方法について
説明する。重合体Aは、一般式(1)で表される繰返し
単位から本質的に構成されるが、ここで、R1は、脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の2価の有機基、R2は脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の4価の有機基を示し、R1お
よびR2の脂環族有機基および芳香族有機基は、炭素環お
よび/または複素環からなることができる。
【0015】一般式(1)におけるR1としては、例えば
【化6】 、
【化7】 、
【0016】
【化8】 、
【化9】 、
【0017】
【化10】 、
【化11】 、
【0018】
【化12】 、
【化13】 、
【0019】
【化14】 、
【化15】 等が好ましい。
【0020】一般式(1)のポリカルボジイミド鎖(以
下、「分子鎖a」という。)における繰返し単位は一種
以上存在することができる。
下、「分子鎖a」という。)における繰返し単位は一種
以上存在することができる。
【0021】また、一般式(1)における分子鎖a中の
カルボジイミド単位数を示すnは、重合体Aの用途や所
望の特性に応じて適宜選定されるが、好ましくは、分子
鎖aのポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」
という。)が200〜50,000に相当する数、さら
に好ましくは300〜20,000に相当する数、特に
好ましくは500〜10,000に相当する数である。
カルボジイミド単位数を示すnは、重合体Aの用途や所
望の特性に応じて適宜選定されるが、好ましくは、分子
鎖aのポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」
という。)が200〜50,000に相当する数、さら
に好ましくは300〜20,000に相当する数、特に
好ましくは500〜10,000に相当する数である。
【0022】重合体Aは、一般式(1)で表される繰返
し単位のほかに、-NH-COO-、-NH-CO- 等の結合を有する
少割合の他の繰返し単位を有することもできるが、重合
体A中の一般式(1)で表される繰返し単位の含有率
は、通常、全繰返し単位数の5〜100%であり、好ま
しくは10〜100%、特に好ましくは20〜100%
である。
し単位のほかに、-NH-COO-、-NH-CO- 等の結合を有する
少割合の他の繰返し単位を有することもできるが、重合
体A中の一般式(1)で表される繰返し単位の含有率
は、通常、全繰返し単位数の5〜100%であり、好ま
しくは10〜100%、特に好ましくは20〜100%
である。
【0023】一般式(1)における分子鎖a自体は、公
知の方法あるいは公知の方法と類似の方法により形成す
ることができる。工業的に有利な分子鎖aの形成法は、
例えば少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とす
るポリイソシアネートを、カルボジイミド化触媒の存在
下で、分子量を規制しつつ反応させて、ポリカルボジイ
ミドを合成する方法である。
知の方法あるいは公知の方法と類似の方法により形成す
ることができる。工業的に有利な分子鎖aの形成法は、
例えば少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とす
るポリイソシアネートを、カルボジイミド化触媒の存在
下で、分子量を規制しつつ反応させて、ポリカルボジイ
ミドを合成する方法である。
【0024】この場合に用いられるジイソシアネートの
具体例としては、フェニレン−1,3−ジイソシアネー
ト、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−メト
キシフェニレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチ
ルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4
−キシリレンジイソシアネート、ビフェニレン−4,
4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェ
ニレン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメ
チルビフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ジフ
ェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジ
メトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート、
具体例としては、フェニレン−1,3−ジイソシアネー
ト、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−メト
キシフェニレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチ
ルフェニレン−2,4−ジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシア
ネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4
−キシリレンジイソシアネート、ビフェニレン−4,
4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェ
ニレン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメ
チルビフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ジフ
ェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジ
メトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネー
ト、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート、
【0025】シクロブチレン−1,3−ジイソシアネー
ト、シクロペンチレン−1,3−ジイソシアネート、シ
クロヘキシレン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘ
キシレン−1,4−ジイソシアネート、1−メチルシク
ロヘキシレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチル
シクロヘキシレン−2,6−ジイソシアネート、1−イ
ソシアネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシア
ネートメチルシクロヘキサン、シクロヘキサン−1,3
−ビス(メチルイソシアネート)、シクロヘキサン−
1,4−ビス(メチルイソシアネート)、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、
ト、シクロペンチレン−1,3−ジイソシアネート、シ
クロヘキシレン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘ
キシレン−1,4−ジイソシアネート、1−メチルシク
ロヘキシレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチル
シクロヘキシレン−2,6−ジイソシアネート、1−イ
ソシアネート−3,3,5−トリメチル−5−イソシア
ネートメチルシクロヘキサン、シクロヘキサン−1,3
−ビス(メチルイソシアネート)、シクロヘキサン−
1,4−ビス(メチルイソシアネート)、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、
【0026】エチレンジイソシアネート、テトラメチレ
ン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,
6−ジイソシアネート、ドデカメチレン−1,12−ジ
イソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステ
ル等や、
ン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,
6−ジイソシアネート、ドデカメチレン−1,12−ジ
イソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステ
ル等や、
【0027】これらのジイソシアネートの化学量論的過
剰量と2官能性活性水素含有化合物との反応により得ら
れる末端イソシアネートプレポリマー等を挙げることが
できる。前記ジイソシアネートは、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができる。
剰量と2官能性活性水素含有化合物との反応により得ら
れる末端イソシアネートプレポリマー等を挙げることが
できる。前記ジイソシアネートは、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができる。
【0028】また、場合によりジイソシアネートととも
に使用される他のポリイソシアネートとしては、例えば
フェニル−1,3,5−トリイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−2,5,4’−トリイソシアネート、トリ
フェニルメタン−2,4’,4”−トリイソシアネー
ト、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシ
アネート、ジフェニルメタン−2,4,2’,4’−テ
トライソシアネート、ジフェニルメタン−2,5,
2’,5’−テトライソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリイソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリス(メチルイソシアネート)、3,5
−ジメチルシクロヘキサン−1,3,5−トリス(メチ
ルイソシアネート)、1,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネー
ト)、ジシクロヘキシルメタン−2,4,2’−トリイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4,4’
−トリイソシアネート等の3官能以上のポリイソシアネ
ートや、
に使用される他のポリイソシアネートとしては、例えば
フェニル−1,3,5−トリイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−2,5,4’−トリイソシアネート、トリ
フェニルメタン−2,4’,4”−トリイソシアネー
ト、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシ
アネート、ジフェニルメタン−2,4,2’,4’−テ
トライソシアネート、ジフェニルメタン−2,5,
2’,5’−テトライソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリイソシアネート、シクロヘキサン−
1,3,5−トリス(メチルイソシアネート)、3,5
−ジメチルシクロヘキサン−1,3,5−トリス(メチ
ルイソシアネート)、1,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネー
ト)、ジシクロヘキシルメタン−2,4,2’−トリイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4,4’
−トリイソシアネート等の3官能以上のポリイソシアネ
ートや、
【0029】これらの3官能以上のポリイソシアネート
の化学量論的過剰量と2官能以上の多官能性活性水素含
有化合物との反応により得られる末端イソシアネートプ
レポリマー等を挙げることができる。
の化学量論的過剰量と2官能以上の多官能性活性水素含
有化合物との反応により得られる末端イソシアネートプ
レポリマー等を挙げることができる。
【0030】前記3官能以上のポリイソシアネートは、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、
その使用量は、ジイソシアネート100重量部当たり、
通常、0〜40重量部、好ましくは0〜20重量部であ
る。
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、
その使用量は、ジイソシアネート100重量部当たり、
通常、0〜40重量部、好ましくは0〜20重量部であ
る。
【0031】カルボジイミド化触媒としては、例えば1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−フェ
ニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−フ
ェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−エチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−エ
チル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、
1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−メチ
ル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−メチル
−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド等や、
これらの3−ホスホレン異性体等のホスホレン化合物;
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−フェ
ニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−フ
ェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−エチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−エ
チル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、
1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−メチ
ル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−メチル
−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド等や、
これらの3−ホスホレン異性体等のホスホレン化合物;
【0032】ペンタカルボニル鉄、ノナカルボニル二
鉄、テトラカルボニルニッケル、ヘキサカルボニルタン
グステン、ヘキサカルボニルクロム等の金属カルボニル
錯体;ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウム、クロ
ム、鉄等の金属のアセチルアセトン錯体;
鉄、テトラカルボニルニッケル、ヘキサカルボニルタン
グステン、ヘキサカルボニルクロム等の金属カルボニル
錯体;ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウム、クロ
ム、鉄等の金属のアセチルアセトン錯体;
【0033】トリメチルホスフェート、トリエチルホス
フェート、トリイソプロピルホスフェート、トリ−t−
ブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐
酸エステルを挙げることができる。
フェート、トリイソプロピルホスフェート、トリ−t−
ブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐
酸エステルを挙げることができる。
【0034】これらのカルボジイミド化触媒は、単独で
または2種以上を混合して使用することができ、その使
用量は、イソシアネート100重量部当たり、通常、
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部である。
または2種以上を混合して使用することができ、その使
用量は、イソシアネート100重量部当たり、通常、
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部である。
【0035】イソシアネートのカルボジイミド化反応
は、適当な溶媒中で実施することができる。このカルボ
ジイミド化反応の際に使用される溶媒としては、例えば
1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタ
ン、ヘキサクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、
1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベン
ゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、
1,2,4−トリクロロベンゼン、トリクロロメチルベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;
は、適当な溶媒中で実施することができる。このカルボ
ジイミド化反応の際に使用される溶媒としては、例えば
1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタ
ン、ヘキサクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、
1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベン
ゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、
1,2,4−トリクロロベンゼン、トリクロロメチルベ
ンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;
【0036】ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラ
ヒドロピラン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ヒドロピラン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;
【0037】N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチ
ル−2−ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、
N−メチル−3−ピロリドン、N−アセチル−3−ピロ
リドン、N−ベンジル−3−ピロリドン、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホ
ルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオン
アミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等の非
プロトン系極性溶媒;
ル−2−ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、
N−メチル−3−ピロリドン、N−アセチル−3−ピロ
リドン、N−ベンジル−3−ピロリドン、ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホ
ルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオン
アミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等の非
プロトン系極性溶媒;
【0038】2−メトキシエチルアセテート、2−エト
キシエチルアセテート、2−プロポキシエチルアセテー
ト、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエ
チルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等のアセテート系溶媒を挙げることが
できる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合
して使用することができる。
キシエチルアセテート、2−プロポキシエチルアセテー
ト、2−ブトキシエチルアセテート、2−フェノキシエ
チルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等のアセテート系溶媒を挙げることが
できる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合
して使用することができる。
【0039】前記溶媒は、通常、イソシアネートの濃度
が0.5〜60重量%、好ましくは5〜50重量%とな
る割合で使用される。イソシアネートの濃度が高過ぎる
と、場合により、生成するポリカルボジイミドがゲル化
するおそれがあり、またイソシアネートの濃度が低すぎ
ても、反応速度が遅くなり、生産性が低下する。
が0.5〜60重量%、好ましくは5〜50重量%とな
る割合で使用される。イソシアネートの濃度が高過ぎる
と、場合により、生成するポリカルボジイミドがゲル化
するおそれがあり、またイソシアネートの濃度が低すぎ
ても、反応速度が遅くなり、生産性が低下する。
【0040】カルボジイミド化反応の温度は、イソシア
ネートや触媒の種類に応じて適宜選定されるが、通常、
20〜200℃である。
ネートや触媒の種類に応じて適宜選定されるが、通常、
20〜200℃である。
【0041】カルボジイミド化反応に際して、イソシア
ネートは、反応前に全量を添加しても、あるいはそれら
の一部または全部を反応中に添加してもよい。
ネートは、反応前に全量を添加しても、あるいはそれら
の一部または全部を反応中に添加してもよい。
【0042】カルボジイミド化反応により生成したポリ
カルボジイミドは、必要に応じて溶液から分離される。
この場合、ポリカルボジイミドの分離法としては、例え
ばポリカルボジイミド溶液を、該ポリカルボジイミドに
対して不活性な非溶媒中に添加し、生じた沈澱物あるい
は油状物をろ過またはデカンテーションにより分離・採
取する方法、噴霧乾燥法等を挙げることができる。
カルボジイミドは、必要に応じて溶液から分離される。
この場合、ポリカルボジイミドの分離法としては、例え
ばポリカルボジイミド溶液を、該ポリカルボジイミドに
対して不活性な非溶媒中に添加し、生じた沈澱物あるい
は油状物をろ過またはデカンテーションにより分離・採
取する方法、噴霧乾燥法等を挙げることができる。
【0043】また、重合体Aの製造に使用される前記一
般式(4)で表されるジ酸無水物の具体例としては、ベ
ンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、
ピロメリット酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−
ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン
酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカル
ボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−
テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,1
0−テトラカルボン酸二無水物、
般式(4)で表されるジ酸無水物の具体例としては、ベ
ンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、
ピロメリット酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5
−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−
ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン
酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカル
ボン酸二無水物、フェナンスレン−1,8,9,10−
テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,1
0−テトラカルボン酸二無水物、
【0044】ビフェニル−2,3,2’,3’−テトラ
カルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,3’,4’
−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,
3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−
3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベン
ゾフェノン−2,3,2’,3’−テトラカルボン酸二
無水物、ベンゾフェノン−2,3,3’,4’−テトラ
カルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,4,3’,
4’−テトラカルボン酸二無水物、
カルボン酸二無水物、ビフェニル−2,3,3’,4’
−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,4,
3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−
3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ベン
ゾフェノン−2,3,2’,3’−テトラカルボン酸二
無水物、ベンゾフェノン−2,3,3’,4’−テトラ
カルボン酸二無水物、ベンゾフェノン−3,4,3’,
4’−テトラカルボン酸二無水物、
【0045】ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
メタン二無水物、1,1’−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、1,1’−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2’−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物、2,2’−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,
2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(2,
3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、
タン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
メタン二無水物、1,1’−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、1,1’−ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2’−
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物、2,2’−ビス(2,3−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,
2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(2,
3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物、2,2’−ビス〔4−(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプ
ロパン二無水物、
【0046】ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン
二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,3,1’,
3’−テトラメチルジシロキサン二無水物、
ーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ジメチルシラン二無水物、ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)メチルフェニルシラン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン
二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ルジメチルシリル)ベンゼン二無水物、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,3,1’,
3’−テトラメチルジシロキサン二無水物、
【0047】p−フェニルビス(トリメリット酸モノエ
ステル酸二無水物)、エチレングリコールビス(トリメ
リット酸二無水物)、1,3−プロパンジオールビス
(トリメリット酸二無水物)、1,4−ブタンジオール
ビス(トリメリット酸二無水物)、1,5−ペンタンジ
オールビス(トリメリット酸二無水物)、1,6−ヘキ
サンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、1,8
−オクタンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、
1,10−デカンジオールビス(トリメリット酸二無水
物)、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド酸二無水物等の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物;
ステル酸二無水物)、エチレングリコールビス(トリメ
リット酸二無水物)、1,3−プロパンジオールビス
(トリメリット酸二無水物)、1,4−ブタンジオール
ビス(トリメリット酸二無水物)、1,5−ペンタンジ
オールビス(トリメリット酸二無水物)、1,6−ヘキ
サンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、1,8
−オクタンジオールビス(トリメリット酸二無水物)、
1,10−デカンジオールビス(トリメリット酸二無水
物)、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド酸二無水物等の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物;
【0048】デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−
テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,
2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,
2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、エチレンテト
ラカルボン酸二無水物、ブタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,
4−テトラカルボン酸二無水物、 ビシクロ−(2,
2,2)−オクト(7)−エン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸二無水物等の脂肪族あるいは脂環族テトラ
カルボン酸二無水物;
テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,
2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,
2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、エチレンテト
ラカルボン酸二無水物、ブタン−1,2,3,4−テト
ラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,
4−テトラカルボン酸二無水物、 ビシクロ−(2,
2,2)−オクト(7)−エン−2,3,5,6−テト
ラカルボン酸二無水物等の脂肪族あるいは脂環族テトラ
カルボン酸二無水物;
【0049】ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボ
ン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカ
ルボン酸二無水物、ピロジン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物等の複素環族テトラカルボン酸二無
水物を挙げることができる。これらのジ酸無水物は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカ
ルボン酸二無水物、ピロジン−2,3,4,5−テトラ
カルボン酸二無水物等の複素環族テトラカルボン酸二無
水物を挙げることができる。これらのジ酸無水物は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0050】重合体Aを製造する際、ポリカルボジイミ
ドとジ酸無水物とのモル比は、適宜選定することがで
き、それにより、重合体AのMnおよび構造を調整する
ことができる。例えばジ酸無水物に対するポリカルボジ
イミドのモル比が小さい場合は、酸無水物基で末端停止
された重合体成分の含有率が高くなり、またジ酸無水物
に対するポリカルボジイミドのモル比が大きい場合は、
イソシアネート基で末端停止された重合体成分の含有率
が高くなるが、ポリカルボジイミドとジ酸無水物とのモ
ル比が1に近いほど、Mnの高い重合体Aを製造するこ
とができる。但し、反応制御の容易性の観点から、通
常、ジ酸無水物1モルに対して、ポリカルボジイミドが
1〜3モル使用される。
ドとジ酸無水物とのモル比は、適宜選定することがで
き、それにより、重合体AのMnおよび構造を調整する
ことができる。例えばジ酸無水物に対するポリカルボジ
イミドのモル比が小さい場合は、酸無水物基で末端停止
された重合体成分の含有率が高くなり、またジ酸無水物
に対するポリカルボジイミドのモル比が大きい場合は、
イソシアネート基で末端停止された重合体成分の含有率
が高くなるが、ポリカルボジイミドとジ酸無水物とのモ
ル比が1に近いほど、Mnの高い重合体Aを製造するこ
とができる。但し、反応制御の容易性の観点から、通
常、ジ酸無水物1モルに対して、ポリカルボジイミドが
1〜3モル使用される。
【0051】重合体Aは、基本的に、少なくとも一種の
ポリカルボジイミドと少なくとも一種のジ酸無水物と
を、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下、適宜温度
で反応させることによって製造されるが、重合体Aの典
型的な製造方法を、以下に説明する。
ポリカルボジイミドと少なくとも一種のジ酸無水物と
を、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下、適宜温度
で反応させることによって製造されるが、重合体Aの典
型的な製造方法を、以下に説明する。
【0052】即ち、重合体Aは、一種以上のポリカルボ
ジイミドと一種以上のジ酸無水物とを、均一に配合して
無溶媒下で、より好ましくは適当な溶媒に溶解したの
ち、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下、適宜温度
で反応させることにより製造することができる(以下、
この方法を「方法」という。)。この場合、必要に応
じて、追加のポリイソシアネートを添加することもでき
る。その際、追加のポリイソシアネートは、全量を反応
前に添加しても、あるいは一部または全部を反応中に添
加してもよい。
ジイミドと一種以上のジ酸無水物とを、均一に配合して
無溶媒下で、より好ましくは適当な溶媒に溶解したの
ち、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下、適宜温度
で反応させることにより製造することができる(以下、
この方法を「方法」という。)。この場合、必要に応
じて、追加のポリイソシアネートを添加することもでき
る。その際、追加のポリイソシアネートは、全量を反応
前に添加しても、あるいは一部または全部を反応中に添
加してもよい。
【0053】方法に際して使用される溶媒は、ポリカ
ルボジイミド、ジ酸無水物および重合体Aに対して不活
性であり、かつこれらの3者をいずれも溶解することが
できる限り、特に限定されるものではない。このような
溶媒としては、例えばポリカルボジイミドの合成におい
て例示したエーテル系溶媒、アミド系溶媒、非プロトン
系極性溶媒を挙げることができる。
ルボジイミド、ジ酸無水物および重合体Aに対して不活
性であり、かつこれらの3者をいずれも溶解することが
できる限り、特に限定されるものではない。このような
溶媒としては、例えばポリカルボジイミドの合成におい
て例示したエーテル系溶媒、アミド系溶媒、非プロトン
系極性溶媒を挙げることができる。
【0054】これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができ、その使用量は、反応原料
100重量部当たり、通常、10〜10,000重量
部、好ましくは50〜5,000重量部である。
混合して使用することができ、その使用量は、反応原料
100重量部当たり、通常、10〜10,000重量
部、好ましくは50〜5,000重量部である。
【0055】また、方法において、ポリカルボジイミ
ドの合成時に使用された溶媒が使用できるときは、ポリ
カルボジイミドの合成により得られるポリカルボジイミ
ド溶液をそのまま使用することもできる。
ドの合成時に使用された溶媒が使用できるときは、ポリ
カルボジイミドの合成により得られるポリカルボジイミ
ド溶液をそのまま使用することもできる。
【0056】イミド化触媒としては、例えばトリエチル
アミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミ
ン等のトリアルキルアミン類;1,4−ジアザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン、ピリジン等の環式第
三級アミン類;2,4−ペンタンジオン等の第一鉄錯体
あるいは第二鉄錯体類;2,4−ペンタンジオン等のマ
ンガン錯体類を挙げることができる。
アミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミ
ン等のトリアルキルアミン類;1,4−ジアザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン、ピリジン等の環式第
三級アミン類;2,4−ペンタンジオン等の第一鉄錯体
あるいは第二鉄錯体類;2,4−ペンタンジオン等のマ
ンガン錯体類を挙げることができる。
【0057】これらのイミド化触媒は、単独でまたは2
種以上を混合して使用することができ、その使用量は、
反応原料100重量部当たり、通常、0.001〜30
重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
種以上を混合して使用することができ、その使用量は、
反応原料100重量部当たり、通常、0.001〜30
重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
【0058】方法におけるジ酸無水物とイソシアネー
トとのイミド化反応の温度は、ポリカルボジイミドや触
媒の種類に応じて、適宜選定されるが、通常、300℃
以下、好ましくは0〜200℃である。
トとのイミド化反応の温度は、ポリカルボジイミドや触
媒の種類に応じて、適宜選定されるが、通常、300℃
以下、好ましくは0〜200℃である。
【0059】さらに、重合体Aは、一種以上のポリイソ
シアネートと一種以上のジ酸無水物とを、均一に配合し
て適当な溶媒に溶解したのち、カルボジイミド化触媒の
存在下で、分子量を規制しつつ反応させて、実質的にポ
リカルボジイミドを合成したのち、該ポリカルボジイミ
ドと前記ジ酸無水物とを、無触媒下あるいはイミド化触
媒の存在下、適宜温度でさらに反応させることによって
も製造することができる(以下、この方法を「方法」
という。)。この場合、ポリイソシアネートは、全量を
カルボジイミド化反応の前に添加しても、あるいはその
一部または全部をカルボジイミド化反応中に添加しても
よく、また、追加のポリイソシアネートの一部または全
部を、イミド化反応の前または反応中に添加してもよ
い。
シアネートと一種以上のジ酸無水物とを、均一に配合し
て適当な溶媒に溶解したのち、カルボジイミド化触媒の
存在下で、分子量を規制しつつ反応させて、実質的にポ
リカルボジイミドを合成したのち、該ポリカルボジイミ
ドと前記ジ酸無水物とを、無触媒下あるいはイミド化触
媒の存在下、適宜温度でさらに反応させることによって
も製造することができる(以下、この方法を「方法」
という。)。この場合、ポリイソシアネートは、全量を
カルボジイミド化反応の前に添加しても、あるいはその
一部または全部をカルボジイミド化反応中に添加しても
よく、また、追加のポリイソシアネートの一部または全
部を、イミド化反応の前または反応中に添加してもよ
い。
【0060】方法において、カルボジイミド化触媒と
その使用量、イミド化触媒とその使用量、各反応で使用
される溶媒とそれらの使用量等は、方法の場合と同様
である。
その使用量、イミド化触媒とその使用量、各反応で使用
される溶媒とそれらの使用量等は、方法の場合と同様
である。
【0061】方法において、カルボジイミド化反応の
温度は、ポリイソシアネートや触媒の種類に応じて適宜
選定されるが、通常、20〜200℃であり、また、イ
ミド化反応の温度は、ポリカルボジイミドや触媒の種類
に応じて、適宜選定されるが、通常、300℃以下、好
ましくは0〜200℃である。
温度は、ポリイソシアネートや触媒の種類に応じて適宜
選定されるが、通常、20〜200℃であり、また、イ
ミド化反応の温度は、ポリカルボジイミドや触媒の種類
に応じて、適宜選定されるが、通常、300℃以下、好
ましくは0〜200℃である。
【0062】このようにして得られる重合体AのMn
は、400〜500,000であり、好ましくは1,0
00〜200,000、特に好ましくは2,000〜1
00,000である。
は、400〜500,000であり、好ましくは1,0
00〜200,000、特に好ましくは2,000〜1
00,000である。
【0063】重合体Aは、溶液としてあるいは溶媒から
分離して使用されるが、その製造時に溶液として得られ
た重合体Aを溶媒から分離する方法としては、例えば重
合体Aの溶液を、該重合体に対して不活性な非溶媒中に
添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカ
ンテーションにより分離・採取する方法、噴霧乾燥法等
を挙げることができる。
分離して使用されるが、その製造時に溶液として得られ
た重合体Aを溶媒から分離する方法としては、例えば重
合体Aの溶液を、該重合体に対して不活性な非溶媒中に
添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカ
ンテーションにより分離・採取する方法、噴霧乾燥法等
を挙げることができる。
【0064】重合体Aは、カルボジイミド単位とジイミ
ド単位とを有する本質的に非架橋構造の重合体であり、
特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保存安
定性が優れている。また、重合体Aは、加熱により分子
中のカルボジイミド基が架橋しうるものであり、吸水性
が低く、接着性、透明性、電気絶縁性、化学的安定性、
耐熱性、耐湿性、機械的特性等にも優れた硬化重合体を
生成することができる。
ド単位とを有する本質的に非架橋構造の重合体であり、
特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保存安
定性が優れている。また、重合体Aは、加熱により分子
中のカルボジイミド基が架橋しうるものであり、吸水性
が低く、接着性、透明性、電気絶縁性、化学的安定性、
耐熱性、耐湿性、機械的特性等にも優れた硬化重合体を
生成することができる。
【0065】また、本発明における重合体Aの製造方法
は、該重合体の分子量の制御が容易であり、カルボジイ
ミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合体
Aを工業的有利に製造することができる。
は、該重合体の分子量の制御が容易であり、カルボジイ
ミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合体
Aを工業的有利に製造することができる。
【0066】次に、重合体Bおよびその製造方法につい
て説明する。重合体Bは、一般式(2)で表される繰返
し単位から本質的に構成されるが、ここで、R1は、脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の2価の有機基、R2は脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の4価の有機基を示し、R1お
よびR2の脂環族有機基および芳香族有機基は、炭素環お
よび/または複素環からなることができる。
て説明する。重合体Bは、一般式(2)で表される繰返
し単位から本質的に構成されるが、ここで、R1は、脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の2価の有機基、R2は脂肪
族、脂環族あるいは芳香族の4価の有機基を示し、R1お
よびR2の脂環族有機基および芳香族有機基は、炭素環お
よび/または複素環からなることができる。
【0067】一般式(2)のポリイミド鎖(以下、「分
子鎖b」という。)およびポリカルボジイミド鎖(以
下、「分子鎖c」という。)における繰返し単位は、一
種以上存在することができる。
子鎖b」という。)およびポリカルボジイミド鎖(以
下、「分子鎖c」という。)における繰返し単位は、一
種以上存在することができる。
【0068】また、一般式(2)における分子鎖b中の
ジイミド単位数を示すmは、好ましくは、分子鎖bのM
nが100〜20,000に相当する数、さらに好まし
くは300〜10,000に相当する数、特に好ましく
は300〜5,000に相当する数であり、一般式
(2)における分子鎖c中のジイミド単位数を示すp
は、好ましくは、分子鎖cのMnが300〜20,00
0に相当する数、さらに好ましくは300〜10,00
0に相当する数、特に好ましくは300〜5,000に
相当する数である。
ジイミド単位数を示すmは、好ましくは、分子鎖bのM
nが100〜20,000に相当する数、さらに好まし
くは300〜10,000に相当する数、特に好ましく
は300〜5,000に相当する数であり、一般式
(2)における分子鎖c中のジイミド単位数を示すp
は、好ましくは、分子鎖cのMnが300〜20,00
0に相当する数、さらに好ましくは300〜10,00
0に相当する数、特に好ましくは300〜5,000に
相当する数である。
【0069】重合体Bは、一般式(2)で表される繰返
し単位のほかに、-NH-COO-、-NH-CO- 等の結合を有する
少割合の他の繰返し単位を有することもできるが、重合
体B中の一般式(2)で表される繰返し単位の含有率
は、通常、全繰返し単位の5〜100モル%であり、好
ましくは10〜100モル%、特に好ましくは20〜1
00モル%である。
し単位のほかに、-NH-COO-、-NH-CO- 等の結合を有する
少割合の他の繰返し単位を有することもできるが、重合
体B中の一般式(2)で表される繰返し単位の含有率
は、通常、全繰返し単位の5〜100モル%であり、好
ましくは10〜100モル%、特に好ましくは20〜1
00モル%である。
【0070】重合体Bにおける分子鎖b自体は、公知の
方法あるいは公知の方法と類似の方法により形成するこ
とができる。工業的に有利な分子鎖bの形成法は、例え
ば少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とするポ
リイソシアネートと、少なくとも一種のジ酸無水物と
を、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下で、分子量
を規制しつつ反応させて、ポリイミドを合成する方法で
ある。
方法あるいは公知の方法と類似の方法により形成するこ
とができる。工業的に有利な分子鎖bの形成法は、例え
ば少なくとも一種のジイソシアネートを主成分とするポ
リイソシアネートと、少なくとも一種のジ酸無水物と
を、無触媒下あるいはイミド化触媒の存在下で、分子量
を規制しつつ反応させて、ポリイミドを合成する方法で
ある。
【0071】この場合に用いられるポリイソシアネート
の具体例としては、ポリカルボジイミドの合成において
例示したジイソシアネート、3官能以上のポリイソシア
ネートを挙げることができる。この場合、3官能以上の
ポリイソシアネートの使用量は、ジイソシアネート10
0重量部当たり、通常、0〜40重量部、好ましくは0
〜20重量部である。
の具体例としては、ポリカルボジイミドの合成において
例示したジイソシアネート、3官能以上のポリイソシア
ネートを挙げることができる。この場合、3官能以上の
ポリイソシアネートの使用量は、ジイソシアネート10
0重量部当たり、通常、0〜40重量部、好ましくは0
〜20重量部である。
【0072】ポリイミドを合成する際、ポリイソシアネ
ートとジ酸無水物とのモル比は、適宜選定することがで
き、それにより、重合体BのMnおよび構造を調整する
ことができる。例えばジ酸無水物に対するポリイソシア
ネートのモル比が小さい場合は、酸無水物基で末端停止
されたポリイミド成分の含有率が高くなり、またジ酸無
水物に対するポリイソシアネートのモル比が大きい場合
は、イソシアネート基で末端停止されたポリイミド成分
の含有率が高くなるが、ポリイソシアネートとジ酸無水
物とのモル比が1に近いほど、Mnの高いポリイミドを
合成することができる。但し、反応制御の容易性の観点
から、通常、ジ酸無水物1モルに対して、ポリイソシア
ネートが3〜7モル使用される。
ートとジ酸無水物とのモル比は、適宜選定することがで
き、それにより、重合体BのMnおよび構造を調整する
ことができる。例えばジ酸無水物に対するポリイソシア
ネートのモル比が小さい場合は、酸無水物基で末端停止
されたポリイミド成分の含有率が高くなり、またジ酸無
水物に対するポリイソシアネートのモル比が大きい場合
は、イソシアネート基で末端停止されたポリイミド成分
の含有率が高くなるが、ポリイソシアネートとジ酸無水
物とのモル比が1に近いほど、Mnの高いポリイミドを
合成することができる。但し、反応制御の容易性の観点
から、通常、ジ酸無水物1モルに対して、ポリイソシア
ネートが3〜7モル使用される。
【0073】ポリイミドの合成に際して、ポリイソシア
ネートは、全量を反応前に添加しても、あるいは一部ま
たは全部を反応中に添加してもよい。
ネートは、全量を反応前に添加しても、あるいは一部ま
たは全部を反応中に添加してもよい。
【0074】ポリイミドを合成する際のイミド化反応
は、適当な溶媒中で実施することができる。このイミド
化反応に使用される溶媒としては、ポリイソシアネー
ト、ジ酸無水物およびポリイミドに対して不活性であ
り、かつこれらの3者をいずれも溶解することができる
限り、特に限定されるものではない。このような溶媒と
しては、例えば前記方法において例示した溶媒と同様
のものを挙げることができる。
は、適当な溶媒中で実施することができる。このイミド
化反応に使用される溶媒としては、ポリイソシアネー
ト、ジ酸無水物およびポリイミドに対して不活性であ
り、かつこれらの3者をいずれも溶解することができる
限り、特に限定されるものではない。このような溶媒と
しては、例えば前記方法において例示した溶媒と同様
のものを挙げることができる。
【0075】これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができ、その使用量は、反応原料
100重量部当たり、通常、10〜10,000重量
部、好ましくは50〜5,000重量部である。
混合して使用することができ、その使用量は、反応原料
100重量部当たり、通常、10〜10,000重量
部、好ましくは50〜5,000重量部である。
【0076】イミド化触媒としては、例えば重合体Aの
製造において例示したものを挙げることができ、その使
用量は、イソシアネート100重量部当たり、通常、
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部である。
製造において例示したものを挙げることができ、その使
用量は、イソシアネート100重量部当たり、通常、
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部である。
【0077】イミド化反応の温度は、通常、300℃以
下、好ましくは0〜200℃である。
下、好ましくは0〜200℃である。
【0078】イミド化反応により生成したポリイミド
は、必要に応じて溶媒から分離される。この場合、ポリ
イミドの分離法としては、例えばポリイミド溶液を、該
ポリイミドに対して不活性な非溶媒中に添加し、生じた
沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカンテーションに
より分離・採取する方法、噴霧乾燥法等を挙げることが
できる。
は、必要に応じて溶媒から分離される。この場合、ポリ
イミドの分離法としては、例えばポリイミド溶液を、該
ポリイミドに対して不活性な非溶媒中に添加し、生じた
沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカンテーションに
より分離・採取する方法、噴霧乾燥法等を挙げることが
できる。
【0079】重合体Bは、前記のようにして合成された
ポリイミドを、適当な溶媒中で、カルボジイミド化触媒
の存在下、適宜温度でさらに反応させることにより製造
される。この場合、必要に応じて、追加のポリイソシア
ネートを添加することもできる。その際、追加のポリイ
ソシアネートは、全量を反応前に添加しても、あるいは
一部または全部を反応中に添加してもよい。
ポリイミドを、適当な溶媒中で、カルボジイミド化触媒
の存在下、適宜温度でさらに反応させることにより製造
される。この場合、必要に応じて、追加のポリイソシア
ネートを添加することもできる。その際、追加のポリイ
ソシアネートは、全量を反応前に添加しても、あるいは
一部または全部を反応中に添加してもよい。
【0080】重合体Bを製造する際のカルボジイミド化
反応に使用される溶媒としては、例えばポリイミドの合
成において例示したものを挙げることができ、その使用
量は、反応原料100重量部当たり、通常、10〜1
0,000重量部、好ましくは50〜5,000重量部
である。
反応に使用される溶媒としては、例えばポリイミドの合
成において例示したものを挙げることができ、その使用
量は、反応原料100重量部当たり、通常、10〜1
0,000重量部、好ましくは50〜5,000重量部
である。
【0081】カルボジイミド化触媒としては、例えば重
合体Aを製造する際のポリカルボジイミドの合成におい
て例示したものを挙げることができ、その使用量は、イ
ソシアネート100重量部当たり、通常、0.001〜
30重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
合体Aを製造する際のポリカルボジイミドの合成におい
て例示したものを挙げることができ、その使用量は、イ
ソシアネート100重量部当たり、通常、0.001〜
30重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
【0082】また、カルボジイミド化反応の温度は、ポ
リイミドや触媒の種類等に応じて適宜選定されるが、通
常、20〜200℃である。
リイミドや触媒の種類等に応じて適宜選定されるが、通
常、20〜200℃である。
【0083】このようにして得られる重合体BのMn
は、400〜500,000であり、好ましくは1,0
00〜200,000、特に好ましくは2,000〜1
00,000である。
は、400〜500,000であり、好ましくは1,0
00〜200,000、特に好ましくは2,000〜1
00,000である。
【0084】重合体Bは、溶液としてあるいは溶媒から
分離して使用されるが、その製造時に溶液として得られ
る重合体Bを溶媒から分離する方法としては、例えば重
合体Bの溶液を、該重合体に対して不活性な非溶媒中に
添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカ
ンテーションにより分離・採取する方法、噴霧乾燥法等
を挙げることができる。
分離して使用されるが、その製造時に溶液として得られ
る重合体Bを溶媒から分離する方法としては、例えば重
合体Bの溶液を、該重合体に対して不活性な非溶媒中に
添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過またはデカ
ンテーションにより分離・採取する方法、噴霧乾燥法等
を挙げることができる。
【0085】重合体Bは、カルボジイミド単位とジイミ
ド単位とを有する本質的に非架橋構造の重合体であり、
特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保存安
定性が優れている。また、重合体Bは、加熱により分子
中のカルボジイミド基が架橋しうるものであり、吸水性
が低く、接着性、透明性、電気絶縁性、化学的安定性、
耐熱性、耐湿性、機械的特性等にも優れた硬化重合体を
生成することができる。
ド単位とを有する本質的に非架橋構造の重合体であり、
特に各種溶媒に対する溶解性および溶液としての保存安
定性が優れている。また、重合体Bは、加熱により分子
中のカルボジイミド基が架橋しうるものであり、吸水性
が低く、接着性、透明性、電気絶縁性、化学的安定性、
耐熱性、耐湿性、機械的特性等にも優れた硬化重合体を
生成することができる。
【0086】また、本発明における重合体Bの製造方法
は、該重合体の分子量の制御が容易であり、カルボジイ
ミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合体
Bを工業的有利に製造することができる。
は、該重合体の分子量の制御が容易であり、カルボジイ
ミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合体
Bを工業的有利に製造することができる。
【0087】重合体Aおよび重合体Bには、必要に応じ
て、適宜の添加剤を配合することができる。このような
添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱安定剤、帯電防
止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着性改善剤、
防カビ剤等を挙げることができる。
て、適宜の添加剤を配合することができる。このような
添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱安定剤、帯電防
止剤、難燃剤、着色剤、滑剤、防曇剤、接着性改善剤、
防カビ剤等を挙げることができる。
【0088】さらに、クレー、ゼオライト、タルク、マ
イカ、シリカ、グラファイト、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト等の充填材や、ガラス、カーボン、
アルミナ、チタン酸カリウム、ほう酸アルミニウム、炭
化ケイ素、窒化ケイ素、芳香族ポリアミド、ポリアミド
イミド、ポリイミド、全芳香族ポリエステル、超高分子
量ポリエチレン、高強度ポリアクリロニトリル、高強力
ポリビニルアルコール等の繊維あるいはウイスカー等の
補強材を配合することもできる。また、これらの補強材
は、織布、不織布、編み物等の布帛の形で用い、これら
の布帛に重合体Aあるいは重合体Bを含浸させて使用す
ることもできる。
イカ、シリカ、グラファイト、アルミナ、炭酸カルシウ
ム、ワラストナイト等の充填材や、ガラス、カーボン、
アルミナ、チタン酸カリウム、ほう酸アルミニウム、炭
化ケイ素、窒化ケイ素、芳香族ポリアミド、ポリアミド
イミド、ポリイミド、全芳香族ポリエステル、超高分子
量ポリエチレン、高強度ポリアクリロニトリル、高強力
ポリビニルアルコール等の繊維あるいはウイスカー等の
補強材を配合することもできる。また、これらの補強材
は、織布、不織布、編み物等の布帛の形で用い、これら
の布帛に重合体Aあるいは重合体Bを含浸させて使用す
ることもできる。
【0089】重合体Aおよび重合体Bは、溶液の状態
で、特に熱硬化性ワニスとして、耐熱性接着剤、耐熱性
塗料、電子材料等の耐熱性保護膜等に極めて有用であ
る。
で、特に熱硬化性ワニスとして、耐熱性接着剤、耐熱性
塗料、電子材料等の耐熱性保護膜等に極めて有用であ
る。
【0090】このようなワニスに使用される溶媒として
は、重合体Aおよび重合体Bに対して不活性であり、か
つこれらの重合体を溶解しうるものであれば、特に限定
されるものではないが、例えばN,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等
を、ワニスの用途に応じて適宜選定することができる。
は、重合体Aおよび重合体Bに対して不活性であり、か
つこれらの重合体を溶解しうるものであれば、特に限定
されるものではないが、例えばN,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等
を、ワニスの用途に応じて適宜選定することができる。
【0091】これらの溶媒は、溶液中の重合体濃度が1
0〜60重量%となる量で使用することが好ましい。重
合体濃度が10重量%未満では、乾燥フィルムの膜厚が
薄くなって、機械的強度が不十分となるおそれがあり、
また60重量%を超えると、溶液粘度が高くなり、塗布
性が損なわれるおそれがある。
0〜60重量%となる量で使用することが好ましい。重
合体濃度が10重量%未満では、乾燥フィルムの膜厚が
薄くなって、機械的強度が不十分となるおそれがあり、
また60重量%を超えると、溶液粘度が高くなり、塗布
性が損なわれるおそれがある。
【0092】以下、特に接着剤として使用する場合につ
いて、さらに説明すると、前記ワニスを、ポリアミドフ
ィルム、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリアセタールフィルム等
の支持フィルムの片面または両面に塗布したのち、乾燥
することにより、耐熱性接着剤層を有する積層フィルム
を得ることができる。
いて、さらに説明すると、前記ワニスを、ポリアミドフ
ィルム、ポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリアセタールフィルム等
の支持フィルムの片面または両面に塗布したのち、乾燥
することにより、耐熱性接着剤層を有する積層フィルム
を得ることができる。
【0093】また、例えば前記ワニスを適宜の基体に塗
布後、乾燥して重合体薄膜を形成したのち、該薄膜を基
体から強制的に剥離することによって、熱硬化性フィル
ムを形成することができる。このような熱硬化性フィル
ムは、特に耐熱性接着フィルムとして有用であり、例え
ば高容量の信頼性が優れた半導体装置を、生産性良くか
つ簡便に製造することができる。
布後、乾燥して重合体薄膜を形成したのち、該薄膜を基
体から強制的に剥離することによって、熱硬化性フィル
ムを形成することができる。このような熱硬化性フィル
ムは、特に耐熱性接着フィルムとして有用であり、例え
ば高容量の信頼性が優れた半導体装置を、生産性良くか
つ簡便に製造することができる。
【0094】即ち、耐熱性接着フィルムを所定サイズに
打ち抜くか、切り取ったフィルム片を、リードフレーム
と半導体素子との間に挟み、温度170〜250℃、好
ましくは190〜230℃、圧力5〜100Kgf/cm2
で、1秒間〜15分間加圧して圧着し、次いでリードフ
レームと半導体素子とを金属線等で結線したのち、エポ
キシ樹脂等の樹脂封止材を用いてトランスファー成形し
て、封止することにより、樹脂封止型半導体装置を製造
することができる。また、リードフレームのインナーリ
ードに前記フィルム片を適用しても、同様にして半導体
装置を製造することができる。
打ち抜くか、切り取ったフィルム片を、リードフレーム
と半導体素子との間に挟み、温度170〜250℃、好
ましくは190〜230℃、圧力5〜100Kgf/cm2
で、1秒間〜15分間加圧して圧着し、次いでリードフ
レームと半導体素子とを金属線等で結線したのち、エポ
キシ樹脂等の樹脂封止材を用いてトランスファー成形し
て、封止することにより、樹脂封止型半導体装置を製造
することができる。また、リードフレームのインナーリ
ードに前記フィルム片を適用しても、同様にして半導体
装置を製造することができる。
【0095】耐熱性接着フィルムを形成する際の基体と
しては、特に制約されるものではないが、例えばガラス
板、シリコンウエハー、ステンレス板、ポリエステルフ
ィルム等を使用することができる。また、耐熱性接着フ
ィルムを基体から容易に剥離できるようにするため、こ
れらの基体表面を予め離型処理しておくこともできる。
しては、特に制約されるものではないが、例えばガラス
板、シリコンウエハー、ステンレス板、ポリエステルフ
ィルム等を使用することができる。また、耐熱性接着フ
ィルムを基体から容易に剥離できるようにするため、こ
れらの基体表面を予め離型処理しておくこともできる。
【0096】前記ワニスを支持フィルム、基体、被接着
物等に塗布する際には、回転塗布法、ロール塗布法、流
延塗布法、浸漬塗布法、噴霧塗布法等の適宜の塗布手段
を採用することができる。また、塗布厚さは、塗布手段
の選択、重合体溶液の固形分濃度や粘度等を調整するこ
とによって、適宜制御することができるが、通常、0.
1〜10000μmである。
物等に塗布する際には、回転塗布法、ロール塗布法、流
延塗布法、浸漬塗布法、噴霧塗布法等の適宜の塗布手段
を採用することができる。また、塗布厚さは、塗布手段
の選択、重合体溶液の固形分濃度や粘度等を調整するこ
とによって、適宜制御することができるが、通常、0.
1〜10000μmである。
【0097】また、前記ワニスを塗布後、乾燥する温度
は、80〜200℃が好ましく、さらに好ましくは80
〜150℃である。乾燥時の温度が高すぎると、硬化反
応が進みすぎて、接着性が低下する傾向がある。乾燥時
間は、例えば100〜140℃で、1〜60分程度であ
る。
は、80〜200℃が好ましく、さらに好ましくは80
〜150℃である。乾燥時の温度が高すぎると、硬化反
応が進みすぎて、接着性が低下する傾向がある。乾燥時
間は、例えば100〜140℃で、1〜60分程度であ
る。
【0098】前記ワニスを使用する接着方法は、少なく
とも一方の被接着物に接着剤層を形成したのち、被接着
物を相互に加圧加熱し、あるいは耐熱性接着フィルムを
被接着物間に介在させて相互に加圧加熱することによ
り、重合体Aあるいは重合体Bを溶融圧着させるととも
に硬化させることにより実施することができる。
とも一方の被接着物に接着剤層を形成したのち、被接着
物を相互に加圧加熱し、あるいは耐熱性接着フィルムを
被接着物間に介在させて相互に加圧加熱することによ
り、重合体Aあるいは重合体Bを溶融圧着させるととも
に硬化させることにより実施することができる。
【0099】本発明の重合体Aあるいは重合体Bを用い
た接着剤層および耐熱性接着フィルムは、低温度で加熱
溶融接着することができ、優れた接着力、耐熱性、耐湿
性、絶縁性等を示すとともに、溶媒が実質的に除去され
ているので、接着時にボイドが発生することもない。ま
た、耐熱性接着フィルムは、強靱で、打ち抜き等の加工
によってもバリを発生することがなく、ハンドリング性
が高い。
た接着剤層および耐熱性接着フィルムは、低温度で加熱
溶融接着することができ、優れた接着力、耐熱性、耐湿
性、絶縁性等を示すとともに、溶媒が実質的に除去され
ているので、接着時にボイドが発生することもない。ま
た、耐熱性接着フィルムは、強靱で、打ち抜き等の加工
によってもバリを発生することがなく、ハンドリング性
が高い。
【0100】さらに、実質的に溶媒を含まない重合体A
あるいは重合体Bは、粉末、ペレット等の形態で、非溶
剤型耐熱性接着剤として使用することもできる。
あるいは重合体Bは、粉末、ペレット等の形態で、非溶
剤型耐熱性接着剤として使用することもできる。
【0101】また、粉末、ペレット等の重合体Aあるい
は重合体Bは、耐熱性成形材料等としても有用であり、
例えば適当な型内で加圧加熱することにより所望形状の
硬化成形品に加工することができ、発泡剤を配合して加
熱硬化させることにより、硬化発泡体を形成することも
できる。
は重合体Bは、耐熱性成形材料等としても有用であり、
例えば適当な型内で加圧加熱することにより所望形状の
硬化成形品に加工することができ、発泡剤を配合して加
熱硬化させることにより、硬化発泡体を形成することも
できる。
【0102】さらに、例えば基体から剥離して形成され
た硬化フィルムは、一般の耐熱性フィルムとしても有用
である。
た硬化フィルムは、一般の耐熱性フィルムとしても有用
である。
【0103】重合体Aあるいは重合体Bを硬化させる加
熱温度は、通常、100〜500℃、好ましくは120
〜400℃である。
熱温度は、通常、100〜500℃、好ましくは120
〜400℃である。
【0104】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り、これらの実施例に何ら制約されるものではない。 実施例1ポリカルボジイミドの合成 トリレンジイソシアネート(TDI) 20gを、N−メチル
−2−ピロリドン(NMP)80g中で、1−フェニル−3
−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.13gの
存在下、80℃で4時間反応させて、ポリカルボジイミ
ド(P-TDI)(Mn=5,000)のワニスを得た。
さらに説明するが、本発明は、その要旨を越えない限
り、これらの実施例に何ら制約されるものではない。 実施例1ポリカルボジイミドの合成 トリレンジイソシアネート(TDI) 20gを、N−メチル
−2−ピロリドン(NMP)80g中で、1−フェニル−3
−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.13gの
存在下、80℃で4時間反応させて、ポリカルボジイミ
ド(P-TDI)(Mn=5,000)のワニスを得た。
【0105】重合体Aの製造 前記ワニスに、ピロメリット酸二無水物(PMDA)1gおよ
びイミド化触媒としてピリジン(PY)0.1gを添加し、
80℃で10時間反応させたのち、反応溶液をメタノー
ル中に展開し、粉末状の重合体A(Mn=30,00
0)を製造した。この重合体Aを重合体A1とする。重合
体A1の赤外吸収スペクトルは、カルボジイミド単位に特
有の吸収(波数2,150〜2,100cm-1)およびジ
イミド単位に特有の吸収(波数1,800〜1,760
cm-1および1,720〜1,700cm-1)を示した。重
合体A1の赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
びイミド化触媒としてピリジン(PY)0.1gを添加し、
80℃で10時間反応させたのち、反応溶液をメタノー
ル中に展開し、粉末状の重合体A(Mn=30,00
0)を製造した。この重合体Aを重合体A1とする。重合
体A1の赤外吸収スペクトルは、カルボジイミド単位に特
有の吸収(波数2,150〜2,100cm-1)およびジ
イミド単位に特有の吸収(波数1,800〜1,760
cm-1および1,720〜1,700cm-1)を示した。重
合体A1の赤外線吸収スペクトルを図1に示す。
【0106】評価 重合体A1は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0107】また、重合体A1の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0108】実施例2重合体Aの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにビフェニル−3,
4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)を用
いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(Mn=
20,000)を製造した。この重合体Aを重合体A2と
する。重合体A2の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。重合体A2の赤外線吸収スペク
トルを図2に示す。
4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物(BPDA)を用
いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(Mn=
20,000)を製造した。この重合体Aを重合体A2と
する。重合体A2の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。重合体A2の赤外線吸収スペク
トルを図2に示す。
【0109】評価 重合体A2は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0110】また、重合体A2の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、900Kgf/cm2 で
あった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、900Kgf/cm2 で
あった。以上の結果を、表1に示す。
【0111】実施例3重合体Aの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにベンゾフェノン−
3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)
を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=50,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A3とする。重合体A3の赤外吸収スペクトルは、重合体A1
と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミ
ド単位に特有の吸収を示した。
3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)
を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=50,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A3とする。重合体A3の赤外吸収スペクトルは、重合体A1
と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミ
ド単位に特有の吸収を示した。
【0112】評価 重合体A3は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が1,000cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が1,000cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0113】また、重合体A3の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、700Kgf/cm2 で
あった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、700Kgf/cm2 で
あった。以上の結果を、表1に示す。
【0114】実施例4重合体Aの製造 イミド化を促進する触媒として、PYの代わりに1,8−
ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)
を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=30,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A4とする。重合体A4の赤外吸収スペクトルは、重合体A1
と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミ
ド単位に特有の吸収を示した。
ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)
を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=30,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A4とする。重合体A4の赤外吸収スペクトルは、重合体A1
と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミ
ド単位に特有の吸収を示した。
【0115】評価 重合体A4は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0116】また、重合体A4の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0117】実施例5重合体Aの製造 イミド化を促進する触媒として、PYの代わりにトリブチ
ルアミン(TBA) を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=30,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A5とする。重合体A5の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
ルアミン(TBA) を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=30,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A5とする。重合体A5の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0118】評価 重合体A5は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0119】また、重合体A5の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0120】実施例6重合体Aの製造 反応溶媒として、 NMPの代わりにテトラヒドロフラン(T
HF) を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A
(Mn=20,000)を製造した。この重合体Aを重
合体A6とする。重合体A6の赤外吸収スペクトルは、重合
体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジ
イミド単位に特有の吸収を示した。
HF) を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体A
(Mn=20,000)を製造した。この重合体Aを重
合体A6とする。重合体A6の赤外吸収スペクトルは、重合
体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジ
イミド単位に特有の吸収を示した。
【0121】評価 重合体A6は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0122】また、重合体A6の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0123】実施例7重合体Aの製造 反応溶媒として、 NMPの代わりにN,N−ジメチルアセ
トアミド(DMAc)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=20,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A7とする。重合体A7の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
トアミド(DMAc)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=20,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A7とする。重合体A7の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0124】評価 重合体A7は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0125】また、重合体A7の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0126】実施例8重合体Aの製造 反応溶媒として、 NMPの代わりにN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=20,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A8とする。重合体A8の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
ムアミド(DMF)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=20,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A8とする。重合体A8の赤外吸収スペク
トルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の
吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0127】評価 重合体A8は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0128】また、重合体A8の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0129】実施例9重合体Aの製造 反応溶媒として、 NMPの代わりにジメチルスルホキシド
(DMSO)を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体
A(Mn=20,000)を製造した。この重合体Aを
重合体A9とする。重合体A9の赤外吸収スペクトルは、重
合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収および
ジイミド単位に特有の吸収を示した。
(DMSO)を用いた以外は、実施例1と同様にして、重合体
A(Mn=20,000)を製造した。この重合体Aを
重合体A9とする。重合体A9の赤外吸収スペクトルは、重
合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収および
ジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0130】評価 重合体A9は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0131】また、重合体A9の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0132】実施例10重合体Aの製造 ポリイソシアネートとして、TDI の代わりにジフェニル
メタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI) を用いた以
外は、実施例1と同様にして得たポリカルボジイミド(P
-MDI)(Mn=5,000)を用い、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=10,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A10 とする。重合体A10 の赤外吸収ス
ペクトルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特
有の吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
メタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI) を用いた以
外は、実施例1と同様にして得たポリカルボジイミド(P
-MDI)(Mn=5,000)を用い、実施例1と同様にし
て、重合体A(Mn=10,000)を製造した。この
重合体Aを重合体A10 とする。重合体A10 の赤外吸収ス
ペクトルは、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特
有の吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0133】評価 重合体A10 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0134】また、重合体A10 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,000Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,000Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0135】実施例11重合体Aの製造 ポリイソシアネートとして、TDI の代わりにジシクロヘ
キシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)を用
いた以外は、実施例1と同様にして得たポリカルボジイ
ミド(P-HMDI)(Mn=5,000)を用い、実施例1と
同様にして、重合体A(Mn=20,000)を製造し
た。この重合体Aを重合体A11 とする。重合体A11 の赤
外吸収スペクトルは、重合体A1と同様にカルボジイミド
単位に特有の吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示
した。
キシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)を用
いた以外は、実施例1と同様にして得たポリカルボジイ
ミド(P-HMDI)(Mn=5,000)を用い、実施例1と
同様にして、重合体A(Mn=20,000)を製造し
た。この重合体Aを重合体A11 とする。重合体A11 の赤
外吸収スペクトルは、重合体A1と同様にカルボジイミド
単位に特有の吸収およびジイミド単位に特有の吸収を示
した。
【0136】評価 重合体A11 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が1,000cpであり、室温下で7ヶ
月間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が1,000cpであり、室温下で7ヶ
月間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0137】また、重合体A11 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0138】実施例12重合体Aの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにBPDAを用いた以外
は、実施例11と同様にして、重合体A(Mn=30,
000)を製造した。この重合体Aを重合体A12とす
る。重合体A12 の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。
は、実施例11と同様にして、重合体A(Mn=30,
000)を製造した。この重合体Aを重合体A12とす
る。重合体A12 の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。
【0139】評価 重合体A12 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で7ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0140】また、重合体A12 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0141】実施例13重合体Aの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにBTDAを用いた以外
は、実施例11と同様にして、重合体A(Mn=10,
000)を製造した。この重合体Aを重合体A13とす
る。重合体A13 の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。
は、実施例11と同様にして、重合体A(Mn=10,
000)を製造した。この重合体Aを重合体A13とす
る。重合体A13 の赤外吸収スペクトルは、重合体A1と同
様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイミド単
位に特有の吸収を示した。
【0142】評価 重合体A13 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が1, 200cpであり、室温下で7ヶ
月間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が1, 200cpであり、室温下で7ヶ
月間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0143】また、重合体A13 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0144】実施例14重合体Aの製造 ポリイソシアネートとして、TDI の代わりにイソホロン
ジイソシアネート(IPDI)を用いた以外は、実施例1と同
様にして得たポリカルボジイミド(P-IPDI)( Mn=5,
000)を用い、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=10,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A14 とする。重合体A14 の赤外吸収スペクトルは、重合
体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジ
イミド単位に特有の吸収を示した。
ジイソシアネート(IPDI)を用いた以外は、実施例1と同
様にして得たポリカルボジイミド(P-IPDI)( Mn=5,
000)を用い、実施例1と同様にして、重合体A(M
n=10,000)を製造した。この重合体Aを重合体
A14 とする。重合体A14 の赤外吸収スペクトルは、重合
体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジ
イミド単位に特有の吸収を示した。
【0145】評価 重合体A14 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0146】また、重合体A14 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0147】実施例15重合体Aの製造 ポリイソシアネートとして、TDI の代わりに1,2−キ
シリレンジイソシアネート(XYDI)を用いた以外は、実施
例1と同様にして得たポリカルボジイミド(P-XYDI)( M
n=5,000)を用い、実施例1と同様にして、重合
体A(Mn=20, 000)を製造した。この重合体A
を重合体A15 とする。重合体A15 の赤外吸収スペクトル
は、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
シリレンジイソシアネート(XYDI)を用いた以外は、実施
例1と同様にして得たポリカルボジイミド(P-XYDI)( M
n=5,000)を用い、実施例1と同様にして、重合
体A(Mn=20, 000)を製造した。この重合体A
を重合体A15 とする。重合体A15 の赤外吸収スペクトル
は、重合体A1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0148】評価 重合体A15 は NMPに対する溶解性が良好であり、50重
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
量%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の
NMP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月
間、−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0149】また、重合体A15 の濃度50重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 000Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 000Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表1に示す。
【0150】実施例16ポリイミドの合成 MDI 20gとPMDA15gとを、 NMP80gに溶解し、1
20℃で2時間反応させて、ポリイミド (Mn=5,0
00)のワニスを得た。
20℃で2時間反応させて、ポリイミド (Mn=5,0
00)のワニスを得た。
【0151】重合体Bの製造 前記ワニスに、カルボジイミド化触媒として1−フェニ
ル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.1
3gを添加して、120℃でさらに10時間反応させた
のち、反応溶液をメタノール中に展開し、粉末状の重合
体B(Mn=30,000)を製造した。この重合体B
を重合体B1とする。重合体B1の赤外吸収スペクトルは、
カルボジイミド単位に特有の吸収(波数2,150〜
2,100cm-1)およびジイミド単位に特有の吸収(波
数1,800〜1,760cm-1および1,720〜1,
700cm-1)を示した。重合体B1の赤外線吸収スペクト
ルを図3に示す。
ル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.1
3gを添加して、120℃でさらに10時間反応させた
のち、反応溶液をメタノール中に展開し、粉末状の重合
体B(Mn=30,000)を製造した。この重合体B
を重合体B1とする。重合体B1の赤外吸収スペクトルは、
カルボジイミド単位に特有の吸収(波数2,150〜
2,100cm-1)およびジイミド単位に特有の吸収(波
数1,800〜1,760cm-1および1,720〜1,
700cm-1)を示した。重合体B1の赤外線吸収スペクト
ルを図3に示す。
【0152】評価 重合体B1は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0153】また、重合体B1の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1, 300Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
【0154】実施例17重合体Bの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにBPDAを用いた以外
は、実施例16と同様にして得たポリイミド(Mn=
3, 000)を用い、実施例16と同様にして、重合体
B(Mn=20, 000)を製造した。この樹脂Bを樹
脂B2とする。重合体B2の赤外吸収スペクトルは、重合体
B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイ
ミド単位に特有の吸収を示した。
は、実施例16と同様にして得たポリイミド(Mn=
3, 000)を用い、実施例16と同様にして、重合体
B(Mn=20, 000)を製造した。この樹脂Bを樹
脂B2とする。重合体B2の赤外吸収スペクトルは、重合体
B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収およびジイ
ミド単位に特有の吸収を示した。
【0155】評価 重合体B2は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0156】また、重合体B2の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,500Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,500Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
【0157】実施例18重合体Bの製造 ジ酸無水物として、PMDAの代わりにBTDAを用いた以外
は、実施例16と同様にして得たポリイミド(Mn=
5, 000)を用い、実施例16と同様にして、重合体
B(Mn=20,000)を製造した。この重合体Bを
重合体B3とする。重合体B3の赤外吸収スペクトルは、重
合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収および
ジイミド単位に特有の吸収を示した。
は、実施例16と同様にして得たポリイミド(Mn=
5, 000)を用い、実施例16と同様にして、重合体
B(Mn=20,000)を製造した。この重合体Bを
重合体B3とする。重合体B3の赤外吸収スペクトルは、重
合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収および
ジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0158】評価 重合体B3は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が500cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0159】また、重合体B3の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,500Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,500Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
【0160】実施例19重合体Bの製造 ポリイソシアネートとして、MDI の代わりに TDIを用い
た以外は、実施例16と同様にして得たポリイミド(M
n=2, 000)を用い、実施例16と同様にして、重
合体B(Mn=30, 000)を製造した。この重合体
Bを重合体B4とする。重合体B4の赤外吸収スペクトル
は、重合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
た以外は、実施例16と同様にして得たポリイミド(M
n=2, 000)を用い、実施例16と同様にして、重
合体B(Mn=30, 000)を製造した。この重合体
Bを重合体B4とする。重合体B4の赤外吸収スペクトル
は、重合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0161】評価 重合体B4は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が600cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0162】また、重合体B4の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,400Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,400Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
【0163】実施例20重合体Bの製造 ポリイソシアネートとして、MDI の代わりにHMDIを用い
た以外は、実施例16と同様にして得たポリイミド(M
n=2, 000)を用い、実施例16と同様にして、重
合体B(Mn=30, 000)を製造した。この重合体
Bを重合体B5とする。重合体B5の赤外吸収スペクトル
は、重合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
た以外は、実施例16と同様にして得たポリイミド(M
n=2, 000)を用い、実施例16と同様にして、重
合体B(Mn=30, 000)を製造した。この重合体
Bを重合体B5とする。重合体B5の赤外吸収スペクトル
は、重合体B1と同様にカルボジイミド単位に特有の吸収
およびジイミド単位に特有の吸収を示した。
【0164】評価 重合体B5は NMPに対する溶解性が良好であり、50重量
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が700cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
%の濃度まで溶解した。また、その濃度50重量%の N
MP溶液は、粘度が700cpであり、室温下で6ヶ月間、
−10℃の冷暗所で12ヶ月間安定であった。
【0165】また、重合体B5の濃度50重量%の NMP溶
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚50μmの硬化
膜を得た。この硬化膜の引張強度は、1,200Kgf/cm
2 であった。以上の結果を、表2に示す。
【0166】比較例1 実施例1で得たP-TDI のワニスをメタノール中に展開し
て、粉末状のP-TDI(Mn=5,000)を得た。このP-
TDI は、NMP に35重量%の濃度まで溶解した。その濃
度35重量%のNMP溶液は、粘度が10cpであり、室温
下で2週間後に、−10℃の冷暗所でも1ヶ月後にゼリ
ー状に固化した。
て、粉末状のP-TDI(Mn=5,000)を得た。このP-
TDI は、NMP に35重量%の濃度まで溶解した。その濃
度35重量%のNMP溶液は、粘度が10cpであり、室温
下で2週間後に、−10℃の冷暗所でも1ヶ月後にゼリ
ー状に固化した。
【0167】また、このP-TDI の濃度35重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚5μmの硬化膜
を得た。この硬化膜の引張強度は、500Kgf/cm2 であ
った。以上の結果を、表3に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚5μmの硬化膜
を得た。この硬化膜の引張強度は、500Kgf/cm2 であ
った。以上の結果を、表3に示す。
【0168】比較例2 実施例11で得たP-HMDIのワニスをメタノール中に展開
して、粉末状のP-HMDI(Mn=5, 000)を得た。こ
のP-HMDIは、NMP に30重量%の濃度まで溶解した。そ
の濃度30重量%のs-NMP溶液は、粘度が12cpであ
り、室温下で2週間後に、−10℃の冷暗所でも1ヶ月
後にゼリー状に固化した。
して、粉末状のP-HMDI(Mn=5, 000)を得た。こ
のP-HMDIは、NMP に30重量%の濃度まで溶解した。そ
の濃度30重量%のs-NMP溶液は、粘度が12cpであ
り、室温下で2週間後に、−10℃の冷暗所でも1ヶ月
後にゼリー状に固化した。
【0169】また、このP-HMDIの濃度30重量%の NMP
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚5μmの硬化膜
を得た。この硬化膜の引張強度は、700Kgf/cm2 であ
った。以上の結果を、表3に示す。
溶液をスピンナーを用いてガラス板上に回転塗布したの
ち、250℃で30分間加熱して、膜厚5μmの硬化膜
を得た。この硬化膜の引張強度は、700Kgf/cm2 であ
った。以上の結果を、表3に示す。
【0170】
【表1】
【0171】
【表2】
【0172】
【表3】
【0173】次に、本発明の重合体Aおよび重合体Bか
ら形成した耐熱性接着フィルムの性能および該フィルム
を使用して製造した半導体装置の性能について評価した
結果を、応用例として示す。 応用例1耐熱性接着フィルムの形成 実施例1で得た重合体A1の濃度50重量%の NMP溶液
を、スピンナーを用いて石英ガラス板上に回転塗布し、
100℃のホットプレート上で10分間乾燥したのち、
形成されたフィルムを石英ガラス板から強制的に剥離し
て、膜厚50μmの耐熱性接着フィルムを得た。
ら形成した耐熱性接着フィルムの性能および該フィルム
を使用して製造した半導体装置の性能について評価した
結果を、応用例として示す。 応用例1耐熱性接着フィルムの形成 実施例1で得た重合体A1の濃度50重量%の NMP溶液
を、スピンナーを用いて石英ガラス板上に回転塗布し、
100℃のホットプレート上で10分間乾燥したのち、
形成されたフィルムを石英ガラス板から強制的に剥離し
て、膜厚50μmの耐熱性接着フィルムを得た。
【0174】耐熱性接着フィルムの性能評価 前記耐熱性接着フィルムを温風乾燥器内に置き、200
℃で30分間加熱硬化させ、硬化前後のフィルムのTgと
ヤング率、および硬化後の接着強度を測定した。
℃で30分間加熱硬化させ、硬化前後のフィルムのTgと
ヤング率、および硬化後の接着強度を測定した。
【0175】半導体装置としての性能評価 図4に示すように、前記耐熱性接着フィルムを打ち抜い
たフィルム片1を、リードフィルム2と半導体素子3と
の間に挟み、温度180℃、圧力5Kg/cm2で、10分間
加圧圧着し、さらに200℃で30分間硬化させた。そ
の後、リードフレームと半導体素子とを、ボンディング
ワイヤ(金線)4で結線し、エポキシ樹脂封止材5を用
いトランスファー成形して封止し、樹脂封止型半導体装
置を製造した。この樹脂封止型半導体装置20個を12
1℃、2.1気圧、相対湿度100%の条件下で100
時間放置したのちの故障率(=不良数/20)は、0/
20であった。以上の結果を、表4に示す。
たフィルム片1を、リードフィルム2と半導体素子3と
の間に挟み、温度180℃、圧力5Kg/cm2で、10分間
加圧圧着し、さらに200℃で30分間硬化させた。そ
の後、リードフレームと半導体素子とを、ボンディング
ワイヤ(金線)4で結線し、エポキシ樹脂封止材5を用
いトランスファー成形して封止し、樹脂封止型半導体装
置を製造した。この樹脂封止型半導体装置20個を12
1℃、2.1気圧、相対湿度100%の条件下で100
時間放置したのちの故障率(=不良数/20)は、0/
20であった。以上の結果を、表4に示す。
【0176】なお、ここで製造した樹脂封止型半導体装
置の平面図(但し、リードフレーム上側の樹脂封止材を
省略)を、図5に示す。図4は、図5のA−A矢視図に
相当する装置断面図である。
置の平面図(但し、リードフレーム上側の樹脂封止材を
省略)を、図5に示す。図4は、図5のA−A矢視図に
相当する装置断面図である。
【0177】応用例2〜20 実施例2〜20で得た重合体A2〜A15 および重合体B1〜
B5の濃度50重量%のNMP 溶液を用いた以外は、応用例
1と同様にして、耐熱性接着フィルムの形成、耐熱性接
着フィルムの性能評価および半導体装置としての性能評
価を行った。以上の結果を、表4〜表6に示す。
B5の濃度50重量%のNMP 溶液を用いた以外は、応用例
1と同様にして、耐熱性接着フィルムの形成、耐熱性接
着フィルムの性能評価および半導体装置としての性能評
価を行った。以上の結果を、表4〜表6に示す。
【0178】
【表4】
【0179】
【表5】
【0180】
【表6】
【0181】
【発明の効果】本発明の重合体は、各種溶媒に対する溶
解性および溶液としての保存安定性に優れるとともに、
その硬化重合体は、吸水性が低く、接着性、透明性、電
気絶縁性、化学的安定性、耐熱性、耐湿性、機械的特性
等にも優れている。したがって、本発明の重合体は、特
に熱硬化性ワニスとして、接着剤、塗料、電子材料等の
保護膜等に極めて好適に使用することができるととも
に、優れた熱硬化性フィルム、硬化成形品等に容易に加
工することができる。また、本発明によると、カルボジ
イミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合
体を工業的有利に製造することができる。
解性および溶液としての保存安定性に優れるとともに、
その硬化重合体は、吸水性が低く、接着性、透明性、電
気絶縁性、化学的安定性、耐熱性、耐湿性、機械的特性
等にも優れている。したがって、本発明の重合体は、特
に熱硬化性ワニスとして、接着剤、塗料、電子材料等の
保護膜等に極めて好適に使用することができるととも
に、優れた熱硬化性フィルム、硬化成形品等に容易に加
工することができる。また、本発明によると、カルボジ
イミド単位とジイミド単位とを有する所望分子量の重合
体を工業的有利に製造することができる。
【図1】本発明の重合体Aの1例の赤外吸収スペクトル
を示す図である。
を示す図である。
【図2】本発明の重合体Aの他の例の赤外吸収スペクト
ルを示す図である。
ルを示す図である。
【図3】本発明の重合体Bの1例の赤外吸収スペクトル
を示す図である。
を示す図である。
【図4】本発明の重合体から形成した耐熱性接着フィル
ムを使用して製造した半導体装置の1例の断面図であ
る。
ムを使用して製造した半導体装置の1例の断面図であ
る。
【図5】本発明の重合体から形成した耐熱性接着フィル
ムを使用して製造した半導体装置の1例の平面図であ
る。
ムを使用して製造した半導体装置の1例の平面図であ
る。
1 耐熱性接着フィルム片 2 リードフレーム 3 半導体素子 4 ボンデングワイヤ 5 樹脂封止材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩田 淳 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 藤原 秀悦 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、nはポリカルボジ
イミド鎖中のカルボジイミド単位数であり、R2は4価の
有機基を示す。)で表される繰返し単位から本質的に構
成され、ポリスチレン換算数平均分子量が400〜50
0,000であることを特徴とする重合体。 - 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (ここで、R1は2価の有機基を示し、R2は4価の有機基
を示し、mはポリイミド鎖中のジイミド単位数であり、
pはポリカルボジイミド鎖中のカルボジイミド単位数で
ある。)で表される繰返し単位から本質的に構成された
重合体成分、または該重合体成分と一般式(2)中のポ
リイミド鎖から本質的に構成された重合体成分とを含有
し、ポリスチレン換算数平均分子量が400〜500,
000であることを特徴とする重合体。 - 【請求項3】 一般式(3) 【化3】 (但し、R1は2価の有機基を示す。)で表される少なく
とも一種の繰返し単位から本質的に構成され、分子量が
規制されたポリカルボジイミドと、一般式(4) 【化4】 (但し、R2は4価の有機基を示す。)で表される少なく
とも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは酸無水物
基とイソシアネート基とのイミド化を促進する触媒の存
在下、適宜温度で反応させることを特徴とする請求項1
記載の重合体の製造方法。 - 【請求項4】 一般式(5) 【化5】 (但し、R1は2価の有機基を示す。)で表される少なく
とも一種のジイソシアネートを主成分とするポリイソシ
アネートと、一般式(4) 【化4】(但し、R2は4価の有機基を示す。)で表され
る少なくとも一種のジ酸無水物とを、無触媒下あるいは
酸無水物基とイソシアネート基とのイミド化を促進する
触媒の存在下で、分子量を規制しつつ反応させて、ポリ
イミドを生成させたのち、イソシアネート基のカルボジ
イミド化を促進する触媒の存在下、適宜温度でさらに反
応させることを特徴とする請求項2記載の重合体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252151A JPH0782336A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | 重合体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5252151A JPH0782336A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | 重合体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0782336A true JPH0782336A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=17233194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5252151A Pending JPH0782336A (ja) | 1993-09-16 | 1993-09-16 | 重合体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0782336A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4966995A (en) * | 1987-11-05 | 1990-10-30 | Societe Nationale Des Poudres Et Explosifs | Process for the preparation of chlorides of carboxylic acids |
JP2003086470A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-20 | Nisshinbo Ind Inc | 電極用活性炭、電気二重層キャパシタ用分極性電極および電気二重層キャパシタ |
JP2012526872A (ja) * | 2009-05-15 | 2012-11-01 | ライン・ケミー・ライノー・ゲーエムベーハー | カルボジイミドを製造するための方法 |
JP2016079220A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 日立化成株式会社 | 分子内にイミド基及びカルボジイミド基を有する化合物、該化合物の製造方法、樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びフィルム |
-
1993
- 1993-09-16 JP JP5252151A patent/JPH0782336A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4966995A (en) * | 1987-11-05 | 1990-10-30 | Societe Nationale Des Poudres Et Explosifs | Process for the preparation of chlorides of carboxylic acids |
JP2003086470A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-20 | Nisshinbo Ind Inc | 電極用活性炭、電気二重層キャパシタ用分極性電極および電気二重層キャパシタ |
JP2012526872A (ja) * | 2009-05-15 | 2012-11-01 | ライン・ケミー・ライノー・ゲーエムベーハー | カルボジイミドを製造するための方法 |
JP2016079220A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 日立化成株式会社 | 分子内にイミド基及びカルボジイミド基を有する化合物、該化合物の製造方法、樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びフィルム |
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