JPH0780698B2 - 低発熱性混合セメント - Google Patents
低発熱性混合セメントInfo
- Publication number
- JPH0780698B2 JPH0780698B2 JP63251267A JP25126788A JPH0780698B2 JP H0780698 B2 JPH0780698 B2 JP H0780698B2 JP 63251267 A JP63251267 A JP 63251267A JP 25126788 A JP25126788 A JP 25126788A JP H0780698 B2 JPH0780698 B2 JP H0780698B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cement
- heat
- strength
- hydration
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、低発熱性混合セメントに関する。特に、モ
ルタルやコンクリートの強制が低下しないようにした低
熱性の混合セメントに関する。
ルタルやコンクリートの強制が低下しないようにした低
熱性の混合セメントに関する。
(従来の技術) 通常、セメントの水和発熱は、クリンカ鉱物との関係が
深いことが明らかとなっている。これらの関係を早強セ
メント、普通セメント、中庸熱セメントの3種につい
て、それぞれ短期強度発現、長期強度発現とともにみる
と、次の第1表の通りである。
深いことが明らかとなっている。これらの関係を早強セ
メント、普通セメント、中庸熱セメントの3種につい
て、それぞれ短期強度発現、長期強度発現とともにみる
と、次の第1表の通りである。
これからも明らかなように、水和熱に顕著な影響を及ぼ
すクリンカは、C3A、次がC3Sである。これら2つの鉱物
の合計量から見る限り、水和熱の大きい順は、早強、普
通、中庸熱の各セメントとなる。また、これらの各セメ
ントの水和熱の概略値を見ると、第2表の通りである。
すクリンカは、C3A、次がC3Sである。これら2つの鉱物
の合計量から見る限り、水和熱の大きい順は、早強、普
通、中庸熱の各セメントとなる。また、これらの各セメ
ントの水和熱の概略値を見ると、第2表の通りである。
これらのことから、以上の早強、普通、中庸熱の各ポル
トランドセメントから、水和時の発熱を下げるため、更
にC3A、C3Sを少なくしようとすれば、当然に混合セメン
トとせざるを得ないことがわかる。
トランドセメントから、水和時の発熱を下げるため、更
にC3A、C3Sを少なくしようとすれば、当然に混合セメン
トとせざるを得ないことがわかる。
従来の混合セメントに関していえば、材令28日で水和熱
は60cal/g以上で、決して満足すべきものでなく、さら
に低水和熱のセメントが求められていた。そこで、ポル
トランドセメント、スラグ粉末、フライアッシュ、石
膏、石灰あるいは粘土を含む石灰石微粉末を用いて低水
和熱の混合セメントを得る方法が特開昭61-97154号とし
て提案されている。
は60cal/g以上で、決して満足すべきものでなく、さら
に低水和熱のセメントが求められていた。そこで、ポル
トランドセメント、スラグ粉末、フライアッシュ、石
膏、石灰あるいは粘土を含む石灰石微粉末を用いて低水
和熱の混合セメントを得る方法が特開昭61-97154号とし
て提案されている。
しかしながら、この種の技術でこうした低水和熱のセメ
ントを得ようとすると、得られたモルタルやコンクリー
トの強度低下が別の問題として発生していた。こうした
ことで、最近ますます強まる低発熱化の要請に、コンク
リートなどの強度低下を伴うことなく応えることは、な
お未解決の問題として残されている。
ントを得ようとすると、得られたモルタルやコンクリー
トの強度低下が別の問題として発生していた。こうした
ことで、最近ますます強まる低発熱化の要請に、コンク
リートなどの強度低下を伴うことなく応えることは、な
お未解決の問題として残されている。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、モルタルやコンクリートの強度を低下させ
ることがないようにした上で、セメントの水和熱を出来
るだけ下げることが出来るようなセメントを得ようとす
るものである。更に正確にいえば、モルタルやコンクリ
ートの強度に対する水和熱の値を出来るだけ低下できる
ような低発熱性混和セメントを得ようとするものであ
る。
ることがないようにした上で、セメントの水和熱を出来
るだけ下げることが出来るようなセメントを得ようとす
るものである。更に正確にいえば、モルタルやコンクリ
ートの強度に対する水和熱の値を出来るだけ低下できる
ような低発熱性混和セメントを得ようとするものであ
る。
(課題を解決するための手段) この発明は、普通または中庸熱ポルトランドセメント、
高炉スラグ、フライアッシュおよび石こうの混合物を原
料とし、普通または中庸熱ポルトランドセメントを1重
量部、高炉スラグを1〜9重量部、フライアッシュを1.
5〜0.66重量部、石こうを原料の全ての合量100重量部に
対してSO3として2.5〜4.0重量部としかつ原料の中の高
炉スラグの粉末度を5500〜6000cm2/gとしたことを特徴
とする低発熱性混合セメントである。
高炉スラグ、フライアッシュおよび石こうの混合物を原
料とし、普通または中庸熱ポルトランドセメントを1重
量部、高炉スラグを1〜9重量部、フライアッシュを1.
5〜0.66重量部、石こうを原料の全ての合量100重量部に
対してSO3として2.5〜4.0重量部としかつ原料の中の高
炉スラグの粉末度を5500〜6000cm2/gとしたことを特徴
とする低発熱性混合セメントである。
この発明で用いる原料は、普通または中庸熱ボルトラン
ドセメント、高炉スラグ、フライアッシュおよび石こう
である。これらの配合比は、普通または中庸熱ポルトラ
ンドセメント1重量部に対し高炉スラグを1〜9重量
部、フライアッシュを1.5〜0.66重量部、石こうを原料
全ての合量100重量部に対してSO3として2.5〜4.0重量部
とする。
ドセメント、高炉スラグ、フライアッシュおよび石こう
である。これらの配合比は、普通または中庸熱ポルトラ
ンドセメント1重量部に対し高炉スラグを1〜9重量
部、フライアッシュを1.5〜0.66重量部、石こうを原料
全ての合量100重量部に対してSO3として2.5〜4.0重量部
とする。
高炉スラグが1重量部未満であると低熱化の達成が困難
である。また、この比率が9重量部を超えるとセメント
の比率がそれに応じて減少し、これによって得られた成
形体の強度の低下をもたらす。高炉スラグの粉末度が55
00cm2/g以上6000cm2/g未満とする。高炉スラグの粉末度
が5500cm2未満では十分な強度が得られず、またこれが6
000cm2/g以上ではコストを引上げ、実用的価格で低発熱
性混合セメントを市場に提供することは不可能である。
である。また、この比率が9重量部を超えるとセメント
の比率がそれに応じて減少し、これによって得られた成
形体の強度の低下をもたらす。高炉スラグの粉末度が55
00cm2/g以上6000cm2/g未満とする。高炉スラグの粉末度
が5500cm2未満では十分な強度が得られず、またこれが6
000cm2/g以上ではコストを引上げ、実用的価格で低発熱
性混合セメントを市場に提供することは不可能である。
この発明では高炉スラグの粉末度を上げていくとかえっ
てセメントの断熱温度上昇の低下することがコンクリー
トでみられたが、これはこの発明で始めて発見されたこ
とで注目されるところである。
てセメントの断熱温度上昇の低下することがコンクリー
トでみられたが、これはこの発明で始めて発見されたこ
とで注目されるところである。
フライアッシュは1.5重量部を超えると十分な強度が得
られず、また0.66重量部未満では低熱化の達成困難であ
る。
られず、また0.66重量部未満では低熱化の達成困難であ
る。
石こうは、ポルトランドセメントと高炉スラグとフライ
アッシュと石こうの合量100重量部に対しSO3として2.5
〜4.0重量部とする。これが2.5重量部未満であると低熱
化に十分でなく、またこれが4.0重量部を超えると強度
低下および成形体の膨脹が著しく好ましくない。
アッシュと石こうの合量100重量部に対しSO3として2.5
〜4.0重量部とする。これが2.5重量部未満であると低熱
化に十分でなく、またこれが4.0重量部を超えると強度
低下および成形体の膨脹が著しく好ましくない。
上記の混合物は粉末度を3500cm2/g以上とする。粉末度
が3500cm2/g未満であるとセメント強さが十分でない。
この発明にあっては原料混合物の粉末度を上記の値以上
とするところによって、後記実施例が示すように原料配
合とあいまって低熱化とともに強度的にも満足のいくも
のが得られるようになった。
が3500cm2/g未満であるとセメント強さが十分でない。
この発明にあっては原料混合物の粉末度を上記の値以上
とするところによって、後記実施例が示すように原料配
合とあいまって低熱化とともに強度的にも満足のいくも
のが得られるようになった。
以下に、各種の実施例を示してこの発明をさらに説明す
る。
る。
実験例1. 混合セメントにおける、石膏の添加量とその場合におけ
るモルタルの強さと水和熱の関係について、以下の実験
を行なった。
るモルタルの強さと水和熱の関係について、以下の実験
を行なった。
普通ポルトランドセメントと高炉スラグの比率を重量比
で2:3と一定とし、これに石膏をSO3として、内割で1.0
〜5.0重量%と変化して添加した。これらの原料混合物
でJISモルタルを得、その場合における水和熱を測定し
た。これらの結果を第3表に示す。
で2:3と一定とし、これに石膏をSO3として、内割で1.0
〜5.0重量%と変化して添加した。これらの原料混合物
でJISモルタルを得、その場合における水和熱を測定し
た。これらの結果を第3表に示す。
なお、セメントの強さは、セメントの水和反応によって
生成する水和物によって発現するものであるから、セメ
ントの強さは水和時に発生する水和熱に略比例する関係
にある。従って、セメント強さ(或はモルタル強さ)に
対する水和熱の比、即ち強さ/水和熱[(kgf/cm2)/
(cal/g)]は、従来から略一定な値となっていた。こ
うしたことから、第3表では材令28日での強さ/水和熱
の値を同表に示した。
生成する水和物によって発現するものであるから、セメ
ントの強さは水和時に発生する水和熱に略比例する関係
にある。従って、セメント強さ(或はモルタル強さ)に
対する水和熱の比、即ち強さ/水和熱[(kgf/cm2)/
(cal/g)]は、従来から略一定な値となっていた。こ
うしたことから、第3表では材令28日での強さ/水和熱
の値を同表に示した。
第3表の結果から、石膏を添加することにより水和熱は
確実に低下するが、石膏添加量に反比例してモルタル強
さは低下することがわかる。特に、材令28日、91日の強
度低下は明白である。
確実に低下するが、石膏添加量に反比例してモルタル強
さは低下することがわかる。特に、材令28日、91日の強
度低下は明白である。
実験2. 実験1で使用したセメントと高炉スラグを使用し、これ
に石膏量をSO3として内割で3.0重量%として混合セメン
トとした。この状態で、混合セメントの粉末度および混
合セメント中の高炉スラグだけの粉末度を各種変化させ
た場合の、モルタル強さ、水和熱、材令28日の強さ/水
和熱を測定した。結果を第4表に示す。
に石膏量をSO3として内割で3.0重量%として混合セメン
トとした。この状態で、混合セメントの粉末度および混
合セメント中の高炉スラグだけの粉末度を各種変化させ
た場合の、モルタル強さ、水和熱、材令28日の強さ/水
和熱を測定した。結果を第4表に示す。
第4表の結果が示す通り、セメント、高炉スラグ、石膏
を混合した混合セメントの場合は、その混合原料を3500
cm2/g以上とするとするだけで、そのモルタル強さは材
令28日で340kgf/cm2、91日で468kgf/cm2以上となって強
度的には満足すべきもとなることが分る。一方、水和熱
についてみると、粉末度を上げて強さがあがるとともに
水和熱も上がるが、これは前記の通りモルタル強さとの
関連で判断されるべきものなので、その値(強さ/水和
熱)をみると材令28日で5.01〜5.90である。この値は、
第3表の値、即ち単に石膏を添加しただけの場合と比較
して高い値となっていることが分る。このことは、モル
タルまたはコンクリート強度を一定とすれば、そこで発
生する水和熱は、それだけ低くすることが出来ることに
なる。
を混合した混合セメントの場合は、その混合原料を3500
cm2/g以上とするとするだけで、そのモルタル強さは材
令28日で340kgf/cm2、91日で468kgf/cm2以上となって強
度的には満足すべきもとなることが分る。一方、水和熱
についてみると、粉末度を上げて強さがあがるとともに
水和熱も上がるが、これは前記の通りモルタル強さとの
関連で判断されるべきものなので、その値(強さ/水和
熱)をみると材令28日で5.01〜5.90である。この値は、
第3表の値、即ち単に石膏を添加しただけの場合と比較
して高い値となっていることが分る。このことは、モル
タルまたはコンクリート強度を一定とすれば、そこで発
生する水和熱は、それだけ低くすることが出来ることに
なる。
また、原料混合物の中の高炉スラグだけの粉末度を上げ
ていった場合についてみると、モルタル強さの上昇に比
して、水和熱そのものの上昇は鈍化し、材令28日での強
さ/水和熱の値は、さらに大きくなることが分る。
ていった場合についてみると、モルタル強さの上昇に比
して、水和熱そのものの上昇は鈍化し、材令28日での強
さ/水和熱の値は、さらに大きくなることが分る。
セメント組成物の中の特に高炉スラグの粉末度を上げて
いった場合のコンクリートの強度と、その場合の断熱温
度上昇について調べたところ、第5表の通りであった。
いった場合のコンクリートの強度と、その場合の断熱温
度上昇について調べたところ、第5表の通りであった。
これによって明らかなように、スラグブレーンの上昇と
ともに強度(σ)/終局温度上昇(K)(材令28日)は
確実に上昇していることがわかる。
ともに強度(σ)/終局温度上昇(K)(材令28日)は
確実に上昇していることがわかる。
こうしたことで、本願発明では高炉スラグの粉末度は55
00cm2/g以上とする。粉末度の上限はスラグの粉砕の際
の経済性を考慮して6000cm2/g未満とする。即ち、スラ
グの粉末度をさらに上げると強度は向上するが、粉末度
を6000cm2/g以上とするとセメントのコストを引上げ、
実用的価格のセメントとすることが出来ない。
00cm2/g以上とする。粉末度の上限はスラグの粉砕の際
の経済性を考慮して6000cm2/g未満とする。即ち、スラ
グの粉末度をさらに上げると強度は向上するが、粉末度
を6000cm2/g以上とするとセメントのコストを引上げ、
実用的価格のセメントとすることが出来ない。
本発明の混合セメントを得るには、始めに原料を混合し
てこれを粉砕してもよく、また各原料を別に粉砕してか
らこれらを混合してもよい。スラグの微細化では、スラ
グを単独で微細化してもよく、またスラグをセメントク
リンカーや石こうの一部と混合し、その後残りの原料と
混ぜてもよい。
てこれを粉砕してもよく、また各原料を別に粉砕してか
らこれらを混合してもよい。スラグの微細化では、スラ
グを単独で微細化してもよく、またスラグをセメントク
リンカーや石こうの一部と混合し、その後残りの原料と
混ぜてもよい。
(発明の効果) 以上の通り、本願発明になるセメントは、従来から市販
されている混合セメントと比較して、強度面では同等あ
るいは実用上問題のない水準以上に維持したうえで、水
和時の発熱を大幅に改善することが出来るようになっ
た。即ち、後記実施例が示すように、材令28日で57.8ca
l/g、54.4cal/gで、場合によっては従来品より実に20ca
l/g近くも低下させることが出来るようになった。さら
に、強さ/水和熱でこれをより正確に比較してみれば、
普通ポルトランドセメントでは、従来その値がほぼ5.0
以下であったものが、この発明によると、その値が5.0
以上で場合によっては6.0、7.0近くとすることが可能に
なった。これらのことから、マスコンクリートにおける
セメントの水和熱に起因する温度応力によって、発生す
る恐れのあるヒビ割れといった現象は、この発明によっ
て回避できるようになった。そのため、これによると構
造形式や断面寸法に自由度が大きくなって、大形構造、
橋脚、地下タンク等大形構造物に最適なセメントを提供
することが出来るようになった。
されている混合セメントと比較して、強度面では同等あ
るいは実用上問題のない水準以上に維持したうえで、水
和時の発熱を大幅に改善することが出来るようになっ
た。即ち、後記実施例が示すように、材令28日で57.8ca
l/g、54.4cal/gで、場合によっては従来品より実に20ca
l/g近くも低下させることが出来るようになった。さら
に、強さ/水和熱でこれをより正確に比較してみれば、
普通ポルトランドセメントでは、従来その値がほぼ5.0
以下であったものが、この発明によると、その値が5.0
以上で場合によっては6.0、7.0近くとすることが可能に
なった。これらのことから、マスコンクリートにおける
セメントの水和熱に起因する温度応力によって、発生す
る恐れのあるヒビ割れといった現象は、この発明によっ
て回避できるようになった。そのため、これによると構
造形式や断面寸法に自由度が大きくなって、大形構造、
橋脚、地下タンク等大形構造物に最適なセメントを提供
することが出来るようになった。
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに説明する。
実施例1 第6表にこの実施例で使用した各種セメントの化学成分
を示す。
を示す。
上記のセメントを使用し、これに高炉スラグ、フライア
ッシュ、石膏をそれぞれ第7表記載のような比率で配合
した。石膏はSO3として示した。第7表でNo.2とNo.6が
実施例である。なお、No.3,No7,No.8は強度、低熱化と
もに優れているが、高炉スラグの粉末度を6000(cm
2g)を超えてあげることは粉砕にコストがかかるの
で、この発明では高炉スラグの粉末度は6000(cm2g)
を限度とする。混合原料全体の粉末度、および原料混合
物の高炉スラグ、フライアッシュの粉末度は表中の示す
通りである。これらのセメントを使用したJISモルタル
の圧縮強さ、水和熱および強さ/水和熱は次の通りであ
った。
ッシュ、石膏をそれぞれ第7表記載のような比率で配合
した。石膏はSO3として示した。第7表でNo.2とNo.6が
実施例である。なお、No.3,No7,No.8は強度、低熱化と
もに優れているが、高炉スラグの粉末度を6000(cm
2g)を超えてあげることは粉砕にコストがかかるの
で、この発明では高炉スラグの粉末度は6000(cm2g)
を限度とする。混合原料全体の粉末度、および原料混合
物の高炉スラグ、フライアッシュの粉末度は表中の示す
通りである。これらのセメントを使用したJISモルタル
の圧縮強さ、水和熱および強さ/水和熱は次の通りであ
った。
第7表から明らかなように、この発明の実施例のものは
いずれも、強さ/水和熱を従来の市販品と対比して大幅
に上げることが出来るようになった。しかも、圧縮強さ
もそれぞれ満足すべきもので、実用上では問題のないも
のである。水和熱そのものをみても、配合比によって
は、従来のものより大幅に低下することが出来るように
なった。
いずれも、強さ/水和熱を従来の市販品と対比して大幅
に上げることが出来るようになった。しかも、圧縮強さ
もそれぞれ満足すべきもので、実用上では問題のないも
のである。水和熱そのものをみても、配合比によって
は、従来のものより大幅に低下することが出来るように
なった。
実施例2. 単位セメント量300kg/m3、スランプ12cm、空気量4.0%
の条件でコンクリートの実験を行なった。結果を第8表
に示す。表中のNO.は第7表の本発明品のNO.を示す。
の条件でコンクリートの実験を行なった。結果を第8表
に示す。表中のNO.は第7表の本発明品のNO.を示す。
第8表の結果によると、本発明のセメントを使用したも
のでは、いずれも断熱温度上昇の値が従来よりも大幅に
小さく、普通セメントで10℃、中庸熱で17℃も低下して
いる。さらに、第7表に記載されている粉末度との関連
でみると、粉末度を上げていくと温度が低下していく現
像をみることが出来る。もとより、強さ(σ)/終局温
度上昇(K)(材令28日)の上昇していることも認めら
れる。
のでは、いずれも断熱温度上昇の値が従来よりも大幅に
小さく、普通セメントで10℃、中庸熱で17℃も低下して
いる。さらに、第7表に記載されている粉末度との関連
でみると、粉末度を上げていくと温度が低下していく現
像をみることが出来る。もとより、強さ(σ)/終局温
度上昇(K)(材令28日)の上昇していることも認めら
れる。
従来のこの種の技術によると低熱化と、セメント強度の
二者択一的な選択を迫られていたが、この発明による
と、強さ/水和熱の向上とともに、配合比によってはこ
れらの双方を満足することも不可能ではなくなったもの
であり、長らくの期待に応えたセメントということが出
来る。
二者択一的な選択を迫られていたが、この発明による
と、強さ/水和熱の向上とともに、配合比によってはこ
れらの双方を満足することも不可能ではなくなったもの
であり、長らくの期待に応えたセメントということが出
来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 誠剛 東京都江東区豊洲1丁目1番7号 小野田 セメント株式会社中央研究所内 (72)発明者 田中 和裕 東京都江東区豊洲1丁目1番7号 小野田 セメント株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−162457(JP,A) セメント,コンクリート No.406 1980 P.8〜P.13「フライアッシュと 高炉水砕スラグ粉末を併用したセメントの 性質」セメント協会発行 セメント技術年報(20回)P.149〜154 「混合セメントの研究」昭和41年セメント 協会発行
Claims (1)
- 【請求項1】普通または中庸熱ポルトランドセメント、
高炉スラグ、フライアッシュおよび石こうの混合物を原
料とし、普通または中庸熱ポルトランドセメントを1重
量部、高炉スラグを1〜9重量部、フライアッシュを1.
5〜0.66重量部、石こうを原料の全ての合量100重量部に
対してSO3として2.5〜4.0重量部としかつ原料の中の高
炉スラグの粉末度を5500〜6000cm2/gとしたことを特徴
とする低発熱性混合セメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63251267A JPH0780698B2 (ja) | 1988-10-05 | 1988-10-05 | 低発熱性混合セメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63251267A JPH0780698B2 (ja) | 1988-10-05 | 1988-10-05 | 低発熱性混合セメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0297441A JPH0297441A (ja) | 1990-04-10 |
JPH0780698B2 true JPH0780698B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=17220245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63251267A Expired - Fee Related JPH0780698B2 (ja) | 1988-10-05 | 1988-10-05 | 低発熱性混合セメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0780698B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2622287B2 (ja) * | 1989-05-15 | 1997-06-18 | 電気化学工業株式会社 | セメント混和材及びセメント組成物 |
JPH0369534A (ja) * | 1989-08-04 | 1991-03-25 | Nittetsu Cement Co Ltd | セメントの水和熱および強度の比を調整する方法 |
JP4877084B2 (ja) * | 2007-06-15 | 2012-02-15 | コベルコ建機株式会社 | 油圧シリンダの連結構造及びそれを備えた建設機械 |
JP2010195975A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Ube Ind Ltd | セメント系固化材及びその製造方法、並びに土壌の固化処理方法 |
JP7185508B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2022-12-07 | 太平洋セメント株式会社 | セメント組成物 |
JP7185509B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2022-12-07 | 太平洋セメント株式会社 | セメント組成物 |
JP7437211B2 (ja) * | 2020-03-26 | 2024-02-22 | Ube三菱セメント株式会社 | セメント系固化材 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5333220A (en) * | 1976-09-08 | 1978-03-29 | Osaka Cement | Method of manufacturing low shrinkage cement having high strength and moderate expansibility |
JPS55162457A (en) * | 1979-05-31 | 1980-12-17 | Osaka Cement | Manufacture of low hydration heat high strength cement |
JPS6472949A (en) * | 1987-09-14 | 1989-03-17 | Nippon Kokan Kk | Production of cement hardened body having high strength |
JPH0283248A (ja) * | 1988-09-19 | 1990-03-23 | Daiichi Cement Kk | 高強度・低発熱型セメント組成物 |
-
1988
- 1988-10-05 JP JP63251267A patent/JPH0780698B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
セメント,コンクリートNo.4061980P.8〜P.13「フライアッシュと高炉水砕スラグ粉末を併用したセメントの性質」セメント協会発行 |
セメント技術年報(20回)P.149〜154「混合セメントの研究」昭和41年セメント協会発行 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0297441A (ja) | 1990-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101258115B (zh) | 灌浆用水泥组合物及使用该组合物的灌浆材料 | |
JP4020530B2 (ja) | セメント混和材、セメント組成物、及びグラウト材 | |
JPH0780698B2 (ja) | 低発熱性混合セメント | |
JPH07267697A (ja) | 水硬性組成物 | |
JP2001294459A (ja) | セメント混和材及びセメント組成物 | |
JP3267895B2 (ja) | セメントクリンカー及びセメント組成物 | |
JP2003137618A (ja) | 無機混和材を含有する高炉スラグ微粉末、高炉セメント、および、それらの製造方法 | |
JP3283094B2 (ja) | 混合セメント | |
JPH06100338A (ja) | 高流動性セメント | |
JPH0753595B2 (ja) | コンクリ−ト等の製造方法 | |
JP2002179451A (ja) | スラグ骨材を用いたコンクリートまたはモルタル | |
JP2618366B2 (ja) | 水硬性硬化体の製造方法 | |
JP2022183463A (ja) | 低収縮超高強度グラウト組成物及び低収縮超高強度グラウト | |
JPH07121821B2 (ja) | コンクリ−ト又はモルタル用混和材及びこれを含む混練物 | |
JPH0774086B2 (ja) | 水硬性セメント | |
JPH11278908A (ja) | 高強度・高流動コンクリート用セメント及び高強度・高流動コンクリート | |
KR102450633B1 (ko) | 단열재용 시멘트계 바탕조정재 조성물 및 이를 포함하는 단열재용 시멘트계 바탕조정재 | |
JP3802601B2 (ja) | 初期強度発現型低発熱スラグセメント | |
JPH05286746A (ja) | マスコンクリート構造物用締固め不要コンクリート組成物 | |
JPH0597483A (ja) | 高強度コンクリート | |
JPS60221355A (ja) | 高強度無収縮グラウト材 | |
JP2004196624A (ja) | 水硬性組成物 | |
WO1998054106A1 (en) | Cement clinker and cement containing the same | |
SU1418322A1 (ru) | Сырьева смесь дл получени легкого жаростойкого бетона | |
JPH0558701A (ja) | モルタル・コンクリートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |