JPH0772238B2 - ポリオレフイン組成物 - Google Patents
ポリオレフイン組成物Info
- Publication number
- JPH0772238B2 JPH0772238B2 JP61175212A JP17521286A JPH0772238B2 JP H0772238 B2 JPH0772238 B2 JP H0772238B2 JP 61175212 A JP61175212 A JP 61175212A JP 17521286 A JP17521286 A JP 17521286A JP H0772238 B2 JPH0772238 B2 JP H0772238B2
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- JP
- Japan
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- polyolefin
- weight
- ethylene
- copolymer
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は繊維化されたセルロースを主体とする植物繊維
を配合してなる、強度、剛性、加工性および寸法安定性
に優れた成形用ポリオレフィン組成物に関する。
を配合してなる、強度、剛性、加工性および寸法安定性
に優れた成形用ポリオレフィン組成物に関する。
[従来の技術] ポリプロピレン等のポリオレフィンは優れた機械的特性
及び成形性を有し、射出成形品、押出し成形品等に広く
利用されている。
及び成形性を有し、射出成形品、押出し成形品等に広く
利用されている。
このようなポリオレフィンの機械的強度を向上させるた
めに種々の充填材や添加剤が添加されている。特に機械
的強度、加工性および寸法安定性の改良のために、破砕
チップ、パルプ、木粉、もみがら、故紙等のセルロース
系充填材の配合が試みられている。
めに種々の充填材や添加剤が添加されている。特に機械
的強度、加工性および寸法安定性の改良のために、破砕
チップ、パルプ、木粉、もみがら、故紙等のセルロース
系充填材の配合が試みられている。
上記のセルロース系充填材のうち、特に故紙や紙くずは
比較的安価な成形用ポリオレフィン組成物を得る充填材
として極めて有効である。しかしながら、ポリオレフィ
ンは無極性であるのでセルロースを主体とする親水性の
植物繊維とは親和性に乏しく、十分に特徴を発揮した組
成物として実用に供するのは困難であった。
比較的安価な成形用ポリオレフィン組成物を得る充填材
として極めて有効である。しかしながら、ポリオレフィ
ンは無極性であるのでセルロースを主体とする親水性の
植物繊維とは親和性に乏しく、十分に特徴を発揮した組
成物として実用に供するのは困難であった。
特開昭60−158236号は化学変性ポリオレフィンを含むポ
リオレフィン系樹脂に繊維化されたセルロースを主体と
する植物繊維を配合してなるポリオレフィン系樹脂組成
物を開示している。この組成物においては、化学変性ポ
リオレフィンは植物繊維とポリオレフィンとの相溶性を
向上させるように作用する。具体的にはセルロースの極
性基と変性ポリオレフィンの極性基とが強固に結合し、
かつポリオレフィン樹脂が変性ポリオレフィンのベース
のポリオレフィン部と相溶する。変性ポリオレフィンと
して、カルボン酸またはその無水物がポリオレフィンに
付加結合したものが開示されている。
リオレフィン系樹脂に繊維化されたセルロースを主体と
する植物繊維を配合してなるポリオレフィン系樹脂組成
物を開示している。この組成物においては、化学変性ポ
リオレフィンは植物繊維とポリオレフィンとの相溶性を
向上させるように作用する。具体的にはセルロースの極
性基と変性ポリオレフィンの極性基とが強固に結合し、
かつポリオレフィン樹脂が変性ポリオレフィンのベース
のポリオレフィン部と相溶する。変性ポリオレフィンと
して、カルボン酸またはその無水物がポリオレフィンに
付加結合したものが開示されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記ポリオレフィン−変性ポリオレフィ
ン−セルロース系繊維組成物は接着強度の点で問題があ
った。
ン−セルロース系繊維組成物は接着強度の点で問題があ
った。
従って、本発明の目的は上記欠点のないポリオレフィン
組成物を提供することである。
組成物を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らはこの目的に鑑み鋭意検討を行った結果、故
紙等のセルロース系充填材を含んだポリオレフィン組成
物に、変性エチレン−ビニルエステル共重合体、または
エチレンと不飽和カルボン酸もしくはその誘導体との変
性共重合体を配合することにより、強度、剛性、加工性
および寸法安定性に優れたポリオレフィン組成物が得ら
れることを発見し、本発明に到達した。
紙等のセルロース系充填材を含んだポリオレフィン組成
物に、変性エチレン−ビニルエステル共重合体、または
エチレンと不飽和カルボン酸もしくはその誘導体との変
性共重合体を配合することにより、強度、剛性、加工性
および寸法安定性に優れたポリオレフィン組成物が得ら
れることを発見し、本発明に到達した。
すなわち、本発明のポリオレフィン組成物は(a)ポリ
オレフィン10〜97重量%と、(b)不飽和カルボン酸も
しくはその誘導体により変性したエチレン−ビニルエス
テル共重合体3〜90重量%と、(c)前記ポリオレフィ
ンと前記共重合体との合計100重量部に対して、10〜120
重量部の繊維化されたセルロースを主体とする植物繊維
とを含有することを特徴とする。
オレフィン10〜97重量%と、(b)不飽和カルボン酸も
しくはその誘導体により変性したエチレン−ビニルエス
テル共重合体3〜90重量%と、(c)前記ポリオレフィ
ンと前記共重合体との合計100重量部に対して、10〜120
重量部の繊維化されたセルロースを主体とする植物繊維
とを含有することを特徴とする。
本発明で用いることのできるポリオレフィンとしては、
エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
キセン−1、メチルペンテン−1などのα−オレフィン
の単独重合体、エチレンまたはプロピレンと他のα−オ
レフィンとの共重合体、もしくはこれらのα−オレフィ
ンの2種以上の共重合体をあげることができる。上記の
ポリオレフィンのうちでは、ポリプロピレンやプロピレ
ンとエチレンもしくは他のα−オレフィンとのランダム
またはブロック共重合体等プロピレンを主成分とする重
合体が好ましい。またはポリオレフィンにはエチレン−
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体などのエラストマーを混合することができる。これら
のエチレン−プロピレン共重合体ゴム等は、プロピレン
の単独重合体を用いる場合には、変性エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体または変性エチレン−アクリル酸エステル
共重合体等との相溶性を増し、接着効果をより発揮させ
るという効果を有する。
エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘ
キセン−1、メチルペンテン−1などのα−オレフィン
の単独重合体、エチレンまたはプロピレンと他のα−オ
レフィンとの共重合体、もしくはこれらのα−オレフィ
ンの2種以上の共重合体をあげることができる。上記の
ポリオレフィンのうちでは、ポリプロピレンやプロピレ
ンとエチレンもしくは他のα−オレフィンとのランダム
またはブロック共重合体等プロピレンを主成分とする重
合体が好ましい。またはポリオレフィンにはエチレン−
プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体などのエラストマーを混合することができる。これら
のエチレン−プロピレン共重合体ゴム等は、プロピレン
の単独重合体を用いる場合には、変性エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体または変性エチレン−アクリル酸エステル
共重合体等との相溶性を増し、接着効果をより発揮させ
るという効果を有する。
ポリオレフィン自身は無極性であるので、親水性のセル
ロースを主体とする植物繊維との親和性を増し、強度の
ある組成物にするためには、ポリオレフィン系の接着性
樹脂を添加する必要がある。このポリオレフィン系接着
性樹脂としては、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
によって変性することにより得られるエチレンとビニル
エステルとの共重合体があげられる(以下、変性エチレ
ン−ビニルエステル共重合体という)。
ロースを主体とする植物繊維との親和性を増し、強度の
ある組成物にするためには、ポリオレフィン系の接着性
樹脂を添加する必要がある。このポリオレフィン系接着
性樹脂としては、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
によって変性することにより得られるエチレンとビニル
エステルとの共重合体があげられる(以下、変性エチレ
ン−ビニルエステル共重合体という)。
上記変性エチレン−ビニルエステル共重合体に用いるビ
ニルエステルは一般式CH2=CHOCORで表され、Rはアル
キル基等である。好ましくは酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル等であり、特に酢酸ビニルが好まし
い。この変性共重合体の骨格をなす共重合体部分はラン
ダムまたはブロック共重合体のいずれでもよい。この共
重合体のビニルエステル含有量は共重合体全体に対して
1〜50重量%である。ビニルエステル含有量が1重量%
より低いと充分な接着効果が発揮されず、50重量%をこ
えると機械的強度,剛性等が低下する。好ましいビニル
エステル含有量は3〜35重量%である。またエチレン−
ビニルエステル共重合体の数平均分子量は10,000〜60,0
00程度が好ましい。
ニルエステルは一般式CH2=CHOCORで表され、Rはアル
キル基等である。好ましくは酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル等であり、特に酢酸ビニルが好まし
い。この変性共重合体の骨格をなす共重合体部分はラン
ダムまたはブロック共重合体のいずれでもよい。この共
重合体のビニルエステル含有量は共重合体全体に対して
1〜50重量%である。ビニルエステル含有量が1重量%
より低いと充分な接着効果が発揮されず、50重量%をこ
えると機械的強度,剛性等が低下する。好ましいビニル
エステル含有量は3〜35重量%である。またエチレン−
ビニルエステル共重合体の数平均分子量は10,000〜60,0
00程度が好ましい。
この共重合体は不飽和カルボン酸もしくはその誘導体に
より変性する。変性用の不飽和カルボン酸としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸、エンド−ビ−シクロ
[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エンド
−ビ−シクロ[2,2,1]−1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−
5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、シス−4−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸等があげられる。また不
飽和カルボン酸の誘導体としては、酸無水物、エステル
があげられ、例えば無水マレイン酸、無水シストラコン
酸、エンド−ビ−シクロ[2,2,1]−1,4,5,6,7,7−ヘキ
サクロロ−5−ヘプテン−2,3−無水ジカルボン酸、シ
ス−4−シクロヘキセン−1,2−無水ジカルボン酸、ア
クリル酸メタル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸ブチル、マレイン酸エステル)モノエステル、ジエ
ステル)等があげられる。
より変性する。変性用の不飽和カルボン酸としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸、エンド−ビ−シクロ
[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、エンド
−ビ−シクロ[2,2,1]−1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−
5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸、シス−4−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸等があげられる。また不
飽和カルボン酸の誘導体としては、酸無水物、エステル
があげられ、例えば無水マレイン酸、無水シストラコン
酸、エンド−ビ−シクロ[2,2,1]−1,4,5,6,7,7−ヘキ
サクロロ−5−ヘプテン−2,3−無水ジカルボン酸、シ
ス−4−シクロヘキセン−1,2−無水ジカルボン酸、ア
クリル酸メタル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸ブチル、マレイン酸エステル)モノエステル、ジエ
ステル)等があげられる。
変性共重合体中の不飽和カルボン酸またはその誘導体の
付加量は、共重合体骨格に対して0.02〜2重量%、好ま
しくは0.1〜1重量%である。
付加量は、共重合体骨格に対して0.02〜2重量%、好ま
しくは0.1〜1重量%である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体等に不飽和カルボン酸も
しくはその誘導体を付加反応させるには、公知の種々の
方法を採用することができる。例えば、共重合体と不飽
和カルボン酸もしくはその誘導体に有機過酸化物等の反
応開始剤を添加して予め混合した後、溶融混練すること
によって得られる。
しくはその誘導体を付加反応させるには、公知の種々の
方法を採用することができる。例えば、共重合体と不飽
和カルボン酸もしくはその誘導体に有機過酸化物等の反
応開始剤を添加して予め混合した後、溶融混練すること
によって得られる。
本発明で用いる繊維化されたセルロースを主体とする植
物繊維としては、故紙,紙屑等を十分に解繊し繊維化し
たものをあげることができる。
物繊維としては、故紙,紙屑等を十分に解繊し繊維化し
たものをあげることができる。
これらの成分の配合比は、ポリオレフィン10〜97重量
%,変性エチレン−ビニルエステル共重合体3〜90重量
%、前二者の合計100重量部に対して繊維化されたセル
ロースを主体とする植物繊維10〜120重量部である。
%,変性エチレン−ビニルエステル共重合体3〜90重量
%、前二者の合計100重量部に対して繊維化されたセル
ロースを主体とする植物繊維10〜120重量部である。
植物繊維が10重量部未満では強度,剛性および耐熱性等
の点でセルロース繊維の補強効果が小さく、120重量部
を超えると強度的にもろくなり、流動性も悪くなること
から実用性に乏しい。
の点でセルロース繊維の補強効果が小さく、120重量部
を超えると強度的にもろくなり、流動性も悪くなること
から実用性に乏しい。
また、ポリオレフィンがポリエチレン系樹脂の場合は、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等の接着性樹脂との相溶
性が良いため、接着性樹脂を3〜90重量%の範囲で加え
ると植物繊維との親和性の向上を維持しつつ、ポリオレ
フィン自身の強度,耐熱性等を発揮することができる。
好ましい範囲は5〜30重量%である。一方、ポリオレフ
ィンがポリプロピレン系樹脂の場合は、植物繊維との親
和性の向上を維持しつつ、ポリオレフィン自身の強度,
耐熱性等を維持するためには、相溶性の点から接着性樹
脂は3〜15重量%の範囲で添加するのが好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体等の接着性樹脂との相溶
性が良いため、接着性樹脂を3〜90重量%の範囲で加え
ると植物繊維との親和性の向上を維持しつつ、ポリオレ
フィン自身の強度,耐熱性等を発揮することができる。
好ましい範囲は5〜30重量%である。一方、ポリオレフ
ィンがポリプロピレン系樹脂の場合は、植物繊維との親
和性の向上を維持しつつ、ポリオレフィン自身の強度,
耐熱性等を維持するためには、相溶性の点から接着性樹
脂は3〜15重量%の範囲で添加するのが好ましい。
本発明のポリオレフィン組成物は耐酸化性を向上するた
めに抗酸化剤を含有してもよい。好ましい抗酸化剤とし
ては、2−6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、1,1,3−トリ(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−
3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−
β(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)イソシアヌレート等のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤がある。
めに抗酸化剤を含有してもよい。好ましい抗酸化剤とし
ては、2−6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル、1,1,3−トリ(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−
3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−
β(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)イソシアヌレート等のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤がある。
さらに成形品の外装美観の向上のために各種顔料および
無機充填剤を配合したり、難燃剤等を配合したりするこ
とができる。
無機充填剤を配合したり、難燃剤等を配合したりするこ
とができる。
本発明の組成物は、一軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサーロール、ブラベンダー、ニーダー等の混練機
またはヘンシェルミキサー等の混合機を用いて、加熱溶
融状態で混練することによって得られるが、セルロース
繊維の特徴を十分に発揮させるために、繊維の分散が良
好でかつ繊維の破損や炭化を起こさせない方法が望まし
い。
ーミキサーロール、ブラベンダー、ニーダー等の混練機
またはヘンシェルミキサー等の混合機を用いて、加熱溶
融状態で混練することによって得られるが、セルロース
繊維の特徴を十分に発揮させるために、繊維の分散が良
好でかつ繊維の破損や炭化を起こさせない方法が望まし
い。
(実施例) 以下実施例により本発明を説明する。
なお、各実施例における試験法は次の通りである。
引張強度 :JIS K7113−71 曲げ弾性率 :JIS K7203−73 アイゾット衝撃強さ :JIS K7110 実施例1〜8 ポリオレフィンとしてプロピレンホモ重合体(MFR20:H
−PP)、プロピレン−エチレンブロック共重合体(エチ
レン含量7.7%、MFR15;B−PP)、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体(エチレン含量2%、MFR30:R−P
P)、およびエチレン−プロピレン共重合体ゴム(ムー
ニー粘度ML1+8(127℃)20:EPR)を、接着剤樹脂として
エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)
製、DQDJ−1830、メルトインデックス3、EVA−1;DQDJ
−3868、メルトインデックス30、EVA−2;DQDJ−3269、
メルトインディクス20、EVA−3)を無水マレイン酸で
変性したものを第1表に示す各種配合割合で混合した。
なお、変性は、パーオキサイドの存在下、押出機中で共
重合体と無水マレイン酸とを反応させ、0.25重量%の無
水マレイン酸を付加させることにより行った。
−PP)、プロピレン−エチレンブロック共重合体(エチ
レン含量7.7%、MFR15;B−PP)、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体(エチレン含量2%、MFR30:R−P
P)、およびエチレン−プロピレン共重合体ゴム(ムー
ニー粘度ML1+8(127℃)20:EPR)を、接着剤樹脂として
エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)
製、DQDJ−1830、メルトインデックス3、EVA−1;DQDJ
−3868、メルトインデックス30、EVA−2;DQDJ−3269、
メルトインディクス20、EVA−3)を無水マレイン酸で
変性したものを第1表に示す各種配合割合で混合した。
なお、変性は、パーオキサイドの存在下、押出機中で共
重合体と無水マレイン酸とを反応させ、0.25重量%の無
水マレイン酸を付加させることにより行った。
得られた混合物100重量部に対して、第1表に示す配合
割合(10〜100重量部)のあらかじめ新聞紙から十分に
解繊し繊維化した植物繊維と、0.1重量部のフェノール
系酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]メタンとを加え、高速回転ミキサー中で混練
を行った。混練した組成物をミキサーで冷却粉砕し、造
粒品とした。この造粒品から射出成形により各物性試験
片を作成し、物性を測定した。その結果を第1表に示
す。
割合(10〜100重量部)のあらかじめ新聞紙から十分に
解繊し繊維化した植物繊維と、0.1重量部のフェノール
系酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3′,5′
−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]メタンとを加え、高速回転ミキサー中で混練
を行った。混練した組成物をミキサーで冷却粉砕し、造
粒品とした。この造粒品から射出成形により各物性試験
片を作成し、物性を測定した。その結果を第1表に示
す。
比較例1〜3 変性EVAを添加しない以外は実施例1〜8と全く同じ方
法でポリオレフィン組成物を作成し、同様の物性測定を
行った。その結果も第1表に示す。
法でポリオレフィン組成物を作成し、同様の物性測定を
行った。その結果も第1表に示す。
比較例4〜6 ポリオレフィンとして高密度ポリエチレン(MI12,HDP
E)、低密度ポリエチレン(MI20,LDPE)および線状低密
度ポリエチレン(MI22,LLDPE)を第1表の配合割合で混
合した。得られた混合物100重量部に対して、植物繊維4
3重量部およびフェノール系酸化防止剤0.1重量部を添加
し、実施例1と同様にして試験片を作成し、物性を測定
した。その結果を第1表に示す。
E)、低密度ポリエチレン(MI20,LDPE)および線状低密
度ポリエチレン(MI22,LLDPE)を第1表の配合割合で混
合した。得られた混合物100重量部に対して、植物繊維4
3重量部およびフェノール系酸化防止剤0.1重量部を添加
し、実施例1と同様にして試験片を作成し、物性を測定
した。その結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明のポリオレフィン組成物は、繊維化された植物繊
維が変性エチレン−ビニルエステル共重合体を介してポ
リオレフィン中に極めて良好に分散し、かつ植物繊維と
ポリオレフィンとの接着性が向上しているので、セルロ
ースの剛直な性質を十分に発揮することができ、かつ機
械的物性が良好である。すなわち、比較的強度があり成
形収縮率,引張り強度等の異方性が少く、高温域での剛
性が高い。また、特に故紙、紙屑等を再利用することが
できるので、安価な射出成形用組成物とすることがで
き、産業的にも有用である。本発明の組成物は産業用資
材の用途例えば自動車部品の空調ユニットケース等特に
大型薄肉品の射出成形物に極めて有効である。
維が変性エチレン−ビニルエステル共重合体を介してポ
リオレフィン中に極めて良好に分散し、かつ植物繊維と
ポリオレフィンとの接着性が向上しているので、セルロ
ースの剛直な性質を十分に発揮することができ、かつ機
械的物性が良好である。すなわち、比較的強度があり成
形収縮率,引張り強度等の異方性が少く、高温域での剛
性が高い。また、特に故紙、紙屑等を再利用することが
できるので、安価な射出成形用組成物とすることがで
き、産業的にも有用である。本発明の組成物は産業用資
材の用途例えば自動車部品の空調ユニットケース等特に
大型薄肉品の射出成形物に極めて有効である。
フロントページの続き (72)発明者 若林 宏之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 加藤 文夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 松原 保 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−25141(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】(a)ポリオレフィン10〜97重量%と、 (b)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体により変性
したエチレン−ビニルエステル共重合体3〜90重量%
と、 (c)前記ポリオレフィンと前記変性エチレン−ビニル
エステル共重合体との合計100重量部に対して、10〜120
重量部の繊維化されたセルロースを主体とする植物繊維
とを 含有することを特徴とするポリオレフィン組成物。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載のポリオレフ
ィン組成物において、前記変性エチレン−ビニルエステ
ル共重合体が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体によ
り変性したエチレン−酢酸ビニル共重合体であることを
特徴とするポリオレフィン組成物。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の
ポリオレフィン組成物において、前記ポリオレフィンは
70〜95重量%、前記変性エチレン−ビニルエステル共重
合体は5〜30重量%、前記繊維化されたセルロースを主
体とする植物繊維は、前記ポリオレフィンと前記変性エ
チレン−ビニルエステル共重合体との合計100重量部に
対して15〜50重量部であることを特徴とするポリオレフ
ィン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61175212A JPH0772238B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | ポリオレフイン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61175212A JPH0772238B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | ポリオレフイン組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6333440A JPS6333440A (ja) | 1988-02-13 |
JPH0772238B2 true JPH0772238B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=15992254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61175212A Expired - Lifetime JPH0772238B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | ポリオレフイン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0772238B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8455574B2 (en) * | 2004-02-19 | 2013-06-04 | E I Du Pont De Nemours And Company | Composite compositions comprising cellulose and polymeric components |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH066654B2 (ja) * | 1985-07-25 | 1994-01-26 | 住友化学工業株式会社 | 充填剤含有ポリプロピレン樹脂組成物 |
-
1986
- 1986-07-25 JP JP61175212A patent/JPH0772238B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6333440A (ja) | 1988-02-13 |
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