JPH0765988B2 - 微量成分の分別測定方法 - Google Patents
微量成分の分別測定方法Info
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- JPH0765988B2 JPH0765988B2 JP2002170A JP217090A JPH0765988B2 JP H0765988 B2 JPH0765988 B2 JP H0765988B2 JP 2002170 A JP2002170 A JP 2002170A JP 217090 A JP217090 A JP 217090A JP H0765988 B2 JPH0765988 B2 JP H0765988B2
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- lectin
- measurement
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、例えば血清,血液,血漿,尿等の生体体液、
リンパ球、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中に存
在する、同一の作用を有し、且つ同一の検出可能な化学
特性を有する2以上の測定対象物質を、その化学的又は
/及び物理的な性質に応じて、迅速に、容易に且つ精度
良く分別測定する方法に関する。
リンパ球、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中に存
在する、同一の作用を有し、且つ同一の検出可能な化学
特性を有する2以上の測定対象物質を、その化学的又は
/及び物理的な性質に応じて、迅速に、容易に且つ精度
良く分別測定する方法に関する。
[発明の背景] 生体試料中に含まれる微量成分の中には、同一の作用を
有するが化学的又は/及び物理的に異なる性質を有する
ものが存在する。例えば、蛋白質部分又は/及び糖鎖部
分の構造が異なる酵素(アイソザイム)や、糖鎖構造の
異なるホルモン等の生理活性物質がそれに相当する。こ
れらの試料中の量を、種々の性質に応じて分別測定する
ことができれば、臨床上有効な指標が得られることは良
く知られている。
有するが化学的又は/及び物理的に異なる性質を有する
ものが存在する。例えば、蛋白質部分又は/及び糖鎖部
分の構造が異なる酵素(アイソザイム)や、糖鎖構造の
異なるホルモン等の生理活性物質がそれに相当する。こ
れらの試料中の量を、種々の性質に応じて分別測定する
ことができれば、臨床上有効な指標が得られることは良
く知られている。
これらを分別測定する一般的な方法としては、例えば電
気泳動法、イムノアッセイ法、抗体やインヒビターを用
いた酵素活性の阻害を利用した方法等が挙げられる。し
かしながら、これらの方法には、測定に時間を要する、
定量性が低い等の問題点があり、必ずしも実用的な方法
とはいい難い。
気泳動法、イムノアッセイ法、抗体やインヒビターを用
いた酵素活性の阻害を利用した方法等が挙げられる。し
かしながら、これらの方法には、測定に時間を要する、
定量性が低い等の問題点があり、必ずしも実用的な方法
とはいい難い。
一方、このような問題点を解決する方法として、例え
ば、イオン交換クロマトグラフィ用充填剤を充填したカ
ラムを用いた高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によ
り、乳酸脱水素酵素のアイソザイムを分別測定する方法
が提案されている(J.Chromatogr.,374,45〜50頁,198
6、J.Chromatogr.,378,456〜461頁,1986)。しかしなが
ら、この方法に於いても、分別測定の対象となり得るも
のはある程度限られており、しかも分別のための測定条
件は測定対象物質に応じて設定する必要がある等の問題
点を有しているので、必ずしも良い方法であるとは言い
難く、更なる改良が望まれていた。
ば、イオン交換クロマトグラフィ用充填剤を充填したカ
ラムを用いた高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によ
り、乳酸脱水素酵素のアイソザイムを分別測定する方法
が提案されている(J.Chromatogr.,374,45〜50頁,198
6、J.Chromatogr.,378,456〜461頁,1986)。しかしなが
ら、この方法に於いても、分別測定の対象となり得るも
のはある程度限られており、しかも分別のための測定条
件は測定対象物質に応じて設定する必要がある等の問題
点を有しているので、必ずしも良い方法であるとは言い
難く、更なる改良が望まれていた。
[発明の目的] 本発明は、上記した如き状況に鑑みなされたもので、生
体由来の試料中に存在する、同一の作用を有し、且つ同
一の検出可能な化学特性を有する2以上の測定対象物質
を、その化学的又は/及び物理的な性質に応じて、迅速
に、容易に且つ精度良く分別測定し得る方法を提供する
ことを目的とする。
体由来の試料中に存在する、同一の作用を有し、且つ同
一の検出可能な化学特性を有する2以上の測定対象物質
を、その化学的又は/及び物理的な性質に応じて、迅速
に、容易に且つ精度良く分別測定し得る方法を提供する
ことを目的とする。
[発明の構成] 本発明は、同一の作用を有し、且つ同一の検出可能な化
学特性を有する2以上の測定対象物質(以下、単に、測
定対象物質と略記する。)を含む試料を、測定対象物質
の少なくとも1つに対しては結合能を有するが、それら
の少なくとも1つとは結合しない物質(以下、単に、結
合能物質と略記する。)と混合して反応させた後、測定
対象物質と結合能物質との複合体(以下、単に、複合体
と略記する。)と、遊離の測定対象物質とを高速液体ク
ロマトグラフィにより分離し、複合体中の測定対象物質
の量又は/及び遊離の測定対象物質の量を測定すること
により試料中の測定対象物質の何れかの量を測定するこ
とを特徴とする分別測定方法の発明である。
学特性を有する2以上の測定対象物質(以下、単に、測
定対象物質と略記する。)を含む試料を、測定対象物質
の少なくとも1つに対しては結合能を有するが、それら
の少なくとも1つとは結合しない物質(以下、単に、結
合能物質と略記する。)と混合して反応させた後、測定
対象物質と結合能物質との複合体(以下、単に、複合体
と略記する。)と、遊離の測定対象物質とを高速液体ク
ロマトグラフィにより分離し、複合体中の測定対象物質
の量又は/及び遊離の測定対象物質の量を測定すること
により試料中の測定対象物質の何れかの量を測定するこ
とを特徴とする分別測定方法の発明である。
本発明の分別測定方法を実施するには、例えば以下のよ
うにして行えばよい。
うにして行えばよい。
即ち、先ず測定対象物質を含む生体由来の試料と結合能
物質とを、要すれば適当な緩衝液中に添加、混合して反
応させ、複合体を形成させた後、該複合体と遊離の測定
対象物質とを所定の充填剤を充填したカラムを装着した
HPLCにより分離する。次いで、分離された複合体に含ま
れる測定対象物質の量又は/及び遊離の測定対象物質の
量を、測定対象物質の性質に応じた測定方法により求め
れば、試料中の測定対象物質の何れかの量が求められ
る。
物質とを、要すれば適当な緩衝液中に添加、混合して反
応させ、複合体を形成させた後、該複合体と遊離の測定
対象物質とを所定の充填剤を充填したカラムを装着した
HPLCにより分離する。次いで、分離された複合体に含ま
れる測定対象物質の量又は/及び遊離の測定対象物質の
量を、測定対象物質の性質に応じた測定方法により求め
れば、試料中の測定対象物質の何れかの量が求められ
る。
本発明の分別測定方法により測定可能な測定対象物質と
しては、それ自身が何らかの方法により測定(検出)可
能であって、且つ、結合能物質、即ち測定対象物質の少
なくとも1つとは互いに強い相互作用(affinity;親和
力或は親和性)を及ぼしあい、強固な複合体を形成する
が、それらの少なくとも1つとは結合しない性質を有す
る物質が存在するものであれば、特に限定することなく
挙げられるが、例えば血清,血液,血漿,尿等の生体体
液、リンパ液、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中
に含まれる酵素等が代表的なものとして挙げられる。更
に具体的には、例えばアミラーゼ,アルカリホスファタ
ーゼ,酸性ホスファターゼ,γ−グルタミルトランスフ
ェラーゼ(γ−GTP),リパーゼ,クレアチンキナーゼ
(CK),乳酸脱水素酵素(LDH),グルタミン酸オキザ
ロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT),グルタミン酸ピル
ビン酸トランスアミナーゼ(GPT),レニン,プロテイ
ンキナーゼ(PK),チロシンキナーゼ等の酵素等が挙げ
られる。
しては、それ自身が何らかの方法により測定(検出)可
能であって、且つ、結合能物質、即ち測定対象物質の少
なくとも1つとは互いに強い相互作用(affinity;親和
力或は親和性)を及ぼしあい、強固な複合体を形成する
が、それらの少なくとも1つとは結合しない性質を有す
る物質が存在するものであれば、特に限定することなく
挙げられるが、例えば血清,血液,血漿,尿等の生体体
液、リンパ液、血球、各種細胞類等の生体由来の試料中
に含まれる酵素等が代表的なものとして挙げられる。更
に具体的には、例えばアミラーゼ,アルカリホスファタ
ーゼ,酸性ホスファターゼ,γ−グルタミルトランスフ
ェラーゼ(γ−GTP),リパーゼ,クレアチンキナーゼ
(CK),乳酸脱水素酵素(LDH),グルタミン酸オキザ
ロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT),グルタミン酸ピル
ビン酸トランスアミナーゼ(GPT),レニン,プロテイ
ンキナーゼ(PK),チロシンキナーゼ等の酵素等が挙げ
られる。
本発明に係る測定対象物質に対する結合能物質として
は、測定対象物質の少なくとも1つとは互いに強い相互
作用(affinity;親和力或は親和性)を及ぼしあい、強
固な複合体を形成するが、測定対象物質の少なくとも1
つとは結合しない性質であれば特に限定することなく挙
げられるが、例えば抗原性を有する物質(ハプテンを含
む。)の特定の部分構造或は抗原決定部位に対する抗
体、特定構造の糖鎖に対して結合能を有する例えばコン
カナバリンA,レンズマメレクチン,インゲンマメレクチ
ン,ダツラレクチン,ヒイロチャワンタケレクチン,ヒ
ママメレクチン,ピーナッツレクチン,小麦胚芽レクチ
ン等のレクチン類、例えばアミラーゼ,クレアチンキナ
ーゼ(CK),グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナ
ーゼ(GOT)等の酵素に対するインヒビター等が挙げら
れる。
は、測定対象物質の少なくとも1つとは互いに強い相互
作用(affinity;親和力或は親和性)を及ぼしあい、強
固な複合体を形成するが、測定対象物質の少なくとも1
つとは結合しない性質であれば特に限定することなく挙
げられるが、例えば抗原性を有する物質(ハプテンを含
む。)の特定の部分構造或は抗原決定部位に対する抗
体、特定構造の糖鎖に対して結合能を有する例えばコン
カナバリンA,レンズマメレクチン,インゲンマメレクチ
ン,ダツラレクチン,ヒイロチャワンタケレクチン,ヒ
ママメレクチン,ピーナッツレクチン,小麦胚芽レクチ
ン等のレクチン類、例えばアミラーゼ,クレアチンキナ
ーゼ(CK),グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナ
ーゼ(GOT)等の酵素に対するインヒビター等が挙げら
れる。
本発明に係る測定対象物質が有する検出可能な化学特性
としては、例えば酵素活性、蛍光性、発光性或は紫外部
に吸収を有する性質等が挙げられる。
としては、例えば酵素活性、蛍光性、発光性或は紫外部
に吸収を有する性質等が挙げられる。
本発明の分別測定方法に於いて、測定対象物質と結合能
物質とを反応させて、複合体を形成させる際の反応条件
としては、測定対象物質や結合能物質を変質させてしま
う様な条件でさえなければ特に限定されないが、例えば
酵素免疫測定法(EIA),ラジオイムノアッセイ(RI
A),蛍光免疫測定法(FIA),アフィニティクロマトグ
ラフィ等の自体公知の方法に於いて採用されている複合
体等を形成させる際の反応条件に準じて行われるのが一
般的である。例えば、反応時に緩衝液を用いる場合に
は、使用される緩衝剤やその他の試薬はこれら自体公知
の方法に於いて用いられるものを適宜選択して用いれば
よい。
物質とを反応させて、複合体を形成させる際の反応条件
としては、測定対象物質や結合能物質を変質させてしま
う様な条件でさえなければ特に限定されないが、例えば
酵素免疫測定法(EIA),ラジオイムノアッセイ(RI
A),蛍光免疫測定法(FIA),アフィニティクロマトグ
ラフィ等の自体公知の方法に於いて採用されている複合
体等を形成させる際の反応条件に準じて行われるのが一
般的である。例えば、反応時に緩衝液を用いる場合に
は、使用される緩衝剤やその他の試薬はこれら自体公知
の方法に於いて用いられるものを適宜選択して用いれば
よい。
本発明の分別測定方法に於いて、複合体を形成させる際
の結合能物質の使用濃度は、測定対象物質の検量限界や
測定感度をどの程度に設定するかによって適宜設定すれ
ばよく、特に限定されない。尚、結合能物質は通常1種
を用いれば足りるが、要すれば2種以上組み合わせて用
いてもよい。この場合、任意の測定対象物質上の異なる
部位に各々結合する性質を有する2種類以上の結合能物
質を用いれば、結果的に該測定対象物質から成る複合体
の分子量が大きくなり、また、場合によっては等電点も
変動すること等から、複合体と遊離の測定対象物質との
分離がより容易となり、測定精度の向上を計ることがで
きる。また、測定対象物質が、例えばA、B及びCの混
合物である場合に、例えばAに対する結合能物質とBに
対する結合能物質とを併せて用いれば、A、B及びCを
各々同時に分別測定することも可能となる。
の結合能物質の使用濃度は、測定対象物質の検量限界や
測定感度をどの程度に設定するかによって適宜設定すれ
ばよく、特に限定されない。尚、結合能物質は通常1種
を用いれば足りるが、要すれば2種以上組み合わせて用
いてもよい。この場合、任意の測定対象物質上の異なる
部位に各々結合する性質を有する2種類以上の結合能物
質を用いれば、結果的に該測定対象物質から成る複合体
の分子量が大きくなり、また、場合によっては等電点も
変動すること等から、複合体と遊離の測定対象物質との
分離がより容易となり、測定精度の向上を計ることがで
きる。また、測定対象物質が、例えばA、B及びCの混
合物である場合に、例えばAに対する結合能物質とBに
対する結合能物質とを併せて用いれば、A、B及びCを
各々同時に分別測定することも可能となる。
本発明の分別測定方法に於いて、反応時のpHとしては、
複合体が形成されるのを妨げない範囲であれば特に限定
されるものではないが、通常2〜10、好ましくは5〜9
の範囲が挙げられる。反応時の温度も、複合体が形成さ
れるのを妨げない範囲であれば特に限定されるものでは
ないが、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲が好
ましく挙げられる。反応時間は、複合体が形成されるの
に要する時間が測定対象物質と結合能物質との性質によ
り異なるので、各々の性質に応じて数秒間乃至数時間適
宜反応させればよい。
複合体が形成されるのを妨げない範囲であれば特に限定
されるものではないが、通常2〜10、好ましくは5〜9
の範囲が挙げられる。反応時の温度も、複合体が形成さ
れるのを妨げない範囲であれば特に限定されるものでは
ないが、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲が好
ましく挙げられる。反応時間は、複合体が形成されるの
に要する時間が測定対象物質と結合能物質との性質によ
り異なるので、各々の性質に応じて数秒間乃至数時間適
宜反応させればよい。
本発明の分別測定方法に於いて、複合体と遊離の測定対
象物質の分離に用いられるHPLCとしては、装置自身は通
常分析の分野に於いて用いられているもので定流速のも
のであれば特に問題なく用いることができるが、分離用
カラムに使用する充填剤は、複合体と、遊離の測定対象
物質との間にどのような性質の差があるかにより種々の
ものが適宜選択されて使用されなければならないことは
言うまでもない。即ち、例えば複合体の分子量が遊離の
測定対象物質の分子量の約1.2倍以上、好ましくは1.5倍
以上、更に好ましくは2倍以上ある場合にはゲル濾過
(ゲルクロマトグラフィ)用の充填剤が適しており、例
えば複合体の等電点と遊離型の測定対象物質の等電点と
の差がpHで0.05以上、好ましくは0.2以上ある場合には
イオン交換クロマトグラフィ用或は等電点クロマトグラ
フィ用の充填剤が適しており、例えば複合体と遊離型の
測定対象物質の疎水性がかなり異なっている場合には疎
水クロマトグラフィ用充填剤、逆相クロマトグラフィ用
充填剤或はハイドロキシアパタイトが適している。
象物質の分離に用いられるHPLCとしては、装置自身は通
常分析の分野に於いて用いられているもので定流速のも
のであれば特に問題なく用いることができるが、分離用
カラムに使用する充填剤は、複合体と、遊離の測定対象
物質との間にどのような性質の差があるかにより種々の
ものが適宜選択されて使用されなければならないことは
言うまでもない。即ち、例えば複合体の分子量が遊離の
測定対象物質の分子量の約1.2倍以上、好ましくは1.5倍
以上、更に好ましくは2倍以上ある場合にはゲル濾過
(ゲルクロマトグラフィ)用の充填剤が適しており、例
えば複合体の等電点と遊離型の測定対象物質の等電点と
の差がpHで0.05以上、好ましくは0.2以上ある場合には
イオン交換クロマトグラフィ用或は等電点クロマトグラ
フィ用の充填剤が適しており、例えば複合体と遊離型の
測定対象物質の疎水性がかなり異なっている場合には疎
水クロマトグラフィ用充填剤、逆相クロマトグラフィ用
充填剤或はハイドロキシアパタイトが適している。
HPLCにより複合体と遊離の測定対象物質との分離を行う
際に用いられる溶媒(溶離液)としては、形成された複
合体が再び測定対象物質と結合能物質とに分離されるよ
うなことがなく、且つ複合体に含まれる測定対象物質の
検出可能な化学特性を失わしめるようなものでなければ
特に限定されることなく挙げられるが、通常は例えばEI
A,RIA,FIA,アフィニティクロマトグラフィ等の自体公知
の方法に於いて緩衝液として用いられているようなもの
が好ましく用いられる。具体例としては、例えばリン酸
塩,酢酸塩,クエン酸塩,グッド(Good)の緩衝剤,ト
リス(ヒドロキシエチル)アミノメタン等の緩衝剤、例
えば塩化ナトリウム,塩化カリウム,硫酸アンモニウム
等の塩類、例えばメタノール,エタノール,イソプロピ
ルアルコール,アセトニトリル,テトラヒドロフラン等
の極性有機溶媒類及び界面活性剤等を、複合体と遊離の
測定対象物質の性質に応じて適宜選択し、添加、混合し
て調製された、pH2〜10の緩衝液が好ましく用いられ
る。
際に用いられる溶媒(溶離液)としては、形成された複
合体が再び測定対象物質と結合能物質とに分離されるよ
うなことがなく、且つ複合体に含まれる測定対象物質の
検出可能な化学特性を失わしめるようなものでなければ
特に限定されることなく挙げられるが、通常は例えばEI
A,RIA,FIA,アフィニティクロマトグラフィ等の自体公知
の方法に於いて緩衝液として用いられているようなもの
が好ましく用いられる。具体例としては、例えばリン酸
塩,酢酸塩,クエン酸塩,グッド(Good)の緩衝剤,ト
リス(ヒドロキシエチル)アミノメタン等の緩衝剤、例
えば塩化ナトリウム,塩化カリウム,硫酸アンモニウム
等の塩類、例えばメタノール,エタノール,イソプロピ
ルアルコール,アセトニトリル,テトラヒドロフラン等
の極性有機溶媒類及び界面活性剤等を、複合体と遊離の
測定対象物質の性質に応じて適宜選択し、添加、混合し
て調製された、pH2〜10の緩衝液が好ましく用いられ
る。
本発明の分別測定方法に於いて、HPLCにより分離された
複合体中に含まれる測定対象物質或は遊離の測定対象物
質の測定は、測定対象物質の有する検出可能な化学特性
の種類に応じて夫々所定の方法に従って実施される。例
えば、測定対象物質が酵素の場合にはEIAの常法、例え
ば「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素 別冊 No.3
1、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮治編集、51〜6
3頁、共立出版(株)、1987年9月10日発行」等に記載
された方法に準じて測定を行えばよく、測定対象物質が
蛍光性物質の場合には蛍光光度計等の測定機器を用いる
FIAの常法、例えば「図説蛍光抗体、川生明著、第1
版、(株)ソフトサイエンス社、1983」等に記載された
方法に準じて測定を行えばよく、測定対象物質が発光性
物質の場合にはフォトンカウンター等の測定機器を用い
る常法、例えば「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素
別冊 No.31、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮
治編集、252〜263頁、共立出版(株)、1987年9月10日
発行」等に記載された方法に準じて測定を行えばよい。
更に、測定対象物質が紫外部に吸収を有する物質の場合
には分光光度計等の測定機器を用いる常法によって測定
を行えばよい。
複合体中に含まれる測定対象物質或は遊離の測定対象物
質の測定は、測定対象物質の有する検出可能な化学特性
の種類に応じて夫々所定の方法に従って実施される。例
えば、測定対象物質が酵素の場合にはEIAの常法、例え
ば「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素 別冊 No.3
1、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮治編集、51〜6
3頁、共立出版(株)、1987年9月10日発行」等に記載
された方法に準じて測定を行えばよく、測定対象物質が
蛍光性物質の場合には蛍光光度計等の測定機器を用いる
FIAの常法、例えば「図説蛍光抗体、川生明著、第1
版、(株)ソフトサイエンス社、1983」等に記載された
方法に準じて測定を行えばよく、測定対象物質が発光性
物質の場合にはフォトンカウンター等の測定機器を用い
る常法、例えば「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素
別冊 No.31、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮
治編集、252〜263頁、共立出版(株)、1987年9月10日
発行」等に記載された方法に準じて測定を行えばよい。
更に、測定対象物質が紫外部に吸収を有する物質の場合
には分光光度計等の測定機器を用いる常法によって測定
を行えばよい。
本発明の分別測定方法に於いて、HPLCによる分離後の測
定方式としては、例えば「最新液体クロマトグラフィ、
原昭二・辻章夫編、第1版、92〜104頁、南山堂、1978
年2月1日発行」等に記載されているような、HPLCのカ
ラムからの流出液をそのまま検出部に導き、流出液中の
複合体中に含まれる測定対象物質の量或は遊離の測定対
象物質の量を直接測定する方式が、測定が迅速に行える
のでより好ましい。この場合に、測定対象物質が例えば
酵素であれば、HPLCのカラムと検出部との間に、酵素活
性測定用の試薬を添加し流出液と反応させる、所謂ポス
トカラム法の反応部を設ける必要があることは言うまで
もない。測定対象物質が酵素である場合に該反応部に於
いて用いられる酵素活性測定用の試薬は、常法、例えば
「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素 別冊 No.3
1、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮治編集、51〜6
3頁、共立出版(株)、1987年9月10日発行」等に記載
された方法に準じて調製したものを用いてもよいし、市
販されている臨床検査用キットの試薬を適宜選択して利
用してもよい。また、測定対象物質が酵素以外の場合に
於いても、検出感度を増加させる目的で所定の試薬を添
加、反応させるために、HPLCのカラムと検出部との間に
適当な反応部を設けることは任意である。
定方式としては、例えば「最新液体クロマトグラフィ、
原昭二・辻章夫編、第1版、92〜104頁、南山堂、1978
年2月1日発行」等に記載されているような、HPLCのカ
ラムからの流出液をそのまま検出部に導き、流出液中の
複合体中に含まれる測定対象物質の量或は遊離の測定対
象物質の量を直接測定する方式が、測定が迅速に行える
のでより好ましい。この場合に、測定対象物質が例えば
酵素であれば、HPLCのカラムと検出部との間に、酵素活
性測定用の試薬を添加し流出液と反応させる、所謂ポス
トカラム法の反応部を設ける必要があることは言うまで
もない。測定対象物質が酵素である場合に該反応部に於
いて用いられる酵素活性測定用の試薬は、常法、例えば
「酵素免疫測定法、蛋白質 核酸 酵素 別冊 No.3
1、北川常廣・南原利夫・辻章夫・石川榮治編集、51〜6
3頁、共立出版(株)、1987年9月10日発行」等に記載
された方法に準じて調製したものを用いてもよいし、市
販されている臨床検査用キットの試薬を適宜選択して利
用してもよい。また、測定対象物質が酵素以外の場合に
於いても、検出感度を増加させる目的で所定の試薬を添
加、反応させるために、HPLCのカラムと検出部との間に
適当な反応部を設けることは任意である。
本発明の分別測定方法に於いて、結合能物質として抗体
を用いる場合には、目的に応じて使用する抗体を適宜ペ
プシン,パパイン等の酵素を用いて消化してF(ab′)
2、Fab′或はFabとして使用することが望ましい。即
ち、通常の抗血清中に抗体として含まれる免疫グロブリ
ンは通常IgGクラスであるが、このIgGの分子量は約15万
であり、これと測定対象物質が反応した結果得られる複
合体と遊離の測定対象物とを例えばゲルクロマトグラフ
ィの原理で分離しようとすれば、測定対象物質の分子量
が約5万以上なければ分離が難しくなり、必然的に測定
対象物質の種類が限られてくる。従って、使用する抗体
を酵素により消化してF(ab′)2(分子量約10万)、F
ab′(分子量約5万)或はFab(分子量約5万)として
用いれば、分子量が1万程度以上のものが測定対象物質
と成り得るので好ましい。また、抗体として1つの抗原
認識部位のみと結合する性質を備えたモノクローナル抗
体を用いた場合には、測定対象物質1個当りに1個(測
定対象物質が2量体や3量体等になっている場合には単
量体あたりに1個)の結合能物質が結合するため、複合
体がHPLCにより溶出されて来る時間がほぼ一定となるの
でより好ましい。この場合に、これを消化してFab′或
はFabとして用いれば、前記した如き利点が生じるので
更に好ましいことは言うまでもない。
を用いる場合には、目的に応じて使用する抗体を適宜ペ
プシン,パパイン等の酵素を用いて消化してF(ab′)
2、Fab′或はFabとして使用することが望ましい。即
ち、通常の抗血清中に抗体として含まれる免疫グロブリ
ンは通常IgGクラスであるが、このIgGの分子量は約15万
であり、これと測定対象物質が反応した結果得られる複
合体と遊離の測定対象物とを例えばゲルクロマトグラフ
ィの原理で分離しようとすれば、測定対象物質の分子量
が約5万以上なければ分離が難しくなり、必然的に測定
対象物質の種類が限られてくる。従って、使用する抗体
を酵素により消化してF(ab′)2(分子量約10万)、F
ab′(分子量約5万)或はFab(分子量約5万)として
用いれば、分子量が1万程度以上のものが測定対象物質
と成り得るので好ましい。また、抗体として1つの抗原
認識部位のみと結合する性質を備えたモノクローナル抗
体を用いた場合には、測定対象物質1個当りに1個(測
定対象物質が2量体や3量体等になっている場合には単
量体あたりに1個)の結合能物質が結合するため、複合
体がHPLCにより溶出されて来る時間がほぼ一定となるの
でより好ましい。この場合に、これを消化してFab′或
はFabとして用いれば、前記した如き利点が生じるので
更に好ましいことは言うまでもない。
本発明に於いて用いられる結合能物質としての抗体は、
常法、例えば「免疫学実験入門、第2刷、松橋直ら、
(株)学会出版センター、1981」等に記載の方法に準じ
て、馬、牛、羊、兎、山羊、ラット、マウス等の動物に
測定対象物質を免疫して作製されるポリクローナル抗体
でも、或はまた常法、即ちケラーとミルスタイン(G.K
hler and C.Milstein;Nature,256,495,1975)により
確立された細胞融合法に従い、マウスの腫瘍ラインから
の細胞と、測定対象物質で予め免疫されたマウスの脾細
胞とを融合させて得られるハイブリドーマが産生する単
クローン性抗体でも何れにてもよく、これらを単独で或
はこれらを適宜組み合わせて用いる等は任意である。
常法、例えば「免疫学実験入門、第2刷、松橋直ら、
(株)学会出版センター、1981」等に記載の方法に準じ
て、馬、牛、羊、兎、山羊、ラット、マウス等の動物に
測定対象物質を免疫して作製されるポリクローナル抗体
でも、或はまた常法、即ちケラーとミルスタイン(G.K
hler and C.Milstein;Nature,256,495,1975)により
確立された細胞融合法に従い、マウスの腫瘍ラインから
の細胞と、測定対象物質で予め免疫されたマウスの脾細
胞とを融合させて得られるハイブリドーマが産生する単
クローン性抗体でも何れにてもよく、これらを単独で或
はこれらを適宜組み合わせて用いる等は任意である。
本発明の分別測定方法によれば、測定に要する時間は数
十分から数時間程度であり、必要な測定操作自体は、測
定対象物質を含む試料と結合能物質を混合した後、HPLC
により複合体と遊離の測定対象物質とを分離、検出する
のみである。これらのことから明らかなように、本願発
明の分別測定方法は、従来の同様な目的の分別測定方法
に比べて、簡便に且つ迅速に目的の測定を行うことがで
きる。
十分から数時間程度であり、必要な測定操作自体は、測
定対象物質を含む試料と結合能物質を混合した後、HPLC
により複合体と遊離の測定対象物質とを分離、検出する
のみである。これらのことから明らかなように、本願発
明の分別測定方法は、従来の同様な目的の分別測定方法
に比べて、簡便に且つ迅速に目的の測定を行うことがで
きる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
[実施例] 実施例1.α−アミラーゼアイソザイムの分別測定 (溶離液) 20mM NaCl及び2mM CaCl2を含む75mM N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BE
S)・NaOH緩衝液(pH7.6)を溶離液とした。
ドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BE
S)・NaOH緩衝液(pH7.6)を溶離液とした。
(基質液) p−ニトロフェニル ベンジル−α−マルトペンタオシ
ドを14mg/ml、α−グルコシダーゼを150U/ml及びグルコ
アミラーゼを300U/mlとなるように、上記溶離液に溶解
したものを基質液とした。
ドを14mg/ml、α−グルコシダーゼを150U/ml及びグルコ
アミラーゼを300U/mlとなるように、上記溶離液に溶解
したものを基質液とした。
(抗体液) 抗ヒト唾液型α−アミラーゼ(マウス)モノクローナル
抗体(和光純薬工業(株)製)を、上記溶離液に0.5mg/
mlの蛋白濃度となるように添加して抗体液とした。
抗体(和光純薬工業(株)製)を、上記溶離液に0.5mg/
mlの蛋白濃度となるように添加して抗体液とした。
(試料) ヒト血清を生理食塩水で適宜希釈した溶液を試料とし
た。
た。
(HPLCの使用条件) システムの概略を第2図に示す。
・カラム:0.75φ×30cm(東ソー(株)社製、 TSKgel G2000SW)。
・流速:溶離液;1.0ml/min.、基質液;0.1ml/ min.。
・反応部:0.04φ×900cm(37℃保温)。
・検出:405nmの吸光度を測定した。
(測定操作) 抗体液300μlと試料30μlとを混合し、37℃で30分間
反応させた後、混合液の50μlをHPLCにより分析した。
反応させた後、混合液の50μlをHPLCにより分析した。
(結果) HPLCによる分析の結果、α−アミラーゼのピークが2つ
の観察され、唾液型α−アミラーゼと膵臓型α−アミラ
ーゼが分離できることが判った。
の観察され、唾液型α−アミラーゼと膵臓型α−アミラ
ーゼが分離できることが判った。
また、膵臓型α−アミラーゼを生理食塩水中に適宜添加
したものを試料として、同様の操作を行い、得られるピ
ーク面積値と膵臓型α−アミラーゼの活性値との関係を
示す検量線を作成した。
したものを試料として、同様の操作を行い、得られるピ
ーク面積値と膵臓型α−アミラーゼの活性値との関係を
示す検量線を作成した。
結果を第1図に示す。尚、第1図は横軸の各膵臓型α−
アミラーゼの活性値(U/l)に対して得られたピーク面
積値を縦軸に沿ってプロットした点を結んだものであ
る。
アミラーゼの活性値(U/l)に対して得られたピーク面
積値を縦軸に沿ってプロットした点を結んだものであ
る。
第1図から明らかな如く、原点を通り且つ直線性の良好
な検量線が得られた。
な検量線が得られた。
実施例2.γ−グルタミルトランスフェラーゼ(γ−GT
P)アイソザイムの分別測定 (溶離液) 70mMグリシルグリシン、0.15M NaCl及び2mM EDTAを含む
0.1Mトリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン−HCl緩
衝液(pH8.1)を溶離液とした。
P)アイソザイムの分別測定 (溶離液) 70mMグリシルグリシン、0.15M NaCl及び2mM EDTAを含む
0.1Mトリス(ヒドロキシエチル)アミノメタン−HCl緩
衝液(pH8.1)を溶離液とした。
(レクチン溶液) 50mM 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)
緩衝液(pH7.0)にレンズマメレクチン(LCA-A)を3mg/
mlとなるように溶解したものをレクチン溶液とした。
緩衝液(pH7.0)にレンズマメレクチン(LCA-A)を3mg/
mlとなるように溶解したものをレクチン溶液とした。
(基質液) γ−グルタミル−7−アミド−4−メチルクマリンを0.
4mMとなるように、上記溶離液に溶解したものを基質液
とした。
4mMとなるように、上記溶離液に溶解したものを基質液
とした。
(試料) 新鮮なヒト血清を試料とした。
(HPLCの使用条件) システムの概略は第2図に同じ。
・カラム:0.94φ×25cm(デュポン社製、 Zorbax GF-250)。
・流速:溶離液;1.0ml/min.、基質液;0.5ml/ min.。
・反応部:0.04φ×900cm(40℃保温)。
・検出:励起波長395nm、蛍光波長480nmで蛍 光を測定した。
(測定操作) レクチン溶液20μlと試料20μlとを混合し、37℃で30
分間反応させた後、混合液の15μlをHPLCにより分析し
た。
分間反応させた後、混合液の15μlをHPLCにより分析し
た。
(結果) HPLCによる分析の結果、フコースの付いた糖鎖を有する
γ−GTPとLCA-Aとの複合体は5.8分後に、フコースの付
いた糖鎖を有さないγ−GTPは11.3分後に溶出してくる
ことが判った。
γ−GTPとLCA-Aとの複合体は5.8分後に、フコースの付
いた糖鎖を有さないγ−GTPは11.3分後に溶出してくる
ことが判った。
実施例3.乳酸脱水素酵素(LDH)アイソザイムの分別測
定 (溶離液) 0.15M NaClを含む10mMトリス(ヒドロキシエチル)アミ
ノメタン−HCl緩衝液(pH8.7)を溶離液とした。
定 (溶離液) 0.15M NaClを含む10mMトリス(ヒドロキシエチル)アミ
ノメタン−HCl緩衝液(pH8.7)を溶離液とした。
(抗体液) 市販の抗ヒトLDH(H-subunit)モノクローナル抗体液
(ICNバイオメディカルズ社製)を溶離液で10倍希釈し
たものを抗体液とした。
(ICNバイオメディカルズ社製)を溶離液で10倍希釈し
たものを抗体液とした。
(基質液) 385mM L−乳酸及び22mM β−NAD+を含む500mMトリス
(ヒドロキシエチル)アミノメタン−HCl緩衝液(pH8.
7)を基質液とした。
(ヒドロキシエチル)アミノメタン−HCl緩衝液(pH8.
7)を基質液とした。
(試料) 新鮮なヒト血清を試料とした。
(HPLCの使用条件) システムの概略は第2図に同じ。
・カラム:0.8φ×30cm(山村化学研究所(株) 社製、YMC−パック Diol-300)。
・流速:溶離液;1.0ml/min.、基質液;0.1ml/ min.。
・反応部:0.04φ×900cm(37℃保温)。
・検出:励起波長370nm、蛍光波長465nmで蛍 光を測定した。
(測定操作) 抗体液120μlと試料30μlとを混合し、30℃で60分間
反応させた後、混合液の100μlをHPLCにより分析し
た。
反応させた後、混合液の100μlをHPLCにより分析し
た。
(結果) HPLCによる分析の結果、LDH1は11.1分後、LDH2は10.1分
後、LDH3は9.3分後、LDH4は8.9分後、LDH5は8.3分後に
夫々溶出された。
後、LDH3は9.3分後、LDH4は8.9分後、LDH5は8.3分後に
夫々溶出された。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明は、生体由来の試料中の測定対
象物質を、その化学的又は/及び物理的な性質に応じ
て、迅速に、容易に且つ精度良く分別測定し得る方法を
提供するものである。本発明の方法によれば、測定に要
する時間は数十分から数時間程度であり、必要な測定操
作自体は、測定対象物質を含む試料と結合能物質を混合
した後、HPLCにより複合体と遊離の測定対象物質とを分
離、検出するのであるので、従来の同様な目的の分別測
定方法に比べて、簡便に且つ迅速に目的の測定を行うこ
とができる点に顕著な効果を有する発明であり、斯業に
貢献するところ大なる発明である。
象物質を、その化学的又は/及び物理的な性質に応じ
て、迅速に、容易に且つ精度良く分別測定し得る方法を
提供するものである。本発明の方法によれば、測定に要
する時間は数十分から数時間程度であり、必要な測定操
作自体は、測定対象物質を含む試料と結合能物質を混合
した後、HPLCにより複合体と遊離の測定対象物質とを分
離、検出するのであるので、従来の同様な目的の分別測
定方法に比べて、簡便に且つ迅速に目的の測定を行うこ
とができる点に顕著な効果を有する発明であり、斯業に
貢献するところ大なる発明である。
第1図は、実施例1に於いて得られた検量線を示す。 第2図は、実施例1、2及び3で使用したHPLCのシステ
ムの概略図を示したものである。
ムの概略図を示したものである。
Claims (6)
- 【請求項1】同一の作用を有し、且つ同一の検出可能な
化学特性を有する2以上の測定対象物質(以下、単に、
測定対象物質と略記する。)を含む試料を、測定対象物
質の少なくとも1つに対しては結合能を有するが、それ
らの少なくとも1つとは結合しない物質(以下、単に、
結合能物質と略記する。)と混合して反応させた後、測
定対象物質と結合能物質との複合体(以下、単に、複合
体と略記する。)と、遊離の測定対象物質とを高速液体
クロマトグラフイにより分離し、複合体中の測定対象物
質の量又は/及び遊離の測定対象物質の量を測定するこ
とにより試料中の測定対象物質の何れかの量を測定する
ことを特徴とする分別測定方法。 - 【請求項2】測定対象物質が酵素である請求項1に記載
の分別測定方法。 - 【請求項3】結合能物質が、測定対象物質の少なくとも
1つに対して結合能を有するが、少なくとも1つは結合
しない抗体又はレクチンである請求項1に記載の分別測
定方法。 - 【請求項4】抗体がモノクローナル抗体である請求項3
に記載の分別測定方法。 - 【請求項5】レクチンが、コンカナバリンA、レンズマ
メレクチン、インゲンマメレクチン、ダツラレクチン、
ヒイロチャワンタケレクチン、ヒママメレクチン、ピー
ナッツレクチン又は小麦胚芽レクチンである請求項3に
記載の分別測定方法。 - 【請求項6】複合体と、遊離の測定対象物質との分離
を、ゲル濾過(ゲルクロマトグラフィ)用充填剤、イオ
ン交換クロマトグラフィ用充填剤、疎水クロマトグラフ
ィ用充填剤、等電点クロマトグラフィ用充填剤、逆相ク
ロマトグラフィ用充填剤又はハイドロキシアパタイトを
充填したカラムを装着した高速液体クロマトグラフィに
より行う請求項1〜5の何れかに記載の分別測定方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170A JPH0765988B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 微量成分の分別測定方法 |
DE69115518T DE69115518T2 (de) | 1990-01-09 | 1991-01-02 | Verfahren zur Abtrennung und Messung von Spurbestandteilen |
EP91300008A EP0441470B1 (en) | 1990-01-09 | 1991-01-02 | Process for separating and measuring trace components |
AT91300008T ATE131933T1 (de) | 1990-01-09 | 1991-01-02 | Verfahren zur abtrennung und messung von spurbestandteilen |
ES91300008T ES2080886T3 (es) | 1990-01-09 | 1991-01-02 | Procedimiento para separar y medir componentes trazas. |
DK91300008.9T DK0441470T3 (da) | 1990-01-09 | 1991-01-02 | Fremgangsmåde til separation og måling af sporbestanddele |
US08/488,009 US5780247A (en) | 1990-01-09 | 1995-06-07 | Process for separating and measuring trace components |
GR950403705T GR3018568T3 (en) | 1990-01-09 | 1995-12-29 | Process for separating and measuring trace components |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170A JPH0765988B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 微量成分の分別測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03206964A JPH03206964A (ja) | 1991-09-10 |
JPH0765988B2 true JPH0765988B2 (ja) | 1995-07-19 |
Family
ID=11521890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002170A Expired - Lifetime JPH0765988B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 微量成分の分別測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0765988B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2181109A1 (en) | 1995-07-18 | 1997-01-19 | Nobuko Imajo | Polypeptide and process for measuring living body components using the same |
JP6157862B2 (ja) * | 2013-01-29 | 2017-07-05 | テルモ株式会社 | 標的物質−レセプター複合体と遊離レセプターとを分離する方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61110059A (ja) * | 1984-11-05 | 1986-05-28 | Olympus Optical Co Ltd | 免疫学的分析方法 |
JPH01257266A (ja) * | 1988-04-06 | 1989-10-13 | Unitika Ltd | クレアチンキナーゼ活性測定用試薬およびそれを用いる測定方法 |
JPH01316660A (ja) * | 1988-03-07 | 1989-12-21 | Progen Biotechnik Gmbh | 物質の免疫学的検出方法及びこれに使用する組成物及びテストキット |
JPH02176563A (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-09 | Tosoh Corp | B/f分離方法及び該方法を用いた抗原量の測定方法 |
-
1990
- 1990-01-09 JP JP2002170A patent/JPH0765988B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61110059A (ja) * | 1984-11-05 | 1986-05-28 | Olympus Optical Co Ltd | 免疫学的分析方法 |
JPH01316660A (ja) * | 1988-03-07 | 1989-12-21 | Progen Biotechnik Gmbh | 物質の免疫学的検出方法及びこれに使用する組成物及びテストキット |
JPH01257266A (ja) * | 1988-04-06 | 1989-10-13 | Unitika Ltd | クレアチンキナーゼ活性測定用試薬およびそれを用いる測定方法 |
JPH02176563A (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-09 | Tosoh Corp | B/f分離方法及び該方法を用いた抗原量の測定方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03206964A (ja) | 1991-09-10 |
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