JPH0762583A - 電解用電極 - Google Patents
電解用電極Info
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- JPH0762583A JPH0762583A JP20906693A JP20906693A JPH0762583A JP H0762583 A JPH0762583 A JP H0762583A JP 20906693 A JP20906693 A JP 20906693A JP 20906693 A JP20906693 A JP 20906693A JP H0762583 A JPH0762583 A JP H0762583A
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- metal
- electrolysis
- corrosion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接触抵抗が小さく、長期間安定して運転可能
な着脱自在な固着部を有する電極を得る。 【構成】 電極の着脱自在の固着部において、固着部の
両者の接触面に、白金族の金属、白金族の金属の酸化
物、薄膜形成金属などの耐食性の導電性被覆を形成、も
しくは両者の接触面に耐食性の導電性被覆を形成した金
属からなる導電部材を設けて固着した電解用電極。 【効果】 接触抵抗が小さく、固着部の腐食、溶出が生
じない。
な着脱自在な固着部を有する電極を得る。 【構成】 電極の着脱自在の固着部において、固着部の
両者の接触面に、白金族の金属、白金族の金属の酸化
物、薄膜形成金属などの耐食性の導電性被覆を形成、も
しくは両者の接触面に耐食性の導電性被覆を形成した金
属からなる導電部材を設けて固着した電解用電極。 【効果】 接触抵抗が小さく、固着部の腐食、溶出が生
じない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解用電極に関し、と
くに銅箔等の金属箔の電解製造装置、鋼板のめっき装置
に使用する不溶性電極から電解用電極に関するものであ
る。
くに銅箔等の金属箔の電解製造装置、鋼板のめっき装置
に使用する不溶性電極から電解用電極に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼板の亜鉛めっきや錫めっきに代表され
る連続高速電気めっき装置では、従来不溶性の鉛や鉛合
金電極が使用されてきた。これらの装置では、電極の有
効電極面積は、1つの電極が1〜3m2 という極めて大
きなものであった。
る連続高速電気めっき装置では、従来不溶性の鉛や鉛合
金電極が使用されてきた。これらの装置では、電極の有
効電極面積は、1つの電極が1〜3m2 という極めて大
きなものであった。
【0003】また、銅箔の電解製造に代表される金属箔
連続電解製造装置においては、円筒型の陰極に対向する
陽極には古くから鉛合金電極が使用されてきた。その大
きさは、直径1〜3m、幅1〜2m、0.7〜5.0m
2 の大きさの円筒型陰極の4分の1周を取り囲むもの
で、3.5〜4m2 の大きさがある。鉛合金電極は、融
点が低く加工が容易であり、大型となっても金属箔の製
造装置の設置場所において溶接したり、形状を合わせた
りすることが容易であり、加工上の問題は比較的少なく
なかった。
連続電解製造装置においては、円筒型の陰極に対向する
陽極には古くから鉛合金電極が使用されてきた。その大
きさは、直径1〜3m、幅1〜2m、0.7〜5.0m
2 の大きさの円筒型陰極の4分の1周を取り囲むもの
で、3.5〜4m2 の大きさがある。鉛合金電極は、融
点が低く加工が容易であり、大型となっても金属箔の製
造装置の設置場所において溶接したり、形状を合わせた
りすることが容易であり、加工上の問題は比較的少なく
なかった。
【0004】しかしながら、大型の電極面全体に均一な
電気化学的に均一な電極面を形成することは困難であ
り、作用電極である陰極の対極として通電目的に使用す
る電極といえども通電に均一性が要求される電気めっき
装置や金属箔製造装置用の電極としては、使いやすい反
面、高精度とするには大きな欠点を有していた。
電気化学的に均一な電極面を形成することは困難であ
り、作用電極である陰極の対極として通電目的に使用す
る電極といえども通電に均一性が要求される電気めっき
装置や金属箔製造装置用の電極としては、使いやすい反
面、高精度とするには大きな欠点を有していた。
【0005】また、これらの不溶性電極は電解時の消耗
が数mg〜数十mg/Ahと極めて大きく、電極面の形
状の変化が大きいので、その修正のためにしばしばメン
テナンスを行う必要があるという問題があるとともに、
消耗した電極成分のうち、鉛は、金属鉛、鉛イオン、あ
るいは硫酸鉛や酸化鉛として、電解液を汚染し、製品に
混入して製品の品質低下、廃水処理の問題、環境汚染を
引き起こす等の問題があった。そこで、これらの問題点
の解決のために、近年チタン等の薄膜形成性金属表面に
白金族金属またはその酸化物を含む導電性電極物質を被
覆した不溶性金属電極が使用されるようになった。とく
に、白金族金属の酸化物を含有した被覆を形成した不溶
性電極は、長寿命であり電位も低いという特性を有して
いる。
が数mg〜数十mg/Ahと極めて大きく、電極面の形
状の変化が大きいので、その修正のためにしばしばメン
テナンスを行う必要があるという問題があるとともに、
消耗した電極成分のうち、鉛は、金属鉛、鉛イオン、あ
るいは硫酸鉛や酸化鉛として、電解液を汚染し、製品に
混入して製品の品質低下、廃水処理の問題、環境汚染を
引き起こす等の問題があった。そこで、これらの問題点
の解決のために、近年チタン等の薄膜形成性金属表面に
白金族金属またはその酸化物を含む導電性電極物質を被
覆した不溶性金属電極が使用されるようになった。とく
に、白金族金属の酸化物を含有した被覆を形成した不溶
性電極は、長寿命であり電位も低いという特性を有して
いる。
【0006】貴金属酸化物を含有した被覆を形成した大
型の不溶性電極の製造は困難であるので、大型の電解用
電極は導電抵抗の小さな電極基体上に多数の取り扱いや
すい大きさの不溶性金属電極単体を結合することによっ
て製造している。電極基体上への不溶性電極単体の取り
付けは、溶接によって行ったりボルト締め等によって行
っているが、不溶性金属電極は、使用中にごく一部分の
電極被覆が劣化した場合であっても、得られる金属箔や
めっき製品が不均一となるので電極被覆の部分処理では
なく、全面の再生処理が必要となる。そこで、電極被覆
の劣化した不溶性金属電極単体のみの交換が容易である
ボルト締め等の取り外し可能な固着手段を使用して不溶
性金属電極単体を取り付けることが行われている。
型の不溶性電極の製造は困難であるので、大型の電解用
電極は導電抵抗の小さな電極基体上に多数の取り扱いや
すい大きさの不溶性金属電極単体を結合することによっ
て製造している。電極基体上への不溶性電極単体の取り
付けは、溶接によって行ったりボルト締め等によって行
っているが、不溶性金属電極は、使用中にごく一部分の
電極被覆が劣化した場合であっても、得られる金属箔や
めっき製品が不均一となるので電極被覆の部分処理では
なく、全面の再生処理が必要となる。そこで、電極被覆
の劣化した不溶性金属電極単体のみの交換が容易である
ボルト締め等の取り外し可能な固着手段を使用して不溶
性金属電極単体を取り付けることが行われている。
【0007】金属箔の電解製造や電気めっきに使用する
電極の製造には、電極基体として、チタン等の薄膜形成
性金属を使用しているが、表面には酸化物層を有してお
り、ボルト等の固着手段によって取り付けた場合には接
触抵抗が大きく、また長時間運転した場合には、腐食に
よる接触抵抗の増大、結合部の溶出等が生じていた。ま
た、電極に電流を供給する給電体も電解槽への電極の取
り付けおよび取り外しの際に着脱自在な固着手段によっ
て、電極との間を着脱自在に形成することが行われてい
るが、これらの接合部においても、腐食による接触抵抗
の増大、結合部の溶出等が問題となっていた。
電極の製造には、電極基体として、チタン等の薄膜形成
性金属を使用しているが、表面には酸化物層を有してお
り、ボルト等の固着手段によって取り付けた場合には接
触抵抗が大きく、また長時間運転した場合には、腐食に
よる接触抵抗の増大、結合部の溶出等が生じていた。ま
た、電極に電流を供給する給電体も電解槽への電極の取
り付けおよび取り外しの際に着脱自在な固着手段によっ
て、電極との間を着脱自在に形成することが行われてい
るが、これらの接合部においても、腐食による接触抵抗
の増大、結合部の溶出等が問題となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、結合部での
取り外しが可能な電極単体と電極基体との結合部あるい
は電極基体と電流給電体との間での接触抵抗を小さくす
るとともに、結合部において腐食の発生を防止した電解
用電極を提供することを課題とするものである。
取り外しが可能な電極単体と電極基体との結合部あるい
は電極基体と電流給電体との間での接触抵抗を小さくす
るとともに、結合部において腐食の発生を防止した電解
用電極を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電解用電極は、
着脱自在に固着部を有する電解用電極において、固着部
の両者の接触面に、耐食性の導電性被覆を形成するか、
または耐食性の金属もしくは耐食性の導電性被覆を形成
した金属からなる導電部材を設けて固着した電解用電極
である。また、固着部が、電極単体と電極基体との間の
固着部もしくは電極基体と電流供給手段との固着部の少
なくともいずれか一方である電解用電極である。また、
耐食性の導電性被覆が、白金族の金属、白金族の金属酸
化物、薄膜形成性金属の酸化物を含有する電解用電極で
ある。
着脱自在に固着部を有する電解用電極において、固着部
の両者の接触面に、耐食性の導電性被覆を形成するか、
または耐食性の金属もしくは耐食性の導電性被覆を形成
した金属からなる導電部材を設けて固着した電解用電極
である。また、固着部が、電極単体と電極基体との間の
固着部もしくは電極基体と電流供給手段との固着部の少
なくともいずれか一方である電解用電極である。また、
耐食性の導電性被覆が、白金族の金属、白金族の金属酸
化物、薄膜形成性金属の酸化物を含有する電解用電極で
ある。
【0010】すなわち、本発明の電解用電極は、エキス
パンデッドメタル等からなる薄板状の不溶性金属電極か
らなる電極単体を電極基体上に取り外し可能な固着手段
によって固着する際に、接触面に、イリジウム、白金、
ルテニウム、パラジウム、ロジウム等の耐食性の大きな
白金族金属の皮膜、白金族の金属酸化物、チタン、タン
タル、ニオブ、ジルコニウム等の薄膜形成性金属の酸化
物、もしくは白金族の金属と薄膜形成性金属の酸化物の
複合体等を形成したものである。
パンデッドメタル等からなる薄板状の不溶性金属電極か
らなる電極単体を電極基体上に取り外し可能な固着手段
によって固着する際に、接触面に、イリジウム、白金、
ルテニウム、パラジウム、ロジウム等の耐食性の大きな
白金族金属の皮膜、白金族の金属酸化物、チタン、タン
タル、ニオブ、ジルコニウム等の薄膜形成性金属の酸化
物、もしくは白金族の金属と薄膜形成性金属の酸化物の
複合体等を形成したものである。
【0011】また、本発明の電解用電極は、接触面にイ
リジウム、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム等
の耐食性の大きな白金族金属の皮膜、白金族の金属酸化
物、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム等の薄膜
形成性金属の酸化物、もしくは白金族の金属と薄膜形成
性金属の酸化物の複合体等を被覆した金属を設けて固着
したものである。これらの耐食性の導電性被覆を形成す
る金属には、各種の金属を使用することができるが、耐
食性および導電性が大きな薄膜形成性の金属を使用する
ことが好ましい。導電性被覆が白金族の金属の場合、
0.05μm以上とすることが好ましく、0.05μm
以上とすることが好ましく、0.05μm以下であると
接触面が充分に被覆できない。また、導電性被覆が酸化
物の場合、0.1μm以上とすることが好ましく、0.
1μm以下であると接触面が充分に被覆されず剥離しや
すくなり好ましくない。
リジウム、白金、ルテニウム、パラジウム、ロジウム等
の耐食性の大きな白金族金属の皮膜、白金族の金属酸化
物、チタン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム等の薄膜
形成性金属の酸化物、もしくは白金族の金属と薄膜形成
性金属の酸化物の複合体等を被覆した金属を設けて固着
したものである。これらの耐食性の導電性被覆を形成す
る金属には、各種の金属を使用することができるが、耐
食性および導電性が大きな薄膜形成性の金属を使用する
ことが好ましい。導電性被覆が白金族の金属の場合、
0.05μm以上とすることが好ましく、0.05μm
以上とすることが好ましく、0.05μm以下であると
接触面が充分に被覆できない。また、導電性被覆が酸化
物の場合、0.1μm以上とすることが好ましく、0.
1μm以下であると接触面が充分に被覆されず剥離しや
すくなり好ましくない。
【0012】耐食性の導電性被覆の形成は、白金等の金
属の場合には、電気めっき、化学めっきによって形成す
ることができる。また金属酸化物の場合には、該当する
金属の化合物の溶液を塗布し、酸素含有雰囲気において
加熱焼成することによって形成することができる。耐食
性の導電性被覆に使用する金属には、白金族の金属、と
くに白金が好ましく、接合部に介在させる金属部材とし
ては、銀、鉛、錫、アルミニウム、チタン、バナジウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル等が挙げることが
でき、とくにチタンが好ましい。また、電極基体が大型
で、電極基体に熱的な歪みを与えないようにして金属酸
化物の導電性被覆を形成するためには、酸化物のゲルを
塗布後乾燥させる方法、金属化合物を塗布後、バーナー
等によって局部的に熱処理する方法等によって行うこと
ができる。
属の場合には、電気めっき、化学めっきによって形成す
ることができる。また金属酸化物の場合には、該当する
金属の化合物の溶液を塗布し、酸素含有雰囲気において
加熱焼成することによって形成することができる。耐食
性の導電性被覆に使用する金属には、白金族の金属、と
くに白金が好ましく、接合部に介在させる金属部材とし
ては、銀、鉛、錫、アルミニウム、チタン、バナジウ
ム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル等が挙げることが
でき、とくにチタンが好ましい。また、電極基体が大型
で、電極基体に熱的な歪みを与えないようにして金属酸
化物の導電性被覆を形成するためには、酸化物のゲルを
塗布後乾燥させる方法、金属化合物を塗布後、バーナー
等によって局部的に熱処理する方法等によって行うこと
ができる。
【0013】以下に図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の電解用電極の1実施例を説明する結合
部の断面を示す図である。電極単体1には、ボルト結合
用のボス2が一体に取り付けられており、チタンでクラ
ッドした電流供給体3とボスとの間には、ガスケット4
およびリング状の導電部材5を設けてボルト6によって
結合している。ボスと電流供給体の間およびボルトと電
流供給体との接合部分およびボスと電流供給体の間は、
ガスケット4によって電解液等が結合部分に侵入しない
構造を有している。また、図2は、他の実施例を説明す
る結合部の断面を示す図である。電極単体1の接続用リ
ブ7には、スタッドボルト8が取り付けられており、電
流供給体3との間には、ガスケット4および導電部材5
を設けて袋ナット9によって取り付けている。袋ナット
9と電流供給体3とは、Oリング10によって結合する
とともに、袋ナットには電流供給体との間にガスケット
4を設けてキャップ11によって覆っており、結合部へ
の電解液等の侵入を防止している。また、図3は、接続
面に導電性の被膜を形成した結合部の断面を示す図であ
る。
図1は、本発明の電解用電極の1実施例を説明する結合
部の断面を示す図である。電極単体1には、ボルト結合
用のボス2が一体に取り付けられており、チタンでクラ
ッドした電流供給体3とボスとの間には、ガスケット4
およびリング状の導電部材5を設けてボルト6によって
結合している。ボスと電流供給体の間およびボルトと電
流供給体との接合部分およびボスと電流供給体の間は、
ガスケット4によって電解液等が結合部分に侵入しない
構造を有している。また、図2は、他の実施例を説明す
る結合部の断面を示す図である。電極単体1の接続用リ
ブ7には、スタッドボルト8が取り付けられており、電
流供給体3との間には、ガスケット4および導電部材5
を設けて袋ナット9によって取り付けている。袋ナット
9と電流供給体3とは、Oリング10によって結合する
とともに、袋ナットには電流供給体との間にガスケット
4を設けてキャップ11によって覆っており、結合部へ
の電解液等の侵入を防止している。また、図3は、接続
面に導電性の被膜を形成した結合部の断面を示す図であ
る。
【0014】結合すべき基体12上に導電性被膜13を
形成し、更に電極触媒被覆を形成したあて板14を介し
て、ねじ15によって固定することによって、接触面で
の導電接続を長期にわたり安定に保持している。
形成し、更に電極触媒被覆を形成したあて板14を介し
て、ねじ15によって固定することによって、接触面で
の導電接続を長期にわたり安定に保持している。
【0015】
【作用】本発明の電解用電極は、電極単体と電極基体と
の間の着脱自在の固着部、もしくは電極基体と電流供給
体との間の着脱自在の固着部における両者の接触面に耐
食性のある導電性被覆を形成するか、あるいは接触部に
耐食性の導電性被覆を形成した金属からなる導電部材を
介在させることにより、固着部における接触抵抗を減少
させることができ、さらに固着部を長期にわたり良好な
状態に保持することができる。
の間の着脱自在の固着部、もしくは電極基体と電流供給
体との間の着脱自在の固着部における両者の接触面に耐
食性のある導電性被覆を形成するか、あるいは接触部に
耐食性の導電性被覆を形成した金属からなる導電部材を
介在させることにより、固着部における接触抵抗を減少
させることができ、さらに固着部を長期にわたり良好な
状態に保持することができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明する。 実施例1 縦100mm、横100mm、厚さ3mmのチタン基体
上に、IrO2 :70重量%、Ta2O5:30重量%の
電極被覆を形成した電極に外径28mm、内径17mm
のチタン製のボスを溶接し、縦100mm、横500m
m、厚さ10mmのチタン製の電流供給体とをボルトに
よってボルトの軸力を1000kg重として締め付けて
結合した。ボスおよび電極基体の接合面を下記の表に示
す材料で表面被覆をした。それぞれの接合面の表面粗さ
は、Rmaxで10μm以下とし、接合部には下記の導
電部材を介在させ、接触抵抗を20Aの電流の通電時の
接合部に生じる電位差によって表現した。表1におい
て、比は比較例であることを示す。試料番号1は、厚さ
0.5μmの白金を電気めっきしたものであり、試料番
号2は、外径28mm、内径18mm、厚さ1mmのチ
タンの表面に厚さ3μmの白金を電気めっきした導電部
材を使用している。また、試料番号3は、外径28m
m、内径18mm、厚さ10μmの厚さの白金箔を導電
部材とした。試料番号3では、白金箔を導電部材とした
場合には、白金箔の表面が鏡面状となっているために接
合面での接触部分が少なく接触抵抗が大きくなったもの
と見られる。
に詳細に説明する。 実施例1 縦100mm、横100mm、厚さ3mmのチタン基体
上に、IrO2 :70重量%、Ta2O5:30重量%の
電極被覆を形成した電極に外径28mm、内径17mm
のチタン製のボスを溶接し、縦100mm、横500m
m、厚さ10mmのチタン製の電流供給体とをボルトに
よってボルトの軸力を1000kg重として締め付けて
結合した。ボスおよび電極基体の接合面を下記の表に示
す材料で表面被覆をした。それぞれの接合面の表面粗さ
は、Rmaxで10μm以下とし、接合部には下記の導
電部材を介在させ、接触抵抗を20Aの電流の通電時の
接合部に生じる電位差によって表現した。表1におい
て、比は比較例であることを示す。試料番号1は、厚さ
0.5μmの白金を電気めっきしたものであり、試料番
号2は、外径28mm、内径18mm、厚さ1mmのチ
タンの表面に厚さ3μmの白金を電気めっきした導電部
材を使用している。また、試料番号3は、外径28m
m、内径18mm、厚さ10μmの厚さの白金箔を導電
部材とした。試料番号3では、白金箔を導電部材とした
場合には、白金箔の表面が鏡面状となっているために接
合面での接触部分が少なく接触抵抗が大きくなったもの
と見られる。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2 実施例1と同様にして作製した電極を、60℃の3Nの
硫酸中において、陽極として100A/dm2 の電流密
度で長期の電気分解を行った。200時間経過時の各接
合部の電圧上昇値を表2に示す。試料番号5は、厚さ
0.3μmの白金を電気めっきによって形成したもので
あり、試料番号6は、IrO2 :70重量%、Ta
2O5:30重量%の組成の厚みが5μmの被覆を熱分解
によって形成したものであり、試料番号7は、Ti
O2:50重量%、Ta2O5:50重量%の組成の厚み
が0.5μmの被覆を熱分解によって形成したものであ
る。
硫酸中において、陽極として100A/dm2 の電流密
度で長期の電気分解を行った。200時間経過時の各接
合部の電圧上昇値を表2に示す。試料番号5は、厚さ
0.3μmの白金を電気めっきによって形成したもので
あり、試料番号6は、IrO2 :70重量%、Ta
2O5:30重量%の組成の厚みが5μmの被覆を熱分解
によって形成したものであり、試料番号7は、Ti
O2:50重量%、Ta2O5:50重量%の組成の厚み
が0.5μmの被覆を熱分解によって形成したものであ
る。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の電解用電極は、不溶性金属など
の電極単体と電極基体との着脱自在の固着部もしくは電
極基体と電流供給体の着脱自在の固着部の両者の接触面
に生じる接触抵抗値を減少させるとともに、長期にわた
り安定した電解が可能な電解用電極が得られる。
の電極単体と電極基体との着脱自在の固着部もしくは電
極基体と電流供給体の着脱自在の固着部の両者の接触面
に生じる接触抵抗値を減少させるとともに、長期にわた
り安定した電解が可能な電解用電極が得られる。
【図1】本発明の電解用電極の1実施例を説明する結合
部の断面を示す図である。
部の断面を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例を説明する結合部の断面を
示す図である。
示す図である。
【図3】接続面に導電性の被膜を形成した結合部の断面
を示す図である。
を示す図である。
1…電極単体、2…ボス、3…電流供給体、4…ガスケ
ット、5…導電部材、6…ボルト、7…接続用リブ、8
…スタッドボルト、9…袋ナット、10…Oリング、1
1…キャップ、12…基体、13…導電性被膜、14…
あて板、15…ねじ
ット、5…導電部材、6…ボルト、7…接続用リブ、8
…スタッドボルト、9…袋ナット、10…Oリング、1
1…キャップ、12…基体、13…導電性被膜、14…
あて板、15…ねじ
Claims (3)
- 【請求項1】 着脱自在の固着部を有する電解用電極に
おいて、固着部の両者の接触面に、耐食性の導電性被覆
を形成するか、または両者の接触面に耐食性金属もしく
は耐食性の導電性被覆を形成した金属からなる導電部材
を設けて固着したことを特徴とする電解用電極。 - 【請求項2】 固着部が、電極単体と電極基体との間の
固着部もしくは電極基体と電流供給手段との固着部の少
なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1
記載の電解用電極。 - 【請求項3】 耐食性の導電性被覆が、白金族の金属、
白金族の金属酸化物、薄膜形成性金属の酸化物を含有す
ることを特徴とする請求項1もしくは2記載の電解用電
極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20906693A JPH0762583A (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 電解用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20906693A JPH0762583A (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 電解用電極 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0762583A true JPH0762583A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=16566691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20906693A Pending JPH0762583A (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | 電解用電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0762583A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180121397A (ko) * | 2017-04-28 | 2018-11-07 | 가부시키가이샤 오사카소다 | 전극구조체 |
-
1993
- 1993-08-24 JP JP20906693A patent/JPH0762583A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180121397A (ko) * | 2017-04-28 | 2018-11-07 | 가부시키가이샤 오사카소다 | 전극구조체 |
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