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JPH075989B2 - 極めて深絞り性に優れる冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

極めて深絞り性に優れる冷延鋼板の製造方法

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Publication number
JPH075989B2
JPH075989B2 JP62335930A JP33593087A JPH075989B2 JP H075989 B2 JPH075989 B2 JP H075989B2 JP 62335930 A JP62335930 A JP 62335930A JP 33593087 A JP33593087 A JP 33593087A JP H075989 B2 JPH075989 B2 JP H075989B2
Authority
JP
Japan
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cold
cooling
deep drawability
rolling
temperature
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62335930A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01177322A (ja
Inventor
信幸 木野
裕嗣 土屋
義一 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP62335930A priority Critical patent/JPH075989B2/ja
Publication of JPH01177322A publication Critical patent/JPH01177322A/ja
Publication of JPH075989B2 publication Critical patent/JPH075989B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、深絞り性に極めて優れた冷延鋼板の製造方法
に関する。
[従来の技術] 加工性のよい鋼板を、Cが0.005%以下の鋼を用い、熱
間圧延条件を適当にして製造する方法は既に知られてい
る。
例えば特開昭61-110722号公報は、極低C−低Mn−低N
鋼の熱間仕上圧延温度と冷却条件と巻取り条件を制御し
て熱延板組織を微細にして加工性のよい熱延鋼板を製造
する方法である。しかしこの方法は熱延鋼板に関するも
ので、冷延鋼板の深絞り性に関するものではなく、又公
報にも記載の如く仕上圧延温度が、例えばCeq=0.03%
の極低C−低Mn−低N鋼では、高度の温度コントロール
が必要な方法である。尚この発明では熱延後に(Ar3+1
0℃)以上から30℃/s以上の冷却速度で圧延材を冷却す
るが、この冷却速度は、該公報の第2図に関連した記載
の如く、細粒化が10〜30℃/sの冷却速度で著しく、高冷
却速度域で飽和する事に基づくもので、従って30℃/s以
上とは、例えば実施例の45℃/sを指す。
又例えば特開昭61-276930号公報は、成分、熱延条件、
冷却条件、巻取条件、冷延条件、焼鈍条件を組合せて、
伸びと深絞り性の良好な冷延板を製造する方法である。
しかしこの方法は熱延直後に冷却を開始し、γ粒の成長
を抑制し、α変態させて熱延板組織を微細にすることに
よって深絞り性に優れた冷延鋼板を製造するものである
が、得られる熱延板のα粒径には下限があり、さほど微
細な熱延組織は得られず、さほど高い深絞り性を有する
冷延鋼板を製造することはできない。
尚この方法は平均冷却速度10℃/s以上で熱延材を冷却す
るが、冷却速度の限定には格別の記載がなく、従って10
℃/s以上とは、例えば実施例の30℃/sを指す。このため
さらに深絞り性に優れた冷延鋼板を製造するため、深絞
り性向上に有効であることが知られているCを低減する
方法が考えられる。しかし鋼中のCを下げると鋼の延性
はよくなるが、Cを極端に低くすると、熱間圧延後の熱
延板に板厚方向に伸びた粗大な柱状粒が生成し、この粗
大な柱状粒が冷間圧延鋼板の深絞り性をかえって低下さ
せることとなり、従来極低炭素化の深絞り性向上効果を
有効に用いることができなかった。
この柱状粒はCが低くなる程その発生が顕著となる。即
ちCが0.0015%以下という超極低炭素化した鋼は延性は
望ましいが、しかしこの鋼はCが0.003〜0.005%レベル
の公知の鋼よりも柱状粒の発生が極めて顕著となるため
に、従来は深絞り用冷延鋼板としては用いられるに至っ
ていなかった。柱状粒に関しては鉄と鋼第70年(1984)
第15号、332−334頁には、C:0.003%の鋼を60℃/sの冷
却速度で冷却した記載がある。この報告は920℃から常
温迄を急冷するもので、熱延コイルの製造プロセスで圧
延材を常温迄冷却すると巻取りや巻取り後の材質調整が
できないため、この報告は熱延コイルの製造の冷却方法
ではないが、0.0015%以下の超極低炭素鋼と挙動が大き
く異なり、かかる超低炭素鋼と異なる技術である。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明はCが0.0015%以下の極めて低いレベルの鋼で柱
状粒のない熱延板を製造し、極めて深絞り性の優れた冷
延鋼板の製造方法に関する。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明は、重量%で、C≦0.0015,Si≦0.05,Mn≦0.08,P
≦0.005,S≦0.01,SolAl≦0.10,N≦0.003で、且つTi:0.0
04〜0.06,Nb:0.004〜0.05のうち少なくとも1種以上を
含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる鋼を、熱
間圧延に際し、Ar3点以上の温度で仕上げ圧延を終了
し、その後Ar3点以上〜(Ar3−30℃)以下の温度域を11
0〜400℃/sの冷却速度で冷却し、650〜750℃の温度で巻
取り、その後常法に従って冷間圧延、焼鈍する事を特徴
とする、深絞り性に極めて優れた冷延鋼板の製造方法で
ある。
即ち、本発明はC:0.0015重量%以下の超極低炭素化した
鋼に、炭窒化物形成元素としてTi,Nbを1種類以上添加
し、深絞り性に有害なC,Nをほとんど析出固定させると
ともにその量を低減し、高い深絞り性を得るとともに、
これらの鋼の深絞り性を低下させる原因が、熱延板の粗
大な柱状組織であることをつきとめ、これが熱間圧延終
了後、Ar3点以上から(Ar3−30℃)以下の温度域を110
℃/sec以上という超急速冷却することによって、微細な
等軸粒からなる熱延板が得られるという新規な知見を見
出し、かかる熱延板を冷延、焼鈍したところ、極めて深
絞り性に優れた冷延鋼板を製造することができることを
確認し、発明を完了したものである。
以下に本発明を具体的に説明する。
Cは深絞り性および延性を劣化させるために低い方が望
ましく、又Cが低い方がこれを固定するためのTiやNbの
添加量や生成する炭化物量も少ないため、極めて優れた
深絞り性が得られる。尚0.0015重量%以下は、近年の精
錬技術で達成できる含有量である。
Siは鋼を硬くするとともに深絞り性を低下させるため、
低い方が望ましく0.05%を上限とする。
Mnも鋼を硬くし、深絞り性を低下させるため低い方が望
ましく0.08%を上限とする。
Pは延性を劣化させるため、低いほうが好ましく0.005
%以下とする。
SはMnとMnSを作り析出する。多量に存在すると鋼を硬
化し、プレス成形性を低下させるため好ましくない。0.
01%以下とする。
Nは低い方が鋼の延性を高める。又Nが低いとTiやNbの
添加量や生成する窒化物量も少ないために優れた深絞り
性が得られる。従って本発明ではNの上限を0.003%と
する。
SolAlは溶鋼を脱酸してTiやNbの歩留りを向上させるた
めに添加する。しかし過剰に添加すると鋼板のプレス成
形性を損うために0.10%を上限とする。
本発明では、鋼中のC,Nを析出固定し、良好なプレス成
形性をうるためにTiやNbを添加する。
Tiが0.004%以下ではCやNが十分に析出固定されな
い。又Tiのこの作用は0.06%の含有で十分である。
NbもTiと同様の理由で0.004〜0.05重量%含有させる。
本発明の熱間圧延の仕上げ圧延温度はAr3点以上であ
る。Ar3点以下では熱延板に粗大粒が発生したり加工組
織が残留し、冷延・焼鈍後の鋼板の深絞り性を損う。
次に本発明の冷却速度を説明する。本発明ではAr3点以
上〜(Ar3−30℃)以下の温度域を110℃/s〜400℃/sの
冷却速度で冷却する。冷却の開始温度はAr3点以上であ
って、冷却の終了は(Ar3−30℃)以下であって、Ar3点
〜(Ar3−30℃)の温度域を上記の如く冷却すれば十分
である。この冷却方法は、従来知られていなかったが、
熱延板に粗大な柱状粒が発生することを阻止して微細な
等軸粒組織とする顕著な作用を有する。特に柱状粒が発
生しないで結晶粒が細かくなる効果は、非常に高い冷却
速度で顕著になる。
また、Ar3点以下から冷却を開始したり、(Ar3〜30℃)
以上で冷却を終了すると、柱状粒が発生し、冷延、焼鈍
後の深絞り性は低下する。
この理由は圧延材をAr3〜(Ar3−30℃)の温度域を強く
冷却すると過冷却状態となって変態点が降下し、α粒の
核の発生が増大するため、粗大柱状粒が消失し、微細な
等軸組織が得られるものと考えられる。従ってこの効果
は、従来の冷却速度である30℃/sや45℃/sでは達成でき
ないもので、110℃を臨界的な冷却速度としてそれ以上
で顕著となる。
本発明では冷却速度の上限は400℃/sである。冷却速度
は更に大きくてもよいが、この範囲が達成容易である。
本発明ではAr3点以上の適当な温度で冷却を開始するこ
とができる。即ち冷却開始時期は仕上げ圧延の直後でな
くてもよく、ランナウトテーブルの適当な位置で冷却が
開始できる。従って本発明では仕上げ圧延機の後に板厚
計や温度計が配置されている通常の圧延機でも、冷却に
よる水蒸気の影響を受けることなく圧延材の板厚や温度
の計測ができ、従って熱延制御も容易である。
また冷却装置は、通常仕上圧延機の後に配置される温度
計や板厚計の作動に支障を与えない範囲で、仕上圧延機
にできるだけ近づけて配置することが望ましい。これは
Ar3点以上から冷却を開始するためである。Ar3点近くで
仕上圧延を終了する場合にもAr3点以上から冷却を行う
ことができる。次に本発明で巻取り温度は650〜750℃で
ある。
650℃以下は巻き形状が損われ易く、又750℃以上は酸洗
性が損われる。
熱延スラブ加熱温度は特に限定するものではないが、10
00℃以上、1300℃以下とすれば良好な材質が得られる。
1000℃以上1100℃以下であればさらに良好な材質が得ら
れ好ましい。また連続鋳造後に直送圧延する場合でも良
好な材質が得られる。この方法で製造した熱延鋼板は常
温で冷間圧延や焼鈍を行う。冷間圧延や焼鈍の条件は特
に限定するものではないが、冷間圧延率は40〜95%が、
望ましくは70〜90%にとすると非常に高い深絞り性を有
する冷延鋼板が得られる。又焼鈍もあまりに高い焼鈍温
度や再結晶温度以下のあまりに低い温度は好ましくない
が、連続焼鈍、箱型焼鈍の何れの方法であってもよく、
それぞれの通常の焼鈍条件により極めて深絞り性に優れ
た冷延鋼板が得られる。
仕上圧延終了後の冷却は、水による冷却、気体による冷
却など何れの方法でもよい。
連続焼鈍中またはその後の行程で亜鉛めっき、すずめっ
き、クロムめっきなどの種々のめっきをその用途に合わ
せて行ってもよい。
また調質圧延、防錆処理、潤滑剤の塗布等も必要に応じ
て行ってよい。
[実施例] 通常の工程にしたがって、溶製された鋼を連続鋳造によ
って245mmのスラブとした。鋼の化学成分を第1表に示
す。
その後1150℃で1.5hr均熱処理後、粗圧延、仕上圧延を
得い、所定の温度で巻取り、ホットコイルとなした。そ
の後酸洗を行った後、80%の冷間圧延を行い、760℃で4
0秒間の連続焼鈍を行い、0.6%の調質圧延を行って冷延
鋼板を製造した。
第2表に冷延鋼板のr値と、ホットコイル即ち熱延板の
結晶粒度および柱状粒の有無を示す。
第2表に示すごとく、本発明範囲内の化学成分の 鋼を用い、さらに本発明範囲内の熱延での圧延終了温度
および冷却開始温度、冷却終了温度、そして冷却速度で
冷却を行うことによって、極めて深絞り性に優れた冷延
鋼板を製造することができることがわかる。
深絞り性の指評としてランクフォード値(r値)を用い
た。r値は圧延方向、圧延方向から±45°傾いた方向、
圧延直角方向の値を平均したものである。
[発明の効果] かくすることにより、極めて深絞り性に優れた冷延鋼板
を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、 C ≦0.0015 Si≦0.05 Mn≦0.08 P ≦0.005 S ≦0.01 Sol Al≦0.10 N ≦0.003 で、Ti:0.004〜0.06,Nb:0.004〜0.05のうち少なくとも
    1種類以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物か
    らなる鋼を、熱間圧延に際し、Ar3点以上の温度で仕上
    げ圧延を終了し、その後Ar3点以上〜(Ar3−30℃)以下
    の温度域を110〜400℃/sの冷却速度で冷却し、650〜750
    ℃の温度で巻取り、その後常法に従って冷間圧延、焼鈍
    することを特徴とする、深絞り性に極めて優れた冷延鋼
    板の製造方法
JP62335930A 1987-12-30 1987-12-30 極めて深絞り性に優れる冷延鋼板の製造方法 Expired - Lifetime JPH075989B2 (ja)

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JP3009066B2 (ja) * 1991-03-01 2000-02-14 東洋鋼鈑株式会社 連続焼鈍薄鋼板の製造方法
JP3194121B2 (ja) * 1994-12-27 2001-07-30 新日本製鐵株式会社 表面品質の優れた超深絞り用冷延鋼板の製造方法

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