JPH075543B2 - 高純度カプロラクタムの製造法 - Google Patents
高純度カプロラクタムの製造法Info
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- JPH075543B2 JPH075543B2 JP63087947A JP8794788A JPH075543B2 JP H075543 B2 JPH075543 B2 JP H075543B2 JP 63087947 A JP63087947 A JP 63087947A JP 8794788 A JP8794788 A JP 8794788A JP H075543 B2 JPH075543 B2 JP H075543B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D201/00—Preparation, separation, purification or stabilisation of unsubstituted lactams
- C07D201/16—Separation or purification
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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- Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、高純度カプロラクタムの製造法に関するもの
であり、詳しくは、溶融した粗カプロラクタムから高純
度カプロラクタムの結晶を特定条件下に晶析させ、該結
晶を分離することにより高純度カプロラクタムを製造す
る方法に関するものである。
であり、詳しくは、溶融した粗カプロラクタムから高純
度カプロラクタムの結晶を特定条件下に晶析させ、該結
晶を分離することにより高純度カプロラクタムを製造す
る方法に関するものである。
<従来の技術とその欠点> カプロラクタムは、ポリアミド樹脂の成形品、繊維等の
原料として使われるが、良好な最終製品を得るためには
カプロラクタムは高純度のものが必要とされ、従来より
多くのカプロラクタム精製法が知られている。かかる精
製法の一つとして晶析法が挙げられ、使用しうる溶媒と
して、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール、パークロルエ
チレン等の塩素化炭化水素のような有機溶媒及び水など
が知られている。(たとえば特公昭39−5920、特開昭48
−54095参照)しかしながら上記有機溶媒を用いて晶析
したカプロラクタム中には該有機溶媒が不純物の一成分
として残留しているのでこの有機溶媒を除去するために
更なる精製をする必要があった。通常、このようにして
得られたカプロラクタムは蒸留精製に供せられる。一
方、水を溶媒として晶析を行う場合は、晶析した結晶中
の水分濃度が高く、そのままでは、高純度カプロラクタ
ムとしては用いることはできない。このように溶媒を用
いた晶析による精製法では、結晶中より溶媒を除去する
工程を必要とするなど工業的に有利ではない。
原料として使われるが、良好な最終製品を得るためには
カプロラクタムは高純度のものが必要とされ、従来より
多くのカプロラクタム精製法が知られている。かかる精
製法の一つとして晶析法が挙げられ、使用しうる溶媒と
して、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール、パークロルエ
チレン等の塩素化炭化水素のような有機溶媒及び水など
が知られている。(たとえば特公昭39−5920、特開昭48
−54095参照)しかしながら上記有機溶媒を用いて晶析
したカプロラクタム中には該有機溶媒が不純物の一成分
として残留しているのでこの有機溶媒を除去するために
更なる精製をする必要があった。通常、このようにして
得られたカプロラクタムは蒸留精製に供せられる。一
方、水を溶媒として晶析を行う場合は、晶析した結晶中
の水分濃度が高く、そのままでは、高純度カプロラクタ
ムとしては用いることはできない。このように溶媒を用
いた晶析による精製法では、結晶中より溶媒を除去する
工程を必要とするなど工業的に有利ではない。
そこで、カプロラクタムを実質的に無溶媒で溶融状態と
した後、冷却して晶析させる方法も考えられる。しかし
無溶媒のカプロラクタム遊液を外部冷却式の晶析器で晶
析しても、壁面より析出してくる結晶は微細粒であり、
かつ非常に堅固に壁面に固着しておりかき取り操作及び
その後の分離操作が困難である。すなわち工業的に連続
運転することがむずかしいという欠点があった。
した後、冷却して晶析させる方法も考えられる。しかし
無溶媒のカプロラクタム遊液を外部冷却式の晶析器で晶
析しても、壁面より析出してくる結晶は微細粒であり、
かつ非常に堅固に壁面に固着しておりかき取り操作及び
その後の分離操作が困難である。すなわち工業的に連続
運転することがむずかしいという欠点があった。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記従来法の欠点を克服すべく鋭意検討
を重ねた結果溶融カプロラクタムに、特定量の水を添加
して、両者の混合物を調製し、該混合物を晶析器に導
き、カプロラクタムと水の蒸発潜熱を利用して、特定の
圧力下に、減圧冷却することで、堅固な結晶のかき取り
操作をすることもなく、分離しやすい大粒径の結晶を晶
析できることを見い出した。また、この方法によれば、
溶媒を用いた通常の晶析法と異なり、結晶中の水分濃度
も許容範囲以下に制御でき直接、高純度カプロラクタム
を得ることができた。
を重ねた結果溶融カプロラクタムに、特定量の水を添加
して、両者の混合物を調製し、該混合物を晶析器に導
き、カプロラクタムと水の蒸発潜熱を利用して、特定の
圧力下に、減圧冷却することで、堅固な結晶のかき取り
操作をすることもなく、分離しやすい大粒径の結晶を晶
析できることを見い出した。また、この方法によれば、
溶媒を用いた通常の晶析法と異なり、結晶中の水分濃度
も許容範囲以下に制御でき直接、高純度カプロラクタム
を得ることができた。
すなわち、本発明の要旨は、粗カプロラクタムの溶融液
と水との混合物中から高純度カプロラクタムを製造する
方法において、晶析器内の該混合物中の水分濃度を0.5
〜4重量%とし、圧力を1〜22Torrとして減圧冷却する
ことにより高純度カプロラクタムを晶析させ、次いで該
結晶を分離することを特徴とする高純度カプロラクタム
の製造法に存する。
と水との混合物中から高純度カプロラクタムを製造する
方法において、晶析器内の該混合物中の水分濃度を0.5
〜4重量%とし、圧力を1〜22Torrとして減圧冷却する
ことにより高純度カプロラクタムを晶析させ、次いで該
結晶を分離することを特徴とする高純度カプロラクタム
の製造法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の対象となる粗カプロラクタムとしては、通常シ
クロヘキサノンオキシムを硫酸媒質中で転位させ、次い
で、前記媒質を例えばアンモニア水で中和し、生ずる無
機塩の水溶液からカプロラクタムを高い溶解力を有する
溶媒、例えばベンゼンで抽出し、溶媒を留去して得られ
る粗カプロラクタムが挙げられる。また、前記粗カプロ
ラクタムの分別蒸留によって回収される初留、あるいは
後留の粗カプロラクタムなども挙げられる。この粗カプ
ロラクタム中には、例えばアミノカプロン酸、アニリ
ン、などの不純物が通常数%含有されている。
クロヘキサノンオキシムを硫酸媒質中で転位させ、次い
で、前記媒質を例えばアンモニア水で中和し、生ずる無
機塩の水溶液からカプロラクタムを高い溶解力を有する
溶媒、例えばベンゼンで抽出し、溶媒を留去して得られ
る粗カプロラクタムが挙げられる。また、前記粗カプロ
ラクタムの分別蒸留によって回収される初留、あるいは
後留の粗カプロラクタムなども挙げられる。この粗カプ
ロラクタム中には、例えばアミノカプロン酸、アニリ
ン、などの不純物が通常数%含有されている。
上述のような粗カプロラクタムを晶析により精製する
が、本発明では、溶融状態の粗カプロラクタムと水との
混合物を形成させ、この混合物を減圧冷却することによ
り、カプロラクタムを晶析させる。この減圧冷却とは、
減圧下で前記混合物中の水及びカプロラクタム等が蒸発
するときの蒸発潜熱により冷却することである。すなわ
ち冷却面が晶析器の壁面ではなく混合物を構成する液体
表面であることが大きな特徴である。この混合物中の水
分濃度は0.5〜4重量%とされる。水分濃度が低過ぎる
と溶融カプロラクタムと水との混合物を晶析温度まで蒸
発潜熱で冷却するために高い減圧度を必要とするので好
ましくなく、逆にあまり高過ぎると、晶析温度が低下し
過ぎるし、また、回収したカプロラクタムの結晶中の水
分濃度が高くなるので好ましくない。水はカプロラクタ
ムと予め混合して晶析器に供給してもよいし、直接晶析
器に供給してもよい。晶析器内の圧力は1〜22Torr、好
ましくは5〜20Torrである。圧力があまり低い場合は工
業的に不利であり、一方、あまり高い場合は、冷却効果
が小さくなり晶析できないので好ましくない。ここで本
発明の水分濃度での晶析温度は通常30〜65℃である。
が、本発明では、溶融状態の粗カプロラクタムと水との
混合物を形成させ、この混合物を減圧冷却することによ
り、カプロラクタムを晶析させる。この減圧冷却とは、
減圧下で前記混合物中の水及びカプロラクタム等が蒸発
するときの蒸発潜熱により冷却することである。すなわ
ち冷却面が晶析器の壁面ではなく混合物を構成する液体
表面であることが大きな特徴である。この混合物中の水
分濃度は0.5〜4重量%とされる。水分濃度が低過ぎる
と溶融カプロラクタムと水との混合物を晶析温度まで蒸
発潜熱で冷却するために高い減圧度を必要とするので好
ましくなく、逆にあまり高過ぎると、晶析温度が低下し
過ぎるし、また、回収したカプロラクタムの結晶中の水
分濃度が高くなるので好ましくない。水はカプロラクタ
ムと予め混合して晶析器に供給してもよいし、直接晶析
器に供給してもよい。晶析器内の圧力は1〜22Torr、好
ましくは5〜20Torrである。圧力があまり低い場合は工
業的に不利であり、一方、あまり高い場合は、冷却効果
が小さくなり晶析できないので好ましくない。ここで本
発明の水分濃度での晶析温度は通常30〜65℃である。
本発明の晶析法を実施するには、例えば連続法の場合、
第1図にしめすように晶析器(1)に、まず粗カプロラ
クタムの溶融液をライン(6)より敷液し、引続きライ
ン(6)より該溶融液を供給する。一方、ライン(7)
より水を供給し粗カプロラクタム溶融液と水との混合物
中の水分濃度が0.5〜10重量%となるように、調節す
る。晶析器(1)内をエジェクター(5)により1〜22
Torrの圧力に調節して前記混合物を減圧冷却する。晶析
器(1)より蒸発する水はコンデンサ(4)で凝縮され
る。凝縮した水は 少量のカプロラクタムを有しているので晶析器(1)へ
循環し、水分濃度の調節に用いる。
第1図にしめすように晶析器(1)に、まず粗カプロラ
クタムの溶融液をライン(6)より敷液し、引続きライ
ン(6)より該溶融液を供給する。一方、ライン(7)
より水を供給し粗カプロラクタム溶融液と水との混合物
中の水分濃度が0.5〜10重量%となるように、調節す
る。晶析器(1)内をエジェクター(5)により1〜22
Torrの圧力に調節して前記混合物を減圧冷却する。晶析
器(1)より蒸発する水はコンデンサ(4)で凝縮され
る。凝縮した水は 少量のカプロラクタムを有しているので晶析器(1)へ
循環し、水分濃度の調節に用いる。
晶析器(1)で晶析したカプロラクタム結晶を含むスラ
リーは固液分離機(2)に供給され、カプロラクタムの
結晶はライン8より回収される。また、晶析器(1)で
生成したカプロラクタム結晶を分離するための固液分離
機(2)としては、セントルのような分離機のほか、液
体サイクロン、デカンターなどの分離機が使用可能であ
る。この場合、分離された結晶は相当量の液分を含むペ
ーストないし高濃度スラリーとなるが、液分を少量とす
る方が精製効果に優れる。更に、ここで得た結晶はより
一層高純度化する必要があれば、例えばカラム溶融精製
法などの別の精製手段を付加することもできる。
リーは固液分離機(2)に供給され、カプロラクタムの
結晶はライン8より回収される。また、晶析器(1)で
生成したカプロラクタム結晶を分離するための固液分離
機(2)としては、セントルのような分離機のほか、液
体サイクロン、デカンターなどの分離機が使用可能であ
る。この場合、分離された結晶は相当量の液分を含むペ
ーストないし高濃度スラリーとなるが、液分を少量とす
る方が精製効果に優れる。更に、ここで得た結晶はより
一層高純度化する必要があれば、例えばカラム溶融精製
法などの別の精製手段を付加することもできる。
一方、分離母液である粗カプロラクタムの溶融液は母液
タンク(3)に集められライン9を経由して晶析工程に
循環される、一部はライン10より別の精製工程に抜き出
される。
タンク(3)に集められライン9を経由して晶析工程に
循環される、一部はライン10より別の精製工程に抜き出
される。
<実施例> 次に本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定さ
れるものではない。
なお、実施例中の過マンガン酸カリウム価(PZ及びPM)
は、次の方法で測定した値である。
は、次の方法で測定した値である。
PZ(Permanganat−zahl:過マンガン酸塩価)カプロラク
タム試料1gを水100mlに溶解し、これに0.01N−過マンガ
ン酸カリウム水溶液1mlを加え、60分後、波長410nmの透
過率を測定して%の単位で表示した。
タム試料1gを水100mlに溶解し、これに0.01N−過マンガ
ン酸カリウム水溶液1mlを加え、60分後、波長410nmの透
過率を測定して%の単位で表示した。
PM(Permanganat−menge:過マンガン酸塩消費量) カプロラクタム試料1.00gを8M硫酸150mlに溶解した溶液
を0.1N−過マンガン酸カリウム水溶液を用いて滴定し、
過マンガン酸カリウムの消費量を測定し、ml/Kg−カプ
ロラクタムの単位で表示した。
を0.1N−過マンガン酸カリウム水溶液を用いて滴定し、
過マンガン酸カリウムの消費量を測定し、ml/Kg−カプ
ロラクタムの単位で表示した。
実施例1 上部にコンデンサを備えた攪拌槽タイプ40l晶析器に敷
液として20lの溶融した粗カプロラクタム(PZ32、PM20m
l/Kg)を仕込み、更に水分濃度が2重量%になるように
水を添加した。エジェクターで晶析器内の圧力を15Torr
にし、晶析温度約60℃に調節した。この系に上記の粗カ
プロラクタムの溶融液を5Kg/hr及び混合物の水分濃度が
2重量%となるような水を各々連続供給して晶析を行な
った。一方、晶析した結晶を含むスラリーを20Kg/hrで
抜出した。この抜き出したスラリーを遠心分離して、精
製カプロラクタムの結晶を約4Kg/hrで回収し、一方、分
離した母液は1Kg/hrの量をパージし、残りを晶析器にリ
サイクル使用した。このようにして得た結晶の過マンガ
ン酸カリウム価(PZ,PM)、含水量及び粒径を測定した
ところ、第1表に示す結果であった。
液として20lの溶融した粗カプロラクタム(PZ32、PM20m
l/Kg)を仕込み、更に水分濃度が2重量%になるように
水を添加した。エジェクターで晶析器内の圧力を15Torr
にし、晶析温度約60℃に調節した。この系に上記の粗カ
プロラクタムの溶融液を5Kg/hr及び混合物の水分濃度が
2重量%となるような水を各々連続供給して晶析を行な
った。一方、晶析した結晶を含むスラリーを20Kg/hrで
抜出した。この抜き出したスラリーを遠心分離して、精
製カプロラクタムの結晶を約4Kg/hrで回収し、一方、分
離した母液は1Kg/hrの量をパージし、残りを晶析器にリ
サイクル使用した。このようにして得た結晶の過マンガ
ン酸カリウム価(PZ,PM)、含水量及び粒径を測定した
ところ、第1表に示す結果であった。
実施例2 実施例1と同様の方法で水分濃度を2重量%に調節し、
かつ圧力10Torrで約60℃に冷却した。晶析・分離して得
られた結晶は供給カプロラクタムに対して約80%の収率
であった。その評価結果を第1表に示した。
かつ圧力10Torrで約60℃に冷却した。晶析・分離して得
られた結晶は供給カプロラクタムに対して約80%の収率
であった。その評価結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1と同様の方法で水分濃度を2重量%に調節し圧
力25Torrで冷却したが、晶析温度まで冷却できず晶析で
きなかった。
力25Torrで冷却したが、晶析温度まで冷却できず晶析で
きなかった。
比較例2 実施例1と同様の方法で水分濃度を15重量%に調節し
て、圧力10Torrで約22℃まで冷却した。晶析・分離して
得られた結晶は、供給カプロラクタムに対して約80%の
収率であった。その評価結果を第1表に示した。
て、圧力10Torrで約22℃まで冷却した。晶析・分離して
得られた結晶は、供給カプロラクタムに対して約80%の
収率であった。その評価結果を第1表に示した。
比較例3 実施例1と同様の方法で、晶析器内の母液の水分濃度を
8重量%に調節し、かつ、圧力15Torrで約47℃まで冷却
した。晶析・分離して得られた結晶は、供給カプロラク
タムに対し、約80%の収率であった。その評価結果を第
1表に示した。
8重量%に調節し、かつ、圧力15Torrで約47℃まで冷却
した。晶析・分離して得られた結晶は、供給カプロラク
タムに対し、約80%の収率であった。その評価結果を第
1表に示した。
参考例 攪拌槽タイプの40l晶析器を用い、実施例1と同様の原
料で水分濃度を2%にしてかき取り式の外部冷却により
約60℃で晶析を行ったが、器壁のカプロラクタムが非常
に堅固なためかき取り困難となり、約6時間で運転を停
止した。なお、停止までに得られた結晶は微結晶であり
品質もPMが5ml/Kg、PZが79%にとどまった。その評価結
果を第1表に示した。
料で水分濃度を2%にしてかき取り式の外部冷却により
約60℃で晶析を行ったが、器壁のカプロラクタムが非常
に堅固なためかき取り困難となり、約6時間で運転を停
止した。なお、停止までに得られた結晶は微結晶であり
品質もPMが5ml/Kg、PZが79%にとどまった。その評価結
果を第1表に示した。
<発明の効果> 本発明によれば、実質的に特別の溶媒を用いることなく
粗カプロラクタムの溶融液より精製カプロラクタムの結
晶を回収することができるので、結晶中の溶媒の除去工
程を必要としない。また、本発明によれば、得られるカ
プロラクタムの結晶が大きく、過性が良好であるのみ
ならず精製効果が非常に高い。更に本発明の晶析では、
含水量の極めて少ない結晶が得られるので乾燥などの工
程を経ずに、単に母液スラリーを固液分離するだけで製
品を得ることができる。
粗カプロラクタムの溶融液より精製カプロラクタムの結
晶を回収することができるので、結晶中の溶媒の除去工
程を必要としない。また、本発明によれば、得られるカ
プロラクタムの結晶が大きく、過性が良好であるのみ
ならず精製効果が非常に高い。更に本発明の晶析では、
含水量の極めて少ない結晶が得られるので乾燥などの工
程を経ずに、単に母液スラリーを固液分離するだけで製
品を得ることができる。
第1図は本発明を実施する装置図の一例を示す。 1…晶析器、2…固液分離機 3…母液タンク、4…コンデンサー 5…エジェクター 6…粗カプロラクタム溶融液の供給ライン 7…水の供給ライン 8…カプロラクタムの回収ライン 9…母液のリサイクルライン 10…母液のパージライン
Claims (1)
- 【請求項1】粗カプロラクタムの溶融液と水との混合物
から高純度カプロラクタムを製造する方法において、晶
析器内の該混合物の水分濃度を0.5〜4重量%とし、圧
力を1〜22Torrとして減圧冷却することにより、高純度
カプロラクタムを晶析させ、次いで、該結晶を分離する
ことを特徴とする高純度カプロラクタムの製造法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63087947A JPH075543B2 (ja) | 1988-04-09 | 1988-04-09 | 高純度カプロラクタムの製造法 |
US07/330,695 US4900821A (en) | 1988-04-09 | 1989-03-30 | Method for producing high-purity caprolactam |
DE68923312T DE68923312T2 (de) | 1988-04-09 | 1989-04-07 | Verfahren zur Herstellung von Caprolactam mit hoher Reinheit. |
EP89106200A EP0337323B1 (en) | 1988-04-09 | 1989-04-07 | Method for producing high-purity caprolactam |
KR1019890004665A KR950010682B1 (ko) | 1988-04-09 | 1989-04-08 | 고순도 카프로락탐의 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63087947A JPH075543B2 (ja) | 1988-04-09 | 1988-04-09 | 高純度カプロラクタムの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01261363A JPH01261363A (ja) | 1989-10-18 |
JPH075543B2 true JPH075543B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63087947A Expired - Lifetime JPH075543B2 (ja) | 1988-04-09 | 1988-04-09 | 高純度カプロラクタムの製造法 |
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---|---|
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KR (1) | KR950010682B1 (ja) |
DE (1) | DE68923312T2 (ja) |
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US6821760B1 (en) * | 1998-09-30 | 2004-11-23 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Methods for producing L-aspartic acid |
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-
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- 1989-04-08 KR KR1019890004665A patent/KR950010682B1/ko not_active IP Right Cessation
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US4900821A (en) | 1990-02-13 |
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