JPH0753234B2 - 乳化組成物 - Google Patents
乳化組成物Info
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- JPH0753234B2 JPH0753234B2 JP61213373A JP21337386A JPH0753234B2 JP H0753234 B2 JPH0753234 B2 JP H0753234B2 JP 61213373 A JP61213373 A JP 61213373A JP 21337386 A JP21337386 A JP 21337386A JP H0753234 B2 JPH0753234 B2 JP H0753234B2
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- A61K8/64—Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品、トイ
レタリー等の各種産業分野に深く関連のある乳化組成物
に関するものである。
レタリー等の各種産業分野に深く関連のある乳化組成物
に関するものである。
近年、乳化に関する数多くの研究が行なわれ、新規乳化
剤または乳化技術の進歩も目ざましく、非常に安定性の
よいエマルジョンが各種の産業分野で広く利用されるよ
うになってきた。しかしその多くのものは、非イオン界
面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、
または両性界面活性剤などの合成品を乳化剤としたもの
である。したがって、たとえばトリエタノールアミン・
高級脂肪酸系の乳化剤の場合、体質によってはアレルギ
ー性が発現することはよく知られており、また、苛性カ
リ・高級脂肪酸系の乳化剤ではpH値の調整が容易でない
などの使用上の困難性や高温下における乳化性の劣化な
ど、さらには硼砂・蜜蝋系の乳化剤においては硼砂の使
用量の多いときアレルギー性を現わす危険性があるし、
ポリオキシエチレン系のものでは皮膚に対する刺激性な
どに問題があるなどから、一般消費者間では人体への安
全性を特に警戒し、不安感は最近一層高まりつつある。
また、最近カゼインナトリウムで代表される蛋白質、サ
ポニン等の水溶性天然高分子およびレシチンを利用した
乳化組成物の開発が行なわれている。これらは天然界面
活性剤を乳化剤として高度に技術利用するものである
が、界面活性剤であるということだけで不安を感じる消
費者も多い。
剤または乳化技術の進歩も目ざましく、非常に安定性の
よいエマルジョンが各種の産業分野で広く利用されるよ
うになってきた。しかしその多くのものは、非イオン界
面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、
または両性界面活性剤などの合成品を乳化剤としたもの
である。したがって、たとえばトリエタノールアミン・
高級脂肪酸系の乳化剤の場合、体質によってはアレルギ
ー性が発現することはよく知られており、また、苛性カ
リ・高級脂肪酸系の乳化剤ではpH値の調整が容易でない
などの使用上の困難性や高温下における乳化性の劣化な
ど、さらには硼砂・蜜蝋系の乳化剤においては硼砂の使
用量の多いときアレルギー性を現わす危険性があるし、
ポリオキシエチレン系のものでは皮膚に対する刺激性な
どに問題があるなどから、一般消費者間では人体への安
全性を特に警戒し、不安感は最近一層高まりつつある。
また、最近カゼインナトリウムで代表される蛋白質、サ
ポニン等の水溶性天然高分子およびレシチンを利用した
乳化組成物の開発が行なわれている。これらは天然界面
活性剤を乳化剤として高度に技術利用するものである
が、界面活性剤であるということだけで不安を感じる消
費者も多い。
以上述べたように各種の産業分野で従来広く利用されて
きたエマルジョンの多くは界面活性剤を使用したもので
あつて、安全性、刺激性において必ずしも問題がないと
はいえず、また一般消費者に必要以上の不安感を与える
といつた問題点があった。
きたエマルジョンの多くは界面活性剤を使用したもので
あつて、安全性、刺激性において必ずしも問題がないと
はいえず、また一般消費者に必要以上の不安感を与える
といつた問題点があった。
また、上記問題点に鑑みて改善されたものとして、本願
の発明者等は、哺乳動物の唾液腺ムチンと、水溶性ポリ
ヒドロキシ化合物と、油相成分とを含む乳化組成物を特
開昭61−129038号において開示した。
の発明者等は、哺乳動物の唾液腺ムチンと、水溶性ポリ
ヒドロキシ化合物と、油相成分とを含む乳化組成物を特
開昭61−129038号において開示した。
しかしながら、上記従来の乳化組成物は、pH値が高く、
化粧料として適当な弱酸性を示すものではなく、皮膚に
対して充分に好ましい物性を備えた乳化組成物が得られ
なかった。
化粧料として適当な弱酸性を示すものではなく、皮膚に
対して充分に好ましい物性を備えた乳化組成物が得られ
なかった。
上記の問題点を解決するために、この発明は界面活性剤
を全く含まないで安全性の高い界面活性作用系として、
(1)哺乳動物の胃粘膜ムチンと、水溶性ポリヒドロキ
シ化合物と、油相成分とを含有することを特徴とする乳
化組成物(以上を第一発明と呼ぶ)、および(2)上記
第一発明の乳化組成物と水相成分とからなる水中油(O/
W)型であることを特徴とする乳化組成物(以上を第二
発明と呼ぶ)を提供するものである。以下、その詳細を
述べる。
を全く含まないで安全性の高い界面活性作用系として、
(1)哺乳動物の胃粘膜ムチンと、水溶性ポリヒドロキ
シ化合物と、油相成分とを含有することを特徴とする乳
化組成物(以上を第一発明と呼ぶ)、および(2)上記
第一発明の乳化組成物と水相成分とからなる水中油(O/
W)型であることを特徴とする乳化組成物(以上を第二
発明と呼ぶ)を提供するものである。以下、その詳細を
述べる。
まず、この発明の重要物質の一つである哺乳動物の胃粘
膜ムチンとは、牛、馬、豚、、羊その他の哺乳動物の胃
粘膜より得られる糖蛋白質(ムチン)であつて、動物の
種類によつて固有な粘稠性をもち、シアル酸を含む分子
量10万〜100万の巨大分子である胃粘膜ムチンから抽出
精製されるものである。たとえば、牛胃粘膜ムチン、馬
胃粘膜ムチン、豚胃粘膜ムチン、羊胃粘膜ムチン、その
他犬、猫等すべての哺乳動物の胃粘膜ムチンを挙げられ
る。さらにこれら哺乳動物の胃粘膜ムチンを、酸、アル
カリまたはプロテアーゼ等の蛋白分解酵素などによつて
加水分解したものであつてもこの発明に支障なく利用す
ることができる。そして、この発明に用いられる胃粘膜
ムチンは哺乳動物のものであるならば前記例示の動物に
限定されるものではなく、また、動物の種目が異なる2
種以上を適宜選択して混合使用しても支障がない。
膜ムチンとは、牛、馬、豚、、羊その他の哺乳動物の胃
粘膜より得られる糖蛋白質(ムチン)であつて、動物の
種類によつて固有な粘稠性をもち、シアル酸を含む分子
量10万〜100万の巨大分子である胃粘膜ムチンから抽出
精製されるものである。たとえば、牛胃粘膜ムチン、馬
胃粘膜ムチン、豚胃粘膜ムチン、羊胃粘膜ムチン、その
他犬、猫等すべての哺乳動物の胃粘膜ムチンを挙げられ
る。さらにこれら哺乳動物の胃粘膜ムチンを、酸、アル
カリまたはプロテアーゼ等の蛋白分解酵素などによつて
加水分解したものであつてもこの発明に支障なく利用す
ることができる。そして、この発明に用いられる胃粘膜
ムチンは哺乳動物のものであるならば前記例示の動物に
限定されるものではなく、また、動物の種目が異なる2
種以上を適宜選択して混合使用しても支障がない。
つぎに、この発明における水溶性ポリヒドロキシ化合物
とは、分子内に2個以上の水酸基を有する水溶性多価ア
ルコールで、たとえばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコールもしくはそれ以上のポリ
アルキレングリコール類、または、グリセリン、ジグリ
セリン、トリグリセリンもしくはそれ以上のポリグリセ
リン類、または、グルコース、マルトース、マルチトー
ル、シヨ糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトー
ル、マルトトリオース、スレイトールもしくはエリスリ
トール、または澱粉の加水分解によつて得られる各種転
化糖、水飴、シラツプ、異性化糖、蜂蜜、ジヤム、また
は、グリセリン、糖アルコールもしくは糖類などのエチ
レンオキシド(EO)もしくはプロピレンオキシド(PO)
付加物等から選ばれる1種または2種以上の混合物であ
つて、上記の例示物質に限定されるものではなく、実質
的に水溶性のものであるならば特に支障なく用いること
ができる。そして、このような水溶性ポリヒドロキシ化
合物の配合量は、最終の乳化組成物の1〜95重量%とす
ることが好ましい。なぜならば、1重量%未満の少量の
配合では添加する効果が期待できず、逆に95重量%を越
える多量では可溶化および乳化が不安定となつて好まし
くないからである。また、哺乳動物の胃粘膜ムチンと水
溶性ポリヒドロキシ化合物の配合比は重量比で1:(2〜
1000)の範囲が好ましい。なぜならば、水溶性ポリヒド
ロキシ化合物の配合比が2よりも小さいときは哺乳動物
の胃粘膜ムチンの溶解が困難となり、また逆に1000より
も大きいときは可溶化および乳化が困難になるからであ
る。
とは、分子内に2個以上の水酸基を有する水溶性多価ア
ルコールで、たとえばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコールもしくはそれ以上のポリ
アルキレングリコール類、または、グリセリン、ジグリ
セリン、トリグリセリンもしくはそれ以上のポリグリセ
リン類、または、グルコース、マルトース、マルチトー
ル、シヨ糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトー
ル、マルトトリオース、スレイトールもしくはエリスリ
トール、または澱粉の加水分解によつて得られる各種転
化糖、水飴、シラツプ、異性化糖、蜂蜜、ジヤム、また
は、グリセリン、糖アルコールもしくは糖類などのエチ
レンオキシド(EO)もしくはプロピレンオキシド(PO)
付加物等から選ばれる1種または2種以上の混合物であ
つて、上記の例示物質に限定されるものではなく、実質
的に水溶性のものであるならば特に支障なく用いること
ができる。そして、このような水溶性ポリヒドロキシ化
合物の配合量は、最終の乳化組成物の1〜95重量%とす
ることが好ましい。なぜならば、1重量%未満の少量の
配合では添加する効果が期待できず、逆に95重量%を越
える多量では可溶化および乳化が不安定となつて好まし
くないからである。また、哺乳動物の胃粘膜ムチンと水
溶性ポリヒドロキシ化合物の配合比は重量比で1:(2〜
1000)の範囲が好ましい。なぜならば、水溶性ポリヒド
ロキシ化合物の配合比が2よりも小さいときは哺乳動物
の胃粘膜ムチンの溶解が困難となり、また逆に1000より
も大きいときは可溶化および乳化が困難になるからであ
る。
さらに、この発明における油相成分とは、流動パラフイ
ン、スクワラン、ワセリン等の液状もしくは半固体(グ
リース)状の炭化水素類、または、オクチルドデシルミ
リステート、イソプロピルパルミテート、セチル−2−
エチルヘキサノエート、グリセリル−トリ−2−エチル
ヘキサノエート、ビタミンEアセテート、ビタミンAパ
ルミテート、ビタミンCステアレート等のエステル油
類、または、固形パラフイン、マイクロクリスタリンワ
ツクス、セレシンワツクス、蜜蝋、鯨蝋等のワツクス
類、または、オリーブ油、綿実油、大豆油、サフラワー
油、米ヌカ油、アーモンド油、ホホバ油、グレープシー
ド油、杏仁油等の植物性油、または、ミンク油、タート
ル油等の動物性油、または、セタノール、ステアリルア
ルコール、セトステアリルアルコール、ベへニルアルコ
ール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の
高級アルコール類、または、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、
オレイン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレイン酸等
の高級脂肪酸類、または、ジメチルシリコーン、メチル
フエニルシリコーン、環状シリコーン等のシリコーン油
類等の従来から食品、化粧品、医薬部外品、医薬品、ト
イレタリー等の分野で汎用されている成分物質であり、
これら物質の中から1種または2種以上を適宜選択して
用いればよい。なお、このような油相成分に対して使用
する水溶性ポリヒドロキシ化合物と哺乳動物の胃粘膜ム
チンとの合計量は、系の可溶化と乳化の安定性のうえか
ら、全量の15%以上であることが望ましい。
ン、スクワラン、ワセリン等の液状もしくは半固体(グ
リース)状の炭化水素類、または、オクチルドデシルミ
リステート、イソプロピルパルミテート、セチル−2−
エチルヘキサノエート、グリセリル−トリ−2−エチル
ヘキサノエート、ビタミンEアセテート、ビタミンAパ
ルミテート、ビタミンCステアレート等のエステル油
類、または、固形パラフイン、マイクロクリスタリンワ
ツクス、セレシンワツクス、蜜蝋、鯨蝋等のワツクス
類、または、オリーブ油、綿実油、大豆油、サフラワー
油、米ヌカ油、アーモンド油、ホホバ油、グレープシー
ド油、杏仁油等の植物性油、または、ミンク油、タート
ル油等の動物性油、または、セタノール、ステアリルア
ルコール、セトステアリルアルコール、ベへニルアルコ
ール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の
高級アルコール類、または、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、
オレイン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレイン酸等
の高級脂肪酸類、または、ジメチルシリコーン、メチル
フエニルシリコーン、環状シリコーン等のシリコーン油
類等の従来から食品、化粧品、医薬部外品、医薬品、ト
イレタリー等の分野で汎用されている成分物質であり、
これら物質の中から1種または2種以上を適宜選択して
用いればよい。なお、このような油相成分に対して使用
する水溶性ポリヒドロキシ化合物と哺乳動物の胃粘膜ム
チンとの合計量は、系の可溶化と乳化の安定性のうえか
ら、全量の15%以上であることが望ましい。
以上、哺乳動物の胃粘膜ムチン、水溶性ポリヒドロキシ
化合物、および油相成分とからなる第一発明の乳化組成
物には、従来品のように界面活性剤を添加する必要はな
いが、使用目的によつては非イオン界面活性剤、陰イオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、
レシチン、カゼインナトリウム、サポニン等の合成また
は天然の界面活性剤を併用してもこの発明の効果を何等
阻害するものではなく、さらに従来広く使用されている
各種添加剤、たとえば、紫外線吸収剤、防腐殺菌剤、酸
化防止剤、薬効物質、着香料、着色料、および水溶性高
分子からなる増粘剤、安定化剤等を適宜加えても差し支
えない。そして、この乳化組成物は、常温または各有効
成分の変質が起こらない程度の加温の条件下で、撹拌な
どにて均一化すれば透明または半透明の粘稠な液状もし
くはゲル状となるので、たとえば強化食用ゼリー、美容
液、薬用ゼリーなどの形体にして、食品、化粧品、医薬
外塗布剤等はいうまでもなく、飼料、潤滑剤等に至るあ
らゆる分野にそれぞれの目的に応じてそのまま使用する
ことができる。
化合物、および油相成分とからなる第一発明の乳化組成
物には、従来品のように界面活性剤を添加する必要はな
いが、使用目的によつては非イオン界面活性剤、陰イオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤、
レシチン、カゼインナトリウム、サポニン等の合成また
は天然の界面活性剤を併用してもこの発明の効果を何等
阻害するものではなく、さらに従来広く使用されている
各種添加剤、たとえば、紫外線吸収剤、防腐殺菌剤、酸
化防止剤、薬効物質、着香料、着色料、および水溶性高
分子からなる増粘剤、安定化剤等を適宜加えても差し支
えない。そして、この乳化組成物は、常温または各有効
成分の変質が起こらない程度の加温の条件下で、撹拌な
どにて均一化すれば透明または半透明の粘稠な液状もし
くはゲル状となるので、たとえば強化食用ゼリー、美容
液、薬用ゼリーなどの形体にして、食品、化粧品、医薬
外塗布剤等はいうまでもなく、飼料、潤滑剤等に至るあ
らゆる分野にそれぞれの目的に応じてそのまま使用する
ことができる。
このような、第一発明による乳化組成物にさらに水相成
分を加えると第二発明の乳化組成物が得られるが、この
際の水相成分とは、水に湿潤剤、水溶性ビタミン類、水
溶性高分子、水溶性薬効成分、水溶性防腐殺菌剤、エタ
ノール、アミノ酸類、その他従来食品、化粧品、医薬部
外品、医薬品、トイレタリー等の分野で汎用されている
水溶性成分を適宜溶解したものであつて、第一発明によ
る乳化組成物を撹拌しながら、上記水相成分を添加すれ
ば水中油(O/W)型の乳化組成物となる。ここで、第一
発明の乳化組成物と水相成分との配合割合は特に限定さ
れるものではないが、安定性の優れた水中油型の乳化物
(エマルジョン)とするためには、重量比で0.1:99.9か
ら90:10の範囲内とすることが望ましい。ここで得られ
た水中油型の乳化物は微粒子が均一分散した粘稠もしく
は低粘度の乳白色の液体であり、栄養飲料を始めとし、
乳液、クリームもしくはファンデーション等の化粧品、
または、医薬部外品、薬用皮膚外用剤等の医薬関連品、
またはシャンプー、リンス、トリートメント等のトイレ
タリー製品等の各分野で広く使用できる格好の乳化組成
物である。
分を加えると第二発明の乳化組成物が得られるが、この
際の水相成分とは、水に湿潤剤、水溶性ビタミン類、水
溶性高分子、水溶性薬効成分、水溶性防腐殺菌剤、エタ
ノール、アミノ酸類、その他従来食品、化粧品、医薬部
外品、医薬品、トイレタリー等の分野で汎用されている
水溶性成分を適宜溶解したものであつて、第一発明によ
る乳化組成物を撹拌しながら、上記水相成分を添加すれ
ば水中油(O/W)型の乳化組成物となる。ここで、第一
発明の乳化組成物と水相成分との配合割合は特に限定さ
れるものではないが、安定性の優れた水中油型の乳化物
(エマルジョン)とするためには、重量比で0.1:99.9か
ら90:10の範囲内とすることが望ましい。ここで得られ
た水中油型の乳化物は微粒子が均一分散した粘稠もしく
は低粘度の乳白色の液体であり、栄養飲料を始めとし、
乳液、クリームもしくはファンデーション等の化粧品、
または、医薬部外品、薬用皮膚外用剤等の医薬関連品、
またはシャンプー、リンス、トリートメント等のトイレ
タリー製品等の各分野で広く使用できる格好の乳化組成
物である。
この発明の乳化組成物において、人体に対して安全性の
きわめて高い哺乳動物の胃粘膜ムチン、すなわちシアル
酸を含む分子量10万〜100万の巨大分子である糖蛋白質
(ムチン)と水溶性ポリヒドロキシ化合物からなる系
が、油相に対して優れた界面活性剤作用を呈し、この作
用によつて可溶化液または乳化物が得られ、さらに、こ
のような乳化組成物に水相成分を加えて乳化させること
によつて、乳白色の水中油型エマルジョンが得られるこ
とが明らかとなつたが、これは前記糖蛋白質(ムチン)
と水溶性ポリヒドロキシ化合物とが水素結合等に基く疑
似高分子錯体を形成し、このものが界面活性作用を発現
する連続相となり、この連続相に油相成分が効果的に可
溶化し、さらにこれに水相を加えることによつて油相成
分を超微粒子化して包含するためであると考えられる。
きわめて高い哺乳動物の胃粘膜ムチン、すなわちシアル
酸を含む分子量10万〜100万の巨大分子である糖蛋白質
(ムチン)と水溶性ポリヒドロキシ化合物からなる系
が、油相に対して優れた界面活性剤作用を呈し、この作
用によつて可溶化液または乳化物が得られ、さらに、こ
のような乳化組成物に水相成分を加えて乳化させること
によつて、乳白色の水中油型エマルジョンが得られるこ
とが明らかとなつたが、これは前記糖蛋白質(ムチン)
と水溶性ポリヒドロキシ化合物とが水素結合等に基く疑
似高分子錯体を形成し、このものが界面活性作用を発現
する連続相となり、この連続相に油相成分が効果的に可
溶化し、さらにこれに水相を加えることによつて油相成
分を超微粒子化して包含するためであると考えられる。
実施例1〜6: 哺乳動物の胃粘膜ムチン、水溶性ポリヒドロキシ化合物
および油相成分を第1表に示す割合(重量%、以下同
じ)で配合し、室温下ホモミキサーにかけて混合し乳化
組成物Aを得た。さらに、この乳化組成物Aの10重量部
に対し、室温の水90重量部を撹拌しながら加えて水中油
型の乳化組成物Bを得た。得られた乳化組成物Aについ
て、状態観察、25℃における粘度(cp)およびpHの測定
を行ない、また水中油型の乳化組成物Bについては、調
製してから1日間放置した後の乳化粒子径を測定した。
得られたそれぞれの結果を第2表に示した。いずれも安
定性のよい透明または半透明の粘稠な液体またはゲルが
得られた。
および油相成分を第1表に示す割合(重量%、以下同
じ)で配合し、室温下ホモミキサーにかけて混合し乳化
組成物Aを得た。さらに、この乳化組成物Aの10重量部
に対し、室温の水90重量部を撹拌しながら加えて水中油
型の乳化組成物Bを得た。得られた乳化組成物Aについ
て、状態観察、25℃における粘度(cp)およびpHの測定
を行ない、また水中油型の乳化組成物Bについては、調
製してから1日間放置した後の乳化粒子径を測定した。
得られたそれぞれの結果を第2表に示した。いずれも安
定性のよい透明または半透明の粘稠な液体またはゲルが
得られた。
比較例1〜6: 哺乳動物の胃粘膜ムチン、水溶性ポリヒドロキシ化合物
および油相成分を、第3表に示す割合で 配合した以外は実施例1〜6と同様の操作を行ない、乳
化組成物Cおよび水中油型乳化組成物Dを得た。得られ
たそれぞれの乳化組成物について実施例1〜6と同様の
観察、25℃における粘度(cp)およびpHの測定、ならび
に水中油型乳化組成物Dの調製後1日放置したものにつ
いての粒子径の測定を行ない、その結果を第4表にまと
めた。
および油相成分を、第3表に示す割合で 配合した以外は実施例1〜6と同様の操作を行ない、乳
化組成物Cおよび水中油型乳化組成物Dを得た。得られ
たそれぞれの乳化組成物について実施例1〜6と同様の
観察、25℃における粘度(cp)およびpHの測定、ならび
に水中油型乳化組成物Dの調製後1日放置したものにつ
いての粒子径の測定を行ない、その結果を第4表にまと
めた。
第2表および第4表から明らかなように、比較例1〜6
はいずれも実施例1〜6のような安定した均一な分散状
態のゲルまたは乳化液にはならなかつた。
はいずれも実施例1〜6のような安定した均一な分散状
態のゲルまたは乳化液にはならなかつた。
実施例7: 第1相 豚胃粘膜ムチン 2.0(%) ヒアルロン酸ナトリウム 0.1 グリセリン 40.0 ソルビトール(75%) 32.1 第2相 ビタミンEアセテート 0.5 アボガド油 10.0 スクワラン 15.0 防腐剤 0.2 香料 0.1 室温下で各成分を均一に溶解した第1相に、室温の第2
相を撹拌しながら加える。これをホモミキサーにかけ
て、エモリエントジエル(美容ゲル)を得た。このエモ
リエントジエルは25℃における粘度18500cp、pH5.69の
透明ゲル状のもので安全性が高く、乳化粒子径1μm以
下の安定かつ使用感のきわめて優れたものであつた。
相を撹拌しながら加える。これをホモミキサーにかけ
て、エモリエントジエル(美容ゲル)を得た。このエモ
リエントジエルは25℃における粘度18500cp、pH5.69の
透明ゲル状のもので安全性が高く、乳化粒子径1μm以
下の安定かつ使用感のきわめて優れたものであつた。
実施例8: 第1相 豚胃粘膜ムチン 1.0(%) グリセリン 15.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 L−アルギニン(50%水溶液) 0.1 第2相 スクワラン 5.0 ホホバ油 2.0 天然ビタミンE 0.2 ビタミンAパルミテート 0.2 第3相 カルボキシビニルポリマー 0.1 防腐剤 0.2 精製水 71.2 80℃の温度下で第1相と第2相とを実施例7と同様の方
法で混合し乳化組成物を得た。この乳化組成物を、別途
調製した80℃の第3相の水溶液で希釈し常温まで冷却し
た。このものは、粘度(25℃)1200cp,pH5.74の水中油
型の乳液であり、この乳液の乳化粒子径は2μm以下で
使用感もきわめて優れていた。
法で混合し乳化組成物を得た。この乳化組成物を、別途
調製した80℃の第3相の水溶液で希釈し常温まで冷却し
た。このものは、粘度(25℃)1200cp,pH5.74の水中油
型の乳液であり、この乳液の乳化粒子径は2μm以下で
使用感もきわめて優れていた。
実施例9: 第1相 豚胃粘膜ムチン 3.5(%) グリセリン 60.5 精製水 3.0 グルコン酸クロルヘキシジン(20%) 1.0 第2相 ビタミンEアセテート 2.0 スクワラン 15.0 オクチルドデシルミリステート 15.0 実施例7と同様の方法で第1相および第2相から乳化組
成物を得た。これは粘度(25℃)34000cp、pH5.78のゲ
ル状組成物であり、乳化粒子径は1μm以下の安定で使
用感のきわめて優れた医薬用皮膚外用剤であつた。
成物を得た。これは粘度(25℃)34000cp、pH5.78のゲ
ル状組成物であり、乳化粒子径は1μm以下の安定で使
用感のきわめて優れた医薬用皮膚外用剤であつた。
実施例10: 第1相 豚胃粘膜ムチン 3.5(%) ソルビトール(70%) 35.0 グリセリン 35.0 第2相 ビタミンEアセテート 26.5 実施例7と同様の方法で第1相および第2相から乳化組
成物を得た。これは脂溶性ビタミンの水溶化製剤であつ
て、粘度(25℃)10000cp、pH5.72の液状組成物であ
り、乳化粒子径1μm以下の安定性のきわめて優れたも
のであつて食用水溶性ビタミンEアセテート液としてき
わめて有効であつた。この乳化組成物1重量部を水99重
量部に希釈したところ、容易に水に安定して分散溶解し
た。
成物を得た。これは脂溶性ビタミンの水溶化製剤であつ
て、粘度(25℃)10000cp、pH5.72の液状組成物であ
り、乳化粒子径1μm以下の安定性のきわめて優れたも
のであつて食用水溶性ビタミンEアセテート液としてき
わめて有効であつた。この乳化組成物1重量部を水99重
量部に希釈したところ、容易に水に安定して分散溶解し
た。
以上述べたことから明らかなように、この発明の乳化組
成物は、化粧料として適当な弱酸性を示し、皮膚に対し
て充分に好ましい物性を備えた乳化組成物となる利点が
ある。そして、この発明の乳化組成物は、従来の80℃付
近の高温下で行なう乳化方法を利用する必要はなく、常
温もしくは油相成分が均一に溶解する温度下のミクロエ
マルジョン化が可能である。したがつて、ビタミン類を
始めとする易分解性の薬効成分を添加しようとするよう
なときでも高温変質の起こる心配はなく、しかも、従来
の各種界面活性剤を含まず、一般消費者の不安感を招く
こともなく、きわめて安全性の高い乳化組成物であると
いえる。また、この発明の乳化組成物を製造するにあた
つて、加熱、冷却などの工程を省略もしくは短縮できる
ことは、省エネルギー的立場からも好ましいことであつ
て、この発明の意義はきわめて大きいということができ
る。
成物は、化粧料として適当な弱酸性を示し、皮膚に対し
て充分に好ましい物性を備えた乳化組成物となる利点が
ある。そして、この発明の乳化組成物は、従来の80℃付
近の高温下で行なう乳化方法を利用する必要はなく、常
温もしくは油相成分が均一に溶解する温度下のミクロエ
マルジョン化が可能である。したがつて、ビタミン類を
始めとする易分解性の薬効成分を添加しようとするよう
なときでも高温変質の起こる心配はなく、しかも、従来
の各種界面活性剤を含まず、一般消費者の不安感を招く
こともなく、きわめて安全性の高い乳化組成物であると
いえる。また、この発明の乳化組成物を製造するにあた
つて、加熱、冷却などの工程を省略もしくは短縮できる
ことは、省エネルギー的立場からも好ましいことであつ
て、この発明の意義はきわめて大きいということができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/107 B 47/36 H B01F 17/38 17/56 (72)発明者 青山 茂生 大阪府大阪市東区道修町2丁目51番地 岩 瀬コスフア株式会社内 (72)発明者 柴山 裕治 大阪府大阪市東区道修町2丁目51番地 岩 瀬コスフア株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−98727(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】哺乳動物の胃粘膜ムチンと、水溶性ポリヒ
ドロキシ化合物と、油相成分とを含有することを特徴と
する乳化組成物。 - 【請求項2】哺乳動物の胃粘膜ムチンと、水溶性ポリヒ
ドロキシ化合物と、油相成分とを含有する乳化組成物
と、水相成分とからなり水中油(O/W)型であることを
特徴とする乳化組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61213373A JPH0753234B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 乳化組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61213373A JPH0753234B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 乳化組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6369536A JPS6369536A (ja) | 1988-03-29 |
JPH0753234B2 true JPH0753234B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=16638112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61213373A Expired - Lifetime JPH0753234B2 (ja) | 1986-09-09 | 1986-09-09 | 乳化組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753234B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE167392T1 (de) * | 1993-02-11 | 1998-07-15 | Beiersdorf Ag | Wasserfeste kosmetische oder dermatologische lichtschutzzubereitungen |
JP2006035036A (ja) * | 2004-07-23 | 2006-02-09 | Kao Corp | 油性薬剤含有粒子 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5998727A (ja) * | 1982-11-26 | 1984-06-07 | Shiseido Co Ltd | 乳化組成物 |
JPS61129038A (ja) * | 1984-11-28 | 1986-06-17 | Iwase Kosufua Kk | 乳化組成物 |
-
1986
- 1986-09-09 JP JP61213373A patent/JPH0753234B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6369536A (ja) | 1988-03-29 |
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