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JPH0752238B2 - 放射性炭素の処理方法 - Google Patents

放射性炭素の処理方法

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Publication number
JPH0752238B2
JPH0752238B2 JP1110883A JP11088389A JPH0752238B2 JP H0752238 B2 JPH0752238 B2 JP H0752238B2 JP 1110883 A JP1110883 A JP 1110883A JP 11088389 A JP11088389 A JP 11088389A JP H0752238 B2 JPH0752238 B2 JP H0752238B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiocarbon
radioactive
treatment method
gas
waste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1110883A
Other languages
English (en)
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JPH02287299A (ja
Inventor
芳久 大藤
卓朗 八木
岳 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Corp
Original Assignee
JGC Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by JGC Corp filed Critical JGC Corp
Priority to JP1110883A priority Critical patent/JPH0752238B2/ja
Publication of JPH02287299A publication Critical patent/JPH02287299A/ja
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Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、放射性廃棄物中の放射性炭素、とくに14Cを
分離固定する処理方法に関する。
【従来の技術】
原子力発電所から出る放射性廃棄物中の14Cは、微量で
はあるが半減期が長い放射性同位元素であるから、固定
化処理をする必要がある。 ガス状の化合物(主としてCOやCO2のような無機物また
はCH4のような低級の有機物)の形をとっている14Cに関
しては、酸化してすべてを14CO2の形にし、吸収または
吸着により固定して廃ガスから除去することが提案され
た(特開昭56−84597)。 CO2の固定には、アルカリ性物質との反応やモレキュラ
ーシーブへの吸着など多くの方法があるが、最も除去率
が高く、かつ生成物も安全で安定なのが、水酸化バリウ
ムBa(OH)2・8H2Oとの化学反応によるものである。 一方、使用ずみイオン交換樹脂(とくに原子力発電所で
発生する「一次系廃樹脂」とよばれるもの)や種々の放
射性廃液(通常は濃縮して固化処理する)中では、放射
性炭素14Cが有機物の形態をとっている可能性がある。
このような廃棄物中の放射性炭素の化学的質量それ自体
は、ごく微量である。 上記の(一次系)廃樹脂を減容する技術は種々提案され
ているが、処理法それ自体が最も安全なものは湿式酸化
分解、とくに過酸化水素による酸化であって、触媒とし
ての鉄イオンおよび(または)クロムイオンの存在下
に、温度約100℃、圧力は常圧で、H2O2を作用させる技
術が確立されている(特開昭57−1446)。 一方、濃縮廃液については、たとえばセメント固化、ア
スファルト固化等が実用化されている。 つまり、いままでは放射性炭素14Cは廃ガス処理の対象
核種でしかなかった。
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような技術を利用し、放射性
廃棄物中の放射性炭素をすべて無機物CO2の形に変えて
分離固定することにより、固化体中に有機形態で残存す
ることのないようにした放射性炭素の処理方法を提供す
ることにある。
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の放射性炭素の処理方法
は、放射性炭素を有機物の形態で含有する放射性廃棄物
に対し、水性媒体中で、水溶性の低級アルコールの共存
と、触媒としての銅イオンおよび(または)鉄イオンの
存在の下に過酸化水素を作用させ、上記放射性炭素含有
有機物および低級アルコールをともに酸化分解すること
により放射性炭素をCO2ガスとして分離し、分離されたC
O2ガスを水酸化バリウムと接触させて炭酸バリウムとし
て固定することからなる。
【作用】
第1図を参照して説明すれば、酸化分解はジャケットつ
きの反応器(1)において行なうのが適当である。処理
の対象とする放射性廃棄物は、前述の一次系廃樹脂、濃
縮廃液のほか、液体用フィルターに捕捉されたクラッド
を再溶解したときに生じた廃液などがある。 低級アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノ
ールなど、低分子量で水溶性のアルコールを意味する。
この種のアルコールは、炭化水素がいわば低度に酸化さ
れた状態にあって、H2O2により容易に酸化されたH2OとC
O2になる。これが放射性炭素を含有する有機物をH2O2
酸化して最終的にH2OとCO2とにする反応に対して、どの
ような機構か明らかでないが、促進作用をもつようであ
る。従ってその使用量は、酸化分解を行なう系に対して
数十〜数百ppmの少量で足りる。 触媒としてのCu2+やFe2+の使用を含め、H2O2による湿式
酸化分解の反応条件は、一次系廃樹脂や濃縮廃液の処理
に関して見出されている好適条件を採用すればよい。代
表的には、触媒の濃度はCu2+:5〜50mmol/lまたはFe2+:5
〜50mmol/l、併用の場合はCu2++Fe2+:5〜50mmol/lであ
り、pHは酸を加えて1〜5に調節する。温度は50℃以上
ほぼ100℃とし、発生した水蒸気はコンデンサー(2)
に導いて凝縮させる。 コンデンサーを通過したガスは、好ましくは予熱器
(3)を通して50〜100℃程度に温度を高め、吸着塔
(4)に送ってBa(OH)2・8H2Oと接触させ、炭酸バリウ
ムBaCO3として固定する。 なお、水酸化バリウム吸着塔出口の廃ガス組成は、放射
能の拡散を防ぐ目的で若干の負圧操作をしているため、
ほとんど空気組成に近く、過酸化水素が分解して生じた
未反応酸素が少量加わっている。 廃ガスは、さらにHEPAフィルター等で処理し、放射能濃
度の基準をみたしていることを確認した上で大気中に放
出する。 酸化分解反応は、一般に系に処理すべき放射性廃棄物を
連続的または断続的に供給し、過酸化水素水を連続的ま
たは断続的に供給し、発生した水蒸気を上記のように凝
縮により除去して濃縮しつつ行なう、半回分式が適当で
ある。ある程度まで濃縮された液は、たとえばセメント
固化法により、すなわちミキサー(5)でポルトランド
セメントと混練してドラム缶(6)に注入し固化させる
方法で固化処理する。アスファルト固化法によって固化
してもよいことはもちろんである。
【実施例】
処理の対象として、原子力発電所から発生したホウ酸3
%濃縮廃液をとりあげた。この濃縮廃液中の放射性炭素
濃度は10-2μCi/mlである。 ジャケット付きで攪拌機をそなえた容積120lの反応容器
を用意し、上記の濃縮廃液100lを入れ、触媒としてFeSO
4・7H2Oを400g投入し、濃硫酸5Kgを添加してpHを3にし
た。 ジャケット加熱により液の温度を100℃に高め、その温
度を維持しながら、あらかじめエチルアルコールを加え
てその濃度を100ppmにした濃縮廃液と、35%過酸化水素
水とを連続的に供給した。供給速度と時間は、エチルア
ルコール添加濃縮廃液が40l/hr×12.5時間、35%過酸化
水素水が3l/hr×15時間である。 反応容器から発生する水蒸気は、コンデンサーで全量を
凝縮させ、分離した。コンデンサーを出たガスは、小塊
状の水酸化バリウムを充填した塔を通してから放出し
た。 この操作により600lの濃縮廃液が酸化分解処理を受け、
100lに濃縮された。濃縮された液中の放射性炭素の濃度
は10-5μCi/mlに低下しており、TOCは1ppm未満であっ
た。水酸化バリウム吸着塔出口のCO2濃度は1ppm未満で
あって、炭素のほぼ完全な固定が行なわれたことが確認
できた。また、凝縮水は放射性物質を実質上含有してい
なかった。
【発明の効果】
本発明により、原子力発電所から発生する放射性廃棄物
とくに一次系廃樹脂や濃縮廃液に含まれている放射性炭
素(主に14C)を、有機物の形態からCO2の形に変えて分
離し、安定なBaCO3の形で固定することにより、減容固
化された廃棄物中に有機物形態の放射性炭素を残存させ
ることなく処理するトータルシステムが完成した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の放射性炭素の処理方法を説明するた
めの、反応容器を中心とする装置構成とフローを示した
概念的な図である。 1…反応容器、2…コンデンサー 3…予熱器、4…吸着塔 5…ミキサー、6…ドラム缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−158497(JP,A) 特開 昭61−104299(JP,A) 特開 昭60−61698(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射性炭素を有機物の形態で含有する放射
    性廃棄物に対し、水性媒体中で、水溶性の低級アルコー
    ルの共存と、触媒としての銅イオンおよび(または)鉄
    イオンの存在の下に過酸化水素を作用させ、上記の放射
    性炭素を含有する有機物および低級アルコールをともに
    酸化分解することにより放射性炭素をCO2ガスとして分
    離し、分離されたCO2ガスを水酸化バリウムと接触させ
    炭酸バリウムとして固定することからなる放射性炭素の
    処理方法。
  2. 【請求項2】放射性炭素を有機物の形で含有する放射性
    廃棄物が、原子力発電所から発生する一次系廃樹脂また
    は各種放射性廃液である請求項1の処理方法。
  3. 【請求項3】Cu2+:5〜50mmol/lおよび(または)Fe2+:5
    〜50mmol/lの存在下、pH:1〜5、温度:50〜100℃の条件
    下に実施する請求項1の処理方法。
  4. 【請求項4】放射性炭素をCO2ガスとして分離除去した
    後の液を、必要によりさらに濃縮して、セメント固化ま
    たはアスファルト固化により処理する工程を付加した請
    求項1の処理方法。
JP1110883A 1989-04-28 1989-04-28 放射性炭素の処理方法 Expired - Lifetime JPH0752238B2 (ja)

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JPH02287299A JPH02287299A (ja) 1990-11-27
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