JPH07300538A - 親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫 - Google Patents
親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫Info
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- JPH07300538A JPH07300538A JP11771594A JP11771594A JPH07300538A JP H07300538 A JPH07300538 A JP H07300538A JP 11771594 A JP11771594 A JP 11771594A JP 11771594 A JP11771594 A JP 11771594A JP H07300538 A JPH07300538 A JP H07300538A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】密度0.90〜0.965g/ml、MI0.
01〜1.0g/10分、ノルマルヘキサン抽出分10
%以下のエチレン系重合体の粉粒体の表面近傍に、次
式:Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COON
a(m=13〜18,n=3〜6)のナトリウム塩、防
カビ剤(チアベンダゾール)、消臭剤(フラボノイ
ド)、および/または平均粒径0.1〜10μmの多孔
質無機粉体を高濃度に存在させた粉粒体からの焼結体、
その製法、該焼結体を構造の一部とする高湿度チルド室
およびそれを内蔵する冷蔵庫、該高湿度チルド室または
冷蔵庫を利用する食品の保存方法。 【効果】焼結体はコストが低く、機械的強度、柔軟性、
可撓性、親水性効果の持続性、安全性が高く、かつ防カ
ビ性、消臭性およびそれらの持続性にすぐれており、食
品の保存に用いる高湿度チルド室の材料として好適であ
る。
01〜1.0g/10分、ノルマルヘキサン抽出分10
%以下のエチレン系重合体の粉粒体の表面近傍に、次
式:Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COON
a(m=13〜18,n=3〜6)のナトリウム塩、防
カビ剤(チアベンダゾール)、消臭剤(フラボノイ
ド)、および/または平均粒径0.1〜10μmの多孔
質無機粉体を高濃度に存在させた粉粒体からの焼結体、
その製法、該焼結体を構造の一部とする高湿度チルド室
およびそれを内蔵する冷蔵庫、該高湿度チルド室または
冷蔵庫を利用する食品の保存方法。 【効果】焼結体はコストが低く、機械的強度、柔軟性、
可撓性、親水性効果の持続性、安全性が高く、かつ防カ
ビ性、消臭性およびそれらの持続性にすぐれており、食
品の保存に用いる高湿度チルド室の材料として好適であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性透湿性多孔質オ
レフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫に
関し、より詳しくは高含水性食品の保存に効果的な高湿
度チルド室に特に適した親水性透湿性多孔質オレフィン
系重合体焼結体およびその製法、該焼結体を構造の一部
とする高湿度チルド室、それを内蔵する冷蔵庫および前
記高湿度チルド室または冷蔵庫を利用する食品の保存方
法に関する。
レフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫に
関し、より詳しくは高含水性食品の保存に効果的な高湿
度チルド室に特に適した親水性透湿性多孔質オレフィン
系重合体焼結体およびその製法、該焼結体を構造の一部
とする高湿度チルド室、それを内蔵する冷蔵庫および前
記高湿度チルド室または冷蔵庫を利用する食品の保存方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系重合体、例えばエチレン系
重合体の粉体を焼結して製造した多孔質焼結体は通気性
を有するため、従来、シート、板、パイプ、棒、成形体
としてフィルター、吸収材、緩衝材、担体、起泡材、散
気材等として利用されてきた。しかしながら、エチレン
系重合体は疎水性であるので、親水性が要求される用
途、例えば透湿フィルター、水または極性溶液中で用い
る起泡材や担体では機能を発現せず、改良が望まれてい
た。
重合体の粉体を焼結して製造した多孔質焼結体は通気性
を有するため、従来、シート、板、パイプ、棒、成形体
としてフィルター、吸収材、緩衝材、担体、起泡材、散
気材等として利用されてきた。しかしながら、エチレン
系重合体は疎水性であるので、親水性が要求される用
途、例えば透湿フィルター、水または極性溶液中で用い
る起泡材や担体では機能を発現せず、改良が望まれてい
た。
【0003】エチレン系樹脂から製造した多孔質焼結体
に親水性を付与する方法としては、例えば特開昭57−
109837号公報に開示されているような、ポリオレ
フィン系樹脂からなる焼結多孔体をスルホン化する方法
があるが、発煙硫酸、無水硫酸、熱濃硫酸、クロロスル
ホン酸、三酸化イオウ等をスルホン化剤として使用する
ため、コストアップとなるだけでなく、作業環境が悪化
し、しかもできあがった多孔体は強酸で劣化し、機械的
強度が低い。このため、この劣化を防ぐためには高密度
ポリエチレンを素材として選択しなければならないが、
柔軟性や可撓性等が要求される場合には前記素材では対
処できず、機械的強度の低下を犠牲にして中低密度ポリ
エチレンを用いるしか方法がなかった。上記の特開昭5
7−109837号公報には別の親水化方法として、ア
ルコール等の水溶性液体を用いて予め多孔体表面を濡ら
す方法、界面活性剤で処理する方法等が挙げられている
が、これらは一時的なものであり、抜本的解決には至っ
ていないことは、上記公報にも言及されている。
に親水性を付与する方法としては、例えば特開昭57−
109837号公報に開示されているような、ポリオレ
フィン系樹脂からなる焼結多孔体をスルホン化する方法
があるが、発煙硫酸、無水硫酸、熱濃硫酸、クロロスル
ホン酸、三酸化イオウ等をスルホン化剤として使用する
ため、コストアップとなるだけでなく、作業環境が悪化
し、しかもできあがった多孔体は強酸で劣化し、機械的
強度が低い。このため、この劣化を防ぐためには高密度
ポリエチレンを素材として選択しなければならないが、
柔軟性や可撓性等が要求される場合には前記素材では対
処できず、機械的強度の低下を犠牲にして中低密度ポリ
エチレンを用いるしか方法がなかった。上記の特開昭5
7−109837号公報には別の親水化方法として、ア
ルコール等の水溶性液体を用いて予め多孔体表面を濡ら
す方法、界面活性剤で処理する方法等が挙げられている
が、これらは一時的なものであり、抜本的解決には至っ
ていないことは、上記公報にも言及されている。
【0004】一方、上記の多孔体を使用した高湿度チル
ド室およびそれを内蔵した冷蔵庫は公知であるが、それ
らの多孔体はコストが高いか、または親水性の持続性に
問題があり、また柔軟性が要求される場合に対処でき
ず、これらの解決が望まれていた。
ド室およびそれを内蔵した冷蔵庫は公知であるが、それ
らの多孔体はコストが高いか、または親水性の持続性に
問題があり、また柔軟性が要求される場合に対処でき
ず、これらの解決が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はこの
ような状況を考慮し、コストが低く、機械的強度が高
く、柔軟性および可撓性にすぐれ、かつ親水性効果の持
続性および安全性が高い親水性透湿性多孔質オレフィン
系重合体焼結体、上記のすぐれた特性に加え、さらに防
カビ性および消臭性にすぐれ、しかもそれらの持続性の
高い親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体、お
よびそれらの製法の提供、ならびに該焼結体を構造の一
部とする高湿度チルド室およびそれを内蔵する冷蔵庫の
提供を課題とする。また、本発明はこれらの高湿度チル
ド室または冷蔵庫を利用する食品、特に高含水性食品の
保存方法を提供することを課題とする。
ような状況を考慮し、コストが低く、機械的強度が高
く、柔軟性および可撓性にすぐれ、かつ親水性効果の持
続性および安全性が高い親水性透湿性多孔質オレフィン
系重合体焼結体、上記のすぐれた特性に加え、さらに防
カビ性および消臭性にすぐれ、しかもそれらの持続性の
高い親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体、お
よびそれらの製法の提供、ならびに該焼結体を構造の一
部とする高湿度チルド室およびそれを内蔵する冷蔵庫の
提供を課題とする。また、本発明はこれらの高湿度チル
ド室または冷蔵庫を利用する食品、特に高含水性食品の
保存方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オレフィ
ン系重合体焼結体への親水性付与のために界面活性剤を
使用した場合、従来、その効果は一時的で、持続性は不
十分とされてきたが、数多くの界面活性剤について実験
を行い検討したところ、これまでこのような目的に使用
されたことのない特定の界面活性剤を、特定のオレフィ
ン系重合体からなる粉粒体の表面近傍に高濃度にソーキ
ングさせることにより、上記の本発明の課題が解決でき
ることを見出し、併せて、高湿度チルド室用オレフィン
系重合体焼結体に要求される安全性(人体に無害である
こと)および高湿度下での消臭性について、数多くの物
質の中から、特定の殺菌剤および消臭剤がその効果持続
性および安全性においてすぐれていることを見出し、さ
らに検討を重ね本発明を完成させた。
ン系重合体焼結体への親水性付与のために界面活性剤を
使用した場合、従来、その効果は一時的で、持続性は不
十分とされてきたが、数多くの界面活性剤について実験
を行い検討したところ、これまでこのような目的に使用
されたことのない特定の界面活性剤を、特定のオレフィ
ン系重合体からなる粉粒体の表面近傍に高濃度にソーキ
ングさせることにより、上記の本発明の課題が解決でき
ることを見出し、併せて、高湿度チルド室用オレフィン
系重合体焼結体に要求される安全性(人体に無害である
こと)および高湿度下での消臭性について、数多くの物
質の中から、特定の殺菌剤および消臭剤がその効果持続
性および安全性においてすぐれていることを見出し、さ
らに検討を重ね本発明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明は、密度0.90〜0.
965g/ml、メルトインデックス0.01〜1.0
g/10分、ノルマルヘキサン抽出分10重量%以下の
オレフィン系重合体からなる粉粒体100重量部の表面
近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム(以下、式1のナ
トリウム塩とも記載する)1.5〜2.5重量部を高濃
度にソーキングさせた粉粒体を焼結して得られる親水性
透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体に関する。
965g/ml、メルトインデックス0.01〜1.0
g/10分、ノルマルヘキサン抽出分10重量%以下の
オレフィン系重合体からなる粉粒体100重量部の表面
近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム(以下、式1のナ
トリウム塩とも記載する)1.5〜2.5重量部を高濃
度にソーキングさせた粉粒体を焼結して得られる親水性
透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体に関する。
【0008】本発明はまた、上記オレフィン系重合体か
らなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリウ
ム塩1.5〜2.5重量部と防カビ剤および消臭剤の一
方または両方を高濃度にソーキングさせた粉粒体を焼結
して得られる親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼
結体に関する。
らなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリウ
ム塩1.5〜2.5重量部と防カビ剤および消臭剤の一
方または両方を高濃度にソーキングさせた粉粒体を焼結
して得られる親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼
結体に関する。
【0009】また、本発明は、上記オレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリ
ウム塩1.5〜2.5重量部と防カビ剤0.1〜0.8
重量部を高濃度にソーキングさせ、消臭剤0.1〜2.
5重量部を吸着させた平均粒径0.1〜10μmの多孔
質無機粉体0.1〜10重量部を付着・埋没させた粉粒
体を焼結して得られる親水性透湿性多孔質オレフィン系
重合体焼結体に関する。
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリ
ウム塩1.5〜2.5重量部と防カビ剤0.1〜0.8
重量部を高濃度にソーキングさせ、消臭剤0.1〜2.
5重量部を吸着させた平均粒径0.1〜10μmの多孔
質無機粉体0.1〜10重量部を付着・埋没させた粉粒
体を焼結して得られる親水性透湿性多孔質オレフィン系
重合体焼結体に関する。
【0010】さらに、本発明は、上記オレフィン系重合
体からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナト
リウム塩1.5〜2.5重量部と消臭剤0.1〜2.5
重量部を高濃度にソーキングさせ、防カビ剤0.1〜
0.8重量部を吸着させた平均粒径0.1〜10μmの
多孔質無機粉体0.1〜10重量部を付着・埋没させた
粉粒体を焼結して得られる親水性透湿性多孔質オレフィ
ン系重合体焼結体に関する。
体からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナト
リウム塩1.5〜2.5重量部と消臭剤0.1〜2.5
重量部を高濃度にソーキングさせ、防カビ剤0.1〜
0.8重量部を吸着させた平均粒径0.1〜10μmの
多孔質無機粉体0.1〜10重量部を付着・埋没させた
粉粒体を焼結して得られる親水性透湿性多孔質オレフィ
ン系重合体焼結体に関する。
【0011】また、本発明は、上記オレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリ
ウム塩1.5〜2.5重量部と、必要に応じて防カビ剤
および消臭剤の一方または両方を高濃度にソーキングさ
せ、平均粒径0.1〜10μmの多孔質無機粉体0.1
〜10重量部を付着・埋没させた粉粒体を焼結して得ら
れる親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体に関
する。
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に式1のナトリ
ウム塩1.5〜2.5重量部と、必要に応じて防カビ剤
および消臭剤の一方または両方を高濃度にソーキングさ
せ、平均粒径0.1〜10μmの多孔質無機粉体0.1
〜10重量部を付着・埋没させた粉粒体を焼結して得ら
れる親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体に関
する。
【0012】本発明においてオレフィン系重合体は上記
の物性値を有する、エチレンもしくはプロピレン単独ま
たはエチレンもしくはプロピレンと他のα−オレフィン
との共重合体である。α−オレフィンとしてはエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1、デセン−1、4−メチル−ペンテン−1等があ
り、これらに酢酸ビニル、アクリル酸エステル、スチレ
ン等のビニルモノマーを重合体の性質を損なわない範囲
で共重合させたものであってもよい。オレフィン系重合
体の重合方法としては、チーグラー系触媒、クロム系触
媒、モリブデン系触媒、フリーラジカル発生剤等の存在
下、高圧(500気圧以上)、中圧(80〜300気
圧)または低圧(0〜80気圧)下で行われる、スラリ
ー重合法、気相重合法、高温溶融重合法等を挙げること
ができる。
の物性値を有する、エチレンもしくはプロピレン単独ま
たはエチレンもしくはプロピレンと他のα−オレフィン
との共重合体である。α−オレフィンとしてはエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1、デセン−1、4−メチル−ペンテン−1等があ
り、これらに酢酸ビニル、アクリル酸エステル、スチレ
ン等のビニルモノマーを重合体の性質を損なわない範囲
で共重合させたものであってもよい。オレフィン系重合
体の重合方法としては、チーグラー系触媒、クロム系触
媒、モリブデン系触媒、フリーラジカル発生剤等の存在
下、高圧(500気圧以上)、中圧(80〜300気
圧)または低圧(0〜80気圧)下で行われる、スラリ
ー重合法、気相重合法、高温溶融重合法等を挙げること
ができる。
【0013】本発明において用いられるオレフィン系重
合体は密度が0.90〜0.965g/mlの範囲であ
るが、密度が0.90g/ml未満であると、機械的強
度が低下し、また焼結体の細孔部が融着して通気性、透
湿性が悪化し、望ましくなく、密度が0.965g/m
lを越えると結晶性が高く、融点も高いので、式1のナ
トリウム塩のソーキングが十分に行われず、親水性の発
現が不十分となり、望ましくない。また、上記オレフィ
ン系重合体のメルトインデックスは0.01〜1.0g
/10分であるが、0.01g/10分未満であると、
式1のナトリウム塩の混練が十分に行われず、親水性が
発現せず、防カビ剤や消臭剤の配合が非常に困難とな
り、望ましくなく、1.0g/10分を越えると、機械
的強度が低下し、また焼結体の細孔部が融着して通気
性、透湿性が悪化し、望ましくない。さらに、本発明に
おいて用いられるオレフィン系重合体はノルマルヘキサ
ン抽出分が10重量%以下であるが、これが10重量%
を越えると、焼結体から臭気が発生し、また焼結体の表
面が融着して通気性、透湿性がなくなり、望ましくな
い。
合体は密度が0.90〜0.965g/mlの範囲であ
るが、密度が0.90g/ml未満であると、機械的強
度が低下し、また焼結体の細孔部が融着して通気性、透
湿性が悪化し、望ましくなく、密度が0.965g/m
lを越えると結晶性が高く、融点も高いので、式1のナ
トリウム塩のソーキングが十分に行われず、親水性の発
現が不十分となり、望ましくない。また、上記オレフィ
ン系重合体のメルトインデックスは0.01〜1.0g
/10分であるが、0.01g/10分未満であると、
式1のナトリウム塩の混練が十分に行われず、親水性が
発現せず、防カビ剤や消臭剤の配合が非常に困難とな
り、望ましくなく、1.0g/10分を越えると、機械
的強度が低下し、また焼結体の細孔部が融着して通気
性、透湿性が悪化し、望ましくない。さらに、本発明に
おいて用いられるオレフィン系重合体はノルマルヘキサ
ン抽出分が10重量%以下であるが、これが10重量%
を越えると、焼結体から臭気が発生し、また焼結体の表
面が融着して通気性、透湿性がなくなり、望ましくな
い。
【0014】なお、本明細書において、密度はJIS
K7112に、メルトインデックスはJIS K676
0−1976の規定に従って決定される。また、ノルマ
ルヘキサン抽出分は、ノルマルヘキサン300mlをガ
ラス容器に入れ、50℃に加熱し、この中に厚さ40μ
mのフィルムサンプルを短冊状に切断したもの3gを投
入し、2時間放置した後、フィルムサンプルを取り出し
て重量を測定し、以下の式に従って計算される値であ
る。 ノルマルヘキサン抽出分(重量%)=〔最初のフィルム
重量(g)−ヘキサン抽出後のフィルム重量(g)〕/
最初のフィルム重量(g)×100
K7112に、メルトインデックスはJIS K676
0−1976の規定に従って決定される。また、ノルマ
ルヘキサン抽出分は、ノルマルヘキサン300mlをガ
ラス容器に入れ、50℃に加熱し、この中に厚さ40μ
mのフィルムサンプルを短冊状に切断したもの3gを投
入し、2時間放置した後、フィルムサンプルを取り出し
て重量を測定し、以下の式に従って計算される値であ
る。 ノルマルヘキサン抽出分(重量%)=〔最初のフィルム
重量(g)−ヘキサン抽出後のフィルム重量(g)〕/
最初のフィルム重量(g)×100
【0015】なお、上記オレフィン系重合体からなる粉
粒体は、焼結可能であれば、その粒径範囲は特に限定さ
れないが、平均粒径が10μm以上、1cm以下である
ことが好ましい。これは、10μm未満であると、透湿
性や通気性が悪化し、1cmを越えると熱伝導性が悪化
し、焼結が困難となる場合があるためである。また、高
湿度チルド室やそれを内蔵した冷蔵庫に使用する焼結体
の場合、粉粒体の平均粒径は100μm前後であること
が望ましい。
粒体は、焼結可能であれば、その粒径範囲は特に限定さ
れないが、平均粒径が10μm以上、1cm以下である
ことが好ましい。これは、10μm未満であると、透湿
性や通気性が悪化し、1cmを越えると熱伝導性が悪化
し、焼結が困難となる場合があるためである。また、高
湿度チルド室やそれを内蔵した冷蔵庫に使用する焼結体
の場合、粉粒体の平均粒径は100μm前後であること
が望ましい。
【0016】次に、本発明において用いられるカルボキ
シル化ポリオキシエチレンアルキルエーテルナトリウム
は上記式1で表される界面活性剤である。式1中のmが
13未満であると親水性効果の持続性が不十分であり、
18を越えると親水性効果が不十分となり、望ましくな
く、また、nが3未満であると親水性効果が不十分であ
り、6を越えると親水性効果の持続性が不十分となり望
ましくない。上記式1のナトリウム塩はオレフィン系重
合体100重量部に対して1.5〜2.5重量部で使用
されるが、これが1.5重量部未満であると親水性効果
が不十分となり、2.5重量部を越えると防カビ剤や消
臭剤のブリーディングを引き起し、これらの添加剤の効
果を低減させ、望ましくない。なお、上記ナトリウム塩
のような界面活性剤が焼結体に親水性持続効果を付与す
ることは、今まで報告されておらず、本発明者等が初め
て見出したものである。
シル化ポリオキシエチレンアルキルエーテルナトリウム
は上記式1で表される界面活性剤である。式1中のmが
13未満であると親水性効果の持続性が不十分であり、
18を越えると親水性効果が不十分となり、望ましくな
く、また、nが3未満であると親水性効果が不十分であ
り、6を越えると親水性効果の持続性が不十分となり望
ましくない。上記式1のナトリウム塩はオレフィン系重
合体100重量部に対して1.5〜2.5重量部で使用
されるが、これが1.5重量部未満であると親水性効果
が不十分となり、2.5重量部を越えると防カビ剤や消
臭剤のブリーディングを引き起し、これらの添加剤の効
果を低減させ、望ましくない。なお、上記ナトリウム塩
のような界面活性剤が焼結体に親水性持続効果を付与す
ることは、今まで報告されておらず、本発明者等が初め
て見出したものである。
【0017】本発明において用いられる防カビ剤とし
て、硫黄化合物、臭素化合物、アニリン誘導体およびチ
アベンダゾール系化合物を挙げることができ、例えば、
N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、
N−ジメチル−N’−フェノール−N’−(フルオロジ
クロロメチルチオ)−スルファミド、10,10’−オ
キシビスフェノキシアルジン、2−ピリジンチオール−
1−オキシド(金属塩)、4−メトキシトリフルオロイ
ソフタロニトリル、4−エトキシトリフルオロイソフタ
ロニトリル、テトラフルオロイソフタル酸、ヒノキチオ
ール(塩)等がある。これらの中でチアベンダゾール系
化合物が好ましく、特に次式: で表される2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾー
ルは、防カビ効果およびその持続性にすぐれ、1987
年に食品添加物として厚生省の認可を受け、極めて高い
安全性が保証されており、好ましい。本発明において、
防カビ剤の配合量はオレフィン系重合体100重量部に
対して0.1〜0.8重量部であることが望ましい。
0.1重量部未満であると、防カビ効果が不十分であ
り、0.8重量部を越えて配合しても防カビ効果の向上
は望めず、コストアップとなり、また焼結体の表面にブ
リードすることがある。
て、硫黄化合物、臭素化合物、アニリン誘導体およびチ
アベンダゾール系化合物を挙げることができ、例えば、
N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、
N−ジメチル−N’−フェノール−N’−(フルオロジ
クロロメチルチオ)−スルファミド、10,10’−オ
キシビスフェノキシアルジン、2−ピリジンチオール−
1−オキシド(金属塩)、4−メトキシトリフルオロイ
ソフタロニトリル、4−エトキシトリフルオロイソフタ
ロニトリル、テトラフルオロイソフタル酸、ヒノキチオ
ール(塩)等がある。これらの中でチアベンダゾール系
化合物が好ましく、特に次式: で表される2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾー
ルは、防カビ効果およびその持続性にすぐれ、1987
年に食品添加物として厚生省の認可を受け、極めて高い
安全性が保証されており、好ましい。本発明において、
防カビ剤の配合量はオレフィン系重合体100重量部に
対して0.1〜0.8重量部であることが望ましい。
0.1重量部未満であると、防カビ効果が不十分であ
り、0.8重量部を越えて配合しても防カビ効果の向上
は望めず、コストアップとなり、また焼結体の表面にブ
リードすることがある。
【0018】本発明において、消臭剤とは、フラボノイ
ド系化合物、テルペン系化合物(フィトンチッド)、木
酢成分等の有機化合物であり、オレフィン系重合体にソ
ーキングされ得るものである。フラボノイド系化合物が
本発明において好ましい。また、本発明における消臭剤
は、上記化合物を成分として含有する植物、例えば茶
樹、山茶花、椿、サカキ、ヒサカキ等のツバキ科植物、
月桂樹、肉桂、クスノキ等のクスノキ科植物、サクラソ
ウ属、ポプラ属、ズミノキ、モクセイソウ、ヤマモモ、
マツ属、ユーカリ属、ウルシ属、ザボン、レモン等の草
花の全草、花、樹木の材、心材、葉、果実の果皮等から
抽出されたものであってよい。上記消臭剤はオレフィン
系重合体100重量部に対して0.1〜2.5重量部配
合することが望ましい。0.1重量部未満であると、消
臭効果が不十分であり、2.5重量部を越えると、焼結
体の表面にブリードし、機械的強度が低下することがあ
る。
ド系化合物、テルペン系化合物(フィトンチッド)、木
酢成分等の有機化合物であり、オレフィン系重合体にソ
ーキングされ得るものである。フラボノイド系化合物が
本発明において好ましい。また、本発明における消臭剤
は、上記化合物を成分として含有する植物、例えば茶
樹、山茶花、椿、サカキ、ヒサカキ等のツバキ科植物、
月桂樹、肉桂、クスノキ等のクスノキ科植物、サクラソ
ウ属、ポプラ属、ズミノキ、モクセイソウ、ヤマモモ、
マツ属、ユーカリ属、ウルシ属、ザボン、レモン等の草
花の全草、花、樹木の材、心材、葉、果実の果皮等から
抽出されたものであってよい。上記消臭剤はオレフィン
系重合体100重量部に対して0.1〜2.5重量部配
合することが望ましい。0.1重量部未満であると、消
臭効果が不十分であり、2.5重量部を越えると、焼結
体の表面にブリードし、機械的強度が低下することがあ
る。
【0019】本発明において多孔質無機粉体とは、クリ
ストバライト、ゼオライト、シリカゲル、アルミナゲ
ル、シリカアルミナゲル、シリカマグネシウムゲル、ハ
イドロタルサイト、ドーソナイト、フライアッシュ、バ
ーミキュライト、パリゴルスカイト、アタパルジャイ
ト、セピオライト、モルデナイト、クリノブチロライ
ト、チャバサイト、トバモライト、ブランダイト、アフ
ィライト、ゾノトライト、ジャイロライト、シラス発泡
体、サンゴ微粉末、酸性白土、鹿沼土、アロフェン、大
谷石、麦飯石、パーライト、木炭粉等であり、これらに
は硫酸第一鉄、塩化第一鉄もしくは硝酸第一鉄等の鉄
(II)化合物、L−アスコルビン酸、抗菌性金属イオ
ン等が添加されてもよい。本発明における多孔質無機粉
体としては、機械的強度の向上や防カビ性/消臭性持続
効果の点で、クリストバライト、ゼオライトおよびシリ
カゲルが特に好ましい。本発明において上記多孔質無機
粉体を用いる場合のその配合量はオレフィン系重合体1
00重量部に対して0.1〜10重量部である。0.1
重量部未満であると、多孔質無機粉体の内部および表面
に吸着または吸蔵されるカルボキシル化ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルナトリウム、防カビ剤または消臭
剤の量が少なくなり、効果の持続性があまり発現せず、
0.1重量部未満という微量を手間とコストをかけて配
合する意味がなく、また、10重量部を越える量を配合
すると、樹脂量(オレフィン系重合体の量)る対して無
機粉体量が多くなりすぎ、樹脂粉粒体の表面近傍は無機
粉体でほぼ全体が被覆され、温度を上昇させて焼結しよ
うとしても、樹脂分が表面近傍には存在しないので、焼
結体が製造できず、望ましくない。
ストバライト、ゼオライト、シリカゲル、アルミナゲ
ル、シリカアルミナゲル、シリカマグネシウムゲル、ハ
イドロタルサイト、ドーソナイト、フライアッシュ、バ
ーミキュライト、パリゴルスカイト、アタパルジャイ
ト、セピオライト、モルデナイト、クリノブチロライ
ト、チャバサイト、トバモライト、ブランダイト、アフ
ィライト、ゾノトライト、ジャイロライト、シラス発泡
体、サンゴ微粉末、酸性白土、鹿沼土、アロフェン、大
谷石、麦飯石、パーライト、木炭粉等であり、これらに
は硫酸第一鉄、塩化第一鉄もしくは硝酸第一鉄等の鉄
(II)化合物、L−アスコルビン酸、抗菌性金属イオ
ン等が添加されてもよい。本発明における多孔質無機粉
体としては、機械的強度の向上や防カビ性/消臭性持続
効果の点で、クリストバライト、ゼオライトおよびシリ
カゲルが特に好ましい。本発明において上記多孔質無機
粉体を用いる場合のその配合量はオレフィン系重合体1
00重量部に対して0.1〜10重量部である。0.1
重量部未満であると、多孔質無機粉体の内部および表面
に吸着または吸蔵されるカルボキシル化ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルナトリウム、防カビ剤または消臭
剤の量が少なくなり、効果の持続性があまり発現せず、
0.1重量部未満という微量を手間とコストをかけて配
合する意味がなく、また、10重量部を越える量を配合
すると、樹脂量(オレフィン系重合体の量)る対して無
機粉体量が多くなりすぎ、樹脂粉粒体の表面近傍は無機
粉体でほぼ全体が被覆され、温度を上昇させて焼結しよ
うとしても、樹脂分が表面近傍には存在しないので、焼
結体が製造できず、望ましくない。
【0020】本発明において多孔質無機粉体を使用する
と、親水性、防カビ性、消臭性の効果が持続されるとと
もに、焼結体の機械的強度が顕著に改善される。これ
は、多孔質無機粉体が式1のナトリウム塩(界面活性
剤)、防カビ剤および消臭剤を吸蔵し、急激なブリーデ
ィングを防止し、徐々にそれらを放出することにより、
それぞれの効果の持続性が保持されると考えられる。従
って、本発明において、防カビ剤および/または消臭剤
と多孔質無機粉体とを併用する場合、防カビおよび/ま
たは消臭効果の持続性が高まり、また、多孔質無機粉体
自身も脱臭効果を持つので、さらに消臭効果は増加する
ものである。さらに、多孔質無機粉体は防カビ剤および
消臭剤のブリーディングを防止するので、ブリーディン
グによる焼結の失敗が回避できる。
と、親水性、防カビ性、消臭性の効果が持続されるとと
もに、焼結体の機械的強度が顕著に改善される。これ
は、多孔質無機粉体が式1のナトリウム塩(界面活性
剤)、防カビ剤および消臭剤を吸蔵し、急激なブリーデ
ィングを防止し、徐々にそれらを放出することにより、
それぞれの効果の持続性が保持されると考えられる。従
って、本発明において、防カビ剤および/または消臭剤
と多孔質無機粉体とを併用する場合、防カビおよび/ま
たは消臭効果の持続性が高まり、また、多孔質無機粉体
自身も脱臭効果を持つので、さらに消臭効果は増加する
ものである。さらに、多孔質無機粉体は防カビ剤および
消臭剤のブリーディングを防止するので、ブリーディン
グによる焼結の失敗が回避できる。
【0021】本発明における多孔質無機粉体は平均粒径
0.1〜10μmである。0.1μm未満ではそれらが
凝集し、均一に粉粒体の表面近傍に付着・埋没させるこ
とができず、10μmを越えると大部分が粉粒体の表面
に付着するのみで、内部に埋没されず、多孔質無機粉体
に吸着させた防カビ剤および/または消臭剤、または多
孔質無機粉体自身の効果が発現せず、望ましくない。ま
た、この多孔質無機粉体の平均粒径は上記のオレフィン
系重合体からなる粉粒体の平均粒径の10分の1以下で
あることが望ましい。これは10分の1を越えると、多
孔質無機粉体の埋没される割合が低くなって、表面に大
部分が存在するようになり、焼結時にオレフィン系重合
体同士の融着が妨害され、望ましくないことによる。
0.1〜10μmである。0.1μm未満ではそれらが
凝集し、均一に粉粒体の表面近傍に付着・埋没させるこ
とができず、10μmを越えると大部分が粉粒体の表面
に付着するのみで、内部に埋没されず、多孔質無機粉体
に吸着させた防カビ剤および/または消臭剤、または多
孔質無機粉体自身の効果が発現せず、望ましくない。ま
た、この多孔質無機粉体の平均粒径は上記のオレフィン
系重合体からなる粉粒体の平均粒径の10分の1以下で
あることが望ましい。これは10分の1を越えると、多
孔質無機粉体の埋没される割合が低くなって、表面に大
部分が存在するようになり、焼結時にオレフィン系重合
体同士の融着が妨害され、望ましくないことによる。
【0022】本発明において、式1のナトリウム塩(界
面活性剤)および/または防カビ剤および/または消臭
剤をオレフィン系重合体からなる粉粒体の表面近傍に高
濃度にソーキングさせる方法としては、ソーキングさせ
る上記物質を上記粉粒体にスプレーし、70〜105℃
の温度範囲で静置するか、またはこの温度範囲でスタテ
ィックミキサー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等に
より攪拌する方法がある。なお、式1のナトリウム塩の
ソーキングと防カビ剤および/または消臭剤のソーキン
グが行われる場合、それらは同時に、または別々に行わ
れ得る。なお、別々に行われる場合、その順序は問わな
いが、式1のナトリウム塩は防カビ剤や消臭剤のソーキ
ングを促進するため、好ましくは式1のナトリウム塩の
ソーキングが先に行われる。
面活性剤)および/または防カビ剤および/または消臭
剤をオレフィン系重合体からなる粉粒体の表面近傍に高
濃度にソーキングさせる方法としては、ソーキングさせ
る上記物質を上記粉粒体にスプレーし、70〜105℃
の温度範囲で静置するか、またはこの温度範囲でスタテ
ィックミキサー、タンブラー、ヘンシェルミキサー等に
より攪拌する方法がある。なお、式1のナトリウム塩の
ソーキングと防カビ剤および/または消臭剤のソーキン
グが行われる場合、それらは同時に、または別々に行わ
れ得る。なお、別々に行われる場合、その順序は問わな
いが、式1のナトリウム塩は防カビ剤や消臭剤のソーキ
ングを促進するため、好ましくは式1のナトリウム塩の
ソーキングが先に行われる。
【0023】本発明において、界面活性剤は粉粒体の表
面近傍に高濃度にソーキングされており、粉粒体の内部
には非常に低濃度にしか存在しないので、通常の混練方
式により混ぜる場合に比べ、焼結体に対し界面活性剤が
効率よく作用するため、コストが低下し、得られる焼結
体は親水性や透湿性が高く、しかもその持続性にすぐれ
ている。また、防カビ剤および/または消臭剤をさらに
ソーキングさせた場合、より効率のよい防カビおよび/
または消臭効果が得られ、それらの持続性がすぐれてい
る。
面近傍に高濃度にソーキングされており、粉粒体の内部
には非常に低濃度にしか存在しないので、通常の混練方
式により混ぜる場合に比べ、焼結体に対し界面活性剤が
効率よく作用するため、コストが低下し、得られる焼結
体は親水性や透湿性が高く、しかもその持続性にすぐれ
ている。また、防カビ剤および/または消臭剤をさらに
ソーキングさせた場合、より効率のよい防カビおよび/
または消臭効果が得られ、それらの持続性がすぐれてい
る。
【0024】多孔質無機粉体単独または防カビ剤および
/または消臭剤を吸着させた多孔質無機粉体は、オレフ
ィン系重合体からなる粉粒体と単に混ぜ合わせ、静置し
ただけでは、両者は結合せず、前記粉粒体の表面に弱く
少量付着しているだけであるので、本発明のように、粉
粒体の表面近傍に上記多孔質無機粉体を付着・埋没させ
るためには、例えば、両者をヘンシェルミキサー等の高
速攪拌装置に供給し、粉粒体同士または粉粒体と多孔質
無機粉体とを摩擦および衝突させることにより、粉粒体
の表面を溶融させ、その溶融部に多孔質無機粉体を付着
させ、さらに、摩擦および衝突を継続することにより多
孔質無機粉体を粉粒体の表面近傍に埋没させることが必
要である。また、ソーキング操作と多孔質無機粉体の付
着・埋没操作も、同時に行われても、別々に行われても
よく、別々に行われる場合、その順序は問わない。
/または消臭剤を吸着させた多孔質無機粉体は、オレフ
ィン系重合体からなる粉粒体と単に混ぜ合わせ、静置し
ただけでは、両者は結合せず、前記粉粒体の表面に弱く
少量付着しているだけであるので、本発明のように、粉
粒体の表面近傍に上記多孔質無機粉体を付着・埋没させ
るためには、例えば、両者をヘンシェルミキサー等の高
速攪拌装置に供給し、粉粒体同士または粉粒体と多孔質
無機粉体とを摩擦および衝突させることにより、粉粒体
の表面を溶融させ、その溶融部に多孔質無機粉体を付着
させ、さらに、摩擦および衝突を継続することにより多
孔質無機粉体を粉粒体の表面近傍に埋没させることが必
要である。また、ソーキング操作と多孔質無機粉体の付
着・埋没操作も、同時に行われても、別々に行われても
よく、別々に行われる場合、その順序は問わない。
【0025】なお、本発明において、オレフィン系重合
体からなる粉粒体の表面近傍とは、該粉粒体の表面から
内部に向かって約30容量%の範囲を意味する。従っ
て、本発明においては、大部分の界面活性剤、防カビ
剤、消臭剤および多孔質無機粉体は粉粒体の表面から内
部に向かって約30容量%の範囲に存在しているものと
理解されるべきである。バンバリーミキサー等による加
熱混練方法では、全ての成分がほぼ均等に分散され、本
発明のように表面近傍のみに高濃度で上記物質を存在さ
せることは不可能である。
体からなる粉粒体の表面近傍とは、該粉粒体の表面から
内部に向かって約30容量%の範囲を意味する。従っ
て、本発明においては、大部分の界面活性剤、防カビ
剤、消臭剤および多孔質無機粉体は粉粒体の表面から内
部に向かって約30容量%の範囲に存在しているものと
理解されるべきである。バンバリーミキサー等による加
熱混練方法では、全ての成分がほぼ均等に分散され、本
発明のように表面近傍のみに高濃度で上記物質を存在さ
せることは不可能である。
【0026】本発明の親水性透湿性多孔質オレフィン系
重合体焼結体は、上記したようなオレフィン系重合体か
らなる粉粒体に式1のナトリウム塩、場合により防カビ
剤および/または消臭剤をソーキングした後の粉粒体ま
たはそれらのソーキングおよび多孔質無機粉体(場合に
より防カビ剤および/または消臭剤を吸着)の付着・埋
没後の粉粒体を金型に入れ、室温で0.5〜10kg/
cm2 に加圧し、次に前記粉体を金型に入れたまま、焼
結炉にて使用したオレフィン系重合体の軟化点ないし融
点+5℃の温度範囲に昇温して焼結させることにより製
造される。ここで、焼結温度は、短時間(例えば1〜2
0分)であっても、オレフィン系重合体の融点以上とし
た方が、焼結体の機械的強度が高まり、好ましい。しか
しながら、長時間(例えば30〜60分)、オレフィン
系重合体の融点以上で焼結すると、通気性、透湿性等が
低下し、望ましくない。焼結に要する時間は、焼結体の
厚さ、成分、焼結温度等により適宜決定されるが、通常
1〜60分、望ましくは10〜30分である。
重合体焼結体は、上記したようなオレフィン系重合体か
らなる粉粒体に式1のナトリウム塩、場合により防カビ
剤および/または消臭剤をソーキングした後の粉粒体ま
たはそれらのソーキングおよび多孔質無機粉体(場合に
より防カビ剤および/または消臭剤を吸着)の付着・埋
没後の粉粒体を金型に入れ、室温で0.5〜10kg/
cm2 に加圧し、次に前記粉体を金型に入れたまま、焼
結炉にて使用したオレフィン系重合体の軟化点ないし融
点+5℃の温度範囲に昇温して焼結させることにより製
造される。ここで、焼結温度は、短時間(例えば1〜2
0分)であっても、オレフィン系重合体の融点以上とし
た方が、焼結体の機械的強度が高まり、好ましい。しか
しながら、長時間(例えば30〜60分)、オレフィン
系重合体の融点以上で焼結すると、通気性、透湿性等が
低下し、望ましくない。焼結に要する時間は、焼結体の
厚さ、成分、焼結温度等により適宜決定されるが、通常
1〜60分、望ましくは10〜30分である。
【0027】上記のような本発明の親水性透湿性多孔質
オレフィン系重合体焼結体は、保湿器、加湿器、除湿
器、結露防止器、湿度制御器、熱交換器、散気器、気泡
板、印刷ローラ、濾過材、スタンプ台、浄水用フィルタ
ー、フェルトペン用芯材等として用いられ得るが、特に
防カビ剤や消臭剤を配合したものは高湿度チルド室とし
て好適に使用される。これらの用途において、本発明の
焼結体は、防カビ性および/または消臭性の必要性を考
慮して、防カビ剤や消臭剤を配合したもの、または配合
しなかったものが適宜選択される。なお、本発明の上記
オレフィン系重合体焼結体は、その上に、疎水性通気性
透湿性多孔質膜を置く等、その他の材料と組み合わせて
使用してもよい。従って、本発明はさらに、上記の防カ
ビ剤、消臭剤または多孔質無機粉体を配合した本発明の
オレフィン系重合体焼結体を天井部分、壁面または底面
の少なくとも一部として使用した高湿度チルド室に関す
る。さらに、本発明の焼結体は高湿度チルド室だけでな
く、従来から利用されている冷蔵庫の野菜貯蔵容器(例
えば特公平5−16816号公報に記載のもの)用の親
水性多孔質焼結体として使用することもできる。また、
本発明は上記本発明の高湿度チルド室を内蔵した冷蔵庫
にも関する。
オレフィン系重合体焼結体は、保湿器、加湿器、除湿
器、結露防止器、湿度制御器、熱交換器、散気器、気泡
板、印刷ローラ、濾過材、スタンプ台、浄水用フィルタ
ー、フェルトペン用芯材等として用いられ得るが、特に
防カビ剤や消臭剤を配合したものは高湿度チルド室とし
て好適に使用される。これらの用途において、本発明の
焼結体は、防カビ性および/または消臭性の必要性を考
慮して、防カビ剤や消臭剤を配合したもの、または配合
しなかったものが適宜選択される。なお、本発明の上記
オレフィン系重合体焼結体は、その上に、疎水性通気性
透湿性多孔質膜を置く等、その他の材料と組み合わせて
使用してもよい。従って、本発明はさらに、上記の防カ
ビ剤、消臭剤または多孔質無機粉体を配合した本発明の
オレフィン系重合体焼結体を天井部分、壁面または底面
の少なくとも一部として使用した高湿度チルド室に関す
る。さらに、本発明の焼結体は高湿度チルド室だけでな
く、従来から利用されている冷蔵庫の野菜貯蔵容器(例
えば特公平5−16816号公報に記載のもの)用の親
水性多孔質焼結体として使用することもできる。また、
本発明は上記本発明の高湿度チルド室を内蔵した冷蔵庫
にも関する。
【0028】本発明において高湿度チルド室とは、内容
積0.1〜5m3 の密閉容器であり、天井部分、壁面ま
たは底面の少なくとも一部を、本発明のオレフィン系重
合体焼結体で置換し、容器内外を水分、空気、食品から
の発生ガス等が自由に透過できるようにした食品貯蔵室
を意味する。なお、本発明の高湿度チルド室は全体が本
発明の焼結体で構成することも可能であるが、好ましく
は該焼結体で一部のみを構成し、残りの部分を通常のプ
ラスチックス、例えばポリカーボネート等から構成す
る。この高湿度チルド室は食品を収納し、0〜10℃、
望ましくは0〜1℃に保ち、80〜90%の湿度に保持
することが必要であるが、このためにチルド室外に−2
℃ないし+7℃、望ましくは3〜5℃の冷気を流すこと
が必要である。
積0.1〜5m3 の密閉容器であり、天井部分、壁面ま
たは底面の少なくとも一部を、本発明のオレフィン系重
合体焼結体で置換し、容器内外を水分、空気、食品から
の発生ガス等が自由に透過できるようにした食品貯蔵室
を意味する。なお、本発明の高湿度チルド室は全体が本
発明の焼結体で構成することも可能であるが、好ましく
は該焼結体で一部のみを構成し、残りの部分を通常のプ
ラスチックス、例えばポリカーボネート等から構成す
る。この高湿度チルド室は食品を収納し、0〜10℃、
望ましくは0〜1℃に保ち、80〜90%の湿度に保持
することが必要であるが、このためにチルド室外に−2
℃ないし+7℃、望ましくは3〜5℃の冷気を流すこと
が必要である。
【0029】本発明のオレフィン系重合体焼結体はシー
ト状の形態で高湿度チルド室に適用されることが好まし
く、その場合の厚さおよび面積は特に制限されるもので
はないが、厚さが1〜100μm、特に2〜5μmであ
ることが好ましく、面積が5〜5000cm2 、特に1
00〜500cm2 であることが好ましいが、厚さおよ
び面積はその形状と併せて、高湿度チルド室の容量、食
品の貯蔵量、外側の温度、外側に流通させる冷気量によ
って適宜選択して決定される。
ト状の形態で高湿度チルド室に適用されることが好まし
く、その場合の厚さおよび面積は特に制限されるもので
はないが、厚さが1〜100μm、特に2〜5μmであ
ることが好ましく、面積が5〜5000cm2 、特に1
00〜500cm2 であることが好ましいが、厚さおよ
び面積はその形状と併せて、高湿度チルド室の容量、食
品の貯蔵量、外側の温度、外側に流通させる冷気量によ
って適宜選択して決定される。
【0030】本発明の上記高湿度チルド室および冷蔵庫
には、オレフィン系重合体焼結体として、見掛け比重
0.5〜0.7g/ml、吸水速度2cm以上、水滴吸
収性4秒以下、吸水量25%以上、引張強度30kg/
cm2 以上、引張破断伸び15%以上、曲げ弾性率17
00kg/cm2 以上、曲げ強度35kg/cm2 以
上、透湿度1200g/m2 ・24時間以上、クリープ
変形6mm以下(80℃)および3mm以下(23
℃)、寸法変化率1%以下、気孔率28%以上のものを
使用することが特に好ましい。
には、オレフィン系重合体焼結体として、見掛け比重
0.5〜0.7g/ml、吸水速度2cm以上、水滴吸
収性4秒以下、吸水量25%以上、引張強度30kg/
cm2 以上、引張破断伸び15%以上、曲げ弾性率17
00kg/cm2 以上、曲げ強度35kg/cm2 以
上、透湿度1200g/m2 ・24時間以上、クリープ
変形6mm以下(80℃)および3mm以下(23
℃)、寸法変化率1%以下、気孔率28%以上のものを
使用することが特に好ましい。
【0031】本明細書において上記各種の特性値は以下
の測定方法に準拠して決定される。 見掛け比重:シートより幅70mm、長さ70mmの試
験片を切取り、該試験片の重量(W)と容積(V)を測
定し、次式によって算出する。 見掛け比重(g/cm3 )=W(g)/V(cm3 ) 吸水速度:シートより幅2cm、長さ10cmの試験片
を切取り、該試験片を長手方向に垂直に立て、下端の2
0mmを水中に浸漬する。浸漬開始1分後の試験片中の
上昇水位を読み取り、その値をもって吸水速度とする。 水滴吸収性:シートを水平に置き、スポイトを用いて水
滴を1滴(約50〜60mg)垂らす。その水滴がシー
トに吸収されるまでの時間を計測する。試験箇所はシー
ト全体からほぼ均等に表裏各6ヶ所選ぶ。吸水時間の平
均値を水滴吸収性の値とする。 吸水量:シートより幅70mm、長さ70mmの試験片
を切取り、該試験片の重量を測定後、これを水中に徐々
に浸漬する。水中に約2分間浸漬した後、自然に水がき
れる速さで引上げ、約30秒間保持して水切りした後、
再び重量を測定し、試験片に含まれている水量を次式に
より算出する。 吸水量(%)=〔吸水時重量(g)−吸水前重量
(g)〕/吸水時重量(g)×100 引張強度,引張破断伸び:シートよりJIS K630
1の2号ダンベルを打抜き、これを試験片とする。試験
条件はJIS K7113に準じて行い、チャック間距
離を50mm、引張速度10mm/分とする。試験本数
は最小3本とし、引張強度は引張時の最大強度とする。
なお、規格値はその平均値と最低値を求めるものとす
る。 曲げ弾性率,曲げ強度:シートより幅25mm、長さ1
25mmの試験片を切取り、JIS K7203(硬質
プラスチックの曲げ試験方法)に基づく条件で、スパン
距離30mm、曲げ速度5mm/分で試験を行い、曲げ
強度および曲げ弾性率を求める。試験本数は最小3本と
し、曲げ強度は屈曲時の最大曲げ強度とし、曲げ弾性率
は初期の曲げ弾性率とする。 透湿度:シートより直径約70mmの円板状の試験片を
切取り、JIS Z0208〔防湿包装材料の透湿度試
験方法(カップ法)〕に準拠し、24時間に通過する水
蒸気の重量(g)をシート1m2 あたりに換算した値を
透湿度とする。試験は温度25℃、湿度90%RHの恒
温恒湿条件で行われる。 クリープ変形:シートより幅25mm、長さ136mm
の試験片を切取り、片端をクランプで挟み、クランプか
ら突き出た長さが100mmとなるように設置する。こ
れを、温度23℃、80℃の雰囲気中に24時間放置
し、試験片先端の撓み量をそれぞれ測定する。 寸法変化率:シートを23℃、50%RHで24時間放
置後、縦、横各3点寸法を測定する。これを、−30℃
雰囲気中に3時間放置後、直ちに取り出し、予め寸法を
測定したと同じ箇所の寸法を0.1mmまで測定し、次
式により寸法変化率を求める。また、60℃、3時間の
条件にて同様に寸法変化率を求める。 寸法変化率(%)=〔(試験前寸法)−(試験後寸
法)〕/(試験前寸法)×100 気孔率:上記の方法によって求めた見掛け比重(g/c
m3 )と素材の真比重0.956(g/cm3 )とから
次式によって気孔率を求める。 気孔率(%)=〔真比重(g/cm3 )−見掛け比重
(g/cm3 )〕/真比重(g/cm3 )×100
の測定方法に準拠して決定される。 見掛け比重:シートより幅70mm、長さ70mmの試
験片を切取り、該試験片の重量(W)と容積(V)を測
定し、次式によって算出する。 見掛け比重(g/cm3 )=W(g)/V(cm3 ) 吸水速度:シートより幅2cm、長さ10cmの試験片
を切取り、該試験片を長手方向に垂直に立て、下端の2
0mmを水中に浸漬する。浸漬開始1分後の試験片中の
上昇水位を読み取り、その値をもって吸水速度とする。 水滴吸収性:シートを水平に置き、スポイトを用いて水
滴を1滴(約50〜60mg)垂らす。その水滴がシー
トに吸収されるまでの時間を計測する。試験箇所はシー
ト全体からほぼ均等に表裏各6ヶ所選ぶ。吸水時間の平
均値を水滴吸収性の値とする。 吸水量:シートより幅70mm、長さ70mmの試験片
を切取り、該試験片の重量を測定後、これを水中に徐々
に浸漬する。水中に約2分間浸漬した後、自然に水がき
れる速さで引上げ、約30秒間保持して水切りした後、
再び重量を測定し、試験片に含まれている水量を次式に
より算出する。 吸水量(%)=〔吸水時重量(g)−吸水前重量
(g)〕/吸水時重量(g)×100 引張強度,引張破断伸び:シートよりJIS K630
1の2号ダンベルを打抜き、これを試験片とする。試験
条件はJIS K7113に準じて行い、チャック間距
離を50mm、引張速度10mm/分とする。試験本数
は最小3本とし、引張強度は引張時の最大強度とする。
なお、規格値はその平均値と最低値を求めるものとす
る。 曲げ弾性率,曲げ強度:シートより幅25mm、長さ1
25mmの試験片を切取り、JIS K7203(硬質
プラスチックの曲げ試験方法)に基づく条件で、スパン
距離30mm、曲げ速度5mm/分で試験を行い、曲げ
強度および曲げ弾性率を求める。試験本数は最小3本と
し、曲げ強度は屈曲時の最大曲げ強度とし、曲げ弾性率
は初期の曲げ弾性率とする。 透湿度:シートより直径約70mmの円板状の試験片を
切取り、JIS Z0208〔防湿包装材料の透湿度試
験方法(カップ法)〕に準拠し、24時間に通過する水
蒸気の重量(g)をシート1m2 あたりに換算した値を
透湿度とする。試験は温度25℃、湿度90%RHの恒
温恒湿条件で行われる。 クリープ変形:シートより幅25mm、長さ136mm
の試験片を切取り、片端をクランプで挟み、クランプか
ら突き出た長さが100mmとなるように設置する。こ
れを、温度23℃、80℃の雰囲気中に24時間放置
し、試験片先端の撓み量をそれぞれ測定する。 寸法変化率:シートを23℃、50%RHで24時間放
置後、縦、横各3点寸法を測定する。これを、−30℃
雰囲気中に3時間放置後、直ちに取り出し、予め寸法を
測定したと同じ箇所の寸法を0.1mmまで測定し、次
式により寸法変化率を求める。また、60℃、3時間の
条件にて同様に寸法変化率を求める。 寸法変化率(%)=〔(試験前寸法)−(試験後寸
法)〕/(試験前寸法)×100 気孔率:上記の方法によって求めた見掛け比重(g/c
m3 )と素材の真比重0.956(g/cm3 )とから
次式によって気孔率を求める。 気孔率(%)=〔真比重(g/cm3 )−見掛け比重
(g/cm3 )〕/真比重(g/cm3 )×100
【0032】高湿度チルド室内に水分を多量に含んだ食
品を貯蔵すると、チルド室内の湿度は80%以上に上昇
し、食品は乾燥せず、鮮度を保ち、長期にわたり保存で
きる。しかし、食品中に水分が多過ぎる場合、水分が結
露し、蓋体に付着し、チルド室内の野菜、刺身、ハム等
の食品の上に直接水滴が落下し、食品を損傷させる。し
かしながら、本発明の高湿度チルド室においては、特定
の焼結体を使用しているので、チルド室内の湿度が90
%以上に上昇すると、余分な水分は焼結体内に毛細管現
象で取り込まれ、チルド室外に蒸発させて、チルド室内
を80〜90%の適度な湿度に保つ。一方、チルド室内
の湿度が80%以下に低下した場合には、それまで焼結
体内に吸蔵されていた水分がチルド室内に放出され、室
内の乾燥を防止する。
品を貯蔵すると、チルド室内の湿度は80%以上に上昇
し、食品は乾燥せず、鮮度を保ち、長期にわたり保存で
きる。しかし、食品中に水分が多過ぎる場合、水分が結
露し、蓋体に付着し、チルド室内の野菜、刺身、ハム等
の食品の上に直接水滴が落下し、食品を損傷させる。し
かしながら、本発明の高湿度チルド室においては、特定
の焼結体を使用しているので、チルド室内の湿度が90
%以上に上昇すると、余分な水分は焼結体内に毛細管現
象で取り込まれ、チルド室外に蒸発させて、チルド室内
を80〜90%の適度な湿度に保つ。一方、チルド室内
の湿度が80%以下に低下した場合には、それまで焼結
体内に吸蔵されていた水分がチルド室内に放出され、室
内の乾燥を防止する。
【0033】従って、本発明は、上記本発明の高湿度チ
ルド室またはそれを内蔵した冷蔵庫の高湿度チルド室に
食品、好ましくは高含水性食品〔含水量の多い食品、例
えば各種刺身、食肉、野菜、練製品(ハム,蒲鉾等)
等〕を入れ、高湿度チルド室の外部を冷気流(好ましく
は−2℃ないし+7℃、特に3〜5℃のもの)で冷却す
ることからなる食品の保存方法にも関する。
ルド室またはそれを内蔵した冷蔵庫の高湿度チルド室に
食品、好ましくは高含水性食品〔含水量の多い食品、例
えば各種刺身、食肉、野菜、練製品(ハム,蒲鉾等)
等〕を入れ、高湿度チルド室の外部を冷気流(好ましく
は−2℃ないし+7℃、特に3〜5℃のもの)で冷却す
ることからなる食品の保存方法にも関する。
【0034】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 密度0.919g/ml、メルトインデックス0.3g
/10分、ノルマルヘキサン抽出分7.3重量%の高圧
法低密度ポリエチレン(日本ユニカー製,ベースレジ
ン)を凍結機粉砕法で平均粒径70μmの粉粒体に粉砕
し、該粉粒体100重量部に、カルボキシル化ポリオキ
シエチレン(n=3)トリデシルエーテルナトリウム
(日光ケミカル製,商品名NIKKOL)1.7重量部
を室温で添加し、攪拌し、後者を前者の表面に付着させ
た。その後、87℃に保温された容器に入れ、30分間
保持し、ソーキングさせた。次いで、ソーキング後の粉
粒体を金型に入れ、プレス成形機により20℃で5分
間、1.2kg/cm2 に加圧し、次に金型ごと焼結炉
に入れ、102℃で7分間焼結し、シート状焼結体(寸
法:縦20cm×横25cm×厚さ5mm)を得た。得
られた焼結体の物性値を測定したところ、以下のとおり
であった。 なお、界面活性剤は粉粒体の表面から内部に向けて30
容量%の範囲に78%が存在していることが確認され
た。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 密度0.919g/ml、メルトインデックス0.3g
/10分、ノルマルヘキサン抽出分7.3重量%の高圧
法低密度ポリエチレン(日本ユニカー製,ベースレジ
ン)を凍結機粉砕法で平均粒径70μmの粉粒体に粉砕
し、該粉粒体100重量部に、カルボキシル化ポリオキ
シエチレン(n=3)トリデシルエーテルナトリウム
(日光ケミカル製,商品名NIKKOL)1.7重量部
を室温で添加し、攪拌し、後者を前者の表面に付着させ
た。その後、87℃に保温された容器に入れ、30分間
保持し、ソーキングさせた。次いで、ソーキング後の粉
粒体を金型に入れ、プレス成形機により20℃で5分
間、1.2kg/cm2 に加圧し、次に金型ごと焼結炉
に入れ、102℃で7分間焼結し、シート状焼結体(寸
法:縦20cm×横25cm×厚さ5mm)を得た。得
られた焼結体の物性値を測定したところ、以下のとおり
であった。 なお、界面活性剤は粉粒体の表面から内部に向けて30
容量%の範囲に78%が存在していることが確認され
た。
【0035】実施例2 実施例1において、界面活性剤を粉粒体にソーキングさ
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部、消臭剤(1,8−シネオ
ール、1,4−シネオール、モノテルペン類からなるテ
ルペン系化合物混合物)0.5重量部を配合し、70℃
で30分間タンブラー中で4rpmの回転速度で攪拌し
ながらソーキングさせた。 防カビ試験 このソーキング後の粉粒体から製造した焼結体シートを
5cm平方の大きさに切り取り、それをポテトデキスト
ロース寒天培地に載せ、その上からカビ混合胞子懸濁液
1mlを均等にふりかけた後、28℃で100日間培養
を行ったが、カビの発生は全く認められなかった。 消臭試験 また、上記焼結体シートを直径4.5cmの円形に切取
り、ニンニク入り裸錠剤180個が収納された密閉ビン
(内容積30ml)の中蓋として蓋を閉めた。100日
経過後、中蓋を取り出したが、ニンニク臭は全く感じら
れなかった。なお、上記ソーキング後の粉粒体におい
て、その表面から内部に向けて30容量%の範囲に73
%が防カビ剤および消臭剤が存在していた。
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部、消臭剤(1,8−シネオ
ール、1,4−シネオール、モノテルペン類からなるテ
ルペン系化合物混合物)0.5重量部を配合し、70℃
で30分間タンブラー中で4rpmの回転速度で攪拌し
ながらソーキングさせた。 防カビ試験 このソーキング後の粉粒体から製造した焼結体シートを
5cm平方の大きさに切り取り、それをポテトデキスト
ロース寒天培地に載せ、その上からカビ混合胞子懸濁液
1mlを均等にふりかけた後、28℃で100日間培養
を行ったが、カビの発生は全く認められなかった。 消臭試験 また、上記焼結体シートを直径4.5cmの円形に切取
り、ニンニク入り裸錠剤180個が収納された密閉ビン
(内容積30ml)の中蓋として蓋を閉めた。100日
経過後、中蓋を取り出したが、ニンニク臭は全く感じら
れなかった。なお、上記ソーキング後の粉粒体におい
て、その表面から内部に向けて30容量%の範囲に73
%が防カビ剤および消臭剤が存在していた。
【0036】実施例3 実施例1において、界面活性剤を粉粒体にソーキングさ
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部を実施例2と同じ条件でソ
ーキングさせた。次に実施例2と同じ消臭剤0.5重量
部を平均粒径5μmのゼオライト5重量部に吸着させた
後、上記ソーキング体に添加し、常温で攪拌した後、ヘ
ンシェルミキサーに入れ、回転速度2300rpmで高
速強制攪拌を2分間行い、ゼオライトを上記ソーキング
体の粒子表面近傍に付着・埋没させた。防カビ試験およ
び消臭試験を実施例2と同様に行ったが、300日経過
後もカビの発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感
じられなかった。また、親水性効果の持続性について、
焼結体を100日間水中に入れた後取り出し、吸水速
度、水滴吸収性、吸水量を上記の方法に従って測定した
が、それぞれ3.1cm、0.3秒、56%であり、非
常に良好な結果であった。なお、ゼオライト粉末はエチ
レン系重合体粉粒体の表面に2.1重量部、該粉粒体の
表面から内部に向けて30容量%の範囲に2.4重量部
が存在していた。
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部を実施例2と同じ条件でソ
ーキングさせた。次に実施例2と同じ消臭剤0.5重量
部を平均粒径5μmのゼオライト5重量部に吸着させた
後、上記ソーキング体に添加し、常温で攪拌した後、ヘ
ンシェルミキサーに入れ、回転速度2300rpmで高
速強制攪拌を2分間行い、ゼオライトを上記ソーキング
体の粒子表面近傍に付着・埋没させた。防カビ試験およ
び消臭試験を実施例2と同様に行ったが、300日経過
後もカビの発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感
じられなかった。また、親水性効果の持続性について、
焼結体を100日間水中に入れた後取り出し、吸水速
度、水滴吸収性、吸水量を上記の方法に従って測定した
が、それぞれ3.1cm、0.3秒、56%であり、非
常に良好な結果であった。なお、ゼオライト粉末はエチ
レン系重合体粉粒体の表面に2.1重量部、該粉粒体の
表面から内部に向けて30容量%の範囲に2.4重量部
が存在していた。
【0037】実施例4 実施例3において、防カビ剤と消臭剤の配合順序を入れ
替えて、すなわち消臭剤をソーキングさせた後、防カビ
剤を吸着させたゼオライトを付着・埋没させたが、実施
例3と同様、親水性、防カビ性および消臭性の効果の向
上および持続性が確認された。
替えて、すなわち消臭剤をソーキングさせた後、防カビ
剤を吸着させたゼオライトを付着・埋没させたが、実施
例3と同様、親水性、防カビ性および消臭性の効果の向
上および持続性が確認された。
【0038】実施例5 実施例2で製造した界面活性剤、防カビ剤、消臭剤をソ
ーキングさせたエチレン系重合体粉粒体100重量部
に、平均粒径0.5μmのシリカゲル粉末8重量部を混
合し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmの回転速
度で1分間攪拌し、その後、1000rpmの回転速度
で5分間攪拌した。その後、焼結体を実施例1と同様な
条件で製造し、評価を行った。防カビ試験および消臭試
験を実施例2と同様に行ったが、500日経過後もカビ
の発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感じられな
かった。また、親水性効果の持続性について、焼結体を
200日間水中に入れた後取り出し、上記の方法で吸水
速度、水滴吸収性、吸水量を測定したが、それぞれ3.
9cm、0.2秒、61%であり、非常に良好な結果で
あった。なお、シリカゲル粉末はエチレン系重合体粉粒
体の表面に2.8重量部、該粉粒体の表面から内部に向
けて30容量%の範囲に4.3重量部が存在していた。
ーキングさせたエチレン系重合体粉粒体100重量部
に、平均粒径0.5μmのシリカゲル粉末8重量部を混
合し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmの回転速
度で1分間攪拌し、その後、1000rpmの回転速度
で5分間攪拌した。その後、焼結体を実施例1と同様な
条件で製造し、評価を行った。防カビ試験および消臭試
験を実施例2と同様に行ったが、500日経過後もカビ
の発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感じられな
かった。また、親水性効果の持続性について、焼結体を
200日間水中に入れた後取り出し、上記の方法で吸水
速度、水滴吸収性、吸水量を測定したが、それぞれ3.
9cm、0.2秒、61%であり、非常に良好な結果で
あった。なお、シリカゲル粉末はエチレン系重合体粉粒
体の表面に2.8重量部、該粉粒体の表面から内部に向
けて30容量%の範囲に4.3重量部が存在していた。
【0039】実施例6 気相低圧法で製造したエチレン−ブテン−1共重合体の
粉粒体(日本ユニカー製,商品名GS−650,密度
0.920g/ml,メルトインデックス0.55g/
10分、ノルマルヘキサン抽出分4.7重量%,平均粒
径100μm,融点117℃)100重量部に、カルボ
キシル化ポリオキシエチレン(n=6)オクタデシルエ
ーテルナトリウム(日光ケミカル製,商品名NIKKO
L)1.5重量部、チアベンダゾール(メルク製,三菱
石油販売,商品名サンアイゾール)0.2重量部および
フラボノイド(白井松新薬製,商品名フレッシュライマ
ツ)0.8重量部をヘンシェルミキサーにて3000r
pmで2分間攪拌し、その後、80℃で30分間ソーキ
ングさせた。上記ソーキング後の粉粒体を金型に入れ、
プレス成形機により20℃で5分間、1.2kg/cm
2 に加圧し、次いで、金型ごと焼結炉に入れ、121℃
で30分間焼結し、シート状焼結体(寸法:縦20cm
×横25cm×厚さ5mm)を得た。この焼結体の物性
値は以下のとおりであった。
粉粒体(日本ユニカー製,商品名GS−650,密度
0.920g/ml,メルトインデックス0.55g/
10分、ノルマルヘキサン抽出分4.7重量%,平均粒
径100μm,融点117℃)100重量部に、カルボ
キシル化ポリオキシエチレン(n=6)オクタデシルエ
ーテルナトリウム(日光ケミカル製,商品名NIKKO
L)1.5重量部、チアベンダゾール(メルク製,三菱
石油販売,商品名サンアイゾール)0.2重量部および
フラボノイド(白井松新薬製,商品名フレッシュライマ
ツ)0.8重量部をヘンシェルミキサーにて3000r
pmで2分間攪拌し、その後、80℃で30分間ソーキ
ングさせた。上記ソーキング後の粉粒体を金型に入れ、
プレス成形機により20℃で5分間、1.2kg/cm
2 に加圧し、次いで、金型ごと焼結炉に入れ、121℃
で30分間焼結し、シート状焼結体(寸法:縦20cm
×横25cm×厚さ5mm)を得た。この焼結体の物性
値は以下のとおりであった。
【0040】高湿度チルド室の製作 幅30cm、長さ50cm、高さ15cmの直方体の箱
を厚さ3mmのポリカーボネートシートで製作し、その
箱の上面端部に幅25cm、長さ20cmの切り欠き部
分を設け、該切り欠き部分に上記焼結体シートをはめ込
み、高湿度チルド室とした。 高湿度チルド室の評価 上記高湿度チルド室内に3kgのマグロの刺身を入れ、
チルド室外に−2℃の冷気を流通させたところ、高湿度
チルド室内は温度0.7℃、湿度89%に保持された。
5日後、マグロの刺身の重量減少率を測定した結果、5
%と低く、色、つやに変化はなく、試食したが、味や鮮
度の低下は認められなかった。また、貯蔵期間を通じ、
悪臭は全く感じられなかった。さらに、焼結体シートと
して製作後、一定期間を経過したもの(6ヵ月,1年)
をはめ込んだチルド室についても評価を行ったところ、
上記とほぼ同様の効果が得られた。 高湿度チルド室を内蔵する冷蔵庫 上記高湿度チルド室を内容積1000リットルの冷蔵庫
に内蔵し、該冷蔵庫内を5℃に保持して、高湿度チルド
室の焼結体シートの上を5℃の冷気が通過するようにし
た。なお、チルド室内にはブロッコリー5kgを貯蔵し
た。7日目にブロッコリーを取り出し、重量減少率を測
定した結果、1.7%と低く、色、鮮度に変化は全くな
く、試食したが、貯蔵前のものに比べ、味や鮮度の低下
は認められなかった。また、貯蔵期間を通じ、カビの発
生はなく、悪臭は全く感じられなかった。さらに、焼結
体シートとして製作後、一定期間を経過したもの(6ヵ
月,1年)をはめ込んだチルド室についても評価を行っ
たところ、上記とほぼ同様の効果が得られた。
を厚さ3mmのポリカーボネートシートで製作し、その
箱の上面端部に幅25cm、長さ20cmの切り欠き部
分を設け、該切り欠き部分に上記焼結体シートをはめ込
み、高湿度チルド室とした。 高湿度チルド室の評価 上記高湿度チルド室内に3kgのマグロの刺身を入れ、
チルド室外に−2℃の冷気を流通させたところ、高湿度
チルド室内は温度0.7℃、湿度89%に保持された。
5日後、マグロの刺身の重量減少率を測定した結果、5
%と低く、色、つやに変化はなく、試食したが、味や鮮
度の低下は認められなかった。また、貯蔵期間を通じ、
悪臭は全く感じられなかった。さらに、焼結体シートと
して製作後、一定期間を経過したもの(6ヵ月,1年)
をはめ込んだチルド室についても評価を行ったところ、
上記とほぼ同様の効果が得られた。 高湿度チルド室を内蔵する冷蔵庫 上記高湿度チルド室を内容積1000リットルの冷蔵庫
に内蔵し、該冷蔵庫内を5℃に保持して、高湿度チルド
室の焼結体シートの上を5℃の冷気が通過するようにし
た。なお、チルド室内にはブロッコリー5kgを貯蔵し
た。7日目にブロッコリーを取り出し、重量減少率を測
定した結果、1.7%と低く、色、鮮度に変化は全くな
く、試食したが、貯蔵前のものに比べ、味や鮮度の低下
は認められなかった。また、貯蔵期間を通じ、カビの発
生はなく、悪臭は全く感じられなかった。さらに、焼結
体シートとして製作後、一定期間を経過したもの(6ヵ
月,1年)をはめ込んだチルド室についても評価を行っ
たところ、上記とほぼ同様の効果が得られた。
【0041】実施例7 ポリプロピレンの粉粒体(東燃化学製,商品名BJ30
1を粉粒体としたもの,密度0.91g/ml,メルト
インデックス0.33g/10分、ノルマルヘキサン抽
出分3.2重量%,平均粒径200μm)100重量部
に、カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)トリ
デシルエーテルナトリウム(日光ケミカル製,商品名N
IKKOL)2.3重量部を室温で添加し、攪拌し、後
者を前者の表面に付着させた。その後、これを115℃
に保温された容器に入れ、その温度に30分間保持し、
ソーキングさせた。次いで、ソーキング後の粉粒体を金
型に入れ、プレス成形機により20℃で5分間、5.3
kg/cm2 に加圧し、次いで、金型ごと焼結炉に入
れ、156℃で20分間焼結し、シート状焼結体(寸
法:縦20cm×横25cm×厚さ5mm)を得た。こ
の焼結体の物性値は以下のとおりであった。 なお、界面活性剤は粉粒体の表面から内部に向けて30
容量%の範囲に84%が存在していることが確認され
た。
1を粉粒体としたもの,密度0.91g/ml,メルト
インデックス0.33g/10分、ノルマルヘキサン抽
出分3.2重量%,平均粒径200μm)100重量部
に、カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)トリ
デシルエーテルナトリウム(日光ケミカル製,商品名N
IKKOL)2.3重量部を室温で添加し、攪拌し、後
者を前者の表面に付着させた。その後、これを115℃
に保温された容器に入れ、その温度に30分間保持し、
ソーキングさせた。次いで、ソーキング後の粉粒体を金
型に入れ、プレス成形機により20℃で5分間、5.3
kg/cm2 に加圧し、次いで、金型ごと焼結炉に入
れ、156℃で20分間焼結し、シート状焼結体(寸
法:縦20cm×横25cm×厚さ5mm)を得た。こ
の焼結体の物性値は以下のとおりであった。 なお、界面活性剤は粉粒体の表面から内部に向けて30
容量%の範囲に84%が存在していることが確認され
た。
【0042】実施例8 実施例7において、界面活性剤を粉粒体にソーキングさ
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部、消臭剤(1,8−シネオ
ール、1,4−シネオール、モノテルペン類からなるテ
ルペン系化合物混合物)0.5重量部を配合し、70℃
で30分間タンブラー中で4rpmの回転速度で攪拌し
ながらソーキングさせた。 防カビ試験 このソーキング後の粉粒体から製造した焼結体シートを
5cm平方の大きさに切り取り、それをポテトデキスト
ロース寒天培地に載せ、その上からカビ混合胞子懸濁液
1mlを均等にふりかけた後、28℃で100日間培養
を行ったが、カビの発生は全く認められなかった。 消臭試験 また、上記焼結体シートを直径4.5cmの円形に切取
り、ニンニク入り裸錠剤180個が収納された密閉ビン
(内容積30ml)の中蓋として蓋を閉めた。100日
経過後、中蓋を取り出したが、ニンニク臭は全く感じら
れなかった。なお、上記ソーキング後の粉粒体におい
て、その表面から内部に向けて30容量%の範囲に78
%が防カビ剤および消臭剤が存在していた。
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部、消臭剤(1,8−シネオ
ール、1,4−シネオール、モノテルペン類からなるテ
ルペン系化合物混合物)0.5重量部を配合し、70℃
で30分間タンブラー中で4rpmの回転速度で攪拌し
ながらソーキングさせた。 防カビ試験 このソーキング後の粉粒体から製造した焼結体シートを
5cm平方の大きさに切り取り、それをポテトデキスト
ロース寒天培地に載せ、その上からカビ混合胞子懸濁液
1mlを均等にふりかけた後、28℃で100日間培養
を行ったが、カビの発生は全く認められなかった。 消臭試験 また、上記焼結体シートを直径4.5cmの円形に切取
り、ニンニク入り裸錠剤180個が収納された密閉ビン
(内容積30ml)の中蓋として蓋を閉めた。100日
経過後、中蓋を取り出したが、ニンニク臭は全く感じら
れなかった。なお、上記ソーキング後の粉粒体におい
て、その表面から内部に向けて30容量%の範囲に78
%が防カビ剤および消臭剤が存在していた。
【0043】実施例9 実施例7において、界面活性剤を粉粒体にソーキングさ
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部を実施例8と同じ条件でソ
ーキングさせた。次に実施例8と同じ消臭剤0.5重量
部を平均粒径5μmのゼオライト5重量部に吸着させた
後、上記ソーキング体に添加し、常温で攪拌した後、ヘ
ンシェルミキサーに入れ、回転速度2300rpmで高
速強制攪拌を2分間行い、ゼオライトを上記ソーキング
体の粒子表面近傍に付着・埋没させた。防カビ試験およ
び消臭試験を実施例8と同様に行ったが、300日経過
後もカビの発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感
じられなかった。また、親水性効果の持続性について、
焼結体を100日間水中に入れた後取り出し、吸水速
度、水滴吸収性、吸水量を上記の方法に従って測定した
が、それぞれ3.8cm、0.2秒、48%であり、非
常に良好な結果であった。なお、ゼオライト粉末はプロ
ピレン系重合体粉粒体の表面に2.3重量部、該粉粒体
の表面から内部に向けて30容量%の範囲に2.5重量
部が存在していた。
せた後、防カビ剤〔N−フルオロジクロロメチル)−フ
タルイミド〕0.15重量部を実施例8と同じ条件でソ
ーキングさせた。次に実施例8と同じ消臭剤0.5重量
部を平均粒径5μmのゼオライト5重量部に吸着させた
後、上記ソーキング体に添加し、常温で攪拌した後、ヘ
ンシェルミキサーに入れ、回転速度2300rpmで高
速強制攪拌を2分間行い、ゼオライトを上記ソーキング
体の粒子表面近傍に付着・埋没させた。防カビ試験およ
び消臭試験を実施例8と同様に行ったが、300日経過
後もカビの発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感
じられなかった。また、親水性効果の持続性について、
焼結体を100日間水中に入れた後取り出し、吸水速
度、水滴吸収性、吸水量を上記の方法に従って測定した
が、それぞれ3.8cm、0.2秒、48%であり、非
常に良好な結果であった。なお、ゼオライト粉末はプロ
ピレン系重合体粉粒体の表面に2.3重量部、該粉粒体
の表面から内部に向けて30容量%の範囲に2.5重量
部が存在していた。
【0044】実施例10 実施例9において、防カビ剤と消臭剤の配合順序を入れ
替えて、すなわち消臭剤をソーキングさせた後、防カビ
剤を吸着させたゼオライトを付着・埋没させたが、実施
例9と同様、親水性、防カビ性および消臭性の効果の向
上および持続性が確認された。
替えて、すなわち消臭剤をソーキングさせた後、防カビ
剤を吸着させたゼオライトを付着・埋没させたが、実施
例9と同様、親水性、防カビ性および消臭性の効果の向
上および持続性が確認された。
【0045】実施例11 実施例8で製造した界面活性剤、防カビ剤、消臭剤をソ
ーキングさせたプロピレン系重合体粉粒体100重量部
に、平均粒径0.5μmのシリカゲル粉末8重量部を混
合し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmの回転速
度で1分間攪拌し、その後、1000rpmの回転速度
で5分間攪拌した。その後、焼結体を実施例7と同様な
条件で製造し、評価を行った。防カビ試験および消臭試
験を実施例8と同様に行ったが、500日経過後もカビ
の発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感じられな
かった。また、親水性効果の持続性について、焼結体を
200日間水中に入れた後取り出し、上記の方法で吸水
速度、水滴吸収性、吸水量を測定したが、それぞれ4.
1cm、0.1秒、63%であり、非常に良好な結果で
あった。なお、シリカゲル粉末はプロピレン系重合体粉
粒体の表面に3.4重量部、該粉粒体の表面から内部に
向けて30容量%の範囲に4.2重量部が存在してい
た。さらに、実施例11で製造した焼結体を用いて、実
施例6と同様にして高湿度チルド室およびこれを内蔵す
る冷蔵庫を作成し、同様に評価を行ったところ、実施例
6が得られた結果より良好な結果が得られた。
ーキングさせたプロピレン系重合体粉粒体100重量部
に、平均粒径0.5μmのシリカゲル粉末8重量部を混
合し、ヘンシェルミキサーにて3000rpmの回転速
度で1分間攪拌し、その後、1000rpmの回転速度
で5分間攪拌した。その後、焼結体を実施例7と同様な
条件で製造し、評価を行った。防カビ試験および消臭試
験を実施例8と同様に行ったが、500日経過後もカビ
の発生は全く認められず、ニンニク臭は全く感じられな
かった。また、親水性効果の持続性について、焼結体を
200日間水中に入れた後取り出し、上記の方法で吸水
速度、水滴吸収性、吸水量を測定したが、それぞれ4.
1cm、0.1秒、63%であり、非常に良好な結果で
あった。なお、シリカゲル粉末はプロピレン系重合体粉
粒体の表面に3.4重量部、該粉粒体の表面から内部に
向けて30容量%の範囲に4.2重量部が存在してい
た。さらに、実施例11で製造した焼結体を用いて、実
施例6と同様にして高湿度チルド室およびこれを内蔵す
る冷蔵庫を作成し、同様に評価を行ったところ、実施例
6が得られた結果より良好な結果が得られた。
【0046】実施例12 実施例1における平均粒径70μmの粉粒体に代えて、
直径5mm、長さ5mmのペレットを用いた以外は、実
施例1と同様な実験を行った。その結果、機械的強度に
非常にすぐれた焼結体が得られた。
直径5mm、長さ5mmのペレットを用いた以外は、実
施例1と同様な実験を行った。その結果、機械的強度に
非常にすぐれた焼結体が得られた。
【0047】比較例1 実施例6におけるメルトインデックスが0.55g/1
0分であるエチレン−ブテン−1共重合体(日本ユニカ
ー製,商品名NUCG−5651)に代えて、メルトイ
ンデックスが4.0g/10分であるエチレン−ブテン
−1共重合体(日本ユニカー製,商品名NUCG−08
51)を用いた以外は、実施例6と同様の実験を行った
ところ、通気性および透湿性が非常に低い焼結体が得ら
れ、これを使用した高湿度チルド室では、マグロの刺身
の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに低下
し、しかも貯蔵期間内に悪臭を発し、鮮度保持効果は不
十分であった。
0分であるエチレン−ブテン−1共重合体(日本ユニカ
ー製,商品名NUCG−5651)に代えて、メルトイ
ンデックスが4.0g/10分であるエチレン−ブテン
−1共重合体(日本ユニカー製,商品名NUCG−08
51)を用いた以外は、実施例6と同様の実験を行った
ところ、通気性および透湿性が非常に低い焼結体が得ら
れ、これを使用した高湿度チルド室では、マグロの刺身
の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに低下
し、しかも貯蔵期間内に悪臭を発し、鮮度保持効果は不
十分であった。
【0048】比較例2 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化オキシエチレン(n=1)トリデシルエ
ーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様の実
験を行ったところ、得られた焼結体は親水性および透湿
性に劣り、これを使用した高湿度チルド室では、マグロ
の刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに
低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化オキシエチレン(n=1)トリデシルエ
ーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様の実
験を行ったところ、得られた焼結体は親水性および透湿
性に劣り、これを使用した高湿度チルド室では、マグロ
の刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに
低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
【0049】比較例3 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=8)トリデシ
ルエーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様
の実験を行ったところ、得られた焼結体は当初は親水性
を示すものの、時間の経過とともに親水性効果が減衰
し、6ヵ月経過後のものを使用した高湿度チルド室で
は、マグロの刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度
も明らかに低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=8)トリデシ
ルエーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様
の実験を行ったところ、得られた焼結体は当初は親水性
を示すものの、時間の経過とともに親水性効果が減衰
し、6ヵ月経過後のものを使用した高湿度チルド室で
は、マグロの刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度
も明らかに低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
【0050】比較例4 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)デシルエ
ーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様の実
験を行ったところ、得られた焼結体は当初は親水性を示
すものの、時間の経過とともに親水性効果が減衰し、3
ヵ月経過後のものを使用した高湿度チルド室では、マグ
ロの刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らか
に低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)デシルエ
ーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様の実
験を行ったところ、得られた焼結体は当初は親水性を示
すものの、時間の経過とともに親水性効果が減衰し、3
ヵ月経過後のものを使用した高湿度チルド室では、マグ
ロの刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らか
に低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
【0051】比較例5 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)エイコシ
ルエーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様
の実験を行ったところ、得られた焼結体は親水性が不十
分であり、これを使用した高湿度チルド室では、マグロ
の刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに
低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
カルボキシル化ポリオキシエチレン(n=3)エイコシ
ルエーテルナトリウムを用いた以外は、実施例6と同様
の実験を行ったところ、得られた焼結体は親水性が不十
分であり、これを使用した高湿度チルド室では、マグロ
の刺身の色、つやが顕著に悪化し、味や鮮度も明らかに
低下し、鮮度保持効果は不十分であった。
【0052】比較例6 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
ポリオキシエチレン(n=3)ヘキサデシルエーテルを
用いた以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、
得られた焼結体は親水性が不十分であり、これを使用し
た高湿度チルド室では、マグロの刺身の色、つやが顕著
に悪化し、味や鮮度も明らかに低下し、鮮度保持効果は
不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
ポリオキシエチレン(n=3)ヘキサデシルエーテルを
用いた以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、
得られた焼結体は親水性が不十分であり、これを使用し
た高湿度チルド室では、マグロの刺身の色、つやが顕著
に悪化し、味や鮮度も明らかに低下し、鮮度保持効果は
不十分であった。
【0053】比較例7 実施例6におけるカルボキシル化ポリオキシエチレン
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
ポリオキシエチレン(n=3)ステアリン酸エステルを
用いた以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、
得られた焼結体は親水性が不十分であり、これを使用し
た高湿度チルド室では、マグロの刺身の色、つやが顕著
に悪化し、味や鮮度も明らかに低下し、鮮度保持効果は
不十分であった。
(n=6)オクタデシルエーテルナトリウムに代えて、
ポリオキシエチレン(n=3)ステアリン酸エステルを
用いた以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、
得られた焼結体は親水性が不十分であり、これを使用し
た高湿度チルド室では、マグロの刺身の色、つやが顕著
に悪化し、味や鮮度も明らかに低下し、鮮度保持効果は
不十分であった。
【0054】比較例8 実施例6における密度が0.920g/mlであるエチ
レン−ブテン−1共重合体に代えて、密度が0.890
g/mlであるエチレン−ブテン−1共重合体を用いた
以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、通気
性、透湿性および機械的強度が非常に低い焼結体が得ら
れ、高湿度チルド室には不適なものだった。
レン−ブテン−1共重合体に代えて、密度が0.890
g/mlであるエチレン−ブテン−1共重合体を用いた
以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、通気
性、透湿性および機械的強度が非常に低い焼結体が得ら
れ、高湿度チルド室には不適なものだった。
【0055】比較例9 実施例6における密度が0.920g/mlであるエチ
レン−ブテン−1共重合体に代えて、密度が0.970
g/mlであるエチレン−ブテン−1共重合体を用いた
以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、得られ
た焼結体の親水性保持効果が非常に低く、高湿度チルド
室には不適なものだった。
レン−ブテン−1共重合体に代えて、密度が0.970
g/mlであるエチレン−ブテン−1共重合体を用いた
以外は、実施例6と同様の実験を行ったところ、得られ
た焼結体の親水性保持効果が非常に低く、高湿度チルド
室には不適なものだった。
【0056】比較例10 実施例6におけるメルトインデックスが0.55g/1
0分であるエチレン−ブテン−1共重合体に代えて、メ
ルトインデックスが0.005g/10分であるエチレ
ン−ブテン−1共重合体を用いた以外は、実施例6と同
様の実験を行ったところ、親水性保持効果に劣る焼結体
が得られ、これは高湿度チルド室には不適なものだっ
た。
0分であるエチレン−ブテン−1共重合体に代えて、メ
ルトインデックスが0.005g/10分であるエチレ
ン−ブテン−1共重合体を用いた以外は、実施例6と同
様の実験を行ったところ、親水性保持効果に劣る焼結体
が得られ、これは高湿度チルド室には不適なものだっ
た。
【0057】比較例11 焼結用の粉体を金型に入れた後の加圧を室温にて0.3
kg/cm2 で行った以外は実施例6と同様の実験を行
ったところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が高
すぎ、逆に機械的強度が低く、高湿度チルド室に用いる
ための規格に適合しなかった。
kg/cm2 で行った以外は実施例6と同様の実験を行
ったところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が高
すぎ、逆に機械的強度が低く、高湿度チルド室に用いる
ための規格に適合しなかった。
【0058】比較例12 焼結用の粉体を金型に入れた後の加圧を室温にて15k
g/cm2 で行った以外は実施例6と同様の実験を行っ
たところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が低す
ぎ、高湿度チルド室に用いるための規格に適合しなかっ
た。
g/cm2 で行った以外は実施例6と同様の実験を行っ
たところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が低す
ぎ、高湿度チルド室に用いるための規格に適合しなかっ
た。
【0059】比較例13 焼結用の粉体を金型に入れた後に加圧せずに、直ちに焼
結炉に入れ、1.2kg/cm2 に加圧下、121℃で
30分間焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行
ったところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が極
めて低く、高湿度チルド室に用いるための規格に適合し
なかった。
結炉に入れ、1.2kg/cm2 に加圧下、121℃で
30分間焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行
ったところ、得られた焼結体は通気性および透湿性が極
めて低く、高湿度チルド室に用いるための規格に適合し
なかった。
【0060】比較例14 実施例6における焼結温度121℃に代えて、95℃で
焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行ったとこ
ろ、焼結が不十分な焼結体が得られ、通気性および透湿
性が高すぎ、機械的強度が低く、高湿度チルド室に用い
るための規格に適合しなかった。
焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行ったとこ
ろ、焼結が不十分な焼結体が得られ、通気性および透湿
性が高すぎ、機械的強度が低く、高湿度チルド室に用い
るための規格に適合しなかった。
【0061】比較例15 実施例6における焼結温度121℃に代えて、132℃
で焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行ったと
ころ、得られた焼結体は焼結が過剰であり、通気性およ
び透湿性が低すぎ、高湿度チルド室に用いるための規格
に適合しなかった。
で焼結を行った以外は実施例6と同様の実験を行ったと
ころ、得られた焼結体は焼結が過剰であり、通気性およ
び透湿性が低すぎ、高湿度チルド室に用いるための規格
に適合しなかった。
【0062】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、特定のオレ
フィン系重合体からなる粉粒体に特定の界面活性剤をソ
ーキングさせた粉粒体から得られる本発明の親水性透湿
性多孔質オレフィン系重合体焼結体は、コストが低く、
機械的強度が高く、柔軟性および可撓性にすぐれ、かつ
親水性の持続性および安全性が高いものである。また、
特定のオレフィン系重合体からなる粉粒体にそれぞれ特
定の界面活性剤、防カビ剤および/または消臭剤をソー
キングさせた、もしくはこれに多孔質無機粉体を付着・
埋没させた、または防カビ剤および/または消臭剤は多
孔質無機粉体に吸着させて前記粉粒体に付着・埋没させ
た粉粒体から得られる本発明の親水性透湿性多孔質オレ
フィン系重合体焼結体は、上記の各特性がさらに向上
し、さらに防カビ性および消臭性にすぐれ、しかも親水
性、防カビ性および消臭性の持続性が特に高いものであ
る。上記のすぐれた各種特性を併せ持つ本発明の焼結体
を構造の少なくとも一部とする高湿度チルド室はその室
内を適度な高湿度に保持し得、食品、特に多量に水分を
含み、乾燥が好ましくない、刺身、野菜、開封後の練製
品等の高含水性食品の貯蔵に特に適する。従って、本発
明の高湿度チルド室を内蔵した冷蔵庫もまた、同様に高
含水性食品の貯蔵に特に適したものである。また、本発
明の焼結体の製造方法によれば、上記焼結体を確実かつ
効率よく製造できる。この本発明の方法は焼結体の製造
の際に従来の金型や焼結炉等をそのまま適用できるた
め、操作が容易で、しかも製造の点でもコストの低下が
図れる。
フィン系重合体からなる粉粒体に特定の界面活性剤をソ
ーキングさせた粉粒体から得られる本発明の親水性透湿
性多孔質オレフィン系重合体焼結体は、コストが低く、
機械的強度が高く、柔軟性および可撓性にすぐれ、かつ
親水性の持続性および安全性が高いものである。また、
特定のオレフィン系重合体からなる粉粒体にそれぞれ特
定の界面活性剤、防カビ剤および/または消臭剤をソー
キングさせた、もしくはこれに多孔質無機粉体を付着・
埋没させた、または防カビ剤および/または消臭剤は多
孔質無機粉体に吸着させて前記粉粒体に付着・埋没させ
た粉粒体から得られる本発明の親水性透湿性多孔質オレ
フィン系重合体焼結体は、上記の各特性がさらに向上
し、さらに防カビ性および消臭性にすぐれ、しかも親水
性、防カビ性および消臭性の持続性が特に高いものであ
る。上記のすぐれた各種特性を併せ持つ本発明の焼結体
を構造の少なくとも一部とする高湿度チルド室はその室
内を適度な高湿度に保持し得、食品、特に多量に水分を
含み、乾燥が好ましくない、刺身、野菜、開封後の練製
品等の高含水性食品の貯蔵に特に適する。従って、本発
明の高湿度チルド室を内蔵した冷蔵庫もまた、同様に高
含水性食品の貯蔵に特に適したものである。また、本発
明の焼結体の製造方法によれば、上記焼結体を確実かつ
効率よく製造できる。この本発明の方法は焼結体の製造
の際に従来の金型や焼結炉等をそのまま適用できるた
め、操作が容易で、しかも製造の点でもコストの低下が
図れる。
Claims (14)
- 【請求項1】 密度0.90〜0.965g/ml、メ
ルトインデックス0.01〜1.0g/10分、ノルマ
ルヘキサン抽出分10重量%以下のオレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム1.5〜2.5重
量部を高濃度にソーキングさせた粉粒体を焼結して得ら
れる親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体。 - 【請求項2】 密度0.90〜0.965g/ml、メ
ルトインデックス0.01〜1.0g/10分、ノルマ
ルヘキサン抽出分10重量%以下のオレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム1.5〜2.5重
量部と防カビ剤および消臭剤の一方または両方を高濃度
にソーキングさせた粉粒体を焼結して得られる親水性透
湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体。 - 【請求項3】 密度0.90〜0.965g/ml、メ
ルトインデックス0.01〜1.0g/10分、ノルマ
ルヘキサン抽出分10重量%以下のオレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム1.5〜2.5重
量部と防カビ剤0.1〜0.8重量部を高濃度にソーキ
ングさせ、消臭剤0.1〜2.5重量部を吸着させた平
均粒径0.1〜10μmの多孔質無機粉体0.1〜10
重量部を付着・埋没させた粉粒体を焼結して得られる親
水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体。 - 【請求項4】 密度0.90〜0.965g/ml、メ
ルトインデックス0.01〜1.0g/10分、ノルマ
ルヘキサン抽出分10重量%以下のオレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム1.5〜2.5重
量部と消臭剤0.1〜2.5重量部を高濃度にソーキン
グさせ、防カビ剤0.1〜0.8重量部を吸着させた平
均粒径0.1〜10μmの多孔質無機粉体0.1〜10
重量部を付着・埋没させた粉粒体を焼結して得られる親
水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体。 - 【請求項5】 密度0.90〜0.965g/ml、メ
ルトインデックス0.01〜1.0g/10分、ノルマ
ルヘキサン抽出分10重量%以下のオレフィン系重合体
からなる粉粒体100重量部の表面近傍に次式1: Cm H2m+1(OCH2 CH2 )n OCH2 COONa (1) (式中、mは13〜18の整数を表し、そしてnは3〜
6の整数を表す)で表されるカルボキシル化ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルナトリウム1.5〜2.5重
量部と、必要に応じて防カビ剤および消臭剤の一方また
は両方を高濃度にソーキングさせ、平均粒径0.1〜1
0μmの多孔質無機粉体0.1〜10重量部を付着・埋
没させた粉粒体を焼結して得られる親水性透湿性多孔質
オレフィン系重合体焼結体。 - 【請求項6】 防カビ剤がチアベンダゾール系化合物で
あり、消臭剤がフラボノイド系化合物である請求項2な
いし5のいずれか1項に記載の親水性透湿性多孔質オレ
フィン系重合体焼結体。 - 【請求項7】 多孔質無機粉体がゼオライト、クリスト
バライトまたはシリカゲルである請求項3ないし5のい
ずれか1項に記載の親水性透湿性多孔質オレフィン系重
合体焼結体。 - 【請求項8】 請求項2ないし7のいずれか1項に記載
の親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体を天井
部分、壁面または底面の少なくとも一部として使用した
高湿度チルド室。 - 【請求項9】 使用される焼結体が見掛け比重0.5〜
0.7g/ml、吸水速度2cm以上、水滴吸収性4秒
以下、吸水量25%以上、引張強度30kg/cm2 以
上、引張破断伸び15%以上、曲げ弾性率1700kg
/cm2 以上、曲げ強度35kg/cm2 以上、透湿度
1200g/m2 ・24時間以上、クリープ変形6mm
以下(80℃)および3mm以下(23℃)、寸法変化
率1%以下、気孔率28%以上である請求項8記載の高
湿度チルド室。 - 【請求項10】 請求項8または9記載の高湿度チルド
室を内蔵した冷蔵庫。 - 【請求項11】 使用される焼結体が見掛け比重0.5
〜0.7g/ml、吸水速度2cm以上、水滴吸収性4
秒以下、吸水量25%以上、引張強度30kg/cm2
以上、引張破断伸び15%以上、曲げ弾性率1700k
g/cm2 以上、曲げ強度35kg/cm2 以上、透湿
度1200g/m2 ・24時間以上、クリープ変形6m
m以下(80℃)および3mm以下(23℃)、寸法変
化率1%以下、気孔率28%以上である請求項10記載
の冷蔵庫。 - 【請求項12】 請求項8もしくは9記載の高湿度チル
ド室または請求項10もしくは11記載の冷蔵庫の高湿
度チルド室に食品を入れ、高湿度チルド室の外部を冷気
流で冷却することからなる食品の保存方法。 - 【請求項13】 食品が高含水性食品である請求項12
記載の食品の保存方法。 - 【請求項14】 請求項1もしくは2記載のソーキング
後の粉粒体または請求項3、4もしくは5記載のソーキ
ングおよび付着・埋没後の粉粒体を金型に入れ、室温で
0.5〜10kg/cm2 に加圧し、次に前記粉粒体を
金型に入れたまま、焼結炉にて、使用したオレフィン系
重合体の軟化点ないし融点+5℃の温度範囲に昇温して
焼結させることからなる、親水性透湿性多孔質オレフィ
ン系重合体焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11771594A JPH07300538A (ja) | 1994-05-06 | 1994-05-06 | 親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11771594A JPH07300538A (ja) | 1994-05-06 | 1994-05-06 | 親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07300538A true JPH07300538A (ja) | 1995-11-14 |
Family
ID=14718507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11771594A Pending JPH07300538A (ja) | 1994-05-06 | 1994-05-06 | 親水性透湿性多孔質オレフィン系重合体焼結体およびそれを使用した冷蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07300538A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09124855A (ja) * | 1995-10-02 | 1997-05-13 | Hoechst Ag | 親水性変性された粉末状の高分子量−および/または超高分子量ポリエチレン |
JP2007519774A (ja) * | 2003-12-22 | 2007-07-19 | フレデレール ウォーター システムズ ゲーエムベーハー | 細菌担体物質 |
WO2011135763A1 (ja) * | 2010-04-28 | 2011-11-03 | 三井化学株式会社 | 4-メチル-1-ペンテン系重合体からなる樹脂微粉末、およびそれを含む組成物、ならびにその製造方法 |
-
1994
- 1994-05-06 JP JP11771594A patent/JPH07300538A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09124855A (ja) * | 1995-10-02 | 1997-05-13 | Hoechst Ag | 親水性変性された粉末状の高分子量−および/または超高分子量ポリエチレン |
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WO2011135763A1 (ja) * | 2010-04-28 | 2011-11-03 | 三井化学株式会社 | 4-メチル-1-ペンテン系重合体からなる樹脂微粉末、およびそれを含む組成物、ならびにその製造方法 |
CN102869687A (zh) * | 2010-04-28 | 2013-01-09 | 三井化学株式会社 | 由4-甲基-1-戊烯系聚合物构成的树脂细粉末、含有其的组合物、以及其制造方法 |
JPWO2011135763A1 (ja) * | 2010-04-28 | 2013-07-18 | 三井化学株式会社 | 4−メチル−1−ペンテン系重合体からなる樹脂微粉末、およびそれを含む組成物、ならびにその製造方法 |
JP5798113B2 (ja) * | 2010-04-28 | 2015-10-21 | 三井化学株式会社 | 4−メチル−1−ペンテン系重合体からなる樹脂微粉末、およびそれを含む組成物、ならびにその製造方法 |
US9260549B2 (en) | 2010-04-28 | 2016-02-16 | Mitsui Chemicals, Inc. | Resin fine powder consisting of 4-methyl-1-pentene polymer, composition containing same, and process for production thereof |
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