JPH07276210A - 溝加工装置 - Google Patents
溝加工装置Info
- Publication number
- JPH07276210A JPH07276210A JP7458294A JP7458294A JPH07276210A JP H07276210 A JPH07276210 A JP H07276210A JP 7458294 A JP7458294 A JP 7458294A JP 7458294 A JP7458294 A JP 7458294A JP H07276210 A JPH07276210 A JP H07276210A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- work
- axis
- swing
- holding means
- tool
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 略鉛直方向に着脱するワークを倒して加工す
ることにより、ワークの着脱が容易で被加工部の周方向
に傾斜した溝を容易かつ高精度に加工できる溝加工装置
を提供する。また、平行に保持した一対のワークの近接
する内周壁部を加工して揺動中心軸線方向の力を相殺
し、位置決め精度を高める。 【構成】 被加工部中心を軸線Y付近に位置させ、軸線
Y周りに揺動可能かつワーク軸線周りに回動可能にワー
クを保持する手段12と、軸線X方向に移動可能で軸線
X,Yを含む工具移動平面上で軸線Xに対し角度θH を
なして傾斜する加工ヘッド21A,21Bと、を備え、ワー
ク保持手段12に略鉛直方向に着脱されるワークを工具移
動平面の上又は下側に揺動させ、被加工部3に該揺動角
に応じ周方向に傾斜した略縦方向の溝を加工するように
構成する。
ることにより、ワークの着脱が容易で被加工部の周方向
に傾斜した溝を容易かつ高精度に加工できる溝加工装置
を提供する。また、平行に保持した一対のワークの近接
する内周壁部を加工して揺動中心軸線方向の力を相殺
し、位置決め精度を高める。 【構成】 被加工部中心を軸線Y付近に位置させ、軸線
Y周りに揺動可能かつワーク軸線周りに回動可能にワー
クを保持する手段12と、軸線X方向に移動可能で軸線
X,Yを含む工具移動平面上で軸線Xに対し角度θH を
なして傾斜する加工ヘッド21A,21Bと、を備え、ワー
ク保持手段12に略鉛直方向に着脱されるワークを工具移
動平面の上又は下側に揺動させ、被加工部3に該揺動角
に応じ周方向に傾斜した略縦方向の溝を加工するように
構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溝加工装置、特に環状
の被加工部を有するワークの内周壁部又は外周壁部に研
削又は切削加工を施してワーク軸線方向に連続する溝を
加工する溝加工装置に関する。
の被加工部を有するワークの内周壁部又は外周壁部に研
削又は切削加工を施してワーク軸線方向に連続する溝を
加工する溝加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の溝加工装置は、例えば複
数のボールを内設した等速継手(等速ボールジョイン
ト)の部品加工に使用されている。この等速継手は、例
えば自動車のアクスル部にドライブシャフトからの回転
を伝達するもので、そのアクスル側のアウターレースと
ドライブシャフト側のインナーレースとにそれぞれ縦方
向(軸線方向)に連続する複数本の溝が形成されるとと
もに、それらの溝内に複数のボールが配置され、それら
のボールを介してアウターレースとインナーレースを回
転方向一体で軸交差角可変に結合している。また、この
ように環状の被加工部を有するワークに溝を形成する場
合、特に前記アウターレースの如く内周壁部に軸線と平
行でない溝を加工するような場合には、その種の溝加工
のみを行なう専用の溝加工装置として構成されている場
合が多い。
数のボールを内設した等速継手(等速ボールジョイン
ト)の部品加工に使用されている。この等速継手は、例
えば自動車のアクスル部にドライブシャフトからの回転
を伝達するもので、そのアクスル側のアウターレースと
ドライブシャフト側のインナーレースとにそれぞれ縦方
向(軸線方向)に連続する複数本の溝が形成されるとと
もに、それらの溝内に複数のボールが配置され、それら
のボールを介してアウターレースとインナーレースを回
転方向一体で軸交差角可変に結合している。また、この
ように環状の被加工部を有するワークに溝を形成する場
合、特に前記アウターレースの如く内周壁部に軸線と平
行でない溝を加工するような場合には、その種の溝加工
のみを行なう専用の溝加工装置として構成されている場
合が多い。
【0003】この種の溝加工装置としは、例えば略腕状
の被加工部を有するワークを、その被加工部の中心部が
所定の揺動中心軸線付近に位置するよう保持するととも
に、該ワークを前記揺動中心軸線の周りに揺動可能に、
かつワーク軸線周りに回動可能に保持するワーク保持機
構を設け、ワークの加工時の姿勢を加工すべき溝形状に
対応して適宜変化させるようにしたものがある。その場
合、ワーク保持機構へのワークの着脱を門型や天井走行
型のオートローダ(所謂ガントリーローダ)等によって
簡単に行ない得るようワークを鉛直方向に保持し、その
上端の被加工部(予め溝形状に近い凹部を成型してあ
る)に対し斜め上から回転研磨工具を接近させることに
より溝加工を行なっている。
の被加工部を有するワークを、その被加工部の中心部が
所定の揺動中心軸線付近に位置するよう保持するととも
に、該ワークを前記揺動中心軸線の周りに揺動可能に、
かつワーク軸線周りに回動可能に保持するワーク保持機
構を設け、ワークの加工時の姿勢を加工すべき溝形状に
対応して適宜変化させるようにしたものがある。その場
合、ワーク保持機構へのワークの着脱を門型や天井走行
型のオートローダ(所謂ガントリーローダ)等によって
簡単に行ない得るようワークを鉛直方向に保持し、その
上端の被加工部(予め溝形状に近い凹部を成型してあ
る)に対し斜め上から回転研磨工具を接近させることに
より溝加工を行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の溝加工装置にあっては、被加工部を上向きに
して略鉛直方向に向けたワークをその斜め上方向から移
動する加工ヘッドの工具によって加工する構成であった
ため、ワークの被加工部に複数の縦方向の溝を加工する
のは容易であるが、周方向に傾斜した略縦方向の溝(例
えば一端部で近接し他端部で離隔するよう周方向で逆向
きに傾斜した複数の溝)を容易に加工することができな
かった。
うな従来の溝加工装置にあっては、被加工部を上向きに
して略鉛直方向に向けたワークをその斜め上方向から移
動する加工ヘッドの工具によって加工する構成であった
ため、ワークの被加工部に複数の縦方向の溝を加工する
のは容易であるが、周方向に傾斜した略縦方向の溝(例
えば一端部で近接し他端部で離隔するよう周方向で逆向
きに傾斜した複数の溝)を容易に加工することができな
かった。
【0005】一方、上述のように周方向に傾斜した略縦
方向の溝をワークの被加工部に形成するため、例えば鉛
直軸周りに旋回するワーク保持台上に、水平な加工ヘッ
ドに対向してワークを揺動および回動させるワーク保持
機構を設け、ワークを加工ヘッドの主軸方向に対し所定
角度だけ傾斜するよう揺動させた状態でワーク軸線と交
差する溝を加工し、次にその揺動方向を逆向きにして同
様な溝加工を行なうことで逆方向に傾斜した複数の溝を
容易に加工することが考えられる。また、前記ワーク保
持機構を互いに離隔する位置に一対設けると、一方のワ
ーク保持機構に保持したワークを加工したいる間に他方
のワーク保持機構から加工済みのワークを取り外して、
ワーク交換をすることができる。
方向の溝をワークの被加工部に形成するため、例えば鉛
直軸周りに旋回するワーク保持台上に、水平な加工ヘッ
ドに対向してワークを揺動および回動させるワーク保持
機構を設け、ワークを加工ヘッドの主軸方向に対し所定
角度だけ傾斜するよう揺動させた状態でワーク軸線と交
差する溝を加工し、次にその揺動方向を逆向きにして同
様な溝加工を行なうことで逆方向に傾斜した複数の溝を
容易に加工することが考えられる。また、前記ワーク保
持機構を互いに離隔する位置に一対設けると、一方のワ
ーク保持機構に保持したワークを加工したいる間に他方
のワーク保持機構から加工済みのワークを取り外して、
ワーク交換をすることができる。
【0006】しかし、このようにすると、ワーク保持機
構へのワークの着脱方向が水平方向となり、門型や天井
走行型等のオートローダによる単純なワーク搬送ができ
ない。また、ワーク保持台上にワークの揺動機構を複数
設ける必要からワーク保持台が大型で重量の大きいもの
となるばかりか、ワーク保持台の旋回軸の案内部に対し
てワーク保持機構によるワークの揺動中心位置が高さ方
向にも半径方向にもかなり離隔してしまい、片持ち支持
部である前記案内部から離れた位置にあるワークに加工
ヘッド側からの力が加わるため、十分な加工精度が期待
できない。そして、このような問題は生産効率向上のた
めに複数のワークを同一の装置で加工しようとする場合
に、より顕著となる。
構へのワークの着脱方向が水平方向となり、門型や天井
走行型等のオートローダによる単純なワーク搬送ができ
ない。また、ワーク保持台上にワークの揺動機構を複数
設ける必要からワーク保持台が大型で重量の大きいもの
となるばかりか、ワーク保持台の旋回軸の案内部に対し
てワーク保持機構によるワークの揺動中心位置が高さ方
向にも半径方向にもかなり離隔してしまい、片持ち支持
部である前記案内部から離れた位置にあるワークに加工
ヘッド側からの力が加わるため、十分な加工精度が期待
できない。そして、このような問題は生産効率向上のた
めに複数のワークを同一の装置で加工しようとする場合
に、より顕著となる。
【0007】そこで本発明は、略鉛直方向から着脱され
るワークを加工時に水平方向側に倒して加工することに
より、ワークの着脱が容易で、しかもワークの環状被加
工部で互いに逆方向に傾斜した複数の溝を容易にかつ高
精度に加工することのできる溝加工装置を提供すること
を第一の目的とし、更に、略水平面上で互いに逆方向に
傾斜した加工ヘッドによって一対のワークの近接する部
位を加工することにより、揺動中心軸線方向に作用する
力を相殺するようにして、ワークの位置決め保持精度を
高めたより高精度な効率の良い溝加工装置を提供するこ
とを第二の目的とする。
るワークを加工時に水平方向側に倒して加工することに
より、ワークの着脱が容易で、しかもワークの環状被加
工部で互いに逆方向に傾斜した複数の溝を容易にかつ高
精度に加工することのできる溝加工装置を提供すること
を第一の目的とし、更に、略水平面上で互いに逆方向に
傾斜した加工ヘッドによって一対のワークの近接する部
位を加工することにより、揺動中心軸線方向に作用する
力を相殺するようにして、ワークの位置決め保持精度を
高めたより高精度な効率の良い溝加工装置を提供するこ
とを第二の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため、請求項1記載の発明は、環状の被加工部を有す
るワークを、該被加工部の中心部が略水平な揺動中心軸
線付近に位置するよう保持するとともに、該ワークを前
記揺動中心軸線の周りに揺動可能に、かつ該ワークの軸
線周りに回動可能に保持するワーク保持手段と、前記揺
動中心軸線と直交する略水平な移動軸線方向に移動可能
に設けられ、該移動軸線および前記揺動中心軸線を含む
工具移動平面上で前記移動軸線に対し所定角度をなして
傾斜する工具回転軸を有する加工ヘッドと、を備え、前
記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱可
能であるとともに、該ワーク保持手段によって前記ワー
クを前記工具移動平面の一方側又は他方側に揺動させた
状態で、前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動さ
せ、前記被加工部にワークの揺動角に応じて被加工部の
周方向に傾斜した略縦方向の溝を加工することを特徴と
するものであり、請求項2のように、前記ワーク保持手
段が、前記ワーク搬送手段によりワークを着脱する第一
の揺動位置と、前記ワークを前記工具移動平面の一方側
および他方側に所定角度だけ揺動させる第二および第三
の揺動位置とにワークを位置させるものであり、該ワー
ク保持手段によって前記ワークを前記工具移動平面の一
方側および他方側に揺動させるとともに、各揺動位置で
前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動させ、前記被
加工部に互いに逆方向に傾斜した複数の溝を加工するこ
とを特徴とするものであってもよい。
るため、請求項1記載の発明は、環状の被加工部を有す
るワークを、該被加工部の中心部が略水平な揺動中心軸
線付近に位置するよう保持するとともに、該ワークを前
記揺動中心軸線の周りに揺動可能に、かつ該ワークの軸
線周りに回動可能に保持するワーク保持手段と、前記揺
動中心軸線と直交する略水平な移動軸線方向に移動可能
に設けられ、該移動軸線および前記揺動中心軸線を含む
工具移動平面上で前記移動軸線に対し所定角度をなして
傾斜する工具回転軸を有する加工ヘッドと、を備え、前
記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱可
能であるとともに、該ワーク保持手段によって前記ワー
クを前記工具移動平面の一方側又は他方側に揺動させた
状態で、前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動さ
せ、前記被加工部にワークの揺動角に応じて被加工部の
周方向に傾斜した略縦方向の溝を加工することを特徴と
するものであり、請求項2のように、前記ワーク保持手
段が、前記ワーク搬送手段によりワークを着脱する第一
の揺動位置と、前記ワークを前記工具移動平面の一方側
および他方側に所定角度だけ揺動させる第二および第三
の揺動位置とにワークを位置させるものであり、該ワー
ク保持手段によって前記ワークを前記工具移動平面の一
方側および他方側に揺動させるとともに、各揺動位置で
前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動させ、前記被
加工部に互いに逆方向に傾斜した複数の溝を加工するこ
とを特徴とするものであってもよい。
【0009】また、請求項3記載の発明は、上記第二の
目的を達成するため、一対のワークを、それぞれ略水平
な揺動中心軸線付近に位置するよう平行に保持するとと
もに、両ワークを前記揺動中心軸線の周りに揺動可能
に、かつ各ワークの軸線周りに回動可能に保持するワー
ク保持手段と、前記揺動中心軸線と直交する略水平な移
動軸線方向にそれぞれ移動可能に設けられ該移動軸線お
よび前記揺動中心軸線を含む工具移動平面上で前記移動
軸線に対し所定角度をなして互いに逆方向に傾斜する一
対の工具回転軸を有する一対の加工ヘッドと、を備え、
前記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱
可能であるとともに、該ワーク保持手段によって一対の
ワークを保持した状態で、前記加工ヘッドを前記移動軸
線方向に移動させ、該一対のワークの被加工部のうち近
接する部分に平行に溝を加工することを特徴とするもの
である。
目的を達成するため、一対のワークを、それぞれ略水平
な揺動中心軸線付近に位置するよう平行に保持するとと
もに、両ワークを前記揺動中心軸線の周りに揺動可能
に、かつ各ワークの軸線周りに回動可能に保持するワー
ク保持手段と、前記揺動中心軸線と直交する略水平な移
動軸線方向にそれぞれ移動可能に設けられ該移動軸線お
よび前記揺動中心軸線を含む工具移動平面上で前記移動
軸線に対し所定角度をなして互いに逆方向に傾斜する一
対の工具回転軸を有する一対の加工ヘッドと、を備え、
前記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱
可能であるとともに、該ワーク保持手段によって一対の
ワークを保持した状態で、前記加工ヘッドを前記移動軸
線方向に移動させ、該一対のワークの被加工部のうち近
接する部分に平行に溝を加工することを特徴とするもの
である。
【0010】なお、前記ワーク保持手段としては、ワー
ク保持部を揺動中心軸線方向の両側から揺動自在に支持
する両持ち支持方式のものが好ましい。また、ワーク保
持手段にワークを着脱するワーク搬送手段としては、天
井側を走行し鉛直方向にワークを昇降する方式もの、例
えば門型や天井走行型等のオートローダを用いることが
できる。さらに、このワーク搬送手段に上下反転可能な
少なくとも一対のワーク着脱部を設けるようにすれば、
ワーク交換を迅速に行なうことができる。
ク保持部を揺動中心軸線方向の両側から揺動自在に支持
する両持ち支持方式のものが好ましい。また、ワーク保
持手段にワークを着脱するワーク搬送手段としては、天
井側を走行し鉛直方向にワークを昇降する方式もの、例
えば門型や天井走行型等のオートローダを用いることが
できる。さらに、このワーク搬送手段に上下反転可能な
少なくとも一対のワーク着脱部を設けるようにすれば、
ワーク交換を迅速に行なうことができる。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、ワーク保持手段に対
しワークが略鉛直方向から着脱されるとともに、該ワー
ク保持手段によってワークが工具移動平面の一方側又は
他方側に揺動した状態で保持され、その状態で加工ヘッ
ドがワーク側に移動し、前記揺動の揺動角に応じて被加
工部の周方向に傾斜した略縦方向の溝がワークの被加工
部に加工される。したがって、このような溝の加工が容
易に可能であり、しかも、門型や天井走行型のオートロ
ーダ等による単純なワーク搬送が可能になる。また、ワ
ーク保持台上にワークの揺動機構を設ける必要がなく、
ワーク保持台が小型、軽量になる。
しワークが略鉛直方向から着脱されるとともに、該ワー
ク保持手段によってワークが工具移動平面の一方側又は
他方側に揺動した状態で保持され、その状態で加工ヘッ
ドがワーク側に移動し、前記揺動の揺動角に応じて被加
工部の周方向に傾斜した略縦方向の溝がワークの被加工
部に加工される。したがって、このような溝の加工が容
易に可能であり、しかも、門型や天井走行型のオートロ
ーダ等による単純なワーク搬送が可能になる。また、ワ
ーク保持台上にワークの揺動機構を設ける必要がなく、
ワーク保持台が小型、軽量になる。
【0012】請求項2記載の発明では、第一の揺動位置
でワーク保持手段に保持されたワークが、工具移動平面
の一方側に所定角度だけ揺動した第二の揺動位置と、工
具移動平面の他方側に所定角度だけ揺動した第三の揺動
位置とで、それぞれ加工ヘッドにより溝加工される。し
たがって、ワークの被加工部に互いに逆方向に傾斜した
複数の溝が容易に加工されることになる。
でワーク保持手段に保持されたワークが、工具移動平面
の一方側に所定角度だけ揺動した第二の揺動位置と、工
具移動平面の他方側に所定角度だけ揺動した第三の揺動
位置とで、それぞれ加工ヘッドにより溝加工される。し
たがって、ワークの被加工部に互いに逆方向に傾斜した
複数の溝が容易に加工されることになる。
【0013】また、請求項3記載の発明では、ワーク保
持手段の揺動中心軸線と直交して移動する一対の加工ヘ
ッドが、移動軸線および揺動中心軸線を含む工具移動平
面上でそれらの工具回転軸が移動軸線に対し所定角度を
なして互いに逆方向に傾斜するように配置され、これら
の加工ヘッドにより、ワーク保持手段に平行に保持され
た一対のワークのうち両ワークの被加工部の近接する部
分に平行に溝が加工される。したがって、両ワークを介
してワーク保持手段に作用する力が前記揺動中心軸線方
向において相殺されることにより、ワーク保持手段によ
るワーク位置決め保持精度が高まり、しかも二つのワー
クを同時に加工できる効率の良いものとなる。
持手段の揺動中心軸線と直交して移動する一対の加工ヘ
ッドが、移動軸線および揺動中心軸線を含む工具移動平
面上でそれらの工具回転軸が移動軸線に対し所定角度を
なして互いに逆方向に傾斜するように配置され、これら
の加工ヘッドにより、ワーク保持手段に平行に保持され
た一対のワークのうち両ワークの被加工部の近接する部
分に平行に溝が加工される。したがって、両ワークを介
してワーク保持手段に作用する力が前記揺動中心軸線方
向において相殺されることにより、ワーク保持手段によ
るワーク位置決め保持精度が高まり、しかも二つのワー
クを同時に加工できる効率の良いものとなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図1〜図7は請求項1〜3記載の発明に
係る溝加工装置の一実施例を示す図である。まず、その
構成を説明する。
的に説明する。図1〜図7は請求項1〜3記載の発明に
係る溝加工装置の一実施例を示す図である。まず、その
構成を説明する。
【0015】図1〜図4において、1は所定形状のワー
クで、例えば等速ボールジョイントのアウターレースを
製作するために予めその最終形状に近い形状に成形され
たものである。このワーク1は、所定径の軸部2と被加
工部3を有し、後述するワーク保持装置12により所定の
姿勢に保持されるとともに、その軸線周りに回転割出し
され、被加工部3の複数箇所を回転工具(研削、研磨又
は切削用の回転工具)によって加工される。例えば、ワ
ーク1の被加工部3に予め成形した複数組の溝状の凹部
3a,3bに沿って被加工部3を回転研磨工具Tにより
加工し、被加工部3の内周部に交互に逆向きに傾斜した
複数組の略縦方向の溝を形成するようになっている。
クで、例えば等速ボールジョイントのアウターレースを
製作するために予めその最終形状に近い形状に成形され
たものである。このワーク1は、所定径の軸部2と被加
工部3を有し、後述するワーク保持装置12により所定の
姿勢に保持されるとともに、その軸線周りに回転割出し
され、被加工部3の複数箇所を回転工具(研削、研磨又
は切削用の回転工具)によって加工される。例えば、ワ
ーク1の被加工部3に予め成形した複数組の溝状の凹部
3a,3bに沿って被加工部3を回転研磨工具Tにより
加工し、被加工部3の内周部に交互に逆向きに傾斜した
複数組の略縦方向の溝を形成するようになっている。
【0016】10はそのワーク1を研磨(又は研削、若し
くは切削でもよい)加工する研磨加工機であり、この加
工機10は加工機本体11とそのベース11a上に設けられた
ワーク保持装置12(ワーク保持手段)とからなる。加工
機本体11は、略水平方向に延在するX軸の方向(移動軸
線方向)に移動可能な一対の加工ヘッド21A,21Bと、
これら一対の加工ヘッド21A,21BをX軸方向に移動さ
せるメインスライド機構22を有している。各加工ヘッド
21A,21Bは、その工具回転中心軸線がX軸およびこれ
と直交する略水平なY軸(揺動中心軸線)を含む工具移
動平面上においてX軸に対し所定角度θH をなして逆方
向に傾斜するよう配置されており、その先端部に回転研
磨工具Tが着脱可能に取り付けられている。具体的に
は、加工ヘッド21A,21Bは、それぞれ、回転工具Tを
着脱可能に取り付けることのできる前記工具回転軸211
と、その工具回転軸211を回転させる高周波モータ212
と、これら回転軸211およびモータ212を一体的に支持す
るとともにメインスライド装置22のスライド板221上で
工具回転中心軸方向にスライド可能な補正スライドユニ
ット213と、メインスライド装置22によるX軸方向の送
りを補正スライドユニット213のスライド量によって補
正する補正スライド用のサーボモータ214と、サーボモ
ータ214の回転を補正スライドユニット213のスライドに
変換するボールねじ機構215と、カップリング部216を含
んで構成されている。また、メインスライド装置22はス
ライド板221を駆動するサーボモータ222と、スライド板
221をX方向にスライド可能に案内する案内機構(図示
していない)を覆う伸縮可能なスライドカバー223,224
等を有している。
くは切削でもよい)加工する研磨加工機であり、この加
工機10は加工機本体11とそのベース11a上に設けられた
ワーク保持装置12(ワーク保持手段)とからなる。加工
機本体11は、略水平方向に延在するX軸の方向(移動軸
線方向)に移動可能な一対の加工ヘッド21A,21Bと、
これら一対の加工ヘッド21A,21BをX軸方向に移動さ
せるメインスライド機構22を有している。各加工ヘッド
21A,21Bは、その工具回転中心軸線がX軸およびこれ
と直交する略水平なY軸(揺動中心軸線)を含む工具移
動平面上においてX軸に対し所定角度θH をなして逆方
向に傾斜するよう配置されており、その先端部に回転研
磨工具Tが着脱可能に取り付けられている。具体的に
は、加工ヘッド21A,21Bは、それぞれ、回転工具Tを
着脱可能に取り付けることのできる前記工具回転軸211
と、その工具回転軸211を回転させる高周波モータ212
と、これら回転軸211およびモータ212を一体的に支持す
るとともにメインスライド装置22のスライド板221上で
工具回転中心軸方向にスライド可能な補正スライドユニ
ット213と、メインスライド装置22によるX軸方向の送
りを補正スライドユニット213のスライド量によって補
正する補正スライド用のサーボモータ214と、サーボモ
ータ214の回転を補正スライドユニット213のスライドに
変換するボールねじ機構215と、カップリング部216を含
んで構成されている。また、メインスライド装置22はス
ライド板221を駆動するサーボモータ222と、スライド板
221をX方向にスライド可能に案内する案内機構(図示
していない)を覆う伸縮可能なスライドカバー223,224
等を有している。
【0017】ワーク保持装置12は、ワーク1を位置決め
保持する一対のワーククランプ機構部121A,121Bと、
これらのクランプ機構部121A,121Bを支持し略水平な
Y軸(揺動中心軸線)の周りで揺動させる揺動機構部12
5とを有している。各クランプ機構部121A,121Bは、
例えば被加工部3の位置決め溝3dに係合するコレット
チャック状のチャック部材131を有し、このチャック部
材131と共にワーク1を回転ハブ132内に嵌入してチャッ
ク部材131の先端部を放射内方側に撓ませつつワーク1
を径方向で位置決め保持するとともに、被加工部3の近
傍に形成したワーク1の着座面3eをクランプ機構部12
1A,121Bの軸方向位置決め部133に着座させてワーク
1の被加工部3の中心部がY軸上に位置するようワーク
1の軸方向位置決めをし、これら全体をワーク軸線上で
背後側(図2、図4における下方側)に配したシリンダ
ー駆動方式の割出し機構135によって所定角度(例えば
60゜)単位で回動させ得る(回転割出しする)ように
なっている。なお、図4において、134はチャック部材1
31の軸方向移動を所定範囲内に規制してチャック部材13
1の位置決め溝3dからの離脱を可能にするねじ込み式
の規制部材である。ワーク保持装置12の揺動機構部125
は、一対のクランプ機構部121A,121Bを一体的に支持
する揺動台126と、この揺動台126を両端部で支持する一
対の揺動アーム127A、127Bと、これらの揺動アーム12
7A、127Bを介してクランプ機構部121A,121Bを両持
ち支持する一対の支持台128A,128Bと、支持台128
A,128Bのうち何れかに支持され揺動アーム127A、12
7Bを介して揺動台126およびクランプ機構部121A,121
BをY軸周りに揺動させるサーボモータ129と、サーボ
モータ129の回転角から間接的に又は揺動台126および揺
動アーム127A、127Bの揺動角度を直接的に検知する揺
動角度検知手段130(詳細は図示していない)とを有し
ている。この揺動機構部125は、ワーク搬送部31により
クランプ機構部121A,121Bにワーク1を鉛直方向から
着脱可能な第一の揺動位置と、クランプ機構部121A,1
21Bにより保持したワーク1を前記工具移動平面の一方
側および他方側に所定角度θ1 又はθ2 (本実施例では
θ1 =θ2 )だけ揺動させる第二および第三の揺動位置
とに(三つの揺動位置に)、各ワーク1を位置させるこ
とができる。なお、サーボモータ129の出力部には図示
しない減速機構が付設されている。
保持する一対のワーククランプ機構部121A,121Bと、
これらのクランプ機構部121A,121Bを支持し略水平な
Y軸(揺動中心軸線)の周りで揺動させる揺動機構部12
5とを有している。各クランプ機構部121A,121Bは、
例えば被加工部3の位置決め溝3dに係合するコレット
チャック状のチャック部材131を有し、このチャック部
材131と共にワーク1を回転ハブ132内に嵌入してチャッ
ク部材131の先端部を放射内方側に撓ませつつワーク1
を径方向で位置決め保持するとともに、被加工部3の近
傍に形成したワーク1の着座面3eをクランプ機構部12
1A,121Bの軸方向位置決め部133に着座させてワーク
1の被加工部3の中心部がY軸上に位置するようワーク
1の軸方向位置決めをし、これら全体をワーク軸線上で
背後側(図2、図4における下方側)に配したシリンダ
ー駆動方式の割出し機構135によって所定角度(例えば
60゜)単位で回動させ得る(回転割出しする)ように
なっている。なお、図4において、134はチャック部材1
31の軸方向移動を所定範囲内に規制してチャック部材13
1の位置決め溝3dからの離脱を可能にするねじ込み式
の規制部材である。ワーク保持装置12の揺動機構部125
は、一対のクランプ機構部121A,121Bを一体的に支持
する揺動台126と、この揺動台126を両端部で支持する一
対の揺動アーム127A、127Bと、これらの揺動アーム12
7A、127Bを介してクランプ機構部121A,121Bを両持
ち支持する一対の支持台128A,128Bと、支持台128
A,128Bのうち何れかに支持され揺動アーム127A、12
7Bを介して揺動台126およびクランプ機構部121A,121
BをY軸周りに揺動させるサーボモータ129と、サーボ
モータ129の回転角から間接的に又は揺動台126および揺
動アーム127A、127Bの揺動角度を直接的に検知する揺
動角度検知手段130(詳細は図示していない)とを有し
ている。この揺動機構部125は、ワーク搬送部31により
クランプ機構部121A,121Bにワーク1を鉛直方向から
着脱可能な第一の揺動位置と、クランプ機構部121A,1
21Bにより保持したワーク1を前記工具移動平面の一方
側および他方側に所定角度θ1 又はθ2 (本実施例では
θ1 =θ2 )だけ揺動させる第二および第三の揺動位置
とに(三つの揺動位置に)、各ワーク1を位置させるこ
とができる。なお、サーボモータ129の出力部には図示
しない減速機構が付設されている。
【0018】すなわち、ワーク保持装置12は、ワーク1
を軸線周りに回動可能に位置決め保持するとともに、被
加工部3の中心部をY軸付近に位置させ、かつY軸の周
りでワーク1を上下方向に揺動させることができるよう
になっている。これら加工機本体11およびワーク保持装
置12の作動は制御盤15に予め格納された所定の運転制御
プログラムに従って例えば数値制御されるようになって
おり、ワーク保持装置12によって一対のワーク1を前記
工具移動平面の一方側又は他方側に揺動させた状態で、
加工ヘッド21A,21BをX軸方向に移動させ、一対のワ
ーク1の被加工部3同士の近接する内周壁部を加工し、
前記揺動の揺動角に応じて被加工部3の周方向に傾斜し
た略縦方向の溝(溝3a,3bに対応する断面が半円形
の溝)を形成する。
を軸線周りに回動可能に位置決め保持するとともに、被
加工部3の中心部をY軸付近に位置させ、かつY軸の周
りでワーク1を上下方向に揺動させることができるよう
になっている。これら加工機本体11およびワーク保持装
置12の作動は制御盤15に予め格納された所定の運転制御
プログラムに従って例えば数値制御されるようになって
おり、ワーク保持装置12によって一対のワーク1を前記
工具移動平面の一方側又は他方側に揺動させた状態で、
加工ヘッド21A,21BをX軸方向に移動させ、一対のワ
ーク1の被加工部3同士の近接する内周壁部を加工し、
前記揺動の揺動角に応じて被加工部3の周方向に傾斜し
た略縦方向の溝(溝3a,3bに対応する断面が半円形
の溝)を形成する。
【0019】一方、加工機10の近傍には、そのワーク保
持装置12に対し鉛直方向からワーク1を着脱するオート
ローダ30(ワーク搬送手段)が設けられている。このオ
ートローダ30は、例えば門型のもの(所謂ガントリーロ
ーダ)で、そのワーク搬送部31をガントリー部32によっ
てX,Y軸方向に移動させ、更にワーク搬送部31によっ
てワーク1をZ軸方向に移動(昇降)させることができ
る。また、ワーク搬送部31は2対のワーク1を一対ずつ
逆向きになるようそれらの被加工部3側で保持すること
ができ、その一方側に加工済みの一対のワーク1(加工
品)を、他方側に未加工の一対のワーク1(未加工品)
を保持してX軸と平行な回転中心軸線の周りに180゜
回転することで、ワーク交換が可能なようになってい
る。また、このオートローダ30は、図5中の右側に配置
されたワークストッカ33から未加工の一対のワーク1を
受け取ってワーク保持装置12に一対のワーク1を装着す
るとともに、ワーク保持装置12から取り外した一対の加
工済みのワーク1を図5中の左側に配置された加工品ス
トッカー34に納めるようになっている。このオートロー
ダ30のワーク搬送部31は、具体的には、Z方向に昇降す
る昇降ロッド311と、そのロッド311の下端部に連結され
た昇降台312と、昇降ロッド312を昇降駆動する公知の昇
降駆動手段313と、二対の逆向きのワーク保持ソケット3
14a〜314dを有する回転パレット314と、そのパレット
314を回転させるパレット回転駆動手段315等から構成さ
れている。
持装置12に対し鉛直方向からワーク1を着脱するオート
ローダ30(ワーク搬送手段)が設けられている。このオ
ートローダ30は、例えば門型のもの(所謂ガントリーロ
ーダ)で、そのワーク搬送部31をガントリー部32によっ
てX,Y軸方向に移動させ、更にワーク搬送部31によっ
てワーク1をZ軸方向に移動(昇降)させることができ
る。また、ワーク搬送部31は2対のワーク1を一対ずつ
逆向きになるようそれらの被加工部3側で保持すること
ができ、その一方側に加工済みの一対のワーク1(加工
品)を、他方側に未加工の一対のワーク1(未加工品)
を保持してX軸と平行な回転中心軸線の周りに180゜
回転することで、ワーク交換が可能なようになってい
る。また、このオートローダ30は、図5中の右側に配置
されたワークストッカ33から未加工の一対のワーク1を
受け取ってワーク保持装置12に一対のワーク1を装着す
るとともに、ワーク保持装置12から取り外した一対の加
工済みのワーク1を図5中の左側に配置された加工品ス
トッカー34に納めるようになっている。このオートロー
ダ30のワーク搬送部31は、具体的には、Z方向に昇降す
る昇降ロッド311と、そのロッド311の下端部に連結され
た昇降台312と、昇降ロッド312を昇降駆動する公知の昇
降駆動手段313と、二対の逆向きのワーク保持ソケット3
14a〜314dを有する回転パレット314と、そのパレット
314を回転させるパレット回転駆動手段315等から構成さ
れている。
【0020】なお、図1〜図5において、16は加工機10
の加工機本体11とワーク保持装置12を制御する制御盤で
あり、17A,17Bは加工ヘッド21A,21Bに対応してワ
ーク保持装置12に取り付けられた一対のドレッサー装置
である。また、50は加工機10を全体的に覆っている外装
カバーである。また、図示はしていないが、加工機本体
11の周辺には冷却水ユニット、油圧ユニット、圧空装
置、クーラントユニット、スラッジボックス、スピンド
ル(工具回転軸)用のインバータ等が配設されており、
これら全体が制御盤15によって制御されるようになって
いる。
の加工機本体11とワーク保持装置12を制御する制御盤で
あり、17A,17Bは加工ヘッド21A,21Bに対応してワ
ーク保持装置12に取り付けられた一対のドレッサー装置
である。また、50は加工機10を全体的に覆っている外装
カバーである。また、図示はしていないが、加工機本体
11の周辺には冷却水ユニット、油圧ユニット、圧空装
置、クーラントユニット、スラッジボックス、スピンド
ル(工具回転軸)用のインバータ等が配設されており、
これら全体が制御盤15によって制御されるようになって
いる。
【0021】次に、その作用を説明する。まず、オート
ローダ30のワーク搬送部31によってワーク保持装置12の
クランプ機構部121A,121Bに対しワーク1が略鉛直方
向から着脱されると、ワーク保持装置12によって一対の
ワーク1が軸方向を鉛直方向に向けて保持される。次い
で、ワーク保持装置12の揺動機構部125が作動し、クラ
ンプ機構部121A,121Bにクランプされた一対のワーク
1が、工具移動平面の一方側又は他方側にθ1 又はθ2
だけ揺動した位置で位置決め保持される。
ローダ30のワーク搬送部31によってワーク保持装置12の
クランプ機構部121A,121Bに対しワーク1が略鉛直方
向から着脱されると、ワーク保持装置12によって一対の
ワーク1が軸方向を鉛直方向に向けて保持される。次い
で、ワーク保持装置12の揺動機構部125が作動し、クラ
ンプ機構部121A,121Bにクランプされた一対のワーク
1が、工具移動平面の一方側又は他方側にθ1 又はθ2
だけ揺動した位置で位置決め保持される。
【0022】いま、図6に示すように、例えば工具移動
平面の下側に角度θ1 だけ揺動した第二の揺動位置にあ
るとする。そして、この状態で、メインスライド装置22
の作動に伴って加工ヘッド21A,21Bがワーク1側に移
動し、回転研磨工具Tがワーク1の被加工部3に当接す
る。このとき、必要に応じて補正スライド用のサーボモ
ータ214が回転し、補正スライドユニット213を介してメ
インスライド装置212による加工ヘッド21A,21Bの送
りが補正され、回転研磨工具Tの先端位置が調整され
る。
平面の下側に角度θ1 だけ揺動した第二の揺動位置にあ
るとする。そして、この状態で、メインスライド装置22
の作動に伴って加工ヘッド21A,21Bがワーク1側に移
動し、回転研磨工具Tがワーク1の被加工部3に当接す
る。このとき、必要に応じて補正スライド用のサーボモ
ータ214が回転し、補正スライドユニット213を介してメ
インスライド装置212による加工ヘッド21A,21Bの送
りが補正され、回転研磨工具Tの先端位置が調整され
る。
【0023】次いで、ワーク1の前記揺動の揺動角に応
じてワーク1の軸線に対し傾斜した方向で回転研磨工具
Tとワーク1の被加工部3とが相対移動すると、回転研
磨工具Tによって溝3a又は3bに沿って研磨加工がな
され、ワーク1の周方向に傾斜した1本の略縦方向の溝
が各ワーク1に加工される。したがって、このような傾
斜した直線状の溝3a,3bの加工が容易に可能であ
り、しかも、オートローダ30による単純なワーク搬送が
可能になる。また、クランプ機構部121A,121Bの近傍
にワーク揺動機構を設ける必要がなく、ワーク保持装置
12のクランプ機構部121A,121B(ワーク保持台)が小
型、軽量になる。
じてワーク1の軸線に対し傾斜した方向で回転研磨工具
Tとワーク1の被加工部3とが相対移動すると、回転研
磨工具Tによって溝3a又は3bに沿って研磨加工がな
され、ワーク1の周方向に傾斜した1本の略縦方向の溝
が各ワーク1に加工される。したがって、このような傾
斜した直線状の溝3a,3bの加工が容易に可能であ
り、しかも、オートローダ30による単純なワーク搬送が
可能になる。また、クランプ機構部121A,121Bの近傍
にワーク揺動機構を設ける必要がなく、ワーク保持装置
12のクランプ機構部121A,121B(ワーク保持台)が小
型、軽量になる。
【0024】このように第一の揺動位置でワーク保持装
置12のクランプ機構部121A,121Bに保持され、第二の
揺動位置で1本の溝加工をされたワーク1はクランプ機
構部121A,121Bの背後に設けられた前記割出し機構に
よって軸線周りに所定角度だけ回転するよう回転割出し
され、あるいは揺動機構部125の作動によって主軸移動
平面の上側(他方側)に位置する第三の揺動位置に揺動
されて、次の溝加工を施される。
置12のクランプ機構部121A,121Bに保持され、第二の
揺動位置で1本の溝加工をされたワーク1はクランプ機
構部121A,121Bの背後に設けられた前記割出し機構に
よって軸線周りに所定角度だけ回転するよう回転割出し
され、あるいは揺動機構部125の作動によって主軸移動
平面の上側(他方側)に位置する第三の揺動位置に揺動
されて、次の溝加工を施される。
【0025】例えば、前記割出し機構によってワーク1
が次の割出し位置に回動され、上述と同様な溝(溝3a
又は3bの一方に対応する)加工工程を更に2回繰り返
されることで、一対のワーク1の被加工部3の内周壁部
にそれぞれ同一傾斜方向の三つの溝が形成され、次い
で、揺動機構部125の作動により、図7に示すように、
ワーク1が主軸移動平面の他方側に所定角度θ2 だけ揺
動した第三の揺動位置に移動し、そのワーク1に対し加
工ヘッド21A,21Bが接近して、今度は前記溝3a又は
3bの一方に対応する同一傾斜方向の三つの溝に対し被
加工部3の周方向反対側に傾斜した溝(溝3a又は3b
の他方に対応する溝)が形成される。したがって、ワー
ク1の被加工部3に互いに逆方向に傾斜した複数組(例
えば三組)の溝3a,3bが容易に加工されることにな
る。
が次の割出し位置に回動され、上述と同様な溝(溝3a
又は3bの一方に対応する)加工工程を更に2回繰り返
されることで、一対のワーク1の被加工部3の内周壁部
にそれぞれ同一傾斜方向の三つの溝が形成され、次い
で、揺動機構部125の作動により、図7に示すように、
ワーク1が主軸移動平面の他方側に所定角度θ2 だけ揺
動した第三の揺動位置に移動し、そのワーク1に対し加
工ヘッド21A,21Bが接近して、今度は前記溝3a又は
3bの一方に対応する同一傾斜方向の三つの溝に対し被
加工部3の周方向反対側に傾斜した溝(溝3a又は3b
の他方に対応する溝)が形成される。したがって、ワー
ク1の被加工部3に互いに逆方向に傾斜した複数組(例
えば三組)の溝3a,3bが容易に加工されることにな
る。
【0026】このようにして一対のワーク1に所定数の
溝が加工されると、オートローダ30のワーク搬送部31が
空のワーク保持ソケット34a,34b又は34c,34dを下
側に向けて下降し、クランプ機構部121A,121Bに保持
されていた一対のワーク1がワーク保持装置12のクラン
プ機構部121A,121Bから取り外され、次いで、ワーク
搬送部31が所定量上昇して180゜回転し、更に下降す
ると、未加工の一対のワーク1がワーク保持装置12のク
ランプ機構部121A,121Bに装着される。すなわち、ワ
ーク交換がされる。
溝が加工されると、オートローダ30のワーク搬送部31が
空のワーク保持ソケット34a,34b又は34c,34dを下
側に向けて下降し、クランプ機構部121A,121Bに保持
されていた一対のワーク1がワーク保持装置12のクラン
プ機構部121A,121Bから取り外され、次いで、ワーク
搬送部31が所定量上昇して180゜回転し、更に下降す
ると、未加工の一対のワーク1がワーク保持装置12のク
ランプ機構部121A,121Bに装着される。すなわち、ワ
ーク交換がされる。
【0027】ところで、上述のような溝加工を行なう
際、X軸方向に移動する一対の加工ヘッド21A,21B
は、X,Y軸を含む工具移動平面上でそれらの工具回転
軸211が移動軸線に対し互いに逆向きに所定角度θH を
なして傾斜するように配置され、これらの加工ヘッド21
A,21Bにより、ワーク保持装置12に平行に保持された
一対のワーク1のうち両ワーク1の被加工部3の近接す
る部分の内周壁部に溝3a又は3bに対応する一対の溝
が平行に加工されることになる。
際、X軸方向に移動する一対の加工ヘッド21A,21B
は、X,Y軸を含む工具移動平面上でそれらの工具回転
軸211が移動軸線に対し互いに逆向きに所定角度θH を
なして傾斜するように配置され、これらの加工ヘッド21
A,21Bにより、ワーク保持装置12に平行に保持された
一対のワーク1のうち両ワーク1の被加工部3の近接す
る部分の内周壁部に溝3a又は3bに対応する一対の溝
が平行に加工されることになる。
【0028】このとき、両ワーク1を介してワーク保持
装置12の揺動台126に作用する力は、Y軸方向において
相殺されることになり、ワーク保持装置12によるY軸方
向のワーク位置決め精度が向上する。また、ワーク保持
装置12の揺動機構部125が揺動台125および揺動アーム12
7A,127Bを介してクランプ機構部121A,121Bを両持
ち支持するので、X軸、Z軸方向の位置を規定する揺動
機構部125に過大な曲げモーメントが作用することもな
く、これらの方向における位置決め精度も良好となる。
しかも、二つのワーク1を同時に加工できるので、非常
に効率の良い溝加工ができる。
装置12の揺動台126に作用する力は、Y軸方向において
相殺されることになり、ワーク保持装置12によるY軸方
向のワーク位置決め精度が向上する。また、ワーク保持
装置12の揺動機構部125が揺動台125および揺動アーム12
7A,127Bを介してクランプ機構部121A,121Bを両持
ち支持するので、X軸、Z軸方向の位置を規定する揺動
機構部125に過大な曲げモーメントが作用することもな
く、これらの方向における位置決め精度も良好となる。
しかも、二つのワーク1を同時に加工できるので、非常
に効率の良い溝加工ができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ワーク保
持手段に対しワークを略鉛直方向から着脱するととも
に、該ワークを工具移動平面の一方側又は他方側に揺動
した状態で加工ヘッドをワーク側に移動させ、該揺動の
角度に応じて被加工部の周方向に傾斜した略縦方向の溝
を被加工部に加工するようにしているので、門型や天井
走行型のオートローダ等による単純なワーク搬送を行な
いつつ、そのような溝の加工を容易に行なうことのでき
る溝加工装置を提供することができる。また、ワーク保
持台上にワークの揺動機構を設ける必要がなく、ワーク
保持台を小型化および軽量化することができる。
持手段に対しワークを略鉛直方向から着脱するととも
に、該ワークを工具移動平面の一方側又は他方側に揺動
した状態で加工ヘッドをワーク側に移動させ、該揺動の
角度に応じて被加工部の周方向に傾斜した略縦方向の溝
を被加工部に加工するようにしているので、門型や天井
走行型のオートローダ等による単純なワーク搬送を行な
いつつ、そのような溝の加工を容易に行なうことのでき
る溝加工装置を提供することができる。また、ワーク保
持台上にワークの揺動機構を設ける必要がなく、ワーク
保持台を小型化および軽量化することができる。
【0030】請求項2記載の発明によれば、第一の揺動
位置で鉛直方向から着脱されるワークを、工具移動平面
の両側に揺動した第二および台3の揺動位置で、それぞ
れ加工ヘッドにより溝加工するようにしているので、ワ
ークの被加工部に互いに逆方向に傾斜した複数の溝を容
易に加工することができる。請求項3記載の発明によれ
ば、ワーク保持手段の揺動中心軸線と直交して移動する
一対の加工ヘッドを、移動軸線および揺動中心軸線を含
む工具移動平面上でそれらの工具回転軸が移動軸線に対
し所定角度をなして互いに逆方向に傾斜するように配置
して、これら加工ヘッドにより、ワーク保持手段に平行
に保持した一対のワークのうち両ワークの被加工部の近
接する部分に平行に溝加工するようにしているので、両
ワークを介してワーク保持手段に作用する力を前記揺動
中心軸線方向において相殺し、ワーク保持手段によるワ
ーク位置決め保持精度を高めることができ、しかも、二
つのワークを同時に加工して効率の良い溝加工を行なう
ことができる。
位置で鉛直方向から着脱されるワークを、工具移動平面
の両側に揺動した第二および台3の揺動位置で、それぞ
れ加工ヘッドにより溝加工するようにしているので、ワ
ークの被加工部に互いに逆方向に傾斜した複数の溝を容
易に加工することができる。請求項3記載の発明によれ
ば、ワーク保持手段の揺動中心軸線と直交して移動する
一対の加工ヘッドを、移動軸線および揺動中心軸線を含
む工具移動平面上でそれらの工具回転軸が移動軸線に対
し所定角度をなして互いに逆方向に傾斜するように配置
して、これら加工ヘッドにより、ワーク保持手段に平行
に保持した一対のワークのうち両ワークの被加工部の近
接する部分に平行に溝加工するようにしているので、両
ワークを介してワーク保持手段に作用する力を前記揺動
中心軸線方向において相殺し、ワーク保持手段によるワ
ーク位置決め保持精度を高めることができ、しかも、二
つのワークを同時に加工して効率の良い溝加工を行なう
ことができる。
【図1】本発明に係る溝加工装置の一実施例を示す平面
図である。
図である。
【図2】一実施例の正面図である。
【図3】一実施例の右側面図である。
【図4】一実施例のワーク保持手段の一部断面を含む拡
大正面図である。
大正面図である。
【図5】一実施例のワーク搬送手段の構成を示す平面図
である。
である。
【図6】そのワークを第二の揺動位置で加工する状態を
示す一実施例の作用説明図である。
示す一実施例の作用説明図である。
【図7】そのワークを第三の揺動位置で加工する状態を
示す一実施例の作用説明図である。
示す一実施例の作用説明図である。
1 ワーク 2 軸部 3 被加工部 3a,3b 溝状の凹部 3d 位置決め溝 3e 着座面 10 研磨加工機 11 加工機本体 12 ワーク保持装置(ワーク保持手段) 15 制御盤 21A,21B 加工ヘッド 22 メインスライド機構 30 オートローダ(ワーク搬送手段) 31 ワーク搬送部 32 ガントリー部 121A,121B クランプ機構部 125 揺動機構部 131 チャック部材 132 回転ハブ 133 軸方向位置決め部 135 割出し機構 T 回転研磨工具 X 移動軸線 Y 揺動中心軸線
Claims (3)
- 【請求項1】環状の被加工部を有するワークを、該被加
工部の中心部が略水平な揺動中心軸線付近に位置するよ
う保持するとともに、該ワークを前記揺動中心軸線の周
りに揺動可能に、かつ該ワークの軸線周りに回動可能に
保持するワーク保持手段と、 前記揺動中心軸線と直交する略水平な移動軸線方向に移
動可能に設けられ、該移動軸線および前記揺動中心軸線
を含む工具移動平面上で前記移動軸線に対し所定角度を
なして傾斜する工具回転軸を有する加工ヘッドと、を備
え、 前記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱
可能であるとともに、 該ワーク保持手段によって前記ワークを前記工具移動平
面の一方側又は他方側に揺動させた状態で、前記加工ヘ
ッドを前記移動軸線方向に移動させ、前記被加工部にワ
ークの揺動角に応じて被加工部の周方向に傾斜した略縦
方向の溝を加工することを特徴とする溝加工装置。 - 【請求項2】前記ワーク保持手段が、前記ワーク搬送手
段によりワークを着脱する第一の揺動位置と、前記ワー
クを前記工具移動平面の一方側および他方側に所定角度
だけ揺動させる第二および第三の揺動位置とにワークを
位置させるものであり、 該ワーク保持手段によって前記ワークを前記工具移動平
面の一方側および他方側に揺動させるとともに、各揺動
位置で前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動させ、
前記被加工部に互いに逆方向に傾斜した複数の溝を加工
することを特徴とする請求項1記載の溝加工装置。 - 【請求項3】一対のワークを、それぞれ略水平な揺動中
心軸線付近に位置するよう平行に保持するとともに、両
ワークを前記揺動中心軸線の周りに揺動可能に、かつ各
ワークの軸線周りに回動可能に保持するワーク保持手段
と、 前記揺動中心軸線と直交する略水平な移動軸線方向にそ
れぞれ移動可能に設けられ、該移動軸線および前記揺動
中心軸線を含む工具移動平面上で前記移動軸線に対し所
定角度をなして互いに逆方向に傾斜する一対の工具回転
軸を有する一対の加工ヘッドと、を備え、 前記ワーク保持手段が前記ワークを略鉛直方向から着脱
可能であるとともに、 該ワーク保持手段によって一対のワークを保持した状態
で、前記加工ヘッドを前記移動軸線方向に移動させ、該
一対のワークの被加工部のうち近接する部分に平行に溝
を加工することを特徴とする溝加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7458294A JPH07276210A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 溝加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7458294A JPH07276210A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 溝加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07276210A true JPH07276210A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13551309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7458294A Pending JPH07276210A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 溝加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07276210A (ja) |
-
1994
- 1994-04-13 JP JP7458294A patent/JPH07276210A/ja active Pending
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