JPH07266675A - 印鑑部材 - Google Patents
印鑑部材Info
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- JPH07266675A JPH07266675A JP5880494A JP5880494A JPH07266675A JP H07266675 A JPH07266675 A JP H07266675A JP 5880494 A JP5880494 A JP 5880494A JP 5880494 A JP5880494 A JP 5880494A JP H07266675 A JPH07266675 A JP H07266675A
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】透光性を有するため美観や高級感に優れ、適当
な硬度を有するため加工性が良好で、傷や欠けの発生が
殆どない印鑑部材を提供する。 【構成】端面に記号が彫刻してある印鑑部材であって、
透光性イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体
からなるもので、透光性イットリウム−アルミニウム−
ガーネット焼結体は、平均粒径が15μm以上のイット
リウム−アルミニウム−ガーネット結晶を10%以上含
有してなり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が
70%以上の透光性を有しており、また、99.7〜9
9.99重量%のイットリウム−アルミニウム−ガーネ
ット中に、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少なくと
も一種の金属を0.01〜0.1重量%含有してなり、
厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が70%以上の
透光性を有している。
な硬度を有するため加工性が良好で、傷や欠けの発生が
殆どない印鑑部材を提供する。 【構成】端面に記号が彫刻してある印鑑部材であって、
透光性イットリウム−アルミニウム−ガーネット焼結体
からなるもので、透光性イットリウム−アルミニウム−
ガーネット焼結体は、平均粒径が15μm以上のイット
リウム−アルミニウム−ガーネット結晶を10%以上含
有してなり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が
70%以上の透光性を有しており、また、99.7〜9
9.99重量%のイットリウム−アルミニウム−ガーネ
ット中に、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少なくと
も一種の金属を0.01〜0.1重量%含有してなり、
厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が70%以上の
透光性を有している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、名前,図形等の記号が
彫刻された印鑑部材に関するものであり、詳細には、イ
ットリウム−アルミニウム−ガーネット(以下、YAG
という)焼結体を用いた印鑑部材に関するものである。
彫刻された印鑑部材に関するものであり、詳細には、イ
ットリウム−アルミニウム−ガーネット(以下、YAG
という)焼結体を用いた印鑑部材に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、例えば、契約書等には、名称や名前
が彫刻された印鑑部材により印が押されている。このよ
うな印鑑部材としては、従来、天然材料として水牛の
角,象牙,つげ,水晶、人工材料としてガラス,プラス
チック,セラミックス等が用いられている。
が彫刻された印鑑部材により印が押されている。このよ
うな印鑑部材としては、従来、天然材料として水牛の
角,象牙,つげ,水晶、人工材料としてガラス,プラス
チック,セラミックス等が用いられている。
【0003】このような印鑑部材は、例えば、上記した
水牛の角等を円柱状に加工し、その端面に名前や図形等
の記号を彫刻することにより製造されている。
水牛の角等を円柱状に加工し、その端面に名前や図形等
の記号を彫刻することにより製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、水牛
の角,象牙,つげは材質そのものが柔らかく、記号を彫
刻するには最適であるが、一方で傷が生じやすく、また
欠け易いという問題があった。従って、床面に落下した
場合や押印中に先端部が欠けたり、長年使用すると、彫
刻面が欠けたりするという問題があった。
の角,象牙,つげは材質そのものが柔らかく、記号を彫
刻するには最適であるが、一方で傷が生じやすく、また
欠け易いという問題があった。従って、床面に落下した
場合や押印中に先端部が欠けたり、長年使用すると、彫
刻面が欠けたりするという問題があった。
【0005】また、水晶の成分はSiO2 であり、水牛
の角,象牙等に比較すると硬度や強度が高く(ビッカー
ス硬度1000kg/mm2 以下、強度100MPa以
下)、傷つき難いものの、大気中に大量に存在するSi
O2 粒子により、水晶の表面が傷つきやすく、また、彫
刻面が欠けやすいという問題があった。
の角,象牙等に比較すると硬度や強度が高く(ビッカー
ス硬度1000kg/mm2 以下、強度100MPa以
下)、傷つき難いものの、大気中に大量に存在するSi
O2 粒子により、水晶の表面が傷つきやすく、また、彫
刻面が欠けやすいという問題があった。
【0006】さらに、ガラスやプラスチックからなる印
鑑部材では、水牛の角,象牙等に比較すると硬く傷つき
難く、透光性を有するという面で好まれる面もあるが、
未だ硬度が低く、床面に落下した場合や押印中に先端部
が欠けたり、長年使用すると磨耗したり、彫刻面が欠け
やすくなるという問題があった。
鑑部材では、水牛の角,象牙等に比較すると硬く傷つき
難く、透光性を有するという面で好まれる面もあるが、
未だ硬度が低く、床面に落下した場合や押印中に先端部
が欠けたり、長年使用すると磨耗したり、彫刻面が欠け
やすくなるという問題があった。
【0007】そして、近年では、ジルコニアからなる印
鑑部材が用いられている。このような印鑑部材は硬度が
高く(ビッカース硬度1500〜1800kg/m
m2 、強度1300MPa程度)、傷つき難いものの、
端面に記号の彫刻が困難であるという問題があった。ま
た、硬度があまりにも高いため表面の加工性が悪く、鏡
面研磨が困難であった。また、透光性に劣っており、高
級感に欠けるという問題があった。
鑑部材が用いられている。このような印鑑部材は硬度が
高く(ビッカース硬度1500〜1800kg/m
m2 、強度1300MPa程度)、傷つき難いものの、
端面に記号の彫刻が困難であるという問題があった。ま
た、硬度があまりにも高いため表面の加工性が悪く、鏡
面研磨が困難であった。また、透光性に劣っており、高
級感に欠けるという問題があった。
【0008】本発明は、透光性を有するため美観や高級
感に優れ、適当な硬度や強度を有するため加工性が良好
で、傷や欠けの発生が殆どない印鑑部材を提供すること
を目的とする。
感に優れ、適当な硬度や強度を有するため加工性が良好
で、傷や欠けの発生が殆どない印鑑部材を提供すること
を目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記のよ
うな問題点に対して充分に検討を行った結果、透光性Y
AG焼結体を印鑑部材として用いることにより、透光性
に優れ、加工性が良好で硬度が高く、傷や欠けの発生を
抑制できることを見出し、本発明に至った。
うな問題点に対して充分に検討を行った結果、透光性Y
AG焼結体を印鑑部材として用いることにより、透光性
に優れ、加工性が良好で硬度が高く、傷や欠けの発生を
抑制できることを見出し、本発明に至った。
【0010】即ち、本発明の印鑑部材は、端面に記号が
彫刻してある印鑑部材であって、透光性YAG焼結体か
らなるものである。YAGは化学式では、Y3 Al5 O
12で表される。YAG焼結体は、平均粒径が15μm以
上のイットリウム−アルミニウム−ガーネット結晶を1
0%以上含有してなり、厚さ1mm当たりの可視光の直
線透過率が70%以上の透光性を有することが望まし
い。また、YAG焼結体は、99.7〜99.99重量
%のYAG中に、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少
なくとも一種の金属を0.01〜0.1重量%含有して
なり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が70%
以上の透光性を有することが望ましい。
彫刻してある印鑑部材であって、透光性YAG焼結体か
らなるものである。YAGは化学式では、Y3 Al5 O
12で表される。YAG焼結体は、平均粒径が15μm以
上のイットリウム−アルミニウム−ガーネット結晶を1
0%以上含有してなり、厚さ1mm当たりの可視光の直
線透過率が70%以上の透光性を有することが望まし
い。また、YAG焼結体は、99.7〜99.99重量
%のYAG中に、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少
なくとも一種の金属を0.01〜0.1重量%含有して
なり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が70%
以上の透光性を有することが望ましい。
【0011】ここで、結晶粒径が15μm以上のYAG
結晶を全結晶中の10%以上含有したのは、10%より
も少ないと厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が7
0%よりも小さくなるからである。
結晶を全結晶中の10%以上含有したのは、10%より
も少ないと厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が7
0%よりも小さくなるからである。
【0012】さらに、YAG中にFe,W,Mo,P
d,Agのうち少なくとも一種の金属を添加したのは、
焼結過程でこれらの助剤が核となってYAG化を促進す
るとともに、粒成長を均一化することができ、異常粒成
長を抑制することができるからである。また、これらの
助剤は焼成時に良好に金属化するからであり、これらの
助剤を使用しても焼結体に色が付着することが殆どない
からである。そして、これらの助剤を0.01〜0.1
重量%添加したのは、0.01重量%よりも少ない場合
には原料粉末によるYAG化を充分に促進することがで
きなくなり、粒成長の均一化という効果を充分に達成す
ることができなくなるからである。また、0.1重量%
よりも多いと、粒界に第2相が析出して焼結体の透光性
を低下するからである。これらの助剤は0.01〜0.
05重量%が特に好ましい。添加する金属としてはWが
最も好ましい。
d,Agのうち少なくとも一種の金属を添加したのは、
焼結過程でこれらの助剤が核となってYAG化を促進す
るとともに、粒成長を均一化することができ、異常粒成
長を抑制することができるからである。また、これらの
助剤は焼成時に良好に金属化するからであり、これらの
助剤を使用しても焼結体に色が付着することが殆どない
からである。そして、これらの助剤を0.01〜0.1
重量%添加したのは、0.01重量%よりも少ない場合
には原料粉末によるYAG化を充分に促進することがで
きなくなり、粒成長の均一化という効果を充分に達成す
ることができなくなるからである。また、0.1重量%
よりも多いと、粒界に第2相が析出して焼結体の透光性
を低下するからである。これらの助剤は0.01〜0.
05重量%が特に好ましい。添加する金属としてはWが
最も好ましい。
【0013】このような印鑑部材は、先ず、所定形状の
透光性YAG焼結体を作製して製造する。
透光性YAG焼結体を作製して製造する。
【0014】透光性YAG焼結体は、例えば、純度がそ
れぞれ99.7%以上のAl2 O3粉末とY2 O3 粉末
に、純度が99.9%以上のYAG粉末を0.5重量%
以上添加したり、或いは、Fe,W,Mo,Pd,Ag
のうち少なくとも一種の金属を0.01〜0.1重量%
添加し、混合粉砕した後所定形状に成形し、真空雰囲気
やH2 やN2 等の還元性雰囲気において1600〜19
00℃の温度で焼成することにより作成される。
れぞれ99.7%以上のAl2 O3粉末とY2 O3 粉末
に、純度が99.9%以上のYAG粉末を0.5重量%
以上添加したり、或いは、Fe,W,Mo,Pd,Ag
のうち少なくとも一種の金属を0.01〜0.1重量%
添加し、混合粉砕した後所定形状に成形し、真空雰囲気
やH2 やN2 等の還元性雰囲気において1600〜19
00℃の温度で焼成することにより作成される。
【0015】また、純度がそれぞれ99.7%以上のA
l2 O3 粉末とY2 O3 粉末を混合した後仮焼し、これ
を粉砕して原料粉末とし、この原料粉末に純度が99.
9%以上のYAG粉末を0.5重量%以上添加したり、
或いは、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少なくとも
一種の金属を0.01〜0.1重量%添加した後、所定
形状に成形し、真空雰囲気やH2 やN2 等の還元性雰囲
気において1600〜1900℃の温度で焼成すること
によっても作成される。
l2 O3 粉末とY2 O3 粉末を混合した後仮焼し、これ
を粉砕して原料粉末とし、この原料粉末に純度が99.
9%以上のYAG粉末を0.5重量%以上添加したり、
或いは、Fe,W,Mo,Pd,Agのうち少なくとも
一種の金属を0.01〜0.1重量%添加した後、所定
形状に成形し、真空雰囲気やH2 やN2 等の還元性雰囲
気において1600〜1900℃の温度で焼成すること
によっても作成される。
【0016】純度がそれぞれ99.7%以上のAl2 O
3 粉末とY2 O3 粉末を使用することが望ましいが、こ
れは、純度が99.7%よりも低いと焼結体中に不純物
が存在し、その透光性が低下する傾向にあるからであ
る。Al2 O3 粉末とY2 O3粉末の純度は99.9%
以上であることが望ましい。
3 粉末とY2 O3 粉末を使用することが望ましいが、こ
れは、純度が99.7%よりも低いと焼結体中に不純物
が存在し、その透光性が低下する傾向にあるからであ
る。Al2 O3 粉末とY2 O3粉末の純度は99.9%
以上であることが望ましい。
【0017】また、H2 やN2 等の還元性雰囲気中で焼
成するのは、大気中に比べH2 やN2 は拡散が速いた
め、焼結体の緻密化を容易に達成することができるから
である。真空焼成も同様の理由で良好である。
成するのは、大気中に比べH2 やN2 は拡散が速いた
め、焼結体の緻密化を容易に達成することができるから
である。真空焼成も同様の理由で良好である。
【0018】1600〜1900℃の温度で焼成するの
は、1600℃よりも低い温度で焼成すると、焼結が不
十分であり緻密化せず透光性が低下するからであり、1
900℃よりも高い温度で焼成すると、異常粒成長が生
じ、気孔を粒内に取り込んでしまい透光性が低下するか
らである。また、YAGの蒸発が生じ、均質な焼結体を
作成することができなくなるからである。
は、1600℃よりも低い温度で焼成すると、焼結が不
十分であり緻密化せず透光性が低下するからであり、1
900℃よりも高い温度で焼成すると、異常粒成長が生
じ、気孔を粒内に取り込んでしまい透光性が低下するか
らである。また、YAGの蒸発が生じ、均質な焼結体を
作成することができなくなるからである。
【0019】そして、本発明のYAG焼結体を作成する
のに、99.9%以上のYAG粉末を0.5重量%以上
添加したのは、このようなYAG粉末を原料粉末に添加
することにより、このYAG粉末が核となってYAG化
を促進するとともに、粒成長を均一化することができ、
異常粒成長を抑制することができるからである。また、
YAG粉末の添加が0.5重量%よりも少ないと、原料
粉末によるYAG化を十分に促進することができなくな
り、粒成長の均一化という効果を十分に達成することが
できなくなり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率
が70%よりも小さくなるからである。
のに、99.9%以上のYAG粉末を0.5重量%以上
添加したのは、このようなYAG粉末を原料粉末に添加
することにより、このYAG粉末が核となってYAG化
を促進するとともに、粒成長を均一化することができ、
異常粒成長を抑制することができるからである。また、
YAG粉末の添加が0.5重量%よりも少ないと、原料
粉末によるYAG化を十分に促進することができなくな
り、粒成長の均一化という効果を十分に達成することが
できなくなり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率
が70%よりも小さくなるからである。
【0020】本発明のYAG焼結体は、例えば、それぞ
れ純度が99.7%以上、BET比表面積5m2 /g以
上のAl2 O3 粉末とY2 O3 粉末を、Al2 O3 :Y
2 O3 が0.43:0.57となるように調製し、これ
に、純度が99.9%以上、BET比表面積5m2 /g
以上のYAG粉末を0.5重量%以上添加する。YAG
粉末の代わりにFe,W,Mo等の金属を添加しても良
い。Al2 O3 粉末,Y2 O3 粉末,YAG粉末の平均
粒径は、それぞれ2μm以下であることが好ましい。こ
れは、2μmより大きくなると焼結における活性が悪く
なり、ボイドが生成され易く、緻密性が低下し透光性が
低下するからである。また、YAG粉末の添加量は、
3.0重量%以上が特に好ましい。
れ純度が99.7%以上、BET比表面積5m2 /g以
上のAl2 O3 粉末とY2 O3 粉末を、Al2 O3 :Y
2 O3 が0.43:0.57となるように調製し、これ
に、純度が99.9%以上、BET比表面積5m2 /g
以上のYAG粉末を0.5重量%以上添加する。YAG
粉末の代わりにFe,W,Mo等の金属を添加しても良
い。Al2 O3 粉末,Y2 O3 粉末,YAG粉末の平均
粒径は、それぞれ2μm以下であることが好ましい。こ
れは、2μmより大きくなると焼結における活性が悪く
なり、ボイドが生成され易く、緻密性が低下し透光性が
低下するからである。また、YAG粉末の添加量は、
3.0重量%以上が特に好ましい。
【0021】これに、所定の溶媒を添加し、ポットミ
ル,回転ミル等で混合粉砕する。これを乾燥した後、整
粒し、所望の成形手段、例えば、金型プレス,冷間静水
圧プレス,押出し成形,鋳込み成形等により任意の形状
に成形する。例えば、金型プレスによる場合には、2.
5ton/cm3 以上で行い、生成形体の密度をできる
だけ上げる。成形体の生密度は、焼結性を向上し焼結後
のボイドの生成を抑制して透光性を上げるため、2.0
g/cm3 以上となることが好ましい。
ル,回転ミル等で混合粉砕する。これを乾燥した後、整
粒し、所望の成形手段、例えば、金型プレス,冷間静水
圧プレス,押出し成形,鋳込み成形等により任意の形状
に成形する。例えば、金型プレスによる場合には、2.
5ton/cm3 以上で行い、生成形体の密度をできる
だけ上げる。成形体の生密度は、焼結性を向上し焼結後
のボイドの生成を抑制して透光性を上げるため、2.0
g/cm3 以上となることが好ましい。
【0022】そして、この成形体を真空度が1×10-2
torr以上である真空雰囲気において、1600〜190
0℃で2〜50時間焼成する。真空度は、特に1×10
-3torr以上が好ましい。昇温速度は、1時間当たり20
0℃以下が好ましい。
torr以上である真空雰囲気において、1600〜190
0℃で2〜50時間焼成する。真空度は、特に1×10
-3torr以上が好ましい。昇温速度は、1時間当たり20
0℃以下が好ましい。
【0023】また、本発明では、純度がそれぞれ99.
7%以上のAl2 O3 粉末とY2 O3 粉末を混合した後
仮焼し、これを粉砕した原料粉末に純度が99.9%以
上のYAG粉末を0.5重量%以上添加したり、或いは
Fe,W,Mo等の金属を添加し、焼成しても良い。仮
焼は、YAG化が終了する前の段階、即ち、YAMとY
AGが混在している状態まで行う。従って、YAMとY
AGが混在している中に、純度が99.9%以上のYA
G粉末を添加して焼成すると、上記仮焼しないで焼成す
る場合と同様にYAG粉末が核となってYAG化を促進
するとともに、粒成長を均一化することができ、異常粒
成長を抑制することができる。
7%以上のAl2 O3 粉末とY2 O3 粉末を混合した後
仮焼し、これを粉砕した原料粉末に純度が99.9%以
上のYAG粉末を0.5重量%以上添加したり、或いは
Fe,W,Mo等の金属を添加し、焼成しても良い。仮
焼は、YAG化が終了する前の段階、即ち、YAMとY
AGが混在している状態まで行う。従って、YAMとY
AGが混在している中に、純度が99.9%以上のYA
G粉末を添加して焼成すると、上記仮焼しないで焼成す
る場合と同様にYAG粉末が核となってYAG化を促進
するとともに、粒成長を均一化することができ、異常粒
成長を抑制することができる。
【0024】ところで、Al2 O3 粉末とY2 O3 粉末
との混合粉末をそのまま1600℃以上の温度で焼成す
ると、混合粉末からYAM+Al2 O3 が生成し、YA
M+Al2 O3 からYAGへ結晶が変化し、体積も段階
的に減少していくが、YAM+Al2 O3 からYAGへ
変化する際に一時的に体積膨張が生じ、これにより、焼
結体中にボイドや欠陥を生じ、均一な焼結体を作成する
ことが困難となるが、本発明では、Al2 O3 粉末とY
2 O3 粉末の混合粉末を仮焼し、この後焼成したので、
仮焼によりYAM+Al2 O3 からYAGへ変化する際
の一時的な体積膨張を生じさせることができるため、成
形後の焼成では体積膨張過程がなく、これにより、焼結
体中のボイドや欠陥の発生を抑制し、より緻密な焼結体
を得ることができる。これにより、厚さ1mm当たりの
可視光の直線透過率を70%以上とすることができる。
また、仮焼することによりある程度のYAG化を生じさ
せることができるとともに、体積の収縮を生じさせるこ
とができるため、仮焼粉末を原料とすると相対密度の高
い成形体を得ることができる。
との混合粉末をそのまま1600℃以上の温度で焼成す
ると、混合粉末からYAM+Al2 O3 が生成し、YA
M+Al2 O3 からYAGへ結晶が変化し、体積も段階
的に減少していくが、YAM+Al2 O3 からYAGへ
変化する際に一時的に体積膨張が生じ、これにより、焼
結体中にボイドや欠陥を生じ、均一な焼結体を作成する
ことが困難となるが、本発明では、Al2 O3 粉末とY
2 O3 粉末の混合粉末を仮焼し、この後焼成したので、
仮焼によりYAM+Al2 O3 からYAGへ変化する際
の一時的な体積膨張を生じさせることができるため、成
形後の焼成では体積膨張過程がなく、これにより、焼結
体中のボイドや欠陥の発生を抑制し、より緻密な焼結体
を得ることができる。これにより、厚さ1mm当たりの
可視光の直線透過率を70%以上とすることができる。
また、仮焼することによりある程度のYAG化を生じさ
せることができるとともに、体積の収縮を生じさせるこ
とができるため、仮焼粉末を原料とすると相対密度の高
い成形体を得ることができる。
【0025】仮焼は、1000〜1600℃で行うこと
が望ましい。仮焼によりある程度(10〜50%程度)
のYAG化を生じさせ、YAGの異常粒成長を抑制し、
活性化を保持することができるからである。よって、仮
焼温度が1000℃よりも低いとYAG化が生じ難くな
る傾向があり、1600℃よりも高いと活性化が低下
し、緻密な焼結体を作成することができず、或いは、粉
砕に長時間を要するようになる傾向があるからである。
仮焼は0.5時間以上行うことが必要で、特に2時間程
度行うことが望ましい。
が望ましい。仮焼によりある程度(10〜50%程度)
のYAG化を生じさせ、YAGの異常粒成長を抑制し、
活性化を保持することができるからである。よって、仮
焼温度が1000℃よりも低いとYAG化が生じ難くな
る傾向があり、1600℃よりも高いと活性化が低下
し、緻密な焼結体を作成することができず、或いは、粉
砕に長時間を要するようになる傾向があるからである。
仮焼は0.5時間以上行うことが必要で、特に2時間程
度行うことが望ましい。
【0026】以上のようにして作製された所定形状の透
光性YAG焼結体の端面に名称や名前等の記号が彫刻さ
れ、印鑑部材が製造される。
光性YAG焼結体の端面に名称や名前等の記号が彫刻さ
れ、印鑑部材が製造される。
【0027】
【作用】本発明の印鑑部材は、透光性YAG焼結体によ
り作製することにより、透光性を有するために美観や高
級感に優れ、従来の印鑑部材の材料であるZrO2 材料
よりも柔らかく透光性を有しており、また、SiO2 等
よりも硬度が高いため、加工性が良好で、傷や欠けの発
生を抑制することが可能となる。
り作製することにより、透光性を有するために美観や高
級感に優れ、従来の印鑑部材の材料であるZrO2 材料
よりも柔らかく透光性を有しており、また、SiO2 等
よりも硬度が高いため、加工性が良好で、傷や欠けの発
生を抑制することが可能となる。
【0028】本発明の印鑑部材は、YAG中にFe,
W,Mo,Pd,Ag粉末を添加含有するので、Fe,
W,Mo,Pd,Agが核となってAl2 O3 とY2 O
3 の混合粉末のYAG化を促進するとともに、粒成長を
均一化することができ、異常粒成長を抑制することがで
きる。これにより、厚さ1mm当たりの可視光の直線透
過率を70%以上とすることができる。
W,Mo,Pd,Ag粉末を添加含有するので、Fe,
W,Mo,Pd,Agが核となってAl2 O3 とY2 O
3 の混合粉末のYAG化を促進するとともに、粒成長を
均一化することができ、異常粒成長を抑制することがで
きる。これにより、厚さ1mm当たりの可視光の直線透
過率を70%以上とすることができる。
【0029】
実施例1 先ず、印鑑部材の本体の透光性YAG焼結体を作製す
る。
る。
【0030】原料粉末として、それぞれ純度が99.8
%、BET比表面積5m2 /g、平均結晶粒径が0.7
μmであるAl2 O3 粉末129gとY2 O3 粉末17
1gを用意し、これに、純度が99.9%、BET比表
面積5m2 /g、平均結晶粒径が1μmであるYAG粉
末を表1に示す量で添加した。これと、高純度アルミナ
ボール600gと溶媒としてのイソプロピルアルコール
(IPA)を300gをポリポットに投入し、回転ミル
で24時間混合粉砕した。混合したスラリーを乾燥させ
た後、均一な粉末を得た。この粉末を金型プレスを用い
2.5g/cm3 以上の生密度の成形体を作成した。こ
の成形体を表1に示す焼成温度,焼成時間,昇温速度,
焼成雰囲気で焼成した。
%、BET比表面積5m2 /g、平均結晶粒径が0.7
μmであるAl2 O3 粉末129gとY2 O3 粉末17
1gを用意し、これに、純度が99.9%、BET比表
面積5m2 /g、平均結晶粒径が1μmであるYAG粉
末を表1に示す量で添加した。これと、高純度アルミナ
ボール600gと溶媒としてのイソプロピルアルコール
(IPA)を300gをポリポットに投入し、回転ミル
で24時間混合粉砕した。混合したスラリーを乾燥させ
た後、均一な粉末を得た。この粉末を金型プレスを用い
2.5g/cm3 以上の生密度の成形体を作成した。こ
の成形体を表1に示す焼成温度,焼成時間,昇温速度,
焼成雰囲気で焼成した。
【0031】得られた焼結体をX線回折装置により測定
したところ、YAGの生成を確認した。そして、得られ
た焼結体を厚さ1mmに研磨した後、1μmのダイヤモ
ンドペーストで鏡面仕上げを行った。この焼結体の波長
600nmの可視光の直線透過率を赤外分光計により測
定した。また、結晶粒径が15μm以上のYAGの割合
をルーゼックス(画像処理)により測定した。尚、可視
光とは波長が300〜800nmの光をいう。また、得
られた焼結体の硬度を荷重20kgの条件でビッカース
試験により測定した。さらに、JISR1601の規格
に準じて曲げ強度を測定した。この実験結果を表1に示
す。
したところ、YAGの生成を確認した。そして、得られ
た焼結体を厚さ1mmに研磨した後、1μmのダイヤモ
ンドペーストで鏡面仕上げを行った。この焼結体の波長
600nmの可視光の直線透過率を赤外分光計により測
定した。また、結晶粒径が15μm以上のYAGの割合
をルーゼックス(画像処理)により測定した。尚、可視
光とは波長が300〜800nmの光をいう。また、得
られた焼結体の硬度を荷重20kgの条件でビッカース
試験により測定した。さらに、JISR1601の規格
に準じて曲げ強度を測定した。この実験結果を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】この実験結果より、作製されたYAG焼結
体は、結晶粒径が15μm以上のYAGの割合が10%
以上では、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が7
0%以上であった。また、ビッカース硬度が1300k
g/mm2 程度であり、強度が300MPa以上であっ
た。
体は、結晶粒径が15μm以上のYAGの割合が10%
以上では、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が7
0%以上であった。また、ビッカース硬度が1300k
g/mm2 程度であり、強度が300MPa以上であっ
た。
【0034】尚、試料No,15〜19 は表1に示すよう
な温度で電気炉により2時間仮焼した後、表1に示すよ
うな条件で焼成した場合である。また、本発明者は19
50℃で焼成する実験を行ったが溶解してしまい冷却中
に割れを生じた。
な温度で電気炉により2時間仮焼した後、表1に示すよ
うな条件で焼成した場合である。また、本発明者は19
50℃で焼成する実験を行ったが溶解してしまい冷却中
に割れを生じた。
【0035】以上のように作製された透光性YAG焼結
体の先端部に所望の記号を彫刻することにより、印鑑部
材が作製されるが、上記したように、本発明の印鑑部材
は透光性を有するために美観や高級感に優れ、1300
kg/mm2 程度の硬度を有するために鏡面研磨等の加
工性が良好で、傷や欠けの発生を抑制することができ
る。また、天然材料と異なり、所望の形状に容易に成形
できる。
体の先端部に所望の記号を彫刻することにより、印鑑部
材が作製されるが、上記したように、本発明の印鑑部材
は透光性を有するために美観や高級感に優れ、1300
kg/mm2 程度の硬度を有するために鏡面研磨等の加
工性が良好で、傷や欠けの発生を抑制することができ
る。また、天然材料と異なり、所望の形状に容易に成形
できる。
【0036】実施例2 先ず、原料粉末として、それぞれ純度が99.8%、B
ET比表面積5m2 /g、平均結晶粒径が0.7μmで
あるAl2 O3 粉末129gとY2 O3 粉末171gを
用意し、これと、高純度アルミナボール600gと溶媒
としてのイソプロピルアルコール(IPA)を300g
をポリポットに投入し、回転ミルで24時間混合粉砕し
た。混合したスラリーを乾燥させた後、均一な粉末を得
た。
ET比表面積5m2 /g、平均結晶粒径が0.7μmで
あるAl2 O3 粉末129gとY2 O3 粉末171gを
用意し、これと、高純度アルミナボール600gと溶媒
としてのイソプロピルアルコール(IPA)を300g
をポリポットに投入し、回転ミルで24時間混合粉砕し
た。混合したスラリーを乾燥させた後、均一な粉末を得
た。
【0037】この粉末を表2に示す温度で電気炉により
仮焼した後、表2に示す助剤を表2に示す量だけ添加
し、これと、高純度アルミナボール600gと溶媒とし
てのイソプロピルアルコール(IPA)を300gをポ
リポットに投入し、回転ミルで24時間混合粉砕した。
混合したスラリーを石膏型に入れ,鋳込み成形を行っ
た。そしてスラリーを乾燥し石膏型から外し、得られた
成形体を、表2に示す仮成温度,焼成時間,焼成雰囲気
で焼成した。
仮焼した後、表2に示す助剤を表2に示す量だけ添加
し、これと、高純度アルミナボール600gと溶媒とし
てのイソプロピルアルコール(IPA)を300gをポ
リポットに投入し、回転ミルで24時間混合粉砕した。
混合したスラリーを石膏型に入れ,鋳込み成形を行っ
た。そしてスラリーを乾燥し石膏型から外し、得られた
成形体を、表2に示す仮成温度,焼成時間,焼成雰囲気
で焼成した。
【0038】得られた焼結体をX線回折装置により測定
したところ、YAGの生成を確認した。そして、得られ
た焼結体を上記実施例1と同様にして直線透過率,ビッ
カース硬度,強度を測定した。この実験結果を表2に示
す。
したところ、YAGの生成を確認した。そして、得られ
た焼結体を上記実施例1と同様にして直線透過率,ビッ
カース硬度,強度を測定した。この実験結果を表2に示
す。
【0039】
【表2】
【0040】この実験結果より、YAG焼結体は、厚さ
1mm当たりの可視光の直線透過率が5 0%以上であ
り、ビッカース硬度が1300kg/mm2 程度、強度
が300MPa以上であった。
1mm当たりの可視光の直線透過率が5 0%以上であ
り、ビッカース硬度が1300kg/mm2 程度、強度
が300MPa以上であった。
【0041】以上のように作製された透光性YAG焼結
体の先端部に所望の記号を彫刻することにより、印鑑部
材が作製されるが、上記したように、本発明の印鑑部材
は透光性を有するために美観や高級感に優れ、1300
kg/mm2 程度の硬度を有するために加工性が良好
で、傷や欠けの発生を抑制することができる。
体の先端部に所望の記号を彫刻することにより、印鑑部
材が作製されるが、上記したように、本発明の印鑑部材
は透光性を有するために美観や高級感に優れ、1300
kg/mm2 程度の硬度を有するために加工性が良好
で、傷や欠けの発生を抑制することができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明は、印鑑部材
を透光性YAG焼結体により作製したので、透光性を有
するため美観や高級感に優れ、適当な硬度を有するため
鏡面加工等の加工性が良好で、傷や欠けの発生が殆どな
い。従って、印鑑部材が床面に落下した場合や押印中
に、先端部が欠けにくく、また、天然材料と異なり所望
の形状に容易に加工することができ、優れた印鑑部材を
安価にかつ容易に得ることができる。
を透光性YAG焼結体により作製したので、透光性を有
するため美観や高級感に優れ、適当な硬度を有するため
鏡面加工等の加工性が良好で、傷や欠けの発生が殆どな
い。従って、印鑑部材が床面に落下した場合や押印中
に、先端部が欠けにくく、また、天然材料と異なり所望
の形状に容易に加工することができ、優れた印鑑部材を
安価にかつ容易に得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】透光性イットリウム−アルミニウム−ガー
ネット焼結体からなり、端面に記号が彫刻してある印鑑
部材。 - 【請求項2】透光性イットリウム−アルミニウム−ガー
ネット焼結体は、平均粒径が15μm以上のイットリウ
ム−アルミニウム−ガーネット結晶を10%以上含有し
てなり、厚さ1mm当たりの可視光の直線透過率が70
%以上の透光性を有する請求項1記載の印鑑部材。 - 【請求項3】透光性イットリウム−アルミニウム−ガー
ネット焼結体は、99.7〜99.99重量%のイット
リウム−アルミニウム−ガーネット中に、Fe,W,M
o,Pd,Agのうち少なくとも一種の金属を0.01
〜0.1重量%含有してなり、厚さ1mm当たりの可視
光の直線透過率が70%以上の透光性を有する請求項1
記載の印鑑部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5880494A JPH07266675A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 印鑑部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5880494A JPH07266675A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 印鑑部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07266675A true JPH07266675A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13094791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5880494A Pending JPH07266675A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 印鑑部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07266675A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2403214A (en) * | 2003-06-27 | 2004-12-29 | Univ Sheffield Hallam | Molybdenum-doped aluminium garnets and methods of synthesis |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP5880494A patent/JPH07266675A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2403214A (en) * | 2003-06-27 | 2004-12-29 | Univ Sheffield Hallam | Molybdenum-doped aluminium garnets and methods of synthesis |
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