JPH07265323A - 手術用留め具及びステープル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に組織の体腔を通して１個以上の留め具の
列を取り付けるのに適した手術用ステープル装置を提供
する。 【構成】 この手術用ステープル装置は、アクセスが限
定されている胸部や腹腔の手術に使用され、回転可能で
可撓性の支持シャフトに設置された関節構造の留め具取
り付けアセンブリーから構成され、限定された手術部位
に簡便にアクセスすることが出来る。留め具取り付けア
センブリーは、留め具カートリッッジを支持する固定さ
れたあごと、組織をクランプするアンビルを支持する可
動あごを有するコンパクトな構造となっている。留め具
取り付けアセンブリーは、固定されたあごの組織保持ピ
ンの動きを制御する為に可動あごによって作動するピン
配置機構を有している。二重のカム機構が、アンビルと
留め具カートリッジの間にクランプされた組織に留め具
を差し込むために設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、手術用留め具を組織
に取り付けるための手術用装置であって、特に、限られ
た手術部位により簡便にアクセス出来る様に、回転可能
かつ柔軟なシャフトの上に設置された関節構造のステー
プリングヘッドアセンブリを有する手術用ステープル装
置に関するものである。又、この発明は、構造が簡単な
改良されたステープリングヘッドを有する直線状手術用
ステープル装置と、ステープリングヘッドアセンブリを
閉じる為と作動させる為の改良されたアクチュエイター
ハンドルアセンブリに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近、従来の縫合よりむしろ手術用ステ
ープルを使用する外科医の数が増加している。これは、
手術用ステープルと手術用ステープル装置を使用するこ
とによって、多くの困難な処置をずっと簡単に行うこと
が出来るからである。しかし、もっと重要なことは、手
術用ステープルを使用すると、大部分の処置に必要な時
間が大幅に削減され、その為、患者が麻酔の状態に置か
れる時間を減少させることである。今までに、多くのタ
イプの手術用ステープル装置が、異なる手術処置の為に
考え出されてきた。

【０００３】この発明は、手術用留め具を、肺、食道、
腹、十二指腸、腸の様な内部器官や組織に取り付ける為
の手術用装置を対象としている。この発明は、例えば、
人体の骨盤領域などの接近が限られている手術部位にア
クセス出来る直線状手術用ステープル装置に具体化され
る。

【０００４】最も初期の形態では、直線状手術用ステー
プル装置は、永久的で多用途の装置であり、手術用ステ
ープルは、一度に１個づつ、手で装置に装顛していた。
このタイプの手術用ステープル装置の１例が、米国特許
第３、０８０、５６４号に開示されている。このタイプ
の装置は、一般的に、構造が複雑で、製造するのにコス
トがかかり、重く、かさばり、手術用ステープルを装顛
することと、使用の後、洗浄して殺菌することがなかな
か難しかった。直線状の手術用ステープル装置に於ける
それに続く改良は、殺菌済みで、使い捨ての装顛ユニッ
トやステープルカートリッジを提供することであった。
米国特許第３、２７５、２１１号、同３、３１５、８６
３号、同３、５８９、５８９号は、交換可能なステープ
ルカートリッジを有する永久的で、多用途の直線状装置
の例を開示している。

【０００５】手術用留め具を、装置の相対的に可動な留
め具保持部分とアンビル部分の間にクランプされた人体
の組織に取り付ける為の、手術用留め具取り付け装置
は、いくつかのタイプが公知にされている。この手術用
留め具は、例えば、米国特許第３、２７５、２１１号に
示される様に、金属のステープルであることも可能であ
るし、又、米国特許第４、４０２、４４５号に示される
非金属の、樹脂材料で構成されることも可能である。金
属の留め具の場合、留め具の足は、典型的に、組織を通
過して差し込まれ、アンビルで成形され、組織の中に留
め具を固定する。非金属の留め具の場合には、各々の留
め具は、最初、２つの分離された部品から構成されてい
て、この２つの部品とは、例えば、その装置の留め具保
持部分に配置された留め具部分と、その装置のアンビル
部分に配置されたリテーナー部分である。留め具の１つ
又は複数の足が、体の組織に突き刺さり、リテーナー部
分とインターロックされ、組織中に留め具が確保され
る。大部分の手術用のステープルは、生物学的に不活性
で、永久的に人体の中に存在し続けるが、生物学的に吸
収可能な金属の手術用のステープルが公知にされてい
る。非金属の樹脂材料の手術用留め具も、生物学的に吸
収可能にも非吸収にも作ることが出来る。

【０００６】この発明の手術用の装置は、特定のタイプ
又は形状の留め具を使用する場合に限定されない。上で
述べた様々な手術用の留め具は、この発明の装置で使用
出来るタイプの留め具を例示しているだけであって、従
って、この明細書で使用されるように、手術用の留め具
とは、ステープルと２個の部品からなる器具の両方を含
む上記のすべての留め具を包括する。同様に、この明細
書で使用されている様に、留め具ホルダーとアンビル
は、上記のタイプの留め具と取り付ける為の手術用装置
に当てはまる術語である。

【０００７】米国特許第３、２７５、２１１号と同４、
４０２、４４５号に開示された、装置の留め具保持部分
とアンビル部分の間にクランプされた人体の組織に留め
具を取り付ける為の先行技術の装置では、末端の留め具
取り付け部分は、装置の基部のアクチュエーター部分に
堅く結合されている。しかし、つい最近、留め具取り付
け部分とアクチュエーター部分の結合がそれほど堅く結
合していない装置に対する関心が増大してきている。例
えば、米国特許第４、４７３、０７７号は、留め具取り
付け部分とアクチュエーター部分の間に結合されている
シャフトアッセンブリーが、１個の面内で横断的に可撓
性のある手術用ステープル装置を開示している。

【０００８】また、増大する病院の経費の観点から、分
解とか、洗浄とか、再組立、殺菌等の作業を出来るだけ
削除する為と、手術の処置の質を落とすことなく同時に
効果的にする為に、使い捨ての手術用ステープル装置に
対する関心が高まっている。例えば、米国特許第４、３
５４、６２８号、同４、３８３、６３４号、同４、５２
７、７２４号は、使い捨ての直線状の手術用ステープル
装置を開示している。

【０００９】米国特許第４、５６６、６２０号、同４、
７２８、０２０号、同４、８６９、４１４号は、装置の
留め具支持部分とアンビル部分の間にクランプされた組
織に手術用留め具を取り付けるための装置の別の例を開
示している。米国特許第４、５６６、６２０号に、関節
構造の手術用留め具取り付け装置が開示されていて、留
め具取り付け部分は、縦方向のシャフト部分の末端に、
留め具取り付け部分をアクチュエーターに対して、３つ
の相互に直角な軸の各々の周りを回転することを可能に
するジョイントによって設置される。米国特許第４、７
２８、０２０号と同４、８６９、４１４号は、それぞ
れ、縦方向のシャフト部分の末端部の設置された留め具
取り付け部分を備えた関節構造の手術用留め具取り付け
装置を開示しており、この装置によれば、横方向の軸に
平行なその他のすべての軸に関して、実質的に曲げるこ
との出来ないシャフト部分の縦軸に対して横断的な軸の
周りを回転する。シャフト部分は、基部のアクチュエー
ター部分に回転可能に設置されており、シャフト部分の
縦軸の周りで、留め具取り付け部分のアクチュエーター
部分に対する回転を可能にしている。これらの装置の１
つの短所は、留め具取り付け部分の骨盤領域に対するア
クセスが、装置の留め具保持部分の比較的大きな寸法に
よって規制されることである。また、これらの装置の留
め具取り付け部分は、突出したラッチボタンとアライン
メントピンキャリアを備えており、これらは更に、留め
具取り付け部分の骨盤領域に対するアクセスを規制して
いる。

【００１０】比較的可動的な留め具保持とアンビル部分
を有する留め具取り付け部分を包含する手術装置の他の
例が、米国特許第４、５９１、０８５号、同４、９４
１、６２３号に開示されている。米国特許第４、５９
１、０８５号に開示されている装置は、装置のあごに間
に適当なすきまが設定されるまでトリガーの作動を規制
するトリガーインターロック機構を有している。

【００１１】米国特許第４、９３８、４０８号は、支持
シャフトの軸に直交する軸の周りに回転するようにステ
ープルヘッドが回転可能に設置されている手術用ステー
プル装置を開示している。米国特許第５、１３７、１９
８号は、高速あご閉鎖機構とトリガー安全装置を有する
直線状手術用ステープル装置を開示している。

【００１２】本発明と同じ譲受人に譲渡され、タイトル
が「可撓性支持シャフトとアンビル調整機構を備えた手
術用吻合ステープル装置」である１９９２年２月７日出
願された出願番号８３２、２９９号の本特許と併願され
た米国特許出願に、可撓性シャフトアセンブリーを有す
る手術用のステープル装置が開示されている。この可撓
性シャフトアセンブリーは、第一のヘリカル要素のコイ
ルと、交互に介在する第二のヘリカル要素のコイルを同
心円的に巻き付けた１対の伸張されたヘリカル要素を有
している。第一のヘリカル要素の各々のコイルは、円形
の断面を有しており、第二のヘリカル要素の各々のコイ
ルは、隣接する円形のコイルにスライド可能にかん合す
る傾斜した表面を有する三角形の断面を有している。し
かし、可撓性シャフトアセンブリーの曲がりを規制する
機構はなんら開示されていない。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、人体の組織
に、ステープルの様な手術用の留め具を取り付ける為の
改良された手術用ステープル装置を提供することを目的
とし、特に、管腔に対して水密閉鎖を達成する為に組織
の管腔に１個以上の留め具を取り付けるのに適した手術
用の装置を提供することを目的とする。本発明の手術用
の装置は、現在、単一発射の手術用ステープル装置が使
われており、手術部位に対するアクセスが限られている
胸部及び腹腔の手術処置に使用されることを意図してい
る。例えば、この手術装置は、次の様なタイプの処置、
つまり（１）特に、前方下部の切除の為の二重ステープ
リング技術、（２）ロベクトミーや肺切除に於ける気管
支の縫合、（３）食道の手術に於ける縫合、（４）ロベ
クトミーや肺切除に置ける肺血管の縫合に使用すること
が出来る。

【００１４】

【課題を解決するするための手段及び作用】本発明の手
術用ステープル装置は、留め具取り付けアセンブリーを
アクチュエーターハンドルアセンブリーに設置する為に
支持シャフト区画と可撓性シャフト区画を有するシャフ
トアセンブリーを包含する。留め具取り付けアセンブリ
ーは、１個以上の手術用留め具を取り付ける為の留め具
ホルダーと、組織をアンビルホルダーに対してクランプ
するアンビルと、留め具を、留め具ホルダーから、留め
具ホルダーに対してアンビルがクランプした組織に突き
通す為のドライバーを有する。アクチュエーターハンド
ルアセンブリーは、ドライバーを作動する手段を有す
る。シャフトアセンブリーの可撓性シャフト区画は、シ
ャフトアセンブリーの縦方向の軸に対して、放射状の方
向に、例えば、カーブした形状に曲がるようにされる。
可撓性シャフト区画は、その曲がった又はカーブした形
状を保持し、手術用装置が操作された時、たわみに対抗
するように構成されている。可撓性シャフト区画は、シ
ャフトアセンブリーの縦方向の軸に対して規定の曲がり
角度に限定される。

【００１５】手術用装置の好的な実施例に於て、可撓性
シャフト区画は、留め具取り付けアセンブリーに隣接す
るシャフトアセンブリーの末端に位置する。回転結合
は、シャフトアセンブリーの縦方向の軸に対して横断的
な軸の周りを回転する為に、留め具取り付けアセンブリ
ーを支持する為に、シャフトアセンブリーの末端に設置
される。回転結合は、シャフトアセンブリーの縦方向の
軸に対して規定の角度方向に留め具取り付けアセンブリ
ーを保持する為の戻り止め手段を有する。好ましくは、
シャフトアセンブリーは、軸の周りを回転して、アクチ
ュエーターハンドルアセンブリーに対して異なる角度方
向に留め具取り付けアセンブリーの方向を決める。この
手術用の装置はシャフトアセンブリーを、アクチュエー
ターハンドルアセンブリーに対して異なる角度方向にロ
ックする手段を有している。

【００１６】可撓性シャフト区画を適当な形状に曲げる
ことによって、外科医は、留め具取り付けアセンブリー
を、手術部位、例えば、アクセスが限られている骨盤領
域に挿入することが出来る。シャフトアセンブリーをそ
の軸に対して回転し、回転結合の横断的な軸の周りに留
め具取り付けアセンブリーを回転することによって、外
科医は、留め具取り付けアセンブリーを、留め具ホルダ
ーとアンビルの間に組織をクランプして、人体の体壁に
干渉されることなく手術用の装置を作動させる為に便利
な方向に位置させることが出来る。

【００１７】本発明の別の態様によれば、１個以上の手
術用ステープルを組織に取り付ける為の手術用ステープ
ル装置は、１個以上の手術用ステープルを収納するステ
ープルホルダーを支持する第一のあごと、あごが閉じた
時、組織をステープルホルダーに対してクランプする為
のアンビルを支持する第二のあごと、ステープルをステ
ープルホルダーから組織を突き通して、アンビルに当て
るステープルドライバーと、アンビルを組織クランプ位
置に動かすためにあごを閉じるあご閉鎖レバーを有する
アクチュエーターハンドルアセンブリーと、ステープル
ドライバーを作動させるステープル発射トリガーと、ス
テープルヘッドアセンブリーをアクチュエーターハンド
ルアセンブリーに設置する為のシャフトアセンブリーか
ら構成される。ステープルヘッドアセンブリーは、組織
保持ピンを有しており、この組織保持ピンは、あごの１
つに設置されており、あごが開いた時の１つのあごの内
部の後退された位置から、あごが閉じた時の別のあごに
かん合した伸長された位置に動くことが出来る。別のあ
ごは、アクチュエーター手段を有しており、組織保持ピ
ンを、後退された位置と伸長された位置の間を動かす。

【００１８】好ましくは、組織保持ピンは、カンチレバ
ースプリングアームの上に設置されており、このカンチ
レバースプリングアームは、組織保持ピンを、その後退
された位置と伸長された位置の間を動く様に支持してい
る。ピン配置アームは、同じあごの内部に回転可能に設
置されていて、このあごは組織保持ピンを支持してカン
チレバースプリングアームにかん合して、組織保持ピン
を、その後退された位置から伸長された位置まで動か
す。ピン配置アームは、横方向に突出し、あごに形成さ
れた窓を突き抜けて延展するカムを有している。カムア
クチュエーターフィンガーは、他方のあごに設けられて
いて、あごが閉じてピン配置アームを回転させ、保持ピ
ンを後退した位置から伸長した位置まで動かす時、カム
にかん合する。

【００１９】直線状の手術用のステープル装置に於いて
は、組織保持ピンと、カンチレバースプリングアーム
と、ピン配置アームが基部のあごの中に設けられてい
て、この基部のあごはステープルホルダーを支持してい
る。ピン配置アーム上の横方向に突出したカムは、カム
アクチュエーターフィンガーによって作動され、このカ
ムアクチュエーターフィンガーは、アンビルを支持する
末端のあごに設置されている。また、組織保持ピンと、
スプリングアームとピン配置アームは、末端のあごに設
置することが出来、カムアクチュエーターフィンガー
は、基部のあごに設置されることが出来る。

【００２０】組織保持ピンのいかなる部分も、アンビル
とステープルホルダーが開いているつまりアンクランプ
の位置にあるステープルヘッドアセンブリーから突出す
ることはない。従って、組織保持ピンは、限定された手
術部位に於ける希望の方向にステープルヘッドアセンブ
リーを配置することに干渉することはない。また、組織
保持ピンの為のアクチュエーター機構のいかなる部分
も、横方向に突出したカムを除いて、ステープルヘッド
アセンブリーから突出することはない。したがって、ピ
ンアクチュエーター機構は、限定される手術部位に於け
るステープルヘッドアセンブリーを希望の配置にするこ
とに干渉することはない。

【００２１】本発明の別の態様によれば、手術用ステー
プル装置は、シャフトアセンブリーを突き抜けて延展し
ており、あご閉鎖レバーが作動している時、基部のあご
に向かって末端のあごを引っ張る閉鎖ケーブルと、シャ
フトアセンブリーを突き抜けて延展しており、ステープ
ル発射トリガーが作動した時、ステープルドライバーを
作動させる発射ケーブルと、シャフトアセンブリーの末
端部に位置しており、ステープルヘッドアセンブリーを
支持して、シャフトアセンブリーの縦軸に対して横断的
な軸の周りに回転するものであって、このシャフトアセ
ンブリーは、閉鎖ケーブルをスライド可能に収納してお
り、ステープルヘッドアセンブリーがシャフトアセンブ
リーに対して回転する時、閉鎖ケーブルにとって実質的
に一定の長さの通路を提供するようになっている回転結
合とを有している。加えて、各々のケーブルは、シャフ
トアセンブリーがその軸の周りを回転する時、実質的に
一定の長さを保持するようになっている。好ましくは、
各々のケーブルは、マルチフィラメントの対抗するひね
り構造になっていて、シャフトアセンブリーがその軸の
周りを回転する時に長さが変化するのを防止する。ケー
ブル構造の好適な実施例に於いて、各々のケーブルは、
第一のヘリカル方向に共にひねられた複数のストランド
を有し、各々のストランドは、第一のヘリカル方向と反
対の第二のヘリカル方向に共にねじられた複数のフィラ
メントを有している。

【００２２】本発明の別の特徴は、カムアクチュエータ
ー機構に関するもので、これは、ステープル発射トリガ
ーが作動された時、異なる機械的な利点を有して、ステ
ープルドライバーを作動させる。カムアクチュエーター
機構は、ステープルドライバーを作動させ、ステープル
発射トリガーのストロークの第一の部分に対して第一の
機械的利点を有し、ステープル発射トリガーのストロー
クの第二の部分に第二の機械的利点を有する。カムアク
チュエーターの好適な実施例に於いては、発射カムは、
発射ケーブルに固定されていて、あごに形成された１個
以上のガイドピンによって１つのあごにスライド可能に
設置されているのであって、ガイドピンは、あごに形成
された傾斜したカムスロットにスライド可能に収納され
ている。発射カムのカムアクチュエーター表面は、ステ
ープルドライバーのカムフォラワー表面とかん合する。
ステープルドライバーは、発射カムが発射ケーブルによ
って作動された時、斜めのカムスロットの中のガイドピ
ンの動きとカムフォロワー表面に沿ったカムアクチュエ
ーター表面の相対的な動きによって前進させられる。

【００２３】カムアクチュエーター機構は、コンパクト
な構造をしており、ステープルヘッドアセンブリーは、
先行技術に比較して小さなサイズにすることを可能にし
ている。このコンパクトな構造によって、ステープルヘ
ッドアセンブリーは、限定された手術部位、例えば、骨
盤領域に簡単に位置づけることが可能になる。

【００２４】本発明の更に別の態様は、手術用の装置の
あごを閉じてアンビルを組織クランプ位置に動かすあご
閉鎖レバーと、ステープルドライバーを作動させるステ
ープル発射トリガーとを有する改良されたアクチュエー
ター機構に関するものである。あご閉鎖レバーは、アク
チュエーターアセンブリーの上に回転可能にせっちされ
たており、開いた位置から閉じた位置まで動き、あごを
閉じる。ステープル発射トリガーは、あご閉鎖レバーに
回転可能に設置されている。配置機構は、ステープル発
射トリガーを、あご閉鎖レバーが開いた位置にあって、
作動しない位置に配置するように設けられていて、前記
あご閉鎖レバーがその開いた位置から閉じた位置まで動
かされた時、発射位置に配置される。ステープル発射ト
リガーは、その発射位置から作動することが可能で、ス
テープルドライバーを作動させる。配置手段は、あご閉
鎖レバーがその閉じた位置に動かされるまで、ステープ
ル発射トリガーの作動を防止して、あご閉鎖レバーがそ
の閉じた位置に動かされた後ステープル発射トリガーの
作動を許可する。好ましくは、ステープル装置は、発射
トリガーが作動した後、発射トリガーをあご閉鎖レバー
にロックし、ステープル装置が発射されたことの視覚的
表示をする手段を有する。

【００２５】手術用の装置の好適な実施例は、１個以上
の手術用ステープルを組織に取り付ける為の直線状のス
テープル装置を有する。好ましくは、ステープル装置
は、固定されたあごと可動あごを有するステープルヘッ
ドアセンブリーを有し、固定されたあごは、１個以上の
の列に配置された複数の手術用のステープルを収納する
ようになっており、可動あごは、アンビルを支持して、
これらのあごが閉じた時、組織をステープルホルダーに
クランプするようになっている。あご結合手段は、可動
あごを固定されたあごにスライド可能にかつ回転可能に
結合するように設けられている。あご結合手段は、各々
のあごに形成されたガイドスロットにスライド可能にか
つ回転可能に設けられたスライド可能なローラーピンを
有している。

【００２６】

【実施例】図１を参照すると、本発明は、手術用ステー
プル装置５０に具体化されており、この装置は、シャフ
トアセンブリー７０によって、アクチュエーターハンド
ルアセンブリー８０に結合されているステープリングヘ
ッドアセンブリー６０から構成されている。ステープリ
ングヘッドアセンブリー６０は、図２に示す様に、ステ
ープルカートリッジ６４を支持している基部の固定され
たあご（以後、基部のあごと称す）６２と、ステープル
成形アンビル６８を支持する末端の可動あご（以後末端
のあごと称す）６６を有している。ステープルカートリ
ッジ６４は、図２８に示す様に、ステープルの１つ以上
の列を受取り、このステープルは、アンビルに向かって
押し出され、文字Ｂの形状に形成されて組織を縫合す
る。例えば、１９個のステープルが、ステープルカート
リッジ６４に保持されていて、２つの入れ違いの列に配
置されている。当業者なら、手術用ステープル装置５０
は、ステープル６５の代わりに、２個の部品からなる手
術用留め具で稼働するように出来ることが容易に理解さ
れると思われる。

【００２７】図１に示す様に、基部の固定されたあご６
２は、回転結合７２に蝶番の形式で取り付けられてい
て、回転結合７２によってステープリングヘッドアセン
ブリー６０が、垂直軸５２の周りを回転して、シャフト
アセンブリー７０の中心線又は縦方向の軸５４に対し
て、異なる角度方向になることを可能にしている。例え
ば、回転結合７２は、ステープリングヘッドアセンブリ
ー６０が、垂直軸５２の周りに、約２０゜づつ回転する
様に構成される。関節構造のステープリングヘッドアセ
ンブリー６０は、垂直軸５２の周りを時計方向または反
時計方向に回転可能で、縦方向の軸５４に対して±２０
゜、±４０゜、±６０°、±８０゜の方向の位置に回転
する。シャフトアセンブリー７０は、アクチュエーター
アセンブリー８０に、回転可能に取り付けられ、縦方向
の軸５４の周りを回転する。好ましくは、シャフトアセ
ンブリー７０は、縦方向の軸５４の周りを約３４０゜の
角度範囲を回転可能である。コントロールノブ８２は、
アクチュエーターハンドルアセンブリー８０の末端部に
回転可能に取り付けられていて、シャフトアセンブリー
７０をアンロックして回転させたり、希望する回転方向
にロックすることを可能にしている。

【００２８】シャフトアセンブリー７０は、アクチュエ
ーターハンドルアセンブリー８０に回転可能に取り付け
られ、カップリングスリーブ７５によって、可撓性チュ
ーブ状のシャフト７６に固定されたチューブ状のシャフ
ト７４を備えている。可撓性チューブ状のシャフト７６
は、図３に示す様に、シャフトアセンブリー７０の縦方
向の軸５４に対していかなる放射状の方向に曲がり、湾
曲した形状になることが出来る。蝶番形状の回転結合７
２は、可撓性チューブ状のシャフト７６の末端部に於け
るカップリングスリーブ７８に取り付けられている。末
端のカップリングスリーブ７８は、アルミニュームの様
な、金属で作られる。

【００２９】アクチュエーターハンドルアセンブリー８
０は、回転可能に取り付けられた閉じレバー８４を備え
ていて、可動あご６６を固定されたあご６２の方向に閉
じ、固定されたあご６２と可動あご６６の間に組織のチ
ューブ状部分をクランプする。アクチュエーターハンド
ルアセンブリー８０は、また、回転可能に取り付けられ
たトリガー８６を備えていて、ステープリングヘッドア
センブリー６０を稼働させて、ステープルカートリッジ
６４から押しだして組織に突き通し、アンビル６８でス
テープルを成形する。安全レバー８８は、閉じレバー８
４に回転可能に取り付けられている。図２に示す様に、
安全レバー８８がラッチされた位置にある時、トリガー
８６は、閉じレバー８４の動きに対してロックされてい
て、ステープルカートリッジ６４でステープルが発射さ
れるのを防止している。

【００３０】図１に示す様に、アクチュエーターハンド
ルアセンブリー８０は、プラスチック材料で作られ、パ
チンと合わさるようにされた１対の中空のハンドル部分
９０、９２を備えている。ハンドル部分９０、９２の各
々は、垂れ下がったハンドルグリップ９６を包含してい
る。垂れ下がったハンドルグリップ９６は、その間に、
中空の溝９８を提供していて、閉じレバー８４が、ステ
ープリングヘッドアセンブリー６０を閉じる様に稼働さ
れた時、閉じレバー８４を受け取る。

【００３１】図１と３０を参照すると、コントロールノ
ブ８２は、対角線状に反対の位置に、２つの放射状に突
出した縦方向のフィン８３と、コントロールノブの周囲
に均等の間隔で配置された一連の縦方向のリブ８５を有
している。フィン８３とリブ８５は、フィンガーグリッ
プとして作用して、外科医がコントロールノブ８２を手
で回転させるのを容易にしている。コントロールノブ８
２は、シャフトアセンブリー７０の縦方向の軸５４の周
りの約９０゜の範囲を回転する様に取り付けられてい
る。図３０に示すように、１対のカム８７は、コントロ
ールノブ８２の内部に、直径方向で対抗する位置にあ
る。図３１に示すように、カム８７は、ハンドル部分９
０、９２の、１対の弾性を持つロッキングフィンガー９
１、９３をそれぞれ稼働させるように配置されている。
ロッキングフィンガー９１、９３は、一連の刻みまたは
歯９７、９９を有しており、チューブ状シャフト７４の
外側の、１組の周囲の歯７７にかん合するようになって
いる。コントロールノブ８２がロック位置に回転された
時、可撓性のロッキングフィンガー９１、９３は、カム
８７とかん合して、周囲の歯７７とかん合状態で保持さ
れ、チューブ状シャフト７４が回転しないようにロック
する。コントロールノブ８２をアンロックの位置に回転
した時、カム８７は、ロッキングフィンガー９１、９３
から外れるが、ロッキングフィンガー９１、９３は、チ
ューブ状シャフト７４が、アクチュエーターハンドルア
センブリー８０に対して回転した時、周囲の歯７７から
ずれるようになっている。

【００３２】好適な実施例に於て、シャフトアセンブリ
ー７０の回転は、図６に示すように、チューブ状シャフ
ト７４の上の起立したタブ７９によって、約±１７０゜
の範囲に限定されており、チューブ状シャフト７４は、
各々のハンドル部分の上のエンドストップ（図示されて
いない）とかん合することが出来、回転量を制限してい
る。チューブ状シャフト７４の周囲の歯７７とロッキン
グフィンガー９１、９３は、シャフトアセンブリー７０
の回転に２２の角度位置を規定するもどり止め機構を提
供している。

【００３３】図１に示すように、縦方向のインジケータ
ーフランジ９５が、コントロールノブ８２に隣接するハ
ンドル部分９２の上部に形成されている。ロック位置で
は、コントロールノブ８２のフィン８３の１つがフラン
ジ９５と一致して、チューブ状シャフト７４が回転に対
してロックされたことを示す。アンロックの位置では、
コントロールノブ８２のフィン８３がフランジ９５から
約９０゜の位置に回転して、チューブ状シャフト７４が
自由に回転出来ることを示す。

【００３４】図１と１４を参照すると、アクチュエータ
ーハンドルアセンブリー８０は、中空のプラスチックハ
ンドル部分９０、９２に包含されたアクチュエーター機
構１００を有している。好ましくは、アクチュエーター
機構１００の構成要素は、例えば、ステンレススチール
の様な金属などの堅い材料から構成されている。アクチ
ュエーター機構１００は、形状がハンドル部分９０、９
２に似ている１対の外部シャーシプレート１０２を有し
ている。各々のハンドル部分９０、９２には、ハンドル
部分９０、９２がパチンとはまった時に、アクチュエー
ターハンドルアセンブリー８０の内部の固定位置にシャ
ーシプレート１０２を支持する１組の内部のフランジと
リブが装着されている。シャーシプレート１０２は、シ
ャーシプレート１０２の末端部に隣接する１組の横方向
の結合ピン１０４と、シャーシプレート１０２の１組の
垂れ下がったグリップ部分１０８の間に横方向に伸びる
１組の結合ピン１０６によって、間隔を取った平行状態
で合わせられる。上部結合ピン１１０は、シャーシプレ
ート１０２の上部末端部分を組合せ、アクチュエーター
機構１００のその他の構成部分を回転可能に支持する。
１組の対抗する中空の半円筒状フランジ１１２は、シャ
ーシプレート１０２の末端部から軸方向に伸びていて、
その間に、チューブ状シャフト７４を保持する。

【００３５】アクチェエーター機構１００は、シャーシ
プレート１０２に対して回転出来る様に、閉じレバープ
レート１１４を回転可能に支持する為に、結合ピン１１
０を受けるピボットホール１１６を有する１組の閉じレ
バープレート１１４を包含する。閉じレバープレート１
１４は、プーリー１２０を回転可能に支持する横方向の
結合ピン１１８によって、間隔を取った平行状態で組み
合わされている。閉じレバープレート１１４は、アクチ
ュエーターハンドルアセンブリー８０のあごを閉じるレ
バー８４を提供する、図６に示す様な中空のプラスチッ
ク閉じレバーシュラウド１２４の中に保持される伸張し
た垂れ下がったレバー部分１２２を有している。

【００３６】図１４に示すように、発射トリガープレー
ト１２６が、１対の横方向ピボットピン１２８（１個だ
け図示）によって回転可能に取り付けられていて、横方
向ピボットピン１２８は、その対抗する側から伸びてい
て、閉じレバープレート１１４に形成された一対のピボ
ットホール１３０（１個だけ図示）に回転可能に受けら
れている。図６に示す様に、発射トリガープレート１２
６は、中空のプラスチックの発射トリガーシュラウド１
３２の内部に設けられていて、アクチュエーターハンド
ルアセンブリー８０のステープル発射トリガー８６を提
供している。発射トリガープレート１２６は、拡張され
た基部１３４を有しており、この拡張された基部１３４
には、１対の発射レバー配置ピン１３６が備わってお
り、発射レバー配置ピン１３６は、対抗する側から横方
向に伸びていて、閉じレバープレート１１４に形成され
た１対の孤状のスロット１３８（１個だけ図示）にスラ
イド可能に受けられている。発射レバー配置ピン１３６
の外側端部は、孤状のスロット１３８を通過して、シャ
ーシプレート１０２に形成された一対の発射レバー配置
カムスロット１４０に挿入されている。トリガー発射プ
レート１２６の拡張された基部１３４上のフィンガー１
４２は、図１０に示すように、発射ケーブル１４８の基
端部に固定されたアンカー１４６を受けるアンカーホー
ル１４４を画定する。最初、ケーブル１４８は、プーリ
ー１２０の周りに緩やかに伸びていて、ピボットピン１
１０の上を通っている。ケーブル１４８は、上部結合ピ
ン１０４の下を通り、結合ピン１０４の末端に位置する
ストッププレート１５１に形成された垂直のスロット１
５０を通過している。ストッププレート１５１は、対抗
する側から横方向に突出し、シャーシプレート１０２に
形成された１対の設置穴１５３に受けられた１対のタブ
１５２を有している。ステープル発射トリガー８６が起
動されると、ケーブル１４８のたるみは、トリガー発射
プレート１２６の拡張された基部１３４によって取り込
まれる。

【００３７】アクチュエーター機構１００は、閉じ制御
リンケージ１５４を包含しており、閉じ制御リンケージ
１５４は、リンク１５５とフォークプレート１５６から
構成されていて、この両者は、１対の横方向のピボット
ピン１５８によって回転可能に結合されていて、この横
方向のピボットピン１５８は、リンク１５５の下部から
反対方向に伸びている。ピボットピン１５８の外側の端
部は、シャーシプレート１０２に形成された一対のＺ形
状のガイドスロット１６０に伸びている。それぞれのガ
イドスロット１６０は、上部末端区画１６１と下部基部
区画１６２を有しており、この両者は、オーバーラップ
しており、ガイドスロット１６０にショルダー１５９を
画定している。リンク１５５の上端部の１対の横方向の
ピボットピン１６３（１個のみ図示）は、リンク１５５
から反対の横方向に伸びている。ピボットピン１６３
は、閉じレバープレート１１４の１対の垂れ下がった末
端フィンガー１６５に形成されている。各々のフィンガ
ー１６５は、下方向前方に傾斜して、フィンガー１６５
の下に逆向きのＶ字形のノッチを画定している。閉鎖ケ
ーブル１７０は、フォークプレート１５６の前部にある
スロット１６７を通過している。閉鎖ケーブル１７０の
基端部は、スロット１６７の基端部のアセンブリーホー
ル１６９に固定されていて、フォークプレート１５６の
内部とかん合している。閉じ制御リンケージ１５４は、
閉じレバープレート１１４が、あごを閉じるレバー８４
によって稼働された時、閉鎖ケーブル１７０に緊張を与
える。閉鎖ケーブル１７０は、下部カップリングピン１
０４の上を通り、ストッププレート１５１に形成された
垂直のスロット１５０を通過する。

【００３８】図２、４を参照すると、可撓性チューブ状
のシャフト７６は、二重のヘリカルコイル構造から構成
されていて、第一の伸張したヘリカル要素１７２と第二
の伸張したヘリカル要素１７４から構成され、この両者
のヘリカル要素１７２、１７４は、第一のヘリカル要素
１７２であるコイル１７６と、交互にその間に介在され
た第二のヘリカル要素１７４のコイル１７８を同心円的
に巻き付けることによって構成されている。図４に示す
様に、ヘリカル要素１７２の各々のコイル１７６は、円
形の断面を有している。ヘリカル要素１７４の各々のコ
イル１７８は、三角形で、くさび形をした断面を有して
おり、１対の内部に傾斜した表面１８０を形成してお
り、この傾斜した表面１８０は、隣接した円形のコイル
１７６の円形の外部表面にかん合している。くさび形を
したコイル１７８は、円形のコイル１７６の間に位置し
ていて、隣接した円形のコイル１７６の間を適当な分離
状態を保持しており、第一のヘリカル要素１７２を緊張
状態に保っている。各々の三角形のコイル１７８は、円
形の外部表面を有しており、手術用のステープル装置５
０を使用している時、手術用の手袋が挟まらないように
防止している。好ましくはステンレススチールで作られ
た、ヘリカルコイル要素１７２、１７４によって、可撓
性チューブ状シャフト７６は、シャフトアセンブリー７
０の縦方向の軸又は中心線５４に対して放射状のいかな
る方向にも曲げることが出来る。ヘリカルコイル要素１
７２、１７４の内部には、好ましくは、アルミニウムの
様な可鍛性の金属で出来たケーブル支持チューブ１８２
が同心円的に設けられていて、可撓性チューブ状シャフ
ト７６は曲がりカーブした形状になる。ケーブル支持チ
ューブ１８２は、シャフトアセンブリー７０の縦方向の
軸又は中心線５４に対して放射状のいかなる方向にも曲
げることが出来る。ケーブル支持チューブ１８２によっ
て、可撓性チューブ状のシャフト７６は、湾曲した形状
を取ることが可能で、ステープリングヘッドアセンブリ
ー６０を稼働した時、ケーブル１４８、１７０からの張
力に対抗することが出来る。

【００３９】好適な実施例に於て、可撓性チューブのシ
ャフト７６は、規定の範囲、例えば、まっすぐな状態か
らいかなる方向でも約±３０゜までの範囲で曲げること
が出来るようになっている。曲げた後、可撓性チューブ
のシャフト７６は、その後更に操作するまで、曲がった
形態を保持する。可鍛性ケーブル支持チューブ１８２
は、曲がった支持シャフト１７６が、逆にまっすぐにな
るのを防止する。この形状記憶の性質によって、アクチ
ュエーターハンドルアセンブリー８０を体壁に接触させ
ることなく、ステープリングヘッドアセンブリー６０を
骨盤腔にアクセスすることが可能となる。ヘリカルコイ
ル要素１７２、１７４は、シャフトアセンブリー７０の
軸が、可撓性チューブ状のシャフト７６を曲げている
間、一定の長さを保つような形状を提供する。この特徴
によって、長さの好ましくない変化を避けることが出
来、ケーブルがピンと張った状態になることを避けるこ
とが出来る。この二重のヘリカルコイル構造はまた、閉
じてステープルを発射している間に、可撓性チューブ状
シャフト７６がまっすぐな状態に戻る傾向を避けて、圧
縮力に対抗する堅固なロードパスを提供する。

【００４０】加えて、円形コイル１７６と三角形コイル
１７８の形状は、約３０゜曲げたとき、１つ又はそれ以
外のコイルが堅固になる、例えば、隣接している円形の
コイル１７６がお互いにかん合するか、隣接する三角形
のコイル１７８がお互いにかん合するようになってい
る。この状態は、可撓性チューブ状シャフト７６を曲げ
るのに必要な力の急激な増大をもたらし、曲げる動作範
囲に制限を加える。この曲げ角度の限界は、ケーブルの
摩擦力を低く保ち、装置は、一定の軸長範囲で動作す
る。可鍛性ケーブル支持チューブ１８２は、ヘリカルコ
イル要素１７２とヘリカルコイル要素１７４の中を自由
に軸方向にスライドすることが出来、可塑性変形による
可鍛性ケーブル支持チューブ１８２の長さの変化が可撓
性チューブ状シャフト７６を曲げるのに必要な力に影響
を及ぼすことはない。

【００４１】図５を参照すると、可撓性チューブ状シャ
フト７６の別の実施例に於て、三角形のコイル１７８
は、円形コイル１７６の直径に比べてその幅が狭くなっ
ている。又、三角形のコイル１７８は、可撓性チューブ
状シャフト７６が約３０゜の曲げ角度に曲げられた時、
曲げの内部に於て隣接する円形コイル１７６がお互いに
かん合することが出来るような形状になっている。ヘリ
カルコイル要素１７２とヘリカルコイル要素１７４は、
共通の縦方向の軸１７５の沿って、三角形またはくさび
形コイル１７８とかわるがわる配置されている円形コイ
ル１７６と、緊張したヘリカルコイル要素１７２と共に
コイルを形成している。ヘリカルコイル要素１７４は、
円形コイル１７６の間に位置する三角形のコイル１７８
で、ヘリカルコイル要素１７２の周りを包んでいて、可
撓性チューブ状シャフト７６がまっすぐな状態の時、隣
接する円形コイル１７６の間に適当な分離状態を維持し
ている。三角形のコイル１７８は、隣接する円形コイル
１７６の間に押し込まれ、ヘリカルコイル要素１７２を
緊張状態に保っている。可撓性チューブ状シャフト７
６、ヘリカルコイル要素１７２、ヘリカルコイル要素１
７４、円形コイル１７６、三角形のコイル１７８の詳細
は、本発明と同日に出願され、同譲受人に譲渡され、本
発明で参照している、「可撓性支持シャフトアセンブリ
ー」のタイトルを有する併願の米国特許に記載してい
る。

【００４２】図１２に示す様に、各々の三角形のコイル
１７８は、最初、可撓性チューブ状シャフト７６がまっ
すぐな状態の時は、隣接する円形コイル１７６を縦方向
に、相互に分離している。円形コイル１７６と三角形の
コイル１７８は、共通の縦方向の軸１７５に沿って中心
が一致している。三角形のコイル１７８は、円形コイル
１７６に対してスライド可能で、可撓性チューブ状シャ
フト７６が縦方向の軸１７５に対して縦方向に曲がるこ
とが可能にしている。三角形のコイル１７８のスライド
動作によって、曲がりの内部の円形コイル１７６が相互
にかん合して、可撓性チューブ状シャフト７６の曲がり
を制限するまで可撓性チューブ状シャフト７６が曲がる
ことを可能にしている。

【００４３】図１３を参照すると、可撓性チューブ状シ
ャフト７６が縦方向の軸１７５に対して横断的に曲がる
と、三角形のコイル１７８は、隣接する円形コイル１７
６に対して横方向にシフトする。また、三角形のコイル
１７８の縦方向の軸１７９は、円形コイル１７６の縦方
向の軸１７５に対して、可撓性チューブ状シャフト７６
の曲がる方向に少しシフトする。曲がりの内部の円形コ
イル１７６の部分は、曲がりの外部の円形コイル１７６
の部分が更に離れると、相互により接近する方向に動
く。円形コイル１７６に対する三角形のコイル１７８の
スライド動作の結果、可撓性チューブ状シャフト７６
は、湾曲した形態に曲がる。可撓性チューブ状シャフト
７６の曲がりは、可撓性チューブ状シャフト７６の全体
の長さに実質的な変化を起こさないで、また曲がりの内
部に於ける円形コイル１７６が相互にかん合するまで縦
方向の軸１７５に沿って、ヘリカルコイル要素１７２が
伸張することなく達成される。この点まで、可撓性チュ
ーブ状シャフト７６の曲がりは、比較的小さな曲げ力を
ヘリカルコイル要素１７２とヘリカルコイル要素１７４
に加えることによって達成することが出来る。

【００４４】曲がりの内部の円形コイル１７６が相互に
かん合した後、可撓性チューブ状シャフト７６を同じ方
向に更に曲げるには、実質的に曲げの力を増加させなけ
ればならない。曲がりの内部の円形コイル１７６の部分
は、相互に接触しているので、可撓性チューブ状シャフ
ト７６を更に曲げるには、ヘリカルコイル要素１７２を
伸張させて、曲がりの外部の円形コイル１７６の部分を
更に離すように動かさなければならない。従って、曲が
りの内部の円形コイル１７６が相互にかん合する点は、
横断方向に於て、可撓性チューブ状シャフト７６の曲が
り状態の限界点を画定する。

【００４５】図５を参照すると、クランピングスリーブ
１８４を有する可撓性チューブ状シャフト７６の二重コ
イル構造は、次の様な方法で組み立てられる。ヘリカル
コイル要素１７４は、ヘリカルコイル要素１７２の周り
を覆い、ヘリカルコイル要素１７２が緊張する様に、三
角形のコイル１７８を隣接する円形コイル１７６の間に
位置づける。例えば、アルミニウムの様な圧縮可能な金
属で形成された一連のクランピングスリーブ１８４は、
ヘリカルコイル要素１７２とヘリカルコイル要素１７４
に沿った、均等に間隔を取った場所に位置づけられる。
好ましくは、クランピングスリーブ１８４は、約３イン
チの距離を離した間隔で配置される。各々のクランピン
グスリーブ１８４は、機械的に圧縮されて、ヘリカルコ
イル要素１７２とヘリカルコイル要素１７４を一緒にク
ランプする。次に、ヘリカルコイル要素１７２とヘリカ
ルコイル要素１７４は、ヘリカルコイル要素１７２とヘ
リカルコイル要素１７４をクランピングスリーブ１８４
の中間点で切断することによって、複数の均等の長さの
可撓性チューブ状シャフト７６の区画に分割する。その
結果、得られた可撓性チューブ状シャフト７６の区画の
各々が、クランピングスリーブ１８４によって、クラン
ピングスリーブ１８４によって、対抗する端部でクラン
プされて、コイルスプリングメンバー１０２を緊張状態
に保持して、ヘリカルコイル要素１７２とヘリカルコイ
ル要素１７４が解けるのを防止する。

【００４６】図４を参照すると、二重のルーメン構造の
ケーブル支持要素１８６が可鍛性ケーブル支持チューブ
１８２の内部に設けられている。ケーブル支持要素１８
６は、伸張した円筒形構造をしており、可撓性チューブ
状シャフト７６の末端から、カップリングスリーブを通
してチューブ状支持シャフト７４の基端部に隣接する点
まで伸びている。図４８に示すように、ケーブル支持要
素１８６は、発射ケーブル１４８と閉鎖ケーブル１７０
のそれぞれを収める分離された縦方向の通路１８８、１
９０を包含している。

【００４７】カップリングスリーブ７５は、可鍛性ケー
ブル支持チューブ１８２の基端部を受ける為の中央の軸
方向開口部１９４を有する中間の円筒形壁１９２を包含
する。可撓性チューブ状シャフト７６の基端部のクラン
ピングスリーブ１８４は、カップリングスリーブ７５の
中空の円筒区画１９６に収納され固定されている。チュ
ーブ状支持シャフト７４の末端部はカップリングスリー
ブ７５の中空の円筒形基部区画１９８の中に収納されて
いる。チューブ状支持シャフト７４の末端部は、一連の
縦方向に間隔をとった環状隆起部２０２を提供する、直
径が小さい一連の環状の溝２００を有している。カップ
リングスリーブ７５の中空の円筒形基部区画１９８は、
例えば、磁気形成によって変形されて環状の溝２００と
環状隆起部２０２と接触して、カップリングスリーブ７
５をチューブ状支持シャフト７４に固定している。

【００４８】図９を参照すると、ステープリングヘッド
アセンブリー６０をシャフトアセンブリー７０に回転可
能に設置する回転結合７２は、カップリングスリーブ７
８によって可撓性チューブ状シャフト７６に設置された
関節ハウジング２１０を包含している。可撓性チューブ
状シャフト７６の末端部のクランピングスリーブ１８４
は、例えば、磁気形成によって、あご閉鎖レバー８４に
固定された末端のカップリングスリーブ７８に収納され
ている。関節ハウジング２１０は、一対の中空の円筒形
のヒンジアーム２１２、２１４を有していて、ヒンジア
ーム２１２、２１４は、ヒンジの様に回転する様に円筒
形関節ピン２１６を収納している。図１１に示す様に、
末端部に突出しているフランジ２１８は、円筒形関節ピ
ン２１６の底部に形成されている。ケーブル通路２２０
が、閉鎖ケーブル１７０をスライド可能に収納する為
に、円筒形関節ピン２１６を通して放射状に伸びてい
る。関節ハウジング２１０と円筒形関節ピン２１６は、
好ましくは、可塑性の材料で形成されている。関節ハウ
ジング２１０は、好ましくは、アルミニウムで形成され
たカップリングスリーブ７８から末端部に突出している
環状フランジ７９に挿入形成されている。

【００４９】固定されたあご６２は、例えば、ステンレ
ススチールなどの金属で形成されたヘッドプレート２２
２を有し、ステープルカートリッジ６４を収納して支持
するようになっている。ヘッドプレート２２２は、お互
いに対応する、二重壁の、逆向きの溝が形成された要素
として形成されている。好ましくは可塑性材料で形成さ
れたステープルカートリッジ６４は、細長い長方形の形
状をしており、側壁２２４の間のヘッドプレート２２２
の全面に放置されている。

【００５０】図７に示す様に、ヘッドプレート２２２
は、関節ハウジング２１０と円筒形関節ピン２１６で回
転可能に支持されている。側壁２２４は、図１１に示す
様に、お互いの方向に内ち側にカーブしていて関節ハウ
ジング２１０の上部に形成されたアーチ状の溝２２８に
スライド可能に収納されている上部１対のフランジ２２
６を有している。側壁２２４は、また、お互いの方向に
対して内側にカーブしておりヒンジアーム２１２と２１
４の間の円筒形関節ピン２１６の背後に回転可能に収納
された下部１対のフランジ２３０を有している。円筒形
関節ピン２１６は、ヒンジアーム２１２と２１４の中に
挿入されており、ヘッドプレート２２２は、ヒンジの形
態で、関節ハウジング２１０に取り付けられ、シャフト
アセンブリー７０の末端部に、ステープリングヘッドア
センブリー６０を回転可能に支持している。ヘッドプレ
ート２２２の側壁２２４は、間隔を置いて配置され、ベ
アリングピン２３４で互いに固定されている一対の末端
に突出しているサイドプレート２３２を有している。円
筒形関節ピン２１６上の下部フランジ２１８は、サイド
プレート２３２の間に収納されている。

【００５１】図３６と３８を参照すると、円筒形関節ピ
ン２１６は、上端部に上部のヒンジアーム２１２の内側
の、一連の周囲に間隔を置いて配置されたノッチ２３７
と共同して、関節ハウジング２１０に対して円筒形関節
ピン２１６の回転運動を制御する第一のもどり止めを提
供する一組のもどり止め２３６を有している。円筒形関
節ピン２１６は、また、その下部に、下部のヒンジアー
ム２１４の内側に形成された一連の周囲に間隔を置いて
配置されたノッチ２３９と共同して、関節ハウジング２
１０に対して円筒形関節ピン２１６の回転運動を制御す
る第二のもどり止め機構を提供する一組のもどり止め２
３８を有している。図４１に示す様に、４０゜の間隔で
配置された円筒形関節ピン２１６の上部には３個のもど
り止め２３６がある。この３個のもどり止め２３６は、
図４３に示す様に、上部のヒンジアーム２１２の内側に
均等に２０゜の間隔で配置された１３個のノッチ２３７
と共同する。図４２に示す様に、円筒形関節ピン２１６
の底部には、均等に６０゜の間隔で配置された６個のも
どり止め２３８がある。この６個のもどり止め２３８
は、図４４に示す様に、下部のヒンジアーム２１４の内
部に均等に２０゜の間隔で配置された１８個のノッチ２
３９と共同する。円筒形関節ピン２１６の上部及び下部
のもどり止め２３６、２３８は、上部と下部のヒンジア
ーム２１２、２１４の内部のノッチ２３７、２３９にか
ん合し、ステープリングヘッドアセンブリー６０が垂直
軸５２の周りに回転するために、２０゜毎のインターバ
ルを画定している。上部のもどり止め２３６とノッチ２
３７によって、ステープリングヘッドアセンブリー６０
は縦方向の軸５４に対して約±８０゜の範囲で回転する
ことが可能である。

【００５２】図３６に示す様に、関節ハウジング２１０
は、発射ケーブル１４８を収納するための上向きにカー
ブしたケーブル通路２４３を備えている上部フランジ２
４１を有している。関節ハウジング２１０のケーブル通
路２４３によって、発射ケーブル１４８が関節ハウジン
グ２１０を通過する時、発射ケーブル１４８は、直角方
向にスムーズに回転することが可能である。図３９に示
す様に円筒形関節ピン２１６の上部には面取りした表面
２４５が設けられ、この面取りした表面２４５は、約２
００゜の範囲にわたって周囲に伸びている。この面取り
した表面２４５は、発射ケーブル１４８にとってクリア
ランスを提供して、円筒形関節ピン２１６が、発射ケー
ブル１４８と干渉することなくその軸の周りを回転する
ことを可能にしている。

【００５３】図３８から４０を参照すると、円筒形関節
ピン２１６のケーブル通路２２０は、円形の形状をして
おり、閉鎖ケーブル１７０を収納している。図４２に示
すように、ケーブル通路２２０は、対抗する内部壁２４
７を有し、基部方向に向かって外側にカーブしており、
ケーブル通路２２０は、図３９、４０に示すように、背
後方向に向いたスロット２４９で終端する。図４５に示
す様に、ケーブル通路２２０の対抗してカーブする壁２
４７は、円筒形関節ピン２１６が、関節ハウジング２１
０に対して回転するので閉鎖ケーブル１７０にとって、
実質的に一定の長さの通路を提供する。この一定の長さ
によって、ステープリングヘッドアセンブリー６０がシ
ャフトアセンブリー７０に対して垂直軸５２の周りを回
転する時の閉鎖ケーブル１７０の張力の変化とステープ
ルカートリッジ６４とアンビル６８の間の隙間の変化を
防止するように働く。

【００５４】図９を参照すると、可動あごは、例えば、
ステンレススチールの様な金属で形成されている一対の
Ｌ形のあごプレート２４０で構成され、それぞれのプレ
ート２４０は、基部要素２４４から上方に突出している
前部アーム２４２を有している。カムアクチュエーター
フィンガー２４６は、各々の基部要素２４４の後部に上
向きに突出している。前部アーム２４２は、一組のフラ
ッシュマウントリベット２４８によって固定され、好ま
しくは、プラスチックで形成された、図１１に示す様に
な中空のＬ形のパイロット要素２５０によって間隔を置
いて配置されている。好ましくは、ステンレススチール
の様な金属などの硬い材料から成るインサート要素２５
１は、パイロット要素２５０の内部に配置され、リベッ
ト２４８によって前部アーム２４２に結合されている。
金属のインサート要素２５１は、プラスチックのパイロ
ット要素２５０にバックアップの堅個さを提供してい
る。可動あごプレート２４０の基部要素２４４は、横方
向の結合ピン２５２によって一緒に固定されている。図
２１に示す様にステープル形成アンビル６８は、一対の
サイドフランジ６９を有しており、このサイドフランジ
６９は、パイロット要素２５０と金属のインサート要素
２５１を収納している。Ｌ形のあごプレート２４０は、
フラッシュマウントリベット２４８によってアンビル６
８のサイドフランジ６９と、パイロット要素２５０とイ
ンサート要素２５１に固定されている。アンビル６８
は、前部アーム２４２から基部方向に向かって少しオフ
セットされており、前部アーム２４２の伸長された基端
部２５３が、手術用ナイフ又はスカルペルにとって切断
ガイドとして働くことを可能としている。

【００５５】図７に示す様に、可動あご６６は、次の様
な方法で固定あご６２にスライド可能でありかつ回転可
能に取り付けられている。可動あごプレート２４０は、
ローラーすなわちピボットピン２５４によってヘッドプ
レート２２２にスライド可能かつ回転可能に結合されて
いて、ピボットピン２５４は、サイドプレート２３２に
形成された一対の伸長されたスロット２５６にスライド
可能かつ回転可能に取り付けられている。図２２に示す
様に、スライド可能ローラーすなわちピボットピン２５
４の外側端部２５５は、直径が小さくなっていて、可動
あごプレート２４０の基部要素２４４に形成された一対
の伸長されたスロット２５８にスライド可能に収納され
ている。ローラーすなわちピボットピン２５４は、スロ
ット２５６、２５８の中でスライド可能かつ回転可能
で、サイドプレート２３２と基部要素２４４の間のスラ
イドと回転による回転結合が提供していて、摩擦を減少
させ、可動あご６６が、固定あご６２の対して閉じた位
置にスライドして回転することを可能にしている。ベア
リングピン２３４の外側端部は直径が小さくなってお
り、基部要素２４４の末端部に隣接して形成された一対
のガイドスロット２６０にスライド可能に収納されてい
る。各々のガイドスロット２６０は、縦軸方向の区画２
６１と上方に傾斜した区画２６２を有する。ベアリング
ピン２３４とガイドスロット２６０は、可動あご６６を
ガイドして、ステープリングヘッドアセンブリー６０が
閉じた時、固定あご６２に平行な垂直位置になるように
機能する。

【００５６】図１１に示すように、閉鎖ケーブル１７０
は、関節ハウジング２１０と円筒形関節ピン２１６を通
過して、ステープルカートリッジ６４上の下部フランジ
２６４を通過してパイロット要素２５０の基部から横方
向に突出している中空のスプリングハウジング２６６に
入る。閉鎖ケーブル１７０は、インサート要素２５１上
の垂れ下がったフランジ２６８を通過して閉鎖ケーブル
１７０の末端に固定されていて、垂れ下がったフランジ
２６８にかん合しているアンカー２７２によってパイロ
ット要素２５０の前部の開口部２７０に取り付けられて
いる。圧縮リターンスプリング２７４は、垂れ下がった
フランジ２６４、２６８の間を延展しており、通常可動
あご６６を解放位置に遍在させている。閉鎖ケーブル１
７０は、圧縮リターンスプリング２７４を通過して延展
している。

【００５７】可動あご６６の上端に、１つの通路２７６
が、パイロット要素２５０の先端を通過して縦方向に伸
びている。固定あご６２に設置された組織保持ピン２８
０は、可動あご６６が閉じた時、通路２７６に収納され
る。その組織保持ピン２８０は、図１８に示す様に、ス
テープルカートリッジ６４をまたぐカンチレバースプリ
ングアーム２８４が側面に位置する細長いＵ字形のリテ
ーナーチップ２８２に曲げて形成された細長い弾性を有
するワイヤースプリングから構成されている。スプリン
グアーム２８４は、基部２８６で終端するが、基部２８
６は、ステープルカートリッジ６４の両側に形成された
１対のスロット２８８に挿入される。

【００５８】ピン配置アーム２９０は、ステープルカー
トリッジ６４の各々の側にある横方向に突出したピボッ
トピン２９２によって回転可能に設置される。ピン配置
アーム２９０は、組織保持ピン２８０のカンチレバース
プリングアーム２８４をかん合させるために位置してい
る。各々のピン配置アーム２９０は、ヘッドプレート２
２２の各々の側壁２２４に形成された窓２９６から横方
向に外部に突出するくさび形カム２９４を有している。
可動あご６６が閉じると、カムアクチュエーターフィン
ガー２４６は、カム２９４とかん合して、図９に示す様
に、ピン配置アーム２９０を時計方向に回転させ、組織
保持ピン２８０を固定あご要素６２から、パイロット要
素２５０に形成された通路２７６に進入させる。組織保
持ピン２８０もまた、アンビル６８とステープルカート
リッジ６４の中心線を合わせる為に、アンビル６８の上
部のノッチ２９８の中に収納されている。可動あご６６
が開いた時、カンチレバースプリングアーム２８４は、
組織保持ピン２８０を固定あご２８２に引き込む。ま
た、図１１に示す様に、圧縮リターンスプリング２７４
は、可動あご６６をその開位置に戻す。

【００５９】図７に示す様に、プラスチックカバー３０
０は、ヘッドプレート２２２の後部の垂直の側壁２２４
の間に挿入される。カバー３００は、図２に示す様に、
側壁２２４の窓２９６を通過して突出しているカム２９
４の上に耳おおいの様なシールドを提供する、前方に突
出している１対のサイドフラップ３０２を有している。
各々のサイドフラップ３０２は、図７に示す様にヘッド
プレート２２２のカバー３００を固定するために各々の
側壁２２４から横方向に突出して突起３０６を収納する
ための開口部３０４を有している。ステープルカートリ
ッジ６４の上部の両側から横方向に突出している１対の
ファスナーピン３１０は、側壁２２４に形成された１対
の斜めに設けられたスロット３１２に収納される。ステ
ープルカートリッジ６４は、図１１に示すように、ステ
ープルカートリッジ６４の底部の垂れ下がったフランジ
２６４を通過して横断的に延展するフラッシュマウント
リベット３１４によって側壁２２４に固定されている。

【００６０】図１１を参照すると、ステープル６５をア
ンビル６８に対して発射するために、ステープルドライ
バー３２０がステープルカートリッジ６４にスライド可
能に設けられている。ステープルドライバー３２０は、
好ましくは、プラスチック材料で形成され、必要な場合
には、固い成形されたプラスチックユニットで形成され
る。ステープルドライバー３２０は、例えば、ステンレ
ススチールなどの金属で作られ、固定あご６２にスライ
ド可能に設置され、発射ケーブル１４８の末端部に固定
されているスライド可能な発射カム３２４によって起動
される。

【００６１】発射カム３２４は、トリガー８６が起動さ
れた時、異なる機械的特徴を有するステープルドライバ
ー３２０を起動するための二重カムアクチュエーター機
構の一部を形成している。二重カムアクチュエーター機
構は、ステープルドライバー３２０を起動するようにな
っていて、トリガー８６のストロークの第一の部分に、
第一の機械的利点を有し、トリガー８６のストロークの
第二の部分に第二の機械的利点を有している。

【００６２】図７に示すように、発射カム３２４は、ヘ
ッドプレート２２２の各々の側壁２２４に形成された斜
めの１対のカムスロット３２８をスライド可能に収納す
る各々の側壁に横方向に突出する１対のピン３２６を有
している。ピン３２６とカムスロット３２８は、ステー
プルドライバー３２０を起動させるための二重カム機構
の第一の部分を提供している。各々のカムスロット３２
８は、図１に示すように、ヘッドプレート２２２の前部
に向かって下方向に、例えば、垂直軸５２に対して１５
゜の角度で傾斜している。各々のカムスロット３２８
は、垂直軸５２に平行な下部垂直部分３３０で終端して
いる。発射カム３２４が、発射ケーブル１４８によっ
て、下に引き下ろされると、ピン３２６は、傾斜したカ
ムスロット３２８に沿って動き、発射カム３２４とステ
ープルドライバー３２０は、末端方向に変位する。

【００６３】図１１を参照すると、発射カム３２４は、
ステープルドライバー３２０の基端部に形成された傾斜
したカムフォラワー表面３３４の相補の対とスライド可
能にかん合する１対の斜めのカムアクチュエーター表面
３３２を提供するように、末端部の輪郭が形成されてい
る。カムアクチュエーター表面３３４とカムフォラワー
表面３３４は、ステープルドライバー３２０を起動する
ための二重カム機構の第二の部分を提供している。好ま
しくは、斜めのカム表面３３２、３３４の両対は、垂直
軸５２に対して１５゜の角度の傾斜をしている。発射カ
ム３２４の上の各々の斜めのカム表面３３２は、垂直軸
５２に平行なフラットなカム表面３３６で終端してい
る。同様に、ステープルドライバー３２０の各々の斜め
のカム表面３３４は、垂直軸５２に平行なフラットなカ
ムフォラワー表面３３８で終端している。発射カム３２
４が、発射ケーブル１４８によって下に引っ張られる
と、発射カム３２４上の斜めのカム表面３３２は、ステ
ープルドライバー３２０上の斜めのカム表面に沿って動
き、ステープルドライバー３２０を発射カム３２４に対
して末端方向に引く。発射カム３２４のフラットなカム
表面３３６は、発射カム３２４のピン３２６が、斜めの
スロット３２８の下部の垂直部分３３０に到達する前
に、ステープルドライバー３２０上のフラットなカム表
面３３８にかん合する様に構成されている。発射カム３
２４が起動されると、斜めのカム表面３３２、３３４を
有する第一のカム機構がピン３２６と斜めのスロット３
２８を有する第二のカム機構の前で一番下に移動する。

【００６４】ステープリングアセンブリー６０の二重の
カム機構は、従来技術のステープル発射機構ほどスペー
スをとらない。従って、二重カム機構を収納する固定あ
ご６２の外形寸法は、ステープリングアセンブリー６０
が、例えば、骨盤等の局限された手術部位にアクセスす
ることが可能なように最小寸法にされている。

【００６５】一般的に、手術用ステープル装置５０は、
次の様な方法で操作される。固定されたあご６２、可動
あご６６を開いておき、ステープリングアセンブリー６
０を垂直軸５２の周りに関節動作をさせて、縦方向の軸
５４に対して、希望する角度位置に向ける。可撓性チュ
ーブ状のシャフトは、患者の体の構造に合致するように
カーブさせられる。コントロールノブ８２をアンロック
位置に回転させて、シャフトアセンブリー７０を縦方向
の軸５４の周りに回転させて、アクチュエーターハンド
ルアセンブリー８０を外科医が操作する為の位置に向け
る。そして、コントロールノブ８２をロック位置に回転
させて、アクチュエーターハンドルアセンブリー８０に
対して回転しないようにシャフトアセンブリー７０をロ
ックする。

【００６６】次に、手動用ステープル装置５０を、レバ
ーを使用して操作することによって、ステープリングア
センブリー６０を体内に位置させ、図３２に示す様に、
ステープルする組織の管腔５５を、開いた固定されたあ
ご６２と可動あご６６の間に位置させる。可動あご６６
は、片手で閉鎖レバー８４を操作することによって、部
分的に閉じる。組織保持ピン２８０を固定あご６２から
前進させて可動あご６６とかん合させ、図３３に示すよ
うに組織の管腔５５を、固定されたあご６２と可動あご
６６の間に捕らえる。もう一方の手を使い、ステープリ
ングアセンブリー６０を希望する部位にガイドする。あ
ご閉鎖レバー８４を中間の、つまり戻りどめ位置にし
て、ステープリングアセンブリー６０は捕らえられた組
織の管腔５５に沿って、希望するステープリング位置に
移動させる。必要な場合には、あご閉鎖レバー８４を作
動しない状態に戻し、可動あご６６を完全に開いた位置
に復帰させ、組織保持ピン２８０を固定あごの中に引き
入れ、手術用ステープル装置５０を体腔から後退させて
ステープリングアセンブリー６０の関節を調節したり、
可撓性チューブ状のシャフトの曲率を調節することが出
来る。

【００６７】ステープリングアセンブリー６０を管腔５
５の希望するステープル位置に位置づけた時、図１５に
示す様に、あご閉鎖レバー８４は、完全にクランプした
位置に移動させ、可動あご６６を完全に閉じて、管腔５
５をステープルカートリッジ６４とアンビル６８の間に
クランプする。次に、安全レバー８８を解放してトリガ
ー８６が起動できるようにする。トリガー８６を握っ
て、締め付け、ステープルカートリッジ６４のステープ
ル１５を発射する。図３４、３５に示す様に、ステープ
ル６５は、前進させられてアンビル６８とかん合させら
れ、Ｂ字形に成形されて、組織の管腔５５を閉じる。ス
テープル６５が完全に発射されると、トリガー８６は、
あご閉鎖レバー８４とロックされる。管腔５５は、直角
バサミを使用するか、ステープルカートリッジ６４又は
アンビル６８の縦方向の端部に形成される切断ガイドに
沿ってスカペルを動かすことによって横に切断される。
閉鎖レバー８４の基部を前に押すことによって固定され
たあご６２と可動あご６６を管腔５５からアンクランプ
する。固定されたあご６２と可動あご６４をアンクラン
プし、組織保持ピン２８０を後退させて手術用ステープ
ル装置５０を体腔から取り出す。

【００６８】図１と１４を参照すると、あご閉鎖レバー
８４を作動することによって手術用ステープル装置５０
を閉じている間、手によって閉鎖レバープレート１１４
の垂れ下がったレバー部分１２２に加えられた力は、フ
ィンガー１６５と閉鎖制御リンケージ１５４によって閉
鎖ケーブル１７０に伝達される。閉鎖ケーブル１７０に
加えられた力は、ケーブルアンカー２７２を通じて、図
１１に示す様に、インサート要素２５１の垂れ下がった
フランジ２６８に伝達され、可動あご６を固定されたあ
ご６２の方向に引っ張る。最初、可動あご６６は、スラ
イド可能ピン２５４の周りを回転して、図１６に示す垂
直位置になる。あごプレート２４０は、スロット２５
６、２５８の中を回転するローラーピン２５４と、ガイ
ドスロット２６０のベアリングピン２３４と傾斜した部
分２６２によって基部要素２３２に対する相対的な動き
でガイドされる。

【００６９】可動あご６６が垂直位置に回転すると、カ
ムフィンガー２４６は、対応するカム２９４とかん合
し、図９に示す様に、ピン配置アーム２９０をピボット
ピン２９２の周りを回転させる。ピン配置アーム２９０
は、カンチレバースプリングアーム２８４を前方に曲
げ、組織保持ピン２８０の先端部分２８２をステープル
カートリッジ６４の上部の開口部を通過して、アンビル
６８の上部のノッチ２９８に進入する。図１６に示すよ
うに、この点に於て、ベアリングピン２３４は、ガイド
スロット２６０の縦方向の部分２６１と斜め部分２６２
の間の連結部に位置する。また、図１５の想像線で示す
様に、各々のピン１５８は、対応するＺ形状のガイドス
ロット１６０の上部区画１６１に沿って動き、戻りどめ
位置に落下してガイドスロット１６０の下部区画１６２
のショルダー１５９にかん合する。図１１に示す様に、
圧縮リターンスプリング２７４は、少し圧縮されて、あ
ご閉鎖ケーブル１７０に復帰力を加えて、ショルダー１
５９に抗して、戻りどめ位置にピン１５８を保持する。
組織保持ピン２８０の先端部分２８２は、ステープルカ
ートリッジ６４とアンビル６８の間の隙間を超えて前進
して、その間に管腔５５を保持する。組織保持ピン２８
０は、部分的に閉じた固定されたあご６２と可動あご６
６が、ステープリングアセンブリー６０が保持された管
腔５５に沿って目的のステープル位置に移動した時、管
腔から滑り落ちない様に防止している。

【００７０】可動あご６６垂直位置にまで回転した後、
ベアリングピン２３４は、ガイドスロット２６０の縦方
向の部分２６１にスライド可能に収納されていて、あご
プレート２４０が、固定あご６２に対して縦方向にスラ
イドすることを可能にしている。次に、図１５の実戦で
示す様に、あご閉鎖レバー８４は、アクチュエーターハ
ンドルアセンブリー８０の垂れ下がったハンドルグリッ
プ９６の間のスロット９８の中の完全に閉じた位置に移
動する。コントロールリンケージ１５４は、後方に引っ
張られて、ピン１５８はＺ形状のガイドスロット１６０
の下部区画１６２に沿って後方に移動する。可動あご６
６が、固定されたあご６２の方向により近くに引っ張れ
ると、アンビル６８の先端は、ステープルカートリッジ
６４の上部の組織ストッパー３４０にかん合する。従っ
て、可動あご６６は、図１７に示す様に、ベアリングピ
ン２３４が、ガイドスロット２６０の末端部とかん合す
る迄、組織ストッパー３４０の周りを少し回転する。こ
の底部到達は、あご閉鎖レバー８４がその移動の終点に
到達する前に行われる。あご閉鎖レバー８４がそのスト
ロークを完了すると、閉鎖制御リンケージ１５４の機械
的特質によって、閉鎖ケーブル１７０を伸長させ、約２
００ポンドの、高圧を加えて、ステープリングアセンブ
リー６０に前負荷をかけて閉位置に位置させる。この高
圧の前負荷は、ステープルカートリッジ６４のステープ
ルを発射している時、発生するステープル形成力に対抗
する。

【００７１】あご閉鎖レバー８４が動いている時、トリ
ガー８６は、図２に示す様に、実質的に水平な作動して
いない位置から、図１５に示す実質的に垂直な発射位置
に配転され、トリガー８６は、手術用ステープル装置５
０を取り扱う医師が握ることが出来る。トリガー８６の
回転軸は、閉鎖レバープレート１１４に形成されたピボ
ットホール１３０に収納された発射トリガープレート１
２６のピボットピン１２８によって提供される。あご閉
鎖レバー８４が下方に引っ張られると、トリガー８６は
あご閉鎖レバー８４と共に後ろに移動される。配置ピン
１３６は、シャーシプレート１０２に形成されたカムス
ロット１４０によって画定された固定されたカムトラッ
クに沿って移動する。カムスロット１４０はトリガー８
６が、約２０パーセント閉じた後に、あご閉鎖レバー８
４が戻りどめ位置に到達する迄に実質的に水平状態に置
かれるような形状をとる。

【００７２】最初、図６に示すように、各々の配置ピン
１３６は、対応するカムシャフト１４０の傾斜したカム
トラック区画３５０に沿って下方向で後ろ方向に移動す
る。図１５の想像線で示す様に、あご閉鎖レバー８４が
戻りどめ位置に到達した時、各々のピボットピン１５８
は下に落下して、対応するＺ形状のガイドスロット１６
０のショルダー１５９にかん合して、配置ピン１３６
は、傾斜したカムトラック区画３５０の底に到達する。
あご閉鎖レバー８４が戻りどめ位置を過ぎて移動する
と、各々のピボットピン１５８はＺ形状のガイドスロッ
ト１６０の基部区画１６２の沿って後ろに移動する。各
々の配置ピン１３６はカーブしたカムトラック区画３５
２に沿って移動して、カムトラック区画３５２は、トリ
ガー８６をピボットピン１２８の周りに回転させて、実
質的に水平な発射位置に到達する。配置ピン１３６が傾
斜したカムトラック区画３５０またはカーブしたカムト
ラック区画３５２のいづれかに位置する以上、あご閉鎖
レバー８４の動きは逆向きにしてステープル発射レバー
８６を実質的に水平な位置に戻すことが出来る。

【００７３】トリガー８６を配置している時、トリガー
発射プレート１２６の閉鎖プレート１１４に対する運動
は、カムトラック区画３５０、３５２に捕らえられた配
置ピン１３６によって規制される。従って、トリガー８
６が配置されている時にトリガー８６に加えられる手で
引っ張った力は単にあご閉鎖レバー８４をその閉じた位
置に付勢するだけである。配置ピン１３６は、カムトラ
ック区画３５０、３５２に捕らえられているので、ステ
ープル発射レバー８６は、ステープルカートリッジの中
のステープルを発射するように作動させることが出来な
い。あご閉鎖レバー８４が、その完全に閉じられた位置
に引っ張られると、ピボットピン１５８はＺ形状のガイ
ドスロット１６０の基端部に位置して、各々の配置ピン
１３６は、カーブしたカムトラック区画３５２、３５６
が交差する対応するカムスロット１４０の後部の角３５
４に位置することになる。安全レバー８８が解放される
と、トリガー８６は自由になって、あご閉鎖レバー８４
に対して回転し、ステープルヘッドアセンブリー６０を
作動させる。

【００７４】次に、トリガー８６が握られて、あご閉鎖
レバー８４の方向に引っ張られる。ステープル発射プレ
ート１２６は、図１０に示す様に、反時計方向にピボッ
トピン１２８の周りを回転させる。あご閉鎖プレート１
１４の孤状スロット１３８は、シャーシプレート１０２
のカムスロット１４０のカーブしたカムトラック区画３
５６と中心が一致させる。配置ピン１３６は、自由にな
り、カーブしたカムトラック区画３５６に沿って移動し
て、トリガー８６が完全に閉じた位置に回転させて、ス
テープルヘッドアセンブリー６０を作動させることが可
能になる。ステープル発射プレート１２６が完全に閉じ
た位置に回転すると、発射ケーブル１４８は、拡張した
基端部１３４を覆って、発射ケーブル１４８のたるみを
吸収する。トリガー８６が完全に作動した位置に移動す
ると、発射ケーブルは、プーリー１２０の周りに引っ張
られ、緊張状態に置かれ、ステープリングアセンブリー
６０の発射カム３２４を作動させる。ステープルカート
リッジ６４のステープルの発射に関しては、以下に詳細
に述べる。

【００７５】手術用ステープル装置５０が発射される
と、発射トリガーシュラウド１３２の内部の１対の戻り
どめ３６０（図６では１つだけ図示）は、閉鎖レバーシ
ュラウド１２４の対応する１対の割れ目３６２にパチン
とはまり、トリガー８６をあご閉鎖レバー８４に取り付
ける。このはめ込む特質は、外科医によって逆にするこ
とは出来ず、トリガー８６は、あご閉鎖レバー８４に取
り付けられた状態になり、手術用ステープル装置５０が
発射されたことを示す。ステープリングアセンブリー６
０は、閉鎖レバーシュラウド１２４の先端のコンタクト
パッド３６４に押すことによって発射した後、開かれ
る。あご閉鎖レバー８４とトリガー８６は、単一のユニ
ットとして、実質的に垂直な開いた位置に移動する。こ
のあご閉鎖レバー８４とトリガー８６が動いている間、
配置ピン１３６はカムスロット１４０の最後のカーブし
たカムトラック区画３５８に沿って移動する。ステープ
リングアセンブリー６０を開いて、各々のピボットピン
１５８は、対応するＺ形状のガイドスロット１６０の上
部区画の末端部に復帰して、各々の配置ピン１３６は対
応するカムスロット１４０のカーブしたカムトラック区
画３５８の末端部に移動する。

【００７６】手術用ステープル装置５０をリセットする
為に、工場でテスト発射した後、あご閉鎖レバー８４と
トリガー８６は閉じた位置に移動して、戻りどめ３６０
は、割れ目３６２から外れて、トリガー８６があご閉鎖
レバー８４に対して前方に移動して配置位置に入ること
を可能にする。従って、あご閉鎖レバー８４はその開い
た位置に向かって前方に移動して、トリガー８６は、実
質的に水平な作動していない位置に復帰する。

【００７７】ステープリングアセンブリー６０が作動し
ている間、発射力はアクチュエーターハンドルアセンブ
リー８０から、発射ケーブル１４８を経由してステープ
リングアセンブリー６０に伝達される。発射ケーブル１
４８、発射トリガープレート発射トリガープレート１２
６、ケーブルプーリー１２０及び閉鎖レバーの結合ピン
の形状は、トリガー８６が閉じて配置についた時、ケー
ブルの長さが実質的に一定になるように選択される。手
術用ステープル装置５０を発射させる為に、トリガー８
６は、あご閉鎖レバー８４を作動させて部分的に閉じた
位置にすることにより配置される。そのため、安全レバ
ー８８は、ステープル発射トリガー８６から外れる。ト
リガー８６を引っ張ることによって、発射ケーブル１４
８は緊張状態に置かれ、ステープル発射プレート１２６
から、ピボットピン１２８を経由してあご閉鎖プレート
１１４に加えられる力は、あご閉鎖レバー８６を更に閉
じる様に引っ張る。この安全措置によって、ステープル
６５がステープルカートリッジ６４から発射される時
に、あご閉鎖レバー８４が開く可能性を防止する。

【００７８】ステープリングアセンブリー６０の作動中
に、発射カム３２４は、発射ケーブル１４８によって下
に引っ張られ、ステープルドライバー３２０は２個のカ
ム機構によって前進させられる。第一に、発射カムピン
３２６は、発射カムスロット３２８の中を移動するので
あって、発射カムスロット３２８は、垂直軸５２に対し
て１５゜の角度で下方向、前方に傾斜する。第二に、発
射カム３２４とステープルドライバー３２０の傾斜した
カム表面３３２、３３４は、お互いにかん合して、発射
カム３２４が下に引っ張られた時、ステープルドライバ
ーは更に変位する。２個のカム機構の形状は、発射カム
３２４とステープルドライバー３２０が、発射カムスロ
ット３２８の中の発射カムピン３２６の移動が終了する
前に、フラットなカム表面３３６、３３８に於てかん合
するように移動する。この構成によって、ステープル作
動機構が、２つの機械的な利点、つまり、両方のカム機
構がかん合した時の最初のストロークに於ける低い機械
的な利点と、発射カムスロット３２８のみがかん合して
時にストロークの端部に対する高い機械的な利点とを持
って作動することを可能とする。二重のカム機構の作動
における切り替えはステープルに対する形成力と変形カ
ーブに於ける低い点で起こる。この作動によって、効果
的に、ステープル形成機構の発射ストロークにおけるす
べての点での発射ケーブル力を最小にする。

【００７９】図１８を参照すると、ステープルカートリ
ッジ６４は、好ましくはプラスチックで出来た、細長く
て、一般的に長方形のハウジング３７０から構成され、
このハウジング３７０は、１つ以上の縦方向の列に配置
された複数のステープル収納スロットまたはポケット３
７２を有する。好ましくは、ステープル収納スロット３
７２は、図２０に示すように、２つの縦方向の列に配置
され、ステープル６５の列は相互にジグザグに配置され
ている。図１８に示すように、アンビル６８は、例え
ば、ステンレススチールの様な金属から出来た細長い、
溝状の要素から構成されている。アンビル６８は、ステ
ープル形成溝３６６の１対の縦方向に延展する列を有し
ており、ステープルカートリッジ６４のステープル収納
スロット３７２と中心を一致さて、１対の状態に配置さ
れている。溝３６６は、ステープルドライバー３２０が
前進してステープル６５をアンビル６８に押し当てる時
に、ステープル６５をＢ形状に成形する形状になってい
る。

【００８０】図２０に示すステープルカートリッジ６４
の実施例に於て、右側の列は９つのステープル収納スロ
ット３７２を有し、左側の列は１０のステープル収納ス
ロットを有する。当業者にとって、その他のステープル
収納スロット３７２を使用可であることは容易に理解さ
れる。例えば、ステープルカートリッジ６４は、１列の
ステープル収納スロットか又は３つ以上のジグザグに配
置されたステープル収納スロット３７２を有することが
可能である。同様に、アンビル６８は、１列のステープ
ル形成溝３６６又は３つ以上のステープル形成溝３６６
を有するように改良することが可能である。

【００８１】図２４に示す様に、各々の列のステープル
収納スロット３７２はステープル６５にとってガイドと
して機能する一連の水平なリブ３７４によって分離され
ている。ステープルカートリッジハウジング３７０は、
図２０に示す様に、両側に延展する１対の細長いフラン
ジ３７６を有している。フランジ３７６は図２１に示す
ように縦方向の溝３７８を有し、この縦方向の溝３７８
は、手術のナイフまたはスカペルにとって切断ガイドと
して機能する。図２３、２４に示すように、細長いノッ
チ３８０はステープルカートリッジハウジング３７０の
底を横断して水平に延展しており、このステープルカー
トリッジハウジング３７０は、図１９に示すようにパイ
ロット要素２５０のスプリングハウジング２６６に形成
された対応する突起３８２を収納する。溝３８０と突起
３８２はガイド機構として機能して、可動あご６６が固
定されたあご６２の方向に引っ張られた時アンビル６８
とステープルカートリッジ６４の中心が一致する。

【００８２】図２５ー２８を参照すると、ステープルド
ライバー３２０は、複数のステープルドライビングフィ
ンガー３９０を有しており、このステープルドリビング
フィンガー３９０は、ステープルカートリッジハウジン
グ３７０のステープル収納スロット３７２の列に対応す
る２つのジグザグな列に配置され、中央の結合ウエブ３
９２に設置されている。各々のステープルドリビングフ
ィンガー３９０の末端部は、実質的に６角形の断面を有
し、実質的に６角形の形状を有するステープル形成スロ
ット３７２の１つにスライド可能に収納される。図２５
に示されるように、ステープルドライバー３２０のステ
ープルドライビングフィンガー３９０の各々は、図２４
に示すように、ステープルカートリッジハウジング３７
０の隣接する１対のリブ３７４の間にスライド可能に収
納されている。末端部に於て、ステープルドライビング
フィンガー３９０の各々は、横断的に延展するノッチ３
９６によって、図２７に示すように、分離された１対の
ステープルかん合突起３９４を有している。１対のステ
ープル収納溝３９８は、各々のノッチ３９６の両側の突
起３９４を超えて縦方向に延展している。

【００８３】図２８、２９を参照すると、カムインサー
ト４００が、結合ウエブ３９２の既部側のステープルド
ライビングフィンガーの間にサンドイッチ状に設けられ
て、ステープルドライバー３２０を強化している。イン
サート４００の基部端は、１対の傾斜したカム表面４０
２と１対のフラットなカム表面を有しており、これら
は、図２７、２８に示すように、ステープルドライバー
３２０のステープルドライビングフィンガー３９０の基
端部のカム表面３３４、３３８に対応する様に輪郭が形
成されている。

【００８４】手術用ステープル装置５０の好適な実施例
に於て、発射ケーブル１４８と閉鎖ケーブル１７０は、
共に対抗するねじれ構造を有しており、支持シャフトア
センブリー７０の縦方向の軸５４の周りの回転によるケ
ーブル１４８、１７０の長さの変化を最小にするような
機能がある。発射ケーブル１４８と閉鎖ケーブル１７０
の構造は、好ましくはステンレススチールで出来た多数
のフィラメント又はワイヤで構成され、これらのフィラ
メント又はワイヤは共にねじられている。ケーブル構造
の好適な実施例は、図４６、４７に示され、両方のケー
ブル１４８、１７０に等しく適応可能である。

【００８５】図４６を参照すると、閉鎖ケーブル１７０
は、３つのマルチフィラメントのストランド４１０から
構成されるマルチフィラメント構造であって、マルチフ
ィラメントストランド４１０は右ひねりでヘリカル構造
にねじられている。３つのストランド４１０の各々は、
左ひねりでヘリカル構造にねじられた１９のフィラメン
ト又はワイヤを有している。図４７に示すように、各々
のストランド４１０は１対７のコアから構成され、この
コアは、中心のワイヤ４１２とそのワイヤ４１２の周り
に左方向に捻った６つのワイヤ４１４がかぶさって出来
ている。１２のフィラメント又はワイア４１６のカバー
は、１対７のコアの周りに左方向に捻られている。それ
ぞれ１９のフィラメント又はワイヤを包含する３つのス
トランド４１０は、右方向に捻られて、５７のフィラメ
ント又はワイヤで構成される完成されたケーブル構造を
提供する。

【００８６】好適な実施例に於て、中心のワイヤ４１２
は、直径が０．００７１インチの、ＡＳＴＭ Ｆ１３８
ー８６グレード２のステンレススチールで出来ている。
６つのワイヤ４１４は、直径０．００６３インチで、Ａ
ＳＴＭ Ｆ１３８−８６グレード２のステンレススチー
ルで出来ていて、インチ当り４．８から５．５ひねりの
範囲で、中心ワイヤ４１２の周りを左方向（Ｓ字形ひね
り）にひねったステンレススチールから出来ている。１
２のワイヤ４１６は、０．００５６インチの直径で、Ａ
ＳＴＭ Ｆ１３８−８６グレード２のステンレススチー
ルであって、インチ当り２．８から３．２ひねりの範囲
にコアの周りに左方向（Ｓ字形ひねり）に巻いたもので
ある。完成されたケーブルは、ステンレススチールワイ
ヤの３つのストランド４１０から構成されるものであっ
て、このステンレススチールワイヤはインチ当り２．０
から２．３ひねりの範囲で右方向（Ｚ字形ひねり）に巻
いた物である。

【００８７】上記のマルチフィラメント、対抗ひねりの
ケーブル構造は、回転に対して敏感でないので、ケーブ
ル１４８、１７０は、支持シャフトアセンブリー７０が
その縦方向の軸５４の周りを回転する時、実質的に一定
の長さを維持する。マルチフィラメントストランド４１
０の対抗巻き構造は、シャフトアセンブリー７０の回転
によるケーブル１４８、１７０に対する短縮及び伸びの
効果のバランスをとるように働くので、実質的に一定の
ケーブルの長さは支持シャフトアセンブリー７０の±１
７０゜以内の回転範囲に於て維持される。例えば、上記
のケーブル構造では、ケーブル１４８、１７０の長さ
は、±１７０゜の範囲で±０．００５インチの範囲で一
定に保たれることが望ましい。あるいは、従来のケーブ
ル構造が使用される場合には、適当なカム表面（図示せ
ず）は、チューブ状シャフト７４の基端部とストッププ
レート１５１の間に設けることが出来、支持シャフトア
センブリー７０の回転によるケーブル１４８、１７０の
長さの変化を補償する。

【００８８】より広い態様に於ける本発明は、上記の好
適な実施例の詳細に限定されることはなく、当業者は、
本発明が、添付した請求項の精神と範囲の内部に於て変
形して実施することが出来ることを理解するであろう。

【００８９】本発明の具体的な実施態様は、次の通りで
ある。 （１）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記可撓性シャフト区画は前記留め具取り付けアセンブリ
ーに隣接する前記シャフトアセンブリーの末端部に位置
する手術用留め具装置。 （２）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記シャフトアセンブリーの縦方向の軸に横断的な軸の周
りを回転する為に前記留め具取り付けアセンブリーを支
持する為の前記シャフトアセンブリーの末端部の回転結
合を有する手術用留め具装置。 （３）実施態様２に記載の手術用留め具装置であって、
前記回転結合は、前記シャフトアセンブリーの縦方向の
軸に対して所定の角度位置に前記留め具取り付けアセン
ブリーを維持する戻りどめ手段を有する手術用留め具装
置。 （４）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記可撓性シャフト区画は、前記留め具取り付けアセンブ
リーが作動している時、可撓性シャフト区画の曲がり形
状を保持して、たわみを抑えるようになっている手術用
留め具装置。 （５）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記シャフトアセンブリーは、その軸の周りを回転可能で
あって、前記アクチュエーターハンドルアセンブリーに
対して異なる角度方向に前記留め具取り付けアセンブリ
ーを向ける手術用留め具装置。 （６）実施態様５に記載の手術用留め具装置であって、
前記アクチュエーターハンドルアセンブリーに対して異
なった角度方向に前記シャフトをロックする手段を有す
る手術用留め具装置。 （７）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記可撓性シャフト区画は、前記シャフトアセンブリーの
縦方向の軸に対して所定の曲げ角度の範囲に限定される
手術用留め具装置。 （８）請求項１に記載の手術用留め具装置であって、前
記留め具ホルダーは、１つ以上の列に配置された複数の
手術用留め具を収納するようになっている手術用留め具
装置。 （９）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記可撓性区画は、前記ステープリングヘッドアセ
ンブリーに隣接する前記シャフトアセンブリーの末端に
位置する手術用ステープル装置。 （１０）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記シャフトアセンブリーの縦方向に横断的な軸の
周りを回転する為に前記ステープルヘッドアセンブリー
を支持する為の前記シャフトアセンブリーの末端部の回
転結合を有する手術用ステープル装置。 （１１）実施態様１０に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記回転結合は、前記シャフトアセンブリーの
縦方向の軸に対して所定の角度位置に前記ステープリン
グヘッドアセンブリーを維持する戻りどめ手段を有する
手術用留め具装置。 （１２）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記可撓性シャフト区画は、前記ステープルヘッド
アセンブリーが作動している時、可撓性シャフト区画の
曲がり形状を保持して、たわみを抑えるようになってい
る手術用ステープル装置。 （１３）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記アクチュエーターハンドルアセンブリーに対し
て異なった角度方向に前記シャフトをロックする手段を
有する手術用ステープル装置。 （１４）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記可撓性シャフト区画は、前記シャフトアセンブ
リーの縦方向の軸に対して所定の曲げ角度の範囲に限定
される手術用ステープル装置。 （１５）実施態様１４に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記第一のアクチュエーター手段は、組織を前
記アンビルと前記留め具ホルダーの間にクランプする為
に、前記アンビルを前記留め具ホルダーの方向に引っ張
る為の前記シャフトアセンブリーを通過して延展してい
る閉鎖ケーブルを有する手術用ステープル装置。 （１６）実施態様１５に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ステープルホルダーからステープルを発射
して、前記アンビルに対してステープルを形成する為に
前記ステープルドライバーを作動させるための前記シャ
フトアセンブリーを通過して延展している発射ケーブル
を有する手術用ステープル装置。 （１７）請求項２に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記ステープルホルダーは、１つ以上の列に配置さ
れた複数の手術用ステープルを収納するようになってい
る手術用ステープル装置。 （１８）請求項３に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記組織保持ピンが、後退した位置と伸長した位置
の間を動く為の前記保持ピンを支持する前記１個のあご
の内部のカンチレバースプリングアームの上に設けられ
ている手術用ステープル装置。 （１９）実施態様１８に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記カンチレバースプリングアームにかん合し
て、前記組織保持ピンを後退させた位置から伸長した位
置に移動させる為の前記１個のあごの内部に回転可能に
設置したピン配置アームを有する手術用ステープル装
置。 （２０）実施態様２２に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ピン配置アームは、横方向に突出してい
て、前記１つのあごに形成された窓を通過して延展して
いるカムを有し、前記アクチュエーター手段は、前記ピ
ン配置アームを回転する為に前記あごが閉じた時に前記
カムとかん合する為の前記他のあごの上のカムアクチュ
エーターフィンガーを有し、前記保持ピンを後退した位
置から伸長した位置に移動させることを特徴とする手術
用ステープル装置。 （２１）請求項４に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記回転結合は、前記シャフトアセンブリーの末端
部に設置されたピボットハウジングと、前記ピボット軸
の周りの回転運動の為の前記ピボットハウジングに設置
されたピボットピンとを有し、前記ピボットピンは、前
記閉鎖ケーブルをスライド可能に収納する為に、前記ピ
ボット軸に対して横断的に延展する通路を有し、前記通
路は、前記ステープリングヘッドアセンブリーが異なる
角度位置に回転する時、実質的に一定の長さの通路に沿
って前記閉鎖ケーブルを維持する為にカーブした壁を有
することを特徴とする手術用ステープル装置。 （２２）請求項４に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記シャフトアセンブリーは、その軸の周りを回転
可能であって、前記アクチュエーターハンドルアセンブ
リーに対して異なる角度方向に前記ステープルヘッドア
センブリーを向ける手術用ステープル装置。 （２３）実施態様２２に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記閉鎖ケーブルと前記発射ケーブルは、前記
シャフトアセンブリーがその軸の周りを回転する時、実
質的に一定の長さを維持するようにしている手術用ステ
ープル装置。 （２４）実施態様２３に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ケーブルの各々は、前記シャフトアセンブ
リーがその軸の周りを回転する時に、長さの変化を抑え
る為のマルチフィラメントの対抗するねじり構造を有す
る手術用ステープル装置。 （２５）実施態様２４に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ケーブルの各々は、第一のヘリカル方向に
共にねじられた複数のマルチフィラメントを有し、前記
ストランドの各々は、前記第一のヘリカル方向とは反対
の第二のヘリカル方向に共にねじられた複数のフィラメ
ントを有する手術用ステープル装置。 （２６）請求項５に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記二重のカム機構は、前記発射ケーブルに固定さ
れていて、前記基部のあごに形成された傾斜したカムス
ロットにスライド可能に収納され、前記基部のあごに形
成された１個以上のガイドピンによって前記基部のあご
にスライド可能に設置された発射カムと、前記ステープ
ルドライバーの上のカムフォロワーにかん合する為の前
記発射カムの上のカムアクチュエーター表面とを有し、
前記ステープルドライバーは、前記発射カムが前記基部
のあごに対して移動する時に、前記傾斜したカムスロッ
トの中の前記ガイドピンの運動と、前記カムフォロワー
表面に沿った前記カムアクチュエーター表面の相対的な
運動によって前進されることを特徴とする手術用ステー
プル装置。 （２７）実施態様２６に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記発射カムの前記カムアクチュエーター表面
は、前記ステープル発射レバーのストロークの第一の部
分の間、前記ステープルドライバーに傾斜した部分にか
ん合する傾斜した区画と、前記発射レバーの第二の部分
の間、前記ステープルドライバーのフラットな区画にか
ん合するフラットな区画を有する手術用ステープル装
置。 （２８）請求項６に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記配置手段は、前記あご閉鎖レバーがその閉鎖さ
れた位置に移動するまで前記ステープル発射トリガーの
作動を防止する手術用ステープル装置。 （２９）実施態様２８に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記配置手段は、前記あご閉鎖レバーがその閉
鎖位置に移動した後、前記ステープル発射トリガーの作
動を許可する手術用ステープル装置。 （３０）請求項６に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記配置手段は、前記ステープル発射トリガーの上
に配置され、前記アクチュエーターハンドルアセンブリ
ー上のカムスロットにスライド可能に収納されている配
置ピンを有し、前記カムスロットは、前記あご閉鎖レバ
ーがその閉鎖位置に移動するまで、前記あご閉鎖レバー
に対して前記ステープル発射トリガーの回転運動を防止
する形状の第一のカムトラックを有する手術用ステープ
ル装置。 （３１）実施態様３０に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記カムスロットは、前記あご閉鎖レバーがそ
の閉鎖位置に移動した後、前記あご閉鎖レバーに対して
前記ステープル発射トリガーの回転運動を許可する形状
の第二のカムトラックを有する手術用ステープル装置。 （３２）請求項６に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記末端のあごを前記基部のあごにスライド可能に
かつ回転可能に結合するあご結合手段を有し、前記あご
結合手段は前記あごの各々に形成されたガイドスロット
にスライド可能で回転可能に設置されたスライド可能な
ローラーを有する手術用ステープル装置。 （３３）請求項６に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記発射トリガーの作動の後に前記発射トリガーを
前記あご閉鎖レバーにロックするための手段を有する手
術用ステープル装置。 （３４）請求項６に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記あご閉鎖レバーに設置され、前記あご閉鎖レバ
ーに対する動きを防止する為に前記ステープル発射トリ
ガーをロックする為のラッチされた位置から、前記ステ
ープル発射トリガーが作動することを許可する為のアン
ラッチされた位置に動くことの出来る安全レバーを有す
る手術用ステープル装置。 （３５）請求項７に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記ステープリングヘッドアセンブリーは、前記固
定されたあごに内部に設置された組織保持ピンを有し、
前記組織保持ピンは、前記あごが開いている時、前記固
定されたあごの内部の後退した位置から前記あごが閉じ
た時に前記可動あごにかん合する伸長した位置に動くこ
とが出来る手術用ステープル装置。 （３６）実施態様３５に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記組織保持ピンをその後退した位置と伸長し
た位置の間を動かす為に前記固定されたあごに設置され
たピン配置機構と前記組織保持ピンの動きを制御する為
に前記ピン配置機構を作動させる前記可動あごの手段と
を有する手術用ステープル装置。 （３７）実施態様３６に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記組織保持ピンは、後退した位置と伸長した
位置の間の動きの為の前記保持ピンを支持する前記固定
されたあごの内部のカンチレバースプリングアームの上
に設置された手術用ステープル装置。 （３８）実施態様３７に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ピン配置機構は、前記カンチレバースプリ
ングアームにかん合して、前記保持ピンを後退した位置
と伸長した位置の間を動かす為に前記固定されたあごの
内部に回転可能に設置されたピン配置アームを有する手
術用ステープル装置。 （３９）実施態様３８に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記ピン配置アームは、横方向に突出してい
て、前記固定されたあごに形成された窓を通過して延展
するカムを有し、前記作動手段は、前記可動あごが、前
記ピン配置アームを回転させ、前記保持ピンをその後退
した位置から伸長した位置に移動させる為に閉じている
時に前記カムとかん合する為の前記可動あご上のカムア
クチュエーターフィンガーを有す手術用ステープル装
置。 （４０）請求項８に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記閉鎖ケーブルは、前記シャフトアセンブリーが
その軸の周りを回転する時に長さの変化を防止するマル
チフィラメントで対抗するねじれ構造を有する手術用ス
テープル装置。 （４１）実施態様４０に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記閉鎖ケーブルは、第一のヘリカル方向に共
にねじった複数のマルチフィラメントストランドを有
し、前記ストランドの各々は、前記第一のヘリカル方向
と反対の第二のヘリカル方向に共にねじった複数のフィ
ラメントを有する手術用ステープル装置。 （４２）請求項８に記載の手術用ステープル装置であっ
て、前記発射ケーブルは、前記シャフトアセンブリーが
その縦方向の軸の周りを回転する時、実質的に一定の長
さを維持するようにした手術用ステープル装置。 （４３）実施態様４２に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記発射ケーブルが、前記シャフトアセンブリ
ーがその軸の周りを回転する時、長さの変化を防止する
為のマリチフィラメントで、対抗するねじれ構造を有す
る手術用ステープル装置。 （４４）実施態様４３に記載の手術用ステープル装置で
あって、前記発射ケーブルは、第一のヘリカル方向に共
にねじった複数のマルチフィラメントストランドを有
し、前記ストランドの各々は、前記第一のヘリカル方向
と反対の第二のヘリカル方向に共にねじった複数のフィ
ラメントを有する手術用ステープル装置。

【００９０】

【発明の効果】本発明の手術用ステープル装置は、回転
可能で可撓性のシャフトに設置された関節構造のステー
プリングアセンブリーから構成されるので、骨盤領域な
どの限られた手術部位に、人体の体壁に干渉されること
なく簡便にアクセス出来る効果がある。また、この装置
で使用される留め具は特定のタイプ又は形状の留め具に
限定されない効果ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】アクチュエーターハンドルアセンブリー上にス
テープルヘッドアセンブリーを設置する為の可撓性区画
を有する支持シャフトを包含した、本発明によって構成
した手術用ステープル装置の斜視図。

【図２】図１の手術用ステープル装置の側面図。

【図３】ステープリングヘッドアセンブリーの方向を調
節する為に曲げた構造の図２の手術用ステープル装置の
部分破断側面図。

【図４】図２の手術用ステープル装置に支持シャフトの
可撓性部分を示す、拡大した部分破断側面図。

【図５】支持シャフトの可撓性部分の別の実施例を示す
拡大した部分破断側面図。

【図６】図２のアクチュエーターハンドルアセンブリー
の内部に保持されたアクチュエーター機構を示す部分破
断側面図。

【図７】図２のステープルヘッドアセンブリーに形成さ
れた１組のカムスロットを示す部分破断側面図。

【図８】図６のアクチュエーター機構の制御リンケージ
を示す部分破断側面図。

【図９】図２のステープリングヘッドアセンブリー内部
の組織保持ピンと配置アームを示す部分破断側面図。

【図１０】図６のアクチュエーター機構のステープル発
射トリガーを示す部分破断側面図。

【図１１】図２のステープリングヘッドアセンブリー内
部のスライドカム機構を示す拡大された縦方向の断面
図。

【図１２】まっすぐな状態の図５の可撓性支持シャフト
の部分を示す拡大された縦方向の断面図。

【図１３】曲がった状態の図５の可撓性支持シャフトの
部分を示す拡大された縦方向の断面図。

【図１４】図６のアクチュエーター機構の展開斜視図。

【図１５】図６のアクチュエーター機構の動作を示す部
分破断側面図。

【図１６】部分的に閉じた状態の図２のステープリング
ヘッドアセンブリーを示す部分破断側面図。

【図１７】完全に閉じた状態の図２のステープリングヘ
ッドアセンブリーを示す部分破断側面図。

【図１８】ステープリングヘッドアセンブリーの構成要
素を示す展開斜視図。

【図１９】ステープリングヘッドアセンブリーのアンビ
ルを支持する可動あごの拡大された、部分破断の基端部
を示す図。

【図２０】ステープリングヘッドアセンブリーのステー
プルカートリッジを支持する固定されたあごの拡大され
た、部分破断の末端部を示す図。

【図２１】ステープリングヘッドアセンブリーの拡大さ
れた、部分破断の平面図。

【図２２】図１６の線２２ー２２で切断したステープリ
ングヘッドアセンブリーの拡大された部分図。

【図２３】ステープリングヘッドアセンブリーのステー
プルカートリッジの拡大された部分破断側面図。

【図２４】図２３の線２４ー２４に沿って切断したステ
ープルカートリッジの拡大された垂直の断面図。

【図２５】ステープリングヘッドアセンブリーのステー
プルドライバーの拡大された前面又は末端部を示す図。

【図２６】図２５のステープルドライバーの側面図。

【図２７】図２５の線２７ー２７に沿って切断したステ
ープルドライバーの縦方向の断面図。

【図２８】図２６の線２８ー２８に沿って切断したステ
ープルドライバーの縦方向の断面図。

【図２９】図２５ー２８のステープルドライバーの為の
金属性のインサートの側面図。

【図３０】アクチュエーターハンドルアセンブリーの末
端部に設置したコントロールノブの拡大した正面図。

【図３１】コントロールノブによって作動されるアクチ
ュエーターハンドルアセンブリーの１対のロッキングフ
ィンガーを示す図８の線３１ー３１に沿って切断し拡大
した垂直な断面図。

【図３２】組織の管腔を収納する為にあごが開いたステ
ープリングヘッドアセンブリーの第一のステープルの列
を示す拡大された、部分破断の垂直断面図。

【図３３】組織の体腔を捕らえるために部分的に閉じた
あごを有するステープリングヘッドアセンブリーの第二
のステープルの列を示す拡大された破断の垂直断面図。

【図３４】あごが閉じて、ステープルが組織の体腔を通
過してアンビルに接しているステープリングヘッドアセ
ンブリーの拡大した、部分的に破断の垂直断面図。

【図３５】あごが閉じて、ステープルはアンビルに対し
て発射され、Ｂ字形の形態に成形されたステープリング
ヘッドアセンブリーの拡大された、部分破断の垂直断面
図。

【図３６】ステープリングヘッドアセンブリーの為に回
転結合を提供する関節ハウジングの拡大された垂直断面
図。

【図３７】図３６の関節ハウジングの底面図。

【図３８】図３６の関節ハウジングによって回転可能に
支持された関節ピンの拡大された正面図。

【図３９】図３８の関節ピンの側面図。

【図４０】図３８の関節ピンの背面図。

【図４１】図３９の関節ピンの拡大された部分破断の平
面図。

【図４２】図３９の線４２ー４２に沿って切断した関節
ピンの拡大した部分断面図。

【図４３】図３６の線４３ー４３に沿って切断した関節
ハウジングの拡大された、部分破断の断面図。

【図４４】図３６の関節ハウジングの拡大された、部分
破断の底面図。

【図４５】関節ハウジングの中で回転する関節ピンを示
す回転結合の拡大された部分破断の断面図。

【図４６】ステープル装置のケーブルのマルチストラン
ド構造を示す拡大された斜視図。

【図４７】ケーブルの各々のストランドのマルチフィラ
メントを示す拡大された斜視図。

【図４８】図４の線４８ー４８に沿って切断された支持
シャフトの拡大された部分断面図。

【符号の説明】

５０ 手術用ステープル装置 ５２ 垂直軸 ５４ 縦方向の軸 ６０ ステープリングヘッドアセンブリー ６２ 固定されたあご ６４ ステープルカートリッジ ６６ 可動あご ６８ アンビル ７０ シャフトアセンブリー ７２ 回転結合 ７４ チューブ状支持軸 ７６ 可撓性チューブ状のシャフト ７８ カップリングスリーブ ８０ アクチュエーターハンドルアセンブリー ８２ コントロールノブ ８４ あご閉鎖レバー ８６ トリガー ８８ 安全レバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルコム・シー・バーウェル アメリカ合衆国、08542 ニュージャージ ィ州、プリンストン、パーク・プレイス ９ビー (72)発明者 ジョン・エイ・ゴラ アメリカ合衆国、08505 ニュージャージ ィ州、バーデンタウン、アールディナンバ ー１、コーチマン・ドライブ 160 (72)発明者 クリストファー・ロビンソン アメリカ合衆国、08648 ニュージャージ ィ州、ローレンスビル、マリー・コート 14114 (72)発明者 フレッド・イー・スナイダー アメリカ合衆国、08850 ニュージャージ ィ州、プリンストン・ジャンクション、ク ラークスビル・ロード 345

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １個以上の手術用の留め具を組織に取り
   付ける為の手術用留め具装置であって、１個以上の手術
   用留め具を収納する留め具ホルダーと、前記留め具ホル
   ダーに対して組織をクランプするアンビルと、留め具
   を、前記留め具ホルダーから前記留め具ホルダーに対し
   て前記アンビルによってクランプされた組織を突き抜け
   る様に発射させるドライバーとを有する留め具取り付け
   アセンブリーと、前記ドライバーを作動させる手段を包
   含するアクチュエーターハンドルアセンブリーと、前記
   留め具取り付けアセンブリーを前記アクチュエーターハ
   ンドルアセンブリーに取り付けるシャフトアセンブリー
   であって、前記シャフトアセンブリーは、前記シャフト
   アセンブリーの縦方向の軸に対して放射状のいかなる方
   向にも曲がるような可撓性シャフト部分に結合された支
   持シャフト部分を有するシャフトアセンブリーとを有す
   る手術用留め具装置。
2. 【請求項２】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以
   上の手術用ステープルを収納するステープルホルダー
   と、前記ステープルホルダーに対して組織をクランプす
   るアンビルと、ステープルを、前記ステープルホルダー
   から組織を突き抜ける様に前記アンビルに対して発射さ
   せるステープルドライバーとを有するステープルヘッド
   アセンブリーと、前記アンビルを組織クランプ位置に動
   かす為の第一のアクチュエーター手段と、前記ステープ
   ルドライバーを作動させる第二のアクチュエーター手段
   とを有するアクチュエーターハンドルアセンブリーと、
   前記ステープリングヘッドアセンブリーを前記アクチュ
   エーターハンドルアセンブリーに取り付けるシャフトア
   センブリーであって、前記シャフトアセンブリーは、軸
   の周りを回転可能であり、前記ステープリングヘッドア
   センブリーを、前記アクチュエーターハンドルアセンブ
   リーに関して異なる角度方向に向けるものであって、前
   記シャフトアセンブリーは、前記シャフトアセンブリー
   の縦方向の軸に対して放射状のいかなる方向にも曲がる
   ような可撓性シャフト部分を有するシャフトアセンブリ
   ーとを有する手術用ステープル装置。
3. 【請求項３】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以
   上の手術用ステープルを収納するステープルホルダーを
   支持する第一のあごと、前記あごと第二のあごが閉じた
   時、前記ステープルホルダーに対して組織をクランプす
   るアンビルを支持する第二のあごと、ステープルを、前
   記ステープルホルダーから組織を突き抜ける様に前記ア
   ンビルに対して発射させるステープルドライバーとを有
   するステープルヘッドアセンブリーと、前記アンビルと
   前記ステープルホルダーの間に組織をクランプする為に
   前記あごを閉じるあご閉鎖レバーと、前記ステープルド
   ライバーを作動させるステープル発射トリガーとを有す
   るアクチュエーターハンドルアセンブリーと、前記ステ
   ープリングヘッドアセンブリーを前記アクチュエーター
   ハンドルアセンブリーに設置する為のシャフトアセンブ
   リーと、前記あごの１つの中に設置されていて、前記あ
   ごが開いている時の前記１つのあごの中の後退位置から
   前記あごが閉じている時の別のあごにかん合している伸
   長した位置まで動くことが出来る組織保持ピンと、前記
   組織保持ピンを後退させた位置と伸長した位置との間で
   動かす為の前記他のあごに設けたアクチュエーター手段
   とを有する手術用ステープル装置。
4. 【請求項４】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープリング装置であって、１
   個以上の手術用ステープルを収納するステープルホルダ
   ーを支持する基部のあごと、前記あごと末端のあごが閉
   じた時、前記ステープルホルダーに対して組織をクラン
   プするアンビルを支持する末端のあごと、ステープル
   を、前記ステープルホルダーから組織を突き抜ける様に
   前記アンビルに対して発射させるステープルドライバー
   とを有するステープルヘッドアセンブリーと、前記アン
   ビルを組織クランプ位置に動かす為に前記あごを閉じる
   為のあご閉鎖レバーと前記ステープルドライバーを作動
   させる為のステープル発射トリガーとを有するアクチュ
   エーターハンドルアセンブリーと、前記ステープリング
   ヘッドアセンブリーを前記アクチュエーターハンドルア
   センブリーに設置する為のシャフトアセンブリーと、前
   記末端のあごを前記あご閉鎖レバーに結合して、前記あ
   ご閉鎖レバーが作動している時に前記末端のあごを前記
   基部のあごに引っ張る為に前記シャフトアセンブリーを
   通して延展する閉鎖ケーブルと、前記ステープルドライ
   バーを前記ステープル発射トリガーに結合して、前記ス
   テープル発射トリガーが作動している時に前記ステープ
   ルドライバーを作動させる為に前記シャフトアセンブリ
   ーを通して延展している発射ケーブルと、前記シャフト
   アセンブリーの縦方向の軸に対して横断的な回転軸の周
   りに回転する為に前記ステープルヘッドアセンブリーを
   支持する為の前記シャフトアセンブリーの末端部の回転
   結合とを包含する手術用ステープル装置であって、前記
   あご閉鎖ケーブルは、前記回転結合にスライド可能に収
   納されていて、前記回転軸に対して横断的に前記回転結
   合を通して延展していて、前記回転結合は、前記ステー
   プリングヘッドアセンブリーが前記シャフトアセンブリ
   ーに対して回転する時、前記閉鎖ケーブルの為に実質的
   に一定の長さの通路を提供する手段を有することを特徴
   とする手術用ステープル装置。
5. 【請求項５】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以
   上の手術用ステープルを収納するステープルホルダーを
   支持する基部のあごと、前記あごと末端のあごが閉じた
   時、前記ステープルホルダーに対して組織をクランプす
   るアンビルを支持する末端のあごと、ステープルを、組
   織を突き抜ける様に前記アンビルに対して発射させるス
   テープルドライバーとを有するステープルヘッドアセン
   ブリーと、前記アンビルを組織クランプ位置に移動させ
   る為に前記あごを閉じる為のあご閉鎖レバーと、前記ス
   テープルドライバーを作動させる為のステープル発射レ
   バーとを有するアクチュエーターハンドルアセンブリー
   と、前記末端のあごを前記あご閉鎖レバーに結合して、
   前記あご閉鎖レバーが作動している時に前記末端のあご
   を前記基部のあごに引っ張る為に前記シャフトアセンブ
   リーを通して延展する閉鎖ケーブルと、前記ステープル
   ドライバーを前記ステープル発射トリガーに結合して、
   前記ステープル発射トリガーが作動している時に前記ス
   テープルドライバーを作動させる為に前記シャフトアセ
   ンブリーを通して延展している発射ケーブルと、前記ス
   テープルドライバーを作動させるようにして、前記ステ
   ープル発射レバーのストロークの第一の部分に対する第
   一の機械的な利点と、前記ステープル発射レバーのスト
   ロークの第二の部分に対する第二の機械的な利点とを有
   する二重カム機構とを有する手術用ステープル装置。
6. 【請求項６】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以
   上の手術用ステープルを収納するステープルホルダーを
   支持する基部のあごと、前記あごと末端のあごが閉じた
   時、前記ステープルホルダーに対して組織をクランプす
   るアンビルを支持する末端のあごと、ステープルを、前
   記ステープルホルダーから、組織を突き抜ける様に前記
   アンビルに対して発射させるステープルドライバーとを
   有するステープルヘッドアセンブリーと、前記アンビル
   を組織クランプ位置に移動させる為に前記あごを閉じる
   為のあご閉鎖レバーと、前記ステープルドライバーを作
   動させる為のステープル発射トリガーとを有するアクチ
   ュエーターハンドルアセンブリーと、前記ステープルヘ
   ッドアセンブリーを前記アクチュエーターハンドルアセ
   ンブリーに設置する為のシャフトアセンブリーとを有す
   る手術用ステープル装置であって、前記あご閉鎖レバー
   は、前記あごを閉じる為に開いた位置から閉じた位置ま
   で移動する為に前記アクチュエーターハンドルアセンブ
   リーに回転可能に設置され、前記ステープル発射トリガ
   ーが、前記あご閉鎖レバーの上に回転可能に設置される
   ものであって、更に、前記ステープルトリガーを、前記
   あご閉鎖レバーがその開いた位置にある時は、作動しな
   い位置に、また前記あご閉鎖レバーがその開いた位置か
   ら閉じた位置まで移動する時には、発射位置に配置する
   為の手段を有する手術用ステープル装置であって、前記
   ステープル発射トリガーは、その発射位置から作動でき
   て前記ステープルドライバーを作動させることを特徴と
   する手術用ステープル装置。
7. 【請求項７】 １個以上の手術用のステープルを組織に
   取り付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以
   上の手術用ステープルを収納するステープルホルダーを
   支持する固定されたあごと、前記あごと末端のあごが閉
   じた時、前記ステープルホルダーに対して組織をクラン
   プするアンビルを支持する可動あごと、ステープルを、
   前記ステープルホルダーから、組織を突き抜ける様に前
   記アンビルに対して発射させるステープルドライバーと
   を有するステープルヘッドアセンブリーと、前記アンビ
   ルを組織クランプ位置に移動させる為に前記あごを閉じ
   る為のあご閉鎖レバーと、前記ステープルドライバーを
   作動させる為のステープル発射トリガーとを有するアク
   チュエーターハンドルアセンブリーと、前記ステープル
   ヘッドアセンブリーを前記アクチュエーターハンドルア
   センブリーに設置する為のシャフトアセンブリーと、前
   記あご閉鎖レバーに前記可動あごを結合し、前記あご閉
   鎖レバーが作動した時、前記可動あごと前記固定あごに
   向かって引っ張る為に前記シャフトアセンブリーを通過
   して延展する閉鎖ケーブルと、前記ステープルドライバ
   ーを前記ステープル発射トリガーに結合して、前記ステ
   ープル発射トリガーが作動する時に前記ステープルドラ
   イバーを作動させる為の前記シャフトアセンブリーを通
   過して延展する発射ケーブルと、前記可動あごを前記固
   定されたあごにスライド可能であり、回転可能に結合
   し、前記あご結合手段は前記あごの各々に形成されたガ
   イドスロットにスライド可能で回転可能に設けられたス
   ライド可能なローラーピンを有するあご結合手段とを有
   する手術用ステープル装置。
8. 【請求項８】 １個以上の手術用の留め具を組織に取り
   付ける為の手術用ステープル装置であって、１個以上の
   手術用留め具を収納する留め具ホルダーを支持する基部
   のあごと、前記あごと末端のあごが閉じた時、前記留め
   具ホルダーに対して組織をクランプするアンビルを支持
   する末端のあごと、留め具を、前記留め具ホルダーか
   ら、組織を突き抜ける様に前記アンビルに対して発射さ
   せるドライバーとを有する留め具取り付けアセンブリー
   と、前記アンビルを組織クランプ位置に移動させる為に
   前記あごを閉じる為の第一のレバーと、前記ドライバー
   を作動させる為の第二のレバーとを有するアクチュエー
   ターハンドルアセンブリーと、前記留め具取り付けアセ
   ンブリーを前記アクチュエーターハンドルアセンブリー
   に設置する為のシャフトアセンブリーであって、前記シ
   ャフトアッセンブリーはその軸の周りで回転可能であっ
   て、前記留め具取り付けアセンブリーを、前記アクチュ
   エーターハンドルアセンブリーに対して異なる角度方向
   に向ける前記シャフトアセンブリーと、前記あご閉鎖レ
   バーに前記可動あごを結合し、前記あご閉鎖レバーが作
   動した時、前記可動あごと前記固定あごに向かって引っ
   張る為に前記シャフトアセンブリーを通過して延展する
   閉鎖ケーブルと、前記ステープルドライバーを前記ステ
   ープル発射トリガーに結合して、前記ステープル発射ト
   リガーが作動する時に前記ステープルドライバーを作動
   させる為の前記シャフトアセンブリーを通過して延展す
   る発射ケーブルとを有し、前記閉鎖ケーブルは、前記シ
   ャフトアセンブリーがその縦方向の軸の周を回転する
   時、実質的に一定の長さを維持するようにしたことを特
   徴とする手術用留め具装置。