JPH0726391A - マスキングテープ - Google Patents
マスキングテープInfo
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- JPH0726391A JPH0726391A JP16894393A JP16894393A JPH0726391A JP H0726391 A JPH0726391 A JP H0726391A JP 16894393 A JP16894393 A JP 16894393A JP 16894393 A JP16894393 A JP 16894393A JP H0726391 A JPH0726391 A JP H0726391A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルカリ性水で洗浄することができ、被着体
の凹凸に対する追従性に優れ、かつ、接着昂進による粘
着力の変化が少なく、剥離の際に糊残りの少ないマスキ
ングテープを得る。 【構成】 カルボキシル基当量が230〜730g・s
olid/eqであり、動的粘弾性におけるTanδの
ピークが0℃以下であり、かつ重量平均分子量が6万〜
24万であるアクリル酸アルキルエステル−カルボン酸
含有モノマー系重合体を主ポリマーとして含む粘着剤
を、支持体面上に塗布し、架橋度がTHFゲル分率で6
0〜95%であり、かつ膨潤比が5〜45となるように
該粘着剤を架橋したことを特徴としている。
の凹凸に対する追従性に優れ、かつ、接着昂進による粘
着力の変化が少なく、剥離の際に糊残りの少ないマスキ
ングテープを得る。 【構成】 カルボキシル基当量が230〜730g・s
olid/eqであり、動的粘弾性におけるTanδの
ピークが0℃以下であり、かつ重量平均分子量が6万〜
24万であるアクリル酸アルキルエステル−カルボン酸
含有モノマー系重合体を主ポリマーとして含む粘着剤
を、支持体面上に塗布し、架橋度がTHFゲル分率で6
0〜95%であり、かつ膨潤比が5〜45となるように
該粘着剤を架橋したことを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、プラスチックま
たはセラミックス等の板材表面を保護するために用いら
れるマスキングテープに関するものであり、特にアルカ
リ水で洗浄することのできるアルカリ洗浄性マスキング
テープに関するものである。
たはセラミックス等の板材表面を保護するために用いら
れるマスキングテープに関するものであり、特にアルカ
リ水で洗浄することのできるアルカリ洗浄性マスキング
テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント基板製造分野ではしばしば、プ
リント基板の端子部に金メッキを施している。金メッキ
は高価であるため、必要最小限のメッキにとどめられ、
不要部がメッキされないようにマスキングテープが用い
られている。従来、これらのマスキングテープは使用後
剥離して基板上に残った粘着残渣をフロン等の溶剤で洗
浄していた。ところが、モントリオール議定書でこれら
のフロン溶剤が廃止されることが定まり、洗浄もフロン
から水系等の環境に影響を及ぼさないクリーンなものに
置き換える動きが活発化してきている。プリント基板製
造分野ではフロン代替洗浄として水洗浄が有力視され、
各メーカーからもこれに追従するため水洗浄型粘着剤を
用いた水洗浄性マスキングテープの要望が強くなってい
る。しかしながら、前述の金メッキの工程では、(1)
メッキ液が酸性水である、(2)マスキングテープを貼
付した基板に対して水洗浄等の中性水処理が施される、
等の理由で単純な水溶性粘着剤の使用が難しく、中性
水、酸性水に溶解したり膨潤したりせずに、アルカリ性
水にのみこれらの現象が生じて洗浄できる粘着剤が要求
されている。この粘着剤の例は、特開平1−16568
5号公報等に開示されており、カルボン酸含有モノマー
の一定量以上をアクリル酸アルキルエステルに共重合す
ることにより得られる。これらはいずれも、カルボン酸
含有モノマーを増やすとアルカリ水洗浄が高まるとされ
ている。
リント基板の端子部に金メッキを施している。金メッキ
は高価であるため、必要最小限のメッキにとどめられ、
不要部がメッキされないようにマスキングテープが用い
られている。従来、これらのマスキングテープは使用後
剥離して基板上に残った粘着残渣をフロン等の溶剤で洗
浄していた。ところが、モントリオール議定書でこれら
のフロン溶剤が廃止されることが定まり、洗浄もフロン
から水系等の環境に影響を及ぼさないクリーンなものに
置き換える動きが活発化してきている。プリント基板製
造分野ではフロン代替洗浄として水洗浄が有力視され、
各メーカーからもこれに追従するため水洗浄型粘着剤を
用いた水洗浄性マスキングテープの要望が強くなってい
る。しかしながら、前述の金メッキの工程では、(1)
メッキ液が酸性水である、(2)マスキングテープを貼
付した基板に対して水洗浄等の中性水処理が施される、
等の理由で単純な水溶性粘着剤の使用が難しく、中性
水、酸性水に溶解したり膨潤したりせずに、アルカリ性
水にのみこれらの現象が生じて洗浄できる粘着剤が要求
されている。この粘着剤の例は、特開平1−16568
5号公報等に開示されており、カルボン酸含有モノマー
の一定量以上をアクリル酸アルキルエステルに共重合す
ることにより得られる。これらはいずれも、カルボン酸
含有モノマーを増やすとアルカリ水洗浄が高まるとされ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
従来のアルカリ洗浄性粘着剤は組成的に極めて極性が高
く、表面に酸化膜を形成しやすい金属板や極性の高いプ
ラスチック板に長時間貼付すると接着昂進現象により著
しく接着力が増大して、剥離できなくなるという欠点が
あった。また、プリント基板には表面に20〜100μ
m程度の凹凸があり、これにテープが十分に追従しない
とメッキ液の浸透等の不具合を生じるが、上記従来の粘
着剤はカルボン酸量が多く、弾性率も高いので、この追
従性が不十分であることがあった。また、追従性を上げ
るために分子量を下げ、架橋度を低くすると凝集性が不
足して剥離したときに糊残りが生じることがあった。
従来のアルカリ洗浄性粘着剤は組成的に極めて極性が高
く、表面に酸化膜を形成しやすい金属板や極性の高いプ
ラスチック板に長時間貼付すると接着昂進現象により著
しく接着力が増大して、剥離できなくなるという欠点が
あった。また、プリント基板には表面に20〜100μ
m程度の凹凸があり、これにテープが十分に追従しない
とメッキ液の浸透等の不具合を生じるが、上記従来の粘
着剤はカルボン酸量が多く、弾性率も高いので、この追
従性が不十分であることがあった。また、追従性を上げ
るために分子量を下げ、架橋度を低くすると凝集性が不
足して剥離したときに糊残りが生じることがあった。
【0004】本発明の目的は、アルカリ性水で洗浄する
ことができ、被着体の凹凸に対する追従性に優れ、か
つ、接着昂進による粘着力の変化が少なく、剥離の際に
糊残りの少ないマスキングテープを提供することにあ
る。
ことができ、被着体の凹凸に対する追従性に優れ、か
つ、接着昂進による粘着力の変化が少なく、剥離の際に
糊残りの少ないマスキングテープを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、一定のカルボキシル
基当量、動的粘弾性におけるTanδ、及び重量平均分
子量を有するアクリル酸アルキルエステル−カルボン酸
含有モノマー系重合体を粘着剤の主ポリマーとして含有
し、これを特定の架橋度及び膨潤比となるように架橋す
ることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
を解決するため鋭意検討した結果、一定のカルボキシル
基当量、動的粘弾性におけるTanδ、及び重量平均分
子量を有するアクリル酸アルキルエステル−カルボン酸
含有モノマー系重合体を粘着剤の主ポリマーとして含有
し、これを特定の架橋度及び膨潤比となるように架橋す
ることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明のマスキングテープは、
アクリル酸アルキルエステル−カルボン酸含有モノマー
系重合体であって、カルボキシル基当量が230g・s
olid/eq〜730g・solid/eqであり、
動的粘弾性におけるTanδのピークが0℃以下であ
り、かつ重量平均分子量が6万〜24万である重合体を
主ポリマーとして含む粘着剤を、支持体面上に塗布し、
架橋度がTHFゲル分率で60〜95%であり、かつ膨
潤比が5〜45となるように該粘着剤を架橋したことを
特徴としている。
アクリル酸アルキルエステル−カルボン酸含有モノマー
系重合体であって、カルボキシル基当量が230g・s
olid/eq〜730g・solid/eqであり、
動的粘弾性におけるTanδのピークが0℃以下であ
り、かつ重量平均分子量が6万〜24万である重合体を
主ポリマーとして含む粘着剤を、支持体面上に塗布し、
架橋度がTHFゲル分率で60〜95%であり、かつ膨
潤比が5〜45となるように該粘着剤を架橋したことを
特徴としている。
【0007】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明の粘着剤の主ポリマーは、アクリル酸アルキルエス
テル−カルボン酸含有モノマー系重合体であり、そのカ
ルボキシル基当量は、230g・solid/eq〜7
30g・solid/eqである。カルボキシル基当量
がこれより多いとアルカリ洗浄性が十分でなく、これよ
り少ないと親水性が増大して、酸性水、中性水に溶解・
膨潤するようになり適当でない。
発明の粘着剤の主ポリマーは、アクリル酸アルキルエス
テル−カルボン酸含有モノマー系重合体であり、そのカ
ルボキシル基当量は、230g・solid/eq〜7
30g・solid/eqである。カルボキシル基当量
がこれより多いとアルカリ洗浄性が十分でなく、これよ
り少ないと親水性が増大して、酸性水、中性水に溶解・
膨潤するようになり適当でない。
【0008】本発明で用いるカルボキシル基当量の指標
は、いわゆる酸価とは異なる指標であり、1モルのカル
ボキシル基が含まれる粘着剤の重量を示している。従っ
て、本発明に規定される範囲では、固形分230g〜7
30gの粘着剤主ポリマーにカルボキシル基1モルが含
まれていることになる。すなわち、カルボキシル基含有
モノマー1モルを含むモノマー組成物重量に相当する。
例えば、 MA=カルボン酸モノマー分子量=100 CA=カルボン酸モノマー重量分率=0.25 とすると、 カルボキシル基当量=MA/CA=100/0.25=
400g・solid/eq となる。
は、いわゆる酸価とは異なる指標であり、1モルのカル
ボキシル基が含まれる粘着剤の重量を示している。従っ
て、本発明に規定される範囲では、固形分230g〜7
30gの粘着剤主ポリマーにカルボキシル基1モルが含
まれていることになる。すなわち、カルボキシル基含有
モノマー1モルを含むモノマー組成物重量に相当する。
例えば、 MA=カルボン酸モノマー分子量=100 CA=カルボン酸モノマー重量分率=0.25 とすると、 カルボキシル基当量=MA/CA=100/0.25=
400g・solid/eq となる。
【0009】粘着剤に非反応性の添加物が添加されると
粘着剤全体としての重量部数は変化するが、本発明で用
いるカルボキシル基当量の値は、粘着剤の主ポリマーに
ついて適用するものであり、このように非反応性の添加
物が添加されても変化しない。
粘着剤全体としての重量部数は変化するが、本発明で用
いるカルボキシル基当量の値は、粘着剤の主ポリマーに
ついて適用するものであり、このように非反応性の添加
物が添加されても変化しない。
【0010】本発明で用いる粘着剤の主ポリマーの弾性
率は、Tanδのピークで表される。本発明では、Ta
nδのピークで表されるガラス転移点(Tg)が0℃以
下である。これより高いと、粘着剤の弾性が高く追従性
に欠け、剥離力が高くなり剥離性が劣る。
率は、Tanδのピークで表される。本発明では、Ta
nδのピークで表されるガラス転移点(Tg)が0℃以
下である。これより高いと、粘着剤の弾性が高く追従性
に欠け、剥離力が高くなり剥離性が劣る。
【0011】本発明で用いる粘着剤の主ポリマーの重量
平均分子量は6万〜24万である。重量平均分子量がこ
の範囲よりも小さいと、接着性が劣る。またこの範囲を
超えると、接着性が高くなり、剥離したときに凝集破壊
あるいは基材のアンカー破壊で糊残りが発生する。
平均分子量は6万〜24万である。重量平均分子量がこ
の範囲よりも小さいと、接着性が劣る。またこの範囲を
超えると、接着性が高くなり、剥離したときに凝集破壊
あるいは基材のアンカー破壊で糊残りが発生する。
【0012】本発明では、上述のような粘着剤の主ポリ
マーに、各種の添加剤を添加して粘着剤とする。添加剤
としては、架橋剤、酸化防止剤、銅害防止剤、老化防止
剤、着色剤、可塑剤、粘着性付与剤、可塑剤、剥離性付
与剤、発泡剤、消泡剤等が挙げられる。本発明において
は、このような添加剤のうち、架橋剤は必須成分として
添加される。配合される架橋剤としては、アジリジン
系、イソシアナート系、エポキシ系、金属キレート系の
ような加熱反応型の架橋剤、または重合性の多官能ビニ
ルモノマーのようなラジカル付加反応により架橋するも
のが挙げられる。
マーに、各種の添加剤を添加して粘着剤とする。添加剤
としては、架橋剤、酸化防止剤、銅害防止剤、老化防止
剤、着色剤、可塑剤、粘着性付与剤、可塑剤、剥離性付
与剤、発泡剤、消泡剤等が挙げられる。本発明において
は、このような添加剤のうち、架橋剤は必須成分として
添加される。配合される架橋剤としては、アジリジン
系、イソシアナート系、エポキシ系、金属キレート系の
ような加熱反応型の架橋剤、または重合性の多官能ビニ
ルモノマーのようなラジカル付加反応により架橋するも
のが挙げられる。
【0013】本発明においては、このようにして配合さ
れた粘着剤が最終的な厚みが70〜150μmとなるよ
うに支持体上に塗布されることが好ましい。粘着剤層の
最終的な厚みがこれより厚いと、被着体の凹凸に対する
追従性が悪くなる。また逆にこれより薄いと、接着昂進
により粘着力が増大する傾向にあり、糊残りを生じやす
い。
れた粘着剤が最終的な厚みが70〜150μmとなるよ
うに支持体上に塗布されることが好ましい。粘着剤層の
最終的な厚みがこれより厚いと、被着体の凹凸に対する
追従性が悪くなる。また逆にこれより薄いと、接着昂進
により粘着力が増大する傾向にあり、糊残りを生じやす
い。
【0014】本発明において、支持体上に粘着剤を塗布
する方法としては、シリコーン等の剥離剤を塗布した離
型フィルム上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、こ
の粘着剤層を支持体に転写してもよい。
する方法としては、シリコーン等の剥離剤を塗布した離
型フィルム上に粘着剤を塗布して粘着剤層を形成し、こ
の粘着剤層を支持体に転写してもよい。
【0015】溶剤系または水系の粘着剤を支持体上に塗
布した場合には、熱乾燥、または減圧乾燥等をして、粘
着剤中の液成分を揮発させる。光反応型ラジカル重合開
始剤を配合したモノマーまたはプレポリマーを粘着剤と
して塗布した場合には、紫外線等を照射して重合させて
もよい。この場合、ポリマー形成時と同時に架橋反応さ
せるため、架橋剤として重合性ビニルモノマーを用いる
ことがあり、重合終了時にはゲル化していて粘着剤の分
子量を測定できない場合がある。このような場合には、
架橋剤を配合しないで同様の重合条件としたときの分子
量が上記範囲内となるように粘着剤成分を配合する。
布した場合には、熱乾燥、または減圧乾燥等をして、粘
着剤中の液成分を揮発させる。光反応型ラジカル重合開
始剤を配合したモノマーまたはプレポリマーを粘着剤と
して塗布した場合には、紫外線等を照射して重合させて
もよい。この場合、ポリマー形成時と同時に架橋反応さ
せるため、架橋剤として重合性ビニルモノマーを用いる
ことがあり、重合終了時にはゲル化していて粘着剤の分
子量を測定できない場合がある。このような場合には、
架橋剤を配合しないで同様の重合条件としたときの分子
量が上記範囲内となるように粘着剤成分を配合する。
【0016】本発明においては、このように支持体上に
塗布した粘着剤を架橋度がTHFゲル分率で60〜95
%、膨潤比が5〜45となるように架橋する。本発明に
おいて、THFゲル分率は、以下のようにして測定され
るものである。
塗布した粘着剤を架橋度がTHFゲル分率で60〜95
%、膨潤比が5〜45となるように架橋する。本発明に
おいて、THFゲル分率は、以下のようにして測定され
るものである。
【0017】すなわち、粘着剤をTHF(テトラヒドロ
フラン)に2時間浸漬させ十分に攪拌して溶解分を分離
し、200メッシュのフィルターで不溶解分を濾過し、
この不溶解分の重量を測定する。次に、膨潤した不溶解
分からTHFを蒸発させ、得られた固形分の重量を測定
し、この重量と元の粘着剤主ポリマーとの重量百分率を
とる。これが、THFゲル分率となる。
フラン)に2時間浸漬させ十分に攪拌して溶解分を分離
し、200メッシュのフィルターで不溶解分を濾過し、
この不溶解分の重量を測定する。次に、膨潤した不溶解
分からTHFを蒸発させ、得られた固形分の重量を測定
し、この重量と元の粘着剤主ポリマーとの重量百分率を
とる。これが、THFゲル分率となる。
【0018】さらに、この固形分がTHFを吸収してい
たときの重量と乾燥後の重量比をとる。これが膨潤比と
なる。本発明においては、このようにして求められる架
橋度が60〜95%であることが必要である。架橋度が
60%を下回ると、凝集性が不足して接着昂進現象が著
しく大きくなり、プリント基板等から剥離したときに糊
残りが発生する。また95%を超えると、凝集性が高く
なりすぎ、基板上の凹凸に追従せずに、メッキ液等の浸
み込みが発生する。
たときの重量と乾燥後の重量比をとる。これが膨潤比と
なる。本発明においては、このようにして求められる架
橋度が60〜95%であることが必要である。架橋度が
60%を下回ると、凝集性が不足して接着昂進現象が著
しく大きくなり、プリント基板等から剥離したときに糊
残りが発生する。また95%を超えると、凝集性が高く
なりすぎ、基板上の凹凸に追従せずに、メッキ液等の浸
み込みが発生する。
【0019】また、膨潤比が5を下回ると、架橋密度が
高すぎて柔軟性が阻害され、被着体の凹凸に追従しにく
くなり、メッキ液等の浸み込みが発生する。また45を
超えると、架橋密度が低すぎで凝集性が不足し、接着昂
進現象が著しくなり、剥離したときに糊残りが発生す
る。
高すぎて柔軟性が阻害され、被着体の凹凸に追従しにく
くなり、メッキ液等の浸み込みが発生する。また45を
超えると、架橋密度が低すぎで凝集性が不足し、接着昂
進現象が著しくなり、剥離したときに糊残りが発生す
る。
【0020】上述の粘着剤主ポリマーに用いられるアク
リル酸アルキルエステルは、好ましくはエステルの炭素
数が1〜12であり、さらに好ましくは4〜8である。
Tanδのピークを上記範囲にするためには、比較的低
Tgの炭素数4のアクリル酸ブチル、炭素数8のアクリ
ル酸2−エチルヘキシルあるいはアクリル酸イソオクチ
ル等を用いるとよい。また、共重合するカルボン酸含有
モノマーも低Tgのβ−アクリロキシプロピオン酸(ア
クリル酸2量体)、β−アクリロキシプロピオン酸−ア
クリル酸付加物(アクリル酸3量体)、アクリル酸4量
体、2−アクリロキシエチルコハク酸、2−アクリロキ
シプロピルコハク酸等を用いるとよい。また、必要に応
じてアクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、クロトン酸、フマル酸、2−アクリロキシエ
チルフタル酸、2−アクリロキシプロピルフタル酸等の
モノマーも上記範囲で用いることができる。さらに、そ
の他の共重合性モノマーも用いることができ、共重合性
モノマーの例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸ポリエチレン
グリコール、メタクリル酸アルキルエステル、スチレ
ン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等が挙げられ
る。また、架橋剤として配合される多官能アクリレート
には、ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト等が例示される。
リル酸アルキルエステルは、好ましくはエステルの炭素
数が1〜12であり、さらに好ましくは4〜8である。
Tanδのピークを上記範囲にするためには、比較的低
Tgの炭素数4のアクリル酸ブチル、炭素数8のアクリ
ル酸2−エチルヘキシルあるいはアクリル酸イソオクチ
ル等を用いるとよい。また、共重合するカルボン酸含有
モノマーも低Tgのβ−アクリロキシプロピオン酸(ア
クリル酸2量体)、β−アクリロキシプロピオン酸−ア
クリル酸付加物(アクリル酸3量体)、アクリル酸4量
体、2−アクリロキシエチルコハク酸、2−アクリロキ
シプロピルコハク酸等を用いるとよい。また、必要に応
じてアクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、クロトン酸、フマル酸、2−アクリロキシエ
チルフタル酸、2−アクリロキシプロピルフタル酸等の
モノマーも上記範囲で用いることができる。さらに、そ
の他の共重合性モノマーも用いることができ、共重合性
モノマーの例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸ポリエチレン
グリコール、メタクリル酸アルキルエステル、スチレ
ン、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等が挙げられ
る。また、架橋剤として配合される多官能アクリレート
には、ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト等が例示される。
【0021】本発明において、粘着剤が塗布される支持
体は、特に限定されるものではないが、マスキングテー
プが例えばメッキ液等の液体に浸漬される場合には、非
透水性の支持体が好ましい。このような非透水性の支持
体としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリサルフォン、ポリアセテート、セルロース等を
用いることができる。また、紙や不織布等の透水性フィ
ルムに非透水加工したものを支持体として用いてもよ
い。
体は、特に限定されるものではないが、マスキングテー
プが例えばメッキ液等の液体に浸漬される場合には、非
透水性の支持体が好ましい。このような非透水性の支持
体としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリサルフォン、ポリアセテート、セルロース等を
用いることができる。また、紙や不織布等の透水性フィ
ルムに非透水加工したものを支持体として用いてもよ
い。
【0022】支持体には、剥離の際に伸延方向に応力が
加わるので、ある程度の強度が必要である。従って、極
端に厚みが薄いと強度不足になり、また極端に厚みが厚
いと剛性により追従性が阻害される。従って、支持体の
厚みとしては、25μm程度が好ましいが、粘着剤の弾
性率や剥離強度、剥離方法によって適宜設定されるもの
である。また、支持体の粘着剤を塗布する面に、コロナ
処理等の酸化処理、あるいはプライマー処理等施して、
支持体と粘着剤のアンカー性を向上させると、剥離した
ときにアンカー破壊による糊残りの危険を低くすること
ができる。また、ロールテープ状に加工する場合には、
支持体の非粘着面にシリコーン、長鎖アルキル基含有ポ
リマー等の離型剤を塗布する、いわゆる離型処理を施す
こともできる。
加わるので、ある程度の強度が必要である。従って、極
端に厚みが薄いと強度不足になり、また極端に厚みが厚
いと剛性により追従性が阻害される。従って、支持体の
厚みとしては、25μm程度が好ましいが、粘着剤の弾
性率や剥離強度、剥離方法によって適宜設定されるもの
である。また、支持体の粘着剤を塗布する面に、コロナ
処理等の酸化処理、あるいはプライマー処理等施して、
支持体と粘着剤のアンカー性を向上させると、剥離した
ときにアンカー破壊による糊残りの危険を低くすること
ができる。また、ロールテープ状に加工する場合には、
支持体の非粘着面にシリコーン、長鎖アルキル基含有ポ
リマー等の離型剤を塗布する、いわゆる離型処理を施す
こともできる。
【0023】
【作用】本発明のマスキングテープでは、特定のカルボ
キシル基当量を有するアクリル酸アルキルエステル−カ
ルボン酸含有モノマー系重合体であって、動的粘弾性に
おけるTanδのピークが0℃以下であり、かつ特定の
重量平均分子量を有する重合体を粘着剤主ポリマーとし
て用いることにより、アルカリ性水で洗浄することがで
き、適度な接着性を有する粘着剤としており、この粘着
剤を支持体面上に塗布し、特定のTHFゲル分率及び膨
潤比となるように架橋することにより、被着体の凹凸に
対する追従性に優れ、かつ接着昂進による粘着力の変化
が少なく、剥離の際に糊残りの少ないマスキングテープ
としている。
キシル基当量を有するアクリル酸アルキルエステル−カ
ルボン酸含有モノマー系重合体であって、動的粘弾性に
おけるTanδのピークが0℃以下であり、かつ特定の
重量平均分子量を有する重合体を粘着剤主ポリマーとし
て用いることにより、アルカリ性水で洗浄することがで
き、適度な接着性を有する粘着剤としており、この粘着
剤を支持体面上に塗布し、特定のTHFゲル分率及び膨
潤比となるように架橋することにより、被着体の凹凸に
対する追従性に優れ、かつ接着昂進による粘着力の変化
が少なく、剥離の際に糊残りの少ないマスキングテープ
としている。
【0024】
【実施例】アクリル酸アルキルエステルとしてアクリル
酸ブチルを用い、カルボン酸含有モノマーとして、アク
リル酸またはβ−アクリロキシプロピオン酸(以下「β
−AOP」という)を用いて、アクリル酸アルキルエス
テル−カルボン酸含有モノマー系重合体を重合した。配
合モノマーとしては、アクリル酸及びβ−AOPと表1
に示す配合割合とし、残りをアクリル酸ブチルとして、
配合モノマー100重量部に対して酢酸エチル100重
量部を添加し、図1に示すような製造方法で粘着剤の主
ポリマーとなるポリマーを作製した。
酸ブチルを用い、カルボン酸含有モノマーとして、アク
リル酸またはβ−アクリロキシプロピオン酸(以下「β
−AOP」という)を用いて、アクリル酸アルキルエス
テル−カルボン酸含有モノマー系重合体を重合した。配
合モノマーとしては、アクリル酸及びβ−AOPと表1
に示す配合割合とし、残りをアクリル酸ブチルとして、
配合モノマー100重量部に対して酢酸エチル100重
量部を添加し、図1に示すような製造方法で粘着剤の主
ポリマーとなるポリマーを作製した。
【0025】得られたポリマーを、酸性水、中性水、及
びアルカリ性水にそれぞれ8時間浸漬し、重量減少率を
測定した。酸性水としては0.5N硫酸水溶液、中性水
としては1N食塩水、アルカリ性水としては1N水酸化
カリウム水溶液を用い、温度は50℃とした。得られた
結果を表1に示す。なお、表1においてカルボキシル基
当量は、上述の計算式に基づき算出した値である。
びアルカリ性水にそれぞれ8時間浸漬し、重量減少率を
測定した。酸性水としては0.5N硫酸水溶液、中性水
としては1N食塩水、アルカリ性水としては1N水酸化
カリウム水溶液を用い、温度は50℃とした。得られた
結果を表1に示す。なお、表1においてカルボキシル基
当量は、上述の計算式に基づき算出した値である。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、本発明に従い、
230g・solid/eq〜730g・solid/
eqの範囲内のカルボキシル基当量としたポリマーは、
アルカリ性水に対して特に優れた選択的溶解性を示すこ
とがわかる。なお、カルボキシル基当量が240g・s
olid/eqの場合には、中性水に対しても若干溶解
するようになるが、マスキングテープとしての浸漬時間
はごく短時間であるので、実際の使用に際しては、実質
的に浸み出しはほとんどない。
230g・solid/eq〜730g・solid/
eqの範囲内のカルボキシル基当量としたポリマーは、
アルカリ性水に対して特に優れた選択的溶解性を示すこ
とがわかる。なお、カルボキシル基当量が240g・s
olid/eqの場合には、中性水に対しても若干溶解
するようになるが、マスキングテープとしての浸漬時間
はごく短時間であるので、実際の使用に際しては、実質
的に浸み出しはほとんどない。
【0028】次に、表2に示す割合で粘着剤の主ポリマ
ーを製造した。表2に示すモノマー100重量部に対し
酢酸エチル100重量部を用いて、図1に示す製造方法
でポリマーを製造した。
ーを製造した。表2に示すモノマー100重量部に対し
酢酸エチル100重量部を用いて、図1に示す製造方法
でポリマーを製造した。
【0029】
【表2】
【0030】得られた粘着剤A、B及びCについて、重
量平均分子量(Mw)をGPC(島津製作所社製、LC
−6A)により測定すると共に、Tanδピークを粘弾
性スペクトロメータ(岩本製作所社製、VES−FIII)
により測定した。
量平均分子量(Mw)をGPC(島津製作所社製、LC
−6A)により測定すると共に、Tanδピークを粘弾
性スペクトロメータ(岩本製作所社製、VES−FIII)
により測定した。
【0031】得られた主ポリマー100重量部に対し、
架橋剤として表3に示す量のアセチルアセトンアルミ錯
体並びに酸化防止剤としてのベンゾトリアゾール0.5
重量部を添加し、粘着剤配合物を調製した。
架橋剤として表3に示す量のアセチルアセトンアルミ錯
体並びに酸化防止剤としてのベンゾトリアゾール0.5
重量部を添加し、粘着剤配合物を調製した。
【0032】この粘着剤配合物を、コロナ処理したPE
Tフィルムの塗布面上に表3に示すような最終厚みとな
るように塗布し、これを乾燥させ、加熱して粘着剤層中
に含まれる架橋剤を十分に熱反応させた。架橋後の粘着
剤層について、ゲル分率及び膨潤比を上述の方法で測定
した。粘着剤層を架橋した後、幅18mmに切断して、
マスキングテープの形状にした。これを図2に示すよう
なプリント基板の端子部に貼り付けた後、金メッキを施
した。図2に示すように、厚さ1.6mmのガラスエポ
キシ板1の上には、厚み60μmの銅端子部2が両面に
積層して形成されている。銅端子部には、サンプルのマ
スキングテープを温度120℃、圧力3kg/cm2 、
速度3m/分の条件で熱圧着した。
Tフィルムの塗布面上に表3に示すような最終厚みとな
るように塗布し、これを乾燥させ、加熱して粘着剤層中
に含まれる架橋剤を十分に熱反応させた。架橋後の粘着
剤層について、ゲル分率及び膨潤比を上述の方法で測定
した。粘着剤層を架橋した後、幅18mmに切断して、
マスキングテープの形状にした。これを図2に示すよう
なプリント基板の端子部に貼り付けた後、金メッキを施
した。図2に示すように、厚さ1.6mmのガラスエポ
キシ板1の上には、厚み60μmの銅端子部2が両面に
積層して形成されている。銅端子部には、サンプルのマ
スキングテープを温度120℃、圧力3kg/cm2 、
速度3m/分の条件で熱圧着した。
【0033】メッキ条件としては、メッキ液としてシア
ン金カリウム水溶液+pH調製剤を用い、pH3〜4、
温度60℃、メッキ時間10分、30分とした。メッキ
後、マスキングテープを剥離して、以下のようにして、
マスキング性、糊残り性、及びステンレス板に対する剥
離粘着力の経時変化(接着昂進性)を評価した。その結
果を表3に示す。
ン金カリウム水溶液+pH調製剤を用い、pH3〜4、
温度60℃、メッキ時間10分、30分とした。メッキ
後、マスキングテープを剥離して、以下のようにして、
マスキング性、糊残り性、及びステンレス板に対する剥
離粘着力の経時変化(接着昂進性)を評価した。その結
果を表3に示す。
【0034】マスキング性 メッキ後プリント基板の銅端子部からマスキングテープ
を剥離し、マスキングテープで被覆していた部分へのメ
ッキ液の浸透を目視で判断し評価した。
を剥離し、マスキングテープで被覆していた部分へのメ
ッキ液の浸透を目視で判断し評価した。
【0035】糊残り性 上記マスキング性の評価と同様に、メッキした後に、プ
リント基板の銅端子部からマスキングテープを剥離した
際の糊残り量により評価した。マスキングテープの剥離
は、高速剥離試験機で40m/分の速度で行った。また
糊残り率は、銅端子部総面積に占める面積割合で算出し
た。
リント基板の銅端子部からマスキングテープを剥離した
際の糊残り量により評価した。マスキングテープの剥離
は、高速剥離試験機で40m/分の速度で行った。また
糊残り率は、銅端子部総面積に占める面積割合で算出し
た。
【0036】接着昂進性 粘着剤層を架橋した後、幅10mmに切断してサンプル
のマスキングテープを作製し、このサンプルのマスキン
グテープを#280の紙ヤスリで磨いたステンレス板に
対して圧着した。圧着条件は、23℃、60%RHの環
境下で、2kgのゴムローラーを用い、速度300mm
/分で圧着した。圧着60分後と圧着1日後の180°
剥離粘着力を測定した。剥離速度は300mm/分とし
た。
のマスキングテープを作製し、このサンプルのマスキン
グテープを#280の紙ヤスリで磨いたステンレス板に
対して圧着した。圧着条件は、23℃、60%RHの環
境下で、2kgのゴムローラーを用い、速度300mm
/分で圧着した。圧着60分後と圧着1日後の180°
剥離粘着力を測定した。剥離速度は300mm/分とし
た。
【0037】なお、表3において、*1及び*2は以下
のとおりである。 *1…全面凝集破壊 *2…粘着剤−支持体界面でアンカー破壊
のとおりである。 *1…全面凝集破壊 *2…粘着剤−支持体界面でアンカー破壊
【0038】
【表3】
【0039】マスキング性及び糊残り性について 実施例1〜3と比較例1及び2は、重量平均分子量(M
w)=12万の粘着剤を用い、架橋剤の配合量によって
ゲル分率を調整したものである。ゲル分率の高い比較例
1では、粘着剤が固くなって基板の凹凸に追従せず、メ
ッキ液の浸み込みが観察された。また比較例2及び3の
ように、架橋度が低いものはメッキ液の浸み込みは防止
できるものの、剥離したときにほぼ全面の糊残りを生じ
た。これらのことから、架橋度が低いと凝集性が不足し
て凝集破壊による糊残りを生じることが確認された。
w)=12万の粘着剤を用い、架橋剤の配合量によって
ゲル分率を調整したものである。ゲル分率の高い比較例
1では、粘着剤が固くなって基板の凹凸に追従せず、メ
ッキ液の浸み込みが観察された。また比較例2及び3の
ように、架橋度が低いものはメッキ液の浸み込みは防止
できるものの、剥離したときにほぼ全面の糊残りを生じ
た。これらのことから、架橋度が低いと凝集性が不足し
て凝集破壊による糊残りを生じることが確認された。
【0040】この評価において用いたプリント基板サン
プルは、一般に広く用いられるプリント基板にほぼ一致
する凹凸を有しており、粘着剤層の厚みの範囲は、実施
例に示すように適正な範囲に定められるべきである。
プルは、一般に広く用いられるプリント基板にほぼ一致
する凹凸を有しており、粘着剤層の厚みの範囲は、実施
例に示すように適正な範囲に定められるべきである。
【0041】接着昂進性について 接着昂進性は、剥離性や糊残り性に大きく影響する。す
なわち、接着昂進性が高いと貼り付け後に経時変化によ
って接着力が増大し、剥離できなくなりアンカー破壊あ
るいは凝集破壊を引き起こし、糊残りの大きな原因とな
る。従って、粘着剤層がどの程度接着昂進性を有してい
るかでこれらの剥離性を評価することができる。表1か
ら明らかなように、(1)糊厚みが大きい、(2)ゲル
分率が低い(架橋度が低い)、(3)分子量が高い、
(4)カルボキシル基当量が大きいほど粘着力が増大す
ることがわかった。比較例2〜4では、接着直後から著
しい接着昂進により粘着力が増大して凝集破壊やアンカ
ー破壊を生じている。
なわち、接着昂進性が高いと貼り付け後に経時変化によ
って接着力が増大し、剥離できなくなりアンカー破壊あ
るいは凝集破壊を引き起こし、糊残りの大きな原因とな
る。従って、粘着剤層がどの程度接着昂進性を有してい
るかでこれらの剥離性を評価することができる。表1か
ら明らかなように、(1)糊厚みが大きい、(2)ゲル
分率が低い(架橋度が低い)、(3)分子量が高い、
(4)カルボキシル基当量が大きいほど粘着力が増大す
ることがわかった。比較例2〜4では、接着直後から著
しい接着昂進により粘着力が増大して凝集破壊やアンカ
ー破壊を生じている。
【0042】
【発明の効果】本発明に従えば、アルカリ性水で洗浄す
ることができ、被着体の凹凸に対する追従性に優れ、か
つ接着昂進による粘着力の変化が少なく、剥離の際に糊
残りの少ないマスキングテープとすることができる。
ることができ、被着体の凹凸に対する追従性に優れ、か
つ接着昂進による粘着力の変化が少なく、剥離の際に糊
残りの少ないマスキングテープとすることができる。
【図1】本発明の実施例における粘着剤の主ポリマーの
製造工程を示すフローチャート図。
製造工程を示すフローチャート図。
【図2】本発明の実施例において用いた被着体としての
プリント基板を示す平面図。
プリント基板を示す平面図。
1…エポキシ板 2…銅端子部
Claims (1)
- 【請求項1】 アクリル酸アルキルエステル−カルボン
酸含有モノマー系重合体であって、カルボキシル基当量
が230g・solid/eq〜730g・solid
/eqであり、動的粘弾性におけるTanδのピークが
0℃以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が6万〜
24万である重合体を主ポリマーとして含み、架橋度が
THFゲル分率で60〜95%であり、かつ膨潤比が5
〜45である粘着剤が基材の少なくとも片面に積層され
てなるマスキングテープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16894393A JPH0726391A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | マスキングテープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16894393A JPH0726391A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | マスキングテープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0726391A true JPH0726391A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=15877419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16894393A Pending JPH0726391A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | マスキングテープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0726391A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002105415A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-10 | Nippon Shokubai Co Ltd | 粘着製品および粘着剤 |
JP2002356662A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-13 | Nitto Denko Corp | 再剥離性粘着剤組成物及び再剥離用粘着シート |
JP5061898B2 (ja) * | 2005-06-24 | 2012-10-31 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 帯電防止アクリル粘着剤 |
JP2012233235A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Furukawa Kogyosho:Kk | 装飾めっき品、およびその製造方法 |
JP2013112716A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Nitto Denko Corp | 保護シートおよびその製造方法 |
JP2013147598A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-01 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 未硬化接着性樹脂、積層体及びプリント配線板の製造方法 |
WO2017199463A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-23 | 株式会社寺岡製作所 | 粘着剤組成物及び粘着テープ |
-
1993
- 1993-07-08 JP JP16894393A patent/JPH0726391A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002105415A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-10 | Nippon Shokubai Co Ltd | 粘着製品および粘着剤 |
JP2002356662A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-13 | Nitto Denko Corp | 再剥離性粘着剤組成物及び再剥離用粘着シート |
JP4716603B2 (ja) * | 2001-05-30 | 2011-07-06 | 日東電工株式会社 | 再剥離性粘着剤組成物及び再剥離用粘着シート |
JP5061898B2 (ja) * | 2005-06-24 | 2012-10-31 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 帯電防止アクリル粘着剤 |
JP2012233235A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Furukawa Kogyosho:Kk | 装飾めっき品、およびその製造方法 |
JP2013112716A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Nitto Denko Corp | 保護シートおよびその製造方法 |
JP2013147598A (ja) * | 2012-01-20 | 2013-08-01 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 未硬化接着性樹脂、積層体及びプリント配線板の製造方法 |
WO2017199463A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2017-11-23 | 株式会社寺岡製作所 | 粘着剤組成物及び粘着テープ |
JPWO2017199463A1 (ja) * | 2016-05-16 | 2019-02-14 | 株式会社寺岡製作所 | 粘着剤組成物及び粘着テープ |
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