JPH07248665A - 画像形成装置の帯電方法及びその装置 - Google Patents
画像形成装置の帯電方法及びその装置Info
- Publication number
- JPH07248665A JPH07248665A JP3990094A JP3990094A JPH07248665A JP H07248665 A JPH07248665 A JP H07248665A JP 3990094 A JP3990094 A JP 3990094A JP 3990094 A JP3990094 A JP 3990094A JP H07248665 A JPH07248665 A JP H07248665A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- charging
- image carrier
- contact
- contact charging
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 帯電装置と像担持体間の放電によるオゾンの
発生や、交流のによる騒音の発生を防止することができ
ると共に、ムラのない均一な帯電が可能な簡単な画像形
成装置の帯電方法及びその帯電装置を提供すること。 【構成】 像担持体1の表面を均一帯電を施す帯電装置
13と、露光手段によって像担持体1上に形成される静
電潜像を顕像化する現像手段3と、この顕像を複写部材
8に転写する転写手段4と、転写された顕像を複写部材
8上に固着する固定手段9と、転写後の像担持体の電位
及び残留トナーを除去する除電10及びクリーニング手
段5とを備えた画像形成装置において、帯電装置13が
帯電バイアス電圧が印加される像担持体1に接離可能な
1つの接触帯電部材2を有し、同接触帯電部材2を像担
持体1に複数回にわたって接触させることにより像担持
体1上の帯電電位を所望の電位まで上昇させる画像形成
装置の帯電方法。
発生や、交流のによる騒音の発生を防止することができ
ると共に、ムラのない均一な帯電が可能な簡単な画像形
成装置の帯電方法及びその帯電装置を提供すること。 【構成】 像担持体1の表面を均一帯電を施す帯電装置
13と、露光手段によって像担持体1上に形成される静
電潜像を顕像化する現像手段3と、この顕像を複写部材
8に転写する転写手段4と、転写された顕像を複写部材
8上に固着する固定手段9と、転写後の像担持体の電位
及び残留トナーを除去する除電10及びクリーニング手
段5とを備えた画像形成装置において、帯電装置13が
帯電バイアス電圧が印加される像担持体1に接離可能な
1つの接触帯電部材2を有し、同接触帯電部材2を像担
持体1に複数回にわたって接触させることにより像担持
体1上の帯電電位を所望の電位まで上昇させる画像形成
装置の帯電方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体ドラム等の像担
持体に複数回にわたって帯電バイアス電圧を印加して像
担持体を帯電させる画像形成装置の帯電方法とその帯電
装置に関するものである。
持体に複数回にわたって帯電バイアス電圧を印加して像
担持体を帯電させる画像形成装置の帯電方法とその帯電
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真方式の画像形成装置
等では、像担持体に静電潜像を形成してこれを現像する
ためにこの像担持体を帯電する帯電装置が用いられてい
る。この帯電装置における帯電方法しては、コロナ帯電
方式がある。コロナ帯電方式は、像担持体に対して非接
触であること、構成が簡単であること等の利点から広く
採用されているが、コロナ放電中にオゾンが発生した
り、非接触方式であるために帯電効率が悪く、高電圧を
印加しなければならない等の問題点もある。この問題点
を改善する方法として、接触帯電方式が提案されてい
る。この接触方式の帯電においては、帯電効率が良い反
面、接触点に電界が集中することにより連続的な均一帯
電を得ることが容易でなく、帯電ムラが発生し易いとい
う問題点があった。この問題点の対策として、特公昭6
3−6234号公報においては、相対移動する感光体ド
ラムに接触する複数の接触帯電素子(接触帯電部材)
と、これら接触帯電素子に直流と交流を重畳させて、こ
の直流成分の絶対値が、感光体ドラムの回転方向下流側
に向かって大きくなるように印加するという方法が開示
されている。
等では、像担持体に静電潜像を形成してこれを現像する
ためにこの像担持体を帯電する帯電装置が用いられてい
る。この帯電装置における帯電方法しては、コロナ帯電
方式がある。コロナ帯電方式は、像担持体に対して非接
触であること、構成が簡単であること等の利点から広く
採用されているが、コロナ放電中にオゾンが発生した
り、非接触方式であるために帯電効率が悪く、高電圧を
印加しなければならない等の問題点もある。この問題点
を改善する方法として、接触帯電方式が提案されてい
る。この接触方式の帯電においては、帯電効率が良い反
面、接触点に電界が集中することにより連続的な均一帯
電を得ることが容易でなく、帯電ムラが発生し易いとい
う問題点があった。この問題点の対策として、特公昭6
3−6234号公報においては、相対移動する感光体ド
ラムに接触する複数の接触帯電素子(接触帯電部材)
と、これら接触帯電素子に直流と交流を重畳させて、こ
の直流成分の絶対値が、感光体ドラムの回転方向下流側
に向かって大きくなるように印加するという方法が開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置における帯電方法においては、上記接
触帯電素子と像担持体(感光体ドラム)との空隙の電圧
が高くなると、両者の接触部近傍で放電が起こってオゾ
ンが発生し、接触帯電方式の利点を活かせないという問
題点や、直流と交流とを使用するので電源構成が複雑化
し、交流の周期に依存する騒音や帯電ムラが発生してし
まうという問題点を抱えている。本発明は、上述した従
来の問題点を解消して、帯電装置と像担持体間との放電
によるオゾンの発生や、交流の周期による騒音の発生を
防止することができると共に、帯電効率が良く、ムラの
ない均一な帯電が可能な、簡単な構成の画像形成装置の
帯電方法及びその装置を提供することを目的とする。
来の画像形成装置における帯電方法においては、上記接
触帯電素子と像担持体(感光体ドラム)との空隙の電圧
が高くなると、両者の接触部近傍で放電が起こってオゾ
ンが発生し、接触帯電方式の利点を活かせないという問
題点や、直流と交流とを使用するので電源構成が複雑化
し、交流の周期に依存する騒音や帯電ムラが発生してし
まうという問題点を抱えている。本発明は、上述した従
来の問題点を解消して、帯電装置と像担持体間との放電
によるオゾンの発生や、交流の周期による騒音の発生を
防止することができると共に、帯電効率が良く、ムラの
ない均一な帯電が可能な、簡単な構成の画像形成装置の
帯電方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1では、
像担持体表面に接触して、これに均一帯電を施す帯電装
置と、画像信号に応じた静電潜像を上記像担持体上に形
成する露光手段と、この静電潜像にトナーを付着させて
顕像化する現像手段と、この顕像を複写部材に転写・定
着する手段とを備えた画像形成装置において、上記帯電
装置が帯電バイアスを印加される上記像担持体に接離可
能な1つの接触帯電部材を有し、同接触帯電部材を上記
像担持体に複数回にわたって接触させることにより上記
像担持体上の帯電電位を所望の電位まで上昇させること
を要旨とし、請求項2では、上記接触帯電部材への印加
する電圧は絶対値で、上記像担持体上の表面電位より所
定値だけ大きく、且つ、この所定値は、帯電装置におい
て放電が開始する電圧より小さいこと、請求項3では、
上記像担持体の表面電位を検知する電位検知手段を有
し、接触帯電部材に印加する電圧と像担持体の表面電位
との電位差が、上記接触帯電部材の放電開始電圧より小
さくなるように、上記電位検知手段による検知結果に応
じて、上記接触帯電部材に印加する電圧を制御すること
を要旨としている。また、請求項4では、上記接触帯電
部材の芯部を金属とし、その外側に少なくとも一つの弾
性層を有する構成とし、請求項5では、上記接触帯電部
材において、Cを上記像担持体の容量、ΔVを接触帯電
部材に印加する電圧、ΔVsをΔVを印加した時の像担
持体の表面電位、Tを上記弾性層の全厚さ、Wを像担持
体の線速、Lを接触帯電部材と像担持体とのニップ幅と
すると、接触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度
σは、σ≧C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を
満たすこと、請求項6では、上記帯電装置による帯電過
程が終了するまで、露光、現像、転写、除電、クリーニ
ングの各手段の動作は行わないことを要旨としている。
さらに、請求項7では、上記像担持体の周長が上記複写
部材の全長よりも長く、請求項8では、帯電装置が上記
接触帯電部材へ印加する電圧を、初回を0V、または、
上記静電潜像に付着させるトナーとは逆極性とする電圧
印加手段を有し、上記像担持体上の残留トナーを当該接
触帯電部材に静電的に回収すること、請求項9では、上
記帯電装置が上記回収したトナーを除去するためのクリ
ーニング部材を有することを要旨としている。
像担持体表面に接触して、これに均一帯電を施す帯電装
置と、画像信号に応じた静電潜像を上記像担持体上に形
成する露光手段と、この静電潜像にトナーを付着させて
顕像化する現像手段と、この顕像を複写部材に転写・定
着する手段とを備えた画像形成装置において、上記帯電
装置が帯電バイアスを印加される上記像担持体に接離可
能な1つの接触帯電部材を有し、同接触帯電部材を上記
像担持体に複数回にわたって接触させることにより上記
像担持体上の帯電電位を所望の電位まで上昇させること
を要旨とし、請求項2では、上記接触帯電部材への印加
する電圧は絶対値で、上記像担持体上の表面電位より所
定値だけ大きく、且つ、この所定値は、帯電装置におい
て放電が開始する電圧より小さいこと、請求項3では、
上記像担持体の表面電位を検知する電位検知手段を有
し、接触帯電部材に印加する電圧と像担持体の表面電位
との電位差が、上記接触帯電部材の放電開始電圧より小
さくなるように、上記電位検知手段による検知結果に応
じて、上記接触帯電部材に印加する電圧を制御すること
を要旨としている。また、請求項4では、上記接触帯電
部材の芯部を金属とし、その外側に少なくとも一つの弾
性層を有する構成とし、請求項5では、上記接触帯電部
材において、Cを上記像担持体の容量、ΔVを接触帯電
部材に印加する電圧、ΔVsをΔVを印加した時の像担
持体の表面電位、Tを上記弾性層の全厚さ、Wを像担持
体の線速、Lを接触帯電部材と像担持体とのニップ幅と
すると、接触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度
σは、σ≧C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を
満たすこと、請求項6では、上記帯電装置による帯電過
程が終了するまで、露光、現像、転写、除電、クリーニ
ングの各手段の動作は行わないことを要旨としている。
さらに、請求項7では、上記像担持体の周長が上記複写
部材の全長よりも長く、請求項8では、帯電装置が上記
接触帯電部材へ印加する電圧を、初回を0V、または、
上記静電潜像に付着させるトナーとは逆極性とする電圧
印加手段を有し、上記像担持体上の残留トナーを当該接
触帯電部材に静電的に回収すること、請求項9では、上
記帯電装置が上記回収したトナーを除去するためのクリ
ーニング部材を有することを要旨としている。
【0005】
【作用】従って、請求項1では、像担持体上の帯電電位
を所望の電位まで上昇させるために、1つの接触帯電部
材を設け、同部材への印加電圧を分割して、当該接触帯
電部材を像担持体に複数回にわたって接触させ、電荷を
像担持体に徐々に注入していくことにより、放電やそれ
に伴うオゾンの発生を防止する。請求項2では、上記接
触帯電部材に印加する電圧は絶対値で、上記像担持体上
の表面電位より所定値だけ大きいが、この所定値は接触
帯電装置において放電が開始する電圧より小さいため、
放電やそれに伴うオゾンの発生が防止される。請求項3
では、電位検知手段によって上記像担持体の表面電位を
検知し、この検知結果に応じて、接触帯電部材に印加す
る電圧と像担持体の表面電位との電位差が、当該接触帯
電部材の放電開始電圧より小さくなるように接触帯電部
材に印加する電圧を制御するので、環境の変化による接
触帯電部材の物性値の変化に対応して放電やそれに伴う
オゾンの発生を防止する。請求項4では、接触帯電部材
の弾性層が像担持体に接触した時に、ニップ部の幅が比
較的大きくなって、接触帯電部材と像担持体との接触性
が高まり、帯電効率が上昇する。請求項5では、上記接
触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度σが、σ≧
C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を満たす(各
記号は請求項5を参照)ことにより、接触帯電部材と像
担持体間での電荷の移動が速やかになり、均一な帯電が
得られる。請求項6では、上記帯電装置による帯電過程
が終了するまで、露光、現像、転写、除電、クリーニン
グの各手段が動作を行わないことにより、請求項1から
請求項5までの構成及び方法が画像形成装置において実
現可能となる。請求項7では、像担持体の周長は、複写
部材の全長よりも長いため、像担持体が一回転すれば、
一枚の複写部材の転写過程は必ず終了することになり、
像担持体の周長が複写部材の全長よりも短いために生じ
る、継ぎ目状のムラ等を防止する。請求項8では、電圧
印加手段により上記接触帯電部材へ印加する電圧を、初
回を0V、または、上記静電潜像に付着させるトナーと
は逆極性にすることにより、上記接触帯電部材が上記像
担持体上の残留トナーを静電的に回収するクリーニング
部材となるので、従来のから知られるクリーニング専用
の部材を設け、同部材による像担持体上のクリーニング
を行う必要がなくなる。請求項9では、上記帯電装置に
設けられたクリーニング部材により、接触帯電部材に回
収したトナーを除去するため、帯電装置と個別に設けた
クリーニング部材を像担持体に設ける必要がなくなる。
を所望の電位まで上昇させるために、1つの接触帯電部
材を設け、同部材への印加電圧を分割して、当該接触帯
電部材を像担持体に複数回にわたって接触させ、電荷を
像担持体に徐々に注入していくことにより、放電やそれ
に伴うオゾンの発生を防止する。請求項2では、上記接
触帯電部材に印加する電圧は絶対値で、上記像担持体上
の表面電位より所定値だけ大きいが、この所定値は接触
帯電装置において放電が開始する電圧より小さいため、
放電やそれに伴うオゾンの発生が防止される。請求項3
では、電位検知手段によって上記像担持体の表面電位を
検知し、この検知結果に応じて、接触帯電部材に印加す
る電圧と像担持体の表面電位との電位差が、当該接触帯
電部材の放電開始電圧より小さくなるように接触帯電部
材に印加する電圧を制御するので、環境の変化による接
触帯電部材の物性値の変化に対応して放電やそれに伴う
オゾンの発生を防止する。請求項4では、接触帯電部材
の弾性層が像担持体に接触した時に、ニップ部の幅が比
較的大きくなって、接触帯電部材と像担持体との接触性
が高まり、帯電効率が上昇する。請求項5では、上記接
触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度σが、σ≧
C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を満たす(各
記号は請求項5を参照)ことにより、接触帯電部材と像
担持体間での電荷の移動が速やかになり、均一な帯電が
得られる。請求項6では、上記帯電装置による帯電過程
が終了するまで、露光、現像、転写、除電、クリーニン
グの各手段が動作を行わないことにより、請求項1から
請求項5までの構成及び方法が画像形成装置において実
現可能となる。請求項7では、像担持体の周長は、複写
部材の全長よりも長いため、像担持体が一回転すれば、
一枚の複写部材の転写過程は必ず終了することになり、
像担持体の周長が複写部材の全長よりも短いために生じ
る、継ぎ目状のムラ等を防止する。請求項8では、電圧
印加手段により上記接触帯電部材へ印加する電圧を、初
回を0V、または、上記静電潜像に付着させるトナーと
は逆極性にすることにより、上記接触帯電部材が上記像
担持体上の残留トナーを静電的に回収するクリーニング
部材となるので、従来のから知られるクリーニング専用
の部材を設け、同部材による像担持体上のクリーニング
を行う必要がなくなる。請求項9では、上記帯電装置に
設けられたクリーニング部材により、接触帯電部材に回
収したトナーを除去するため、帯電装置と個別に設けた
クリーニング部材を像担持体に設ける必要がなくなる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1に示す画像形成装置には、像担持体である感
光体ドラム1に接触して接触帯電部材2が配置されてい
る。感光体ドラム1は、図示しない駆動手段によって図
1において時計方向に回転駆動される。感光体ドラム1
の近傍には、現像ローラ3aを有する現像装置3、現像
された潜像を複写部材としての複写紙8へ転写する転写
手段である転写ローラ4、クリーニング部材5、除電手
段としての除電ランプ10、及び感光体1の表面電位を
検知する電位検知手段11が、それぞれ配置されてい
る。
する。図1に示す画像形成装置には、像担持体である感
光体ドラム1に接触して接触帯電部材2が配置されてい
る。感光体ドラム1は、図示しない駆動手段によって図
1において時計方向に回転駆動される。感光体ドラム1
の近傍には、現像ローラ3aを有する現像装置3、現像
された潜像を複写部材としての複写紙8へ転写する転写
手段である転写ローラ4、クリーニング部材5、除電手
段としての除電ランプ10、及び感光体1の表面電位を
検知する電位検知手段11が、それぞれ配置されてい
る。
【0007】接触帯電部材2と現像装置3との間に位置
する感光体ドラム1には、図示しない露光手段からの露
光光7が照射される。クリーニング部材5の下方には、
複写紙8に転写されるトナー画像を固着する定着手段と
しての定着ローラ9が配置されている。接触帯電部材2
には、電圧印加手段としての電源6が接続されていて、
この接触帯電部材2と電源6により帯電装置13が構成
されている。転写ローラ4と感光体ドラム1との間に
は、転写部12が形成される。また、上述した画像形成
装置は、帯電装置13による帯電プロセスが終了するま
で、図示しない露光手段による画像書き込み及び、現
像、転写、定着、クリーニング、除電の各手段の動作を
停止した状態に置かれるように構成されている。像担持
体としては感光体ドラム1に限らず、ベルト状感光体で
あっても良く、潜像形成方法によっては、感光体ではな
く誘電体等でも良い。また、図1に示す接触帯電部材2
は帯電ローラであるが、ブラシやブレード及びベルト等
を用いても良い。
する感光体ドラム1には、図示しない露光手段からの露
光光7が照射される。クリーニング部材5の下方には、
複写紙8に転写されるトナー画像を固着する定着手段と
しての定着ローラ9が配置されている。接触帯電部材2
には、電圧印加手段としての電源6が接続されていて、
この接触帯電部材2と電源6により帯電装置13が構成
されている。転写ローラ4と感光体ドラム1との間に
は、転写部12が形成される。また、上述した画像形成
装置は、帯電装置13による帯電プロセスが終了するま
で、図示しない露光手段による画像書き込み及び、現
像、転写、定着、クリーニング、除電の各手段の動作を
停止した状態に置かれるように構成されている。像担持
体としては感光体ドラム1に限らず、ベルト状感光体で
あっても良く、潜像形成方法によっては、感光体ではな
く誘電体等でも良い。また、図1に示す接触帯電部材2
は帯電ローラであるが、ブラシやブレード及びベルト等
を用いても良い。
【0008】このような構成の画像形成装置において
は、図示しないスタートボタンが押されると、感光体ド
ラム1と現像ローラ3aは回転を開始し、図示しない露
光手段では、原稿読み取りが開始される。露光手段から
の信号ではなく、図示しないメモリー内の信号を画像化
する場合には、メモリーからの読み出しが開始される。
感光体ドラム1は、接触帯電部材2による帯電動作によ
り同ドラム1の回転に伴って均一に帯電され、画像信号
に応じた露光光7によって静電潜像パターンが形成され
る。この静電潜像は、感光体ドラム1の回転に伴って移
動し、現像ローラ3aから供給されるトナーが静電潜像
に飛翔して顕像化され、感光体ドラム1上のトナー像が
転写部12に達すると複写紙8に転写される。転写され
たトナー像は、定着ローラ9で定着されて画像が形成さ
れる。トナー像が転写された後の感光体ドラム1は、さ
らにクリーニング部ヘと進み、クリーニング部材5で残
留トナーが除去され、除電ランプ10で除電されて無帯
電とされた後、再び接触帯電部材2で帯電される。
は、図示しないスタートボタンが押されると、感光体ド
ラム1と現像ローラ3aは回転を開始し、図示しない露
光手段では、原稿読み取りが開始される。露光手段から
の信号ではなく、図示しないメモリー内の信号を画像化
する場合には、メモリーからの読み出しが開始される。
感光体ドラム1は、接触帯電部材2による帯電動作によ
り同ドラム1の回転に伴って均一に帯電され、画像信号
に応じた露光光7によって静電潜像パターンが形成され
る。この静電潜像は、感光体ドラム1の回転に伴って移
動し、現像ローラ3aから供給されるトナーが静電潜像
に飛翔して顕像化され、感光体ドラム1上のトナー像が
転写部12に達すると複写紙8に転写される。転写され
たトナー像は、定着ローラ9で定着されて画像が形成さ
れる。トナー像が転写された後の感光体ドラム1は、さ
らにクリーニング部ヘと進み、クリーニング部材5で残
留トナーが除去され、除電ランプ10で除電されて無帯
電とされた後、再び接触帯電部材2で帯電される。
【0009】ここで、帯電装置13による帯電プロセス
について詳細に説明する。接触帯電部材2には、電源6
により所定の電圧Vpが印加されていて、感光体ドラム
1が回転を始めると、帯電プロセスがスタートするよう
に構成されている。
について詳細に説明する。接触帯電部材2には、電源6
により所定の電圧Vpが印加されていて、感光体ドラム
1が回転を始めると、帯電プロセスがスタートするよう
に構成されている。
【0010】感光体ドラム1が回転を始める時は、感光
体ドラム1の電位は充分に除電ランプ10により除電さ
れており、0Vとする。接触帯電部材2は、中抵抗材料
または低抵抗材料で構成されており、感光体ドラム1と
接触することによって、両者の接触部であるニップ部A
での電荷の移動が起こる。接触帯電部材2への印加電圧
Vpを微小ギャップでの空気の絶縁破壊が起こる電圧よ
り小さな値に設定しておくと、感光体ドラム1と接触帯
電部材2の間で電荷注入による電荷移動が起こり、感光
体ドラム1は印加電圧Vpより若干低い電位に帯電す
る。この時、印加電圧Vpを空気の絶縁破壊電圧以上に
設定すると、放電が発生して、オゾンの発生や帯電ムラ
等が起こり、望ましくない。
体ドラム1の電位は充分に除電ランプ10により除電さ
れており、0Vとする。接触帯電部材2は、中抵抗材料
または低抵抗材料で構成されており、感光体ドラム1と
接触することによって、両者の接触部であるニップ部A
での電荷の移動が起こる。接触帯電部材2への印加電圧
Vpを微小ギャップでの空気の絶縁破壊が起こる電圧よ
り小さな値に設定しておくと、感光体ドラム1と接触帯
電部材2の間で電荷注入による電荷移動が起こり、感光
体ドラム1は印加電圧Vpより若干低い電位に帯電す
る。この時、印加電圧Vpを空気の絶縁破壊電圧以上に
設定すると、放電が発生して、オゾンの発生や帯電ムラ
等が起こり、望ましくない。
【0011】そこで、印加電圧Vpを絶縁破壊電圧以下
にして、接触帯電部材2と感光体ドラム1を充分に接触
させるなら、帯電ムラは発生せず、また、オゾンも当然
発生しない。この際、両者を充分に接触させるために、
接触帯電部材2を感光体ドラム1に密着させるか、ある
いは接触帯電部材2または感光体ドラム1を柔らかい弾
性材で構成する等の方法を用いる。なお、絶縁破壊の起
こる電圧は、接触帯電部材2及び感光体ドラム1の材質
や厚さによって決まり、例えば両者が金属同志であれ
ば、350V程度である。
にして、接触帯電部材2と感光体ドラム1を充分に接触
させるなら、帯電ムラは発生せず、また、オゾンも当然
発生しない。この際、両者を充分に接触させるために、
接触帯電部材2を感光体ドラム1に密着させるか、ある
いは接触帯電部材2または感光体ドラム1を柔らかい弾
性材で構成する等の方法を用いる。なお、絶縁破壊の起
こる電圧は、接触帯電部材2及び感光体ドラム1の材質
や厚さによって決まり、例えば両者が金属同志であれ
ば、350V程度である。
【0012】しかし、この1回の帯電動作だけでは、感
光体ドラム1は空気の絶縁破壊電圧以下の電位までしか
帯電することができないため、通常の電子写真プロセス
には対応できない。そこで、接触帯電部材2に印加電圧
Vpを1回印加して感光体ドラム1上が均一に、ある電
位Vs1に帯電したなら、接触帯電部材2に2回目に印加
する電圧をVpからVp+ΔV1に上昇させて、再び感光
体ドラム1と接触帯電部材2を接触移動させる。Vp+
ΔV1−Vs1はやはり空気の絶縁破壊電圧(接触帯電部
材2で放電が開始する電圧)より低い電圧である。これ
によって感光体ドラム1には再び電荷注入が起こり、V
s2=Vs1+ΔVs2の電位に帯電する。ここでΔVS2はV
p+ΔV1の電位によって移動した電荷による感光体ドラ
ム1の帯電電位上昇分である。この帯電過程を、感光体
ドラム1が所望の帯電電位になるまで、電圧印加を2回
目以降繰り返すことにより、感光体ドラム1の均一な帯
電が得られる。この帯電過程では、放電が発生せず、ま
ったくオゾンも発生しない。
光体ドラム1は空気の絶縁破壊電圧以下の電位までしか
帯電することができないため、通常の電子写真プロセス
には対応できない。そこで、接触帯電部材2に印加電圧
Vpを1回印加して感光体ドラム1上が均一に、ある電
位Vs1に帯電したなら、接触帯電部材2に2回目に印加
する電圧をVpからVp+ΔV1に上昇させて、再び感光
体ドラム1と接触帯電部材2を接触移動させる。Vp+
ΔV1−Vs1はやはり空気の絶縁破壊電圧(接触帯電部
材2で放電が開始する電圧)より低い電圧である。これ
によって感光体ドラム1には再び電荷注入が起こり、V
s2=Vs1+ΔVs2の電位に帯電する。ここでΔVS2はV
p+ΔV1の電位によって移動した電荷による感光体ドラ
ム1の帯電電位上昇分である。この帯電過程を、感光体
ドラム1が所望の帯電電位になるまで、電圧印加を2回
目以降繰り返すことにより、感光体ドラム1の均一な帯
電が得られる。この帯電過程では、放電が発生せず、ま
ったくオゾンも発生しない。
【0013】感光体ドラム1上の帯電電位上昇分ΔVsn
(nは整数)は、接触帯電部材2の電気伝導度等によっ
て大きく変化するため、所望の帯電電位が得られなかっ
たり、接触帯電部材2への印加電圧上昇分ΔVn(nは整
数)が大き過ぎて放電が起こり、オゾン発生の恐れがあ
る。そこで、感光体ドラム1上の電位Vsnを検知する電
位検知手段11を設けた。つまり、この電位検知手段1
1により感光体ドラム1上の電位Vsnを検知し、接触帯
電部材2に印加する電圧Vp+ΔVnと感光体ドラム1の
電位Vsnとの差(Vp+ΔVn−Vsn)が空気の絶縁破壊
電圧より小さくなるように、電位検知手段11の検知結
果に応じて、接触帯電部材2の印加電圧上昇分ΔVnを
制御する。即ち、このΔVnを環境に応じて変化させる
のである。
(nは整数)は、接触帯電部材2の電気伝導度等によっ
て大きく変化するため、所望の帯電電位が得られなかっ
たり、接触帯電部材2への印加電圧上昇分ΔVn(nは整
数)が大き過ぎて放電が起こり、オゾン発生の恐れがあ
る。そこで、感光体ドラム1上の電位Vsnを検知する電
位検知手段11を設けた。つまり、この電位検知手段1
1により感光体ドラム1上の電位Vsnを検知し、接触帯
電部材2に印加する電圧Vp+ΔVnと感光体ドラム1の
電位Vsnとの差(Vp+ΔVn−Vsn)が空気の絶縁破壊
電圧より小さくなるように、電位検知手段11の検知結
果に応じて、接触帯電部材2の印加電圧上昇分ΔVnを
制御する。即ち、このΔVnを環境に応じて変化させる
のである。
【0014】次に、接触帯電部材2の帯電作用における
電気伝導度の影響について説明する。接触帯電部材2に
よる電荷注入が起こるためには、ある程度、電気伝導度
が高い材料でなければならない。ここで、接触帯電部材
2と感光体ドラム1のニップ部Aの幅をLとし、感光体
ドラム1の軸方向長さを1と仮定する。そして、第n回
目の接触によって接触帯電部材2から感光体ドラム1へ
電荷Qが移動する時、tを感光体ドラム1上のある点が
ニップ部Aを通過するのに要する時間とすると、ニップ
部Aにながれる電流iと電荷Qの関係は、 Q=it で表わされる。ここで、t=L/Wであり、Wは感光体
ドラム1の線速である。また、ニップ部Aに流れる電流
iは、印加電圧上昇分ΔVnと接触帯電部材2の抵抗層
の全厚さTと抵抗層の電気伝導度σを用いて、およそ次
のように表わせる。(但し、接触帯電部材2は単層の抵
抗層からなると仮定している) i=σΔVn/T また、感光体ドラム1の容量をC、その帯電電位上昇分
をΔVsnとすると Q=C・ΔVsn となる。以上を整理すると、抵抗層の電気伝導度σは次
式で表わされる。
電気伝導度の影響について説明する。接触帯電部材2に
よる電荷注入が起こるためには、ある程度、電気伝導度
が高い材料でなければならない。ここで、接触帯電部材
2と感光体ドラム1のニップ部Aの幅をLとし、感光体
ドラム1の軸方向長さを1と仮定する。そして、第n回
目の接触によって接触帯電部材2から感光体ドラム1へ
電荷Qが移動する時、tを感光体ドラム1上のある点が
ニップ部Aを通過するのに要する時間とすると、ニップ
部Aにながれる電流iと電荷Qの関係は、 Q=it で表わされる。ここで、t=L/Wであり、Wは感光体
ドラム1の線速である。また、ニップ部Aに流れる電流
iは、印加電圧上昇分ΔVnと接触帯電部材2の抵抗層
の全厚さTと抵抗層の電気伝導度σを用いて、およそ次
のように表わせる。(但し、接触帯電部材2は単層の抵
抗層からなると仮定している) i=σΔVn/T また、感光体ドラム1の容量をC、その帯電電位上昇分
をΔVsnとすると Q=C・ΔVsn となる。以上を整理すると、抵抗層の電気伝導度σは次
式で表わされる。
【0015】σ=C・ΔVsn・T・W/(ΔVn・L) 電気伝導度σは上記式の値以上であれば良いことから、 σ≧C・ΔVsn・T・W/(ΔVn・L) となる。
【0016】また、接触帯電部材2が多層構造である場
合も、その弾性層の全厚さをTとして、各層が上述した
条件を満たすことが必要条件である。例えば、感光体ド
ラム1の単位面積(1m2)当たりの容量をC=1μF
とする。感光体ドラム1の表面を最終的に900Vに帯
電させたい場合、3回の接触で実現するためには、1回
の帯電でΔVsn=900/3=300Vの帯電電位上昇
分が必要となる。また、ニップ幅L=1mm、線速W=2
00mm/s、印加電圧上昇分ΔVn=500Vとすると、
接触帯電部材2に層厚さT=3mmの単層ゴムローラを用
いるなら 、 σ>3.6×10~7(1/Ωm) の材料を用いる必要がある。
合も、その弾性層の全厚さをTとして、各層が上述した
条件を満たすことが必要条件である。例えば、感光体ド
ラム1の単位面積(1m2)当たりの容量をC=1μF
とする。感光体ドラム1の表面を最終的に900Vに帯
電させたい場合、3回の接触で実現するためには、1回
の帯電でΔVsn=900/3=300Vの帯電電位上昇
分が必要となる。また、ニップ幅L=1mm、線速W=2
00mm/s、印加電圧上昇分ΔVn=500Vとすると、
接触帯電部材2に層厚さT=3mmの単層ゴムローラを用
いるなら 、 σ>3.6×10~7(1/Ωm) の材料を用いる必要がある。
【0017】実施例の帯電プロセスにおいては、接触帯
電部材2を複数回、感光体ドラム1に接触させて初めて
所望の帯電電位が得られるため、帯電プロセスが終了す
るまで、画像書き込み、着色粒子トナーによる顕像化
(現像)、転写、クリーニング、除電の各手段が動作し
ない方が良い。
電部材2を複数回、感光体ドラム1に接触させて初めて
所望の帯電電位が得られるため、帯電プロセスが終了す
るまで、画像書き込み、着色粒子トナーによる顕像化
(現像)、転写、クリーニング、除電の各手段が動作し
ない方が良い。
【0018】このため、上述した画像形成装置では、帯
電装置13による帯電プロセスが終了するまで、現像手
段3a、転写ローラ4、定着ローラ9やクリーニング部
材5等を感光体ドラム1から離されてた非動作状態に置
かれている。また、図示しない露光手段や除電ランプ1
0も非動作に置かれているので、露光光7による書き込
みや感光体ドラム1の除電も行なわれない。
電装置13による帯電プロセスが終了するまで、現像手
段3a、転写ローラ4、定着ローラ9やクリーニング部
材5等を感光体ドラム1から離されてた非動作状態に置
かれている。また、図示しない露光手段や除電ランプ1
0も非動作に置かれているので、露光光7による書き込
みや感光体ドラム1の除電も行なわれない。
【0019】また、感光体ドラム1の周長が、複写紙8
に代表される複写部材の全長よりも短い場合には、画像
の途中で帯電が終了して、現像から転写へと移り、再
び、続きの画像のための帯電、露光(書き込み)、現
像、転写を行うために、画像に不連続な継ぎ目状のムラ
が発生する恐れがある。これを防止するには、各プロセ
スの動作位置の位置決めを精度良く行うか、あるいは一
画像分を一度に帯電、露光、現像、転写する方法があ
る。前者の方法は、非常に高精度な制御が必要であって
実現困難であるため、後者の方法を用いる方が良い。即
ち、感光体ドラム1の周長は複写部材の全長よりも長く
なければならない。
に代表される複写部材の全長よりも短い場合には、画像
の途中で帯電が終了して、現像から転写へと移り、再
び、続きの画像のための帯電、露光(書き込み)、現
像、転写を行うために、画像に不連続な継ぎ目状のムラ
が発生する恐れがある。これを防止するには、各プロセ
スの動作位置の位置決めを精度良く行うか、あるいは一
画像分を一度に帯電、露光、現像、転写する方法があ
る。前者の方法は、非常に高精度な制御が必要であって
実現困難であるため、後者の方法を用いる方が良い。即
ち、感光体ドラム1の周長は複写部材の全長よりも長く
なければならない。
【0020】さらに、上記実施例では、クリーニング部
材5を備えているが、このクリーニング機能を当該接触
帯電部材2に持たせることもできる。すなわち、第1回
目の接触移動のときに行なわれる印加電圧Vpを、0
V、あるいはトナーと逆極性で放電の起こらない電圧に
設定すると、感光体ドラム1上の残トナーは、感光体ド
ラム1から分離して接触帯電部材2に引き付けられ、ク
リーニングが行われる。この場合、接触帯電部材2に引
き付けられた残トナーを除去するためのクリーニング部
材14を、図1に示すように、接触帯電部材2に設けな
ければならないが、感光体ドラム1上で直接クリーニン
グを行う方式ではないため、従来、クリーニング不良に
よって感光体ドラム1上に発生しがちであったトナーフ
ィルミング等を防止できる等の利点がある。
材5を備えているが、このクリーニング機能を当該接触
帯電部材2に持たせることもできる。すなわち、第1回
目の接触移動のときに行なわれる印加電圧Vpを、0
V、あるいはトナーと逆極性で放電の起こらない電圧に
設定すると、感光体ドラム1上の残トナーは、感光体ド
ラム1から分離して接触帯電部材2に引き付けられ、ク
リーニングが行われる。この場合、接触帯電部材2に引
き付けられた残トナーを除去するためのクリーニング部
材14を、図1に示すように、接触帯電部材2に設けな
ければならないが、感光体ドラム1上で直接クリーニン
グを行う方式ではないため、従来、クリーニング不良に
よって感光体ドラム1上に発生しがちであったトナーフ
ィルミング等を防止できる等の利点がある。
【0021】次に、上記帯電方法による数値実験例につ
いて説明する。 (実験例1)この実験例1では、像担持体として負帯電
OPC層を持った感光体ドラム1を用い、接触帯電部材
2として、半径3mmのSUS金属筒上に、抵抗率5×1
05Ωcm、厚さ3mmのウレタン層をコートしたものを用
いた。ウレタン層の抵抗率は、カーボンブラックの分散
量によって制御した。除電ランプ10を照射して、感光
体ドラム1の初期表面電位を0Vにした後、接触帯電部
材2にVp=−500Vを印加して感光体ドラム1を回
転させたところ、感光体ドラム1上の電位は、均一に−
320Vに帯電した。この際、接触性を上げるために、
ローラ状の接触帯電部材2には、約1kgwの圧力を印加
した。その後、ΔVp=−300Vとして感光体ドラム
1を2回転させた(計3回転)ところ、感光体ドラム1
上の電位は約−700Vに達した。また、この過程では
オゾンの発生は認められなかった。次に、画像書き込
み、現像、転写、定着を各手段で行って画像を得たとこ
ろ、帯電ムラが原因と予想される画像ムラは認められな
かった。
いて説明する。 (実験例1)この実験例1では、像担持体として負帯電
OPC層を持った感光体ドラム1を用い、接触帯電部材
2として、半径3mmのSUS金属筒上に、抵抗率5×1
05Ωcm、厚さ3mmのウレタン層をコートしたものを用
いた。ウレタン層の抵抗率は、カーボンブラックの分散
量によって制御した。除電ランプ10を照射して、感光
体ドラム1の初期表面電位を0Vにした後、接触帯電部
材2にVp=−500Vを印加して感光体ドラム1を回
転させたところ、感光体ドラム1上の電位は、均一に−
320Vに帯電した。この際、接触性を上げるために、
ローラ状の接触帯電部材2には、約1kgwの圧力を印加
した。その後、ΔVp=−300Vとして感光体ドラム
1を2回転させた(計3回転)ところ、感光体ドラム1
上の電位は約−700Vに達した。また、この過程では
オゾンの発生は認められなかった。次に、画像書き込
み、現像、転写、定着を各手段で行って画像を得たとこ
ろ、帯電ムラが原因と予想される画像ムラは認められな
かった。
【0022】(実験例2)実験例2は、上記実験例1と
同様の方法ではあるが、接触帯電部材2のウレタン層表
面に抵抗率を1012Ωcmの表面層を設けたものを用い
た。最初の回転では感光体ドラム1上の電位は0Vのま
まであったが、2回転目で約−200V、3回転目で約
−500Vとなった。この時、2回転目以降では、オゾ
ンの発生が認められ、また、得られた画像には、接触帯
電部材2の軸方向に平行なムラが認められた。実験例1
は、請求項5を満たしているが、この実験例2は請求項
5を満たしていない。その結果、実験例2では充分な帯
電特性が得られなかったと思われる。
同様の方法ではあるが、接触帯電部材2のウレタン層表
面に抵抗率を1012Ωcmの表面層を設けたものを用い
た。最初の回転では感光体ドラム1上の電位は0Vのま
まであったが、2回転目で約−200V、3回転目で約
−500Vとなった。この時、2回転目以降では、オゾ
ンの発生が認められ、また、得られた画像には、接触帯
電部材2の軸方向に平行なムラが認められた。実験例1
は、請求項5を満たしているが、この実験例2は請求項
5を満たしていない。その結果、実験例2では充分な帯
電特性が得られなかったと思われる。
【0023】(実験例3)実験例3は、実験例1と同様
の方法あるが、接触帯電部材2に、弾性層のない金属ロ
ーラを用いたところ、実験例2と同様な結果が得られ
た。但し、得られた画像のムラは実験例2よりも顕著で
あった。ここで、実験例1は請求項4を満たしている
が、実験例3は請求項4を満たしていない。その結果、
実験例3では、充分な帯電特性が得られなかったと思わ
れる。
の方法あるが、接触帯電部材2に、弾性層のない金属ロ
ーラを用いたところ、実験例2と同様な結果が得られ
た。但し、得られた画像のムラは実験例2よりも顕著で
あった。ここで、実験例1は請求項4を満たしている
が、実験例3は請求項4を満たしていない。その結果、
実験例3では、充分な帯電特性が得られなかったと思わ
れる。
【0024】(実験例4)実験例4は、上記実験例1と
同様の方法であるが、図1に示すクリーニング部材5を
取り除き、帯電プロセスの初回に、着色粒子トナーの極
性(負)とは逆極性の+200Vを印加して、トナーを
引き付ける方法を実施した。また、接触帯電部材2に
は、弾性体によるブレード方式のクリーニング部材14
を設けた。この方式によれば、実験例1と同様の結果が
得られると共に、残トナーは殆どすべてを回収すること
ができた。
同様の方法であるが、図1に示すクリーニング部材5を
取り除き、帯電プロセスの初回に、着色粒子トナーの極
性(負)とは逆極性の+200Vを印加して、トナーを
引き付ける方法を実施した。また、接触帯電部材2に
は、弾性体によるブレード方式のクリーニング部材14
を設けた。この方式によれば、実験例1と同様の結果が
得られると共に、残トナーは殆どすべてを回収すること
ができた。
【0025】
【発明の効果】以上、本発明の請求項1によれば、接触
帯電部材を上記像担持体上の帯電電位を所望の電位まで
上昇させるために、像担持体に複数回にわたって接触さ
せるので、帯電プロセスおいて、放電が全く無く、オゾ
ンの発生を完全に防止することができる。また、接触に
よる電荷注入で帯電させるので、帯電ムラが生じるのを
極力抑えることができる。請求項2によれば、上記接触
帯電装置に2回目、及びそれ以降に印加する電圧は、絶
対値で、上記像担持体上の表面電位より所定値だけ大き
く、且つ、この所定値は、接触帯電装置において放電が
開始する電圧より小さいので、請求項1と同様の効果を
奏する。請求項3によれば、接触帯電部材に印加する電
圧と像担持体の表面電位との電位差が上記接触帯電部材
の放電開始電圧より小さくなるように、上記像担持体の
表面電位を検知する電位検知手段による検知結果に応じ
て上記接触帯電部材に印加する電圧を制御するので、環
境の変化による接触帯電部材の物性値の変化によって生
じる画像ムラや、放電によるオゾンの発生を極力抑える
ことができる。請求項4によれば、上記接触帯電部材が
芯部を金属とし、その外側に少なくとも一つの弾性層を
有するので、接触帯電部材と像担持体との接触性が高ま
って帯電を効率良く行うことができ、且つ帯電ムラが生
じるのを極力抑えることができる。請求項5によれば、
上記接触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度σ
が、σ≧C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を満
たす(各記号は請求項5を参照)ので、接触帯電部材と
像担持体間での電荷の移動が速やかになり、均一な帯電
を得ることができる。請求項6によれば、帯電装置によ
る帯電過程が終了するまで、露光、現像、転写、除電、
クリーニングの各手段の動作は行わないので、請求項1
から請求項5までの構成による帯電方法を画像形成装置
において実現することができ、オゾンの発生を完全に防
止することができる。請求項7によれば、上記像担持体
の周長は、上記用紙の全長よりも長いので、継ぎ目状の
ムラが発生するのを防止して良好な画像を得ることがで
きると共に、オゾンの発生を完全に防止することができ
る。また、請求項8によれば、上記接触帯電部材へ印加
する電圧を、初回を0Vとする、または、上記静電潜像
に付着させるトナーとは逆極性とすることにより、上記
像担持体上の残留トナーを当該接触帯電部材に回収する
ので、像担持体上のクリーニングを行う必要がないた
め、従来、像担持体に生じていた、トナーのフィルミン
グやクリーニング装置による傷等を完全に防止すること
ができ、請求項9によれば、上記帯電装置は、上記回収
したトナーを除去するためのクリーニング部材を有する
ので、請求項8と同様の効果を奏するものである。
帯電部材を上記像担持体上の帯電電位を所望の電位まで
上昇させるために、像担持体に複数回にわたって接触さ
せるので、帯電プロセスおいて、放電が全く無く、オゾ
ンの発生を完全に防止することができる。また、接触に
よる電荷注入で帯電させるので、帯電ムラが生じるのを
極力抑えることができる。請求項2によれば、上記接触
帯電装置に2回目、及びそれ以降に印加する電圧は、絶
対値で、上記像担持体上の表面電位より所定値だけ大き
く、且つ、この所定値は、接触帯電装置において放電が
開始する電圧より小さいので、請求項1と同様の効果を
奏する。請求項3によれば、接触帯電部材に印加する電
圧と像担持体の表面電位との電位差が上記接触帯電部材
の放電開始電圧より小さくなるように、上記像担持体の
表面電位を検知する電位検知手段による検知結果に応じ
て上記接触帯電部材に印加する電圧を制御するので、環
境の変化による接触帯電部材の物性値の変化によって生
じる画像ムラや、放電によるオゾンの発生を極力抑える
ことができる。請求項4によれば、上記接触帯電部材が
芯部を金属とし、その外側に少なくとも一つの弾性層を
有するので、接触帯電部材と像担持体との接触性が高ま
って帯電を効率良く行うことができ、且つ帯電ムラが生
じるのを極力抑えることができる。請求項5によれば、
上記接触帯電部材を形成する各弾性層の電気伝導度σ
が、σ≧C・ΔVs・T・W/(ΔV・L)の関係を満
たす(各記号は請求項5を参照)ので、接触帯電部材と
像担持体間での電荷の移動が速やかになり、均一な帯電
を得ることができる。請求項6によれば、帯電装置によ
る帯電過程が終了するまで、露光、現像、転写、除電、
クリーニングの各手段の動作は行わないので、請求項1
から請求項5までの構成による帯電方法を画像形成装置
において実現することができ、オゾンの発生を完全に防
止することができる。請求項7によれば、上記像担持体
の周長は、上記用紙の全長よりも長いので、継ぎ目状の
ムラが発生するのを防止して良好な画像を得ることがで
きると共に、オゾンの発生を完全に防止することができ
る。また、請求項8によれば、上記接触帯電部材へ印加
する電圧を、初回を0Vとする、または、上記静電潜像
に付着させるトナーとは逆極性とすることにより、上記
像担持体上の残留トナーを当該接触帯電部材に回収する
ので、像担持体上のクリーニングを行う必要がないた
め、従来、像担持体に生じていた、トナーのフィルミン
グやクリーニング装置による傷等を完全に防止すること
ができ、請求項9によれば、上記帯電装置は、上記回収
したトナーを除去するためのクリーニング部材を有する
ので、請求項8と同様の効果を奏するものである。
【図1】本発明の帯電方法を実施する帯電装置を備えた
画像形成装置を示す概略構成図である。
画像形成装置を示す概略構成図である。
1 像担持体 2 接触帯電部材 3 現像手段 4 転写手段 5 クリーニング手段 6 電圧印加手段 8 複写部材 9 固定手段 10 除電手段 11 電位検知手段 13 帯電装置 14 クリーニング部材
Claims (9)
- 【請求項1】像担持体の表面に接触して、これに均一帯
電を施す帯電装置と、画像信号に応じた静電潜像を上記
像担持体上に形成する露光手段と、この静電潜像にトナ
ーを付着させて顕像化する現像手段と、この顕像を複写
部材に転写する転写手段と、転写された顕像を複写部材
上に固着する固定手段と、転写後の像担持体の電位及び
残留トナーを除去する除電及びクリーニング手段とを備
えた画像形成装置において、 上記帯電装置が帯電バイアス電圧が印加される上記像担
持体に接離可能な1つの接触帯電部材を有し、同接触帯
電部材を上記像担持体に複数回にわたって接触させるこ
とにより上記像担持体上の帯電電位を所望の電位まで上
昇させることを特徴とする画像形成装置の帯電方法。 - 【請求項2】上記像担持体上の表面電位より所定値だけ
高く、且つ、上記帯電装置において放電が開始する電圧
より小さい絶対値の電圧を、上記接触帯電部材に印加す
ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の帯電
方法。 - 【請求項3】上記接触帯電部材に印加する電圧と像担持
体の表面電位との電位差を、上記像担持体の表面電位を
検知する電位検知手段の検知結果に応じて上記接触帯電
部材に印加する電圧を制御して、上記接触帯電装置の放
電開始電圧より小さくすることを特徴とする請求項2記
載の画像形成装置の帯電方法。 - 【請求項4】上記接触帯電部材を、金属で形成された芯
部と、同芯部に外側に装着された少なくとも一つの弾性
層とから構成し、同接触帯電部材により上記像担持体を
帯電することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置
の帯電方法。 - 【請求項5】上記像担持体の容量をC、上記接触帯電部
材に印加する電圧をΔV、ΔVを印加した時の像担持体
の表面電位をΔVs、上記弾性層の全厚さをT、像担持
体の線速をW、上記接触帯電部材と上記像担持体とのニ
ップ幅をLとするとき、 各弾性層の電気伝導度σが、 σ≧C・ΔVs・T・W/(ΔV・L) の関係を満たす接触帯電部材を用いて上記像担持体を帯
電させることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置
の帯電方法。 - 【請求項6】上記帯電装置による帯電過程が終了するま
で、上記露光、現像、転写、除電、クリーニングの各手
段による画像形成動作並びに除電、クリーニング動作を
停止させて帯電を行なうことを特徴とする請求項5記載
の画像形成装置の帯電方法。 - 【請求項7】上記複写部材の全長よりも周長が長く設定
された像担持体に帯電を行なうことを特徴とする請求項
6記載の画像形成装置の帯電方法。 - 【請求項8】上記接触帯電部材へ印加する初回の電圧
を、0V、または、上記静電潜像に付着するトナーと逆
極性とする電圧印加手段を有し、上記接触帯電部材が上
記像担持体上の残留トナーを静電的に回収することを特
徴とする請求項1乃至7記載の帯電方法に用いる帯電装
置。 - 【請求項9】回収したトナーを除去するためのクリーニ
ング部材を有することを特徴とする請求項8記載の帯電
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3990094A JPH07248665A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 画像形成装置の帯電方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3990094A JPH07248665A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 画像形成装置の帯電方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07248665A true JPH07248665A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12565845
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3990094A Pending JPH07248665A (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 画像形成装置の帯電方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07248665A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7457554B2 (en) | 2004-05-20 | 2008-11-25 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus wherein an image forming region and a non-image forming region are charged with different potentials |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP3990094A patent/JPH07248665A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7457554B2 (en) | 2004-05-20 | 2008-11-25 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus wherein an image forming region and a non-image forming region are charged with different potentials |
US7711279B2 (en) | 2004-05-20 | 2010-05-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus with a predetermined potential difference between regions of an image bearing member |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3768800B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004333789A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4073262B2 (ja) | 転写部材クリーニング方法及び画像形成装置 | |
JPH09185219A (ja) | 帯電装置及び画像形成装置 | |
JPH0594118A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2892071B2 (ja) | 帯電装置 | |
JPH0728306A (ja) | 帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセス カートリッジ | |
JPH07248665A (ja) | 画像形成装置の帯電方法及びその装置 | |
JPH049883A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002311692A (ja) | 画像形成装置 | |
JP3229402B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JPH0926685A (ja) | 電荷供給装置、及び画像形成装置 | |
JPH03249777A (ja) | 帯電部材及び帯電部材を有する帯電装置 | |
JP3395421B2 (ja) | 画像転写装置 | |
JP2001075331A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JPH06222649A (ja) | 帯電装置 | |
JP2000284570A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006138891A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005003728A (ja) | 画像形成装置 | |
JPH08202125A (ja) | 画像形成装置の電荷供給装置 | |
JPH03100677A (ja) | 帯電装置 | |
JPH09185301A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4147835B2 (ja) | 接触帯電器および画像形成装置 | |
JPH0695478A (ja) | 接触帯電装置 | |
JP3630954B2 (ja) | 画像形成装置 |