JPH07229419A - 内燃機関の触媒暖機制御装置 - Google Patents
内燃機関の触媒暖機制御装置Info
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- JPH07229419A JPH07229419A JP6021120A JP2112094A JPH07229419A JP H07229419 A JPH07229419 A JP H07229419A JP 6021120 A JP6021120 A JP 6021120A JP 2112094 A JP2112094 A JP 2112094A JP H07229419 A JPH07229419 A JP H07229419A
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02P—IGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
- F02P5/00—Advancing or retarding ignition; Control therefor
- F02P5/04—Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions
- F02P5/145—Advancing or retarding ignition; Control therefor automatically, as a function of the working conditions of the engine or vehicle or of the atmospheric conditions using electrical means
- F02P5/15—Digital data processing
- F02P5/1502—Digital data processing using one central computing unit
- F02P5/1506—Digital data processing using one central computing unit with particular means during starting
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02D—CONTROLLING COMBUSTION ENGINES
- F02D41/00—Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
- F02D41/02—Circuit arrangements for generating control signals
- F02D41/021—Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine
- F02D41/0235—Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus
- F02D41/024—Introducing corrections for particular conditions exterior to the engine in relation with the state of the exhaust gas treating apparatus to increase temperature of the exhaust gas treating apparatus
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 触媒の暖機完了を正確に判断する。
【構成】 機関1の排気通路23に配置された三元触媒
25の暖機完了を制御回路30で判定する。制御回路3
0は、機関への燃料供給量と機関点火時期とから機関1
回転当たりに触媒に付与される熱量を算出するととも
に、この熱量の機関始動後の積算値を算出し、この積算
値が予め定められた所定値に到達したときに触媒暖機が
完了したと判定する。触媒暖機が正確に判定されるた
め、触媒暖機完了後他断ちに暖機操作を停止することが
でき、機関の運転性悪化と燃費増大が防止される。
25の暖機完了を制御回路30で判定する。制御回路3
0は、機関への燃料供給量と機関点火時期とから機関1
回転当たりに触媒に付与される熱量を算出するととも
に、この熱量の機関始動後の積算値を算出し、この積算
値が予め定められた所定値に到達したときに触媒暖機が
完了したと判定する。触媒暖機が正確に判定されるた
め、触媒暖機完了後他断ちに暖機操作を停止することが
でき、機関の運転性悪化と燃費増大が防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の触媒暖機制御
装置に関し、詳細には排気浄化触媒の暖機完了を正確に
判定することができる触媒暖機制御装置に関する。
装置に関し、詳細には排気浄化触媒の暖機完了を正確に
判定することができる触媒暖機制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に、排気中のHC、
CO、NOX の3つの有害成分を同時に浄化可能な三元
触媒を用いた触媒コンバータを配置した内燃機関の排気
浄化装置が従来より広く用いられている。一般に、排気
浄化装置に用いられる三元触媒はある温度(活性化温
度)以上にならないと排気浄化能力を発揮しない。この
ため、機関冷間始動時等に、例えば機関点火時期を遅角
させる等の手段により、触媒を通過する排気の温度を上
昇させて触媒温度を早期に活性化温度に到達させる、い
わゆる触媒の暖機操作が行われる。
CO、NOX の3つの有害成分を同時に浄化可能な三元
触媒を用いた触媒コンバータを配置した内燃機関の排気
浄化装置が従来より広く用いられている。一般に、排気
浄化装置に用いられる三元触媒はある温度(活性化温
度)以上にならないと排気浄化能力を発揮しない。この
ため、機関冷間始動時等に、例えば機関点火時期を遅角
させる等の手段により、触媒を通過する排気の温度を上
昇させて触媒温度を早期に活性化温度に到達させる、い
わゆる触媒の暖機操作が行われる。
【0003】一方、点火時期の遅角等の触媒暖機操作を
行った場合、機関出力低下による運転性の悪化や燃費の
増大を生じるため、触媒暖機の完了後は直ちに暖機操作
を終了させるようにすることが好ましい。このために
は、触媒温度を検出する温度センサを触媒床に配置し
て、検出された触媒温度が所定の活性化温度に到達した
場合に触媒暖機が完了したと判定するようにすることも
可能であるが、触媒に新たに温度センサを設けることは
装置の複雑化やコスト増大を生じるため好ましくない。
行った場合、機関出力低下による運転性の悪化や燃費の
増大を生じるため、触媒暖機の完了後は直ちに暖機操作
を終了させるようにすることが好ましい。このために
は、触媒温度を検出する温度センサを触媒床に配置し
て、検出された触媒温度が所定の活性化温度に到達した
場合に触媒暖機が完了したと判定するようにすることも
可能であるが、触媒に新たに温度センサを設けることは
装置の複雑化やコスト増大を生じるため好ましくない。
【0004】このため、触媒に温度センサを配置するこ
となく触媒の暖機完了を判定する装置が種々考案されて
いる。例えば、この種の装置としては、実開昭63−2
6748号公報に記載されたものがある。同公報の装置
は、機関冷間始動時に始動時からの機関吸入空気量の積
算値を計算し、この積算値が所定値に到達したときに触
媒暖機が完了したと判定している。
となく触媒の暖機完了を判定する装置が種々考案されて
いる。例えば、この種の装置としては、実開昭63−2
6748号公報に記載されたものがある。同公報の装置
は、機関冷間始動時に始動時からの機関吸入空気量の積
算値を計算し、この積算値が所定値に到達したときに触
媒暖機が完了したと判定している。
【0005】すなわち、上記公報の装置では、触媒温度
が機関吸入空気量の積算値(すなわち、触媒に流入した
排気の総量)に応じて上昇することに着目し、機関始動
後、この積算量が所定値に達したときに触媒が活性化温
度に到達したと判断することにより、触媒温度センサを
使用することなく暖機完了を検出している。
が機関吸入空気量の積算値(すなわち、触媒に流入した
排気の総量)に応じて上昇することに着目し、機関始動
後、この積算量が所定値に達したときに触媒が活性化温
度に到達したと判断することにより、触媒温度センサを
使用することなく暖機完了を検出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、単に機関吸入空気量の積算値にのみ基づいて触媒暖
機完了を判断していると、正確な触媒暖機制御を行うこ
とができない場合が生じる。すなわち、排気から触媒に
与えられる熱量は、触媒に流入する排気の量と排気温度
との両方の関数になっているため、上記実開昭63−2
6748号公報の装置のように、単に機関吸入空気量の
積算値(触媒に流入する排気の量)のみによって触媒暖
機の完了を判定していたのでは正確な暖機制御を行うこ
とができない場合が生じる。例えば、触媒暖機中に排気
温度が変化したような場合には、機関吸入空気量の積算
値が同一であっても、触媒に与えられる熱量は異なって
くる。
に、単に機関吸入空気量の積算値にのみ基づいて触媒暖
機完了を判断していると、正確な触媒暖機制御を行うこ
とができない場合が生じる。すなわち、排気から触媒に
与えられる熱量は、触媒に流入する排気の量と排気温度
との両方の関数になっているため、上記実開昭63−2
6748号公報の装置のように、単に機関吸入空気量の
積算値(触媒に流入する排気の量)のみによって触媒暖
機の完了を判定していたのでは正確な暖機制御を行うこ
とができない場合が生じる。例えば、触媒暖機中に排気
温度が変化したような場合には、機関吸入空気量の積算
値が同一であっても、触媒に与えられる熱量は異なって
くる。
【0007】従って、上記公報のように機関吸入空気量
の積算値のみによって暖機完了を判定していると、実際
には触媒が十分に活性化していないにもかかわらず触媒
暖機操作が停止され、触媒の活性化の遅れにより排気性
状が悪化したり、或いは、実際には触媒が十分に活性化
しているにもかかわらず点火時期遅角による触媒暖機操
作が続けられるため、運転性の悪化や燃料消費増大等の
問題が生じる場合がある。
の積算値のみによって暖機完了を判定していると、実際
には触媒が十分に活性化していないにもかかわらず触媒
暖機操作が停止され、触媒の活性化の遅れにより排気性
状が悪化したり、或いは、実際には触媒が十分に活性化
しているにもかかわらず点火時期遅角による触媒暖機操
作が続けられるため、運転性の悪化や燃料消費増大等の
問題が生じる場合がある。
【0008】本発明は上記問題に鑑み、機関排気から触
媒に与えられる熱量を正確に推定して触媒暖機を判定す
ることにより正確に触媒暖機状態を判定することが可能
な内燃機関の触媒暖機制御装置を提供することを目的と
している。
媒に与えられる熱量を正確に推定して触媒暖機を判定す
ることにより正確に触媒暖機状態を判定することが可能
な内燃機関の触媒暖機制御装置を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によれば、内燃機関の排気浄化触媒の暖機操作を制御す
る触媒暖機制御装置において、機関への燃料供給量と機
関点火時期とに基づいて、機関排気から前記触媒に流入
する熱量を推定する加熱量推定手段と、前記推定された
熱量に基づいて、機関始動後に前記触媒に流入した熱量
の積算値を算出する加熱量積算手段と、前記積算値が所
定値を越えたときに前記触媒の暖機が完了したと判定す
る暖機判定手段とを備えた内燃機関の触媒暖機制御装置
が提供される。
によれば、内燃機関の排気浄化触媒の暖機操作を制御す
る触媒暖機制御装置において、機関への燃料供給量と機
関点火時期とに基づいて、機関排気から前記触媒に流入
する熱量を推定する加熱量推定手段と、前記推定された
熱量に基づいて、機関始動後に前記触媒に流入した熱量
の積算値を算出する加熱量積算手段と、前記積算値が所
定値を越えたときに前記触媒の暖機が完了したと判定す
る暖機判定手段とを備えた内燃機関の触媒暖機制御装置
が提供される。
【0010】また、請求項2に記載の本発明によれば、
請求項1に記載の装置において、さらに、前記加熱量推
定手段により推定された前記熱量を機関回転数に基づい
て補正する補正手段を備え、前記補正手段は機関回転数
が高いほど前記熱量の推定値を増大し、前記加熱量積算
手段は前記補正手段により補正された推定値に基づいて
前記積算値を算出する触媒暖機制御装置が提供される。
請求項1に記載の装置において、さらに、前記加熱量推
定手段により推定された前記熱量を機関回転数に基づい
て補正する補正手段を備え、前記補正手段は機関回転数
が高いほど前記熱量の推定値を増大し、前記加熱量積算
手段は前記補正手段により補正された推定値に基づいて
前記積算値を算出する触媒暖機制御装置が提供される。
【0011】さらに、請求項3に記載の本発明によれ
ば、請求項1に記載の装置において、さらに、前記加熱
量推定手段により推定された前記熱量を機関空燃比に基
づいて補正する補正手段を備え、前記補正手段は機関空
燃比が高いほど前記熱量の推定値を増大し、前記加熱量
積算手段は前記補正手段により補正された推定値に基づ
いて前記積算値を算出する触媒暖機制御装置が提供され
る。
ば、請求項1に記載の装置において、さらに、前記加熱
量推定手段により推定された前記熱量を機関空燃比に基
づいて補正する補正手段を備え、前記補正手段は機関空
燃比が高いほど前記熱量の推定値を増大し、前記加熱量
積算手段は前記補正手段により補正された推定値に基づ
いて前記積算値を算出する触媒暖機制御装置が提供され
る。
【0012】また、請求項4に記載の本発明によれば、
請求項1に記載の装置において、さらに、機関始動時の
機関冷却水温度に基づいて機関始動時の触媒温度を推定
する触媒温度推定手段と、前記機関始動時の触媒温度に
基づいて前記積算値の所定値を設定する設定手段とを備
えた触媒暖機制御装置が提供される。また、請求項5に
記載の本発明によれば、請求項4に記載の装置におい
て、前記触媒温度推定手段は、機関始動時の冷却水温度
と、機関始動後の吸気温度とに基づいて機関始動時の触
媒温度を推定する触媒暖機制御装置が提供される。
請求項1に記載の装置において、さらに、機関始動時の
機関冷却水温度に基づいて機関始動時の触媒温度を推定
する触媒温度推定手段と、前記機関始動時の触媒温度に
基づいて前記積算値の所定値を設定する設定手段とを備
えた触媒暖機制御装置が提供される。また、請求項5に
記載の本発明によれば、請求項4に記載の装置におい
て、前記触媒温度推定手段は、機関始動時の冷却水温度
と、機関始動後の吸気温度とに基づいて機関始動時の触
媒温度を推定する触媒暖機制御装置が提供される。
【0013】
【作用】機関燃焼室内で発生する熱量は、機関に供給さ
れた燃料量に比例する。また、燃焼室内で発生した熱量
は、その一部は機関出力として外部に取り出され、一部
は燃焼室壁面を加熱するのに消費される。また、残りの
熱量は排気とともに排気通路に排出される。また、排気
とともに機関から排出される熱量の割合は機関点火時期
等の要因により変化する。
れた燃料量に比例する。また、燃焼室内で発生した熱量
は、その一部は機関出力として外部に取り出され、一部
は燃焼室壁面を加熱するのに消費される。また、残りの
熱量は排気とともに排気通路に排出される。また、排気
とともに機関から排出される熱量の割合は機関点火時期
等の要因により変化する。
【0014】例えば、点火時期を遅角すると燃焼室内で
の燃焼が遅れて生じるため、排気とともに機関から排出
される熱量の割合が増大し、排気温度が上昇する。この
ため、点火時期が遅角されると、燃焼室で発生する熱量
のうち、排気から触媒に与えられる熱量が占める割合が
増大する。従って、触媒に与えられる熱量は機関に供給
された燃料量と機関点火時期とに応じて変化することに
なる。
の燃焼が遅れて生じるため、排気とともに機関から排出
される熱量の割合が増大し、排気温度が上昇する。この
ため、点火時期が遅角されると、燃焼室で発生する熱量
のうち、排気から触媒に与えられる熱量が占める割合が
増大する。従って、触媒に与えられる熱量は機関に供給
された燃料量と機関点火時期とに応じて変化することに
なる。
【0015】請求項1に記載の本発明では、加熱量推定
手段は機関に供給された燃料量と、機関点火時期とか
ら、触媒に与えられる熱量を推定する。また、加熱量積
算手段は、上記により推定された熱量を積算し、機関始
動時から触媒に与えられた熱量の合計(総加熱量)を計
算する。この総加熱量は触媒の温度上昇に直接比例する
ため、判定手段はこの総加熱量が予め定めた所定値に到
達したときに触媒の温度が活性化温度に到達(触媒暖機
が完了)したと判定する。
手段は機関に供給された燃料量と、機関点火時期とか
ら、触媒に与えられる熱量を推定する。また、加熱量積
算手段は、上記により推定された熱量を積算し、機関始
動時から触媒に与えられた熱量の合計(総加熱量)を計
算する。この総加熱量は触媒の温度上昇に直接比例する
ため、判定手段はこの総加熱量が予め定めた所定値に到
達したときに触媒の温度が活性化温度に到達(触媒暖機
が完了)したと判定する。
【0016】一方、上記排気とともに機関から排出され
る熱量の割合は、点火時期が同一であっても、例えば回
転数や機関空燃比によって変化する場合がある。すなわ
ち、回転数が高い場合には、機関から排出された排気の
流速が速く、触媒に到達するまでに燃焼室や排気通路壁
面に奪われる熱量が相対的に少なくなるため、触媒に流
入する排気の温度は高くなる。このため、回転数が高く
なるほど燃焼室で発生した熱量のうち触媒に与えられる
熱量の割合が増大する。
る熱量の割合は、点火時期が同一であっても、例えば回
転数や機関空燃比によって変化する場合がある。すなわ
ち、回転数が高い場合には、機関から排出された排気の
流速が速く、触媒に到達するまでに燃焼室や排気通路壁
面に奪われる熱量が相対的に少なくなるため、触媒に流
入する排気の温度は高くなる。このため、回転数が高く
なるほど燃焼室で発生した熱量のうち触媒に与えられる
熱量の割合が増大する。
【0017】また、機関空燃比がリッチ空燃比の領域で
は、空燃比が高いほど(リーン側になるほど)機関排気
温度は上昇するため、同様に触媒に与えられる熱量の割
合は増大する。請求項2に記載の本発明では、上記加熱
量推定手段の推定した熱量を補正する補正手段を設け、
回転数が高いほど触媒に与えられる熱量の割合が大きく
なるように補正する。これにより、触媒暖機中に回転数
が大きく変動したような場合にも触媒に与えられた熱量
を正確に積算することができ、触媒暖機の判定がより正
確になる。
は、空燃比が高いほど(リーン側になるほど)機関排気
温度は上昇するため、同様に触媒に与えられる熱量の割
合は増大する。請求項2に記載の本発明では、上記加熱
量推定手段の推定した熱量を補正する補正手段を設け、
回転数が高いほど触媒に与えられる熱量の割合が大きく
なるように補正する。これにより、触媒暖機中に回転数
が大きく変動したような場合にも触媒に与えられた熱量
を正確に積算することができ、触媒暖機の判定がより正
確になる。
【0018】また、請求項3に記載の本発明では請求項
1の加熱量推定手段の推定した熱量を補正する手段を設
け、空燃比が高いほど触媒に与えられる熱量の割合が大
きくなるように補正を行っている。これにより、触媒暖
機中に運転条件の変化等による空燃比変動があった場合
にも、正確に触媒暖機の判定が行われる。ところで、上
記各請求項の発明により触媒に与えられた熱量の合計は
正確に判定されるようになるが、上記合計熱量は触媒の
温度上昇幅を表すものであるため、機関始動時の触媒温
度が違っていれば、触媒が活性化温度に到達するまでに
必要な加熱量は異なってくる。従って、厳密には触媒暖
機が完了したと判定する合計熱量は、機関始動時の触媒
温度に応じて設定することが好ましい。
1の加熱量推定手段の推定した熱量を補正する手段を設
け、空燃比が高いほど触媒に与えられる熱量の割合が大
きくなるように補正を行っている。これにより、触媒暖
機中に運転条件の変化等による空燃比変動があった場合
にも、正確に触媒暖機の判定が行われる。ところで、上
記各請求項の発明により触媒に与えられた熱量の合計は
正確に判定されるようになるが、上記合計熱量は触媒の
温度上昇幅を表すものであるため、機関始動時の触媒温
度が違っていれば、触媒が活性化温度に到達するまでに
必要な加熱量は異なってくる。従って、厳密には触媒暖
機が完了したと判定する合計熱量は、機関始動時の触媒
温度に応じて設定することが好ましい。
【0019】一方、機関停止後の触媒の温度は機関冷却
水温度と相関があることが知られている。機関運転停止
後、各部分からの放熱により触媒の温度が低下すると同
時に冷却水温度も低下して行くため、触媒と機関冷却水
との温度低下傾向は略一定の関係を示すようになるから
である。また、一般走行時には冷却水温は略一定(例え
ば80℃)であり、触媒温度も安定しているため、機関
停止後の冷却水温度から触媒温度の低下傾向を比較的再
現性良く推定することができる。
水温度と相関があることが知られている。機関運転停止
後、各部分からの放熱により触媒の温度が低下すると同
時に冷却水温度も低下して行くため、触媒と機関冷却水
との温度低下傾向は略一定の関係を示すようになるから
である。また、一般走行時には冷却水温は略一定(例え
ば80℃)であり、触媒温度も安定しているため、機関
停止後の冷却水温度から触媒温度の低下傾向を比較的再
現性良く推定することができる。
【0020】そこで、請求項4に記載の本発明では、触
媒温度推定手段は機関冷却水温度から予め定められた関
係に基づいて触媒温度を推定し、設定手段は推定された
触媒温度に基づいて、触媒を活性化温度(例えば350
℃程度)まで加熱するのに必要とされる熱量を算出する
とともに、判定手段の触媒暖機判定値として設定する。
判定手段は触媒に与えられた合計熱量がこの判定値に到
達したときに触媒暖機が完了したと判定するため、始動
時の触媒温度を考慮した、より正確な触媒暖機の判定が
行われる。
媒温度推定手段は機関冷却水温度から予め定められた関
係に基づいて触媒温度を推定し、設定手段は推定された
触媒温度に基づいて、触媒を活性化温度(例えば350
℃程度)まで加熱するのに必要とされる熱量を算出する
とともに、判定手段の触媒暖機判定値として設定する。
判定手段は触媒に与えられた合計熱量がこの判定値に到
達したときに触媒暖機が完了したと判定するため、始動
時の触媒温度を考慮した、より正確な触媒暖機の判定が
行われる。
【0021】また、請求項5に記載の本発明では、触媒
温度推定手段は機関冷却水温度とともに、機関始動後の
機関吸気温度の変化を用いてより正確に始動時の触媒温
度を推定するようにしている。前述のように、機関停止
後の冷却水温度低下と触媒温度低下とは一定の関係を示
し、機関停止後ある程度の時間が経過すると冷却水温度
と触媒温度とは略等しくなる。しかし、排気系に配置さ
れた触媒の温度低下は外気温の影響を受けやすいため、
機関停止後充分に時間が経過していない状態では、触媒
の温度降下と冷却水の温度低下との関係が外気温度によ
り異なってくる場合が生じる。請求項5に記載の本発明
では、触媒温度推定手段は、機関始動後の吸気温度か
ら、外気温度を検出して、冷却水温度に加えて外気温を
も考慮して触媒温度を推定するようにしている。これに
より、外気温が低いような場合にも、始動時の触媒温度
をより正確に推定することが可能となり、触媒暖機がさ
らに正確に判定される。
温度推定手段は機関冷却水温度とともに、機関始動後の
機関吸気温度の変化を用いてより正確に始動時の触媒温
度を推定するようにしている。前述のように、機関停止
後の冷却水温度低下と触媒温度低下とは一定の関係を示
し、機関停止後ある程度の時間が経過すると冷却水温度
と触媒温度とは略等しくなる。しかし、排気系に配置さ
れた触媒の温度低下は外気温の影響を受けやすいため、
機関停止後充分に時間が経過していない状態では、触媒
の温度降下と冷却水の温度低下との関係が外気温度によ
り異なってくる場合が生じる。請求項5に記載の本発明
では、触媒温度推定手段は、機関始動後の吸気温度か
ら、外気温度を検出して、冷却水温度に加えて外気温を
も考慮して触媒温度を推定するようにしている。これに
より、外気温が低いような場合にも、始動時の触媒温度
をより正確に推定することが可能となり、触媒暖機がさ
らに正確に判定される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を用いて説
明する。図1は、本発明を適用した内燃機関の一実施例
を示す概略図である。図1において、1は内燃機関本
体、2はピストン、3は燃焼室、4は点火プラグを示
す。また、内燃機関1の吸気ポート5は吸気マニホルド
6を介してサージタンク7に接続され、さらにサージタ
ンク7から吸気通路8を介してエアクリーナ9に接続さ
れている。
明する。図1は、本発明を適用した内燃機関の一実施例
を示す概略図である。図1において、1は内燃機関本
体、2はピストン、3は燃焼室、4は点火プラグを示
す。また、内燃機関1の吸気ポート5は吸気マニホルド
6を介してサージタンク7に接続され、さらにサージタ
ンク7から吸気通路8を介してエアクリーナ9に接続さ
れている。
【0023】また、吸気通路8には、機関吸入空気流量
に比例した電圧信号を発生するエアフローメータ12が
設けられている。さらに、エアフローメータ12とサー
ジタンク7との間には運転者のアクセルペダル(図示せ
ず)操作に応じた開度をとるスロットル弁10が設けら
れている。図に13で示したのは、エアフローメータ1
2に内蔵された、吸気温度に応じた電圧信号を発生する
吸気温度センサ、14で示したのは機関1の冷却水通路
に配置され冷却水温度に応じた電圧信号を発生する冷却
水温度センサである。
に比例した電圧信号を発生するエアフローメータ12が
設けられている。さらに、エアフローメータ12とサー
ジタンク7との間には運転者のアクセルペダル(図示せ
ず)操作に応じた開度をとるスロットル弁10が設けら
れている。図に13で示したのは、エアフローメータ1
2に内蔵された、吸気温度に応じた電圧信号を発生する
吸気温度センサ、14で示したのは機関1の冷却水通路
に配置され冷却水温度に応じた電圧信号を発生する冷却
水温度センサである。
【0024】また、吸気マニホルド6には、後述する制
御回路30からの信号に応じた量の燃料を機関の各吸気
ポートに噴射する燃料噴射弁11が設けられている。一
方、機関1の排気ポート21は排気マニホルド22を介
して排気通路23に接続されており、排気通路23に
は、排気中のHC、CO、NOX の三成分を同時に浄化
可能な三元触媒25が配置されている。
御回路30からの信号に応じた量の燃料を機関の各吸気
ポートに噴射する燃料噴射弁11が設けられている。一
方、機関1の排気ポート21は排気マニホルド22を介
して排気通路23に接続されており、排気通路23に
は、排気中のHC、CO、NOX の三成分を同時に浄化
可能な三元触媒25が配置されている。
【0025】制御回路30は、ROM(リードオンリメ
モリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、
CPU(マイクロプロセッサ)34、入出力ポート3
5、36を互いに双方向性バス31で接続した公知の構
成のディジタルコンピュータからなり、燃料噴射量、点
火時期などの機関1の基本制御を行うものである。ま
た、本実施例では制御回路30は、触媒に与えられる熱
量を推定する加熱量推定手段、加熱量を積算する加熱量
積算手段や、補正手段、触媒温度推定手段、設定手段等
の、請求項に記載された各手段としての機能を果たして
いる。
モリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、
CPU(マイクロプロセッサ)34、入出力ポート3
5、36を互いに双方向性バス31で接続した公知の構
成のディジタルコンピュータからなり、燃料噴射量、点
火時期などの機関1の基本制御を行うものである。ま
た、本実施例では制御回路30は、触媒に与えられる熱
量を推定する加熱量推定手段、加熱量を積算する加熱量
積算手段や、補正手段、触媒温度推定手段、設定手段等
の、請求項に記載された各手段としての機能を果たして
いる。
【0026】これらの制御のため、制御回路30の入力
ポート35には、エアフローメータ12から吸入空気量
を表す電圧信号が、また吸気温度センサ13から機関吸
入空気温度を表す電圧信号がそれぞれAD変換器37を
介して入力されている。吸気温度信号は、エアフローメ
ータ12で検出された吸入空気量の温度補正に使用され
る他、本発明の実施例の1つでは機関始動時の触媒温度
の推定に用いられる。
ポート35には、エアフローメータ12から吸入空気量
を表す電圧信号が、また吸気温度センサ13から機関吸
入空気温度を表す電圧信号がそれぞれAD変換器37を
介して入力されている。吸気温度信号は、エアフローメ
ータ12で検出された吸入空気量の温度補正に使用され
る他、本発明の実施例の1つでは機関始動時の触媒温度
の推定に用いられる。
【0027】また、制御回路30の入力ポート35に
は、さらに冷却水温度センサ14から冷却水温度を表す
電圧信号がAD変換器37を介して入力されている他、
機関のディストリビュータ(図示せず)に設けられたク
ランク角センサ41から一定の機関クランク軸回転角度
毎にパルス信号が入力されている。このパルス信号は機
関回転数の算出に用いられる他、機関点火時期の基準信
号として使用される。
は、さらに冷却水温度センサ14から冷却水温度を表す
電圧信号がAD変換器37を介して入力されている他、
機関のディストリビュータ(図示せず)に設けられたク
ランク角センサ41から一定の機関クランク軸回転角度
毎にパルス信号が入力されている。このパルス信号は機
関回転数の算出に用いられる他、機関点火時期の基準信
号として使用される。
【0028】一方、制御回路30の出力ポート36は、
点火回路38を介して機関点火プラグ4に接続され機関
点火時期を制御している他、駆動回路39を介して燃料
噴射弁11に接続され、燃料噴射量を制御している。す
なわち、制御回路30は、機関負荷、回転数等から点火
時期を算出し、クランク角センサ41から入力する基準
パルス信号に基づいて上記点火時期が得られるように点
火信号を点火回路38に出力する。
点火回路38を介して機関点火プラグ4に接続され機関
点火時期を制御している他、駆動回路39を介して燃料
噴射弁11に接続され、燃料噴射量を制御している。す
なわち、制御回路30は、機関負荷、回転数等から点火
時期を算出し、クランク角センサ41から入力する基準
パルス信号に基づいて上記点火時期が得られるように点
火信号を点火回路38に出力する。
【0029】また、制御回路30は機関吸入空気量、回
転数等に基づいて燃料噴射量演算を行い、計算した燃料
噴射量に応じて燃料噴射弁11の開弁時間(噴射時間)
を設定する。次に、本発明による実施例の触媒暖機制御
について説明する。図2は、本発明による実施例の触媒
暖機制御の全体を示すフローチャートである。本ルーチ
ンは制御回路30により、例えば機関1回転毎(或いは
燃料噴射タイミング毎)に実行される。
転数等に基づいて燃料噴射量演算を行い、計算した燃料
噴射量に応じて燃料噴射弁11の開弁時間(噴射時間)
を設定する。次に、本発明による実施例の触媒暖機制御
について説明する。図2は、本発明による実施例の触媒
暖機制御の全体を示すフローチャートである。本ルーチ
ンは制御回路30により、例えば機関1回転毎(或いは
燃料噴射タイミング毎)に実行される。
【0030】本ルーチンでは、制御回路30は燃料噴射
量TAU等に基づいて機関1回転当たりに排気から触媒
に与えられる熱量(触媒加熱量)を計算し、さらにこの
加熱量の機関始動時からの積算値(総加熱量)を計算す
る。また、上記積算値が予め定められた所定値以下の場
合には機関点火時期を所定量遅角して排気温度を上昇さ
せることにより触媒の暖機操作を行い、上記積算値が上
記所定値に到達した時には、触媒が充分に加熱され触媒
暖機が完了したと判断して上記の触媒暖機操作を終了す
る。
量TAU等に基づいて機関1回転当たりに排気から触媒
に与えられる熱量(触媒加熱量)を計算し、さらにこの
加熱量の機関始動時からの積算値(総加熱量)を計算す
る。また、上記積算値が予め定められた所定値以下の場
合には機関点火時期を所定量遅角して排気温度を上昇さ
せることにより触媒の暖機操作を行い、上記積算値が上
記所定値に到達した時には、触媒が充分に加熱され触媒
暖機が完了したと判断して上記の触媒暖機操作を終了す
る。
【0031】すなわち、図2においてルーチンがスター
トすると、ステップ201では、燃料噴射量TAUと、
最適点火時期SAIとがRAM32から読み込まれる。
ここで、燃料噴射量TAUと最適点火時期SAIは、制
御回路30により別途一定時間毎に実行される図示しな
いルーチンにより、機関負荷(例えば機関1回転当たり
の吸入空気量Q/N)と機関回転数Nとに基づいて最適
値が計算され、それぞれの最新の計算結果がRAM32
に格納されている。
トすると、ステップ201では、燃料噴射量TAUと、
最適点火時期SAIとがRAM32から読み込まれる。
ここで、燃料噴射量TAUと最適点火時期SAIは、制
御回路30により別途一定時間毎に実行される図示しな
いルーチンにより、機関負荷(例えば機関1回転当たり
の吸入空気量Q/N)と機関回転数Nとに基づいて最適
値が計算され、それぞれの最新の計算結果がRAM32
に格納されている。
【0032】次いでステップ203では、排気から触媒
に与えられる機関1回転当たりに触媒に与えられる熱量
(触媒加熱量)Qinj が計算される。触媒加熱量Qinj
の計算については、後に詳細に説明する。ステップ20
3で触媒加熱量Qinj を計算後、ステップ205では、
機関始動時からの加熱量Qinj の積算値QTが計算され
る。なお、機関始動時にはQTの初期値はゼロにセット
されている。
に与えられる機関1回転当たりに触媒に与えられる熱量
(触媒加熱量)Qinj が計算される。触媒加熱量Qinj
の計算については、後に詳細に説明する。ステップ20
3で触媒加熱量Qinj を計算後、ステップ205では、
機関始動時からの加熱量Qinj の積算値QTが計算され
る。なお、機関始動時にはQTの初期値はゼロにセット
されている。
【0033】次いでステップ207では、上記により計
算した積算値QTが予め定めた所定値Q0 以上か否かを
判断することにより、触媒暖機が完了したか否かが判定
される。ここで、Q0 は触媒が活性化温度に到達するの
に充分な総加熱量であり、機関の型式、排気通路や触媒
のサイズ等により異なるため、予め実験等により決定さ
れる。
算した積算値QTが予め定めた所定値Q0 以上か否かを
判断することにより、触媒暖機が完了したか否かが判定
される。ここで、Q0 は触媒が活性化温度に到達するの
に充分な総加熱量であり、機関の型式、排気通路や触媒
のサイズ等により異なるため、予め実験等により決定さ
れる。
【0034】ステップ207で、QT<Q0 であった場
合には、触媒は未だ活性化温度に到達していないのでス
テップ209に進み最適点火時期SAIを一定量αだけ
遅角させた値を実際の点火時期SAとして設定する(す
なわち、触媒暖機操作を行う)。また、ステップ207
でQT≧Q0 であった場合には、触媒は既に充分な熱量
を受けて活性化温度に到達していると考えられるため、
ステップ211に進み、実際の点火時期SAを最適点火
時期SAIに設定する(すなわち、触媒暖機操作を終了
する)。
合には、触媒は未だ活性化温度に到達していないのでス
テップ209に進み最適点火時期SAIを一定量αだけ
遅角させた値を実際の点火時期SAとして設定する(す
なわち、触媒暖機操作を行う)。また、ステップ207
でQT≧Q0 であった場合には、触媒は既に充分な熱量
を受けて活性化温度に到達していると考えられるため、
ステップ211に進み、実際の点火時期SAを最適点火
時期SAIに設定する(すなわち、触媒暖機操作を終了
する)。
【0035】上記により、点火時期SAが設定される
と、制御回路30は、別途一定時間毎に実行される図示
しないルーチンで、上記により設定された点火時期SA
のタイミングで機関1の各点火プラグ4をスパークさせ
て点火を行う。上述のように、本ルーチンの実行によ
り、触媒の暖機が完了するまでは点火時期の遅角による
触媒暖機操作が行われ、触媒暖機完了が判定されると同
時に暖機操作が終了するため、触媒を早期に活性化温度
に到達させることができるとともに、暖機完了後の運転
性の悪化や燃費の増大を防止することができる。
と、制御回路30は、別途一定時間毎に実行される図示
しないルーチンで、上記により設定された点火時期SA
のタイミングで機関1の各点火プラグ4をスパークさせ
て点火を行う。上述のように、本ルーチンの実行によ
り、触媒の暖機が完了するまでは点火時期の遅角による
触媒暖機操作が行われ、触媒暖機完了が判定されると同
時に暖機操作が終了するため、触媒を早期に活性化温度
に到達させることができるとともに、暖機完了後の運転
性の悪化や燃費の増大を防止することができる。
【0036】次に図2、ステップ203の触媒加熱量計
算動作について説明する。図3は、上記ステップ203
で実行される加熱量計算サブルーチンの一実施例のフロ
ーチャートを示している。本実施例では、燃料噴射量T
AUと機関点火時期SAとに基づいて、触媒加熱量が計
算される。前述のように、燃料噴射量TAUは機関1回
転当たりに燃焼室で発生する熱量に直接比例しており、
機関点火時期SAは、上記燃焼室で発生した熱量のう
ち、排気とともに排気通路に排出される熱量の比率を決
定する。また、触媒には上記により排気とともに排出さ
れる熱量のうち一定の割合の熱量が与えられることにな
る。このため、燃料噴射量TAUと点火時期SAとから
触媒の加熱量を計算することが可能である。
算動作について説明する。図3は、上記ステップ203
で実行される加熱量計算サブルーチンの一実施例のフロ
ーチャートを示している。本実施例では、燃料噴射量T
AUと機関点火時期SAとに基づいて、触媒加熱量が計
算される。前述のように、燃料噴射量TAUは機関1回
転当たりに燃焼室で発生する熱量に直接比例しており、
機関点火時期SAは、上記燃焼室で発生した熱量のう
ち、排気とともに排気通路に排出される熱量の比率を決
定する。また、触媒には上記により排気とともに排出さ
れる熱量のうち一定の割合の熱量が与えられることにな
る。このため、燃料噴射量TAUと点火時期SAとから
触媒の加熱量を計算することが可能である。
【0037】本実施例では、燃料噴射量TAUに点火時
期SAにより定まる係数K1 を乗じた値を機関1回転当
たりの触媒加熱量Qinj としている。ここで、係数K1
は、燃料噴射量TAUと燃焼により発生する熱量との換
算係数、発生した熱量のうち触媒に与えられる熱量の比
率等を総合した係数であり、詳細には実験などにより決
定される。
期SAにより定まる係数K1 を乗じた値を機関1回転当
たりの触媒加熱量Qinj としている。ここで、係数K1
は、燃料噴射量TAUと燃焼により発生する熱量との換
算係数、発生した熱量のうち触媒に与えられる熱量の比
率等を総合した係数であり、詳細には実験などにより決
定される。
【0038】図4は、点火時期SAと係数K1 との関係
の一例を示している。前述のように、係数K1 は点火時
期が遅角されるほど増大する。本実施例では、図4のK
1 の値は点火時期SAの1次元マップとして制御回路3
0のROM32に予め格納されており、このマップを用
いて係数K1 を算出する。すなわち、図3のサブルーチ
ンでは、ステップ301で燃料噴射量TAUと、図2で
設定された実際の機関点火時期SAとに基づいて図4の
マップから係数K 1 の値が算出され、ついでステップ3
03では、触媒加熱量Qinj が、Qinj =TAU×K1
として算出される。
の一例を示している。前述のように、係数K1 は点火時
期が遅角されるほど増大する。本実施例では、図4のK
1 の値は点火時期SAの1次元マップとして制御回路3
0のROM32に予め格納されており、このマップを用
いて係数K1 を算出する。すなわち、図3のサブルーチ
ンでは、ステップ301で燃料噴射量TAUと、図2で
設定された実際の機関点火時期SAとに基づいて図4の
マップから係数K 1 の値が算出され、ついでステップ3
03では、触媒加熱量Qinj が、Qinj =TAU×K1
として算出される。
【0039】図2、ステップ209で示したように、機
関の実際の点火時期SAは、機関負荷状態に応じて最適
点火時期SAIが変更されると、それに応じて変化す
る。従って、燃料噴射量TAUが同一であっても触媒加
熱量は機関負荷状態に応じて変化することになるが、本
実施例では、上述のように機関点火時期を考慮して触媒
加熱量Qinj を計算することにより機関点火時期の変化
があった場合でも、正確に触媒加熱量Qinj を推定する
ことが可能となっている。
関の実際の点火時期SAは、機関負荷状態に応じて最適
点火時期SAIが変更されると、それに応じて変化す
る。従って、燃料噴射量TAUが同一であっても触媒加
熱量は機関負荷状態に応じて変化することになるが、本
実施例では、上述のように機関点火時期を考慮して触媒
加熱量Qinj を計算することにより機関点火時期の変化
があった場合でも、正確に触媒加熱量Qinj を推定する
ことが可能となっている。
【0040】なお、図3では、燃焼室における発熱量を
代表する値として燃料噴射量TAUを用いているが、燃
料噴射量TAUを用いる代わりに燃料噴射量TAUと相
関のある他のパラメータ(例えば機関1回転当たりの吸
入空気量Q/N、または吸気マニホルド圧力PMなど)
を用いて燃焼室における発熱量を算出するようにしても
良い。また、図3のサブルーチンは請求項1に記載した
加熱量推定手段に対応するものである。
代表する値として燃料噴射量TAUを用いているが、燃
料噴射量TAUを用いる代わりに燃料噴射量TAUと相
関のある他のパラメータ(例えば機関1回転当たりの吸
入空気量Q/N、または吸気マニホルド圧力PMなど)
を用いて燃焼室における発熱量を算出するようにしても
良い。また、図3のサブルーチンは請求項1に記載した
加熱量推定手段に対応するものである。
【0041】次に、図5を用いて、図2ステップ203
の加熱量計算サブルーチンの図3とは異なる実施例を示
す。本実施例では、図2の方法で燃料噴射量TAUと機
関点火時期SAとに基づいて算出された触媒加熱量を、
さらに機関回転数に基づいて補正することにより触媒加
熱量Qinj を算出している。前述のように、機関回転数
が高くなると排気ガスから燃焼室や排気通路の壁面に奪
われる熱量が相対的に減少するため、同一の燃料噴射量
と点火時期であっても回転数が高くなるほど触媒に流入
する排気の熱量が大きくなる。そこで、本実施例では、
機関回転数Nに基づいて決定される係数K2 を用いて加
熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K2 として計算
する。
の加熱量計算サブルーチンの図3とは異なる実施例を示
す。本実施例では、図2の方法で燃料噴射量TAUと機
関点火時期SAとに基づいて算出された触媒加熱量を、
さらに機関回転数に基づいて補正することにより触媒加
熱量Qinj を算出している。前述のように、機関回転数
が高くなると排気ガスから燃焼室や排気通路の壁面に奪
われる熱量が相対的に減少するため、同一の燃料噴射量
と点火時期であっても回転数が高くなるほど触媒に流入
する排気の熱量が大きくなる。そこで、本実施例では、
機関回転数Nに基づいて決定される係数K2 を用いて加
熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K2 として計算
する。
【0042】図6は、回転数Nと係数K2 との関係の一
例を示している。図6に示すように係数K2 は回転数に
応じて略直線的に増大する傾向を示している。なお、係
数K 2 の実際の値は、予め実験等により決定される。本
実施例では、図6のK2 の値は、回転数Nの1次元マッ
プとして、前述の係数K1 と同様、制御回路30のRO
M32に予め格納されており、このマップを用いて係数
K2 が算出される。
例を示している。図6に示すように係数K2 は回転数に
応じて略直線的に増大する傾向を示している。なお、係
数K 2 の実際の値は、予め実験等により決定される。本
実施例では、図6のK2 の値は、回転数Nの1次元マッ
プとして、前述の係数K1 と同様、制御回路30のRO
M32に予め格納されており、このマップを用いて係数
K2 が算出される。
【0043】図5のサブルーチンでは、ステップ501
で図4のマップから係数K1 が図3ステップ301で説
明したと同じ方法で求められる。次いで、ステップ50
3では制御回路30のRAM32から機関回転数Nが読
み込まれ、ステップ505では図6のマップを用いて係
数K2 が算出される。なお、機関回転数Nは、クランク
角センサ41のパルスに基づいて制御回路30により一
定時間毎に計算され、RAM32に常時最新の値が格納
されている。
で図4のマップから係数K1 が図3ステップ301で説
明したと同じ方法で求められる。次いで、ステップ50
3では制御回路30のRAM32から機関回転数Nが読
み込まれ、ステップ505では図6のマップを用いて係
数K2 が算出される。なお、機関回転数Nは、クランク
角センサ41のパルスに基づいて制御回路30により一
定時間毎に計算され、RAM32に常時最新の値が格納
されている。
【0044】次いで、ステップ507では、上記により
計算した係数K1 とK2 とを用いて、触媒加熱量Qinj
がQinj =TAU×K1 ×K2 として算出される。本実
施例では、燃料噴射量TAU、点火時期SAとともに機
関回転数Nを用いて触媒加熱量を算出することにより回
転数の変動にかかわらず正確な触媒加熱量を推定するこ
とが可能となっている。
計算した係数K1 とK2 とを用いて、触媒加熱量Qinj
がQinj =TAU×K1 ×K2 として算出される。本実
施例では、燃料噴射量TAU、点火時期SAとともに機
関回転数Nを用いて触媒加熱量を算出することにより回
転数の変動にかかわらず正確な触媒加熱量を推定するこ
とが可能となっている。
【0045】なお、図5ステップ505、507は請求
項2に記載した補正手段に対応している。次に、図2、
ステップ203の加熱量計算サブルーチンのさらに別の
実施例について説明する。本実施例では、図5の機関回
転数Nに基づく補正に加え、さらに機関空燃比に基づい
て触媒加熱量Qinj を補正している。
項2に記載した補正手段に対応している。次に、図2、
ステップ203の加熱量計算サブルーチンのさらに別の
実施例について説明する。本実施例では、図5の機関回
転数Nに基づく補正に加え、さらに機関空燃比に基づい
て触媒加熱量Qinj を補正している。
【0046】例えば、機関始動後で空燃比がリッチに維
持されている領域では、空燃比が高く(リーン側に)な
るほど排気温度が上昇する。このため、空燃比が高くな
るほど触媒に与えられる熱量は増大することになる。本
実施例では、機関空燃比から係数K3 を算出し、触媒加
熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K2 ×K3 とし
て算出する。
持されている領域では、空燃比が高く(リーン側に)な
るほど排気温度が上昇する。このため、空燃比が高くな
るほど触媒に与えられる熱量は増大することになる。本
実施例では、機関空燃比から係数K3 を算出し、触媒加
熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K2 ×K3 とし
て算出する。
【0047】係数K3 は実験等により予め求められる。
図8は、上記係数K3 と機関空燃比との関係の一例を示
す図である。図8に示すように、係数K3 は空燃比がリ
ーン側に近づく程増大する。図7は本実施例の加熱量計
算サブルーチンのフローチャートを示す。図7、ステッ
プ701から705では図3、図5と同様に係数K1 、
K2 が算出される。次いでステップ707では機関吸入
空気量QがRAM32から読み込まれる。なお、吸入空
気量Qは、エアフローメータ12と吸気温度センサ13
の出力とに基づいて一定時間毎に計算され、最新の値が
常時RAM32に格納されている。
図8は、上記係数K3 と機関空燃比との関係の一例を示
す図である。図8に示すように、係数K3 は空燃比がリ
ーン側に近づく程増大する。図7は本実施例の加熱量計
算サブルーチンのフローチャートを示す。図7、ステッ
プ701から705では図3、図5と同様に係数K1 、
K2 が算出される。次いでステップ707では機関吸入
空気量QがRAM32から読み込まれる。なお、吸入空
気量Qは、エアフローメータ12と吸気温度センサ13
の出力とに基づいて一定時間毎に計算され、最新の値が
常時RAM32に格納されている。
【0048】また、ステップ709では、上記により読
み込んだ吸入空気量Qと燃料噴射量TAUとを用いて、
機関空燃比A/Fが、A/F=(Q/TAU)×βとし
て算出される。ここでβは一定の係数である。また、ス
テップ711では、上記により計算したA/Fの値に基
づいて、図8のマップから係数K3 が算出され、ステッ
プ713では、触媒加熱量Qinj がQinj =TAU×K
1 ×K2 ×K3 として算出される。
み込んだ吸入空気量Qと燃料噴射量TAUとを用いて、
機関空燃比A/Fが、A/F=(Q/TAU)×βとし
て算出される。ここでβは一定の係数である。また、ス
テップ711では、上記により計算したA/Fの値に基
づいて、図8のマップから係数K3 が算出され、ステッ
プ713では、触媒加熱量Qinj がQinj =TAU×K
1 ×K2 ×K3 として算出される。
【0049】本実施例では、機関空燃比A/Fを考慮し
て触媒加熱量Qinj を算出するため、暖機中に運転条件
の変化により空燃比が変動した場合でも正確に触媒加熱
量を推定することが可能となる。なお、本実施例では機
関空燃比A/Fとともに、機関回転数Nにより触媒加熱
量Qinj を補正しているが(図7、ステップ703、7
05、713)、機関回転数Nによる補正を行わず、触
媒加熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K3 として
求めても良い。また、図7、ステップ707から713
は請求項3に記載した補正手段に対応するものである。
て触媒加熱量Qinj を算出するため、暖機中に運転条件
の変化により空燃比が変動した場合でも正確に触媒加熱
量を推定することが可能となる。なお、本実施例では機
関空燃比A/Fとともに、機関回転数Nにより触媒加熱
量Qinj を補正しているが(図7、ステップ703、7
05、713)、機関回転数Nによる補正を行わず、触
媒加熱量Qinj を、Qinj =TAU×K1 ×K3 として
求めても良い。また、図7、ステップ707から713
は請求項3に記載した補正手段に対応するものである。
【0050】前述の図2のルーチンでは、上記の各方法
のいずれかを用いて算出された触媒加熱量Qinj を積算
し、この積算値QTが、予め定めた所定値(所要総加熱
量)Q0 に到達したときに触媒暖機が完了したと判定し
ている。この所定値Q0 は余裕を含む適宜な一定値とし
てもよいが、厳密には機関始動時の触媒温度に応じて設
定することが好ましい。
のいずれかを用いて算出された触媒加熱量Qinj を積算
し、この積算値QTが、予め定めた所定値(所要総加熱
量)Q0 に到達したときに触媒暖機が完了したと判定し
ている。この所定値Q0 は余裕を含む適宜な一定値とし
てもよいが、厳密には機関始動時の触媒温度に応じて設
定することが好ましい。
【0051】以下に、機関始動時の触媒温度TCIの推
定と、それに基づく所定値Q0 の設定について説明す
る。図9は始動時触媒温度TCIの推定と所定値(所要
総加熱量)Q0 の設定動作を示すフローチャートの一実
施例である。本ルーチンは、制御回路30により機関始
動時に一回だけ実行される。また、本実施例では触媒温
度TCIは冷却水温度に基づいて推定される。
定と、それに基づく所定値Q0 の設定について説明す
る。図9は始動時触媒温度TCIの推定と所定値(所要
総加熱量)Q0 の設定動作を示すフローチャートの一実
施例である。本ルーチンは、制御回路30により機関始
動時に一回だけ実行される。また、本実施例では触媒温
度TCIは冷却水温度に基づいて推定される。
【0052】図9においてルーチンがスタートすると、
ステップ901ではフラグFがセット(=1)されてい
るか否かが判定される。ここで、Fは機関始動時にリセ
ット(=0)され、前記所定値Q0 設定(ステップ91
3)が終了するとステップ915でセットされるフラグ
である。ステップ901でフラグFがセット(=1)さ
れていた場合には、本ルーチンは、以下のステップを実
行しないでそのまま終了し、フラグFがセットされてい
ない場合のみステップ903から913を実行する。こ
れにより、ステップ903から913の所定値Q0 設定
動作は機関始動時に1回だけ実行されることになる。
ステップ901ではフラグFがセット(=1)されてい
るか否かが判定される。ここで、Fは機関始動時にリセ
ット(=0)され、前記所定値Q0 設定(ステップ91
3)が終了するとステップ915でセットされるフラグ
である。ステップ901でフラグFがセット(=1)さ
れていた場合には、本ルーチンは、以下のステップを実
行しないでそのまま終了し、フラグFがセットされてい
ない場合のみステップ903から913を実行する。こ
れにより、ステップ903から913の所定値Q0 設定
動作は機関始動時に1回だけ実行されることになる。
【0053】ステップ903では、機関冷却水温度TH
WがRAM32から読み込まれる。冷却水温度THW
は、一定時間毎に冷却水温度センサ14から読み込ま
れ、最新の値がRAM32に格納されている。次いで、
ステップ905では、上記により読み込んだ機関始動時
の冷却水温度THWが所定値THWS以下か否かが判定
される。ここで、本実施例では、THWSは、例えば3
0〜40℃程度に設定されている。
WがRAM32から読み込まれる。冷却水温度THW
は、一定時間毎に冷却水温度センサ14から読み込ま
れ、最新の値がRAM32に格納されている。次いで、
ステップ905では、上記により読み込んだ機関始動時
の冷却水温度THWが所定値THWS以下か否かが判定
される。ここで、本実施例では、THWSは、例えば3
0〜40℃程度に設定されている。
【0054】ステップ905で冷却水温度がTHWS以
下である場合は、すなわち機関停止後長時間が経過して
おり、冷却水温度と触媒温度とは、ともに外気温に近い
温度まで低下していると考えられるため、ステップ90
7に進み、始動時触媒温度TCIを、読み込んだ冷却水
温度THWSと同じ温度に設定する。また、冷却水温度
がTHWSより高い場合には機関停止後比較的短い時間
で機関が再始動されるため、冷却水温度と触媒温度との
間に差が生じていると考えられるので、ステップ909
に進み、検出した冷却水温度THWに基づいて所定の関
係から始動時触媒温度TCIを推定する。
下である場合は、すなわち機関停止後長時間が経過して
おり、冷却水温度と触媒温度とは、ともに外気温に近い
温度まで低下していると考えられるため、ステップ90
7に進み、始動時触媒温度TCIを、読み込んだ冷却水
温度THWSと同じ温度に設定する。また、冷却水温度
がTHWSより高い場合には機関停止後比較的短い時間
で機関が再始動されるため、冷却水温度と触媒温度との
間に差が生じていると考えられるので、ステップ909
に進み、検出した冷却水温度THWに基づいて所定の関
係から始動時触媒温度TCIを推定する。
【0055】前述のように、機関停止後の冷却水の温度
降下と触媒の温度降下との間には相関があり、機関停止
後の冷却水温度から触媒の温度を推定することが可能で
ある。図10は、機関停止後の冷却水温度THWと触媒
温度TCIとの関係の一例を示す図である。本実施例で
は、触媒温度TCIは図10の関係に基づくTHWの一
次元マップとして制御回路30のROM33に予め格納
されており、ステップ909ではこのマップから始動時
触媒温度TCIが決定される。なお、図10の関係は排
気通路の形状、触媒の配置等により異なってくるため、
図10の関係は詳細には実験等により決定される。
降下と触媒の温度降下との間には相関があり、機関停止
後の冷却水温度から触媒の温度を推定することが可能で
ある。図10は、機関停止後の冷却水温度THWと触媒
温度TCIとの関係の一例を示す図である。本実施例で
は、触媒温度TCIは図10の関係に基づくTHWの一
次元マップとして制御回路30のROM33に予め格納
されており、ステップ909ではこのマップから始動時
触媒温度TCIが決定される。なお、図10の関係は排
気通路の形状、触媒の配置等により異なってくるため、
図10の関係は詳細には実験等により決定される。
【0056】ステップ911は、ステップ907、90
9により推定した触媒温度に基づく所定値Q0 の設定を
示す。本実施例では所定値Q0 は以下の式により決定さ
れる。 Q0 =(TACT−TCI)×K4 ここで、TACTは触媒の活性化温度(例えば350℃
程度)、K4 は、触媒の比熱、触媒と排気ガスとの熱伝
達率等を総合した一定値であり、詳細には実験等により
決定される。
9により推定した触媒温度に基づく所定値Q0 の設定を
示す。本実施例では所定値Q0 は以下の式により決定さ
れる。 Q0 =(TACT−TCI)×K4 ここで、TACTは触媒の活性化温度(例えば350℃
程度)、K4 は、触媒の比熱、触媒と排気ガスとの熱伝
達率等を総合した一定値であり、詳細には実験等により
決定される。
【0057】上式により、機関始動時の触媒温度から活
性化温度まで触媒の温度を上昇させるために必要な総加
熱量がQ0 として設定される。ステップ911で所要加
熱量Q0 を設定した後、ステップ913ではフラグFが
セットされ、本ルーチンは終了する。本実施例によれ
ば、触媒加熱量積算値の判定に用いる所要総加熱量Q0
が機関始動時の触媒温度に応じて設定されるようになる
ため、機関始動時の触媒温度にかかわらず正確な触媒暖
機状態の判定が可能となる。
性化温度まで触媒の温度を上昇させるために必要な総加
熱量がQ0 として設定される。ステップ911で所要加
熱量Q0 を設定した後、ステップ913ではフラグFが
セットされ、本ルーチンは終了する。本実施例によれ
ば、触媒加熱量積算値の判定に用いる所要総加熱量Q0
が機関始動時の触媒温度に応じて設定されるようになる
ため、機関始動時の触媒温度にかかわらず正確な触媒暖
機状態の判定が可能となる。
【0058】なお、図9において、ステップ903から
909は請求項4に記載の触媒温度推定手段に、またス
テップ911は請求項4に記載の設定手段に、それぞれ
対応するものである。次に、機関始動時の触媒温度TC
Iの推定についての図9とは別の実施例について説明す
る。
909は請求項4に記載の触媒温度推定手段に、またス
テップ911は請求項4に記載の設定手段に、それぞれ
対応するものである。次に、機関始動時の触媒温度TC
Iの推定についての図9とは別の実施例について説明す
る。
【0059】図9の実施例では、機関冷却水温度のみに
基づいて機関始動時の触媒温度TCIを推定していた。
しかし、前述のように、排気通路に配置された触媒は外
気温の影響を受けやすいため、外気温が変化した場合に
は冷却水より温度降下速度の変化が大きくなる。従っ
て、正確に機関始動時の触媒温度TCIを推定するため
には、外気温の影響を考慮することが好ましい。
基づいて機関始動時の触媒温度TCIを推定していた。
しかし、前述のように、排気通路に配置された触媒は外
気温の影響を受けやすいため、外気温が変化した場合に
は冷却水より温度降下速度の変化が大きくなる。従っ
て、正確に機関始動時の触媒温度TCIを推定するため
には、外気温の影響を考慮することが好ましい。
【0060】図12は、外気温の影響による冷却水と触
媒との温度降下速度の変化を説明する図である。図12
において横軸は機関停止後の経過時間、縦軸は温度を示
す。また、図12のカーブA(実線)は気温が高い場合
の触媒の温度変化を、A′(点線)は気温が低い場合の
触媒の温度変化を示し、カーブB(実線)とB′(点
線)はそれぞれ気温が高い場合と低い場合の機関冷却水
の温度変化を示している。図12に示すように、冷却水
の温度降下速度(B、B′)は外気温が変化しても比較
的変化が少ないのに対して、触媒の温度降下速度(A、
A′)は外気温が変化すると大きく変化する。従って、
前述の冷却水温度と触媒温度との関係(図10)は、外
気温度によって異なってくることになる。
媒との温度降下速度の変化を説明する図である。図12
において横軸は機関停止後の経過時間、縦軸は温度を示
す。また、図12のカーブA(実線)は気温が高い場合
の触媒の温度変化を、A′(点線)は気温が低い場合の
触媒の温度変化を示し、カーブB(実線)とB′(点
線)はそれぞれ気温が高い場合と低い場合の機関冷却水
の温度変化を示している。図12に示すように、冷却水
の温度降下速度(B、B′)は外気温が変化しても比較
的変化が少ないのに対して、触媒の温度降下速度(A、
A′)は外気温が変化すると大きく変化する。従って、
前述の冷却水温度と触媒温度との関係(図10)は、外
気温度によって異なってくることになる。
【0061】本実施例では、予め実験などにより各外気
温度における図10の関係を求めておき、図13に示し
たような外気温度THA1 と冷却水温度THW0 との二
次元マップの形にして制御回路30のROM33に格納
してあり、機関始動時の触媒温度TCIを外気温度と冷
却水温度とに基づいて決定する。図11は、外気温度と
冷却水温度とに基づいて機関始動時の触媒温度を推定す
る実施例のフローチャートを示している。
温度における図10の関係を求めておき、図13に示し
たような外気温度THA1 と冷却水温度THW0 との二
次元マップの形にして制御回路30のROM33に格納
してあり、機関始動時の触媒温度TCIを外気温度と冷
却水温度とに基づいて決定する。図11は、外気温度と
冷却水温度とに基づいて機関始動時の触媒温度を推定す
る実施例のフローチャートを示している。
【0062】図11のルーチンは制御回路30により一
定時間毎に実行される。図11においてルーチンがスタ
ートすると、ステップ1101では、フラグFの値が判
定される。フラグFの機能は図9のものと同一である。
次いで、ステップ1103では、フラグGの値が判定さ
れ、フラグGがセット(=1)されていない場合にはス
テップ1105で機関冷却水温と機関吸入空気温度がR
AM32から読み込まれ、それぞれTHW0 、THA0
としてRAM32に格納され、ステップ1107でフラ
グGをセット(=1)する。また、ステップ1103で
フラグGがセットされていない場合(G=0の場合)に
は、ステップ1105、1107は実行せずに直接ステ
ップ1109に進む。
定時間毎に実行される。図11においてルーチンがスタ
ートすると、ステップ1101では、フラグFの値が判
定される。フラグFの機能は図9のものと同一である。
次いで、ステップ1103では、フラグGの値が判定さ
れ、フラグGがセット(=1)されていない場合にはス
テップ1105で機関冷却水温と機関吸入空気温度がR
AM32から読み込まれ、それぞれTHW0 、THA0
としてRAM32に格納され、ステップ1107でフラ
グGをセット(=1)する。また、ステップ1103で
フラグGがセットされていない場合(G=0の場合)に
は、ステップ1105、1107は実行せずに直接ステ
ップ1109に進む。
【0063】ここで、フラグGは機関始動時にリセット
(=0)されるフラグであり、ステップ1105を1回
だけ実行して、機関始動時の冷却水温THW0 と吸気温
度THA0 とを読み込むためのものである。また、機関
吸入空気温度は制御回路30により、エアフローメータ
12に内蔵された吸気温度センサ13から一定時間毎に
読み込まれ、RAM32に最新の値が常時格納されてい
る。
(=0)されるフラグであり、ステップ1105を1回
だけ実行して、機関始動時の冷却水温THW0 と吸気温
度THA0 とを読み込むためのものである。また、機関
吸入空気温度は制御回路30により、エアフローメータ
12に内蔵された吸気温度センサ13から一定時間毎に
読み込まれ、RAM32に最新の値が常時格納されてい
る。
【0064】上記ステップを終了後、ステップ1109
では、機関始動後所定時間t0 が経過したか否かが判定
され、時間t0 が経過していない場合にはルーチンはそ
のまま終了する。また、t0 が経過している場合には、
ステップ1111で再度その時点の吸気温度がRAM3
2から読み込まれ、THA1 としてRAM32に記憶さ
れる。すなわち、ステップ1105と1111との実行
により、機関始動時の吸入空気温度と、機関始動後所定
時間t0 経過時の吸入空気温度とが、それぞれTH
A0 、THA1 として読み込まれることになる。
では、機関始動後所定時間t0 が経過したか否かが判定
され、時間t0 が経過していない場合にはルーチンはそ
のまま終了する。また、t0 が経過している場合には、
ステップ1111で再度その時点の吸気温度がRAM3
2から読み込まれ、THA1 としてRAM32に記憶さ
れる。すなわち、ステップ1105と1111との実行
により、機関始動時の吸入空気温度と、機関始動後所定
時間t0 経過時の吸入空気温度とが、それぞれTH
A0 、THA1 として読み込まれることになる。
【0065】ステップ1113、1115は機関停止後
長時間経過して機関各部分が外気温と同程度まで冷却さ
れた状態で機関始動がなされたか否か(すなわち今回の
機関始動が冷間始動か否か)の判定ステップである。ま
ず、ステップ1113では、上記吸気温度THA1 とT
HA0 との差の絶対値が所定値T1 以下か否かが判定さ
れ、ステップ1115では、機関始動時に計測した冷却
水温度THW0 と吸気温度THA0 との差の絶対値が所
定値T2 以下か否かが判定される。
長時間経過して機関各部分が外気温と同程度まで冷却さ
れた状態で機関始動がなされたか否か(すなわち今回の
機関始動が冷間始動か否か)の判定ステップである。ま
ず、ステップ1113では、上記吸気温度THA1 とT
HA0 との差の絶対値が所定値T1 以下か否かが判定さ
れ、ステップ1115では、機関始動時に計測した冷却
水温度THW0 と吸気温度THA0 との差の絶対値が所
定値T2 以下か否かが判定される。
【0066】機関停止後、吸気温センサ12近傍の吸気
通路内に滞留した空気は機関の余熱により温度が上昇す
る。従って、機関が完全に冷却するまではこの部分の空
気の温度は外気温度より高くなっている。一方、機関始
動後は外気が吸気通路に吸入されるため、機関始動後所
定時間t0 経過時の吸気温度は、外気温度と略等しくな
る。ステップ1113では、機関始動時の吸気温度(す
なわち上記の吸気通路に滞留した空気温度)THA0 と
外気温度THA1 とを比較することにより機関が冷間状
態から始動されたか否かを判断する。すなわち、THA
0 とTHA1 との差が小さい場合には冷間始動と判断す
る。
通路内に滞留した空気は機関の余熱により温度が上昇す
る。従って、機関が完全に冷却するまではこの部分の空
気の温度は外気温度より高くなっている。一方、機関始
動後は外気が吸気通路に吸入されるため、機関始動後所
定時間t0 経過時の吸気温度は、外気温度と略等しくな
る。ステップ1113では、機関始動時の吸気温度(す
なわち上記の吸気通路に滞留した空気温度)THA0 と
外気温度THA1 とを比較することにより機関が冷間状
態から始動されたか否かを判断する。すなわち、THA
0 とTHA1 との差が小さい場合には冷間始動と判断す
る。
【0067】また、同様に機関冷間始動時には吸気通路
に滞留した空気の温度THA0 と冷却水温度THW0 と
は略等しくなっているので、ステップ1115では、こ
れらの差が所定値T2 以下か否かにより機関が冷間状態
から始動されたか否かを判断する。本実施例では、ステ
ップ1113で|THA1 −THA0 |≦T1 であり、
かつステップ1115で|THW0 −THA0 |≦T2
であった場合には、機関が冷間始動状態にあり、始動時
の触媒温度は冷却水温度と略等しくなっていると判断
し、ステップ1117に進み始動時触媒温度TCIを冷
却水温度THW0 と等しい値に設定する。
に滞留した空気の温度THA0 と冷却水温度THW0 と
は略等しくなっているので、ステップ1115では、こ
れらの差が所定値T2 以下か否かにより機関が冷間状態
から始動されたか否かを判断する。本実施例では、ステ
ップ1113で|THA1 −THA0 |≦T1 であり、
かつステップ1115で|THW0 −THA0 |≦T2
であった場合には、機関が冷間始動状態にあり、始動時
の触媒温度は冷却水温度と略等しくなっていると判断
し、ステップ1117に進み始動時触媒温度TCIを冷
却水温度THW0 と等しい値に設定する。
【0068】一方、ステップ1113またはステップ1
115のいずれかで否定判定された場合には、機関各部
は完全に冷却しておらず、外気温度の影響により触媒の
冷却速度に差が生じている可能性があるため、ステップ
1119に進む。ステップ1119では、外気温度TH
A1 と始動時冷却水温度THW0 とを用いて、図13に
示した二次元マップから始動時触媒温度TCIが決定さ
れる。
115のいずれかで否定判定された場合には、機関各部
は完全に冷却しておらず、外気温度の影響により触媒の
冷却速度に差が生じている可能性があるため、ステップ
1119に進む。ステップ1119では、外気温度TH
A1 と始動時冷却水温度THW0 とを用いて、図13に
示した二次元マップから始動時触媒温度TCIが決定さ
れる。
【0069】また、ステップ1121では、上記により
決定された始動時触媒温度TCIに基づいて、図9の実
施例と同様に所要総加熱量Q0 が設定される。また、所
要総加熱量Q0 が設定されると、ステップ1123では
前述のフラグFがセットされ、本ルーチンは終了する。
上述の実施例によれば、始動時触媒温度は冷却水温度だ
けでなく外気温度の影響をも考慮して決定され、この始
動時触媒温度から所要総加熱量が設定されるため、外気
温度にかかわらず正確な触媒暖機完了の判定を行うこと
ができる。
決定された始動時触媒温度TCIに基づいて、図9の実
施例と同様に所要総加熱量Q0 が設定される。また、所
要総加熱量Q0 が設定されると、ステップ1123では
前述のフラグFがセットされ、本ルーチンは終了する。
上述の実施例によれば、始動時触媒温度は冷却水温度だ
けでなく外気温度の影響をも考慮して決定され、この始
動時触媒温度から所要総加熱量が設定されるため、外気
温度にかかわらず正確な触媒暖機完了の判定を行うこと
ができる。
【0070】なお、上記ステップ1101から1119
は請求項5に記載の触媒温度推定手段に、またステップ
1121は請求項5に記載の設定手段にそれぞれ対応し
ている。
は請求項5に記載の触媒温度推定手段に、またステップ
1121は請求項5に記載の設定手段にそれぞれ対応し
ている。
【0071】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、機関
への燃料供給量に加えて機関点火時期を考慮して触媒に
与えられた熱量を算出することにより、触媒温度センサ
を用いることなく正確な触媒暖機判定が可能となる効果
がある。また、請求項2に記載の本発明によれば、上記
に加え、機関回転数をも考慮して触媒に与えられた熱量
を算出することにより、更に、触媒暖機中の回転数変動
にかかわらず正確な触媒暖機判定が可能となる効果があ
る。
への燃料供給量に加えて機関点火時期を考慮して触媒に
与えられた熱量を算出することにより、触媒温度センサ
を用いることなく正確な触媒暖機判定が可能となる効果
がある。また、請求項2に記載の本発明によれば、上記
に加え、機関回転数をも考慮して触媒に与えられた熱量
を算出することにより、更に、触媒暖機中の回転数変動
にかかわらず正確な触媒暖機判定が可能となる効果があ
る。
【0072】また、請求項3に記載の本発明によれば、
請求項1において機関空燃比をも考慮して触媒に与えら
れた熱量を算出することにより、更に、触媒暖機中の空
燃比変動に係わらず正確な触媒暖機判定が可能となる効
果がある。更に、請求項4に記載の本発明によれば、請
求項1において、冷却水温度に基づいて推定した機関始
動時の触媒温度に基づいて暖機に必要とされる熱量を算
出するようにしたことにより、始動時の触媒温度によら
ず正確な触媒暖機判定が可能となる効果がある。
請求項1において機関空燃比をも考慮して触媒に与えら
れた熱量を算出することにより、更に、触媒暖機中の空
燃比変動に係わらず正確な触媒暖機判定が可能となる効
果がある。更に、請求項4に記載の本発明によれば、請
求項1において、冷却水温度に基づいて推定した機関始
動時の触媒温度に基づいて暖機に必要とされる熱量を算
出するようにしたことにより、始動時の触媒温度によら
ず正確な触媒暖機判定が可能となる効果がある。
【0073】また、請求項5によれば、請求項4におい
て、冷却水温度に加えて外気温度をも考慮して始動時の
触媒温度を推定するようにしたことにより、触媒温度の
推定の精度が向上し、さらに正確な触媒暖機判定が可能
となる効果を奏する。
て、冷却水温度に加えて外気温度をも考慮して始動時の
触媒温度を推定するようにしたことにより、触媒温度の
推定の精度が向上し、さらに正確な触媒暖機判定が可能
となる効果を奏する。
【図1】本発明の触媒暖機制御装置を適用した内燃機関
の一実施例の全体概略図である。
の一実施例の全体概略図である。
【図2】本発明の触媒暖機制御の全体を説明するフロー
チャートの一実施例である。
チャートの一実施例である。
【図3】触媒加熱量の算出動作の一実施例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図4】図3のフローチャートに用いる係数算出用マッ
プの一例を示す図である。
プの一例を示す図である。
【図5】触媒加熱量の算出動作の一実施例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図6】図5のフローチャートに用いる係数算出用マッ
プの一例を示す図である。
プの一例を示す図である。
【図7】触媒加熱量の算出動作の一実施例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図8】図5のフローチャートに用いる係数算出用マッ
プの一例を示す図である。
プの一例を示す図である。
【図9】始動時触媒温度の推定と、それに基づく所要総
加熱量の算出動作の一実施例を示すフローチャートであ
る。
加熱量の算出動作の一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図10】図9のフローチャートに用いる触媒温度算出
用マップの一例を示す図である。
用マップの一例を示す図である。
【図11】始動時触媒温度の推定と、それに基づく所要
総加熱量の算出動作の一実施例を示すフローチャートで
ある。
総加熱量の算出動作の一実施例を示すフローチャートで
ある。
【図12】機関停止後の触媒温度降下と冷却水温度降下
との外気温度による変化を説明する図である。
との外気温度による変化を説明する図である。
【図13】図11のフローチャートに用いる触媒温度算
出用マップの一例を示す図である。
出用マップの一例を示す図である。
1…内燃機関 13…吸気温度センサ 14…冷却水温度センサ 25…三元触媒 30…制御回路 41…クランク角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15
Claims (5)
- 【請求項1】 内燃機関の排気浄化触媒の暖機操作を制
御する触媒暖機制御装置において、 機関への燃料供給量と機関点火時期とに基づいて、機関
排気から前記触媒に流入する熱量を推定する加熱量推定
手段と、 前記推定された熱量に基づいて、機関始動後に前記触媒
に流入した熱量の積算値を算出する加熱量積算手段と、 前記積算値が所定値を越えたときに前記触媒の暖機が完
了したと判定する暖機判定手段とを備えた内燃機関の触
媒暖機制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、さら
に、前記加熱量推定手段により推定された前記熱量を機
関回転数に基づいて補正する補正手段を備え、前記補正
手段は機関回転数が高いほど前記熱量の推定値を増大
し、前記加熱量積算手段は前記補正手段により補正され
た推定値に基づいて前記積算値を算出する触媒暖機制御
装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の装置において、さら
に、前記加熱量推定手段により推定された前記熱量を機
関空燃比に基づいて補正する補正手段を備え、前記補正
手段は機関空燃比が高いほど前記熱量の推定値を増大
し、前記加熱量積算手段は前記補正手段により補正され
た推定値に基づいて前記積算値を算出する触媒暖機制御
装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の装置において、さら
に、機関始動時の機関冷却水温度に基づいて機関始動時
の触媒温度を推定する触媒温度推定手段と、前記機関始
動時の触媒温度に基づいて前記積算値の所定値を設定す
る設定手段とを備えた触媒暖機制御装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の装置において、前記触
媒温度推定手段は、機関始動時の冷却水温度と、機関始
動後の吸気温度とに基づいて機関始動時の触媒温度を推
定する触媒暖機制御装置。
Priority Applications (2)
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JP6021120A JPH07229419A (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | 内燃機関の触媒暖機制御装置 |
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