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JPH07204440A - エアフィルタ - Google Patents

エアフィルタ

Info

Publication number
JPH07204440A
JPH07204440A JP6008033A JP803394A JPH07204440A JP H07204440 A JPH07204440 A JP H07204440A JP 6008033 A JP6008033 A JP 6008033A JP 803394 A JP803394 A JP 803394A JP H07204440 A JPH07204440 A JP H07204440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air filter
hollow fiber
fluid
fiber membrane
porous hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6008033A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsutaka Masuda
充隆 枡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koganei Corp filed Critical Koganei Corp
Priority to JP6008033A priority Critical patent/JPH07204440A/ja
Publication of JPH07204440A publication Critical patent/JPH07204440A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/16Filtration; Moisture separation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間にわたりフィルタエレメントの交換を
不要にし、またフィルタエレメントの信頼性を向上でき
るエアフィルタを提供する。 【構成】 流体が流入される一次側ポート11、その流
体が排出される二次側ポート12および流体内の水滴が
排出される排水口18とを有するエアフィルタ本体3内
に、流入した流体をフィルタエレメントに案内する案内
流路13が形成されたエアフィルタである。フィルタエ
レメントは、それぞれ外面と中空孔の内面とを連通させ
る多数の細孔が形成されて開口部が揃えられた多数本の
多孔質中空糸膜21と、この多孔質中空糸膜21の外周
部に設けられた焼結多孔質体14とから構成されてい
る。このようなエアフィルタによれば、流入した流体中
に含まれた大径の異物や金属片は焼結多孔質体14に捕
捉され、小径の異物や遊離水は多孔質中空糸膜21に捕
捉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体圧回路内を流れる作
動流体としての圧縮流体を清浄にするエアフィルタに関
する。
【0002】
【従来の技術】流体圧シリンダ等のアクチュエータを作
動させる場合には、圧縮機等の流体圧源から吐出される
圧縮流体を圧力制御弁、方向制御弁および速度制御弁等
の流体圧機器を用いてアクチュエータに案内するように
しており、これらが流体圧管路により接続され種々の流
体圧回路つまり流体圧システムを構成している。
【0003】流体圧回路を流れる圧縮流体内には塵埃や
スケール等の固形分や遊離水分つまり水滴が含まれてい
るので、流体圧回路にはこれらの異物を除去するために
エアフィルタが使用されている。このエアフィルタは回
路内に独立して取付けられる場合以外に、弁の内部に一
体に組み込まれる場合がある。何れの場合にも、流体圧
流路内にフィルタエレメントを配置し、固形物や水滴等
の異物を除去するようにしている。
【0004】そして、径の小さい異物を確実に除去する
技術、さらに進んで圧縮流体中の遊離水をも安定的に除
去する技術として、特願平5−105290号、実願平
5−53692号、および特願平5−247680号に
示されるように、多孔質中空糸膜をフィルタエレメント
に適用した技術が提案されている。
【0005】すなわち、特願平5−105290号に記
載の技術は、一次側流路から二次側流路との間に、それ
ぞれ外壁面と内壁面とを連通させる多数の細孔が形成さ
れた多孔質中空糸膜を多数本それぞれの開口部側を揃え
て束ねてなるフィルタエレメントを配置し、その開口部
側を二次側流路に臨ませたエアフィルタである。
【0006】また、実願平5−53692号に記載の技
術は、エアフィルタ本体に流体が流入する一次側ポート
と流体を流出する二次側ポートとを形成し、それぞれ外
面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔が形成され
た多孔質中空糸膜を多数本束ねて形成したフィルタエレ
メントを、それぞれの中空孔の開口部を二次側ポートに
臨ませてエアフィルタ本体内に配置したエアフィルタで
ある。
【0007】そして、特願平5−247680号に記載
の技術は、疎水性を有する多孔質中空糸膜の第1フィル
タエレメントと親水性を有する多孔質中空糸膜の第2フ
ィルタエレメントとを混在させて形成したフィルタエレ
メントをエアフィルタ本体内に配置し、一次側ポートか
ら第1フィルタエレメントの多孔質中空糸膜内を通って
二次側ポートに向かう流体の流れと、一次側ポートから
の流体に混入した水分とともに排水口から吐出する一部
の流体の流れとを形成したエアフィルタである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような技
術によれば、小径の異物や圧縮流体中の遊離水は確実に
除去されるものの、たとえば5μm以上の比較的径の大
きい異物もこの多孔質中空糸膜によって除去されるの
で、これによって複数の細孔が同時に塞がれることにな
り、多孔質中空糸膜の負担が増大するという問題点があ
る。したがって、多孔質中空糸膜以外によって大径の異
物の除去を行わせることができればフィルタエレメント
の交換サイクルを一層長くすることが可能になる。
【0009】また、圧縮流体中には金属片の異物も存在
するが、このような金属片を捕捉することによって多孔
質中空糸膜に形成された細孔が傷つけられてしまい、フ
ィルタエレメントの信頼性が損なわれることになるとい
う問題点もある。
【0010】そこで本発明の目的は、大径の異物をも除
去し多孔質中空糸膜の負担を軽減して、より長期間にわ
たりフィルタエレメントの交換を不要にし得るエアフィ
ルタを提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、金属片の捕捉による
多孔質中空糸膜に形成された細孔の欠損を防止し、フィ
ルタエレメントの信頼性や耐久性を向上させることので
きるエアフィルタを提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0014】すなわち、本発明のエアフィルタは、流体
が流入される一次側ポート、その流体が排出される二次
側ポートおよび流体内の水滴が排出される排水口とを有
するエアフィルタ本体内に、流入した流体をフィルタエ
レメントに案内する案内流路が形成されている。フィル
タエレメントは、それぞれ外面と中空孔の内面とを連通
させる多数の細孔が形成されて開口部が揃えられた多数
本の多孔質中空糸膜と、この多孔質中空糸膜の外周部に
設けられた焼結多孔質体とから構成されるものである。
【0015】また、本発明のエアフィルタは、流体が流
入される一次側ポート、減圧された流体が排出される二
次側ポートおよび流体内の水滴が排出される排水口とを
有するエアフィルタ本体内に、流入した流体をフィルタ
エレメントに案内する案内流路が形成されている。ま
た、エアフィルタ本体に形成された弁孔内には、この弁
孔を開閉する弁棒が摺動自在に設けられ、さらに二次側
ポートの流体の圧力に応じて弁体の開度を調整する弁開
閉手段が設けられている。フィルタエレメントは、それ
ぞれ外面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔が形
成されて開口部が揃えられた多数本の多孔質中空糸膜
と、この多孔質中空糸膜の外周部に設けられた焼結多孔
質体とから構成されている。
【0016】これらの場合において、前記多孔質中空糸
膜を、開口部が二次側ポートに臨ませて設けられた疎水
性を有する第1多孔質中空糸膜と、開口部が排水口に臨
ませて設けられた親水性を有する第2多孔質中空糸膜と
で構成し、第1多孔質中空糸膜と第2多孔質中空糸膜と
を混在させて配置することができる。また、前記多孔質
中空糸膜の開口部を二次側ポートに臨ませて設けること
もできる。さらに、前記排水口に、水滴とともに流れる
排気流体の流量を絞る絞り手段を設けることもできる。
【0017】そして、本発明のエアフィルタは、流体が
流入される一次側ポートおよびその流体が排出される二
次側ポートを有するエアフィルタ本体内に、それぞれ外
面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔が形成され
て開口部が二次側ポートに臨ませて揃えられた多孔質中
空糸膜と、一次側ポートから流入した流体が通過してフ
ィルタエレメントに流入する焼結多孔質体とからなるフ
ィルタエレメントが配置されているエアフィルタであ
る。この場合には、前記エアフィルタ本体を管状の部材
により形成し、このエアフィルタ本体の両端に一次側ポ
ートと二次側ポートとを相互に対向して形成し、それぞ
れ配管を接続することができる。
【0018】
【作用】上記のような構成のフィルタによれば、圧縮流
体が一次側ポートから流入すると、この圧縮流体中に含
まれた大径の異物や金属片は多孔質中空糸膜に至る途中
の焼結多孔質体に捕捉される一方、小径の異物や遊離水
はここを通過する。そして、通過した小径の異物などが
多孔質中空糸膜によって捕捉される。そして、流入した
流体は最終的に清浄な状態にされて二次側ポートから排
出される。
【0019】したがって、大径の異物の除去を焼結多孔
質体に行わせ、多孔質中空糸膜には流体中に含まれる小
径の異物および遊離水の除去のみを行わせることによっ
て多孔質中空糸膜の負担を軽減させることができるの
で、より長期間にわたりフィルタエレメントの交換が不
要なエアフィルタとすることができる。また、流体中に
含まれる金属片が焼結多孔質体によって捕捉されること
によって多孔質中空糸膜には到達しないので、この多孔
質中空糸膜に形成された細孔が金属片で欠損されること
がなく、フィルタエレメントの信頼性を向上させること
ができる。
【0020】
【実施例】以下、図示する本発明の実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。
【0021】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
るエアフィルタを示す断面図、図2はそのエアフィルタ
のフィルタエレメントを示す断面図、図3はそのフィル
タエレメントに用いられている多孔質中空糸膜の斜視
図、そして図4はそのフィルタエレメントに用いられて
いる多孔質中空糸膜の断面図である。
【0022】図1に示すように、本実施例のエアフィル
タは円筒形状の樹脂製のケース部1と、このケース部1
の上端部に取付けられる連結部2とにより形成されるエ
アフィルタ本体3を有している。ケース部1の外側に
は、金属製のカバー4が設けられ、樹脂製のケース部1
をカバー4により覆ってケース部1を保護している。
【0023】ケース部1を連結部2に取付けるために、
連結部2の嵌合孔2aには凹凸部5が環状に設けられ、
ケース部1とカバー4には凹凸部5に対応して凹凸関係
が逆となった凹凸部6が設けられている。これにより、
ケース部1とカバー4とを一体としてこれらの上端部を
連結部2の嵌合孔2a内に挿入した後に、ケース部1と
カバー4とを回転させることにより、連結部2に対して
ケース部1とカバー4とが取付けられる。さらに、ビス
やスプリングロールピン等の止め具7により連結部2は
ケース部1に締結される。
【0024】連結部2には図示しない流体圧回路の一次
側流路が接続される一次側ポート11が形成され、この
一次側ポート11はエアフィルタ本体3内に形成された
エレメント収容室8の外周部に案内流路13を介して連
通されており、一次側ポート11に流入した流体は、案
内流路13によりエレメント収容室8内に案内される。
連結部2にはさらに、流体圧回路の二次側流路が接続さ
れる二次側ポート12が一次側ポート11の反対側に形
成され、この二次側ポート12はケース部1に形成され
たねじ孔9を介してエレメント収容室8の中心部に連通
されている。
【0025】エレメント収容室8内には、フィルタエレ
メントの一方を構成する円筒形状の焼結多孔質体14が
装着されている。多数の気孔(図示せず)が形成された
この焼結多孔質体14はたとえば焼結金属による焼結金
属フィルタであり、平均の気孔径は約5μm程度とされ
ている。そして、上端に一体的に形成された取付部15
の雄ねじ部15aを連結部2のねじ孔9にねじ結合する
ことにより連結部2に締結されている。焼結多孔質体1
4の上部には、連結部2の二次側ポート12に開口され
たポート15bが形成されている。また、焼結多孔質体
14の下端には底部16が一体的に形成されている。
【0026】前記のように焼結多孔質体14には多数の
孔が開設されており、この孔を介して焼結多孔質体14
内はエレメント収容室8内に連通している。
【0027】底部16には排水口18が形成されてお
り、この排水口18に連通する排水口19を有する排水
管20がケース部1の底部にねじ結合されている。そし
て、この排水管20内には図示しない排水ホースが止め
付けられるジョイント20aが嵌合されている。
【0028】焼結多孔質体14内に配置され、フィルタ
エレメントの他方を構成する多孔質中空糸膜21は、第
1多孔質中空糸膜22aと第2多孔質中空糸膜22bと
から構成されている。
【0029】第1および第2多孔質中空糸膜22a,2
2bはそれぞれ中空孔23を有し、図3および図4に示
すように、2つ折りの状態に折り曲げられて開口部22
1,22b1 の部分で束ねられるとともに、この開口
部22a1 ,22b1 の部分で接着剤により接合されて
いる。そして、第1多孔質中空糸膜22aはその開口部
22a1 を二次側ポート12に臨ませて、第2多孔質中
空糸膜22bはその開口部22b1 を排水口18に臨ま
せて、それぞれ配置されている。さらに、この第1およ
び第2多孔質中空糸膜22a,22bは、中空孔23の
内面と外面とを連通させる多数の細孔28が形成されて
いる。
【0030】第1多孔質中空糸膜22aは疎水性を有す
る材質により形成されている。したがって、この第1多
孔質中空糸膜22aの外面に水滴が付着した場合には、
その水滴は接触角が大きくなって半球形状となる。第1
多孔質中空糸膜22aの外径は0.38mm程度であり、
細孔28の平均内径つまり分画特性は0.1μmとなって
いる。なお、第1多孔質中空糸膜22a自体を疎水性の
材料を用いることなく、外面に疎水処理を施すようにし
ても良い。
【0031】一方、第2多孔質中空糸膜22bは、第1
多孔質中空糸膜22aと相違して、親水性の材料により
形成されている。したがって、この第2多孔質中空糸膜
22bの表面に水滴が付着すると、その水滴の接触角は
非常に小さくなる。第2多孔質中空糸膜22bの外径は
第1多孔質中空糸膜22aと同様であるが、細孔28の
平均内径つまり分画特性は0.15μmのものが使用され
ている。なお、第2多孔質中空糸膜22bについても、
親水性の材料を用いることなく、外面に親水処理を施す
ようにしても良い。
【0032】これらの第1および第2多孔質中空糸膜2
2a,22bは、図3に示すようにそれぞれが相互に接
触して混在するようにして配置されている。
【0033】上述した構成のエアフィルタを流体圧回路
に設けた場合には、一次側ポート11に接続された空圧
管路からの圧縮流体がエレメント収容室8内に案内流路
13を介して流入する。そして、エレメント収容室8内
に流入した流体は、まずフィルタエレメントの一方を構
成する焼結多孔質体14を通過し、次にフィルタエレメ
ントのもう一方を構成する多孔質中空糸膜22aを通過
してポート15bから二次側ポート12に至る。
【0034】流入した流体中に大径の異物や金属片など
のように比較的径の大きな固形粒子が含有している場合
には、これらは最初に通過するフィルタエレメントであ
る焼結多孔質体14によって捕捉される。これは、前記
のように焼結多孔質体14の気孔径が平均して5μm程
度とされているためであり、これによって焼結多孔質体
14を通過して多孔質中空糸膜21に至る流体からは大
径の固形粒子が取り除かれ、小径の異物や水滴が含有さ
れた状態となっている。
【0035】そして、流体中に水滴が含有している場合
には、流体が多孔質中空糸膜21を通過するときに水滴
が第1多孔質中空糸膜22aに接触しても、この多孔質
中空糸膜22aは疎水性材料により形成されているの
で、水滴との接触角が大きくなり、水滴は表面張力で半
球状、あるいは球状になる。つまり、疎水性の第1多孔
質中空糸膜22aは、その素材の持つ臨界表面張力が水
の表面張力に対して小さく、水の分子間引力により表面
積が最小となるように凝集して丸くなる。したがって、
水滴は第1多孔質中空糸膜22aの細孔28内に入り込
むことなく、流体のみが細孔28内に流入し、水滴はほ
ぼ100%分離されることになる。そして、疎水性の第
1多孔質中空糸膜22aで水滴がはじかれることにな
り、親水性の材料により形成された第2多孔質中空糸膜
22bに引き寄せられるようにして水滴が移動する。親
水性の多孔質中空糸膜22bは臨界表面張力が水の表面
張力に近くなっており、水との接触角は非常に小さくな
り、しかもエレメント収容室8内から排水口18を通っ
て僅かな流体の流れが形成されていることから、水滴は
細孔28を通って第2多孔質中空糸膜22bの内部に入
り込み、排水口18,19を通って外部に排出される。
【0036】なお、図示するように、第1多孔質中空糸
膜22aと第2多孔質中空糸膜22bとを混在させたこ
とから、第1多孔質中空糸膜22aの外面で固形物とと
もにはじかれた水滴が、第2多孔質中空糸膜22bの外
面に引き寄せられるので、エアフィルタの取付け姿勢は
図示する態様に限定されることなく、水平方向等任意の
姿勢でエアフィルタを取付けることが可能となる。
【0037】また、第1多孔質中空糸膜22aの外面に
小径の異物が付着したとしても、その外面に衝突した水
滴が疎水性の第1多孔質中空糸膜22aの表面からはじ
かれることにより、はじかれた水滴と一緒に固形物は第
1多孔質中空糸膜22aの表面から除去されることにな
る。これにより、第1多孔質中空糸膜22aの細孔28
が塞がれるという目詰まりの発生が防止される。はじか
れた塵等の固形物は、それが0.15μm以下であれば、
第2多孔質中空糸膜22bの細孔28を通って排水口1
8より排出される。
【0038】このように、エアフィルタ本体3内には、
一次側ポート11から流入した流体が焼結多孔質体14
を通過して多孔質中空糸膜21に至り、第1多孔質中空
糸膜22aの中空孔23内を通って二次側ポート12に
向かう流体の流れが形成され、流体中に含有された異物
等は、それが大径の異物や金属片の場合には焼結多孔質
体14によって捕捉され、小径の異物や水滴の場合には
多孔質中空糸膜21によって排水口18から外部に排出
される。したがって、本実施例のエアフィルタによれ
ば、多孔質中空糸膜21の細孔28が大径の異物によっ
て閉塞されたり、金属片によって欠損されることがな
い。
【0039】(実施例2)図5は本発明の他の実施例で
あるエアフィルタを示す断面図、図6はそのエアフィル
タのフィルタエレメントを示す断面図である。
【0040】図示するように、本実施例のエアフィルタ
にあっては、エレメント収容室8内に多数の連通孔24
aが開設されたフィルタハウジング24が装着され、こ
のフィルタハウジング24内に多孔質中空糸膜21が収
納されている。そして、フィルタハウジング24の連通
孔24aに、たとえば焼結金属からなる焼結多孔質体2
5が装着されているものであり、その他の部分では前記
実施例と同様に構成されている。なお、図5および図6
において前記実施例と共通する部材には同一の符号が付
されている。
【0041】本実施例に示すエアフィルタのように、大
径の異物や金属片などを捕捉する焼結多孔質体25は、
これ自体を前記実施例に示すように円筒形状に形成する
代わりに、たとえば円筒形状に形成されたフィルタハウ
ジング24の連通孔24aにはめ込むようにして装着す
ることもできる。
【0042】(実施例3)図7は本発明のさらに他の実
施例であるエアフィルタのフィルタエレメントを示す断
面図である。
【0043】図示するように、本実施例のフィルタエレ
メントにおいては、多数の連通孔26aが開設された円
筒形状のフィルタハウジング26の外周面に、たとえば
焼結金属からなる焼結多孔質体27が、連通孔26aを
閉塞しつつフィルタハウジング26を包囲するようにし
て設けられている。また、フィルタハウジング26内に
は多孔質中空糸膜21が収納されている。その他の部分
は前記実施例と同様に構成されており、図6において前
記実施例と共通する部材には同一の符号が付されてい
る。
【0044】このように、大径の異物や金属片などを捕
捉する焼結多孔質体27は、たとえば円筒形状に形成さ
れたフィルタハウジング26を包囲するようにしてその
外周面に設けることも可能である。
【0045】(実施例4)図8は本発明のさらに他の実
施例であるエアフィルタに用いられたフィルタエレメン
トを示す断面図である。
【0046】本実施例のフィルタエレメントにおいて
は、フィルタエレメントの一方を構成する焼結多孔質体
14が、気孔径の異なる第1および第2の焼結多孔質体
14a,14bとからなっている点で、前記実施例1に
示すエアフィルタと異なる。すなわち、外側に位置して
いる第1の焼結多孔質体14aは平均がたとえば40μ
m径の気孔が形成され、一方、内側に位置している第2
の焼結多孔質体14bは平均がたとえば5μm径のより
小径の気孔が形成されている。なお、焼結多孔質体14
の内部には多孔質中空糸膜21が収納されている。その
他の部分は前記実施例と同様に構成されており、図8に
おいて前記実施例と共通する部材には同一の符号が付さ
れている。
【0047】このように、気孔径の異なる2種類の焼結
多孔質体14を用い、大径の気孔を有する第1の焼結多
孔質体14aを外側に、小径の気孔を有する第2の焼結
多孔質体14bを内側にそれぞれ位置させた焼結多孔質
体14を形成することで、流体中の異物や金属片の中で
も40μm以上という特に大きいものが第1の焼結多孔
質体14aで捕捉され、次に5〜40μmのものが第2
の焼結多孔質体14bで捕捉されることになる。したが
って、焼結多孔質体14が2段階で異物を捕捉すること
で焼結多孔質体14自体の負担が軽減されることにな
り、フィルタエレメントとしての機能が一層向上される
ことになる。
【0048】(実施例5)図9は本発明のさらに他の実
施例であるエアフィルタを示す断面図、図10はそのエ
アフィルタのフィルタエレメントを示す断面図、図11
はそのエアフィルタに設けられる可変絞り弁を示す断面
図である。
【0049】本実施例のエアフィルタにあっては、それ
ぞれ金属製のケース部1と連結部2とによりエアフィル
タ本体3が形成されており、ケース部1は連結部2に対
してねじ結合されている。なお、図9および図10にお
いても、前記実施例と共通する部材には同一の符号が付
されている。
【0050】このエアフィルタにあっては、連結部2に
はこれと円筒形状に形成された焼結多孔質体14との間
に位置させて、ルーバ31が焼結多孔質体14の上端部
の外側に環状となって設けられており、このルーバ31
により一次側ポート11からエレメント収容室8内に流
入した流体が旋回するようになっている。
【0051】図10は図9に示されたエレメント収容室
8内に配置されるフィルタエレメント、すなわち外周部
に位置するの焼結多孔質体14と内部に収納された多孔
質中空糸膜21とを示す図であり、円筒形状の焼結多孔
質体14は上部に位置する取付部15と下部に位置する
底部16とにより形成され、底部16には排水口18が
形成されている。そして、この焼結多孔質体14内には
前記実施例と同様の第1多孔質中空糸膜22aと第2多
孔質中空糸膜22bよりなる多孔質中空糸膜21が収納
されている。
【0052】ケース部1の下端部には、排水受け容器3
2がねじ結合されており、この容器32内にはケース部
1に形成された排水口19を介して水滴が入り込むよう
になっている。
【0053】排水受け容器32内の圧力が一次側ポート
11よりも低い圧力となるように、ケース部1には大気
開放のための排気ポート33が二次側ポート12の径よ
りも小径として形成されている。このように排気ポート
33の径を小径とすることにより、排水口18,19を
水滴とともに流れる流体の排気流体の流量を絞るための
絞り手段が形成されているが、それぞれの多孔質中空糸
膜22a,22bの耐圧強度を考慮して排水受け容器3
2内と一次側ポート11との圧力差が大きくならないよ
うに、排気ポート33には、圧力差を調整するための絞
り弁を絞り手段として設けることが望ましい。また、排
水受け容器32の底部には、これの中に溜まった水を外
部に排出するためのドレン弁を設けることが望ましい。
【0054】前述した絞り弁の一例を示す図11の可変
絞り弁34は、例えば図9のケース部1に取り付けられ
ることになる。この場合には、排水受け皿32内に連通
した排気ポート33の開度を調整するためのニードル軸
35がねじ部材36に固定されており、ねじ部材36を
回転させることにより排気ポート33の可井戸を調整し
得る可変絞り弁34となっている。ねじ部材36はロッ
クナット37により締結されている。このように、排気
ポート33に可変絞り弁34を設けると、エアの浪費を
最小限にすることができるので、フィルタが使用される
部分に応じて柔軟に対応させることができる。なお、可
変絞り弁34に併せて各種センサやサーボバルブ等を使
用するようにしてもよい。
【0055】本実施例に示すエアフィルタを流体圧回路
に設けた場合には、一次側ポート11に接続された流体
圧管路からの圧縮流体がエレメント収容室8内に案内流
路13を介して流入すると、流入した流体はルーバ31
によりエレメント収容室8内で旋回することにより、油
水が遠心分離される。
【0056】そして、この場合には、エアフィルタが排
水受け容器32を下側として配置されているので、水滴
は自重の作用によって落下することから、排水受け容器
32内への流入が促進される。
【0057】(実施例6)図12は本発明のさらに他の
実施例であるエアフィルタを示す断面図、図13はその
エアフィルタのフィルタエレメントを示す断面図であ
る。
【0058】本実施例のエアフィルタにあっては、前記
した実施例2のそれと同様に、フィルタハウジング24
に開設された多数の連通孔24aに、たとえば焼結金属
からなる焼結多孔質体25が装着され、このフィルタハ
ウジング24内に多孔質中空糸膜21が収納されている
点で、前記実施例4と相違している。そして、その他の
部材は前記実施例と同様に構成されている。なお、図1
2および図13においても前記実施例と共通する部材に
は同一の符号が付されている。
【0059】このように、焼結多孔質体25をフィルタ
ハウジング24の連通孔24aにはめ込むようにして装
着しても流体中の大径の異物や金属片などを捕捉するこ
とができ、多孔質中空糸膜21の細孔の閉塞や欠損を防
止することが可能である。
【0060】(実施例7)図14は本発明のさらに他の
実施例であるエアフィルタのフィルタエレメントを示す
断面図である。
【0061】本実施例のフィルタエレメントにおいて
は、焼結多孔質体27が底面部27aを有する円筒形状
に形成されており、この焼結多孔質体27内に多孔質中
空糸膜21が収納されているものである。したがって、
前記実施例4および5に設けられているような排水口1
8は本実施例のエアフィルタには形成されていない。そ
の他の部材は前記実施例のエアフィルタと同様に構成さ
れており、図14において前記実施例と共通する部材に
は同一の符号が付されている。
【0062】このように、底面部27aを有する円筒形
状に形成された焼結多孔質体27が用いられたエアフィ
ルタによれば、多孔質中空糸膜21によって取り除かれ
た小径の異物や水滴などは底面部27aを通過して図示
しない排水受け容器に入り込むようになる。
【0063】(実施例8)図15はレギュレータつまり
圧力制御弁内に本発明のエアフィルタを組み込んだ場合
における本発明のさらに他の実施例を示す図である。図
15において、前記それぞれの実施例と共通する部材に
は同一の符号が付されている。
【0064】エアフィルタ本体を構成する連結部2は弁
ハウジングを構成しており、この連結部2の中央部分に
は軸方向に弁孔41が形成されている。この弁孔41は
その側部に連通する二次側ポート12と、エレメント収
容室8に連通して連結部2に形成された連通流路42と
の間に位置している。
【0065】弁孔41内には弁棒43が軸方向に摺動自
在に装着されており、連結部2に形成された弁座44に
圧接して弁孔41を開閉するための弁体45が弁棒44
の一端部側に固定されている。焼結多孔質体14の上部
に形成された取付部15内には、ガイド筒15cが設け
られており、このガイド筒15cに装着された圧縮コイ
ルばね46により弁棒43には弁体45を弁座44に向
かわせる方向のばね力が付勢されている。
【0066】連結部2にはケース部1に対して反対側に
位置させてボンネット47がねじ結合されており、この
ボンネット47と連結部2との間にはダイヤフラム48
が挟み付けられ、このダイヤフラム48と連結部2とに
よりダイヤフラム室50が形成されている。弁棒43の
他端部はダイヤフラム48の中心部に対向しており、ボ
ンネット47内のばね室51に収容された圧縮コイルば
ね52により、ダイヤフラム48を介して弁棒43には
弁体45を弁座44から離す方向のばね力が付勢されて
いる。ダイヤフラム48と圧縮コイルばね52との間に
はダイヤフラムシート49が設けられている。
【0067】このばね力を調整するために、ボンネット
47に回転自在に取付けられた調整ねじ53にはリテー
ナ54がねじ結合されており、調整ねじ53を回転する
ことにより圧縮コイルばね52の伸縮長さが調整される
ようになっている。調整ねじ53にはハンドルガイド5
5aを介してハンドル55が固定されており、このハン
ドル55を用いて調整ねじ53が回転され、二次側ポー
ト12から流出する圧縮流体の二次側圧力P2 が、一次
側ポート11から流入する圧縮流体の一次側圧力P1
対して減圧された所定の値に設定されるようになってい
る。
【0068】二次側ポート12とダイヤフラム室50と
を連通させるオリフィスチューブ56が連結部2に設け
られており、二次側ポート12から流出する圧縮流体の
流速が速くなると、ダイヤフラム室50内の圧力が相対
的に低くなる。これにより、ばね室51内の圧縮コイル
ばね52を収縮させる方向の圧力が小さくなり、この圧
縮コイルばね52のばね力により弁体45は弁孔41内
の開度が大きくなり、二次側ポート12から流出する圧
縮流体の流量が増加する。
【0069】一方、二次側ポート12の圧力が設定圧力
よりも高くなると、オリフィスチューブ56を通って圧
縮流体がダイヤフラム室50内に流入することになる。
この流入流体は、ダイヤフラムシート49に形成された
リリーフ孔58を通ってばね室51内に流入し、さらに
ボンネット47に形成されたブリードポート59を通っ
て外部に排出される。
【0070】このような構造の圧力制御弁にあっては、
一次側ポート11から流入した圧縮流体は、フィルタエ
レメントにより塵埃、水滴そしてミスト分が除去されて
清浄化された流体が二次側ポート12に流出するととも
に、ここから流出する圧縮流体の圧力は、圧縮コイルば
ね52により設定された所定の二次側圧力P2 に減圧さ
れることになる。
【0071】(実施例9)図16は本発明のさらに他の
実施例であるエアフィルタに用いられたフィルタエレメ
ントを示す断面図である。
【0072】本実施例のエアフィルタにあっては、前記
した実施例2および5と同様に、フィルタハウジング2
4に開設された多数の連通孔24aに焼結多孔質体25
が装着され、このフィルタハウジング24内に多孔質中
空糸膜21が収納されているものである。図16におい
ても前記実施例と共通する部材には同一の符号が付され
ている。
【0073】このようにレギュレータ内にエアフィルタ
を組み込んだ場合においても、焼結多孔質体25をフィ
ルタハウジング24の連通孔24aにはめ込むようにし
て装着して流体中の大径の異物や金属片などを捕捉する
ことができる。
【0074】(実施例10)図17は本発明のさらに他
の実施例であるエアフィルタを示す断面図である。
【0075】本実施例によるエアフィルタは、いわゆる
インライン形のエアフィルタであり、その一端にエレメ
ント挿入用開口部60が形成され、他端に二次側ポート
61が形成された管状のエアフィルタ本体62を有して
いる。
【0076】エレメント挿入用開口部60には、一次側
ポート63が形成されたキャップ64が取付けられるよ
うになっており、このキャップ64はスナップリング6
5によりエアフィルタ本体62に固定されている。一次
側ポート63と二次側ポート61とは相互に対向してお
り、それぞれの中心がほぼ一致するように形成されてい
る。なお、キャップ64のエアフィルタ本体62に対す
る回転は、ピン66により規制されている。
【0077】エアフィルタ本体62内には、多孔質中空
糸膜67aと焼結多孔質体67bとからなるフィルタエ
レメント67が組み込まれている。すなわちフィルタエ
レメント67は円筒形状のエレメントケース68を有し
ており、エレメントケース68の一端は一次側ポート6
3に開口し、他端は二次側ポート61に開口している。
そして、エレメントケース68の一次側ポート63側の
開口部には焼結多孔質体67bが装着され、内部に多孔
質中空糸膜67aが収納されている。エレメントケース
68の一端部とキャップ64との間には、これらをシー
ルするためにパッキン70が設けられ、エレメントケー
ス68の他端部とエアフィルタ本体62との間には、こ
れらの間をシールするためのOリング71が設けられて
いる。
【0078】一次側ポート63には図示しない一次側の
流体圧配管が接続されるねじ部63aが形成され、同様
に二次側ポート2には図示しない二次側の流体圧配管が
接続されるねじ部61aが形成されている。
【0079】エレメントケース68内に収納された多孔
質中空糸膜67aは、それぞれ2つに折り曲げられた多
数本のものが束ねられて形成されている。それぞれの多
孔質中空糸膜67aは、図示しない中空孔の内外面を連
通させる多数の細孔が形成されている。この細孔の平均
内径は0.5μmとされている。それぞれの多孔質中空糸
膜67aはその開口部側がエレメントケース68の一方
側となるように揃えられており、それぞれの開口部側を
二次側ポート61に臨ませてフィルタエレメント67が
エアフィルタ本体62内に配置されている。
【0080】また、エレメントケース68の一次側ポー
ト63側に装着された焼結多孔質体67bは、たとえば
焼結金属からなる焼結金属フィルタであり、この焼結多
孔質体67bには多数の気孔が形成されている。この気
孔の平均内径は5μm程度とされている。
【0081】このようなインライン形のエアフィルタを
流体圧回路に組み込むと、一次側ポート63に接続され
る一次側配管からの流体が二次側ポート61に接続され
る二次側配管に排出されることになる。このときに、一
次側の流体圧配管からエアフィルタ本体62内に流入し
た流体の中に固形物が含まれていた場合、それが粒径5
μm以上の大径の異物や金属片であれば焼結多孔質体6
7bにより捕捉され、0.5μm以上の小径の異物であれ
ば焼結多孔質体67bを通過して多孔質中空糸膜67a
により捕捉されることになり、いずれも二次側ポート6
1からは流出されない。
【0082】したがって、一次側ポート63から流入し
た流体はフィルタエレメント67によって清浄化されて
二次側ポート61から流出され、これに接続される二次
側配管に清浄化した流体が供給されることになる。よっ
て、流体圧シリンダやアクチュエータ等の流体圧作動機
器の直前に、本実施例のようなインライン形のエアフィ
ルタを配置することにより、流体圧作動機器に清浄な流
体を供給することができる。
【0083】また、細孔の内径に比して二次側ポート6
1の内径が極めて大きいので、二次側ポート61に流出
する流体を消音させることもできる。
【0084】(実施例11)図18は本発明のさらに他
の実施例であるエアフィルタに用いられたフィルタエレ
メントを示す断面図である。
【0085】本実施例によるフィルタエレメント72
は、前記実施例9に示すそれに代えて、焼結多孔質体7
2b自体が底部72b1 を有する円筒形状に形成され、
この焼結多孔質体72b内に多孔質中空糸膜72aが収
納されたものである。そして、焼結多孔質体72bの底
部72b1 が図17に示す一次側ポート63側に位置す
るようにして配置されているものである。
【0086】本実施例に示すフィルタエレメント72が
組み込まれたインライン形のエアフィルタによっても、
前記実施例9のエアフィルタと同様に大径の異物や金属
片を焼結多孔質体72bにより、また小径の異物を多孔
質中空糸膜72aによりそれぞれ捕捉することができ、
流入した流体を清浄な状態にして流体圧作動機器に供給
することができる。
【0087】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0088】たとえば、実施例1〜8のエアフィルタに
あっては、第1多孔質中空糸膜22aと第2多孔質中空
糸膜22bはそれぞれを混在させるようにして、且つ双
方の多孔質中空糸膜22a,22bとが少なくとも一部
において接触するようにして設けられているが、それぞ
れの先端部のみを相互に混在させるようにすることも可
能である。また、第1多孔質中空糸膜22aの外面に対
する処理を、水滴のみならず、油分をもはじく程度に強
い疎水性つまり撥水性を有する程度まで高めれば、水の
みならず油分をも分離することができる。このような構
成に併せて第2多孔質中空糸膜22bの細孔28の平均
内径を第1多孔質中空糸膜22aの平均内径よりも大き
く設定すると、水と油分と固形分とを排水口18から外
部に流出させることが可能となる。さらに、実施例9お
よび10に示すように、疎水性および親水性を有する多
孔質中空糸膜を用いるのではなく、このような特性を有
しない多孔質中空糸膜67a,72aを用いることも可
能である。一方、実施例9および10に示すエアフィル
タに実施例1〜8に示すような疎水性および親水性を有
する2種類の多孔質中空糸膜を用いることもできる。
【0089】また、それぞれの実施例で示されている多
孔質中空糸膜22a,22b,67a,72aの細孔2
8の平均内径と焼結多孔質体14,25,27,67
b,72bの気孔径は除去すべき固形物の粒径に応じて
任意の値に設定することができる。
【0090】さらに、それぞれの多孔質中空糸膜22
a,22b,67a,72aを2つ折りに折り曲げるこ
となく、真っ直ぐな状態で用いるようにしても良い。そ
の場合には、先端部を閉塞し基端部を開口させるように
して、それぞれのフィルタエレメントの先端部側を混在
させるようにするのがよい。
【0091】実施例4に示す焼結多孔質体14は、気孔
径の異なる第1および第2の焼結多孔質体14a,14
bとから構成されているが、このように径の異なる気孔
が形成された複数種の焼結多孔質体14を用いることは
当該実施例に示すエアフィルタに限定されるものではな
く、他の何れのエアフィルタに用いられた焼結多孔質体
14にも適用することができる。その際、実施例4に示
すように2種類の焼結多孔質体14a,14bではな
く、3種類以上とすることも可能である。なお、気孔径
は任意に設定できることは言うまでもない。
【0092】そして、本実施例における焼結多孔質体1
4,25,27,67b,72bは焼結金属による焼結
金属フィルタが用いられているが、焼結樹脂による焼結
樹脂フィルタとすることも可能である。
【0093】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0094】(1).エアフィルタ内に流入した流体は、細
孔を有する多孔質中空糸膜に至る前に焼結多孔質体の気
孔を通過する。よって、流体中に含有された大径の異物
や金属片は細孔よりも大きな径の気孔を有する焼結多孔
質体によって捕捉され、多孔質中空糸膜には到達しな
い。したがって、複数の細孔が同時に閉塞されることが
なく、多孔質中空糸膜の負担を軽減することができ、フ
ィルタエレメントの交換サイクルを一層長くすることが
可能になる。
【0095】(2).また、焼結多孔質体によって金属片も
除去されるので、多孔質中空糸膜の細孔の欠損が最小限
に防止され、フィルタエレメント自体の信頼性や耐久性
を大幅に向上させることができる。
【0096】(3).さらに、大径の異物などを除去する手
段がエアフィルタ内に一体的に組み込まれているので、
エアフィルタ装置の小形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるエアフィルタを示す断
面図である。
【図2】図1のエアフィルタに用いられたフィルタエレ
メントを示す断面図である。
【図3】図2のフィルタエレメントの多孔質中空糸膜を
示す斜視図である。
【図4】図2のフィルタエレメントの多孔質中空糸膜を
示す断面図である。
【図5】本発明の実施例2によるエアフィルタを示す断
面図である。
【図6】図5のエアフィルタを示す断面図である。
【図7】本発明の実施例3によるエアフィルタに用いら
れたフィルタエレメントを示す断面図である。
【図8】本発明の実施例4によるエアフィルタに用いら
れたフィルタエレメントを示す断面図である。
【図9】本発明の実施例5によるエアフィルタを示す断
面図である。
【図10】図9のエアフィルタに用いられたフィルタエ
レメントを示す断面図である。
【図11】図9のエアフィルタに設けられる可変絞り弁
を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例6によるエアフィルタを示す
断面図である。
【図13】図12のエアフィルタに用いられたフィルタ
エレメントを示す断面図である。
【図14】本発明の実施例7によるエアフィルタに用い
られたフィルタエレメントを示す断面図である。
【図15】本発明の実施例8によるエアフィルタを示す
断面図である。
【図16】本発明の実施例9によるエアフィルタに用い
られたフィルタエレメントを示す断面図である。
【図17】本発明の実施例10によるエアフィルタを示
す断面図である。
【図18】本発明の実施例11によるエアフィルタに用
いられたフィルタエレメントを示す断面図である。
【符号の説明】 1 ケース部 2 連結部 2a 嵌合孔 3 エアフィルタ本体 4 カバー 5,6 凹凸部 7 止め具 8 エレメント収容室 9 ねじ孔 11 一次側ポート 12 二次側ポート 13 案内流路 14 焼結多孔質体 14a 第1の焼結多孔質体 14b 第2の焼結多孔質体 15 取付部 15a 雄ねじ部 15b ポート 15c ガイド筒 16 底部 18,19 排水口 20 排水管 20a ジョイント 21 多孔質中空糸膜 22a 第1多孔質中空糸膜 22a1 開口部 22b 第2多孔質中空糸膜 22b1 開口部 23 中空孔 24 フィルタハウジング 24a 連通孔 25 焼結多孔質体 26 フィルタハウジング 26a 連通孔 27 焼結多孔質体 27a 底面部28 細孔 31 ルーバ 32 排水受け容器 33 排気ポート 34 可変絞り弁 35 ニードル軸 36 ねじ部材 37 ロックナット 41 弁孔 42 連通流路 43 弁棒 44 弁座 45 弁体 46 圧縮コイルばね 47 ボンネット 48 ダイヤフラム 49 ダイヤフラムシート 50 ダイヤフラム室 51 ばね室 52 圧縮コイルばね 53 調整ねじ 54 リテーナ 55 ハンドル 55a ハンドルガイド 56 オリフィスチューブ 58 リリーフ孔 59 ブリードボード 60 エレメント挿入用開口部 61 二次側ポート61a ねじ部 62 エアフィルタ本体 63 一次側ポート 63a ねじ部 64 キャップ 65 スナップリング 66 ピン 67 フィルタエレメント 67a 多孔質中空糸膜 67b 焼結多孔質体 68 エレメントケース 70 パッキン 71 Oリング 72 フィルタエレメント 72a 多孔質中空糸膜 72b 焼結多孔質体 72b1 底部 P1 一次側圧力 P2 二次側圧力

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流入される一次側ポートと、流入
    した流体が排出される二次側ポートと、前記一次側ポー
    トから流入された流体内に含まれる水滴が排出される排
    水口とを有するエアフィルタ本体と、 それぞれ外面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔
    が形成されてそれぞれの開口部が揃えられた多数本の多
    孔質中空糸膜、および前記多孔質中空糸膜の外周部に設
    けられ、前記一次側ポートからの流体が通過して前記多
    孔質中空糸膜に至る焼結多孔質体からなるフィルタエレ
    メントと、 前記エアフィルタ本体内に形成され、前記一次側ポート
    から流入した流体を前記フィルタエレメントに案内する
    案内流路とを有することを特徴とするエアフィルタ。
  2. 【請求項2】 流体が流入される一次側ポートと、減圧
    された流体が排出される二次側ポートと、前記一次側ポ
    ートから流入された流体に含まれる水滴が排出される排
    水口とを有するエアフィルタ本体と、 前記エアフィルタ本体に形成された弁孔内に摺動自在に
    設けられ、前記弁孔を開閉する弁体を有する弁棒と、 前記二次側ポートの流体の圧力に応じて前記弁体の開度
    を調整する弁開閉手段と、 それぞれ外面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔
    が形成されてそれぞれの開口部が揃えられた多数本の多
    孔質中空糸膜、および前記多孔質中空糸膜の外周部に設
    けられ、前記一次側ポートからの流体が通過して前記フ
    ィルタエレメントに至る焼結多孔質体からなるフィルタ
    エレメントと、 前記エアフィルタ本体内に形成され、前記一次側ポート
    から流入した流体を前記フィルタエレメントに案内する
    案内流路とを有することを特徴とするエアフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記多孔質中空糸膜が、前記開口部が前
    記二次側ポートに臨ませて設けられた疎水性を有する第
    1多孔質中空糸膜と、前記開口部が前記排水口に臨ませ
    て設けられた親水性を有する第2多孔質中空糸膜とから
    なり、前記第1多孔質中空糸膜と前記第2多孔質中空糸
    膜とが混在されて配置されていることを特徴とする請求
    項1または2記載のエアフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記多孔質中空糸膜の前記開口部が前記
    二次側ポートに臨ませて設けられていることを特徴とす
    る請求項1または2記載のエアフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記排水口に、水滴とともに流れる排気
    流体の流量を絞る絞り手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアフィル
    タ。
  6. 【請求項6】 流体が流入される一次側ポートと、流体
    が排出される二次側ポートを有するエアフィルタ本体
    と、 前記エアフィルタ本体内に配置され、それぞれ外面と中
    空孔の内面とを連通させる多数の細孔が形成されてそれ
    ぞれの開口部が前記二次側ポートに臨ませて揃えられた
    多孔質中空糸膜、および前記一次側ポートから流入した
    流体が通過して前記多孔質中空糸膜に至る焼結多孔質体
    からなるフィルタエレメントとを有することを特徴とす
    るエアフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記エアフィルタ本体が管状の部材によ
    り形成され、このエアフィルタ本体の両端に前記一次側
    ポートと前記二次側ポートとが相互に対向されて形成さ
    れ、それぞれ配管が接続されることを特徴とする請求項
    6記載のエアフィルタ。
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