JPH07166054A - 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 - Google Patents
樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線Info
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- JPH07166054A JPH07166054A JP5313223A JP31322393A JPH07166054A JP H07166054 A JPH07166054 A JP H07166054A JP 5313223 A JP5313223 A JP 5313223A JP 31322393 A JP31322393 A JP 31322393A JP H07166054 A JPH07166054 A JP H07166054A
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- JP
- Japan
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- equivalent
- resin
- resin composition
- insulated wire
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- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗膜を厚くして焼付けても外観に優れ、また
細線から太線までの焼付けが可能であり、かつはんだ付
性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた絶縁電線を得るこ
とができる樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線を提
供する。 【構成】 (a)シクロ環含有グリコールを5〜50当
量%含むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸
を5〜50当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られ
るポリエステルイミド樹脂および(b)安定化イソシア
ネートを含んでなる樹脂組成物およびこの樹脂組成物を
導体上に塗布、焼付けてなる絶縁電線。
細線から太線までの焼付けが可能であり、かつはんだ付
性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた絶縁電線を得るこ
とができる樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線を提
供する。 【構成】 (a)シクロ環含有グリコールを5〜50当
量%含むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸
を5〜50当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られ
るポリエステルイミド樹脂および(b)安定化イソシア
ネートを含んでなる樹脂組成物およびこの樹脂組成物を
導体上に塗布、焼付けてなる絶縁電線。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは塗膜を厚くして焼付けても、また太線に焼付
けても外観が良好であり、かつはんだ付性、耐熱性およ
び耐熱衝撃性に優れた塗膜を生成する樹脂組成物および
これを用いた絶縁電線に関する。
に詳しくは塗膜を厚くして焼付けても、また太線に焼付
けても外観が良好であり、かつはんだ付性、耐熱性およ
び耐熱衝撃性に優れた塗膜を生成する樹脂組成物および
これを用いた絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、はんだ付性を有する絶縁電線とし
てはポリウレタン電線が知られているが、その耐熱区分
はA〜E種であり、B種以上の耐熱性を必要とする用途
には使用できないという欠点があった。最近では、この
欠点を改良するため、分子中にイミド基を有するポリエ
ステルイミド樹脂と安定化イソシアネートを含んだ樹脂
が提案され、B種絶縁用に使用されている。しかしなが
ら、この樹脂組成物は、耐熱区分がB種と向上している
が、塗膜を厚くし、また太線に焼付けた場合、塗膜に
粒、発泡、肌荒れなどを生じ外観が劣るという欠点があ
った。絶縁電線の外観を改良するため、ナイロン、エポ
キシ、フェノキシ、ポリエステル等の高分子樹脂を添加
することが知られているが、これらの樹脂を添加して
も、塗膜を厚く、特に太線に焼付けた場合には効果がな
く、またはんだ付性に劣るという問題がある。
てはポリウレタン電線が知られているが、その耐熱区分
はA〜E種であり、B種以上の耐熱性を必要とする用途
には使用できないという欠点があった。最近では、この
欠点を改良するため、分子中にイミド基を有するポリエ
ステルイミド樹脂と安定化イソシアネートを含んだ樹脂
が提案され、B種絶縁用に使用されている。しかしなが
ら、この樹脂組成物は、耐熱区分がB種と向上している
が、塗膜を厚くし、また太線に焼付けた場合、塗膜に
粒、発泡、肌荒れなどを生じ外観が劣るという欠点があ
った。絶縁電線の外観を改良するため、ナイロン、エポ
キシ、フェノキシ、ポリエステル等の高分子樹脂を添加
することが知られているが、これらの樹脂を添加して
も、塗膜を厚く、特に太線に焼付けた場合には効果がな
く、またはんだ付性に劣るという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の問題を解決し、塗膜を厚くして焼付けても外観に
優れ、また細線から太線までの焼付けが可能であり、か
つはんだ付性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた絶縁電
線を得ることができる樹脂組成物およびこれを用いた絶
縁電線を提供するものである。
技術の問題を解決し、塗膜を厚くして焼付けても外観に
優れ、また細線から太線までの焼付けが可能であり、か
つはんだ付性、耐熱性および耐熱衝撃性に優れた絶縁電
線を得ることができる樹脂組成物およびこれを用いた絶
縁電線を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に鑑み、鋭意検討した結果、シクロ環含有グリコールと
イミド基含有ジカルボン酸を加熱反応して得られるポリ
エステルイミド樹脂と、安定化イソシアネートを含有す
る樹脂組成物を用いることにより前記の課題が解決でき
ることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、(a)シクロ環含有グリコールを5〜50当量%含
むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸を5〜
50当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られるポリ
エステルイミド樹脂および(b)安定化イソシアネート
を含んでなる樹脂組成物およびこの樹脂組成物を導体上
に塗布、焼付けてなる絶縁電線に関する。
に鑑み、鋭意検討した結果、シクロ環含有グリコールと
イミド基含有ジカルボン酸を加熱反応して得られるポリ
エステルイミド樹脂と、安定化イソシアネートを含有す
る樹脂組成物を用いることにより前記の課題が解決でき
ることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、(a)シクロ環含有グリコールを5〜50当量%含
むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸を5〜
50当量%含む酸成分とを加熱反応させて得られるポリ
エステルイミド樹脂および(b)安定化イソシアネート
を含んでなる樹脂組成物およびこの樹脂組成物を導体上
に塗布、焼付けてなる絶縁電線に関する。
【0005】本発明に使用されるポリエステルイミド樹
脂(a)は、シクロ環含有グリコールを必須成分として
含むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸を必
須成分として含む酸成分との反応により得られる。アル
コール成分に用いられるシクロ環含有グリコールとして
は、例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,
4−シクロヘキサンジエタノール、1,3−シクロペン
タンジメタノール等が挙げられる。シクロ環含有グリコ
ールの配合量は、アルコール成分の5〜50当量%、好
ましくは10〜30当量%の範囲とされる。シクロ環含
有グリコールの配合量が5当量%未満では、焼付け線の
外観が向上せず、50当量%を超えると耐熱性が低下す
る。
脂(a)は、シクロ環含有グリコールを必須成分として
含むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボン酸を必
須成分として含む酸成分との反応により得られる。アル
コール成分に用いられるシクロ環含有グリコールとして
は、例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,
4−シクロヘキサンジエタノール、1,3−シクロペン
タンジメタノール等が挙げられる。シクロ環含有グリコ
ールの配合量は、アルコール成分の5〜50当量%、好
ましくは10〜30当量%の範囲とされる。シクロ環含
有グリコールの配合量が5当量%未満では、焼付け線の
外観が向上せず、50当量%を超えると耐熱性が低下す
る。
【0006】シクロ環含有グリコール以外のアルコール
成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール等のジオール類、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等
のトリオール類などが用いられる。
成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール等のジオール類、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等
のトリオール類などが用いられる。
【0007】酸成分に用いられるイミド基含有ジカルボ
ン酸としては、例えば一般式(I)
ン酸としては、例えば一般式(I)
【化1】 (式中のRは2価の有機基を意味する)で表されるイミ
ドジカルボン酸が用いられる。一般式(I)で表される
イミドジカルボン酸は、例えば特公昭51−40113
号公報に示されるように、ジアミン1モルに対して無水
トリメリット酸2モルを反応させることにより得られ
る。このジアミンとしては、例えば4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、ヘキサメチレンジ
アミン、ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
本発明においては、ジアミンに替えて前記のジアミンに
対応するジイソシアネートを用いてもよい。
ドジカルボン酸が用いられる。一般式(I)で表される
イミドジカルボン酸は、例えば特公昭51−40113
号公報に示されるように、ジアミン1モルに対して無水
トリメリット酸2モルを反応させることにより得られ
る。このジアミンとしては、例えば4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、1,4−ジアミノナフタレン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、ヘキサメチレンジ
アミン、ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられる。
本発明においては、ジアミンに替えて前記のジアミンに
対応するジイソシアネートを用いてもよい。
【0008】イミド基含有ジカルボン酸の配合量は、は
んだ付性、耐熱衝撃性等の点から酸成分の5〜50当量
%、好ましくは10〜30当量%の範囲とされる。イミ
ド基含有ジカルボン酸が5当量%未満では耐熱衝撃性が
劣り、50当量%を超えると焼付け線の外観が著しく低
下する。イミド基含有ジカルボン酸以外の酸成分として
は、テレフタル酸またはその低級アルキルエステル、例
えばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸モノメチル、
テレフタル酸ジエステル等が用いられる。また、エナメ
ル線用ポリエステルワニスに常用される化合物、例えば
イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等を用いること
ができる。
んだ付性、耐熱衝撃性等の点から酸成分の5〜50当量
%、好ましくは10〜30当量%の範囲とされる。イミ
ド基含有ジカルボン酸が5当量%未満では耐熱衝撃性が
劣り、50当量%を超えると焼付け線の外観が著しく低
下する。イミド基含有ジカルボン酸以外の酸成分として
は、テレフタル酸またはその低級アルキルエステル、例
えばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸モノメチル、
テレフタル酸ジエステル等が用いられる。また、エナメ
ル線用ポリエステルワニスに常用される化合物、例えば
イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等を用いること
ができる。
【0009】これらのアルコール成分および酸成分は単
独でまたは2種以上組合わせて用いられる。アルコール
成分の配合量は、酸成分に対して当量で過剰として反応
させることが好ましい。これは、ポリエステルイミド樹
脂の分子中に水酸基を残存させ、焼付け時にこれと安定
化イソシアネートを反応させてウレタン結合を生成させ
るためである。また、はんだ付性と耐熱性の点から、ア
ルコール成分と酸成分の当量比(アルコール成分/酸成
分)は1.2〜2.5が好ましく、1.4〜2.2がよ
り好ましい。
独でまたは2種以上組合わせて用いられる。アルコール
成分の配合量は、酸成分に対して当量で過剰として反応
させることが好ましい。これは、ポリエステルイミド樹
脂の分子中に水酸基を残存させ、焼付け時にこれと安定
化イソシアネートを反応させてウレタン結合を生成させ
るためである。また、はんだ付性と耐熱性の点から、ア
ルコール成分と酸成分の当量比(アルコール成分/酸成
分)は1.2〜2.5が好ましく、1.4〜2.2がよ
り好ましい。
【0010】ポリエステルイミド樹脂(a)の合成法に
は特に制限はなく、前記の酸成分とアルコール成分と
を、エステル化触媒の存在下に170〜250℃の温度
で加熱反応させることにより行われる。この際用いられ
るエステル化触媒としては、例えばテトラブチルチタネ
ート、酢酸亜鉛、ジブチルスズラウレート、オクテン酸
亜鉛、ナフテン酸亜鉛などが挙げられる。前記のイミド
基含有ジカルボン酸は、あらかじめ合成したものを用い
てもよく、またジアミン、無水トリメリット酸等のイミ
ド基含有ジカルボン酸となる成分を、他の酸成分および
アルコール成分と同時に混合加熱してイミド化およびエ
ステル化を同時に行ってもよい。また、分子中にイミド
結合を有するポリエステル系樹脂の合成は、合成時の粘
度が高いため、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノール等のフェノール系溶媒の共存下で行うことが好ま
しい。
は特に制限はなく、前記の酸成分とアルコール成分と
を、エステル化触媒の存在下に170〜250℃の温度
で加熱反応させることにより行われる。この際用いられ
るエステル化触媒としては、例えばテトラブチルチタネ
ート、酢酸亜鉛、ジブチルスズラウレート、オクテン酸
亜鉛、ナフテン酸亜鉛などが挙げられる。前記のイミド
基含有ジカルボン酸は、あらかじめ合成したものを用い
てもよく、またジアミン、無水トリメリット酸等のイミ
ド基含有ジカルボン酸となる成分を、他の酸成分および
アルコール成分と同時に混合加熱してイミド化およびエ
ステル化を同時に行ってもよい。また、分子中にイミド
結合を有するポリエステル系樹脂の合成は、合成時の粘
度が高いため、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノール等のフェノール系溶媒の共存下で行うことが好ま
しい。
【0011】本発明に使用される安定化イソシアネート
(b)としては、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートおよびキシレノールから得られる化合物(日本
ポリウレタン工業社製ミリオネートMS−50)、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、脂肪族ポリ
オールおよびフェノール類から得られる化合物(日本ポ
リウレタン工業社製コロネート2503)、トリレンジ
イソシアネート、脂肪族ポリオールおよびフェノール類
から得られる化合物(バイエル社製ディスモジュールA
Pステーブル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートおよびトリレンジイソシアネートにトリス(2
ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを付加させ、その
遊離イソシアネート基をフェノール類でブロックして得
られるブロックイソシアネート樹脂等が挙げられる。
(b)としては、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートおよびキシレノールから得られる化合物(日本
ポリウレタン工業社製ミリオネートMS−50)、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、脂肪族ポリ
オールおよびフェノール類から得られる化合物(日本ポ
リウレタン工業社製コロネート2503)、トリレンジ
イソシアネート、脂肪族ポリオールおよびフェノール類
から得られる化合物(バイエル社製ディスモジュールA
Pステーブル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネートおよびトリレンジイソシアネートにトリス(2
ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを付加させ、その
遊離イソシアネート基をフェノール類でブロックして得
られるブロックイソシアネート樹脂等が挙げられる。
【0012】分子中にイミド結合を有するポリエステル
系樹脂(a)と、安定化イソシアネート(b)との配合
割合は、絶縁電線のはんだ付性と耐熱性の点から、ポリ
エステルイミド樹脂(a)100重量部に対して安定化
イソシアネート(b)が100〜1000重量部の範囲
が好ましく、150〜500重量部の範囲がより好まし
い。本発明の樹脂組成物は、必要に応じて有機金属化合
物を加えて溶剤に溶解し、常法により導体上に直接また
は他の絶縁塗膜とともに塗布し、焼付けて絶縁電線とさ
れる。有機金属化合物としては、脂肪族カルボン酸の亜
鉛、鉛、マンガン、錫等の金属塩などが挙げられ、これ
らは絶縁電線焼付け時の線速を向上させ、硬化時間の短
縮、硬化温度の低下およびはんだ付性の向上に効果があ
る。また、溶剤としては、例えばフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、セロソルブ類、カルビトール類、キ
シレン等が用いられる。
系樹脂(a)と、安定化イソシアネート(b)との配合
割合は、絶縁電線のはんだ付性と耐熱性の点から、ポリ
エステルイミド樹脂(a)100重量部に対して安定化
イソシアネート(b)が100〜1000重量部の範囲
が好ましく、150〜500重量部の範囲がより好まし
い。本発明の樹脂組成物は、必要に応じて有機金属化合
物を加えて溶剤に溶解し、常法により導体上に直接また
は他の絶縁塗膜とともに塗布し、焼付けて絶縁電線とさ
れる。有機金属化合物としては、脂肪族カルボン酸の亜
鉛、鉛、マンガン、錫等の金属塩などが挙げられ、これ
らは絶縁電線焼付け時の線速を向上させ、硬化時間の短
縮、硬化温度の低下およびはんだ付性の向上に効果があ
る。また、溶剤としては、例えばフェノール、クレゾー
ル、キシレノール、セロソルブ類、カルビトール類、キ
シレン等が用いられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、下記例中の%は重量%を意味する。 実施例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付き四つ口フラスコ
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
1,4−シクロヘキサンジメタノール72g(1.0当
量)、エチレングリコール64g(2.0当量)、グリ
セリン92g(3.0当量)、クレゾール217gおよ
びテトラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中
で170℃に昇温して60分反応させた。次いで、得ら
れた樹脂溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。
さらに、この溶液にクレゾール479gを加え不揮発分
50%のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られた
ポリエステルイミド樹脂溶液100gにコロネート25
03(日本ポリウレタン工業社製、安定化イソシアネー
ト化合物)125g、クレゾール210g、キシレン5
5gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の
樹脂組成物を得た。
明する。なお、下記例中の%は重量%を意味する。 実施例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付き四つ口フラスコ
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
1,4−シクロヘキサンジメタノール72g(1.0当
量)、エチレングリコール64g(2.0当量)、グリ
セリン92g(3.0当量)、クレゾール217gおよ
びテトラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中
で170℃に昇温して60分反応させた。次いで、得ら
れた樹脂溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。
さらに、この溶液にクレゾール479gを加え不揮発分
50%のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られた
ポリエステルイミド樹脂溶液100gにコロネート25
03(日本ポリウレタン工業社製、安定化イソシアネー
ト化合物)125g、クレゾール210g、キシレン5
5gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添加して本発明の
樹脂組成物を得た。
【0014】実施例2 温度計、攪拌機およびコンデンサ付き四つ口フラスコ
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
1,4−シクロヘキサンジメタノール216g(3.0
当量)、グリセリン92g(3.0当量)、クレゾール
276gおよびテトラブチルチタネート3.8gを入
れ、窒素気流中で170℃に昇温して60分反応させ
た。次いで、得られた樹脂溶液を210℃に昇温して3
時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾール500
gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド樹脂溶液
を得た。得られたポリエステルイミド樹脂溶液100g
にコロネート2503を125g、クレゾール210
g、キシレン55gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添
加して本発明の樹脂組成物を得た。
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
1,4−シクロヘキサンジメタノール216g(3.0
当量)、グリセリン92g(3.0当量)、クレゾール
276gおよびテトラブチルチタネート3.8gを入
れ、窒素気流中で170℃に昇温して60分反応させ
た。次いで、得られた樹脂溶液を210℃に昇温して3
時間反応させた。さらに、この溶液にクレゾール500
gを加え不揮発分50%のポリエステルイミド樹脂溶液
を得た。得られたポリエステルイミド樹脂溶液100g
にコロネート2503を125g、クレゾール210
g、キシレン55gおよびナフテン酸亜鉛1.5gを添
加して本発明の樹脂組成物を得た。
【0015】比較例1 温度計、攪拌機およびコンデンサ付き四つ口フラスコ
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
エチレングリコール93g(3.0当量)、グリセリン
92g(3.0当量)、クレゾール217gおよびテト
ラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中で17
0℃に昇温し60分反応させた。次いで、得られた樹脂
溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。さらに、
この溶液にクレゾール436gを加えて不揮発分50%
のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られたポリエ
ステルイミド樹脂溶液100gにコロネート2503を
125g、クレゾール210g、キシレン55gおよび
ナフテン酸亜鉛1.5gを添加して樹脂組成物を得た。
に、4,4′−ジアミノジフェニルメタン99g(1.
0当量)、無水トリメリット酸192g(2.0当
量)、テレフタル酸ジメチル291g(3.0当量)、
エチレングリコール93g(3.0当量)、グリセリン
92g(3.0当量)、クレゾール217gおよびテト
ラブチルチタネート3.8gを入れ、窒素気流中で17
0℃に昇温し60分反応させた。次いで、得られた樹脂
溶液を210℃に昇温して3時間反応させた。さらに、
この溶液にクレゾール436gを加えて不揮発分50%
のポリエステルイミド樹脂溶液を得た。得られたポリエ
ステルイミド樹脂溶液100gにコロネート2503を
125g、クレゾール210g、キシレン55gおよび
ナフテン酸亜鉛1.5gを添加して樹脂組成物を得た。
【0016】比較例2 汎用ポリウレタン絶縁電線用ワニスWD−437(日立
化成工業社製)を比較例2として用いた。
化成工業社製)を比較例2として用いた。
【0017】<試験例>実施例1、2および比較例1、
2で得られた樹脂組成物を用いて下記に示す方法により
細線での(1)絶縁電線の外観評価および(2)太線で
の絶縁電線の特性評価を行い、(1)の結果を表1に、
(2)の結果を表2に示した。 (1)細線での絶縁電線の外観評価 直径0.07mmの銅線に塗膜厚さを変えて下記条件で焼
付けし、外観を目視で観察した。 〔焼付け条件〕 焼付け炉:横型炉 炉温:入口/出口=330/380℃ 線速:240m/分 塗装方法:フェルト7回絞り
2で得られた樹脂組成物を用いて下記に示す方法により
細線での(1)絶縁電線の外観評価および(2)太線で
の絶縁電線の特性評価を行い、(1)の結果を表1に、
(2)の結果を表2に示した。 (1)細線での絶縁電線の外観評価 直径0.07mmの銅線に塗膜厚さを変えて下記条件で焼
付けし、外観を目視で観察した。 〔焼付け条件〕 焼付け炉:横型炉 炉温:入口/出口=330/380℃ 線速:240m/分 塗装方法:フェルト7回絞り
【0018】(2)太線での絶縁電線の特性評価 直径1.0mmの銅線に(1)と同様の条件で焼付けし、
各種特性をJIS C3003の5〜19に準じて測定
して評価した。なお、絶縁破壊電圧の熱劣化特性につい
ては、JIS C 3003に準じて作製した寄り合わ
せ電線を200℃の恒温槽に168時間放置後、絶縁破
壊電圧を測定した。
各種特性をJIS C3003の5〜19に準じて測定
して評価した。なお、絶縁破壊電圧の熱劣化特性につい
ては、JIS C 3003に準じて作製した寄り合わ
せ電線を200℃の恒温槽に168時間放置後、絶縁破
壊電圧を測定した。
【0019】
【表1】 表1の結果から、本発明の樹脂組成物は、塗膜厚を厚く
しても比較例1、2のものと比較して外観が良好である
ことが示される。
しても比較例1、2のものと比較して外観が良好である
ことが示される。
【0020】
【表2】 表2の結果から、本発明の樹脂組成物は太線に巻付けた
場合でも比較例1、2のものと比較して外観が良好であ
ることが示される。また、従来の汎用ウレタン絶縁電線
(比較例2)と比較し、可撓性、耐熱衝撃性、絶縁破壊
電圧の熱劣化特性、および耐軟化性に優れ、従来の耐熱
ウレタン絶縁電線(比較例1)と比較しても外観のみな
らず可撓性に優れ、他の特性にも低下が見られないこと
が示される。
場合でも比較例1、2のものと比較して外観が良好であ
ることが示される。また、従来の汎用ウレタン絶縁電線
(比較例2)と比較し、可撓性、耐熱衝撃性、絶縁破壊
電圧の熱劣化特性、および耐軟化性に優れ、従来の耐熱
ウレタン絶縁電線(比較例1)と比較しても外観のみな
らず可撓性に優れ、他の特性にも低下が見られないこと
が示される。
【0021】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物によれば、塗膜を厚
くても外観が良好で、耐熱性および耐熱衝撃製に優れ、
かつはんだ付性に優れた、細線から太線までの絶縁電線
を製造することができる。
くても外観が良好で、耐熱性および耐熱衝撃製に優れ、
かつはんだ付性に優れた、細線から太線までの絶縁電線
を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 3/30 E 7/34 A
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)シクロ環含有グリコールを5〜5
0当量%含むアルコール成分と、イミド基含有ジカルボ
ン酸を5〜50当量%含む酸成分とを加熱反応させて得
られるポリエステルイミド樹脂および(b)安定化イソ
シアネートを含んでなる樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の樹脂組成物を導体上に塗
布、焼付けてなる絶縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5313223A JPH07166054A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5313223A JPH07166054A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07166054A true JPH07166054A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18038598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5313223A Pending JPH07166054A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07166054A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0812941A (ja) * | 1994-06-30 | 1996-01-16 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | ポリエステルイミド絶縁塗料の製造方法 |
CN104178022A (zh) * | 2014-07-18 | 2014-12-03 | 上海晟然绝缘材料有限公司 | 一种高速机用耐热无孔漆包线绝缘漆的制备方法 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP5313223A patent/JPH07166054A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0812941A (ja) * | 1994-06-30 | 1996-01-16 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | ポリエステルイミド絶縁塗料の製造方法 |
CN104178022A (zh) * | 2014-07-18 | 2014-12-03 | 上海晟然绝缘材料有限公司 | 一种高速机用耐热无孔漆包线绝缘漆的制备方法 |
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