JPH071308B2 - 蛍光ガラス線量計 - Google Patents
蛍光ガラス線量計Info
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- JPH071308B2 JPH071308B2 JP4223191A JP4223191A JPH071308B2 JP H071308 B2 JPH071308 B2 JP H071308B2 JP 4223191 A JP4223191 A JP 4223191A JP 4223191 A JP4223191 A JP 4223191A JP H071308 B2 JPH071308 B2 JP H071308B2
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Description
等に利用される蛍光ガラス線量計に係わり、特に生体等
に影響を及ぼす複数種類の線量当量を直接測定する蛍光
ガラス線量計に関する。
を含有したリン酸塩ガラスからなる蛍光線量計用ガラス
素子が用いられている。このガラス素子は、放射線の被
ばくによって活性された後、波長300〜400nmの
紫外線で励起すると蛍光を発するが、このときの蛍光強
度は被ばく放射線量に比例することから、この蛍光強度
を検出することにより被ばく放射線量を測定できる。
量計は、種々の波長の放射線を透過するための各種のフ
ィルタと蛍光ガラス素子との組合わせにより、1cm線
量当量の個人被ばく線量について直接測定することが行
われ、しかも自由空間中の照射線量に関してエネルギー
に依存せずに測定することが求められていた。
に入ってから放射線防護関係法令が改正され、当該法令
によれば、個人被ばく線量の管理には、実効線量当量お
よび目の水晶体と皮膚以外の組織線量当量として1cm
線量当量、目の水晶体の組織線量当量として3mm線量
当量、皮膚の組織線量当量として70μm線量当量等で
求めることが規定されている。
て1cm線量当量の照射線量を測定することが実用化さ
れているものの、3mm線量当量および70μm線量当
量については直接測定するものが実用化されていなかっ
た。そこで、従来では、線量計で測定した1cm線量当
量と、他の測定器例えばγ線用スペクトルメータで測定
したエネルギー値とを用いて、1cm線量当量から換算
によって3mm線量当量および70μm線量当量を得る
ようにしている。
ギー域では、70μm線量当量が1cm線量当量よりも
高感度であり、このため実際に低エネルギーの放射線を
取扱う事業所等では70μm線量当量を直接測定できる
線量計の実現が要望されていた。
ので、1cm線量当量以外の線量当量,つまり3mm線
量当量、70μm線量当量をも直接測定でき、よって低
エネルギー放射線域の測定にも十分対処しうる蛍光ガラ
ス線量計を提供することを目的とする。
するために、光子エネルギーの放射線に対する透過率の
異なる少なくとも2種類の金属フィルタおよびプラスチ
ックフィルタ等の組合せからなるフィルタ群と、これら
フィルタと対面する位置に配置される1個または複数個
の蛍光ガラス素子とを有し、励起光によって前記蛍光ガ
ラス素子のフィルタに対面する側の面部から得られる蛍
光検出量とこの蛍光検出量に対する線量当量の変換係数
とを用いて複数種類の線量当量を求める蛍光ガラス線量
計である。
とにより、励起光によって蛍光ガラス素子の2つのフィ
ルタに対面する側の面部から得られるそれぞれの蛍光検
出量と予め定めた線量当量への換算係数とを用いて所定
の演算式(後記する(1)式および(2)式)に基づい
て1cm線量当量および70μm線量当量をを求め、さ
らにこれら2つの線量当量を用いて所定の演算式(後記
する(3)式)に基づいて3mm線量当量を求めること
により、他の測定器を用いることなく所要とする複数種
類の線量当量を直接測定するものである。
して説明する。図1ないし図3は蛍光ガラス素子とフィ
ルタとの関係を示す図であり、さらに詳細には図1は蛍
光ガラス素子とこの蛍光ガラス素子を支持する支持枠体
との関係を示す分解斜視図、図2は蛍光ガラス素子を支
持した支持枠体を収納するフィルタケースの断面図、図
3はフィルタケース内部の構成体の配置状態を示す断面
図である。
ス素子としては、例えば4個の蛍光ガラス素子または図
に示す如く4個の蛍光ガラス素子に相当する長さを有す
る1個の蛍光ガラス素子11が用いられ、この蛍光ガラ
ス素子11は1組の支持枠体12、13によって支持さ
れる。
一方の支持枠体12は、例えば4個の開口部14a〜1
4dが形成され、さらに蛍光ガラス素子11の蛍光出力
光路となる部分を除き枠体外周縁部から垂直方向に素子
保持用突起15、…が設けられ、これら素子保持用突起
15、…にて図示矢印方向から嵌め込む蛍光ガラス素子
11を支持する構成となっている。
1を支持する前記一方の支持枠体12を収納保持する役
割を有し、具体的には支持枠体12と同様に複数の開口
部16a〜16dが形成され、かつ、長手方向に対して
直交する方向の両端部を同一方向に向き合うように折り
曲げることによりコ字状部17、17が設けられ、さら
に前記開口部16a〜16dと対応する位置関係をもっ
て各コ字状17、17の面部に切欠部18a〜18dが
形成されている。また、支持枠体13の一端部には蛍光
ガラス素子11の種類や作業者のIDコードを光学的に
読み取るための番号孔19が設けられている。
を支持する1組の支持枠体12、13は、図2に示す形
状のプラスチック製フィルタケース20に収納される。
このフィルタケース20は、図示右側から図示左側に順
次すずフィルタ21a、アルミニウムフィルタ21b、
プラスチックフィルタ21c,21dが配置されてい
る。従って、かかる1組の支持枠体12、13を収納し
たフィルタケース20を、各フイルタに跨がって切断し
たとき、図3に示すような断面となっている。
って被ばくされた蛍光ガラス線量計から被ばく線量を読
み取る場合には、フィルタケース20から1組の支持枠
体12、13を取り出した後、各フィルタ21a〜21
dに対面する蛍光ガラス素子11の各面部が読取装置
側,つまり光電子増倍管31側を臨むように蛍光検出位
置に設置される。しかる後、図4に示すように励起紫外
線をダイアフラム30aを通して蛍光ガラス素子11に
入射し、このとき蛍光ガラス素子11の幅広面側から発
生する蛍光をダイアフラム30bを通して前記光電子増
倍管31で検出する構成となっている。
用いて個人被ばく線量としての1cm線量当量、3mm
線量当量および70μm線量当量を求める例について説
明する。今、本発明に係わる蛍光ガラス線量計に関し、
実際の測定状態を模擬してその性能を評価すべく、ファ
ントム上に蛍光ガラス線量計を設置した後、γ線、X線
の各光子エネルギーを同じ照射線量で蛍光ガラス線量計
に照射して被ばくさせ、しかる後、励起紫外線を入射し
て励起したとき、蛍光ガラス素子11の各フィルタ21
a〜21dに対面する位置の面部から、図5に示すよう
な蛍光検出量の相対蛍光強度を測定することができる。
なお、同図においてAはすずフィルタ21a、Bはアル
ミニウムフィルタ21b、Cはプラスチックフィルタ2
1c,21dの各々に対面する蛍光ガラス素子11の面
部から得られた蛍光検出量である。すなわち、図5は各
光子エネルギーに対する蛍光検出量の相対蛍光強度の曲
線である。
照射線量から現在の線量当量に換算したときの換算係数
は既に周知の如く図6で示す通りとなっている。そこ
で、本蛍光ガラス線量計を用いて1cm線量当量、3m
m線量当量および70μm線量当量を求める場合、予め
メモリ等にγ線、X線の各照射エネルギーについて、図
6に示すような1cm線量当量、3mm線量当量および
70μm線量当量への換算係数を記憶しておくものとす
る。
線量当量H(1cm)を求める場合、すずフィルタ21
aおよびアルミニウムフィルタ21bと対面する蛍光ガ
ラス素子11の2ヶ所の面部より測定される蛍光検出量
をそれぞれR1、R2とすれば、下記の演算式から求め
ることができる。
にある。fは蛍光検出量から線量当量への変換係数であ
る。よって、1cm線量当量H(1cm)は、蛍光検出
量R1、R2に最適な分率を用いて加算した後、線量当
量変換係数を乗じて求めるものである。
フィルタ21aとプラスチックフィルタ21cまたは2
1dに対面する蛍光ガラス素子11の2ヶ所の面部より
測定される蛍光検出量をR1、R4とすれば、同様にR
1、R4に最適な分率を用いて加算し、かつ、線量当量
変換係数を乗ずることにより、 H(70μm)=f・{r・R1+(1−r)R2} ……(2) なる演算式で求めることができる。
図6から明らかなように1cm線量当量と70μm線量
当量との間に位置して変化することから、次式に基づい
て求めれば近似値として得ることができる。
て求めた各線量当量について各光子エネルギーに対して
プロットしていけば、ほぼ図6に示すような曲線に近似
する曲線を得ることができる。
ば、蛍光ガラス素子11における2つのフィルタの対面
する方向での蛍光検出量を測定した後、これら2つの蛍
光検出量と線量当量変換係数とを用いて所定の演算を行
うことにより、1cm線量当量および70μm線量当量
を求めることができ、さらに、1cm線量当量と70μ
m線量当量とを用いて所定の演算式を用いて演算すれ
ば、3mm線量当量を求めることができる。よって、特
別に他の測定器等によるエネルギー情報を必要とせず
に、1つの蛍光ガラス線量計を用いて1cm線量当量、
3mm線量当量および70μm線量当量に関する個人被
ばく線量を直接、かつ、容易に測定でき、低エネルギー
域の環境下でも70μm線量当量を直接測定でき、個人
被ばく線量の管理を適切に行うことができる。
a、アルミニウムフィルタ21bおよびプラスチックフ
ィルタ21c、21dを用いたが、他の材質のフィルタ
を用いて実現してもよい。その他、本発明はその要旨を
逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
数種類の線量当量を直接測定でき、しかも低エネルギー
の放射線域の線量当量をも確実に測定でき、個人被ばく
線量の管理に適切に行える蛍光ガラス線量計を提供でき
る。
ス素子と支持枠体との関係を示す分解斜視図。
るフィルタケースの断面図。
方向の相対的な位置関係を示す図。
各フィルタに対面する位置での相対蛍光強度の曲線図。
cm、3mm、70μm線量当量への換算係数の曲線
図。
〜14d、16a〜16d…開口部、18a〜18d…
切欠部、20…フィルタケース、21a…すずフィル
タ、21b…アルミニウムフィルタ、21c,21d…
プラスチックフィルタ。
Claims (2)
- 【請求項1】 光子エネルギーの放射線に対する透過率
の異なる少なくとも2種類の金属フィルタおよびプラス
チックフィルタ等の組合せからなるフィルタ群と、これ
らフィルタと対面する位置に配置される1個または複数
個の蛍光ガラス素子とを有し、励起光によって前記蛍光
ガラス素子のフィルタに対面する側の面部から得られる
蛍光検出量とこの蛍光検出量に対する線量当量の変換係
数とを用いて複数種類の線量当量を求めることを特徴と
する蛍光ガラス線量計。 - 【請求項2】 複数種類の線量当量は、γ線およびX線
の1cm線量当量、3mm線量当量、70μm線量当量
であることを特徴とする請求項1記載の蛍光ガラス線量
計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223191A JPH071308B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 蛍光ガラス線量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4223191A JPH071308B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 蛍光ガラス線量計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052078A JPH052078A (ja) | 1993-01-08 |
JPH071308B2 true JPH071308B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=12630260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4223191A Expired - Lifetime JPH071308B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 蛍光ガラス線量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH071308B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014202689A (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-27 | Agcテクノグラス株式会社 | 蛍光ガラス線量計測定装置、蛍光ガラス線量計測定装置の校正方法 |
CN117042884A (zh) * | 2021-03-31 | 2023-11-10 | 富士胶片株式会社 | 粉碎方法、高分子嵌段物制造方法及粉碎装置 |
-
1991
- 1991-02-15 JP JP4223191A patent/JPH071308B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH052078A (ja) | 1993-01-08 |
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