[go: up one dir, main page]

JPH07102301B2 - オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器 - Google Patents

オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器

Info

Publication number
JPH07102301B2
JPH07102301B2 JP1322374A JP32237489A JPH07102301B2 JP H07102301 B2 JPH07102301 B2 JP H07102301B2 JP 1322374 A JP1322374 A JP 1322374A JP 32237489 A JP32237489 A JP 32237489A JP H07102301 B2 JPH07102301 B2 JP H07102301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
carrier
catalyst filter
catalyst
substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1322374A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03181320A (ja
Inventor
雅文 吉本
忠夫 仲辻
哲男 達
一彦 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakai Chemical Industry Co Ltd filed Critical Sakai Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP1322374A priority Critical patent/JPH07102301B2/ja
Priority to DE69019228T priority patent/DE69019228T2/de
Priority to US07/525,597 priority patent/US5160586A/en
Priority to EP90305507A priority patent/EP0398765B1/en
Publication of JPH03181320A publication Critical patent/JPH03181320A/ja
Priority to US07/827,388 priority patent/US5232882A/en
Publication of JPH07102301B2 publication Critical patent/JPH07102301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工場などから排出される廃液や排ガス等の中
に含まれるオゾンを分解するためのオゾン分解用触媒フ
ィルターおよびオゾン分解器に関する。
〔従来の技術〕
空気や、水の中に含まれるオゾンは不快臭を発し、喉
や、肺の粘膜を刺激するなど、健康に悪影響を与えるた
め、環境衛生上の見地から、これを除去することが行わ
れている。
従来のオゾンの除去方法としては、活性炭、ゼオライト
等の多孔性物質を用いる吸着法、MnO2等の触媒を用いる
酸化分解法などがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来のオゾンの除去方法は、いずれ
も満足し得るものではなかった。
すなわち、吸着法では、吸着剤が飽和するたびに再生ま
たは交換を要するので、メンテナンスに多大の労力と費
用を要した。
また、酸化分解法では、吸着法の場合のような問題はな
いものの、既存のオゾン分解用触媒では十分にオゾンを
酸化分解することができなかったり、或いは、高負荷条
件下(高濃度、高SV)において触媒が劣化するという問
題があった。
これらの問題を解消するための一策として、オゾン含有
ガスの温度を上げることが考えられるが、昇温のために
多大の費用を要し処理コストが高くなってしまうので、
実用的な解決策とは言い難い。
本発明は以上の事情に鑑みなされたものであって、その
目的とするところは、高負荷条件下(高濃度、高SV)に
おいても大きな反応速度でオゾンを酸化分解することが
でき、しかも経済的なオゾン分解用触媒フィルターおよ
びオゾン分解器を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための本発明に係るオゾン分解用触
媒フィルターは、オゾン含有ガスまたは液体を通流させ
るための複数の流路が設けられた、導電性の発熱抵抗物
質を含有してなる担体の前記流路を形成する面に、オゾ
ン分解用の触媒活性物質を担持させてなるオゾン分解用
触媒フィルターであって、前記触媒活性物質が10〜200
μmの厚みに担持されているものであり、また本発明に
係るオゾン分解器は、上記オゾン分解用触媒フィルター
に、前記発熱抵抗物質に通電するための電極が設けられ
てなる。
本発明における担体は、押出成形法、抄紙法等の従来公
知の手段により導電性の発熱抵抗物質を含有させて作製
される。
かかる導電性の発熱抵抗物質としては、通電により発熱
する抵抗物質であれば特に制限されず、例えばグラファ
イト、カーボンファイバー、炭化ケイ素、銀、ニッケル
クロム合金、クロムアルミニウム合金、ステンレス粉な
どを用いることができる。その形状は、特に制限される
ものではなく、粉体、ウイスカー状、短繊維等の種々の
形状のものを用いることができる。
発熱抵抗物質の発熱温度は、30℃以上が好ましく、40℃
以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。発熱
温度が30℃を下回ると、オゾンが触媒と反応し、生成す
る高原子価酸化物が分解されず、触媒中に酸素が蓄積す
るので、分解サイクル速度が徐々に低下し、その結果分
解反応速度(分解活性)が低下するため、好ましくな
い。
発熱抵抗物質の含有量は、該発熱抵抗物質の種類および
製造方法により異なるが、押出成形法による場合は、約
70〜30%の範囲が好ましい。70%を越えると、押出材料
の可塑性が損なわれ押出が不可能となり、また30%未満
であると、抵抗値が極めて大きくなり絶縁体に近くなっ
て電流が流れ難くなり、その結果触媒活性物質を加熱す
るのに必要とされる充分な発熱が得られない。
なお、必要に応じて、その他にアビセル、ポリオレフィ
ン樹脂、ナイロン樹脂粉などを細孔付与剤として配合し
てもよい。
担体の形状は、オゾン含有ガスまたは液体を通流させる
ための複数の流路が設けられたものであれば特に制限さ
れず、例えば第3図に示すようなハニカム状、第4図に
示すようなコルゲート状、第5図に示すような複数の平
板を所定寸法離隔して平行に配した形状など、種々の形
状とすることができる。なお、第6図は第3図に示した
ハニカム状担体の流路近傍を拡大して示したものであ
る。
押出成形法によりハニカム状担体などを製造する場合
は、例えば成形材料として、Al2O3、SiO2、Al2O3−Si
O2、TiO2、クレー、ZrO2等の無機粉を、また成形助剤と
して、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンオキサイド等の有機材料を、
さらに発熱抵抗物質として、上記例示のものを用いるこ
とができる。
ハニカム状担体における流路の断面形状は、特に限定さ
れるものではなく、第3図および第6図に示した四角形
のほか、必要に応じて六角形、三角形等の任意の形状に
することが可能である。
また、ハニカム状担体の壁厚(第6図におけるt)は約
0.1〜1.0mm程度、ピッチ(第6図におけるp)は約1.0
〜7.0mm程度が適当である。
次に、抄紙法により担体を製造する場合について説明す
る。
抄紙法における抄紙材料としては、セラミックファイバ
ー、ガラスファイバー、カーボンファイバー、アルミナ
ファイバー等の無機繊維、または親水性で水中分散性の
良い、例えばレーヨン、セルロース繊維(パルプ)など
が用いて最適である。その他、ビニロン、アクリル、ポ
リエステル繊維などの有機繊維を用いることもできる。
これらの抄紙材料は、1種単独で用いてもよく、必要に
応じて2種以上併用してもよい。
すなわち、例えばオゾン負荷が大きいため触媒加熱温度
を高くする必要がある場合にあっては、耐熱性の高い抄
紙材料を用いる必要があり、かかる場合には無機繊維を
多く使用して抄造した紙を用いることが好ましい。この
場合の好適な抄紙材料の配合比は、通常無機繊維80〜96
重量%(以下、「%」と略記する)、有機繊維2〜10
%、有機結合剤2〜10%である。なお、有機物が多いほ
ど、抄紙および焼成前の成形加工は容易になるが、仕上
品たる担体に強度不足が生じ易いので、有機物総量を15
%以内に押さえることが望ましい。
なお、上記有機結合剤は、繊維の分散性を高めるととも
に、繊維相互を接着して焼成前の紙力を大きくするため
に用いられるものである。かかる有機結合剤としては、
繊維状のポリビニルアルコール樹脂が抄造時の歩留まり
が良く最適である。その他、有機結合剤として、アクリ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン、酢酸ビニル樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、CMC(カルボキシメチル
セルロース)、デンプンなども、水溶液、エマルジョ
ン、粉末、繊維などの形態で用いることができる。
抄紙法による場合においても、以上の他に先に例示した
ところの発熱抵抗物質が配合される。この発熱抵抗物質
の紙中への配合量は30〜50%とすることが好ましい。30
%未満の場合、抵抗が大きくなり、また50%を越えた場
合、抄造が極めて難しくなる。なお、発熱抵抗物質の配
合は、抄紙段階で行ってもよく、また抄紙法により担体
を製造した後で、該担体に発熱抵抗物質を含浸担持させ
てこれに導電性を付与するようにしてもよい。
抄紙法においては、先ず上記抄紙材料を、常法により0.
1〜0.3%程度の濃度のスラリーとする。次いで、このス
ラリーを長網式または丸網式等の抄紙機にて、厚さ0.15
〜0.50mm、密度0.2〜0.4g/cm3(いずれも乾燥後の値)
の紙に抄造した後で、必要に応じて触媒担体としてより
好ましい適宜の形状、例えばコルゲート状などに成形加
工する。この成形工程では、例えば段ボール製造用のコ
ルゲート加工機を用いて、任意の波高および波間隔の波
形を付与したりすることが行い得る。もっとも、平板状
のままで担体として用いる場合においては、かかる加工
は必要とされない。なお、紙の成形加工は、接着や穿孔
など曲げを伴わないものであれば最終製品について行う
こともできるが、波状に型付けするような曲げ加工はこ
の段階で行っておく必要がある。
加工形状は波状以外にも任意に選ぶことができる。ま
た、波状とする場合でも、その波形は正弦波状に限定さ
れるものではなく、矩形状、鋸歯状など、適宜の形状と
することができる。
本発明に係るオゾン分解用触媒フィルターは、以上の如
くして得られた導電性の担体に、触媒活性物質を担持さ
せて作製される。
本発明にお触媒活性物質としては、従来公知の種々のオ
ゾン分解用触媒、例えばMnO2、MoO3、CuO、Fe2O3、Ag
2O、NiO、Co3O4、WO3、V2O5、MoO3、SnO2、Pt、Pdなど
を用いることができる。これらのオゾン分解用触媒は、
1種単独で用いてもよく、必要に応じて2種以上併用し
てもよい。
その他、本出願人が先に出願した、MnO2−TiO2、MnO2
アルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属酸化物、酸
化物生成エンタルピーが100Kcal/g酸素原子以下の金属
を担持したゼオライト触媒などを用いることも可能であ
る(特願昭63−277090、特願平1−55796号、特願平1
−57259、特願平1−35304、特願平1−41330号)。
この場合、担体の触媒担持性を良好にするために導電性
の担体の細孔容積量は0.2cc/g以上であることが好まし
い。
担体への触媒活性物質の担持は、例えば次に示す如き含
浸法や、ウオッシュコート法を用いて行うことができ
る。
(含浸法) 触媒活性物質前駆体を含有する溶液中に、オゾン含有ガ
スまたは液体の通流方向に沿って複数の流路が設けられ
た、導電性の発熱抵抗物質を含有する担体を浸漬して該
溶液を該成形体に含浸し、過剰の溶液を除去した後に乾
燥し、焼成などの手段によって前駆体を活性物質となす
ことによってオゾン分解用触媒フィルターを得る方法で
ある。
この方法においては、触媒活性物質の量はオゾン分解用
触媒フィルターの前重量基準で、5%以上が好ましい。
5%未満では充分な分解活性が得られないからである。
もっとも、通常の方法では、30%を越える量の触媒活性
物質を担持させることは困難である。
(ウオッシュコート法) 触媒活性物質を含有するスラリー中に前記同様の担体を
浸漬し、次いで過剰スラリーを除去した後乾燥すること
によってオゾン分解用触媒フィルターを得る方法であ
る。
この方法における担体の触媒担持量は、担持される触媒
が例えば平均細孔径300〜400Å、単位重量あたりの細孔
容積量0.26〜0.29ml/gのとき、0.05〜0.5g/ccであるこ
とが好ましい。0.05g/cc未満の場合、触媒効果が不十分
で所望のオゾン分解率が得られず、0.5g/ccを越えた場
合、触媒の担持が極めて不均一で、担持量に相応した触
媒効果が得られない。しかし、これらの値は、担持され
た触媒の細孔構造によっても多少異なる。
本発明に係るオゾン分解用触媒フィルター及びオゾン分
解器の触媒活性物質の厚み(以下、「被覆厚」という)
は、10〜200μmである。被覆厚を10μmより薄くした
場合、単位容積当たりのオゾン分解効率が低くなってし
まい、また被覆厚を200μmより厚くしても、オゾン分
解速度は大きくならない。
その他、被覆厚を200μmを越えて厚くすると、下記
(1)〜(3)に示す如き問題が生じる傾向がある。
(1)圧損が大きくなり、送風に多大の動力および費用
を要し経済的でない。
(2)触媒活性物質による担体の被覆が不均一になるた
め、ガス流路が不均一になり、その結果、担体に担持さ
れた触媒への反応物質の気相拡散の有効係数が次第に低
下して、被覆量を多くしたにもかかわらず、容積あたり
の活性度が低下してしまう。
(3)一度担持された触媒活性物質の剥離量が増加し、
周囲の環境がひどく汚染される。
本発明においては、触媒活性物質とともに、さらに必要
に応じて繊維状物質を担体に担持させてもよい。
この場合の繊維状物質としては、耐オゾン性を有し、担
体に担持させることが容易であるものであればよく、例
えばムライト質のセラミックファイバー、CもしくはE
ガラスなどのガラスファイバー、ステンレスファイバー
などのL/Dの大きな繊維状物質あるいはチタン酸カリ、
炭化珪素ウィスカーなどのようなL/Dの小さな繊維状物
質などが挙げられる。なお、担体への担持、機械的オゾ
ン分解、および触媒活性物質と繊維状物質とのオゾン分
解相乗作用の点から、繊維直径は0.1〜20μm、L/Dは担
体に担持された状態で10〜1000が好ましい。この範囲を
逸脱すると担体への担持が困難となり、機械的オゾン分
解効果が低下し触媒活性物質と繊維状物質とのオゾン分
解相乗作用が低下する。
上記繊維状物質は、担持物質全重量を基準として2〜20
%の割合で配合するのが好ましい。2%未満であると繊
維状物質の添加効果が充分に発揮されず、20%を越える
と担体に担持させることが極めて難しくなったり、担持
が不均一になったり、担持された触媒が有効に触媒機能
を発揮しなくなったりする。
本発明に係るオゾン分解器は、上記オゾン分解用触媒フ
ィルターに、さらに電極が装着されてなる。
この場合の電極は、発熱抵抗物質に通電し得るものであ
ればよく、銅、ステンレス、アルミニウム、活性炭等の
従来公知の材料からなる電極を用いることができ、その
形状も板状、円柱状、筒状、線状など、用いる担体の形
状に合わせて種々の形状とすることができる。
以下、本発明に係るオゾン分解器を用いてオゾン分解処
理を行う方法を、ハニカム状のオゾン分解用触媒フィル
ターを組み込んだオゾン分解器を用いる場合を一例にし
て、図を参照しつつ説明する。
第1図は本発明に係るオゾン分解器1の一例を示し、同
図において、オゾン分解器1は、オゾン含有ガスまたは
液体の少なくとも通流方向に沿って貫通した複数の流路
14を有する導電性のオゾン分解用触媒フィルターおよび
電極板12、12から構成されている。
オゾン分解用触媒フィルターは、発熱抵抗物質を含有す
る直方体状のハニカム状担体11に、触媒活性物質が流路
14の表面に担持されてなる。
オゾン分解用触媒フィルターの両側面には、厚み0.1〜
0.2mm程度の銅や、ステンレスなどからなる電極板12、1
2がハニカム状担体11に密着して設けられている。
以上の如き構成のオゾン分解器1を用いてオゾン分解を
行うには、両電極板12、12に導電線(リード線)13,13
を接続して発熱抵抗物質を含有するハニカム状担体11内
に通電する一方、ハニカム状担体11内にオゾン含有ガス
または液体を両電極板12、12の板面と平行方向(図中、
矢符で示す方向)通流させる。
そうすると、通電により発熱した発熱抵抗物質が触媒活
性物質を加熱してその触媒活性を高め、その結果オゾン
含有ガスまたは液体中に含まれるオゾンが効率よく分解
される。
なお、第2図に示す如く、上記オゾン分解器1を周囲と
絶縁すべく、電気絶縁性の高いケーシング21内に収容し
てもよい。
かかるオゾン分解器のオゾン分解率は、同一温度、同一
オゾン濃度の条件下ではAVによって規定されるが、使用
した担体の空孔の大きさや触媒活性物質の担持状態等に
よっても若干変化する。
〔作用〕
本発明において、オゾン分解用触媒フィルターに設けら
れた電極に導電線を接続して、発熱抵抗物質に通電する
と、該発熱抵抗物質が発熱し、これによって触媒活性物
質が加熱されてその活性度が高められる。この状態でオ
ゾン含有ガスまたは液体を担体の流路に通流させると、
オゾンの分解が効率よく行われる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではな
く、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実
施することが可能なものである。
I.オゾン分解用触媒フィルターの作製 (実施例1) 比表面積58m2/g、平均粒子径17μmのアナタース型酸化
チタン2kgとグラファイト粉末600g(中越黒鉛工業所製
合成黒鉛G−6S)とメチルセルロース(信越化学製、商
品名「Hi−メトローズ」)60gと水とを充分に混練し
た。
次いで、得られた混練物を、ピッチが1.3mm、壁厚が0.2
mmのハニカム成形用ダイスを装着した押出機にて押出
し、このようにして得られた成形体を通風乾燥後、さら
に100℃で18時間乾燥し、その後450℃で3時間焼成して
導電性のハニカム状担体を得た。
得られたハニカム状担体の細孔容積量および平均細孔径
は、それぞれ0.33cc/g、185Åであった。
次に、比表面積32m2/g、平均粒子径30μmのMnO2−Ag2O
−TiO2(MnO2:70%、Ag2O:10%、TiO2:20%)100gとシ
リカゲル(日産化学社製、商品名「スノーテックス
O」)80mlとを混合し、さらにこれにアルミナビーズ15
0mlを加えて30分間湿式粉砕してスラリーを得た。
このスラリー中に、前記したハニカム成形体を浸漬し、
エアブローにて過剰スラリーを除去した後、50℃で18時
間乾燥して、オゾン分解用触媒フィルターを作製した。
乾燥後、得られたオゾン分解用触媒フィルターの単位容
積あたりの触媒活性物質担持量を重量測定法により、ま
た触媒の担体被覆厚をコート層を剥離しその厚みを走査
型電子顕微鏡により目視にてそれぞれ測定したところ、
それぞれ0.21g/ccおよび63μmであった。なお、上記触
媒の担体被覆厚は50箇所における被覆厚測定値の平均値
として求めたものである。
(実施例2) 実施例1と同様にしてハニカム状担体を得、これを酢酸
マンガン水溶液(MnO2として300g/)中に浸漬し、過
剰溶液をエアブローにて除去した後、さらに80℃で通風
乾燥した。次いで、100℃で18時間乾燥し、その後450℃
で3時間焼成してオゾン分解用触媒フィルターを作製し
た。
このオゾン分解用触媒フィルター中のMnO2含有率は9.1
%であった。また、その流路壁面における触媒活性物質
の分布をEPMAを用いて測定したところ触媒活性物質は壁
面より60μm以内に大部分が存在していた。
(実施例3) アルミナシリカ系セラミック繊維(太さ2.6〜3.0μm、
長さ5〜30mm、ニチアス社製、商品名「ファインフレッ
クス」)70重量部(以下、「部」と略記する)、レーヨ
ン繊維(太さ1.5デニール、長さ5mm)5部、カーボンフ
ァイバー(関西タール社製、商品コード「S−231」)3
5部および有機結合剤としての繊維状ポリビニルアルコ
ール樹脂5部を配合し、これを340倍量の水に分散させ
た後、丸網式抄紙機にて常法により抄造し、得られた紙
を段ボール加工機により180℃でコルゲート加工した
(波高2.2mm)。
次いで、これにエチルシリケート(シリカ固形分40%)
8.0部、エチルアルコール13部、水6部および5%の塩
酸1部からなる混合液を、SiO2として100g/紙100gの割
合で吹付け、3時間湿空中に放置した後乾燥し、その後
450℃の酸化性雰囲気下で焼成して、有機物を焼去し、
コルゲート状担体を得た。
このコルゲート状担体の細孔容積量および平均細孔径
は、それぞれ0.71cc/g、2362Åであった。
上記コルゲート状担体を、実施例1と同様にして作製し
たスラリー中に浸漬し、次いで過剰スラリーを除去した
後通風乾燥した。この操作を2回繰り返した後、100℃
で18時間乾燥してオゾン分解用触媒フィルターを作製し
た。
このオゾン分解用触媒フィルターの触媒活性物質担持量
および触媒の担体被覆厚を実施例1と同様にして測定し
たところ、それぞれ0.34g/cc及び156μmであった。
II.オゾン分解器の作製 実施例1〜3で得た各オゾン分解用触媒フィルターを、
縦30mm×横30mm×厚み20mmの直方体にカットし、この相
対向する両側面にステンレス(SUS304)電極を取り付
け、通電してその抵抗値を測定したところ、それぞれ93
Ω、91Ω、258Ωであった。
次いで、これらをそれぞれ電気絶縁性のケーシング21内
に収容してオゾン分解器を作製した。
III.オゾン分解試験 上記IIで得た各オゾン分解器についてオゾン分解試験を
行った。すなわち、エアーをオゾン発生器に通じてこれ
に所定濃度のオゾンを含有させた後、オゾン分解器に導
入し、オゾン分解器を通過したエアー中のオゾン濃度を
オゾン分析計にて測定し、次式によりオゾン分解率を求
めた。
(C1−C2)/C1×100 ただし、 C1……オゾン分解器の入口でのオゾン濃度 C2……オゾン分解器の出口でのオゾン濃度 その結果を次表に示す。このとき、オゾン分解器内のハ
ニカム成形体には電流を通じて次表に示す温度に加熱し
た。その他の反応条件は次表に示す通りである。なお、
触媒層の温度およびガス出口温度はそれぞれ測温低抗体
により測定した。
表より、発熱抵抗物質への通電により担体が高温になる
ほど、オゾン分解率が高く、その効果が長時間にわたっ
て持続していることが分かる。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明したように、本発明に係るオゾン分解
用触媒フィルターおよびオゾン分解器は、高負荷条件下
(高濃度、高SV)においても大きな反応速度でオゾンを
酸化分解することができ、しかもオゾン含有ガスまたは
液体自体を昇温させるものではないため経済的である
等、本発明は優れた特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係るオゾン分解器の斜視
図であり、第3図〜第5図は本発明における担体の斜視
図であり、第6図は第3図に示したハニカム状担体の流
路近傍の部分拡大図である。 1……オゾン分解器、11……担体、12……電極板(電
極)、13……導電線、14……流路、21……ケーシング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 一彦 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−8414(JP,A) 特開 平2−284628(JP,A) 特開 平2−298317(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オゾン含有ガスまたは液体を通流させるた
    めの複数の流路が設けられた、導電性の発熱抵抗物質を
    含有してなる担体の前記流路を形成する面に、オゾン分
    解用の触媒活性物質を担持させてなるオゾン分解用触媒
    フィルターであって、前記触媒活性物質が10〜200μm
    の厚みに担持されていることを特徴とするオゾン分解用
    触媒フィルター。
  2. 【請求項2】請求項1記載のオゾン分解用触媒フィルタ
    ーに、前記発熱抵抗物質に通電するための電極が設けら
    れてなるオゾン分解器。
  3. 【請求項3】請求項2記載のオゾン分解器がさらに電気
    絶縁性のケーシング内に収容されてなるオゾン分解器。
JP1322374A 1989-05-19 1989-12-12 オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器 Expired - Fee Related JPH07102301B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1322374A JPH07102301B2 (ja) 1989-12-12 1989-12-12 オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器
DE69019228T DE69019228T2 (de) 1989-05-19 1990-05-21 Ozonspaltung.
US07/525,597 US5160586A (en) 1989-05-19 1990-05-21 Ozone decomposing reactor
EP90305507A EP0398765B1 (en) 1989-05-19 1990-05-21 Ozone decomposition
US07/827,388 US5232882A (en) 1989-05-19 1992-01-29 Ozone decomposing reactor regeneration

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1322374A JPH07102301B2 (ja) 1989-12-12 1989-12-12 オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03181320A JPH03181320A (ja) 1991-08-07
JPH07102301B2 true JPH07102301B2 (ja) 1995-11-08

Family

ID=18142934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1322374A Expired - Fee Related JPH07102301B2 (ja) 1989-05-19 1989-12-12 オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07102301B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6598730B2 (ja) * 2016-05-12 2019-10-30 東芝三菱電機産業システム株式会社 放電式オゾン分解装置
KR102473318B1 (ko) * 2020-09-15 2022-12-02 주식회사 캐스트 오존 분해 장치

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0732863B2 (ja) * 1989-04-26 1995-04-12 株式会社日本触媒 コロナ放電器の廃オゾン処理方法
JPH0738936B2 (ja) * 1989-05-11 1995-05-01 株式会社日本触媒 オゾン分解方法
JPH038414A (ja) * 1989-06-06 1991-01-16 Sakai Chem Ind Co Ltd 触媒再生方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03181320A (ja) 1991-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5232882A (en) Ozone decomposing reactor regeneration
US5160586A (en) Ozone decomposing reactor
US5158654A (en) Ozone decomposing reactor and regeneration thereof
JP5801681B2 (ja) ハニカム触媒体、及び、ハニカム触媒体の製造方法
EP1840938A1 (en) Plasma reactor
EP0399302B1 (en) Process for the purification of a gas using an electrically heated MnO2 catalyst
JPH06254413A (ja) 乱流穴を有するハニカム体
JP5140243B2 (ja) 触媒用基材、触媒およびそれらの製造方法
JP4808222B2 (ja) プラズマ放電用電極装置
JPH05293385A (ja) 触媒構造体およびその製造方法
JPH07102301B2 (ja) オゾン分解用触媒フィルターおよびオゾン分解器
JPH03154636A (ja) 脱臭触媒
WO2001019515A1 (en) Catalyst with discharge electrode or carrier
JPH0466714A (ja) 触媒コンバーターの操作方法
JPH10290933A (ja) 脱臭触媒及びそれを用いた脱臭フィルター及びそれを用いた脱臭器
JPH11114048A (ja) 空気浄化装置
JP3460290B2 (ja) ハニカム脱臭材
JP2644552B2 (ja) ハニカム状積層体
JP4696231B2 (ja) 触媒フィルタの製造方法
JP2836135B2 (ja) 触媒機能材の製造方法
JPH0352625A (ja) 脱臭方法
JPH038414A (ja) 触媒再生方法
JPH10290921A (ja) 脱臭触媒フィルター及びこれを用いた脱臭器
JPH1085614A (ja) 金属担持触媒の製造方法
JP3606113B2 (ja) 生ごみ乾燥処理機

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees