JPH0692788B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
内燃機関の制御装置Info
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- JPH0692788B2 JPH0692788B2 JP60194878A JP19487885A JPH0692788B2 JP H0692788 B2 JPH0692788 B2 JP H0692788B2 JP 60194878 A JP60194878 A JP 60194878A JP 19487885 A JP19487885 A JP 19487885A JP H0692788 B2 JPH0692788 B2 JP H0692788B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に点火時期
を制御する制御装置に関する。
を制御する制御装置に関する。
従来、内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御装置
として、例えば機関の筒内圧力を検出する筒内圧センサ
(燃焼圧力振動センサ)を気筒別に備え、この筒内圧セ
ンサの検出信号からノツキング振動周波帯域の信号成分
を分離抽出して、この抽出信号を内燃機関の爆発行程で
積分し、この積分値が予め定めた目標値になるように点
火時期を補正制御するものがある(特開昭59−114431号
公報参照)。
として、例えば機関の筒内圧力を検出する筒内圧センサ
(燃焼圧力振動センサ)を気筒別に備え、この筒内圧セ
ンサの検出信号からノツキング振動周波帯域の信号成分
を分離抽出して、この抽出信号を内燃機関の爆発行程で
積分し、この積分値が予め定めた目標値になるように点
火時期を補正制御するものがある(特開昭59−114431号
公報参照)。
つまり、機関において爆発行程におけるノツキング振動
周波帯域の振動成分はノツキングの発生により増え、ま
たノツキング強度が強い程振動が激しい。
周波帯域の振動成分はノツキングの発生により増え、ま
たノツキング強度が強い程振動が激しい。
そこで、機関の筒内圧力からノツキング振動周波帯域の
成分を分離抽出し、爆発行程で積分してノツキング強度
に対応した積分値を検出し、この積分値が予め定めた目
標値を越える頻度が一定になるように、点火時期を制御
して内燃機関の出力を低下することなくノツキングを回
避するようにしている。
成分を分離抽出し、爆発行程で積分してノツキング強度
に対応した積分値を検出し、この積分値が予め定めた目
標値を越える頻度が一定になるように、点火時期を制御
して内燃機関の出力を低下することなくノツキングを回
避するようにしている。
しかしながら、このような内燃機関の制御装置にあつて
は、爆発行程での積分値のみに基づいて点火時期を制御
している。
は、爆発行程での積分値のみに基づいて点火時期を制御
している。
そのため、積分器の不調時や筒内圧センサの検出結果の
圧縮行程の部分に異常振動が発生したときには積分値が
異常な値になり、それに基づく点火時期制御が不適切に
なることがある。
圧縮行程の部分に異常振動が発生したときには積分値が
異常な値になり、それに基づく点火時期制御が不適切に
なることがある。
例えば、点火時期が正規の点火時期よりも遅角すること
による発生トルクの減少、燃費の低下、排気温の過度の
上昇、正規の点火時期よりも進角することによるノツキ
ングの発生等の事態が生じる。特に点火時期の進角し過
ぎによつて発生するヘビーノツクは最悪の場合機関の破
壊につながる恐れがある。
による発生トルクの減少、燃費の低下、排気温の過度の
上昇、正規の点火時期よりも進角することによるノツキ
ングの発生等の事態が生じる。特に点火時期の進角し過
ぎによつて発生するヘビーノツクは最悪の場合機関の破
壊につながる恐れがある。
そのため、この発明による内燃機関の制御装置は、内燃
機関の燃焼圧力振動の検出結果に基づいて点火時期を制
御する内燃機関の制御装置において、第1図に示すよう
に、前記機関の燃焼圧力振動を検出する燃焼圧力振動検
出手段Aと、該燃焼圧力振動検出手段Aの検出結果に基
づいて燃焼圧力の最大値又は該最大値のクランク角度を
記憶する記憶手段Bと、前記燃焼圧力振動検出手段Aの
非アイドル運転時とアイドル運転時とについての上死点
後の検出値の比較に基づいて点火時期制御が正常か否か
を判定する判定手段Cと、前記判定手段Cが異常と判定
したときには前記記憶手段Bの記憶値に基づいて点火時
期を制御する点火時期制御手段Dとを設けるものとし
た。
機関の燃焼圧力振動の検出結果に基づいて点火時期を制
御する内燃機関の制御装置において、第1図に示すよう
に、前記機関の燃焼圧力振動を検出する燃焼圧力振動検
出手段Aと、該燃焼圧力振動検出手段Aの検出結果に基
づいて燃焼圧力の最大値又は該最大値のクランク角度を
記憶する記憶手段Bと、前記燃焼圧力振動検出手段Aの
非アイドル運転時とアイドル運転時とについての上死点
後の検出値の比較に基づいて点火時期制御が正常か否か
を判定する判定手段Cと、前記判定手段Cが異常と判定
したときには前記記憶手段Bの記憶値に基づいて点火時
期を制御する点火時期制御手段Dとを設けるものとし
た。
燃焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期制御が異常に
なったときには、記憶している燃焼圧力の最大値又は該
最大値のクランク角度に基づく点火時期制御を行うこと
ができる。
なったときには、記憶している燃焼圧力の最大値又は該
最大値のクランク角度に基づく点火時期制御を行うこと
ができる。
特に、この発明では非アイドル運転時において燃焼圧力
振動が最大となる上死点後の当該燃焼圧力振動の検出値
と、ノッキング等の異常燃焼を生じないアイドル運転時
の上死点後の検出値との比較に基づいて異常を判定する
ようにしたので、内燃機関が通常発する種々の振動等の
影響によるノイズの影響を排除して精度の高い異常判定
及び点火時期制御を行うことができる。
振動が最大となる上死点後の当該燃焼圧力振動の検出値
と、ノッキング等の異常燃焼を生じないアイドル運転時
の上死点後の検出値との比較に基づいて異常を判定する
ようにしたので、内燃機関が通常発する種々の振動等の
影響によるノイズの影響を排除して精度の高い異常判定
及び点火時期制御を行うことができる。
以下、この発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。
る。
第2図は、この発明を実施した4気筒内燃機関の制御装
置の構成を示すブロツク図である。
置の構成を示すブロツク図である。
第1気筒の筒内圧センサ1Aは、圧電変換型圧力センサで
あり、第3図(イ),(ロ)に示すようにシリンダヘツ
ド21Aに取付けた点火プラグ22Aの座金として取付けら
れ、第1気筒の筒内圧(シリンダ内圧力)に応じた電荷
信号S11を出力する。
あり、第3図(イ),(ロ)に示すようにシリンダヘツ
ド21Aに取付けた点火プラグ22Aの座金として取付けら
れ、第1気筒の筒内圧(シリンダ内圧力)に応じた電荷
信号S11を出力する。
なお、第2気筒〜第4気筒の筒内圧センサ1B〜1Dについ
ても、筒内圧センサ1Aと同様に取付けられ、第2気筒〜
第4気筒の各筒内圧に応じた電荷信号S12〜S14を出力す
る。
ても、筒内圧センサ1Aと同様に取付けられ、第2気筒〜
第4気筒の各筒内圧に応じた電荷信号S12〜S14を出力す
る。
チヤージアンプ2Aは、第1気筒用筒内圧センサ1Aからの
電荷信号S11に変換した後増幅して、検出信号S21として
出力する。
電荷信号S11に変換した後増幅して、検出信号S21として
出力する。
なお、チヤージアンプ2B〜2Dについても、チヤージアン
プ2Aと同様に各々筒内圧センサ1B〜1Dからの電荷信号S
12〜S14を電圧信号に変換した後増幅して、検出信号S22
〜S24として出力する。
プ2Aと同様に各々筒内圧センサ1B〜1Dからの電荷信号S
12〜S14を電圧信号に変換した後増幅して、検出信号S22
〜S24として出力する。
つまり、これ等の筒内圧センサ1A〜1D及びチヤージアン
プ2A〜2Dによつて第1図の燃焼圧力振動検出手段Aを構
成している。
プ2A〜2Dによつて第1図の燃焼圧力振動検出手段Aを構
成している。
また、クランク角度センサ3は、各気筒の圧縮上死点前
(BTDC)70゜で基準信号S2を出力すると共に、クランク
角の1度又は2度毎に位置信号S3を出力する。なお、そ
の基準信号S2の内、第1気筒に対応する基準信号につい
ては、他の気筒に対応する基準信号よりもパルス幅を広
くしている。
(BTDC)70゜で基準信号S2を出力すると共に、クランク
角の1度又は2度毎に位置信号S3を出力する。なお、そ
の基準信号S2の内、第1気筒に対応する基準信号につい
ては、他の気筒に対応する基準信号よりもパルス幅を広
くしている。
アイドルスイツチ4は、機関がアイドル状態にあるか否
かを検知して、アイドル状態検知信号SIを出力する。
かを検知して、アイドル状態検知信号SIを出力する。
一方、コントロールユニツト5は、第1図の記憶手段B,
判定手段C及び点火時期制御手段Dを兼ねた回路であ
り、マルチプレクサ(MPX)6,信号処理回路7及び主制
御回路8等からなる。
判定手段C及び点火時期制御手段Dを兼ねた回路であ
り、マルチプレクサ(MPX)6,信号処理回路7及び主制
御回路8等からなる。
そのマルチプレクサ6は、主制御回路8からの選択信号
に応じて入力されるチヤージアンプ2A〜2Dからの検出信
号S21〜S24を選択して、検出信号S2nとして出力する。
に応じて入力されるチヤージアンプ2A〜2Dからの検出信
号S21〜S24を選択して、検出信号S2nとして出力する。
信号処理回路7は、マルチプレクサ6からの検出信号S2
nを、所定の信号処理をして非ノツク時の燃焼圧力振動
エネルギに相関する相関値及びノツク時の燃焼圧力振動
エネルギに相関する相関値等に変換する。
nを、所定の信号処理をして非ノツク時の燃焼圧力振動
エネルギに相関する相関値及びノツク時の燃焼圧力振動
エネルギに相関する相関値等に変換する。
この信号処理回路7は、例えば第4図に示すように、バ
ンドパスフイルタ7Aによつてチヤージアンプ2A〜2Dから
の検出信号S21〜S24の内のいずれかであるマルチプレク
サ6からの検出信号S2nから所定周波数、すなわちノツ
キングに関連する周波数帯域(約6〜17KHz)の信号成
分のみを抽出する。
ンドパスフイルタ7Aによつてチヤージアンプ2A〜2Dから
の検出信号S21〜S24の内のいずれかであるマルチプレク
サ6からの検出信号S2nから所定周波数、すなわちノツ
キングに関連する周波数帯域(約6〜17KHz)の信号成
分のみを抽出する。
そして、このバンドパスフィルタ7Aから出力される検出
信号(抽出信号)S4を増幅回路7Bで増幅して、この増幅
後の検出信号S5を整流回路7Cによつて半波整流する。
信号(抽出信号)S4を増幅回路7Bで増幅して、この増幅
後の検出信号S5を整流回路7Cによつて半波整流する。
その後、この整流回路7Cから出力される半波整流した検
出信号S6を、主制御回路8からのセツト/リセツト信号
SSRで積分動作を制御される積分器7Dによつて積分し
て、燃焼圧力振動エネルギに相関する相関値としての積
分値を示す積分信号S7として出力する。
出信号S6を、主制御回路8からのセツト/リセツト信号
SSRで積分動作を制御される積分器7Dによつて積分し
て、燃焼圧力振動エネルギに相関する相関値としての積
分値を示す積分信号S7として出力する。
第2図に戻つて、主制御回路8は、CPU10,ROM11,RAM12
及びA/D変換器等を内蔵したI/O13等からなるマイクロコ
ンピユータによつて構成してある。
及びA/D変換器等を内蔵したI/O13等からなるマイクロコ
ンピユータによつて構成してある。
この主制御回路8は、クランク角センサ3からの基準信
号S2及び位置信号S3と、アイドルスイツチ4からのアイ
ドル状態検知信号SIと、信号処理回路7からの積分信号
S7等とを入力する。
号S2及び位置信号S3と、アイドルスイツチ4からのアイ
ドル状態検知信号SIと、信号処理回路7からの積分信号
S7等とを入力する。
そして、クランク角センサ3からの基準信号S2及び位置
信号S3に基づいて信号処理回路7の積分器7Dにセツト/
リセツト信号SSRを出力してその積分動作を制御する。
信号S3に基づいて信号処理回路7の積分器7Dにセツト/
リセツト信号SSRを出力してその積分動作を制御する。
なお、ここでは主制御回路8は、圧縮上死点前40度(BT
DC40゜)で積分器7Dの積分動作を開始させ、圧縮上死点
(TDC)でその積分動作を停止させ、圧縮上死点後(ATD
C)5゜で再度積分動作を開始させ、ATDC45゜で積分動
作を停止させる。
DC40゜)で積分器7Dの積分動作を開始させ、圧縮上死点
(TDC)でその積分動作を停止させ、圧縮上死点後(ATD
C)5゜で再度積分動作を開始させ、ATDC45゜で積分動
作を停止させる。
また、主制御回路8は、上述した信号及び図示しない吸
入空気量信号等の各種入力信号に基づいて、燃焼圧力の
最大値に対応するクランク角度の検出記憶,点火時期制
御の異常判定,ノツキングに関する判定,点火時期修正
量の決定,点火時期の決定等の点火時期制御に関する処
理をする。
入空気量信号等の各種入力信号に基づいて、燃焼圧力の
最大値に対応するクランク角度の検出記憶,点火時期制
御の異常判定,ノツキングに関する判定,点火時期修正
量の決定,点火時期の決定等の点火時期制御に関する処
理をする。
そして、決定した点火時期に基づいて点火装置15のパワ
ートランジスタ16をオン・オフ制御して点火時期を制御
する。
ートランジスタ16をオン・オフ制御して点火時期を制御
する。
なお、この点火時期の制御(パワートランジスタ16のオ
ン・オフ制御)は、I/O13内部に設けた図示しない進角
値(ADV)レジスタ,ドウエル角(DWELL)レジスタに決
定した点火時期に相当する値(進角値,ドウエル角)を
セツトし、これ等のレジスタの値と位置信号S3をカウン
トするカウンタの値とを比較して、一致した時点でパワ
ートランジスタ16をオン状態又はオフ状態にする。
ン・オフ制御)は、I/O13内部に設けた図示しない進角
値(ADV)レジスタ,ドウエル角(DWELL)レジスタに決
定した点火時期に相当する値(進角値,ドウエル角)を
セツトし、これ等のレジスタの値と位置信号S3をカウン
トするカウンタの値とを比較して、一致した時点でパワ
ートランジスタ16をオン状態又はオフ状態にする。
また、その点火装置15は、パワートランジスタ16がオン
・オフ制御されることによつて、バツテリ17から給電さ
れているイグニツシヨンコイル18の一次電流が断続され
てその二次側に高電圧が発生し、この高電圧をデイスト
リビユータ19によつて第1気筒〜第4気筒の点火プラグ
20A〜20Dに選択的に分配印加して火花放電を発生させて
点火する。
・オフ制御されることによつて、バツテリ17から給電さ
れているイグニツシヨンコイル18の一次電流が断続され
てその二次側に高電圧が発生し、この高電圧をデイスト
リビユータ19によつて第1気筒〜第4気筒の点火プラグ
20A〜20Dに選択的に分配印加して火花放電を発生させて
点火する。
なお、この主制御回路8は、点火時期に関する制御以外
の制御もするが、その説明は省略する。
の制御もするが、その説明は省略する。
次に、このように構成したこの実施例の作用について第
5図以降をも参照して説明する。
5図以降をも参照して説明する。
まず、この実施例におけるノツキングの検出原理につい
て説明する。
て説明する。
一般に、人間の聴感によるノツクレベルの判定は、定常
的に発生している背景雑音による音圧レベルとノツキン
グ振動による音圧レベルとの相対的な強度差によつてお
こなわれていると考えられている。
的に発生している背景雑音による音圧レベルとノツキン
グ振動による音圧レベルとの相対的な強度差によつてお
こなわれていると考えられている。
したがつて、非ノツク時における筒内圧の振動エネルギ
(燃焼圧力振動エネルギ)と、ノツト時における筒内圧
の振動エネルギとを直接比較すれば、人間の官能評価と
良く一致するノツキングレベルの検出が可能となる。
(燃焼圧力振動エネルギ)と、ノツト時における筒内圧
の振動エネルギとを直接比較すれば、人間の官能評価と
良く一致するノツキングレベルの検出が可能となる。
ところで、経験的に上死点前にノツキングが発生するこ
とは無いと考えて良いことから上死点前の筒内圧振動
(燃焼圧力振動)の検出値を(整流)積分した積分値
は、上死点後のノツキングの発生の有無にかかわらず、
非ノツク時の上死点後の膨張行程における筒内圧力の振
動エネルギの予測値となつていると云える。
とは無いと考えて良いことから上死点前の筒内圧振動
(燃焼圧力振動)の検出値を(整流)積分した積分値
は、上死点後のノツキングの発生の有無にかかわらず、
非ノツク時の上死点後の膨張行程における筒内圧力の振
動エネルギの予測値となつていると云える。
したがつて、上死点前のクランク角所定範囲内における
筒内圧振動の(整流)積分値と、上死点後のクランク角
所定範囲内、あるいは上死点前の範囲を含む所定範囲内
における筒内圧振動の(整流)積分値とを比較すること
により、非ノツク時の筒内圧の振動エネルギと燃焼行程
中の筒内圧の振動エネルギとを直接比較することにな
る。
筒内圧振動の(整流)積分値と、上死点後のクランク角
所定範囲内、あるいは上死点前の範囲を含む所定範囲内
における筒内圧振動の(整流)積分値とを比較すること
により、非ノツク時の筒内圧の振動エネルギと燃焼行程
中の筒内圧の振動エネルギとを直接比較することにな
る。
なお、この場合、積分区間は、吸・排気弁の着座・離座
の振動によつて生じる点火プラグの振動による影響を受
けることがないように選択する必要があり、この実施例
ではBTDC40゜〜TDC及びATDC5゜〜ATDC45゜を選択してい
る。
の振動によつて生じる点火プラグの振動による影響を受
けることがないように選択する必要があり、この実施例
ではBTDC40゜〜TDC及びATDC5゜〜ATDC45゜を選択してい
る。
次に、このような処理をするための主制御回路8による
信号処理回路7の積分器7Dの積分動作の制御について第
5図を参照して説明する。
信号処理回路7の積分器7Dの積分動作の制御について第
5図を参照して説明する。
まず、4気筒内燃機関においては、第1気筒#1〜第4
気筒#4を#1→#3→#4→#2→#1の順序で点火
制御する。
気筒#4を#1→#3→#4→#2→#1の順序で点火
制御する。
このとき、クランク角センサ3からは、同図(イ)に示
すように各気筒の上死点(TDC)前70゜で基準信号S2が
出力されると共に、同図(ロ)に示すようにクランク角
1゜(又は2゜)毎に位置信号S3が出力される。なお、
前述したように第1気筒についての基準信号S2のパルス
幅は他の気筒についての基準信号S2よりもパルス幅が広
い。
すように各気筒の上死点(TDC)前70゜で基準信号S2が
出力されると共に、同図(ロ)に示すようにクランク角
1゜(又は2゜)毎に位置信号S3が出力される。なお、
前述したように第1気筒についての基準信号S2のパルス
幅は他の気筒についての基準信号S2よりもパルス幅が広
い。
一方、筒内圧センサ1A〜1D及びチヤージアンプ2A〜2Dが
正常なときには、チヤージアンプ2Aからは、同図(ハ)
に示すような検出信号S21が出力され、他のチヤージア
ンプ2B〜2Dからも同様な検出信号S22〜S24が出力される
ので、マルチプレクサ6からは、同図(ニ)に示すよう
な検出信号S2nが出力される。
正常なときには、チヤージアンプ2Aからは、同図(ハ)
に示すような検出信号S21が出力され、他のチヤージア
ンプ2B〜2Dからも同様な検出信号S22〜S24が出力される
ので、マルチプレクサ6からは、同図(ニ)に示すよう
な検出信号S2nが出力される。
それによつて、このマルチプレクサ6からの検出信号S2
nから信号処理回路7のバンドパスフイルタ7Aで所定周
波数の信号のみを抽出して、増幅回路7Bで増幅したと
き、この増幅回路7Bからは、同図(ホ)に示すような検
出信号S5が出力され、これを整流回路7Cで判波整流する
ことによつて同図(ヘ)に示すような検出信号S6が積分
器7Dに入力される。
nから信号処理回路7のバンドパスフイルタ7Aで所定周
波数の信号のみを抽出して、増幅回路7Bで増幅したと
き、この増幅回路7Bからは、同図(ホ)に示すような検
出信号S5が出力され、これを整流回路7Cで判波整流する
ことによつて同図(ヘ)に示すような検出信号S6が積分
器7Dに入力される。
そこで、主制御回路8は、クランク角センサ3からの基
準信号S2が入力された時点から内部カウンタを起動して
位置信号S3のカウントを開始する。
準信号S2が入力された時点から内部カウンタを起動して
位置信号S3のカウントを開始する。
そして、主制御回路8は、同図(チ)に示すように例え
ば第1気筒についてBTDC40゜になつた時点t1で、セツト
/リセツト信号SSRを“H"にして積分器7Dの積分動作を
開始させ、TDCになつた時点t2でセツト/リセツト信号S
SRを“L"にして積分動作を停止させる。
ば第1気筒についてBTDC40゜になつた時点t1で、セツト
/リセツト信号SSRを“H"にして積分器7Dの積分動作を
開始させ、TDCになつた時点t2でセツト/リセツト信号S
SRを“L"にして積分動作を停止させる。
その後、ATDC5゜になつた時点t3で同様にして積分器7D
の積分動作を開始させ、ATDC45゜になつた時点t4で積分
動作を停止させる。
の積分動作を開始させ、ATDC45゜になつた時点t4で積分
動作を停止させる。
それによつて、積分器7Dから出力される積分信号S7は、
時点t1〜t4の間では例えば同図(ト)に示すようにな
り、時点t1〜t2間の積分動作によつて非ノツク時の振動
エネルギに相関する相関値(積分値)が得られ、時点t3
〜t4間の積分動作によつてノツク時の振動エネルギに相
関する相関値(積分値)が得られる。
時点t1〜t4の間では例えば同図(ト)に示すようにな
り、時点t1〜t2間の積分動作によつて非ノツク時の振動
エネルギに相関する相関値(積分値)が得られ、時点t3
〜t4間の積分動作によつてノツク時の振動エネルギに相
関する相関値(積分値)が得られる。
そして、主制御回路8は、第2気筒〜第4気筒について
も同様なタイミングで積分器7Dの積分動作を制御するの
で、積分器7Dから出力される積分信号S7は全体として同
図(ト)に示すようになる。
も同様なタイミングで積分器7Dの積分動作を制御するの
で、積分器7Dから出力される積分信号S7は全体として同
図(ト)に示すようになる。
そこで、主制御回路8は、図示しない処理において、各
TDCにおける積分信号S7をA/D変換して、このA/D変換値
を非ノツク時の振動エネルギに相関した量BとしてRAM1
2の所定のアドレスに格納する。
TDCにおける積分信号S7をA/D変換して、このA/D変換値
を非ノツク時の振動エネルギに相関した量BとしてRAM1
2の所定のアドレスに格納する。
また、各ATDC45゜における積分信号S7をA/D変換して、
このA/D変換値をノツク時の振動エネルギに相関した量
KとしてRAM12の所定のアドレスに格納する。
このA/D変換値をノツク時の振動エネルギに相関した量
KとしてRAM12の所定のアドレスに格納する。
そして、ノツキング制御に関しては、この量Bと量Kと
の比(K/B)又は量Kの平均値と量Kとの比(K/)
を算出して使用する。
の比(K/B)又は量Kの平均値と量Kとの比(K/)
を算出して使用する。
次に、点火時期,ノツキング強度及び筒内圧力が最大と
なるクランク角度θpmaxの関係について説明する。
なるクランク角度θpmaxの関係について説明する。
一般に、点火時期,ノツキング強度及び筒内圧力が最大
となるクランク角度θpmaxの関係は、第6図に示すよう
になる。なお、この第6図に示す特性は、4気筒エンジ
ンにおける2400RPM,全負荷での実験結果である。
となるクランク角度θpmaxの関係は、第6図に示すよう
になる。なお、この第6図に示す特性は、4気筒エンジ
ンにおける2400RPM,全負荷での実験結果である。
すなわち、点火時期とノツキング強度とは、運転条件が
定まれば良い相関関係にあり、また点火時期と筒内圧力
が最大となるクランク角度θpmaxも良い相関関係にあ
る。
定まれば良い相関関係にあり、また点火時期と筒内圧力
が最大となるクランク角度θpmaxも良い相関関係にあ
る。
これ等のことから、ノツキング強度とクランク角度θpm
axとは、運転条件が定まれば良い相関関係にある。例え
ば第6図に示す例ではトレースノツクに制御するために
は、θpmaxが13゜ATDCになるように点火時期を制御すれ
ばよい。
axとは、運転条件が定まれば良い相関関係にある。例え
ば第6図に示す例ではトレースノツクに制御するために
は、θpmaxが13゜ATDCになるように点火時期を制御すれ
ばよい。
したがつて、燃焼圧力振動の検出結果、すなわち筒内圧
の検出結果に基づく点火時期制御(以下「通常の点火時
期制御」とも称す)が正常であるときに、運転条件に応
じてθpmax値を学習して記憶しておき、通常の点火時期
制御系に異常が発生したときには、筒内圧力が最大とな
るクランク角度θpmaxが運転条件に応じて記憶している
θpmax値になるように点火時期を制御することによつ
て、通常の点火時期制御系の異常に伴なう不都合を回避
することができる。
の検出結果に基づく点火時期制御(以下「通常の点火時
期制御」とも称す)が正常であるときに、運転条件に応
じてθpmax値を学習して記憶しておき、通常の点火時期
制御系に異常が発生したときには、筒内圧力が最大とな
るクランク角度θpmaxが運転条件に応じて記憶している
θpmax値になるように点火時期を制御することによつ
て、通常の点火時期制御系の異常に伴なう不都合を回避
することができる。
次に、筒内圧力が最大となるクランク角度θpmaxの検出
について説明する。
について説明する。
主制御回路8のI/O13には、前述した第5図(ニ)に示
すようなマルチプレクサ6からの検出信号S2nが入力さ
れている。
すようなマルチプレクサ6からの検出信号S2nが入力さ
れている。
そこで、主制御回路8は、例えばATDC2゜からのATDC40
゜までの間、マルチプレクサ6からの検出信号S2nを2
゜毎にA/D変換する。
゜までの間、マルチプレクサ6からの検出信号S2nを2
゜毎にA/D変換する。
その後、これ等の各A/D変換値を比較し、その中で最も
大きな値に対応するクランク角度をクランク角度θpmax
としてRAM12の所定のアドレスに格納する。
大きな値に対応するクランク角度をクランク角度θpmax
としてRAM12の所定のアドレスに格納する。
そして、信号処理回路7からの積分信号S7に基づいて行
なう通常の点火時期制御が正常なときに、クランク角度
θpmaxを運転条件毎に学習し、このθpmaxの学習値を
「Lθpmax」としてRAM12の所定のアドレスに格納記憶
する。なお、運転条件は、例えば機関回転数と吸入空気
量との組合せによつて決める。
なう通常の点火時期制御が正常なときに、クランク角度
θpmaxを運転条件毎に学習し、このθpmaxの学習値を
「Lθpmax」としてRAM12の所定のアドレスに格納記憶
する。なお、運転条件は、例えば機関回転数と吸入空気
量との組合せによつて決める。
ここで、Lθpmaxの求め方について述べておくと、通常
の点火時期制御時のθpmaxをそのままLθpmaxとしても
よいし、またより安定したLθpmaxを得るためには、θ
pmaxの移動平均値を、 Lθpmax=(1−β)Lθpmax+βθpmax ただし、(0<β<1) の演算をして算出した値をLθpmaxとすればよい。
の点火時期制御時のθpmaxをそのままLθpmaxとしても
よいし、またより安定したLθpmaxを得るためには、θ
pmaxの移動平均値を、 Lθpmax=(1−β)Lθpmax+βθpmax ただし、(0<β<1) の演算をして算出した値をLθpmaxとすればよい。
次に、積分信号S7に基づいて点火時期制御を行なう通常
の点火時期制御系の異常判定の原理について説明する。
の点火時期制御系の異常判定の原理について説明する。
一般に、燃焼行程中の筒内圧の振動エネルギに対応した
量Kは、内燃機関がアイドル運転の時に最小値になり、
他のいかなる運転条件の下でも量Kはアイドル運転時の
量Kより小さくなることはない。
量Kは、内燃機関がアイドル運転の時に最小値になり、
他のいかなる運転条件の下でも量Kはアイドル運転時の
量Kより小さくなることはない。
第7図は、本出願人によるノツクが発生しない条件での
4気筒内燃機関の運転条件毎の量Kを計測した結果を示
すものであるが、種々の実験によれば、同図に示す関係
は殆んどのエンジンで成立するとみなすことができる。
4気筒内燃機関の運転条件毎の量Kを計測した結果を示
すものであるが、種々の実験によれば、同図に示す関係
は殆んどのエンジンで成立するとみなすことができる。
そこで、アイドル運転時の量Kの値すなわち量Kの最小
値を最小値KMINとして、RAM12の所定のアドレスに予め
格納しておき、アイドル運転時以外の運転条件下での量
Kと最小値KMINとを比較することによつて、K<KMINと
なつたときに、点火時期制御系に異常が発生したと判定
することができる。
値を最小値KMINとして、RAM12の所定のアドレスに予め
格納しておき、アイドル運転時以外の運転条件下での量
Kと最小値KMINとを比較することによつて、K<KMINと
なつたときに、点火時期制御系に異常が発生したと判定
することができる。
ここで、最小値KMINの求め方について述べておくと、ア
イドル運転時の量Kをそのまま最小値KMINとしてもよい
し、またより安定した最小値KMINを得るためには、アイ
ドル運転時の量Kの移動平均値を KMIN=(1−α)KMIN+αK ただし、(0<α<1) の演算をして算出した値を最小値KMINとすればよい。
イドル運転時の量Kをそのまま最小値KMINとしてもよい
し、またより安定した最小値KMINを得るためには、アイ
ドル運転時の量Kの移動平均値を KMIN=(1−α)KMIN+αK ただし、(0<α<1) の演算をして算出した値を最小値KMINとすればよい。
なお、このノック時の振動エネルギ相関値である量Kの
代わりに、前述した上死点前に検出される非ノック時の
振動エネルギ相関値としての量Bを使用して、例えばア
イドル運転時の量Bを最小値BMINとして、これとアイド
ル運転時以外の運転条件下での量Bとを比較してB<BM
INとなったときに異常と判定することも可能である。た
だし、燃焼圧力の立ち上がりないしノッキングの発生は
上死点後において顕著であるので、上述したように上死
点後の量Kを使用したほうが内燃機関等の発する振動等
によるノイズの影響を排除してより精度の高い異常判定
が可能となり望ましい。
代わりに、前述した上死点前に検出される非ノック時の
振動エネルギ相関値としての量Bを使用して、例えばア
イドル運転時の量Bを最小値BMINとして、これとアイド
ル運転時以外の運転条件下での量Bとを比較してB<BM
INとなったときに異常と判定することも可能である。た
だし、燃焼圧力の立ち上がりないしノッキングの発生は
上死点後において顕著であるので、上述したように上死
点後の量Kを使用したほうが内燃機関等の発する振動等
によるノイズの影響を排除してより精度の高い異常判定
が可能となり望ましい。
次に、主制御回路8が実行する異常判定・点火時期制御
の詳細について第8図以降を参照して説明する。
の詳細について第8図以降を参照して説明する。
第8図を参照して、STEP1で気筒判別処理をする。これ
は、クランク角センサ3からの基準信号S2が入力された
とき(立上つたとき)に内部カウンタを起動してクラン
ク角センサ3からの位置信号S3をカウントし、基準信号
S2が立下つたときのカウント値から第1気筒か否かを判
別し、この判別結果に基づいて他の気筒を判別する。
は、クランク角センサ3からの基準信号S2が入力された
とき(立上つたとき)に内部カウンタを起動してクラン
ク角センサ3からの位置信号S3をカウントし、基準信号
S2が立下つたときのカウント値から第1気筒か否かを判
別し、この判別結果に基づいて他の気筒を判別する。
つまり、前述したように第1気筒の上死点前70゜で出力
される基準信号S2のパルス幅は他の気筒の上死点前70゜
で出力される基準信号S2よりもパルス幅が広い。例えば
第1気筒についての基準信号S2のパルス幅は14゜程度で
あるのに対して、第2気筒〜第4気筒についての基準信
号S2のパルス幅は4゜〜5゜である。
される基準信号S2のパルス幅は他の気筒の上死点前70゜
で出力される基準信号S2よりもパルス幅が広い。例えば
第1気筒についての基準信号S2のパルス幅は14゜程度で
あるのに対して、第2気筒〜第4気筒についての基準信
号S2のパルス幅は4゜〜5゜である。
そこで、入力された基準信号S2のパルス幅を計測するこ
とによつて、例えばカウント値が10゜以上であれば第1
気筒と判定することができ、以後入力される基準信号S2
は第3気筒,第4気筒,第2気筒の順であるので各々の
気筒を判別することができる。
とによつて、例えばカウント値が10゜以上であれば第1
気筒と判定することができ、以後入力される基準信号S2
は第3気筒,第4気筒,第2気筒の順であるので各々の
気筒を判別することができる。
そして、STEP2でマルチプレサク6を駆動して、STEP1で
の気筒判別結果に応じた気筒に対応するチヤージアンプ
2A〜2Dからの検出信号S21〜S24のいずれかを選択して、
検出信号S2nとして出力させる。
の気筒判別結果に応じた気筒に対応するチヤージアンプ
2A〜2Dからの検出信号S21〜S24のいずれかを選択して、
検出信号S2nとして出力させる。
その後、STEP3で前述したように信号処理回路7の積分
器7Dの積分タイミングをセツトして、BTDC40゜〜TDCの
間及びATDC5゜〜45゜の間で積分器7Dの積分動作を行な
わせる。
器7Dの積分タイミングをセツトして、BTDC40゜〜TDCの
間及びATDC5゜〜45゜の間で積分器7Dの積分動作を行な
わせる。
そして、STEP4で点火時期制御系の異常判定及び点火時
期の修正量の決定をする点火時期修正量決定処理をす
る。
期の修正量の決定をする点火時期修正量決定処理をす
る。
第9図は、この第8図における点火時期修正量決定処理
を詳細に示すフロー図である。
を詳細に示すフロー図である。
まず、同図で使用している略称の意味(既に説明したも
のを除く)について説明しておく。
のを除く)について説明しておく。
KMIN:アイドル運転時の量K、すなわち最小値である。
α:最小値KMINの修正係数を意味し、0<α<1となる
値である。
値である。
Lθpmax(N,Qa):運転条件毎に記憶しているθpmaxの
値を意味し、機関回転数Nと吸入空気量Qaによつて区切
られるRAM12のテーブル上に格納してある。
値を意味し、機関回転数Nと吸入空気量Qaによつて区切
られるRAM12のテーブル上に格納してある。
β:Lθpmax(N,Qa)の修正係数を意味し、0<β<1と
なる値である。
なる値である。
dc:点火時期の修正量を意味し、dcは正であれば、進角
側修正量を表わし、負であれば遅角側修正量を表わす。
すなわち、修正量が大きくなる程点火時期は進むものと
する。
側修正量を表わし、負であれば遅角側修正量を表わす。
すなわち、修正量が大きくなる程点火時期は進むものと
する。
次に、この第9図を参照して点火時期修正量決定処理に
ついて説明する。
ついて説明する。
STEP11でマルチプレクサ6からの検出信号S2nをATDC2゜
からATDC40゜まで2゜毎にA/D変換し、各A/D変換値とク
ランク角度とを一旦RAM12のデータエリアに格納してお
く。
からATDC40゜まで2゜毎にA/D変換し、各A/D変換値とク
ランク角度とを一旦RAM12のデータエリアに格納してお
く。
また、検出信号S2nの所定角度範囲での整流積分信号S7
をTDCでA/D変換して量Bを、またATDC45゜でA/D変換し
て量Kを求める。
をTDCでA/D変換して量Bを、またATDC45゜でA/D変換し
て量Kを求める。
そして、STEP12でSTEP11で一旦RAM12に格納した2゜毎
のA/D変換値の内で最大値となつているクランク角度を
θpmaxとして求める。
のA/D変換値の内で最大値となつているクランク角度を
θpmaxとして求める。
その後、STEP13でアイドルスイツチ4からのアイドル状
態検知信号SIをチエツクしてアイドル状態か否かを判別
する。
態検知信号SIをチエツクしてアイドル状態か否かを判別
する。
このとき、アイドル状態であれば、STEP14でアイドル時
の量Kに相当する最小値KMINの書換えを行なう。
の量Kに相当する最小値KMINの書換えを行なう。
すなわち、アイドル時の量Kの移動平均値を、 (1−α)・KMIN+αK の演算をして算出し、この算出した移動平均値を新たな
最小値KMINとしてRAM12の所定のアドレスに格納する。
最小値KMINとしてRAM12の所定のアドレスに格納する。
そして、STEP15で点火時期修正量dcを「0」にする(dc
←0)。すなわち、この実施例では、アイドル時には基
本点火時期で制御するようにしている。
←0)。すなわち、この実施例では、アイドル時には基
本点火時期で制御するようにしている。
これに対して、STEP13でアイドル時でなければ、STEP16
で量Kとアイドル時の量Kに相当する最小値KMINとを比
較して、K≧KMINか否かを判別する。
で量Kとアイドル時の量Kに相当する最小値KMINとを比
較して、K≧KMINか否かを判別する。
このとき、K≧KMINであれば、すなわち筒内圧の検出結
果の積分値に基づいて点火時期を制御する通常の点火時
期制御系が正常であれば、STEP17で正常時の運転条件毎
のθpmaxに相当するLθpmax(N,Qa)の学習,書換えを
行なう。
果の積分値に基づいて点火時期を制御する通常の点火時
期制御系が正常であれば、STEP17で正常時の運転条件毎
のθpmaxに相当するLθpmax(N,Qa)の学習,書換えを
行なう。
すなわち、正常時のθpmaxの移動平均値を、 (1−β)Lθpmax(N,Qa)+βθpmax の演算をして算出した値を新たなLθpmax(N,Qa)とし
てRAM12の所定のアドレスに格納する。
てRAM12の所定のアドレスに格納する。
その後、STEP18で信号処理回路7からの積分出力S7に基
づいて点火時期修正量dcを算出する。
づいて点火時期修正量dcを算出する。
これに対して、STEP16でK≧KMINでなければ、すなわち
通常の点火時期制御系が異常であれば、STEP19でSTEP17
で記憶した現運転条件に応じたθpmaxに基づいて点火時
期修正量dcを算出する処理をする。
通常の点火時期制御系が異常であれば、STEP19でSTEP17
で記憶した現運転条件に応じたθpmaxに基づいて点火時
期修正量dcを算出する処理をする。
次に、第9図における積分出力に基づく点火時期修正量
算出処理(STEP18)の詳細について第10図を参照して説
明する。
算出処理(STEP18)の詳細について第10図を参照して説
明する。
まず、同図における各略称の意味(既に説明したものを
除く)について説明しておく。
除く)について説明しておく。
SL:ノツキングの有無を判定するための基準値である。
KFLG:ノツキングの有無の判定に使用するフラグであ
る。
る。
BCNT:フラグKFLGがリセツトされた時からの点火回数を
示す値(以下では「カウント値BCNT」と称す) KCNT:フラグKFLGがセツトされた時からの点火回数を示
す値(以下では「カウント値KCNT」と称す。) 先ず、STEP31で前述した非ノツク時の振動エネルギ相関
値である量Bとノツク時の振動エネルギ相関値である量
Kとの比(K/B値)を算出して、量Bに基づいて量Kを
正規化するK/B算出処理をする。
示す値(以下では「カウント値BCNT」と称す) KCNT:フラグKFLGがセツトされた時からの点火回数を示
す値(以下では「カウント値KCNT」と称す。) 先ず、STEP31で前述した非ノツク時の振動エネルギ相関
値である量Bとノツク時の振動エネルギ相関値である量
Kとの比(K/B値)を算出して、量Bに基づいて量Kを
正規化するK/B算出処理をする。
なお、量Bと量Kとの比を算出するわ代わりに量Kの平
均値と量Kとの比(K/)を算出して正規化してもよ
い。
均値と量Kとの比(K/)を算出して正規化してもよ
い。
そして、STEP32で上述した処理によつて算出したK/B値
を基準値SLと比較して、K/B値>SLか否かを判別して、
ノツキングが発生したか否かを判定する。
を基準値SLと比較して、K/B値>SLか否かを判別して、
ノツキングが発生したか否かを判定する。
このとき、K/B値>SLであれば、すなわちノツクが発生
していれば、後述するSTEP43に移行する。
していれば、後述するSTEP43に移行する。
これに対して、K/B値>SLでなければ、すなわちK/B値≦
SLであつて、ノツキングが発生していなければ、STEP33
で後述するSTEP44でノツキングの発生時にセツトする
(「1」にする)フラグKFLGが「0」か否かを判別す
る。
SLであつて、ノツキングが発生していなければ、STEP33
で後述するSTEP44でノツキングの発生時にセツトする
(「1」にする)フラグKFLGが「0」か否かを判別す
る。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、すなわちノツ
キングが発生していなければ、STEP34〜37でノツキング
が発生した時からK/B値≦SLの状態が20サイクル以上継
続したときに点火時期を1度進角する処理をする。
キングが発生していなければ、STEP34〜37でノツキング
が発生した時からK/B値≦SLの状態が20サイクル以上継
続したときに点火時期を1度進角する処理をする。
つまり、STEP34でカウント値BCNTをインクリメント(+
1)した後、STEP35でそのカウント値BCNTが「20」を越
えた(BCNT>20)か否かを判別する。
1)した後、STEP35でそのカウント値BCNTが「20」を越
えた(BCNT>20)か否かを判別する。
このとき、BCNT>20でなければ、そのまま処理を終了
し、BCNT>20であれば、STEP36で点火時期の修正量dcを
インクリメント(+1)して点火時期を1度進角させた
後、STEP37でカウント値BCNTをクリア(BCNT=0)して
処理を終了する。
し、BCNT>20であれば、STEP36で点火時期の修正量dcを
インクリメント(+1)して点火時期を1度進角させた
後、STEP37でカウント値BCNTをクリア(BCNT=0)して
処理を終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなければ、すなわ
ち過去にノツキングが発生していれば、STEP38〜42にお
いてK/B値>SLになつた時から20サイクル以上K/B値≦SL
の状態が継続したときには、非ノツクとするための処理
をする。
ち過去にノツキングが発生していれば、STEP38〜42にお
いてK/B値>SLになつた時から20サイクル以上K/B値≦SL
の状態が継続したときには、非ノツクとするための処理
をする。
つまり、STEP38でカウント値KCNTをインクリメント(+
1)した後、STEP39でカウント値KCNTが「20」を越えた
(KCNT>20)か否かを判別する。
1)した後、STEP39でカウント値KCNTが「20」を越えた
(KCNT>20)か否かを判別する。
このとき、KCNT>20でなければ、そのまま処理を終了
し、またKCNT>20であれば、STEP40でフラグKFLGをリセ
ツトした後、STEP41でカウント値KCNTをクリア(KCNT=
0)し、STEP42でカウント値BCNTをクリアして処理を終
了する。
し、またKCNT>20であれば、STEP40でフラグKFLGをリセ
ツトした後、STEP41でカウント値KCNTをクリア(KCNT=
0)し、STEP42でカウント値BCNTをクリアして処理を終
了する。
これに対して、STEP42でK/B値>SLになつたとき、すな
わちノツクが発生したときには、STEP43でフラグKFLGが
「0」か否かをチエツクして、最初のノツキング発生か
否かを判別する。
わちノツクが発生したときには、STEP43でフラグKFLGが
「0」か否かをチエツクして、最初のノツキング発生か
否かを判別する。
このとき、フラグKFLGが「0」であれば、すなわち最初
のノツキングであれば、STEP44でフラグKFLGをセツト
(KFLG=1)した後、STEP45でカウント値KCNTをクリア
して処理を終了する。
のノツキングであれば、STEP44でフラグKFLGをセツト
(KFLG=1)した後、STEP45でカウント値KCNTをクリア
して処理を終了する。
これに対して、フラグKFLGが「0」でなければ、すなわ
ち2回目以降のノツキングの発生であれば、STEP46で過
去の点火回数が10回以内(KCNT≦10)か否か、すなわち
10サイクル以内にK/B値>SLになつたか否かを判別す
る。
ち2回目以降のノツキングの発生であれば、STEP46で過
去の点火回数が10回以内(KCNT≦10)か否か、すなわち
10サイクル以内にK/B値>SLになつたか否かを判別す
る。
このとき、KCNT≦10でなければ、前述したSTEP45を実行
して処理を終了し、またKCNT≦10であれば、STEP47で点
火時期の修正量dcをデクリメント(−1)して点火時期
を1度遅角させた後、前述したSTEP45を実行して処理を
終了する。
して処理を終了し、またKCNT≦10であれば、STEP47で点
火時期の修正量dcをデクリメント(−1)して点火時期
を1度遅角させた後、前述したSTEP45を実行して処理を
終了する。
このように、ここでは、ノツクが発生したときには、そ
のノツクの発生頻度を判定して、この頻度の判定結果に
基づいて点火時期の修正量を決定するようにしている。
のノツクの発生頻度を判定して、この頻度の判定結果に
基づいて点火時期の修正量を決定するようにしている。
なお、上記各STEP36,47における修正量dcについては、
補正後の修正量dcが予め定めた値を越えていないか否か
の判定等をして、修正量dcの値を制限することによつ
て、点火時期が所定値以上進角あるいは遅角しないよう
にすることもできる。
補正後の修正量dcが予め定めた値を越えていないか否か
の判定等をして、修正量dcの値を制限することによつ
て、点火時期が所定値以上進角あるいは遅角しないよう
にすることもできる。
また、STEP47でデクリメントする遅角量は、1/2度,1/4
度というように1度に限るものではなく、またK/B値の
大きさ、すなわちノツクの強度ないし程度に応じた値に
することもできる。
度というように1度に限るものではなく、またK/B値の
大きさ、すなわちノツクの強度ないし程度に応じた値に
することもできる。
次に、第9図におけるθpmaxに基づく点火時期修正量算
出処理(STEP19)について第11図を参照して説明する。
出処理(STEP19)について第11図を参照して説明する。
まず、STEP51で筒内圧力が最大となるクランク角度θpm
axと、積分出力S7に基づいた点火時期制御系が正常であ
るときに運転条件毎に学習記憶していたθpmax値、すな
わちLpmax(N,Qa)とを比較して、θpmax=Lθpmax
(N,Qa)か否かを判別する。
axと、積分出力S7に基づいた点火時期制御系が正常であ
るときに運転条件毎に学習記憶していたθpmax値、すな
わちLpmax(N,Qa)とを比較して、θpmax=Lθpmax
(N,Qa)か否かを判別する。
このとき、θpmax=Lθpmax(N,Qa)であれば、目標の
点火時期で制御しているとみなしてそのままの点火時期
とする。
点火時期で制御しているとみなしてそのままの点火時期
とする。
これに対して、θpmax=Lθpmax(N,Qa)でなければ、
STEP52でθpmax>Lθpmax(N,Qa)か否かを判別する。
STEP52でθpmax>Lθpmax(N,Qa)か否かを判別する。
このとき、θpmax>Lθpmax(N,Qa)であれば、点火時
期が遅角しすぎていることになるので、STEP53で点火時
期修正量dcに「0.1゜」を加算(dc+0.1゜)して進角さ
せる。
期が遅角しすぎていることになるので、STEP53で点火時
期修正量dcに「0.1゜」を加算(dc+0.1゜)して進角さ
せる。
また、θpmax>Lθpmax(N,Qa)でなければ、点火時期
が進角しすぎていることになるので、STEP54で点火時期
修正量dcから「0.1゜」を減算(dc−0.1゜)して遅角さ
せる。
が進角しすぎていることになるので、STEP54で点火時期
修正量dcから「0.1゜」を減算(dc−0.1゜)して遅角さ
せる。
次に、点火時期制御処理について第12図を参照して説明
する。
する。
この処理は、例えばクランク角センサ3からの基準信号
S2が入力されたときにエントリイされて実行が開始され
る。
S2が入力されたときにエントリイされて実行が開始され
る。
まず、STEP61で、吸入空気量及び機関回転数等に応じた
基本点火時期Dを決定する。なお、これはROM11に格納
した例えば第13図に示すような特性値のテーブルルツク
アツプによつて行なう。
基本点火時期Dを決定する。なお、これはROM11に格納
した例えば第13図に示すような特性値のテーブルルツク
アツプによつて行なう。
そして、STEP62でこの決定した基本点火時期D及び前述
した処理によつて決定した点火時期修正量dcに基づい
て、{70−(D+dc)}の演算をして、BTDC(D+dc)
を基準信号S2の入力タイミングからの角度に変換し、ST
EP63でこの演算結果をI/O13の前述した進角値(ADV)レ
ジスタにセツトする。
した処理によつて決定した点火時期修正量dcに基づい
て、{70−(D+dc)}の演算をして、BTDC(D+dc)
を基準信号S2の入力タイミングからの角度に変換し、ST
EP63でこの演算結果をI/O13の前述した進角値(ADV)レ
ジスタにセツトする。
このように、この内燃機関の制御装置においては、機関
の燃焼圧力振動の検出結果に基づいて燃焼圧力が最大値
となるクランク角度θpmaxを記憶すると共に、燃焼圧力
振動の検出結果に基づく点火時期制御が正常か否かを判
定し、燃焼圧力振動の検出結果並びに記憶したθpmax及
び異常判定判定結果に基づいて点火時期を制御する。
の燃焼圧力振動の検出結果に基づいて燃焼圧力が最大値
となるクランク角度θpmaxを記憶すると共に、燃焼圧力
振動の検出結果に基づく点火時期制御が正常か否かを判
定し、燃焼圧力振動の検出結果並びに記憶したθpmax及
び異常判定判定結果に基づいて点火時期を制御する。
それによつて、燃焼圧力振動の検出結果に基づく点火時
期制御が異常になつたときには、予め運転条件毎に記憶
しているθpmaxに基づいて点火時期を制御することが可
能になる。
期制御が異常になつたときには、予め運転条件毎に記憶
しているθpmaxに基づいて点火時期を制御することが可
能になる。
したがつて、燃焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期
制御が異常になつたときでも、発生トルクの減少,燃費
の低下,排気温の上昇,ノツキングの発生等の不都合を
回避することができる。
制御が異常になつたときでも、発生トルクの減少,燃費
の低下,排気温の上昇,ノツキングの発生等の不都合を
回避することができる。
次に、上記実施例の燃焼圧力が最大値となるクランク角
度θpmaxに代えて燃焼圧力の爆発行程での最大値Pmaxを
使用する実施例について第14図以降を参照して説明す
る。
度θpmaxに代えて燃焼圧力の爆発行程での最大値Pmaxを
使用する実施例について第14図以降を参照して説明す
る。
まず、点火時期,ノツキング強度及び爆発行程中での筒
内圧力の最大値Pmaxの関係について説明する。
内圧力の最大値Pmaxの関係について説明する。
一般に、点火時期,ノツキング強度及び爆発行程中での
筒内圧力の最大値Pmaxの関係は、第14図に示すようにな
る。なお、この第14図に示す特性は、4気筒エンジンに
おける2400RPM,全負荷での実験結果である。
筒内圧力の最大値Pmaxの関係は、第14図に示すようにな
る。なお、この第14図に示す特性は、4気筒エンジンに
おける2400RPM,全負荷での実験結果である。
すなわち、点火時期とノツキング強度とは、運転条件が
定まれば良い相関関係にあり、また点火時期と筒内圧力
の最大値Pmaxも良い相関関係にある。
定まれば良い相関関係にあり、また点火時期と筒内圧力
の最大値Pmaxも良い相関関係にある。
これ等のことから、ノツキング強度とPmaxとは、運転条
件が定まれば良い相関関係にある。例えば第14図に示す
例ではトレースノツクに制御するためには、Pmaxがチヤ
ージアンプの出力で2.9Vになるように点火時期を制御す
ればよい。
件が定まれば良い相関関係にある。例えば第14図に示す
例ではトレースノツクに制御するためには、Pmaxがチヤ
ージアンプの出力で2.9Vになるように点火時期を制御す
ればよい。
したがつて、燃焼圧力振動の検出結果、すなわち筒内圧
の検出結果に基づく点火時期制御が正常であるときに、
運転条件に応じてPmax値を学習して記憶しておき、通常
の点火時期制御系に異常が発生したときには、Pmaxが運
転条件に応じて記憶しているθpmax値になるように点火
時期を制御することによつて、通常の点火時期制御系の
異常に伴なう不都合を回避することができる。
の検出結果に基づく点火時期制御が正常であるときに、
運転条件に応じてPmax値を学習して記憶しておき、通常
の点火時期制御系に異常が発生したときには、Pmaxが運
転条件に応じて記憶しているθpmax値になるように点火
時期を制御することによつて、通常の点火時期制御系の
異常に伴なう不都合を回避することができる。
次に、筒内圧力の最大値Pmaxの検出について説明する。
主制御回路8のI/O13には、前述した第5図(ニ)に示
すようなマルチプレクサ6からの検出信号S2nが入力さ
れている。
すようなマルチプレクサ6からの検出信号S2nが入力さ
れている。
そこで、主制御回路8は、例えばATDC2゜からATDC40゜
までの間、マルチプレクサ6からの検出信号S2nを2゜
毎にA/D変換する。
までの間、マルチプレクサ6からの検出信号S2nを2゜
毎にA/D変換する。
その後、これ等の各A/D変換値を比較し、その中で最も
大きな値をPmaxとしてRAM12の所定のアドレスに格納す
る。
大きな値をPmaxとしてRAM12の所定のアドレスに格納す
る。
そして、信号処理回路7からの積分信号S7に基づいて行
なう通常の点火時期制御が正常なときに、Pmaxを運転条
件毎に学習し、このPmaxの学習値を「LPmax」としてRAM
12の所定のアドレスに格納記憶する。なお、運転条件
は、例えば機関回転数と吸入空気量との組合せによつて
決める。
なう通常の点火時期制御が正常なときに、Pmaxを運転条
件毎に学習し、このPmaxの学習値を「LPmax」としてRAM
12の所定のアドレスに格納記憶する。なお、運転条件
は、例えば機関回転数と吸入空気量との組合せによつて
決める。
ここで、LPmaxの求め方について述べておくと、通常の
点火時期制御時のPmaxをそのままLPmaxとしてもよい
し、またより安定したLPmaxを得るためには、Pmaxの移
動平均値を、 LPmax=(1−γ)LPmax+βPmax ただし、(0<γ<1) の演算をして算出した値をLPmaxとすればよい。
点火時期制御時のPmaxをそのままLPmaxとしてもよい
し、またより安定したLPmaxを得るためには、Pmaxの移
動平均値を、 LPmax=(1−γ)LPmax+βPmax ただし、(0<γ<1) の演算をして算出した値をLPmaxとすればよい。
次に、この場合の第8図における点火時期修正量決定処
理について第15図を参照して説明する。
理について第15図を参照して説明する。
まず、STEP111でマルチプレクサ6からの検出信号S2nを
ATDC2゜からATDC40゜まで2゜毎にA/D変換し、各A/D変
換値を一旦RAM12のデータエリアに格納しておく。
ATDC2゜からATDC40゜まで2゜毎にA/D変換し、各A/D変
換値を一旦RAM12のデータエリアに格納しておく。
また、検出信号S2nの所定角度範囲での整流積分信号S7
をTDCでA/D変換して量Bを、またATDC45゜でA/D変換し
て量Kを求める。
をTDCでA/D変換して量Bを、またATDC45゜でA/D変換し
て量Kを求める。
そして、STEP112でSTEP111で一旦RAM12に格納した2゜
毎のA/D変換値の内で最大値をPmaxとして求める。
毎のA/D変換値の内で最大値をPmaxとして求める。
その後、STEP113でアイドルスイツチ4からのアイドル
状態検知信号SIをチエツクしてアイドル状態か否かを判
別する。
状態検知信号SIをチエツクしてアイドル状態か否かを判
別する。
このとき、アイドル状態であれば、STEP114でアイドル
時の量Kに相当する最小値KMINの書換えを行なう。
時の量Kに相当する最小値KMINの書換えを行なう。
すなわち、アイドル時の量Kの移動平均値を算出して新
たな最小値KMINとしてRAM12の所定のアドレスに格納す
る。
たな最小値KMINとしてRAM12の所定のアドレスに格納す
る。
そして、STEP115で点火時期修正量dcを「0」にして(d
c←0)、基本点火時期で制御するようにする。
c←0)、基本点火時期で制御するようにする。
これに対して、STEP113でアイドル時でなければ、STEP1
16で量Kとアイドル時の量Kに相当する最小値KMINiと
を比較して、K≧KMINか否かを判別する。
16で量Kとアイドル時の量Kに相当する最小値KMINiと
を比較して、K≧KMINか否かを判別する。
このとき、K≧KMINであれば、すなわち筒内圧の検出結
果の積分値に基づいて点火時期を制御する通常の点火時
期制御系が正常であれば、STEP117で正常時の運転条件
毎のPmaxに相当するLPmax(N,Qa)の学習,書換えを行
なう。
果の積分値に基づいて点火時期を制御する通常の点火時
期制御系が正常であれば、STEP117で正常時の運転条件
毎のPmaxに相当するLPmax(N,Qa)の学習,書換えを行
なう。
すなわち、正常時のPmaxの移動平均値を、 (1−γ)LPmax(N,Qa)+γPmax の演算をして算出した値を新たなLPmax(N,Qa)としてR
AM12の所定のアドレスに格納する。
AM12の所定のアドレスに格納する。
その後、STEP118で信号処理回路7からの積分出力S7に
基づいて点火時期修正量dcを算出する。
基づいて点火時期修正量dcを算出する。
これに対して、STEP116でK≧KMINでなければ、すなわ
ち通常の点火時期制御系が異常であれば、STEP119でSTE
P117で記憶している現運転条件に応じたPmaxに基づいて
点火時期修正量dcを算出する処理をする。
ち通常の点火時期制御系が異常であれば、STEP119でSTE
P117で記憶している現運転条件に応じたPmaxに基づいて
点火時期修正量dcを算出する処理をする。
次に、第15図におけるPmaxに基づく点火時期修正量算出
処理(STEP119)について第16図を参照して説明する。
処理(STEP119)について第16図を参照して説明する。
まず、STEP151で爆発行程中での筒内圧力の最大値Pmax
と、積分出力S7に基づいた点火時期制御系が正常である
ときに運転条件毎に学習記憶していたPmax値、すなわち
LPmax(N,Qa)とを比較して、Pmax=LPmax(N,Qa)か否
かを判別する。
と、積分出力S7に基づいた点火時期制御系が正常である
ときに運転条件毎に学習記憶していたPmax値、すなわち
LPmax(N,Qa)とを比較して、Pmax=LPmax(N,Qa)か否
かを判別する。
このとき、Pmax=LPmax(N,Qa)であれば、目標の点火
時期で制御しているとみなしてそのままの点火時期とす
る。
時期で制御しているとみなしてそのままの点火時期とす
る。
これに対して、Pmax=LPmax(N,Qa)でなければ、STEP1
52でPmax<LPmax(N,Qa)か否かを判別する。
52でPmax<LPmax(N,Qa)か否かを判別する。
このとき、Pmax<LPmax(N,Qa)であれば、点火時期が
遅角しすぎていることになるので、STEP153で点火時期
修正量dcに「0.1゜」を加算(dc+0.1゜)して進角させ
る。
遅角しすぎていることになるので、STEP153で点火時期
修正量dcに「0.1゜」を加算(dc+0.1゜)して進角させ
る。
また、Pmax>LPmax(N,Qa)でなければ、点火時期が進
角しすぎていることになるので、STEP154で点火時期修
正量dcから「0.1゜」を減算(dc−0.1゜)して遅角させ
る。
角しすぎていることになるので、STEP154で点火時期修
正量dcから「0.1゜」を減算(dc−0.1゜)して遅角させ
る。
このように、筒内圧力の最大値Pmaxを記憶しておくよう
にしても上記実施例と同様の効果が得られる。
にしても上記実施例と同様の効果が得られる。
なお、上記各実施例においては、全気筒を一律の点火時
期に制御する例について述べたが、各気筒毎、もしくは
複数の気筒を1群として各気筒群毎に点火時期を制御す
る場合にもこの発明を同様に実施できる。
期に制御する例について述べたが、各気筒毎、もしくは
複数の気筒を1群として各気筒群毎に点火時期を制御す
る場合にもこの発明を同様に実施できる。
以上説明したように、この発明によれば、機関の燃焼圧
力振動の検出結果に基づいて燃焼圧力が最大値となるク
ランク角度θpmax又はその最大値Pmaxを記憶すると共
に、燃焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期制御が正
常か否かを判定し、異常と判定したときはθpmax又はPm
ax基づいて点火時期を制御するようにしたので、燃焼圧
力振動の検出結果に基づく点火時期制御が異常になつた
ときには、予め運転条件毎に記憶しているθpmax又はPm
axに基づいて点火時期を制御することが可能になり、燃
焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期制御が異常にな
つたときでも、発生トルクの減少,燃費の低下,排気温
の上昇,ノツキングの発生等の不都合を回避することが
できる。
力振動の検出結果に基づいて燃焼圧力が最大値となるク
ランク角度θpmax又はその最大値Pmaxを記憶すると共
に、燃焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期制御が正
常か否かを判定し、異常と判定したときはθpmax又はPm
ax基づいて点火時期を制御するようにしたので、燃焼圧
力振動の検出結果に基づく点火時期制御が異常になつた
ときには、予め運転条件毎に記憶しているθpmax又はPm
axに基づいて点火時期を制御することが可能になり、燃
焼圧力振動の検出結果に基づく点火時期制御が異常にな
つたときでも、発生トルクの減少,燃費の低下,排気温
の上昇,ノツキングの発生等の不都合を回避することが
できる。
特に、この発明では非アイドル運転時とアイドル運転時
とについての上死点後の燃焼圧力振動の検出値を比較す
ることにより異常を判定するものとしたので、正常また
は故障の誤判定を防止してより精度の高い判定及び点火
時期制御を行わせることができる。
とについての上死点後の燃焼圧力振動の検出値を比較す
ることにより異常を判定するものとしたので、正常また
は故障の誤判定を防止してより精度の高い判定及び点火
時期制御を行わせることができる。
第1図はこの発明の構成を示す機能ブロツク図、 第2図はこの発明を実施した内燃機関の制御装置の構成
を示すブロツク図、 第3図は同じく筒内圧センサの一例を示す断面図及び平
面図、 第4図は同じく信号処理回路の一例を示すブロツク図、 第5図は主制御回路が実行する積分器の積分動作制御処
理の説明に供するタイミングチヤート図、 第6図は点火時期,ノツク強度及びθpmaxとの関係の説
明に供する特性図、 第7図は点火時期制御系異常判定の原理説明に供する機
関回転数・吸入空気量−量K特性を示す線図、 第8図は主制御回路が実行する異常判定・点火時期修正
量決定処理の一例を示すフロー図、 第9図は第8図の点火時期修正量決定処理の一例を示す
フロー図、 第10図は第9図におけ積分値に基づく点火時期修正量算
出処理の一例を示すフロー図、 第11図は第9図におけるθpmaxに基づく点火時期修正量
算出処理の一例を示すフロー図、 第12図は主制御回路が実行する点火制御処理の一例を示
すフロー図、 第13図は第12図の基本点火時期算出処理の説明に供する
機関回転数・吸入空気流量−進角値特性を示す線図、 第14図はこの発明の他の実施例における点火時期,ノツ
ク強度及びPmaxとの関係の説明に供する特性図、 第15図は同じく点火時期修正量決定処理の一例を示すフ
ロー図、 第16図は第15図におけるPmaxに基づく点火時期修正量算
出処理の一例を示すフロー図である。 1A〜1D……筒内圧センサ 2A〜2D……チヤージアンプ 3……クランク角センサ、4……アイドルスイツチ 5……コントロールユニツト、7……信号処理回路 7C……整流器、7D……積分器 8……主制御回路、15……点火装置
を示すブロツク図、 第3図は同じく筒内圧センサの一例を示す断面図及び平
面図、 第4図は同じく信号処理回路の一例を示すブロツク図、 第5図は主制御回路が実行する積分器の積分動作制御処
理の説明に供するタイミングチヤート図、 第6図は点火時期,ノツク強度及びθpmaxとの関係の説
明に供する特性図、 第7図は点火時期制御系異常判定の原理説明に供する機
関回転数・吸入空気量−量K特性を示す線図、 第8図は主制御回路が実行する異常判定・点火時期修正
量決定処理の一例を示すフロー図、 第9図は第8図の点火時期修正量決定処理の一例を示す
フロー図、 第10図は第9図におけ積分値に基づく点火時期修正量算
出処理の一例を示すフロー図、 第11図は第9図におけるθpmaxに基づく点火時期修正量
算出処理の一例を示すフロー図、 第12図は主制御回路が実行する点火制御処理の一例を示
すフロー図、 第13図は第12図の基本点火時期算出処理の説明に供する
機関回転数・吸入空気流量−進角値特性を示す線図、 第14図はこの発明の他の実施例における点火時期,ノツ
ク強度及びPmaxとの関係の説明に供する特性図、 第15図は同じく点火時期修正量決定処理の一例を示すフ
ロー図、 第16図は第15図におけるPmaxに基づく点火時期修正量算
出処理の一例を示すフロー図である。 1A〜1D……筒内圧センサ 2A〜2D……チヤージアンプ 3……クランク角センサ、4……アイドルスイツチ 5……コントロールユニツト、7……信号処理回路 7C……整流器、7D……積分器 8……主制御回路、15……点火装置
Claims (1)
- 【請求項1】内燃機関の燃焼圧力振動の検出結果に基づ
いて点火時期を制御する内燃機関の制御装置において、
前記機関の燃焼圧力振動を検出する燃焼圧力振動検出手
段と、該燃焼圧力振動検出手段の検出結果に基づいて燃
焼圧力の最大値又は該最大値のクランク角度を記憶する
記憶手段と、前記燃焼圧力振動検出手段の非アイドル運
転時とアイドル運転時とについての上死点後の検出値の
比較に基づいて点火時期制御が正常か否かを判定する判
定手段と、前記判定手段が異常と判定したときには前記
記憶手段の記憶値に基づいて点火時期を制御する点火時
期制御手段とを設けたこと特徴とする内燃機関の制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60194878A JPH0692788B2 (ja) | 1985-09-05 | 1985-09-05 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60194878A JPH0692788B2 (ja) | 1985-09-05 | 1985-09-05 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6255463A JPS6255463A (ja) | 1987-03-11 |
JPH0692788B2 true JPH0692788B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=16331816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60194878A Expired - Lifetime JPH0692788B2 (ja) | 1985-09-05 | 1985-09-05 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0692788B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6235075A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-16 | Honda Motor Co Ltd | 内燃エンジンの点火時期制御装置 |
JPH0613865B2 (ja) * | 1985-06-25 | 1994-02-23 | 本田技研工業株式会社 | 内燃エンジンの点火時期制御装置 |
-
1985
- 1985-09-05 JP JP60194878A patent/JPH0692788B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6255463A (ja) | 1987-03-11 |
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