JPH0690887B2 - Cu合金製電気機器用端子 - Google Patents
Cu合金製電気機器用端子Info
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- JPH0690887B2 JPH0690887B2 JP1085326A JP8532689A JPH0690887B2 JP H0690887 B2 JPH0690887 B2 JP H0690887B2 JP 1085326 A JP1085326 A JP 1085326A JP 8532689 A JP8532689 A JP 8532689A JP H0690887 B2 JPH0690887 B2 JP H0690887B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度を有し、かつ導電性および熱クリー
プ特性のすぐれたCu合金製電気機器用端子に関するもの
である。
プ特性のすぐれたCu合金製電気機器用端子に関するもの
である。
一般に、各種の電気機器用端子の製造に、重量%で(以
下%は重量%を示す)、 Sn:1.5〜9%、 P:0.03〜0.35%、 を有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成を有する
Cu合金が用いられている。
下%は重量%を示す)、 Sn:1.5〜9%、 P:0.03〜0.35%、 を有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成を有する
Cu合金が用いられている。
しかし、上記の従来Cu合金製電気機器用端子は、高強度
をもつものの、導電性および熱クリープ特性が十分でな
いために、これを小型化あるいは形状複雑化した場合、
十分その機能を発揮し得ないのが現状である。
をもつものの、導電性および熱クリープ特性が十分でな
いために、これを小型化あるいは形状複雑化した場合、
十分その機能を発揮し得ないのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、すぐれ
た導電性と熱クリープ特性を具備した電気機器用端子を
開発すべく研究を行なった結果、電気機器用端子を、 Mg:0.3〜2%、 P:0.001〜0.1%、を含有し、残りがCuと不可避不純物か
らなる組成を有するCu合金で構成すると、この結果の端
子は、高強度を有し、かつすぐれた導電性と熱クリープ
特性を具備するようになることから、小型化および形状
複雑化に十分対応でき、すぐれた性能を発揮するように
なるという知見を得たのである。
た導電性と熱クリープ特性を具備した電気機器用端子を
開発すべく研究を行なった結果、電気機器用端子を、 Mg:0.3〜2%、 P:0.001〜0.1%、を含有し、残りがCuと不可避不純物か
らなる組成を有するCu合金で構成すると、この結果の端
子は、高強度を有し、かつすぐれた導電性と熱クリープ
特性を具備するようになることから、小型化および形状
複雑化に十分対応でき、すぐれた性能を発揮するように
なるという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであっ
て、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説明
する。
て、以下に成分組成を上記の通りに限定した理由を説明
する。
(a)Mg Mg成分には、Cuの素地に固溶することによって、主要成
分であるCu自体の具備する高導電性を損なうことなく、
強度と熱クリープ特性を向上させる作用があるが、その
含有量が0.3%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が2%を越えると、導電性が損なわ
れるようになることから、その含有量を0.3〜2%と定
めた。
分であるCu自体の具備する高導電性を損なうことなく、
強度と熱クリープ特性を向上させる作用があるが、その
含有量が0.3%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が2%を越えると、導電性が損なわ
れるようになることから、その含有量を0.3〜2%と定
めた。
(b)P P成分には、脱酸作用があるほか、Mg成分と共存した状
態で、強度および熱クリープ特性を向上させる作用があ
るが、その含有量が0.001%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が0.1%を越えると、
脆化傾向が現われるようになることから、その含有量を
0.001〜0.1%と定めた。
態で、強度および熱クリープ特性を向上させる作用があ
るが、その含有量が0.001%未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有量が0.1%を越えると、
脆化傾向が現われるようになることから、その含有量を
0.001〜0.1%と定めた。
つぎに、この発明の電子機器用端子を実施例により具体
的に説明する。
的に説明する。
通常の低周波溝型誘導炉を用い、それぞれ第1表に示さ
れるCu合金溶湯を調製し、半連続鋳造法にて、厚さ:150
mm×幅:400mm×長さ:1500mmの寸法をもった鋳塊に鋳造
した後、この鋳造に、710〜800℃の範囲内の所定の圧延
開始温度にて熱間圧延を施して厚さ:11mmの熱延板と
し、ついで水冷後、前記熱延板の上下両面を0.5mmづつ
面削して厚さ:10mmした状態で、通常の条件にて冷間圧
延と焼鈍とを交互に繰り返し行ない、 最終仕上圧延率:75%にて厚さ:0.25mmの冷延板とし、最
終的に、250〜400℃の範囲内の所定の温度に30分間保持
の条件で歪取り焼鈍を施すことによって本発明端子素材
1〜5および従来端子素材1,2をそれぞれ製造した。
れるCu合金溶湯を調製し、半連続鋳造法にて、厚さ:150
mm×幅:400mm×長さ:1500mmの寸法をもった鋳塊に鋳造
した後、この鋳造に、710〜800℃の範囲内の所定の圧延
開始温度にて熱間圧延を施して厚さ:11mmの熱延板と
し、ついで水冷後、前記熱延板の上下両面を0.5mmづつ
面削して厚さ:10mmした状態で、通常の条件にて冷間圧
延と焼鈍とを交互に繰り返し行ない、 最終仕上圧延率:75%にて厚さ:0.25mmの冷延板とし、最
終的に、250〜400℃の範囲内の所定の温度に30分間保持
の条件で歪取り焼鈍を施すことによって本発明端子素材
1〜5および従来端子素材1,2をそれぞれ製造した。
ついで、この結果得られた本発明端子素材1〜5および
従来端子1,2について、強度を評価する目的で、引張強
さとばね限界値を測定し、また導電性を評価する目的
で、導電率(IACS%)を測定し、さらに熱クリープ特性
を評価する目的で、応力付加加熱後の応力緩和率を測定
した。
従来端子1,2について、強度を評価する目的で、引張強
さとばね限界値を測定し、また導電性を評価する目的
で、導電率(IACS%)を測定し、さらに熱クリープ特性
を評価する目的で、応力付加加熱後の応力緩和率を測定
した。
なお、ばね限界値は、JIS・H3130のモーメント式試験に
より測定し、また応力緩和率は、幅:12.7mm×長さ:120m
m(以下L0とする)の寸法をもった試験片を使用し、こ
の試験片を長さ:110mm×深さ:3mmの水平縦長溝を有する
治具に前記試験片の中央部が上方に膨出するように彎曲
セットし(この時の試験片の両端部間の距離:110mmをL1
とする)、この状態で温度:150℃に1000時間保持し、加
熱後、前記治具から取りはずした状態における前記試験
片の両端部間の距離(以下L2とする)を測定し、計算
式: (L0−L2)/(L0−L1)×100(%) によって算出することにより求めた。これらの結果を第
1表に示した。
より測定し、また応力緩和率は、幅:12.7mm×長さ:120m
m(以下L0とする)の寸法をもった試験片を使用し、こ
の試験片を長さ:110mm×深さ:3mmの水平縦長溝を有する
治具に前記試験片の中央部が上方に膨出するように彎曲
セットし(この時の試験片の両端部間の距離:110mmをL1
とする)、この状態で温度:150℃に1000時間保持し、加
熱後、前記治具から取りはずした状態における前記試験
片の両端部間の距離(以下L2とする)を測定し、計算
式: (L0−L2)/(L0−L1)×100(%) によって算出することにより求めた。これらの結果を第
1表に示した。
第1表に示される結果から、本発明端子素材1〜5は、
いずれも従来端子素材1,2と同等の高強度を保持した状
態で、これより一段とすぐれた導電性および熱クリープ
特性もつことが明らかである。
いずれも従来端子素材1,2と同等の高強度を保持した状
態で、これより一段とすぐれた導電性および熱クリープ
特性もつことが明らかである。
上述のように、この発明の電気機器用端子は、高強度を
有し、かつすぐれた導電性と熱クリープ特性を具備した
Cu合金で構成されているので、これらの小型化および形
状複雑化に十分対応することができ、十分満足する性能
を発揮するばかりでなく、高価なSn成分を含有しないCu
合金で構成されているので、比較的コストの安いものと
なるなど工業上有用な特性を有するのである。
有し、かつすぐれた導電性と熱クリープ特性を具備した
Cu合金で構成されているので、これらの小型化および形
状複雑化に十分対応することができ、十分満足する性能
を発揮するばかりでなく、高価なSn成分を含有しないCu
合金で構成されているので、比較的コストの安いものと
なるなど工業上有用な特性を有するのである。
フロントページの続き (72)発明者 熊谷 誠司 福島県会津若松市扇町128―7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (72)発明者 桑原 萬平 福島県会津若松市扇町128―7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 (56)参考文献 特公 昭49−10894(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】Mg:0.3〜2%、 P:0.001〜0.1%、 を含有し、残りがCuと不可避不純物からなる組成(以上
重量%)を有するCu合金で構成したことを特徴とする高
強度を有し、かつ導電性および熱クリープ特性のすぐれ
たCu合金製電気機器用端子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1085326A JPH0690887B2 (ja) | 1989-04-04 | 1989-04-04 | Cu合金製電気機器用端子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1085326A JPH0690887B2 (ja) | 1989-04-04 | 1989-04-04 | Cu合金製電気機器用端子 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6843786A Division JPS62227051A (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | Cu合金製電気機器用コネクタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01309219A JPH01309219A (ja) | 1989-12-13 |
JPH0690887B2 true JPH0690887B2 (ja) | 1994-11-14 |
Family
ID=13855508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1085326A Expired - Fee Related JPH0690887B2 (ja) | 1989-04-04 | 1989-04-04 | Cu合金製電気機器用端子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0690887B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030082704A (ko) * | 2002-04-18 | 2003-10-23 | 희성금속 주식회사 | 은동계 합금의 전기접점 제조방법 |
JP5260992B2 (ja) * | 2008-03-19 | 2013-08-14 | Dowaメタルテック株式会社 | 銅合金板材およびその製造方法 |
JP4516154B1 (ja) | 2009-12-23 | 2010-08-04 | 三菱伸銅株式会社 | Cu−Mg−P系銅合金条材及びその製造方法 |
JP4563508B1 (ja) * | 2010-02-24 | 2010-10-13 | 三菱伸銅株式会社 | Cu−Mg−P系銅合金条材及びその製造方法 |
EP2570506B1 (en) | 2010-05-14 | 2016-04-13 | Mitsubishi Materials Corporation | Copper alloy for electronic device, method for producing this alloy, and copper alloy rolled material for this device |
JP5054160B2 (ja) * | 2010-06-28 | 2012-10-24 | 三菱伸銅株式会社 | Cu−Mg−P系銅合金条材及びその製造方法 |
JP5903832B2 (ja) | 2011-10-28 | 2016-04-13 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金圧延材及び電子機器用部品 |
JP5903838B2 (ja) | 2011-11-07 | 2016-04-13 | 三菱マテリアル株式会社 | 電子機器用銅合金、電子機器用銅素材、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金塑性加工材及び電子機器用部品 |
JP5903842B2 (ja) | 2011-11-14 | 2016-04-13 | 三菱マテリアル株式会社 | 銅合金、銅合金塑性加工材及び銅合金塑性加工材の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6454420A (en) * | 1987-08-25 | 1989-03-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Liquid crystal display element |
-
1989
- 1989-04-04 JP JP1085326A patent/JPH0690887B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01309219A (ja) | 1989-12-13 |
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