JPH068292Y2 - 排気再循環制御装置 - Google Patents
排気再循環制御装置Info
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- JPH068292Y2 JPH068292Y2 JP1987195543U JP19554387U JPH068292Y2 JP H068292 Y2 JPH068292 Y2 JP H068292Y2 JP 1987195543 U JP1987195543 U JP 1987195543U JP 19554387 U JP19554387 U JP 19554387U JP H068292 Y2 JPH068292 Y2 JP H068292Y2
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- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 考案の目的 (産業上の利用分野) 本考案は、内燃機関の排気の一部をその運転状態に応じ
て吸気系に再循環する、いわゆる排気再循環制御装置に
関し、特に内燃機関の出力増加時における排気再循環量
の適正化を達成する排気再循環制御装置に関する。
て吸気系に再循環する、いわゆる排気再循環制御装置に
関し、特に内燃機関の出力増加時における排気再循環量
の適正化を達成する排気再循環制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、内燃機関の運転状態を損なわずエミッションを良
好に維持するために、内燃機関の運転状態に応じて排気
の再循環量および再循環時期を制御する排気再循環制御
装置が採用されている。通常これらの排気再循環制御装
置は、内燃機関の排気系と吸気系とを連結する排気再循
環経路の有効面積を調節する排気再循環弁および内燃機
関の運転状態に応じた制御信号を出力して排気再循環弁
を制御する制御信号作成部とを有し、内燃機関の運転状
態に対して最適な排気再循環時期、排気再循環量などの
排気再循環状況を決定している。
好に維持するために、内燃機関の運転状態に応じて排気
の再循環量および再循環時期を制御する排気再循環制御
装置が採用されている。通常これらの排気再循環制御装
置は、内燃機関の排気系と吸気系とを連結する排気再循
環経路の有効面積を調節する排気再循環弁および内燃機
関の運転状態に応じた制御信号を出力して排気再循環弁
を制御する制御信号作成部とを有し、内燃機関の運転状
態に対して最適な排気再循環時期、排気再循環量などの
排気再循環状況を決定している。
より一層内燃機関の運転状態に適した排気再循環状況に
制御する排気再循環制御装置として、内燃機関の加速状
態に基づき算出される燃料噴射補正量を利用し、この燃
料噴射補正量に応じた排気再循環量の補正を実行する排
気再循環制御装置が特開昭61−61936号公報にて
提案されている。この種の排気再循環制御装置は、内燃
機関の出力の増加状態を反映している燃料噴射補正量に
基づき排気再循環量を制御するため、内燃機関の運転状
態の変動に対しての排気再循環制御の応答性を向上させ
ることができる。
制御する排気再循環制御装置として、内燃機関の加速状
態に基づき算出される燃料噴射補正量を利用し、この燃
料噴射補正量に応じた排気再循環量の補正を実行する排
気再循環制御装置が特開昭61−61936号公報にて
提案されている。この種の排気再循環制御装置は、内燃
機関の出力の増加状態を反映している燃料噴射補正量に
基づき排気再循環量を制御するため、内燃機関の運転状
態の変動に対しての排気再循環制御の応答性を向上させ
ることができる。
また、簡易的に内燃機関の加速状態に排気再循環制御を
追随させるものとして、スロットル弁が全閉状態から開
操作されたとき、所定時間排気再循環弁を全開に制御す
る排気再循環制御装置なども知られている。
追随させるものとして、スロットル弁が全閉状態から開
操作されたとき、所定時間排気再循環弁を全開に制御す
る排気再循環制御装置なども知られている。
(考案が解決しようとする問題点) しかし、上記のごとき排気再循環制御装置にあっても未
だに十分なものではなく、内燃機関の出力の増加時に次
のような問題点が発生していた。
だに十分なものではなく、内燃機関の出力の増加時に次
のような問題点が発生していた。
排気再循環制御装置の制御信号作成部により作成される
制御信号は、内燃機関の負荷Q/Nおよび回転数Neな
どをパラメータとして決定されるもので、最新の運転状
態の情報に基づき排気再循環弁の作動量が決定される。
しかし、この様に制御信号が決定されようとも、その制
御信号に基づき排気再循環弁が作動し、この弁を経て排
気系の排ガスが吸気系まで到達するまでには、制御系の
遅れおよびガス移動の遅れなどの影響がある。
制御信号は、内燃機関の負荷Q/Nおよび回転数Neな
どをパラメータとして決定されるもので、最新の運転状
態の情報に基づき排気再循環弁の作動量が決定される。
しかし、この様に制御信号が決定されようとも、その制
御信号に基づき排気再循環弁が作動し、この弁を経て排
気系の排ガスが吸気系まで到達するまでには、制御系の
遅れおよびガス移動の遅れなどの影響がある。
このため、内燃機関が加速中などであり出力増加の割合
が大きいときには、制御信号が決定された時点での内燃
機関の運転状態と現実に排気再循環制御が実行されると
きの内燃機関の運転状態との間には大きな隔たりがあ
り、排気再循環制御が現実の内燃機関の運転状態に適合
しないという問題点があった。
が大きいときには、制御信号が決定された時点での内燃
機関の運転状態と現実に排気再循環制御が実行されると
きの内燃機関の運転状態との間には大きな隔たりがあ
り、排気再循環制御が現実の内燃機関の運転状態に適合
しないという問題点があった。
加速時の排気再循環制御の適応性を高めるため燃料噴射
補正量に基づき排気再循環量を補正する排気再循環制御
装置も、次のような理由から加速中の排気再循環制御の
適正化に問題がある。すなわち燃料噴射量の加速時の補
正は、加速の初期にあって急激に増加する吸気が吸気管
に付着した燃料を瞬時に気化させるために発生する混合
気の希薄状態を補償するものであり、加速の初期に特有
のものである。これに反し、排気再循環制御は内燃機関
の運転継続中常に実行されるべきものであり、一時的に
実行される燃料噴射量の加速増量に基づいて内燃機関の
運転状態が急変を続ける出力増加継続中の排気再循環量
の適正化を達成することは不可能である。
補正量に基づき排気再循環量を補正する排気再循環制御
装置も、次のような理由から加速中の排気再循環制御の
適正化に問題がある。すなわち燃料噴射量の加速時の補
正は、加速の初期にあって急激に増加する吸気が吸気管
に付着した燃料を瞬時に気化させるために発生する混合
気の希薄状態を補償するものであり、加速の初期に特有
のものである。これに反し、排気再循環制御は内燃機関
の運転継続中常に実行されるべきものであり、一時的に
実行される燃料噴射量の加速増量に基づいて内燃機関の
運転状態が急変を続ける出力増加継続中の排気再循環量
の適正化を達成することは不可能である。
しかも燃料噴射量の加速増量は、その算出が完了した後
に瞬時に実行される燃料噴射制御に用いられるものであ
るにも拘らず、排気再循環制御の応答性は前述のごとく
低い。従って、燃料噴射量の加速増量に基づき実行され
る排気再循環制御の補正も、現実の内燃機関の運転状態
に対して常に遅れを生じ、加速中には内燃機関のドライ
バビリティおよびエミッションが悪化している。
に瞬時に実行される燃料噴射制御に用いられるものであ
るにも拘らず、排気再循環制御の応答性は前述のごとく
低い。従って、燃料噴射量の加速増量に基づき実行され
る排気再循環制御の補正も、現実の内燃機関の運転状態
に対して常に遅れを生じ、加速中には内燃機関のドライ
バビリティおよびエミッションが悪化している。
また、スロットル弁が開操作されたときに所定時間排気
再循環弁を全開に制御する排気再循環制御装置は、排気
再循環が直ちに実行されるため応答性は十分であるもの
の、その時実行される排気の再循環量は内燃機関の運転
状態に対して無関係となる。このため、排気再循環の過
制御あるいは不足制御を招き、目的としている排気浄化
を加速の継続期間中十分に達成することができず、上記
技術同様にドライバビリティおよびエミッションを良好
に維持することができなかった。
再循環弁を全開に制御する排気再循環制御装置は、排気
再循環が直ちに実行されるため応答性は十分であるもの
の、その時実行される排気の再循環量は内燃機関の運転
状態に対して無関係となる。このため、排気再循環の過
制御あるいは不足制御を招き、目的としている排気浄化
を加速の継続期間中十分に達成することができず、上記
技術同様にドライバビリティおよびエミッションを良好
に維持することができなかった。
本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、
内燃機関の出力増加中における運転状態の変化に追随
し、出力増加継続中常に最適量の排気再循環制御を実現
することで、内燃機関のドライバビリティおよびエミッ
ションを最良状態に維持することのできる優れた排気再
循環制御装置を提供することを目的としている。
内燃機関の出力増加中における運転状態の変化に追随
し、出力増加継続中常に最適量の排気再循環制御を実現
することで、内燃機関のドライバビリティおよびエミッ
ションを最良状態に維持することのできる優れた排気再
循環制御装置を提供することを目的としている。
考案の構成 (問題点を解決するための手段) 上記問題点を解決するために本考案の構成した手段は第
1図の基本的構成図に示すごとく、 内燃機関EGの排気系EXと吸気系INとを連結する排
気再循環経路CIの有効面積を調節する排気再循環弁E
Bおよび前記内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号
CSを出力して前記排気再循環弁EBを制御する制御信
号作成手段CMを有する排気再循環制御装置において、 前記内燃機関EGに対する運転操作状況を検出する運転
操作状況検出手段COと、 前記内燃機関EGの出力状況を検出する出力状況検出手
段C1と、 前記運転操作状況検出手段COの検出結果から、内燃機
関EGの出力を増加させるための運転操作がなされたと
判別されるときは、直ちに、前記制御信号CSを補正す
る第1の補正手段C2と、 該第1の補正手段C2による補正の後、前記出力状況検
出手段C1の検出結果に応じて、前記制御信号CSを補
正する第2の補正手段C3と、 を備えることを特徴とする排気再循環制御装置を要旨と
している。
1図の基本的構成図に示すごとく、 内燃機関EGの排気系EXと吸気系INとを連結する排
気再循環経路CIの有効面積を調節する排気再循環弁E
Bおよび前記内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号
CSを出力して前記排気再循環弁EBを制御する制御信
号作成手段CMを有する排気再循環制御装置において、 前記内燃機関EGに対する運転操作状況を検出する運転
操作状況検出手段COと、 前記内燃機関EGの出力状況を検出する出力状況検出手
段C1と、 前記運転操作状況検出手段COの検出結果から、内燃機
関EGの出力を増加させるための運転操作がなされたと
判別されるときは、直ちに、前記制御信号CSを補正す
る第1の補正手段C2と、 該第1の補正手段C2による補正の後、前記出力状況検
出手段C1の検出結果に応じて、前記制御信号CSを補
正する第2の補正手段C3と、 を備えることを特徴とする排気再循環制御装置を要旨と
している。
(作用) 本考案の排気再循環制御装置は、内燃機関EGの排気系
EXと吸気系INとを連結する排気再循環経路CIに排
気再循環弁EBを有し、その作動量は内燃機関EGの定
常運転状態にあっては制御信号作成手段CMからの制御
信号CSにより制御されて排気再循環経路CIの有効面
積を調節している。ここで、制御信号作成手段CMと
は、内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号CMと
は、内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号CSを出
力するものである。
EXと吸気系INとを連結する排気再循環経路CIに排
気再循環弁EBを有し、その作動量は内燃機関EGの定
常運転状態にあっては制御信号作成手段CMからの制御
信号CSにより制御されて排気再循環経路CIの有効面
積を調節している。ここで、制御信号作成手段CMと
は、内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号CMと
は、内燃機関EGの運転状態に応じた制御信号CSを出
力するものである。
更に本考案の排気再循環制御装置は、以下のような作用
の手段を備えている。
の手段を備えている。
まず運転操作状況検出手段COは、内燃機関EGに対す
る運転操作状況、特に、加速要求に関する運転操作状況
を検出するものである。運転操作状況としては、例え
ば、運転者によるアクセル操作、それに基づくスロット
ル開度変化などを検出すればよい。
る運転操作状況、特に、加速要求に関する運転操作状況
を検出するものである。運転操作状況としては、例え
ば、運転者によるアクセル操作、それに基づくスロット
ル開度変化などを検出すればよい。
また出力状況検出手段C1は、内燃機関EGの出力加速
状況を検出するものである。ここで内燃機関EGの出力
状況の検出とは、内燃機関EGがどの程度の出力で運転
をしているか検出することであり、内燃機関EGの吸気
量Q、吸気圧PM、回転数Neなどの運転状態を検出す
ることでその目的が達成される。例えば、内燃機関EG
の回転数Neは加速により上昇し、しかもその上昇率が
加速の大きさを示すため、簡略的に内燃機関EGの出力
増加状況として把握することができる。従って、簡略的
な出力状況検出手段C1の構成としては、内燃機関EG
の回転数Neの変化量を検出する回転数センサが例示で
きる。また、その検出対象は回転数Neなど1種に限定
されるものでなく、内燃機関EGの加速により変化する
その他の運転状態を複数検出して、加速状況の検出精度
を向上する構成としてもよい。例えば、内燃機関EGの
吸気量Qの増量、スロットル開度TAの増加またはアク
セル操作量の増加などを検出することで内燃機関EGの
加速要求を検出することができ、この様な加速要求が何
ら観測されないにも拘らず回転数Neの上昇が観測され
た場合には、下り坂走行などにより受動的に回転数が上
昇しており、内燃機関EGが加速しているためではない
と判断可能となる。更に、内燃機関EGの出力をより直
接的に検出するためには内燃機関EGの1回転当りの吸
気量Qを検出することがよく、従来より提案されている
各種のセンサが利用される。
状況を検出するものである。ここで内燃機関EGの出力
状況の検出とは、内燃機関EGがどの程度の出力で運転
をしているか検出することであり、内燃機関EGの吸気
量Q、吸気圧PM、回転数Neなどの運転状態を検出す
ることでその目的が達成される。例えば、内燃機関EG
の回転数Neは加速により上昇し、しかもその上昇率が
加速の大きさを示すため、簡略的に内燃機関EGの出力
増加状況として把握することができる。従って、簡略的
な出力状況検出手段C1の構成としては、内燃機関EG
の回転数Neの変化量を検出する回転数センサが例示で
きる。また、その検出対象は回転数Neなど1種に限定
されるものでなく、内燃機関EGの加速により変化する
その他の運転状態を複数検出して、加速状況の検出精度
を向上する構成としてもよい。例えば、内燃機関EGの
吸気量Qの増量、スロットル開度TAの増加またはアク
セル操作量の増加などを検出することで内燃機関EGの
加速要求を検出することができ、この様な加速要求が何
ら観測されないにも拘らず回転数Neの上昇が観測され
た場合には、下り坂走行などにより受動的に回転数が上
昇しており、内燃機関EGが加速しているためではない
と判断可能となる。更に、内燃機関EGの出力をより直
接的に検出するためには内燃機関EGの1回転当りの吸
気量Qを検出することがよく、従来より提案されている
各種のセンサが利用される。
第1の補正手段C2とは、運転操作状況検出手段COの
検出結果から、内燃機関EGの出力を増加させるための
運転操作がなされたと判別されるときは、直ちに、制御
信号CSを補正するものである。すなわち、実際に内燃
機関EGが加速状態に変化するより前に、加速要求があ
ったら直ちに制御信号CSを補正する。これによって、
加速が検出されるよりも前に排気再循環量の増加等の準
備ができる。
検出結果から、内燃機関EGの出力を増加させるための
運転操作がなされたと判別されるときは、直ちに、制御
信号CSを補正するものである。すなわち、実際に内燃
機関EGが加速状態に変化するより前に、加速要求があ
ったら直ちに制御信号CSを補正する。これによって、
加速が検出されるよりも前に排気再循環量の増加等の準
備ができる。
一方、第2の補正手段C3とは、出力状況検出手段C1
の検出結果に応じて、制御信号作成手段CMの作成した
制御信号CSを補正するものである。すなわち、制御信
号作成手段CMは内燃機関EGの現在の運転状態に基づ
き最適量の排気再循環量を排気再循環弁EBに実現させ
る制御信号CSを決定する作用をなす。しかし、前述の
ごとく内燃機関EGの出力増加期間中にあっては内燃機
関EGの運転状態は変化しており、制御信号CSに基づ
く排気再循環制御を実行しても内燃機関EGの運転状態
に最適の排気再循環を達成することはできない。そこ
で、第2の補正手段C3は、出力状況検出手段C1の検
出結果から内燃機関EGの出力状況の変化を知り、最適
な排気再循環制御を達成するために制御信号CSの補正
を実行するのである。換言するならば、排気再循環制御
の遅れる時間だけ近未来の内燃機関EGの出力状態は、
過去および現在の出力状況検出手段C1の検出結果から
相当の精度で推定することができる。そこで、その推定
した出力状態に適合する排気再循環制御を達成するよう
に制御信号CSを補正するのであり、これにより内燃機
関EGの出力状態と排気再循環制御との整合が保たれる
ことになる。
の検出結果に応じて、制御信号作成手段CMの作成した
制御信号CSを補正するものである。すなわち、制御信
号作成手段CMは内燃機関EGの現在の運転状態に基づ
き最適量の排気再循環量を排気再循環弁EBに実現させ
る制御信号CSを決定する作用をなす。しかし、前述の
ごとく内燃機関EGの出力増加期間中にあっては内燃機
関EGの運転状態は変化しており、制御信号CSに基づ
く排気再循環制御を実行しても内燃機関EGの運転状態
に最適の排気再循環を達成することはできない。そこ
で、第2の補正手段C3は、出力状況検出手段C1の検
出結果から内燃機関EGの出力状況の変化を知り、最適
な排気再循環制御を達成するために制御信号CSの補正
を実行するのである。換言するならば、排気再循環制御
の遅れる時間だけ近未来の内燃機関EGの出力状態は、
過去および現在の出力状況検出手段C1の検出結果から
相当の精度で推定することができる。そこで、その推定
した出力状態に適合する排気再循環制御を達成するよう
に制御信号CSを補正するのであり、これにより内燃機
関EGの出力状態と排気再循環制御との整合が保たれる
ことになる。
これらの手段を備える結果、本考案の排気再循環制御装
置は、運転者が加速操作をすると、第1の補正手段C2
は、運転操作状況検出手段COの検出結果から加速開始
の指示があったことを判別し、直ちに、加速に対してな
すべき補正を実行する。そして、その後で、第2の補正
手段C3が、実際の加速状況を反映した補正を実行す
る。従って、現実に内燃機関EGが加速状況になる前に
加速状況に対する対処がなされ、その状態から出力状況
に見合った最適制御状態へと移行する。
置は、運転者が加速操作をすると、第1の補正手段C2
は、運転操作状況検出手段COの検出結果から加速開始
の指示があったことを判別し、直ちに、加速に対してな
すべき補正を実行する。そして、その後で、第2の補正
手段C3が、実際の加速状況を反映した補正を実行す
る。従って、現実に内燃機関EGが加速状況になる前に
加速状況に対する対処がなされ、その状態から出力状況
に見合った最適制御状態へと移行する。
ところで、第1の補正手段C2,第2の補正手段C3に
よる補正によって、実際に排気再循環量が変化するまで
には時間遅れがある。しかし、上述の様に、第1の補正
手段C2による補正は、実際に機関出力が増加する前に
開始されるので、排気再循環量の増加遅れをこの出力増
加遅れと相殺させることができる。また、第2の補正手
段C3による補正の遅れも、先行する第1の補正手段C
2による補正が上乗せされた形となる結果、やはり、排
気再循環量変化の遅れは相殺される。この結果、本考案
の排気再循環制御装置は、実際の内燃機関EGの出力変
化とマッチした排気再循環量補正を可能ならしめる。
よる補正によって、実際に排気再循環量が変化するまで
には時間遅れがある。しかし、上述の様に、第1の補正
手段C2による補正は、実際に機関出力が増加する前に
開始されるので、排気再循環量の増加遅れをこの出力増
加遅れと相殺させることができる。また、第2の補正手
段C3による補正の遅れも、先行する第1の補正手段C
2による補正が上乗せされた形となる結果、やはり、排
気再循環量変化の遅れは相殺される。この結果、本考案
の排気再循環制御装置は、実際の内燃機関EGの出力変
化とマッチした排気再循環量補正を可能ならしめる。
以下、本考案をより具体的に説明するために実施例を挙
げて説明する。
げて説明する。
(実施例) 第2図は、実施例の排気再循環制御装置およびその周辺
装置の構成を表す構成図である。
装置の構成を表す構成図である。
図示するように内燃機関2の吸気管4にはエアクリーナ
6を通った吸気が流入するが、このエアクリーナ6には
吸気温度を検出する吸気温センサ8が取り付けられてい
る。吸気管4を通過する吸気の量はスロットルバルブ1
0の開閉制御により調節され、このスロットルバルブ1
0の開度を検出するためにスロットル開度センサ12が
備えられている。吸気管4の更に下流側には、吸気の脈
動を抑えるためのサージタンク14が形成され、このタ
ンク内の絶対圧(吸気圧)を検出するため吸気圧センサ
16が備えられている。
6を通った吸気が流入するが、このエアクリーナ6には
吸気温度を検出する吸気温センサ8が取り付けられてい
る。吸気管4を通過する吸気の量はスロットルバルブ1
0の開閉制御により調節され、このスロットルバルブ1
0の開度を検出するためにスロットル開度センサ12が
備えられている。吸気管4の更に下流側には、吸気の脈
動を抑えるためのサージタンク14が形成され、このタ
ンク内の絶対圧(吸気圧)を検出するため吸気圧センサ
16が備えられている。
一方、内燃機関2の排気管18には、排気中の酸素濃度
から内燃機関2に供給された燃料混合気の空燃比を検出
する空燃比センサ20や排気を浄化するための三元触媒
コンバータ22が備えられている。また、この排気管1
8には排気をサージタンク14に還流して排気再循環
(以下、EGRという)を行うEGR装置24が設けら
れている。
から内燃機関2に供給された燃料混合気の空燃比を検出
する空燃比センサ20や排気を浄化するための三元触媒
コンバータ22が備えられている。また、この排気管1
8には排気をサージタンク14に還流して排気再循環
(以下、EGRという)を行うEGR装置24が設けら
れている。
EGR装置24は、排気管18とサージタンク14とを
結ぶ排気通路の有効(開口)面積を調節するEGRバル
ブ26、およびEGRバルブ26の作動量を制御するた
めその背圧をデューティ比制御するバキューム・スィツ
チング・バルブ(以下、VSVという)30から構成さ
れている。EGRバルブ26の排気室26aは排気管1
8と、または吸気室26bはサージタンク14とそれぞ
れ連通し、これら排気室26aと吸気室26bとの間に
は弁体26eが介在している。従って、弁体26eのリ
フト量により、排気室26aと吸気室26bとの連通状
態が調節される。吸気室26bに隣合うダイヤフラム室
26dは、ダイヤフラム26cを介して分離されてお
り、該ダイヤフラム26cに上記弁体26eが着設され
ている。このダイヤフラム室26dがVSV30に接続
されており、VSV30の作動によりサージタンク14
と連通しあるいは大気開放される。すなわち、VSV3
0の作動状況をデューティ比制御するならば、ダイヤフ
ラム室26d内の負圧を所望の値に制御することがで
き、ダイヤフラム26cを図中上下方向に所定量移動さ
せることによって弁体26eのリフト量を可変とし、排
気室26aと吸気室26bの間の開口面積を任意に調節
することができる。
結ぶ排気通路の有効(開口)面積を調節するEGRバル
ブ26、およびEGRバルブ26の作動量を制御するた
めその背圧をデューティ比制御するバキューム・スィツ
チング・バルブ(以下、VSVという)30から構成さ
れている。EGRバルブ26の排気室26aは排気管1
8と、または吸気室26bはサージタンク14とそれぞ
れ連通し、これら排気室26aと吸気室26bとの間に
は弁体26eが介在している。従って、弁体26eのリ
フト量により、排気室26aと吸気室26bとの連通状
態が調節される。吸気室26bに隣合うダイヤフラム室
26dは、ダイヤフラム26cを介して分離されてお
り、該ダイヤフラム26cに上記弁体26eが着設され
ている。このダイヤフラム室26dがVSV30に接続
されており、VSV30の作動によりサージタンク14
と連通しあるいは大気開放される。すなわち、VSV3
0の作動状況をデューティ比制御するならば、ダイヤフ
ラム室26d内の負圧を所望の値に制御することがで
き、ダイヤフラム26cを図中上下方向に所定量移動さ
せることによって弁体26eのリフト量を可変とし、排
気室26aと吸気室26bの間の開口面積を任意に調節
することができる。
ディストリビュータ32は、イグナイタ40から出力さ
れる高電圧を内燃機関2のクランク角に同期して各気筒
の点火プラグ42に分配するためのもので、点火プラグ
42の点火タイミングはイグナイタ40からの高電圧出
力タイミングにより決定される。
れる高電圧を内燃機関2のクランク角に同期して各気筒
の点火プラグ42に分配するためのもので、点火プラグ
42の点火タイミングはイグナイタ40からの高電圧出
力タイミングにより決定される。
また内燃機関2には、その運転状態を検出するために、
上述の吸気温センサ8、スロットル開度センサ12、吸
気圧センサ16、および空燃比センサ20の他に、ディ
ストリビュータ32のロータ32aの回転から内燃機関
2の回転数を検出する回転数センサ34、同じくロータ
32aの回転に応じて内燃機関2のクランク軸2回転に
1回の割合でパルス信号を出力する気筒判別センサ3
6、および内燃機関2の冷却水温を検出する水温センサ
38が備えられている。
上述の吸気温センサ8、スロットル開度センサ12、吸
気圧センサ16、および空燃比センサ20の他に、ディ
ストリビュータ32のロータ32aの回転から内燃機関
2の回転数を検出する回転数センサ34、同じくロータ
32aの回転に応じて内燃機関2のクランク軸2回転に
1回の割合でパルス信号を出力する気筒判別センサ3
6、および内燃機関2の冷却水温を検出する水温センサ
38が備えられている。
上記各センサからの検出信号は、マイクロコンピュータ
を中心とする論理演算回路として構成される電子制御回
路44に出力される。
を中心とする論理演算回路として構成される電子制御回
路44に出力される。
電子制御回路44は、予め設定された制御プログラムに
従って内燃機関制御のための各種演算処理を実行するC
PU50、そのCPU50で各種演算処理を実行するた
めに制御プログラムや初期データが記憶されるROM5
2、CPU50の実行する各種演算処理を補助するため
に各種データが一時的に読み書きされるRAM54、C
PU50で演算処理を実行するのに必要な制御タイミン
グを決定するクロック信号を発生するクロック信号発生
回路56、上記各センサからの検出信号を入力するため
の入力ポート58、およびVSV30や燃料噴射弁46
あるいはイグナイタ40に駆動信号を出力する出力ポー
ト60などから構成されている。
従って内燃機関制御のための各種演算処理を実行するC
PU50、そのCPU50で各種演算処理を実行するた
めに制御プログラムや初期データが記憶されるROM5
2、CPU50の実行する各種演算処理を補助するため
に各種データが一時的に読み書きされるRAM54、C
PU50で演算処理を実行するのに必要な制御タイミン
グを決定するクロック信号を発生するクロック信号発生
回路56、上記各センサからの検出信号を入力するため
の入力ポート58、およびVSV30や燃料噴射弁46
あるいはイグナイタ40に駆動信号を出力する出力ポー
ト60などから構成されている。
この電子制御回路44では第3図に示すようなメインル
ーチンが、内燃機関2の始動時から運転を停止するまで
の期間繰り返し実行されている。そのルーチンで実行さ
れる内燃機関2に対する処理とは、電子制御回路44の
作動開始時にメモリ領域をクリアするなどの初期化処理
(ステップ100)、内燃機関2の運転状態が排気再循
環条件を満足したか否かを判断し、排気再循環条件成立
時には、上記VSV30をその条件に応じたデューティ
比の制御信号で駆動して排気再循環装置24を動作させ
る排気再循環制御(ステップ200)、燃料噴射量算出
処理にて利用される各種空燃比学習補正量を学習更新す
る空燃比学習処理(ステップ300)、該空燃比学習処
理により学習された学習補正量を利用して内燃機関2の
運転状態に応じて燃料噴射弁46から吐出する燃料量、
すなわち燃料噴射弁46の開弁時間を算出する燃料噴射
量算出処理(ステップ400)および内燃機関2の運転
状態に応じてイグナイタ40に高電圧を発生させるタイ
ミング、すなわち点火時期を算出する点火時期算出処理
(ステップ500)である。
ーチンが、内燃機関2の始動時から運転を停止するまで
の期間繰り返し実行されている。そのルーチンで実行さ
れる内燃機関2に対する処理とは、電子制御回路44の
作動開始時にメモリ領域をクリアするなどの初期化処理
(ステップ100)、内燃機関2の運転状態が排気再循
環条件を満足したか否かを判断し、排気再循環条件成立
時には、上記VSV30をその条件に応じたデューティ
比の制御信号で駆動して排気再循環装置24を動作させ
る排気再循環制御(ステップ200)、燃料噴射量算出
処理にて利用される各種空燃比学習補正量を学習更新す
る空燃比学習処理(ステップ300)、該空燃比学習処
理により学習された学習補正量を利用して内燃機関2の
運転状態に応じて燃料噴射弁46から吐出する燃料量、
すなわち燃料噴射弁46の開弁時間を算出する燃料噴射
量算出処理(ステップ400)および内燃機関2の運転
状態に応じてイグナイタ40に高電圧を発生させるタイ
ミング、すなわち点火時期を算出する点火時期算出処理
(ステップ500)である。
この様なメインルーチンの実行と並行して電子制御回路
44は、燃料噴射量算出処理および点火時期算出処理の
算出結果に応じて燃料噴射弁46およびイグナイタ40
を駆動制御するために、内燃機関2が所定のクランク角
度回転する度に実行される定クランク角度割り込みルー
チンや、空燃比センサ20から出力される空燃比信号を
はじめ、各種センサの検出信号を入力・処理したり、経
過時間をカウントするため、所定時間毎に実行されるタ
イマ割り込みルーチンが実行される。
44は、燃料噴射量算出処理および点火時期算出処理の
算出結果に応じて燃料噴射弁46およびイグナイタ40
を駆動制御するために、内燃機関2が所定のクランク角
度回転する度に実行される定クランク角度割り込みルー
チンや、空燃比センサ20から出力される空燃比信号を
はじめ、各種センサの検出信号を入力・処理したり、経
過時間をカウントするため、所定時間毎に実行されるタ
イマ割り込みルーチンが実行される。
以下、この電子制御回路44で実行される処理のなか
で、実施例の排気再循環制御装置24に関連する主要な
処理である上記メインルーチンの排気再循環制御(ステ
ップ200)について説明する。
で、実施例の排気再循環制御装置24に関連する主要な
処理である上記メインルーチンの排気再循環制御(ステ
ップ200)について説明する。
第4図は、ステップ200で実行される排気再循環制御
を詳細に記述したフローチャートである。ここでは、V
SV30の作動の可否および作動させるときにはその制
御信号のデューティ比の決定がなされる。まず、EGR
の実行条件が成立しているか否かを判定する情報を得る
ために、回転数Ne、負荷Q/N、冷却水温THWおよび
スロットル開度TAの各種情報を入力する(ステップ2
02)。
を詳細に記述したフローチャートである。ここでは、V
SV30の作動の可否および作動させるときにはその制
御信号のデューティ比の決定がなされる。まず、EGR
の実行条件が成立しているか否かを判定する情報を得る
ために、回転数Ne、負荷Q/N、冷却水温THWおよび
スロットル開度TAの各種情報を入力する(ステップ2
02)。
なお、これら回転数Ne等の情報は、上述したタイマ割
り込みルーチンの実行により吸気圧センサ16、回転数
センサ34、水温センサ38およびスロットル開度セン
サ12の出力信号を入力・処理することで常に最新の情
報が得られ、RAM54の所定記憶領域に記憶・更新さ
れているように配置されている。従って、ステップ20
2の処理では、RAM54の所定記憶領域をロードする
だけで、その目的を達成できる。
り込みルーチンの実行により吸気圧センサ16、回転数
センサ34、水温センサ38およびスロットル開度セン
サ12の出力信号を入力・処理することで常に最新の情
報が得られ、RAM54の所定記憶領域に記憶・更新さ
れているように配置されている。従って、ステップ20
2の処理では、RAM54の所定記憶領域をロードする
だけで、その目的を達成できる。
こうした必要な情報の入力を完了すると、EGRの実行
条件を判定するために水温センサ38にて検出された冷
却水温THWが所定値α1を越えるものであるか否かを判
定し(ステップ204)、THW>α1で条件が満足され
たときには次にスロットルバルブ10の開度TAが所定
値α2を越える大きな開度となっているか否かを判断す
る(ステップ206)。これらの2条件が満足されたと
きは、EGRを実行するためVSV30に対して出力す
る制御信号の決定処理(ステップ208〜ステップ24
4)が開始され、何れかの条件が不成立であればVSV
30に対する制御信号出力を中止するEGR/OFF処
理が実行されて(ステップ246)、1回の排気再循環
制御を終了する。
条件を判定するために水温センサ38にて検出された冷
却水温THWが所定値α1を越えるものであるか否かを判
定し(ステップ204)、THW>α1で条件が満足され
たときには次にスロットルバルブ10の開度TAが所定
値α2を越える大きな開度となっているか否かを判断す
る(ステップ206)。これらの2条件が満足されたと
きは、EGRを実行するためVSV30に対して出力す
る制御信号の決定処理(ステップ208〜ステップ24
4)が開始され、何れかの条件が不成立であればVSV
30に対する制御信号出力を中止するEGR/OFF処
理が実行されて(ステップ246)、1回の排気再循環
制御を終了する。
VSV30に対する制御信号の決定処理(ステップ20
8〜ステップ244)では、次のような手順で処理が行
われる。まず、予めROM52内に用意されている基準
デューティ比テーブルの検索によって基準デューティ比
BDの決定がなされる(ステップ208)。ここで、R
OM52に記憶されている基準デューティ比テーブルと
は、内燃機関2の回転数Neおよび負荷Q/Nを2次元
のパラメータとして検索されるもので、その運転条件下
における最適量の排気再循環を実行する弁体26eのリ
フト量、すなわちVSV30に与える制御信号のデュー
ティ比(基準デューティ比)BDのデータが格納されて
いる。
8〜ステップ244)では、次のような手順で処理が行
われる。まず、予めROM52内に用意されている基準
デューティ比テーブルの検索によって基準デューティ比
BDの決定がなされる(ステップ208)。ここで、R
OM52に記憶されている基準デューティ比テーブルと
は、内燃機関2の回転数Neおよび負荷Q/Nを2次元
のパラメータとして検索されるもので、その運転条件下
における最適量の排気再循環を実行する弁体26eのリ
フト量、すなわちVSV30に与える制御信号のデュー
ティ比(基準デューティ比)BDのデータが格納されて
いる。
この様な基準デューティ比BDの今回の検索が終了する
と、次に現在のスロットル開度の変化量ΔTAが所定値
β以上の大きな値となる、急加速の初期段階であるか否
かの判定がなされる。
と、次に現在のスロットル開度の変化量ΔTAが所定値
β以上の大きな値となる、急加速の初期段階であるか否
かの判定がなされる。
スロットル開度の変化量ΔTAは、繰り返し実行される
ステップ202の処理により判明するその時々のスロッ
トル開度TAの差を演算することで求められる。
ステップ202の処理により判明するその時々のスロッ
トル開度TAの差を演算することで求められる。
また、ここで判断基準とされる定数βは、スロットル開
度の変化量ΔTAがこの値を越える大きな値となったと
きには、内燃機関2に急激な加速運転が要求されたこと
を判定する基準となる値である。従って、この定数β以
上のスロットル開度の変化量ΔTAが観測されたときに
は、以後に発生する運転状態の急激な変化のためステッ
プ208で検索された基準デューティ比BDに基づきE
GR制御(VSV30の制御)を実行しても、EGR制
御に大幅な遅れが発生することを判定することができ
る。この様な定数βの決定は、内燃機関システム毎に実
験によりあるいは理論的に行われる。
度の変化量ΔTAがこの値を越える大きな値となったと
きには、内燃機関2に急激な加速運転が要求されたこと
を判定する基準となる値である。従って、この定数β以
上のスロットル開度の変化量ΔTAが観測されたときに
は、以後に発生する運転状態の急激な変化のためステッ
プ208で検索された基準デューティ比BDに基づきE
GR制御(VSV30の制御)を実行しても、EGR制
御に大幅な遅れが発生することを判定することができ
る。この様な定数βの決定は、内燃機関システム毎に実
験によりあるいは理論的に行われる。
このステップ210の判定によりΔTA≧βの急加速の
初期段階と判断されたときには、加速急変する内燃機関
2の運転状態に追随すべく、ステップ212〜ステップ
218の急加速初期時EGR制御が次のように実行され
る。
初期段階と判断されたときには、加速急変する内燃機関
2の運転状態に追随すべく、ステップ212〜ステップ
218の急加速初期時EGR制御が次のように実行され
る。
まず初めに、急加速状態に適合するEGR量を得るため
に必要なリフト量を実現する制御信号のデューティ比で
ある、加速初期時デューティ比Daが検索される(ステ
ップ212)。この検索には、ROM52に記憶されて
いる第5図に示す2次元のテーブルが利用される。すな
わち、現在のスロットル開度TAおよびスロットル開度
の変化量ΔTAをパラメータとして、加速初期時デュー
ティ比Daを検索するのであり、その特性はスロットル
開度TAが大きいほど、またその変化量ΔTAが大きい
ほど、検索される加速初期デューティ比Daが大きな値
となるように設計されている。スロットル開度TAが大
きいときには内燃機関2の吸気量も多く、最適EGR量
を得るため排気の再循環量を同様に大きな値とする必要
があるためである。また、スロットル開度の変化量ΔT
Aが大きな時には内燃機関2の吸気量が急激に増加する
ため、最適EGR量を得るためには上記同様に再循環量
を多くする必要があるからである。
に必要なリフト量を実現する制御信号のデューティ比で
ある、加速初期時デューティ比Daが検索される(ステ
ップ212)。この検索には、ROM52に記憶されて
いる第5図に示す2次元のテーブルが利用される。すな
わち、現在のスロットル開度TAおよびスロットル開度
の変化量ΔTAをパラメータとして、加速初期時デュー
ティ比Daを検索するのであり、その特性はスロットル
開度TAが大きいほど、またその変化量ΔTAが大きい
ほど、検索される加速初期デューティ比Daが大きな値
となるように設計されている。スロットル開度TAが大
きいときには内燃機関2の吸気量も多く、最適EGR量
を得るため排気の再循環量を同様に大きな値とする必要
があるためである。また、スロットル開度の変化量ΔT
Aが大きな時には内燃機関2の吸気量が急激に増加する
ため、最適EGR量を得るためには上記同様に再循環量
を多くする必要があるからである。
加速初期時デューティ比Daの検索が完了すると、その
加速初期時デューティ比Daの制御信号をVSV30に
出力し続ける期間(以下、ホールド時間という)Taの
検索が実行される(ステップ214)。この検索も、前
記加速初期時デューティ比Daの検索に使用したと同一
の特性を持つ検索テーブル(第5図参照)を用いて行わ
れる。すなわち、このホールド時間Taの検索に使用さ
れるテーブルも、スロットル開度TAあるいはその変化
量ΔTAが大きいほどホールド時間Taが長くなるよう
に予め設計され、ROM52に記憶されている。これら
加速初期時デューティ比Daおよびホールド時間Ta
が、内燃機関2の急加速の初期時にVSV30に対して
出力される制御信号となる。
加速初期時デューティ比Daの制御信号をVSV30に
出力し続ける期間(以下、ホールド時間という)Taの
検索が実行される(ステップ214)。この検索も、前
記加速初期時デューティ比Daの検索に使用したと同一
の特性を持つ検索テーブル(第5図参照)を用いて行わ
れる。すなわち、このホールド時間Taの検索に使用さ
れるテーブルも、スロットル開度TAあるいはその変化
量ΔTAが大きいほどホールド時間Taが長くなるよう
に予め設計され、ROM52に記憶されている。これら
加速初期時デューティ比Daおよびホールド時間Ta
が、内燃機関2の急加速の初期時にVSV30に対して
出力される制御信号となる。
こうした、急加速初期の制御信号の決定後には、現在の
EGR制御が急加速の初期時特有の制御に入った旨を示
すフラグFaを「1」にセットし(ステップ216)、
実際にVSV30に制御信号を出力する制御信号出力ル
ーチン(図示せず)にてデューティ比の決定に参照され
るデータDに、ステップ212にて検索された加速初期
時デューティ比Daを代入して(ステップ218)、今
回の排気再循環制御を終了する。
EGR制御が急加速の初期時特有の制御に入った旨を示
すフラグFaを「1」にセットし(ステップ216)、
実際にVSV30に制御信号を出力する制御信号出力ル
ーチン(図示せず)にてデューティ比の決定に参照され
るデータDに、ステップ212にて検索された加速初期
時デューティ比Daを代入して(ステップ218)、今
回の排気再循環制御を終了する。
一方、ステップ210にてΔTA<βであると判断され
たときには、内燃機関2に急激な運転状態の変更を招く
急加速の初期ではなく、その他の運転状態、例えば通常
程度の緩やかな出力増加状態あるいは出力一定の定常運
転状態にあると推定される。
たときには、内燃機関2に急激な運転状態の変更を招く
急加速の初期ではなく、その他の運転状態、例えば通常
程度の緩やかな出力増加状態あるいは出力一定の定常運
転状態にあると推定される。
そこでこの時には、まず簡略的に出力増加状態か否かを
判定するため回転数Neの変化量ΔNeと所定値α3と
の大小比較を行い(ステップ220)、内燃機関2が加
速状態であるか否かを判定する。この所定値α3は、こ
の値を越える程の回転数Neの上昇が内燃機関2に観測
されるとき、すなわちある程度以上の大きさの加速状態
の継続中であるとき、基準デューティ比BDに基づくE
GR制御を実行するのみではEGR制御が内燃機関2の
出力増加の変化に追随できず、制御遅れが発生すると判
断される基準値となるものである。このため、ΔNe≧
α3の加速状態にあるときには基準デューティ比BDの
値をその加速の状況に応じて増量補正し、変化する内燃
機関2の運転状態に適合できるEGR制御となるようデ
ューティ比を変更する必要がある。そこで、ΔNe≧α
3のときには第6図に示す加速補正係数テーブルから加
速補正係数K1の検索を実行する(ステップ222)。
なお、ここで加速補正係数Kの検索に用いられるテーブ
ルは、第6図に示すように回転数の変動量ΔNeが大き
いほど大きな数値が検索されるものである。
判定するため回転数Neの変化量ΔNeと所定値α3と
の大小比較を行い(ステップ220)、内燃機関2が加
速状態であるか否かを判定する。この所定値α3は、こ
の値を越える程の回転数Neの上昇が内燃機関2に観測
されるとき、すなわちある程度以上の大きさの加速状態
の継続中であるとき、基準デューティ比BDに基づくE
GR制御を実行するのみではEGR制御が内燃機関2の
出力増加の変化に追随できず、制御遅れが発生すると判
断される基準値となるものである。このため、ΔNe≧
α3の加速状態にあるときには基準デューティ比BDの
値をその加速の状況に応じて増量補正し、変化する内燃
機関2の運転状態に適合できるEGR制御となるようデ
ューティ比を変更する必要がある。そこで、ΔNe≧α
3のときには第6図に示す加速補正係数テーブルから加
速補正係数K1の検索を実行する(ステップ222)。
なお、ここで加速補正係数Kの検索に用いられるテーブ
ルは、第6図に示すように回転数の変動量ΔNeが大き
いほど大きな数値が検索されるものである。
一方、ステップ220の判定処理により回転数の変化量
ΔNeがα3未満であると判断されたときには、更に内
燃機関2の出力が増加傾向でないかを判定するために、
直接に負荷の変化量ΔQ/Nと所定値α4との大小比較
を実行する(ステップ224)。
ΔNeがα3未満であると判断されたときには、更に内
燃機関2の出力が増加傾向でないかを判定するために、
直接に負荷の変化量ΔQ/Nと所定値α4との大小比較
を実行する(ステップ224)。
公知のごとく、一般に負荷Q/Nの検出量は種々の要因
により変動するため、出力の変動を負荷Q/Nの検出量
から直接判断するのでは信頼性に乏しい制御となる傾向
がある。そこで、初めに信頼性が高く、しかも判定を短
時間に完了することができる回転数の変動量ΔNeによ
り概略的に内燃機関2の出力の増加を検出(ステップ2
20)することにしているのである。しかし、回転数の
変動量ΔNeのみでは、上り坂走行などのように内燃機
関2の出力は増加しているが、それが回転数Neの変化
に現れない場合もある。そこで、この様な内燃機関2の
出力の増加を検出するために更にステップ224の判定
を実行するのである。
により変動するため、出力の変動を負荷Q/Nの検出量
から直接判断するのでは信頼性に乏しい制御となる傾向
がある。そこで、初めに信頼性が高く、しかも判定を短
時間に完了することができる回転数の変動量ΔNeによ
り概略的に内燃機関2の出力の増加を検出(ステップ2
20)することにしているのである。しかし、回転数の
変動量ΔNeのみでは、上り坂走行などのように内燃機
関2の出力は増加しているが、それが回転数Neの変化
に現れない場合もある。そこで、この様な内燃機関2の
出力の増加を検出するために更にステップ224の判定
を実行するのである。
このステップ224の判定によりΔQ/N≧α4と判断
されたときには、内燃機関2の出力の増加があるとして
出力補正係数K2の検索を第7図に示す出力補正係数検
索テーブルから実行する(ステップ226)。なお、こ
の出力補正係数検索テーブルも前記加速補正係数検索テ
ーブル(第6図)同様に、出力の増加率が大きいほど大
きな補正係数K2が検索されるような右上がりの特性を
示す。また、ステップ224の判定によりΔQ/N<4
と判断されたときには、加速および出力の増加が発生し
ておらず、何ら補正は必要ないため前記加速補正係数K
1および出力補正係数K2を共に「1」に設定する(ス
テップ228)。
されたときには、内燃機関2の出力の増加があるとして
出力補正係数K2の検索を第7図に示す出力補正係数検
索テーブルから実行する(ステップ226)。なお、こ
の出力補正係数検索テーブルも前記加速補正係数検索テ
ーブル(第6図)同様に、出力の増加率が大きいほど大
きな補正係数K2が検索されるような右上がりの特性を
示す。また、ステップ224の判定によりΔQ/N<4
と判断されたときには、加速および出力の増加が発生し
ておらず、何ら補正は必要ないため前記加速補正係数K
1および出力補正係数K2を共に「1」に設定する(ス
テップ228)。
次に、ステップ222、ステップ226あるいはステッ
プ228において決定された加速補正係数K1または出
力補正係数K2を用いて、次式により最適と推定される
推定デューティ比Dbが決定される(ステップ23
0)。
プ228において決定された加速補正係数K1または出
力補正係数K2を用いて、次式により最適と推定される
推定デューティ比Dbが決定される(ステップ23
0)。
Db=BD×K1×K2 従って、大きな出力増加の継続中には基準デューティ比
BDをより大きく補正した推定デューティ比Dbが算出
される。
BDをより大きく補正した推定デューティ比Dbが算出
される。
上記のように推定デューティ比Dbの算出を終えると、
次に前述したフラグFaの設定状況を判定し(ステップ
232)、フラグFaが「0」であるとき、すなわち急
加速初期時特有のEGR制御が実行されていないときに
は、後述するステップ234〜ステップ242の処理を
実行することなく直ちにステップ244の処理を行い、
実際にVSV30に出力される制御信号のデューティ比
の決定に参照されるデータDに、ステップ230にて算
出された推定デューティ比Dbを代入して今回の排気再
循環制御を終了する。
次に前述したフラグFaの設定状況を判定し(ステップ
232)、フラグFaが「0」であるとき、すなわち急
加速初期時特有のEGR制御が実行されていないときに
は、後述するステップ234〜ステップ242の処理を
実行することなく直ちにステップ244の処理を行い、
実際にVSV30に出力される制御信号のデューティ比
の決定に参照されるデータDに、ステップ230にて算
出された推定デューティ比Dbを代入して今回の排気再
循環制御を終了する。
またステップ232の判定によりフラグFaが「1」で
あると判定されたときには、未だにEGR制御が加速初
期時特有の制御状態にあることを意味する。そこで、以
下ステップ234からステップ242の処理により、加
速初期時特有の制御を解除する条件が成立しているか否
か、あるいはVSV30に出力するデューティ比として
どの様な値を選択するべきかなど、加速初期時特有の制
御から定常時の制御への推移処理がなされる。
あると判定されたときには、未だにEGR制御が加速初
期時特有の制御状態にあることを意味する。そこで、以
下ステップ234からステップ242の処理により、加
速初期時特有の制御を解除する条件が成立しているか否
か、あるいはVSV30に出力するデューティ比として
どの様な値を選択するべきかなど、加速初期時特有の制
御から定常時の制御への推移処理がなされる。
初めに、加速初期時の特有の制御を実行すべき時間とし
て前記ステップ214にて検索したホールド時間Taを
経過したか否かが判定され(ステップ234)、加速初
期時特有の制御を完了してよいか否かを決定する。ここ
で、現実の経過時間Tがホールド時間Taよりも小さい
とき、すなわち未だにホールド時間Taを経過していな
いときには、処理は前述のステップ218に移行してデ
ータDに加速初期時デューティ比Daを設定して今回の
排気再循環制御を終了する。
て前記ステップ214にて検索したホールド時間Taを
経過したか否かが判定され(ステップ234)、加速初
期時特有の制御を完了してよいか否かを決定する。ここ
で、現実の経過時間Tがホールド時間Taよりも小さい
とき、すなわち未だにホールド時間Taを経過していな
いときには、処理は前述のステップ218に移行してデ
ータDに加速初期時デューティ比Daを設定して今回の
排気再循環制御を終了する。
こうして加速初期時特有の制御がホールド時間Ta以上
継続して実行されると、ついには経過時間Tがホールド
時間Taを上回る値となり、ステップ234の判定が否
定的となる。この様な時間経過後には、それまでVSV
30の制御信号として使用されていたデューティ比のデ
ータDから所定値γを減算し(ステップ236)、その
減算後の値Ddと推定デューティ比Dbとの大小比較を
行う(ステップ238)。そして、Dd>Dbであると
きには、減算値Ddを今回のVSV30の制御信号のデ
ューティ比として採用するため、データDの新たな値と
して減算値Ddを設定し(ステップ240)、今回の排
気再循環制御を終える。他方、減算値Dd≦Dbとなっ
たときには、加速初期時特有の制御が完全に終了したと
判断してフラグFaを「0」にリセットし(ステップ2
42)、今回のVSV30の制御信号のデューティ比と
して推定デューティ比Dbを採用して(ステップ24
4)排気再循環制御を終了する。
継続して実行されると、ついには経過時間Tがホールド
時間Taを上回る値となり、ステップ234の判定が否
定的となる。この様な時間経過後には、それまでVSV
30の制御信号として使用されていたデューティ比のデ
ータDから所定値γを減算し(ステップ236)、その
減算後の値Ddと推定デューティ比Dbとの大小比較を
行う(ステップ238)。そして、Dd>Dbであると
きには、減算値Ddを今回のVSV30の制御信号のデ
ューティ比として採用するため、データDの新たな値と
して減算値Ddを設定し(ステップ240)、今回の排
気再循環制御を終える。他方、減算値Dd≦Dbとなっ
たときには、加速初期時特有の制御が完全に終了したと
判断してフラグFaを「0」にリセットし(ステップ2
42)、今回のVSV30の制御信号のデューティ比と
して推定デューティ比Dbを採用して(ステップ24
4)排気再循環制御を終了する。
以上のように構成、作動する実施例の排気再循環制御装
置によれば、次ぎような効果が明らかである。
置によれば、次ぎような効果が明らかである。
内燃機関2に急加速およびその後引続き緩やかな加速状
態の維持が要求されたとき、内燃機関2の運転状態の推
移を第8図に示している。すなわち、内燃機関2に急加
速の要求をなすスロットル開度TAの変化は、時刻t1
にステップ的に増加し、その後時刻t2より更に徐々に
増加するように推移する((a)図)。
態の維持が要求されたとき、内燃機関2の運転状態の推
移を第8図に示している。すなわち、内燃機関2に急加
速の要求をなすスロットル開度TAの変化は、時刻t1
にステップ的に増加し、その後時刻t2より更に徐々に
増加するように推移する((a)図)。
このとき、吸気の慣性によりこれより遅れた時刻t3か
ら吸気量の増加が始まり、負荷Q/Nの変化はスロット
ル開度TAの変化に応じて最初急激に増加し、その後緩
やかな上昇を示す((b)図)。また、内燃機関2の回
転数Neの上昇は、実際に内燃機関2により燃料の燃焼
が完了し、機関トルクが発生した後に現れる現象である
から、その立ち上がりは更に時刻t4まで遅れる
((c)図)。
ら吸気量の増加が始まり、負荷Q/Nの変化はスロット
ル開度TAの変化に応じて最初急激に増加し、その後緩
やかな上昇を示す((b)図)。また、内燃機関2の回
転数Neの上昇は、実際に内燃機関2により燃料の燃焼
が完了し、機関トルクが発生した後に現れる現象である
から、その立ち上がりは更に時刻t4まで遅れる
((c)図)。
この様な加速状況下にあって、内燃機関2の運転状態に
最適のEGR量を理論的に図示するならば(d)図の実
線のごとくなる。すなわち、内燃機関2の負荷Q/Nの
変化に瞬時に追随して一行程中の吸気量Qに対して最適
量の排気を還流するため、ほぼ負荷Q/Nの変化と同一
変化を採ることが望ましい。しかし、従来のように内燃
機関2の回転数Neおよび負荷Q/Nを現実に検出して
EGR量を決定する方法では、制御遅れのために(d)
図の点線に示すように大きく遅れる。
最適のEGR量を理論的に図示するならば(d)図の実
線のごとくなる。すなわち、内燃機関2の負荷Q/Nの
変化に瞬時に追随して一行程中の吸気量Qに対して最適
量の排気を還流するため、ほぼ負荷Q/Nの変化と同一
変化を採ることが望ましい。しかし、従来のように内燃
機関2の回転数Neおよび負荷Q/Nを現実に検出して
EGR量を決定する方法では、制御遅れのために(d)
図の点線に示すように大きく遅れる。
しかし、本実施例の排気再循環制御装置によれば、時刻
t1におけるスロットル開度TAの変化、すなわち急加
速の初期状態を検出すると、直ちにVSV30に与える
制御信号を加速初期デューティ比Daにてホールド時間
Taの期間制御するEGR制御が実行されるため(e)
図の実線で示すようなステップ的応答を示す制御上のE
GR量となる。しかし、この時にもEGR装置に制御遅
れがあることから、実際のEGR量は上記制御上のEG
R量から遅れて(e)図の点線で示す特性で立ち上が
る。そして、この点線で示す現実のEGR量の特性こそ
が、(d)図に示した理想EGR量の特性と極めて近似
していることが理解できる。
t1におけるスロットル開度TAの変化、すなわち急加
速の初期状態を検出すると、直ちにVSV30に与える
制御信号を加速初期デューティ比Daにてホールド時間
Taの期間制御するEGR制御が実行されるため(e)
図の実線で示すようなステップ的応答を示す制御上のE
GR量となる。しかし、この時にもEGR装置に制御遅
れがあることから、実際のEGR量は上記制御上のEG
R量から遅れて(e)図の点線で示す特性で立ち上が
る。そして、この点線で示す現実のEGR量の特性こそ
が、(d)図に示した理想EGR量の特性と極めて近似
していることが理解できる。
また、急加速が終了してから後も更に加速状態が継続す
るとき、従来のEGR制御によれば(d)図点線に示す
ように、加速により変化していく内燃機関2の運転状態
に追随することができず、常に現実のEGR量は不足す
ることになる。
るとき、従来のEGR制御によれば(d)図点線に示す
ように、加速により変化していく内燃機関2の運転状態
に追随することができず、常に現実のEGR量は不足す
ることになる。
しかし、本実施例の排気再循環制御装置によれば、この
ような加速状態を回転数Neの変化量ΔNeあるいは負
荷の変化量ΔQ/Nから判断し、その変化量に基づく加
速補正係数K1あるいは出力補正係数K2を用いて基準
デューティ比BDを増加して、EGR量を所定割合で増
量することができる。従って、(e)図に示すように現
実のEGR量は従来の制御に比較して増量され、(d)
図に示した理想EGR量と一致するのである。このた
め、内燃機関2の運転状態に対して最適量のEGR量が
実際に実行されることになり、EGR制御の目的である
エミッションの改善はもちろんのこと、内燃機関2のド
ライバビリティも良好に維持されることになる。
ような加速状態を回転数Neの変化量ΔNeあるいは負
荷の変化量ΔQ/Nから判断し、その変化量に基づく加
速補正係数K1あるいは出力補正係数K2を用いて基準
デューティ比BDを増加して、EGR量を所定割合で増
量することができる。従って、(e)図に示すように現
実のEGR量は従来の制御に比較して増量され、(d)
図に示した理想EGR量と一致するのである。このた
め、内燃機関2の運転状態に対して最適量のEGR量が
実際に実行されることになり、EGR制御の目的である
エミッションの改善はもちろんのこと、内燃機関2のド
ライバビリティも良好に維持されることになる。
換言するならば、本実施例の排気再循環制御装置は、内
燃機関2の運転状態が変化してEGR制御に遅れが発生
するとき、予めその遅れがどの程度となるかを加速状態
あるいは負荷の状態から判断し、その遅れを見越したE
GR制御を実行することで最適EGR量となる制御を実
現するのである。
燃機関2の運転状態が変化してEGR制御に遅れが発生
するとき、予めその遅れがどの程度となるかを加速状態
あるいは負荷の状態から判断し、その遅れを見越したE
GR制御を実行することで最適EGR量となる制御を実
現するのである。
なお、上記実施例ではEGR制御装置の構成機器として
ダイヤフラム式のEGRバルブ26を利用するものにつ
いて説明したが、ステップモータや電磁弁を利用する構
成であっても同様にソフト的遅れ、ガス流れの遅れなど
があり、本実施例の排気再循環制御装置の制御を適用す
ることができる。
ダイヤフラム式のEGRバルブ26を利用するものにつ
いて説明したが、ステップモータや電磁弁を利用する構
成であっても同様にソフト的遅れ、ガス流れの遅れなど
があり、本実施例の排気再循環制御装置の制御を適用す
ることができる。
また、上記実施例では加速初期時デューティ比Da、ホ
ールド時間Ta、加速補正係数K1および出力補正係数
K2は、ROM52に記憶されている一定不変のテーブ
ルを検索して得られる構成としているが、この様な構成
に限らず、経年変化による排気通路の有効面積の減少や
EGRバルブ26の特性の変化などを空燃比センサ20
や図示しないノッキングセンサなどの検出結果から推定
して学習更新するなど、本考案の要旨を逸脱しない種々
の態様により具現化されるものである。、 更に、本実施例では急加速の初期において、加速初期時
デューティ比Daの制御信号ををホールド時間Taの期
間出力する制御を実行するため、急激な加速による運転
状態の変化にも極めて良好に追随することができる。
ールド時間Ta、加速補正係数K1および出力補正係数
K2は、ROM52に記憶されている一定不変のテーブ
ルを検索して得られる構成としているが、この様な構成
に限らず、経年変化による排気通路の有効面積の減少や
EGRバルブ26の特性の変化などを空燃比センサ20
や図示しないノッキングセンサなどの検出結果から推定
して学習更新するなど、本考案の要旨を逸脱しない種々
の態様により具現化されるものである。、 更に、本実施例では急加速の初期において、加速初期時
デューティ比Daの制御信号ををホールド時間Taの期
間出力する制御を実行するため、急激な加速による運転
状態の変化にも極めて良好に追随することができる。
考案の効果 以上実施例を挙げて詳述したように、本考案の排気再循
環制御装置は、排気再循環を実行する各機器の応答性や
排気が吸気管に至るまでの遅れ時間などを見込み、内燃
機関に出力増加があるときには、その出力増加を開始す
べき要求を察知した時点で直ちに排気再循環量の補正を
開始し、ひき続いて、その出力増加の状況に応じて排気
再循環弁を作動させ、内燃機関の運転状態と排気再循環
状況との整合を取るものである。
環制御装置は、排気再循環を実行する各機器の応答性や
排気が吸気管に至るまでの遅れ時間などを見込み、内燃
機関に出力増加があるときには、その出力増加を開始す
べき要求を察知した時点で直ちに排気再循環量の補正を
開始し、ひき続いて、その出力増加の状況に応じて排気
再循環弁を作動させ、内燃機関の運転状態と排気再循環
状況との整合を取るものである。
従って、排気再循環量変化の応答遅れを相殺し、内燃機
関の出力増加中における運転状態の変化に追随し、出力
増加継続中常に最適量の排気再循環制御を実現すること
で、内燃機関のドライバビリティおよびエミッションを
最良状態に維持することができる。
関の出力増加中における運転状態の変化に追随し、出力
増加継続中常に最適量の排気再循環制御を実現すること
で、内燃機関のドライバビリティおよびエミッションを
最良状態に維持することができる。
第1図は本考案の排気再循環制御装置の基本的構成を示
す基本構成図、第2図は実施例である排気再循環制御装
置を搭載した内燃機関システムの概略構成図、第3図は
同実施例のメインルーチンのフローチャート、第4図は
その排気再循環制御の詳細なフローチャート、第5図は
排気再循環制御にて使用される加速初期時デューティ比
検索テーブルの説明図、第6図は排気再循環制御にて使
用される加速補正係数検索テーブルの説明図、第7図は
排気再循環制御にて使用される出力補正係数検索テーブ
ルの説明図、第8図は同実施例の効果の説明図、を示し
ている。 EG…内燃機関、EX…排気系 IN…吸気系、CI…排気再循環経路 EB…排気再循環弁、CS…制御信号 CM…制御信号作成手段 CO…運転操作状況検出手段 C1…出力状況検出手段 C2…第1の補正手段 C3…第2の補正手段 4…吸気管、10…スロットルバルブ 18…排気管、20…空燃比センサ 24…EGR装置、26…EGRバルブ 30…VSV、44…電子制御回路
す基本構成図、第2図は実施例である排気再循環制御装
置を搭載した内燃機関システムの概略構成図、第3図は
同実施例のメインルーチンのフローチャート、第4図は
その排気再循環制御の詳細なフローチャート、第5図は
排気再循環制御にて使用される加速初期時デューティ比
検索テーブルの説明図、第6図は排気再循環制御にて使
用される加速補正係数検索テーブルの説明図、第7図は
排気再循環制御にて使用される出力補正係数検索テーブ
ルの説明図、第8図は同実施例の効果の説明図、を示し
ている。 EG…内燃機関、EX…排気系 IN…吸気系、CI…排気再循環経路 EB…排気再循環弁、CS…制御信号 CM…制御信号作成手段 CO…運転操作状況検出手段 C1…出力状況検出手段 C2…第1の補正手段 C3…第2の補正手段 4…吸気管、10…スロットルバルブ 18…排気管、20…空燃比センサ 24…EGR装置、26…EGRバルブ 30…VSV、44…電子制御回路
Claims (1)
- 【請求項1】内燃機関の排気系と吸気系とを連結する排
気再循環経路の有効面積を調節する排気再循環弁および
前記内燃機関の運転状態に応じた制御信号を出力して前
記排気再循環弁を制御する制御信号作成手段を有する排
気再循環制御装置において、 前記内燃機関に対する運転操作状況を検出する運転操作
状況検出手段と、 前記内燃機関の出力状況を検出する出力状況検出手段
と、 前記運転操作状況検出手段の検出結果から、内燃機関の
出力を増加させるための運転操作がなされたと判別され
るときは、直ちに、前記制御信号を補正する第1の補正
手段と、 該第1の補正手段による補正の後、前記出力状況検出手
段の検出結果に応じて、前記制御信号を補正する第2の
補正手段と、 を備えることを特徴とする排気再循環制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987195543U JPH068292Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 排気再循環制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987195543U JPH068292Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 排気再循環制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0199958U JPH0199958U (ja) | 1989-07-05 |
JPH068292Y2 true JPH068292Y2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=31486216
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987195543U Expired - Lifetime JPH068292Y2 (ja) | 1987-12-23 | 1987-12-23 | 排気再循環制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068292Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57176348A (en) * | 1981-04-24 | 1982-10-29 | Toyota Motor Corp | Exhaust gas recirculation controller of engine |
JPH0612096B2 (ja) * | 1985-09-25 | 1994-02-16 | 本田技研工業株式会社 | 内燃エンジンの排気還流制御方法 |
-
1987
- 1987-12-23 JP JP1987195543U patent/JPH068292Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0199958U (ja) | 1989-07-05 |
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