JPH0681127U - 差動増幅回路 - Google Patents
差動増幅回路Info
- Publication number
- JPH0681127U JPH0681127U JP2442393U JP2442393U JPH0681127U JP H0681127 U JPH0681127 U JP H0681127U JP 2442393 U JP2442393 U JP 2442393U JP 2442393 U JP2442393 U JP 2442393U JP H0681127 U JPH0681127 U JP H0681127U
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- Japan
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- transistor
- amplifier circuit
- differential amplifier
- transistors
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高周波における同相利得を増大させずに動作
点や温度補償等の直流特性のばらつきを最も抑制できる
ような構成となるIC化に適した差動増幅回路を提供す
ること。 【構成】 差動増幅回路の差動トランジスタ対のバイア
ス電流を決める定電流源をカスコード接続をした2つの
トランジスタによって構成し、差動トランジスタ対と接
続する定電流源側のトランジスタを第1のトランジス
タ、カスコード接続をしたもう一方のトランジスタを第
2のトランジスタとすると、第1のトランジスタよりも
第2のトランジスタの方が等価的なコレクタ−基板間容
量もしくはエミッタ領域の面積が大きくなるような構成
とする。
点や温度補償等の直流特性のばらつきを最も抑制できる
ような構成となるIC化に適した差動増幅回路を提供す
ること。 【構成】 差動増幅回路の差動トランジスタ対のバイア
ス電流を決める定電流源をカスコード接続をした2つの
トランジスタによって構成し、差動トランジスタ対と接
続する定電流源側のトランジスタを第1のトランジス
タ、カスコード接続をしたもう一方のトランジスタを第
2のトランジスタとすると、第1のトランジスタよりも
第2のトランジスタの方が等価的なコレクタ−基板間容
量もしくはエミッタ領域の面積が大きくなるような構成
とする。
Description
【0001】
本考案は差動増幅回路一般に係り、特にIC用回路に関するものである。
【0002】
一般に、差動対を構成する2つのトランジスタの特性は揃っていることが必要 である。IC化するとこのようなことは容易に実現できるため、差動対を用いる 回路はIC化に適した回路であるとされている。 差動対を用いた差動増幅回路として図2に示した回路が一般に知られている。 (例えば「Analysis and Design of Analog Integrated Circuits」 Gray Meyer; John Wiley & sons(1983)の図8,43等に類似の回路が示されている)。 図2に示した回路では、入力端子1,2に加えられた入力信号電圧Viをトラ ンジスタQ1,Q2と抵抗Reより成る差動回路によって信号電流に変換し、負 荷抵抗RLにより出力電圧VOを得ている。 差動増幅回路のバイアス電流は、トランジスタQ3,Q4、抵抗REE,RB1, RB2によって成る一般的なミラ−回路により決まっている。 ダイオード接続にしたトランジスタQ4と抵抗RB1,RB2により、電流値Iref が決まり、IC化した場合トランジスタQ3とQ4の特性および各抵抗の比は揃 うので、REE=RB2とすればそのバイアス電流IC3はIrefとほぼ等しくなる。
【0003】
この差動増幅回路の重要な特性の一つに同相利得Acmがあり、(1)式のよう に表わされ、小さい程良いとされている。 Acm ≒ −RL(1+jωroCE)/2ro ………………(1) ここで、roは電流源の出力抵抗であり、図2ではトランジスタQ3の出力抵抗 ro3に等しい。CEは寄生容量であり、主にトランジスタQ3のコレクタ・基板 間容量である。ωは2πfであり、fは周波数、jは複素数である。 (1)式から直流的にはroが大きい程、交流的にはCEが小さい程良いことがわ かる。図3には同相利得の周波数特性を示す。f=1/(2πroCE)を境にし てオクターブ当り6dBで利得が増加し、さらに非常に高い周波数になると再び その他の容量の影響で利得は減少する。
【0004】 ところで、IC回路においては各回路のバイアス電流の比が重要になることが 多い。これは、IC化した場合、抵抗の絶対値が±20%もばらつく一方、抵抗 の相対値およびトランジスタの特性を良く揃えることができるようになるためで ある。IC用回路ではこのような性質を使って利得、動作点、温度補償のばらつ きを抑制する。図2においてIC3をIrefの例えば3倍にしたい場合は、抵抗比 やトランジスタ特性をそろえるために、REEをRB2と同じ抵抗、トランジスタQ 3をQ4と同じトランジスタとし、それぞれ3個を並列に接続して構成すること になる。Q3において単位トランジスタ1個当たりのコレクタ電流を揃えること は、ベース・エミッタ間電圧VBEを揃えてREEとRB2の比をとりやすくすること の他に、VBEの温度補償の点からも必要である。 しかしこのように他の回路とのバイアス電流の比をとり、動作点のばらつきや その温度補償を考慮したICの構成にするとCEが約3倍になり、(1)式や図3 からわかるように高周波における同相利得が増大してしまう。 本考案の目的は高周波における同相利得を増大させずに、直流特性のばらつき を最も抑制できるような構成となるIC化に適した差動増幅回路を提供すること にある。
【0005】
本考案は上記の目的を達成するため、カスコード接続をした2つのトランジス タによって定電流源を構成し、差動対と接続する定電流源側のトランジスタを第 1のトランジスタ、カスコード接続をしたもう一方のトランジスタを第2のトラ ンジスタとすると、第1のトランジスタよりも第2のトランジスタの方が等価的 なコレクタ・基板間容量もしくはエミッタ領域の面積が大きくなるようにしたも のである。
【0006】
その結果、第2のトランジスタのコレクタ・基板間容量は、同相利得の周波数 特性に影響を与えないため、他の回路とのバイアス電流の比のばらつきが少なく なるように第2のトランジスタを構成することが可能となる。
【0007】
以下、一実施例を用いて本考案を説明する。 図1は本考案の差動増幅回路を示した回路図である。 トランジスタQ1とQ2によって差動対を構成し、入力端子1と2の間に印加さ れた入力電圧Viは信号電流に変換され、それが負荷抵抗RLによって電圧に変換 され、出力Vbを得るようになっている。この差動対のバイアス電流は、トラン ジスタQB,Q3,Q4、抵抗REE,RB1,RB2によって成るミラー回路により 決まっている。トランジスタQB,Q3をカスコード接続にしている定電流源の 電流は、トランジスタQ3のベース電圧と抵抗REEによって決まり、各々のトラ ンジスタが飽和領域で動作することがない限り、トランジスタQBのベース電圧 VBに依存しない。 IC化した場合、各々のトランジスタの特性および抵抗の相対値を揃えること ができるようになる。特にチップ上に近接して配置したトランジスタは、差動対 のペア・トランジスタとして最適である。IC用回路ではこの性質を利用してバ イアス電流の比を確保し、利得、動作点、温度補償等のばらつきを抑制できるよ うな構成としている。図1の定電流源の電流値をトランジスタQ4のコレクタ電 流の2倍にしたい時は、トランジスタQ3を2個並列接続することによって構成 し、抵抗REEはRB2と同じ抵抗を2個並列に接続したものとするのが特性ばらつ きの最も少ない方法である。
【0008】 このようにすると、トランジスタQ3のコレクタ・基板間容量が増大するが、 前述の(1)式に示した寄生容量CEは変化しない。すなわち、同相利得の高周波 側の特性は同じである。むしろバイアス電流の比を考慮する必要がないのでトラ ンジスタQBは、コレクタ・基板間容量が最も小さくなるようなトランジスタ構 成とした方が良く、図3で示したような高周波における同相利得の増大を抑制で きるようになる。 さらにカスコード接続にするため定電流源の出力抵抗roは増大する。QB, Q3が同じトランジスタであった場合の出力抵抗roは、トランジスタQBを追 加してカスコード接続になる前のトランジスタQ3の出力抵抗をro3、電流増幅 率をβとすると、(2)式のようになることが知られている。 ro = β・r03/2 ……………(2)
【0009】 したがって、この定電流源の形にすることによって前述(1)式からわかるよう に、低周波側の同相利得は1/2・β倍改善される。βは通常100程度なので 50倍改善されることになる。 以上、本考案の実施例をNPNトランジスタ構成において説明したが、PNP トランジスタやFETを用いても本考案は構成できる。通常トランジスタのエミ ッタ面積が大きい程、同じコレクタ電流の時のベース−エミッタ間電圧は小さく なるので、エミッタ面積だけをトランジスタQBよりもQ3の方が大きくなるよ うに構成してもよい。また本考案はIC用の全ての差動増幅回路や可変利得増幅 回路の差動部分等に適用可能であることは言うまでもない。
【0010】
以上説明したように、従来においてはIC用トランジスタや抵抗の性質を利用 して各回路のバイアス電流の比を確保し、動作点や温度補償等の直流特性のばら つきを最も抑制できるような構成にすると、前述の(1)式に示した寄生容量CE が増大して差動増幅回路の重要な特性の一つである同相利得の周波数特性が高周 波側で悪化してしまうのに対して、本考案によれば高周波側の同相利得を悪化さ せることなく構成でき、低周波側では1/2・β倍改善される。また、図1のト ランジスタQBの選定にはバイアス電流の比を考慮する必要がないので、コレク タ・基板間容量が最も小さくなるような構成にして高周波側の同相利得を改善す ることができるようになる。
【図1】本考案の差動増幅回路の一実施例を示す回路
図。
図。
【図2】従来の差動増幅回路の例を示す回路図。
【図3】差動増幅回路の同相利得の周波数特性を示すグ
ラフ。
ラフ。
Q1,Q2,Q3,Q4,QB トランジスタ RL,Re,REE,RB1,RB2 抵抗
Claims (2)
- 【請求項1】 対を成す2つのトランジスタ(以下、差
動対という)と、定電流源を構成するトランジスタのコ
レクタとを相互接続し、前記差動対の各ベース間に入力
信号を印加し、該差動対の少なくとも一方のトランジス
タのコレクタから出力信号を得られるように負荷をその
コレクタに接続して成る差動増幅回路において、カスコ
ード接続をした2つのトランジスタによって前記定電流
源を構成し、前記差動対と接続する定電流源側のトラン
ジスタを第1のトランジスタ、前記カスコード接続をし
たもう一方のトランジスタを第2のトランジスタとし、
該第1のトランジスタよりも第2のトランジスタの方が
等価的なコレクタ・基板間容量もしくはエミッタ領域の
面積が大きいことを特徴とする差動増幅回路。 - 【請求項2】 請求項1記載の差動増幅回路において、
前記第1のトランジスタと特性の揃ったトランジスタを
複数個並列接続して前記第2のトランジスタを構成した
ことを特徴とする差動増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2442393U JPH0681127U (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 差動増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2442393U JPH0681127U (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 差動増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681127U true JPH0681127U (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=12137752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2442393U Pending JPH0681127U (ja) | 1993-04-13 | 1993-04-13 | 差動増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0681127U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002232239A (ja) * | 2001-02-01 | 2002-08-16 | Akita Kaihatsu Center Ard:Kk | 演算増幅器 |
JP2021082986A (ja) * | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 新日本無線株式会社 | 演算増幅器 |
-
1993
- 1993-04-13 JP JP2442393U patent/JPH0681127U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002232239A (ja) * | 2001-02-01 | 2002-08-16 | Akita Kaihatsu Center Ard:Kk | 演算増幅器 |
JP2021082986A (ja) * | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 新日本無線株式会社 | 演算増幅器 |
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