JPH0676601B2 - 焼結部品の製造方法 - Google Patents
焼結部品の製造方法Info
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- JPH0676601B2 JPH0676601B2 JP61161231A JP16123186A JPH0676601B2 JP H0676601 B2 JPH0676601 B2 JP H0676601B2 JP 61161231 A JP61161231 A JP 61161231A JP 16123186 A JP16123186 A JP 16123186A JP H0676601 B2 JPH0676601 B2 JP H0676601B2
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- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の産業上の利用分野 本発明は、焼結部品の製造方法に関するものであり、よ
り詳細には、粉末冶金法において、各部の粉末圧縮成形
すべき粉体の体積量(以下、圧粉体積量という。)が異
なるような形状の焼結部品の製造方法に関するものであ
る。
り詳細には、粉末冶金法において、各部の粉末圧縮成形
すべき粉体の体積量(以下、圧粉体積量という。)が異
なるような形状の焼結部品の製造方法に関するものであ
る。
先行技術 粉末冶金法は、他の製造方法に比べ、材料の歩留まりが
良い、寸法精度が良い、などの種々の利点を持ってい
る。そのため、近年に至り、粉末冶金法により製造した
焼結部品の用途は、益々広がり、機械部品などに広く利
用されるようになっている。しかし、その反面、焼結部
品に要求される形状は、益々多様化し、従来の金型プレ
ス法では対応することが不可能な形状の焼結部品が要求
されることもしばしばであった。自動車のコンロッドな
ど、いわゆるアンダーカット部を有する製品も、その一
つである。
良い、寸法精度が良い、などの種々の利点を持ってい
る。そのため、近年に至り、粉末冶金法により製造した
焼結部品の用途は、益々広がり、機械部品などに広く利
用されるようになっている。しかし、その反面、焼結部
品に要求される形状は、益々多様化し、従来の金型プレ
ス法では対応することが不可能な形状の焼結部品が要求
されることもしばしばであった。自動車のコンロッドな
ど、いわゆるアンダーカット部を有する製品も、その一
つである。
特開昭59−219401号は、かかるアンダーカット部を側面
に有する焼結部品を製造する際に、アンダーカット部を
境に上下に分けて、粉末圧縮成形後、焼結して焼結部品
を製造する方法を提案している。すなわち、例えば、歯
車を製造する場合、第1図に示すように、ダイス1と下
パンチ2およびコアロッド3で構成された金型に、まず
原料金属粉末4を充填し、次いで、第2図に示されるよ
うに、上パンチ5を降下させて、第一次の粉末圧縮成形
(以下、圧粉成形という。)を行い、下半部の一次成形
品6を得る。その後、上パンチ5を一旦上昇させて、第
3図に示すように、アンダーカット部に相当する部分
に、セラミック等よりなるスペーサ7を装着し、原料金
属粉末4を充填して、再び上パンチ5を降下させて、一
体的に本圧粉成形を行い、その後、スペーサ7を取り外
し、あるいは、焼結時に焼結体中へ溶浸させることによ
り、第4図に示されるようなアンダーカット部を側面に
有する焼結部品8を得る、というものである。
に有する焼結部品を製造する際に、アンダーカット部を
境に上下に分けて、粉末圧縮成形後、焼結して焼結部品
を製造する方法を提案している。すなわち、例えば、歯
車を製造する場合、第1図に示すように、ダイス1と下
パンチ2およびコアロッド3で構成された金型に、まず
原料金属粉末4を充填し、次いで、第2図に示されるよ
うに、上パンチ5を降下させて、第一次の粉末圧縮成形
(以下、圧粉成形という。)を行い、下半部の一次成形
品6を得る。その後、上パンチ5を一旦上昇させて、第
3図に示すように、アンダーカット部に相当する部分
に、セラミック等よりなるスペーサ7を装着し、原料金
属粉末4を充填して、再び上パンチ5を降下させて、一
体的に本圧粉成形を行い、その後、スペーサ7を取り外
し、あるいは、焼結時に焼結体中へ溶浸させることによ
り、第4図に示されるようなアンダーカット部を側面に
有する焼結部品8を得る、というものである。
発明の解決すべき問題点 前記特開昭59−219401号に開示された方法によれば、確
かにアンダーカット部を有する焼結部品を製造すること
が可能となるが、この方法によって製造された焼結部品
は、第4図のB部の密度がA部の密度に比し、低くな
り、製品の強度が十分得られないという問題のあること
が判明した。この密度差は最も厚い部分の厚み2Tとアン
ダーカット部を除いた部分の厚み2tとの差が大きい程、
大きくなることが認められている。これは、一次圧粉成
形および本圧粉成形の際、厚みの小さい部分、すなわ
ち、圧粉体積量の少ない部分の圧縮が先に飽和に達して
しまい、それ以上圧縮することができない状態になるた
め、これに比し、厚みの大きい部分、すなわち、圧粉体
積量の多い部分は、未だ所望の程度の圧縮がなされてい
ないにもかかわらず、それ以上圧縮することが不可能と
なってしまい、そのため、所望の密度に圧縮することが
できず、二つの部分の間の圧縮比が必然的に異なってく
ることに起因するものと考えられる。しかも、この厚み
の大きい部分、すなわち、圧粉体積量の多い部分の密度
は、アンダーカット部がない場合に同じ圧粉体積量の部
分を圧粉成形した場合の密度より小さくなるのが通常で
あるため、その強度不足は、重大な欠陥となっていた。
このような圧粉体積量の多い部分における圧縮不足を防
止するために、さらに、無理に圧縮した場合には、粉体
粒子間に存在する空気が逃げ場を失い、過度に圧縮を受
ける結果、圧粉時に、クラックを生ずることがしばしば
認められた。この現象は、とくに圧粉体積量が少ない部
分において、また粉体として粒度が小さいものを用いた
場合に顕著であり、致命的な欠陥となっていた。
かにアンダーカット部を有する焼結部品を製造すること
が可能となるが、この方法によって製造された焼結部品
は、第4図のB部の密度がA部の密度に比し、低くな
り、製品の強度が十分得られないという問題のあること
が判明した。この密度差は最も厚い部分の厚み2Tとアン
ダーカット部を除いた部分の厚み2tとの差が大きい程、
大きくなることが認められている。これは、一次圧粉成
形および本圧粉成形の際、厚みの小さい部分、すなわ
ち、圧粉体積量の少ない部分の圧縮が先に飽和に達して
しまい、それ以上圧縮することができない状態になるた
め、これに比し、厚みの大きい部分、すなわち、圧粉体
積量の多い部分は、未だ所望の程度の圧縮がなされてい
ないにもかかわらず、それ以上圧縮することが不可能と
なってしまい、そのため、所望の密度に圧縮することが
できず、二つの部分の間の圧縮比が必然的に異なってく
ることに起因するものと考えられる。しかも、この厚み
の大きい部分、すなわち、圧粉体積量の多い部分の密度
は、アンダーカット部がない場合に同じ圧粉体積量の部
分を圧粉成形した場合の密度より小さくなるのが通常で
あるため、その強度不足は、重大な欠陥となっていた。
このような圧粉体積量の多い部分における圧縮不足を防
止するために、さらに、無理に圧縮した場合には、粉体
粒子間に存在する空気が逃げ場を失い、過度に圧縮を受
ける結果、圧粉時に、クラックを生ずることがしばしば
認められた。この現象は、とくに圧粉体積量が少ない部
分において、また粉体として粒度が小さいものを用いた
場合に顕著であり、致命的な欠陥となっていた。
このような圧粉時における問題は、アンダーカット部を
有する部品に限らず、たとえば、T型断面を有する部品
のように、圧粉体積量に部分的な差異があるような形状
の部品に共通する問題であり、その解決が強く望まれて
いた。
有する部品に限らず、たとえば、T型断面を有する部品
のように、圧粉体積量に部分的な差異があるような形状
の部品に共通する問題であり、その解決が強く望まれて
いた。
発明の目的 本発明は、圧粉成形時における圧粉体積量が部分により
異なるような形状の焼結部品を製造する方法において、
圧粉体積量が異なる部分間において、圧縮成形による圧
縮比、すなわち、密度を同等にすることを可能とし、も
って圧縮成形による密度差が部品の各部に存在すること
に起因する強度欠陥のない焼結部品を製造する方法を提
供することを目的とするものである。
異なるような形状の焼結部品を製造する方法において、
圧粉体積量が異なる部分間において、圧縮成形による圧
縮比、すなわち、密度を同等にすることを可能とし、も
って圧縮成形による密度差が部品の各部に存在すること
に起因する強度欠陥のない焼結部品を製造する方法を提
供することを目的とするものである。
発明の構成 本発明のかかる目的は、粉末圧縮成形すべき粉体の体積
量が部分的に異なるような形状の焼結部品を製造する方
法において、粉末圧縮成形する際に、粉末圧縮成形に用
いる粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を、
粉体充填空間内に、圧縮方向の厚さが粉末圧縮成形すべ
き粉体の全体にわたり実質的に均一となるように設け、
しかる後に、粉末圧縮成形し、焼結して、焼結部品を製
造し、前記弾性部材を、焼結前または焼結後に取り除く
ことによって達成される。
量が部分的に異なるような形状の焼結部品を製造する方
法において、粉末圧縮成形する際に、粉末圧縮成形に用
いる粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を、
粉体充填空間内に、圧縮方向の厚さが粉末圧縮成形すべ
き粉体の全体にわたり実質的に均一となるように設け、
しかる後に、粉末圧縮成形し、焼結して、焼結部品を製
造し、前記弾性部材を、焼結前または焼結後に取り除く
ことによって達成される。
本発明において、圧粉成形に用いる粉体と実質的に同等
の圧縮比を有する弾性部材としては、金属繊維をその内
部に空隙が残るように圧縮成形したもの、バネなどの弾
性体をその内部に備えたものなどが好適に使用しうる
が、物理的意味において圧粉成形に用いる粉体と実質的
に同等の圧縮比を有する弾性部材であれば足り、これら
に限定されるものではないことは言うまでもなく、二種
類以上の部材の積層体など、二以上の部材から構成され
たものであっても、物理的意味において圧粉成形に用い
る粉体と実質的に同等の圧縮比を有するものであれば、
本発明の弾性部材に含まれる。
の圧縮比を有する弾性部材としては、金属繊維をその内
部に空隙が残るように圧縮成形したもの、バネなどの弾
性体をその内部に備えたものなどが好適に使用しうる
が、物理的意味において圧粉成形に用いる粉体と実質的
に同等の圧縮比を有する弾性部材であれば足り、これら
に限定されるものではないことは言うまでもなく、二種
類以上の部材の積層体など、二以上の部材から構成され
たものであっても、物理的意味において圧粉成形に用い
る粉体と実質的に同等の圧縮比を有するものであれば、
本発明の弾性部材に含まれる。
本発明において、圧粉成形に用いる粉体と実質的に同等
の圧縮比を有する弾性部材を、圧縮方向の厚さが圧粉成
形すべき粉体の全体にわたり実質的に均一となるように
設けるとは、圧粉成形に際し、かかる圧粉成形に用いる
粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を設けた
部分における圧粉に用いる粉体と、これと実質的に同等
の圧縮比を有する弾性部材との圧縮方向の厚さの和が、
圧粉成形すべき粉体の他の部分における圧縮方向の厚さ
と実質的に同一となるように、弾性部材を設けることに
より、圧粉成形すべき粉体の全体にわたり圧縮方向の厚
さを実質的に均一することを意味するものである。より
具体的には、圧粉体積量が少なく、圧縮方向の厚さが小
さい部分に、圧粉成形を用いる粉体と実質的に同等の圧
縮比を有する弾性部材よりなるスペーサを設けて、圧粉
成形すべき粉体の全体にわたり圧縮方向の厚さを均一に
することを意味するものである。このように弾性部材を
設けることによって、圧粉成形に際し、圧粉体積量の多
少にかかわらず、各部は均一に圧縮されるから、各部の
圧縮比を均一にし、従って、各部の密度も均一にするこ
とができる。
の圧縮比を有する弾性部材を、圧縮方向の厚さが圧粉成
形すべき粉体の全体にわたり実質的に均一となるように
設けるとは、圧粉成形に際し、かかる圧粉成形に用いる
粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を設けた
部分における圧粉に用いる粉体と、これと実質的に同等
の圧縮比を有する弾性部材との圧縮方向の厚さの和が、
圧粉成形すべき粉体の他の部分における圧縮方向の厚さ
と実質的に同一となるように、弾性部材を設けることに
より、圧粉成形すべき粉体の全体にわたり圧縮方向の厚
さを実質的に均一することを意味するものである。より
具体的には、圧粉体積量が少なく、圧縮方向の厚さが小
さい部分に、圧粉成形を用いる粉体と実質的に同等の圧
縮比を有する弾性部材よりなるスペーサを設けて、圧粉
成形すべき粉体の全体にわたり圧縮方向の厚さを均一に
することを意味するものである。このように弾性部材を
設けることによって、圧粉成形に際し、圧粉体積量の多
少にかかわらず、各部は均一に圧縮されるから、各部の
圧縮比を均一にし、従って、各部の密度も均一にするこ
とができる。
本発明において、弾性部材としては、圧粉成形後焼結前
に、圧粉成形体より機械的に取り去ることのできるも
の、焼結前に取り去らなくとも、焼結時に燃焼するか、
あるいは、圧粉成形すべき粉体中に溶浸する性質を有す
るものが好ましく用いられる。弾性部材が、圧粉成形後
焼結前に、圧粉成形より機械的に取り去られるときは、
圧粉成形に用いられた粉体と圧粉成形後に容易に脱離で
きるように、少なくとも、その表面は、圧粉成形に用い
られた粉体と親和性を有していないように構成されてい
ることが望ましい。弾性部材が、二以上の部材より構成
されているときは、圧粉成形に接する部材がかかる性質
を有していればよいことは言うまでもない。
に、圧粉成形体より機械的に取り去ることのできるも
の、焼結前に取り去らなくとも、焼結時に燃焼するか、
あるいは、圧粉成形すべき粉体中に溶浸する性質を有す
るものが好ましく用いられる。弾性部材が、圧粉成形後
焼結前に、圧粉成形より機械的に取り去られるときは、
圧粉成形に用いられた粉体と圧粉成形後に容易に脱離で
きるように、少なくとも、その表面は、圧粉成形に用い
られた粉体と親和性を有していないように構成されてい
ることが望ましい。弾性部材が、二以上の部材より構成
されているときは、圧粉成形に接する部材がかかる性質
を有していればよいことは言うまでもない。
実施例 以下、添付図面に基づき、本発明の実施例について詳細
に説明を加える。
に説明を加える。
実施例1 第5図に示されるような形状の部品を本発明にかかる方
法によって、焼結成形した。このような形状の部品を粉
末冶金法によって製造する場合、前述した特開昭59−21
9401号に開示された方法によるときは、圧粉体積量の多
いウエブ部(C部)の密度が、これに比べて圧粉体積量
の少ないフランジ部(D部、E部)に比し、必然的に小
さくなり、十分な強度が得られなくなってしまう。
法によって、焼結成形した。このような形状の部品を粉
末冶金法によって製造する場合、前述した特開昭59−21
9401号に開示された方法によるときは、圧粉体積量の多
いウエブ部(C部)の密度が、これに比べて圧粉体積量
の少ないフランジ部(D部、E部)に比し、必然的に小
さくなり、十分な強度が得られなくなってしまう。
本発明の好ましい実施例においては、まず、第6図に示
すように、圧粉体積量の少ないフランジ部(D部)とウ
エブ(C部)のほぼ下半分を圧粉成形するために、1重
量%炭素を含むFe−Mn−Cr−Mo系合金粉末と潤滑剤とし
てのステアリン酸亜鉛を混合した粉体10を、SKD11より
なる型11内の下パンチ12上に充填し、500kg/cm2の圧力
で予備圧粉成形して、第7図に示すような予備圧粉成形
体13を得た。ついで、第8図に示すように、この予備圧
粉成形体13の凹部にスペーサ14をセットした。スペーサ
14としては、φ100μ×2mmのスチール繊維を250kg/cm2
の圧力で加圧して、見掛け密度が3.0g/cm3となるよう
に、第9図に示す形状に成形した後、ハンドリングを容
易にするため、窒素雰囲気中で1時間にわたり1130℃で
焼結したものを使用した。
すように、圧粉体積量の少ないフランジ部(D部)とウ
エブ(C部)のほぼ下半分を圧粉成形するために、1重
量%炭素を含むFe−Mn−Cr−Mo系合金粉末と潤滑剤とし
てのステアリン酸亜鉛を混合した粉体10を、SKD11より
なる型11内の下パンチ12上に充填し、500kg/cm2の圧力
で予備圧粉成形して、第7図に示すような予備圧粉成形
体13を得た。ついで、第8図に示すように、この予備圧
粉成形体13の凹部にスペーサ14をセットした。スペーサ
14としては、φ100μ×2mmのスチール繊維を250kg/cm2
の圧力で加圧して、見掛け密度が3.0g/cm3となるよう
に、第9図に示す形状に成形した後、ハンドリングを容
易にするため、窒素雰囲気中で1時間にわたり1130℃で
焼結したものを使用した。
次いで、第10図に示されるように、フランジ部(E部)
とウエブ(C部)のほぼ上半分を圧粉成形するために、
粉体10を充填し、上パンチ15を下げて、5000kg/cm2の圧
力で加圧し、成形した。
とウエブ(C部)のほぼ上半分を圧粉成形するために、
粉体10を充填し、上パンチ15を下げて、5000kg/cm2の圧
力で加圧し、成形した。
しかる後、切削などによってスペーサ15を取り除き、窒
素雰囲気中で1時間にわたり1130℃で焼結した。
素雰囲気中で1時間にわたり1130℃で焼結した。
こうして得られた焼結成形体の密度は、ウエブ部(C
部)、フランジ部(D部、E部)ともに、6.9g/cm3であ
った。
部)、フランジ部(D部、E部)ともに、6.9g/cm3であ
った。
実施例2 スペーサとして、バネ部材を含むものを用いた点を除
き、実施例1と同様にして、焼結部品を製造した。
き、実施例1と同様にして、焼結部品を製造した。
本実施例においては、第11図a、bにそれぞれ上面図、
A−A断面図が示されるような形状のスペーサ16を使用
した。スペーサ16のバネ17のバネ定数およびフランジ部
18a、18bの厚さは、バネ17が一杯に縮んだときに、粉体
内部の圧粉による応力とバネ17から粉体に加えられる圧
力が等しくなるように選ばれ、また、スペーサ16の材質
としては、5000kg/cm2の圧力に耐えられるように、SKD1
1を用いた。
A−A断面図が示されるような形状のスペーサ16を使用
した。スペーサ16のバネ17のバネ定数およびフランジ部
18a、18bの厚さは、バネ17が一杯に縮んだときに、粉体
内部の圧粉による応力とバネ17から粉体に加えられる圧
力が等しくなるように選ばれ、また、スペーサ16の材質
としては、5000kg/cm2の圧力に耐えられるように、SKD1
1を用いた。
この実施例においては、圧粉前はスペーサ16のフランジ
部18a、18b間に間隙があり、この間隙に粉体が入ると、
各部を所望の圧縮比で圧粉成形することができなくなる
ので、第12図に示すように、予備圧粉成形の際に、ウエ
ブ部の成形量を多くして、スペーサ16をセットしたとき
に、スペーサ16の間隙部が予備成形体により塞がれ、そ
の後に充填される粉体が間隙部に入り込むことを防止し
た。
部18a、18b間に間隙があり、この間隙に粉体が入ると、
各部を所望の圧縮比で圧粉成形することができなくなる
ので、第12図に示すように、予備圧粉成形の際に、ウエ
ブ部の成形量を多くして、スペーサ16をセットしたとき
に、スペーサ16の間隙部が予備成形体により塞がれ、そ
の後に充填される粉体が間隙部に入り込むことを防止し
た。
本実施例により得られた焼結成形体の密度は、ウエブ部
(C部)、フランジ部(D部、E部)ともに、6.9g/cm2
であった。
(C部)、フランジ部(D部、E部)ともに、6.9g/cm2
であった。
本発明は、以上の実施例に限定されることなく特許請求
の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変更が可能であ
り、それらも又本発明の範囲に包含されることは言うま
でもない。
の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変更が可能であ
り、それらも又本発明の範囲に包含されることは言うま
でもない。
たとえば、前記実施例1においては、スペーサ14とし
て、焼結処理をしたものを使用しているが、焼結処理を
施さないで用いることもできる。また、前記実施例1に
おいては、焼結前に、スペーサ14を取り除いているが、
焼結後に、取り除くようにしてもよい。スペーサとし
て、焼結により燃焼、あるいは粉体内に溶浸するような
材料を用いたときは、焼結後に取り除く方が簡便であり
好ましい。さらには、前記実施例においては、いわゆる
アンダーカット部を有するような形状の焼結部品の製造
例を示したが、本発明は、このようにアンダーカット部
を有するような形状の焼結部品の製造にその適用範囲が
限られるというわけではないのは、もとよりであって、
たとえば、T型断面を有する焼結部品のように、広く、
圧粉成形すべき粉体の体積量が部分的に異なるような焼
結部品の製造に好適に使用しうるものである。
て、焼結処理をしたものを使用しているが、焼結処理を
施さないで用いることもできる。また、前記実施例1に
おいては、焼結前に、スペーサ14を取り除いているが、
焼結後に、取り除くようにしてもよい。スペーサとし
て、焼結により燃焼、あるいは粉体内に溶浸するような
材料を用いたときは、焼結後に取り除く方が簡便であり
好ましい。さらには、前記実施例においては、いわゆる
アンダーカット部を有するような形状の焼結部品の製造
例を示したが、本発明は、このようにアンダーカット部
を有するような形状の焼結部品の製造にその適用範囲が
限られるというわけではないのは、もとよりであって、
たとえば、T型断面を有する焼結部品のように、広く、
圧粉成形すべき粉体の体積量が部分的に異なるような焼
結部品の製造に好適に使用しうるものである。
発明の効果 本発明によれば、圧粉成形する際に、圧粉成形に用いる
粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を、圧縮
方向の厚さが圧粉成形すべき粉体の全体にわたり実質的
に均一になるように設け、しかる後に、圧粉成形してい
るため、圧粉成形により、圧粉体積量の多少にかかわり
なく、各部を実質的に均一に圧縮することができるか
ら、部分的な圧粉体積量の多少による圧縮比、すなわ
ち、密度の部分的な差は生ぜず、従って、各部の圧粉体
積量が異なるような形状にもかかわらず、強度欠陥のな
い焼結部品を得ることが可能となる。
粉体と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を、圧縮
方向の厚さが圧粉成形すべき粉体の全体にわたり実質的
に均一になるように設け、しかる後に、圧粉成形してい
るため、圧粉成形により、圧粉体積量の多少にかかわり
なく、各部を実質的に均一に圧縮することができるか
ら、部分的な圧粉体積量の多少による圧縮比、すなわ
ち、密度の部分的な差は生ぜず、従って、各部の圧粉体
積量が異なるような形状にもかかわらず、強度欠陥のな
い焼結部品を得ることが可能となる。
また、クラック等の致命的な欠陥を生じるおそれなく、
圧粉体積量の多い部分も所望の程度に圧縮することが可
能となる。
圧粉体積量の多い部分も所望の程度に圧縮することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図乃至第4図は、先行技術における焼結部品の製造
ステップを示す概略図である。 第5図は、本発明の一実施例において製造すべき焼結部
品の形状を示す略斜視図である。第6図乃至第8図およ
び第10図は、本発明の一実施例における焼結部品の製造
ステップを示す略断面図である。第9図は、本発明の実
施例において用いたスペーサの構成を示す略斜視図であ
り、第11図a、bは、本発明の他の実施例において用い
たスペーサの構成を示す上面図およびA−A略断面図で
ある。第12図は、本発明の一実施例における予備圧粉成
形後の粉体の充填方法を示す概略図である。 1……ダイス、2……下パンチ、 4……原料金属粉末、5……上パンチ、 6……一次成形品、7……スペーサ、 8……焼結部品、10……粉体 11……型、12……下パンチ、 13……予備圧粉成形体、 14、16……スペーサ、 15……上パンチ、17……バネ、 18a、18b……フランジ部
ステップを示す概略図である。 第5図は、本発明の一実施例において製造すべき焼結部
品の形状を示す略斜視図である。第6図乃至第8図およ
び第10図は、本発明の一実施例における焼結部品の製造
ステップを示す略断面図である。第9図は、本発明の実
施例において用いたスペーサの構成を示す略斜視図であ
り、第11図a、bは、本発明の他の実施例において用い
たスペーサの構成を示す上面図およびA−A略断面図で
ある。第12図は、本発明の一実施例における予備圧粉成
形後の粉体の充填方法を示す概略図である。 1……ダイス、2……下パンチ、 4……原料金属粉末、5……上パンチ、 6……一次成形品、7……スペーサ、 8……焼結部品、10……粉体 11……型、12……下パンチ、 13……予備圧粉成形体、 14、16……スペーサ、 15……上パンチ、17……バネ、 18a、18b……フランジ部
フロントページの続き (72)発明者 高見 明秀 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−15099(JP,A) 実開 昭60−16728(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】粉末圧縮成形すべき粉体の体積量が部分的
に異なるような形状の焼結部品を製造する方法におい
て、粉末圧縮成形する際に、粉末圧縮成形に用いる粉体
と実質的に同等の圧縮比を有する弾性部材を、粉体充填
空間内に、圧縮方向の厚さが粉末圧縮成形すべき粉体の
全体にわたり実質的に均一となるように設け、しかる後
に、粉末圧縮成形し、焼結して、焼結部品を製造し、前
記弾性部材を、焼結前または焼結後に取り除くことを特
徴とする焼結部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61161231A JPH0676601B2 (ja) | 1986-07-09 | 1986-07-09 | 焼結部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61161231A JPH0676601B2 (ja) | 1986-07-09 | 1986-07-09 | 焼結部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6318006A JPS6318006A (ja) | 1988-01-25 |
JPH0676601B2 true JPH0676601B2 (ja) | 1994-09-28 |
Family
ID=15731124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61161231A Expired - Lifetime JPH0676601B2 (ja) | 1986-07-09 | 1986-07-09 | 焼結部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0676601B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101231330B1 (ko) * | 2011-01-31 | 2013-02-07 | 엘지이노텍 주식회사 | 소결체의 제조 방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6015099A (ja) * | 1983-07-05 | 1985-01-25 | Nissan Motor Co Ltd | 粉末成形用ダイセツト |
JPS6016728U (ja) * | 1983-07-14 | 1985-02-04 | トヨタ自動車株式会社 | 粉末成形用金型 |
-
1986
- 1986-07-09 JP JP61161231A patent/JPH0676601B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6318006A (ja) | 1988-01-25 |
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