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JPH0676433B2 - 2’―デオキシ―5―フルオロウリジン―ジアシル誘導体の製造方法 - Google Patents

2’―デオキシ―5―フルオロウリジン―ジアシル誘導体の製造方法

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Publication number
JPH0676433B2
JPH0676433B2 JP10218988A JP10218988A JPH0676433B2 JP H0676433 B2 JPH0676433 B2 JP H0676433B2 JP 10218988 A JP10218988 A JP 10218988A JP 10218988 A JP10218988 A JP 10218988A JP H0676433 B2 JPH0676433 B2 JP H0676433B2
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JP
Japan
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deoxy
fluorouridine
reaction
deoxyuridine
substituted
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JP10218988A
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JPH01272595A (ja
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祥之 菊池
章央 石井
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB8908406A priority patent/GB2218417B/en
Priority to IT8920180A priority patent/IT1230060B/it
Priority to DE3913039A priority patent/DE3913039C2/de
Priority to FR8905265A priority patent/FR2630447B1/fr
Priority to US07/342,350 priority patent/US5013828A/en
Publication of JPH01272595A publication Critical patent/JPH01272595A/ja
Publication of JPH0676433B2 publication Critical patent/JPH0676433B2/ja
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  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明者は、抗腫瘍剤またはその中間体として有用な
2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジンのジアシル体の製
造方法に関するものである。
2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジンの3′,5′‐ジア
シル体、更には3-位も置換した誘導体は低毒性で高活性
な抗腫瘍剤として合成が行われている。
〔従来の技術〕
前記誘導体は、2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジンの
アシル化反応で合成されるが、原料の2′‐デオキシ‐
5-フルオロウリジンの工業的な製法が確立されておらず
高価で広く使用されるに到っていない。
従来の2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジンのジアシル
体の製造方法としては2′‐ハロゲン体を還元する方法
(特公昭55−40598号)や、2′‐デオキシウリジンの
ジアシル体に有機溶媒中でフッ素ガスを作用する方法
(東独特許第95001号(1973))などが知られている
が、還元法は2′‐ハロゲン体までに数工程を要するこ
と、有機溶媒中でのフッ素化は大規模化に困難さが生じ
る。
〔発明が解決しようとする問題〕
本発明者らは、より少ない工程で2′‐デオキシ‐5-フ
ルオロ‐ウリジンのジアシル体を効率的に製造すること
を目的として鋭意検討したところ、工業的に入手できる
2′‐デオキシウリジンのフッ素化およびアシル化によ
る効率的な製造方法を見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち本発明の第1は、2′‐デオキシウリジンに水
溶液中でフッ素ガスを作用させて、2′‐デオキシ‐5,
6-ジヒドロ‐5-フルオロ‐6-ヒドロキシウリジンを生ぜ
しめ、次いで一般式 R−CO−X 〔I〕 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
置換あるいは無置換のフェニル基を、XはRCO2で表わさ
れるアシロシキ基、またはハロゲン原子を示す) で表わされるカルボン酸の無水物あるいはハライドを作
用させることを特徴とする一般式 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
置換あるいは無置換のフェニル基を示す) で表わされる2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジン‐ジ
アシル誘導体の製造方法であり、本発明の第2は2′‐
デオキシウリジンに水溶液中で、低級脂肪酸またはその
塩の存在下にフッ素ガスによりフッ素化し、次いで前記
一般式〔I〕で表わされるカルボン酸の無水物あるいは
ハライドを作用させることを特徴とする2′‐デオキシ
‐5-フルオロウリジン‐ジアシル誘導体の製造方法であ
る。
第1の発明の2′‐デオキシ‐5,6-ジヒドロ‐5-フルオ
ロ‐6-ヒドロキシウリジンは次式 で表わされ、2′‐デオキシウリジンを水中、希釈した
フッ素ガスを作用することで容易に得られる。フッ素ガ
スを希釈する気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴン
などの不活性ガスが用いられ、フッ素濃度は5〜20モル
%が採用される。
フッ素化はスムーズに進行するが、フッ素化反応後の媒
質が強酸性になることによる糖−塩基結合の開裂副生物
の生成を少なくするために、反応温度は50℃以下、好ま
しくは、0〜25℃の穏和な条件下で実施する。さらに
は、フッ素化で生成するHFを捕獲するために炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウムなどの炭酸塩を1当量以上含む水溶液中でのフッ
素化も副生物の生成を抑えられる。また、2′‐デオキ
シウリジンの水溶液中濃度は、特に限定されないが低す
ぎると、装置効率が悪く工業的でなく、3%以上20%ま
での範囲が推奨される。得られた反応液は、後段の単離
時加熱条件により分解しないように、予め炭酸カルシウ
ム等により中和しておくことが好ましい。2′‐デオキ
シ‐5,6-ジヒドロ‐5-フルオロ‐6-ヒドロキシウリジン
は結晶水1モルを含み、融点40〜45℃の白色粉末であ
る。
この化合物はさらに1モルに対して4モルまではそれ以
上の酸無水物または酸ハロゲン化物を用い、加熱するこ
とにより、アシル化および6-位の−OH基の脱離が容易に
進行した2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジン‐ジアシ
ル誘導体が得られ次いで加水分解により効率的に2′‐
デオキシ‐5-フルオロウリジンを得ることができる。
酸無水物としては無水酢酸、無水プロピオン酸、無水イ
ソ酪酸などの直鎖あるいは分岐カルボン酸無水物、およ
びコハク酸等の環状無水物が用いられる。後者の場合に
はw-カルボキシ置換アシル体が得られる。カルボン酸ハ
ライドとしては、塩化アセチル、臭化アセチルから塩化
カプリルや塩化ラウロイル等の長鎖脂肪酸ハライドおよ
び塩化ベンゾイルや塩化p-クロロベンゾイル等の芳香族
カルボン酸ハライドが適用できる。
反応系には、ピリジン、置換ピリジン、N-アルキルイミ
ダゾール、トリアルキルアミン、N,N-ジアルキルカルボ
ン酸アミドなどの有機塩基を加えることが効果的である
が、その量としては5モル%の触媒量から、反応溶媒系
まで必要に応じて採用される。溶媒は必ずしも必要でな
いが、原料化合物を溶解できる酢酸エチル、アセトニト
リル、THFなどが使用できる。反応温度は特に制限され
ないが、室温から120℃の間で行われる。精製は反応液
を減圧下に除去し、再結晶またはカラムクロマトグラフ
ィー分離に付すことで行われる。
本発明の第2は、2′‐デオキシウリジンを水溶液中、
低級脂肪酸またはその塩の共存下にフッ素ガスによりフ
ッ素化して、中間体を生成せしめ、次いで該中間体にカ
ルボン酸の無水物またはハライドを作用させて2′‐デ
オキシ‐5-フルオロウリジンのジアシル誘導体を製造さ
せる方法である。
2′‐デオキシウリジンのフッ素化に際して各種溶媒が
用いられるが、溶解性を考慮すると水溶液が有利であ
る。また、水溶液中の2′‐デオキシウリジンの濃度
は、10重量%以下で行うのが好ましい。フッ素化は不活
性ガス、窒素、ヘリウム、アルゴンなどで希釈した5〜
10%のフッ素ガスを溶液に吹き込むことによって行われ
る。添加物として、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸な
どの炭素数4までの低級脂肪酸またはその、Li塩、Na
塩、K塩などのアルカリ金属塩、Mg塩、Ba塩などのアル
カリ土類金属塩およびアンモニウム塩が用いられる。本
添加物の効果としては、フッ素化に際して生成するフッ
化水素を捕獲すると共に、次工程の反応の触媒となるこ
とから、2′‐デオキシウリジンに対して1モル以上必
要で、通常2〜5倍モル用いられる。
フッ素化は加熱せずに進行するが、糖−塩基結合の開裂
を押える為に0℃から室温の穏和な条件下で実施する。
反応の進行は高速液体クロマトグラフィーで追跡し原料
が消失した時点でフッ素ガスの導入を停止する。この反
応により次式で示されるとおり2′‐デオキシ‐5,6-ジ
ヒドロ‐5-フルオロ‐6-ヒドロキシウリジンと2′‐デ
オキシ‐5,6-ジヒドロ‐5-フルオロ‐6-アシロキシウリ
ジンとの混合物が得られる。
この混合物の生成比は、添加物の低級脂肪酸またはその
塩の量および脂肪酸の炭素数によって異なる。フッ素化
反応が完了した後、減圧下に溶媒を除去し、乾固する。
残渣に前記した一般式〔I〕のカルボン酸の無水物ある
いはハライドを基質に対して4〜50倍加えて加熱撹拌す
る。反応は室温からカルボン酸の無水物あるいはハライ
ドの沸点までの間で行われるが、反応完結までの時間、
副反応を抑えるという点から50℃から120℃の範囲が好
ましい。高速液体クロマトグラフィーで反応を追跡して
変化が認められなくなった時点で加熱を止める。本発明
において用いる酸無水物、酸ハライドは前記した第1の
発明で用いられるものと同様であり、反応系にピリジン
等の有機塩基を加えることが効果的であるのも第1の発
明と同様である。生成物2′‐デオキシ‐5-フルオロウ
リジンの3′,5′‐ジアシル体の単離法としては、反応
液を水で希釈するか、減圧下に溶媒を除去してから水を
加え、CHCl3、CH2Cl2、CH2Cl-CHCl2、CHCl2-CHCl2などのハ
ロゲン系溶媒で抽出する。溶媒を留去するとわずかに着
色した2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジン‐3′,5′
‐ジアシル体が得られるが、所望に応じて再結晶により
精製できる。
本化合物は、このままでも制癌剤等として有用である
が、含水アルコール中、水酸化アルカリあるいはアンモ
ニアを作用して脱アシル化を行わしめて2′‐デオキシ
‐5-フルオロウリジンに導くことにより3′,5′‐位が
非対称に置換されたより効果的な制癌剤の原料としても
使用される。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例〕
実施例−1 2′‐デオキシウリジン50.0g(0.22mol)を1lの水に溶
解し、激しくかきまぜながら、10%He希釈フッ素ガスを
流量140ml/minの割合で通じ、3〜5℃に保って反応を
おこなった。反応は高速液体クロマトグラフィーで追跡
し、原料が消失するまでに6時間50分要した。この際の
F2消費量は0.236molであった。反応液に炭酸カルシウム
31g加えて1.5時間かきまぜて中和し、生じた白色沈殿を
セライトを通じて濾過した。減圧下、内温40℃以下で水
を留去して得られた粘調油状物にエタノール200mlを加
えて不溶の白色沈殿を濾別した。濾液から減圧下に溶媒
を除くと白色の固型物である2′‐デオキシ‐5,6-ジヒ
ドロ‐5-フルオロ‐6-ヒドロキシウリジン(−水塩)
(以下〔III〕H2Oと略す。)を60.8g得た。(98%)。
融点 40〜45℃1 H nmr(CDOD) δ 2.25(m,2H,2′−CH)、 3.60〜3.90(m,3H,4′−CH,5′−CH)、 4.35(m,1H,3′−CH)、5.27(m,1H,5′−CH)、 5.55(m,1H,6−CH)、6.20(t,1H,1′−CH)19 F nmr(CDOD) −7.2(d,J=48Hz)、 −5.0(d,J=48Hz)、 9.6(d,J=48Hz)、 12.4(d,J=48Hz)ppm (CFCl3基準) 元素分析 分析値 C;38.30,H;5.38,N;963% C9H13FN2O6・H2としての計算値 C;38.40,H;5.12,N;9.32% 本化合物の一部をピリジンと無水酢酸を作用させて2′
‐デオキシ‐3′,5′‐ジアセチル‐5-フルオロウリジ
ンに誘導して高速液体クロマトグラフィーで検索したと
ころ、糖−塩基結合が開裂した5-フルオロウラシルが1
%含有されていた。
実施例2〜4 2′‐デオキシウリジンの水溶液中のフッ素化につき、
フッ素化温度および条件を第1表のとおりとする以外は
実施例1と同様にして反応をおこなった。
この結果を第1表に示す。
実施例5 実施例1で得た〔III〕H2O4.47g(15.9mmol)を無水酢
酸40g(0.39mol)に懸濁し、ピリジン120mg(1.56mmo
l)を加えて、100℃で15時間撹拌した。減圧で溶媒を濃
縮してから、残渣をエタノールより再結晶し2′‐デオ
キシ‐3′,5′‐ジアセチル‐5-フルオロウリジン〔I
I〕(R=CH3)を3.80g(72.6%)得た。
m.p 148〜9℃1 H nmr(CDCl) δ 2.15(S,6H)、 2.2〜2.8(m,2H)、 4.3(m,3H)、5.2(m,1H)、 6.3(t,1H)、 7.65(d,1H,J=6Hz)19 F nmr(CDCl) −164.88ppm(d,J=5.9Hz)、 (CFCl3基準) ir (KBr)ν 3500 1750,1700,1660,123cm-1 実施例6〜10 化合物〔III〕H2O 1.00g(3.6mmol)を無水酢酸9.7g
(89mmol)に懸濁し、各種有機塩基を触媒量(0.32mmo
l)添加し、所定の温度で撹拌した。実施例−5と同様
に処理して2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジアセチル‐5-
フルオロウリジン〔II〕(R=CH3)を得た。結果を第
2表に示す。
実施例11 〔III〕H2O 1.01g(3.56mmol)を無水プロピオン12.4g
(65.4mmol)および4-ジメチルアミノピリジン39mg(0.
32mmol)の混合物を70℃で2.5時間撹拌した。減圧下に
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラ
フィーに吸着し、ベンゼン−メタノール(5:1)溶出部
分をエタノール−ベンゼンより再結晶し2′‐デオキシ
‐3′,5′‐ジプロピオニル‐5-フルオロウリジン〔I
I〕(R=C2H5)の白色結晶を0.78g(61%)得た。
m.p. 78〜78.5℃ 実施例12 〔III〕H2O 1.00g(3.55mmol)、無水イソ酪酸14.0g
(88.6mmol)、4-ジメチルアミノピリジン39mg(0.32mm
ol)の混合物を70℃で2.5時間撹拌した。減圧下に溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィ
ーで分離し、クロロホルム−エタノール(60:1)溶出部
分より2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジイソブチル‐5-フ
ルオロウリジンを1.05g(77%)得た。
m.p. 120〜121.5℃ 実施例13 〔III〕H2O1.02g(3.6mmol)と無水コハク酸8.9g(89mm
ol)、4-ジメチルアミノピリジン39mg(0.32mmol)を酢
酸エチル17ml中で5時間還流撹拌した。溶媒除去後シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで分離し、クロロホル
ム−エタノール(93:7)溶出部分から3′,5′‐ビス
(3-カルボキシプロピオニル)‐2′‐デオキシ‐5-フ
ルオロウリジン〔II〕(R=CH2CH2COOH)の油状物を1.
15g(73%)得た。1 H nmr(重アセトン) δ 2.10〜2.70(m,10H)、 4.10〜4.50(m,3H)、 5.10〜5.40(m,1H)、 6.25(t,1H,J=6Hz) 7.75(d,1H,J=6.8Hz) 4.90〜6.10(brood)19 F nmr(重アセトン) −166.27ppm(d,J=6.8H
z)、 (CFCl3基準) ir (Neat) 3500 3250,1740,1490,1290,1180……c
m-1 実施例14 〔III〕H2O1.18g(4.2mmol)をピリジン24mlに溶解し、
0℃で撹拌しながら塩化カプリリル4.76(29.3mmol)を
滴下した。溶液を95℃に保ち5時間撹拌した。反応混合
物を水にあけてクロロホルムで抽出し、希硫酸、1%重
曹水、水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去して得られた残渣をシリカゲルのカラムクロマド
グラフィーで分離し、クロロホルム‐n-ヘキサン(1:
1)溶出部より2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジカプリリ
ル‐5-フルオロウリジン〔II〕(R=(CH2)6CH3)を油
状物として1.35g(65%)得た。1 H nmr (CDCl3)δ 0.90(t,6H,J=6Hz)、 1.10〜2.00(m,20H)、 2.00〜2.90(m,6H)、 4.10〜4.70(m,3H)、 5.10〜5.40(m,1H)、 6.35(t,1H,J=6Hz)、 7.70(d,1H,J=6.4Hz)、 9.90〜10.70(brood S,1H)19 F nmr (CDCl3) −164.62ppm(d,J=6.4Hz)、 (CFCl3基準) ir (KBr) 3240,3120,2960,2890,1740,1480,137
0,1280,1180,1120cm-1 実施例15〜20 〔III〕H2O1.0g(3.6mmol)をピリジン24mlに溶解し、
アシルハライド21.6mmolを加え、実施例−14と同じ条件
で反応と処理を行い、2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジア
シル‐5-フルオロウリジン〔II〕を得た。
結果を第3表にまとめる。
実施例−21 2′‐デオキシウリジン2.02g(8.80mmol)、酢酸ナト
リウム1.44g(17.6mmol)を40mlの水に溶解し、撹拌し
ながら、3〜5℃で10%He希釈フッ素ガスを通じた。液
体クロマトグラフィーで反応を追跡したところ、11mmol
のF2を通じた時点で原料の消失が認められた。反応液を
19F nmrで検索したところ−7.2ppm(d,48Hz)(CFCl3
基準)に2′‐デオキシ‐5,6-ジヒドロ‐5-フルオロ‐
6-ヒドロキシウリジンのピークが、−8.6ppm(d,48Hz)
に2′‐デオキシ‐5,6-ジヒドロ‐5-フルオロ‐6-アセ
トキシウリジンのピークが67:33の比で認められた。
なお、水溶液のpHは5.1であった。減圧下、40℃以下で
溶媒を濃縮して乾固し、残渣に無水酢酸22.4g(219mmo
l)を加え、75℃で2.5時間撹拌した。減圧下に溶媒を留
去し、水および塩化メチレンを加え、塩化メチレン抽出
層を乾燥、濃縮後、エタノールより再結晶して、2′‐
デオキシ‐3′,5′‐ジアセチル‐5-フルオロウリジン
〔II〕(R=CH3)を2.56g(88.4%)得た。
m.p. 148〜149℃1 H nmr (CDCl3) δ 2.15(S,6H)、 2.2〜2.8(m,2H)、 4.3(m,3H)、5.2(m,1H)、 6.3(t,1H)、 7.65(d,1H,J=6Hz)、19 F nmr (CDCl3) −164.88ppm(d,J=5.9Hz)、 (CFCl3基準) 実施例22〜28 各種脂肪酸の塩を添加して、実施例21と同様な条件で、
2′‐デオキシウリジンをフッ素化し、脂肪酸無水物を
作用させ、2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジアシル‐5-フ
ルオロウリジン〔II〕を得た。
この結果を第4表に示した。
参考例1 水酸化ナトリウム15.55g(0.389mol)をイオン交換水20
0mlに溶解し、エタノール500mlと混合し氷冷した。かき
まぜながら2′‐デオキシ‐3′,5′‐ジアセチル‐5-
フルオロウリジン〔II〕(R=CH3)42.18g(0.128mo
l)を加え、室温で3.5時間かきまぜると透明な溶液にな
った。酢酸20gを加えて中和し、減圧下に反応液を濃縮
した。残渣に水500mlを加えて溶解し、陽イオン交換樹
脂IR 120-B 100mlを加え、1時間放置した。樹脂を濾
別した後、再度同量の陽イオン交換樹脂を加えて同じ操
作を行い、濾液は減圧下に蒸発乾固した。得られた白色
固体をエタノールから再結晶して、24.80g(78.9%)の
2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジンを得た。
m.p. 149.5〜150.5℃ 施光度 〔α▲〕25 D▼+37.3゜(C=1.06,H2O) 〔発明の効果〕 本発明は抗腫瘍剤等として有用な2′‐デオキシ‐5-フ
ルオロウリジン‐ジアシル誘導体の製造法であり、工業
的に入手容易な2′‐デオキシウリジンを原料として、
水の存在する系でフッ素ガスによりフッ素化すること
で、得られる中間体にカルボン酸無水物またはハライド
を作用させて効率良く、目的物を得ることができるとい
う効果を奏するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2′‐デオキシウリジンを水溶液中でフッ
    素ガスを作用させて2′‐デオキシ‐5,6-ジヒドロ‐5-
    フルオロ‐6-ヒドロキシウリジンを生ぜしめ、次いで一
    般式 R−CO−X 〔I〕 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
    置換あるいは無置換のフェニル基を、XはRCO2で表わさ
    れるアシロシキ基、またはハロゲン原子を示す) で表わされるカルボン酸の無水物あるいはハライドを作
    用させることを特徴とする一般式 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
    置換あるいは無置換のフェニル基を示す) で表わされる2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジン‐ジ
    アシル誘導体の製造方法
  2. 【請求項2】2′‐デオキシウリジンを水溶液中で、低
    級脂肪酸またはその塩の存在下にフッ素ガスによりフッ
    素化し、次いで一般式 R−CO−X 〔I〕 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
    置換あるいは無置換のフェニル基を、XはRCO2で表わさ
    れるアシロシキ基、またはハロゲン原子を示す) で表わされるカルボン酸の無水物あるいはハライドを作
    用させることを特徴とする一般式 (式中、Rは炭素数20までの脂肪族炭化水素基、または
    置換あるいは無置換のフェニル基を示す) で表わされる2′‐デオキシ‐5-フルオロウリジン‐ジ
    アシル誘導体の製造方法
JP10218988A 1988-04-21 1988-04-25 2’―デオキシ―5―フルオロウリジン―ジアシル誘導体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0676433B2 (ja)

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