JPH0664673A - シガレットなどのパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】シガレットなどのパックにはヒンジ蓋付きパッ
クと柔らかなパックがあるが、両者一長一短である。こ
の発明は、ヒンジ蓋付きパックとして取り扱うことがで
きて、かつ、材料消費の少ない、安価に製造可能なパッ
クを提供する。 【構成】この発明のパックの上方部分（頂部１５）は、
ヒンジ蓋付きパックの形態を、下方部分（底部１５）は
柔らかなカップ状パックの形態を取るので、上記の、目
的を達成できる。このパックは、ヒンジ蓋付きパックに
おける頂部１５のためのブランクと一体に接続されたカ
ラ−を備える。底部（１６）は、外側全体の包装紙の一
部を形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、錫箔、紙その他の箔
で作られる内側包装紙に包装されるシガレットなどのパ
ックに関する。

【０００２】

【従来の技術】シガレットの包装用には、２種類のパッ
クが最も汎用されている。これらは、ヒンジ蓋つきパッ
クおよび柔らかな（カップ）パックである。前者は、薄
いカ−ドボ−ド製である。ヒンジ蓋が、ヒンジ連結によ
って枢動自在にパック部に連結されている。定型化され
た集合体の形態を取るシガレットは、通常、錫箔または
紙製の内部包装紙に包まれる。

【０００３】このタイプのパックも、正面パネルおよび
幅の狭い側面パネルの領域内にあるパック部分に挿入さ
れるカラ−を有しており、これは、パック部分から部分
的に突出する。芳香性の保存を改良するために、ヒンジ
蓋付きパックは、最初にシガレットを抜き取る前に、取
り除かなければならない外側の箔製の包装紙を有する。

【０００４】柔らかなパックにおいては、シガレットの
集合体は、やはり内部包装紙に包まれる。実際のパック
は、紙のブランクから作られ、このブランクは、シガレ
ットの集合体が外側包装紙と一緒に、頂上が開放するカ
ップから、それらの一部が突出するようにカップ状に組
み立てられる。

【０００５】ヒンジ蓋付きパックは、その取扱いが容易
なため特に人気が高い。このパックは、寸法的に安定し
ている上に、ヒンジ蓋を有するがために、シガレットの
抜き取りにも便利である。パックが閉じられても、パッ
ク内に残るシガレットは、機械的な力などの影響に対し
て充分に保護される。ヒンジ蓋付きパックの欠点は、そ
の材料費が比較的高価なことである。

【０００６】他方、柔らかなパックは、低コストで製造
できる。その欠点は、安定性が不十分な点にある。それ
ばかりでなく、柔らかなパックは、一旦開いてしまうと
二度と閉まらないので望ましくない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、シガレッ
トまたはそれに類似した製品のための新規なタイプのパ
ックを提案するという目的に基づくものであり、このパ
ックは、優れた安定性を持ち、シガレットの良好な保護
を可能にする上に、さらに、材料費の観点からいえば、
安価に製造することができる。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的達成のために、
この発明のパックは、その頂部が、ヒンジ蓋を有するヒ
ンジ蓋付きパックの形態を、底部が柔らかなパックの形
態をなす点に特徴を有する外、前記の両部分が、接着、
シ−ルなどの手段によって互いに連結する点にも特徴を
有する。

【０００９】この発明のパックにおいては、頂部だけが
薄いカ−ドボ−ド製である。この頂部は、ヒンジ蓋付き
パックのように、すなわち、枢動自在に連続するヒンジ
蓋を持つように設計される。これに対し、底部は、比較
的薄い包装材、例えば、紙で形成される。構造上の設計
は、柔らかなパックのそれに対応する。頂部と底部と
は、互いに堅固に接続される。

【００１０】

【作用】比較的硬い頂部を持つ結果として、こうして作
られるパックは、有利な安定性を有し、ヒンジ蓋付きパ
ックのように取り扱うことができる。底部に薄い包装材
を使用することは安価に製造できることを保証する。

【００１１】この発明のパックは、好ましくは、別体の
ブランクの形態でパックの内側に付設されるカラ−を備
える。或いは、カラ−は、特に、パックが開かれたと
き、カラ−がヒンジ蓋から、またはヒンジ蓋がカラ−か
ら、分離されるように、頂部用に、ブランクと一体に接
続されてもよい。カラ−をこのように設定し設計すれ
ば、全体がカ−ドボ−ドから形成されるヒンジ蓋付きパ
ックを製造する上でも有利である。その利点とは、ヒン
ジ蓋付きパックは、カラ−を含め、単一の一体ブランク
から形成できるということである。ヒンジ蓋付きパック
の用にブランクと接続されるカラ−は、ヒンジ蓋付きパ
ックを形成するブランクが組み立てられるとき、カラ−
が自動的にパック中の正しい位置に来るように配置され
る。

【００１２】それと同時に、底部がパックの外側包装紙
を形成し、この外側包装紙が、頂部をも完全に取り囲
み、頂部の下方自由端部と接続される点が、この発明の
別の提案である。

【００１３】

【実施例】この発明の模範的実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明しよう。

【００１４】図示したパックの実施例は、いずれも、直
方体の形状を有し、シガレット１０を収容する機能を果
たす。従来のシガレットパックと同様に、シガレット集
合体１１が、錫箔、紙または他の箔で作られる内部包装
紙１２によって包まれる。シガレット集合体１１は、内
部包装紙１２とともにパックの内容物を構成するシガレ
ットブロック１３を形成する。内部包装紙１２の頂部の
前部側面は、従来通りに、シガレットを抜き取る際にそ
の一部を露出させるために剥離することができるフラッ
プ１４を備える。

【００１５】パックは、頂部１５と底部１６を有する。
図示の実施例では、底部１６が頂部１５よりもやや大き
いか、高くなるように寸法が選択されている。頂部１５
および底部１６の接続ストリップ１７が、頂部と底部が
重なる中央（仮想）表面の僅かに外側でパックを覆って
拡がっている。

【００１６】頂部１５と底部１６とは異なる包装材で作
られ、異なるデザインを持つ。頂部１５は、ヒンジ蓋付
きパックのように設計される。底部１６は、柔らかなパ
ックの部分に相当する。

【００１７】頂部１５は、（薄い）カ−ドボ−ド製であ
る。ヒンジ蓋１８は、ヒンジ蓋付きパックの蓋のように
設計される。カラ−正面パネル２０および両側面パネル
２１を具備するカラ−１９が、付加的に配置される。こ
の実施例においては、カラ−は、別体のブランクから形
成される。図１−図５に示す実施例では、カラ−は、予
め完成されたシガレットブロック１３（図３）と接触す
る正しい位置に置かれ、次いでシガレットブロックと一
緒に包装される。

【００１８】頂部１５および底部１６は、それぞれ、別
体の一枚のブランクから形成される。頂部１５用の展開
ブランクが、図４に示されており、底部１６用の展開ブ
ランクが、図５に示されている。図示したように、頂部
は、小さい高さの背面パネル２２を有する。頂部１５の
両側面パネルを形成する両側面タブ２３は、背面パネル
２２の両側に位置する。図４のブランクのその他の部分
は、ヒンジ蓋１８を形成する。背面の蓋のパネル２４
は、ヒンジ線２５を介して背面パネル２２と接続され
る。両側面タブ２３および蓋の側面タブ２６は、ヒンジ
蓋付きパックに通常設けられる斜めの切り込み２７によ
って、互いに分離される。

【００１９】背面の蓋のパネル２４は、前面蓋パネル２
９と隣り合う頂部蓋パネル２８と隣り合う。コ−ナ−タ
ブ３０は、頂部蓋パネル２８の領域においてその両側に
配置される。完成したパックでは、これらのコ−ナ−タ
ブ３０は、頂部蓋パネル２８の内側に休止する。台形の
外側蓋の両側面タブ３１は、正面蓋パネル２９と接続
し、蓋の両側面タブ２６とともに、ヒンジ蓋１８の両側
面パネルを形成する。蓋の両側面タブ２６，３１は、互
いに接着により接続される。

【００２０】この実施例では、頂部１５は、正面パネル
を有しない。正面パネルの機能は、カラ−１９またはカ
ラ−正面パネル２０が引き継ぐ。カラ−側面パネル２１
は、頂部１５とカラ−１９とが１つの構成単位を形成す
るように、両側面タブ２３に接続される。パックが閉じ
た位置では、カラ−１９の（上方の）部分は、従来の態
様で、ヒンジ蓋１８によって囲まれる。

【００２１】底部１６のためのブランク（図５）は、例
えば、紙で作ることができ、長方形状を有する。このブ
ランクは、正面パネル３２、背面パネル３３、および正
面パネルと背面パネルの間に配置される側面パネル３４
を形成する。反対側の側面パネルは、ブランク端部の側
面タブ３５から形成される。側面タブ３５は、ブランク
の反対側の側面に配置される接続ストリップ３６に接着
により接続される。底部パネルは、封筒のように折り畳
まれる底部タブ３７，３８から形成される。これらの底
部タブは、互いに接着される。したがって、カップ状の
底部１６が形成される。

【００２２】頂部１５および底部１６とは、接続ストリ
ップ１７の領域で互いに接着により接続される。接続ス
トリップ１７の領域では、底部１６の上方端部が頂部１
５またはカラ−（カラ−前面パネル２０）の下方自由端
部を覆う。前面蓋パネル２９の下方自由端部が、底部１
６の前面パネル３２の上方自由端部と向き合うように寸
法が決められる。閉じた位置では、両端部は隣接する。
図６−図８に示すパックの設計原理は、これまでに説明
した模範的な実施例に対応する。特徴的な点は、カラ−
１９が、頂部１５の代わりに、カ−ドボ−ド製のブラン
クと一体化している点である（図８）。したがって、頂
部１５とカラ−１９は共通の一続きのブランクを形成す
る。

【００２３】この目的のために、折り畳みタブが、前面
蓋パネル２９の外側自由端部、特に、内側の蓋タブ３９
と隣り合う。既製のパックでは、この内側蓋タブ３９
は、前面蓋パネル２９の内側と向き合って折り畳まれ、
その部分で接着剤で適切に接着されている（図７）。

【００２４】この模範的実施例では、カラ−１９用のブ
ランクは、内側の蓋タブ３９と、特に、何時でも切り離
すことができる態様で接続されている。今の場合、この
接続形態は、カラ−前面パネル２０の横方向端部ともい
える内側の蓋タブ３９の横方向の端部に位置する、特
に、ブランクの材料である接続ウエブの形態をなす、切
り残した材料で僅かに点状に繋がっている残留接続部４
０（ｒｅｓｉｄｕａｌｃｏｎｎｅｃｔｉｏｎｓ）のみで
形成される。この例では、幅の狭い包装材のウエブ状の
残留接続部４０が両側に形成される。これらの残留接続
部とは別に、カラ−１９のブランクは、ミシン目４１で
分離される。

【００２５】この模範的実施例においては、カラ−１９
と向き合う内側蓋タブ３９の面は、舌状の折り畳みタブ
４２と隣り合う。既製のパックでは、この折り畳みタブ
４２は、頂部蓋パネル２８またはヒンジされた蓋２８の
コ−ナ−タブ３０の内側面に対向して休止する。折り畳
みタブ４２の輪郭は、ヒンジ蓋付きパックに通常備わる
カラ−前面パネル２０内の切抜き４３に相当する。

【００２６】図６−図８の既製のパックにおいて、頂部
１５のための、ブランクとカラ−１９の間の接続は、ま
ず当初は、維持される。パックが使用に供されるとき、
すなわち、ヒンジ蓋が開けられるとき、パックの上方部
分が従来のヒンジ蓋付きパックに相当するように、残留
接続部が分離される。

【００２７】図９および図１０のパックもまた、前記の
設計原理に対応する。頂部１５は、図１−５または図６
−８について述べた態様で設計することができる。図９
および図１０の模範的実施例の特徴は、薄い可撓性の包
装材で形成するパックの底部１６が、全パックを包み込
む点である。底部１６用のブランクは、接続ストリップ
１７を越えて頂部へと延びており、ヒンジ蓋１８を含
み、頂部１５の外側を完全に覆う。この実施例に関して
は、底部１６と頂部１５の領域内にある底部と隣り合う
キャップ４４を、箔、例えばプラスチック箔で形成する
事が勧められる。この箔は、パックの下方において底部
１６を、頂部１５の領域において芳香性保存包装体を、
形成する。その結果、パック全体が、一続きの外側ブラ
ンクで包み込まれる。パックを最初に開くときは、外側
の包装紙の上方部が取り除かれる。すなわち、キャップ
４４が、底部１６から分離される。こうして、図１−
５、図６−８に相当するパックが残ることになる。その
ために、外側包装紙の残存部分、すなわち底部１６は、
接続ストリップ１７に沿う既述の態様で、接着またはシ
−ルにより頂部１５に接続される。

【００２８】キャップ４４を外すには、引き裂き案内ス
トリップ４５または引き裂き案内糸が、接続ストリップ
１７と同じ高さの位置に取り付けられる。この引き裂き
案内ストリップを引き裂くことによってキャップ４４が
分離し、パックの頂部１５がむしり取られる。このため
に、接続ストリップ１７は、引き裂き案内ストリップ４
５の下方に設けられる。

【００２９】図６−８のヒンジ蓋付きパックの設計も、
全体がカ−ドボ−ド製のヒンジ蓋付きパックに有利に応
用できる。図１１は、薄いカ−ドボ−ドからなる一続き
のブランク４６を示す。ヒンジされた蓋１８およびカラ
−１９の設計とは別にして、このブランクは従来の構造
を有する。特に、このブランクは、パック部分４７とな
る部分と、ヒンジ蓋１８となる部分を有する。背面パネ
ル２２および側面タブ２３に加えて、パック部分４７
も、前面パネル４８と底部パネル４９を有する。さら
に、側面タブ５０が、両側面タブ２３とともにパック部
分４７の両側面パネルを形成する。

【００３０】ヒンジ蓋１８を形成するブランク部分は、
図８の例の通りに設計される。ブランク４６で作られる
組み立てられたヒンジ蓋付きパックにおいては、上方部
分、すなわち、蓋は、図６、７の通りに設計される。カ
ラ−１９は、部分的にカラ−前面パネル２０およびカラ
−側面パネル２１とともにパック部分４７の内側に位置
する。このことは、カラ−１９が、前面パネル４８およ
び側面タブ２３の内側と向き合って休止することを意味
する。

【００３１】

【発明の効果】このようなブランク４６は、材料の消費
を少なくして製造することができる。そればかりでな
く、このパックは、技術的にも製造しやすい。組み立て
の過程において、カラ−１９は、パック内の正しいいち
に自動的に到達する。頂部蓋パネル２８上の付加的な折
り畳みタブ４２は、ヒンジされた蓋１８の領域の剛性を
増大する。組み立ての過程において、カラ−１９は、接
着剤の点接による通常の方法でパック部分４７の内側に
接続される。

【図面の簡単な説明】

【図１】（シガレット）パックの第１実施例の正面図。

【図２】図１のパックをＩＩ−ＩＩ線から見た垂直断面
図。

【図３】図１および図２のパック部分、特にカラ−のブ
ランクを有するシガレットブロックの正面図。

【図４】図１のパックの頂部用のブランクの展開部。

【図５】図１および図２のパックの底部用のブランクの
展開図。

【図６】パックの別の実施例の正面図。

【図７】図６のパックをＶＩＩ−ＶＩＩ線から見た垂直
断面図。

【図８】図６および図７のパックの頂部用のブランクの
展開部。

【図９】パックの第３実施例の正面図。

【図１０】図９のパックをＸＩＩ−ＸＩＩ線から見た垂
直断面図。

【図１１】ヒンジ蓋付きパックのための薄いカ−ドボ−
ド製の１枚ブランク。

【符号の説明】

１２…内部包装紙，１５…頂部，１６…底部，１８…ヒ
ンジ蓋，１９…カラ−，２０…カラ−前面パネル，２１
…カラ−側面パネル，２９…前面蓋パネル，３９…内側
蓋タブ，４０…残留接続部，

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂部（１５）が、ヒンジ蓋（１８）を有
   するヒンジ蓋付きパックのように設計され、底部（１
   ６）が、柔らかなパックのように設計される点および頂
   部（１５）と底部（１６）が、接着、シ−ルなどの手段
   により互いに接続される点に特徴を有する、錫箔、紙ま
   たはその他の箔で作られる内部包装紙（１２）内にシガ
   レットなどを包装するためのパック。
2. 【請求項２】 ヒンジ蓋付きパックのように設計される
   頂部（１５）が、薄いカ−ドボ−ド製であり、柔らかな
   パックまたは柔らかなカップのように設計される底部
   （１６）が、薄い可撓性のある包装材、特に、紙、プラ
   スチックなどの箔で作られる、請求項１に記載のパッ
   ク。
3. 【請求項３】 底部（１６）が、あらゆる方向に拡がる
   接続ストリップ（１７）に沿う頂部の外面において、特
   に、接着により、頂部（１５）に接続される請求項１ま
   たは２に記載のパック。
4. 【請求項４】 頂部（１５）が、カラ−前面パネル（２
   ０）およびカラ−側面パネル（２１）を含むカラ−（１
   ９）を有し、カラ−前面パネル（２０）が、頂部（１
   ５）の前側面を形成し、底部（１６）が、カラ−前面パ
   ネル（２０）に直接接続される請求項１に記載のパッ
   ク。
5. 【請求項５】 底部（１６）が、少なくとも、パックの
   前側面の領域において、ヒンジ蓋（１８）が閉じた位置
   にあるとき、前面蓋パネル（２９）の下方端部が底部
   （１６）の上方端部と向き合う位置を占めるように、ヒ
   ンジ蓋（１８）の下方端部にまで延びる請求項１に記載
   のパック。
6. 【請求項６】 パックが開かれたとき、残留接続部（４
   ０）が分離可能なように、カラ−（１９）が、頂部（１
   ５）のためのブランクまたは全部が薄いカ−ドボ−ドで
   作られるヒンジ蓋付きパックのためのブランク（４６）
   と、引き裂き可能な残留接続部（４０）によって、一体
   に接続される請求項１に記載のパック。
7. 【請求項７】 カラ−前面パネルの横方向両端部が、残
   留接続部（４０）によって、内側蓋タブ（３９）の横方
   向両端部と接続され、頂部（１５）またはヒンジ蓋（１
   ８）が組み立てられたとき、内側蓋タブ（３９）が、前
   面蓋パネル（２９）の内側面と向き合って休止する請求
   項６に記載のパック。