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JPH0662435B2 - 免疫グロブリンの製造方法 - Google Patents

免疫グロブリンの製造方法

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Publication number
JPH0662435B2
JPH0662435B2 JP61044943A JP4494386A JPH0662435B2 JP H0662435 B2 JPH0662435 B2 JP H0662435B2 JP 61044943 A JP61044943 A JP 61044943A JP 4494386 A JP4494386 A JP 4494386A JP H0662435 B2 JPH0662435 B2 JP H0662435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
globulin
kallikrein
crude
fraction
aminobenzamidine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61044943A
Other languages
English (en)
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JPS62201827A (ja
Inventor
勝寛 瓜生
豊 平尾
和男 武智
八尋 上村
Original Assignee
株式会社ミドリ十字
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ミドリ十字 filed Critical 株式会社ミドリ十字
Priority to JP61044943A priority Critical patent/JPH0662435B2/ja
Publication of JPS62201827A publication Critical patent/JPS62201827A/ja
Publication of JPH0662435B2 publication Critical patent/JPH0662435B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は免疫グロブリンの製造方法に関する。詳細には
アミノベンズアミジン、アミノフェニルグアニジンおよ
び塩基性アミノ酸から選ばれる化合物を水不溶性担体に
共有結合した固定化担体で粗製γ−グロブリン画分を処
理することにより、グロブリン画分からプレカリクレイ
ンまたはカリクレインを除去し、あるいはグリブリン画
分中の抗補体価を低下させることによる免疫グロブリン
の製造方法に関する。
〔従来技術・発明が解決しようとする問題点〕
血漿由来の粗製γ−グロブリン画分中には、プレカリク
レイン、カリクレインが含まれ、また抗補体価も高いこ
とが問題とされている。
すなわち、従来からの分画法、例えば、メタノール分画
法、ポリエチレングリコール法あるいは硫安分画法等に
よっても上記の問題点を克服するまでには至っていな
い。
そこで、各種の解決手段が考えられてくる。たとえば、
プレカリクレインを除く方法としてDEAE−あるいは
QAE−セファデックスによる処理(特開昭56−16
416号)、カリクレインを除く方法としてポリエチレ
ングリコールによる処理(特開昭59−184133
号)そして抗補体価を下げる方法として固定化プラスミ
ンによる処理(特開昭56−7721号)、酸処理(特
開昭57−32228号)、CM−セルロースによる処
理(特開昭59−225124号)、アルミナ、珪酸等
による処理(特開昭60−6622号)などが挙げられ
る。
しかし、これらの方法によっても上記問題点を十分に解
決することができず、新たな処理方法が期待されてい
る。
従って、本発明は粗製γ−グロプリン画分を原料とし
て、プレカリクレイン、カリクレインの除去、または抗
補体価の低下された免疫グロブリンを製造する方法を提
供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記目的を達成するために種々研究を重
ねて来たところ、粗製γ−グロブリン画分を、pH6〜
8および塩濃度0.01〜0.2Mの処理条件下で、ア
ミノベンズアミジン、アミノフェニルグアニジンおよび
塩基性アミノ酸から選ばれる化合物を水不溶性担体に共
有結合した固定化担体で処理することにより、上記の目
的に対して、従来法以上に良好な効果が得られることを
見出した。即ち、上記処理によって免疫グロブリンのみ
が効率よく非吸着画分中に含まれ、プレカリクレインお
よびカレクレインは当該担体に吸着され、しかも抗補体
価が低下されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は粗製γ−グロブリン画分を、pH6〜8
および塩濃度0.01〜0.2Mの処理条件下で、アミ
ノベンズアミジン、アミノフェニルグアニジンおよび塩
基性アミノ酸から選ばれる化合物を水不溶性担体に共有
結合した固定化担体で処理することにより、プレカリク
レインまたはカリクレインを除去し、あるいは抗補体価
を低下させることを特徴とする免疫グロブリンの製造方
法に関する。
本発明で用いられる粗製γ−グロブリン画分としては、
プレカリクレインまたはカリクレインを夾雑するもの、
あるいは抗補体価が高いもの(特に、抗補体価が20C
50単位/ml以下のもの)であれば特に限定されない。
例えば、エタノール分画法〔ジヤーナル・オブ・アメリ
カン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)6
8, 459(1946)〕、ポリエチレングリコール分画(特開昭
48−101516号)、硫安分画法〔ジヤーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.S
oc.)62,3386(1940)〕等、あるいはこれらの任意の2種
以上の方法を組み合わせて、γ−グロブリン含有物(た
とえば、血漿)を処理して得られたもの、筋注用に調製
された従来既知のγ−グロブリン、静注用に調製された
γ−グロブリンも精製γ−グロブリン画分に含まれる。
本発明で用いられる固定化担体は、アミノベンズアミジ
ン、アミノフェニルグアニジンあるいは塩基性アミノ酸
(たとえば、リジン、アルギニンなど)から選ばれる化
合物を水不溶性担体に含有結合させたものである。水不
溶性担体としてはセルロース、アガロース、デキストラ
ン、ポリアクリルアミド、アミノ酸共重合体等が挙げら
れる。固定化は、公知の方法に準じて行えばよい。例え
ば、特公昭57−13266号に開示の方法等が例示さ
れる。
また、共有結合を形成させるために、架橋剤および縮合
剤を用いることも可能である。一例を挙げると、シアン
化ブロムで活性化したアガロースをε−アミノカプロン
酸(架橋剤)と結合させた後、1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(縮合剤)の
存在下、アミノベンズアミジンと結合させて、固定化担
体を得る。当該担体の市販品として、ベンズアミジン−
セファロース6B(登録商標、ファルマシア社製)など
がある。
処理方法としては、カラム法、バッチ法のどちらを用い
てもよい。その際の条件としては、好ましくは次のとお
りである。即ち、いずれの方法においても、処理条件は
pH6〜8、塩濃度0.01〜0.2Mであることが好ま
しい。
具体的にはバッチ法の場合、pH6〜8、塩濃度0.01
〜0.2Mの溶液(たとえば、生理食塩液、0.05M
リン酸緩衝液など)に溶解した粗製γ−グロブリン画分
(蛋白濃度としては、1〜10w/v%であることが好
ましい)を同じ溶液で平衡化した固定化担体と接触させ
る。その条件としては、固定化担体1mlに対して粗製γ
−グロブリン画分溶液1〜100ml程度と混合させ、4
±2℃で30分〜2時間程度であることが好ましい。そ
の後、遠心分離して上清のみを回収する。
カラム法の場合、pH6〜8、塩濃度0.01〜0.2Mの溶
液(たとえば、生理食塩液、0.05Mリン酸緩衝液な
ど)に溶解した粗製γ−グロブリン画分(蛋白濃度とし
ては、1〜10w/v%であることが好ましい)を同じ
溶液で平衡化した固定化担体(カラム)において接触、
展開させる。その条件としては、固定化担体1mlに対し
て粗製γ−グロブリン画分溶液1〜100ml程度と接触
させ、流速1〜10ml/分程度で展開することが好まし
い。その後、非吸着の透過画分のみを回収する。
こうして得られたγ−グロブリン画分は、公知の手段に
より精製、例えば透析、イオン交換クロマトグラフィー
を施した後、免疫グロブリンとして調製される。
〔効果〕
本発明の手段により、プレカリクレインまたはカリクレ
インを含み、あるいは抗補体価の高い粗製γ−グロブリ
ン画分に対し、プレカリクレインまたはカリクレインの
除去、あるいは抗補体価の低下を施すことができる。
こうして得られる免疫グロブリンは不純物を含まないた
め、従来品に比べてさらに安全性が保証されており、静
脈投与用として充分に適用できるものである。
〔実施例・実験例・参考例〕
本発明を詳細に説明するために、実施例、参考例、実験
例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
なお、以下の実施例および実験例において、γ−グロブ
リン量は280nmの吸光度として、カリクレイン量はPr
o-Phe-Arg-パラニトロソアニリドを用いた発色法により
405nmの吸光度として測定したものであり、また抗補
体価はカバットとマイヤーの方法〔エクスペリメンタル
・イムノケミストリー,225(1961)〕および西
岡・岡田の方法〔免疫の生化学,103,昭和46年
(共市出版)〕により測定したものである。さらに、凝
集度は高速ゲル濾過法(カラムは東洋曹達社製SW300
0、検出器はウォーターズ社製モデル440 を用いた)に
より測定したものである。
実施例1 エタノール分画法により得られた粗製γ−グロブリン画
分を生理食塩液で5w/v%に調整した(カリクレイン
値 0.816、抗補体価53)。一方、ベンズアミジン−セフ
ァロース6B(ファルマシア社製)を生理食塩液で平衡
化した。このカラム5mlにγ−グロブリン溶液20mlを
チャージし、透過画分を採取した。
こうして得られたγ−グロブリンはカリクレイン値0.0
2、抗補体価15であり、良好なものであった。
実施例2 ポリエチレングリコール分画法により得られた粗製γ−
グロブリン画分を生理食塩液で5w/v%に調整した
(カリクレイン値 0.027)。このグロブリン溶液50ml
を用いる以外は実施例1に準じて行い、同様にカリクレ
イン含量の少ないγ−グロブリン(カリクレイン値0.00
7)を得た。
実施例3 参考例1(後述)で調製したp−アミノベンズアミジン
結合アガロースを用いて、実施例1に準じて操作し、同
様にカリクレイン値(0.018)、抗補体価(14)
が共に低いγ−グロブリンを得た。
実施例4 参考例2(後述)で調製したp−アミノベンズアミジン
結合アガロースを用いて、実施例2に準じて操作し、同
様にカリクレイン値(0.008)が低いγ−グロブリ
ンを得た。
参考例1 アガロースを室温下、pH11においてシアン化ブロムで
活性化させた後、ε−アミノカプロン酸を添加し、pH
9.5で24時間反応させ、結合させた。十分洗浄後、
pH5に調整し、p−アミノベンズアミジン及び1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ドを添加して24時間反応させ、p−アミノベンズアミ
ジン結合アガロースを得た。
参考例2 p−アミノベンズアミジンの代わりに、p−アミノベン
ズグアニジンを用いて、参考例1と同様に操作し、p−
アミノベンズグアニジン結合アガロースを得た。
実験例1 p−アミノベンズアミジン結合セファロース6Bカラム
(5ml)を生理食塩液で平衡化した後、各出発原料を生
理食塩液で5w/v%に調整したものをチャージし、透
過画分を5mlずつ分取した。
かくして各分についてのγ−グロブリン量およびカリク
レイン量を前述の方法によって測定し、その結果を第1
表に示した。
出発原料としては、血漿をエタノール分画法に付して得
られた粗製γ−グロブリン画分(筋注製剤用)、これを
さらにポリエチレングリコール(PEG)分画法により
処理して得られた粗製γ−グロブリン画分(静注製剤
用)を用いた。(物性を下記第1表に示す) 実験例2 本発明処理後の抗補体価、凝集度の変化を調べた。
カラムとしてはp−アミノベンズアミジン結合セファロ
ース6B(10ml)を、出発原料としては血漿をエタノ
ール分画法により処理して得た粗製γ−グロブリン画分
の生理食塩溶液5(w/v%)20mlを用いて本発明方
法を実施した。かくして得られた免疫グロブリンについ
て、その抗補体価、凝集度を前述の方法にて測定し、原
料物質のそれと比較した。その結果は第2表に示した通
りである。
実験例3 使用する担体の違いによる効果を比較した。
カラムは10mlとし、出発原料としては血漿をエタノー
ル分画法に付して得られた粗製γ−グロブリン画分を、
さらにポリエチレングリコール分画法で処理して得られ
た粗製γ−グロブリン画分の生理食塩溶液(5w/v
%)20mlを用い、担体としては第3表の処理方法の欄
に記載のものを用いた。
その結果を第3表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−16416(JP,A) 特開 昭59−184133(JP,A) 特開 昭55−17364(JP,A) 特開 昭58−89184(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗製γ−グロブリン画分を、pH6〜8お
    よび塩濃度0.01〜0.2Mの処理条件下で、アミノ
    ベンズアミジン、アミノフェニルグアニジンおよび塩基
    性アミノ酸から選ばれる化合物を水不溶性担体に共有結
    合した固定化担体で処理することにより、プレカリクレ
    インまたはカリクレインを除去し、あるいは抗補体価を
    低下させることを特徴とする免疫グロブリンの製造方
    法。
JP61044943A 1986-02-28 1986-02-28 免疫グロブリンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0662435B2 (ja)

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JP61044943A JPH0662435B2 (ja) 1986-02-28 1986-02-28 免疫グロブリンの製造方法

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JP7195612A Division JP2775093B2 (ja) 1995-07-31 1995-07-31 免疫グロブリン含有組成物

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JPS62201827A JPS62201827A (ja) 1987-09-05
JPH0662435B2 true JPH0662435B2 (ja) 1994-08-17

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US4272521A (en) * 1979-07-16 1981-06-09 Cutter Laboratories, Inc. Purified immune serum globulin
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JPS59184133A (ja) * 1983-04-01 1984-10-19 Teijin Ltd IgMの調製法

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