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JPH0646293U - 蒸着用るつぼ - Google Patents

蒸着用るつぼ

Info

Publication number
JPH0646293U
JPH0646293U JP8113592U JP8113592U JPH0646293U JP H0646293 U JPH0646293 U JP H0646293U JP 8113592 U JP8113592 U JP 8113592U JP 8113592 U JP8113592 U JP 8113592U JP H0646293 U JPH0646293 U JP H0646293U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vapor deposition
hearth
liner
heat
hearth liner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8113592U
Other languages
English (en)
Inventor
精一 田村
昌徳 新谷
淳之介 大門
和也 樋下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Ro Co Ltd
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Ro Co Ltd filed Critical Chugai Ro Co Ltd
Priority to JP8113592U priority Critical patent/JPH0646293U/ja
Publication of JPH0646293U publication Critical patent/JPH0646293U/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Crucibles And Fluidized-Bed Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 蒸着用るつぼ100において、収納ハースラ
イナ7と冷却式ハース1の間に収納ハースライナ7に比
べて低熱伝導物質からなる断熱ハースライナ5を設け、
収納ハースライナ7と断熱ハースライナ5との間、およ
び断熱ハースライナ5と冷却式ハース1との間にそれぞ
れ緩衝材6,4を設けた。 【効果】 蒸着材料8に加えられた熱は蒸着材料8と収
納ハースライナ7に保持され、蒸着材料8が全体的にか
つ均一に加熱され、溶融蒸着材料表面のスプラッシュ現
象の発生が防止され、被蒸着材料の蒸着速度が向上す
る。また、熱膨張に伴うハースライナの破損が防止され
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、PVD装置などに使用される蒸着用るつぼに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、蒸着材料を収納する蒸着用るつぼを設計するにあたっては、高活性金 属を蒸着メッキする場合でもこの高活性金属である蒸着材料とハース壁との反応 により蒸着材料を汚染しないこと、および、蒸着材料に投入されたエネルギを蒸 着材料の溶解に有効に利用するために冷却式ハースのハース壁を通して冷却媒体 に奪われる熱量を少なくすること、が重要なことである。 そこで、これらの点を考慮して図2に示すように、冷却式ハース11に低熱伝 導物質からなるハースライナ13を設け、このハースライナ13の内面を蒸着材 料14よりも高融点の金属板12で内張した蒸着用るつぼ10が、特開平1−1 98466号公報で提案されている。 この蒸着用るつぼ10では、低熱伝導物質からなるハースライナ13が冷却式 ハース11内の冷却媒体16に奪われる熱量を抑制するので、蒸着材料14に投 入されたエネルギ15を蒸着材料14の溶解に有効に利用することが可能である 。また、ハースライナ13の内面に内張された高融点の金属板12が高活性金属 とハースライナ13との反応を防止するので、蒸着材料である高活性金属が汚染 されることはない。
【0003】 また、別の蒸着用るつぼとして、図3に示すように、冷却式ハース21にスペ ーサ26を介してハースライナ22を支持することにより、これら冷却式ハース 21とハースライナ22との間に断熱空間23を設け、ハースライナ22から冷 却式ハース21への熱伝導を遮断するようにした蒸着用るつぼ20が、特開平1 −275750号公報で提案されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、図2に示す蒸着用るつぼ10は、各構成部材である冷却式ハー ス11、ハースライナ13、及び金属板12の熱膨張率が異なり、蒸着材料加熱 時の温度上昇に伴って、冷却式ハース11によるハースライナ13の拘束、ある いはハースライナ13による金属板12の拘束が生じるために、構成部材が破損 する危険性が高いという問題があった。
【0005】 これに対し、図3に示す蒸着用るつぼ20ではハースライナ22の膨張は断熱 空間23に吸収されるので、冷却式ハース21にハースライナ22が拘束されて 破損することはない。しかしながら、ハースライナ22から冷却式ハース21へ 断熱空間23を介して熱が放射され、この熱放射による伝熱量は極めて大きいこ とから十分な断熱性が得られないという問題があった。
【0006】 この点について具体的な説明をすると、向かい合う面間に物質が介在する場合 の熱伝導による伝熱量、及び、向かい合う面間に物質が介在しない場合の熱放射 による伝熱量はそれぞれ以下の式1、2により求められる。 熱伝導による伝熱量
【式1】 q=λ・(θ−θ)/l 熱放射による伝熱量
【式2】 q=εCm・(θ −θ ) q:伝熱量 λ:面間に介在する物質の熱伝導率 θ、θ:面の温度 l:面間距離 ε:放射率 C:ステファン・ボルツマン定数 m:形態係数 なお、形態係数mは、ハースライナ22と冷却式ハース21の形状より、“1 ”として扱うことができる。
【0007】 前記式1、2を比較した場合、式1から求められる熱伝導の伝熱量は両面間の 温度差に比例するのに対し、式2から求められる熱放射の伝熱量は両面間の温度 を4乗した値に影響されるために、高温側の面温度が高温になるほど伝熱量は飛 躍的に増大する。即ち、チタン(Ti)等の高融点材料を溶解する場合、ハース ライナ22の外表面は高温となり、熱放射による伝熱量は飛躍的に増大して十分 な断熱性が得られない。
【0008】 そこで、蒸着用るつぼ20において、熱放射による伝熱量を抑制するため、ハ ースライナ22の外表面と冷却式ハース21の内表面に鏡面仕上げを施し、低放 射率面を形成する方法がある。 しかし、長期に蒸着が行なわれる場合には、蒸発した蒸着材料24がハースラ イナ22と冷却式ハース21との間の断熱空間23へ回り込み、ハースライナ2 2の外表面と冷却式ハース21の内表面に徐々に成膜されてそれぞれの放射率が 上昇し、ハースライナ22と冷却式ハース21との間の熱放射による伝熱量が徐 々に上昇する。また、蒸着材料加熱時、高温であるハースライナ22の表面がチ ャンバ内の残存酸素により酸化し、その結果ハースライナ22の放射率が上昇し 、ハースライナ22と冷却式ハース21との間の熱放射による伝熱量が徐々に上 昇する。そして、これら熱放射による伝熱量の増加により長期に安定して蒸着材 料を溶解することは不可能となる。 なお、蒸着用るつぼ20において、ハースライナ22と冷却式ハース21との 距離を長くして熱放射による伝熱量を抑制することも考えられるが、蒸着材料2 4を収納するハースライナ22の内容積に対して蒸着用るつぼ20が必要以上に 大きくなり、実用的ではない。
【0009】 以上のように、図2の蒸着用るつぼ10では、各構成部材が破損する危険性が あり、図3の蒸着用るつぼ20では実質的に断熱性が向上しておらず、長期に安 定して蒸着材料を溶解することは不可能であった。
【0010】 本考案は、このような問題点に着目してなされたものであり、蒸着材料の汚染 、および、蒸着用るつぼの各構成部材の破損を防止しながら、蒸着材料に投入さ れるエネルギを効率よく利用して、蒸着材料を溶解、蒸発させ得る蒸着用るつぼ を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は、これら蒸着用るつぼの問題点を解決するためになされたも ので、収納ハースライナと冷却式ハースとの間に収納ハースライナに比べて低熱 伝導物質からなる断熱ハースライナを設け、前記収納ハースライナと断熱ハース ライナとの間、および断熱ハースライナと冷却式ハースとの間にそれぞれ緩衝材 を設けたものである。
【0012】
【作用】
前記構成からなる蒸着用るつぼでは、収納ハースライナと冷却式ハースとの間 に設けた低熱伝導物質の断熱ハースライナ、並びに収納ハースライナと断熱ハー スライナとの間および断熱ハースライナと冷却式ハースとの間に設けた緩衝材に よって、前記収納ハースライナからの放熱が減少する。 したがって、収納ハースライナに収容されている蒸着材料に投入されたエネル ギは蒸着材料の溶融に効率よく利用され、蒸着材料は均一に加熱されることにな り、蒸着材料の溶融面積が拡大し、蒸発速度も著しく向上する。 また、収納ハースライナ、断熱ハースライナ、さらに冷却式ハースの熱膨張は 緩衝材に吸収され、これらの部材に無理な力が作用して破損することはない。 そのため、長期に亘り効率のよい蒸着が可能となる。
【0013】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本考案の実施例について説明する。 図1は本考案にかかる蒸着用るつぼの断面を示し、この蒸着用るつぼ100 の冷却式ハース1に空間部2が形成され、この空間部2に冷却媒体Wが循環され ている。また、冷却式ハース1の上部には、ライナ収容部3が形成され、このラ イナ収容部3に容器状の断熱ハースライナ5、収納ハースライナ7が順次着脱自 在に収容されており、冷却式ハース1と断熱ハースライナ5との間に緩衝材4、 断熱ハースライナ5と収納ハースライナ7との間に緩衝材6がそれぞれ介在され ている。
【0014】 前記収納ハースライナ7は高温でも蒸着材料と反応しない高融点材料例えばグ ラファイトで形成され、断熱ハースライナ5は収納ハースライナ7よりも低熱伝 導物質例えばセラミックスで形成されている。また、緩衝材4,6は耐熱性、伸 縮性の良い材料、例えばカーボン繊維を積層したカーボンフェルトが使用されて いる。
【0015】 上記蒸着用るつぼ100では、収納ハースライナ7に蒸着材料8が収容される 。そして、蒸着材料8は電子銃(図示せず)から発射された電子ビーム9が照射 されて加熱溶解され、その蒸気が図示しない基板上に付着して薄膜が形成される 。 また、蒸着材料8が加熱されると、その熱は収納ハースライナ7に伝達される 。しかしながら、収納ハースライナ7の周囲は、これよりも低熱伝導物質からな る断熱ハースライナ5で囲われているので、収納ハースライナ7から冷却式ハー ス1への伝熱量は極めて低く、蒸着材料8および収納ハースライナ7の熱損失は 僅かである。加えて、収納ハースライナ7と断熱ハースライナ5、および断熱ハ ースライナ5と冷却式ハース1との間の空間にはそれぞれ緩衝材6,4が充填さ れているので、これらの対向面間での熱放射による伝熱量は抑制されかつこれら の対向面に蒸着材料8の蒸気が付着して熱放射による伝熱量が徐々に上昇するこ とはない。 したがって、電子ビーム9によって加えられたエネルギは殆どが蒸着材料8と 収納ハースライナ7に保持され、蒸着材料8が全体的にかつ均一に加熱され、単 に電子ビーム9の照射領域に限らず、表面全体から蒸着材料8が蒸発するので、 溶融蒸着材料表面のスプラッシュ現象は発生しにくくなるし、基板上への蒸着速 度が著しく向上する。 さらに、収納ハースライナ7,断熱ハースライナ5および冷却式ハース1の熱 膨張は緩衝材6,4にそれぞれ吸収されるので、これら収納ハースライナ7など には無理な力がかからず、破損することもないし、蒸着材料の変更と共に容易に 収納ハースライナ7や断熱ハースライナ5を交換することができる。
【0016】 なお、前記説明では、収納ハースライナ7,断熱ハースライナ5および緩衝材 6,4の材質をぞれぞれ例示したがこれに限らず、蒸着材料の種類,蒸着形態等 に応じて、またそれぞれの機能(高融点,低熱伝導率)において優れたあらゆる 材料のものが使用できる。
【0017】
【考案の効果】
以上の説明で明らかなように、本考案にかかる蒸着用るつぼでは、蒸着材料を 収容した収納ハースライナは、これよりも低熱伝導率の物質からなる断熱ハース ライナに囲まれているので、収納ハースライナから冷却式ハースへ伝わる熱は少 ない。また、収納ハースライナと断熱ハースライナ、および断熱ハースライナと 冷却式ハースとの間にはそれぞれ緩衝材が充填されているので、これらの対向面 間での熱放射による伝熱量は抑制されかつこれらの対向面に蒸着材料が付着して 熱放射による伝熱量が徐々に上昇することはない。したがって、電子ビームによ って蒸着材料に加えられた熱は殆どが蒸着材料と収納ハースライナに保持され、 蒸着材料が全体的にかつ均一に加熱され、単に電子ビームの照射領域に限らず、 表面全体から蒸着材料が蒸発するので、溶融蒸着材料表面のスプラッシュ現象は 発生しにくくなるし、基板上への蒸着速度が著しく向上する。 また、収納ハースライナ、断熱ハースライナ、および冷却式ハースの熱膨張は 緩衝材にそれぞれ吸収されるので、これら収納ハースライナなどに無理な力がか からず、破損することもない。 さらに、ハースライナとして、収納ハースライナと断熱ハースライナの2層が 配置されているので、蒸着材料の種類、蒸着形態等に応じて適当な材料を選択す ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案にかかる蒸着用るつぼの断面図であ
る。
【図2】 従来の蒸着用るつぼの断面図である。
【図3】 従来の他の蒸着用るつぼの断面図である。
【符号の説明】
1…冷却式ハース、2…空間部、4,6…緩衝材、5…
断熱ハースライナ、7…収納ハースライナ、8…蒸着材
料、9…電子ビーム、100…蒸着用るつぼ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 樋下田 和也 大阪府大阪市西区京町堀2丁目4番7号 中外炉工業株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸着材料の収納ハースライナと、この収
    納ハースライナを保持する冷却式ハースとからなる蒸着
    用るつぼにおいて、前記収納ハースライナと冷却式ハー
    スとの間に収納ハースライナに比べて低熱伝導物質から
    なる断熱ハースライナを設け、前記収納ハースライナと
    断熱ハースライナとの間、および断熱ハースライナと冷
    却式ハースとの間にそれぞれ緩衝材を設けたことを特徴
    とする蒸着用るつぼ。
JP8113592U 1992-11-25 1992-11-25 蒸着用るつぼ Pending JPH0646293U (ja)

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JP8113592U JPH0646293U (ja) 1992-11-25 1992-11-25 蒸着用るつぼ

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JPH0646293U true JPH0646293U (ja) 1994-06-24

Family

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149290A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Sanyu Electron Co Ltd 蓋付ハースライナーおよび蓋付ハースライナーを用いた蒸着方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149290A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Sanyu Electron Co Ltd 蓋付ハースライナーおよび蓋付ハースライナーを用いた蒸着方法

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