JPH0645693B2 - ポリアリーレンスルフィドの製造法 - Google Patents
ポリアリーレンスルフィドの製造法Info
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- JPH0645693B2 JPH0645693B2 JP63195845A JP19584588A JPH0645693B2 JP H0645693 B2 JPH0645693 B2 JP H0645693B2 JP 63195845 A JP63195845 A JP 63195845A JP 19584588 A JP19584588 A JP 19584588A JP H0645693 B2 JPH0645693 B2 JP H0645693B2
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はポリアリーレンスルフィドの製造法に関し、
さらに詳しく言うと、各種成形品やフィルム、繊維、あ
るいは機械部品、電気、電子部品などの材料として好適
に利用することのできる、成形性に優れると共に着色の
ない高分子量のポリアリーレンスルフィドの製造法に関
する。
さらに詳しく言うと、各種成形品やフィルム、繊維、あ
るいは機械部品、電気、電子部品などの材料として好適
に利用することのできる、成形性に優れると共に着色の
ない高分子量のポリアリーレンスルフィドの製造法に関
する。
[従来の技術 および発明が解決しようとする課題] 高分子量のポリフェニレンスルフィド等のポリアリーレ
ンスルフィドは、優れた耐薬品性、広い温度範囲におけ
る良好な機械的性質、耐熱性などの、エンジニアリング
プラスチックとしての優れた性質を有している。
ンスルフィドは、優れた耐薬品性、広い温度範囲におけ
る良好な機械的性質、耐熱性などの、エンジニアリング
プラスチックとしての優れた性質を有している。
そして、ポリフェニレンスルフィド等のポリアリーレン
スルフィドは、通常、極性溶媒中でジハロゲン芳香族化
合物とアルカリ金属硫化物とを重縮合反応させることに
よって得られることが知られており、たとえば、ポリフ
ェニレンスルフィドは、通常、p−ジクロロベンゼンと
硫化ナトリウムとを極性溶媒中で重縮合反応することに
より製造されている(特公昭52-12240号公報等参照)。
スルフィドは、通常、極性溶媒中でジハロゲン芳香族化
合物とアルカリ金属硫化物とを重縮合反応させることに
よって得られることが知られており、たとえば、ポリフ
ェニレンスルフィドは、通常、p−ジクロロベンゼンと
硫化ナトリウムとを極性溶媒中で重縮合反応することに
より製造されている(特公昭52-12240号公報等参照)。
しかし、このようにして得られるポリフェニレンスルフ
ィド等のポリアリーレンスルフィドは、必ずしも高分子
量のものとは限らず、高分子量化する手段が重要であ
る。
ィド等のポリアリーレンスルフィドは、必ずしも高分子
量のものとは限らず、高分子量化する手段が重要であ
る。
この高分子量化の手段として、従来、重合反応に先立っ
て含水アルカリ金属硫化物に脱水処理を施し、重合に供
する反応液中の水分の割合を調節する方法が知られてい
るが、この方法だけでは、高分子量化は不充分であり、
そのため反応液中に分岐剤を添加して重合反応を行い、
さらに高分子量化をはかる方法が用いられている(米国
特許第4038261 号明細書参照。) しかしながら、このように単に分岐剤を添加して高分子
量を行う従来の方法においては、充分に高分子量のポリ
フェニレンスルフィド等のポリアリーレンスルフィドが
比較的容易に得られるものの、この高分子量化により、
ポリマーの溶融流動性が低下する。そこで成形温度を高
くすることも考えられるが、成形温度を高くするとポリ
マーの分解が生じるので、射出成形時の射出圧力を高く
する必要があり、結果として成形品にバリが生じ易く、
ポリアリーレンスルフィドにおける大きな欠点となって
いる。
て含水アルカリ金属硫化物に脱水処理を施し、重合に供
する反応液中の水分の割合を調節する方法が知られてい
るが、この方法だけでは、高分子量化は不充分であり、
そのため反応液中に分岐剤を添加して重合反応を行い、
さらに高分子量化をはかる方法が用いられている(米国
特許第4038261 号明細書参照。) しかしながら、このように単に分岐剤を添加して高分子
量を行う従来の方法においては、充分に高分子量のポリ
フェニレンスルフィド等のポリアリーレンスルフィドが
比較的容易に得られるものの、この高分子量化により、
ポリマーの溶融流動性が低下する。そこで成形温度を高
くすることも考えられるが、成形温度を高くするとポリ
マーの分解が生じるので、射出成形時の射出圧力を高く
する必要があり、結果として成形品にバリが生じ易く、
ポリアリーレンスルフィドにおける大きな欠点となって
いる。
また、ポリマーを酸素の存在下で加熱処理することによ
り高分子量化を図る方法も提案されているが、この方法
においては、分岐・架橋制御が困難である上に、ポリマ
ーの着色がはげしく、後処理工程が必要であるなどの問
題点がある。
り高分子量化を図る方法も提案されているが、この方法
においては、分岐・架橋制御が困難である上に、ポリマ
ーの着色がはげしく、後処理工程が必要であるなどの問
題点がある。
したがって、強度等の物性低下やポリマーの着色がな
く、通常の成形温度での溶融流動性が良好で射出成形に
おける成形性に優れ、バリの発生のない充分に高分子量
化された実用性の高いポリアリーレンスルフィドを容易
にかつ安定に製造することができる方法の開発が望まれ
ていた。
く、通常の成形温度での溶融流動性が良好で射出成形に
おける成形性に優れ、バリの発生のない充分に高分子量
化された実用性の高いポリアリーレンスルフィドを容易
にかつ安定に製造することができる方法の開発が望まれ
ていた。
この発明は、前記事情に鑑みてなされたものである。
この発明の目的は、前記問題点を解消し、充分に高分子
量でありながら溶融流動性に優れて成形加工が容易であ
り、しかも成形加工時にバリ等の発生がなく、着色のな
い優れた成形品に加工することのできるポリアリーレン
スルフィドの製造法を提供することである。
量でありながら溶融流動性に優れて成形加工が容易であ
り、しかも成形加工時にバリ等の発生がなく、着色のな
い優れた成形品に加工することのできるポリアリーレン
スルフィドの製造法を提供することである。
[課題を解決するための手段] この発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を
重ねた結果、反応原料のモル比を制御することにより前
記目的を達成することができることを見出してこの発明
に到達した。
重ねた結果、反応原料のモル比を制御することにより前
記目的を達成することができることを見出してこの発明
に到達した。
すなわち、この発明の構成は、極性溶媒中で、(A) アル
カリ金属硫化物およびアルカリ金属水硫化物よりなる群
から選択される少なくとも一種の金属硫化物と(B) ジハ
ロゲン芳香族化合物と(C) 官能基を3個以上有する芳香
族化合物を接触して反応させるに際し、使用する前記
(A) 成分に対する前記(B) 成分の割合をモル比[(B)/
(A)]で1.035 〜1.300 の範囲内にし、かつ、使用する
前記(B) 成分に対する前記(C) 成分の割合をモル比
[(C)/(B)]で0.003 〜0.05の範囲内にすることを特徴
とするポリアリーレンスルフィドの製造法である。
カリ金属硫化物およびアルカリ金属水硫化物よりなる群
から選択される少なくとも一種の金属硫化物と(B) ジハ
ロゲン芳香族化合物と(C) 官能基を3個以上有する芳香
族化合物を接触して反応させるに際し、使用する前記
(A) 成分に対する前記(B) 成分の割合をモル比[(B)/
(A)]で1.035 〜1.300 の範囲内にし、かつ、使用する
前記(B) 成分に対する前記(C) 成分の割合をモル比
[(C)/(B)]で0.003 〜0.05の範囲内にすることを特徴
とするポリアリーレンスルフィドの製造法である。
この発明の方法において使用に供する極性溶媒として
は、たとえば有機アミド化合物、ラクタム化合物、尿素
化合物、環式有機リン化合物などがある。具体的には、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
プロピルアセトアミド、N,N−ジメチル安息香酸アミ
ド、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−
エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタ
ム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロ
ピルカプロラクタム、N−ノルマルプチルカプロラクタ
ム、N−シクロヘキシルカプロラクタム、N−メチル−
2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−イ
ソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピ
ロリドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N
−ノルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシ
ル−2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピ
ロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−
エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−
3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリド
ン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピ
ペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メ
チル−6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−
エチル−2−ピペリドン、テトラメチル尿素、N,N′
−ジメチルエチレン尿素、N,N′−ジメチルプロピレ
ン尿素、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチ
ル−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソ
スルホラン、1−メチル−1−オキソホスホラン、1−
ノルマルプロピル−1−オキソホスホラン、および1−
フェニル−1−オキソホスホランなどが挙げられる。
は、たとえば有機アミド化合物、ラクタム化合物、尿素
化合物、環式有機リン化合物などがある。具体的には、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
プロピルアセトアミド、N,N−ジメチル安息香酸アミ
ド、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、N−
エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタ
ム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロ
ピルカプロラクタム、N−ノルマルプチルカプロラクタ
ム、N−シクロヘキシルカプロラクタム、N−メチル−
2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−イ
ソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピ
ロリドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N
−ノルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシ
ル−2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピ
ロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−
エチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−
3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル
−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリド
ン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピ
ペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メ
チル−6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−
エチル−2−ピペリドン、テトラメチル尿素、N,N′
−ジメチルエチレン尿素、N,N′−ジメチルプロピレ
ン尿素、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチ
ル−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソ
スルホラン、1−メチル−1−オキソホスホラン、1−
ノルマルプロピル−1−オキソホスホラン、および1−
フェニル−1−オキソホスホランなどが挙げられる。
これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種
以上を混合して用いてもよい。
以上を混合して用いてもよい。
前記各種の極性溶媒の中でも、非プロトン性の有機アミ
ドもしくはラクタム類を好適に使用することができ、こ
れらの中でも好ましいのはN−アルキルラクタムおよび
N−アルキルピロリドンであり、特に好ましいのはN−
メチルピロリドンである。
ドもしくはラクタム類を好適に使用することができ、こ
れらの中でも好ましいのはN−アルキルラクタムおよび
N−アルキルピロリドンであり、特に好ましいのはN−
メチルピロリドンである。
この発明においては、前記(A) 成分として、アルカリ金
属硫化物[以下、(A1)成分と言うことがある。]および
アルカリ金属水硫化物[以下、(A2)成分と言うことがあ
る。]よりなる群から選択される少なくとも一種を使用
する。
属硫化物[以下、(A1)成分と言うことがある。]および
アルカリ金属水硫化物[以下、(A2)成分と言うことがあ
る。]よりなる群から選択される少なくとも一種を使用
する。
ここで、アルカリ金属水硫化物(A2)を使用する場合に
は、通常、塩基を併用するのが好ましい。
は、通常、塩基を併用するのが好ましい。
この塩基としては、アルカリ金属水硫化物をアルカリ金
属硫化物に転化したり、あるいは、アルカリ金属水硫化
物とジハロゲン芳香族化合物(B) との縮合によって生じ
得るホロゲン化水素を効率よく中和もしくは受容するこ
とができる酸受容体であって、かつ本発明の目的に支障
のないものであれば、無機系の塩基、有機系の塩基等の
各種のものを使用することができるのであるが、通常の
場合には、アルカリ金属水酸化物等を好適に使用するこ
とができる。
属硫化物に転化したり、あるいは、アルカリ金属水硫化
物とジハロゲン芳香族化合物(B) との縮合によって生じ
得るホロゲン化水素を効率よく中和もしくは受容するこ
とができる酸受容体であって、かつ本発明の目的に支障
のないものであれば、無機系の塩基、有機系の塩基等の
各種のものを使用することができるのであるが、通常の
場合には、アルカリ金属水酸化物等を好適に使用するこ
とができる。
このアルカリ金属水酸化物の具体例としては、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ル
ビジウムおよび水酸化セシウムを挙げることができる。
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ル
ビジウムおよび水酸化セシウムを挙げることができる。
これらの中でも、水酸化リチウム、および水酸化ナトリ
ウムが好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
ウムが好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
なお、これらアルカリ金属水酸化物等の塩基は、一種単
独で使用してもよく、あるいは、二種以上を併用しても
よい。
独で使用してもよく、あるいは、二種以上を併用しても
よい。
所望により使用するこのアルカリ金属水酸化物等の塩基
の使用量は、使用するアルカリ金属水硫化物1当量(1
モル)あたり、少なくとも1当量程度必要である。
の使用量は、使用するアルカリ金属水硫化物1当量(1
モル)あたり、少なくとも1当量程度必要である。
前記アルカリ金属硫化物の具体例としては、たとえば、
硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ル
ビジウム、および硫化セシウム等を挙げることができ
る。
硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ル
ビジウム、および硫化セシウム等を挙げることができ
る。
これらのなかでも、硫化リチウム、および硫化ナトリウ
ムが好ましく、特に硫化ナトリウムが好ましい。
ムが好ましく、特に硫化ナトリウムが好ましい。
なお、これらのアルカリ金属硫化物は、一種単独で使用
してもよく、あるいは、二種以上を併用してもよい。
してもよく、あるいは、二種以上を併用してもよい。
前記アルカリ金属水硫化物としては、水硫化リチウム(L
iHS)、水硫化ナトリウム(NaHS)、水硫化カリウム(KH
S)、水硫化ルビジウム(RbHS)、水流化カルシウム(CaHS)
および水硫化セシウム(CsHS)を挙げることができる。
iHS)、水硫化ナトリウム(NaHS)、水硫化カリウム(KH
S)、水硫化ルビジウム(RbHS)、水流化カルシウム(CaHS)
および水硫化セシウム(CsHS)を挙げることができる。
これらの中でも、水硫化ナトリウム、および水硫化リチ
ウムが好ましく、特に水硫化ナトリウムが好ましい。
ウムが好ましく、特に水硫化ナトリウムが好ましい。
この発明において、前記アルカリ金属硫化物およびアル
カリ金属水硫化物は、いずれも無水物として使用するこ
ともできるし、市販品もしくは工業用等の水和物あるい
は水性混合物として使用することもできる。
カリ金属水硫化物は、いずれも無水物として使用するこ
ともできるし、市販品もしくは工業用等の水和物あるい
は水性混合物として使用することもできる。
ただし、これらの水和物もしくは水性混合物が、そのま
ま使用されたときに、重縮合系中に多量の水分を含有す
る場合には、通常、重合反応に先立って脱水工程を設け
ることもできる。
ま使用されたときに、重縮合系中に多量の水分を含有す
る場合には、通常、重合反応に先立って脱水工程を設け
ることもできる。
前記ジハロゲン芳香族化合物(B) としては、たとえばm
−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン等のジハロベン
ゼン類;2,3−ジハロトルエン、2,5−ジハロトル
エン、2,6−ジハロトルエン、3,4−ジハロトルエ
ン、2,5−ジハロキシレン、1−エチル−2,5−ジ
ハロベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,8
−ジハロベンゼン、1−ノルマルヘキシル−2,5−ジ
ハロベンゼン、および1−シクロヘキシル−2,5−ジ
ハロベンゼンなどのアルキル置換ジハロベンゼン類また
はシクロアルキル置換ベンゼン類;1−フェニル−2,
5−ジハロベンゼン、1−ベンジル−2,5−ジハロベ
ンゼン、および1−p−トルイル−2,5−ジハロベン
ゼン等のアリール置換ジハロベンゼン類;4,4−ジハ
ロビフェニル等のジハロビフェニル類;ならびに1,4
−ジハロナフタレン、1,6−ジハロナフタレン、およ
び2,6−ジハロナフタレン等のジハロナフタレン類な
どが挙げられる。
−ジハロベンゼン、p−ジハロベンゼン等のジハロベン
ゼン類;2,3−ジハロトルエン、2,5−ジハロトル
エン、2,6−ジハロトルエン、3,4−ジハロトルエ
ン、2,5−ジハロキシレン、1−エチル−2,5−ジ
ハロベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,8
−ジハロベンゼン、1−ノルマルヘキシル−2,5−ジ
ハロベンゼン、および1−シクロヘキシル−2,5−ジ
ハロベンゼンなどのアルキル置換ジハロベンゼン類また
はシクロアルキル置換ベンゼン類;1−フェニル−2,
5−ジハロベンゼン、1−ベンジル−2,5−ジハロベ
ンゼン、および1−p−トルイル−2,5−ジハロベン
ゼン等のアリール置換ジハロベンゼン類;4,4−ジハ
ロビフェニル等のジハロビフェニル類;ならびに1,4
−ジハロナフタレン、1,6−ジハロナフタレン、およ
び2,6−ジハロナフタレン等のジハロナフタレン類な
どが挙げられる。
これらのジハロゲン芳香族化合物における2個のハロゲ
ン元素は、それぞれフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素
であり、それらは同一であってもよいし、互いに異なっ
ていてもよい。
ン元素は、それぞれフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素
であり、それらは同一であってもよいし、互いに異なっ
ていてもよい。
前記(B) 成分の中でも、好ましいのはジハロベンゼン類
であり、特に好ましいのはp−ジクロロベンゼンであ
る。
であり、特に好ましいのはp−ジクロロベンゼンであ
る。
この発明において、前記(C) 成分として使用されるとこ
ろの、官能基を3個以上有する芳香族化合物とは、芳香
族化合物であって、かつ、芳香族環に結合した反応性官
能基を3個以上、通常、3個または4個、好ましくは3
個有する化合物である。
ろの、官能基を3個以上有する芳香族化合物とは、芳香
族化合物であって、かつ、芳香族環に結合した反応性官
能基を3個以上、通常、3個または4個、好ましくは3
個有する化合物である。
この反応性官能基としては、たとえば、アミノ基、ヒド
ロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホニ
ル基、スルフィノ基、スルファモイル基、ヒドラジノ
基、およびカルバモイル基などの活性水素含有基、ハロ
ゲン原子、ならびにニトロ基などを挙げることができ
る。なお、芳香環に結合する反応性官能基は同種であっ
ても異なる種類であっても良い。
ロキシル基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホニ
ル基、スルフィノ基、スルファモイル基、ヒドラジノ
基、およびカルバモイル基などの活性水素含有基、ハロ
ゲン原子、ならびにニトロ基などを挙げることができ
る。なお、芳香環に結合する反応性官能基は同種であっ
ても異なる種類であっても良い。
反応性官能基としては、アミノ基、ハロゲン原子および
ニトロ基が好ましい(請求項2)。
ニトロ基が好ましい(請求項2)。
反応性官能基である前記ハロゲン原子としては、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げるこ
とができる。これらの中でも、特に塩素原子が好まし
い。
原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げるこ
とができる。これらの中でも、特に塩素原子が好まし
い。
官能基を3個以上有する芳香族化合物としては、ベンゼ
ン類、ビフェニル類、ジフェニルエーテル類、ジフェニ
ルスルフィド類、およびナフタレン類等を挙げることが
できる。これらの中でも、特にベンゼン類が好ましい。
ン類、ビフェニル類、ジフェニルエーテル類、ジフェニ
ルスルフィド類、およびナフタレン類等を挙げることが
できる。これらの中でも、特にベンゼン類が好ましい。
前記官能基を3個以上有する芳香族化合物としては、た
とえば、活性水素含有ハロゲン芳香族化合物、ポリハロ
ゲン芳香族化合物、およびハロゲン芳香族ニトロ化合物
などを好適に使用することができる。
とえば、活性水素含有ハロゲン芳香族化合物、ポリハロ
ゲン芳香族化合物、およびハロゲン芳香族ニトロ化合物
などを好適に使用することができる。
前記活性水素含有ハロゲン芳香族化合物として、たとえ
ば、アミノ基、メルカプト基、およびヒドロキシル基等
の前記活性水素含有基を有するハロゲン芳香族化合物を
挙げることができ、このようなものとしては、たとえば
2,6−ジクロロアニリン、2,5−ジクロロアニリ
ン、2,4−ジクロロアニリン、2,3−ジクロロアニ
リン等のジハロアニリン類;2,3,4−トリクロロア
ニリン、2,3,5−トリクロロアニリン、2,4,6
−トリクロロアニリン、3,4,5−トリクロロアニリ
ン等のトリハロアニリン類;2,2′−ジアミノ−4,
4′−ジクロロジフェニルエーテル、2,4′−ジアミ
ノ−2′,4−ジクロロジフェニルエーテル等のジハロ
アミノジフェニルエーテル類等のアミノ基含有ハロゲン
芳香族化合物およびこれらの各種の化合物において、ア
ミノ基がチオール基やヒドロキシル基に置き換えられた
化合物などが挙げられる。また、これらの活性水素含有
ハロ芳香族化合物中の芳香族環を形成する炭素原子に結
合した水素原子が他の不活性基たとえばアルキル基など
の炭化水素基に置換しているアミノ基含有ハロ芳香族化
合物等の活性水素含有ハロ芳香族化合物も使用すること
ができる。これらの各種活性水素含有ハロ芳香族化合物
の中でも、活性水素含有ジハロ芳香族化合物を好適に使
用することができ、中でもアミノ基含有ジハロ芳香族化
合物が好ましく、特に好ましいのはジクロロアニリンで
ある。
ば、アミノ基、メルカプト基、およびヒドロキシル基等
の前記活性水素含有基を有するハロゲン芳香族化合物を
挙げることができ、このようなものとしては、たとえば
2,6−ジクロロアニリン、2,5−ジクロロアニリ
ン、2,4−ジクロロアニリン、2,3−ジクロロアニ
リン等のジハロアニリン類;2,3,4−トリクロロア
ニリン、2,3,5−トリクロロアニリン、2,4,6
−トリクロロアニリン、3,4,5−トリクロロアニリ
ン等のトリハロアニリン類;2,2′−ジアミノ−4,
4′−ジクロロジフェニルエーテル、2,4′−ジアミ
ノ−2′,4−ジクロロジフェニルエーテル等のジハロ
アミノジフェニルエーテル類等のアミノ基含有ハロゲン
芳香族化合物およびこれらの各種の化合物において、ア
ミノ基がチオール基やヒドロキシル基に置き換えられた
化合物などが挙げられる。また、これらの活性水素含有
ハロ芳香族化合物中の芳香族環を形成する炭素原子に結
合した水素原子が他の不活性基たとえばアルキル基など
の炭化水素基に置換しているアミノ基含有ハロ芳香族化
合物等の活性水素含有ハロ芳香族化合物も使用すること
ができる。これらの各種活性水素含有ハロ芳香族化合物
の中でも、活性水素含有ジハロ芳香族化合物を好適に使
用することができ、中でもアミノ基含有ジハロ芳香族化
合物が好ましく、特に好ましいのはジクロロアニリンで
ある。
前記ポリハロゲン芳香族化合物としては、通常用いられ
るものを使用することができ、中でもたとえば1,2,
4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベン
ゼン、および1,4,6−トリクロロナフタレン等を好
適に使用することができ、特に1,2,4−トリクロロ
ベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼンを好適に使
用することができる。
るものを使用することができ、中でもたとえば1,2,
4−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベン
ゼン、および1,4,6−トリクロロナフタレン等を好
適に使用することができ、特に1,2,4−トリクロロ
ベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼンを好適に使
用することができる。
前記ハロゲン芳香族ニトロ化合物としては、たとえば
2,4−ジニトロクロロベンゼン、2,5−ジクロロニ
トロベンゼン等のモノまたはジハロニトロベンゼン類;
2−ニトロ4,4′−ジクロロジフェニルエーテル等の
ジハロニトロジフェニルエーテル類;3,3′−ジニト
ロ−4,4′−ジクロロジフェニルスルホン等のジハロ
ニトロジフェニルスルホン類;2,5−ジクロロ−3−
ニトロピリジン、2−クロロ−3,5−ジニトロピリジ
ン等のモノまたはジハロニトロピリジン類、あるいは各
種ジハロニトロナフタレン類などが挙げられる。
2,4−ジニトロクロロベンゼン、2,5−ジクロロニ
トロベンゼン等のモノまたはジハロニトロベンゼン類;
2−ニトロ4,4′−ジクロロジフェニルエーテル等の
ジハロニトロジフェニルエーテル類;3,3′−ジニト
ロ−4,4′−ジクロロジフェニルスルホン等のジハロ
ニトロジフェニルスルホン類;2,5−ジクロロ−3−
ニトロピリジン、2−クロロ−3,5−ジニトロピリジ
ン等のモノまたはジハロニトロピリジン類、あるいは各
種ジハロニトロナフタレン類などが挙げられる。
なお、この発明において、官能基を3個以上有する前記
芳香族化合物(C) は、一種単独で使用してもよく、二種
以上を併用してもよい。
芳香族化合物(C) は、一種単独で使用してもよく、二種
以上を併用してもよい。
この発明においては、前記極性溶媒[以下(D) 成分と言
うことがある。]中で、少なくとも前記金属硫化物(A)
と前記ジハロゲン芳香族化合物(B) と官能基を3個以上
有する前記芳香族化合物(C) とを接触させ、反応させて
ポリフェニレンスルフィド等のポリアリーレンスルフィ
ドを合成する。
うことがある。]中で、少なくとも前記金属硫化物(A)
と前記ジハロゲン芳香族化合物(B) と官能基を3個以上
有する前記芳香族化合物(C) とを接触させ、反応させて
ポリフェニレンスルフィド等のポリアリーレンスルフィ
ドを合成する。
ただし、この反応を行うに際し、使用する(A) 成分と
(B) 成分とのモル比[(B)/(A)]で 1.035〜1.300 、好
ましくは1.04〜1.15の範囲内とし、かつ前記(B) 成分と
(C) 成分とのモル比[(C)/(B)]で0.003 〜 0.05 、好
ましくは0.004 〜0.02の範囲内とする。
(B) 成分とのモル比[(B)/(A)]で 1.035〜1.300 、好
ましくは1.04〜1.15の範囲内とし、かつ前記(B) 成分と
(C) 成分とのモル比[(C)/(B)]で0.003 〜 0.05 、好
ましくは0.004 〜0.02の範囲内とする。
これらのモル比が、それぞれ上記の範囲内を外れると、
充分に高分子量のポリアリーレンスルフィドが得られな
かったり、あるいは、高分子量化が充分であっても、得
られたポリアリーレンスルフィドの溶融流動性が不充分
で成形性、特に射出成形による成形性が不充分になり、
この成形圧力が高くなり、射出成形時におけるバリの発
生が生じ易くなり(ただし、[(B)/(A)]が 1.2以上で
かつ[(C)/(B)]が 0.5以上の条件では、バリ発生を抑
制することができるのであるが、ポリマーがもろくなる
とともに収率が低下するので実用的ではない。)、また
場合によってはポリマーが着色し易くなり、この発明の
目的を達成することができない。
充分に高分子量のポリアリーレンスルフィドが得られな
かったり、あるいは、高分子量化が充分であっても、得
られたポリアリーレンスルフィドの溶融流動性が不充分
で成形性、特に射出成形による成形性が不充分になり、
この成形圧力が高くなり、射出成形時におけるバリの発
生が生じ易くなり(ただし、[(B)/(A)]が 1.2以上で
かつ[(C)/(B)]が 0.5以上の条件では、バリ発生を抑
制することができるのであるが、ポリマーがもろくなる
とともに収率が低下するので実用的ではない。)、また
場合によってはポリマーが着色し易くなり、この発明の
目的を達成することができない。
この発明においては、通常行われるように、前記重合反
応を適切な水分の存在下で行うこともできる。
応を適切な水分の存在下で行うこともできる。
この発明の方法における極性溶媒の使用量は、反応が均
一に進行するのに十分な量であれば特に制限はないが、
通常、前記(A)、(B)、(C) 成分および所望により用いる他
の各成分(ただし、溶媒は除く)の合計重量に対して、
0.1〜10倍重量の範囲である。この使用量が0.1 倍重量
未満であると、反応が十分に進行しないことがある。一
方、10倍重量を超えると容積効率が悪化して生産性が低
下する。
一に進行するのに十分な量であれば特に制限はないが、
通常、前記(A)、(B)、(C) 成分および所望により用いる他
の各成分(ただし、溶媒は除く)の合計重量に対して、
0.1〜10倍重量の範囲である。この使用量が0.1 倍重量
未満であると、反応が十分に進行しないことがある。一
方、10倍重量を超えると容積効率が悪化して生産性が低
下する。
また、この発明の方法においては、重合反応に際し、所
望に応じて、触媒もしくは重合助剤、モノハロゲン芳香
族化合物や活性水素含有化合物などの分子量調整剤、ア
ルカリ金属水酸化物などの液性調整剤、還元剤などを適
当に選択して反応系に添加して用いることもできる。
望に応じて、触媒もしくは重合助剤、モノハロゲン芳香
族化合物や活性水素含有化合物などの分子量調整剤、ア
ルカリ金属水酸化物などの液性調整剤、還元剤などを適
当に選択して反応系に添加して用いることもできる。
前記触媒もしくは重合助剤[以下、(E) 成分ということ
がある。]としては、公知のものなど各種のものを使用
することができ、たとえば、アルカリ金属ハライド、ア
ルカリ金属カルボン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカ
リ金属ホウ酸塩などを挙げることができる。
がある。]としては、公知のものなど各種のものを使用
することができ、たとえば、アルカリ金属ハライド、ア
ルカリ金属カルボン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカ
リ金属ホウ酸塩などを挙げることができる。
このアルカリ金属ハライドとしては、アルカリ金属フッ
化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物および
アルカリ金属ヨウ化物を使用することができ、具体的に
は、たとえば、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フ
ッ化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、臭化リチウ
ム、臭化ナトリウム、臭化セシウム、ヨウ化リチウム、
ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウムな
どを挙げることができる。
化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物および
アルカリ金属ヨウ化物を使用することができ、具体的に
は、たとえば、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フ
ッ化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、臭化リチウ
ム、臭化ナトリウム、臭化セシウム、ヨウ化リチウム、
ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウムな
どを挙げることができる。
これらの中でも、特に塩化リチウムが好適である。
なお、このアルカリ金属ハライドは、前記脱水工程を採
用する場合には、通常、その脱水に先立って前記極性溶
媒(D) に添加して使用される。
用する場合には、通常、その脱水に先立って前記極性溶
媒(D) に添加して使用される。
前記アルカリ金属カルボン酸塩としては、たとえば、酢
酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシ
ウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香
酸カリウム、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、プロピオ
ン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム、シュウ酸リチ
ウム、シュウ酸ナトリウム、酪酸リチウム、酪酸ナトリ
ウム、イソ酪酸リチウム、イソ酪酸ナトリウム、吉草酸
リチウム、吉草酸ナトリウム、ヘキサン酸リチウム、ヘ
キサン酸ナトリウム、オクタン酸リチウム、オクタン酸
ナトリウム、フマル酸リチウム、フマル酸ナトリウム、
マロン酸リチウム、マロン酸ナトリウム、酒石酸リチウ
ム、酒石酸ナトリウム、ステアリン酸リチウム、ステア
リン酸ナトリウム、フタル酸リチウム、およびフタル酸
ナトリウムなどを挙げることができる。
酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシ
ウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、安息香
酸カリウム、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、プロピオ
ン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム、シュウ酸リチ
ウム、シュウ酸ナトリウム、酪酸リチウム、酪酸ナトリ
ウム、イソ酪酸リチウム、イソ酪酸ナトリウム、吉草酸
リチウム、吉草酸ナトリウム、ヘキサン酸リチウム、ヘ
キサン酸ナトリウム、オクタン酸リチウム、オクタン酸
ナトリウム、フマル酸リチウム、フマル酸ナトリウム、
マロン酸リチウム、マロン酸ナトリウム、酒石酸リチウ
ム、酒石酸ナトリウム、ステアリン酸リチウム、ステア
リン酸ナトリウム、フタル酸リチウム、およびフタル酸
ナトリウムなどを挙げることができる。
これらの中でも、特に酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、
および安息香酸リチウムが好ましい。
および安息香酸リチウムが好ましい。
前記アルカリ金属炭酸塩としては、たとえば、炭酸リチ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウ
ム、および炭酸セシウムなどを挙げることができる。
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウ
ム、および炭酸セシウムなどを挙げることができる。
これらの中でも、炭酸リチウム、および炭酸ナトリウム
が好ましく、特に炭酸リチウムが好ましい。
が好ましく、特に炭酸リチウムが好ましい。
前記アルカリ金属ホウ酸塩としては、たとえば、ホウ酸
リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、および
ホウ酸セシウムなどを挙げることができる。
リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、および
ホウ酸セシウムなどを挙げることができる。
これらの中でも、ホウ酸リチウム、およびホウ酸ナトリ
ウムが好ましく、特にホウ酸リチウムが好ましい。
ウムが好ましく、特にホウ酸リチウムが好ましい。
前記(E) 成分である触媒もしくは重合助剤は、前記(A)
成分である金属硫化物1モルに対して、通常、 0.08〜
2.0 モル、好ましくは0.5 〜1.8 モルの範囲で用いる。
この割合が0.03モル未満であると、十分に高分子量のポ
リアリーレンスルフィドが得られないことがあり、一
方、2.0 モルを越えると、前記(A) である金属硫化物が
分解し易くなり重合反応が円滑に進行しないことがあ
る。
成分である金属硫化物1モルに対して、通常、 0.08〜
2.0 モル、好ましくは0.5 〜1.8 モルの範囲で用いる。
この割合が0.03モル未満であると、十分に高分子量のポ
リアリーレンスルフィドが得られないことがあり、一
方、2.0 モルを越えると、前記(A) である金属硫化物が
分解し易くなり重合反応が円滑に進行しないことがあ
る。
前記モノハロゲン芳香族化合物としては、クロルベンゼ
ン、ブロムベンゼン、α−ブロムベンゼン、α−クロル
トルエン、o−クロルトルエン、m−クロルトルエン、
p−クロルトルエン、α−ブロムトルエン、o−ブムト
ルエン、m−ブロムトルエン、およびp−ブロムトルエ
ンなどが挙げられる。
ン、ブロムベンゼン、α−ブロムベンゼン、α−クロル
トルエン、o−クロルトルエン、m−クロルトルエン、
p−クロルトルエン、α−ブロムトルエン、o−ブムト
ルエン、m−ブロムトルエン、およびp−ブロムトルエ
ンなどが挙げられる。
前記活性水素含有化合物としては、チオフェノール、フ
ェノール、およびアニリンなどが挙げられる。
ェノール、およびアニリンなどが挙げられる。
また、分岐剤もしくは分子量調整剤としては、前記の化
合物のほかに、たとえば塩化シアヌルなどの3個以上の
反応性ハロゲン原子を有する化合物なども使用すること
ができる。
合物のほかに、たとえば塩化シアヌルなどの3個以上の
反応性ハロゲン原子を有する化合物なども使用すること
ができる。
この発明の方法において、これらの分岐剤もしくは分子
量調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
量調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
前記還元剤としては、たとえばヒドラジン、金属水素化
物、ギ酸アルカリ、硫黄などが挙げられる。これらの中
でも、好ましいのは金属水素化物であり、特に水素化ホ
ウ素ナトリウム、および水素化カルシウムが好ましい。
物、ギ酸アルカリ、硫黄などが挙げられる。これらの中
でも、好ましいのは金属水素化物であり、特に水素化ホ
ウ素ナトリウム、および水素化カルシウムが好ましい。
この発明の方法によりポリアリーレンスルフィドを製造
するには、たとえば次のようにして行なう。
するには、たとえば次のようにして行なう。
すなわち、この発明の方法によりポリアリーレンスルフ
ィドを合成するには、前記(A) 成分、(B) 成分、(C) 成
分および(D) 成分、あるいは、これらと前記の所望によ
り用いられる各種の成分を所定の割合で混合し、必要に
より水分の割合を前記の所定の範囲内に調整して得られ
た反応液を、通常、180 〜 330℃、好ましくは 220〜30
0 ℃の範囲の温度に加熱して重合反応を行う。この反応
温度が 180℃未満であると、反応速度が遅くなるので実
用的ではない。一方、 330℃を超えると、副反応や生成
ポリマーの劣化が生じて着色やゲル化の原因となる。反
応時間は、使用する各成分の種類や量の割合、触媒の種
類などにより異なるので一概に定めることはできない
が、通常、20時間以内、好ましくは 0.1〜8時間程度で
ある。
ィドを合成するには、前記(A) 成分、(B) 成分、(C) 成
分および(D) 成分、あるいは、これらと前記の所望によ
り用いられる各種の成分を所定の割合で混合し、必要に
より水分の割合を前記の所定の範囲内に調整して得られ
た反応液を、通常、180 〜 330℃、好ましくは 220〜30
0 ℃の範囲の温度に加熱して重合反応を行う。この反応
温度が 180℃未満であると、反応速度が遅くなるので実
用的ではない。一方、 330℃を超えると、副反応や生成
ポリマーの劣化が生じて着色やゲル化の原因となる。反
応時間は、使用する各成分の種類や量の割合、触媒の種
類などにより異なるので一概に定めることはできない
が、通常、20時間以内、好ましくは 0.1〜8時間程度で
ある。
この発明の方法においては、この重縮合反応を窒素、ア
ルゴン、および二酸化炭素などの不活性ガス雰囲気下に
行なうことができる。
ルゴン、および二酸化炭素などの不活性ガス雰囲気下に
行なうことができる。
反応圧力については特に制限はないが、通常、溶媒など
の重縮合反応系の自圧〜50kg/cm2(絶対圧)である。ま
た、重縮合反応は定常温度で行なう一段反応でもよい
し、段階的に温度を上げる多段反応でもよく、あるいは
徐々に温度を連続的に上げていく反応様式を用いてもよ
い。
の重縮合反応系の自圧〜50kg/cm2(絶対圧)である。ま
た、重縮合反応は定常温度で行なう一段反応でもよい
し、段階的に温度を上げる多段反応でもよく、あるいは
徐々に温度を連続的に上げていく反応様式を用いてもよ
い。
前記重合反応を終了した後、合成されたポリアリーレン
スルフィドは、たとえば、濾過または遠心分離等による
標準的な方法により、直接に反応容器から分別し、ある
いは、たとえば水および/または稀釈した酸等の凝集液
を添加した後に反応溶液から分別して、単離することが
できる。
スルフィドは、たとえば、濾過または遠心分離等による
標準的な方法により、直接に反応容器から分別し、ある
いは、たとえば水および/または稀釈した酸等の凝集液
を添加した後に反応溶液から分別して、単離することが
できる。
次いで、単離した重合体を、通常、水、メタノール、ア
セトン等を用いて洗浄することにより、この重合体に付
着しているアルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫
化物、重合助剤および副反応物などを除去する。また、
反応終了液から生成した重合体を単離することなく、溶
媒を留去して回収し、残渣を前述のように洗浄すること
によって重合体を得ることもできる。なお、回収した溶
媒は再使用に供することができる。
セトン等を用いて洗浄することにより、この重合体に付
着しているアルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫
化物、重合助剤および副反応物などを除去する。また、
反応終了液から生成した重合体を単離することなく、溶
媒を留去して回収し、残渣を前述のように洗浄すること
によって重合体を得ることもできる。なお、回収した溶
媒は再使用に供することができる。
このようにして得られたポリアリーレンスルフィドは、
各種の成形材料に加工し、利用することができるが、必
要に応じて種々の脱塩処理を行なって、重合体中の塩化
ナトリウムなどの塩含有量をさらに低減することによ
り、電気・電子分野に好適に利用することができる。
各種の成形材料に加工し、利用することができるが、必
要に応じて種々の脱塩処理を行なって、重合体中の塩化
ナトリウムなどの塩含有量をさらに低減することによ
り、電気・電子分野に好適に利用することができる。
この発明の方法により得られたポリアリーレンスルフィ
ドを各種の製品に成形する場合には、たとえば他の重合
体、顔料、グラファイト、金属粉、ガラス粉、石英粉、
ガラス繊維などの充填剤、安定剤、離型剤などを配合し
て成形することができる。
ドを各種の製品に成形する場合には、たとえば他の重合
体、顔料、グラファイト、金属粉、ガラス粉、石英粉、
ガラス繊維などの充填剤、安定剤、離型剤などを配合し
て成形することができる。
[発明の効果] この発明によると、エンジニアリング樹脂として使用可
能な程度に充分に高分子量でありながら、溶融流動性に
優れて成形加工が容易であり、しかも、成形加工に際し
てもバリの発生が少なく、着色のない優れた成形加工品
に成形可能なポリアリーレンスルフィドを安定して製造
することができる。
能な程度に充分に高分子量でありながら、溶融流動性に
優れて成形加工が容易であり、しかも、成形加工に際し
てもバリの発生が少なく、着色のない優れた成形加工品
に成形可能なポリアリーレンスルフィドを安定して製造
することができる。
[実施例] 次に、この発明の実施例および比較例を示し、この発明
についてさらに具体的に説明する。
についてさらに具体的に説明する。
(実施例1〜8、比較例1〜8) 10のオートクレーブ中に、硫化ナトリウム5水塩 1,3
70g 、塩化リチウム 345g (ただし、実施例2および比
較例3においては塩化リチウムを添加せず。)、および
N−メチルピロリドン(NMP)4,160 mlを加え、窒素雰囲
気下に 200℃まで昇温した後、水とNMP 混合物とを 1,8
30 ml留出させた。残留物を 100℃まで冷却した後、 NM
P 1,500 mlに溶解したパラジクロロベンゼン(PDCB)、ジ
クロロニトロベンゼン(DCNB)またはトリクロロベンゼン
(TCB) を、規定のモル比になるように、残存硫化ナトリ
ウムに加えた。その後 260℃で3時間反応させた。室温
まで冷却した後、固形物を分離し、4,500mlの純水とア
セトンとで順次に洗浄し、 100℃に加熱しながら20時間
かけて真空乾燥した。得られたポリアリーレンスルフィ
ドの[ηinh ]、流れ値を第1表に示す。
70g 、塩化リチウム 345g (ただし、実施例2および比
較例3においては塩化リチウムを添加せず。)、および
N−メチルピロリドン(NMP)4,160 mlを加え、窒素雰囲
気下に 200℃まで昇温した後、水とNMP 混合物とを 1,8
30 ml留出させた。残留物を 100℃まで冷却した後、 NM
P 1,500 mlに溶解したパラジクロロベンゼン(PDCB)、ジ
クロロニトロベンゼン(DCNB)またはトリクロロベンゼン
(TCB) を、規定のモル比になるように、残存硫化ナトリ
ウムに加えた。その後 260℃で3時間反応させた。室温
まで冷却した後、固形物を分離し、4,500mlの純水とア
セトンとで順次に洗浄し、 100℃に加熱しながら20時間
かけて真空乾燥した。得られたポリアリーレンスルフィ
ドの[ηinh ]、流れ値を第1表に示す。
また、前記ポリアリーレンスルフィドと40重量%の割合
で配合されたガラス繊維[旭グラスファイバー(株)製
「03MA497」]とからなる組成物を調製し、 127×12.7
×3.18mmの試験片を射出成形した時の先端部バリの長さ
の顕微鏡による測定結果を第1表に示す。
で配合されたガラス繊維[旭グラスファイバー(株)製
「03MA497」]とからなる組成物を調製し、 127×12.7
×3.18mmの試験片を射出成形した時の先端部バリの長さ
の顕微鏡による測定結果を第1表に示す。
ただし、比較例8においては、分子量の異なる非分枝状
ポリフェニレンスルフィドと前記操作により得られたポ
リフェニレンスルフィドとのブレンド物を使用して、前
記と同様にして2種類の試験片を作成し、前述のように
して、先端部バリの長さを測定した。
ポリフェニレンスルフィドと前記操作により得られたポ
リフェニレンスルフィドとのブレンド物を使用して、前
記と同様にして2種類の試験片を作成し、前述のように
して、先端部バリの長さを測定した。
Claims (1)
- 【請求項1】極性溶媒中で、(A) アルカリ金属硫化物お
よびアルカリ金属水硫化物よりなる群から選択される少
なくとも一種の金属硫化物と(B) ジハロゲン芳香族化合
物と(C) 官能基を3個以上有する芳香族化合物を接触し
て反応させるに際し、使用する前記(A) 成分に対する前
記(B) 成分の割合をモル比[(B)/(A)]で1.035 〜1.300
の範囲内にし、かつ、使用する前記(B) 成分に対する
前記(C) 成分の割合をモル比[(C)/(B)]で0.003 〜0.0
5の範囲内にすることを特徴とするポリアリーレンスル
フィドの製造法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63195845A JPH0645693B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
MYPI89001039A MY109689A (en) | 1988-08-05 | 1989-07-31 | Polyarlene sulfides, a process for preparing the same and a resin composition containing the same. |
DE68928382T DE68928382T2 (de) | 1988-08-05 | 1989-08-01 | Verfahren zur Herstellung von Polyarylensulfiden |
EP89114210A EP0353717B1 (en) | 1988-08-05 | 1989-08-01 | Process for preparing Polyarylene sulfides |
KR1019890011047A KR930010565B1 (ko) | 1988-08-05 | 1989-08-02 | 폴리아릴렌술피드, 그 제조방법 및 수지조성물 |
US07/746,819 US5231163A (en) | 1988-08-05 | 1991-08-15 | Polyarylene sulfide from aromatic compound having at least three functional groups |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63195845A JPH0645693B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0245532A JPH0245532A (ja) | 1990-02-15 |
JPH0645693B2 true JPH0645693B2 (ja) | 1994-06-15 |
Family
ID=16347967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63195845A Expired - Lifetime JPH0645693B2 (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | ポリアリーレンスルフィドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0645693B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3039997B2 (ja) * | 1991-02-15 | 2000-05-08 | 株式会社ブリヂストン | 電気粘性流体応用装置、電気粘性流体応用振動制御装置および電気粘性流体応用固定装置 |
JP2002293938A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Petroleum Energy Center | ポリアリーレンスルフィドの連続製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3120538A1 (de) * | 1981-05-22 | 1982-12-09 | Bayer Ag, 5090 Leverkusen | Verfahren zur herstellung von polyarylensulfiden |
JPH0635511B2 (ja) * | 1986-02-12 | 1994-05-11 | 出光石油化学株式会社 | ポリアリ−レンスルフイドの製造方法 |
-
1988
- 1988-08-05 JP JP63195845A patent/JPH0645693B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0245532A (ja) | 1990-02-15 |
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