JPH0641428A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 - Google Patents
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物Info
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- JPH0641428A JPH0641428A JP19565292A JP19565292A JPH0641428A JP H0641428 A JPH0641428 A JP H0641428A JP 19565292 A JP19565292 A JP 19565292A JP 19565292 A JP19565292 A JP 19565292A JP H0641428 A JPH0641428 A JP H0641428A
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- polyphenylene sulfide
- pps resin
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A)数平均分子量が7000〜15000
の架橋構造を有するポリフェニレンスルフィド樹脂90
〜50重量%および(B)数平均分子量が3000〜6
000の架橋構造を有さないポリフェニレンスルフィド
樹脂10〜50重量%からなるポリフェニレンスルフィ
ド樹脂混合物100重量部に対して、(C)繊維状また
は非繊維状の補強材20〜150重量部、(D)アルコ
キシシラン化合物0.1〜5重量部、(E)分岐ポリエ
ステルオリゴマ0.1〜5重量部を溶融混練してなるポ
リフェニレンスルフィド樹脂組成物。 【効果】 本発明により、成形時に発生するバリが少な
く、機械的強度、耐熱性のみならず、流動性、離型性に
優れ、特に射出成形による小型精密部品などの用途に有
用なポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が得られる。
の架橋構造を有するポリフェニレンスルフィド樹脂90
〜50重量%および(B)数平均分子量が3000〜6
000の架橋構造を有さないポリフェニレンスルフィド
樹脂10〜50重量%からなるポリフェニレンスルフィ
ド樹脂混合物100重量部に対して、(C)繊維状また
は非繊維状の補強材20〜150重量部、(D)アルコ
キシシラン化合物0.1〜5重量部、(E)分岐ポリエ
ステルオリゴマ0.1〜5重量部を溶融混練してなるポ
リフェニレンスルフィド樹脂組成物。 【効果】 本発明により、成形時に発生するバリが少な
く、機械的強度、耐熱性のみならず、流動性、離型性に
優れ、特に射出成形による小型精密部品などの用途に有
用なポリフェニレンスルフィド樹脂組成物が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバリの発生が低減され、
機械的強度、耐熱性のみならず、流動性、離型性にも優
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するもの
である。
機械的強度、耐熱性のみならず、流動性、離型性にも優
れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PS樹脂と略す。)は優れた耐熱性、難燃性、剛性およ
び電気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとして
は好適な性質を有していることから、射出成形用を中心
として各種電気部品、機械部品および自動車部品などの
用途に使用されている。
PS樹脂と略す。)は優れた耐熱性、難燃性、剛性およ
び電気絶縁性などエンジニアリングプラスチックとして
は好適な性質を有していることから、射出成形用を中心
として各種電気部品、機械部品および自動車部品などの
用途に使用されている。
【0003】しかしながら、PPS樹脂は成形時のバリ
発生が比較的多く、とりわけ低バリが要求される小型精
密部品などの用途においては使用が制限されている。ま
た小型精密部品などの用途においては、低バリと同時に
成形性が重視され、良好な流動性、離型性に対する要求
が強い。
発生が比較的多く、とりわけ低バリが要求される小型精
密部品などの用途においては使用が制限されている。ま
た小型精密部品などの用途においては、低バリと同時に
成形性が重視され、良好な流動性、離型性に対する要求
が強い。
【0004】このような現状から、PPS樹脂のバリ低
減を目的としてこれまでにもいくつかの検討がなされて
いる。例えば、高度に架橋したPPS樹脂を特性改良剤
として配合する方法(特開昭64−9266号公報)、
PPS樹脂にシラン化合物を添加する方法(特開昭63
−251430号公報)、ベースポリマに特定の直鎖状
PPS樹脂と架橋PPS樹脂を組合わせて使用し、更に
シランカップリング剤を使用する方法(特開平3−19
7562号公報)などがある。また離型性の改良につい
ては、たとえばPPS樹脂にポリシロキサン類を添加す
る方法(特開昭58−67752号公報)、PPS樹脂
にポリエチレン類を添加する方法(特開昭54−477
52号公報、特開昭60−229949号公報)、PP
S樹脂に脂肪酸エステル類を添加する方法(特開昭63
−289068号公報、特開平3−252456号公
報)などがある。
減を目的としてこれまでにもいくつかの検討がなされて
いる。例えば、高度に架橋したPPS樹脂を特性改良剤
として配合する方法(特開昭64−9266号公報)、
PPS樹脂にシラン化合物を添加する方法(特開昭63
−251430号公報)、ベースポリマに特定の直鎖状
PPS樹脂と架橋PPS樹脂を組合わせて使用し、更に
シランカップリング剤を使用する方法(特開平3−19
7562号公報)などがある。また離型性の改良につい
ては、たとえばPPS樹脂にポリシロキサン類を添加す
る方法(特開昭58−67752号公報)、PPS樹脂
にポリエチレン類を添加する方法(特開昭54−477
52号公報、特開昭60−229949号公報)、PP
S樹脂に脂肪酸エステル類を添加する方法(特開昭63
−289068号公報、特開平3−252456号公
報)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度に
架橋したPPS樹脂の添加あるいはシラン化合物の添加
など従来のバリ低減技術は、総体的に組成物の流動性を
低下させるという問題があり、特に小型精密部品の射出
成形用途においては、充填不良、部分的過充填による離
型不良、成形サイクルの延長などの問題があり、未だ十
分満足の得られる材料は得られていない。また離型性改
良のために添加されるポリシロキサン類、ポリエチレン
類、脂肪酸エステル類などは、離型性向上効果が不十分
であったり、バリ増大、ウェルド強度低下につながるな
どの問題があった。
架橋したPPS樹脂の添加あるいはシラン化合物の添加
など従来のバリ低減技術は、総体的に組成物の流動性を
低下させるという問題があり、特に小型精密部品の射出
成形用途においては、充填不良、部分的過充填による離
型不良、成形サイクルの延長などの問題があり、未だ十
分満足の得られる材料は得られていない。また離型性改
良のために添加されるポリシロキサン類、ポリエチレン
類、脂肪酸エステル類などは、離型性向上効果が不十分
であったり、バリ増大、ウェルド強度低下につながるな
どの問題があった。
【0006】そこで本発明者らは、PPS樹脂に要求さ
れる上記の諸性能、すなわちバリ発生が少ないことに加
えて、機械的強度、流動性、離型性いずれにおいても優
れたPPS樹脂の開発を目的として鋭意検討した結果、
ベースポリマとして特定分子量の架橋PPS樹脂とこれ
より低い特定の分子量をもつ直鎖状PPS樹脂を一定の
割合で組み合わせて使用し、更に特定のアルコキシシラ
ン化合物と分岐ポリエステルオリゴマの両者を併用添加
することにより、上記目的とする諸性能の全てを満足し
た高性能PPS樹脂組成物が得られることを見出し、本
発明に到達した。
れる上記の諸性能、すなわちバリ発生が少ないことに加
えて、機械的強度、流動性、離型性いずれにおいても優
れたPPS樹脂の開発を目的として鋭意検討した結果、
ベースポリマとして特定分子量の架橋PPS樹脂とこれ
より低い特定の分子量をもつ直鎖状PPS樹脂を一定の
割合で組み合わせて使用し、更に特定のアルコキシシラ
ン化合物と分岐ポリエステルオリゴマの両者を併用添加
することにより、上記目的とする諸性能の全てを満足し
た高性能PPS樹脂組成物が得られることを見出し、本
発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)1−クロロナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロ
マトグラフ法で求められた数平均分子量が7000〜1
5000、全灰分量が0.3重量%以下で更にASTM
D1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の50〜95%である
架橋構造を有するポリフェニレンスルフィド樹脂90〜
50重量%および(B)同様にして求められた数平均分
子量が3000〜6000の実質的に架橋構造を有さな
いポリフェニレンスルフィド樹脂10〜50重量%から
なるポリフェニレンスルフィド樹脂混合物100重量部
に対して、(C)繊維状または非繊維状の補強材の少な
くとも1種20〜150重量部、(D)エポキシ基、ア
ミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基の中
から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキ
シシラン化合物0.1〜5重量部および(E)構造式
(1)
(A)1−クロロナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロ
マトグラフ法で求められた数平均分子量が7000〜1
5000、全灰分量が0.3重量%以下で更にASTM
D1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の50〜95%である
架橋構造を有するポリフェニレンスルフィド樹脂90〜
50重量%および(B)同様にして求められた数平均分
子量が3000〜6000の実質的に架橋構造を有さな
いポリフェニレンスルフィド樹脂10〜50重量%から
なるポリフェニレンスルフィド樹脂混合物100重量部
に対して、(C)繊維状または非繊維状の補強材の少な
くとも1種20〜150重量部、(D)エポキシ基、ア
ミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基の中
から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキ
シシラン化合物0.1〜5重量部および(E)構造式
(1)
【化2】 (ここでRはC6からC36の脂肪族、脂環族、芳香族
の炭化水素基を表わし、nは2〜10の整数を表わ
す。)で表わされる分岐ポリエステルオリゴマ0.1〜
5重量部を溶融混練してなるポリフェニレンスルフィド
樹脂組成物を提供するものである。
の炭化水素基を表わし、nは2〜10の整数を表わ
す。)で表わされる分岐ポリエステルオリゴマ0.1〜
5重量部を溶融混練してなるポリフェニレンスルフィド
樹脂組成物を提供するものである。
【0008】本発明で使用するPPS樹脂とは、構造式
(2)で示される繰り返し単位を
(2)で示される繰り返し単位を
【化3】 70モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む
重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満で
は、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS
樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構
造を有する繰り返し単位等で構成することが可能であ
る。
重合体であり、上記繰り返し単位が70モル%未満で
は、耐熱性が損なわれるので好ましくない。またPPS
樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構
造を有する繰り返し単位等で構成することが可能であ
る。
【0009】
【化4】 本発明において成分(A)として用いられるPPS樹脂
は、1−クロロナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロマ
トグラフ法で求められた数平均分子量が7000〜15
000、全灰分量が0.3重量%以下で、更にASTM
D1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の50〜95%である
架橋構造を有するが必要である。かかる条件を満足しな
いPPS樹脂を成分(A)として用いた場合には、十分
なバリ低減効果と、十分な機械的強度およびウェルド強
度を同時に得ることが困難である。上記の条件を満たす
PPS樹脂の代表的具体例としては、東レ−フィリップ
ス・ペトローリアム社製のL2120などを挙げること
ができる。
は、1−クロロナフタレンを溶媒とするゲル浸透クロマ
トグラフ法で求められた数平均分子量が7000〜15
000、全灰分量が0.3重量%以下で、更にASTM
D1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の50〜95%である
架橋構造を有するが必要である。かかる条件を満足しな
いPPS樹脂を成分(A)として用いた場合には、十分
なバリ低減効果と、十分な機械的強度およびウェルド強
度を同時に得ることが困難である。上記の条件を満たす
PPS樹脂の代表的具体例としては、東レ−フィリップ
ス・ペトローリアム社製のL2120などを挙げること
ができる。
【0010】本発明において成分(B)として用いられ
るPPS樹脂は、成分(A)とは異なり、数平均分子量
が3000〜6000であり、更に実質的に架橋構造を
有さないPPSであることが必要である。数平均分子量
が3000に満たない場合は、十分な機械的強度および
ウェルド強度を得ることが困難である。また数平均分子
量が6000を超える場合は、優れた流動性と十分なバ
リ低減効果を同時に得ることが困難である。
るPPS樹脂は、成分(A)とは異なり、数平均分子量
が3000〜6000であり、更に実質的に架橋構造を
有さないPPSであることが必要である。数平均分子量
が3000に満たない場合は、十分な機械的強度および
ウェルド強度を得ることが困難である。また数平均分子
量が6000を超える場合は、優れた流動性と十分なバ
リ低減効果を同時に得ることが困難である。
【0011】本発明のPPS樹脂の製造方法については
上記の必要条件を満たす限り特に限定されず、通常公知
の方法すなわち特公昭45−3368号公報に記載され
る方法あるいは特公昭52−12240号公報に記載さ
れる方法などによって製造できる。本発明において上記
のように得られたPPS樹脂を有機溶媒、熱水、酸水溶
液などによる洗浄、酸無水物基、エポキシ基、イソシア
ネート基などの官能基含有化合物による活性化など種々
の処理を施した上で使用することも可能である。
上記の必要条件を満たす限り特に限定されず、通常公知
の方法すなわち特公昭45−3368号公報に記載され
る方法あるいは特公昭52−12240号公報に記載さ
れる方法などによって製造できる。本発明において上記
のように得られたPPS樹脂を有機溶媒、熱水、酸水溶
液などによる洗浄、酸無水物基、エポキシ基、イソシア
ネート基などの官能基含有化合物による活性化など種々
の処理を施した上で使用することも可能である。
【0012】成分(A)および成分(B)のPPS樹脂
の割合は、成分(A)のPPS樹脂90〜50重量%に
対して成分(B)のPPS樹脂10〜50重量%の範囲
であり、好ましくは成分(A)80〜60重量%に対し
て成分(B)20〜40重量%の範囲である。成分
(A)のPPS樹脂が90重量%を越えるとバリ低減効
果が十分でない。また成分(A)のPPS樹脂が50重
量%未満になると、機械的強度およびウェルド強度が損
なわれ好ましくない。
の割合は、成分(A)のPPS樹脂90〜50重量%に
対して成分(B)のPPS樹脂10〜50重量%の範囲
であり、好ましくは成分(A)80〜60重量%に対し
て成分(B)20〜40重量%の範囲である。成分
(A)のPPS樹脂が90重量%を越えるとバリ低減効
果が十分でない。また成分(A)のPPS樹脂が50重
量%未満になると、機械的強度およびウェルド強度が損
なわれ好ましくない。
【0013】本発明における繊維状または非繊維状の補
強材(C)は、PPS樹脂の耐熱性および強度を向上せ
しめる目的で、PPS樹脂100重量部に対して20〜
150重量部の割合で配合するものである。
強材(C)は、PPS樹脂の耐熱性および強度を向上せ
しめる目的で、PPS樹脂100重量部に対して20〜
150重量部の割合で配合するものである。
【0014】かかる繊維状補強材としては、ガラス繊
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、ア
スベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維、チタン酸カリウ
ィスカなどの無機繊維および炭素繊維などが挙げられ
る。また非繊維状の補強材としては、ワラステナイト、
セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイ
ト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪
酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫
酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビー
ズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどが挙げら
れ、これらは中空であっても良い。
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、ア
スベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維、チタン酸カリウ
ィスカなどの無機繊維および炭素繊維などが挙げられ
る。また非繊維状の補強材としては、ワラステナイト、
セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベントナイ
ト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪
酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化チタンなどの金属化合物、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫
酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラスビー
ズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどが挙げら
れ、これらは中空であっても良い。
【0015】これらの補強材は2種以上併用することが
可能であり、必要によりシラン系ならびにチタン系カッ
プリング剤で予備処理して使用することが出来る。特に
好ましい補強材は、繊維状補強材ではガラス繊維ならび
に炭素繊維であり、非繊維状補強材ではワラステナイ
ト、タルクならびに炭酸カルシウムである。
可能であり、必要によりシラン系ならびにチタン系カッ
プリング剤で予備処理して使用することが出来る。特に
好ましい補強材は、繊維状補強材ではガラス繊維ならび
に炭素繊維であり、非繊維状補強材ではワラステナイ
ト、タルクならびに炭酸カルシウムである。
【0016】これら補強材(C)の配合量は、PPS樹
脂100重量部に対して20〜150重量部の範囲であ
るが、生成する組成物の耐熱性、機械的強度とのバラン
スの上から、40〜100重量部の補強材の配合量が好
ましい。補強材の配合量が20重量部に満たないと十分
な耐熱性、機械的強度を得ることができず、逆に配合量
が150重量部を越えると組成物の流動性を著しく損な
うため好ましくない。
脂100重量部に対して20〜150重量部の範囲であ
るが、生成する組成物の耐熱性、機械的強度とのバラン
スの上から、40〜100重量部の補強材の配合量が好
ましい。補強材の配合量が20重量部に満たないと十分
な耐熱性、機械的強度を得ることができず、逆に配合量
が150重量部を越えると組成物の流動性を著しく損な
うため好ましくない。
【0017】次に、本発明において成分(D)として用
いられるアルコキシシラン化合物は、分子中に一個以上
のエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基あ
るいはメルカプト基を有するアルコキシシラン化合物で
あって、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
シラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメト
キシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシ
ラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3
−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソ
シアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナ
トプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナト
プロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルエチルジメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン、3−メルカプトメチルジメトキシシランなどが挙
げられる。
いられるアルコキシシラン化合物は、分子中に一個以上
のエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基あ
るいはメルカプト基を有するアルコキシシラン化合物で
あって、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
シラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメト
キシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシ
ラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3
−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソ
シアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナ
トプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナト
プロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルエチルジメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン、3−メルカプトメチルジメトキシシランなどが挙
げられる。
【0018】これらアルコキシシラン化合物は各々単独
または2種以上の混合物の形で用いることができ、また
上記アルコキシシラン化合物の内で特に好適なアルコキ
シシラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルト
リメトキシシランならびに3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランなどを挙げることができる。
または2種以上の混合物の形で用いることができ、また
上記アルコキシシラン化合物の内で特に好適なアルコキ
シシラン化合物としては、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルト
リメトキシシランならびに3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランなどを挙げることができる。
【0019】本発明に用いられるこれらアルコキシシラ
ン化合物(D)の配合量は、PPS樹脂100重量部に
対して0.1〜5重量部であり、好ましくは0.3〜3
重量部である。添加量が0.1重量部未満では、機械的
強度およびウェルド強度の向上効果が十分に発現せず、
また5重量部を越えると組成物の流動性および機械的強
度を損なうため好ましくない。
ン化合物(D)の配合量は、PPS樹脂100重量部に
対して0.1〜5重量部であり、好ましくは0.3〜3
重量部である。添加量が0.1重量部未満では、機械的
強度およびウェルド強度の向上効果が十分に発現せず、
また5重量部を越えると組成物の流動性および機械的強
度を損なうため好ましくない。
【0020】本発明に用いられる分岐ポリエステルオリ
ゴマ(E)は、下記構造式(1)
ゴマ(E)は、下記構造式(1)
【化5】 で表される。ここではRはC6からC36、好ましくは
C8からC30、更に好ましくはC11からC25の脂
肪族、脂環族、芳香族の炭化水素基を表す。具体的には
ステアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙
げられる。nは2〜10の整数であり、好ましくは2〜
8、更に好ましくは2〜6の整数である。nが2未満で
は耐熱性が不足し、溶融混練や成形時のガス発生のため
成形品の外観不良が起きたりウェルド強度が低下するな
どの問題が生じ、好ましくない。またC36を超える
と、離型性改良効果が得られない。
C8からC30、更に好ましくはC11からC25の脂
肪族、脂環族、芳香族の炭化水素基を表す。具体的には
ステアリル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙
げられる。nは2〜10の整数であり、好ましくは2〜
8、更に好ましくは2〜6の整数である。nが2未満で
は耐熱性が不足し、溶融混練や成形時のガス発生のため
成形品の外観不良が起きたりウェルド強度が低下するな
どの問題が生じ、好ましくない。またC36を超える
と、離型性改良効果が得られない。
【0021】分岐ポリエステルオリゴマ(E)の配合量
は、PPS樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部
の範囲であり、特に0.1〜3重量部の範囲が好適であ
る。配合量が5重量部を超えるとガス発生などの問題が
起こり好ましくない。一方配合量が0.1重量部未満で
は十分な離型効果が発現しないので好ましくない。
は、PPS樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部
の範囲であり、特に0.1〜3重量部の範囲が好適であ
る。配合量が5重量部を超えるとガス発生などの問題が
起こり好ましくない。一方配合量が0.1重量部未満で
は十分な離型効果が発現しないので好ましくない。
【0022】本発明のPPS樹脂組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通
常の添加剤および少量の他種ポリマを添加することがで
きる。
効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤などの通
常の添加剤および少量の他種ポリマを添加することがで
きる。
【0023】本発明のPPS樹脂組成物の調製方法は特
に限定されるものではないが、原料の混合物を単軸ある
いは2軸の押出機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−およ
びミキシングロ−ルなど通常公知の溶融混合機に供給し
て280〜380℃の温度で混練する方法などを代表例
として挙げることができ、原料の混合順序にも特に制限
はない。また、少量添加剤成分については、他の成分を
上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添
加することもできる。
に限定されるものではないが、原料の混合物を単軸ある
いは2軸の押出機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−およ
びミキシングロ−ルなど通常公知の溶融混合機に供給し
て280〜380℃の温度で混練する方法などを代表例
として挙げることができ、原料の混合順序にも特に制限
はない。また、少量添加剤成分については、他の成分を
上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添
加することもできる。
【0024】本発明により得られたPPS樹脂組成物
は、バリ発生が少なく、しかも優れた流動性、離型性を
併せもつ成形加工性に優れた樹脂組成物であり、電気・
電子部品、家庭・事務電気製品部品、機械関連部品、光
学機器・精密機械関連部品、自動車・車両関連部品、そ
の他各種用途に有用である。
は、バリ発生が少なく、しかも優れた流動性、離型性を
併せもつ成形加工性に優れた樹脂組成物であり、電気・
電子部品、家庭・事務電気製品部品、機械関連部品、光
学機器・精密機械関連部品、自動車・車両関連部品、そ
の他各種用途に有用である。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
明する。
【0026】実施例および比較例の中で述べられる数平
均分子量、ウェルド強度、離型性、成形下限圧ならびに
バリ長さは各々次の方法に従って評価測定した。
均分子量、ウェルド強度、離型性、成形下限圧ならびに
バリ長さは各々次の方法に従って評価測定した。
【0027】数平均分子量:Waters社製、ゲル浸
透クロマトグラフ装置を用い、高分子論文集 44巻
(1987)2月号139〜141頁に開示された方法
に準じて実施した。
透クロマトグラフ装置を用い、高分子論文集 44巻
(1987)2月号139〜141頁に開示された方法
に準じて実施した。
【0028】ウェルド強度の測定:両端にゲ−トを有
し、試験片中央部付近にウェルドラインを有するAST
M4号ダンベル片を、型締力20トンの射出成形機を用
いてシリンダー温度320℃、金型温度135℃の条件
で成形し、歪速度5mm/min、支点間距離64mmの条件で
引張強度測定を行なった。
し、試験片中央部付近にウェルドラインを有するAST
M4号ダンベル片を、型締力20トンの射出成形機を用
いてシリンダー温度320℃、金型温度135℃の条件
で成形し、歪速度5mm/min、支点間距離64mmの条件で
引張強度測定を行なった。
【0029】離型性の評価:一方の端にフィルムゲー
ト、他方の端にガス抜き用の間隙を有し、中央部に高さ
2mmのリブ部を有する40x15x1mmの平板成形
品を型締力20トンの射出成形機を用いてシリンダー温
度320℃、金型温度135℃の条件で成形する際、金
型から成形品を突き出すときに突き出しピンにかかる力
を測定し、これを離型力とした。離型力が小さいほど離
型性に優れていると言える。
ト、他方の端にガス抜き用の間隙を有し、中央部に高さ
2mmのリブ部を有する40x15x1mmの平板成形
品を型締力20トンの射出成形機を用いてシリンダー温
度320℃、金型温度135℃の条件で成形する際、金
型から成形品を突き出すときに突き出しピンにかかる力
を測定し、これを離型力とした。離型力が小さいほど離
型性に優れていると言える。
【0030】成形下限圧の評価:上記の平板成形品を射
出成形する際、充填不良を起こさないために必要な最低
射出圧力を成形下限圧とした。成形下限圧か低いほど流
動性が優れていることになる。
出成形する際、充填不良を起こさないために必要な最低
射出圧力を成形下限圧とした。成形下限圧か低いほど流
動性が優れていることになる。
【0031】バリ長さの測定:上記の平板成形品のガス
抜き用の間隙部分に発生したバリの長さを測定した。バ
リ長さが短いほどバリ特性は優れていることになる。
抜き用の間隙部分に発生したバリの長さを測定した。バ
リ長さが短いほどバリ特性は優れていることになる。
【0032】参考例 参考例1 本実施例ならびに比較例で、成分(A)のPPS樹脂と
して東レ−フィリップス・ペトローリアム社製のL21
20(PPS−1)を使用した。該PPS樹脂は、数平
均分子量9000、全灰分量が0.20重量%、AST
MD1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の85%の架橋構造を
有するPPS樹脂であった。
して東レ−フィリップス・ペトローリアム社製のL21
20(PPS−1)を使用した。該PPS樹脂は、数平
均分子量9000、全灰分量が0.20重量%、AST
MD1238−86(315.5℃、5000g荷重)
に定められた15分滞留時のメルトフローレート値が5
分滞留時のメルトフローレート値の85%の架橋構造を
有するPPS樹脂であった。
【0033】参考例2(PPSの重合) オートクレーブに30%水硫化ナトリウム水溶液4.6
7kg(水硫化ナトリウム25モル)、50%水酸化ナ
トリウム2.00kg(水酸化ナトリウム25モル)な
らびにN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略
す)8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで
昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
g(25.5モル)ならびにNMP2kgを加えて23
0℃で1時間、更に260℃で30分加熱した。反応生
成物を温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥し
て、数平均分子量3700の粉末のPPS樹脂(PPS
−2)を得た。該PPS樹脂を実施例ならびに比較例で
使用した。
7kg(水硫化ナトリウム25モル)、50%水酸化ナ
トリウム2.00kg(水酸化ナトリウム25モル)な
らびにN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略
す)8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで
昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
g(25.5モル)ならびにNMP2kgを加えて23
0℃で1時間、更に260℃で30分加熱した。反応生
成物を温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥し
て、数平均分子量3700の粉末のPPS樹脂(PPS
−2)を得た。該PPS樹脂を実施例ならびに比較例で
使用した。
【0034】参考例3(PPSの重合) オートクレーブに30%水硫化ナトリウム水溶液4.6
7kg、50%水酸化ナトリウム2.00kgならびに
NMP8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃ま
で昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
gならびにNMP2kgを加えて230℃で1時間、更
に260℃で2時間加熱した。反応生成物を温水で5回
洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、数平均分子量
5400の粉末のPPS樹脂(PPS−3)を得た。該
PPS樹脂を実施例ならびに比較例で使用した。
7kg、50%水酸化ナトリウム2.00kgならびに
NMP8kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃ま
で昇温し、水3.8kgを含む留出水4.1lを除去し
た。残留混合物に1,4ージクロロベンゼン3.75k
gならびにNMP2kgを加えて230℃で1時間、更
に260℃で2時間加熱した。反応生成物を温水で5回
洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、数平均分子量
5400の粉末のPPS樹脂(PPS−3)を得た。該
PPS樹脂を実施例ならびに比較例で使用した。
【0035】実施例1 PPS−1、PPS−2、3−イソシアナトプロピルト
リメトキシシラン、ガラス繊維およびポリペンタエリス
リトール ステアレート(n=3〜4)を表1に示す割
合でドライブレンドした後、320℃の温度条件に設定
したスクリュ−式押出機により溶融混練後ペレタイズし
た。得られたペレットを用い、型締力20トンの射出成
形機を用いてシリンダー温度320℃、金型温度135
℃の条件で前述のASTM4号ダンベル片ならびに平板
成形品の成形を行なった。
リメトキシシラン、ガラス繊維およびポリペンタエリス
リトール ステアレート(n=3〜4)を表1に示す割
合でドライブレンドした後、320℃の温度条件に設定
したスクリュ−式押出機により溶融混練後ペレタイズし
た。得られたペレットを用い、型締力20トンの射出成
形機を用いてシリンダー温度320℃、金型温度135
℃の条件で前述のASTM4号ダンベル片ならびに平板
成形品の成形を行なった。
【0036】得られた試験片について測定したウェルド
強度、成形下限圧、離型力およびバリ長さを表2に示
す。
強度、成形下限圧、離型力およびバリ長さを表2に示
す。
【0037】比較例1 PPS−2を用いないこと以外は、実施例1と同様にし
て、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレ
タイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に
示す。
て、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレ
タイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に
示す。
【0038】低分子量の直鎖状PPS樹脂を配合しない
場合、流動性が低く、また十分なバリ低減効果が得られ
なかった。
場合、流動性が低く、また十分なバリ低減効果が得られ
なかった。
【0039】比較例2 シラン化合物を添加しないこと以外は、実施例1と同様
にして、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、
ペレタイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表
2に示す。
にして、表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、
ペレタイズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表
2に示す。
【0040】シラン化合物を添加しない場合、十分な機
械的強度とバリ低減効果が得られないことがわかる。
械的強度とバリ低減効果が得られないことがわかる。
【0041】比較例3 ポリペンタエリスリトール ステアレート(n=3〜
4)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、
表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレタイ
ズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に示
す。
4)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、
表1に示す割合でドライブレンド、溶融混練、ペレタイ
ズ、成形、物性評価を行なった。その結果を表2に示
す。
【0042】ポリペンタエリスリトール ステアレート
(n=3〜4)を添加しない場合、十分な離型性が得ら
れないことがわかる。
(n=3〜4)を添加しない場合、十分な離型性が得ら
れないことがわかる。
【0043】比較例4、5 ポリペンタエリスリトール ステアレート(n=3〜
4)の代わりに表1に示す離型剤を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、表1に示す割合でドライブレン
ド、溶融混練、ペレタイズ、成形、物性評価を行なっ
た。その結果を表2に示す。
4)の代わりに表1に示す離型剤を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、表1に示す割合でドライブレン
ド、溶融混練、ペレタイズ、成形、物性評価を行なっ
た。その結果を表2に示す。
【0044】ポリペンタエリスリトール ステアレート
(n=3〜4)を添加した場合と比較して離型性あるい
はウェルド強度が不足であった。
(n=3〜4)を添加した場合と比較して離型性あるい
はウェルド強度が不足であった。
【0045】実施例2〜16 使用するPPS樹脂、補強材、アルコキシシラン化合
物、ポリペンタエリスリトールエステル化合物の種類、
配合比を種々変え、実施例1と同様にして、表1に示す
割合でドライブレンド、溶融混練、ペレタイズ、成形、
物性評価を行なった。その結果を表2に示す。
物、ポリペンタエリスリトールエステル化合物の種類、
配合比を種々変え、実施例1と同様にして、表1に示す
割合でドライブレンド、溶融混練、ペレタイズ、成形、
物性評価を行なった。その結果を表2に示す。
【0046】ここで得られた樹脂組成物はいずれも強
度、流動性、低バリ、離型性に優れた実用価値の高いも
のであった。
度、流動性、低バリ、離型性に優れた実用価値の高いも
のであった。
【0047】
【表1】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンスルフィド樹脂
組成物は成形時に発生するバリが少なく、機械的強度、
耐熱性のみ成らず、流動性、離型性に優れており、特に
射出成形による小型精密部品などの用途に有用である。
組成物は成形時に発生するバリが少なく、機械的強度、
耐熱性のみ成らず、流動性、離型性に優れており、特に
射出成形による小型精密部品などの用途に有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)1−クロロナフタレンを溶媒とす
るゲル浸透クロマトグラフ法で求められた数平均分子量
が7000〜15000、全灰分量が0.3重量%以下
で更にASTM D1238−86(315.5℃、5
000g荷重)に定められた15分滞留時のメルトフロ
ーレート値が5分滞留時のメルトフローレート値の50
〜95%である架橋構造を有するポリフェニレンスルフ
ィド樹脂90〜50重量%、および(B)同様にして求
められた数平均分子量が3000〜6000の実質的に
架橋構造を有さないポリフェニレンスルフィド樹脂10
〜50重量%からなるポリフェニレンスルフィド樹脂混
合物100重量部に対して、(C)繊維状または非繊維
状の補強材の少なくとも1種20〜150重量部、
(D)エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸
基、メルカプト基の中から選ばれた少なくとも1種の官
能基を有するアルコキシシラン化合物0.1〜5重量部
および(E)構造式(1) 【化1】 (ここでRはC6からC36の脂肪族、脂環族、芳香族
の炭化水素基を表わし、nは2〜10の整数を表わ
す。)で表わされる分岐ポリエステルオリゴマ0.1〜
5重量部を溶融混練してなるポリフェニレンスルフィド
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19565292A JPH0641428A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19565292A JPH0641428A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0641428A true JPH0641428A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16344738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19565292A Pending JPH0641428A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641428A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998003590A1 (fr) * | 1996-07-22 | 1998-01-29 | Toray Industries, Inc. | Composition de resine de polysulfure de phenylene |
JP2001002920A (ja) * | 1999-06-16 | 2001-01-09 | Tonen Chem Corp | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 |
CN111748207A (zh) * | 2020-07-08 | 2020-10-09 | 四川明道和化学新材料有限公司 | 聚苯硫醚增强润滑复合粒料及其制备方法 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP19565292A patent/JPH0641428A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998003590A1 (fr) * | 1996-07-22 | 1998-01-29 | Toray Industries, Inc. | Composition de resine de polysulfure de phenylene |
JP2001002920A (ja) * | 1999-06-16 | 2001-01-09 | Tonen Chem Corp | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 |
CN111748207A (zh) * | 2020-07-08 | 2020-10-09 | 四川明道和化学新材料有限公司 | 聚苯硫醚增强润滑复合粒料及其制备方法 |
CN111748207B (zh) * | 2020-07-08 | 2023-04-07 | 四川明道和化学新材料有限公司 | 聚苯硫醚增强润滑复合粒料及其制备方法 |
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