JPH06351137A - ダンパー - Google Patents
ダンパーInfo
- Publication number
- JPH06351137A JPH06351137A JP5156264A JP15626493A JPH06351137A JP H06351137 A JPH06351137 A JP H06351137A JP 5156264 A JP5156264 A JP 5156264A JP 15626493 A JP15626493 A JP 15626493A JP H06351137 A JPH06351137 A JP H06351137A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transmission line
- damper
- power transmission
- outer peripheral
- overhead power
- Prior art date
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- Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 重錘28の落下の危険がなく、しかも微風振
動による振動エネルギーを効率良く消散するダンパーを
提供する。 【構成】 架空送電線14に対して電線把持部12によ
り斜め下方に向けて支持部を配設し、この支持部に架空
送電線14と平行に支持アーム16を設け、その両端部
に架空送電線14と平行な軸心を有する外周枠18,1
8を設ける。この外周枠18,18内にゴムやプラスチ
ック等の弾性部材20,20により同軸心上に揺動軸2
2,22を支持する。これらの揺動軸22,22の一端
部を抑止線26で連結し、また他端部にそれぞれ重錘2
8,28を固定する。これらの重錘28,28は、軸心
を含む水平面内で、重心が軸心に対して互いに反対側と
なるように設ける。
動による振動エネルギーを効率良く消散するダンパーを
提供する。 【構成】 架空送電線14に対して電線把持部12によ
り斜め下方に向けて支持部を配設し、この支持部に架空
送電線14と平行に支持アーム16を設け、その両端部
に架空送電線14と平行な軸心を有する外周枠18,1
8を設ける。この外周枠18,18内にゴムやプラスチ
ック等の弾性部材20,20により同軸心上に揺動軸2
2,22を支持する。これらの揺動軸22,22の一端
部を抑止線26で連結し、また他端部にそれぞれ重錘2
8,28を固定する。これらの重錘28,28は、軸心
を含む水平面内で、重心が軸心に対して互いに反対側と
なるように設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架空送電線の微風振動
を抑止するためのダンパーに関するものである。
を抑止するためのダンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、架空送電線の微風振動を抑止
するためのダンパーとして、ダブルトーショナルダンパ
ー(以下DTDと称する)が汎用されている。このDT
Dを簡単に説明すれば、架空送電線に対して電線把持部
により支持部を斜め下方(例えば垂直に対して約30
度)に向けて支持固定し、この支持部の遊端に架空送電
線と平行な鋼撚線からなる抑止線を配設し、重心がこの
抑止線を含む水平面内でこの抑止線に対して互いに反対
側となるように抑止線の両端に重錘がそれぞれ連結して
構成されている。なお、支持部を斜め下方に向けて配設
するのは、ダンパー全体の重心が架空送電線の直下にな
いようにするためである。
するためのダンパーとして、ダブルトーショナルダンパ
ー(以下DTDと称する)が汎用されている。このDT
Dを簡単に説明すれば、架空送電線に対して電線把持部
により支持部を斜め下方(例えば垂直に対して約30
度)に向けて支持固定し、この支持部の遊端に架空送電
線と平行な鋼撚線からなる抑止線を配設し、重心がこの
抑止線を含む水平面内でこの抑止線に対して互いに反対
側となるように抑止線の両端に重錘がそれぞれ連結して
構成されている。なお、支持部を斜め下方に向けて配設
するのは、ダンパー全体の重心が架空送電線の直下にな
いようにするためである。
【0003】かかる構成において、架空送電線の高い振
動数の微風振動に対して、抑止線を支点として2つの重
錘が交互に上下に振子運動を行ない、抑止線を撚る。こ
の抑止線の撚りにより、振動エネルギーが抑止線の素線
自体あるいは素線間の摩擦エネルギーに転換されて消散
される。また、架空送電線の低い振動数の微風振動に対
して、ダンパーは斜め下方に重心がくるように配設され
ているので、架空送電線を支点として2つの重錘が同時
に振子状の運動を行ない、架空送電線自体を撚る。この
架空送電線自体の撚りにより、振動エネルギーが消散さ
れる。さらに、架空送電線を支点とした重錘の運動の慣
性による左右横方向の分力が架空送電線の上下運動に加
わり、架空送電線を複雑で不規則に振動させ、その振幅
を小さくし、またカルマン渦列を乱し、架空送電線の振
動が抑止される。
動数の微風振動に対して、抑止線を支点として2つの重
錘が交互に上下に振子運動を行ない、抑止線を撚る。こ
の抑止線の撚りにより、振動エネルギーが抑止線の素線
自体あるいは素線間の摩擦エネルギーに転換されて消散
される。また、架空送電線の低い振動数の微風振動に対
して、ダンパーは斜め下方に重心がくるように配設され
ているので、架空送電線を支点として2つの重錘が同時
に振子状の運動を行ない、架空送電線自体を撚る。この
架空送電線自体の撚りにより、振動エネルギーが消散さ
れる。さらに、架空送電線を支点とした重錘の運動の慣
性による左右横方向の分力が架空送電線の上下運動に加
わり、架空送電線を複雑で不規則に振動させ、その振幅
を小さくし、またカルマン渦列を乱し、架空送電線の振
動が抑止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のごときDTDに
あっては、効率的に架空送電線の微風振動を抑止でき
る。しかるに、この微風振動の振動エネルギーを消散さ
せるために、抑止線の鋼撚線は繰り返して撚られる。そ
こで、微風振動を生じ易い地形に張架された架空送電線
に設けられたDTDにあっては、抑止線の鋼撚線が疲労
破壊を生じて断線し、重錘が落下するという危険が懸念
される。
あっては、効率的に架空送電線の微風振動を抑止でき
る。しかるに、この微風振動の振動エネルギーを消散さ
せるために、抑止線の鋼撚線は繰り返して撚られる。そ
こで、微風振動を生じ易い地形に張架された架空送電線
に設けられたDTDにあっては、抑止線の鋼撚線が疲労
破壊を生じて断線し、重錘が落下するという危険が懸念
される。
【0005】本発明は、上述のごとき従来のダンパーの
事情に鑑みてなされたもので、架空送電線の微風振動の
振動エネルギーを効率的に消散でき、しかも重錘の落下
の虞がないダンパーを提供することを目的とする。
事情に鑑みてなされたもので、架空送電線の微風振動の
振動エネルギーを効率的に消散でき、しかも重錘の落下
の虞がないダンパーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明のダンパーは、一端部に電線把持部を備え
た支持部に支持アームを設け、この支持アームの両端部
に同一軸心を有する円筒状の外周枠をそれぞれ設け、こ
れらの外周枠内に弾性部材を介して同軸心上に揺動軸を
支持し、前記軸心を含む垂直面に対して重心が互いに反
対側となるように前記揺動軸に重錘をそれぞれ設けて構
成されている。
めに、本発明のダンパーは、一端部に電線把持部を備え
た支持部に支持アームを設け、この支持アームの両端部
に同一軸心を有する円筒状の外周枠をそれぞれ設け、こ
れらの外周枠内に弾性部材を介して同軸心上に揺動軸を
支持し、前記軸心を含む垂直面に対して重心が互いに反
対側となるように前記揺動軸に重錘をそれぞれ設けて構
成されている。
【0007】また、2つの前記揺動軸を前記軸心上に配
設される抑止線で連結して構成しても良い。
設される抑止線で連結して構成しても良い。
【0008】さらに、前記揺動軸の前記重錘が設けられ
たのと反対側の端部に前記外周枠を通り抜けできない膨
大部をそれぞれ設けて構成することもできる。
たのと反対側の端部に前記外周枠を通り抜けできない膨
大部をそれぞれ設けて構成することもできる。
【0009】
【作 用】請求項1記載のダンパーにあっては、架空送
電線の高い振動数の微風振動に対して、揺動軸を支点と
して2つの重錘が交互に上下に振子運動し、外周枠と揺
動軸の相対的な回動が弾性部材の弾性変形により吸収さ
れて振動エネルギーが消散される。そして、弾性部材
は、疲労しても従来のDTDの抑止線のごとく断線する
ようなことがない。
電線の高い振動数の微風振動に対して、揺動軸を支点と
して2つの重錘が交互に上下に振子運動し、外周枠と揺
動軸の相対的な回動が弾性部材の弾性変形により吸収さ
れて振動エネルギーが消散される。そして、弾性部材
は、疲労しても従来のDTDの抑止線のごとく断線する
ようなことがない。
【0010】また、請求項2記載のダンパーにあって
は、2つの重錘の交互の上下の振子運動により、2つの
揺動軸を連結する抑止線も撚られ、この抑止線によって
も微風振動の振動エネルギーが消散される。
は、2つの重錘の交互の上下の振子運動により、2つの
揺動軸を連結する抑止線も撚られ、この抑止線によって
も微風振動の振動エネルギーが消散される。
【0011】さらに、請求項3記載のダンパーにあって
は、揺動軸に外周枠を通り抜けできない膨大部を設けた
ので、弾性部材が外周枠から分離してずれるようなこと
があっても膨大部により重錘の落下が防止される。
は、揺動軸に外周枠を通り抜けできない膨大部を設けた
ので、弾性部材が外周枠から分離してずれるようなこと
があっても膨大部により重錘の落下が防止される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図1ないし
図4を参照して説明する。図1は、本発明のダンパーの
一実施例の一部を切り欠いて縦断面とした正面図であ
り、図2は、図1のA矢視図であり、図3は、図1のB
−B矢視断面拡大図であり、図4は、図3のC−C矢視
断面図である。
図4を参照して説明する。図1は、本発明のダンパーの
一実施例の一部を切り欠いて縦断面とした正面図であ
り、図2は、図1のA矢視図であり、図3は、図1のB
−B矢視断面拡大図であり、図4は、図3のC−C矢視
断面図である。
【0013】図1ないし図4において、支持部10の一
端部に電線把持部12が設けられ、支持部10が架空送
電線14に対して垂直方向に対してθ度(例えば30
度)の斜め下方に向けて配設される。この支持部10の
他端部には、架空送電線14とほぼ平行に支持アーム1
6が両方向に突出され、その両端部に架空送電線14と
ほぼ平行な同一軸心を有する円筒状の外周枠18,18
が設けられる。さらに、これらの外周枠18,18内に
ゴムまたはプラスチック等からなる弾性部材20,20
を介して同軸心上に揺動軸22,22が支持される。
端部に電線把持部12が設けられ、支持部10が架空送
電線14に対して垂直方向に対してθ度(例えば30
度)の斜め下方に向けて配設される。この支持部10の
他端部には、架空送電線14とほぼ平行に支持アーム1
6が両方向に突出され、その両端部に架空送電線14と
ほぼ平行な同一軸心を有する円筒状の外周枠18,18
が設けられる。さらに、これらの外周枠18,18内に
ゴムまたはプラスチック等からなる弾性部材20,20
を介して同軸心上に揺動軸22,22が支持される。
【0014】ここで、外周枠18,18の内周面に周方
向に直交する突条18a,18a…が設けられ、また揺
動軸22,22の外周面に周方向に直交する凸部22
a,22a…と凹部22b,22b…とが設けられてい
る。さらに、外周枠18,18の内周面および揺動軸2
2,22の外周面に接着剤がそれぞれ塗布されて弾性部
材20,20がモールド成形され、外周枠18,18と
弾性部材20,20および揺動軸22,22が一体成形
ならびに接着される。そこで、外周枠18,18に対し
て揺動軸22,22は、弾性部材20,20の弾性変形
の許容範囲でのみ、軸心回りに相対回転が可能である。
向に直交する突条18a,18a…が設けられ、また揺
動軸22,22の外周面に周方向に直交する凸部22
a,22a…と凹部22b,22b…とが設けられてい
る。さらに、外周枠18,18の内周面および揺動軸2
2,22の外周面に接着剤がそれぞれ塗布されて弾性部
材20,20がモールド成形され、外周枠18,18と
弾性部材20,20および揺動軸22,22が一体成形
ならびに接着される。そこで、外周枠18,18に対し
て揺動軸22,22は、弾性部材20,20の弾性変形
の許容範囲でのみ、軸心回りに相対回転が可能である。
【0015】そして、2つの揺動軸22,22が対向す
る側の端部には、外形寸法的に外周枠18,18を通り
抜けることのできないフランジ状の膨大部24,24が
設けられ、さらに2つの揺動軸22,22が適宜なカシ
メ等により鋼撚線からなる抑止線26の両端部に連結さ
れる。また、揺動軸22,22の他端部には、重錘2
8,28がそれぞれカシメ等により固定される。これら
の重錘28,28は、軸心を含む水平面内で軸心に対し
て重心が互いに反対側となるように配設される。
る側の端部には、外形寸法的に外周枠18,18を通り
抜けることのできないフランジ状の膨大部24,24が
設けられ、さらに2つの揺動軸22,22が適宜なカシ
メ等により鋼撚線からなる抑止線26の両端部に連結さ
れる。また、揺動軸22,22の他端部には、重錘2
8,28がそれぞれカシメ等により固定される。これら
の重錘28,28は、軸心を含む水平面内で軸心に対し
て重心が互いに反対側となるように配設される。
【0016】なお、揺動軸22,22は、重錘28,2
8が固定される前に膨大部24,24の反対側の他端部
が外周枠18,18内に貫通されてモールド成形され
る。また、重錘28,28は、その重心が軸心を含む垂
直面に対して互いに反対側にあれば良く、必らずしも軸
心を含む水平面内になくても良い。すなわち、図2にお
いて重錘28,28が八の字を形成するようにしても良
い。さらに、重錘28,28を遊端部が架空送電線14
と平行になるようにL字状に屈曲した形状であっても良
い。そしてまた、本発明のダンパー全体の重心が、架空
送電線14の直下になければ良く、支持部10を必らず
しも斜め下方に向けて配設しなくても良い。
8が固定される前に膨大部24,24の反対側の他端部
が外周枠18,18内に貫通されてモールド成形され
る。また、重錘28,28は、その重心が軸心を含む垂
直面に対して互いに反対側にあれば良く、必らずしも軸
心を含む水平面内になくても良い。すなわち、図2にお
いて重錘28,28が八の字を形成するようにしても良
い。さらに、重錘28,28を遊端部が架空送電線14
と平行になるようにL字状に屈曲した形状であっても良
い。そしてまた、本発明のダンパー全体の重心が、架空
送電線14の直下になければ良く、支持部10を必らず
しも斜め下方に向けて配設しなくても良い。
【0017】かかる構成において、架空送電線14の低
い振動数の微風振動に対して、本発明のダンパー全体の
重心が架空送電線14の直下にないので、従来のDTD
と同様に、架空送電線14自体を撚るように作用して、
振動エネルギーの消散がなされる。
い振動数の微風振動に対して、本発明のダンパー全体の
重心が架空送電線14の直下にないので、従来のDTD
と同様に、架空送電線14自体を撚るように作用して、
振動エネルギーの消散がなされる。
【0018】また、高い振動数の微風振動に対して、2
つの重錘28,28が交互に上下に振子運動して弾性部
材20,20を弾性変形させるとともに抑止線26を撚
ることで、振動エネルギーの消散がなされる。
つの重錘28,28が交互に上下に振子運動して弾性部
材20,20を弾性変形させるとともに抑止線26を撚
ることで、振動エネルギーの消散がなされる。
【0019】ここで、本発明のダンパーにあっては、振
動エネルギーの消散に弾性部材20,20の弾性変形を
用いているので、従来のDTDのごとく1本の抑止線で
振動エネルギーを消散するのに比較して耐久性に優れて
いる。また、弾性部材20,20が疲労破壊しまたは弾
性を失なっても、従来のDTDの抑止線の断線のよう
に、重錘28,28が落下しない。しかも、膨大部2
4,24が設けられていて外周枠18,18を通過でき
ないので、重錘28,28が外周枠18,18から落下
することがない。さらに、2つの揺動軸22,22が抑
止線26で連結されており、落下の危険性がまったくな
い。そして、仮に弾性部材20,20に疲労破壊を生じ
たならば、重錘28,28の姿勢が垂れ下がるように変
化するので、これを地上から視認することができる。
動エネルギーの消散に弾性部材20,20の弾性変形を
用いているので、従来のDTDのごとく1本の抑止線で
振動エネルギーを消散するのに比較して耐久性に優れて
いる。また、弾性部材20,20が疲労破壊しまたは弾
性を失なっても、従来のDTDの抑止線の断線のよう
に、重錘28,28が落下しない。しかも、膨大部2
4,24が設けられていて外周枠18,18を通過でき
ないので、重錘28,28が外周枠18,18から落下
することがない。さらに、2つの揺動軸22,22が抑
止線26で連結されており、落下の危険性がまったくな
い。そして、仮に弾性部材20,20に疲労破壊を生じ
たならば、重錘28,28の姿勢が垂れ下がるように変
化するので、これを地上から視認することができる。
【0020】次に、本発明の他の実施例を図5を参照し
て説明する。図5は、本発明のダンパーの他の実施例の
一部を切り欠いて縦断面とした正面図である。図5にお
いて、図1と同一部材には同一符号を付けて重複する説
明を省略する。
て説明する。図5は、本発明のダンパーの他の実施例の
一部を切り欠いて縦断面とした正面図である。図5にお
いて、図1と同一部材には同一符号を付けて重複する説
明を省略する。
【0021】図5に示す他の実施例において、図1ない
し図4に示す一実施例と相違するところは、揺動軸2
2,22を連結する抑止線26が省かれたことにある。
抑止線26が省かれても、重錘28,28の微風振動に
よる振動エネルギーを、適宜な体積で設定された弾性部
材20,20により充分に消散させることができる。
し図4に示す一実施例と相違するところは、揺動軸2
2,22を連結する抑止線26が省かれたことにある。
抑止線26が省かれても、重錘28,28の微風振動に
よる振動エネルギーを、適宜な体積で設定された弾性部
材20,20により充分に消散させることができる。
【0022】図6は、径間長S対エネルギー裕度Rを示
す表であり、同一条件下において実測したものであり、
その測定結果を従来のDTDを実線で示し、図1ないし
図4で示す本発明のダンパーの一実施例を一点鎖線で示
し、図5に示す本発明のダンパーの他の実施例を点線で
示す。図6から明らかなごとく、従来のDTDに比べ
て、図1ないし図4に示す一実施例は、あらゆる径間長
でエネルギー裕度Rが優れており、効率良く架空送電線
14の微風振動による振動エネルギーを消散できること
が示される。また、図5に示す他の実施例でも、300
m以下の径間長では、従来のDTDよりも振動エネルギ
ーの消散が優れていることが示される。
す表であり、同一条件下において実測したものであり、
その測定結果を従来のDTDを実線で示し、図1ないし
図4で示す本発明のダンパーの一実施例を一点鎖線で示
し、図5に示す本発明のダンパーの他の実施例を点線で
示す。図6から明らかなごとく、従来のDTDに比べ
て、図1ないし図4に示す一実施例は、あらゆる径間長
でエネルギー裕度Rが優れており、効率良く架空送電線
14の微風振動による振動エネルギーを消散できること
が示される。また、図5に示す他の実施例でも、300
m以下の径間長では、従来のDTDよりも振動エネルギ
ーの消散が優れていることが示される。
【0023】なお、上記実施例にあっては、支持アーム
16は直線状に設けられているが、これに限られず、浅
い逆V字状や緩い円弧状であっても良い。そして、支持
アーム16に設けられる外周枠18,18の同一軸心
が、架空送電線14に対しておおむね平行となるように
設けられれば良い。また、重錘28の形状は、上記実施
例に限られず、棒状体の先端に略直方体を設ける等の任
意の形状を採用し得る。さらに、弾性部材20は、モー
ルド成形によって外周枠18と揺動軸22に一体成形で
固定されるものに限られず、嵌合または接着等の適宜な
構造で相対回転できないように固定されていれば良い。
またさらに、揺動軸22と重錘28の固定も相対回転で
きない構造であれば、いかなる構造であっても良い。
16は直線状に設けられているが、これに限られず、浅
い逆V字状や緩い円弧状であっても良い。そして、支持
アーム16に設けられる外周枠18,18の同一軸心
が、架空送電線14に対しておおむね平行となるように
設けられれば良い。また、重錘28の形状は、上記実施
例に限られず、棒状体の先端に略直方体を設ける等の任
意の形状を採用し得る。さらに、弾性部材20は、モー
ルド成形によって外周枠18と揺動軸22に一体成形で
固定されるものに限られず、嵌合または接着等の適宜な
構造で相対回転できないように固定されていれば良い。
またさらに、揺動軸22と重錘28の固定も相対回転で
きない構造であれば、いかなる構造であっても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のダンパー
は構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏す
る。
は構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏す
る。
【0025】請求項1記載のダンパーにあっては、架空
送電線の微風振動に対する重錘の動きが弾性部材の弾性
変形により吸収され、架空送電線の振動エネルギーが消
散され、振動の抑止が図られる。しかも、弾性部材が疲
労破壊を生じまたは弾性が失なわれても、従来の抑止線
のごとき断線がなく、重錘が落下する危険がない。
送電線の微風振動に対する重錘の動きが弾性部材の弾性
変形により吸収され、架空送電線の振動エネルギーが消
散され、振動の抑止が図られる。しかも、弾性部材が疲
労破壊を生じまたは弾性が失なわれても、従来の抑止線
のごとき断線がなく、重錘が落下する危険がない。
【0026】また、請求項2記載のダンパーにあって
は、微風振動の振動エネルギーが弾性部材と抑止線の双
方により消散されるので、より効果的に架空送電線の微
風振動を抑止できる。しかも、抑止線によっても重錘の
落下が防止される。
は、微風振動の振動エネルギーが弾性部材と抑止線の双
方により消散されるので、より効果的に架空送電線の微
風振動を抑止できる。しかも、抑止線によっても重錘の
落下が防止される。
【0027】さらに、請求項3記載のダンパーにあって
は、膨大部により揺動軸が外周枠から抜け出ることがで
きず、弾性部材が破壊されても重錘は落下できず、安全
度が極めて高い。
は、膨大部により揺動軸が外周枠から抜け出ることがで
きず、弾性部材が破壊されても重錘は落下できず、安全
度が極めて高い。
【図1】本発明のダンパーの一実施例の一部を切り欠い
て縦断面とした正面図である。
て縦断面とした正面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】図1のB−B矢視断面拡大図である。
【図4】図3のC−C矢視断面図である。
【図5】本発明のダンパーの他の実施例の一部を切り欠
いて縦断面とした正面図である。
いて縦断面とした正面図である。
【図6】従来のDTDと本発明の2つの実施例を同一条
件下で実測した径間長S対エネルギー裕度Rを示す表で
ある。
件下で実測した径間長S対エネルギー裕度Rを示す表で
ある。
10 支持部 12 電線把持部 14 架空送電線 16 支持アーム 18 外周枠 20 弾性部材 22 揺動軸 24 膨大部 26 抑止線 28 重錘
Claims (4)
- 【請求項1】 一端部に電線把持部を備えた支持部に支
持アームを設け、この支持アームの両端部に同一軸心を
有する円筒状の外周枠をそれぞれ設け、これらの外周枠
内に弾性部材を介して同軸心上に揺動軸を支持し、前記
軸心を含む垂直面に対して重心が互いに反対側となるよ
うに前記揺動軸に重錘をそれぞれ設けて構成したことを
特徴とするダンパー。 - 【請求項2】 請求項1記載のダンパーであって、2つ
の前記揺動軸を前記軸心上に配設される抑止線で連結し
て構成したことを特徴とするダンパー。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のダンパーにおい
て、前記揺動軸の前記重錘が設けられたのと反対側の端
部に、前記外周枠を通り抜けできない膨大部をそれぞれ
設けて構成したことを特徴とするダンパー。 - 【請求項4】 請求項1または2記載のダンパーにおい
て、前記架空送電線に対して前記電線把持部により前記
支持部を斜め下方に向けて支持固定し、前記重錘を前記
軸心を含む水平面内に配設して構成したことを特徴とす
るダンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5156264A JP2791850B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | ダンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5156264A JP2791850B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | ダンパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06351137A true JPH06351137A (ja) | 1994-12-22 |
JP2791850B2 JP2791850B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=15624010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5156264A Expired - Lifetime JP2791850B2 (ja) | 1993-06-02 | 1993-06-02 | ダンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2791850B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002101541A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-05 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 架空線用ダンパー |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101859993B (zh) * | 2009-04-09 | 2012-11-21 | 中国电力科学研究院 | 一种架空输电线路主动防舞方法和防舞器 |
KR101726311B1 (ko) | 2016-08-30 | 2017-04-26 | (주)티이솔루션 | 연결재의 양측에 복수의 질량체를 갖는 스톡브릿지 형태의 케이블 댐퍼 |
-
1993
- 1993-06-02 JP JP5156264A patent/JP2791850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002101541A (ja) * | 2000-09-22 | 2002-04-05 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 架空線用ダンパー |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2791850B2 (ja) | 1998-08-27 |
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