JPH06286636A - 車両の後輪操舵装置の組立方法 - Google Patents
車両の後輪操舵装置の組立方法Info
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- JPH06286636A JPH06286636A JP9707293A JP9707293A JPH06286636A JP H06286636 A JPH06286636 A JP H06286636A JP 9707293 A JP9707293 A JP 9707293A JP 9707293 A JP9707293 A JP 9707293A JP H06286636 A JPH06286636 A JP H06286636A
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- Japan
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- output rod
- housing
- wheel steering
- rear wheel
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- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 前輪の舵角量を入力する入力シャフトと、軸
方向にストロークする出力ロッドユニットと、ハウジン
グに揺動可能に支承され、且つその揺動角度に応じて上
記入力シャフトの回転による出力ロッドユニットのスト
ローク量を制御するヨークユニットとを備えた車両の後
輪操舵装置において、上記出力ロッドユニットの中立位
置とヨークユニットの中立位置とを確実に一致させた状
態でその両者を連結する 【構成】 ハウジング25に係合してヨークユニット1
8を中立状態に保持するヨークユニット保持具60によ
り該ヨークユニット18を固定すると共に、出力ロッド
ユニット16をハウジング25に対して仮止めした状態
で該出力ロッドユニット16と上記ヨークユニット18
とを連結したのち、該出力ロッドユニット16をハウジ
ング25に対して固定する。
方向にストロークする出力ロッドユニットと、ハウジン
グに揺動可能に支承され、且つその揺動角度に応じて上
記入力シャフトの回転による出力ロッドユニットのスト
ローク量を制御するヨークユニットとを備えた車両の後
輪操舵装置において、上記出力ロッドユニットの中立位
置とヨークユニットの中立位置とを確実に一致させた状
態でその両者を連結する 【構成】 ハウジング25に係合してヨークユニット1
8を中立状態に保持するヨークユニット保持具60によ
り該ヨークユニット18を固定すると共に、出力ロッド
ユニット16をハウジング25に対して仮止めした状態
で該出力ロッドユニット16と上記ヨークユニット18
とを連結したのち、該出力ロッドユニット16をハウジ
ング25に対して固定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪と共に左右の後輪
を操舵する車両の後輪操舵装置の組立方法に関する。
を操舵する車両の後輪操舵装置の組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵装置として、前輪の操舵に
応じて左右の後輪を操舵する4輪操舵装置が知られてお
り、この4輪操舵装置は、従来周知のラック&ピニオン
式の前輪操舵装置と、左右の後輪を前輪の操舵量および
操舵方向に応じて該前輪と逆位相にあるいは同位相に操
舵する後輪操舵装置とで構成されている。そして、この
種の後輪操舵装置として、例えば特開平1−27377
2号公報に記載されているように、左右の後輪を操舵す
る後輪操舵ロッドを変位させる変位手段が、前輪の舵角
量を入力する入力シャフトと、該入力シャフトからの入
力を受けて軸方向にストロークする出力ロッドユニット
と、該出力ロッドユニットに連結されると共にハウジン
グに揺動可能に支承され、且つその揺動角度に応じて上
記入力シャフトの回転による出力ロッドユニットのスト
ローク量を制御するヨークユニットとを備え、上記出力
ロッドユニットと後輪操舵ロッドとハウジング側とに連
結された変位伝達手段により該出力ロッドユニットのス
トローク量を後輪操舵ロッドに伝達すると共に、上記後
輪操舵ロッドの変位を油圧アシストするパワーステアリ
ング手段を制御する油圧切換バルブが上記変位伝達手段
に連結された形式の後輪操舵装置が知られている。
応じて左右の後輪を操舵する4輪操舵装置が知られてお
り、この4輪操舵装置は、従来周知のラック&ピニオン
式の前輪操舵装置と、左右の後輪を前輪の操舵量および
操舵方向に応じて該前輪と逆位相にあるいは同位相に操
舵する後輪操舵装置とで構成されている。そして、この
種の後輪操舵装置として、例えば特開平1−27377
2号公報に記載されているように、左右の後輪を操舵す
る後輪操舵ロッドを変位させる変位手段が、前輪の舵角
量を入力する入力シャフトと、該入力シャフトからの入
力を受けて軸方向にストロークする出力ロッドユニット
と、該出力ロッドユニットに連結されると共にハウジン
グに揺動可能に支承され、且つその揺動角度に応じて上
記入力シャフトの回転による出力ロッドユニットのスト
ローク量を制御するヨークユニットとを備え、上記出力
ロッドユニットと後輪操舵ロッドとハウジング側とに連
結された変位伝達手段により該出力ロッドユニットのス
トローク量を後輪操舵ロッドに伝達すると共に、上記後
輪操舵ロッドの変位を油圧アシストするパワーステアリ
ング手段を制御する油圧切換バルブが上記変位伝達手段
に連結された形式の後輪操舵装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構成とされた後輪操舵装置においては、入力シャフト
の回転角度やヨークユニットの揺動角度によって、出力
ロッドユニットのストローク量、即ち、後輪操舵ロッド
の変位量が決定されることになるのであるが、この場
合、上記ヨークユニットと出力ロッドユニットとの中立
位置に位置ずれがある状態でその両者が連結された場合
には、後輪の操舵時に左右差が生じて制御性が低下する
ことなる。このため、上記ヨークユニットの中立位置と
出力ロッドの中立位置とを確実に一致させた状態でその
両者を連結することが極めて重要となるが、この場合、
特に複雑な手立てを講じることなく上記ヨークユニット
と出力ロッドユニットとを如何にして適正に連結するか
が課題とされていた。
な構成とされた後輪操舵装置においては、入力シャフト
の回転角度やヨークユニットの揺動角度によって、出力
ロッドユニットのストローク量、即ち、後輪操舵ロッド
の変位量が決定されることになるのであるが、この場
合、上記ヨークユニットと出力ロッドユニットとの中立
位置に位置ずれがある状態でその両者が連結された場合
には、後輪の操舵時に左右差が生じて制御性が低下する
ことなる。このため、上記ヨークユニットの中立位置と
出力ロッドの中立位置とを確実に一致させた状態でその
両者を連結することが極めて重要となるが、この場合、
特に複雑な手立てを講じることなく上記ヨークユニット
と出力ロッドユニットとを如何にして適正に連結するか
が課題とされていた。
【0004】本発明は、車両の後輪操舵装置の組立時に
おける上記のような不具合に対処するもので、特に複雑
な手立てを講じることなく簡単な方法で、出力ロッドユ
ニットの中立位置とヨークユニットの中立位置とを確実
に一致させた状態でその両者を適正に連結することので
きる車両の後輪操舵装置の組立方法を提供することを目
的とする。
おける上記のような不具合に対処するもので、特に複雑
な手立てを講じることなく簡単な方法で、出力ロッドユ
ニットの中立位置とヨークユニットの中立位置とを確実
に一致させた状態でその両者を適正に連結することので
きる車両の後輪操舵装置の組立方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
めに、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0006】即ち、左右の後輪を操舵する後輪操舵ロッ
ドを変位させる変位手段が、前輪の舵角量を入力する入
力シャフトと、該入力シャフトからの入力を受けて軸方
向にストロークする出力ロッドユニットと、該出力ロッ
ドユニットに連結されると共にハウジングに揺動可能に
支承され、且つその揺動角度に応じて上記入力シャフト
の回転による出力ロッドユニットのストローク量を制御
するヨークユニットとを備え、上記出力ロッドユニット
と後輪操舵ロッドとハウジングの所定位置とに連結され
た変位伝達手段により該出力ロッドユニットのストロー
ク量を後輪操舵ロッドに伝達して左右の後輪を操舵する
車両の後輪操舵装置の組立方法において、上記ハウジン
グに係合して上記ヨークユニットを中立状態に保持する
ヨークユニット保持具により該ヨークユニットを固定す
ると共に、上記出力ロッドユニットをハウジングに対し
て仮止めした状態で該出力ロッドユニットと上記ヨーク
ユニットとを連結したのち、該出力ロッドユニットをハ
ウジングに対して固定することを特徴とする。
ドを変位させる変位手段が、前輪の舵角量を入力する入
力シャフトと、該入力シャフトからの入力を受けて軸方
向にストロークする出力ロッドユニットと、該出力ロッ
ドユニットに連結されると共にハウジングに揺動可能に
支承され、且つその揺動角度に応じて上記入力シャフト
の回転による出力ロッドユニットのストローク量を制御
するヨークユニットとを備え、上記出力ロッドユニット
と後輪操舵ロッドとハウジングの所定位置とに連結され
た変位伝達手段により該出力ロッドユニットのストロー
ク量を後輪操舵ロッドに伝達して左右の後輪を操舵する
車両の後輪操舵装置の組立方法において、上記ハウジン
グに係合して上記ヨークユニットを中立状態に保持する
ヨークユニット保持具により該ヨークユニットを固定す
ると共に、上記出力ロッドユニットをハウジングに対し
て仮止めした状態で該出力ロッドユニットと上記ヨーク
ユニットとを連結したのち、該出力ロッドユニットをハ
ウジングに対して固定することを特徴とする。
【0007】
【作用】上記の組立方法によれば、ハウジングに揺動可
能に支承されてその揺動角度に応じて入力シャフトの回
転による出力ロッドユニットのストローク量を制御する
ヨークユニットが、上記ハウジングに係合されたヨーク
ユニット保持具により中立状態に固定されることにな
る。そして、この状態で、上記ハウジングに仮止めされ
た出力ロッドユニットとヨークユニットとが連結された
のち、該出力ロッドユニットがハウジングに対して固定
されることになる。
能に支承されてその揺動角度に応じて入力シャフトの回
転による出力ロッドユニットのストローク量を制御する
ヨークユニットが、上記ハウジングに係合されたヨーク
ユニット保持具により中立状態に固定されることにな
る。そして、この状態で、上記ハウジングに仮止めされ
た出力ロッドユニットとヨークユニットとが連結された
のち、該出力ロッドユニットがハウジングに対して固定
されることになる。
【0008】これにより、上記ヨークユニット保持具に
より中立状態に位置決めされたヨークユニットに対して
出力ロッド部材が連結されて該出力ロッドユニットがハ
ウジングに固定されることになるので、上記ヨークユニ
ットと出力ロッドユニットとの位置ずれが防止されて、
その両者が適正に連結されることになる。
より中立状態に位置決めされたヨークユニットに対して
出力ロッド部材が連結されて該出力ロッドユニットがハ
ウジングに固定されることになるので、上記ヨークユニ
ットと出力ロッドユニットとの位置ずれが防止されて、
その両者が適正に連結されることになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0010】まず、本発明に係る組立方法を用いて組み
立てられる後輪操舵装置の全体構成を説明すると、図1
に示すように、この後輪操舵装置1は、転舵比可変機構
11と、パワーステアリング機構12と、車幅方向に配
置され、且つ両端部に左右の後輪(図示せず)が連結さ
れた後輪操舵ロッド13と、該後輪操舵ロッド13を車
幅方向(左右方向)に変位させる変位伝達部材14と、
油圧アシスト手段としての油圧切換バルブ15とを有
し、該後輪操舵装置1は、予め設定された所定の転舵比
特性に応じて左右の後輪を操舵すると共に、その転舵比
を車速に応じて変化させるように構成されている。
立てられる後輪操舵装置の全体構成を説明すると、図1
に示すように、この後輪操舵装置1は、転舵比可変機構
11と、パワーステアリング機構12と、車幅方向に配
置され、且つ両端部に左右の後輪(図示せず)が連結さ
れた後輪操舵ロッド13と、該後輪操舵ロッド13を車
幅方向(左右方向)に変位させる変位伝達部材14と、
油圧アシスト手段としての油圧切換バルブ15とを有
し、該後輪操舵装置1は、予め設定された所定の転舵比
特性に応じて左右の後輪を操舵すると共に、その転舵比
を車速に応じて変化させるように構成されている。
【0011】そして、上記後輪動作ロッド13は、車幅
方向に延長されてその両端部がタイロッドおよびナック
ルアームを介して左右の後輪に連結され、該後輪操舵ロ
ッド13の車幅方向へ変位により左右の後輪が所定方向
に操舵されるようになっており、該後輪操舵ロッド13
の車幅方向への変位は、上記転舵比可変機構11および
パワーステアリング機構12により行われるようになっ
ている。
方向に延長されてその両端部がタイロッドおよびナック
ルアームを介して左右の後輪に連結され、該後輪操舵ロ
ッド13の車幅方向へ変位により左右の後輪が所定方向
に操舵されるようになっており、該後輪操舵ロッド13
の車幅方向への変位は、上記転舵比可変機構11および
パワーステアリング機構12により行われるようになっ
ている。
【0012】また、上記転舵比可変手段11は、左右の
後輪を操舵する際の転舵比を変化させるものであって、
前輪の舵角量に応じて車幅に変位する出力ロッドユニッ
ト16を有し、前輪の舵角量に対する出力ロッドユニッ
ト16の変位量の比(舵角比に対応)は、後述するよう
に、ステッピングモータ17により揺動されるヨークユ
ニット18の揺動角度に応じて変化するように構成され
ており、該ステッピングモータ17の回転量は、車速セ
ンサ(図示せず)からの車速信号に基づき適宜制御さ
れ、且つそのステッピングモータ17の実際の回転量は
転舵比センサ(図示せず)によって検出され、その検出
信号に基づいて該ステッピングモータ17がフィードバ
ック制御されるようになっている。
後輪を操舵する際の転舵比を変化させるものであって、
前輪の舵角量に応じて車幅に変位する出力ロッドユニッ
ト16を有し、前輪の舵角量に対する出力ロッドユニッ
ト16の変位量の比(舵角比に対応)は、後述するよう
に、ステッピングモータ17により揺動されるヨークユ
ニット18の揺動角度に応じて変化するように構成され
ており、該ステッピングモータ17の回転量は、車速セ
ンサ(図示せず)からの車速信号に基づき適宜制御さ
れ、且つそのステッピングモータ17の実際の回転量は
転舵比センサ(図示せず)によって検出され、その検出
信号に基づいて該ステッピングモータ17がフィードバ
ック制御されるようになっている。
【0013】そして、上記転舵比可変機構11における
出力ロッドユニット16の変位量に応じて油圧切換バル
ブ15が切換え制御され、該油圧切換バルブ15によっ
て油圧を利用して操舵力を発生させるパワーステアリン
グ機構12を制御し、上記後輪操舵ロッド13の変位に
従って後輪の操舵がアシストされるようになっている。
更に、上記転舵比可変機構11は、出力ロッドユニット
16、ステッピングモータ17およびヨークユニット1
8(揺動軸部材22、振り子アーム23、揺動ギヤ3
1)の他に、ベベルギヤ21と連結ロッド24とを備え
ており、これらの部材16,17,18,21および2
4は、図2ないし図6に示すように、後輪操舵装置のハ
ウジング25に収納されている。
出力ロッドユニット16の変位量に応じて油圧切換バル
ブ15が切換え制御され、該油圧切換バルブ15によっ
て油圧を利用して操舵力を発生させるパワーステアリン
グ機構12を制御し、上記後輪操舵ロッド13の変位に
従って後輪の操舵がアシストされるようになっている。
更に、上記転舵比可変機構11は、出力ロッドユニット
16、ステッピングモータ17およびヨークユニット1
8(揺動軸部材22、振り子アーム23、揺動ギヤ3
1)の他に、ベベルギヤ21と連結ロッド24とを備え
ており、これらの部材16,17,18,21および2
4は、図2ないし図6に示すように、後輪操舵装置のハ
ウジング25に収納されている。
【0014】また、上記転舵比可変機構11の出力ロッ
ドユニット16は、その軸線方向に摺動可能にハウジン
グ25に支持されており、該軸線方向に変位することに
より、後述するように、変位伝達部材14を介して後輪
操舵ロッド13をその軸方向(車幅方向)に変位させ、
これにより、該後輪操舵ロッド13の両端部にそれぞれ
連結された左右の後輪を操舵するようになっている。
ドユニット16は、その軸線方向に摺動可能にハウジン
グ25に支持されており、該軸線方向に変位することに
より、後述するように、変位伝達部材14を介して後輪
操舵ロッド13をその軸方向(車幅方向)に変位させ、
これにより、該後輪操舵ロッド13の両端部にそれぞれ
連結された左右の後輪を操舵するようになっている。
【0015】一方、上記ベベルギヤ21は、出力ロッド
ユニット16と共に且つ該出力ロッドユニット16の軸
線L3回りに回転可能に、該出力ロッド部材16に対し
て筒状の支持部材52を介して支持されていると共に、
該ベベルギヤ21に対して左右の前輪の舵角量を入力す
る入力シャフト26の端部に設けられたピニオンギヤ2
7が噛合されており、ハンドル操舵に応じて上記ピニオ
ンギヤ27が所定方向に回転するのに伴ってベベルギヤ
21が上記軸線L3回りに回転するようになっている。
ユニット16と共に且つ該出力ロッドユニット16の軸
線L3回りに回転可能に、該出力ロッド部材16に対し
て筒状の支持部材52を介して支持されていると共に、
該ベベルギヤ21に対して左右の前輪の舵角量を入力す
る入力シャフト26の端部に設けられたピニオンギヤ2
7が噛合されており、ハンドル操舵に応じて上記ピニオ
ンギヤ27が所定方向に回転するのに伴ってベベルギヤ
21が上記軸線L3回りに回転するようになっている。
【0016】また、上記ヨークユニット18を構成する
揺動軸部材22は、出力ロッドユニット16と同軸とな
る位置を取り得る軸線L1を有し、上記揺動ギヤ31に
固設されていると共に、この揺動ギヤ31は、上記ステ
ッピングモータ17の駆動により回転するウォームギヤ
32と噛合して、揺動軸部材22の軸線L1と交差する
揺動軸31a(図4参照)の軸線回りに回動し、これに
より、揺動軸部材22が揺動されるようになっている。
揺動軸部材22は、出力ロッドユニット16と同軸とな
る位置を取り得る軸線L1を有し、上記揺動ギヤ31に
固設されていると共に、この揺動ギヤ31は、上記ステ
ッピングモータ17の駆動により回転するウォームギヤ
32と噛合して、揺動軸部材22の軸線L1と交差する
揺動軸31a(図4参照)の軸線回りに回動し、これに
より、揺動軸部材22が揺動されるようになっている。
【0017】なお、図6に示すように、上記ウォームギ
ヤ32の軸32aは、カップリング54を介して上記ス
テッピングモータ17の出力軸17aに結合されてい
る。
ヤ32の軸32aは、カップリング54を介して上記ス
テッピングモータ17の出力軸17aに結合されてい
る。
【0018】更に、上記振り子アーム23は、揺動軸部
材22の軸線L1回りに揺動可能に該揺動軸部材22に
外嵌されており、該振り子アーム23の軸線L2が、上
記揺動軸部材22の回動軸線と該揺動軸部材22の軸線
L1との交点を通るように揺動軸部材22に対する嵌合
位置が設定されている。
材22の軸線L1回りに揺動可能に該揺動軸部材22に
外嵌されており、該振り子アーム23の軸線L2が、上
記揺動軸部材22の回動軸線と該揺動軸部材22の軸線
L1との交点を通るように揺動軸部材22に対する嵌合
位置が設定されている。
【0019】また、上記連結ロッド24は、後輪操舵ロ
ッド13と同様に、上記出力ロッド部材ユニット16の
軸線L3と平行な軸線を有し、出力ロッドユニット1
6、ベベルギヤ21および振り子アーム23に連結され
て該出力ロッドユニット16とヨークユニット18とを
連結している。上記出力ロッドユニット16に対する連
結は、該出力ロッドユニット16の端部に固設されたレ
バー28に連結ロッド24の中間部を分割結合すること
によってなされ、上記ベベルギヤ21に対する連結は、
該ベベルギヤ21が取り付けられる支持部材52の延長
部52aに形成された挿通孔に連結ロッド24の一端を
挿通させることによってなされ、上記振り子アーム23
に対する連結は、連結ロッド24の他端に全方向回転可
能に設けられたボールジョイント33の挿通孔に振り子
アーム23を挿通することによってなされている。
ッド13と同様に、上記出力ロッド部材ユニット16の
軸線L3と平行な軸線を有し、出力ロッドユニット1
6、ベベルギヤ21および振り子アーム23に連結され
て該出力ロッドユニット16とヨークユニット18とを
連結している。上記出力ロッドユニット16に対する連
結は、該出力ロッドユニット16の端部に固設されたレ
バー28に連結ロッド24の中間部を分割結合すること
によってなされ、上記ベベルギヤ21に対する連結は、
該ベベルギヤ21が取り付けられる支持部材52の延長
部52aに形成された挿通孔に連結ロッド24の一端を
挿通させることによってなされ、上記振り子アーム23
に対する連結は、連結ロッド24の他端に全方向回転可
能に設けられたボールジョイント33の挿通孔に振り子
アーム23を挿通することによってなされている。
【0020】従って、上記連結ロッド24は、出力ロッ
ドユニット16に対しては固定されているが、上記ベベ
ルギヤ21に対しては該ベベルギヤ21と一体回転する
と共に、上記振り子アーム23に対しては軸線L2方向
に揺動可能である。なお、該振り子アーム23の軸線L
2は、上記揺動軸部材22の回動により軸線L3の直交
方向に対して傾き、この傾いた方向に振り子アーム23
が揺動することになるのであるが、この場合において
も、軸線L2と軸線L4との狭角変化が吸収されるの
で、振り子アーム23から連結ロッド24へ伝達される
力のうち出力ロッドユニット16の軸線L3の直交方向
の成分は上記連結点において吸収され、該直交方向の相
対移動が可能となる。
ドユニット16に対しては固定されているが、上記ベベ
ルギヤ21に対しては該ベベルギヤ21と一体回転する
と共に、上記振り子アーム23に対しては軸線L2方向
に揺動可能である。なお、該振り子アーム23の軸線L
2は、上記揺動軸部材22の回動により軸線L3の直交
方向に対して傾き、この傾いた方向に振り子アーム23
が揺動することになるのであるが、この場合において
も、軸線L2と軸線L4との狭角変化が吸収されるの
で、振り子アーム23から連結ロッド24へ伝達される
力のうち出力ロッドユニット16の軸線L3の直交方向
の成分は上記連結点において吸収され、該直交方向の相
対移動が可能となる。
【0021】以上のように、上記転舵比可変機構11に
おけるヨークユニット18を構成する振り子アーム23
と上記連結ロッド24とが、軸線L3の直交方向に相対
移動可能となるように連結されているので、上記振り子
アーム23が回動したときの該振り子アーム23と連結
ロッド24との連結点の軌跡は、軸線L3を中心とする
所定半径の円筒の外周面上の円軌跡または楕円軌跡とな
ると共に、上記連結ロッド24の軸線L4と出力ロッド
ユニット16の軸線L3とのなす角度を一定にすること
ができ、これにより、出力ロッドユニット16の変位に
左右の偏差が生じることが防止されることになる。
おけるヨークユニット18を構成する振り子アーム23
と上記連結ロッド24とが、軸線L3の直交方向に相対
移動可能となるように連結されているので、上記振り子
アーム23が回動したときの該振り子アーム23と連結
ロッド24との連結点の軌跡は、軸線L3を中心とする
所定半径の円筒の外周面上の円軌跡または楕円軌跡とな
ると共に、上記連結ロッド24の軸線L4と出力ロッド
ユニット16の軸線L3とのなす角度を一定にすること
ができ、これにより、出力ロッドユニット16の変位に
左右の偏差が生じることが防止されることになる。
【0022】また、上記出力ロッドユニット16は、一
端が連結ロッド24にレバー28を介して連結される出
力ロッド36の他端が、軸線L3方向に変位可能に筒状
のロッドガイド35内に嵌合されており、該ガイドロッ
ド35と出力ロッド36との端部がハウジング25に支
持されていると共に、該ガイドロッド35は、変位伝達
部材14の係合端部Aと係合する係合部35aを有する
第1筒部材35bと、該第1筒部材35bに螺合された
第2筒部材35cとを有し、上記出力ロッド36との間
にはコイルバネ37が介装されている。
端が連結ロッド24にレバー28を介して連結される出
力ロッド36の他端が、軸線L3方向に変位可能に筒状
のロッドガイド35内に嵌合されており、該ガイドロッ
ド35と出力ロッド36との端部がハウジング25に支
持されていると共に、該ガイドロッド35は、変位伝達
部材14の係合端部Aと係合する係合部35aを有する
第1筒部材35bと、該第1筒部材35bに螺合された
第2筒部材35cとを有し、上記出力ロッド36との間
にはコイルバネ37が介装されている。
【0023】従って、上記連結ロッド24により出力ロ
ッド36に軸線L3方向の変位が伝達された場合、通常
は、該出力ロッド36からコイルバネ37を介してロッ
ドガイド35に伝達され、このロッドガイド35から係
合部35aに係合された変位伝達部材14の係合端部A
に伝達される。しかしながら、該変位伝達部材14の係
合端部Aの動きが規制され、そのため、上記出力ロッド
36の変位時にコイルバネ37のバネ力以上の負荷がロ
ッドガイド35に作用した場合には、該出力ロッド36
の変位はこのコイルバネ37の収縮によって吸収されて
ロッドガイド35には伝達されることがないように構成
されている。
ッド36に軸線L3方向の変位が伝達された場合、通常
は、該出力ロッド36からコイルバネ37を介してロッ
ドガイド35に伝達され、このロッドガイド35から係
合部35aに係合された変位伝達部材14の係合端部A
に伝達される。しかしながら、該変位伝達部材14の係
合端部Aの動きが規制され、そのため、上記出力ロッド
36の変位時にコイルバネ37のバネ力以上の負荷がロ
ッドガイド35に作用した場合には、該出力ロッド36
の変位はこのコイルバネ37の収縮によって吸収されて
ロッドガイド35には伝達されることがないように構成
されている。
【0024】一方、上記油圧切換バルブ15は、ハウジ
ング25に一体的に取り付けられたバルブボディ41
と、該バルブボディ41内に上記出力ロッドユニット1
6の軸線L3と平行な軸線L5方向に変位可能に収納さ
れたスプール42とで構成されており、該スプール42
は、以下に詳述する変位伝達部材14を介して出力ロッ
ドユニット16および後輪操舵ロッド13により変位さ
れ、このスプール42の変位によりパワーステアリング
機構12への油圧の給排が制御されるようになってい
る。
ング25に一体的に取り付けられたバルブボディ41
と、該バルブボディ41内に上記出力ロッドユニット1
6の軸線L3と平行な軸線L5方向に変位可能に収納さ
れたスプール42とで構成されており、該スプール42
は、以下に詳述する変位伝達部材14を介して出力ロッ
ドユニット16および後輪操舵ロッド13により変位さ
れ、このスプール42の変位によりパワーステアリング
機構12への油圧の給排が制御されるようになってい
る。
【0025】なお、図1,2に示すように、上記後輪操
舵ロッド13の所定位置にはセンタリングバネ45が設
けられており、上記油圧切換バルブ15やパワーステア
リング機構12における油圧が消失した場合や当該後輪
操舵装置1の機械系統に失陥や故障が生じ、それによっ
て上記油圧系統をドレン開放してパワーステアリング機
構12のシリンダにおける油圧を消失させた場合に、こ
のセンタリングバネ45により後輪操舵ロッド13を中
立位置、即ち、左右の後輪がいずれの方向にも操舵され
ず直進状態に維持される位置に位置決めされるようにな
っている。
舵ロッド13の所定位置にはセンタリングバネ45が設
けられており、上記油圧切換バルブ15やパワーステア
リング機構12における油圧が消失した場合や当該後輪
操舵装置1の機械系統に失陥や故障が生じ、それによっ
て上記油圧系統をドレン開放してパワーステアリング機
構12のシリンダにおける油圧を消失させた場合に、こ
のセンタリングバネ45により後輪操舵ロッド13を中
立位置、即ち、左右の後輪がいずれの方向にも操舵され
ず直進状態に維持される位置に位置決めされるようにな
っている。
【0026】また、上記パワーステアリング機構12の
シリンダは、油圧によって後輪操舵ロッド13を車幅方
向に変位させるものであり、図1に示すように、ピスト
ン46が直接、後輪操舵ロッド13に固設され、該ピス
トン46の左右に一対のシリンダ室43,44が形成さ
れいる。
シリンダは、油圧によって後輪操舵ロッド13を車幅方
向に変位させるものであり、図1に示すように、ピスト
ン46が直接、後輪操舵ロッド13に固設され、該ピス
トン46の左右に一対のシリンダ室43,44が形成さ
れいる。
【0027】更に、上記変位伝達部材14は、図1およ
び図5に示すように、出力ロッドユニット16(ロッド
ガイド35)の他に、上記油圧切換バルブ15を構成す
るスプール42と後輪操舵ロッド13とハウジング25
とにそれぞれ係合され、上記出力ロッドユニット16の
変位により上記スプール42を所定方向に変位させる方
向に作動されると共に、該スプール42の変位により生
じる上記後輪操舵ロッド13の変位によって上記スプー
ル42を上記と反対方向に変位させる方向に作動される
ように構成されている。
び図5に示すように、出力ロッドユニット16(ロッド
ガイド35)の他に、上記油圧切換バルブ15を構成す
るスプール42と後輪操舵ロッド13とハウジング25
とにそれぞれ係合され、上記出力ロッドユニット16の
変位により上記スプール42を所定方向に変位させる方
向に作動されると共に、該スプール42の変位により生
じる上記後輪操舵ロッド13の変位によって上記スプー
ル42を上記と反対方向に変位させる方向に作動される
ように構成されている。
【0028】具体的には、上記変位伝達部材14は、第
1レバー14aとこれに直交する第2レバー14bとか
らなる十字形状とされ、上記第1レバー14aの一端の
係合端部Aが出力ロッド部材16のロッドガイド35
に、他端の係合端部Bが後輪操舵ロッド13に係合され
ていると共に、上記第2レバー14bの一端の係合端部
Cが支持サポート38を介してハウジング25に、他端
の係合端部Dが上記スプール42にそれぞれ係合されて
いる。
1レバー14aとこれに直交する第2レバー14bとか
らなる十字形状とされ、上記第1レバー14aの一端の
係合端部Aが出力ロッド部材16のロッドガイド35
に、他端の係合端部Bが後輪操舵ロッド13に係合され
ていると共に、上記第2レバー14bの一端の係合端部
Cが支持サポート38を介してハウジング25に、他端
の係合端部Dが上記スプール42にそれぞれ係合されて
いる。
【0029】なお、上記ハウジング25における変位伝
達部材14の第2レバー14bが挿通される挿通孔56
には、シール部材57が装着されている。また、図2に
示すように、上記支持サポート38のボルト挿通孔38
h、38hは長穴状に形成されており、この長穴38h
の範囲内でスライド調整しながら、支持サポート38を
車体に対して締結固定することができるようになってい
る。
達部材14の第2レバー14bが挿通される挿通孔56
には、シール部材57が装着されている。また、図2に
示すように、上記支持サポート38のボルト挿通孔38
h、38hは長穴状に形成されており、この長穴38h
の範囲内でスライド調整しながら、支持サポート38を
車体に対して締結固定することができるようになってい
る。
【0030】そして、上記変位伝達部材14における第
1レバー14aの係合端部AおよびBは出力ロッドユニ
ット16のガイドロッド35と後輪操舵ロッド13に対
して対して軸線方向に移動不可能に、その他の方向には
移動可能に且つ回転可能に係合され、また、第2レバー
14bの係合端部Dはスプール42に対して軸線方向に
移動不可能に、その他の方向には移動可能に且つ回転可
能に係合されていると共に、該第2レバー14bの係合
端部Cはボールジョイント(図示せず)を介して回転は
可能に且つ移動は不可能に係合されている。
1レバー14aの係合端部AおよびBは出力ロッドユニ
ット16のガイドロッド35と後輪操舵ロッド13に対
して対して軸線方向に移動不可能に、その他の方向には
移動可能に且つ回転可能に係合され、また、第2レバー
14bの係合端部Dはスプール42に対して軸線方向に
移動不可能に、その他の方向には移動可能に且つ回転可
能に係合されていると共に、該第2レバー14bの係合
端部Cはボールジョイント(図示せず)を介して回転は
可能に且つ移動は不可能に係合されている。
【0031】従って、上記スプール42および後輪操舵
ロッド13が共に中立位置にある状態から出力ロッドユ
ニット16が例えば右方向に変位した場合には、上記変
位伝達部材14の第1レバー14aの一方の係合端部A
は出力ロッドユニット16と共に右方向に変位し、該係
合端部Aの変位時に後輪操舵ロッド13にはタイヤ反力
やセンタリングバネ45による反力が作用しているの
で、他方の係合端部Bは軸方向に不動であり、且つ係合
端部Cも支持サポート38に固定されて不動であるた
め、上記変位伝達部材14は係合端部Bと係合端部Cと
を結ぶ直線を中心として傾くことになる。即ち、該変位
伝達部材14はスプール42を所定方向である右方向に
変位させる方向に作動されることになって、第2レバー
14bの係合端部Dによりスプール42を右方向に変位
させることになる。
ロッド13が共に中立位置にある状態から出力ロッドユ
ニット16が例えば右方向に変位した場合には、上記変
位伝達部材14の第1レバー14aの一方の係合端部A
は出力ロッドユニット16と共に右方向に変位し、該係
合端部Aの変位時に後輪操舵ロッド13にはタイヤ反力
やセンタリングバネ45による反力が作用しているの
で、他方の係合端部Bは軸方向に不動であり、且つ係合
端部Cも支持サポート38に固定されて不動であるた
め、上記変位伝達部材14は係合端部Bと係合端部Cと
を結ぶ直線を中心として傾くことになる。即ち、該変位
伝達部材14はスプール42を所定方向である右方向に
変位させる方向に作動されることになって、第2レバー
14bの係合端部Dによりスプール42を右方向に変位
させることになる。
【0032】このようにして、上記スプール42が中立
位置から右方向に変位すると、右油室43の油圧が増大
し、左油室44の油圧が減少し、パワーステアリング機
構12には後輪操舵ロッド13を左方向に変位させる油
圧力が生じることになる。この後輪操舵ロッド13を左
方向に変位させる油圧力は、上記スプール42の右方向
変位の増加に対応して増大してバランス位置となる。
位置から右方向に変位すると、右油室43の油圧が増大
し、左油室44の油圧が減少し、パワーステアリング機
構12には後輪操舵ロッド13を左方向に変位させる油
圧力が生じることになる。この後輪操舵ロッド13を左
方向に変位させる油圧力は、上記スプール42の右方向
変位の増加に対応して増大してバランス位置となる。
【0033】そして、上記スプール42が中立位置から
バランス位置まで所定量右方向に変位されると、それに
よって生じるパワーステアリング機構12の上記油圧力
が後輪操舵ロッド13に作用する外力(センタリングバ
ネ45のバネ力やタイヤ反力)とバランスして釣り合う
ことになる。この状態から、上記スプール42が更に右
方向に変位されると、それに伴って、上記パワーステア
リング機構12に生じる油圧力は、上記後輪操舵ロッド
13に作用する外力より大きくなり、これにより、該後
輪操舵ロッド13は油圧力により左方向のい変位される
ことになる。
バランス位置まで所定量右方向に変位されると、それに
よって生じるパワーステアリング機構12の上記油圧力
が後輪操舵ロッド13に作用する外力(センタリングバ
ネ45のバネ力やタイヤ反力)とバランスして釣り合う
ことになる。この状態から、上記スプール42が更に右
方向に変位されると、それに伴って、上記パワーステア
リング機構12に生じる油圧力は、上記後輪操舵ロッド
13に作用する外力より大きくなり、これにより、該後
輪操舵ロッド13は油圧力により左方向のい変位される
ことになる。
【0034】そして、上記後輪操舵ロッド13が左方向
に変位されると、上記変位伝達部材14の第1レバー1
4aの一方の係合端部Bは、この後輪操舵ロッド13と
共に左方向に変位されることになると共に、そのとき出
力ロッドユニット16にはハンドルの操舵力や前輪のタ
イヤ反力などが作用しているので、他方の係合端部Aは
不動であり、また、係合端部Cも不動であるために、該
変位伝達部材14は係合端部Aと係合端部Cとを結ぶ直
線を中心として傾き、バランス位置に戻ることにより後
輪操舵ロッド13の変位が停止する。
に変位されると、上記変位伝達部材14の第1レバー1
4aの一方の係合端部Bは、この後輪操舵ロッド13と
共に左方向に変位されることになると共に、そのとき出
力ロッドユニット16にはハンドルの操舵力や前輪のタ
イヤ反力などが作用しているので、他方の係合端部Aは
不動であり、また、係合端部Cも不動であるために、該
変位伝達部材14は係合端部Aと係合端部Cとを結ぶ直
線を中心として傾き、バランス位置に戻ることにより後
輪操舵ロッド13の変位が停止する。
【0035】更に、上記の状態から、上記出力ロッドユ
ニット16が右方向に変位してスプール42が右方向に
変位すると、上記と同様に後輪操舵ロッド13が左方向
に変位し、スプール42がバランス位置に戻ったところ
で停止し、この作動を繰り返すことにより出力ロッドユ
ニット16の変位量に対応した量だけ後輪操舵ロッド1
3が変位し、その変位量に応じて左右の後輪が操舵され
るようになっている。
ニット16が右方向に変位してスプール42が右方向に
変位すると、上記と同様に後輪操舵ロッド13が左方向
に変位し、スプール42がバランス位置に戻ったところ
で停止し、この作動を繰り返すことにより出力ロッドユ
ニット16の変位量に対応した量だけ後輪操舵ロッド1
3が変位し、その変位量に応じて左右の後輪が操舵され
るようになっている。
【0036】なお、上記出力ロッドユニット16は左方
向に変位した場合には、上記変位伝達部材14、スプー
ル42および後輪操舵ロッド13の動きが上記の場合と
逆となるだけであり、作動原理は同様であるので説明は
省略する。また、上記スプール42の作動は、前述した
先行技術(特開平1−273772号公報)のものと基
本的に同一である。
向に変位した場合には、上記変位伝達部材14、スプー
ル42および後輪操舵ロッド13の動きが上記の場合と
逆となるだけであり、作動原理は同様であるので説明は
省略する。また、上記スプール42の作動は、前述した
先行技術(特開平1−273772号公報)のものと基
本的に同一である。
【0037】また、上記転舵比可変機構11による転舵
比の制御は種々の要因に基づいて行うことが可能であ
り、また、その制御パターンも種々のものが考えられ、
本実施例においては、例えば車速に基づいて低速走行領
域では後輪をハンドル操舵および前輪に対して逆位相に
転舵させて旋回性の向上を図り、高速走行領域では後輪
をハンドル操舵および前輪に対して同位相に転舵させて
走行安定性の向上を図るように制御されるようになって
いる。
比の制御は種々の要因に基づいて行うことが可能であ
り、また、その制御パターンも種々のものが考えられ、
本実施例においては、例えば車速に基づいて低速走行領
域では後輪をハンドル操舵および前輪に対して逆位相に
転舵させて旋回性の向上を図り、高速走行領域では後輪
をハンドル操舵および前輪に対して同位相に転舵させて
走行安定性の向上を図るように制御されるようになって
いる。
【0038】なお、図3ないし図5に示すように、上記
ハウジング25の一側部がカバー53により覆われるよ
うになっている。
ハウジング25の一側部がカバー53により覆われるよ
うになっている。
【0039】次に、図7ないし図9に基づいて、上記の
ような構成とされた後輪操舵装置1における出力ロッド
ユニット16とヨークユニット18とを連結する方法に
ついて説明すると、上記ヨークユニット18については
該ヨークユニット18を中立状態に保持するヨークユニ
ット保持具60を用いてハウジング25に取り付けられ
ると共に、上記出力ロッドユニット16については出力
ロッドユニット保持具70を用いてハウジング25に取
り付けられる。
ような構成とされた後輪操舵装置1における出力ロッド
ユニット16とヨークユニット18とを連結する方法に
ついて説明すると、上記ヨークユニット18については
該ヨークユニット18を中立状態に保持するヨークユニ
ット保持具60を用いてハウジング25に取り付けられ
ると共に、上記出力ロッドユニット16については出力
ロッドユニット保持具70を用いてハウジング25に取
り付けられる。
【0040】上記ヨークユニット保持具60は、カバー
53を取り付ける取付孔25a,25aに係合する位置
決めピン61a,61aが固設されてハウジング25に
対して係合固定さる保持具本体61と、この本体61に
固設され且つヨークユニット18の揺動ギヤ31の両側
部に係合して該揺動ギヤ31とこれに一体の揺動軸部材
22および振り子アーム23を、図7に示す中立位置に
保持する保持部材62とでなる。
53を取り付ける取付孔25a,25aに係合する位置
決めピン61a,61aが固設されてハウジング25に
対して係合固定さる保持具本体61と、この本体61に
固設され且つヨークユニット18の揺動ギヤ31の両側
部に係合して該揺動ギヤ31とこれに一体の揺動軸部材
22および振り子アーム23を、図7に示す中立位置に
保持する保持部材62とでなる。
【0041】一方、上記出力ロッドユニット保持具70
は、カバー53を取り付ける取付孔25a,25aに係
合する位置決めピン71a,71aが固設されてハウジ
ング25に対して係合固定さる保持具本体71と、この
本体に固設されたブラケット72と、このブラケット7
2に支軸73を介してその軸方向に摺動可能とされ、且
つ出力ロッドユニット16をハウジング25に取り付け
るための一対のサポート部16a,16bの一方を押圧
する押圧部材74と、この押圧部材74とブラケット7
2との間に設けられて該押圧部材74を一方のサポート
部16aに押し付けるコイルバネ75とからなる。
は、カバー53を取り付ける取付孔25a,25aに係
合する位置決めピン71a,71aが固設されてハウジ
ング25に対して係合固定さる保持具本体71と、この
本体に固設されたブラケット72と、このブラケット7
2に支軸73を介してその軸方向に摺動可能とされ、且
つ出力ロッドユニット16をハウジング25に取り付け
るための一対のサポート部16a,16bの一方を押圧
する押圧部材74と、この押圧部材74とブラケット7
2との間に設けられて該押圧部材74を一方のサポート
部16aに押し付けるコイルバネ75とからなる。
【0042】そして、上記ヨークユニット18と出力ロ
ッドユニット16との連結時においては、上記ヨークユ
ニット保持具60の本体61をハウジング25に係合さ
せ、この状態で保持部材62により揺動ギヤ31を保持
してヨークユニット18の全体を中立状態に位置決めす
ると共に、上記出力ロッドユニット保持部70の本体7
1をハウジング25係合させ、この状態で押圧部材74
によりハウジング25に仮止めされた出力ロッドユニッ
ト16の一方のサポート部16aを押圧する。そして、
この状態で、上記ヨークユニット18の振り子アーム2
3と出力ロッドユニット16を連結部材24により連結
したのしち、出力ロッドユニット16の各サポート部1
6a,16bをハウジング25に固定する。
ッドユニット16との連結時においては、上記ヨークユ
ニット保持具60の本体61をハウジング25に係合さ
せ、この状態で保持部材62により揺動ギヤ31を保持
してヨークユニット18の全体を中立状態に位置決めす
ると共に、上記出力ロッドユニット保持部70の本体7
1をハウジング25係合させ、この状態で押圧部材74
によりハウジング25に仮止めされた出力ロッドユニッ
ト16の一方のサポート部16aを押圧する。そして、
この状態で、上記ヨークユニット18の振り子アーム2
3と出力ロッドユニット16を連結部材24により連結
したのしち、出力ロッドユニット16の各サポート部1
6a,16bをハウジング25に固定する。
【0043】これにより、上記ヨークユニット保持具6
0により中立状態に位置決めされたヨークユニット18
に対して出力ロッドユニット16が連結されて該出力ロ
ッドユニット16がハウジング25に固定されることに
なるので、上記ヨークユニット18と出力ロッドユニッ
ト16との位置ずれが防止されて、その両者が適正に連
結されることになり、これにより、左右の後輪が左右差
なく操舵されることなって、制御性が向上することな
る。
0により中立状態に位置決めされたヨークユニット18
に対して出力ロッドユニット16が連結されて該出力ロ
ッドユニット16がハウジング25に固定されることに
なるので、上記ヨークユニット18と出力ロッドユニッ
ト16との位置ずれが防止されて、その両者が適正に連
結されることになり、これにより、左右の後輪が左右差
なく操舵されることなって、制御性が向上することな
る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ヨーク
ユニット保持具により中立状態に位置決めされたヨーク
ユニットに対して出力ロッド部材が連結されて該出力ロ
ッドユニットがハウジングに固定されることになるの
で、上記ヨークユニットと出力ロッドユニットとの位置
ずれを防止して、その両者を適正に連結することが可能
となり、これにより、左右の後輪が左右差なく操舵され
ることなって、制御性を向上させることができる。
ユニット保持具により中立状態に位置決めされたヨーク
ユニットに対して出力ロッド部材が連結されて該出力ロ
ッドユニットがハウジングに固定されることになるの
で、上記ヨークユニットと出力ロッドユニットとの位置
ずれを防止して、その両者を適正に連結することが可能
となり、これにより、左右の後輪が左右差なく操舵され
ることなって、制御性を向上させることができる。
【図1】 本発明に係る組立方法により組み立てられる
車両の後輪操舵装置の全体概略構成図。
車両の後輪操舵装置の全体概略構成図。
【図2】 後輪操舵装置を構成する転舵比可変機構の断
面図。
面図。
【図3】 図2におけるa−a線に沿ってみた要部拡大
断面図。
断面図。
【図4】 図2におけるb−b線に沿ってみた要部拡大
断面図。
断面図。
【図5】 図2におけるc−c線に沿ってみた要部拡大
断面図。
断面図。
【図6】 図2におけるd−d線に沿ってみた要部拡大
断面図。
断面図。
【図7】 ヨークユニットと出力ロッドユニットとの組
立状態を説明する説明図。
立状態を説明する説明図。
【図8】 図7におけるe−e線に沿ってみた要部断面
図。
図。
【図9】 図7におけるf−f線に沿ってみた要部断面
図。
図。
1 後輪操舵装置 13 後輪操舵ロッド 14 変位伝達部材 14a 第1レバー 14b 第2レバー 16 出力ロッドユニット 18 ヨークユニット 25 ハウジング 25a 取付孔 26 入力シャフト 60 ヨークユニット保持具 61 保持具本体 62 保持部材
Claims (1)
- 【請求項1】 左右の後輪を操舵する後輪操舵ロッドを
変位させる変位手段が、前輪の舵角量を入力する入力シ
ャフトと、該入力シャフトからの入力を受けて軸方向に
ストロークする出力ロッドユニットと、該出力ロッドユ
ニットに連結されると共にハウジングに揺動可能に支承
され、且つその揺動角度に応じて上記入力シャフトの回
転による出力ロッドユニットのストローク量を制御する
ヨークユニットとを備え、上記出力ロッドユニットと後
輪操舵ロッドとハウジングの所定位置とに連結された変
位伝達手段により該出力ロッドユニットのストローク量
を後輪操舵ロッドに伝達して左右の後輪を操舵する車両
の後輪操舵装置の組立方法であって、上記ハウジングに
係合して上記ヨークユニットを中立状態に保持するヨー
クユニット保持具により該ヨークユニットを固定すると
共に、上記出力ロッドユニットをハウジングに対して仮
止めした状態で該出力ロッドユニットと上記ヨークユニ
ットとを連結したのち、該出力ロッドユニットをハウジ
ングに対して固定することを特徴とする車両の後輪操舵
装置の組立方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9707293A JPH06286636A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 車両の後輪操舵装置の組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9707293A JPH06286636A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 車両の後輪操舵装置の組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06286636A true JPH06286636A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14182442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9707293A Pending JPH06286636A (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 車両の後輪操舵装置の組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06286636A (ja) |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP9707293A patent/JPH06286636A/ja active Pending
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