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JPH0628332B2 - 受信機 - Google Patents

受信機

Info

Publication number
JPH0628332B2
JPH0628332B2 JP59114794A JP11479484A JPH0628332B2 JP H0628332 B2 JPH0628332 B2 JP H0628332B2 JP 59114794 A JP59114794 A JP 59114794A JP 11479484 A JP11479484 A JP 11479484A JP H0628332 B2 JPH0628332 B2 JP H0628332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic resonance
magnetic
circuit
thin film
resonance element
Prior art date
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Application number
JP59114794A
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English (en)
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JPS60257614A (ja
Inventor
義和 村上
誠吾 伊藤
敏郎 山田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP59114794A priority Critical patent/JPH0628332B2/ja
Priority to US06/740,899 priority patent/US4704739A/en
Priority to CA000483025A priority patent/CA1271812A/en
Priority to DE8585106913T priority patent/DE3586805T2/de
Priority to EP85106913A priority patent/EP0164685B1/en
Priority to KR1019850003928A priority patent/KR940000431B1/ko
Publication of JPS60257614A publication Critical patent/JPS60257614A/ja
Publication of JPH0628332B2 publication Critical patent/JPH0628332B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic elements; Electromechanical resonators
    • H03H9/22Constructional features of resonators consisting of magnetostrictive material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/20Frequency-selective devices, e.g. filters
    • H01P1/215Frequency-selective devices, e.g. filters using ferromagnetic material
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03JTUNING RESONANT CIRCUITS; SELECTING RESONANT CIRCUITS
    • H03J3/00Continuous tuning
    • H03J3/02Details
    • H03J3/16Tuning without displacement of reactive element, e.g. by varying permeability

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ラジオ受信機,テレビジョン受信機等に適用
して好適な受信機に係わる。
背景技術とその問題点 強磁性共鳴素子、例えばYIG(本明細書でいうYIG
とはイットリウム・鉄・ガーネットを指称するが、これ
に各種添加物を有するものも含んで指称する。)素子
は、マイクロ波帯で、共振特性のQが高いこと、共振周
波数がYIG体積によらないことから小型に構成できる
こと、素子に印加するバイアス磁界を変えることによっ
てその共振周波数を広帯域で直線的に変えることができ
ることなどの特徴を有する。そこで近時、マイクロ波の
ような高周波信号の受信機において、YIG単結晶球,
或いはYIG単結晶板による磁気共鳴素子を共振素子と
して用いた同調回路すなわち受信機が注目され、例えば
特開昭50−137609号公報,特開昭50−78201 号公報,特
開昭49−60402 号公報,特開昭50−71215 号公報等にそ
の提案がある。
しかしながら、このようにYIG素子によるフィルタ回
路と局部発振器とを用いて受信回路を構成する場合、両
者の共振特性が一致する必要があるが、上述したYIG
単結晶球,或いはYIG単結晶板を用いる場合、この形
状,寸法を均一高精度に作製することが困難で、その特
性にばらつきが生じ易いために、両者の共振特性の不一
致に基くトラッキングエラーが問題となる。そこで、こ
れを補正するために前記特開昭50−137609号公報に開示
されるような特別な回路構成を必要とし、全体の回路構
成を煩雑化している。
発明の目的 本発明は、磁気共鳴素子を用いて受信機すなわちチュー
ナーを構成するものであるが、その特性の一致をはかる
ことによって、複雑な回路構成を採ることなく、トラッ
キングエラーの発生を効果的に回避するものである。
発明の概要 本発明においては、フィルタ回路及び局部発振回路に用
いられる磁気共鳴素子と、この磁気共鳴素子に可変直流
磁場を与える手段とを有する受信機において、各磁気共
鳴素子を夫々特に薄膜形成技術により成膜した強磁性薄
膜素子によって構成する。
実施例 第1図を参照して本発明による受信機の一例を説明す
る。この例はスーパーヘテロダイン方式によるものであ
り、(1)はアンテナ、(2)は磁気共鳴素子、例えばYIG
素子による高周波フィルタ回路、(3)は高周波増幅回
路、(4)は混合回路、(5)は磁気共鳴素子例えばYIG素
子を共振器として用いた局部発振回路、(6)及び(7)は夫
々フィルタ回路(2)及び局部発振回路(5)の各YIG素子
に可変的に磁界を印加する磁界印加手段で、両手段(6)
及び(7)は連動して調整されるようになされ、手段(6)の
調整によってフィルタ回路(2)のYIG素子の共振周波
数の調整がなされて、このフィルタ回路(2)の通過帯域
中心周波数の選定、すなわち同調周波数の選定すなわ
ち、チューニングがなされる。すなわち、この場合、ア
ンテナ(1)よりの受信信号は、YIGフィルタ回路(2)に
導入され、このフィルタ回路(2)を通過した周波数f
の通過周波数信号は、高周波増幅器(3)によって増幅さ
れて混合回路(4)に導入され局部発振回路(5)よりの周波
数fの局部発振信号と混合され、混合回路(4)よりf
−fの中間周波数信号がとり出されるようになされ
ている。
本発明においては、特にこれらYIGフィルタ回路(2)
と、局部発振回路(5)のYIG共振器に特別の構成を採
るものである。
すなわち、本発明においては、これらの磁気共鳴素子
を、例えば共通の常磁性基板、例えばGGG(ガドリニ
ウム・ガリウム・ガーネット)基板上に、特に薄膜形成
技術、例えばスパッタリング,或いは化学気相成長法
(CVD法),液相成長法(LPE法)等によって、フ
ェリ磁性薄膜の例えばYIG薄膜を形成する。そして、
このYIG薄膜を、例えばフォトリソグラフィー技術に
よってパターン化することによって例えば共通のGGG
基板上に例えば両YIG薄膜磁気共鳴素子を同時に形成
するものである。この場合、これらYIGフィルタ回路
(2)と、局部発振回路(5)のYIG共振器を構成する各Y
IG薄膜素子は互いに同一形状の例えば円形,正方形,
長方形となし、各共振周波数の差、すなわちオフセット
周波数は、各YIG薄膜素子のアスペクト比(aspect ra
tio)、すなわち例えば円形の場合は、膜厚と直径との比
を選定することによって設定し得る。この場合、両YI
G薄膜素子は、上述したように同一膜によって形成する
場合は、その膜厚が同一であるので、これらは、例えば
円形とする場合にはその直径を互いに異ならしめること
によって両者のオフセット周波数を設定する。例えばY
IGの飽和磁化4πMs=1780ガウスのとき、その膜厚
t=20μmで夫々の直径を4mm,2mmに選定して夫々の
アスペクト比σを0.005,0.01とすると、オフセット周
波数は56MHz となし得る。この場合、両素子は、同一磁
界中に配置する。すなわち、例えば第1図における両磁
界発生手段(6)及び(7)を共通に構成することができる。
或いは、両回路の素子を、例えば同一の形状及び寸法に
選定して両素子のアスペクト比を同一に選定し、常時一
方の素子に他方の素子と一定量の異なる磁界を印加して
所要のオフセット周波数を設定することもできる。
尚、上述した例では、両YIG薄膜による共鳴素子を同
一薄膜素子によって得るようにした場合であるが、上述
したように基板上に、CVD,LPE,スパッター等の
薄膜形成技術によってYIG薄膜を形成する場合、その
厚さは均一,高精度に得ることができるので、両YIG
薄膜共鳴素子を互いに別の基板上に同一工程で、或いは
異なる工程で形成する場合においても、YIG球,或い
はYIG単結晶板のように、YIG単結晶体よりの切り
出し,研磨等の機械加工によって得るYIG磁気共鳴素
子に比しては、格段に共振周波数を正確にばらつきなく
設定することができる。
このように、フィルタ回路(2)と、局部発振器(5)とを独
立して構成する場合の例を説明する。第2図はフィルタ
回路(2)の具体的構造の一例の平面図で、第3図はその
断面図を示す。この例においては、アルミナ等の誘電体
基板(21)の第1主面に接地導体(22)が被着形成され
ると共に、他方の第2の主面に、互に平行な第1及び第
2のマイクロストリップライン、すなわち入力及び出力
伝送線路(23)及び(24)が被着形成され、両ストリッ
プライン(23)及び(24)の夫々の端部が接地導体(2
2)に夫々第1及び第2の接続導体(25)及び(26)に
よって接続される。そして基板(21)の第2の主面上
に、この主面上の第1及び第2のマイクロストリップラ
イン(23)及び(24)と夫々電磁的に結合して第1及び
第2のYIG薄膜磁気共鳴素子(27)及び(28)が配置
される。これら第1及び第2の磁気共鳴素子(27)及び
(28)は例えばGGG基板(29)の1主面に前述した薄
膜形成技術によってYIG薄膜を形成し、これを例えば
選択的エッチング技術すなわちフォトリソグラフィーに
よって例えば円形にパターン化して構成する。また基板
(21)上の第1及び第2の磁気共鳴素子(27)及び(2
8)間にこれらを電磁的に結合する第3のマイクロスト
リップライン、すなわち結合用伝送線路(30)が基板
(21)の他の面に被着形成され、その両端が連結導体
(31)及び(32)によって接地導体(22)に接続され
る。そして、両素子(27)及び(28)間の距離は、通過
帯域外の阻止域の挿入損失の増大を急峻にするために通
過帯域の中心周波数の波長をλとするとλ/4の距離に
選ばれる。
一方、局部発振回路(5)は、例えば第4図にその具体的
構造の一例の平面図を示し、第5図にそのA−A線上の
断面図を示すように、同様に例えばアルミナ等の誘電体
基板(51)の第1主面に接地導体(52)が被着形成され
ると共に、他方の第2の主面上にマイクロストリップラ
イン(53)が被着形成され、その一端が接続導体(54)
によって接地導体(52)に接続される。そして、これに
YIG薄膜磁気共鳴素子(55)が、電磁的に結合され
る。この素子(55)は、例えばGGG基板(56)の1主
面に、前述したように、薄膜形成技術によってYIG薄
膜を形成し、これをフォトリソグラフィーによって例え
ば円形にパターン化して構成する。図において、(57)
は、高周波用バイポーラトランジスタで、(58)はイン
ピーダンス変換器を示し、(59)はその直流ブロックM
OSキャパシタを示す。この例では、トランジスタ(5
7)のベースBが接地導体(52)に接続された接地パッ
ド(60)にワイヤ(61)によって接続され、エミッタE
を素子(55)側に、コレクタCをインピーダンス変換器
側に接続したいわゆるコモンベースの直列帰還型発振器
を構成した場合である。
次に、この磁気共鳴素子を共振器として用いた発振回路
の発振原理及び発振条件等について説明する。今、共振
器、すなわちYIG磁気共鳴素子(55)を、出力回路で
ない帰還回路に挿入した発振回路について説明する。第
6図−a及び第6図−bは、この発振回路のブロック図
で、(62)はYIG共振回路、(63)は負性抵抗回路、
(64)はインピーダンス整合回路、(65)は負荷であ
る。但し、第6図−bにおいて(66)は、インピーダン
ス整合回路も含めた負荷インピーダンスである。
第6図において、端子AからみたYIG共振回路側、す
なわちYIG帰還回路側と、能動素子側、すなわち負性
抵抗回路側の各反射係数Γ及びΓは、端子Aからみ
た夫々のインピーダンスZ及びZを用いて次式で表
わされる。
但し、Zは回路の特性インピーダンス(50Ω)であ
る。
そして、定常発振の条件は、Γ及びΓを用いて次式
で表わされる。
ΓΓ=1 ‥‥(3) Γ及びΓは、共に複素数であるから、(3)式は振幅
及び位相に別けて次のようになる。
すなわち、 |Γ||Γ|=1 ‥‥(4) θ+θ=0 ‥‥(5) 受動素子回路であるYIG帰還回路は、YIG共振器の
損失分の正の実抵抗を持つから、(1)式より|Γ|<
1となる。したがって、(4)式の発振条件が成立するに
は、|Γ|>1となる必要があり、(2)式よりZnは
負の実抵抗を持つ必要があることがわかる。
第6図における負性抵抗回路は負性抵抗素子である2端
子能動素子であってもよいし、または3端子能動素子及
び帰還素子からなる回路であってもよいが、第4図及び
第5図で説明した例では3端子能動素子の高周波用バイ
ポーラトランジスタを用いた場合であり、第7図に示す
ようにコモンベースの直列帰還型発振回路構成をとった
場合である。Xはリアクティブ回路である。
上述の発振回路についての説明は、定常発振の条件につ
いての説明であるが、発振が立ち上るためには、次式の
条件が成立つ必要がある。
|Γ||ΓN S|>1 ‥‥(6) すなわち、 但し、ΓN Sは小信号でのΓの値である。発振が立ち上
り能動素子が大振幅動作するようになると、負性抵抗の
絶対値が小さくなり、1/|Γ|は徐々に大きくな
り、(2)式が成立すると発振が定常状態となる。
以上のことに基いてYIG発振回路の動作原理を第8図
のスミスチャートを用いて説明する。
1/Γは、小信号では、スミスチャートの比較的内側
のCの状態にあるが、能動素子が大振幅動作するにした
がってDの状態を経過して矢印の方向に移動する。
一方、前述した第4図及び第5図に示した構成によるY
IG発振回路ではYIG素子(55)が、共振しないとき
は、単なる先端短絡ストリップラインとなるから、Γ
は、第8図中Aに示す軌跡を示す。この第8図から明ら
かなように、前記(5)式に示した発振の位相条件は、い
かなる振幅のΓについても満されないから、発振は起
らない。
次にYIG素子(55)に、直流磁界を印加してfとf
の間の周波数fで共鳴するようにすると、Γは、
の近くの周波数で第8図中Bのような軌跡を示す。
このとき、fの近傍の周波数において、発振が立ち上
るための前記(7)式の振幅条件と、前記(5)式の位相条件
が同時に成立する。そして、発振が立ち上り、1/Γ
がCからDに移動すると、周波数fで前記(4)式及び
(5)式が同時に成立つため、発振周波数fで定常発振
することになる。
このような原理で直流印加磁界を変化させてYIG素子
の共鳴周波数をfからfの間で変えてやると、発振
回路は、共鳴周波数と近傍の周波数に同調して発振する
ことになる。
尚、第2図及び第3図と,第4図及び第5図とにおいて
説明した例では、フィルタ回路(2)と局部発振回路(5)と
を夫々別の基板(21)及び(51)上に形成した場合であ
るが、本発明による受信機を単一基板上に全体として一
体に構成することもできる。この場合の一例を第9図及
び第10図に示す。第9図はその平面図で、第10図はその
A−A線上の断面図で、第9図及び第10図において、第
1図〜第5図の各部と対応する部分には同一符号を付し
て重複説明を省略するが、この場合、前述の基板(21)
及び(51)に代えて共通の例えばアルミナより成る基板
(91)を用い、その1主面上にフィルタ回路(2),増幅
回路(3),混合回路(4),局部発振回路(5)を構成し、他
方の主面に前述した接地導体(22)及び(52)に代えて
共通の接地導体(92)を被着する。また、この場合、前
述のGGG基板(29)及び(56)に代えて共通のGGG
基板(93)を設け、これに各YIG薄膜素子(27)(2
8)及び(55)を形成する。(94)は、基板(91)に形
成した切り欠きで、ここにおいて、各々マイクロストリ
ップライン(23)(24)及び(53)の端部を接続導体
(25)(32)及び(54)によって接地導体(92)に接続
する。
また、GGG基板の各YIG薄膜素子の形成部には、そ
の形状,大きさに対応する凹部を設けて、これら凹部内
に各YIG薄膜素子を配置することもできる。
また、フィルタ(2)及び局部発振回路(5)の各YIG薄膜
磁気共鳴素子(27)(28)及び(55)への磁界印加は、
前述したように夫々の磁界印加手段(6)及び(7)によって
行うようにすることもできるが、これら手段(6)及び(7)
を共通に構成することもできる。例えば、第11図に示す
ようにパーマロイ等の磁性体よりなるヨーク(81)を設
け、その磁気ギャップ(82)内に、例えば第9図及び第
10図で説明した受信回路が組込まれた基板(91)を配置
する。ヨーク(81)の例えば磁気ギャップ(82)を構成
する相対向する磁極(83)及び(84)の少くとも一方に
コイル(85)を巻装して、前述した磁界印加手段(6)及
び(7)を共通に構成する。このようにしてフィルタ回路
(2)及び局部発振回路(5)の各YIG薄膜素子(27)(2
8)及び(55)に共通の磁界を与えることができる。こ
の構成は、前述したようにオフセット周波数を、YIG
素子(27)(28)と(55)とのアスペクト比を変えるこ
とによって得る場合に適用し得るが、オフセット周波数
を得るために、YIG素子(27)(28)と、(55)とに
対する印加磁界を異ならしめる構成を採る場合において
は、例えば第12図及び第13図に示すように、磁極(83)
及び(84)の少くとも何れか一方に局部的に永久磁石
(86)を配置するとか、補助コイル(87)を配置して、
これら磁石(86)或いはコイル(87)よりの磁界を、コ
イル(85)よりの磁界と順方向,或いは逆方向に重畳さ
せることによって、磁気ギャップ(82)内において、磁
石(86)或いはコイル(87)の配置部と他部とで磁界の
強さが所定量異なるようにして、これら互に磁界が異な
る部分に前述したフィルタ回路のYIG素子(27)(2
8)と局部発振回路のYIG素子(55)とが配置される
ようにする。
尚、例えばアマチュア無線等に用いられる受信機におけ
るように、オフセット周波数を変化させて混合器(4)よ
りとり出す中間周波数を変更させることが望まれる場合
においては、例えば前述した補助コイル(87)への通電
電流を調整し得るようにして、フィルタ回路と局部発振
回路の各YIG素子への印加磁界の差の調整を行う。
上述したように、本発明においては、フィルタ回路(2)
及び局部発振回路(4)の共振器として磁気共鳴素子等に
薄膜形成技術によって形成した薄膜素子によって構成す
るものであるが、この場合、スプリアス(静磁モード)
の抑制が望まれる。すなわち、単結晶球による磁気共鳴
素子(YIG単結晶球)においては、静磁モードが励磁
されにくく、一様歳差モードによる唯一の共振モードが
得られるという利点があるがYIG薄膜では、たとえ高
周波磁界の一様性の良い場所に置かれても、内部直流磁
界が一様でないために、静磁モードが多数励振されてし
まうという問題点がある。円盤状フェリ磁性体試料の試
料面に垂直に直流磁界を印加したときの静磁モードにつ
いては文献(Journal of Applied Physics,Vol.48,July
1977,PP.3001〜3007)で解析されており、各モードは
(n,N)mで表される。ただし、(n,N)mモードは
円周方向にn個の節を持ち、直径方向にN個の節をも
ち、厚さ方向に(m−1)個の節をもつモードである。
試料にわたって高周波磁界の一様性が良い場合には、
(1,N)1系列が主要な静磁モードとなる。第14図
は、9GHz の空洞共振器中で測定された円形YIG薄膜
試料のフェリ磁性共鳴の測定結果で、(1,N)1系列
の静磁モードが多数励振されている様子が示されてい
る。この試料を用いて上述したフィルタなどのマイクロ
波素子を構成する場合には、主共鳴モードである(1,
1)1モードを利用することになり、このとき他の静磁
モードはすべてスプリアス・レスポンスとなり、これに
よって希望周波数以外の周波数信号を通過させるとか、
S/N低下を招来するおそれが生じる。また局部発振回
路(5)においては、所望の周波数以外でも発振すると混
合回路(4)からの中間周波数にずれが生じるおそれがあ
る。そこで、各フェリ磁性薄膜(YIG薄膜)磁気共鳴
素子において、主共鳴モードを損うことなく、スプリア
ス・レスポンスとなる静磁モードの励振を抑制する手段
が講じられることが望まれる。次に、これについて説明
する。
第15図は厚さt、直径D(半径R)のYIG円形薄膜の
面に垂直な方向に直流磁界を印加したときの内部直流磁
界Hiの様子を示したものである。ただし、ここではア
スペクト比t/Dが十分に小さい場合を考えるもので試
料の厚さ方向での磁界分布は無視する。反磁界は円板の
内側で大きく周辺になるほど急に小さくなるため、内部
直流磁界は中央付近で小さく外周付近で急に大きくなっ
ている。ところで上記文献の解析結果によれば、Hi=
ω/γとなる位置でのr/Rの値をξとすれば、静磁モ
ードは0≦r/R≦ξの領域に存在する。ただしωは静
磁モードの共鳴角周波数であり、γは磁気回転比であ
る。磁界を固定したときにはモードナンバーNが大きく
なるにつれて共鳴周波数は高くなり、第16図Aに示した
ように静磁モードの領域はだんだん外側まで広がること
になる。第16図Bは、(1,N)1モードの低次の3個
のモードについて高周波磁化の試料内分布を示したもの
で、絶対値は高周波磁化の大きさを、符号は高周波磁化
の位相関係を示している。第16図から理解されるように
静磁モードの間で高周波磁化成分は異なった態様となっ
ており、これを利用すれば、主共振モードにほとんど影
響を与えることなく、スプリアス・レスポンスとなる静
磁モードの励振を抑圧することが可能となる。
具体的には、第17図に示すように、前述したGGG基板
(29)(56)、或いは(93)上に例えば円形状に形成し
たYIG薄膜素子(27)(28)(55)に環状の溝(70)
を、例えば選択的エッチングによって形成して、環状の
肉薄部を形成する。この場合、各YIG薄膜素子は厚さ
が十分小さくされているものとし、この場合の静磁モー
ドは(1,N)1モードである。
溝(70)は(1,1)1モードの高周波磁化がゼロにな
る位置に同心円状に形成する。溝(2a)は全体が連続し
ていても、不連続であってもよい。また、溝(70)で囲
まれる領域を、第18図に示すように外側領域に比して薄
くなるようにしてもよい。この場合、溝(70)に近接す
る内側領域で反磁界が持ち上げられ、この範囲まで反磁
界がほぼ一様になる。換言すれば、第16図Aに一点鎖線
で示すように内部直流磁界が径方向の広範囲にわたって
ほぼ一様になる。したがって、主共鳴モード以外の静磁
モードの励振を一層抑圧することが可能となる。
このような磁気共鳴素子では、溝(70)によって磁化が
拘束(pin )される。この場合、(1,1)1モードに
対しては高周波磁化がゼロになる位置に溝(70)がある
ため、(1,1)1モードの励振は影響を受けない。他
方、他の静磁モードに対しては溝(70)の位置が本来高
周波磁化がゼロでない位置にあるため、部分的に磁化が
高速されることとなり、この結果、これらのモードの励
振が弱められることとなる。したがって、主共鳴モード
を損うことなくスプリアス・レスポンスを抑圧すること
ができる。
尚、YIG薄膜における高周波磁化の分布(第16図B参
照)は試料の飽和磁化の大きさに全く依存せず、しかも
アスペクト比にも大きく依存しないのでフェリ磁性層
(2)の飽和磁化や膜厚が異っても、溝(2a)の位置をそ
れに応じて変える必要はない。
因みに、YIG薄膜から作製した膜厚20μm、半径1mm
のYIG薄膜素子に、半径0.8mm の位置に深さ2μmの
溝(70)を形成し、これについてマイクロストリップラ
インを用いてフェリ磁性共鳴の測定を行ったところ、そ
の挿入損失の測定結果は第19図に示す結果が得られた。
また、無負荷Q値は775 であった。
なお、円形状のYIG薄膜共鳴素子ではr/R=0.8 の
位置で(1,1)1モードの高周波磁化がゼロになっ
た。
これに比し、同一のYIG薄膜から作製した膜厚20μ
m、半径1mmのYIG薄膜素子(溝なし)についてマイ
クロストリップラインを用いてフェリ磁性共鳴の測定を
行った。このときの挿入損失を測定結果は第20図に示す
ようになった。また、無負荷Q値は660 であった。これ
らの比較から理解されるように、この発明では(1,
1)1モード以外の静磁モードの励振を抑えられ、スプ
リアス・レスポンスを抑圧することができることがわか
る。また主共鳴モードを損うことがないので無負荷Q値
を損うこともない。
また、同様にYIG薄膜すなわちフェリ磁性薄膜による
磁気共鳴素子におけるスプリアス・レスポンスとなる静
磁モードの励振を十分に抑えることのできる他の構成と
しては、フェリ磁性薄膜の内側領域を外側領域に比して
薄くすることが考えられる。これについて説明するに、
今、厚さt、直径D(半径R)のYIG円形薄膜に、そ
の膜面に対して垂直な方向に直流磁界Hoを印加したと
きの内部直流磁界Hiは、Hi=Ho−Hd(r/R)
−Haとなる。ここでHdは反磁界、Haは異方性磁界
である。ただし、ここではアスペクト比t/Dが十分に
小さい場合を考えるもので試料の厚さ方向での磁界分布
は無視する。第2図は、膜厚20μm、半径1mmのYIG
円板の反磁界Hdを計算により求めたものである。反磁
界は円板の内側で大きく周辺になるほど急に小さくなる
ため、内部直流磁界は中央付近で小さく外周付近で急に
大きくなっている。他方、第22図は同じYIG薄膜の内
側半径0.8mm 以内の膜厚を1μm薄くした場合の反磁界
分布を計算により求めたものである。これをみると、内
側の膜厚を少し薄くすることにより、薄くした領域の周
辺付近の反磁界が少し持ち上げられ、反磁界の平坦な領
域が広がることがわかる。
したがって上述したように、YIG薄膜素子において内
側領域を外側領域に比して薄くすれば内側領域の反磁界
の平坦な範囲を広げ、これによってスプリアス・レスポ
ンスを招来する静磁モードを抑圧することができる。す
なわち、例えば第23図に示すように、GGG基板(29)
(56)或いは(93)上にフェリ磁性のYIG薄膜素子
(27)(28)(55)を形成する。YIG薄膜素子(27)
(28)(55)の上面には凹部(71)を形成し、これによ
って内側領域を外側領域に比し薄くする。このYIG薄
膜素子(27)(28)(55)の厚さは十分に小さくしてそ
の厚さ方向での磁界分布を一様とする。この場合静磁モ
ードは(1,N)1モードである。
凹部(71)はスプリアス・レスポンスとなる静磁モード
の励振を十分に抑圧しうる程度の位置まで延在させる。
好ましくは(1,1)1モードの振幅がゼロになるあた
り、たとえば、YIG薄膜素子が円形の場合には、その
径の0.75〜0.85倍の位置まで延在させる。
因みに、膜厚20μm、半径1mmのYIG薄膜磁気共鳴素
子に、これと同心的に深さ、 1.7μm,半径0.75mmの円
形の凹部(71)を形成し、これについてマイクロストリ
ップラインを用いてフェリ磁性共鳴測定を行った挿入損
失の測定結果を、第24図に示す。尚、このときの無負荷
Q値は865 であった。
尚、磁気共鳴素子、例えば上述したYIG薄膜素子によ
る共振周波数は、素子の飽和磁化に依存するので飽和磁
化の温度特性の影響を直接受けるが、上述した高周波フ
ィルタ回路(2)において、そのYIG薄膜素子(27)及
び(28)の共鳴周波数が、例えばその外囲温度の変化に
よって変動するようなことがあると、同調周波数に狂い
が生じてしまう。そこで、このフィルタ回路(2)におけ
るYIG薄膜素子と、更にこれと一定のオフセット周波
数に保持する局部発振器におけるYIG薄膜素子は、外
囲温度によって、その共鳴(共振)周波数が一定に保持
されることが望まれる。そして、このようにYIG薄膜
素子の垂直共鳴の共鳴周波数fを温度Tに依存するこ
となく一定に保持させるには、素子を恒温槽内に配置し
て素子自体を一定の温度に保持するとか共鳴周波数f
に依存する所定の直流磁界に加えて温度に依存するYI
Gの飽和磁化4πMs〔Gauss〕の変化量に匹敵する磁
界の変化量を与えることである。すなわち、今、磁気回
路におけるYIG素子が配置される磁気ギャップの磁界
をHgとすると、 (Nzyは、YIGの反磁界係数、γは磁気回転比であ
る)であるので、温度Tの変化に応じて変化するYIG
の飽和磁化4πMsy(T)に見合ってHg(T)を変え
れば共鳴周波数fを一定に保持することができる。そ
して、このようにYIG素子の温度変化に合わせてこれ
に与える磁界を変えるには、電磁石を用いる方法と、永
久磁石と整磁板との組み合せによる方法とが考えられ
る。
しかしながらこのように電磁石を用いる場合も、前述し
た恒温槽を用いる場合も、電流制御など外部からのエネ
ルギー供給によって行うことになるので、その構成が複
雑となる。
また、永久磁石と整磁板の組合せによって、上述のギャ
ップ磁界 Hgの温度特性を制御する1つの方法は、使
用する永久磁石の温度特性と整磁板の磁化の温度特性と
の重ね合せにより、ギャップ磁界Hgの温度特性を強磁
性共鳴素子としての例えばYIG素子の温度特性に見合
うように設計して素子の共鳴周波数の温度依存性を補償
して広い温度範囲に亘ってその共鳴周波数(共振周波
数)fを一定にすることができる。すなわち、今、第
25図に示すようにコ字状ヨーク(101 )の相対向する端
部に夫々永久磁石(102 )と、例えばフェライト、合金
等より成る整磁板(103 )がとりつけられ両整磁板(10
3 )間に、間隔lの磁気ギャップ(104 )が形成され
た磁気回路についてみる。ここにlは両磁石(102 )
の厚さの和、lは両整磁板(103 )の厚さの和、B
及びHは各磁石(102 )内の磁束密度及び磁界、B
及びHは各整磁板(103 )内の磁束密度及び磁界、B
及びHは夫々磁気ギャップ(104 )内の磁束密度及
び磁界とする。永久磁石(102 )は、減磁界の磁化状態
に置かれているので磁界Hは磁束密度Bの向きと逆
向きになっている。また、以下述べるところはc・g・
s単位系としている。このような磁気回路に関するマッ
クスウェル方程式は、磁束密度及び磁界に関して次式の
ように表わすことができる。
ここで磁石及び整磁板内部の磁界及び磁束密度が一様で
周囲に磁束の漏れがないものと仮定すれば(9)及び(10)
式は次のように表わすことができる。
=B=B ‥‥(11) l・H=l・H+l・H ‥‥(12) また、このときの整磁板の磁化の強さを4πMとすれ
ば、整磁板の内部磁界Hは次式で与えられる。ここ
で、整磁板の内部磁界が十分強い場合には、次式中の4
πMは飽和磁化4πMsxとなる。
=Hg−Nzx・4πMsx ‥‥(13) ここに、Nzxは反磁界係数で、この整磁板が、直径
、厚さ の薄い円板のときには、次式で近似的に表わされる。
(13)式を(12)式に代入することにより、このときの
ギャップ磁界Hgは次式で表わされることになる。
ここにNzxは整磁板の反磁界係数である。したがってギ
ャップ磁界Hgは、温度Tでの磁石の内部磁界H
(T)と整磁板の磁化の強さ4πMsx(T)を用い
て、温度Tの関数として次のように表わせる。
したがって、この(16)式において、磁石(102 )の特
性及び寸法、すなわち、H及びl、整磁板(103 )
の特性及び寸法、すなわち4πM、Nzx及びl、ギ
ャップ間隔lを選定することにより最適なHを得る
ことができることになる。すなわち、整磁板(103 )の
構成材料の例えばフェライトの組成や焼結条件、或いは
合金の組成等を選定するとか、これら整磁板を2種類以
上によって構成するなどの方法が採られる。しかしなが
ら、このように整磁板の組成や、焼結条件等の作製条件
等を選定しても、実際上、その温度特性の傾きや彎曲ま
でを希望する温度特性に一致させることは極めて困難で
あり、したがって、実際には広い温度範囲でフェリ磁性
共鳴素子例えはYIG素子の共振周波数fを一定に保
持することはできない。ところが、上述した例えばYI
G共鳴素子において、これに対する直流磁界を与える磁
気回路、例えば第11図〜第13図で説明した磁気ヨーク
(81)に、磁気共鳴薄膜素子例えばYIG薄膜素子とほ
ぼ同一組成材料、望ましくは全く同一組成の材料、すな
わちYIG薄膜素子とその温度特性が同一ないしは近似
する材料を組込むことによって温度依存性の補償を行う
ことができる。第26図及び第27図を参照して説明する
に、この場合、ヨーク(81)の、YIG薄膜素子(第11
図〜第13図の例では、基板(91))を配置する磁気ギャ
ップ(82)を構成する磁極(83)及び(84)を特別の構
成とする。すなわち、ヨーク(81)の相対向する辺に夫
々磁石(112 )を取着し、これにこれとは組成を異にす
る第1及び第2の整磁板(113 )及び(114 )を取着す
る。第26図で示す例では、磁気ギャップ(82)を挾んで
両側に夫々第1及び第2の整磁板(113 )及び(114 )
を配置した場合であり、第27図に示す例では、磁気ギャ
ップ(82)を挾んで各一側に第1及び第2の整磁板(11
3 )及び(114 )の各一方を配置した場合である。
そして、少くとも一方の整磁板、例えば第1の整磁板
(113 )をYIG素子と同一組成のYIG板によって構
成し、他方の整磁板、例えば第2の整磁板(114 )を他
の磁性体、例えばフェライト板によって構成する。今、
例えば、第27図の構成において第1の整磁板(113 )を
YIGによって構成し、第2の整磁板(114 )をMg・
Mn・Alフェライトによって構成し、磁石(112 )と
してSmCo5 による直径30mmの永久磁石(残留磁束密度B
r=8134 G、抗磁力Hc=7876 Oe、温度係数α=−0.0
005、温度特性は指数曲線形)を用い、磁気ギャップ(8
2)の間隔l=2mmとし、このギャップ(82)内に直
径2mm、厚さ20μmのYIG薄膜素子を配置した場合に
おいて、コイル(85)への通電を断った状態で、このY
IG素子を、共振周波数f=3GHz となるように磁石
(112 )の厚さlを選定して共振させた。この場合の
外囲温度を−20℃〜+60℃の範囲で変化させたときの共
振周波数fに対する変動分Δf(±MHz )を、第1及
び第2の各整磁板(113 )及び(114 )の厚さlx1及び
x2との関係において、その変動分Δfが等しい値を示
す点を結んだ等値線を第28図に示す。同図において各線
上に付した数字は夫々そのΔfの値(±MHz )を示した
ものである。第28図において縦軸は第1の整磁板(113
)の厚さlx1をとり、横軸は第2の整磁板(114 )の
厚さlx2をとったものである。これより明らかなよう
に、2種の整磁板を用いた方がフェライト単体の整磁板
を用いた場合、すなわち、第25図で説明した構成に比
し、共振周波数の温度依存性を減少させ得た。尚、表1
にその磁石の厚さl、YIG整磁板の厚さlx1、フェ
ライト整磁板の厚さlx2と周波数変動分Δfの各数値を
示した。
また上述の例と同様の構成によるも、磁石(112 )とし
て、CeCo5 による永久磁石(Br=6250 G、Hc=6250
Oe、α=−0.0009、温度特性はほぼ直線)を用いた場
合も同様に第1及び第2の整磁板(113 )及び(114 )
の各厚さlx1及びlx2と同様のΔfの値を第29図に示
す。例えばl=2.44mm、lx1=0.89mm、lx2=0.98mm
のときΔf=±2.160MHzであり、l=5.11mm、lx1
7.10mm、lx2=0.95mmでΔf=±0.786MHzとなる。この
場合においてもフェライト整磁板とYIG整磁板の組合
せによってΔfの減少をはかることができるが、この例
の磁石(3)のα=−0.0009のものは、前述した例におけ
るα=−0.0005のものに比し、よりΔfの減少をはかる
ことができることが分る。
更にまた磁石(112 )としてα=−0.001 の永久磁石
(Br=6300 G、Hc=5500 Oe、温度特性曲線は直
線)を用い、第30図に示すように、整磁板としてYIG
による第1の整磁板(113 )のみを用いた場合は、l
=3.281mm、lx1=3.857mmでΔf=±2.224MHzとなっ
た。
すなわち、永久磁石(112 )の温度係数αが式(8)から
求められる平均的温度係数の−0.00128 に近づくにつれ
て整磁板をYIGのみによって構成してΔfの縮減のた
めの制御、すなわち温度依存性の減少のための制御を行
うことができるが、整磁板を2種類用いる場合でも、そ
のうちの1種を磁気素子と同一の材料によって構成する
ことによってΔfの減少をはかることができる。
上述したように、整磁板として磁気共鳴薄膜素子と同一
のYIGを用いることによって共振周波数の温度依存性
を小さくすることができるものであるが、次にこれにつ
いて説明する。
すなわち、今理想的状態を考えて温度依存性を0とする
には、前記(1)式 と前記(16)式 が等しいとき、すなわち、 となるときである。
今、永久磁石の温度係数が、極めて小さいとして、H
(T)が一定値Hmoをとるとすると、 となり、両辺が常に等しくなるのは、その定数項同士、
温度に依存する項同士が夫々等しいときであるから、 であることが要求され、(12)式から が得られる。
一方、(20)式は、YIG素子及び整磁板が十分薄く、
zy及びNzxが夫々ほぼ1であることを用いると、 となる。
更に、l≪lと仮定すれば、 となるから、(20)式は、 4πMsy(T)=4πMsx(T) ‥‥(23) となる。つまり、永久磁石(113 )の特性が温度によら
ず一定で、しかも磁気ギャップ(82)の間隔lが十分
に小さいとすると、上記(8)式及び(15)式を等しくで
きる整磁板は、磁気素子自体の構成材料YIGであると
いうことになる。
次に、永久磁石が、或る温度係数βをもつとしたとき
に、整磁板に、磁気素子の構成材料のYIGを用いるこ
とで温度特性が極めて良好となることについて示す。
今、整磁板にYIGを用いるとして、前記(8)式及び(9)
(16)式を等しいとおくと、前記(17)式となるが、N
zx,Nzy〜1としてこれをH(T)について解くと、 となる。
今、YIGの飽和磁化の温度特性を、第31図に示すよう
に、注目している温度範囲T〜Tの間での平均的温
度係数αを用いて直線近似すると、4πMsy(T) =4πMsoy{1+α+(T−T)} ‥‥(25) (25)式を(24)式に代入して すなわち、 H(T)=Hmo{1+β(T−T)} ‥‥(27) 但し、 今、温度特性が直線的で、その温度係数がβであるよう
な永久磁石が与えられたとき、(29)式が成立するよう
に、 に選び、更に(28)式が成立するように、永久磁石の強
さHmoに合わせて l・Hmo={(l+l)f/γ} +l・4πMsoy ‥‥(31) となるようにすれば、ギャップ磁界H(T)は次のよう
になる。
一方、共鳴周波数fは、Nzy〜1のとき f=γ{H(T)−4πMsy(T)} ‥‥(33) で与えられるから、 Δf=f−fは、(32)及び(33)式より次のように
なる。
すなわち、Δfは4πMsy(T)の直線近似からのずれ
に圧縮した値にγを乗じたものになり、極めて小さくす
ることができる。例えば第32図に示すように−20℃で実
測値が1915.8 Gであるに比し、直線近似による値は191
8.5 Gとなり、2.7 G 程度の小さいずれとなり+60℃で
実測値1622.1 Gであるに比し、直線近似では1625.1 Gで
3.0 G の小さいずれを示すに過ぎない。すなわち、今、 とし、γ=2.8 とすると、 Δf=2.8 ×0.2 ×3.0 =1.68MHz つまり、Δf=±0.84MHz という小さい値となる。
このようにしてYIGによる整磁板を用いるとき温度特
性にすぐれたすなわち温度依存性を良好に補償した磁気
装置が構成できることの妥当性が理解される。
尚、実際上、この構成を本発明による受信機に適用する
場合には、コイル(85)に可変的に通電がなされ、これ
よりの磁界と磁石(112 )、更に或る場合は補助コイル
(87),磁石(86)等が重畳された磁界によって共振周
波数の設定、したがって同調周波数の設定がなされる。
また、上述した各例においては、整磁板が1種または2
種の構成材料とした場合であるが、3種以上の構成とす
ることもできる。
尚、本発明の受信機は、第1図で説明したスーパーヘテ
ロダイン型のチューナに限られるものではなく、他の各
種構成、例えばダブルスーパーヘテロダイン型チューナ
とすることもできる。この場合の一例を第33図を参照し
て説明する。図において(201 )は、アンテナ、(202
)は高周波増幅回路、(203 )は第1の混合回路、(2
04 )は磁気共鳴素子例えばYIG素子による共振器を
用いた第1の局部発振回路、(205 )は磁気共鳴素子例
えばYIG素子によるフィルタ回路、(206 )は第2の
混合回路、(207 )は同様に磁気共鳴素子例えばYIG
素子を共振器として用いた第2の局部発振回路で、(20
8 )及び(209 )と(210 )は、夫々第1及び第2の局
部発振回路(204 )及び(207 )とフィルタ回路(205
)の各YIG素子への磁界印加手段を示す。この場
合、磁界印加手段(208 )は可変に構成されて第1の局
部発振回路(204 )の発振周波数が可変設定できるよう
になされる。他の磁界印加手段(210 )と(209 とは、
固定した磁界が与えられるようになされ、フィルタ回路
(205 )の通過周波数(中心周波数)fが設定される
と共に、これに対し第2の局部発振回路(207 )の発振
周波数fL1が所定のオフセット周波数を有するように設
定される。この構成において、今、アンテナ(201 )か
ら周波数fsoの信号、例えば周波数fso=90〜900MHzの
信号が受信されるとすると、この受信信号は、増幅回路
(202 )によって増幅されて第1の混合回路(203 )に
導入され、この第2の混合回路(202 )によって、第1
の局部発振回路(204 )よりの周波数fL1の発振信号例
えばfL1=2100〜2910MHz の信号と混合されて、周波数
so1(fso1=fso+fL1)に周波数変換されてとり出
される。そして、この第1の混合回路(203 )からとり
出された信号のうち、フィルタ回路(205 )において設
定された通過周波数の中間周波数f、例えばf=3
GHzの周波数がフィルタ回路(205 )よりとり出されて
第2の混合回路(206 )に導入され、この第2の混合回
路(206 によって、第2の局部発振回路(207 )よりの
周波数fL2の発振信号、例えばfL2=2942MHz の信号と
混合されて周波数fIF(FIF=f−fL2)、例えばf
IF=58MHz の周波数がとり出される。つまり、磁界印加
手段(208 )を調整して第1の局部発振回路(204 )の
発振周波数fL1を選定することによって、フィルタ回路
(205 )より、受信信号のうち所定の周波数信号をとり
出すことになる。例えば上述の例で、第1の局部発振回
路(204 )の発振周波数fL1を2600MHzに選定すれば、
−fL1=3000−2600= 400(MHz )の受信信号をチ
ューニングできることになる。
そして、このような回路構成においても、第1及び第2
の局部発振回路(204 )及び(207 )と、フィルタ回路
(205 )の各磁気共鳴素子、例えばYIG素子を、前述
したように薄膜形成技術によって構成する。またこの場
合、これらYIG薄膜磁気共鳴素子は、同一材料で、且
つ互いに同一形状,同一アスペクト比に設定する。すな
わち、各膜厚に対して、これらが例えば円形の場合は、
各半径との比、また、正方形若しくは長方形の場合は、
対応する各辺の各比が同一になるように設定する。この
ような構成とする場合、これ自体温度特性にすぐれた受
信機を構成することができ、第25図〜第32図で説明した
ような、磁気回路に各YIG磁気共鳴薄膜素子とほぼ同
一組成の整磁板を配設する構成をとって温度特性の補償
を行う構成が不要となる。次にこの温度特性について説
明する。
今、第1及び第2の局部発振回路(204 )及び(207 )
とフィルタ回路(205 )の各YIG薄膜素子の共振周波
数、すなわち第1及び第2の局部発振回路(204 )及び
(207 )の各発振周波数fL1及びfL2とフィルタ回路
(205 )の通過周波数fとについてみると、これらは で与えられる。ここでHex1 ,Hex2 ,HexF とNz1
z2,NZFに夫々第1及び第2の各局部発振回路(204
),(207 )とフィルタ回路(205 )の各YIG薄膜
素子に対する直流印加磁界と、その反磁界係数で、上述
した例においてはH ex2及びH exFは固定の磁界で、H
ex1が可変調整できるようになされ、また、Nz1=Nz2
=NZFに選ばれている。したがって、今、例えば外囲温
度が変化する場合を考えると、温度の関数であるYIG
の飽和磁化4πMsyが変化するがNz1=Nz2=NZFに選
ばれていることによって、各周波数fL1,fL2,f
同一量だけ変化することになる。したがって、今、例え
ば常温においてフィルタ回路(205 )の通過周波数f
を、例えばf=3GHz に設定し、第2の局部発振回路
(207 )の発振周波数fL2を2.942GHzと設定し、第1の
局部発振回路(204 )の発振周波数fL1を前述したよう
に2.6GHzに調整して400MHzのチューニングをなす場合に
ついてみるとこのときに、例えば外囲温度が上昇してM
syが36ガウス低下してfが0.1GHz上昇して、f=3.
1GHzとなったとすると、上記(35)式から明らかなよう
にfL1及びfL2に関しても夫々0.1GHz上昇してfL1=27
00MHz,fL2=3042MHz となるので、前述したと同様に
−fL1=3100−2700= 400(MHz )の受信信号を
チューニングでき、fIF=f−fL2=3100−3042=58
(MHz )の中間周波数出力が第2の混合回路(206 )か
ら取り出され、何ら温度による影響を受けることがな
い。
尚、第33図に説明した例においては、フィルタ回路(20
5 )と第2の局部発振回路(207 )への印加磁界を固定
して第1の局部発振回路(204 )への印加磁界を調整し
てチューニングを行うようにした場合であるが、これと
は逆に第1の局部発振回路(204 )への印加磁界を固定
して、フィルタ回路(205 )と第2の局部発振回路(20
7 )への印加磁界を連動的に調整してチューニングを行
うこともできる。この場合の例を第34図を参照して説明
する。第34図において第33図と対応する部分には同一符
号を付して重複説明を省略するが、この例においては、
第1の混合回路(203 )によってfso1 =fso+fL1
周波数変換された信号がとり出され、第2の混合回路
(206 )からfIF=f+fL2の周波数に変換された信
号がとり出されるようにする。
この場合においても、この回路自体で温度特性の補償が
なされる。
尚、第33図及び第34図の何れの例においても、フィルタ
回路(205 )と第1及び第2の局部発振回路(204 )及
び(207 )の具体的構造は、第1図の場合のフィルタ回
路(2)と、局部発振回路(5)におけると同様の構成をとり
得るものであり、フィルタ回路(205 )と第2の局部発
振回路(207 )とのオフセット周波数の設定も、前述し
た第1図の構成におけるフィルタ回路(2)と局部発振回
路(5)における場合と同様にいずれかの回路のYIG素
子に所定の直流バイアス磁界を重畳して印加することに
よって設定できる。
尚、第33図及び第34図の例においては、一部の回路に固
定の磁界を与え、一部の回路に可変の磁界を与えるよう
にするものであるが、この場合、固定磁界を与えるYI
G素子或いはこれを含む回路と、可変の磁界を与えるY
IG素子或いはこれを含む回路とを夫々別のヨーク(8
1)、すなわち夫々別の磁気回路に組込んで、夫々所要
の固定磁界、可変磁界を与えるようにする。
発明の効果 上述したように、本発明による受信機は、その磁気共鳴
素子として、冒頭に述べたような、機械加工によって得
た例えばYIG単結晶球,或いはYIG単結晶板によっ
て構成するを回避して、特に液相エピタキシー,スパッ
タリング,化学的気相成長法等によるいわゆる薄膜技術
による例えばYIG薄膜素子によって構成するものであ
るので、量産性の向上と共にフィルタ回路及び局部発振
回路の共振器の相互の特性を正確に設定することがで
き、これによってトラッキングエラーの発生を効果的に
回避することができ、トラッキングエラーを補正するた
めの特別の回路を設けるなどの考慮を必要としない。し
たがって、構成の簡略化がはかられ、上述の量産性の向
上と共にコストの低減化をはかることができるなど多く
の利益を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による受信機の一例のブロック図、第2
図はそのYIGフィルタの具体的構造の一例の平面図、
第3図はそのA−A線上の断面図、第4図は局部発振回
路の具体的構造の一例の平面図、第5図はそのA−A線
上の断面図、第6図−a及び−bは発振回路のブロック
図、第7図はその回路構成図、第8図は発振動作の説明
に供するスミスチャート、第9図は本発明による受信機
の具体的構造の一例の平面図、第10図はそのA−A線上
の断面図、第11図〜第13図は夫々磁界印加手段の各例を
示す断面図、第14図は本発明の説明に供する円形フェリ
磁性薄膜における静磁モードの発生の状態を示すグラ
フ、第15図は同様の円形フェリ磁性薄膜の内部直流磁界
の分布を示すグラフ、第16図は円形フェリ磁性薄膜の内
部直流磁界の分布と静磁モードとの関係を示すグラフ、
第17図は磁気共鳴素子の一例の斜視図、第18図は同様の
断面図、第19図は磁気共鳴素子の一例の挿入損失を示す
グラフ、第20図は比較例の挿入損失を示すグラフ、第21
図及び第22図は円形フェリ磁性薄膜の反磁界の分布を示
すグラフ、第23図は磁気共鳴素子の一例の斜視図、第24
図は磁気共鳴素子の一例の挿入損失を示すグラフ、第25
図は磁気回路の模式的構成図、第26図、第27図及び第30
図は夫々本発明に適用し得る磁気回路の各例の模式的構
成図、第28図及び第29図は整磁板と共振周波数の温度に
よる変化分との関係を示す図、第31図及び第32図は磁気
回路の特性の説明図、第33図及び第34図は夫々本発明に
よる受信機の他の例のブロック図である。 (1)(201 )はアンテナ、(2)(205 )はフィルタ回路、
(3)は増幅回路、(4)(203 )(206 は混合回路、(5)(2
04 )(207 )は局部発振回路、(6)(7)(208 )(209
)(210 )は磁界印加手段、(27)(28)はフィルタ
回路の磁気共鳴薄膜素子、(55)は局部発振回路の磁気
共鳴薄膜素子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 敏郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−143818(JP,A) 特開 昭49−60402(JP,A) 信学技報Vol.82,No.178, (1982−11−20),第37頁〜第44頁〔MW 82−65〕

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルタの回路及び局部発振回路に用いら
    れる磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を
    与える手段とを有する受信機において、 上記各磁気共鳴素子は、基板上に薄膜形成技術により成
    膜された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モードの
    (1,1)1モードによる磁気共鳴素子としたことを特徴とす
    る受信機。
  2. 【請求項2】フィルタ回路及び局部発振回路に用いられ
    る磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を与
    える手段とを有する受信機において、 上記磁気共鳴素子は、カドリニウム・ガリウム・ガーネ
    ット基板または非磁性ガーネット基板上に薄膜形成技術
    により成膜された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モ
    ードの(1,1)1モードによる磁気共鳴素子としたことを特
    徴とする受信機。
  3. 【請求項3】フィルタ回路及び局部発振回路に用いられ
    る磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を与
    える手段とを有する受信機において、 上記各磁気共鳴素子は、基板上に薄膜形成技術により成
    膜された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モードの
    (1,1)1モードによる磁気共鳴素子とし、 上記フィルタ回路と局部発振回路のオフセット周波数
    は、上記フィルタ回路に用いられる磁気共鳴素子と上記
    局部発振回路に用いられる磁気共鳴素子との一方の素子
    に、他方の素子と一定量異なる磁界を印加することによ
    って得るようにしたことを特徴とする受信機。
  4. 【請求項4】フィルタ回路及び局部発振回路に用いられ
    る磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を与
    える手段とを有する受信機において、 上記各磁気共鳴素子は、基板上に薄膜形成技術により成
    膜された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モードの
    (1,1)1モードによる磁気共鳴素子とし、 上記フィルタ回路と局部発振回路の磁気共鳴素子の近傍
    にオフセット周波数を発生させるための磁界発生コイル
    を設けたことを特徴とする受信機。
  5. 【請求項5】フィルタ回路及び局部発振回路に用いられ
    る磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を与
    える手段とを有する受信機において、 上記磁気共鳴素子は、基板上に薄膜形成技術により成膜
    された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モードの(1,
    1)1モードによる磁気共鳴素子とし、 上記フィルタ回路と上記局部発振回路の両磁気共鳴素子
    を1つの磁気回路内に設け、 上記フィルタ回路と上記局部発振回路のオフセット周波
    数は、上記フィルタ回路に用いられる磁気共鳴素子と上
    記局部発振回路に用いられる磁気共鳴素子のアスペクト
    比の差により得るようにしたことを特徴とする受信機。
  6. 【請求項6】フィルタ回路及び局部発振回路に用いられ
    る磁気共鳴素子と、該磁気共鳴素子に可変直流磁場を与
    える手段とを有する受信機において、 上記磁気共鳴素子は、基板上に薄膜形成技術により成膜
    された強磁性薄膜素子より成り、一様歳差モードの(1,
    1)1モードによる磁気共鳴素子とし、 上記フィルタ回路と上記局部発振機を収める磁気回路内
    に増幅回路と混合回路とを一体化して配したことを特徴
    とする受信機。
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