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JPH0625397A - ポリエステル樹脂又はその組成物の製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂又はその組成物の製造方法

Info

Publication number
JPH0625397A
JPH0625397A JP17980092A JP17980092A JPH0625397A JP H0625397 A JPH0625397 A JP H0625397A JP 17980092 A JP17980092 A JP 17980092A JP 17980092 A JP17980092 A JP 17980092A JP H0625397 A JPH0625397 A JP H0625397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
amount
acid
integer
same
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17980092A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Kawaguchi
邦明 川口
Toshio Nakane
敏雄 中根
Kenji Hijikata
健二 土方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP17980092A priority Critical patent/JPH0625397A/ja
Priority to EP93305249A priority patent/EP0578464A1/en
Publication of JPH0625397A publication Critical patent/JPH0625397A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/68Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • C08G63/688Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing sulfur
    • C08G63/6884Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing sulfur derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/6886Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/68Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
    • C08G63/692Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing phosphorus
    • C08G63/6924Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen containing phosphorus derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/6926Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温使用において分解ガス発生量が少なく、
且つ、溶融時の昇華物量の少ない改質ポリエステル又は
その組成物を製造する方法を提供する。 【構成】 二官能性芳香族カルボン酸またはそれらの低
級アルコールエステルを主体とする酸成分と、ジオール
成分とからポリエステルを製造するに際し、モノマー調
合段階から重縮合反応完結以前の任意の時期に、又は重
縮合後のポリエステルに、下記一般式(I)で示される
芳香族スルホン酸化合物の少なくとも一種を、生成ポリ
エステルの繰り返しエステル単位に対し0.005 〜2モル
%添加する。 【化1】 (但し、Arはベンゼン環またはナフタレン環である。n
は1〜10の整数である。m1、m2はそれぞれ1〜2の整数
である。X は炭素数2または3のアルキレンより選ばれ
る基であり、n またはm1が2以上のときはX は各々同一
でも異なっていてもよい。Y はアルキル基またはアルキ
リデン基であり、各々同一でも異なっていてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温または長期間使用
において分解ガス発生量が少なく、且つ、溶融加工時の
昇華物量の少ない安定なポリエステルの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
ブチレンテレフタレートを代表とする芳香族ポリエステ
ルは結晶性の熱可塑性樹脂として、機械的性質、電気的
性質、化学的性質、物理的性質に優れているため、エン
ジニアリングプラスチックとして自動車、電気・電子機
器等の広範な用途に使用されている。また、保香性・水
蒸気等のバリヤー性等にも優れ、食料品、化粧品の容
器、包装等のパッケージングの分野においても重用され
ている。しかしこれらのポリエステルの成形加工上の問
題として、溶融状態で加熱されることにより樹脂の分解
でガスや昇華物が発生し、これが原因となって成形品中
にボイドが発生したり、金型に付着して汚染や腐食を引
き起こすことがある。また樹脂の成形作業は実際の生産
工程においては必ずしも連続的に行なわれるとは限らず
断続的に成形作業が行なわれる事も多く、このような場
合には樹脂が溶融状態で成形機内で長時間滞留しやすい
ために特にガス及び昇華物発生の問題は深刻であり改良
が望まれている。一方、これらのポリエステルを用いた
成形品を 100℃付近あるいはそれ以上の高温下で使用す
る場合には、例えばテトラヒドロフラン等の分解ガスの
発生が生じ、リレー、スイッチ、コネクター等の電気ま
たは電子部品ではその金属接点を汚染または腐食させ、
また、食料品、飲料品、化粧品の容器、包装では内容物
に異臭を移したり、味覚を損ねたりする問題が生じてい
る。このように成形品の発生ガス低減も改良が大いに望
まれている課題である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる要
求に鑑み、高温使用において分解ガス発生量が少なく、
且つ、溶融時の昇華物量の少ない改質ポリエステル又は
その組成物を得るべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に
到達した。
【0004】即ち、本発明は二官能性芳香族カルボン酸
またはそれらの低級アルコールエステルを主体とする酸
成分と、ジオール成分とからポリエステルを製造するに
際し、モノマー調合段階から重縮合反応完結以前の任意
の時期に、又は重縮合後のポリエステルに、下記一般式
(I)で示される芳香族スルホン酸化合物の少なくとも
一種を、生成ポリエステルの繰り返しエステル単位に対
し0.005 〜2モル%添加することを特徴とするポリエス
テル樹脂又はその組成物の製造方法に関するものであ
る。
【0005】
【化2】
【0006】(但し、Arはベンゼン環またはナフタレン
環である。n は1〜10の整数である。m1、m2はそれぞれ
1〜2の整数である。X は炭素数2または3のアルキレ
ンより選ばれる基であり、n またはm1が2以上のときは
X は各々同一でも異なっていてもよい。Y はアルキル基
またはアルキリデン基であり、各々同一でも異なってい
てもよい。)本発明に用いるポリエステルは、二官能性
芳香族カルボン酸またはそれらの低級アルコールエステ
ルを主体とする酸成分と、ジオール成分とから得られる
エステル単位を主たる構成要素とするもので、ホモポリ
エステルおよび共重合ポリエステルを総称する。
【0007】本発明に用いる主構成成分の二官能性芳香
族カルボン酸成分としてはテレフタル酸、4,4'−ビフェ
ニルジカルボン酸、2,6 −ナフタレンジカルボン酸、2,
7 −ナフタレンジカルボン酸等又はそれらの低級アルコ
ールエステルがそれぞれ例示される。中でも代表的なも
のはテレフタル酸又はその低級アルコールエステルであ
る。また本発明に用いる主構成成分のジオール成分とし
てはエチレングリコール、1,3 −プロパンジオール、1,
4 −ブタンジオール、1,5 −ペンタンジオール、1,6 −
ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメタノール
等が例示される。中でも代表的なものはエチレングリコ
ール又は1,4 −ブタンジオール特に1,4−ブタンジオー
ルである。共重合ポリエステルを調製する場合には、酸
構成成分コモノマーとして上記の主要構成酸成分以外の
酸成分であるイソフタル酸、フタル酸、ジフェン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、1,4 −シクロヘキサンジカルボ
ン酸あるいはこれらのジメチルエステル等の従来公知の
二官能性カルボン酸またはその低級アルコールエステル
の一種または二種以上を用いることが可能である。ま
た、ジオール構成成分コモノマーとしては上記の主要構
成ジオール成分以外に、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,10−デ
カンジオール、1,4 −シクロヘキサンジオール、p−キ
シリデングリコール、ハイドロキノンのアルキレンオキ
シド付加体、2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンのアルキレンオキシド付加体、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルホンのアルキレンオキシド付加体、
2,6 −ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシド付加
体等従来公知の二官能性ジオールの一種または二種以上
を用いることが可能である。またコモノマーとして難燃
性を付与するために上記物質のハロゲン置換体を用いて
も良い。これらの共重合成分の導入量は、好ましくは全
構成繰り返しエステル単位に対し30モル%以下であり、
特に好ましくは20モル%以下である。また、トリメシン
酸、トリメリット酸又はその低級アルコールエステル、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールの如き
三官能以上の多官能化合物、ステアリルアルコール、o
−ベンゾイル安息香酸メチル、含エポキシ化合物の如き
単官能化合物、p−ヒドロキシエトキシベンゼンカルボ
ン酸メチルの如きヒドロキシカルボン酸誘導体、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラヒドロフランの如きポ
リアルキレングリコール等を少量使用或いは、上記共重
合成分と併用することも可能である。
【0008】本発明の製造方法は、上記の酸成分モノマ
ーとジオール成分モノマーを触媒の存在下でエステル化
反応又はエステル交換反応、次いで重縮合反応を経てポ
リエステルを調製する際、下記一般式(I)で示される
芳香族スルホン酸化合物をモノマー調合段階から重縮合
反応完結までの任意の時期に、又は重縮合後のポリエス
テルに添加することを特徴とする。
【0009】
【化3】
【0010】(但し、Arはベンゼン環またはナフタレン
環である。n は1〜10の整数である。m1、m2はそれぞれ
1〜2の整数である。X は炭素数2または3のアルキレ
ンより選ばれる基であり、n またはm1が2以上のときは
X は各々同一でも異なっていてもよい。Y はアルキル基
またはアルキリデン基であり、各々同一でも異なってい
てもよい。) 具体的な(I)式化合物としては、4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−ベンゼンスルホン酸テトラプロピルホス
ホニウム、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン
スルホン酸テトラブチルホスホニウム、4−(2−ヒド
ロシキプロポキシ)−ベンゼンスルホン酸テトラブチル
ホスホニウム、2,4 −ジ(2−ヒドロキシエトキシ)−
ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム、4−
(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)−ベンゼ
ンスルホン酸テトラブチルホスホニウム、2−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)−ナフタレン−6−スルホン酸テト
ラブチルホスホニウム、2−(2−ヒドロキシプロポキ
シ)−ナフタレン−6−スルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム、2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキ
シ)−ナフタレン−6−スルホン酸テトラブチルホスホ
ニウム等が例示される。
【0011】これらの上記一般式(I)で示される芳香
族スルホン酸化合物は、溶融重合のモノマー調合段階か
ら溶融重合終了までの任意の時期に添加することが可能
である。又、重縮合を完了したポリエステル樹脂に添加
配合してもよい。特に、溶融重合の前半の時期、即ちモ
ノマー調合時(例えば1,4 −ブタンジオール中に添加)
乃至エステル化またはエステル交換反応の終了時まで、
少なくとも重縮合反応の初期までに添加し、反応系中に
存在することが好ましい。また、上記一般式で示される
芳香族スルホン酸化合物は必要に応じて任意の段階に数
回に分けて添加することも可能である。(I)式化合物
がエステル化反応又はエステル交換反応、重縮合反応中
に存在してもその反応性に何ら支障を生じることはな
い。上記一般式(I)で示される芳香族スルホン酸化合
物の添加量は単独あるいは二種以上を併せて、繰り返し
エステル単位に対して 0.005〜2モル%である。上記添
加量が0.005 モル%より少ない場合は高温または長期間
使用においてテトラヒドロフラン等の如きガス発生量、
および溶融時の昇華物量の低減効果が少なく、また、2
モル%よりも多いと、重縮合反応系に存在する場合は、
ポリエステルの到達重合度が低くなる傾向にあり機械的
強度が低下するためいずれの場合も好ましくない。
【0012】本発明のポリエステルを製造するために使
用される触媒としては従来公知のチタン化合物、スズ化
合物、アンチモン化合物、クロム化合物、マンガン化合
物、コバルト化合物、ニッケル化合物、銅化合物、亜鉛
化合物、カドニウム化合物、鉛化合物、アルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物、アルミニウム化合物等
が例示され、エステル反応、エステル交換反応、または
重縮合反応の任意の時期に一種又は二種以上を使用する
ことが可能である。また、触媒と併用して立体障害性フ
ェノール、他のりん系化合物等の如き安定剤を加えるこ
とも可能である。
【0013】溶融重合により得られた本発明のポリエス
テルはオルソクロロフェノール中25℃の固有粘度が 0.5
〜1.2(dl/g) 程度の値のものであり、これは次いで冷却
固化し、粉砕またはペレット化される。また特に高重合
度のポリエステルが望ましい場合には一旦固化したポリ
マーを真空下又は不活性ガスの存在下で融点以下の温度
に加熱して通常の固相重合を行うことにより可能であ
る。所望の重合度は滞留時間、処理温度等により適宜調
節することができる。
【0014】尚、本発明のポリエステルは、本発明の効
果を阻害しない範囲で、必要に応じ他の熱可塑性樹脂、
添加剤、有機充填剤、無機充填剤等を一種または二種以
上を重合中、又は重合後に補助的に添加配合し、組成物
とすることもできる。ここで熱可塑性樹脂としてはポリ
エステルエラストマーおよび本発明以外のポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセター
ル、ポリアリーレンオキシド、ポリアリーレンスルフィ
ド、フッ素樹脂等が例示される。また、添加剤として
は、従来公知の紫外線吸収剤や抗酸化剤等の安定剤、帯
電防止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、
潤滑剤、可塑剤、滑剤、離型剤、結晶核剤等が例示され
る。また、無機充填剤としては、ガラス繊維、ミルドガ
ラスファイバー、ガラスビーズ、ガラスフレーク、シリ
カ、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム
繊維、カーボン繊維、カーボンブラック、黒鉛、珪酸カ
ルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレ
ー等の珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ア
ンチモン、アルミナ等の金属酸化物、カルシウム、マグ
ネシウム、亜鉛等の金属の炭酸塩や硫酸塩、さらには炭
化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等が例示され、有機充填
剤としては高融点の芳香族ポリエステル繊維、液晶性ポ
リエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊
維、ポリイミド繊維等が例示される。電気・電子部品或
いは自動車等においてはその使用環境により難燃性を要
求される場合が数多くあり、難燃剤、難燃助剤の配合が
必要となることが多い。難燃剤としては臭素化ポリカー
ボネート、臭素化エポキシ化合物、臭素化ジフェニル、
臭素化ジフェニルエーテル等の公知のハロゲン含有化合
物系難燃剤が使用でき、また、難燃助剤としては三酸化
アンチモン、五酸化アンチモン、ハロゲン化アンチモン
等のアンチモン化合物の他、亜鉛、ビスマスを含む金属
化合物、水酸化マグネシウム或いはアスベストのごとき
粘土質珪酸塩等が使用できる。一般にかかる難燃剤や難
燃助剤はポリエステル樹脂の分解を促進する傾向があ
り、ガス発生等の障害を生じ易く、本発明の方法による
ポリエステル樹脂は特に有効である。また、抗酸化剤等
の安定剤を適量使用することは本発明に於ける効果をさ
らに向上させるため好ましい。
【0015】
【発明の効果】以上の様に、本発明における改質ポリエ
ステル又はその組成物は、高温または長期間使用におい
てテトラヒドロフラン等の如き分解ガス発生量が少な
く、リレー、スイッチ、コネクター等の電気または電子
部品、また、食料品、化粧品の容器、包装等に好適であ
り、且つ、溶融時の昇華物量が少ないため工業的な利用
価値は顕著である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、特性評価は以下の通り行った。 (1)ガス発生量測定 射出成形にて一定の条件でASTM 1号引張り試験片を作成
し、これを一定の粒度に粉砕したものを試料とした。試
料は5g とり、20mlのヘッドスペース中に、140 ℃で2
時間放置した後、発生したガスをガスクロマトグラフィ
ーによって測定した。試料の重量に対して、発生したガ
スの重量をppm で示した。測定条件を以下に示す。
【0017】装置 ;横河ヒューレット・パッカ
ードHP5890A カラム ;HR−1701,0.32mm径×30m カラム温度 ;50℃(1分間)→5℃/min → 250℃
(1分間) ディテクター;FID (2)溶融加熱減量測定 熱重量分析装置(パーキンエルマー TGA −7)によ
り、ペレットを粉砕したサンプル10mgを用いて、窒素気
流下、 260℃で溶融加熱し、溶融時間5分から15分の間
の10分間における重量減少率を測定した。
【0018】実施例1〜3、比較例1〜3 攪拌機及び留出塔を備えた反応器を十分に窒素置換した
後、テレフタル酸ジメチル 246重量部、1,4 −ブタンジ
オール 145重量部、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム(I−
a)0.64重量部(0.1mol%)、及びチタニウムテトラブ
トキシド0.16重量部仕込み、常圧下で140℃まで温度を
上げ、攪拌を開始した。更に、徐々に温度を上昇させ副
生するメタノールを留去した。留出メタノールが理論量
の90重量%を越えエステル交換反応がほぼ終了した時点
で反応物質の温度は 200℃に上昇し、次いでこれを別の
反応器に移し、1時間で0.2torr まで減圧し、同時に反
応温度を 250℃まで上昇させた。0.2torr の圧力で2.5
時間攪拌を続けた後、溶融物を排出口からストランドと
して押し出し、そのストランドを水で冷却し、熱風下を
通して付着水を除去しペレット化しポリエステルを得
た。得られたポリエステルの固有粘度をオルソクロロフ
ェノール中25℃で測定し、更に、上記特性評価を行なっ
た。ガス発生量測定を行なった結果、1−ブテン、テト
ラヒドロフラン、3−ブテン−1−オール等のガスが観
測された。結果を表1に示す。尚、比較のため該芳香族
スルホン酸化合物を全く使用しない場合(比較例1)、
並びに、I−aの添加量が本発明の範囲外の場合(比較
例2、3)についても同様の方法で評価した。結果を併
せて表1に示す。
【0019】実施例4〜6、比較例4〜5 (I)式化合物として4−(2−ヒドロキシエトキシ)
−ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム(I−
a)の代わりに、2,4 −ジ(2−ヒドロキシエトキシ)
−ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム(I−
b)、4−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキ
シ)−ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム
(I−c)、2−(2−ヒドロキシエトキシ)−ナフタ
レン−6−スルホン酸テトラブチルホスホニウム(I−
d)をそれぞれ用いた以外は実施例2と同様に溶融重合
を行いポリエステルを得た。結果を表2に示す。尚、比
較のため一般式で示される構造と異なる、4−メチルベ
ンゼンスルホン酸(I’−e)、4−ヒドロキシベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(I’−f)を使用した場合に
ついても同様に評価した。結果を併せて表2に示す。
【0020】実施例7、比較例6 攪拌機及び留出塔を備えた反応器を十分に窒素置換した
後、2,6 −ナフタレンジカルボン酸ジメチル220 重量
部、1,4 −ブタンジオール153 重量部、4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−ベンゼンスルホン酸テトラブチルホ
スホニウム(I−a)0.56重量部(0.1mol%)、及びチ
タニウムテトラブトキシド0.15重量部を仕込み、常圧下
で 150℃まで温度を上げ、攪拌を開始した。更に、徐々
に温度を上昇させ副生するメタノールを留去した。留出
メタノールが理論量の90重量%を越えエステル交換反応
がほぼ終了した時点で反応物質の温度は 210℃に上昇
し、次いでこれを別の反応器に移し、1時間で 0.2torr
まで減圧し、同時に反応温度を260℃まで上昇させた。
0.2torrの圧力で 2.0時間攪拌を続けた後、溶融物を排
出口からストランドとして押し出し、そのストランドを
水で冷却し、熱風下を通して付着水を除去しペレット化
しポリエステルを得た。得られたポリマーの固有粘度を
オルソクロロフェノール中25℃で測定し、更に、上記特
性評価を行なった。ガス発生量測定を行った結果、1−
ブテン、テトラヒドロフラン、3−ブテン−1−オール
等のガスが観測された。結果を表3に示す。尚、比較の
ため該芳香族スルホン酸化合物を全く使用しない場合
(比較例6)についても同様の方法で評価した。結果を
併せて表3に示す。
【0021】実施例8,9 実施例2に示す条件に準じ、I−aの添加時期を変えて
同様の評価を行った結果を表4に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二官能性芳香族カルボン酸またはそれら
    の低級アルコールエステルを主体とする酸成分と、ジオ
    ール成分とからポリエステルを製造するに際し、モノマ
    ー調合段階から重縮合反応完結以前の任意の時期に、又
    は重縮合後のポリエステルに、下記一般式(I)で示さ
    れる芳香族スルホン酸化合物の少なくとも一種を、生成
    ポリエステルの繰り返しエステル単位に対し0.005 〜2
    モル%添加することを特徴とするポリエステル樹脂又は
    その組成物の製造方法。 【化1】 (但し、Arはベンゼン環またはナフタレン環である。n
    は1〜10の整数である。m1、m2はそれぞれ1〜2の整数
    である。X は炭素数2または3のアルキレンより選ばれ
    る基であり、n またはm1が2以上のときはX は各々同一
    でも異なっていてもよい。Y はアルキル基またはアルキ
    リデン基であり、各々同一でも異なっていてもよい。)
JP17980092A 1992-07-07 1992-07-07 ポリエステル樹脂又はその組成物の製造方法 Pending JPH0625397A (ja)

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EP93305249A EP0578464A1 (en) 1992-07-07 1993-07-05 Process for the preparation of polyester resin

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JP (1) JPH0625397A (ja)

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