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JPH06250291A - 2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ - Google Patents

2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ

Info

Publication number
JPH06250291A
JPH06250291A JP5037822A JP3782293A JPH06250291A JP H06250291 A JPH06250291 A JP H06250291A JP 5037822 A JP5037822 A JP 5037822A JP 3782293 A JP3782293 A JP 3782293A JP H06250291 A JPH06250291 A JP H06250291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
fresnel
lenticular
pitch
screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5037822A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Ogino
正規 荻野
Shoji Kuroda
祥二 黒田
Yukiaki Iwahara
幸明 岩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5037822A priority Critical patent/JPH06250291A/ja
Priority to US08/098,878 priority patent/US5365369A/en
Publication of JPH06250291A publication Critical patent/JPH06250291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/54Accessories
    • G03B21/56Projection screens
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B21/00Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/54Accessories
    • G03B21/56Projection screens
    • G03B21/60Projection screens characterised by the nature of the surface
    • G03B21/62Translucent screens
    • G03B21/625Lenticular translucent screens

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】3枚以上の部材からなるスクリ−ンを用いた背
面投写式ディスプレイにおいて発生する放射状2次元モ
アレ妨害を低減する手段を提供する。 【構成】フレネルシ−ト1,レンチキュラ−シ−ト1
3,3でスクリ−ンを構成し、フレネルシ−トを経てレ
ンチキュラ−レンズ側から投写レンズを見込む角:
νχ,νy及びフレネルレンズ面とレンチキュラ−焦平
面との間の距離:dχ,dyの積を媒質の屈折率nで除
した商:νχχ/n,νyy/nがフレネルピッチの
0.9倍より大でかつ、νχχ/nがフレネルピッチ
の3倍より小となるように構成する。 【効果】放射状の2次元モアレ妨害を1/5以下に低減
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、背面投写形ディスプレ
イに係り、特に3枚以上の部材からなるスクリ−ンにお
いて発生する放射状2次元モアレ妨害を低減する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の背面投写形ディスプレイは、大部
分において、2枚構成のスクリ−ンを用いていた。該2
枚の内1枚は、フレネルレンズであり、他の1枚は水平
方向へ光を発散するための縦ストライプ状のレンチキュ
ラ−レンズである。
【0003】垂直方向にも光を発散するためには、3枚
構成のスクリ−ンを用いるべきである。しかし、スクリ
−ンの枚数を増やすと光の反射損失が増加するという問
題(第1の問題)があった。また更に複雑なモアレ妨害
を発生するという問題(第2の問題)があった。
【0004】上記中、第1の問題点、即ち表反射損失の
問題については、最近の技術進歩によって解決策が現れ
た。その解決策とは、スクリ−ンを構成する部材の表面
に、無反射化コウティングを施こすことである。それに
よって、部材の光屈折率との整合を図ることができ、従
って反射損失を低減できる。
【0005】しかしながら、上記中第2の問題は未解決
のままであった。また、最近のコンピュ−タ技術の進歩
によって、走査線本数のより多いディスプレイが要求さ
れてきている。現行テレビ放送では、周知の通り1フレ
−ム当りの走査線数は約500本であるが、コンピュ−
タ技術の進歩に伴い、2000本クラスのものが要求さ
れている。かようなディスプレイを実現するには、従来
に比べて縦横各1/4倍の画素サイズのスクリ−ンを使
用する必要がある。
【0006】USP4725134号には、2枚式のスクリ−
ンにおけるモアレ妨害の発生原理が記されている。該妨
害は、同芯円構造のフレネルレンズとの干渉によって発
生し、スクリ−ンの左右端において著しく発生すること
が記されている。該USPの記述から明らかな通り、画
素サイズが小さい程(フレネルピッチが一定の場合)モ
アレ妨害が顕著となる。
【0007】該USP4725134号には、3枚式スクリ−
ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原理と対処策
とが記されていない。従って本発明は該USP4725134
号を補完しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、3枚
式スクリ−ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原
理を定量的に解明することにある。
【0009】本発明の他の目的は、上記解明結果に基い
て、放射状対角隅モアレ妨害低減手段を提供するにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、走査線数2000本
以上の高精細度ディスプレイに使用可能なスクリ−ンを
提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、レンチキュラ−レン
ズ配列ピッチがフレネル配列ピッチの3倍より小さいス
クリ−ンにおいてもモアレ妨害を低減できる技術を提供
するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、下記の手段が用いられる。
【0013】本発明の基本実施例においては、投写レン
ズのひとみの縦幅を、フレネルレンズを経てレンチキュ
ラ−レンズ側から見込む角(rad)をνyとし、フレ
ネルレンズ出射面と、垂直方向発散用横ストライプ状レ
ンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応する焦点群
の位置する焦平面との間の距離をdyとした場合、νy
yとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(νyy
n)がフレネルレンズの配列ピッチの0.9倍以上とな
るように設定される。
【0014】また更に、投写レンズの横幅をフレネルレ
ンズを経てレンチキュラ−レンズ側から見込む角をνχ
とし、フレネルレンズ出射面と水平方向発散用縦ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応す
る焦点群の位置する面との間の距離をdχとした場合、
νχとdχとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(ν
yy/n)が、フレネルレンズの配列ピッチの0.9倍
以上でかつ、3倍以下となるように選定される。
【0015】
【作用】本発明の基本実施例においては、前記νy・dy
積の条件によって、スクリ−ンの上下端部に発生するモ
アレ妨害が低減される。
【0016】前記νχ・dχ積の条件によって、スクリ
−ンの左右端部に発生するモアレ妨害が低減され、かつ
過大なフォ−カス劣化が防止される。
【0017】前記νy・dy積の条件とνχ・dχ積の条
件とによって、スクリ−ンの対角隅部等に発生するモア
レ妨害が低減される。
【0018】
【実施例】本発明の目的に沿って始めに、3枚式スクリ
−ンに特有の放射状モアレ妨害の発生原理を定量的に解
明する。
【0019】解析の容易化のために、まずは投写光源が
点光源状であると仮定する。
【0020】図2に、従来の透過式スクリ−ンの一例を
示す。同図において、1はフレネルシ−ト、1′はその
出射面に投げられたフレネルレンズ、2は垂直方向発散
用ストライプ状レンチキュラ−シ−ト、2′はその入射
面の横ストライプ状レンチキュラ−レンズ、3は水平方
向光発散用レンチキュラ−シ−ト、3′はその入射面の
レンチキュラ−レンズ、3″はその出射面のレンチキュ
ラ−レンズである。3′,3″の構成法の詳細は、US
P4432010号に記されているため参照されたい。各シ−
トのピッチの例は、図2に併記されている。しかし、同
USPにおいては6,7のモアレ妨害について言及され
ていない。
【0021】5,6,7のモアレ妨害全体を統一的に表
現するための座標系として、図3に示す通り直交座標
(χ,у)及び極座標(R,θ)を採用する。
【0022】図4にフレネルレンズの断面図と点光源8
とを示す。同図で、点光源8からスクリ−ンへ向った光
はフレネルレンズ1′によって、平行出射光に変換され
る。その際、同図斜線部に示した通り、その出射側に光
非存在部が周期的に発生する。即ち、出射光の照度分布
中にフレネルピッチ周期成分が不可避的に発生する。
【0023】フレネルレンズの出射光の照度分布は、フ
−リエ解析すると次式によって表現される。
【0024】
【数1】
【0025】数1において、dは、図4における斜線部
即ちフレネルの陰のデュ−ティファクタである。dの値
は、スクリ−ン中央部では零であり、スクリ−ンの周辺
部では、約0.4の値となる。従って基本波成分の振幅
0は、スクリ−ンの中央部で零であり、スクリ−ンの
周辺部において約0.5の値となる。
【0026】次にレンチキュラ−レンズ2′の作用を図
5に示す。
【0027】一般に、レンズの作用は、平行光が入射し
た場合において、その入射光の高さ座標(位置座標、図
5のy)を出射光の垂直方向θ(y)に変換することに
ある。従って、レンチキュラ−レンズは、入射光の高さ
座標を周期的に出射光の垂直方向座標に変換する。遠方
に位置するスクリ−ン観視者が或る特定の方向からスク
リ−ンを観視するとき、レンチキュラ−レンズによって
周期的に高さ方向にサンプリングされた光を見ることと
なる。
【0028】そのサンプリング構造T1(y)を数式化し
て次式を得る。
【0029】
【数2】
【0030】同様にして、図2におけるレンチキュラ−
レンズ3″は、入射光の横方向位置座標を出射光の水平
方向座標に変換する。従ってそのサンプリング構造T2
(χ)を数式化して次式を得る。
【0031】
【数3】
【0032】従って観視者がスクリ−ン面上に見る模様
0,1,2は定量的に次式となる。
【0033】
【数4】
【0034】上式中において低空間周波数成分がめだち
易く、それらがモアレ妨害と称される。
【0035】これを2次元周波数スペクトル平面で図示
すると図6の通りである。図6において、横軸は縦スト
ライプ構造の空間周波数である。縦軸は横ストライプ構
造の空間周波数である。同図の小丸印で示される各格子
点は、前記T1(y)とT2(χ)の積のスペクトルである。
即ち、数4の右辺の第1項に相当する。同図の大円10
はT0(R)のフレネル基本波成分のスペクトルであり、
その半径は1/T0である。この大円10と各近接格子
点の距離が各放射状モアレ妨害の空間周波数を表す。
【0036】図6で点線5′,6′,7′で囲まれたスペ
クトルに起因するモアレ妨害は、各々図3における5,
6,7のモアレ妨害に概略対応する。図6の7″に対応
するモアレ妨害は、図3において図示が省略されてい
る。各放射状モアレの半径R方向の空間周波数fMは、
数4第2項の指数関数の( )内の値に現れている。
( )内を変形して次式を得る。(直交座標→極座標)
【0037】
【数5】
【0038】例えば図6で7″右上方向のモアレは、
(h,k)=(1,2)の2次元レンチキュラ−構造に対応す
る。これに対応する実2次元平面上即ちスクリ−ン面上
の周期構造を図7(a)に示す。同図で横軸はχ,縦軸はy
である。半径R方向の2次元レンチキュラ−の周期は、
同図に示されている通り、
【0039】
【数6】
【0040】に等しい。これは、見かけの擬似レンチキ
ュラ−周期
【0041】
【数7】
【0042】とは全然異なるものであることに注意する
べきである。
【0043】この注意事項の理解を助けるために更に別
の例を図7(b)に示す。図7(a)及びこれに対応する図6
においてはT2がたまたまT1に合致している場合を示し
た。
【0044】T2が1.5T1に等しい場合を図7(b)に示
した。同図の放射方向:Rは(h,k)=(1,1)に対応
する方向である。この放射線上には、実2次元平面上の
レンチキュラ−交点が原点以外には存在しないことを証
明できる。
【0045】即ち、モアレの放射方向は、直交レンチキ
ュラ−レンズの交点を結ぶ方向に存在するのではない。
【0046】モアレの放射方向は、直交レンチキュラ−
レンズの交点結ぶ点線に直交する方向に合致する。
【0047】以上でモアレ妨害放射方向を支配する物理
についての正しい理解が得られたものと考える。
【0048】一般に、モアレ妨害をめだたなくするため
にはその妨害周波数が零ビ−トとなるのを防ぐ必要があ
る。このためには、図6の2次元スペクトル図において
2次元レンチキュラ−格子スペクトル(小丸印)が、フレ
ネル基本波スペクトル円と重なり合わないことが必要で
ある。即ち次式の通りである。
【0049】
【数8】
【0050】設計に際して、T12とを与件として数8
に従いfMの絶対値の最少値が極力大となるようにT0
選定するには、図6において、大円の半径(1/T0
を適切化して、各格子点から極力遠ざかるように作図す
れば良い。従って本発見原理によれば高価な実物試作の
繰り返しが不要化される。
【0051】以上で、モアレ妨害低減のための周波数条
件についての考察を終り、次に振幅条件についての考察
に移る。
【0052】数4は記述の通り点光源仮定に基くもので
あり、数4中のモアレ振幅a0は数1で既述のa0に等し
く約0.5と大きい。従ってモアレ妨害としてめだち易
い。以下の解析では、投写光源の角度換算サイズ及びレ
ンチキュラ−焦平面の概念を導入して、モアレ妨害の振
幅低減策を定量化する。
【0053】図8は、投写光源の角度換算サイズの概念
を示すための斜視図である。同図において11は投写
機、12は投写レンズのひとみである。本図は、解析の
簡潔化のためのひとみの形状をく形状とした。別途通常
の円形ひとみへの一般化は後述する。
【0054】同図1はフレネルシ−ト、1′はフレネル
レンズである。
【0055】フレネルレンズを経た後の出射光は、マク
ロにはスクリ−ンの法線方向に進行するが、ミクロには
χy)の拡がりを持つことが同図に示されている。
該(νχy)の値は、フレネルレンズを経て、レンチキ
ュラ−レンズ側に位置する観視者が投写レンズ側を見込
んだ場合のひとみの角度に相当する。また、該(νχ
y)の値はレンズひとみの横幅、縦幅をレンズ〜スクリ−
ン間距離で除した値に通常の場合ほぼ等しい。
【0056】さて、次に、フレネルレンズ面からの距離
Zの位置に薄い理想拡散板を配置した場合に、該拡散板
上に映るフレネル構造T0(R,θ,Z)を求めると次式に
なる。
【0057】
【数9】
【0058】上式において、S(χ)はフ−リエの等密度
分布スペクトラムであり、図10に示される通りであ
る。(θ=90°の場合を示す。)同図から判るように、
νy/T0の値を1とするような距離:Zにおいてフレ
ネル構造が消滅する。従ってこの距離の位置に横ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの焦点群即ち焦平面を配置
すれば上下端のモアレ妨害が消去される。
【0059】同様にして、νχz/T0の値が1となる
距離:zに縦ストライプ状レンチキュラ−レンズの焦点
群即ち焦平面を配置すれば、左右端のモアレ妨害が消去
される。
【0060】数8はフレネルレンズを光が出射後、空気
中を進む場合のものである。実際にはスクリ−ンを構造
するプラスチックの媒質中を進むため数7のνχy
媒質の屈折率:n(1.5〜1.6)で除す必要がある。
【0061】更に、フレネルレンズ面と各レンチキュラ
−レンズと焦点面との間の媒質内距離を各々dχ,dy
してスクリ−ン上の模様T0,1,2を求めると、数4中の
モアレ振幅係数a1は次式の通りに修正される。
【0062】
【数10】
【0063】上式において、θは図3に示したスクリ−
ン面上の極座標であり、モアレの放射方向を表す。
【0064】本発明の目的を達成するためには、数10
のモアレ振幅係数の値の絶対値をθの方向の如何を問わ
ず0.1以下とする必要がある。
【0065】このための条件を求めると次式の通りであ
る。
【0066】
【数11】
【0067】一方、上式において、距離dχを大きくし
過ぎると、フォ−カスが劣化するという副作用を有す
る。この副作用を限度内に抑えるためには、数11の左
辺を3T0(フレネルピッチの3倍)より小さくする必要
がある。従って次式を得る。
【0068】
【数12】
【0069】上述の解析は投写レンズのひとみ図7の1
2がく形状である場合について遂行された。
【0070】レンズのひとみの形状が円形状である場合
には、次の通り解析される。
【0071】フレネルレンズの出射側から見込んだレン
ズひとみの角度が直径ν radianである。そうす
るとひとみの像は光の進行に従って円板状に拡がる。
【0072】等密度分布円板像のフ−リエスペクトルは
第1次ベッセル関数J1で与えられる。従って数10に
対応するモアレ振幅係数a1は次式となる。
【0073】
【数13】
【0074】上式において、a1の絶対値をθの方向の
如何を問わず、0.1以下とする条件を求めると数12
の各右辺が0.9T0の代りにT0に置き換わる。これは
わずかの違いである。従って数12が本発明を構成する
ための基本要件であると見なして良い。
【0075】以上でモアレ妨害低減のための振幅条件の
考察を終る。上記考察によって、2次元レンチキュラ−
レンズと同芯円状フレネルレンズとの干渉に起因するモ
アレ妨害を低減するための周波数条件と振幅条件のすべ
てが解明されたことになる。
【0076】その結果に基いてなされた本発明の基本実
施例を図1に示す。同図で11は投写機、12は投写レ
ンズのひとみ、1はフレネルシ−ト、3は縦ストライプ
状レンチキュラ−シ−ト、13は横ストライプ状レンチ
キュラ−シ−ト、14は横ストライプ状レンチキュラ−
レンズである。
【0077】図9に、図1の実施例の垂直断面図を示
す。同図上部に示される通り、フレネル出射光は、媒質
の中をνy/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキ
ュラ−レンズ14の平行出射光に対応する焦点群の位置
する面、即ち焦平面は同図の破線15で示される。フレ
ネルレンズ面1′とこのレンチキュラ−焦平面15との
間の距離がdyである。フレネルレンズのピッチはT0
である。これらのパラメ−タ:νy/n,dy,T0が既
述の数12を満たすことによって上下端のモアレ妨害が
消去される。
【0078】図11に図1の実施例の水平断面図を示
す。同図上部に示される通りフレネル出射光は媒質の中
をνχ/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキュラ
−レンズ3″の平行出射光に対応する焦平面は同図16
の破線で示されている。フレネルレンズ面1′とこのレ
ンチキュラ−焦面16との間の距離がdχである。フレ
ネルレンズのピッチはT0である。これらのパラメ−
タ:νχ/n、dχ、T0が既述の数12を満たすこと
によって左右端のモアレ妨害が消去される。
【0079】数11の条件が同時に満たされることによ
って任意の方向の斜め放射状モアレ妨害が消去低減され
る。
【0080】表1に図1の基本実施例に対応する具体数
値例を示す。
【0081】
【表1】
【0082】例1、例2共にスクリ−ン全体としてのス
トライプの数は2000本以上の例である。
【0083】以上で本発明の基本実施例についての説明
を終る。
【0084】次に本発明の変形例について記す。
【0085】図1において、横ストライプ状レンチキュ
ラ−レンズ14を凹レンズ状とした理由は、図9におけ
る距離dyを大きくするのに有効であるためである。レ
ンズ14を凸レンズ状とすることもできる。
【0086】しかしその場合には、図9において距離d
yはレンズシ−ト13の厚みより小さくなる。従って数
11を満たすためには、より小さなピッチのレンチキュ
ラ−レンズを用いるか、さもなければ、レンズシ−ト1
3の厚みを増大する必要がある。 レンチキュラ−レン
ズ14のプロファイルは曲率半径一定の円柱状とする必
要はなく、曲率半径を周期的に変えることができる。
【0087】図12に実用上推奨されるレンチキュラ−
レンズの曲率半径分布の例を示す。
【0088】同図で横軸はスクリ−ン面上の縦方向曲率
半径rである。同図に示す通り、各レンチキュラ−レン
ズの中央部の曲率半径に比べて各レンチキュラ−レンズ
の周辺部の曲率半径を相対的に0.5倍以下に小とする
ことにより、これと相似な垂直指向特性を得ることがで
きる。即ち、スクリ−ンを正面方向から見た場合に最も
明るく、スクリ−ンを上/下方向から見た場合に自然に
暗くなる指向特性を得ることができる。
【0089】図1において、縦ストライプ状レンチキュ
ラ−レンズシ−ト3の出射面にブラックストライプを付
加することができる。その詳細についてはUSP443201
0号を参照されたい。
【0090】表1において、フレネルシ−トの厚みを
0.3mmと薄く設定したのは、フレネルシ−トの入射面
での反射迷光に起因するゴ−スト妨害をめだちにくくす
るためである。
【0091】フレネルシ−トを薄くすると、従来の2枚
式スクリ−ンの構成(図1においてシ−ト13を除いた
構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難で
ある。即ち自重で座屈してしまう。
【0092】しかし、本構成においては、部材13の厚
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
【0093】本発明のスクリ−ンを実装するに際して
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
【0094】尚、本発明は、CRT式投写形ディスプレ
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはシ−ト13を除い
た構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難
である。即ち自重で座屈してしまう。
【0095】しかし、本構成においては、部材13の厚
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
【0096】本発明のスクリ−ンを実装するに際して
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
【0097】尚、本発明は、CRT式投写形ディスプレ
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはフレネルシ−ト1
の出射面のフレネルレンズ面1′にレンチキュラ−レン
ズ成分を含ませることによって実効的にνχ,νyの値
を増大せさることが有効である。
【0098】本発明に用いた投写レンズのひとみを見込
む角νχ,νyの概念は、スクリ−ンの中央と周辺部と
でその値が異なる場合がある。そのような場合の厳密な
定義としては、νχはスクリ−ンの左右端における値と
し、νyはスクリ−ンの上下端における値とする。何故
なら前者はスクリ−ン左右端部でのモアレ妨害に関係
し、後者はスクリ−ン上下端でのモアレ妨害に関係する
からである。
【0099】
【発明の効果】本発明によって、従来未解明であった3
枚構成のスクリ−ンにおけるモアレ妨害発生原理が定量
的に解明された。
【0100】本発明の基本実施例によれば、光拡散損失
要素を用いることなしに、効率的に対角隅方向を含むす
べての放射状モアレ妨害を1/5以下に低減し、モアレ
妨害の振幅係数を0.1以下に抑えることができる。そ
して、縦横の画素数が2000×2000以上の高精細
度な背面投写形ディスプレイの構成に貢献できる。更に
その垂直指向特性については、正面方向から見て明る
く、上下方向から見て自然に暗くなるように好ましい特
性とすることができる。
【0101】また、本発明の実施例の表1の例1におい
ては、レンチキュラ−ピッチをフレネルピッチの3倍以
下となし得ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本実施例の斜視図である。
【図2】従来技術の斜視図である。
【図3】従来技術のモアレ模様及び座標系である。
【図4】モアレ妨害説明用垂直断面図である。
【図5】モアレ妨害説明用垂直断面図である。
【図6】モアレ妨害低減用周波数条件を示す2次元スペ
クトル図である。
【図7】実平面上の斜め方向スペクトル一例の図示であ
る。
【図8】レンチキュラ−レンズ側から投写レンズのひと
みを見込む角度という概念を示すための斜視図である。
【図9】図1の垂直断面図である。
【図10】フ−リエのホ−ルドスペクトルのグラフであ
る。
【図11】図1の水平断面図である。
【図12】レンズ13の曲率半径分布を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1:フレネルシ−ト、2,3,13:レンチキュラ−シ
−ト、12:投写レンズのひとみ、10:フレネルレン
ズ配列パタンのスペクトル、15,16:焦平面、
1′:フレネルレンズ面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その出射面に同芯円状フレネルレンズ面を
    備えたシ−トと、横ストライプ状レンチキュラ−レンズ
    シ−トと縦ストライプ状レンチキュラ−レンズシ−トの
    少なく共3枚のシ−トからなる透過式スクリ−ンと投写
    レンズとを備えた背面投写形ディスプレイにおいて、該
    少なく共3枚のシ−トは、上記の順序で、光入射側から
    出射側へと配置され、該フレネルレンズを経てレンチキ
    ュラ−レンズ側から該投写レンズのひとみを見込んだ縦
    方向角度:νy〔rad〕、横方向角度:νχ〔ra
    d〕、該フレネルレンズ面と該横ストライプ状レンチキ
    ュラ−レンズの平行出射光に対応する焦平面との間の距
    離:dy、該フレネルレンズ面と、該縦ストライプ状レ
    ンチキュラ−レンズ面の平行出射光に対応する焦平面と
    の間の距離:dχ、スクリ−ンを構成する部材の媒質の
    屈折率:n、フレネルレンズの配列ピッチ:Toとの間
    に、νyy/nの値が0.9Toより大でかつ、νχ
    χ/nの値が0.9Toより大で3Toより小となるよ
    うな関係を形成せしめてなる2次元モアレ低減形投写形
    ディスプレイ。
  2. 【請求項2】請求項1において、該横ストライプ状レン
    チキュラ−レンズの曲率半径分布をして各中央部におけ
    る曲率半径値に比べて、各周辺部における曲率半径を相
    対的に0.5倍以下に形成してなる投写形ディスプレ
    イ。
  3. 【請求項3】請求項1において、該横ストライプ状レン
    チキュラ−レンズと該縦ストライプ状レンチキュラ−レ
    ンズとの組み合わせによって形成される格子配列状スペ
    クトルとフレネルレンズのピッチの逆数を半径とする円
    状のフレネルスペクトルとが2次元空間周波数平面上で
    相交わらないようにフレネルレンズピッチを設定するこ
    とによって、フレネルピッチ対横ストライプレンチキュ
    ラ−ピッチ比の任意の整数倍の平方とフレネルピッチ対
    縦ストライプレンチキュラ−ピッチ比の任意の整数倍の
    平方との和が1に合致しないように構成してなる投写形
    ディスプレイ。
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