JPH06250291A - 2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ - Google Patents
2次元モアレ低減形投写形ディスプレイInfo
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- JPH06250291A JPH06250291A JP5037822A JP3782293A JPH06250291A JP H06250291 A JPH06250291 A JP H06250291A JP 5037822 A JP5037822 A JP 5037822A JP 3782293 A JP3782293 A JP 3782293A JP H06250291 A JPH06250291 A JP H06250291A
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- fresnel
- lenticular
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/54—Accessories
- G03B21/56—Projection screens
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/54—Accessories
- G03B21/56—Projection screens
- G03B21/60—Projection screens characterised by the nature of the surface
- G03B21/62—Translucent screens
- G03B21/625—Lenticular translucent screens
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- General Physics & Mathematics (AREA)
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】3枚以上の部材からなるスクリ−ンを用いた背
面投写式ディスプレイにおいて発生する放射状2次元モ
アレ妨害を低減する手段を提供する。 【構成】フレネルシ−ト1,レンチキュラ−シ−ト1
3,3でスクリ−ンを構成し、フレネルシ−トを経てレ
ンチキュラ−レンズ側から投写レンズを見込む角:
νχ,νy及びフレネルレンズ面とレンチキュラ−焦平
面との間の距離:dχ,dyの積を媒質の屈折率nで除
した商:νχdχ/n,νydy/nがフレネルピッチの
0.9倍より大でかつ、νχdχ/nがフレネルピッチ
の3倍より小となるように構成する。 【効果】放射状の2次元モアレ妨害を1/5以下に低減
できる。
面投写式ディスプレイにおいて発生する放射状2次元モ
アレ妨害を低減する手段を提供する。 【構成】フレネルシ−ト1,レンチキュラ−シ−ト1
3,3でスクリ−ンを構成し、フレネルシ−トを経てレ
ンチキュラ−レンズ側から投写レンズを見込む角:
νχ,νy及びフレネルレンズ面とレンチキュラ−焦平
面との間の距離:dχ,dyの積を媒質の屈折率nで除
した商:νχdχ/n,νydy/nがフレネルピッチの
0.9倍より大でかつ、νχdχ/nがフレネルピッチ
の3倍より小となるように構成する。 【効果】放射状の2次元モアレ妨害を1/5以下に低減
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、背面投写形ディスプレ
イに係り、特に3枚以上の部材からなるスクリ−ンにお
いて発生する放射状2次元モアレ妨害を低減する技術に
関する。
イに係り、特に3枚以上の部材からなるスクリ−ンにお
いて発生する放射状2次元モアレ妨害を低減する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の背面投写形ディスプレイは、大部
分において、2枚構成のスクリ−ンを用いていた。該2
枚の内1枚は、フレネルレンズであり、他の1枚は水平
方向へ光を発散するための縦ストライプ状のレンチキュ
ラ−レンズである。
分において、2枚構成のスクリ−ンを用いていた。該2
枚の内1枚は、フレネルレンズであり、他の1枚は水平
方向へ光を発散するための縦ストライプ状のレンチキュ
ラ−レンズである。
【0003】垂直方向にも光を発散するためには、3枚
構成のスクリ−ンを用いるべきである。しかし、スクリ
−ンの枚数を増やすと光の反射損失が増加するという問
題(第1の問題)があった。また更に複雑なモアレ妨害
を発生するという問題(第2の問題)があった。
構成のスクリ−ンを用いるべきである。しかし、スクリ
−ンの枚数を増やすと光の反射損失が増加するという問
題(第1の問題)があった。また更に複雑なモアレ妨害
を発生するという問題(第2の問題)があった。
【0004】上記中、第1の問題点、即ち表反射損失の
問題については、最近の技術進歩によって解決策が現れ
た。その解決策とは、スクリ−ンを構成する部材の表面
に、無反射化コウティングを施こすことである。それに
よって、部材の光屈折率との整合を図ることができ、従
って反射損失を低減できる。
問題については、最近の技術進歩によって解決策が現れ
た。その解決策とは、スクリ−ンを構成する部材の表面
に、無反射化コウティングを施こすことである。それに
よって、部材の光屈折率との整合を図ることができ、従
って反射損失を低減できる。
【0005】しかしながら、上記中第2の問題は未解決
のままであった。また、最近のコンピュ−タ技術の進歩
によって、走査線本数のより多いディスプレイが要求さ
れてきている。現行テレビ放送では、周知の通り1フレ
−ム当りの走査線数は約500本であるが、コンピュ−
タ技術の進歩に伴い、2000本クラスのものが要求さ
れている。かようなディスプレイを実現するには、従来
に比べて縦横各1/4倍の画素サイズのスクリ−ンを使
用する必要がある。
のままであった。また、最近のコンピュ−タ技術の進歩
によって、走査線本数のより多いディスプレイが要求さ
れてきている。現行テレビ放送では、周知の通り1フレ
−ム当りの走査線数は約500本であるが、コンピュ−
タ技術の進歩に伴い、2000本クラスのものが要求さ
れている。かようなディスプレイを実現するには、従来
に比べて縦横各1/4倍の画素サイズのスクリ−ンを使
用する必要がある。
【0006】USP4725134号には、2枚式のスクリ−
ンにおけるモアレ妨害の発生原理が記されている。該妨
害は、同芯円構造のフレネルレンズとの干渉によって発
生し、スクリ−ンの左右端において著しく発生すること
が記されている。該USPの記述から明らかな通り、画
素サイズが小さい程(フレネルピッチが一定の場合)モ
アレ妨害が顕著となる。
ンにおけるモアレ妨害の発生原理が記されている。該妨
害は、同芯円構造のフレネルレンズとの干渉によって発
生し、スクリ−ンの左右端において著しく発生すること
が記されている。該USPの記述から明らかな通り、画
素サイズが小さい程(フレネルピッチが一定の場合)モ
アレ妨害が顕著となる。
【0007】該USP4725134号には、3枚式スクリ−
ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原理と対処策
とが記されていない。従って本発明は該USP4725134
号を補完しようとするものである。
ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原理と対処策
とが記されていない。従って本発明は該USP4725134
号を補完しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、3枚
式スクリ−ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原
理を定量的に解明することにある。
式スクリ−ンに特有の放射状対角隅モアレ妨害の発生原
理を定量的に解明することにある。
【0009】本発明の他の目的は、上記解明結果に基い
て、放射状対角隅モアレ妨害低減手段を提供するにあ
る。
て、放射状対角隅モアレ妨害低減手段を提供するにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、走査線数2000本
以上の高精細度ディスプレイに使用可能なスクリ−ンを
提供するにある。
以上の高精細度ディスプレイに使用可能なスクリ−ンを
提供するにある。
【0011】本発明の他の目的は、レンチキュラ−レン
ズ配列ピッチがフレネル配列ピッチの3倍より小さいス
クリ−ンにおいてもモアレ妨害を低減できる技術を提供
するにある。
ズ配列ピッチがフレネル配列ピッチの3倍より小さいス
クリ−ンにおいてもモアレ妨害を低減できる技術を提供
するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、下記の手段が用いられる。
め、本発明においては、下記の手段が用いられる。
【0013】本発明の基本実施例においては、投写レン
ズのひとみの縦幅を、フレネルレンズを経てレンチキュ
ラ−レンズ側から見込む角(rad)をνyとし、フレ
ネルレンズ出射面と、垂直方向発散用横ストライプ状レ
ンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応する焦点群
の位置する焦平面との間の距離をdyとした場合、νyと
dyとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(νydy/
n)がフレネルレンズの配列ピッチの0.9倍以上とな
るように設定される。
ズのひとみの縦幅を、フレネルレンズを経てレンチキュ
ラ−レンズ側から見込む角(rad)をνyとし、フレ
ネルレンズ出射面と、垂直方向発散用横ストライプ状レ
ンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応する焦点群
の位置する焦平面との間の距離をdyとした場合、νyと
dyとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(νydy/
n)がフレネルレンズの配列ピッチの0.9倍以上とな
るように設定される。
【0014】また更に、投写レンズの横幅をフレネルレ
ンズを経てレンチキュラ−レンズ側から見込む角をνχ
とし、フレネルレンズ出射面と水平方向発散用縦ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応す
る焦点群の位置する面との間の距離をdχとした場合、
νχとdχとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(ν
ydy/n)が、フレネルレンズの配列ピッチの0.9倍
以上でかつ、3倍以下となるように選定される。
ンズを経てレンチキュラ−レンズ側から見込む角をνχ
とし、フレネルレンズ出射面と水平方向発散用縦ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの出射側平行光線に対応す
る焦点群の位置する面との間の距離をdχとした場合、
νχとdχとの積を媒質の屈折率(n)で除した商(ν
ydy/n)が、フレネルレンズの配列ピッチの0.9倍
以上でかつ、3倍以下となるように選定される。
【0015】
【作用】本発明の基本実施例においては、前記νy・dy
積の条件によって、スクリ−ンの上下端部に発生するモ
アレ妨害が低減される。
積の条件によって、スクリ−ンの上下端部に発生するモ
アレ妨害が低減される。
【0016】前記νχ・dχ積の条件によって、スクリ
−ンの左右端部に発生するモアレ妨害が低減され、かつ
過大なフォ−カス劣化が防止される。
−ンの左右端部に発生するモアレ妨害が低減され、かつ
過大なフォ−カス劣化が防止される。
【0017】前記νy・dy積の条件とνχ・dχ積の条
件とによって、スクリ−ンの対角隅部等に発生するモア
レ妨害が低減される。
件とによって、スクリ−ンの対角隅部等に発生するモア
レ妨害が低減される。
【0018】
【実施例】本発明の目的に沿って始めに、3枚式スクリ
−ンに特有の放射状モアレ妨害の発生原理を定量的に解
明する。
−ンに特有の放射状モアレ妨害の発生原理を定量的に解
明する。
【0019】解析の容易化のために、まずは投写光源が
点光源状であると仮定する。
点光源状であると仮定する。
【0020】図2に、従来の透過式スクリ−ンの一例を
示す。同図において、1はフレネルシ−ト、1′はその
出射面に投げられたフレネルレンズ、2は垂直方向発散
用ストライプ状レンチキュラ−シ−ト、2′はその入射
面の横ストライプ状レンチキュラ−レンズ、3は水平方
向光発散用レンチキュラ−シ−ト、3′はその入射面の
レンチキュラ−レンズ、3″はその出射面のレンチキュ
ラ−レンズである。3′,3″の構成法の詳細は、US
P4432010号に記されているため参照されたい。各シ−
トのピッチの例は、図2に併記されている。しかし、同
USPにおいては6,7のモアレ妨害について言及され
ていない。
示す。同図において、1はフレネルシ−ト、1′はその
出射面に投げられたフレネルレンズ、2は垂直方向発散
用ストライプ状レンチキュラ−シ−ト、2′はその入射
面の横ストライプ状レンチキュラ−レンズ、3は水平方
向光発散用レンチキュラ−シ−ト、3′はその入射面の
レンチキュラ−レンズ、3″はその出射面のレンチキュ
ラ−レンズである。3′,3″の構成法の詳細は、US
P4432010号に記されているため参照されたい。各シ−
トのピッチの例は、図2に併記されている。しかし、同
USPにおいては6,7のモアレ妨害について言及され
ていない。
【0021】5,6,7のモアレ妨害全体を統一的に表
現するための座標系として、図3に示す通り直交座標
(χ,у)及び極座標(R,θ)を採用する。
現するための座標系として、図3に示す通り直交座標
(χ,у)及び極座標(R,θ)を採用する。
【0022】図4にフレネルレンズの断面図と点光源8
とを示す。同図で、点光源8からスクリ−ンへ向った光
はフレネルレンズ1′によって、平行出射光に変換され
る。その際、同図斜線部に示した通り、その出射側に光
非存在部が周期的に発生する。即ち、出射光の照度分布
中にフレネルピッチ周期成分が不可避的に発生する。
とを示す。同図で、点光源8からスクリ−ンへ向った光
はフレネルレンズ1′によって、平行出射光に変換され
る。その際、同図斜線部に示した通り、その出射側に光
非存在部が周期的に発生する。即ち、出射光の照度分布
中にフレネルピッチ周期成分が不可避的に発生する。
【0023】フレネルレンズの出射光の照度分布は、フ
−リエ解析すると次式によって表現される。
−リエ解析すると次式によって表現される。
【0024】
【数1】
【0025】数1において、dは、図4における斜線部
即ちフレネルの陰のデュ−ティファクタである。dの値
は、スクリ−ン中央部では零であり、スクリ−ンの周辺
部では、約0.4の値となる。従って基本波成分の振幅
a0は、スクリ−ンの中央部で零であり、スクリ−ンの
周辺部において約0.5の値となる。
即ちフレネルの陰のデュ−ティファクタである。dの値
は、スクリ−ン中央部では零であり、スクリ−ンの周辺
部では、約0.4の値となる。従って基本波成分の振幅
a0は、スクリ−ンの中央部で零であり、スクリ−ンの
周辺部において約0.5の値となる。
【0026】次にレンチキュラ−レンズ2′の作用を図
5に示す。
5に示す。
【0027】一般に、レンズの作用は、平行光が入射し
た場合において、その入射光の高さ座標(位置座標、図
5のy)を出射光の垂直方向θ(y)に変換することに
ある。従って、レンチキュラ−レンズは、入射光の高さ
座標を周期的に出射光の垂直方向座標に変換する。遠方
に位置するスクリ−ン観視者が或る特定の方向からスク
リ−ンを観視するとき、レンチキュラ−レンズによって
周期的に高さ方向にサンプリングされた光を見ることと
なる。
た場合において、その入射光の高さ座標(位置座標、図
5のy)を出射光の垂直方向θ(y)に変換することに
ある。従って、レンチキュラ−レンズは、入射光の高さ
座標を周期的に出射光の垂直方向座標に変換する。遠方
に位置するスクリ−ン観視者が或る特定の方向からスク
リ−ンを観視するとき、レンチキュラ−レンズによって
周期的に高さ方向にサンプリングされた光を見ることと
なる。
【0028】そのサンプリング構造T1(y)を数式化し
て次式を得る。
て次式を得る。
【0029】
【数2】
【0030】同様にして、図2におけるレンチキュラ−
レンズ3″は、入射光の横方向位置座標を出射光の水平
方向座標に変換する。従ってそのサンプリング構造T2
(χ)を数式化して次式を得る。
レンズ3″は、入射光の横方向位置座標を出射光の水平
方向座標に変換する。従ってそのサンプリング構造T2
(χ)を数式化して次式を得る。
【0031】
【数3】
【0032】従って観視者がスクリ−ン面上に見る模様
T0,1,2は定量的に次式となる。
T0,1,2は定量的に次式となる。
【0033】
【数4】
【0034】上式中において低空間周波数成分がめだち
易く、それらがモアレ妨害と称される。
易く、それらがモアレ妨害と称される。
【0035】これを2次元周波数スペクトル平面で図示
すると図6の通りである。図6において、横軸は縦スト
ライプ構造の空間周波数である。縦軸は横ストライプ構
造の空間周波数である。同図の小丸印で示される各格子
点は、前記T1(y)とT2(χ)の積のスペクトルである。
即ち、数4の右辺の第1項に相当する。同図の大円10
はT0(R)のフレネル基本波成分のスペクトルであり、
その半径は1/T0である。この大円10と各近接格子
点の距離が各放射状モアレ妨害の空間周波数を表す。
すると図6の通りである。図6において、横軸は縦スト
ライプ構造の空間周波数である。縦軸は横ストライプ構
造の空間周波数である。同図の小丸印で示される各格子
点は、前記T1(y)とT2(χ)の積のスペクトルである。
即ち、数4の右辺の第1項に相当する。同図の大円10
はT0(R)のフレネル基本波成分のスペクトルであり、
その半径は1/T0である。この大円10と各近接格子
点の距離が各放射状モアレ妨害の空間周波数を表す。
【0036】図6で点線5′,6′,7′で囲まれたスペ
クトルに起因するモアレ妨害は、各々図3における5,
6,7のモアレ妨害に概略対応する。図6の7″に対応
するモアレ妨害は、図3において図示が省略されてい
る。各放射状モアレの半径R方向の空間周波数fMは、
数4第2項の指数関数の( )内の値に現れている。
( )内を変形して次式を得る。(直交座標→極座標)
クトルに起因するモアレ妨害は、各々図3における5,
6,7のモアレ妨害に概略対応する。図6の7″に対応
するモアレ妨害は、図3において図示が省略されてい
る。各放射状モアレの半径R方向の空間周波数fMは、
数4第2項の指数関数の( )内の値に現れている。
( )内を変形して次式を得る。(直交座標→極座標)
【0037】
【数5】
【0038】例えば図6で7″右上方向のモアレは、
(h,k)=(1,2)の2次元レンチキュラ−構造に対応す
る。これに対応する実2次元平面上即ちスクリ−ン面上
の周期構造を図7(a)に示す。同図で横軸はχ,縦軸はy
である。半径R方向の2次元レンチキュラ−の周期は、
同図に示されている通り、
(h,k)=(1,2)の2次元レンチキュラ−構造に対応す
る。これに対応する実2次元平面上即ちスクリ−ン面上
の周期構造を図7(a)に示す。同図で横軸はχ,縦軸はy
である。半径R方向の2次元レンチキュラ−の周期は、
同図に示されている通り、
【0039】
【数6】
【0040】に等しい。これは、見かけの擬似レンチキ
ュラ−周期
ュラ−周期
【0041】
【数7】
【0042】とは全然異なるものであることに注意する
べきである。
べきである。
【0043】この注意事項の理解を助けるために更に別
の例を図7(b)に示す。図7(a)及びこれに対応する図6
においてはT2がたまたまT1に合致している場合を示し
た。
の例を図7(b)に示す。図7(a)及びこれに対応する図6
においてはT2がたまたまT1に合致している場合を示し
た。
【0044】T2が1.5T1に等しい場合を図7(b)に示
した。同図の放射方向:Rは(h,k)=(1,1)に対応
する方向である。この放射線上には、実2次元平面上の
レンチキュラ−交点が原点以外には存在しないことを証
明できる。
した。同図の放射方向:Rは(h,k)=(1,1)に対応
する方向である。この放射線上には、実2次元平面上の
レンチキュラ−交点が原点以外には存在しないことを証
明できる。
【0045】即ち、モアレの放射方向は、直交レンチキ
ュラ−レンズの交点を結ぶ方向に存在するのではない。
ュラ−レンズの交点を結ぶ方向に存在するのではない。
【0046】モアレの放射方向は、直交レンチキュラ−
レンズの交点結ぶ点線に直交する方向に合致する。
レンズの交点結ぶ点線に直交する方向に合致する。
【0047】以上でモアレ妨害放射方向を支配する物理
についての正しい理解が得られたものと考える。
についての正しい理解が得られたものと考える。
【0048】一般に、モアレ妨害をめだたなくするため
にはその妨害周波数が零ビ−トとなるのを防ぐ必要があ
る。このためには、図6の2次元スペクトル図において
2次元レンチキュラ−格子スペクトル(小丸印)が、フレ
ネル基本波スペクトル円と重なり合わないことが必要で
ある。即ち次式の通りである。
にはその妨害周波数が零ビ−トとなるのを防ぐ必要があ
る。このためには、図6の2次元スペクトル図において
2次元レンチキュラ−格子スペクトル(小丸印)が、フレ
ネル基本波スペクトル円と重なり合わないことが必要で
ある。即ち次式の通りである。
【0049】
【数8】
【0050】設計に際して、T1T2とを与件として数8
に従いfMの絶対値の最少値が極力大となるようにT0を
選定するには、図6において、大円の半径(1/T0)
を適切化して、各格子点から極力遠ざかるように作図す
れば良い。従って本発見原理によれば高価な実物試作の
繰り返しが不要化される。
に従いfMの絶対値の最少値が極力大となるようにT0を
選定するには、図6において、大円の半径(1/T0)
を適切化して、各格子点から極力遠ざかるように作図す
れば良い。従って本発見原理によれば高価な実物試作の
繰り返しが不要化される。
【0051】以上で、モアレ妨害低減のための周波数条
件についての考察を終り、次に振幅条件についての考察
に移る。
件についての考察を終り、次に振幅条件についての考察
に移る。
【0052】数4は記述の通り点光源仮定に基くもので
あり、数4中のモアレ振幅a0は数1で既述のa0に等し
く約0.5と大きい。従ってモアレ妨害としてめだち易
い。以下の解析では、投写光源の角度換算サイズ及びレ
ンチキュラ−焦平面の概念を導入して、モアレ妨害の振
幅低減策を定量化する。
あり、数4中のモアレ振幅a0は数1で既述のa0に等し
く約0.5と大きい。従ってモアレ妨害としてめだち易
い。以下の解析では、投写光源の角度換算サイズ及びレ
ンチキュラ−焦平面の概念を導入して、モアレ妨害の振
幅低減策を定量化する。
【0053】図8は、投写光源の角度換算サイズの概念
を示すための斜視図である。同図において11は投写
機、12は投写レンズのひとみである。本図は、解析の
簡潔化のためのひとみの形状をく形状とした。別途通常
の円形ひとみへの一般化は後述する。
を示すための斜視図である。同図において11は投写
機、12は投写レンズのひとみである。本図は、解析の
簡潔化のためのひとみの形状をく形状とした。別途通常
の円形ひとみへの一般化は後述する。
【0054】同図1はフレネルシ−ト、1′はフレネル
レンズである。
レンズである。
【0055】フレネルレンズを経た後の出射光は、マク
ロにはスクリ−ンの法線方向に進行するが、ミクロには
(νχ,νy)の拡がりを持つことが同図に示されている。
該(νχ,νy)の値は、フレネルレンズを経て、レンチキ
ュラ−レンズ側に位置する観視者が投写レンズ側を見込
んだ場合のひとみの角度に相当する。また、該(νχ,ν
y)の値はレンズひとみの横幅、縦幅をレンズ〜スクリ−
ン間距離で除した値に通常の場合ほぼ等しい。
ロにはスクリ−ンの法線方向に進行するが、ミクロには
(νχ,νy)の拡がりを持つことが同図に示されている。
該(νχ,νy)の値は、フレネルレンズを経て、レンチキ
ュラ−レンズ側に位置する観視者が投写レンズ側を見込
んだ場合のひとみの角度に相当する。また、該(νχ,ν
y)の値はレンズひとみの横幅、縦幅をレンズ〜スクリ−
ン間距離で除した値に通常の場合ほぼ等しい。
【0056】さて、次に、フレネルレンズ面からの距離
Zの位置に薄い理想拡散板を配置した場合に、該拡散板
上に映るフレネル構造T0(R,θ,Z)を求めると次式に
なる。
Zの位置に薄い理想拡散板を配置した場合に、該拡散板
上に映るフレネル構造T0(R,θ,Z)を求めると次式に
なる。
【0057】
【数9】
【0058】上式において、S(χ)はフ−リエの等密度
分布スペクトラムであり、図10に示される通りであ
る。(θ=90°の場合を示す。)同図から判るように、
νy/T0の値を1とするような距離:Zにおいてフレ
ネル構造が消滅する。従ってこの距離の位置に横ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの焦点群即ち焦平面を配置
すれば上下端のモアレ妨害が消去される。
分布スペクトラムであり、図10に示される通りであ
る。(θ=90°の場合を示す。)同図から判るように、
νy/T0の値を1とするような距離:Zにおいてフレ
ネル構造が消滅する。従ってこの距離の位置に横ストラ
イプ状レンチキュラ−レンズの焦点群即ち焦平面を配置
すれば上下端のモアレ妨害が消去される。
【0059】同様にして、νχz/T0の値が1となる
距離:zに縦ストライプ状レンチキュラ−レンズの焦点
群即ち焦平面を配置すれば、左右端のモアレ妨害が消去
される。
距離:zに縦ストライプ状レンチキュラ−レンズの焦点
群即ち焦平面を配置すれば、左右端のモアレ妨害が消去
される。
【0060】数8はフレネルレンズを光が出射後、空気
中を進む場合のものである。実際にはスクリ−ンを構造
するプラスチックの媒質中を進むため数7のνχ,νyを
媒質の屈折率:n(1.5〜1.6)で除す必要がある。
中を進む場合のものである。実際にはスクリ−ンを構造
するプラスチックの媒質中を進むため数7のνχ,νyを
媒質の屈折率:n(1.5〜1.6)で除す必要がある。
【0061】更に、フレネルレンズ面と各レンチキュラ
−レンズと焦点面との間の媒質内距離を各々dχ,dyと
してスクリ−ン上の模様T0,1,2を求めると、数4中の
モアレ振幅係数a1は次式の通りに修正される。
−レンズと焦点面との間の媒質内距離を各々dχ,dyと
してスクリ−ン上の模様T0,1,2を求めると、数4中の
モアレ振幅係数a1は次式の通りに修正される。
【0062】
【数10】
【0063】上式において、θは図3に示したスクリ−
ン面上の極座標であり、モアレの放射方向を表す。
ン面上の極座標であり、モアレの放射方向を表す。
【0064】本発明の目的を達成するためには、数10
のモアレ振幅係数の値の絶対値をθの方向の如何を問わ
ず0.1以下とする必要がある。
のモアレ振幅係数の値の絶対値をθの方向の如何を問わ
ず0.1以下とする必要がある。
【0065】このための条件を求めると次式の通りであ
る。
る。
【0066】
【数11】
【0067】一方、上式において、距離dχを大きくし
過ぎると、フォ−カスが劣化するという副作用を有す
る。この副作用を限度内に抑えるためには、数11の左
辺を3T0(フレネルピッチの3倍)より小さくする必要
がある。従って次式を得る。
過ぎると、フォ−カスが劣化するという副作用を有す
る。この副作用を限度内に抑えるためには、数11の左
辺を3T0(フレネルピッチの3倍)より小さくする必要
がある。従って次式を得る。
【0068】
【数12】
【0069】上述の解析は投写レンズのひとみ図7の1
2がく形状である場合について遂行された。
2がく形状である場合について遂行された。
【0070】レンズのひとみの形状が円形状である場合
には、次の通り解析される。
には、次の通り解析される。
【0071】フレネルレンズの出射側から見込んだレン
ズひとみの角度が直径ν radianである。そうす
るとひとみの像は光の進行に従って円板状に拡がる。
ズひとみの角度が直径ν radianである。そうす
るとひとみの像は光の進行に従って円板状に拡がる。
【0072】等密度分布円板像のフ−リエスペクトルは
第1次ベッセル関数J1で与えられる。従って数10に
対応するモアレ振幅係数a1は次式となる。
第1次ベッセル関数J1で与えられる。従って数10に
対応するモアレ振幅係数a1は次式となる。
【0073】
【数13】
【0074】上式において、a1の絶対値をθの方向の
如何を問わず、0.1以下とする条件を求めると数12
の各右辺が0.9T0の代りにT0に置き換わる。これは
わずかの違いである。従って数12が本発明を構成する
ための基本要件であると見なして良い。
如何を問わず、0.1以下とする条件を求めると数12
の各右辺が0.9T0の代りにT0に置き換わる。これは
わずかの違いである。従って数12が本発明を構成する
ための基本要件であると見なして良い。
【0075】以上でモアレ妨害低減のための振幅条件の
考察を終る。上記考察によって、2次元レンチキュラ−
レンズと同芯円状フレネルレンズとの干渉に起因するモ
アレ妨害を低減するための周波数条件と振幅条件のすべ
てが解明されたことになる。
考察を終る。上記考察によって、2次元レンチキュラ−
レンズと同芯円状フレネルレンズとの干渉に起因するモ
アレ妨害を低減するための周波数条件と振幅条件のすべ
てが解明されたことになる。
【0076】その結果に基いてなされた本発明の基本実
施例を図1に示す。同図で11は投写機、12は投写レ
ンズのひとみ、1はフレネルシ−ト、3は縦ストライプ
状レンチキュラ−シ−ト、13は横ストライプ状レンチ
キュラ−シ−ト、14は横ストライプ状レンチキュラ−
レンズである。
施例を図1に示す。同図で11は投写機、12は投写レ
ンズのひとみ、1はフレネルシ−ト、3は縦ストライプ
状レンチキュラ−シ−ト、13は横ストライプ状レンチ
キュラ−シ−ト、14は横ストライプ状レンチキュラ−
レンズである。
【0077】図9に、図1の実施例の垂直断面図を示
す。同図上部に示される通り、フレネル出射光は、媒質
の中をνy/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキ
ュラ−レンズ14の平行出射光に対応する焦点群の位置
する面、即ち焦平面は同図の破線15で示される。フレ
ネルレンズ面1′とこのレンチキュラ−焦平面15との
間の距離がdyである。フレネルレンズのピッチはT0
である。これらのパラメ−タ:νy/n,dy,T0が既
述の数12を満たすことによって上下端のモアレ妨害が
消去される。
す。同図上部に示される通り、フレネル出射光は、媒質
の中をνy/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキ
ュラ−レンズ14の平行出射光に対応する焦点群の位置
する面、即ち焦平面は同図の破線15で示される。フレ
ネルレンズ面1′とこのレンチキュラ−焦平面15との
間の距離がdyである。フレネルレンズのピッチはT0
である。これらのパラメ−タ:νy/n,dy,T0が既
述の数12を満たすことによって上下端のモアレ妨害が
消去される。
【0078】図11に図1の実施例の水平断面図を示
す。同図上部に示される通りフレネル出射光は媒質の中
をνχ/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキュラ
−レンズ3″の平行出射光に対応する焦平面は同図16
の破線で示されている。フレネルレンズ面1′とこのレ
ンチキュラ−焦面16との間の距離がdχである。フレ
ネルレンズのピッチはT0である。これらのパラメ−
タ:νχ/n、dχ、T0が既述の数12を満たすこと
によって左右端のモアレ妨害が消去される。
す。同図上部に示される通りフレネル出射光は媒質の中
をνχ/nの角度で発散し乍ら進行する。レンチキュラ
−レンズ3″の平行出射光に対応する焦平面は同図16
の破線で示されている。フレネルレンズ面1′とこのレ
ンチキュラ−焦面16との間の距離がdχである。フレ
ネルレンズのピッチはT0である。これらのパラメ−
タ:νχ/n、dχ、T0が既述の数12を満たすこと
によって左右端のモアレ妨害が消去される。
【0079】数11の条件が同時に満たされることによ
って任意の方向の斜め放射状モアレ妨害が消去低減され
る。
って任意の方向の斜め放射状モアレ妨害が消去低減され
る。
【0080】表1に図1の基本実施例に対応する具体数
値例を示す。
値例を示す。
【0081】
【表1】
【0082】例1、例2共にスクリ−ン全体としてのス
トライプの数は2000本以上の例である。
トライプの数は2000本以上の例である。
【0083】以上で本発明の基本実施例についての説明
を終る。
を終る。
【0084】次に本発明の変形例について記す。
【0085】図1において、横ストライプ状レンチキュ
ラ−レンズ14を凹レンズ状とした理由は、図9におけ
る距離dyを大きくするのに有効であるためである。レ
ンズ14を凸レンズ状とすることもできる。
ラ−レンズ14を凹レンズ状とした理由は、図9におけ
る距離dyを大きくするのに有効であるためである。レ
ンズ14を凸レンズ状とすることもできる。
【0086】しかしその場合には、図9において距離d
yはレンズシ−ト13の厚みより小さくなる。従って数
11を満たすためには、より小さなピッチのレンチキュ
ラ−レンズを用いるか、さもなければ、レンズシ−ト1
3の厚みを増大する必要がある。 レンチキュラ−レン
ズ14のプロファイルは曲率半径一定の円柱状とする必
要はなく、曲率半径を周期的に変えることができる。
yはレンズシ−ト13の厚みより小さくなる。従って数
11を満たすためには、より小さなピッチのレンチキュ
ラ−レンズを用いるか、さもなければ、レンズシ−ト1
3の厚みを増大する必要がある。 レンチキュラ−レン
ズ14のプロファイルは曲率半径一定の円柱状とする必
要はなく、曲率半径を周期的に変えることができる。
【0087】図12に実用上推奨されるレンチキュラ−
レンズの曲率半径分布の例を示す。
レンズの曲率半径分布の例を示す。
【0088】同図で横軸はスクリ−ン面上の縦方向曲率
半径rである。同図に示す通り、各レンチキュラ−レン
ズの中央部の曲率半径に比べて各レンチキュラ−レンズ
の周辺部の曲率半径を相対的に0.5倍以下に小とする
ことにより、これと相似な垂直指向特性を得ることがで
きる。即ち、スクリ−ンを正面方向から見た場合に最も
明るく、スクリ−ンを上/下方向から見た場合に自然に
暗くなる指向特性を得ることができる。
半径rである。同図に示す通り、各レンチキュラ−レン
ズの中央部の曲率半径に比べて各レンチキュラ−レンズ
の周辺部の曲率半径を相対的に0.5倍以下に小とする
ことにより、これと相似な垂直指向特性を得ることがで
きる。即ち、スクリ−ンを正面方向から見た場合に最も
明るく、スクリ−ンを上/下方向から見た場合に自然に
暗くなる指向特性を得ることができる。
【0089】図1において、縦ストライプ状レンチキュ
ラ−レンズシ−ト3の出射面にブラックストライプを付
加することができる。その詳細についてはUSP443201
0号を参照されたい。
ラ−レンズシ−ト3の出射面にブラックストライプを付
加することができる。その詳細についてはUSP443201
0号を参照されたい。
【0090】表1において、フレネルシ−トの厚みを
0.3mmと薄く設定したのは、フレネルシ−トの入射面
での反射迷光に起因するゴ−スト妨害をめだちにくくす
るためである。
0.3mmと薄く設定したのは、フレネルシ−トの入射面
での反射迷光に起因するゴ−スト妨害をめだちにくくす
るためである。
【0091】フレネルシ−トを薄くすると、従来の2枚
式スクリ−ンの構成(図1においてシ−ト13を除いた
構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難で
ある。即ち自重で座屈してしまう。
式スクリ−ンの構成(図1においてシ−ト13を除いた
構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難で
ある。即ち自重で座屈してしまう。
【0092】しかし、本構成においては、部材13の厚
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
【0093】本発明のスクリ−ンを実装するに際して
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
【0094】尚、本発明は、CRT式投写形ディスプレ
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχ,νyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはシ−ト13を除い
た構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難
である。即ち自重で座屈してしまう。
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχ,νyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはシ−ト13を除い
た構成)では、スクリ−ン部材を自立させることが困難
である。即ち自重で座屈してしまう。
【0095】しかし、本構成においては、部材13の厚
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
みを約3mm(表1)と大きく設定しているためスクリ−ン
枠内に挿入して自立させることができる。
【0096】本発明のスクリ−ンを実装するに際して
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
は、部材13を自立させ、残りの部材13をスクリ−ン
枠または部材13の上端から吊るす構造とすることがで
きる。
【0097】尚、本発明は、CRT式投写形ディスプレ
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχ,νyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはフレネルシ−ト1
の出射面のフレネルレンズ面1′にレンチキュラ−レン
ズ成分を含ませることによって実効的にνχ,νyの値
を増大せさることが有効である。
イを想定して記した。しかし、液晶式投写形ディスプレ
イにも応用できる。液晶式投写形ディスプレイは通常図
8におけるνχ,νyの値が非常に小さい。そのような場
合に、本発明の数9を成立させるにはフレネルシ−ト1
の出射面のフレネルレンズ面1′にレンチキュラ−レン
ズ成分を含ませることによって実効的にνχ,νyの値
を増大せさることが有効である。
【0098】本発明に用いた投写レンズのひとみを見込
む角νχ,νyの概念は、スクリ−ンの中央と周辺部と
でその値が異なる場合がある。そのような場合の厳密な
定義としては、νχはスクリ−ンの左右端における値と
し、νyはスクリ−ンの上下端における値とする。何故
なら前者はスクリ−ン左右端部でのモアレ妨害に関係
し、後者はスクリ−ン上下端でのモアレ妨害に関係する
からである。
む角νχ,νyの概念は、スクリ−ンの中央と周辺部と
でその値が異なる場合がある。そのような場合の厳密な
定義としては、νχはスクリ−ンの左右端における値と
し、νyはスクリ−ンの上下端における値とする。何故
なら前者はスクリ−ン左右端部でのモアレ妨害に関係
し、後者はスクリ−ン上下端でのモアレ妨害に関係する
からである。
【0099】
【発明の効果】本発明によって、従来未解明であった3
枚構成のスクリ−ンにおけるモアレ妨害発生原理が定量
的に解明された。
枚構成のスクリ−ンにおけるモアレ妨害発生原理が定量
的に解明された。
【0100】本発明の基本実施例によれば、光拡散損失
要素を用いることなしに、効率的に対角隅方向を含むす
べての放射状モアレ妨害を1/5以下に低減し、モアレ
妨害の振幅係数を0.1以下に抑えることができる。そ
して、縦横の画素数が2000×2000以上の高精細
度な背面投写形ディスプレイの構成に貢献できる。更に
その垂直指向特性については、正面方向から見て明る
く、上下方向から見て自然に暗くなるように好ましい特
性とすることができる。
要素を用いることなしに、効率的に対角隅方向を含むす
べての放射状モアレ妨害を1/5以下に低減し、モアレ
妨害の振幅係数を0.1以下に抑えることができる。そ
して、縦横の画素数が2000×2000以上の高精細
度な背面投写形ディスプレイの構成に貢献できる。更に
その垂直指向特性については、正面方向から見て明る
く、上下方向から見て自然に暗くなるように好ましい特
性とすることができる。
【0101】また、本発明の実施例の表1の例1におい
ては、レンチキュラ−ピッチをフレネルピッチの3倍以
下となし得ている。
ては、レンチキュラ−ピッチをフレネルピッチの3倍以
下となし得ている。
【図1】本発明の基本実施例の斜視図である。
【図2】従来技術の斜視図である。
【図3】従来技術のモアレ模様及び座標系である。
【図4】モアレ妨害説明用垂直断面図である。
【図5】モアレ妨害説明用垂直断面図である。
【図6】モアレ妨害低減用周波数条件を示す2次元スペ
クトル図である。
クトル図である。
【図7】実平面上の斜め方向スペクトル一例の図示であ
る。
る。
【図8】レンチキュラ−レンズ側から投写レンズのひと
みを見込む角度という概念を示すための斜視図である。
みを見込む角度という概念を示すための斜視図である。
【図9】図1の垂直断面図である。
【図10】フ−リエのホ−ルドスペクトルのグラフであ
る。
る。
【図11】図1の水平断面図である。
【図12】レンズ13の曲率半径分布を示すグラフであ
る。
る。
1:フレネルシ−ト、2,3,13:レンチキュラ−シ
−ト、12:投写レンズのひとみ、10:フレネルレン
ズ配列パタンのスペクトル、15,16:焦平面、
1′:フレネルレンズ面
−ト、12:投写レンズのひとみ、10:フレネルレン
ズ配列パタンのスペクトル、15,16:焦平面、
1′:フレネルレンズ面
Claims (3)
- 【請求項1】その出射面に同芯円状フレネルレンズ面を
備えたシ−トと、横ストライプ状レンチキュラ−レンズ
シ−トと縦ストライプ状レンチキュラ−レンズシ−トの
少なく共3枚のシ−トからなる透過式スクリ−ンと投写
レンズとを備えた背面投写形ディスプレイにおいて、該
少なく共3枚のシ−トは、上記の順序で、光入射側から
出射側へと配置され、該フレネルレンズを経てレンチキ
ュラ−レンズ側から該投写レンズのひとみを見込んだ縦
方向角度:νy〔rad〕、横方向角度:νχ〔ra
d〕、該フレネルレンズ面と該横ストライプ状レンチキ
ュラ−レンズの平行出射光に対応する焦平面との間の距
離:dy、該フレネルレンズ面と、該縦ストライプ状レ
ンチキュラ−レンズ面の平行出射光に対応する焦平面と
の間の距離:dχ、スクリ−ンを構成する部材の媒質の
屈折率:n、フレネルレンズの配列ピッチ:Toとの間
に、νy dy/nの値が0.9Toより大でかつ、νχd
χ/nの値が0.9Toより大で3Toより小となるよ
うな関係を形成せしめてなる2次元モアレ低減形投写形
ディスプレイ。 - 【請求項2】請求項1において、該横ストライプ状レン
チキュラ−レンズの曲率半径分布をして各中央部におけ
る曲率半径値に比べて、各周辺部における曲率半径を相
対的に0.5倍以下に形成してなる投写形ディスプレ
イ。 - 【請求項3】請求項1において、該横ストライプ状レン
チキュラ−レンズと該縦ストライプ状レンチキュラ−レ
ンズとの組み合わせによって形成される格子配列状スペ
クトルとフレネルレンズのピッチの逆数を半径とする円
状のフレネルスペクトルとが2次元空間周波数平面上で
相交わらないようにフレネルレンズピッチを設定するこ
とによって、フレネルピッチ対横ストライプレンチキュ
ラ−ピッチ比の任意の整数倍の平方とフレネルピッチ対
縦ストライプレンチキュラ−ピッチ比の任意の整数倍の
平方との和が1に合致しないように構成してなる投写形
ディスプレイ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037822A JPH06250291A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ |
US08/098,878 US5365369A (en) | 1993-02-26 | 1993-07-29 | Two dimensional moire reduction type projection display |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5037822A JPH06250291A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06250291A true JPH06250291A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=12508217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5037822A Pending JPH06250291A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 2次元モアレ低減形投写形ディスプレイ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5365369A (ja) |
JP (1) | JPH06250291A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100786860B1 (ko) * | 2002-05-08 | 2007-12-20 | 삼성에스디아이 주식회사 | 가변초점 렌즈를 구비한 입체 영상 디스플레이 장치 |
CN108254934A (zh) * | 2016-12-29 | 2018-07-06 | 南京瀚宇彩欣科技有限责任公司 | 显示装置 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0740192A3 (en) * | 1995-04-25 | 1998-08-26 | Kuraray Co., Ltd. | Projection type display device |
JP3939458B2 (ja) * | 1999-03-23 | 2007-07-04 | 株式会社クラレ | 背面投写型スクリーン |
JP3770006B2 (ja) * | 1999-11-01 | 2006-04-26 | 松下電器産業株式会社 | 背面投写型画像表示装置 |
JP2002090889A (ja) * | 2000-09-14 | 2002-03-27 | Kuraray Co Ltd | 背面投射型スクリーン及びその製造方法 |
JP2004145251A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-05-20 | Seiko Epson Corp | 透過型スクリーン及びリア型プロジェクタ |
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