JPH06224329A - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH06224329A JPH06224329A JP2989593A JP2989593A JPH06224329A JP H06224329 A JPH06224329 A JP H06224329A JP 2989593 A JP2989593 A JP 2989593A JP 2989593 A JP2989593 A JP 2989593A JP H06224329 A JPH06224329 A JP H06224329A
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- JP
- Japan
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- resin composition
- filler
- semiconductor encapsulation
- silica
- spherical silica
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- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 流動性、破壊靱性及び曲げ強度に優れた半導
体封止用樹脂組成物を提供する。また、これにより、半
導体封止用樹脂組成物の充填材の配合量を増加させ、半
導体封止用樹脂組成物の熱膨張特性、熱伝導特性及び耐
吸湿性を向上させる。 【構成】 製造途中でミルにより表面に歪を導入した溶
融球状シリカを弗酸とリン酸の混合液でエッチングし、
表面に微細な凹凸を形成する。そして、この溶融球状シ
リカのみを充填材としてエポキシ樹脂に配合する。これ
により、破砕シリカを混合しなくても充分な破壊靱性及
び曲げ強度が得られ、且つ、充填材が溶融球状シリカの
みで構成されるので、流動性にも優れている。
体封止用樹脂組成物を提供する。また、これにより、半
導体封止用樹脂組成物の充填材の配合量を増加させ、半
導体封止用樹脂組成物の熱膨張特性、熱伝導特性及び耐
吸湿性を向上させる。 【構成】 製造途中でミルにより表面に歪を導入した溶
融球状シリカを弗酸とリン酸の混合液でエッチングし、
表面に微細な凹凸を形成する。そして、この溶融球状シ
リカのみを充填材としてエポキシ樹脂に配合する。これ
により、破砕シリカを混合しなくても充分な破壊靱性及
び曲げ強度が得られ、且つ、充填材が溶融球状シリカの
みで構成されるので、流動性にも優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体等の電子部品の
封止材料として用いられる樹脂組成物に関する。
封止材料として用いられる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の分野においては軽薄短
小化の要求が強く、小型且つ薄型を特徴とする表面実装
デバイスの使用が支配的になってきている。そして、こ
れに伴い、半導体チップを樹脂封止するための封止用樹
脂組成物には、低熱膨張性、高熱伝導性、高耐吸湿性、
高曲げ強度等の特性が強く求められている。
小化の要求が強く、小型且つ薄型を特徴とする表面実装
デバイスの使用が支配的になってきている。そして、こ
れに伴い、半導体チップを樹脂封止するための封止用樹
脂組成物には、低熱膨張性、高熱伝導性、高耐吸湿性、
高曲げ強度等の特性が強く求められている。
【0003】特に、薄型パッケージでは、吸湿した状態
ではんだリフロー時の高温にさらされると、内部に生じ
た水蒸気圧により容易にクラックが発生するので、これ
を抑えることが最重要課題となっている。
ではんだリフロー時の高温にさらされると、内部に生じ
た水蒸気圧により容易にクラックが発生するので、これ
を抑えることが最重要課題となっている。
【0004】この問題に対する有効な対策の一つとし
て、充填材の含有量を増加させることが行われる。これ
は、吸湿量を減少させるとともに、熱膨張特性を改善し
且つ曲げ強度を増大させることによって、リフロークラ
ックの発生や伝播を防止することができる最もバランス
のとれた対策である。更に、この方法は、熱伝導特性を
も改善できるために、上述した熱膨張性、熱伝導性、耐
吸湿性、曲げ強度等の特性を全て改善できる方法と言え
る。
て、充填材の含有量を増加させることが行われる。これ
は、吸湿量を減少させるとともに、熱膨張特性を改善し
且つ曲げ強度を増大させることによって、リフロークラ
ックの発生や伝播を防止することができる最もバランス
のとれた対策である。更に、この方法は、熱伝導特性を
も改善できるために、上述した熱膨張性、熱伝導性、耐
吸湿性、曲げ強度等の特性を全て改善できる方法と言え
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】半導体等の電子部品の
封止材料として用いられる樹脂組成物に使用する充填材
としては、従来、シリカ、アルミナ等が知られている。
その中で、現在、特によく使用されているものは、破砕
シリカ及び溶融球状シリカである。このうち、破砕シリ
カは、溶融シリカインゴットを所定の大きさに粉砕した
もので、組成物の破壊靱性及び曲げ強度に優れるが、形
状が角ばっているために流動性が悪く、また、半導体素
子表面やワイヤに損傷を与え易いという問題もあった。
一方、溶融球状シリカは、例えば特願昭59−1860
75号に示されているように、シリカ粉を高温火炎とと
もに噴射して溶融球状化したもので、組成物の流動性が
良く、半導体素子表面やワイヤへの損傷もないが、粒子
表面が平滑なため、組成物の破壊靱性及び曲げ強度が低
いという欠点があった。
封止材料として用いられる樹脂組成物に使用する充填材
としては、従来、シリカ、アルミナ等が知られている。
その中で、現在、特によく使用されているものは、破砕
シリカ及び溶融球状シリカである。このうち、破砕シリ
カは、溶融シリカインゴットを所定の大きさに粉砕した
もので、組成物の破壊靱性及び曲げ強度に優れるが、形
状が角ばっているために流動性が悪く、また、半導体素
子表面やワイヤに損傷を与え易いという問題もあった。
一方、溶融球状シリカは、例えば特願昭59−1860
75号に示されているように、シリカ粉を高温火炎とと
もに噴射して溶融球状化したもので、組成物の流動性が
良く、半導体素子表面やワイヤへの損傷もないが、粒子
表面が平滑なため、組成物の破壊靱性及び曲げ強度が低
いという欠点があった。
【0006】半導体封止用樹脂組成物の流動性は、封止
工程での不良発生や製造効率の点から、或る程度以上な
ければならない。従って、上述したように半導体封止用
樹脂組成物の特性向上を目的として充填材の含有量を上
げる場合には、樹脂組成物の流動性を確保する必要か
ら、球状シリカのみを使用するのが好ましい。しかしな
がら、球状シリカのみを使用した樹脂組成物は、上述し
たように、その破壊靱性及び曲げ強度が悪くなることか
ら、現状では、或る程度の量の破砕シリカの混合が必須
となっている。このため、球状シリカのみを使用した場
合と比較して、樹脂組成物の流動性が低下せざるをえ
ず、結果として充填材の含有量が制限されるために、特
性改善が不充分であった。
工程での不良発生や製造効率の点から、或る程度以上な
ければならない。従って、上述したように半導体封止用
樹脂組成物の特性向上を目的として充填材の含有量を上
げる場合には、樹脂組成物の流動性を確保する必要か
ら、球状シリカのみを使用するのが好ましい。しかしな
がら、球状シリカのみを使用した樹脂組成物は、上述し
たように、その破壊靱性及び曲げ強度が悪くなることか
ら、現状では、或る程度の量の破砕シリカの混合が必須
となっている。このため、球状シリカのみを使用した場
合と比較して、樹脂組成物の流動性が低下せざるをえ
ず、結果として充填材の含有量が制限されるために、特
性改善が不充分であった。
【0007】そこで、本発明の目的は、流動性、破壊靱
性及び曲げ強度の何れにも優れた半導体封止用樹脂組成
物を提供することである。
性及び曲げ強度の何れにも優れた半導体封止用樹脂組成
物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、エポキシ樹脂と充填材とを主成分
とする半導体封止用樹脂組成物において、前記充填材
が、表面に微細な凹凸を有する実質的に球状の粒子を含
有している。
ために、本発明では、エポキシ樹脂と充填材とを主成分
とする半導体封止用樹脂組成物において、前記充填材
が、表面に微細な凹凸を有する実質的に球状の粒子を含
有している。
【0009】本発明の好ましい態様においては、前記粒
子が、表面加工した溶融球状シリカ粉である。
子が、表面加工した溶融球状シリカ粉である。
【0010】本発明の更に好ましい態様においては、前
記粒子が、表面に歪を導入した後、腐食液によりエッチ
ングして表面に微細な凹凸を形成した溶融球状シリカ粉
である。
記粒子が、表面に歪を導入した後、腐食液によりエッチ
ングして表面に微細な凹凸を形成した溶融球状シリカ粉
である。
【0011】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】半導体封止用樹脂組成物には、通常、エポ
キシ樹脂と充填材の他に、硬化剤、硬化促進剤、離型
剤、改質剤、表面処理剤等が配合される。そして、流動
性、破壊靱性及び曲げ強度の改善のために、これらの配
合物の夫々について種々の検討がなされているが、全て
の要求を同時に満足させる方法は現在のところない。こ
のため、現在、主として行われている方策が、上述した
ように、充填材の配合量を、樹脂組成物の流動性を損な
わない範囲で最大にする方法である。そして、本発明
は、他の特性を損なうことなく樹脂組成物の流動性を向
上させることにより、充填材配合量の増加を可能とすべ
くなされたものである。
キシ樹脂と充填材の他に、硬化剤、硬化促進剤、離型
剤、改質剤、表面処理剤等が配合される。そして、流動
性、破壊靱性及び曲げ強度の改善のために、これらの配
合物の夫々について種々の検討がなされているが、全て
の要求を同時に満足させる方法は現在のところない。こ
のため、現在、主として行われている方策が、上述した
ように、充填材の配合量を、樹脂組成物の流動性を損な
わない範囲で最大にする方法である。そして、本発明
は、他の特性を損なうことなく樹脂組成物の流動性を向
上させることにより、充填材配合量の増加を可能とすべ
くなされたものである。
【0013】本発明者らは、まず、球状シリカの欠点で
ある破壊靱性及び曲げ強度が低い原因について、半導体
封止用樹脂組成物の破壊力学的観点からの検討を行っ
た。即ち、はんだリフロー時に発生するクラック破面を
観察した結果、球状シリカが、破砕シリカに比較して低
いはんだ耐熱性や破壊靱性及び曲げ強度を示すのは、球
状シリカの表面が球面状で且つ滑らかであるために、応
力がかかるとシリカとエポキシ樹脂との界面で剥離が生
じ易く、クラックが発生及び伝播し易いことが原因であ
ることを明らかにした。これに対し、破砕シリカの場合
には、それが不定形であるために、クラックがシリカと
エポキシ樹脂との界面を回り込むことができず、シリカ
を分断して進展する。即ち、クラックの発生及び伝播に
大きなエネルギーを必要とするため、破壊靱性及び曲げ
強度が高くなるのである。
ある破壊靱性及び曲げ強度が低い原因について、半導体
封止用樹脂組成物の破壊力学的観点からの検討を行っ
た。即ち、はんだリフロー時に発生するクラック破面を
観察した結果、球状シリカが、破砕シリカに比較して低
いはんだ耐熱性や破壊靱性及び曲げ強度を示すのは、球
状シリカの表面が球面状で且つ滑らかであるために、応
力がかかるとシリカとエポキシ樹脂との界面で剥離が生
じ易く、クラックが発生及び伝播し易いことが原因であ
ることを明らかにした。これに対し、破砕シリカの場合
には、それが不定形であるために、クラックがシリカと
エポキシ樹脂との界面を回り込むことができず、シリカ
を分断して進展する。即ち、クラックの発生及び伝播に
大きなエネルギーを必要とするため、破壊靱性及び曲げ
強度が高くなるのである。
【0014】従って、球状シリカの場合でも、球状シリ
カとエポキシ樹脂の界面での密着強度が改善されて、ク
ラックがシリカを分断して進展する場合には、破砕シリ
カと同等の破壊靱性及び曲げ強度が得られるはずであ
る。この方針に基づき研究を行った結果、表面処理剤等
を用いて球状シリカとエポキシ樹脂の密着強度を上げる
方法は大きな効果が得られないこと、及び、表面に微細
な凹凸を持つ球状シリカで破砕シリカ並の特性が得られ
ることが明らかとなった。
カとエポキシ樹脂の界面での密着強度が改善されて、ク
ラックがシリカを分断して進展する場合には、破砕シリ
カと同等の破壊靱性及び曲げ強度が得られるはずであ
る。この方針に基づき研究を行った結果、表面処理剤等
を用いて球状シリカとエポキシ樹脂の密着強度を上げる
方法は大きな効果が得られないこと、及び、表面に微細
な凹凸を持つ球状シリカで破砕シリカ並の特性が得られ
ることが明らかとなった。
【0015】即ち、流動性の観点からマクロな形状とし
ては球状であり、しかも、表面にはエポキシ樹脂との密
着性を確保できる凹凸を有することである。この場合、
凹凸の形状は如何なるものでも良く、特に限定されるも
のではないが、エポキシ樹脂との密着性を確保するため
には、なるべく深く且つ複雑な方が良い。一方、流動性
の確保のために、マクロな形状はなるべく球状に近い方
が良い。一般には、粒径の5〜30%の深さを持つ場合
に充分な効果が得られる。
ては球状であり、しかも、表面にはエポキシ樹脂との密
着性を確保できる凹凸を有することである。この場合、
凹凸の形状は如何なるものでも良く、特に限定されるも
のではないが、エポキシ樹脂との密着性を確保するため
には、なるべく深く且つ複雑な方が良い。一方、流動性
の確保のために、マクロな形状はなるべく球状に近い方
が良い。一般には、粒径の5〜30%の深さを持つ場合
に充分な効果が得られる。
【0016】このような微細な凹凸を持つ充填材粒子を
得る方法としては、例えば、球状シリカを製造する際に
表面に歪を導入し、しかる後、腐食液でエッチングする
等の化学的処理を施す方法がある。この方法によれば、
均一で且つ幅に対して深さのある凹凸が形成できるた
め、マクロな形状を崩さずに充分な密着性が得られる。
また、これ以外にも、ミルによる表面研磨等の機械的処
理を施す方法や、球状シリカを製造する段階で表面に微
細な凹凸が形成されるような特別なプロセスを付加する
方法等が考えられる。この微細な凹凸を持つ充填材粒子
を得る方法は、充填材の種類及び製造方法により最適な
ものを選択すれば良く、特に限定されるものではない。
得る方法としては、例えば、球状シリカを製造する際に
表面に歪を導入し、しかる後、腐食液でエッチングする
等の化学的処理を施す方法がある。この方法によれば、
均一で且つ幅に対して深さのある凹凸が形成できるた
め、マクロな形状を崩さずに充分な密着性が得られる。
また、これ以外にも、ミルによる表面研磨等の機械的処
理を施す方法や、球状シリカを製造する段階で表面に微
細な凹凸が形成されるような特別なプロセスを付加する
方法等が考えられる。この微細な凹凸を持つ充填材粒子
を得る方法は、充填材の種類及び製造方法により最適な
ものを選択すれば良く、特に限定されるものではない。
【0017】また、破壊靱性や曲げ強度を支配するの
は、比較的大きな曲率を持つ大きな粒子と樹脂との界面
での剥離であるため、全ての充填材粒子が凹凸を持つ必
要はなく、例えば、平均粒径以上の大きいものだけに凹
凸があれば良い。
は、比較的大きな曲率を持つ大きな粒子と樹脂との界面
での剥離であるため、全ての充填材粒子が凹凸を持つ必
要はなく、例えば、平均粒径以上の大きいものだけに凹
凸があれば良い。
【0018】更に、半導体封止用樹脂組成物の流動性の
確保には充填材の粒度分布が重要であるが、本発明の充
填材は、マクロには球状を保っているため、従来の球状
シリカのみを配合した場合と同様の粒度分布で同様の流
動性が得られる。そして、本発明の半導体封止用樹脂組
成物では、従来混合する必要があった破砕シリカを全く
使用せず、球状シリカのみでも優れたはんだ耐熱性、破
壊靱性及び曲げ強度を得ることができるため、充填材の
配合量を大幅に増やすことができて、熱膨張や熱伝導性
等の特性を改善することができる。
確保には充填材の粒度分布が重要であるが、本発明の充
填材は、マクロには球状を保っているため、従来の球状
シリカのみを配合した場合と同様の粒度分布で同様の流
動性が得られる。そして、本発明の半導体封止用樹脂組
成物では、従来混合する必要があった破砕シリカを全く
使用せず、球状シリカのみでも優れたはんだ耐熱性、破
壊靱性及び曲げ強度を得ることができるため、充填材の
配合量を大幅に増やすことができて、熱膨張や熱伝導性
等の特性を改善することができる。
【0019】なお、本発明において、半導体封止用樹脂
組成物に配合される充填材以外の配合材料、添加材等は
特に限定されるものではなく、従来一般的に使用されて
いるものを使用して良い。その場合、エポキシ樹脂と充
填材との密着性を上げる表面処理剤を本発明の構成と併
用することにより、更に優れた特性を得ることができ
る。
組成物に配合される充填材以外の配合材料、添加材等は
特に限定されるものではなく、従来一般的に使用されて
いるものを使用して良い。その場合、エポキシ樹脂と充
填材との密着性を上げる表面処理剤を本発明の構成と併
用することにより、更に優れた特性を得ることができ
る。
【0020】また、本発明による充填材粒子のマクロな
形状は、流動性の観点から球状であるのが好ましいが、
卵状等の比較的滑らかな表面を持つものであって実質的
に球状と見做せるものであれば良い。更に、充填材粒子
の種類は、溶融球状シリカに限られず、合成シリカやア
ルミナ等でも良い。
形状は、流動性の観点から球状であるのが好ましいが、
卵状等の比較的滑らかな表面を持つものであって実質的
に球状と見做せるものであれば良い。更に、充填材粒子
の種類は、溶融球状シリカに限られず、合成シリカやア
ルミナ等でも良い。
【0021】
【実施例】表1に示す組成の各成分(単位は重量部)を
使用し、本発明実施例の組成物を得た。作成方法は、各
成分をらい潰機で混合し、ロール混練を行った後、冷却
及び粉砕して10メッシュパス品とした。また、併せ
て、各成分を同様の方法で作成した比較例を示した。充
填材を除く組成は、本発明実施例及び比較例とも同一で
ある。
使用し、本発明実施例の組成物を得た。作成方法は、各
成分をらい潰機で混合し、ロール混練を行った後、冷却
及び粉砕して10メッシュパス品とした。また、併せ
て、各成分を同様の方法で作成した比較例を示した。充
填材を除く組成は、本発明実施例及び比較例とも同一で
ある。
【0022】充填材の素材には、製造途中でミルにより
表面に歪を導入した粒度分布の異なる2種類の溶融球状
シリカを用いた。そして、これらを、本発明実施例で
は、弗酸:リン酸=1:2の混合液により2分間エッチ
ングし、表面に微細な凹凸を形成したものを充填材とし
て用い、比較例ではそのまま使用した。また、比較例に
のみ使用した破砕シリカは、従来一般に用いられている
ものを使用した。なお、本発明実施例において、エッチ
ングにより形成された凹凸の平均的なサイズは、幅1μ
m、長さ5μm、深さ3μmであった。
表面に歪を導入した粒度分布の異なる2種類の溶融球状
シリカを用いた。そして、これらを、本発明実施例で
は、弗酸:リン酸=1:2の混合液により2分間エッチ
ングし、表面に微細な凹凸を形成したものを充填材とし
て用い、比較例ではそのまま使用した。また、比較例に
のみ使用した破砕シリカは、従来一般に用いられている
ものを使用した。なお、本発明実施例において、エッチ
ングにより形成された凹凸の平均的なサイズは、幅1μ
m、長さ5μm、深さ3μmであった。
【0023】
【表1】
【0024】表2に、表1に示した各半導体封止用樹脂
組成物の特性を評価した結果を示す。このうち、流動性
はスパイラルフローテストにより評価した。また、曲げ
強度は3点曲げ試験により、破壊靱性はSENB試験
(ASTM.D5045−91)により夫々評価した。
組成物の特性を評価した結果を示す。このうち、流動性
はスパイラルフローテストにより評価した。また、曲げ
強度は3点曲げ試験により、破壊靱性はSENB試験
(ASTM.D5045−91)により夫々評価した。
【0025】
【表2】
【0026】この表2から明らかなように、同一充填材
配合量では、本発明の実施例は、比較例に比べ、流動
性、破壊靱性及び曲げ強度の何れもがほぼ同等か或いは
優れており、総合的にみて優れていると言える。また、
充填材の配合量を増加させた場合には、本発明実施例の
ものは、充分な流動性を保ちながら、しかも、熱膨張、
熱伝導性等の特性に優れている。
配合量では、本発明の実施例は、比較例に比べ、流動
性、破壊靱性及び曲げ強度の何れもがほぼ同等か或いは
優れており、総合的にみて優れていると言える。また、
充填材の配合量を増加させた場合には、本発明実施例の
ものは、充分な流動性を保ちながら、しかも、熱膨張、
熱伝導性等の特性に優れている。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、流動性、破壊靱性及び
曲げ強度の何れにも優れた半導体封止用樹脂組成物を得
ることができるので、信頼性に優れた半導体パッケージ
を提供することができる。
曲げ強度の何れにも優れた半導体封止用樹脂組成物を得
ることができるので、信頼性に優れた半導体パッケージ
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NLD 8830−4J
Claims (3)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂と充填材とを主成分とする
半導体封止用樹脂組成物において、 前記充填材が、表面に微細な凹凸を有する実質的に球状
の粒子を含有していることを特徴とする半導体封止用樹
脂組成物。 - 【請求項2】 前記粒子が、表面加工した溶融球状シリ
カ粉であることを特徴とする請求項1に記載の半導体封
止用樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記粒子が、表面に歪を導入した後、腐
食液によりエッチングして表面に微細な凹凸を形成した
溶融球状シリカ粉であることを特徴とする請求項2に記
載の半導体封止用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2989593A JPH06224329A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 半導体封止用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2989593A JPH06224329A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 半導体封止用樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06224329A true JPH06224329A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=12288716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2989593A Withdrawn JPH06224329A (ja) | 1993-01-26 | 1993-01-26 | 半導体封止用樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06224329A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2735283A1 (fr) * | 1995-06-09 | 1996-12-13 | Solaic Sa | Module a circuit integre |
US20080216704A1 (en) * | 2007-03-09 | 2008-09-11 | Fisher Controls International Llc | Conformal Coating |
JP2017071695A (ja) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂組成物、樹脂ワニス、プリプレグ、金属張積層板及びプリント配線板 |
-
1993
- 1993-01-26 JP JP2989593A patent/JPH06224329A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2735283A1 (fr) * | 1995-06-09 | 1996-12-13 | Solaic Sa | Module a circuit integre |
US20080216704A1 (en) * | 2007-03-09 | 2008-09-11 | Fisher Controls International Llc | Conformal Coating |
CN101652443A (zh) * | 2007-03-09 | 2010-02-17 | 费希尔控制产品国际有限公司 | 包含粘结剂和非导电颗粒的保形涂层 |
JP2010520953A (ja) * | 2007-03-09 | 2010-06-17 | フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー | 結合剤および非伝導性粒子を含む絶縁保護コーティング |
JP2015038213A (ja) * | 2007-03-09 | 2015-02-26 | フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー | 結合剤および非伝導性粒子を含む絶縁保護コーティング |
JP2017071695A (ja) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 樹脂組成物、樹脂ワニス、プリプレグ、金属張積層板及びプリント配線板 |
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Legal Events
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