JPH06223301A - 簡易音響再生機 - Google Patents
簡易音響再生機Info
- Publication number
- JPH06223301A JPH06223301A JP1413193A JP1413193A JPH06223301A JP H06223301 A JPH06223301 A JP H06223301A JP 1413193 A JP1413193 A JP 1413193A JP 1413193 A JP1413193 A JP 1413193A JP H06223301 A JPH06223301 A JP H06223301A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- turntable
- pickup
- sound
- record board
- winding
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】レコード盤の上面に形成された複数の録音溝を
ランダムに選択して当該録音溝に記録された音響を安定
して再生する簡易音響再生機を提供する。 【構成】巻上げ紐22を引張ると付勢される定トルクス
プリングモータ19の復元力で平ギヤ23を回転駆動
し、この平ギヤ23に噛合するピニオン6をターンテー
ブル4に設けて回転させることによって、ベルトドライ
ブによる回転ムラをなくして音響の安定再生を可能とす
ると共に,ターンテーブル4の回転慣性を小さくしてそ
の回転停止位置の偏りを低減し、もって複数の録音溝を
ランダムに選択・再生できる構成とした。また、ガバナ
調速機構8の駆動にも平ギヤ5とピニオン10の噛合い
を用いてベルト鳴きや調速応答性の問題を解決する構成
とした。
ランダムに選択して当該録音溝に記録された音響を安定
して再生する簡易音響再生機を提供する。 【構成】巻上げ紐22を引張ると付勢される定トルクス
プリングモータ19の復元力で平ギヤ23を回転駆動
し、この平ギヤ23に噛合するピニオン6をターンテー
ブル4に設けて回転させることによって、ベルトドライ
ブによる回転ムラをなくして音響の安定再生を可能とす
ると共に,ターンテーブル4の回転慣性を小さくしてそ
の回転停止位置の偏りを低減し、もって複数の録音溝を
ランダムに選択・再生できる構成とした。また、ガバナ
調速機構8の駆動にも平ギヤ5とピニオン10の噛合い
を用いてベルト鳴きや調速応答性の問題を解決する構成
とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレコード盤の上面に形成
された複数の録音溝をランダムに選択して当該録音溝に
記録された音響を再生する簡易音響再生機に関するもの
であり、特に紐を引張って付勢された定トルクスプリン
グモータの回転駆動力によって,前記レコード盤の載置
されたターンテーブルを回転させるタイプの簡易音響再
生機に適するものである。
された複数の録音溝をランダムに選択して当該録音溝に
記録された音響を再生する簡易音響再生機に関するもの
であり、特に紐を引張って付勢された定トルクスプリン
グモータの回転駆動力によって,前記レコード盤の載置
されたターンテーブルを回転させるタイプの簡易音響再
生機に適するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の簡易音響再生機においては、タ
ーンテーブルの回転駆動力付与手段として,例えばぜん
まい機構を利用した定トルクスプリングモータを用いた
ものがある(特開昭57−60565号公報,特開昭5
7−158065号公報,米国特許第4408310
号)。
ーンテーブルの回転駆動力付与手段として,例えばぜん
まい機構を利用した定トルクスプリングモータを用いた
ものがある(特開昭57−60565号公報,特開昭5
7−158065号公報,米国特許第4408310
号)。
【0003】前記定トルクスプリングモータを使用する
場合には、前記特開昭57−60565号公報に記載さ
れるように、該定トルクスプリングモータを付勢するた
めの手動操作手段として主に巻上げ紐を使用し、該巻上
げ紐をケーシング内の糸巻ボビンに巻回しておき、これ
をケーシングの外側に引張って該定トルクスプリングモ
ータを付勢(復元力を付与)し、この定トルクスプリン
グモータの復元力をターンテーブルの回転駆動力として
用いる。
場合には、前記特開昭57−60565号公報に記載さ
れるように、該定トルクスプリングモータを付勢するた
めの手動操作手段として主に巻上げ紐を使用し、該巻上
げ紐をケーシング内の糸巻ボビンに巻回しておき、これ
をケーシングの外側に引張って該定トルクスプリングモ
ータを付勢(復元力を付与)し、この定トルクスプリン
グモータの復元力をターンテーブルの回転駆動力として
用いる。
【0004】このような定トルクスプリングモータを用
いた簡易音響再生機の最も代表的な構成を図3に示す。
同図では、図示される前記巻上げ紐Aを引くことによっ
て付勢される定トルクスプリングモータB,前記レコー
ド盤Cを載置してそれと共に回転可能なターンテーブル
D,前記定トルクスプリングモータBに付勢された回転
駆動力を前記ターンテーブルDに伝達して当該ターンテ
ーブルDを回転させるための動力伝達機構,前記ターン
テーブルDの回転速度を安定させるための調速機構Eの
他にも、前記レコード盤Cの各録音溝に沿って当該録音
溝に記録された音響を再生するピックアップ,前記ピッ
クアップを先端に具備してレコード盤Cのほぼ半径方向
に回転自在に枢設されると共にレコード盤Cの再生始点
方向に復帰バネによって付勢されるトーンアーム,前記
ピックアップに所定の針圧を与えるために前記ターンテ
ーブルDをピックアップ方向に押圧する針圧バネF,前
記巻上げ紐Aを引くときに前記ターンテーブルDを針圧
バネFの押圧方向と逆方向に移動してピックアップとタ
ーンテーブルDとを離間し,もってピックアップ並びに
トーンアームを前記復帰バネの弾性力によって再生始点
に復帰させるためのターンテーブル離間機構,前記ピッ
クアップで再生した各録音溝の音響を伝達する音伝部
材,この音伝部材に固着されたスピーカ等の各構成要素
を,図示されないケーシング内に備えている。
いた簡易音響再生機の最も代表的な構成を図3に示す。
同図では、図示される前記巻上げ紐Aを引くことによっ
て付勢される定トルクスプリングモータB,前記レコー
ド盤Cを載置してそれと共に回転可能なターンテーブル
D,前記定トルクスプリングモータBに付勢された回転
駆動力を前記ターンテーブルDに伝達して当該ターンテ
ーブルDを回転させるための動力伝達機構,前記ターン
テーブルDの回転速度を安定させるための調速機構Eの
他にも、前記レコード盤Cの各録音溝に沿って当該録音
溝に記録された音響を再生するピックアップ,前記ピッ
クアップを先端に具備してレコード盤Cのほぼ半径方向
に回転自在に枢設されると共にレコード盤Cの再生始点
方向に復帰バネによって付勢されるトーンアーム,前記
ピックアップに所定の針圧を与えるために前記ターンテ
ーブルDをピックアップ方向に押圧する針圧バネF,前
記巻上げ紐Aを引くときに前記ターンテーブルDを針圧
バネFの押圧方向と逆方向に移動してピックアップとタ
ーンテーブルDとを離間し,もってピックアップ並びに
トーンアームを前記復帰バネの弾性力によって再生始点
に復帰させるためのターンテーブル離間機構,前記ピッ
クアップで再生した各録音溝の音響を伝達する音伝部
材,この音伝部材に固着されたスピーカ等の各構成要素
を,図示されないケーシング内に備えている。
【0005】具体的に前記定トルクスプリングモータB
は、例えば上下に二分割されたボビン体G,Hを重合し
てゼンマイボビンを構成し、このボビンの巻取り胴部J
にゼンマイKの巻取り端部を固着して当該胴部Jの周囲
にゼンマイKを巻回して構成される。一方、前記レコー
ド盤Cを載置するためのターンテーブルDには,その上
部にストップリングLにより糸巻ボビンMを固着し、こ
の糸巻ボビンMに巻上げ紐Aの一端を係止してその周囲
に巻上げ紐Aを巻回しておく。またターンテーブルDの
下部には、当該ターンテーブルDの逆転防止機構である
コイルスプリングNを介して,このコイルスプリングN
を位置決めするためのコイルグリップPを取付け、更に
その下方に針圧バネFを配設して,これらを一本の回転
軸Rに回転自在に且つ一体に軸支する。なお、前記コイ
ルスプリングNで構成される逆転防止機構は、ターンテ
ーブルDが,レコード盤Cに記録された録音溝の音響再
生方向にのみ回転するように当該ターンテーブルDの回
転方向を規制するためのものである。
は、例えば上下に二分割されたボビン体G,Hを重合し
てゼンマイボビンを構成し、このボビンの巻取り胴部J
にゼンマイKの巻取り端部を固着して当該胴部Jの周囲
にゼンマイKを巻回して構成される。一方、前記レコー
ド盤Cを載置するためのターンテーブルDには,その上
部にストップリングLにより糸巻ボビンMを固着し、こ
の糸巻ボビンMに巻上げ紐Aの一端を係止してその周囲
に巻上げ紐Aを巻回しておく。またターンテーブルDの
下部には、当該ターンテーブルDの逆転防止機構である
コイルスプリングNを介して,このコイルスプリングN
を位置決めするためのコイルグリップPを取付け、更に
その下方に針圧バネFを配設して,これらを一本の回転
軸Rに回転自在に且つ一体に軸支する。なお、前記コイ
ルスプリングNで構成される逆転防止機構は、ターンテ
ーブルDが,レコード盤Cに記録された録音溝の音響再
生方向にのみ回転するように当該ターンテーブルDの回
転方向を規制するためのものである。
【0006】そして、前記ゼンマイボビンに巻回された
ゼンマイKの巻出し端部を前記コイルグリップPの周囲
に固着することにより、当該定トルクスプリングモータ
Bの回転駆動力がターンテーブルD及びレコード盤Cに
伝達されるようにする。従って、前記巻上げ紐Aを引張
ることにより糸巻ボビンM及びコイルグリップPが回転
されて定トルクスプリングモータBのゼンマイKはゼン
マイボビンから巻出され、これによってゼンマイKには
復元力が付与される。但し、このとき,ターンテーブル
Dは前記逆転防止機構のコイルスプリングNによって糸
巻ボビンMやコイルグリップPと同一方向には回転され
ない。また、同時に図示されないターンテーブル離間機
構により,ターンテーブルDは針圧バネFの弾性力に抗
してピックアップから離間され、この間にピックアップ
及びトーンアームは前記復帰バネの弾性力によって再生
始点まで復帰される。従って、次の音響再生始点はレコ
ード盤C並びにターンテーブルDの前回停止位置に一致
する。
ゼンマイKの巻出し端部を前記コイルグリップPの周囲
に固着することにより、当該定トルクスプリングモータ
Bの回転駆動力がターンテーブルD及びレコード盤Cに
伝達されるようにする。従って、前記巻上げ紐Aを引張
ることにより糸巻ボビンM及びコイルグリップPが回転
されて定トルクスプリングモータBのゼンマイKはゼン
マイボビンから巻出され、これによってゼンマイKには
復元力が付与される。但し、このとき,ターンテーブル
Dは前記逆転防止機構のコイルスプリングNによって糸
巻ボビンMやコイルグリップPと同一方向には回転され
ない。また、同時に図示されないターンテーブル離間機
構により,ターンテーブルDは針圧バネFの弾性力に抗
してピックアップから離間され、この間にピックアップ
及びトーンアームは前記復帰バネの弾性力によって再生
始点まで復帰される。従って、次の音響再生始点はレコ
ード盤C並びにターンテーブルDの前回停止位置に一致
する。
【0007】一方、巻上げ紐Aの引張りを解除すると,
前記ターンテーブル離間機構によるターンテーブル移動
力が解除され、当該ターンテーブルD上のレコード盤C
は針圧バネFの弾性力によってピックアップに所定の針
圧で押圧される。そして、コイルグリップP及び糸巻ボ
ビンMは前記ゼンマイKの復元力によって,ゼンマイK
の巻取り方向に回転されるが、ここでは前記逆転防止機
構であるコイルスプリングNによってターンテーブルD
及びレコード盤Cも同一方向に回転される。このように
して、レコード盤Cに所定の針圧で押圧されたピックア
ップは当該レコード盤Cに記録された最初の録音溝に係
合して音響を再生し、この再生された音響は音伝部材か
らスピーカに伝播されて可聴域の音響として再現され
る。
前記ターンテーブル離間機構によるターンテーブル移動
力が解除され、当該ターンテーブルD上のレコード盤C
は針圧バネFの弾性力によってピックアップに所定の針
圧で押圧される。そして、コイルグリップP及び糸巻ボ
ビンMは前記ゼンマイKの復元力によって,ゼンマイK
の巻取り方向に回転されるが、ここでは前記逆転防止機
構であるコイルスプリングNによってターンテーブルD
及びレコード盤Cも同一方向に回転される。このように
して、レコード盤Cに所定の針圧で押圧されたピックア
ップは当該レコード盤Cに記録された最初の録音溝に係
合して音響を再生し、この再生された音響は音伝部材か
らスピーカに伝播されて可聴域の音響として再現され
る。
【0008】前記レコード盤Cに複数の録音溝,具体的
には複数条の録音溝を記録し、これらの録音溝をランダ
ムに選択して再生する場合には、前記再生始点における
ターンテーブルD及びレコード盤Cの停止箇所が一定に
ならないようにすることにより,レコード盤Cに対する
ピックアップの相対的な再生始点を乱数的にばらつか
せ、もって選択される録音溝がランダムになるようにす
る。
には複数条の録音溝を記録し、これらの録音溝をランダ
ムに選択して再生する場合には、前記再生始点における
ターンテーブルD及びレコード盤Cの停止箇所が一定に
ならないようにすることにより,レコード盤Cに対する
ピックアップの相対的な再生始点を乱数的にばらつか
せ、もって選択される録音溝がランダムになるようにす
る。
【0009】なお、前記定トルクスプリングモータBの
ゼンマイKの復元力は,その張力が高いほど大きくなる
ために、それをそのまま回転駆動力としてダイレクトに
ターンテーブルD及びレコード盤Cに取り出したので
は,回転ムラが生じて再生される音響が不安定なものと
なってしまう。そこで、例えば図3に示すように適宜な
支持ローラ等SからターンテーブルDに掛けたベルトT
で当該ターンテーブルDの回転を取出し、レバースプリ
ングUにより所定の押圧力が付与された調速レバーWを
このベルトTに押付けることで当該ベルトTの張力を調
整し、もってターンテーブルD及びレコード盤Cの回転
速度を一定の速度域に調整する,或いは安定させるため
の調速機構Eが設けられている。
ゼンマイKの復元力は,その張力が高いほど大きくなる
ために、それをそのまま回転駆動力としてダイレクトに
ターンテーブルD及びレコード盤Cに取り出したので
は,回転ムラが生じて再生される音響が不安定なものと
なってしまう。そこで、例えば図3に示すように適宜な
支持ローラ等SからターンテーブルDに掛けたベルトT
で当該ターンテーブルDの回転を取出し、レバースプリ
ングUにより所定の押圧力が付与された調速レバーWを
このベルトTに押付けることで当該ベルトTの張力を調
整し、もってターンテーブルD及びレコード盤Cの回転
速度を一定の速度域に調整する,或いは安定させるため
の調速機構Eが設けられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記図3に示す従来の
簡易音響再生機においては、定トルクスプリングモータ
Bの回転駆動力がターンテーブルD及びレコード盤Cに
ダイレクトに伝達されるものの、ターンテーブルDの回
転を取出し,調速機構Eによって当該ターンテーブルD
の回転速度を調整する動力伝達機構にはベルトドライブ
が使用される。前記以外の従来の簡易音響再生機では、
定トルクスプリングモータの回転駆動力を,ベルトを介
してターンテーブル及びレコード盤に伝達するものもあ
る。このようなベルトドライブによる動力伝達機構には
以下のような問題点がある。まず、ベルトの張力(ベル
トテンション)のバラツキや滑りによってターンテーブ
ルの回転速度が不安定となり、再生される音響にムラが
でてしまう。また、前記従来の簡易再生機では,例えば
調速レバーWとベルトTとの摺動部位等のベルト接触部
において、擦れ音が発生する,所謂ベルト鳴きが生じる
虞れがある。更に、ベルト接触部位ではベルトに折損や
割れ,磨耗等が発生しにくいような加工上の注意が必要
であり、具体的には面粗度を高め,バリや凹凸が発生し
ないようにしなければならない。従って、その分だけコ
ストが高くなってしまう。
簡易音響再生機においては、定トルクスプリングモータ
Bの回転駆動力がターンテーブルD及びレコード盤Cに
ダイレクトに伝達されるものの、ターンテーブルDの回
転を取出し,調速機構Eによって当該ターンテーブルD
の回転速度を調整する動力伝達機構にはベルトドライブ
が使用される。前記以外の従来の簡易音響再生機では、
定トルクスプリングモータの回転駆動力を,ベルトを介
してターンテーブル及びレコード盤に伝達するものもあ
る。このようなベルトドライブによる動力伝達機構には
以下のような問題点がある。まず、ベルトの張力(ベル
トテンション)のバラツキや滑りによってターンテーブ
ルの回転速度が不安定となり、再生される音響にムラが
でてしまう。また、前記従来の簡易再生機では,例えば
調速レバーWとベルトTとの摺動部位等のベルト接触部
において、擦れ音が発生する,所謂ベルト鳴きが生じる
虞れがある。更に、ベルト接触部位ではベルトに折損や
割れ,磨耗等が発生しにくいような加工上の注意が必要
であり、具体的には面粗度を高め,バリや凹凸が発生し
ないようにしなければならない。従って、その分だけコ
ストが高くなってしまう。
【0011】このうち、前記調速レバーWとベルトTと
の鳴き問題については,調速機構Eとして既存のガバナ
調速機構を用いることが考えられるが、このガバナ調速
機構の回転動力伝達機構にベルトドライブを用いるなら
ば,前記ベルト鳴き以外の問題は未だ解決されない。ま
た、前記図3の簡易音響再生機では,回転されるターン
テーブルDに様々な付属部品が一体に取付けられ、音響
再生回転時にもこれらは当該ターンテーブルD及びレコ
ード盤Cと一緒に回転される。即ち,ターンテーブルD
に係る重量の増大から回転慣性が大きくなる。このよう
にターンテーブルDの回転慣性を大きくすることは、一
方でターンテーブルDにはずみ車(フライホイール)的
な性格を付与し、これによりターンテーブルDの回転速
度を安定させようとする旧来の技術の応用でもある。し
かしながら、このようにターンテーブルDの回転慣性を
大きくすると、個々の部品の特性,特に重量面で一方向
に偏りが生じた場合,ターンテーブルDの回転ムラを引
き起こしてしまう。しかも多くの部品をプラスチックモ
ールディング成形技術によって大量に製造する場合に
は、この特性の偏重が連続する虞れがあり、製作された
多くの簡易音響再生機に似たような性格が現れることも
ある。そしてこのような回転の偏重は、ターンテーブル
D及びレコード盤Cの回転停止位置を一定の箇所に寄せ
集める傾向になり、そのため,複数の録音溝が記録され
たレコード盤においては続いて選択・再生される録音溝
に偏りが発生し、これらの録音溝をランダムに選択する
ことができない。従って、例えば従来の簡易音響再生機
をいずれかの方向に傾けて連続的に音響再生を行うと、
同じ音響ばかりが連続して再生されてしまうということ
もある。
の鳴き問題については,調速機構Eとして既存のガバナ
調速機構を用いることが考えられるが、このガバナ調速
機構の回転動力伝達機構にベルトドライブを用いるなら
ば,前記ベルト鳴き以外の問題は未だ解決されない。ま
た、前記図3の簡易音響再生機では,回転されるターン
テーブルDに様々な付属部品が一体に取付けられ、音響
再生回転時にもこれらは当該ターンテーブルD及びレコ
ード盤Cと一緒に回転される。即ち,ターンテーブルD
に係る重量の増大から回転慣性が大きくなる。このよう
にターンテーブルDの回転慣性を大きくすることは、一
方でターンテーブルDにはずみ車(フライホイール)的
な性格を付与し、これによりターンテーブルDの回転速
度を安定させようとする旧来の技術の応用でもある。し
かしながら、このようにターンテーブルDの回転慣性を
大きくすると、個々の部品の特性,特に重量面で一方向
に偏りが生じた場合,ターンテーブルDの回転ムラを引
き起こしてしまう。しかも多くの部品をプラスチックモ
ールディング成形技術によって大量に製造する場合に
は、この特性の偏重が連続する虞れがあり、製作された
多くの簡易音響再生機に似たような性格が現れることも
ある。そしてこのような回転の偏重は、ターンテーブル
D及びレコード盤Cの回転停止位置を一定の箇所に寄せ
集める傾向になり、そのため,複数の録音溝が記録され
たレコード盤においては続いて選択・再生される録音溝
に偏りが発生し、これらの録音溝をランダムに選択する
ことができない。従って、例えば従来の簡易音響再生機
をいずれかの方向に傾けて連続的に音響再生を行うと、
同じ音響ばかりが連続して再生されてしまうということ
もある。
【0012】本発明は、前記諸問題を解決すべく開発さ
れたものであり、レコード盤に記録された複数の録音溝
をランダムに選択すると共に,ターンテーブル及びレコ
ード盤の回転ムラをなくして選択された録音溝の音響を
安定して再生することができ、またベルトドライブに係
るベルト鳴きや加工上の問題点を一掃する簡易音響再生
機を提供することを目的とするものである。
れたものであり、レコード盤に記録された複数の録音溝
をランダムに選択すると共に,ターンテーブル及びレコ
ード盤の回転ムラをなくして選択された録音溝の音響を
安定して再生することができ、またベルトドライブに係
るベルト鳴きや加工上の問題点を一掃する簡易音響再生
機を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1に
係る簡易音響再生機は、レコード盤の上面に形成された
複数の録音溝をランダムに選択して当該録音溝に記録さ
れた音響を再生する簡易音響再生機であって、ケーシン
グの外側に導出された紐を引くことによって付勢される
定トルクスプリングモータと、前記レコード盤を載置し
てそれと共に回転可能なターンテーブルと、前記定トル
クスプリングモータに付勢された回転駆動力を前記ター
ンテーブルに伝達して当該ターンテーブルを回転させる
ための動力伝達機構と、前記レコード盤の各録音溝に沿
って当該録音溝に記録された音響を再生するピックアッ
プと、前記ピックアップを先端に具備してレコード盤の
ほぼ半径方向に回転自在に枢設されると共にレコード盤
の再生始点方向に復帰バネによって付勢されるトーンア
ームと、前記ピックアップに所定の針圧を与えるために
前記ターンテーブルをピックアップ方向に押圧する針圧
バネと、前記定トルクスプリングモータの紐を引くとき
に前記ターンテーブルを針圧バネの押圧方向と逆方向に
移動してピックアップとターンテーブルとを離間し,も
ってピックアップ並びにトーンアームを前記復帰バネの
弾性力によって再生始点に復帰させるためのターンテー
ブル離間機構と、前記ピックアップで再生した各録音溝
の音響を伝達する音伝部材と、この音伝部材に固着され
たスピーカと、前記ターンテーブルの回転速度を安定さ
せるための調速機構とを,前記ケーシング内に備えた簡
易音響再生機において、前記ターンテーブルへの回転駆
動力を伝達する動力伝達機構に歯車伝達機構を用いたこ
とを特徴とするものである。
係る簡易音響再生機は、レコード盤の上面に形成された
複数の録音溝をランダムに選択して当該録音溝に記録さ
れた音響を再生する簡易音響再生機であって、ケーシン
グの外側に導出された紐を引くことによって付勢される
定トルクスプリングモータと、前記レコード盤を載置し
てそれと共に回転可能なターンテーブルと、前記定トル
クスプリングモータに付勢された回転駆動力を前記ター
ンテーブルに伝達して当該ターンテーブルを回転させる
ための動力伝達機構と、前記レコード盤の各録音溝に沿
って当該録音溝に記録された音響を再生するピックアッ
プと、前記ピックアップを先端に具備してレコード盤の
ほぼ半径方向に回転自在に枢設されると共にレコード盤
の再生始点方向に復帰バネによって付勢されるトーンア
ームと、前記ピックアップに所定の針圧を与えるために
前記ターンテーブルをピックアップ方向に押圧する針圧
バネと、前記定トルクスプリングモータの紐を引くとき
に前記ターンテーブルを針圧バネの押圧方向と逆方向に
移動してピックアップとターンテーブルとを離間し,も
ってピックアップ並びにトーンアームを前記復帰バネの
弾性力によって再生始点に復帰させるためのターンテー
ブル離間機構と、前記ピックアップで再生した各録音溝
の音響を伝達する音伝部材と、この音伝部材に固着され
たスピーカと、前記ターンテーブルの回転速度を安定さ
せるための調速機構とを,前記ケーシング内に備えた簡
易音響再生機において、前記ターンテーブルへの回転駆
動力を伝達する動力伝達機構に歯車伝達機構を用いたこ
とを特徴とするものである。
【0014】本発明のうち請求項2に係る簡易音響再生
機は、前記ターンテーブルの回転慣性を小さくしたこと
を特徴とするものである。本発明のうち請求項3に係る
簡易音響再生機は、前記調速機構にはガバナ調速機構を
用い、ターンテーブルからガバナ機構に回転力を伝達す
るために歯車伝達機構を用いたことを特徴とするもので
ある。
機は、前記ターンテーブルの回転慣性を小さくしたこと
を特徴とするものである。本発明のうち請求項3に係る
簡易音響再生機は、前記調速機構にはガバナ調速機構を
用い、ターンテーブルからガバナ機構に回転力を伝達す
るために歯車伝達機構を用いたことを特徴とするもので
ある。
【0015】
【作用】本発明のうち請求項1に係る簡易音響再生機で
は、前記ターンテーブルへの回転駆動力を伝達する動力
伝達機構に歯車伝達機構を用いたために、例えば前記定
トルクスプリングモータで駆動歯車を回転駆動し、この
駆動歯車に噛合し且つターンテーブルに取付けられた被
動歯車を駆動歯車で回転させるようにすれば、ベルトド
ライブによる滑りや張力のバラツキから発生するターン
テーブルの回転ムラとか,ベルト鳴きの問題を一掃する
ことができる。また、ベルトドライブに必要なベルト接
触部の加工上の注意点がなくなるから,その分だけ加工
コストを低廉することができ、ベルトの折損や割れ,磨
耗等の対策を講じる必要もない。
は、前記ターンテーブルへの回転駆動力を伝達する動力
伝達機構に歯車伝達機構を用いたために、例えば前記定
トルクスプリングモータで駆動歯車を回転駆動し、この
駆動歯車に噛合し且つターンテーブルに取付けられた被
動歯車を駆動歯車で回転させるようにすれば、ベルトド
ライブによる滑りや張力のバラツキから発生するターン
テーブルの回転ムラとか,ベルト鳴きの問題を一掃する
ことができる。また、ベルトドライブに必要なベルト接
触部の加工上の注意点がなくなるから,その分だけ加工
コストを低廉することができ、ベルトの折損や割れ,磨
耗等の対策を講じる必要もない。
【0016】また本発明のうち請求項2に係る簡易音響
再生機では、前記のように動力伝達機構に歯車伝達機構
を用いたために,例えばターンテーブルには被動歯車だ
けを設ければよいことになり、これによりターンテーブ
ル自体の回転慣性を小さくする構成としたため、製造上
の偏重によって累積される重量の偏りを極力小さくで
き、よって簡易音響再生機を傾けて使用した場合等でも
ターンテーブル及びレコード盤の回転停止位置が一定し
ないから、次に選択される録音溝がランダムなものとな
り、再生される音響に偏りが発生するという問題がな
い。
再生機では、前記のように動力伝達機構に歯車伝達機構
を用いたために,例えばターンテーブルには被動歯車だ
けを設ければよいことになり、これによりターンテーブ
ル自体の回転慣性を小さくする構成としたため、製造上
の偏重によって累積される重量の偏りを極力小さくで
き、よって簡易音響再生機を傾けて使用した場合等でも
ターンテーブル及びレコード盤の回転停止位置が一定し
ないから、次に選択される録音溝がランダムなものとな
り、再生される音響に偏りが発生するという問題がな
い。
【0017】また本発明のうち請求項3に係る簡易音響
再生機では、ターンテーブル及びレコード盤の調速機構
としてガバナ調速機構を用い、これとターンテーブルと
の動力伝達に歯車伝達機構を用いたために、ここでもベ
ルトドライブによる張力変動や滑りに伴う回転ムラをな
くしてリアルタイムにターンテーブル及びレコード盤の
回転速度調整が行われるようにすることができると共
に、従来のように調速レバーとベルトとの擦れや磨耗の
懸念がなく,同時にベルト鳴きの問題も解決される。
再生機では、ターンテーブル及びレコード盤の調速機構
としてガバナ調速機構を用い、これとターンテーブルと
の動力伝達に歯車伝達機構を用いたために、ここでもベ
ルトドライブによる張力変動や滑りに伴う回転ムラをな
くしてリアルタイムにターンテーブル及びレコード盤の
回転速度調整が行われるようにすることができると共
に、従来のように調速レバーとベルトとの擦れや磨耗の
懸念がなく,同時にベルト鳴きの問題も解決される。
【0018】
【実施例】図1〜図4は本発明の簡易音響再生機の一実
施例を示すものである。この簡易音響再生機の本体であ
るケーシング1は、長手方向一端寄りが円形,他端寄り
が面取りされた方形で,掌に納まる大きさの筐体部30
と、この筐体部30とほぼ同形状をなし,それに被さる
蓋部31と、両者の間に挟んで配設される板状のサブフ
レーム32とから構成されている。そして、蓋部31及
びサブフレーム32の前記円形端部から突設された爪部
33,34を互いに重ね合わせ、これらの爪部33,3
4に,筐体部30から突設された係止枠35を掛け、蓋
部31から差込んだビス36をサブフレーム32の貫通
孔37に貫通し,更に筐体部30に設けられたネジ孔3
8に螺合して締付けることでそれらを一体に固定する。
施例を示すものである。この簡易音響再生機の本体であ
るケーシング1は、長手方向一端寄りが円形,他端寄り
が面取りされた方形で,掌に納まる大きさの筐体部30
と、この筐体部30とほぼ同形状をなし,それに被さる
蓋部31と、両者の間に挟んで配設される板状のサブフ
レーム32とから構成されている。そして、蓋部31及
びサブフレーム32の前記円形端部から突設された爪部
33,34を互いに重ね合わせ、これらの爪部33,3
4に,筐体部30から突設された係止枠35を掛け、蓋
部31から差込んだビス36をサブフレーム32の貫通
孔37に貫通し,更に筐体部30に設けられたネジ孔3
8に螺合して締付けることでそれらを一体に固定する。
【0019】前記筐体部30の底面のうち,前記円形端
部寄り部位には円筒状の摺動部2が立設されており、該
摺動部2の中央部に円筒状の受け部40が立設されてい
る。また、筐体部30底面のほぼ中央部に設けられた嵌
入孔41には回転軸3が圧入されて当該筐体部30底面
から立設されている。また筐体部30の底面方形端部寄
りの隅部には押え爪部42が立設されている。
部寄り部位には円筒状の摺動部2が立設されており、該
摺動部2の中央部に円筒状の受け部40が立設されてい
る。また、筐体部30底面のほぼ中央部に設けられた嵌
入孔41には回転軸3が圧入されて当該筐体部30底面
から立設されている。また筐体部30の底面方形端部寄
りの隅部には押え爪部42が立設されている。
【0020】本実施例のターンテーブル4は、旧来と同
様に円盤状をなすが,その外周面には平ギヤ5が形成さ
れ、もってターンテーブル4全体が後述するガバナ調速
機構の駆動歯車になる。このターンテーブル4の上面中
央部にはやや軸線方向に長いピニオン6が立設されてお
り、当該ピニオン6の内部には,後述する針圧バネを内
挿可能な図示されない凹部が当該ターンテーブル4の下
面から形成されている。なお、ピニオン6の上端面中央
部には前記回転軸3が緊密に挿通される貫通孔43が形
成されている。また、ターンテーブル4上面におけるピ
ニオン6の下端部には嵌合凸部44が突設されている。
様に円盤状をなすが,その外周面には平ギヤ5が形成さ
れ、もってターンテーブル4全体が後述するガバナ調速
機構の駆動歯車になる。このターンテーブル4の上面中
央部にはやや軸線方向に長いピニオン6が立設されてお
り、当該ピニオン6の内部には,後述する針圧バネを内
挿可能な図示されない凹部が当該ターンテーブル4の下
面から形成されている。なお、ピニオン6の上端面中央
部には前記回転軸3が緊密に挿通される貫通孔43が形
成されている。また、ターンテーブル4上面におけるピ
ニオン6の下端部には嵌合凸部44が突設されている。
【0021】本実施例のレコード盤7は,複数の音響を
ランダムに再生するために、その上面に複数条の録音溝
が形成されている。勿論,各録音溝に後述するピックア
ップを係合してレコード盤7を所定の回転速度で回転す
ると,当該録音溝に記録された音響はピックアップによ
り可聴帯域の振動として再生される。このレコード盤7
の中央部には,前記ターンテーブル4に立設されたピニ
オン6を貫通する貫通孔45が形成されており、当該貫
通孔45の直径方向に対向する部位には,前記ピニオン
6から突設された嵌合凸部44が緊密に嵌合する嵌合凹
部46が形成されている。なお、レコード盤7は前記タ
ーンテーブル4よりもやや小さい径としてある。
ランダムに再生するために、その上面に複数条の録音溝
が形成されている。勿論,各録音溝に後述するピックア
ップを係合してレコード盤7を所定の回転速度で回転す
ると,当該録音溝に記録された音響はピックアップによ
り可聴帯域の振動として再生される。このレコード盤7
の中央部には,前記ターンテーブル4に立設されたピニ
オン6を貫通する貫通孔45が形成されており、当該貫
通孔45の直径方向に対向する部位には,前記ピニオン
6から突設された嵌合凸部44が緊密に嵌合する嵌合凹
部46が形成されている。なお、レコード盤7は前記タ
ーンテーブル4よりもやや小さい径としてある。
【0022】一方、本発明ではターンテーブル4及びレ
コード盤7の調速機構としてガバナ調速機構8が用いら
れている。ガバナ調速機構8は回転速度に応じた遠心力
でガバナウエイト9を振出し、その回転モーメントの変
動で回転速度を調整する或いは回転速度を安定させるも
のであるが、本実施例のガバナ調速機構8では,前記遠
心力で振出されるガバナウエイト9を摺動面に摺動さ
せ、両者間の摺動摩擦で回転速度の調整する或いは回転
速度を安定させる構造のものを用いた。具体的に、回転
体となる調速テーブル47は円盤状に形成され、その上
面中央部には円筒状の軸支持部48が突設され、当該軸
支持部48の中央部には後述する支持軸が緊密に圧入さ
れる貫通孔49が形成されている。そしてこの軸支持部
48の外周面のうち,直径方向に対向する位置には夫々
下方向きの規制爪50を有する爪部51が突設されてお
り、また調速テーブル47の上面のうち,前記爪部51
と直交する直径方向対向位置に円柱状の回転軸52が突
設されている。前記ガバナウエイト9は,回転される調
速テーブル47上でバランスするように二つ一対で用い
られる。各ガバナウエイト9は,調速テーブル47の外
周面より内側に収納可能な大きさのほぼ三日月状に形成
されていて、その円周方向一端部に,前記調速テーブル
47の回転軸52が遊嵌する大きさの貫通孔53が形成
されている。また、各ガバナウエイト9の上面のうち,
内側円弧面寄り部位には前記調速テーブル47の規制爪
50が遊嵌する大きさの凹部54が形成され、各ガバナ
ウエイト9の下面のうち,外側円弧面寄り部位には当該
円弧面に貫通する凹部55が形成され、更にこの凹部5
5には図示されないカシメ用凸部が突設されている。
コード盤7の調速機構としてガバナ調速機構8が用いら
れている。ガバナ調速機構8は回転速度に応じた遠心力
でガバナウエイト9を振出し、その回転モーメントの変
動で回転速度を調整する或いは回転速度を安定させるも
のであるが、本実施例のガバナ調速機構8では,前記遠
心力で振出されるガバナウエイト9を摺動面に摺動さ
せ、両者間の摺動摩擦で回転速度の調整する或いは回転
速度を安定させる構造のものを用いた。具体的に、回転
体となる調速テーブル47は円盤状に形成され、その上
面中央部には円筒状の軸支持部48が突設され、当該軸
支持部48の中央部には後述する支持軸が緊密に圧入さ
れる貫通孔49が形成されている。そしてこの軸支持部
48の外周面のうち,直径方向に対向する位置には夫々
下方向きの規制爪50を有する爪部51が突設されてお
り、また調速テーブル47の上面のうち,前記爪部51
と直交する直径方向対向位置に円柱状の回転軸52が突
設されている。前記ガバナウエイト9は,回転される調
速テーブル47上でバランスするように二つ一対で用い
られる。各ガバナウエイト9は,調速テーブル47の外
周面より内側に収納可能な大きさのほぼ三日月状に形成
されていて、その円周方向一端部に,前記調速テーブル
47の回転軸52が遊嵌する大きさの貫通孔53が形成
されている。また、各ガバナウエイト9の上面のうち,
内側円弧面寄り部位には前記調速テーブル47の規制爪
50が遊嵌する大きさの凹部54が形成され、各ガバナ
ウエイト9の下面のうち,外側円弧面寄り部位には当該
円弧面に貫通する凹部55が形成され、更にこの凹部5
5には図示されないカシメ用凸部が突設されている。
【0023】この調速テーブル47及びガバナウエイト
9から構成されるガバナ調速機構8を回転させるため
に、本発明では歯車伝達機構を用いる。本実施例ではこ
の歯車伝達機構には前記ターンテーブル4に形成された
平ギヤ5と噛合するピニオン10を用いる。本実施例で
は、前記各ガバナウエイト9の下面凹部55に突設され
たカシメ用凸部に,フェルト等をドーナツ状に形成して
構成される摺動子11を被嵌してカシメ止めし、各ガバ
ナウエイト9の貫通孔53に調速テーブル47の回転軸
52を挿通する。そして、前記回転軸52を中心として
各ガバナウエイト9を調速テーブル47の外周側から中
央側へ,即ち図1の矢印a方向に回転すると、前記調速
テーブル47の爪部51の規制爪50が前記ガバナウエ
イト9上面の凹部54内に遊嵌し、これにより各規制爪
50がガバナウエイト9上面の凹部54端面に当接する
範囲内で,各ガバナウエイト9は前記回転軸52を中心
として回転自在に支持される。このように構成された調
速テーブル47の軸支持部48上面に,前記ピニオン1
0の貫通孔56と当該軸支持部48の貫通孔49とが直
線上に連通するようにして当該ピニオン10をセット
し、両貫通孔56,49に支持軸57を緊密に圧入し、
当該支持軸57の下端部が,前記筐体部30の摺動部2
の受け部40内に嵌入するようにして、ガバナ調速機構
8を当該摺動部2内に収納する。
9から構成されるガバナ調速機構8を回転させるため
に、本発明では歯車伝達機構を用いる。本実施例ではこ
の歯車伝達機構には前記ターンテーブル4に形成された
平ギヤ5と噛合するピニオン10を用いる。本実施例で
は、前記各ガバナウエイト9の下面凹部55に突設され
たカシメ用凸部に,フェルト等をドーナツ状に形成して
構成される摺動子11を被嵌してカシメ止めし、各ガバ
ナウエイト9の貫通孔53に調速テーブル47の回転軸
52を挿通する。そして、前記回転軸52を中心として
各ガバナウエイト9を調速テーブル47の外周側から中
央側へ,即ち図1の矢印a方向に回転すると、前記調速
テーブル47の爪部51の規制爪50が前記ガバナウエ
イト9上面の凹部54内に遊嵌し、これにより各規制爪
50がガバナウエイト9上面の凹部54端面に当接する
範囲内で,各ガバナウエイト9は前記回転軸52を中心
として回転自在に支持される。このように構成された調
速テーブル47の軸支持部48上面に,前記ピニオン1
0の貫通孔56と当該軸支持部48の貫通孔49とが直
線上に連通するようにして当該ピニオン10をセット
し、両貫通孔56,49に支持軸57を緊密に圧入し、
当該支持軸57の下端部が,前記筐体部30の摺動部2
の受け部40内に嵌入するようにして、ガバナ調速機構
8を当該摺動部2内に収納する。
【0024】一方、前記レコード盤7を載置したターン
テーブル4は,前記ピニオン6の下面凹部内に針圧バネ
12を内挿し、更にその針圧バネ12の下端部にワッシ
ャ58を介在させて,前記ピニオン6の貫通孔内43に
回転軸3を挿通する。この状態で、前記ターンテーブル
4に形成された平ギヤ5はガバナ調速機構8のピニオン
10に噛合し、従ってターンテーブル4が回転するとピ
ニオン10の回転に伴って調速テーブル47が回転し、
その回転速度に応じた遠心力で前記各ガバナウエイト9
は前記回転軸52を中心として調速テーブル47の外周
から外側に振出され、各ガバナウエイト9に設けられた
摺動子11と前記摺動部2の内周面との摺動抵抗によ
り,ターンテーブル4の回転速度が一定のレベルに安定
化する。また、ターンテーブル4及びレコード盤7は前
記針圧バネ12の弾性力によって所定の押圧力で上方向
きに押圧されている。この針圧バネ12は後述するピッ
クアップとレコード盤7との間に所定の針圧を付与する
ためのものであるから、予め設定された所定の弾性係
数,外径,有効径,自由長,巻き数で構成されている。
なお、筐体部30内に収納されたターンテーブル4の上
面には前記押え爪部42が係合して,前記針圧バネ12
により当該ターンテーブル4が必要以上に浮上して外れ
ないようにしてある。
テーブル4は,前記ピニオン6の下面凹部内に針圧バネ
12を内挿し、更にその針圧バネ12の下端部にワッシ
ャ58を介在させて,前記ピニオン6の貫通孔内43に
回転軸3を挿通する。この状態で、前記ターンテーブル
4に形成された平ギヤ5はガバナ調速機構8のピニオン
10に噛合し、従ってターンテーブル4が回転するとピ
ニオン10の回転に伴って調速テーブル47が回転し、
その回転速度に応じた遠心力で前記各ガバナウエイト9
は前記回転軸52を中心として調速テーブル47の外周
から外側に振出され、各ガバナウエイト9に設けられた
摺動子11と前記摺動部2の内周面との摺動抵抗によ
り,ターンテーブル4の回転速度が一定のレベルに安定
化する。また、ターンテーブル4及びレコード盤7は前
記針圧バネ12の弾性力によって所定の押圧力で上方向
きに押圧されている。この針圧バネ12は後述するピッ
クアップとレコード盤7との間に所定の針圧を付与する
ためのものであるから、予め設定された所定の弾性係
数,外径,有効径,自由長,巻き数で構成されている。
なお、筐体部30内に収納されたターンテーブル4の上
面には前記押え爪部42が係合して,前記針圧バネ12
により当該ターンテーブル4が必要以上に浮上して外れ
ないようにしてある。
【0025】一方、前記サブフレーム32のうち,前記
筐体部30にサブフレーム32を被せたときに、前記タ
ーンテーブル4のピニオン6に対向する位置には,当該
ピニオン6が貫通する貫通孔60が形成され、この貫通
孔60の上方には当該貫通孔60を跨ぐブリッジ61が
形成され、当該ブリッジ61の中央部下面には前記ター
ンテーブル4の回転軸3上端部を差込む差込み孔62が
形成されている。また、サブフレーム32の円形端部の
隅部にはトーンアーム支持軸13が突設され,これに隣
接して復帰バネ規制凸部63が突設されている。そし
て、前記貫通孔60には前記トーンアーム支持軸13を
中心とする円弧状のガイド溝部64が,前記レコード盤
7の外周より僅かに内側まで,即ち音響再生始点まで延
設されている。また、サブフレーム32上面の方形端部
寄りにはモータ回転軸65と糸巻回転軸66とが立設さ
れている。
筐体部30にサブフレーム32を被せたときに、前記タ
ーンテーブル4のピニオン6に対向する位置には,当該
ピニオン6が貫通する貫通孔60が形成され、この貫通
孔60の上方には当該貫通孔60を跨ぐブリッジ61が
形成され、当該ブリッジ61の中央部下面には前記ター
ンテーブル4の回転軸3上端部を差込む差込み孔62が
形成されている。また、サブフレーム32の円形端部の
隅部にはトーンアーム支持軸13が突設され,これに隣
接して復帰バネ規制凸部63が突設されている。そし
て、前記貫通孔60には前記トーンアーム支持軸13を
中心とする円弧状のガイド溝部64が,前記レコード盤
7の外周より僅かに内側まで,即ち音響再生始点まで延
設されている。また、サブフレーム32上面の方形端部
寄りにはモータ回転軸65と糸巻回転軸66とが立設さ
れている。
【0026】また、サブフレーム32の円形端部のう
ち,前記トーンアーム支持軸13の立設部位と反対部位
には方形の貫通凹部67が形成され、この貫通凹部67
にはターンテーブル離間機構14が突設されている。こ
のターンテーブル離間機構14は,具体的に前記貫通凹
部67内にサブフレーム32上面から突設された樹脂バ
ネ68と、この樹脂バネ68の突出先端部に形成された
ターンテーブル押圧体69と、このターンテーブル押圧
体69から前記貫通凹部67を通してサブフレーム32
下面に突出する押圧突子70と、前記ターンテーブル押
圧体69の上面から二本並列に突設された巻上げ紐ガイ
ド突子71とから構成される。また、このターンテーブ
ル離間機構14に隣接するようにして,当該サブフレー
ム32の円形端部の外周端部には、糸ハトメ15を取付
けるための円形切欠き部72を形成したハトメ支持部7
3が突設されている。なお、前記ターンテーブル離間機
構14のターンテーブル押圧体69の上面は、前記ハト
メ支持部73の円形切欠き部72に嵌入された糸ハトメ
15の挿通孔74よりも上方に位置するようにしてあ
る。
ち,前記トーンアーム支持軸13の立設部位と反対部位
には方形の貫通凹部67が形成され、この貫通凹部67
にはターンテーブル離間機構14が突設されている。こ
のターンテーブル離間機構14は,具体的に前記貫通凹
部67内にサブフレーム32上面から突設された樹脂バ
ネ68と、この樹脂バネ68の突出先端部に形成された
ターンテーブル押圧体69と、このターンテーブル押圧
体69から前記貫通凹部67を通してサブフレーム32
下面に突出する押圧突子70と、前記ターンテーブル押
圧体69の上面から二本並列に突設された巻上げ紐ガイ
ド突子71とから構成される。また、このターンテーブ
ル離間機構14に隣接するようにして,当該サブフレー
ム32の円形端部の外周端部には、糸ハトメ15を取付
けるための円形切欠き部72を形成したハトメ支持部7
3が突設されている。なお、前記ターンテーブル離間機
構14のターンテーブル押圧体69の上面は、前記ハト
メ支持部73の円形切欠き部72に嵌入された糸ハトメ
15の挿通孔74よりも上方に位置するようにしてあ
る。
【0027】前記サブフレーム32のトーンアーム支持
軸13に回転自在に枢設されるトーンアーム16は、根
幹部が幅広で,先端部が先細りの平板状に形成されてい
る。このトーンアーム16の幅広根幹部には、前記トー
ンアーム支持軸13が緊密に嵌入する大きさの貫通孔7
5が形成されている。そしてこのトーンアーム16の先
細り先端部の下面には、前記幅広根幹部の貫通孔75内
に前記トーンアーム支持軸13を挿通した時に,前記ガ
イド溝部64から下方に突出するピックアップ支持部7
6が形成され、このピックアップ支持部76には下方に
先細りの尖端部を有するピックアップ(レコード針)1
7が取付けられている。また、このピックアップ支持部
76の上面には半球状の振動伝達部77が突設されてい
る。また、トーンアーム16上面のほぼ中央部には復帰
バネ係止枠78が突設されている。ちなみに前記復帰バ
ネ18は、トーンアーム16を,サブフレーム32の貫
通孔60から遠ざける方向に常時付勢するためのもので
あり、予め設定された所定の弾性係数を有し、その両端
部は図に示すように互いにほぼ直交方向に突出されてい
る。
軸13に回転自在に枢設されるトーンアーム16は、根
幹部が幅広で,先端部が先細りの平板状に形成されてい
る。このトーンアーム16の幅広根幹部には、前記トー
ンアーム支持軸13が緊密に嵌入する大きさの貫通孔7
5が形成されている。そしてこのトーンアーム16の先
細り先端部の下面には、前記幅広根幹部の貫通孔75内
に前記トーンアーム支持軸13を挿通した時に,前記ガ
イド溝部64から下方に突出するピックアップ支持部7
6が形成され、このピックアップ支持部76には下方に
先細りの尖端部を有するピックアップ(レコード針)1
7が取付けられている。また、このピックアップ支持部
76の上面には半球状の振動伝達部77が突設されてい
る。また、トーンアーム16上面のほぼ中央部には復帰
バネ係止枠78が突設されている。ちなみに前記復帰バ
ネ18は、トーンアーム16を,サブフレーム32の貫
通孔60から遠ざける方向に常時付勢するためのもので
あり、予め設定された所定の弾性係数を有し、その両端
部は図に示すように互いにほぼ直交方向に突出されてい
る。
【0028】前記トーンアーム16は、前記ピックアッ
プ支持部76にピックアップ17を取付けた状態で,前
記幅広根幹部の貫通孔13にトーンアーム支持軸13を
挿通し、前記ピックアップ17及びピックアップ支持部
76が,前記ガイド溝部64を通して下方に突出するよ
うにして取付けられている。そして、前記トーンアーム
支持軸13のトーンアーム16から突出した突出部に,
前記復帰バネ18の内径を被嵌し、当該復帰バネ18の
一端部を前記サブフレーム32から突設された規制凸部
63に係止し、他端部を前記トーンアーム16上面に突
設された係止枠78内に挿通し、もってトーンアーム1
6が常時前記ガイド溝部64の形成端部側,即ちサブフ
レーム32の貫通孔から遠ざかる方向に付勢されるよう
にして取付けられている。
プ支持部76にピックアップ17を取付けた状態で,前
記幅広根幹部の貫通孔13にトーンアーム支持軸13を
挿通し、前記ピックアップ17及びピックアップ支持部
76が,前記ガイド溝部64を通して下方に突出するよ
うにして取付けられている。そして、前記トーンアーム
支持軸13のトーンアーム16から突出した突出部に,
前記復帰バネ18の内径を被嵌し、当該復帰バネ18の
一端部を前記サブフレーム32から突設された規制凸部
63に係止し、他端部を前記トーンアーム16上面に突
設された係止枠78内に挿通し、もってトーンアーム1
6が常時前記ガイド溝部64の形成端部側,即ちサブフ
レーム32の貫通孔から遠ざかる方向に付勢されるよう
にして取付けられている。
【0029】前記サブフレーム32から突設されたモー
タ回転軸65に取付けられる定トルクスプリングモータ
19には、既存と同様のものが使用されている。この定
トルクスプリングモータ19は、円盤状の下方支持体7
9から上方に突設された円筒状の差込み体80を,上方
支持体81から下方に突設された円筒状の巻取り胴部8
2内に緊密に圧入して両者を一体化せしめてゼンマイボ
ビン83を形成し、このボビン83の巻取り胴部82に
所定の弾性係数を有するゼンマイ20の巻取り端部を固
着し、当該巻取り胴部82の周囲にこのゼンマイ20を
巻回してなる。このようにして構成された定トルクスプ
リングモータ19の貫通孔84に前記モータ回転軸65
を挿通して当該定トルクスプリングモータ19はサブフ
レーム32に回転自在に軸支されている。
タ回転軸65に取付けられる定トルクスプリングモータ
19には、既存と同様のものが使用されている。この定
トルクスプリングモータ19は、円盤状の下方支持体7
9から上方に突設された円筒状の差込み体80を,上方
支持体81から下方に突設された円筒状の巻取り胴部8
2内に緊密に圧入して両者を一体化せしめてゼンマイボ
ビン83を形成し、このボビン83の巻取り胴部82に
所定の弾性係数を有するゼンマイ20の巻取り端部を固
着し、当該巻取り胴部82の周囲にこのゼンマイ20を
巻回してなる。このようにして構成された定トルクスプ
リングモータ19の貫通孔84に前記モータ回転軸65
を挿通して当該定トルクスプリングモータ19はサブフ
レーム32に回転自在に軸支されている。
【0030】前記糸巻回転軸66に取付けられる糸巻ボ
ビン21には、前記定トルクスプリングモータ19のゼ
ンマイ20に復元力を付与する巻上げ紐22や,この定
トルクスプリングモータ19の復元力をターンテーブル
4の回転駆動力として伝達する動力伝達機構が取付けら
れる。具体的に本発明ではこの動力伝達機構として歯車
伝達機構を用いるが,本実施例では前記ターンテーブル
4に当該ターンテーブル4の被動歯車となるピニオン6
を設けてあるので、これに噛合する平ギヤ23を用い
る。
ビン21には、前記定トルクスプリングモータ19のゼ
ンマイ20に復元力を付与する巻上げ紐22や,この定
トルクスプリングモータ19の復元力をターンテーブル
4の回転駆動力として伝達する動力伝達機構が取付けら
れる。具体的に本発明ではこの動力伝達機構として歯車
伝達機構を用いるが,本実施例では前記ターンテーブル
4に当該ターンテーブル4の被動歯車となるピニオン6
を設けてあるので、これに噛合する平ギヤ23を用い
る。
【0031】前記糸巻ボビン21は上下に対向する円盤
状の案内板85の中央部間に巻取り胴部を設けてなり、
このうち,下方の案内板85には巻上げ紐22の巻取り
端部を係止する係止凹部86が形成されている。また、
この糸巻ボビン21の中央部には,前記糸巻回転軸66
の外径より広い二面幅を有する方形の貫通孔87が形成
されている。そして、前記係止凹部86に巻上げ紐22
の巻取り端部に形成された結び目を係止し、更に前記巻
取り胴部の周囲に適宜回数だけ巻上げ紐22を巻回し、
巻上げ紐22の巻出し端部はある程度の長さだけ糸巻ボ
ビン21から巻出された状態にしておく。
状の案内板85の中央部間に巻取り胴部を設けてなり、
このうち,下方の案内板85には巻上げ紐22の巻取り
端部を係止する係止凹部86が形成されている。また、
この糸巻ボビン21の中央部には,前記糸巻回転軸66
の外径より広い二面幅を有する方形の貫通孔87が形成
されている。そして、前記係止凹部86に巻上げ紐22
の巻取り端部に形成された結び目を係止し、更に前記巻
取り胴部の周囲に適宜回数だけ巻上げ紐22を巻回し、
巻上げ紐22の巻出し端部はある程度の長さだけ糸巻ボ
ビン21から巻出された状態にしておく。
【0032】前記歯車伝達機構の平ギヤ23の上面には
円筒状のコイルスプリング支持部88が突設され、その
中央部には,少なくとも前記糸巻ボビン21に形成され
ている方形の貫通孔87の対角線よりも長い直径を有す
る貫通孔89が形成されている。また、この平ギヤ23
の上面には図3に示すように,前記巻上げ紐22の巻取
り方向と同方向になだらかなテーパー面を有し且つ当該
巻上げ紐22の巻取り方向と逆方向に直角な係止面を有
する係止突子90が突設されている。
円筒状のコイルスプリング支持部88が突設され、その
中央部には,少なくとも前記糸巻ボビン21に形成され
ている方形の貫通孔87の対角線よりも長い直径を有す
る貫通孔89が形成されている。また、この平ギヤ23
の上面には図3に示すように,前記巻上げ紐22の巻取
り方向と同方向になだらかなテーパー面を有し且つ当該
巻上げ紐22の巻取り方向と逆方向に直角な係止面を有
する係止突子90が突設されている。
【0033】前記コイルスプリング支持部88に被嵌さ
れるコイルスプリング24は、前記巻上げ紐22を引張
る場合には平ギヤ23が回転しないようにし,当該巻上
げ紐22の引張りを解除した場合には,付勢された定ト
ルクスプリングモータ19の復元力で回転される糸巻ボ
ビン21と共に平ギヤ23が回転されるようにする,所
謂逆転防止機構であり、その内径を前記コイルスプリン
グ支持部88に被嵌して,下方端部が前記平ギヤ23の
係止突子90に,上方端部が後述するコイルグリップの
係止突子に当接する位置になるように配設されている。
れるコイルスプリング24は、前記巻上げ紐22を引張
る場合には平ギヤ23が回転しないようにし,当該巻上
げ紐22の引張りを解除した場合には,付勢された定ト
ルクスプリングモータ19の復元力で回転される糸巻ボ
ビン21と共に平ギヤ23が回転されるようにする,所
謂逆転防止機構であり、その内径を前記コイルスプリン
グ支持部88に被嵌して,下方端部が前記平ギヤ23の
係止突子90に,上方端部が後述するコイルグリップの
係止突子に当接する位置になるように配設されている。
【0034】前記コイルグリップ25は,前記コイルス
プリング24を支持するためのものであるが、同時に巻
上げ紐22の引張りによって巻出されるゼンマイ20を
巻上げて,その復元力を前記平ギヤ23に伝達するため
のものでもある。このゼンマイ20を巻上げる巻上げ胴
部91の下方には,前記平ギヤ23の貫通孔89に緊密
に嵌入する円筒部92が形成され、更にその下方に,前
記糸巻ボビン21の方形貫通孔87に緊密に嵌入する方
形突出部93が形成され、全体の中央部には前記糸巻回
転軸66が緊密に嵌入する貫通孔94が形成されてい
る。また、前述したように前記巻上げ胴部91の下面に
は,前記平ギヤと同形状に,前記巻上げ紐22の巻取り
方向と同方向になだらかなテーパー面を有し且つ当該巻
上げ紐22の巻取り方向と逆方向に直角な係止面を有す
る,図示されない係止突子が突設されている。
プリング24を支持するためのものであるが、同時に巻
上げ紐22の引張りによって巻出されるゼンマイ20を
巻上げて,その復元力を前記平ギヤ23に伝達するため
のものでもある。このゼンマイ20を巻上げる巻上げ胴
部91の下方には,前記平ギヤ23の貫通孔89に緊密
に嵌入する円筒部92が形成され、更にその下方に,前
記糸巻ボビン21の方形貫通孔87に緊密に嵌入する方
形突出部93が形成され、全体の中央部には前記糸巻回
転軸66が緊密に嵌入する貫通孔94が形成されてい
る。また、前述したように前記巻上げ胴部91の下面に
は,前記平ギヤと同形状に,前記巻上げ紐22の巻取り
方向と同方向になだらかなテーパー面を有し且つ当該巻
上げ紐22の巻取り方向と逆方向に直角な係止面を有す
る,図示されない係止突子が突設されている。
【0035】ここで、前記巻上げ紐22が巻回された糸
巻ボビン21の上面に平ギヤ23を重ね合わせ、平ギヤ
23のコイルスプリング支持部88にコイルスプリング
24を被嵌し、更に前記コイルグリップ25の方形突出
部93を前記糸巻ボビン21の方形貫通孔87に緊密に
嵌入してその貫通孔94に前記糸巻回転軸66を挿通す
る。そして、巻上げ紐22の巻出し端部を,前記ターン
テーブル離間機構14の二本のガイド突子71の間で且
つターンテーブル押圧体69の上面を通して,前記糸ハ
トメ15の挿通孔74に挿通し、当該巻出し端部をケー
シング1の外部に導出しておく。また、前記コイルグリ
ップ25の巻上げ胴部には,前記定トルクスプリングモ
ータ19のゼンマイ20巻出し端部を巻回して固着して
おく。
巻ボビン21の上面に平ギヤ23を重ね合わせ、平ギヤ
23のコイルスプリング支持部88にコイルスプリング
24を被嵌し、更に前記コイルグリップ25の方形突出
部93を前記糸巻ボビン21の方形貫通孔87に緊密に
嵌入してその貫通孔94に前記糸巻回転軸66を挿通す
る。そして、巻上げ紐22の巻出し端部を,前記ターン
テーブル離間機構14の二本のガイド突子71の間で且
つターンテーブル押圧体69の上面を通して,前記糸ハ
トメ15の挿通孔74に挿通し、当該巻出し端部をケー
シング1の外部に導出しておく。また、前記コイルグリ
ップ25の巻上げ胴部には,前記定トルクスプリングモ
ータ19のゼンマイ20巻出し端部を巻回して固着して
おく。
【0036】また、前記蓋部31の円形端部にはスピー
カとなる振動板26が一体に形成されている。この振動
板26は,前記蓋部31の成形時に同時一体成形しても
よいし,個別の部品として蓋部31に融着固定してもよ
い。また、この振動板26の下面中央部,即ち前記トー
ンアーム16の振動伝達部77がトーンアーム16の移
動に伴って移動する軌跡の上方には、音伝板27が,当
該振動板26と一体に取付けられている。
カとなる振動板26が一体に形成されている。この振動
板26は,前記蓋部31の成形時に同時一体成形しても
よいし,個別の部品として蓋部31に融着固定してもよ
い。また、この振動板26の下面中央部,即ち前記トー
ンアーム16の振動伝達部77がトーンアーム16の移
動に伴って移動する軌跡の上方には、音伝板27が,当
該振動板26と一体に取付けられている。
【0037】このように組み立てられた筐体部30,サ
ブフレーム32,蓋部31を前記ビス36によって一体
に固着して簡易音響再生機全体が構成される。次にこの
簡易音響再生機の作用について説明する。まず、図3a
のように前回の音響再生が終了してピックアップ17並
びにトーンアーム16が同図の仮想線から実線の位置ま
で移動されている状態から、図3bのように巻上げ紐2
2を引張ると,巻上げ紐22の張力が増大し、この張力
によって巻上げ紐22は前記ターンテーブル離間機構1
4のターンテーブル押圧部69の上面を押圧し、もって
当該押圧体69が樹脂バネ68の弾性力に抗して下方に
押し下げられることにより,前記押圧突子70により押
圧されたレコード盤7及びターンテーブル4も針圧バネ
12の弾性力に抗して同図の仮想線の位置から実線の位
置まで下方に押し下げられる。この状態でピックアップ
17はレコード盤7の上面から離間し、前記復帰バネ1
8の弾性力によってトーンアーム16並びにピックアッ
プ17は同図の仮想線の位置から実線の位置,即ち音響
再生始点に復帰される。
ブフレーム32,蓋部31を前記ビス36によって一体
に固着して簡易音響再生機全体が構成される。次にこの
簡易音響再生機の作用について説明する。まず、図3a
のように前回の音響再生が終了してピックアップ17並
びにトーンアーム16が同図の仮想線から実線の位置ま
で移動されている状態から、図3bのように巻上げ紐2
2を引張ると,巻上げ紐22の張力が増大し、この張力
によって巻上げ紐22は前記ターンテーブル離間機構1
4のターンテーブル押圧部69の上面を押圧し、もって
当該押圧体69が樹脂バネ68の弾性力に抗して下方に
押し下げられることにより,前記押圧突子70により押
圧されたレコード盤7及びターンテーブル4も針圧バネ
12の弾性力に抗して同図の仮想線の位置から実線の位
置まで下方に押し下げられる。この状態でピックアップ
17はレコード盤7の上面から離間し、前記復帰バネ1
8の弾性力によってトーンアーム16並びにピックアッ
プ17は同図の仮想線の位置から実線の位置,即ち音響
再生始点に復帰される。
【0038】更に巻上げ紐22を引張ると、糸巻ボビン
21に巻取られた巻上げ紐22が徐々に巻出される方向
に糸巻ボビン21及びコイルグリップ25が回転され、
これによってゼンマイボビン83に巻取られたゼンマイ
20は徐々にコイルグリップ25のゼンマイ巻上げ胴部
91に巻出されてゆく。このとき、逆転防止機構である
コイルスプリング24の端部は,平ギヤ23及びコイル
グリップ25に形成された係止突子90のテーパー面に
当接するが、当該テーパー面が比較的なだらかな傾斜で
あるために,コイルスプリング24の端部はこのテーパ
ー面を乗り越えてしまい、両者の動力伝達が遮断されて
平ギヤ23は回転されず、従ってこれに噛合するターン
テーブル4のピニオン6及び平ギヤ5も回転されず、従
ってターンテーブル4の平ギヤ5に噛合するガバナ調速
機構8のピニオン10及び調速テーブル47も回転され
ない。なお、ターンテーブル4及びガバナ調速機構8の
ピニオン6,10は比較的軸線方向に長いので,ターン
テーブル4が下方に移動されても夫々対応する平ギヤ2
3,5との噛合が解除されることはない。
21に巻取られた巻上げ紐22が徐々に巻出される方向
に糸巻ボビン21及びコイルグリップ25が回転され、
これによってゼンマイボビン83に巻取られたゼンマイ
20は徐々にコイルグリップ25のゼンマイ巻上げ胴部
91に巻出されてゆく。このとき、逆転防止機構である
コイルスプリング24の端部は,平ギヤ23及びコイル
グリップ25に形成された係止突子90のテーパー面に
当接するが、当該テーパー面が比較的なだらかな傾斜で
あるために,コイルスプリング24の端部はこのテーパ
ー面を乗り越えてしまい、両者の動力伝達が遮断されて
平ギヤ23は回転されず、従ってこれに噛合するターン
テーブル4のピニオン6及び平ギヤ5も回転されず、従
ってターンテーブル4の平ギヤ5に噛合するガバナ調速
機構8のピニオン10及び調速テーブル47も回転され
ない。なお、ターンテーブル4及びガバナ調速機構8の
ピニオン6,10は比較的軸線方向に長いので,ターン
テーブル4が下方に移動されても夫々対応する平ギヤ2
3,5との噛合が解除されることはない。
【0039】前記巻上げ紐22を引張って十分にゼンマ
イ20の巻上げが行われたのち,当該巻上げ紐22の引
張りを解除すると、当該巻上げ紐22の張力が低下する
ために前記ターンテーブル離間機構14のターンテーブ
ル押圧体69は前記樹脂バネ68の弾性力によって上方
に引上げられ、これに応じてターンテーブル4及びレコ
ード盤7が針圧バネ12によって上方に押し上げられ,
当該針圧バネ12の弾性力によってレコード盤7とピッ
クアップ17とは所定の針圧で押圧される。
イ20の巻上げが行われたのち,当該巻上げ紐22の引
張りを解除すると、当該巻上げ紐22の張力が低下する
ために前記ターンテーブル離間機構14のターンテーブ
ル押圧体69は前記樹脂バネ68の弾性力によって上方
に引上げられ、これに応じてターンテーブル4及びレコ
ード盤7が針圧バネ12によって上方に押し上げられ,
当該針圧バネ12の弾性力によってレコード盤7とピッ
クアップ17とは所定の針圧で押圧される。
【0040】そして、コイルグリップ25の巻上げ胴部
91に巻取られた定トルクスプリングモータ19のゼン
マイ20は当初の状態,即ちゼンマイボビン83の巻取
り胴部82に巻取られる状態に復元しようとし、この復
元力によってコイルグリップ25はその巻上げ胴部91
に巻取られたゼンマイ20が巻出される方向に回転さ
れ、これと共に糸巻ボビン21も同方向に回転されるた
めに巻出された巻上げ紐22は再び糸巻ボビン21の巻
取り胴部に巻回されるように巻取られる。
91に巻取られた定トルクスプリングモータ19のゼン
マイ20は当初の状態,即ちゼンマイボビン83の巻取
り胴部82に巻取られる状態に復元しようとし、この復
元力によってコイルグリップ25はその巻上げ胴部91
に巻取られたゼンマイ20が巻出される方向に回転さ
れ、これと共に糸巻ボビン21も同方向に回転されるた
めに巻出された巻上げ紐22は再び糸巻ボビン21の巻
取り胴部に巻回されるように巻取られる。
【0041】この回転に伴って前記逆転防止機構のコイ
ルスプリング24も同方向に回転されるが、このとき,
当該コイルスプリング24の端部はコイルグリップ25
及び平ギヤ23の係止突子90の垂直面に当接するた
め,両者が係合し、これにより平ギヤ23も同一方向に
回転され、これと噛合するターンテーブル4のピニオン
6,平ギヤ5は逆方向に,ガバナ調速機構8のピニオン
10は同方向に回転される。これにより、前記ピックア
ップ17は,レコード盤7の複数の録音溝のうち,最初
に係合する録音溝に沿って当該録音溝に記録された音響
を再生し、この再生された音響は音伝板27を介して振
動板26によって増幅され、可聴帯域で且つ可聴音量の
音響として再生される。なお、ターンテーブル4の回転
速度は,ガバナ調速機構8から振出されたガバナウエイ
ト9の摺動子11と摺動部2の内周面との摺動抵抗によ
って所定の速度域に安定するように調整される。
ルスプリング24も同方向に回転されるが、このとき,
当該コイルスプリング24の端部はコイルグリップ25
及び平ギヤ23の係止突子90の垂直面に当接するた
め,両者が係合し、これにより平ギヤ23も同一方向に
回転され、これと噛合するターンテーブル4のピニオン
6,平ギヤ5は逆方向に,ガバナ調速機構8のピニオン
10は同方向に回転される。これにより、前記ピックア
ップ17は,レコード盤7の複数の録音溝のうち,最初
に係合する録音溝に沿って当該録音溝に記録された音響
を再生し、この再生された音響は音伝板27を介して振
動板26によって増幅され、可聴帯域で且つ可聴音量の
音響として再生される。なお、ターンテーブル4の回転
速度は,ガバナ調速機構8から振出されたガバナウエイ
ト9の摺動子11と摺動部2の内周面との摺動抵抗によ
って所定の速度域に安定するように調整される。
【0042】このようにして再び定トルクスプリングモ
ータ19の巻取り胴部82にゼンマイ20が巻取られた
状態で音響再生が終了すると,同時に巻上げ紐22は糸
巻ボビン21の巻取り胴部に巻取られている。従って、
再び巻上げ紐22の巻出し端部を引張ることによってト
ーンアーム16及びピックアップ17を音響再生始点に
復帰させると共に,定トルクスプリングモータ19に所
定の復元力を付与して、音響再生を再開することができ
る。
ータ19の巻取り胴部82にゼンマイ20が巻取られた
状態で音響再生が終了すると,同時に巻上げ紐22は糸
巻ボビン21の巻取り胴部に巻取られている。従って、
再び巻上げ紐22の巻出し端部を引張ることによってト
ーンアーム16及びピックアップ17を音響再生始点に
復帰させると共に,定トルクスプリングモータ19に所
定の復元力を付与して、音響再生を再開することができ
る。
【0043】本実施例の簡易音響再生機では、ターンテ
ーブル4にレコード盤7以外の付属部品が取付けられて
いないので,当該ターンテーブル4の回転慣性は小さ
い。そのため、例えば製造工程における重量の偏り等が
あってもターンテーブル4自体の回転ムラは生じにく
く、また再生機を傾斜して音響再生を行っても再生終了
時におけるターンテーブル4及びレコード盤7の停止位
置は一か所に偏りにくい。従って、次回に選択・再生さ
れる録音溝は偏りが生じにくく,もってランダムな音響
再生を可能として興趣を高めることができる。
ーブル4にレコード盤7以外の付属部品が取付けられて
いないので,当該ターンテーブル4の回転慣性は小さ
い。そのため、例えば製造工程における重量の偏り等が
あってもターンテーブル4自体の回転ムラは生じにく
く、また再生機を傾斜して音響再生を行っても再生終了
時におけるターンテーブル4及びレコード盤7の停止位
置は一か所に偏りにくい。従って、次回に選択・再生さ
れる録音溝は偏りが生じにくく,もってランダムな音響
再生を可能として興趣を高めることができる。
【0044】また、各動力伝達機構に歯車伝達機構を用
いているために、ベルトドライブで生じる回転ムラや擦
れ、ベルト鳴き等の問題が発生しない。また、ベルト接
触部における加工上の配慮が不要となるために,その分
だけコストを低廉化することができる。
いているために、ベルトドライブで生じる回転ムラや擦
れ、ベルト鳴き等の問題が発生しない。また、ベルト接
触部における加工上の配慮が不要となるために,その分
だけコストを低廉化することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る簡易音響再生機によれば、ターンテーブルへ
の回転駆動力を伝達する動力伝達機構に歯車伝達機構を
用いたために、ベルトドライブによる滑りや張力のバラ
ツキから発生する回転ムラとか,ベルト鳴きの問題を一
掃することができ、ベルトドライブに必要なベルト接触
部における加工上の注意点がなくなるから,その分だけ
加工コストを低廉化することができる。
項1に係る簡易音響再生機によれば、ターンテーブルへ
の回転駆動力を伝達する動力伝達機構に歯車伝達機構を
用いたために、ベルトドライブによる滑りや張力のバラ
ツキから発生する回転ムラとか,ベルト鳴きの問題を一
掃することができ、ベルトドライブに必要なベルト接触
部における加工上の注意点がなくなるから,その分だけ
加工コストを低廉化することができる。
【0046】また本発明のうち請求項2に係る簡易音響
再生機では、ターンテーブルの回転慣性を小さくしたた
めに、簡易音響再生機を傾けて使用した場合等でもター
ンテーブル及びレコード盤の回転停止位置が一定せず、
再生される音響はランダムになって興趣が高まる。また
本発明のうち請求項3に係る簡易音響再生機では、ガバ
ナ調速機構の動力伝達に歯車伝達機構を用いたために、
ベルトドライブによる回転ムラをなくしてリアルタイム
にターンテーブル及びレコード盤の回転速度調整を行う
と共に、調速レバーとベルトとの擦れや磨耗の懸念がな
く,同時にベルトの鳴きの問題も解決される。
再生機では、ターンテーブルの回転慣性を小さくしたた
めに、簡易音響再生機を傾けて使用した場合等でもター
ンテーブル及びレコード盤の回転停止位置が一定せず、
再生される音響はランダムになって興趣が高まる。また
本発明のうち請求項3に係る簡易音響再生機では、ガバ
ナ調速機構の動力伝達に歯車伝達機構を用いたために、
ベルトドライブによる回転ムラをなくしてリアルタイム
にターンテーブル及びレコード盤の回転速度調整を行う
と共に、調速レバーとベルトとの擦れや磨耗の懸念がな
く,同時にベルトの鳴きの問題も解決される。
【0047】従って、本発明の簡易音響再生機は、ター
ンテーブルの回転慣性を小さくしてその再生停止位置を
不均一にすることで選択・再生される録音溝をランダム
にし、ベルトドライブによる製造上,製品上の諸問題を
一掃して安定した音響再生能力を発揮することができ
る。
ンテーブルの回転慣性を小さくしてその再生停止位置を
不均一にすることで選択・再生される録音溝をランダム
にし、ベルトドライブによる製造上,製品上の諸問題を
一掃して安定した音響再生能力を発揮することができ
る。
【図1】本発明の簡易音響再生機の一実施例を示す組立
説明図である。
説明図である。
【図2】図1の簡易音響再生機のギヤトレイン及び作用
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図3】従来の簡易音響再生機におけるターンテーブル
の組立説明図である。
の組立説明図である。
1はケーシング 2は摺動部 3は回転軸 4はターンテーブル 5は平ギヤ 6はピニオン 7はレコード盤 8はガバナ調速機構 9はガバナウエイト 10はピニオン 11は摺動子 12は針圧バネ 13はトーンアーム支持軸 14はターンテーブル離間機構 15は糸ハトメ 16はトーンアーム 17はピックアップ 18は復帰バネ 19は定トルクスプリングモータ 20はゼンマイ 21は糸巻ボビン 22は巻上げ紐 23は平ギヤ 24はコイルスプリング 25はコイルグリップ 26は振動板 27は音伝板
Claims (3)
- 【請求項1】 レコード盤の上面に形成された複数の録
音溝をランダムに選択して当該録音溝に記録された音響
を再生する簡易音響再生機であって、ケーシングの外側
に導出された紐を引くことによって付勢される定トルク
スプリングモータと、前記レコード盤を載置してそれと
共に回転可能なターンテーブルと、前記定トルクスプリ
ングモータに付勢された回転駆動力を前記ターンテーブ
ルに伝達して当該ターンテーブルを回転させるための動
力伝達機構と、前記レコード盤の各録音溝に沿って当該
録音溝に記録された音響を再生するピックアップと、前
記ピックアップを先端に具備してレコード盤のほぼ半径
方向に回転自在に枢設されると共にレコード盤の再生始
点方向に復帰バネによって付勢されるトーンアームと、
前記ピックアップに所定の針圧を与えるために前記ター
ンテーブルをピックアップ方向に押圧する針圧バネと、
前記定トルクスプリングモータの紐を引くときに前記タ
ーンテーブルを針圧バネの押圧方向と逆方向に移動して
ピックアップとターンテーブルとを離間し,もってピッ
クアップ並びにトーンアームを前記復帰バネの弾性力に
よって再生始点に復帰させるためのターンテーブル離間
機構と、前記ピックアップで再生した各録音溝の音響を
伝達する音伝部材と、この音伝部材に固着されたスピー
カと、前記ターンテーブルの回転速度を安定させるため
の調速機構とを,前記ケーシング内に備えた簡易音響再
生機において、前記ターンテーブルへの回転駆動力を伝
達する動力伝達機構に歯車伝達機構を用いたことを特徴
とする簡易音響再生機。 - 【請求項2】 前記ターンテーブルの回転慣性を小さく
したことを特徴とする請求項1に記載の簡易音響再生
機。 - 【請求項3】 前記調速機構にはガバナ調速機構を用
い、ターンテーブルからガバナ機構に回転力を伝達する
ために歯車伝達機構を用いたことを特徴とする請求項1
又は2に記載の簡易音響再生機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1413193A JPH06223301A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 簡易音響再生機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1413193A JPH06223301A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 簡易音響再生機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06223301A true JPH06223301A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=11852587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1413193A Pending JPH06223301A (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | 簡易音響再生機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06223301A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001297401A (ja) * | 2000-04-11 | 2001-10-26 | Besutakusu Kk | トーンアームおよびレコードプレーヤ |
CN112129673A (zh) * | 2020-10-10 | 2020-12-25 | 广西科学院 | 一种用于超疏水材料生产用检验装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411028U (ja) * | 1977-06-24 | 1979-01-24 | ||
JPS5551241A (en) * | 1978-10-09 | 1980-04-14 | Toshiba Corp | Heat pump type air conditioning equipment |
JPH01251401A (ja) * | 1988-03-31 | 1989-10-06 | Ozen Corp | 手廻し簡易音響再生機 |
-
1993
- 1993-01-29 JP JP1413193A patent/JPH06223301A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411028U (ja) * | 1977-06-24 | 1979-01-24 | ||
JPS5551241A (en) * | 1978-10-09 | 1980-04-14 | Toshiba Corp | Heat pump type air conditioning equipment |
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