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JPH06218462A - 溶接缶体の製造方法 - Google Patents

溶接缶体の製造方法

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Publication number
JPH06218462A
JPH06218462A JP5251142A JP25114293A JPH06218462A JP H06218462 A JPH06218462 A JP H06218462A JP 5251142 A JP5251142 A JP 5251142A JP 25114293 A JP25114293 A JP 25114293A JP H06218462 A JPH06218462 A JP H06218462A
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JP
Japan
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tin
welding
steel sheet
welded
coating film
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JP5251142A
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Shunzo Miyazaki
俊三 宮崎
Hideyuki Yoshizawa
英幸 吉沢
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Hokkai Can Co Ltd
Original Assignee
Hokkai Can Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極薄錫メッキでありながら、耐食性とともに
優れた溶接性が確保される溶接缶体の製造方法を提供す
ること 【構成】 鋼板面に不連続状に分布する錫層を有し、そ
の上層に所定の付着量の金属クロムと酸化クロムとから
なるクロム・クロメート被膜を有する表面処理鋼板を素
材とし、加熱処理を伴う塗膜形成工程、成形工程及び加
圧シーム溶接工程を順次実施することにより溶接缶体を
製造する方法であって、加熱処理を伴う塗膜形成工程を
経た後の段階で、錫付着量50mg/m2以上で且つ鋼
板表面の10〜60%の範囲に分布した不連続状の錫層
を残存させ、成形工程を経た後、塗装缶材の両側端縁部
を重ね合わせ加圧シーム溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は錫メッキを有する表面処
理鋼板を素材とし、少なくとも缶胴内面側に塗膜を有す
る溶接缶体の製造方法に関する。
【従来の技術】近年、食缶或いは飲料缶として溶接缶が
用いられるようになってきている。この溶接缶用素材と
しては錫メッキ鋼板(ブリキ材)やテインフリー鋼板が
用いられているが、このうち錫メッキ鋼板としては、従
来半田缶に用いられていたものを使用することが一般的
であり、その錫メッキ量は半田缶としての所謂半田性を
保持する必要から2.8g/m2以上のものであった。
しかし近時、資源上の理由から錫価格が上昇する傾向に
あり、また特に溶接缶では溶接性を確保する上で半田缶
ほどの錫メッキ付着量を必要としないことから、錫メッ
キ量の少ない錫メッキ鋼板を溶接缶の素材として用いる
研究が盛んに進められている。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接缶
にあっても、錫メッキ量を低減させていくと溶接性及び
耐食性が劣化することは避けられず、このような問題か
ら、従来メッキ付着量を低減させたとしてもせいぜい
1.8g/m2程度の付着量が限度であるとされてい
た。すなわち、錫メッキ鋼板において溶接性を確保する
ためには、少なくともある程度以上の純錫の存在が必要
とされるが、缶素材の場合、溶接前に行われる塗装焼付
工程において錫と鉄との合金化が進み、錫鉄合金層が増
加し錫量が減少する。このような錫鉄合金層は錫そのも
のよりも融点が高いため溶接性を低下させるものであ
り、このため錫メッキ付着量を低減させて薄メッキ化を
図った場合、錫メッキ量に対する錫鉄合金層の割合が高
くなり、特に極薄錫メッキの場合には錫の全量が合金化
してしまう程にもなり、溶接性が著しく悪化することに
なる。また、このような錫の薄メッキ化は塗膜の密着性
を害し、この結果耐食性にも悪影響を与えてしまう。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
従来の問題点を解決すべく、錫メッキ層を有する溶接缶
体の被膜構造とその製造方法について種々検討を重ねた
ものであり、この結果、溶接缶製造時における塗膜形成
工程後、加圧シーム溶接工程前の段階での合金化されて
いない純錫からなる錫層の付着構造を選択すること、具
体的には上記錫層を鋼板面に対し不連続的に分布せしめ
ることにより、溶接性は錫メッキ量の低減によって低下
するどころか、むしろ改善されること、さらにはかかる
錫層を含めた特定の被膜構造を採ることにより錫メッキ
量の低減にかかわらず優れた耐食性が得られることを見
出した。本発明はこのような知見に基づきなされたもの
で、極薄錫メッキでありながら、耐食性とともに優れた
溶接性が確保される溶接缶体の製造方法を提供するもの
である。
【0004】すなわち、本発明は、鋼板面に不連続状に
分布する錫層を有し、その上層にクロム・クロメート被
膜を有する表面処理鋼板を素材とし、加熱処理を伴う塗
膜形成工程、成形工程及び加圧シーム溶接工程を順次実
施することにより溶接缶体を製造する方法であって、加
熱処理を伴う塗膜形成工程において、少なくとも缶胴部
内面側となるべき表面処理鋼板面に対し、その両側端縁
部を除いた部分に塗膜を形成し、成形工程を経た後、塗
装缶材の両側端縁部を重ね合わせ加圧シーム溶接するこ
とにより、缶胴部を形成する表面処理鋼板が基体鋼板上
に少なくとも錫鉄合金層、錫層及び付着量2〜20mg
/m2の金属クロムとクロム換算で付着量3〜20mg
/m2の酸化クロムとからなるクロム・クロメート被膜
をこの順序で有し、溶接部を除く部分の錫層が錫付着量
50mg/m2以上で且つ鋼板表面の10〜60%の範
囲に分布した溶接缶体を製造することを特徴とする溶接
缶体の製造方法である。
【0005】
【作用】このような本発明は、塗膜形成後の鋼板の錫
層、つまり塗膜形成時の加熱処理で合金化せず残留した
錫を50mg/m2以上確保しておき、且つ該錫層を鋼
板全面を覆うのではなくその10〜60%の範囲に不連
続状(島状若しくはまだら状)に分布した状態で溶接を
行うものであり、これによって全体としての錫メッキ付
着量を少なく抑えつつ極めて優れた溶接性が得られる。
【0006】従来のメッキ技術では、錫メッキに限らず
総てメッキ均一性の確保が常識とされ、またこの均一性
確保のために様々な研究がなされてきた。そして、従来
ブリキ材についてその薄メッキ化の限界を論じる場合
も、薄メッキ化によりメッキ被膜の均一性が確保できる
か否かという面が問題とされるだけであった。このよう
な従来の技術常識に対し本発明者らは、錫メッキ量自体
の付着量を減じても、塗膜形成後溶接前の段階で所定量
以上の純錫(遊離錫)を残留せしめ、且つこの錫を鋼板
表面に対し所定の分布割合で不連続状に形成しておくこ
とにより、その後の溶接における溶接性が、錫メッキ量
の低減にかかわらず従来の通常のメッキ付着量を有する
ブリキ材に較べてさえ大きく改善されるという事実を見
出した。このような溶接性改善の理由としては次のよう
な点が考えられる。
【0007】すなわち、溶接性を評価する基準の1つと
して溶接有効電流範囲(以下、ACRという)の広狭が
あるが、本発明ではこのACRを広く取り得ることがま
ず第1の理由としてあげられる。錫メッキ鋼板を溶接す
る場合、溶接強度を確保する上ではある程度大きな溶接
電流を流すことが必要となるが、逆に溶接電流が大きく
なるとスプラッシュを生じ缶体品質を低下させることに
なり、スプラッシュを生じることなく、しかも所定の溶
接強度に溶接し得る溶接電流の範囲が上記ACRとな
る。この点本発明では、錫が鋼板表面に対し所定の分布
割合で島状に不連続分布しているため、溶接時溶融して
接触抵抗を下げ、通常のブリキ並みの比較的大きな溶接
電流で溶接してもスプラッシュの発生が抑えられ、この
ためACRを良好に確保することができるものと考えら
れる。
【0008】第2に、溶接部におけるクラック発生の防
止作用をあげることができる。溶接前の塗装缶材は溶接
部となる両側端縁部については塗装されないが、現実に
は塗料のヒュームが付着することが避けられない。そし
て、従来の塗装缶体においては、錫メッキ量が多いこと
によって板と板の接触抵抗が小さくなるため、所定の発
熱状態とこれによる溶接強度を得るには大きな電流を必
要とするが、板と径の小さい胴ローラとの間には必然的
に大きな電流が流れ、その表面にクラックが発生するも
のと考えられる。すなわち、そのような大電流によって
溶接による缶材の溶融に欠陥を生じ、これが溶接部のク
ラックとして現れるという問題であった。この点本発明
では、錫のメッキ付着量を低減且つ島状に分布させるた
め、板と板との接触抵抗がやや高くなり、所定の溶接発
熱を得るためには前記ブリキより小さい電流で済み、こ
の結果溶接表面のクラック発生が適切に抑えられる。
【0009】錫メッキ付着量の低減、とりわけ、本発明
のような錫層を不連続分布させる被膜構造では、その錫
層だけを従来の錫メッキ鋼板と比較した場合、耐食性が
ある程度劣ることは避けられないが、本発明者らの研究
により、このような耐食性の問題は錫層上に所定のクロ
ム・クロメート被膜を形成させることにより解消できる
ことが判った。そこで本発明では、錫層上に所定範囲量
の金属クロムと酸化クロムとからなるクロム・クロメー
ト被膜を形成させた表面処理鋼板を素材として用いるも
のである。加えて、本発明では錫層を鋼板全面ではなく
部分的に分布させるものであるため、耐サルファステン
性についても従来のブリキ材に較べ優れた特性が得られ
るものである。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
鋼板面に不連続状に分布する錫層を有し、その上層にク
ロム・クロメート被膜を有する表面処理鋼板を素材と
し、加熱処理を伴う塗膜形成工程、成形工程及び加圧シ
ーム溶接工程を順次実施することにより溶接缶体を製造
する方法である。
【0011】先に述べたように、本発明は溶接缶製造時
における加熱処理を伴う塗膜形成工程後、加圧シーム溶
接工程前の段階で錫層を鋼板面に対し特定の条件で不連
続状に分布せしめることにより、優れた溶接性を確保し
ようとするものである。このような鋼板表面に対し不連
続状に分布する錫層は、素材となる表面処理鋼板の被膜
構造に由来するものであり、素材となる錫メッキ鋼板が
鋼板面に不連続状に分布する錫層を有していることが必
要である。この素材となる錫メッキ鋼板の不連続状(島
状)の錫層を得るための方法としては、錫メッキ時に錫
を鋼板(または下地層)に対し不均一に付着させる方
法、錫メッキ後のリフロー工程を特定の条件で行う方
法、或いはこの両方法を組み合せて用いる方法等が考え
られる。上記中錫メッキを均一に付着させる方法として
は、電気メッキの電流密度が過大または過少なメッキ工
程を、一連のメッキ工程中の一部に取り入れて行う方法
があり、またリフロー工程で行う方法としては、通常行
われているフラックス液中への鋼板の浸漬を止め、リフ
ローにより錫を不均一状態に溶融せしめるようにする等
の方法がある。
【0012】ここで、上記表面処理鋼板の錫層は、溶接
缶製造時における塗膜形成工程での鋼板の加熱によりそ
の一部が合金化するものであり、したがって加熱処理を
伴う塗膜形成工程前の段階、すなわち素材としての表面
処理鋼板としての段階では、塗装缶材とは異なった錫量
を有することは言うまでもない。このため、本発明の溶
接缶体の製造方法では、目標とする塗装缶材の錫量と塗
装時における錫の合金化量とに応じ、表面処理鋼板の錫
量を確保しておく必要がある。
【0013】また、上述したように溶接缶体の耐食性を
確保するためには、素材となる表面処理鋼板は、錫メッ
キの上層にクロム・クロメート被膜を有することが必要
である。このクロム・クロメート被膜は、これを構成す
る金属クロムが付着量2〜20mg/m2、酸化クロム
がクロム換算で3〜20mg/m2の範囲に規制され
る。このクロム・クロメート被膜は耐食性に有効である
が、付着量が多過ぎると溶接性が劣化する難点があり、
このため上記のような上限を設ける必要がある。また、
上記下限を下回ると耐食性に問題を生じる。
【0014】本発明の溶接缶体の製造工程では、まず、
塗膜形成工程において上記の表面処理鋼板の少なくとも
缶胴部内面側となるべき鋼板面に塗膜を形成する。この
塗膜形成工程では塗膜を熱硬化させるために加熱処理が
行われるが、上述したようにこの加熱処理により表面処
理鋼板の錫の一部が合金化し、この結果、本発明が目標
とする錫量と分布状態の不連続状の錫層が形成される。
なお、上記塗膜は溶接部となるべき鋼板両側端縁部につ
いては形成されない。
【0015】このようにして形成された塗膜は、缶体を
食缶、飲料缶として用いる場合に缶に充填する内容物か
ら缶材を保護し、また缶材の溶出に起因する内容物の変
色、フレーバー低下を防止するものであり、錫メッキ付
着量の低減化を図る本発明では塗膜成分について配慮す
ることが好ましい。この塗料としては、熱硬化型エポキ
シフェノール樹脂塗料が適しており、特にビスフェノー
ルAから形成されたレゾール型フェノール樹脂を65重
量%以上含有するフェノール樹脂と、数平均分子量14
00〜7000のビスフェノールA型エポキシ樹脂を5
0/50〜5/95重量比で含有する熱硬化型エポキシ
フェノール樹脂系塗料を好適例としてあげることがで
き、このような塗料を塗布して膜厚2〜10μの樹脂塗
膜を形成させるようにすることが好ましい。
【0016】次いで、塗装缶材は成形工程において缶胴
ブランクサイズに裁断された後、丸められてその両側端
縁部が重ね合わされ、その部分を溶接機により加圧シー
ム溶接することにより缶胴が製造される。そして、最終
製品としての缶体は、さらに溶接接合部の鉄面露出部及
びその近傍を被覆補正した後、缶胴端にフランジ加工を
施し、その一端に蓋を巻締し、さらに必要に応じて缶体
内面に対して補正塗装を施す等によりえ得られる。
【0017】このようにして製造された缶体は、缶胴部
内面に相当する面側において下層側から少なくとも錫鉄
合金層、錫層及びクロム・クロメート被膜を有し、且つ
その上に塗膜が形成された構成を有する。第1図は、か
かる本発明法により製造された缶体の非溶接部における
被膜構造を示すもので、1は基体鋼板、2は錫鉄合金
層、3は錫層、4はクロム・クロメート被膜、5は塗膜
である。
【0018】前記錫層3は、その錫量が50mg/m2
以上必要であり、これを下回ると先に述べた加圧シーム
溶接において十分な溶接性が確保できなくなる。さら
に、この錫層3は鋼板表面に対し不連続状に分布させる
必要があるが、その分布割合、すなわち鋼板面積に対し
て占める割合は10〜60%の範囲に規制される。この
分布割合が60%を超えると溶接時にスプラッシュが発
生し易くなって溶接性を悪化させ、また錫量も必然的に
多くなるため好ましくない。一方、10%未満では上述
した錫量を確保することが難しく、このため下限は10
%とする。
【0019】また、基体鋼板面には下地層を設けること
ができ、これにより耐食性の向上を図ることができる。
この下地層としてはニッケルを含有する層が耐食性を確
保する上で特に好ましく、この場合にはニッケル量が5
〜200mg/m2のニッケル含有層としては、基体鋼
板面上に設けられるニッケルメッキ層、該ニッケルメッ
キを焼鈍拡散処理してその一部または全部を基体鋼板中
に拡散させることにより形成されたニッケル含有層、さ
らには基体鋼板面上に設けられるニッケル−鉄合金メッ
キ層等がある。第1図の6はニッケルメッキ後拡散処理
により鋼板中に形成されたニッケル含有層を示してい
る。なお、上記錫鉄合金層2はその下部が必然的にニッ
ケルを含む合金層となっている。
【0020】
【実施例】表1および表2に示される製造条件の下に、
本発明法及び比較法により溶接缶体を製造し、その溶接
性及び缶の耐食性について調べた。その結果を表3およ
び表4に示す。なお、比較例のなかで比較例−9は特開
昭59−100285号に開示された表面処理鋼板、す
なわち、錫メッキ後にその全量を合金化させた後、さら
に錫メッキを実施して錫鉄合金層の上に粒状の金属錫を
電析させた表面処理鋼板を素材として用いた場合の比較
例である。なお、各特性試験の試験条件については、注
釈として*5〜*8に記載した通りである。ここで、表
1および表2中の塗料(イ)及び(ロ)は次のような内
容のものである。
【0021】・塗料(イ) p−クレゾール75部とm−クレゾール25部の混合フ
ェノールにアンモニア触媒の存在下でホルムアルデヒド
を反応せしめて得られるレゾール型フェノール樹脂15
部と数平均分子量約3000のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂85部とをアルコール系、ケトン系、エステル
系または芳香族系有機溶剤からなる混合溶剤に溶解せし
めて得られる固形分30%、粘度(Fc4#,25℃)
40秒のエポキシ・フェノール樹脂系塗料 ・塗料(ロ) ビスフェノールAにアンモニア触媒の存在下でホルムア
ルデヒドを反応せしめて得られるレゾール型フェノール
樹脂20部と数平均分子量約3410のビスフェノール
A型エポキシ樹脂80部とを混合溶剤に溶解せしめて得
られる固形分29%、粘度(Fc4#,25℃)40秒
の熱硬化型エポキシフェノール系塗料
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】*1 合金化していない錫量 *2 鋼板面積に対し錫層の占める面積割合 *3 島状に分散して分布した錫の径 *4 カッコ内は付着量 *5 塗装印刷を施す前の原板の各メッキ層は以下の手
法で測定。 (イ) ニッケル量は予め化学分析法で定量しておいた
標準試料を、ケイ光X線でNi−Kのカウント数を測定
し検量線を作成して求めた。 (ロ) 全錫量はケイ光X線法で測定し、残留遊離錫量
はJIS G3303に記載の電解剥離法により測定し
た。 (ハ) クロム量は全クロム量をケイ光X線法で測定
し、さらに0.1MNa2HPO4溶液中で定電流電解法
を用いて金属クロム量を測定。その差を酸化クロム量と
した。
【0027】*6 溶接前の塗装印刷板の錫量及び錫分
布状態は、所定の空焼きを行った原板について0.5%
Na2CO3中で3秒間の陽極処理、60秒間の陰極処理
後以下の測定を行った。 (イ) 残留遊離錫はJIS G3303に記載の電解
剥離法により測定した。 (ロ) 残留遊離錫の分布状態と錫の径は走査型電子顕
微鏡にて1000倍に拡大して撮影した写真から測定し
た。
【0028】*7 溶接性については、電気抵抗シーム
溶接機(500Hz正弦波)を用い、板厚0.22mm
のものについて重ね合せ部幅0.40mm、溶接速度5
6m/分で製缶し、溶接電流の有効範囲、すなわちスプ
ラッシュが肉眼判定で1缶中1mm以上のものが5本以
上発生しない最大溶接電流と溶接部を引き裂き剥がれや
切れが生じない溶接強度を有する最低溶接電流の範囲を
求めた。さらに、溶接面を実体顕微鏡で観察し、裂目が
発生しない最大溶接電流を求め、溶接適性範囲とした。 ◎:溶接適性範囲が極めて広く、良好な溶接が安定して
得られる。 ○:実用可能範囲である。 △:フプラッシュ、裂目が多くなり溶接面を塗料で被覆
補正しにくい。 ×:溶接適性範囲が無い。
【0029】*8 耐食性は以下の試験法により評価し
た。 (イ)UFC性(塗膜下腐食性) 塗装板に20mmのクロスカットを入れ、交点を中心に
5mmエリクセンで張り出し、クエン酸0.071モ
ル、食塩0.26モルを含み、苛性ソーダでpH=3.
0に調整した溶液を95℃に加熱して該試験片を接触さ
せ、70℃で20時間保持した後の塗膜の基体からの剥
離面積を測定。 (ロ)FFC性(糸状錆性) 70mm角の塗装板に20mmのクロスカットを入れ、
交点を中心にエリクセンで張り出し、3%食塩水中に1
時間浸漬後、取り出し、付着している溶液をふき取り、
引き続き45℃×RHに10日間保存後の糸状錆性を測
定。 (ハ)サルファステン性 塗装板を202径の蓋に打抜き、鱒の水煮を充填巻締
し、120℃×90分レトルト後、55℃×1ヶ月保存
し、開缶してサルファステンの発生程度を評価した。 (ニ)実缶テスト 空缶にミルクコーヒーを充填し、内面塗装ブリキ製蓋を
用いて密封し125℃×30分レトルト後、37℃×6
ヶ月保存し、開缶後して缶胴内面側の状態を観察し判定
するとともに、内容物中への鉄溶出量の測定、フレーバ
ーの判定を行う。 ○:以上がなく良好な状態を示す △:実用範囲内ではあるが品質的に不安定 ×:実用不可
【0030】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、錫メッキ付
着量を従来の錫メッキ鋼板に較べ低減せしめながら、製
缶溶接において優れた溶接性が得られ、しかも耐食性に
も優れた溶接缶体を製造することができ、優れた品質の
溶接缶を低コストで製造することができるという優れた
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法により製造された溶接缶体の被膜構造
の一例を示す断面図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板面に不連続状に分布する錫層を有
    し、その上層にクロム・クロメート被膜を有する表面処
    理鋼板を素材とし、加熱処理を伴う塗膜形成工程、成形
    工程及び加圧シーム溶接工程を順次実施することにより
    溶接缶体を製造する方法であって、加熱処理を伴う塗膜
    形成工程において、少なくとも缶胴部内面側となるべき
    表面処理鋼板面に対し、その両側端縁部を除いた部分に
    塗膜を形成し、成形工程を経た後、塗装缶材の両側端縁
    部を重ね合わせ加圧シーム溶接することにより、缶胴部
    を形成する表面処理鋼板が基体鋼板上に少なくとも錫鉄
    合金層、錫層及び付着量2〜20mg/m2の金属クロ
    ムとクロム換算で付着量3〜20mg/m2の酸化クロ
    ムとからなるクロム・クロメート被膜をこの順序で有
    し、溶接部を除く部分の錫層が錫付着量50mg/m2
    以上で且つ鋼板表面の10〜60%の範囲に分布した溶
    接缶体を製造することを特徴とする溶接缶体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 鋼板面に5〜200mg/m2のニッケ
    ルを含む下地層を有する基体鋼板を用いることを特徴と
    する請求項1に記載の溶接缶体の製造方法。
JP5251142A 1985-03-29 1993-09-13 溶接缶体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0775745B2 (ja)

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