JPH06204971A - スペクトル拡散変調及び/又は復調装置 - Google Patents
スペクトル拡散変調及び/又は復調装置Info
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- JPH06204971A JPH06204971A JP36098092A JP36098092A JPH06204971A JP H06204971 A JPH06204971 A JP H06204971A JP 36098092 A JP36098092 A JP 36098092A JP 36098092 A JP36098092 A JP 36098092A JP H06204971 A JPH06204971 A JP H06204971A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 充分な変調性能,復調性能を確保しつつ、装
置構成の簡素化等を図る。 【構成】 SS変調部(装置)には、1次変調用の角度
変調回路52,角度変調波を夫々N1 逓倍及び1/N1 分周
する逓倍器51及び分周器28,分周器出力をクロック信号
として拡散符号を発生するPNG48,N1 逓倍された角
度変調波を拡散変調してSS変調波を出力する拡散変調
手段6 等を備え、SS復調部(装置)には、復調用拡散
符号を局部発振信号により中間周波に変換する手段9,こ
の拡散符号を上記SS変調波に乗算して角度変調波を得
る逆拡散復調手段8,角度変調波を復調するPLL41,P
LL41内のVCO24出力信号と局部発振信号とを基にク
ロック信号を発生する手段22,14;クロック信号を基に復
調用拡散符号を生成する復調用PNG49,角度復調信号
より同期捕捉用制御信号を生成してSS復調時の同期捕
捉を行なう同期捕捉手段32等を備えて構成した。
置構成の簡素化等を図る。 【構成】 SS変調部(装置)には、1次変調用の角度
変調回路52,角度変調波を夫々N1 逓倍及び1/N1 分周
する逓倍器51及び分周器28,分周器出力をクロック信号
として拡散符号を発生するPNG48,N1 逓倍された角
度変調波を拡散変調してSS変調波を出力する拡散変調
手段6 等を備え、SS復調部(装置)には、復調用拡散
符号を局部発振信号により中間周波に変換する手段9,こ
の拡散符号を上記SS変調波に乗算して角度変調波を得
る逆拡散復調手段8,角度変調波を復調するPLL41,P
LL41内のVCO24出力信号と局部発振信号とを基にク
ロック信号を発生する手段22,14;クロック信号を基に復
調用拡散符号を生成する復調用PNG49,角度復調信号
より同期捕捉用制御信号を生成してSS復調時の同期捕
捉を行なう同期捕捉手段32等を備えて構成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスペクトル拡散(以下
“SS”と記載する)通信に使用される送信機における
SS変調装置,受信機におけるSS復調装置,又は送受
信機におけるSS変調復調装置に係り、特に、遅延ロッ
クループ(DLL)等の同期保持機能やAGC回路等を
不要にし、簡易な無線装置に応用可能な、同期型(搬送
波周波数と拡散符号とが同期関係に有る)のSS変調及
び/又は復調装置に関する。
“SS”と記載する)通信に使用される送信機における
SS変調装置,受信機におけるSS復調装置,又は送受
信機におけるSS変調復調装置に係り、特に、遅延ロッ
クループ(DLL)等の同期保持機能やAGC回路等を
不要にし、簡易な無線装置に応用可能な、同期型(搬送
波周波数と拡散符号とが同期関係に有る)のSS変調及
び/又は復調装置に関する。
【0002】
【技術的背景】近年のSS通信において、SS技術によ
る多元接続法を用いた移動体通信が実用域に達して来て
いる。周知の如く電波資源は有限なので、周波数を有効
に利用する必要がある。その点、SS信号は広い周波数
帯域に拡散されてそのパワースペクトル密度は非常に小
さくなり、これにより他の通信に与える影響は小さく、
既存の通信周波数帯での混用も可能になるため、その面
での効用も大きく、原理的に周波数利用効率の向上に寄
与できるものである。また最近、わが国の郵政省におい
て、SS通信専用の周波数帯域も認可されようとしてお
り、今後は家庭用のワイヤレス通信にまで応用が拡大さ
れると予想され、その将来性や発展性が大きく期待され
ている。
る多元接続法を用いた移動体通信が実用域に達して来て
いる。周知の如く電波資源は有限なので、周波数を有効
に利用する必要がある。その点、SS信号は広い周波数
帯域に拡散されてそのパワースペクトル密度は非常に小
さくなり、これにより他の通信に与える影響は小さく、
既存の通信周波数帯での混用も可能になるため、その面
での効用も大きく、原理的に周波数利用効率の向上に寄
与できるものである。また最近、わが国の郵政省におい
て、SS通信専用の周波数帯域も認可されようとしてお
り、今後は家庭用のワイヤレス通信にまで応用が拡大さ
れると予想され、その将来性や発展性が大きく期待され
ている。
【0003】
【従来の技術】SS通信用の受信機(復調装置)におい
て、復調動作時の同期捕捉と同期保持は基本的に重要な
ものであり、今までに種々の同期捕捉方法や保持方法が
提案され、且つ、実用化されている。その中で、変調時
に1次変調である角度変調用のキャリヤ(搬送波)と、
2次変調であるSS変調に用いられる拡散符号用クロッ
ク信号とに同期関係を持たせてSS変調を行なう所謂同
期型SS変調,復調方式も、受信機(復調装置)におい
て回路構成を多少なりとも簡素化できる方式として知ら
れつつある。なお、角度変調としては、FM(周波数変
調)やPM(位相変調)等があり、特に被変調信号がデ
ィジタル信号の場合にはShift Keying(シフトキーイン
グ;SK)と呼ばれ、これにはF(Frequency)SK,P
(Phase)SK,M(Minimum)SK及びGM(Gausian Min
imum)SK等の変調方式がある。
て、復調動作時の同期捕捉と同期保持は基本的に重要な
ものであり、今までに種々の同期捕捉方法や保持方法が
提案され、且つ、実用化されている。その中で、変調時
に1次変調である角度変調用のキャリヤ(搬送波)と、
2次変調であるSS変調に用いられる拡散符号用クロッ
ク信号とに同期関係を持たせてSS変調を行なう所謂同
期型SS変調,復調方式も、受信機(復調装置)におい
て回路構成を多少なりとも簡素化できる方式として知ら
れつつある。なお、角度変調としては、FM(周波数変
調)やPM(位相変調)等があり、特に被変調信号がデ
ィジタル信号の場合にはShift Keying(シフトキーイン
グ;SK)と呼ばれ、これにはF(Frequency)SK,P
(Phase)SK,M(Minimum)SK及びGM(Gausian Min
imum)SK等の変調方式がある。
【0004】かかるSS変調装置及び/又は復調装置の
従来例について、図面を参照し乍ら説明する。図1及び
図2は夫々従来のSS変調装置及びSS復調装置のブロ
ック構成図、図3はSS復調装置にて行なわれるDLL
(遅延ロックループ)型同期保持動作の主要部となる信
号処理回路36の具体的ブロック構成図、図4はDLL
型同期保持動作における同期保持特性図、図5はスライ
ディング相関型の同期捕捉動作説明用の相関特性図であ
る。なお、SS変調復調装置は図1及び図2の両方の構
成を夫々変調部及び復調部として備えていることは言う
までもない。
従来例について、図面を参照し乍ら説明する。図1及び
図2は夫々従来のSS変調装置及びSS復調装置のブロ
ック構成図、図3はSS復調装置にて行なわれるDLL
(遅延ロックループ)型同期保持動作の主要部となる信
号処理回路36の具体的ブロック構成図、図4はDLL
型同期保持動作における同期保持特性図、図5はスライ
ディング相関型の同期捕捉動作説明用の相関特性図であ
る。なお、SS変調復調装置は図1及び図2の両方の構
成を夫々変調部及び復調部として備えていることは言う
までもない。
【0005】まず、送信器におけるSS変調装置(又は
送受信機におけるSS変調復調装置の変調部)の構成及
び動作について、図1と共に説明する。入力端子In1 よ
り音声や情報等の信号S(t)が、発振器59より1次変調
用のキャリヤ(cosωtで表わされる余弦波)が、共に変
調用の乗算器5に供給され、ここで情報等の信号S(t)の
1次変調が行なわれて、変調波 S(t)cosωtが得られ
る。
送受信機におけるSS変調復調装置の変調部)の構成及
び動作について、図1と共に説明する。入力端子In1 よ
り音声や情報等の信号S(t)が、発振器59より1次変調
用のキャリヤ(cosωtで表わされる余弦波)が、共に変
調用の乗算器5に供給され、ここで情報等の信号S(t)の
1次変調が行なわれて、変調波 S(t)cosωtが得られ
る。
【0006】更に、発振器59の出力を周波数分周器
(以下「分周器」と略記する)25に供給し、ここで 1
/N1 (N1 は例えば9等の自然数)に分周して繰返し
周波数用のクロック信号を作り、このクロック信号を基
に拡散符号発生器(PNG)48にて拡散符号P(t) を
生成する。従って、この拡散符号P(t) と上記1次変調
用のキャリヤとは同期関係が成立しているわけである。
拡散符号P(t) は一般に擬似ランダム雑音であり、その
クロック周波数をfr,キャリア周波数をfc とすると、
SS信号のスペクトル分布の主ローブの中心周波数はf
c 、周波数帯域は(fc −fr )〜(fc +fr )とな
ることは周知の通りである。
(以下「分周器」と略記する)25に供給し、ここで 1
/N1 (N1 は例えば9等の自然数)に分周して繰返し
周波数用のクロック信号を作り、このクロック信号を基
に拡散符号発生器(PNG)48にて拡散符号P(t) を
生成する。従って、この拡散符号P(t) と上記1次変調
用のキャリヤとは同期関係が成立しているわけである。
拡散符号P(t) は一般に擬似ランダム雑音であり、その
クロック周波数をfr,キャリア周波数をfc とすると、
SS信号のスペクトル分布の主ローブの中心周波数はf
c 、周波数帯域は(fc −fr )〜(fc +fr )とな
ることは周知の通りである。
【0007】かかる拡散符号P(t) は拡散変調用の乗算
器6に供給され、ここでSS変調が行なわれてSS変調
波P(t)S(t)cosωtが生成され、BPF(帯域濾波器)
11及び出力端子Out1を介してアンテナ(図示せず)よ
り電波として出力される。従って、かかるSS変調波
は、空気等の伝送媒体を介して他のSS通信用の受信機
(送受信機)のアンテナでキャッチされ、その復調装置
(復調部)にて復調されて、元の信号S(t)が復元される
わけである。なお、BPF11及び後述のBPF12
は、周知の如く不要な周波数帯域成分を減衰乃至除去す
るものである。
器6に供給され、ここでSS変調が行なわれてSS変調
波P(t)S(t)cosωtが生成され、BPF(帯域濾波器)
11及び出力端子Out1を介してアンテナ(図示せず)よ
り電波として出力される。従って、かかるSS変調波
は、空気等の伝送媒体を介して他のSS通信用の受信機
(送受信機)のアンテナでキャッチされ、その復調装置
(復調部)にて復調されて、元の信号S(t)が復元される
わけである。なお、BPF11及び後述のBPF12
は、周知の如く不要な周波数帯域成分を減衰乃至除去す
るものである。
【0008】次に、従来の受信機のSS復調装置(送受
信機の復調部)の構成及び動作について、図2を参照し
乍ら説明する。アンテナ(図示せず)にて受信されたS
S変調波は、入力端子In2 よりBPF12を介してAG
C(自動利得制御回路)60に供給され、ここで必要に
応じて増幅又は減衰されたのち、後述の乗算によるスラ
イディング相関及び逆拡散復調兼用の乗算器8と、DL
L型同期保持用信号処理回路(以下単に「信号処理回
路」と記載する)36に供給される。乗算器8にはPN
G(拡散符号発生器)49にて生成される拡散符号も供
給されており、この拡散符号用のクロック信号周波数
は、同期捕捉されるまでは同期保持時に比較してやゝ高
めの周波数に、VCO(電圧制御発振器)21により設
定されている。そして周波数を次第に低下させ乍ら相関
点を探すことによりスライディング相関が行なわれる。
なお、スライディング相関動作と逆拡散復調動作は時系
列的に行なわれる。
信機の復調部)の構成及び動作について、図2を参照し
乍ら説明する。アンテナ(図示せず)にて受信されたS
S変調波は、入力端子In2 よりBPF12を介してAG
C(自動利得制御回路)60に供給され、ここで必要に
応じて増幅又は減衰されたのち、後述の乗算によるスラ
イディング相関及び逆拡散復調兼用の乗算器8と、DL
L型同期保持用信号処理回路(以下単に「信号処理回
路」と記載する)36に供給される。乗算器8にはPN
G(拡散符号発生器)49にて生成される拡散符号も供
給されており、この拡散符号用のクロック信号周波数
は、同期捕捉されるまでは同期保持時に比較してやゝ高
めの周波数に、VCO(電圧制御発振器)21により設
定されている。そして周波数を次第に低下させ乍ら相関
点を探すことによりスライディング相関が行なわれる。
なお、スライディング相関動作と逆拡散復調動作は時系
列的に行なわれる。
【0009】ここで、同期捕捉に至る動作(同期確立動
作)について説明する。BPF12にて不要な周波数帯
域成分を減衰乃至除去されたSS変調波P(t)S(t)cosω
tは、乗算器8においてPNG49からの拡散符号P
(t) との乗算による相関が行われる。この拡散符号の周
期は前記SS変調装置のPNG48で生成される拡散符
号P(t)の周期に比べ、実際には時間τだけ異なるもの
であり、そこでこれをρ(t)で表わすことにすれば、乗
算器8からの出力はP(t)*ρ(t)S(t)cosωt(乗算演算
子* は表記上便宜的にのみ使用している)で表現され
る。
作)について説明する。BPF12にて不要な周波数帯
域成分を減衰乃至除去されたSS変調波P(t)S(t)cosω
tは、乗算器8においてPNG49からの拡散符号P
(t) との乗算による相関が行われる。この拡散符号の周
期は前記SS変調装置のPNG48で生成される拡散符
号P(t)の周期に比べ、実際には時間τだけ異なるもの
であり、そこでこれをρ(t)で表わすことにすれば、乗
算器8からの出力はP(t)*ρ(t)S(t)cosωt(乗算演算
子* は表記上便宜的にのみ使用している)で表現され
る。
【0010】かかる乗算出力は乗算器3,10に供給さ
れ、乗算器10ではVCO24からの再生キャリヤcos
(ωt-φ)との乗算による同期検波が行われる。従っ
て、乗算器10からはP(t)*ρ(t)S(t)cosφ}/2とP
(t)*ρ(t)S(t)cos(2ωt-φ)/2の2つの信号が出力さ
れる。そこで、次段のLPF(低域濾波器)45で後者
の信号成分を除去して、P(t)*ρ(t)S(t)cosφなる信号
のみを出力端子Out2から出力すると共に、乗算器61に
供給する。
れ、乗算器10ではVCO24からの再生キャリヤcos
(ωt-φ)との乗算による同期検波が行われる。従っ
て、乗算器10からはP(t)*ρ(t)S(t)cosφ}/2とP
(t)*ρ(t)S(t)cos(2ωt-φ)/2の2つの信号が出力さ
れる。そこで、次段のLPF(低域濾波器)45で後者
の信号成分を除去して、P(t)*ρ(t)S(t)cosφなる信号
のみを出力端子Out2から出力すると共に、乗算器61に
供給する。
【0011】一方、VCO24よりの再生キャリヤcos
(ωt-φ)は、π/2位相シフト回路62にて位相をπ/2
シフトされてsin(ωt-φ)となって、乗算器3に供給さ
れる。従って、乗算器3の出力信号は(-1/2)P(t)*ρ
(t)*S(t){sinφ+sin(2ωt-φ)}となり、LPF46から
は−{P(t)*ρ(t)S(t)sinφ}/2なる信号が出力され
るが、φの値が0に近ければ sinφはほぼ0になるの
で、実際のレベルは0に近くなっている。LPF45と
LPF46の出力は共に乗算器61に供給され、ここで
乗算が行なわれて、−{P2 (t)*ρ2 (t)S2 (t)*sin2
φ}/2なる誤差信号として出力される。
(ωt-φ)は、π/2位相シフト回路62にて位相をπ/2
シフトされてsin(ωt-φ)となって、乗算器3に供給さ
れる。従って、乗算器3の出力信号は(-1/2)P(t)*ρ
(t)*S(t){sinφ+sin(2ωt-φ)}となり、LPF46から
は−{P(t)*ρ(t)S(t)sinφ}/2なる信号が出力され
るが、φの値が0に近ければ sinφはほぼ0になるの
で、実際のレベルは0に近くなっている。LPF45と
LPF46の出力は共に乗算器61に供給され、ここで
乗算が行なわれて、−{P2 (t)*ρ2 (t)S2 (t)*sin2
φ}/2なる誤差信号として出力される。
【0012】かかる誤差信号は、ループの応答時定数を
決めるループフィルタ(特性的にはLPF)23にて-K
sin2φなる信号に変換された後、VCO24に制御用信
号として供給される。従って、VCO24より出力され
る再生キャリヤcos(ωt-φ)の周波数は、この制御用信
号の電圧変化に応じて変化することとなり、かかる一巡
の位相同期ループからなるキャリヤ再生回路50では、
前記入力端子In2 からのSS変調波のキャリヤに同期
(同調)してPSK復調を同時に行なうことができるわ
けである。
決めるループフィルタ(特性的にはLPF)23にて-K
sin2φなる信号に変換された後、VCO24に制御用信
号として供給される。従って、VCO24より出力され
る再生キャリヤcos(ωt-φ)の周波数は、この制御用信
号の電圧変化に応じて変化することとなり、かかる一巡
の位相同期ループからなるキャリヤ再生回路50では、
前記入力端子In2 からのSS変調波のキャリヤに同期
(同調)してPSK復調を同時に行なうことができるわ
けである。
【0013】SS復調装置(SS変調復調装置)の入電
後、最初に働き出すのはこのキャリヤ再生回路50であ
り、キャリヤを再生した後、上記LPF45にて得られ
た相関出力P(t)*ρ(t) 即ち図5の三角出力特性に基づ
く時刻t0 点を中心とする出力は、スライディング相関
における同期捕捉用の同期判定回路34に供給され、こ
こでP(t)*ρ(t) の出力レベルがSHL を越えた時点、即
ち同期捕捉点SHL を検出した時点(同期捕捉時)以後
は、出力整形回路35にて包絡線検波することにより一
定の直流出力を得ている。この直流出力は加算回路41
に供給され、ここで信号処理回路36からの相関出力と
加算された後、VCO21に供給される。以上のように
して得られた加算出力によってVCO21の発振周波数
は制御されるので、VCO21の発振出力は、正規の同
期保持時の拡散符号を発生させるためのクロック信号と
なるわけである。
後、最初に働き出すのはこのキャリヤ再生回路50であ
り、キャリヤを再生した後、上記LPF45にて得られ
た相関出力P(t)*ρ(t) 即ち図5の三角出力特性に基づ
く時刻t0 点を中心とする出力は、スライディング相関
における同期捕捉用の同期判定回路34に供給され、こ
こでP(t)*ρ(t) の出力レベルがSHL を越えた時点、即
ち同期捕捉点SHL を検出した時点(同期捕捉時)以後
は、出力整形回路35にて包絡線検波することにより一
定の直流出力を得ている。この直流出力は加算回路41
に供給され、ここで信号処理回路36からの相関出力と
加算された後、VCO21に供給される。以上のように
して得られた加算出力によってVCO21の発振周波数
は制御されるので、VCO21の発振出力は、正規の同
期保持時の拡散符号を発生させるためのクロック信号と
なるわけである。
【0014】次に、同期保持動作について、信号処理回
路36の具体的回路構成である図3を併せ参照して説明
する。入力SS変調波はBPF12及びAGC60を介
して信号処理回路36の入力端子In3 に供給され、信号
処理回路36を構成する乗算器7及び8において、PN
G49より入力端子In4,In5 を夫々介して供給される拡
散符号(イ){正規の拡散符号P(t) よりも位相がΔt早
いP(t−Δt)},及び拡散符号(ロ){同じくΔt遅いP(t
+Δt)}と、夫々乗算される。なお、ΔtはSS方式で
は拡散符号の1ビット分の時間,即ち1チップ時間なの
で、乗算器7の出力は正規動作時の逆拡散出力であるP
SK変調波となる。
路36の具体的回路構成である図3を併せ参照して説明
する。入力SS変調波はBPF12及びAGC60を介
して信号処理回路36の入力端子In3 に供給され、信号
処理回路36を構成する乗算器7及び8において、PN
G49より入力端子In4,In5 を夫々介して供給される拡
散符号(イ){正規の拡散符号P(t) よりも位相がΔt早
いP(t−Δt)},及び拡散符号(ロ){同じくΔt遅いP(t
+Δt)}と、夫々乗算される。なお、ΔtはSS方式で
は拡散符号の1ビット分の時間,即ち1チップ時間なの
で、乗算器7の出力は正規動作時の逆拡散出力であるP
SK変調波となる。
【0015】このPSK変調波はこれを伝送し得る狭帯
域特性のBPF43を介して絶対値回路(又はエンベロ
ープ検出回路)38に供給されて直流的信号出力とな
る。また、乗算器8の出力はBPF44にて様な周波数
成分を除去した後、絶対値回路39にて直流的信号出力
とされる。従って、絶対値回路38からの出力は、近似
的にキャリヤ周波数の2倍の成分にP(t)*P(t−Δt)が
乗じられた信号となり、絶対値回路39の出力も同様に
キャリヤ周波数の2倍の成分にP(t)*P(t+Δt)が乗じ
られた信号として得られる。
域特性のBPF43を介して絶対値回路(又はエンベロ
ープ検出回路)38に供給されて直流的信号出力とな
る。また、乗算器8の出力はBPF44にて様な周波数
成分を除去した後、絶対値回路39にて直流的信号出力
とされる。従って、絶対値回路38からの出力は、近似
的にキャリヤ周波数の2倍の成分にP(t)*P(t−Δt)が
乗じられた信号となり、絶対値回路39の出力も同様に
キャリヤ周波数の2倍の成分にP(t)*P(t+Δt)が乗じ
られた信号として得られる。
【0016】両絶対値回路38,39の出力を引算回路
40に供給して引算すると、その引算出力の特性は図4
に示す逆S字型の相関特性となる。なお、点(C) は同期
保持点である。このようにして得られた相関出力は、こ
れを制御信号に加工するためのループフィルタ37を介
して出力端子Out3より図2の加算回路41に出力され、
ここで前記出力整形回路35の出力と加算された信号が
VCO21に供給されることにより、同期の保持が行わ
れるものである。
40に供給して引算すると、その引算出力の特性は図4
に示す逆S字型の相関特性となる。なお、点(C) は同期
保持点である。このようにして得られた相関出力は、こ
れを制御信号に加工するためのループフィルタ37を介
して出力端子Out3より図2の加算回路41に出力され、
ここで前記出力整形回路35の出力と加算された信号が
VCO21に供給されることにより、同期の保持が行わ
れるものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスペクトル
拡散変調及び/又は復調装置においては、信号処理回路
36を構成する乗算器8におけるPNG49からのP(t
+Δt)との乗算,即ちアップコンバージョンにより変換
されたSS変調波において、そのSS変調波のキャリヤ
周波数と拡散符号とを同期関係に保ち、復調の際に変調
時と対称性を持たせたダウンコンバージョンを乗算器
3,10で行なっているので、復調時のSS同期を確実
に得ることができ、復調時の信号対雑音比(CN比)を
確保する等の性能面は略満足できる水準までに至ってい
る。
拡散変調及び/又は復調装置においては、信号処理回路
36を構成する乗算器8におけるPNG49からのP(t
+Δt)との乗算,即ちアップコンバージョンにより変換
されたSS変調波において、そのSS変調波のキャリヤ
周波数と拡散符号とを同期関係に保ち、復調の際に変調
時と対称性を持たせたダウンコンバージョンを乗算器
3,10で行なっているので、復調時のSS同期を確実
に得ることができ、復調時の信号対雑音比(CN比)を
確保する等の性能面は略満足できる水準までに至ってい
る。
【0018】しかし乍ら、SS復調装置の構成がまだ複
雑であり、例えば入力SS変調波のレベルを適切にする
ためのAGC60や、DLL等の同期保持用の回路等が
必要不可欠であり、また、高価なVCO(21,24)が、キ
ャリヤ再生用と同期保持用に夫々1つずつ用いられてい
る等、装置全体として回路構成が複雑であり、特に、移
動体間通信等の民生用の機器に応用する場合には更なる
低廉化が求められている。また、変調部と復調部の両方
を有するSS変調復調装置においては、その各構成回路
における回路部品を共用化することにより、部品コスト
の低減や充分な変調性能,復調性能を確保しつつ動作の
安定性を高めることが望まれている。
雑であり、例えば入力SS変調波のレベルを適切にする
ためのAGC60や、DLL等の同期保持用の回路等が
必要不可欠であり、また、高価なVCO(21,24)が、キ
ャリヤ再生用と同期保持用に夫々1つずつ用いられてい
る等、装置全体として回路構成が複雑であり、特に、移
動体間通信等の民生用の機器に応用する場合には更なる
低廉化が求められている。また、変調部と復調部の両方
を有するSS変調復調装置においては、その各構成回路
における回路部品を共用化することにより、部品コスト
の低減や充分な変調性能,復調性能を確保しつつ動作の
安定性を高めることが望まれている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決するために、以下のように構成したSS変調装置と
SS復調装置とを提供し、更に、両機能を併せ備えたS
S変調復調装置をも提案するものである。
解決するために、以下のように構成したSS変調装置と
SS復調装置とを提供し、更に、両機能を併せ備えたS
S変調復調装置をも提案するものである。
【0020】まず送信側であるSS変調装置は、音声等
の情報信号を角度変調する角度変調手段と、得られた角
度変調信号を2以上の自然数N1 なる逓倍数で周波数逓
倍して逓倍角度変調波を得る周波数逓倍手段と、上記角
度変調信号を2以上の自然数N2 なる分周数で分周して
クロック信号を得る分周手段と、得られたクロック信号
を基に拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、得られ
た拡散符号で上記逓倍角度変調波を拡散変調してスペク
トル拡散変調波を出力する拡散変調手段とを備えて構成
している。
の情報信号を角度変調する角度変調手段と、得られた角
度変調信号を2以上の自然数N1 なる逓倍数で周波数逓
倍して逓倍角度変調波を得る周波数逓倍手段と、上記角
度変調信号を2以上の自然数N2 なる分周数で分周して
クロック信号を得る分周手段と、得られたクロック信号
を基に拡散符号を発生する拡散符号発生手段と、得られ
た拡散符号で上記逓倍角度変調波を拡散変調してスペク
トル拡散変調波を出力する拡散変調手段とを備えて構成
している。
【0021】また、受信側であるSS復調装置には、局
部発振信号を出力する局部発振器と、局部発振信号によ
り復調用拡散符号を中間周波に変換する周波数変換手段
と、中間周波に変換された復調用拡散符号を前記スペク
トル拡散変調波に乗算することにより逆拡散して角度変
調波を得る逆拡散復調手段と、得られた角度変調波を復
調して角度復調信号を得る位相同期ループと、位相同期
ループ内の電圧制御発振器より出力される電圧制御発振
信号と上記局部発振信号とを基にクロック信号を発生さ
せるクロック信号生成手段と、得られたクロック信号を
基に上記復調用拡散符号を生成する復調用拡散符号発生
手段と、上記角度復調信号より同期捕捉用の制御信号を
生成してスペクトル拡散復調時の同期捕捉を行なう同期
捕捉手段とを備えて構成した。
部発振信号を出力する局部発振器と、局部発振信号によ
り復調用拡散符号を中間周波に変換する周波数変換手段
と、中間周波に変換された復調用拡散符号を前記スペク
トル拡散変調波に乗算することにより逆拡散して角度変
調波を得る逆拡散復調手段と、得られた角度変調波を復
調して角度復調信号を得る位相同期ループと、位相同期
ループ内の電圧制御発振器より出力される電圧制御発振
信号と上記局部発振信号とを基にクロック信号を発生さ
せるクロック信号生成手段と、得られたクロック信号を
基に上記復調用拡散符号を生成する復調用拡散符号発生
手段と、上記角度復調信号より同期捕捉用の制御信号を
生成してスペクトル拡散復調時の同期捕捉を行なう同期
捕捉手段とを備えて構成した。
【0022】
【実施例】図6以降を参照し乍ら、本発明のスペクトル
拡散変調及び/又は復調装置の一実施例について説明す
る。図6(A),(B) は、夫々本発明のSS変調装置1の一
実施例のブロック構成図及びSS復調装置2aの第1実
施例のブロック構成図である。なお、変調部と復調部の
双方を有するSS変調復調装置は、当然図6(A),(B)の
両方の構成を備えているわけであるが、アンテナA1,A
2 やPNG48,49等一部の構成要素は兼用できる。
なお、この図6において、図1,図2に夫々示した従来
装置と同一構成要素には同一符号を付して、その詳細な
動作説明を省略する。また、SS変調復調装置の説明
は、SS変調装置及びSS復調装置の説明で代用するこ
とにする。
拡散変調及び/又は復調装置の一実施例について説明す
る。図6(A),(B) は、夫々本発明のSS変調装置1の一
実施例のブロック構成図及びSS復調装置2aの第1実
施例のブロック構成図である。なお、変調部と復調部の
双方を有するSS変調復調装置は、当然図6(A),(B)の
両方の構成を備えているわけであるが、アンテナA1,A
2 やPNG48,49等一部の構成要素は兼用できる。
なお、この図6において、図1,図2に夫々示した従来
装置と同一構成要素には同一符号を付して、その詳細な
動作説明を省略する。また、SS変調復調装置の説明
は、SS変調装置及びSS復調装置の説明で代用するこ
とにする。
【0023】図6(A) に示すように、送信機におけるS
S変調装置1は、1次変調用の角度変調回路52,周波
数逓倍器(逓倍数=N1 )53,分周器(分周数= 1/
N2)28,PNG48,LPF31,拡散変調用の乗
算器6,及び増幅器16等を備え、これらを図示の如く
結線して構成されている。なお、変調用キャリヤ供給用
の発振器は角度変調回路52に内蔵されており、ここで
の角度変調としては一般的にFM変調やPM変調を指す
が、広義には前記FSKやMSK及びGMSKの各デー
タ変調も含まれる。本実施例では、FM変調に限定して
説明するが、角度変調であれば、FM変調以外の変調波
にも応用できるものである。
S変調装置1は、1次変調用の角度変調回路52,周波
数逓倍器(逓倍数=N1 )53,分周器(分周数= 1/
N2)28,PNG48,LPF31,拡散変調用の乗
算器6,及び増幅器16等を備え、これらを図示の如く
結線して構成されている。なお、変調用キャリヤ供給用
の発振器は角度変調回路52に内蔵されており、ここで
の角度変調としては一般的にFM変調やPM変調を指す
が、広義には前記FSKやMSK及びGMSKの各デー
タ変調も含まれる。本実施例では、FM変調に限定して
説明するが、角度変調であれば、FM変調以外の変調波
にも応用できるものである。
【0024】ところで、角度変調を用いた通信では、そ
の変調用キャリヤ周波数を高い周波数に選んで直接送信
する方法と、予め低い周波数を選んで角度変調を行って
からアップコンバージョンにより高い周波数に変換して
送信する方法がある。前者の直接送信する方法では回路
構成は簡単になるので、一般に周波数偏移に対するキャ
リヤ周波数が高くなるほど変調回路でのSN比は悪くな
る傾向にあるが、本発明装置では構成の簡素化の面か
ら、前者の方法を用いることにする。
の変調用キャリヤ周波数を高い周波数に選んで直接送信
する方法と、予め低い周波数を選んで角度変調を行って
からアップコンバージョンにより高い周波数に変換して
送信する方法がある。前者の直接送信する方法では回路
構成は簡単になるので、一般に周波数偏移に対するキャ
リヤ周波数が高くなるほど変調回路でのSN比は悪くな
る傾向にあるが、本発明装置では構成の簡素化の面か
ら、前者の方法を用いることにする。
【0025】図6(A) 示の構成において、音声信号やデ
ータ等の情報信号S(t)=sinptが、入力端子In1 より角
度変調回路52に供給されて、ここで内蔵の発振器から
のキャリヤを情報信号S(t)で変調することにより、1次
変調であるFM変調が行なわれる。この角度変調回路5
2の出力をFM変調信号fM (t) で表わすことにする。
この場合のキャリヤ周波数をf0 ,周波数偏移を△F と
する。
ータ等の情報信号S(t)=sinptが、入力端子In1 より角
度変調回路52に供給されて、ここで内蔵の発振器から
のキャリヤを情報信号S(t)で変調することにより、1次
変調であるFM変調が行なわれる。この角度変調回路5
2の出力をFM変調信号fM (t) で表わすことにする。
この場合のキャリヤ周波数をf0 ,周波数偏移を△F と
する。
【0026】FM変調信号fM (t) は周波数逓倍器53
に供給され、ここでキャリヤ周波数と周波数編移がN1
倍(N1 は9等の自然数)に逓倍される。従って、周波
数逓倍器53により、夫々N1 f0 ,N1 △Fなる最終
のキャリヤ周波数及び周波数編移が得られ、周波数変調
波f(t) =Esin{ω0 t+(Δf/fm)sinpt}として出力
され、拡散変調用の乗算器6へ供給される。なお、fm
は情報周波数を示し、sin pt=S(t)である。
に供給され、ここでキャリヤ周波数と周波数編移がN1
倍(N1 は9等の自然数)に逓倍される。従って、周波
数逓倍器53により、夫々N1 f0 ,N1 △Fなる最終
のキャリヤ周波数及び周波数編移が得られ、周波数変調
波f(t) =Esin{ω0 t+(Δf/fm)sinpt}として出力
され、拡散変調用の乗算器6へ供給される。なお、fm
は情報周波数を示し、sin pt=S(t)である。
【0027】一方、FM変調信号fM (t) は分周器28
にも供給され、ここで分周されて、基本キャリヤ周波数
がf0 /N2 (N2 は5等の自然数)、周波数編移が△
f/N2 となる。この分周出力信号は周波数fcなるク
ロック信号C(t)としてPNG48に供給され、ここでこ
のクロック信号を基に拡散符号P(t)が生成される。この
拡散符号をLPF31を介して拡散変調用の乗算器6に
供給し、ここで上記周波数変調波f(t) との乗算による
スペクトル拡散が行われる。従って、乗算器6の出力と
してP(t)f(t) なるスペクトル拡散信号SS(t) が得ら
れ、増幅器16で適宜増幅されて、送信アンテナA1 よ
り電波となって出力される。
にも供給され、ここで分周されて、基本キャリヤ周波数
がf0 /N2 (N2 は5等の自然数)、周波数編移が△
f/N2 となる。この分周出力信号は周波数fcなるク
ロック信号C(t)としてPNG48に供給され、ここでこ
のクロック信号を基に拡散符号P(t)が生成される。この
拡散符号をLPF31を介して拡散変調用の乗算器6に
供給し、ここで上記周波数変調波f(t) との乗算による
スペクトル拡散が行われる。従って、乗算器6の出力と
してP(t)f(t) なるスペクトル拡散信号SS(t) が得ら
れ、増幅器16で適宜増幅されて、送信アンテナA1 よ
り電波となって出力される。
【0028】次に、受信側である本発明のSS復調装置
の第1実施例について、図6(B) と共に説明する。SS
復調装置2aは図示の如く、乗算器(ミキサー,位相比
較器)8〜10,BPF12〜14,増幅器17〜2
0,PNG48,局部発振器57,58,同期補足制御
回路32,排他的論理和回路22,LF(ループフィル
タ)23,VCO24,及び分周器{分周数= 1/(N
1 *N2 );以下単に“1/N1 N2 ”と記す}26,
27やLPF29,30等を備え、これらを図示の如く
結線して構成されている。なお、LF23,VCO2
4,位相比較器10,及び増幅器19によりPLL(位
相同期ループ)41が形成されており、このVCO24
の出力や局部発振器58からの局発信号がアナログ信号
の場合には、排他的論理和回路22の前段に、夫々A/
D変換器等の2値化手段が接続される。
の第1実施例について、図6(B) と共に説明する。SS
復調装置2aは図示の如く、乗算器(ミキサー,位相比
較器)8〜10,BPF12〜14,増幅器17〜2
0,PNG48,局部発振器57,58,同期補足制御
回路32,排他的論理和回路22,LF(ループフィル
タ)23,VCO24,及び分周器{分周数= 1/(N
1 *N2 );以下単に“1/N1 N2 ”と記す}26,
27やLPF29,30等を備え、これらを図示の如く
結線して構成されている。なお、LF23,VCO2
4,位相比較器10,及び増幅器19によりPLL(位
相同期ループ)41が形成されており、このVCO24
の出力や局部発振器58からの局発信号がアナログ信号
の場合には、排他的論理和回路22の前段に、夫々A/
D変換器等の2値化手段が接続される。
【0029】かかる構成のSS復調装置2aにおいて、
受信用アンテナN2 により受信されたスペクトル拡散信
号SS(t) は、BPF12にて不要な周波数帯域成分を除
去された後、高周波増幅器17にて適宜増幅されて、逆
拡散用の乗算器8に供給される。なお、ここでのスペク
トル拡散信号SS(t) は、前記送信アンテナA1 より出力
されるスペクトル拡散信号SS(t) とは実際には相違し、
干渉波等の雑音成分が含まれているが、便宜上同じ記号
SS(t) を用いることにする。
受信用アンテナN2 により受信されたスペクトル拡散信
号SS(t) は、BPF12にて不要な周波数帯域成分を除
去された後、高周波増幅器17にて適宜増幅されて、逆
拡散用の乗算器8に供給される。なお、ここでのスペク
トル拡散信号SS(t) は、前記送信アンテナA1 より出力
されるスペクトル拡散信号SS(t) とは実際には相違し、
干渉波等の雑音成分が含まれているが、便宜上同じ記号
SS(t) を用いることにする。
【0030】一方、局部発振器58からは、周波数変換
用の周波数の信号(以下これを「局発信号」と呼ぶ)を
乗算器(ミキサー)9に供給しており、ここでこの信号
を、LPF29を介してのPNG49からの拡散符号に
乗ずることにより、中間周波に変換(ビートダウン)さ
れた拡散符号が得られる。従って乗算器8では、乗算器
9からの周波数変換された拡散符号にてスペクトル拡散
信号SS(t) の乗算による逆拡散復調が行われるが、実際
には、乗算器8に供給される両信号の同期が取れないと
逆拡散復調はできないので、ここで同期を確立するため
の動作原理、即ちSS復調装置2aにおける同期捕捉動
作について説明する。
用の周波数の信号(以下これを「局発信号」と呼ぶ)を
乗算器(ミキサー)9に供給しており、ここでこの信号
を、LPF29を介してのPNG49からの拡散符号に
乗ずることにより、中間周波に変換(ビートダウン)さ
れた拡散符号が得られる。従って乗算器8では、乗算器
9からの周波数変換された拡散符号にてスペクトル拡散
信号SS(t) の乗算による逆拡散復調が行われるが、実際
には、乗算器8に供給される両信号の同期が取れないと
逆拡散復調はできないので、ここで同期を確立するため
の動作原理、即ちSS復調装置2aにおける同期捕捉動
作について説明する。
【0031】同期捕捉用信号Cs(t)を出力しているのは
発振器57であり、その周波数fsは、SS復調のため
の正規のクロック信号C(t)の周波数fcより僅かにδf
だけ多い(又は少ない)周波数、即ちfs =fc±δf
なる周波数となっている。このfs なる周波数の同期捕
捉用信号Cs(t)を、スイッチ回路(以下「スイッチ」と
略記する)Swを介してPNG49にクロック信号として
供給し、これを基にここで拡散符号ρ(t) を発生させて
いる。この拡散符号ρ(t) は、LPF29を介して乗算
器9に供給される。
発振器57であり、その周波数fsは、SS復調のため
の正規のクロック信号C(t)の周波数fcより僅かにδf
だけ多い(又は少ない)周波数、即ちfs =fc±δf
なる周波数となっている。このfs なる周波数の同期捕
捉用信号Cs(t)を、スイッチ回路(以下「スイッチ」と
略記する)Swを介してPNG49にクロック信号として
供給し、これを基にここで拡散符号ρ(t) を発生させて
いる。この拡散符号ρ(t) は、LPF29を介して乗算
器9に供給される。
【0032】乗算器9には、前記の如く、局部発振器5
8より出力される周波数fL なる局発信号E0 *cosωt
が供給されており、従って乗算器出力はρ(t)*E0 *cos
ωtとなって、逆拡散用の乗算器8に供給される。乗算
器8の出力はP(t)ρ(t)*f(t) *E0 *cosωtとなる
が、BPF13により中間周波数帯域成分のみが抽出さ
れて、同期捕捉キャリヤ信号fSI(t) が得られる。この
信号fSI(t) は、fSI(t) =P(t)ρ(t)(E*E0 /2)si
n{ωi t+(Δf/fm)sinpt}で表わされ、この波形を時
間軸上で示すと図7(A) のようになる。
8より出力される周波数fL なる局発信号E0 *cosωt
が供給されており、従って乗算器出力はρ(t)*E0 *cos
ωtとなって、逆拡散用の乗算器8に供給される。乗算
器8の出力はP(t)ρ(t)*f(t) *E0 *cosωtとなる
が、BPF13により中間周波数帯域成分のみが抽出さ
れて、同期捕捉キャリヤ信号fSI(t) が得られる。この
信号fSI(t) は、fSI(t) =P(t)ρ(t)(E*E0 /2)si
n{ωi t+(Δf/fm)sinpt}で表わされ、この波形を時
間軸上で示すと図7(A) のようになる。
【0033】図7(A) において、a,a′は相関点、
b,b′は非相関部分であり、拡散符号ρ(t) の1周期
のチップをNPNとすると、a〜a′間はNPN/(fs−
fc)で表わされる時間となる。なお、図7(B) は、後
述の位相同期ループ41内の誤差増幅器19の出力信号
である角度復調出力中の、情報周波数より高域の周波数
帯に生じる雑音電圧である。この図7(B) から明白なよ
うに、雑音電圧は相関点a,a′で小さくなり(殆ど
0)、非相関部分b,b′で大きくなっている。
b,b′は非相関部分であり、拡散符号ρ(t) の1周期
のチップをNPNとすると、a〜a′間はNPN/(fs−
fc)で表わされる時間となる。なお、図7(B) は、後
述の位相同期ループ41内の誤差増幅器19の出力信号
である角度復調出力中の、情報周波数より高域の周波数
帯に生じる雑音電圧である。この図7(B) から明白なよ
うに、雑音電圧は相関点a,a′で小さくなり(殆ど
0)、非相関部分b,b′で大きくなっている。
【0034】上記BPF13からの同期捕捉キャリヤ信
号fSI(t) は、振幅制限増幅器18を介して位相同期ル
ープ41を構成する位相比較器(乗算器)10に供給さ
れる。位相同期ループ41からは、位相比較器10に供
給される同期捕捉キャリヤ信号の周波数fiに同期した
出力がVCO24より得られ、分周器26と位相比較器
10に供給される。
号fSI(t) は、振幅制限増幅器18を介して位相同期ル
ープ41を構成する位相比較器(乗算器)10に供給さ
れる。位相同期ループ41からは、位相比較器10に供
給される同期捕捉キャリヤ信号の周波数fiに同期した
出力がVCO24より得られ、分周器26と位相比較器
10に供給される。
【0035】一方、分周器27には局部発振器58から
の局発信号 cosωtが供給され、その周波数fL はこの
分周器27で 1/N1 N2 に分周され、基本分周周波数
であるfL /(N1 N2 )となって排他的論理和回路
(以下“EX−OR回路”と記す)22の一方の端子に
供給される。同様に、上記VCO24の出力は分周器2
6により 1/N1 N2 に分周され、その基本周波数はf
i/(N1 N2 )となってEX−OR回路22の他方の
端子に供給される。従って、ここで乗算的演算が行なわ
れて、EX−OR回路22からは分周器26,27の両
出力同士が乗算された出力が得られる{従ってEX−O
R回路の代りに乗算器を使用しても良い}が、その出力
信号中より、BPF14によって(fi+fL )/(N
1 N2 )なる周波数成分を選択して、増幅器20を介し
てスイッチSwに供給する。
の局発信号 cosωtが供給され、その周波数fL はこの
分周器27で 1/N1 N2 に分周され、基本分周周波数
であるfL /(N1 N2 )となって排他的論理和回路
(以下“EX−OR回路”と記す)22の一方の端子に
供給される。同様に、上記VCO24の出力は分周器2
6により 1/N1 N2 に分周され、その基本周波数はf
i/(N1 N2 )となってEX−OR回路22の他方の
端子に供給される。従って、ここで乗算的演算が行なわ
れて、EX−OR回路22からは分周器26,27の両
出力同士が乗算された出力が得られる{従ってEX−O
R回路の代りに乗算器を使用しても良い}が、その出力
信号中より、BPF14によって(fi+fL )/(N
1 N2 )なる周波数成分を選択して、増幅器20を介し
てスイッチSwに供給する。
【0036】ここで、スペクトル拡散信号SS(t) の中心
キャリヤ周波数はN1 *f0 であるので、増幅器20の
出力周波数は(fi+fL )/N1 N2 、即ちf0 /N
2 となる。このf0 /N2 は、前記SS変調装置1にお
ける分周器28の基本分周キャリヤ周波数と等しく、S
S同期が確立した場合に変調用の拡散符号を生成するP
NG48に供給されるクロック信号と等価であることを
意味する。
キャリヤ周波数はN1 *f0 であるので、増幅器20の
出力周波数は(fi+fL )/N1 N2 、即ちf0 /N
2 となる。このf0 /N2 は、前記SS変調装置1にお
ける分周器28の基本分周キャリヤ周波数と等しく、S
S同期が確立した場合に変調用の拡散符号を生成するP
NG48に供給されるクロック信号と等価であることを
意味する。
【0037】ところで、BPF13の出力波形を図7
(A) に示したが、同図における相関点a及びa′を検出
するために、本発明では、角度復調を行う位相同期ルー
プ41内の誤差増幅器19の出力を利用している。この
角度復調出力から情報周波数より高域の周波数帯に生じ
る雑音をHPF(高域濾波器;図示せず)で抽出してレ
ベル検出すると、図7(B) に示したように、相関点a,
a′で雑音電圧が小さく、非相関部分b,b′で雑音電
圧が大きく生じることから、同期捕捉制御回路32では
雑音電圧の識別と2値化を行い、その出力の大小に応じ
て互いに異なるディジタル信号に変換された制御信号を
スイッチSwに供給することにより、相関点a又はa′で
スイッチSwを接点χから接点yに切換える動作が行われ
る。
(A) に示したが、同図における相関点a及びa′を検出
するために、本発明では、角度復調を行う位相同期ルー
プ41内の誤差増幅器19の出力を利用している。この
角度復調出力から情報周波数より高域の周波数帯に生じ
る雑音をHPF(高域濾波器;図示せず)で抽出してレ
ベル検出すると、図7(B) に示したように、相関点a,
a′で雑音電圧が小さく、非相関部分b,b′で雑音電
圧が大きく生じることから、同期捕捉制御回路32では
雑音電圧の識別と2値化を行い、その出力の大小に応じ
て互いに異なるディジタル信号に変換された制御信号を
スイッチSwに供給することにより、相関点a又はa′で
スイッチSwを接点χから接点yに切換える動作が行われ
る。
【0038】かかる同期捕捉用の制御信号のレベルは、
受信電界強度によって変動することはないが、これは従
来のSS復調装置におけるAGC(Auto Gain Controlle
r)60の代りに、振幅制限増幅器18が利用できるよう
になったためである。これにより、制御信号は受信電界
強度の大小によらず安定的に検出される。この制御信号
により相関点a又はa′で切換えられてPNG49に供
給されるクロック信号は、変調時のクロック信号と等価
になるので、PNG49にて生成される拡散符号は、ス
イッチSwの接点yへの切換え以降、ρ(t) から前記PN
G48と同じ拡散符号P(t)に変わる。
受信電界強度によって変動することはないが、これは従
来のSS復調装置におけるAGC(Auto Gain Controlle
r)60の代りに、振幅制限増幅器18が利用できるよう
になったためである。これにより、制御信号は受信電界
強度の大小によらず安定的に検出される。この制御信号
により相関点a又はa′で切換えられてPNG49に供
給されるクロック信号は、変調時のクロック信号と等価
になるので、PNG49にて生成される拡散符号は、ス
イッチSwの接点yへの切換え以降、ρ(t) から前記PN
G48と同じ拡散符号P(t)に変わる。
【0039】この拡散符号P(t)をLPF29を介して乗
算器(ミキサー)9に供給し、ここで前記の如く局部発
振器58からの局発信号で周波数変換したのち乗算器8
に供給して、ここで前記スペクトル拡散信号SS(t) を逆
拡散復調すると、逆拡散された中間周波信号fI (t)は
fI (t) =(E*E0 /2)sin{ωi t+(Δf/fm)sinp
t}なる中間周波に変換された角度変調波となる。これ
をBPF13,振幅制限増幅器18を介して位相同期ル
ープ41(位相比較器10)に供給することにより、位
相同期ループ41で角度復調が良好に行われ、LPF3
0にて復調情報信号の周波数帯域以外の不要な成分が除
去された後、出力端子Out2より復調された情報S'(t) が
得られるものである。
算器(ミキサー)9に供給し、ここで前記の如く局部発
振器58からの局発信号で周波数変換したのち乗算器8
に供給して、ここで前記スペクトル拡散信号SS(t) を逆
拡散復調すると、逆拡散された中間周波信号fI (t)は
fI (t) =(E*E0 /2)sin{ωi t+(Δf/fm)sinp
t}なる中間周波に変換された角度変調波となる。これ
をBPF13,振幅制限増幅器18を介して位相同期ル
ープ41(位相比較器10)に供給することにより、位
相同期ループ41で角度復調が良好に行われ、LPF3
0にて復調情報信号の周波数帯域以外の不要な成分が除
去された後、出力端子Out2より復調された情報S'(t) が
得られるものである。
【0040】次に、本発明のSS復調装置の第2実施例
について、図8のブロック構成図と共に説明する。この
図8において、図6に示した第1実施例装置2aと同一
構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
第2実施例装置2bの主な特徴は、両図を比較すれば明
らかなように、同期捕捉のための回路構成等に若干の相
違がある。即ち、VCO24からスイッチSwに至る同期
捕捉用クロック信号生成回路系等が相違しており、動作
原理も当然異なるので、これについて以下詳細に説明す
る。
について、図8のブロック構成図と共に説明する。この
図8において、図6に示した第1実施例装置2aと同一
構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
第2実施例装置2bの主な特徴は、両図を比較すれば明
らかなように、同期捕捉のための回路構成等に若干の相
違がある。即ち、VCO24からスイッチSwに至る同期
捕捉用クロック信号生成回路系等が相違しており、動作
原理も当然異なるので、これについて以下詳細に説明す
る。
【0041】具体的な相違点の1つとして、EX−OR
回路の代りに第2実施例装置2bでは乗算器4を使用し
ており、しかも、各分周器で夫々分周しないで、PLL
41中のVCO24の出力及び局部発振器58からの局
発信号出力E0 *cosωt(周波数fL )を直接ここで掛
け合せている。VCO24の出力信号は、前記の如く同
期捕捉キャリア信号fiに同期しているので、乗算器4
からは当然fL +fiなる周波数の成分も出力される。
そこで、BPF15でこの周波数fL +fiなる信号成
分のみを通過させて、増幅器20にて必要に応じて増幅
して後、分周器26にて周波数分周を行い、基本周波数
が(fL +fi)/(N1 N2 )の出力信号を得る。
回路の代りに第2実施例装置2bでは乗算器4を使用し
ており、しかも、各分周器で夫々分周しないで、PLL
41中のVCO24の出力及び局部発振器58からの局
発信号出力E0 *cosωt(周波数fL )を直接ここで掛
け合せている。VCO24の出力信号は、前記の如く同
期捕捉キャリア信号fiに同期しているので、乗算器4
からは当然fL +fiなる周波数の成分も出力される。
そこで、BPF15でこの周波数fL +fiなる信号成
分のみを通過させて、増幅器20にて必要に応じて増幅
して後、分周器26にて周波数分周を行い、基本周波数
が(fL +fi)/(N1 N2 )の出力信号を得る。
【0042】前記の如く、スペクトル拡散信号SS(t) の
中心キャリヤ周波数はN1 *f0 であるので、この分周
器出力は、f0 /N2 となって、スイッチSwに供給され
る。このf0 /N2 なる周波数は、前記SS変調装置1
における分周器28の基本分周キャリヤ周波数に等し
く、SS同期が確立した場合に変調用拡散符号発生回路
48に供給されるクロック信号と等しくなることも、前
記した通りである。
中心キャリヤ周波数はN1 *f0 であるので、この分周
器出力は、f0 /N2 となって、スイッチSwに供給され
る。このf0 /N2 なる周波数は、前記SS変調装置1
における分周器28の基本分周キャリヤ周波数に等し
く、SS同期が確立した場合に変調用拡散符号発生回路
48に供給されるクロック信号と等しくなることも、前
記した通りである。
【0043】かかる構成により、第1実施例のSS復調
装置2aでは分周器を2つ必要としたが、本実施例では
1個ですみ、構成が更に簡素化されている。また、EX
−OR回路の代りに乗算器4を使用しているので、VC
O出力や局発信号はアナログ信号の形態でも構わないの
で、2値化手段も不要となる。
装置2aでは分周器を2つ必要としたが、本実施例では
1個ですみ、構成が更に簡素化されている。また、EX
−OR回路の代りに乗算器4を使用しているので、VC
O出力や局発信号はアナログ信号の形態でも構わないの
で、2値化手段も不要となる。
【0044】次に、本発明のSS復調装置の第3実施例
について、図9のブロック構成図と共に説明する。この
図9において、図6,図8に夫々示した第1,第2実施
例装置2a,2bと同一構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略する。第3実施例装置2cの主な特
徴は、図面を比較すれば明らかなように、復調用拡散符
号のビートダウンの仕方や同期捕捉のための回路構成に
若干の相違がある。
について、図9のブロック構成図と共に説明する。この
図9において、図6,図8に夫々示した第1,第2実施
例装置2a,2bと同一構成要素には同一符号を付し
て、その説明を省略する。第3実施例装置2cの主な特
徴は、図面を比較すれば明らかなように、復調用拡散符
号のビートダウンの仕方や同期捕捉のための回路構成に
若干の相違がある。
【0045】具体的な相違点として、局部発振信号出力
用の局部発振器58を、前記第1,第2実施例装置2
a,2bにおける発振周波数よりもN2 で除した分だけ
低い周波数を発振するよう構成し、そして局部発振器5
8からの局発信号出力E0 *cosωtの周波数fL をN2
逓倍する逓倍器33を設けている。なお、VCO24か
らスイッチSwに至る同期捕捉用クロック信号生成回路系
は第1実施例装置2aの方に類似しており、EX−OR
回路22を使用しているので入力信号としてディジタル
信号しか扱えないが、乗算器に比べてバランス調整が不
要であるという特長を有する。
用の局部発振器58を、前記第1,第2実施例装置2
a,2bにおける発振周波数よりもN2 で除した分だけ
低い周波数を発振するよう構成し、そして局部発振器5
8からの局発信号出力E0 *cosωtの周波数fL をN2
逓倍する逓倍器33を設けている。なお、VCO24か
らスイッチSwに至る同期捕捉用クロック信号生成回路系
は第1実施例装置2aの方に類似しており、EX−OR
回路22を使用しているので入力信号としてディジタル
信号しか扱えないが、乗算器に比べてバランス調整が不
要であるという特長を有する。
【0046】ここで、第3実施例のSS復調装置2cに
おける同期捕捉動作について説明する。同期捕捉用信号
発生器57からの同期捕捉用信号Cs(t){その周波数f
sは正規のクロック信号C(t)の周波数fcより僅かに異
なる}を拡散符号発生回路49に供給して拡散符号ρ
(t) を発生させ、この拡散符号ρ(t) をLPF29を介
して乗算器(ミキサー)9に供給する動作は前記第1,
第2実施例装置2a,2bと同様である。
おける同期捕捉動作について説明する。同期捕捉用信号
発生器57からの同期捕捉用信号Cs(t){その周波数f
sは正規のクロック信号C(t)の周波数fcより僅かに異
なる}を拡散符号発生回路49に供給して拡散符号ρ
(t) を発生させ、この拡散符号ρ(t) をLPF29を介
して乗算器(ミキサー)9に供給する動作は前記第1,
第2実施例装置2a,2bと同様である。
【0047】一方、局部発振器58からは周波数fL'な
る局発信号E0 *cosω0 tが出力されており、これが逓
倍器33によりN2 逓倍されて逓倍局発信号E0 *cosω
tとなり、上記ミキサー9に供給される。従って、ミキ
サー出力はρ(t)P(t)*f(t)*E0 *cosωtとなるが、B
PF13により中間周波に変換された同期捕捉キャリヤ
信号fSI(t) のみが抽出される。この信号fSI(t) は、
P(t)ρ(t)(E*E0 /2)sin{ωi t+(ΔF /fm)sinpt}
で表わされ、時間軸上で示すと、やはり前記図7(A) の
ようになる。
る局発信号E0 *cosω0 tが出力されており、これが逓
倍器33によりN2 逓倍されて逓倍局発信号E0 *cosω
tとなり、上記ミキサー9に供給される。従って、ミキ
サー出力はρ(t)P(t)*f(t)*E0 *cosωtとなるが、B
PF13により中間周波に変換された同期捕捉キャリヤ
信号fSI(t) のみが抽出される。この信号fSI(t) は、
P(t)ρ(t)(E*E0 /2)sin{ωi t+(ΔF /fm)sinpt}
で表わされ、時間軸上で示すと、やはり前記図7(A) の
ようになる。
【0048】同期捕捉キャリヤ信号fSI(t) は振幅制限
増幅器18を介してPLL41を構成する位相比較器
(乗算器)10に供給され、PLL41を構成するVC
O24より、位相比較器10に供給される同期捕捉キャ
リヤ信号fiに同期した出力が分周器26に供給され
る。一方、上記局発信号E0 *cosω0 tは分周器25に
も供給され、ここでその基本周波数を 1/N1 に分周さ
れて、fL'/N1 なる基本周波数の出力信号となって、
EX−OR回路22の一方の端子に供給される。
増幅器18を介してPLL41を構成する位相比較器
(乗算器)10に供給され、PLL41を構成するVC
O24より、位相比較器10に供給される同期捕捉キャ
リヤ信号fiに同期した出力が分周器26に供給され
る。一方、上記局発信号E0 *cosω0 tは分周器25に
も供給され、ここでその基本周波数を 1/N1 に分周さ
れて、fL'/N1 なる基本周波数の出力信号となって、
EX−OR回路22の一方の端子に供給される。
【0049】また、VCO24の出力は分周器26で 1
/N1 N2 に分周されて基本分周周波数がfi/(N1
N2 )となり、EX−OR回路22の他方の端子に供給
される。従って、EX−OR回路22では排他的論理和
演算による乗算が行なわれて、両信号の乗算出力が得ら
れるが、その中から(fL +fi)/(N1 N2 )なる
周波数の信号をBPF15にて抽出し、増幅器20によ
り十分に増幅してからスイッチSwに供給する。なお、増
幅器20の出力基本周波数は前記した理由によりf0 /
N2 となるが、このf0 /N2 は前記SS変調装置1に
おける分周器28の基本分周キャリヤ周波数に等しく、
SS同期が確立した場合に変調用の拡散符号発生回路4
8に供給されるクロック信号の周波数と等しくなる。
/N1 N2 に分周されて基本分周周波数がfi/(N1
N2 )となり、EX−OR回路22の他方の端子に供給
される。従って、EX−OR回路22では排他的論理和
演算による乗算が行なわれて、両信号の乗算出力が得ら
れるが、その中から(fL +fi)/(N1 N2 )なる
周波数の信号をBPF15にて抽出し、増幅器20によ
り十分に増幅してからスイッチSwに供給する。なお、増
幅器20の出力基本周波数は前記した理由によりf0 /
N2 となるが、このf0 /N2 は前記SS変調装置1に
おける分周器28の基本分周キャリヤ周波数に等しく、
SS同期が確立した場合に変調用の拡散符号発生回路4
8に供給されるクロック信号の周波数と等しくなる。
【0050】図7(A) に示したBPF13の出力波形に
おける相関点a及びa′を検出するために、本実施例で
も、角度復調用のPLL41内の誤差増幅器19の出力
を利用しており、この角度復調出力から情報周波数より
も高域の周波数帯に生じる雑音を検出すると、図7(B)
に示したように相関点a,a′では雑音電圧が小さく、
非相関部分b,b′で雑音電圧が大きくなることを利用
して、第1実施例2a同様スイッチSwの切換え動作を行
なっている。これにより制御信号は受信電界強度により
変動することなく安定的に検出され、この制御信号によ
るスイッチSwの端子χよりyへの切換えで、PNG49
に供給されるクロック信号が変調時のクロック信号と等
価なものとなるので、PNG49から出力される拡散符
号はスイッチSwの切換え時にρ(t) からP(t)に変わる。
おける相関点a及びa′を検出するために、本実施例で
も、角度復調用のPLL41内の誤差増幅器19の出力
を利用しており、この角度復調出力から情報周波数より
も高域の周波数帯に生じる雑音を検出すると、図7(B)
に示したように相関点a,a′では雑音電圧が小さく、
非相関部分b,b′で雑音電圧が大きくなることを利用
して、第1実施例2a同様スイッチSwの切換え動作を行
なっている。これにより制御信号は受信電界強度により
変動することなく安定的に検出され、この制御信号によ
るスイッチSwの端子χよりyへの切換えで、PNG49
に供給されるクロック信号が変調時のクロック信号と等
価なものとなるので、PNG49から出力される拡散符
号はスイッチSwの切換え時にρ(t) からP(t)に変わる。
【0051】かかる拡散符号P(t)はLPF29を介して
ミキサー9に供給され、ここで前記逓倍器33からの逓
倍局発信号E0 *cosωtと乗算された後、逆拡散用の乗
算器8に供給されて逆拡散が行われ、fI (t) =(E*
E0 /2)sin{ωi t+(Δf/fm)*sinpt}なる中間周波
に変換された角度変調波(中間周波信号)となり、更に
PLL41で角度復調が行なわれた後、LPF30を介
して出力端子Out2より復調された情報S'(t) が出力され
る。
ミキサー9に供給され、ここで前記逓倍器33からの逓
倍局発信号E0 *cosωtと乗算された後、逆拡散用の乗
算器8に供給されて逆拡散が行われ、fI (t) =(E*
E0 /2)sin{ωi t+(Δf/fm)*sinpt}なる中間周波
に変換された角度変調波(中間周波信号)となり、更に
PLL41で角度復調が行なわれた後、LPF30を介
して出力端子Out2より復調された情報S'(t) が出力され
る。
【0052】なお、以上説明した第3実施例の構成にお
いて、逓倍器33の逓倍数をN2 の代りにN1 とし、且
つ分周器25の分周数を 1/N1 の代りに 1/N2 とし
ても、ほぼ同様の結果が得られる。その場合、局部発振
器58は、前記第1,第2実施例装置2a,2bにおけ
る発振周波数よりもN1 で除した分だけ低い周波数を発
振するよう構成されることは言うまでもない。
いて、逓倍器33の逓倍数をN2 の代りにN1 とし、且
つ分周器25の分周数を 1/N1 の代りに 1/N2 とし
ても、ほぼ同様の結果が得られる。その場合、局部発振
器58は、前記第1,第2実施例装置2a,2bにおけ
る発振周波数よりもN1 で除した分だけ低い周波数を発
振するよう構成されることは言うまでもない。
【0053】次に、本発明のSS復調装置の第4実施例
について、図10のブロック構成図と共に説明する。こ
の図10においても、図6,図8,図9に夫々示した第
1〜第3実施例装置2a〜2cと同一構成要素には同一
符号を付して、その詳細な説明を省略する。第4実施例
装置2dの回路構成は、図面を比較すれば明らかなよう
に、図9の第3実施例装置2cに最も類似しており、相
違点としては、局部発振器58を第1,第2実施例装置
2a,2bにおける発振周波数よりもN1 で除した分だ
け低い周波数を発振するよう構成し、この局部発振器5
8からの局発信号の周波数fL を逓倍する逓倍器33の
逓倍数を、N2 の代りにN1 としている。 これによ
り、分周器26の分周数が 1/N1 N2 から 1/N1 と
なり、第3実施例装置2cで使用した分周器25は不要
となるので、回路構成が少し簡素化される。なお、かか
る第4実施例装置2dの同期捕捉動作や復調動作は、上
記第3実施例装置2c等と基本的には変らないので、そ
の詳細な説明は省略する。
について、図10のブロック構成図と共に説明する。こ
の図10においても、図6,図8,図9に夫々示した第
1〜第3実施例装置2a〜2cと同一構成要素には同一
符号を付して、その詳細な説明を省略する。第4実施例
装置2dの回路構成は、図面を比較すれば明らかなよう
に、図9の第3実施例装置2cに最も類似しており、相
違点としては、局部発振器58を第1,第2実施例装置
2a,2bにおける発振周波数よりもN1 で除した分だ
け低い周波数を発振するよう構成し、この局部発振器5
8からの局発信号の周波数fL を逓倍する逓倍器33の
逓倍数を、N2 の代りにN1 としている。 これによ
り、分周器26の分周数が 1/N1 N2 から 1/N1 と
なり、第3実施例装置2cで使用した分周器25は不要
となるので、回路構成が少し簡素化される。なお、かか
る第4実施例装置2dの同期捕捉動作や復調動作は、上
記第3実施例装置2c等と基本的には変らないので、そ
の詳細な説明は省略する。
【0054】なお、以上の第3,第4実施例装置2c,
2dにおいても、EX−OR回路22の代りに乗算器を
用いても良く、これは、前記第1実施例装置2aと同様
の理由による。
2dにおいても、EX−OR回路22の代りに乗算器を
用いても良く、これは、前記第1実施例装置2aと同様
の理由による。
【0055】
【発明の効果】叙上の如く、本発明のSS変調及び/又
は復調装置によれば、角度変調出力信号の周波数を分周
したものを拡散符号生成用のクロック信号とし、且つ角
度変調出力信号の周波数を逓倍して所定のキャリヤ周波
数と周波数偏移を確保する角度変調波として、キャリヤ
周波数と拡散符号用クロック信号とに同期関係を持たせ
て、SS変調及び/又はSS復調を行なっているので、
次のような種々の特長を有する。 SS復調における逆拡散用拡散符号発生用のクロック
信号を、PLL,分周器,EX−OR回路(又は乗算
器),BPF等を用いて比較的容易に生成できる。 同期捕捉後の同期保持を上記角度復調用のPLLで容
易に行うことができ、これにより従来装置では不可欠だ
った同期保持用のDLLが不要となる。 中間周波段には簡単な振幅制限増幅器を使用している
ので、SS受信には必須とされるAGCを不要にできる
等により、SS変調復調が比較的簡単な回路構成で実現
可能となり、簡易な無線装置等へのSS技術の応用が可
能となる。
は復調装置によれば、角度変調出力信号の周波数を分周
したものを拡散符号生成用のクロック信号とし、且つ角
度変調出力信号の周波数を逓倍して所定のキャリヤ周波
数と周波数偏移を確保する角度変調波として、キャリヤ
周波数と拡散符号用クロック信号とに同期関係を持たせ
て、SS変調及び/又はSS復調を行なっているので、
次のような種々の特長を有する。 SS復調における逆拡散用拡散符号発生用のクロック
信号を、PLL,分周器,EX−OR回路(又は乗算
器),BPF等を用いて比較的容易に生成できる。 同期捕捉後の同期保持を上記角度復調用のPLLで容
易に行うことができ、これにより従来装置では不可欠だ
った同期保持用のDLLが不要となる。 中間周波段には簡単な振幅制限増幅器を使用している
ので、SS受信には必須とされるAGCを不要にできる
等により、SS変調復調が比較的簡単な回路構成で実現
可能となり、簡易な無線装置等へのSS技術の応用が可
能となる。
【0056】復調用拡散符号生成用のクロック信号の
生成手段におけるEX−OR回路を、乗算器で代用すれ
ば非常に高い周波数の乗算処理もでき、VCO出力や局
発信号はアナログ信号の形態でも構わないので、2値化
も不要となる。 復調用拡散符号生成用のクロック信号の生成手段を、
局部発振信号と電圧制御発振信号の両信号を 1/(N1 N
2 )に分周したもの同士を乗算又は排他的論理和演算
し、この演算出力の中からクロック信号生成に必要な周
波数成分のみを抽出するよう構成すると、キャリア周波
数が比較的に低い場合に有利である。
生成手段におけるEX−OR回路を、乗算器で代用すれ
ば非常に高い周波数の乗算処理もでき、VCO出力や局
発信号はアナログ信号の形態でも構わないので、2値化
も不要となる。 復調用拡散符号生成用のクロック信号の生成手段を、
局部発振信号と電圧制御発振信号の両信号を 1/(N1 N
2 )に分周したもの同士を乗算又は排他的論理和演算
し、この演算出力の中からクロック信号生成に必要な周
波数成分のみを抽出するよう構成すると、キャリア周波
数が比較的に低い場合に有利である。
【0057】クロック信号の生成手段を、局部発振信
号と電圧制御発振信号とを乗算して、得られた乗算出力
信号の中からクロック信号の生成に必要な周波数成分の
みを抽出し、更に 1/(N1 N2 )に分周するよう構成す
れば、使用し得るキャリア周波数の範囲を広くできる。 復調用拡散符号生成用のクロック信号の生成手段を、
局部発振信号を 1/N1又は 1/N2 に分周して得た信
号と、電圧制御発振信号を 1/(N1 N2 )に分周して得
た信号との乗算又は排他的論理和演算を行なって、この
演算出力信号の中からクロック信号の生成に必要な周波
数成分のみを通過させるよう構成し、且つ、局部発振信
号出力用の局部発振器を、必要な発振周波数よりもN2
又はN1 で除した分だけ低い周波数を発振するよう構成
し、更にこの局部発振器の出力信号周波数をN2 倍又は
N1 倍に逓倍する周波数逓倍器を備えた場合には、キャ
リア周波数が高い場合でも安定なクロック再生ができ
る。
号と電圧制御発振信号とを乗算して、得られた乗算出力
信号の中からクロック信号の生成に必要な周波数成分の
みを抽出し、更に 1/(N1 N2 )に分周するよう構成す
れば、使用し得るキャリア周波数の範囲を広くできる。 復調用拡散符号生成用のクロック信号の生成手段を、
局部発振信号を 1/N1又は 1/N2 に分周して得た信
号と、電圧制御発振信号を 1/(N1 N2 )に分周して得
た信号との乗算又は排他的論理和演算を行なって、この
演算出力信号の中からクロック信号の生成に必要な周波
数成分のみを通過させるよう構成し、且つ、局部発振信
号出力用の局部発振器を、必要な発振周波数よりもN2
又はN1 で除した分だけ低い周波数を発振するよう構成
し、更にこの局部発振器の出力信号周波数をN2 倍又は
N1 倍に逓倍する周波数逓倍器を備えた場合には、キャ
リア周波数が高い場合でも安定なクロック再生ができ
る。
【図1】従来の代表的なSS変調装置のブロック構成
図。
図。
【図2】従来の代表的なSS復調装置のブロック構成
図。
図。
【図3】従来のSS復調装置を構成するDLL型同期保
持用信号処理回路のブロック図。
持用信号処理回路のブロック図。
【図4】DLL型同期保持用信号処理回路における同期
保持動作説明用特性図。
保持動作説明用特性図。
【図5】スライディング相関型同期捕捉動作の説明用相
関特性図。
関特性図。
【図6】本発明のSS変調装置及びSS復調装置(第1
実施例)のブロック構成図。
実施例)のブロック構成図。
【図7】本発明のSS変調装置における同期捕捉動作説
明用信号波形図。
明用信号波形図。
【図8】本発明のSS復調装置の第2実施例のブロック
構成図。
構成図。
【図9】本発明のSS復調装置の第3実施例のブロック
構成図。
構成図。
【図10】本発明のSS復調装置の第4実施例のブロッ
ク構成図。
ク構成図。
1…SS変調装置、2a〜2d…SS復調装置、3〜1
0…乗算器、11〜15…帯域濾波器、16〜20…増
幅器、21,24…VCO(電圧制御発振器)、22…
EX−OR(排他的論理和)回路、23,37…ループ
フィルタ、25〜28…分周器、29〜31…低域濾波
器、32…同期捕捉制御回路、33,53…逓倍器、4
1…PLL、48,49…PNG(拡散符号発生器)、
52…角度変調回路、57〜59…局部発振器、A1,A
2 …アンテナ、Sw…スイッチ。
0…乗算器、11〜15…帯域濾波器、16〜20…増
幅器、21,24…VCO(電圧制御発振器)、22…
EX−OR(排他的論理和)回路、23,37…ループ
フィルタ、25〜28…分周器、29〜31…低域濾波
器、32…同期捕捉制御回路、33,53…逓倍器、4
1…PLL、48,49…PNG(拡散符号発生器)、
52…角度変調回路、57〜59…局部発振器、A1,A
2 …アンテナ、Sw…スイッチ。
Claims (9)
- 【請求項1】音声等の情報信号を角度変調する角度変調
手段と、得られた角度変調信号を2以上の自然数N1 な
る逓倍数で周波数逓倍して逓倍角度変調波を得る周波数
逓倍手段と、上記角度変調信号を2以上の自然数N2 な
る分周数で分周してクロック信号を得る分周手段と、該
得られたクロック信号を基に拡散符号を発生する拡散符
号発生手段と、該得られた拡散符号で上記逓倍角度変調
波を拡散変調してスペクトル拡散変調波を出力する拡散
変調手段とを備えた、同期型のスペクトル拡散変調装
置。 - 【請求項2】局部発振信号を出力する局部発振器と、該
局部発振信号により復調用拡散符号を中間周波に変換す
る周波数変換手段と、該中間周波に変換された復調用拡
散符号を前記スペクトル拡散変調波に乗算することによ
り逆拡散して角度変調波を得る逆拡散復調手段と、得ら
れた角度変調波を復調して角度復調信号を得る位相同期
ループと、該位相同期ループ内の電圧制御発振器より出
力される電圧制御発振信号と上記局部発振信号とを基に
クロック信号を発生させるクロック信号生成手段と、該
得られたクロック信号を基に上記復調用拡散符号を生成
する復調用拡散符号発生手段と、上記角度復調信号より
同期捕捉用の制御信号を生成してスペクトル拡散復調時
の同期捕捉を行なう同期捕捉手段とを備えた、同期型の
スペクトル拡散復調装置。 - 【請求項3】変調部には、音声等の情報信号を角度変調
する角度変調手段と、得られた角度変調信号を2以上の
自然数N1 で周波数逓倍して逓倍角度変調波を得る周波
数逓倍手段と、上記角度変調信号を2以上の自然数N2
で分周する分周手段と、該分周手段の出力をクロック信
号としてこれを基に拡散符号を生成する拡散符号発生手
段と、該得られた拡散符号で上記逓倍角度変調波を拡散
変調してスペクトル拡散変調波を出力する拡散変調手段
とを備え、 復調部には、局部発振信号を出力する局部発振器と、該
局部発振信号により復調用拡散符号を中間周波に変換す
る周波数変換手段と、該中間周波に変換された拡散符号
を上記スペクトル拡散変調波に乗算することにより逆拡
散して角度変調波を得る逆拡散復調手段と、該得られた
角度変調波を復調して角度復調信号を得る位相同期ルー
プと、該位相同期ループ内の電圧制御発振器より出力さ
れる電圧制御発振信号と上記局部発振信号とを基にクロ
ック信号を発生させるクロック信号生成手段と、該得ら
れたクロック信号を基に上記復調用拡散符号を生成する
復調用拡散符号発生手段と、上記角度復調信号より同期
捕捉用の制御信号を生成してスペクトル拡散復調時の同
期捕捉を行なう同期捕捉手段とを備えて構成した、同期
型のスペクトル拡散変調復調装置。 - 【請求項4】復調用拡散符号生成用のクロック信号の生
成手段を、局部発振信号を 1/(N1N2 )に分周して分
周局部発振信号を得る第1の分周器と、電圧制御発振信
号を1/(N1 N2 )に分周して分周電圧制御発振信号を
得る第2の分周器と、該第1及び第2の分周器の両出力
の乗算又は排他的論理和演算を行なう演算手段と、該演
算手段の出力信号の中から,クロック信号の生成に必要
な周波数成分のみを通過させる帯域濾波器とで構成し
た、請求項2に記載のスペクトル拡散復調装置又は請求
項3に記載のスペクトル拡散変調復調装置。 - 【請求項5】復調用拡散符号生成用のクロック信号の生
成手段を、局部発振信号と電圧制御発振信号とを乗算す
る乗算器と、該乗算手段の出力信号の中からクロック信
号の生成に必要な周波数成分のみを通過させる帯域濾波
器と、該帯域濾波器の出力信号を 1/(N1 N2 )に分周
する分周器とで構成した、請求項2に記載のスペクトル
拡散復調装置又は請求項3に記載のスペクトル拡散変調
復調装置。 - 【請求項6】復調用拡散符号生成用のクロック信号の生
成手段を、局部発振信号を 1/N1又は 1/N2 に分周
して分周発振信号を得る第1の分周器と、電圧制御発振
信号を 1/(N1 N2 )に分周して分周電圧制御発振信号
を得る第2の分周器と、該第1及び第2の分周器の両出
力信号の乗算又は排他的論理和演算を行なう演算手段
と、該演算手段の出力信号の中からクロック信号の生成
に必要な周波数成分のみを通過させる帯域濾波器とで構
成し、 且つ、局部発振信号出力用の局部発振器を、必要な発振
周波数よりもN2 又はN1 で除した分だけ低い周波数を
発振するよう構成し、更にこの局部発振器の出力信号周
波数をN2 倍又はN1 倍に周波数逓倍して前記周波数変
換手段に供給する周波数逓倍器を備えた、請求項2に記
載のスペクトル拡散復調装置又は請求項3に記載のスペ
クトル拡散変調復調装置。 - 【請求項7】復調用拡散符号生成用のクロック信号の生
成手段を、電圧制御発振信号を 1/N1 に分周して分周
電圧制御発振信号を得る第1の分周器と、この分周器の
出力信号と局部発振信号との乗算又は排他的論理和演算
を行なう演算手段と、該演算手段の出力信号中よりクロ
ック信号の生成に必要な周波数成分のみを通過させる帯
域濾波器と、該帯域濾波器の出力信号を1/N2 に分周
してクロック信号を生成する第2の分周器とで構成し、 且つ、局部発振信号出力用の局部発振器を、必要な発振
周波数よりもN1 で除した分だけ低い周波数を発振する
よう構成し、更にこの局部発振器の出力信号周波数をN
1 倍に周波数逓倍して前記周波数変換手段に供給する周
波数逓倍器を備えた、請求項2に記載のスペクトル拡散
復調装置又は請求項3に記載のスペクトル拡散変調復調
装置。 - 【請求項8】復調用拡散符号生成用のクロック信号の周
波数よりも僅かに異なる周波数の同期捕捉用信号を発生
する同期捕捉用信号発生手段と、同期捕捉が成立した際
には該同期捕捉用信号発生手段から前記クロック信号の
生成手段に切換えて出力するスイッチ手段とを更に備え
た、請求項2又は請求項4乃至請求項7の内いずれか1
項に記載の同期型スペクトル拡散復調装置もしくは請求
項3に記載のスペクトル拡散変調復調装置。 - 【請求項9】前記同期捕捉手段として、位相同期ループ
で復調される角度復調出力から前記情報信号の周波数帯
域より高い周波数帯域を有する雑音成分を検出して相関
点と非相関部分の識別を行い、識別結果を制御信号に変
換して上記スイッチ手段を切換えることにより同期捕捉
を行うよう構成した、請求項2又は請求項4乃至請求項
8の内いずれか1項に記載の同期型スペクトル拡散復調
装置もしくは請求項3に記載のスペクトル拡散変調復調
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36098092A JP2682363B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | スペクトル拡散変調及び/又は復調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36098092A JP2682363B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | スペクトル拡散変調及び/又は復調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06204971A true JPH06204971A (ja) | 1994-07-22 |
JP2682363B2 JP2682363B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=18471695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36098092A Expired - Lifetime JP2682363B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | スペクトル拡散変調及び/又は復調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2682363B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000035110A1 (fr) * | 1998-12-09 | 2000-06-15 | Tsubochi Kazuo | Procede de communication multiplex par repartition de code |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6193745A (ja) * | 1984-10-12 | 1986-05-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スペクトラム拡散送受信装置 |
JPS6193744A (ja) * | 1984-10-12 | 1986-05-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スペクトラム拡散送信機 |
JPH0247940A (ja) * | 1988-08-09 | 1990-02-16 | Mitsubishi Electric Corp | 直接周波数拡散同期方式 |
JPH0272731A (ja) * | 1988-09-07 | 1990-03-13 | Nippon Soken Inc | スペクトル拡散通信機 |
JPH04265030A (ja) * | 1991-02-20 | 1992-09-21 | Victor Co Of Japan Ltd | スペクトル拡散変調装置 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP36098092A patent/JP2682363B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US6865174B1 (en) | 1998-12-09 | 2005-03-08 | Kazuo Tsubouchi | Code division multiple access communication system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2682363B2 (ja) | 1997-11-26 |
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