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JPH06184906A - 繊維構造体及びその製造方法 - Google Patents

繊維構造体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06184906A
JPH06184906A JP4335864A JP33586492A JPH06184906A JP H06184906 A JPH06184906 A JP H06184906A JP 4335864 A JP4335864 A JP 4335864A JP 33586492 A JP33586492 A JP 33586492A JP H06184906 A JPH06184906 A JP H06184906A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
plate portion
fiber structure
arrangement
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4335864A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Sakongami
秀樹 左近上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikibo Ltd
Shikishima Boseki KK
Original Assignee
Shikibo Ltd
Shikishima Boseki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shikibo Ltd, Shikishima Boseki KK filed Critical Shikibo Ltd
Priority to JP4335864A priority Critical patent/JPH06184906A/ja
Publication of JPH06184906A publication Critical patent/JPH06184906A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D41/00Looms not otherwise provided for, e.g. for weaving chenille yarn; Details peculiar to these looms
    • D03D41/004Looms for three-dimensional fabrics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚以上のプレート部の端部同士が互いに角
度をなして隣接された繊維構造体において、各プレート
部に縦横及び2つの斜かい方向に糸条配列面を形成する
と共に、これら糸条配列面がプレート部の隣接部を横断
して他のプレート部へと連続するようにすることであ
る。 【構成】 抜き取り可能なガイドピン12が植設された
積層用枠体11を使用して、糸条2をガイドピン12に
引っ掛けてX,Y,V及びW方向にそれぞれ無端で折り
返し配列して糸条配列面9X,9Y,9V及び9Wを積
層形成する。積層された糸条配列面は、ベラ針4と穿孔
針17を使用してチェーンステッチ方式でz糸条により
かしめ結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合材強化用の繊維構造
体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機や、自動車、鉄道車両あるいは船
舶等の強度を要求される機械装置の形成素材、あるいは
建築物の構築部材として、ガラス繊維織物や炭素繊維織
物等の繊維構造体によって補強された樹脂成形品(FR
P)が使用されている。更に1000°C以上の耐熱性
が要求される機械装置の形成素材には炭素繊維/炭素マ
トリックス、黒鉛繊維/炭素マトリックスあるいは、黒
鉛繊維/黒鉛マトリックス等の炭素繊維強化炭素コンポ
ジット(C/Cコンポジット)が使用されている。
【0003】このような繊維構造体によって補強された
樹脂成形品ならびにC/Cコンポジットは、軽量である
のと同時に、物理的ならびに化学的強度が大であり、上
記用途分野に限らず、種々の産業分野においてその有用
性が評価されている。
【0004】かかる樹脂成形品ならびにC/Cコンポジ
ット等の強度的な特性は、強化用基材としてマトリック
ス中に配合される繊維構造体、例えば織物の構造によっ
て大きな影響を受ける。このため、これら繊維構造体は
最終的に得られる樹脂成形品やC/Cコンポジットの強
度を向上させる目的で繊維構造体を構成する繊維糸条の
配列密度をできるだけ高め得るようにその構造が設計さ
れる。
【0005】特開平1−292162号公報には、図1
7〜図20に示す方法で配列密度を高めた繊維構造体3
が示されている。この繊維構造体3は、図17及び図1
8のように、縦横のマトリックス状配列で立設された多
数のガイドピン1をガイドとして、図19(A)〜
(D)のように繊維の糸条2を横、縦及び2つの斜方向
に順番に走らせて糸条2による4層の配列面を形成し、
この配列面を繰り返し積層形成してプレート部3aの厚
みD1と、プレート部3b1,3b2の幅D2を得る。
ガイドピン1は図20のように筒状をなし、配列面の積
層Pをかしめ結合するため、ガイドピン1の中にリーデ
ィングワイヤ7その他適当な引掛具を挿入し、ガイドピ
ン1を引抜き、積層Pの下方に供給されるかしめ糸条5
を、リーディングワイヤ7によって積層Pの上方まで引
き上げ、かしめ糸条5のループ部5aにかんぬき糸6を
通し、以上の操作を繰り返すことにより、配列面の積層
Pをかしめ結合している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】繊維構造体3の強度を
増大させるためには、各プレート部の面に沿って縦、横
及び2つの斜かい方向にそれぞれ糸条が走っている配列
面が形成されていることと、これら配列面が各プレート
の境界を越えて連続していることが重要である。しか
し、前述した糸条の配列方法では、図17の中間のプレ
ート部3aでは、面に沿う方向で縦、横及び2つの斜か
い方向の合計4方向に糸条が走る配列面が形成されるの
に対し、両端のプレート部3b1,3b2では、その面
に沿う斜かい方向の糸条が全くない。ガイドピン1の配
列関係からして、プレート部3b1,3b2の面に沿う
方向で図19(C)(D)のように斜かい方向に糸条2
を走らせることはできないから、プレート部3b1,3
b2の力学的強度はプレート部3aに比べるとかなり弱
いことになる。
【0007】もっとも、繊維構造体3をプレート部3a
と、プレート部3b1,3b2に分けて形成すれば、4
方向の糸条配列面を両方のプレート部3a,3b1,3
b2に形成可能である。しかし、このように別々にプレ
ート部3a,3b1,3b2を形成すると、形成後に各
プレート部3a,3b1,3b2を何らかの結合手段で
結合することになり、結合部のある繊維構造体は、その
部分の強度が弱いから実用にならない。
【0008】また図19(A)〜(D)の4層を基本単
位とする糸条配列面は、プレート部3aからプレート部
3b1,3b2へと延びていないので、プレート部3a
とプレート部3b1,3b2を結合する力が非常に弱
い。プレート部3aと、プレート部3b1,3b2は、
単に、かしめ糸条5だけで結合されている。このため繊
維構造体3全体としての強度が十分でない。
【0009】繊維構造体は単なる一枚板の形状での使用
の他、互いに角度をなす2枚以上のプレート部を有する
より複雑な形状での使用の要求が強い。このような複雑
な形状の繊維構造体に対し、従来の技術では前述の如く
2枚以上のプレート部にまたがって延びる糸条配列面を
形成できなかった。このため繊維構造体の利用形態が、
強度的な制約のため、非常に限定されたものとなってい
た。
【0010】もっとも、縦横及び斜かい方向の糸条配列
面を積層した平板状の繊維構造体を曲げれば、L字形な
どの複雑な形状を作ることはできる。しかし、この場
合、繊維構造体には厚みがあるため、曲げ部分の内側で
は圧縮応力が生じ、外側では引っ張り応力が生じてしま
い、強度的に問題がある。
【0011】本発明の目的は、2枚以上のプレート部が
互いに角度をなし端部同士が連続した一体形の繊維構造
体において、前記プレートの連続した端部を横断して連
続する糸条配列面を、均一な糸条のテンションの下で、
各プレート部に、縦横および2つの斜かい方向に繰り返
し配列して複数段に積層することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、2枚以
上のプレート部が互いに角度をなし端部同士が連続した
一体形の繊維構造体において、各プレート部を、縦横に
横断する方向をX及びY方向と定義し、斜かい状に横断
する方向をV及びW方向と定義したとき、前記2枚以上
のプレート部に、それぞれ、前記プレート部の連続した
端部を横断して連続し、かつ、
【0013】X方向に蛇行する無端折り返し配列により
形成されたX糸条配列面と、Y方向に蛇行する無端折り
返し配列により形成されたY糸条配列面と、V方向に蛇
行する無端折り返し配列により形成されたV糸条配列面
と、及びW方向に蛇行する無端折り返し配列により形成
されたW糸条配列面を、繰り返し配列により所用の厚み
を形成するように複数段に積層し、積層された糸条配列
面を、前記プレート部の面に垂直方向に無端折り返し配
列により貫通蛇行するz糸条によりかしめ結合したこと
にある。
【0014】また本発明の別の特徴は、前記繊維構造体
を製造するに当り、ガイドピン付きの積層用枠体上で糸
条を走らせてX,Y,V及びW糸条配列面を積層形成
し、この積層配列面をプレス板で挟圧し、部分的にプレ
ス板を取り外しつつz糸条でかしめ縫いして結合し、そ
の後ガイドピンを枠体から抜き取り、枠体を繊維構造体
から除去することにある。
【0015】また本発明の別の特徴は、2又はそれ以上
の繊維構造体を隣接させた状態で、該隣接部分を共通の
z糸条によるかしめ縫い結合で一体化することである。
この際、2つの積層用枠体の互いに向き合うガイドピン
の先端同士を嵌入させると共に、枠体が互いに接近でき
るように、ガイドピンが枠体に対して摺動可能としてい
る。
【0016】
【作用】繊維構造体のプレート部に作用する力は、プレ
ート部が置かれる力学的条件、すなわち引張り、圧縮、
曲げ又は捩り等によって、プレート部の縦及び横方向だ
けでなく斜め方向にもなる。この力の方向に対してプレ
ート部の糸条配列方向を一致、又はできるだけ近付ける
ことが、比較的少量の繊維量で繊維構造体の強度を増大
させる上で重要である。本発明に係る繊維構造体は、各
プレート部に縦横及び2つの斜かい方向の合計4方向に
糸条が走っており、プレート部に作用する力の方向と、
この力を受け持つ糸条配列の方向との角度差が小さくな
り、糸条の応力が減少する。しかも、4方向の糸条配列
面はプレート部の連続する端部を横断して連続している
ので、プレート部の連続部の強度が大である。
【0017】この点、従来の繊維構造体では一方のプレ
ート部では面に沿う4方向の糸条配列が可能であるが、
他方のプレート部では面に沿う糸条配列は縦(図19
(B)の糸条2)と横(かしめ糸条5)の2方向だけで
あり、斜めの糸条は配列不可能であったので、概して糸
条の応力が大きくなり、破損しやすいという課題があっ
た。また、従来の技術により2枚以上のプレート部を有
する繊維構造体を構成した場合、プレート部の隣接部を
越えて他のプレート部の面方向に延びる糸条配列面を形
成することができず、隣接部の強度が不十分であった。
【0018】また、繊維構造体を製造するに当り、積層
用枠体上に配列された糸条配列面がプレス板で挟圧され
るため、配列面の積層密度が増大し、この積層密度が増
大した状態でプレス板を部分的に外すから、このプレス
板が外された部分はなお高い積層密度を維持し、この状
態でz糸条によるかしめ縫い結合がなされるから、高密
度の繊維構造体が得られる。
【0019】また、2以上の繊維構造体を一体化させる
に当り、共通のz糸条により糸条配列面のかしめ縫い結
合と繊維構造体の一体化を同時にできるので、複雑な形
状の繊維構造体を能率よく製造できる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図に基づき説明す
る。図1〜図4は本発明の最も簡単な形状の繊維構造体
に関する第1実施例を示す。図1は2つのプレート部1
0a,10bの端部同士が直角に連続されている繊維構
造体10の外観を示す。各プレート部10a,10bに
は、その面に沿ってプレート部10a,10bを横断す
る4方向、この場合は直角に交わるX及びY方向と、こ
れら方向と±45°の斜かい状に角度差をなすV及びW
方向の4方向に糸条が走っている。
【0021】ここで、図3のように各方向に走る糸条を
X糸条2X,Y糸条2Y,V糸条2V及びW糸条2Wと
し、これら糸条の蛇行する無端折り返し配列により形成
される糸条配列面をX糸条配列面9X,Y糸条配列面9
Y,V糸条配列面9V及びW糸条配列面9Wとする。各
糸条配列面は、例えばW糸条配列面9W,Y糸条配列面
9Y,V糸条配列面9V,X糸条配列面9Xの順に繰り
返し積層されてプレート部10a,10bの所用の厚み
D3が形成されている。
【0022】積層された糸条配列面は、図4(B)
(C)のようにプレート部10a,10bを厚み方向
(z方向)に貫通蛇行するz糸条2zによってチェーン
ステッチ方式でかしめ縫いされて結合されている。
【0023】次に繊維構造体10の製造方法について説
明する。この製造には図2のような積層用枠体11が使
用される。この枠体11は繊維構造体10の形状に対応
しており、矩形の枠体11aと、この枠体11aに直角
に連結されたコ字状の枠体11bとで構成されている。
枠体11の縁には糸条の配列間隔に対応したピッチ間隔
で枠体11の外方に向いたガイドピン12が抜き取り可
能に植設されている。
【0024】前記枠体11のガイドピン12に糸条を引
っ掛けて無端で折り返し配列し、糸条配列面を枠体11
の凸側ないし背中側(図2で枠体11の手前側)に形成
する。糸条の配列は図2に示すように、例えばNC制御
で駆動されるロボットのアーム13の先端に取り付けた
糸条繰出し筒14を、糸条の配列方向に沿って往復運動
させることにより行う。本実施例では図3(A)のよう
にからW糸条2Wを走り出させ、このW糸条2WをW
方向に無端で折り返し配列して、この配列をまで繰り
返す。次に図3(B)に示すようにでW糸条2WをY
糸条2Yに連続させ、このY糸条2YをY方向に無端で
折り返し配列して、この配列をまで繰り返す。次に図
3(C)に示すようにでY糸条2YをV糸条2Vに連
続させ、このV糸条2VをV方向に無端で折り返し配列
して、この配列をまで繰り返す。次に図3(D)に示
すようにでV糸条2VをX糸条2Xに連続させ、この
X糸条2XをX方向に無端で折り返し配列して、この配
列をまで繰り返す。
【0025】以上の工程でW,Y,V及びX糸条配列面
がこの順番で積層され、この工程を更に適当回数繰り返
すことにより所用の厚みD3を有するプレート部10
a,10bが形成される。
【0026】次に図4(A)のようにプレート部10a
(10b)の表裏両面を多数の細長いプレス板15で挟
圧する。プレス板15の駆動手段は図示省略するが、各
種のプレス装置を使用可能である。このプレス板15の
幅は、ガイドピン12と干渉しないようにガイドピン1
2の間隔よりも若干幅狭となっている。なお、ガイドピ
ン12が納まる細い溝をプレス板15の両側面に形成し
てもよい。プレス板15による挟圧で積層された糸条配
列面9が高密度に圧縮される。この圧縮状態を維持した
まま、プレス板15を一ヶ所だけ表裏2枚を一組として
取り外し、ベラ針4を使用し、プレス板15の間に細長
く露出したプレート部10a(10b)を、図4(B)
(C)のようにz糸条2zをチェーンステッチ方式でプ
レート部10a(10b)に貫通蛇行させることによ
り、積層された糸条配列面9をかしめ縫いして結合す
る。
【0027】ベラ針4を上下動させるとき、ベラ針4が
取り付けられた部材16に一体に固定された穿孔針17
が、ベラ針4が挿入される位置に先行して挿入され、ベ
ラ針4がスムーズに挿入されるようにプレート部10a
(10b)に孔を明ける。ベラ針4と穿孔針17との間
隔は、z糸条2zのチェーンステッチのピッチと等しく
されている。
【0028】糸条配列面9のかしめ結合の後、枠体11
からガイドピン12を抜き取り、次いで繊維構造体10
から枠体11を除去する。枠体11に当たっていた繊維
構造体10の端部分及び角部は、枠体11が邪魔になっ
てベラ針4及び穿孔針17を通すことができなかったの
で、枠体11を除去した後に、改めてベラ針4及び穿孔
針17を通し、チェーンステッチ方式でこの部分のかし
め結合を行う。なお、ガイドピン12の抜き取りと、枠
体11を除去した後に枠体11が当たっていた部分のか
しめ結合をすることは、以下の実施例でも同様であるの
で、以下の実施例では当該説明を省略する。
【0029】以上の工程を経て、図1のようなL字形の
繊維構造体10が製造される。この繊維構造体10は、
図3のように両プレート部10a,10bの面に沿った
4方向X,Y,V及びWで糸条配列面が形成されている
ため、縦及び横方向だけでなく斜め方向の応力に対して
も力学的強度が大である。しかも、Y糸条2Y,V糸条
2V及びW糸条2Wは、両プレート部10a,10bの
連続する端部を横断して他方のプレート部へと連続して
いるので連続部分の強度が大であり、繊維構造体10全
体としての強度が向上する。
【0030】次に本発明の第2実施例を図5〜図9に基
づき説明する。この実施例は図4に示すように、矩形の
底プレート部20aと、この底プレート部20aの三方
から立ち上がった3つの側壁プレート部20b,20
c,20dで構成された繊維構造体20に関する。底プ
レート部20a及び側壁プレート部20b〜20dに
は、その面に沿った4方向、この場合は直角に交わるX
及びY方向と、これら方向と斜かい状に±45°の角度
差をなすV及びW方向の4方向に糸条が走っている。
【0031】ここで、図8のように各方向に走る糸条を
X糸条2X,Y糸条2Y,V糸条2V及びW糸条2Wと
し、これら糸条の蛇行する無端折り返し配列により形成
される糸条配列面をX糸条配列面9X,Y糸条配列面9
Y,V糸条配列面9V及びW糸条配列面9Wとする。各
糸条配列面は、本実施例ではX糸条配列面9X,Y糸条
配列面9Y,V糸条配列面9V及びW糸条配列面9Wの
順に繰り返し積層されてプレート部20a〜20dの所
用の厚みD4が形成されている。
【0032】積層された糸条配列面は、図4(B)
(C)と同様に、プレート部20a〜20dを厚み方向
(z方向)に貫通蛇行するz糸条2zによってチェーン
ステッチ方式でかしめ結合されている。
【0033】次に繊維構造体20の製造方法について説
明する。この製造には図6及び図7のような、繊維構造
体20の形状に対応した立方体形状の積層用枠体21が
使用される。枠体21の縁には糸条の配列間隔に対応し
たピッチ間隔で枠体21の外方に向いたガイドピン22
が抜き取り可能に植設されている。
【0034】前記枠体21のガイドピン22に糸条2を
引っ掛けて無端で折り返し配列し、糸条配列面を枠体2
1の桟と桟の間の空間に形成する。糸条2の配列は図6
に示すようにロボットのアーム13の先端に固定した糸
条繰出し筒14を、糸条の配列方向に沿って往復運動さ
せることにより行う。本実施例では図8(A)のように
からX糸条2Xを走り出させ、このX糸条2XをX方
向に無端で折り返し配列して、この配列をまで繰り返
す。これで3つの側壁プレート部20b〜20dにX糸
条配列面9Xが形成される。
【0035】次に図8(B)に示すように、まで来た
糸条を連続させてから走らせ、底プレート部20aと
側壁プレート部20cとの間で糸条を無端で折り返し配
列する。このとき、底プレート部20aの糸条はX糸条
2Xであり、側壁プレート部20cの糸条はY糸条2Y
である。この配列をまで繰り返すことにより、底プレ
ート部20aにX糸条配列面9Xが形成され、側壁プレ
ート部20cにY糸条配列面2Yが形成される。
【0036】次に図8(C)に示すようにまで来た糸
条を連続させてからY糸条2Yを走らせ、底プレート
部20aと側壁プレート部20b,20dでまで無端
で折り返し配列してY糸条配列面9Yを形成する。
【0037】次に図8(D)に示すようにでY糸条2
YをV糸条2Vに連続させ、このV糸条2VをV方向に
まで無端で折り返し配列してV糸条配列面9Vを形成
する。
【0038】次に図8(E)に示すようにでV糸条2
VをW糸条2Wに連続させ、このW糸条2WをW方向に
丸10まで無端で折り返し配列してW糸条配列面9Wを形
成する。
【0039】以上の工程でX,Y,V及びW糸条配列面
がこの順番で積層され、この工程を更に適当回数繰り返
すことにより所用の厚みD4を有するプレート部20a
〜20dが形成される。
【0040】次に図9のように、プレート部20a〜2
0dの表裏両面を多数の細長いプレス板15で挟圧す
る。プレス板15の駆動手段は図示省略するが、各種の
プレス装置を使用可能である。このプレス板15の幅
は、ガイドピン22と干渉しないようにガイドピン22
の間隔よりも若干幅狭にしている。プレス板15による
挟圧で、積層された糸条配列面が高密度に圧縮される。
この圧縮状態を維持したまま、プレス板15を一ヶ所だ
け表裏2枚を一組として取り外し、ベラ針4を使用し、
プレス板15の間に細長く露出したプレート部20a〜
20dを、図4(B)(C)と同様に、z糸条2zをチ
ェーンステッチ方式でプレート部20a〜20dに貫通
蛇行させ、これを全部のプレス板15について繰り返す
ことにより、積層された糸条配列面をかしめ結合する。
【0041】以上の工程を経て、図5のような繊維構造
体20が製造される。この繊維構造体20は、図8のよ
うにプレート部20a〜20dの面に沿った4方向X,
Y,V及びWで糸条配列面が形成されているため、縦及
び横方向だけでなく斜め方向の応力に対しても力学的強
度が大である。しかも糸条配列面の各糸条は、少なくと
も2枚のプレート部の連続する端部を横断して連続して
いるので、連続部分の強度が大であり、繊維構造体20
全体しての強度が向上する。
【0042】次に本発明の第3実施例を図10に基づき
説明する。この実施例は図10(A)のようなH状断面
の繊維構造体30に関するものである。この繊維構造体
30はコ字形の2つの繊維構造体30a,30bを背中
合わせに隣接し合体させたもので、各々の繊維構造体3
0a,30bは、前記第1及び第2実施例と同様に、そ
の面に沿う4方向、すなわちX,Y,V及びW方向で糸
条配列面が形成され、これら糸条配列面は繰り返し積層
されて繊維構造体30a,30bの所用の厚みD5を形
成している。積層された糸条配列面は、図4(B)
(C)と同様に、その厚み方向に貫通したz糸条によっ
てかしめ結合されている。このz糸条は、繊維構造体3
0a,30bの背中合わせにされた二重部分では、共通
のz糸条が二重部分を貫通しており、これにより両繊維
構造体30a,30bが一体化されている。
【0043】繊維構造体30の製造は、図10(B)の
ような一対のコ字形積層用枠体31a,31bを使用し
て、製造工程の途中までは、繊維構造体30aと30b
に分けて行われる。この枠体31a,31bの縁には糸
条の配列間隔に対応したピッチ間隔で枠体31a,31
bの外方に向いたガイドピン32が抜き取り可能に植設
されている。枠体31a,31bの中央部のガイドピン
32a,32bは枠体31a,31bに対し摺動自在に
取り付けられ、図10(C)のように、一方のガイドピ
ン32aは筒状とされ、他方のガイドピン32bは前記
筒状部32bに嵌入可能なように先細とされている。
【0044】前記枠体31a,31bのガイドピン32
に糸条2を引っ掛けて無端で折り返し配列し、糸条配列
面を枠体31a,31bの桟と桟の間の空間に形成す
る。糸条2の配列は、図2と同様に、ロボットのアーム
13の先端に固定した糸条繰出し筒14を糸条の配列方
向に沿って往復運動させることにより行う。
【0045】各枠体31a,31bに糸条配列面を所用
回数だけ繰り返し積層した後、図10(B)のように、
枠体31a,31bが互いに背中合わせになるよう配置
し、ガイドピン32a,32bを図10(C)のように
互いに芯合わせし、枠体31a,31bを図10(B)
の矢印方向で互いに引き合わせ、先細のガイドピン32
bを筒状のガイドピン32aの先端に図10(D)のよ
うに嵌入させる。ガイドピン32a,32bが互いに嵌
入結合された後も、枠体31a,31bを動かなくなる
まで更に互いに引き合わせる。このときガイドピン32
a,32bは、枠体31a,31bの間隔が縮まった分
だけ枠体31a,31bに対して外方に相対的に摺動
し、その後端が枠体31a,31bから長く突き出る。
【0046】次に、前記第1及び第2実施例と同様、積
層された糸条配列面を図4(A)のようにプレス板15
により挟圧し、その後、プレス板15を一ヶ所だけ表裏
2枚を一組として取り外し、ベラ針4を使用してプレス
板15の間に細長く露出したプレート部に、図4(B)
(C)と同様に、z糸条2zをチェーンステッチ方式で
貫通蛇行させ、これを全部のプレス板15について繰り
返すことにより、積層された糸条配列面をかしめ結合す
る。
【0047】前記の繊維構造体の合体方法を使用すれ
ば、図11のような色々な形状の繊維構造体を作ること
ができる。同図(A)はL字形の2つの繊維構造体40
a,40bを合体させてT字形の繊維構造体40とした
ものである。(B)は2つの繊維構造体41a,41b
を合体させてZ形の繊維構造体41としたものである。
(C)はL字形の繊維構造体42aに板状の繊維構造体
42bを合体させた繊維構造体42である。(D)は角
筒状の繊維構造体43aの両側にL字形の繊維構造体4
3b,43cを合体させた繊維構造体43である。
(E)は角筒状の繊維構造体44aの片側にL字形の繊
維構造体44bを合体させた繊維構造体44である。
(F)は一側を切り欠かれた箱状の繊維構造体45aに
2つのL字形繊維構造体45b,45cを合体させた繊
維構造体45である。(G)は3つのコ字形断面の繊維
構造体46a,46b,46cを順に下向き、上向き、
下向きと横並びで合体させた繊維構造体46である。
【0048】次に筒状の繊維構造体に関する本発明の実
施例を以下に説明する。図12及び図13は3枚のプレ
ート部47a,47b及び47cからなる三角筒状の繊
維構造体47に関する実施例であり、X糸条2X,Y糸
条2Y,V糸条2V及びW糸条2Wの無端折り返し配列
により、X糸条配列面9X,Y糸条配列面9Y,V糸条
配列面9V及びW糸条配列面9Wが形成されている。各
糸条配列面は、例えばW糸条配列面9W,Y糸条配列面
9Y,V糸条配列面9V,X糸条配列面9Xの順に繰り
返し積層されてプレート部47a,47b,47cの所
用の厚みD6が形成されている。なお図13の〜は
糸条を走らせる順番を示す。
【0049】図14及び図15は、4枚のプレート部4
8a〜48dからなる四角筒状の繊維構造体48に関す
るもので、X糸条2XのX糸条配列面9X、Y糸条2Y
のY糸条配列面9Y、V糸条2VのV糸条配列面9V、
W糸条2WのW糸条配列面9Wが形成されている。これ
ら糸条配列面が繰り返し積層されることにより、プレー
ト部48a〜48dの所用の厚みD7が形成されてい
る。なお図15の〜は糸条を走らせる順番を示す。
【0050】図16は円筒状の繊維構造体49に関する
もので、繊維構造体49の面に沿う4つの方向、この実
施例では互いに直角なX及びY方向と、これら方向と斜
かい状に±45°の角度差をなすV及びW方向に沿って
糸条が配列されている。糸条によって形成される糸条配
列面は、前記実施例と同様に繰り返し形成されて積層さ
れることにより繊維構造体49の所用の厚みD8が形成
されている。
【0051】なお、図12及び図14の繊維構造体4
7,48の製造には、それぞれの形状に対応した積層用
枠体(図示省略)が使用される。
【0052】円筒状の繊維構造体49の製造には図16
(B)のような積層用枠体50が使用される。この枠体
50は上下のリング部50aと、これらリング部50a
を結合する複数本の連結部50bからなり、枠体50の
縁には、多数のガイドピン51が糸条の配列間隔に対応
したピッチで抜き取り可能に植設されている。糸条を配
列するには、糸条をガイドピン51に引っ掛けてX,
Y,V及びW方向に無端で折り返し配列し、前記実施例
と同様に糸条配列面を枠体51上に積層形成する。糸条
配列面により形成される円筒部は、厳密には連結部50
bの両側部分で小さな角度差を生じるが、連結部50b
の数を増やすにつれ前記角度差が減少し、ほぼ円筒の繊
維構造体が得られる。従って、特許請求の範囲の請求項
1の「2枚以上のプレート部が互いに角度をなし端部同
士が連続する」とは、本実施例の円筒部のように、実質
的に曲面を構成するプレート部も含むものと理解される
べきである。
【0053】図12〜図16の各繊維構造体は、糸条配
列面を形成した後、図4(B)(C)と同様にプレス板
15による糸条配列面の挟圧と、z糸条によるかしめ結
合を行って出来上がる。
【0054】以上のようにして得られた繊維構造体に、
マトリックスとしてエポキシ樹脂などの樹脂を含浸させ
硬化処理することによって、繊維強化樹脂成形品が作製
され、炭素糸の繊維とマトリックスを使用することによ
ってC/Cコンポジットが作製される。糸条の材料は、
炭素繊維をはじめ、黒鉛繊維、ガラス繊維、アラミド繊
維、セラミック繊維、アルミナ繊維、芳香族ポリエステ
ル繊維等、又はこれら繊維の2又はそれ以上の混合繊維
を使用できる。
【0055】以上、本発明の一実施例につき説明した
が、本発明は前記実施例に限定されることなく種々の変
形が可能である。例えば、X,Y,V及びW方向の糸条
の配列順序は特に決まっておらず、任意の順序で形成し
てよい。また、これら4方向は必ずしも45°で等間隔
である必要はない。繊維構造体に生じる応力方向を考慮
して最適な4方向に糸条配列面を配分形成することがで
きる。
【0056】また一つの糸条配列面の終端と、隣接する
別の糸条配列面の始端は必ずしも連続させる必要はな
い。例えば図8でからまでX糸条2Xを形成し、次
にからまでY糸条2Yを形成してもよい。繊維構造
体の形状に応じて、各糸条配列面の形成に都合のよい配
列始端の位置を選択してよい。
【0057】またX,Y,V及びW方向の糸条の配列に
重合させて他の方向の糸条配列を付加的に形成すること
も本発明の技術的範囲に含まれる。またz糸条による糸
条配列面のかしめ結合は必ずしもチェーンステッチ方式
である必要はなく、織物の技術分野で公知の他のステッ
チ方式も採用できる。またz糸条の貫通蛇行の密度は部
分的に増大させてもよく、これにより部分的な強度向上
を図れる。
【0058】
【発明の効果】本発明は前述の如く、2枚以上のプレー
ト部が互いに角度をなして端部同士で連続された繊維構
造体において、各プレート部に縦横及び2つの斜かい方
向の計4方向に延びる糸条配列面を形成すると共に、こ
れら糸条配列面を2枚以上のプレート部の連続部で横断
させたので、従来のように一方のプレート部では4方向
の糸条配列がなされているが、他方のプレート部では縦
横の2方向しか糸条配列がない繊維構造体に比べて、配
列方向が増えた分だけ繊維構造体の強度が向上し、か
つ、糸条配列面が2枚以上のプレート部にまたがってそ
の面方向に連続しているので、特にプレート部の連続す
る端部での強度を格段に増大でき、引張り、圧縮、曲げ
及び捩り荷重などあらゆる負荷条件に対して高強度であ
る繊維構造体を提供でき、その用途範囲を大幅に拡大で
きる。また糸条配列の方向がプレート部の面に沿う4方
向に増えることにより、繊維構造体に作用する負荷が各
糸条配列により効率的に支持されるため、少量の糸条で
高強度を実現できる。また、均一な糸条のテンションに
より最初から最終製品の形で糸条配列面を形成したの
で、平板状の繊維構造体を曲げて最終製品としたものに
比べて、曲げ部での圧縮及び引っ張りの初期応力が残留
していない分だけ強度的に有利である。
【0059】また本発明は、繊維構造体の製造にあた
り、積層された糸条配列面をプレス板により挟圧し、プ
レス板を部分的に外しつつ、その外した部分からz糸条
によるかしめ縫い結合をするので、積層密度が高く、従
って高強度の繊維構造体が得られる。
【0060】また本発明は、繊維構造体の厚み方向に往
復貫通するかしめ結合用のz糸条により、2つの繊維構
造体のプレート部を結合可能にしたので、色々な形状の
結合形繊維構造体を製造することができ、その用途範囲
を拡大できる。この際、z糸条により糸条配列面のかし
め縫い結合と繊維構造体の結合一体化が同時になされる
ので、複雑形状の繊維構造体を能率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るL形の繊維構造体
の斜視図。
【図2】 前記繊維構造体を製造するための積層用枠
体。
【図3】 (A)(B)(C)及び(D)は、糸条配列
面の形成順序を示す斜視図。
【図4】 (A)はプレス板で挟圧された糸条配列面の
斜視図、(B)及び(C)はかしめ結合される糸条配列
面の断面図。
【図5】 本発明の第2実施例に係る繊維構造体の斜視
図。
【図6】 同繊維構造体を製造するための積層用枠体の
斜視図。
【図7】 同繊維構造体を製造するための積層用枠体の
斜視図。
【図8】 (A)(B)(C)(D)及び(E)は、糸
条配列面の形成順序を示す斜視図。
【図9】 プレス板で挟圧された状態の繊維構造体の斜
視図。
【図10】 (A)は第3実施例に係る繊維構造体の斜
視図、(B)は同繊維構造体を製造するための積層用枠
体の斜視図、(C)及び(D)はガイドピンの結合前と
後の側面図。
【図11】 (A)(B)(C)(D)(E)(F)及
び(G)は結合形繊維構造体の斜視図。
【図12】 三角筒状繊維構造体の斜視図。
【図13】 (A)(B)(C)及び(D)は、糸条配
列面の形成順序を示す斜視図。
【図14】 四角筒状繊維構造体の斜視図。
【図15】 (A)(B)(C)及び(D)は、糸条配
列面の形成順序を示す斜視図。
【図16】 (A)は円筒状繊維構造体の斜視図、
(B)は同繊維構造体を製造するための積層用枠体の斜
視図。
【図17】 製造中の従来の繊維構造体の斜視図。
【図18】 同上繊維構造体の平面図。
【図19】 (A)(B)(C)及び(D)は、糸条配
列面の形成順序を示す平面図。
【図20】 かしめ結合される糸条配列面の断面図。
【符号の説明】
2 糸条 2X X糸条 2Y Y糸条 2V V糸条 2W W糸条 2z z糸条 9X X糸条配列面 9Y Y糸条配列面 9V V糸条配列面 9W W糸条配列面 4 ベラ針 10,20,30,40〜49 繊維構造体 10a,10b,20a〜20d プレート部 11,21,31 積層用枠体 12,22,32,51 ガイドピン 13 ロボットアーム 14 糸条繰出し筒 15 プレス板 17 穿孔針

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚以上のプレート部が互いに角度をな
    し端部同士が連続する一体形の繊維構造体であって、 各プレート部の面に沿い、縦横に横断する方向をX及び
    Y方向と定義し、斜かい状に横断する方向をV及びW方
    向と定義したとき、 前記2枚以上のプレート部に、それぞれ、前記プレート
    部の連続した端部を横断して連続し、かつ、 X方向に蛇行する無端折り返し配列により形成されたX
    糸条配列面と、 Y方向に蛇行する無端折り返し配列により形成されたY
    糸条配列面と、 V方向に蛇行する無端折り返し配列により形成されたV
    糸条配列面と、及びW方向に蛇行する無端折り返し配列
    により形成されたW糸条配列面を、 繰り返し配列により所用の厚みを形成するように複数段
    に積層し、 積層された糸条配列面を、前記プレート部の面に垂直方
    向に無端折り返し配列により貫通蛇行するz糸条により
    かしめ結合してなる繊維構造体。
  2. 【請求項2】 矩形の底プレート部と、該底プレート部
    の三辺から立ち上がった連続する3つの側壁プレート部
    とを有する請求項1記載の繊維構造体。
  3. 【請求項3】 複数枚のプレート部が筒状に連続した請
    求項1記載の繊維構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の繊維構造体が少なくとも
    2つ隣接し、該2つの繊維構造体が隣接面を貫通する共
    通のz糸条により結合されている繊維構造体。
  5. 【請求項5】 2枚以上のプレート部が互いに角度をな
    し端部同士が連続する一体形の繊維構造体の所望形状に
    対応した形をなし、糸条の配列密度に合ったピッチ間隔
    で抜き取り可能なガイドピンが植設された積層用枠体に
    対し、前記ガイドピンに糸条を引っ掛けて走らせること
    により請求項1記載のX,Y,V及びW糸条配列面を形
    成し、前記配列面を繰り返し配列により複数段に積層し
    て所望厚さのプレート部を形成する工程、 前記プレート部の表裏両面を複数の細長いプレス板で挟
    圧する工程、 前記プレス板を、表裏のプレス板を一組として、一組ず
    つ取り外し、該プレス板の取り外しの度に、プレス板の
    間に露出したプレート部を、長手方向に沿ってz糸条で
    かしめ縫いする工程、及び、 前記ガイドピンを積層用枠体から抜き取り、前記積層用
    枠体をプレート部から除去する工程からなる繊維構造体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記積層用枠体をプレート部から除去し
    た後、プレート部の、積層用枠体に重なっていた部分
    を、z糸条でかしめ縫いする工程を有する請求項5記載
    の繊維構造体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の繊維構造体を製造する方
    法において、 一方の繊維構造体の所望形状に対応した形をなす第1の
    積層用枠体に対し、前記ガイドピンに糸条を引っ掛けて
    走らせることにより請求項1記載のX,Y,V及びW糸
    条配列面を形成し、前記配列面を繰り返し配列により複
    数段に積層して所望厚さのプレート部を形成する工程、 他方の繊維構造体の所望形状に対応した形をなす第2の
    積層用枠体であって、繊維構造体の隣接部位に相当する
    部分には、糸条の配列密度に合ったピッチ間隔で、先端
    が対応する第1の積層用枠体のガイドピンの先端を嵌入
    可能な筒状とされた抜き取り可能なガイドピンが摺動自
    在に植設され、その他の部分には糸条の配列密度に合っ
    たピッチ間隔で抜き取り可能な普通のガイドピンが植設
    された前記第2の積層用枠体に対し、前記ガイドピンに
    糸条を引っ掛けて走らせることにより請求項1記載の
    X,Y,V及びW糸条配列面を形成し、前記配列面を繰
    り返し配列により複数段に積層して所望厚さのプレート
    部を形成する工程、 第1及び第2の積層用枠体の摺動自在な前記ガイドピン
    の先端同士を嵌入結合して両積層用枠体を引き合わせる
    工程、 各プレート部及び隣接させたプレート部の表裏両面を複
    数の細長いプレス板で挟圧する工程、 前記プレス板を、表裏のプレス板を一組として、一組ず
    つ取り外し、該プレス板の取り外しの度に、プレス板の
    間に露出した一重のプレート部及び隣接された二重のプ
    レート部を、長手方向に沿ってz糸条でかしめ縫いする
    工程、及び、 前記ガイドピンを第1及び第2の積層用枠体から抜き取
    り、前記第1及び第2の積層用枠体をプレート部から除
    去する工程、 からなる繊維構造体の製造方法。
  8. 【請求項8】 プレート部のz糸条を貫通させる箇所
    に、孔明け針で予め孔をあけ、該孔にベラ針でz糸条を
    引き込むようにした請求項5記載の繊維構造体の製造方
    法。
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