JPH06179721A - フルオロアルキル基含有カチオン重合体及びその製造方法 - Google Patents
フルオロアルキル基含有カチオン重合体及びその製造方法Info
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- JPH06179721A JPH06179721A JP35408292A JP35408292A JPH06179721A JP H06179721 A JPH06179721 A JP H06179721A JP 35408292 A JP35408292 A JP 35408292A JP 35408292 A JP35408292 A JP 35408292A JP H06179721 A JPH06179721 A JP H06179721A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】特定のカチオン重合性モノマーを必須成分とす
る平均分子量が500〜1000000のホモ重合体、
ランダム共重合体又はブロック共重合体において、重合
片末端が、一般式 R14−C(CH2−Rf)R15− (Rf、R14、R15は明細書に記載のとおりである)で表
されるフルオロアルキル基含有誘導体残基であるフルオ
ロアルキル基含有カチオン誘導体、及び一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf (Rf、R14、R15は前記と同じである)で表されるフル
オロアルキル基含有誘導体をカチオン重合開始剤として
用い、前記フルオロアルキル基含有カチオン誘導体を製
造する方法である。 【効果】フルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合によ
り導入されて成る各種用途に有用な新規なフルオロアル
キル基含有カチオン重合体であり、本発明によるとこの
ものを極めて効率よく製造することができる。
る平均分子量が500〜1000000のホモ重合体、
ランダム共重合体又はブロック共重合体において、重合
片末端が、一般式 R14−C(CH2−Rf)R15− (Rf、R14、R15は明細書に記載のとおりである)で表
されるフルオロアルキル基含有誘導体残基であるフルオ
ロアルキル基含有カチオン誘導体、及び一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf (Rf、R14、R15は前記と同じである)で表されるフル
オロアルキル基含有誘導体をカチオン重合開始剤として
用い、前記フルオロアルキル基含有カチオン誘導体を製
造する方法である。 【効果】フルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合によ
り導入されて成る各種用途に有用な新規なフルオロアル
キル基含有カチオン重合体であり、本発明によるとこの
ものを極めて効率よく製造することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なフルオロアルキル
基含有カチオン重合体及びその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくいえば、本発明は、各種用途に有用
な、フルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合で導入さ
れたフルオロアルキル基含有カチオン重合体、及びこの
ものを効率よく製造する方法に関するものである。
基含有カチオン重合体及びその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくいえば、本発明は、各種用途に有用
な、フルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合で導入さ
れたフルオロアルキル基含有カチオン重合体、及びこの
ものを効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フルオロアルキル基を含有する化
合物は、耐光性、撥水撥油性、さらには生理活性などの
有用な性質を示すことから注目されている。特にフルオ
ロアルキル基含有重合体は、低表面張力、低屈折性、耐
熱性、耐寒性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、離型性、
耐薬品性などの優れた特性を有しているため、種々の分
野において、例えば光学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス
器具、塗料などの表面における撥水撥油性及び防汚染性
などの付与のための表面処理剤、生体材料、医薬・農薬
の原料、さらには離型性を付与する材料などの分野にお
いて有用であると考えられている。しかしながら、従来
のフルオロアルキル基含有重合体は、フルオロアルキル
基がアクリル酸あるいはメタクリル酸にエステル結合、
若しくはアミノ結合を介して導入されたもの[例えばフ
ルオロアルキル基がアミノ結合を介して導入された含フ
ッ素エポキシ化合物;「ジャーナル・オブ・フルオリン
・ケミストリィ(J.Fluorine Che
m.)」第55巻、第1ページ(1991年)]であ
り、一般に耐候性が低いなどの欠点を有していた。ま
た、フルオロアルキル基が含有されているアクリル樹脂
塗料においては、フルオロアルキル基がエステル結合に
て導入されているため、加水分解によりフルオロアルキ
ル基が容易に脱離し、撥水撥油性が低下する上、耐汚染
性が不十分であるなどの問題があった。さらに、耐光性
を改善する目的で開発されたクロロトリフルオロエチレ
ンを用いたフッ素塗料[「有機合成化学協会誌」第42
巻、第841ページ(1992年)]は耐光性を有する
ものの、撥油性が低く、かつ耐汚染性が不十分であると
いう欠点を有していた。一方、フルオロアルキル基がエ
ステル結合により導入されたフルオロアクリレートポリ
マーなどのフルオロアルキル基を有するフッ素樹脂は、
例えば器材の表面に皮膜を形成して器材の保護、美粧
性、撥水撥油性、絶縁性、離型性、防汚性などの特性を
付与する表面処理剤として多用されてきた。しかしなが
ら前記フッ素樹脂は金属、ガラス、セメントなどの無機
材料、各種プラスチックス、基材などの有機材料に対し
て密着性が悪いなどの問題点があり、さらにはフルオロ
アルキル基がエステル結合により分子中に導入されてい
るため、酸やアルカリに対する安定性に劣るという問題
もある。最近、ビニルエーテル類はカチオン重合性モノ
マーとして有効であり、重合触媒としてプロトン酸ある
いはブレンステッド酸を用いることにより収率良くビニ
ルエーテルポリマーを与えることが報告されている
[「プログレス・オブ・ポリマー・サイエンス(Pro
g.Polym.Sci.)」第16巻、第111〜1
72ページ(1991年)]。特にカチオン重合はラジ
カル重合法と異なり、一般に室温付近の温和な条件下に
て重合が可能であり、さらには酸素の影響を受けないた
め有用な方法である。したがって、カチオン重合法を利
用した種々の重合体の開発に多くの興味が集中してお
り、特にフルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合で結
合された耐候性が高く、さらには撥水撥油性の高いカチ
オン系重合体の開発が強く望まれているのが実状であ
る。
合物は、耐光性、撥水撥油性、さらには生理活性などの
有用な性質を示すことから注目されている。特にフルオ
ロアルキル基含有重合体は、低表面張力、低屈折性、耐
熱性、耐寒性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、離型性、
耐薬品性などの優れた特性を有しているため、種々の分
野において、例えば光学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス
器具、塗料などの表面における撥水撥油性及び防汚染性
などの付与のための表面処理剤、生体材料、医薬・農薬
の原料、さらには離型性を付与する材料などの分野にお
いて有用であると考えられている。しかしながら、従来
のフルオロアルキル基含有重合体は、フルオロアルキル
基がアクリル酸あるいはメタクリル酸にエステル結合、
若しくはアミノ結合を介して導入されたもの[例えばフ
ルオロアルキル基がアミノ結合を介して導入された含フ
ッ素エポキシ化合物;「ジャーナル・オブ・フルオリン
・ケミストリィ(J.Fluorine Che
m.)」第55巻、第1ページ(1991年)]であ
り、一般に耐候性が低いなどの欠点を有していた。ま
た、フルオロアルキル基が含有されているアクリル樹脂
塗料においては、フルオロアルキル基がエステル結合に
て導入されているため、加水分解によりフルオロアルキ
ル基が容易に脱離し、撥水撥油性が低下する上、耐汚染
性が不十分であるなどの問題があった。さらに、耐光性
を改善する目的で開発されたクロロトリフルオロエチレ
ンを用いたフッ素塗料[「有機合成化学協会誌」第42
巻、第841ページ(1992年)]は耐光性を有する
ものの、撥油性が低く、かつ耐汚染性が不十分であると
いう欠点を有していた。一方、フルオロアルキル基がエ
ステル結合により導入されたフルオロアクリレートポリ
マーなどのフルオロアルキル基を有するフッ素樹脂は、
例えば器材の表面に皮膜を形成して器材の保護、美粧
性、撥水撥油性、絶縁性、離型性、防汚性などの特性を
付与する表面処理剤として多用されてきた。しかしなが
ら前記フッ素樹脂は金属、ガラス、セメントなどの無機
材料、各種プラスチックス、基材などの有機材料に対し
て密着性が悪いなどの問題点があり、さらにはフルオロ
アルキル基がエステル結合により分子中に導入されてい
るため、酸やアルカリに対する安定性に劣るという問題
もある。最近、ビニルエーテル類はカチオン重合性モノ
マーとして有効であり、重合触媒としてプロトン酸ある
いはブレンステッド酸を用いることにより収率良くビニ
ルエーテルポリマーを与えることが報告されている
[「プログレス・オブ・ポリマー・サイエンス(Pro
g.Polym.Sci.)」第16巻、第111〜1
72ページ(1991年)]。特にカチオン重合はラジ
カル重合法と異なり、一般に室温付近の温和な条件下に
て重合が可能であり、さらには酸素の影響を受けないた
め有用な方法である。したがって、カチオン重合法を利
用した種々の重合体の開発に多くの興味が集中してお
り、特にフルオロアルキル基が直接炭素−炭素結合で結
合された耐候性が高く、さらには撥水撥油性の高いカチ
オン系重合体の開発が強く望まれているのが実状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、低表面張力、低屈折性、耐熱性、耐寒
性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、離型性、あるいは光
学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス器具、塗料などの表面
における撥水撥油性、防汚染性及び耐薬品性などに優れ
る特性を有し、さらには生体材料や医薬・農薬の原料な
どとして有用な、フルオロアルキル基が直接炭素−炭素
結合で導入されたフルオロアルキル基含有カチオン重合
体、及びこのものを特殊な装置を用いず、高収率かつ容
易に製造する方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
事情のもとで、低表面張力、低屈折性、耐熱性、耐寒
性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、離型性、あるいは光
学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス器具、塗料などの表面
における撥水撥油性、防汚染性及び耐薬品性などに優れ
る特性を有し、さらには生体材料や医薬・農薬の原料な
どとして有用な、フルオロアルキル基が直接炭素−炭素
結合で導入されたフルオロアルキル基含有カチオン重合
体、及びこのものを特殊な装置を用いず、高収率かつ容
易に製造する方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のカチオン
重合性モノマーを必須成分とするホモ重合体、ランダム
共重合体又はブロック共重合体において、重合片末端が
特定のフルオロアルキル基含有誘導体残基であるフルオ
ロアルキル基含有カチオン重合体が前記目的に適合しう
ること、そして、このものは、特定のフルオロアルキル
基含有誘導体をカチオン重合開始剤として用い、プロト
ン酸及び/又はブレンステッド酸の存在下に、カチオン
重合性モノマーを重合されることにより、特殊な装置を
用いることなく、高収率で容易に得られることを見い出
した。本発明はこのような知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、一般式 R1−CR2=CH2 …[1] [式中のR1は炭素数1〜20のアルコキシ基、
達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のカチオン
重合性モノマーを必須成分とするホモ重合体、ランダム
共重合体又はブロック共重合体において、重合片末端が
特定のフルオロアルキル基含有誘導体残基であるフルオ
ロアルキル基含有カチオン重合体が前記目的に適合しう
ること、そして、このものは、特定のフルオロアルキル
基含有誘導体をカチオン重合開始剤として用い、プロト
ン酸及び/又はブレンステッド酸の存在下に、カチオン
重合性モノマーを重合されることにより、特殊な装置を
用いることなく、高収率で容易に得られることを見い出
した。本発明はこのような知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、一般式 R1−CR2=CH2 …[1] [式中のR1は炭素数1〜20のアルコキシ基、
【0005】
【化10】
【0006】で表される基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R2は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す(ただし、
R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8の
アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化アルキル基又
はハロゲン原子、R4は炭素数1〜8のアルキル基、R5
は炭素数1〜10のアルキレン基、qは0又は1〜5の
整数である)]及び/又は一般式
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R2は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す(ただし、
R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8の
アルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化アルキル基又
はハロゲン原子、R4は炭素数1〜8のアルキル基、R5
は炭素数1〜10のアルキレン基、qは0又は1〜5の
整数である)]及び/又は一般式
【0007】
【化11】
【0008】及び/又は一般式
【0009】
【化12】
【0010】及び/又は一般式
【0011】
【化13】
【0012】(式中のR8、R9、R10、R11、R12及び
R13はそれぞれ水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アルコキシアルキル
基、アリールオキシアルキル基又はハロゲン化アルキル
基、r、t、及びvは2〜8の整数、s、u及びwは0
又は1〜8の整数を示す)で表されるカチオン重合性モ
ノマーを必須成分とする平均分子量が500〜1000
000のホモ重合体、ランダム共重合体又はブロック共
重合体において、重合片未端が、一般式
R13はそれぞれ水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アルコキシアルキル
基、アリールオキシアルキル基又はハロゲン化アルキル
基、r、t、及びvは2〜8の整数、s、u及びwは0
又は1〜8の整数を示す)で表されるカチオン重合性モ
ノマーを必須成分とする平均分子量が500〜1000
000のホモ重合体、ランダム共重合体又はブロック共
重合体において、重合片未端が、一般式
【0013】
【化14】
【0014】[式中のRfは−(CF2)nX又は
【0015】
【化15】
【0016】で表される基を示し、R14は炭素数1〜2
0のアルコキシ基、
0のアルコキシ基、
【0017】
【化16】
【0018】で表される基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す(ただし、Xは
フッ素原子、塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR
20はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシ
カルボニル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原
子、R17は炭素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1
〜10のアルキレン基、nは1〜10の整数、mは0又
は1〜8の整数、pは0又は1〜5の整数である)]で
表されるフルオロアルキル基含有誘導体残基であること
を特徴とするフルオロアルキル基含有カチオン重合体を
提供するものである。本発明に従えば、前記フルオロア
ルキル基含有カチオン重合体は、プロトン酸及び/又は
ブレンステッド酸の存在下、カチオン重合性モノマーを
重合させるに当たり、一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf …[6] (式中のRf、R14及びR15は前記と同じ意味をもつ)
で表されるフルオロアルキル基含有誘導体をカチオン重
合開始剤として用いることにより、製造することができ
る。以下、本発明を詳細に説明する。本発明のフルオロ
アルキル基含有カチオン重合体は、一般式 R1−CR2=CH2 …[1] 及び/又は
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す(ただし、Xは
フッ素原子、塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR
20はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ア
ルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシ
カルボニル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原
子、R17は炭素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1
〜10のアルキレン基、nは1〜10の整数、mは0又
は1〜8の整数、pは0又は1〜5の整数である)]で
表されるフルオロアルキル基含有誘導体残基であること
を特徴とするフルオロアルキル基含有カチオン重合体を
提供するものである。本発明に従えば、前記フルオロア
ルキル基含有カチオン重合体は、プロトン酸及び/又は
ブレンステッド酸の存在下、カチオン重合性モノマーを
重合させるに当たり、一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf …[6] (式中のRf、R14及びR15は前記と同じ意味をもつ)
で表されるフルオロアルキル基含有誘導体をカチオン重
合開始剤として用いることにより、製造することができ
る。以下、本発明を詳細に説明する。本発明のフルオロ
アルキル基含有カチオン重合体は、一般式 R1−CR2=CH2 …[1] 及び/又は
【0019】
【化17】
【0020】及び/又は
【0021】
【化18】
【0022】及び/又は
【0023】
【化19】
【0024】で表されるカチオン重合性モノマーを必須
成分とするホモ重合体、ランダム共重合体又はブロック
共重合体である。前記一般式[1]で表されるカチオン重
合性モノマーにおいて、R1は炭素数1〜20のアルコ
キシ基、
成分とするホモ重合体、ランダム共重合体又はブロック
共重合体である。前記一般式[1]で表されるカチオン重
合性モノマーにおいて、R1は炭素数1〜20のアルコ
キシ基、
【0025】
【化20】
【0026】で表される基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基を示し、R2は水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基を示す。そし
て、R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、炭素数1〜
8のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオ
キシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化アルキル
基又はハロゲン原子を示し、qは0又は1〜5の整数で
ある。qが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっ
ていてもよく、また、R6及びR7はたがいに同一でも異
なっていてもよい。R4は炭素数1〜8のアルキル基、
R5は炭素数1〜10のアルキレン基を示す。また、前
記一般式[2]、[3]及び[4]において、R8、R9、
R10、R11、R12及びR13はそれぞれ水素原子、炭素数
1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基、又は
ハロゲン化アルキル基を示し、r、t及びvは2〜8の
整数、s、u及びwは0又は1〜8の整数である。R8
とR9、R10とR11、R12とR13は、それぞれたがいに
同一でも異なっていてもよい。このような一般式
[1]、[2]、[3]及び[4]で表されるカチオン
重合性モノマーの具体例としては、エチルビニルエーテ
ル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n
−ドデシルビニルエーテル、n−オクタデシルビニルエ
ーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニ
ルエーテル、4−クロロブチルビニルエーテル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン、p−メトキシスチレン、
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基を示し、R2は水素原子、炭素
数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基を示す。そし
て、R3、R6及びR7はそれぞれ水素原子、炭素数1〜
8のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオ
キシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化アルキル
基又はハロゲン原子を示し、qは0又は1〜5の整数で
ある。qが2以上の場合、複数のR3は同一でも異なっ
ていてもよく、また、R6及びR7はたがいに同一でも異
なっていてもよい。R4は炭素数1〜8のアルキル基、
R5は炭素数1〜10のアルキレン基を示す。また、前
記一般式[2]、[3]及び[4]において、R8、R9、
R10、R11、R12及びR13はそれぞれ水素原子、炭素数
1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基、又は
ハロゲン化アルキル基を示し、r、t及びvは2〜8の
整数、s、u及びwは0又は1〜8の整数である。R8
とR9、R10とR11、R12とR13は、それぞれたがいに
同一でも異なっていてもよい。このような一般式
[1]、[2]、[3]及び[4]で表されるカチオン
重合性モノマーの具体例としては、エチルビニルエーテ
ル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n
−ドデシルビニルエーテル、n−オクタデシルビニルエ
ーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシブチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニ
ルエーテル、4−クロロブチルビニルエーテル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン、p−メトキシスチレン、
【0027】
【化21】
【0028】などを好ましく挙げることができる。これ
らのカチオン重合性モノマーは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のフルオロ
アルキル基含有カチオン重合体は平均分子量が500〜
1000000の範囲にあり、かつ重合片末端が、一般
式
らのカチオン重合性モノマーは1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のフルオロ
アルキル基含有カチオン重合体は平均分子量が500〜
1000000の範囲にあり、かつ重合片末端が、一般
式
【0029】
【化22】
【0030】で表されるフルオロアルキル基含有誘導体
残基であることが必要である。前記一般式[5]におい
て、Rfは−(CF2)nX又は
残基であることが必要である。前記一般式[5]におい
て、Rfは−(CF2)nX又は
【0031】
【化23】
【0032】で表される基を示し、R14は炭素数1〜2
0のアルコキシ基、
0のアルコキシ基、
【0033】
【化24】
【0034】で表される基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す。そしてXはフ
ッ素原子、塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR20
はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アル
コキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原子を
示し、pは0又は1〜5の整数である。pが2以上の場
合、複数のR16は同一でも異なっていてもよく、また、
R19及びR20はたがいに同一でも異なっていてもよい。
R17は炭素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1〜1
0のアルキレン基、nは1〜10の整数、mは0又は1
〜8の整数である。前記一般式[5]で表される重合片末
端の具体的な構造としては、
キル基、炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフ
チル基又はアントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜
5のアルキル基又はアルコキシ基を示す。そしてXはフ
ッ素原子、塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR20
はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アル
コキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原子を
示し、pは0又は1〜5の整数である。pが2以上の場
合、複数のR16は同一でも異なっていてもよく、また、
R19及びR20はたがいに同一でも異なっていてもよい。
R17は炭素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1〜1
0のアルキレン基、nは1〜10の整数、mは0又は1
〜8の整数である。前記一般式[5]で表される重合片末
端の具体的な構造としては、
【0035】
【化25】
【0036】
【化26】
【0037】
【化27】
【0038】で表されるものなどを好ましく挙げること
ができる。前記フルオロアルキル基含有カチオン重合体
は、本発明に従えば、一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf …[6] (式中のRf、R14及びR15は前記と同じ意味をもつ)
で表されるフルオロアルキル基含有誘導体をカチオン重
合開始剤として用い、さらに補触媒としてプロトン酸及
び/又はブレンステット酸の存在下に、前記一般式
[1]〜[4]で表されるカチオン重合性モノマーの中
から選ばれた少なくとも1種を重合させることにより製
造することができる。前記一般式[6]で表されるフル
オロアルキル基含有誘導体は、一般式
ができる。前記フルオロアルキル基含有カチオン重合体
は、本発明に従えば、一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf …[6] (式中のRf、R14及びR15は前記と同じ意味をもつ)
で表されるフルオロアルキル基含有誘導体をカチオン重
合開始剤として用い、さらに補触媒としてプロトン酸及
び/又はブレンステット酸の存在下に、前記一般式
[1]〜[4]で表されるカチオン重合性モノマーの中
から選ばれた少なくとも1種を重合させることにより製
造することができる。前記一般式[6]で表されるフル
オロアルキル基含有誘導体は、一般式
【0039】
【化28】
【0040】(式中のRfは前記を同じ意味をもつ)で
表される過酸化フルオロアルカノイルと、一般式 R14−CR15=CH2 …[8] (式中のR14及びR15は前記と同じ意味をもつ)で表さ
れるビニル化合物とを、通常モル比1:0.1ないし
1:10、反応温度−20〜100℃の条件で反応させ
ることにより得られる。本発明の製造方法における前記
一般式[6]で表されるフルオロアルキル基含有誘導
体、補触媒及び前記一般式[1]〜[4]で表されるカ
チオン重合性モノマーの仕込み割合については、該フル
オロアルキル基含有誘導体と補触媒とのモル比は1:
0.01ないし1:100の範囲にあるのが好ましく、
また該フルオロアルキル基含有誘導体とカチオン重合性
モノマーとのモル比は1:1ないし5000の範囲にあ
るのが好ましい。補触媒の仕込みモル比が0.01未満
又は100を超える場合には得られるフルオロアルキル
基含有カチオン重合体の収率が著しく低かったり、反応
温度をコントロールすることが困難となる傾向がみられ
る。またカチオン重合性モノマーの仕込みモル比が1未
満では生成物の収率が低下し、5000を超えると得ら
れるフルオロアルキル基含有カチオン重合体はフルオロ
アルキル基に起因する優れた効果を発現することが困難
となる傾向がみられる。本発明の製造方法においては、
一般に溶剤に希釈して反応を行うのが有利であるが、前
記一般式[1]〜[4]で表されるカチオン重合性モノ
マーを反応溶媒として用いることも可能である。本発明
において用いられる溶媒としては、例えば塩化メチレ
ン、塩化エチレン、クロロホルム、2−クロロ−1,2
−ジブロモ−1,1,2−トリフルオロエタン、1,2−ジ
ブロモヘキサフルオロプロパン、1,2−ジブロモテト
ラフルオロエタン、1,1−ジフルオロテトラクロロエ
タン、1,2−ジフルオロテトラクロロエタン、フルオ
ロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,3,3−トリ
クロロブタン、1,1,1,3−テトラクロロテトラフル
オロプロパン、1,1,1−トリクロロペンタフルオロプ
ロパン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、
1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3,3−ジクロロプ
ロパン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロ−1,3−ジ
クロロプロパンなどのハロゲン化脂肪族系溶剤、クロロ
ベンゼン、ブロモベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、
ベンゾトリフルオリド、ヘキサフルオロキシレンなどの
ハロゲン化芳香族系溶剤、ニトロメタン、ニトロエタ
ン、ニトロベンゼンなどのニトロ基含有芳香族及び脂肪
族系溶剤、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオ
キサンなどのエーテル系溶剤などを好ましく挙げること
ができる。これらの溶剤は1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよく、その際における溶媒の
濃度は重合系における全モノマー濃度が1〜60重量%
程度であるのが望ましい。本発明の製造方法における重
合温度は、一般に−50〜100℃の範囲が好ましく、
−50℃より低い温度においては重合時間が長くなり、
さらには得られる重合体の収率が低下する傾向にあり、
逆に100℃を超える場合においては重合操作が困難と
なるので一般に好ましくない。本発明において補触媒と
して用いるプロトン酸又はブレンステッド酸としては、
例えば、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素、フッ化
水素、ヨウ化水素、過塩素酸、トリクロロ酢酸、モノク
ロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノクロロスルホン酸、モノ
フルオロスルホン酸、トリクロロスルホン酸、トリフル
オロスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、
ペルフルオロプロピオン酸、ペルフルオロ酪酸、ペルフ
ルオロヘキサン酸、ω−ヒドロフルオロヘプタン酸、p
−トルエンスルホン酸などのプロトン酸、Cr2O3、C
rO3、CrO2Cl2、MoO3、P2O3、TiO2、A
l2O3・xCr2O3、Al2O3・CoO、Al2O3・M
nO、Cr2O3・Fe2O3、MoS、MoS2、V
2O3、WO2Cl2、BF3、I2、Br2、Cl2、IB
r、ICl、さらにはBe、Mg、Zn、Cd、Hg、
B、Al、Ga、Ti、Zr、Sn、P、Sb、Nb、
Bi、Ta、U、Re、Feなどの金属の炭素数1〜2
0のカルボン酸塩、ハロゲン化カルボン酸塩若しくはア
セチルアセトナート塩、Be、Mg、Zn、Cd、H
g、B、Al、Ga、Ti、Zr、Sn、P、Sb、N
b、Bi、Ta、U、Re、Feなどの金属の塩化物若
しくは臭化物などのブレンステッド酸を好ましく挙げる
ことができ、使用に際してはそれぞれ単独若しくは任意
の割合で混合させた併用系にて用いることができる。こ
のようにして得られた本発明のフルオロアルキル基含有
カチオン重合体は、再沈澱法などの公知の方法で精製す
ることができる。
表される過酸化フルオロアルカノイルと、一般式 R14−CR15=CH2 …[8] (式中のR14及びR15は前記と同じ意味をもつ)で表さ
れるビニル化合物とを、通常モル比1:0.1ないし
1:10、反応温度−20〜100℃の条件で反応させ
ることにより得られる。本発明の製造方法における前記
一般式[6]で表されるフルオロアルキル基含有誘導
体、補触媒及び前記一般式[1]〜[4]で表されるカ
チオン重合性モノマーの仕込み割合については、該フル
オロアルキル基含有誘導体と補触媒とのモル比は1:
0.01ないし1:100の範囲にあるのが好ましく、
また該フルオロアルキル基含有誘導体とカチオン重合性
モノマーとのモル比は1:1ないし5000の範囲にあ
るのが好ましい。補触媒の仕込みモル比が0.01未満
又は100を超える場合には得られるフルオロアルキル
基含有カチオン重合体の収率が著しく低かったり、反応
温度をコントロールすることが困難となる傾向がみられ
る。またカチオン重合性モノマーの仕込みモル比が1未
満では生成物の収率が低下し、5000を超えると得ら
れるフルオロアルキル基含有カチオン重合体はフルオロ
アルキル基に起因する優れた効果を発現することが困難
となる傾向がみられる。本発明の製造方法においては、
一般に溶剤に希釈して反応を行うのが有利であるが、前
記一般式[1]〜[4]で表されるカチオン重合性モノ
マーを反応溶媒として用いることも可能である。本発明
において用いられる溶媒としては、例えば塩化メチレ
ン、塩化エチレン、クロロホルム、2−クロロ−1,2
−ジブロモ−1,1,2−トリフルオロエタン、1,2−ジ
ブロモヘキサフルオロプロパン、1,2−ジブロモテト
ラフルオロエタン、1,1−ジフルオロテトラクロロエ
タン、1,2−ジフルオロテトラクロロエタン、フルオ
ロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2,3,3−トリ
クロロブタン、1,1,1,3−テトラクロロテトラフル
オロプロパン、1,1,1−トリクロロペンタフルオロプ
ロパン、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、
1,1,1,2,2−ペンタフルオロ−3,3−ジクロロプ
ロパン、1,1,2,2,3−ペンタフルオロ−1,3−ジ
クロロプロパンなどのハロゲン化脂肪族系溶剤、クロロ
ベンゼン、ブロモベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、
ベンゾトリフルオリド、ヘキサフルオロキシレンなどの
ハロゲン化芳香族系溶剤、ニトロメタン、ニトロエタ
ン、ニトロベンゼンなどのニトロ基含有芳香族及び脂肪
族系溶剤、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオ
キサンなどのエーテル系溶剤などを好ましく挙げること
ができる。これらの溶剤は1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよく、その際における溶媒の
濃度は重合系における全モノマー濃度が1〜60重量%
程度であるのが望ましい。本発明の製造方法における重
合温度は、一般に−50〜100℃の範囲が好ましく、
−50℃より低い温度においては重合時間が長くなり、
さらには得られる重合体の収率が低下する傾向にあり、
逆に100℃を超える場合においては重合操作が困難と
なるので一般に好ましくない。本発明において補触媒と
して用いるプロトン酸又はブレンステッド酸としては、
例えば、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸、臭化水素、フッ化
水素、ヨウ化水素、過塩素酸、トリクロロ酢酸、モノク
ロロ酢酸、ジクロロ酢酸、モノクロロスルホン酸、モノ
フルオロスルホン酸、トリクロロスルホン酸、トリフル
オロスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、
ペルフルオロプロピオン酸、ペルフルオロ酪酸、ペルフ
ルオロヘキサン酸、ω−ヒドロフルオロヘプタン酸、p
−トルエンスルホン酸などのプロトン酸、Cr2O3、C
rO3、CrO2Cl2、MoO3、P2O3、TiO2、A
l2O3・xCr2O3、Al2O3・CoO、Al2O3・M
nO、Cr2O3・Fe2O3、MoS、MoS2、V
2O3、WO2Cl2、BF3、I2、Br2、Cl2、IB
r、ICl、さらにはBe、Mg、Zn、Cd、Hg、
B、Al、Ga、Ti、Zr、Sn、P、Sb、Nb、
Bi、Ta、U、Re、Feなどの金属の炭素数1〜2
0のカルボン酸塩、ハロゲン化カルボン酸塩若しくはア
セチルアセトナート塩、Be、Mg、Zn、Cd、H
g、B、Al、Ga、Ti、Zr、Sn、P、Sb、N
b、Bi、Ta、U、Re、Feなどの金属の塩化物若
しくは臭化物などのブレンステッド酸を好ましく挙げる
ことができ、使用に際してはそれぞれ単独若しくは任意
の割合で混合させた併用系にて用いることができる。こ
のようにして得られた本発明のフルオロアルキル基含有
カチオン重合体は、再沈澱法などの公知の方法で精製す
ることができる。
【0041】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものでない。 製造例1 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イル2.6g(4m mol)を含む1,1,2−トリクロロト
リフルオロエタン50g中に、エチルビニルエーテル
1.1g(15m mol)を添加し、窒素気流下、40℃、
5時間反応させた。反応終了後、カラムクロマトグラフ
ィーにより精製を行ったところ、次に示す反応生成物が
収率83%で得られた。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものでない。 製造例1 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イル2.6g(4m mol)を含む1,1,2−トリクロロト
リフルオロエタン50g中に、エチルビニルエーテル
1.1g(15m mol)を添加し、窒素気流下、40℃、
5時間反応させた。反応終了後、カラムクロマトグラフ
ィーにより精製を行ったところ、次に示す反応生成物が
収率83%で得られた。
【0042】
【化29】
【0043】製造例2 製造例1において、過酸化ペルフルオロ−2−メチル−
3−オキサヘキサノイルの代わりに過酸化ペルフルオロ
−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナノイルを用い
た以外は、製造例1に従って反応を行ったところ、次に
示す生成物が収率91%で得られた。
3−オキサヘキサノイルの代わりに過酸化ペルフルオロ
−2,5−ジメチル−3,6−ジオキサノナノイルを用い
た以外は、製造例1に従って反応を行ったところ、次に
示す生成物が収率91%で得られた。
【0044】
【化30】
【0045】製造例3 製造例1において、過酸化ペルフルオロ−2−メチル−
3−オキサヘキサノイルの代わりに過酸化ペルフルオロ
ブチリルを用いた以外は、製造例1に従って反応を行っ
たところ、次に示す生成物が収率95%で得られた。
3−オキサヘキサノイルの代わりに過酸化ペルフルオロ
ブチリルを用いた以外は、製造例1に従って反応を行っ
たところ、次に示す生成物が収率95%で得られた。
【0046】
【化31】
【0047】
【化32】
【0048】実施例1 製造例1で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(CF
3)OC3F7]CH2CF(CF3)OC3F7 1.37g(2
m mol)を1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン3
0gに溶解させ、この溶液中にエチルビニルエーテル1
4.4g(200m mol)を添加させ、次いで、塩化亜鉛
1m molを含む酢酸エチル溶液5.4gを加え、窒素雰囲
気下、−5℃にて3時間反応させた。反応後メタノール
2ミリリットルを加え、室温下30分間撹拌させたの
ち、10wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び水でそれぞ
れ洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥を行い、減圧下にて
溶媒を除去させ、真空下に乾燥を行うことにより、重合
片末端に
3)OC3F7]CH2CF(CF3)OC3F7 1.37g(2
m mol)を1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン3
0gに溶解させ、この溶液中にエチルビニルエーテル1
4.4g(200m mol)を添加させ、次いで、塩化亜鉛
1m molを含む酢酸エチル溶液5.4gを加え、窒素雰囲
気下、−5℃にて3時間反応させた。反応後メタノール
2ミリリットルを加え、室温下30分間撹拌させたの
ち、10wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び水でそれぞ
れ洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥を行い、減圧下にて
溶媒を除去させ、真空下に乾燥を行うことにより、重合
片末端に
【0049】
【化33】
【0050】で示される基が導入されたエチルビニルエ
ーテルポリマーが収量13.2gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.18(CH3)、1.6
2(CH)、2.04(CH2)、2.62(CH2)、3.74
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ: −3.1〜−9.0(8F)、−54.3(2
F)、−56.4(1F) IR:(cm-1) 1345(CF3)、1245(CF2) Mn=2130(Mw/Mn=1.95) 実施例2 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を用
いた以外は、実施例1に準じて重合を行ったところ、重
合片末端に、
ーテルポリマーが収量13.2gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.18(CH3)、1.6
2(CH)、2.04(CH2)、2.62(CH2)、3.74
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ: −3.1〜−9.0(8F)、−54.3(2
F)、−56.4(1F) IR:(cm-1) 1345(CF3)、1245(CF2) Mn=2130(Mw/Mn=1.95) 実施例2 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を用
いた以外は、実施例1に準じて重合を行ったところ、重
合片末端に、
【0051】
【化34】
【0052】で示される基が導入されたエチルビニルエ
ーテルポリマーが収量15.9gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.15(CH3)、1.6
0(CH)、2.09(CH2)、2.60(CH2)、3.66
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−3.2〜−9.3(13F)、−54.7(2
F)、−56.0(1F)、−70.9(1F) IR:(cm-1) 1340(CF3)、1240(CF2) Mn=2750(Mw/Mn=1.90) 実施例3 実施例1において、製造例1得られた化合物の代わりに
製造例3で得られたCH3CH2OCH[OCOC3F7]C
H2C3F7 0.91g(2m molを)を用いた以外は、
実施例1に準じて重合を行ったところ、重合片末端に、
ーテルポリマーが収量15.9gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.15(CH3)、1.6
0(CH)、2.09(CH2)、2.60(CH2)、3.66
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−3.2〜−9.3(13F)、−54.7(2
F)、−56.0(1F)、−70.9(1F) IR:(cm-1) 1340(CF3)、1240(CF2) Mn=2750(Mw/Mn=1.90) 実施例3 実施例1において、製造例1得られた化合物の代わりに
製造例3で得られたCH3CH2OCH[OCOC3F7]C
H2C3F7 0.91g(2m molを)を用いた以外は、
実施例1に準じて重合を行ったところ、重合片末端に、
【0053】
【化35】
【0054】で示される基が導入されたエチルビニルエ
ーテルポリマーが収量12.5gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.20(CH3)、1.6
5(CH)、2.00(CH2)、2.69(CH2)、3.64
(CH2)19 F−NMR(CDCl3,external CF3C
O2H) δ:−5.1(3F)、−36.2(2F)、−5
1.3(2F) IR:(cm-1) 1330(CF3)、1245(CF2) Mn=3400(Mw/Mn=1.86) 実施例4 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例3で得られたCH3CH2OCH[OCOC3F7]
CH2C3F7 0.91g(2m mol)を用い、かつエチ
ルビニルエーテルの代わりにスチレンを用いた以外に
は、実施例1に準じて重合を行ったところ、重合片末端
に、
ーテルポリマーが収量12.5gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.20(CH3)、1.6
5(CH)、2.00(CH2)、2.69(CH2)、3.64
(CH2)19 F−NMR(CDCl3,external CF3C
O2H) δ:−5.1(3F)、−36.2(2F)、−5
1.3(2F) IR:(cm-1) 1330(CF3)、1245(CF2) Mn=3400(Mw/Mn=1.86) 実施例4 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例3で得られたCH3CH2OCH[OCOC3F7]
CH2C3F7 0.91g(2m mol)を用い、かつエチ
ルビニルエーテルの代わりにスチレンを用いた以外に
は、実施例1に準じて重合を行ったところ、重合片末端
に、
【0055】
【化36】
【0056】で示される基が導入されたスチレンポリマ
ーが収量19.2gで得られた。得られた生成物のスペ
クトルデータ及びGPCによる分子量の値を以下に示
す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.48(CH2)、1.8
0(=CH−)、2.61(CH2)、7.10(Ph)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−5.6(3F)、−36.0(2F)、−5
1.9(2F) IR:(cm-1) 1360(CF3)、1230(CF2) Mn=5950(Mw/Mn=1.55) 実施例5 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を、
塩化亜鉛の代わりにオクチル酸亜鉛を用い、かつ重合温
度を40℃に変えた以外は、実施例1に準じて重合を行
ったところ、重合片末端に、
ーが収量19.2gで得られた。得られた生成物のスペ
クトルデータ及びGPCによる分子量の値を以下に示
す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.48(CH2)、1.8
0(=CH−)、2.61(CH2)、7.10(Ph)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−5.6(3F)、−36.0(2F)、−5
1.9(2F) IR:(cm-1) 1360(CF3)、1230(CF2) Mn=5950(Mw/Mn=1.55) 実施例5 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を、
塩化亜鉛の代わりにオクチル酸亜鉛を用い、かつ重合温
度を40℃に変えた以外は、実施例1に準じて重合を行
ったところ、重合片末端に、
【0057】
【化37】
【0058】で示される基が導入されたエチルビニルエ
ーテルポリマーが収量11.4gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.08(CH3)、1.7
1(CH)、2.19(CH2)、2.37(CH2)、3.39
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−2.8〜−8.9(13F)、−54.8(2
F)、−56.0(1F)、−71.1(1F) IR:(cm-1)1350(CF3)、1240(CF2) Mn=15700(Mw/Mn=1.95) 実施例6 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を、
エチルビニルエーテル14.4g(200m mol)の代わ
りにエチルビニルエーテル7.2g(100m mol)及び
スチレン10.4g(100m mol)の混合物を、塩化亜
鉛の代わりにオクチル酸亜鉛を用い、かつ重合温度を4
0℃に変えた以外は、実施例1に準じて重合を行ったと
ころ、重合片末端に、
ーテルポリマーが収量11.4gで得られた。得られた
生成物のスペクトルデータ及びGPCによる分子量の値
を以下に示す。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.08(CH3)、1.7
1(CH)、2.19(CH2)、2.37(CH2)、3.39
(CH2)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−2.8〜−8.9(13F)、−54.8(2
F)、−56.0(1F)、−71.1(1F) IR:(cm-1)1350(CF3)、1240(CF2) Mn=15700(Mw/Mn=1.95) 実施例6 実施例1において、製造例1で得られた化合物の代わり
に製造例2で得られたCH3CH2OCH[OCOCF(C
F3)OCF2CF(CF3)OC3F7]CH2CF(CF3)O
CF2CF(CF3)OC3F7 2.04g(2m mol)を、
エチルビニルエーテル14.4g(200m mol)の代わ
りにエチルビニルエーテル7.2g(100m mol)及び
スチレン10.4g(100m mol)の混合物を、塩化亜
鉛の代わりにオクチル酸亜鉛を用い、かつ重合温度を4
0℃に変えた以外は、実施例1に準じて重合を行ったと
ころ、重合片末端に、
【0059】
【化38】
【0060】で示される基が導入されたエチルビニルエ
ーテル−スチレンポリマーが収量13.4gで得られ
た。得られた生成物のスペクトルデータ及びGPCによ
る分子量の値を以下に示す。なお、エチルビニルエーテ
ル及びスチレンの共重合比は1H−NMRより55:4
5であった。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.13(CH3)、1.3
0(CH2)、1.69(=CH)、1.80(=CH−)、2.
57(CH2)、3.55(CH2)、7.12(Ph)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−3.0〜−9.0(13F)、−54.7(2
F)、−56.4(1F)、−71.3(1F) IR:(cm-1) 1345(CF3)、1240(CF2) Mn=12450(Mw/Mn=1.66)
ーテル−スチレンポリマーが収量13.4gで得られ
た。得られた生成物のスペクトルデータ及びGPCによ
る分子量の値を以下に示す。なお、エチルビニルエーテ
ル及びスチレンの共重合比は1H−NMRより55:4
5であった。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.13(CH3)、1.3
0(CH2)、1.69(=CH)、1.80(=CH−)、2.
57(CH2)、3.55(CH2)、7.12(Ph)19 F−NMR(CDCl3、external CF3C
O2H) δ:−3.0〜−9.0(13F)、−54.7(2
F)、−56.4(1F)、−71.3(1F) IR:(cm-1) 1345(CF3)、1240(CF2) Mn=12450(Mw/Mn=1.66)
【0061】
【発明の効果】本発明のフルオロアルキル基含有カチオ
ン重合体は、新規な化合物であり、フルオロアルキル基
がエステル結合でなく直接炭素−炭素結合により結合さ
れているため、フルオロアルキル基に起因した性質を長
期にわたり維持することが可能であり、耐候性の高い化
合物である。したがって、低表面張力性、低屈折性、耐
熱性、耐寒性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、耐薬品性
などの特性を有する化合物として、特に撥水撥油性及び
防汚染性などの付与のための表面処理剤、さらには塗
料、光学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス器具、生体材料
などの表面における材料及び医薬・農薬などの原料など
に利用することができる。また本発明の製造方法により
該フルオロアルキル基含有カチオン重合体を、短時間で
収率良くかつ容易に、しかも特殊な装置を使用せずに製
造することができる。
ン重合体は、新規な化合物であり、フルオロアルキル基
がエステル結合でなく直接炭素−炭素結合により結合さ
れているため、フルオロアルキル基に起因した性質を長
期にわたり維持することが可能であり、耐候性の高い化
合物である。したがって、低表面張力性、低屈折性、耐
熱性、耐寒性、耐油性、電気絶縁性、撥水性、耐薬品性
などの特性を有する化合物として、特に撥水撥油性及び
防汚染性などの付与のための表面処理剤、さらには塗
料、光学レンズ、眼鏡用レンズ、ガラス器具、生体材料
などの表面における材料及び医薬・農薬などの原料など
に利用することができる。また本発明の製造方法により
該フルオロアルキル基含有カチオン重合体を、短時間で
収率良くかつ容易に、しかも特殊な装置を使用せずに製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 26/12 MNP 7242−4J
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 R1−CR2=CH2 [式中のR1は炭素数1〜20のアルコキシ基、 【化1】 で表される基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素
数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフチル基又はア
ントリル基、R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基又はアルコキシ基を示す(ただし、R3、R6及びR7
はそれぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アル
コキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原子、
R4は炭素数1〜8のアルキル基、R5は炭素数1〜10
のアルキレン基、qは0又は1〜5の整数である)]及
び/又は一般式 【化2】 及び/又は一般式 【化3】 及び/又は一般式 【化4】 (式中のR8、R9、R10、R11、R12及びR13はそれぞ
れ水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アルコキシアルキル基、アリールオキ
シアルキル基又はハロゲン化アルキル基、r、t、及び
vは2〜8の整数、s、u及びwは0又は1〜8の整数
を示す)で表されるカチオン重合性モノマーを必須成分
とする平均分子量が500〜1000000のホモ重合
体、ランダム共重合体又はブロック共重合体において、
重合片未端が、一般式 【化5】 [式中のRfは−(CF2)nX又は 【化6】 で表される基を示し、R14は炭素数1〜20のアルコキ
シ基、 【化7】 で表される基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素
数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフチル基又はア
ントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基又はアルコキシ基を示す(ただし、Xはフッ素原子、
塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR20はそれぞれ
水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、
アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル
基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原子、R17は炭
素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1〜10のアル
キレン基、nは1〜10の整数、mは0又は1〜8の整
数、pは0又は1〜5の整数である)]で表されるフル
オロアルキル基含有誘導体残基であることを特徴とする
フルオロアルキル基含有カチオン重合体。 - 【請求項2】プロトン酸及び/又はブレンステッド酸の
存在下、カチオン重合性モノマーを重合させるに当た
り、一般式 R14−CR15(OCORf)CH2−Rf [式中のRfは−(CF2)nX又は 【化8】 で表される基を示し、R14は炭素数1〜20のアルコキ
シ基、 【化9】 で表される基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素
数3〜8のシクロアルキルオキシ基、ナフチル基、又は
アントリル基、R15は水素原子、炭素数1〜5のアルキ
ル基又は、アルコキシ基を示す(ただし、Xはフッ素原
子、塩素原子又は水素原子、R16、R19及びR20はそれ
ぞれ水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ
基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、ハロゲン化アルキル基又はハロゲン原子、R17は
炭素数1〜8のアルキル基、R18は炭素数1〜10のア
ルキレン基、nは1〜10の整数、mは0又は1〜8の
整数、pは0又は1〜5の整数である)]で表されるフ
ルオロアルキル基含有誘導体をカチオン重合開始剤とし
て用いることを特徴とする請求項1記載のフルオロアル
キル基含有カチオン重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35408292A JPH06179721A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | フルオロアルキル基含有カチオン重合体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35408292A JPH06179721A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | フルオロアルキル基含有カチオン重合体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06179721A true JPH06179721A (ja) | 1994-06-28 |
Family
ID=18435174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35408292A Pending JPH06179721A (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | フルオロアルキル基含有カチオン重合体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06179721A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011052081A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Daikin Industries Ltd | 含フッ素カチオン重合開始剤、およびそれを用いた重合体の製造方法 |
JP4755424B2 (ja) * | 2002-10-29 | 2011-08-24 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | フッ素含有グラフトを有するエチレンコポリマーおよびその製造方法 |
WO2013115380A1 (ja) * | 2012-02-01 | 2013-08-08 | ダイキン工業株式会社 | フッ素含有共重合体、並びに撥油性及び/又は撥水性コーティング剤 |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP35408292A patent/JPH06179721A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4755424B2 (ja) * | 2002-10-29 | 2011-08-24 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | フッ素含有グラフトを有するエチレンコポリマーおよびその製造方法 |
JP2011052081A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Daikin Industries Ltd | 含フッ素カチオン重合開始剤、およびそれを用いた重合体の製造方法 |
WO2013115380A1 (ja) * | 2012-02-01 | 2013-08-08 | ダイキン工業株式会社 | フッ素含有共重合体、並びに撥油性及び/又は撥水性コーティング剤 |
CN104203998A (zh) * | 2012-02-01 | 2014-12-10 | 大金工业株式会社 | 含氟共聚物、以及拨油性和/或拨水性涂敷剂 |
JPWO2013115380A1 (ja) * | 2012-02-01 | 2015-05-11 | ダイキン工業株式会社 | フッ素含有共重合体、並びに撥油性及び/又は撥水性コーティング剤 |
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