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JPH06136317A - 水性被覆組成物 - Google Patents

水性被覆組成物

Info

Publication number
JPH06136317A
JPH06136317A JP31401392A JP31401392A JPH06136317A JP H06136317 A JPH06136317 A JP H06136317A JP 31401392 A JP31401392 A JP 31401392A JP 31401392 A JP31401392 A JP 31401392A JP H06136317 A JPH06136317 A JP H06136317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
epoxy resin
parts
acrylic
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31401392A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomokuni Ihara
知邦 井原
Masahiro Murata
正博 村田
Kaoru Morita
薫 森田
Ichiro Yoshihara
一郎 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP31401392A priority Critical patent/JPH06136317A/ja
Publication of JPH06136317A publication Critical patent/JPH06136317A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Epoxy Resins (AREA)
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロールコート塗装適性があり、衛生性、フレ
ーバー性、付着性、加工性、耐レトルト性、耐薬品性等
の良好な塗膜を形成できる水性被覆組成物を得る。 【構成】 エポキシ当量8,000〜18,000およ
び数平均分子量3,500〜10,000であるビスフ
ェノール型エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有ア
クリル樹脂(B)とを反応させてなるアクリル変性エポ
キシ樹脂が、アンモニアによって中和され水性媒体中に
分散されてなることを特徴とする水性被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロールコート塗装作業
性が極めて良好で、しかも衛生性、フレーバー性、付着
性、加工性、耐レトルト性、耐薬品性等の性能の良好な
塗膜を形成できる水性被覆組成物に関し、特に飲み物、
肉類、野菜および果物などの飲食品用缶の内面をロール
コート塗装するのに適した水性被覆組成物およびこの組
成物を用いた塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来より、缶用塗料及び防
食塗料は省資源、省エネルギーあるいは環境公害の面か
ら水性塗料への移行が望まれている。その中にあって現
在、主としてエポキシ樹脂系が検討され、自己乳化型エ
ポキシ樹脂エマルションが提案されている。例えばエポ
キシ樹脂の存在下にて過酸化物(例えばベンゾイルパー
オキサイド)を用い、樹脂中のエポキシ基のβ位の水素
引き抜きによるラジカル発生により、カルボン酸モノマ
ーを含むアクリルモノマーをグラフト化し、塩基を含む
水性媒体中に分散したものなどが用いられている。
【0003】しかしながら、上記グラフト化物は一般に
アクリル樹脂成分がエポキシ樹脂に多く付加する形とな
り、その結果、このグラフト化物の水性分散化物は分散
粒子の粒子間相互作用が強くなり、強いチキソトロピー
性を示す。この水性分散化物を主成分とする塗料は、従
来、スプレー塗装による2ピース缶用の缶内面塗料とし
て用いられていたが、近年、通常、ロールコート塗装が
行なわれている3ピース缶においても水性化の需要があ
り、上記塗料をロールコート塗装した場合には構造粘性
が強すぎるため、塗面平滑性が著しく劣る結果を示す。
【0004】この問題を解決するため例えば、特開平4
−168176号公報にはエポキシ樹脂とアクリル樹脂
との反応物の中和剤としてアンモニア水または低沸点ア
ミンを用いた塗料が提案されている。この塗料によって
塗料の粘度が低く抑えられロールコート塗装時のレベリ
ングは良好となるが、ロールコート塗装時のロール端部
による塗装部分が他の部分より膜厚が異常に厚くなる、
いわゆる「ビルド・アップ」の現象が生じ、焼付時に厚
膜の塗装部端部から非塗装部へ塗料が流れるという問題
がある。3ピース缶製造のため缶胴部をロールコート塗
装する際には、塗装しないマージン部を接着面として残
すことが通常行なわれるが、このマージン部へ塗料が流
れると、缶胴の接着強度が弱くなるという問題をひき起
こす。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、平
滑性不良やビルドアップの問題がなくロールコート塗装
に適したニュートン流動性を示し、貯蔵安定性の良好な
水性被覆組成物を得るべくエマルションの合成法につい
て鋭意研究した結果、小粒子径であっても粒子間相互作
用の非常に少ないエマルションを合成することができ、
このエマルションを用いることによって本発明に至っ
た。すなわち、エポキシ樹脂をアクリル樹脂で変性する
際、従来は反応に使用するエポキシ樹脂のエポキシ当量
が1,700〜3,300(油化シェルエポキシ;エピ
コート1009等)であったのに対し、エポキシ当量が
8,000〜18,000であるエポキシ樹脂を用いエ
ポキシ樹脂に付加するアクリル樹脂量を水分散するため
の必要最小限にとどめ、また中和剤としてアンモニアを
使用することにより粒子間相互作用が非常に少なく、ニ
ュートン流動性を示し、貯蔵安定性の良好なエマルショ
ンを得ることができ本発明を完成させたものである。
【0006】すなわち本発明は、エポキシ当量8,00
0〜18,000およびゲルパーミュエーションクロマ
トグラフィーによる数平均分子量3,500〜10,0
00であるビスフェノール型エポキシ樹脂(A)とカル
ボキシル基含有アクリル樹脂(B)とを反応させてなる
アクリル変性エポキシ樹脂が、アンモニアによって中和
され水性媒体中に分散されてなることを特徴とする水性
被覆組成物を提供するものである。また本発明は、上記
水性被覆組成物を金属板上にロールコート塗装し焼付け
ることを特徴とする塗膜形成方法を提供するものであ
る。
【0007】本発明において用いられるエポキシ樹脂
(A)は、エポキシ当量8,000〜18,000、好
ましくは9,000〜14,000で、ゲルパーミュエ
ーションクロマトグラフィーによる数平均分子量が3,
500〜10,000、好ましくは5,000〜9,0
00の範囲にあるビスフェノール型エポキシ樹脂であれ
ば特に制限なく用いることができる。このエポキシ樹脂
(A)は、例えばエポキシ当量が比較的低いビスフェノ
ール型エポキシ樹脂とビスフェノール化合物とをエステ
ル化触媒、例えばテトラエチルアンモニウムブロマイド
(TEABr)や溶媒の存在下で、反応温度約120〜
180℃で樹脂のエポキシ当量が8,000〜18,0
00となるまで約2〜10時間反応を行うことによって
得ることができる。
【0008】上記エポキシ当量が比較的低いビスフェノ
ール型エポキシ樹脂としては、エポキシ当量約140〜
約4,000のものが一般的であり、例えばビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂およびこれらのエポキシ
樹脂とアクリル酸、メタクリル酸、ポリカルボン酸もし
くはその酸無水物、脂肪酸、ポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール、ポリアミドアミンまたはラク
トン等を反応させた変性エポキシ樹脂などが挙げられ
る。このビスフェノール型エポキシ樹脂の市販品として
は例えば、油化シェルエポキシ社製の、エピコート82
8EL、エピコート807P、エピコート1001、エ
ピコート1004、エピコート1007、チバ・ガイギ
ー社製の、アラルダイトGY250、アラルダイトGY
260、アラルダイト6084、アラルダイト709
7、アラルダイト6097、三井石油化学工業社製のエ
ポミックR130、エポミックR140、エポミックR
302、エポミックR304、エポミックR307が挙
げられる。
【0009】エポキシ樹脂(A)を得るために、上記エ
ポキシ当量が比較的低いビスフェノール型エポキシ樹脂
と反応させるビスフェノール化合物としては、例えばビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、
4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ
−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス
(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒドロ
キシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,
1,2,2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホンなどが挙げられる。
【0010】
【作用】本発明におけるビスフェノール型エポキシ樹脂
(A)のエポキシ当量が8,000未満であるとアクリ
ル樹脂で変性して得られるエマルションは粒子間相互作
用が大きく構造粘性(チキソトロピー性)を示し、ロー
ルコート塗装した際にロール端部による塗装部分が異常
に厚くなる、塗膜のビルド・アップが著しいためロール
コート塗装に適さず、一方、18,000を超えると反
応点が少なくなるためエポキシ樹脂に結合したアクリル
樹脂が非常に少量となるので水分散能力が著しく劣り貯
蔵安定性不良を起こす。エポキシ樹脂(A)の数平均分
子量は3,500〜10,000、好ましくは6,00
0〜9,000であり、3,500未満では、得られる
塗膜の折曲げ性等の加工性が劣り、10,000を超え
ると得られるエマルションの水分散能力が著しく劣り貯
蔵安定性不良を起こす。
【0011】本発明におけるカルボキシル基含有アクリ
ル樹脂(B)は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などの重合性不
飽和カルボン酸を必須モノマー成分とするアクリル共重
合体である。この共重合体は樹脂酸価130〜500、
さらには200〜400の範囲が好ましい。アクリル樹
脂(B)の酸価が130未満では、得られる塗膜の耐溶
剤性が低下し、缶内面用途においてはフレーバー性が悪
くなる傾向がある。一方、酸価が500を超えるとアク
リル樹脂重合時やアクリル変性エポキシ樹脂製造時の反
応系の粘度が極端に高くなったり、得られる塗膜の耐水
性が劣る傾向があり、特に缶用途に使用される場合には
ボイル後の塗膜に白化を生じやすくなる。
【0012】上記アクリル樹脂(B)の重合に用いられ
る、重合性不飽和カルボン酸以外のその他のモノマー成
分としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、2−
メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン
等のスチレン系モノマー;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、
アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル等のア
クリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−
アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘ
キシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸ドデシル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒ
ドロキシプロピル等のヒドロキシル基含有モノマー;N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アク
リル系モノマー等が挙げられ、これらのうち一種又は二
種以上を選択できる。缶用途に用いる場合には、上記そ
の他のモノマー成分のうち、スチレン及びアクリル酸エ
チルが特に好ましい。
【0013】上記アクリル樹脂(B)は、上記重合性不
飽和カルボン酸と上記その他のモノマー成分とのモノマ
ー混合物を、例えば有機溶剤およびアゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
ベンゾイルオクタノエートなどのラジカル重合開始剤の
存在下で80〜150℃で1〜10時間程度加熱し共重
合させることによって得ることができる。アクリル樹脂
(B)の分子量は特に限定されるものではないが、数平
均分子量1,500〜40,000の範囲が好ましく、
2,000〜20,000の範囲であることが好まし
い。
【0014】本発明において、前記ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(A)と上記カルボキシル基含有アクリル樹
脂(B)とを反応させてアクリル変性エポキシ樹脂を得
るには、両者をアミンやアンモニア等のエステル化触媒
の存在下もしくは非存在下で、溶媒の存在下もしくは非
存在下で加熱反応させればよい。触媒の種類や量によっ
て得られる樹脂の性能が変化する。触媒量は通常、反応
に用いる樹脂固形分100重量部に対して0.1〜3.
0重量部が好ましい。
【0015】反応に用いることができる溶媒としては、
例えばメトキシプロパノール、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、n−ブタノール等が挙げられ、エポキ
シ樹脂(A)、アクリル樹脂(B)および反応生成物で
あるアクリル変性エポキシ樹脂のいずれに対しても良溶
媒であるものが好ましい。また反応温度は、エステル化
触媒を用いる場合には80〜120℃程度が適当であ
り、触媒を用いない場合には120〜160℃程度が適
当である。反応の進行は一般に知られている酸価を測定
する方法を用いて追跡でき、通常1〜8時間で反応は終
了する。
【0016】上記エステル化反応に用いるビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有アクリル
樹脂(B)との配合割合は、塗装作業性や塗膜性能に応
じて適宜選択すればよいが、通常、(A)/(B)の固
形分比で1/1〜10/1の範囲が好ましく2/1〜9
/1の範囲であることがさらに好ましい。
【0017】上記エステル化反応によって得られるアク
リル変性エポキシ樹脂は数平均分子量6,000〜2
0,000、酸価25〜100であることが好ましく、
また実質的にエポキシ基を有さないことが好ましい。
【0018】上記のようにして得られるアクリル変性エ
ポキシ樹脂は、中和され水性媒体中に分散されるが、中
和剤としてアンモニアを用いるのが好ましい。中和剤と
して有機アミン例えばジメチルエタノールアミン、ジエ
タノールアミン等を用いて水分散した場合アンモニアを
用いて分散したものと比べて、同一固形分で著しく粘度
が高くなる。本発明者らはこの原因として、中和剤自身
のかさ高さによる粒子間相互作用や水素結合が影響して
いるものと考えている。
【0019】アンモニアによるアクリル変性エポキシ樹
脂の中和当量は、樹脂の分散性、貯蔵安定性や臭気の点
などから該樹脂中のカルボキシル基1当量に対して0.
6〜1.4当量であることが好ましい。中和剤として
は、アンモニアに加えて少量の有機アミンを併用するこ
ともできるが、この有機アミンの量は全中和剤量のうち
30モル%以下であることが好ましい。
【0020】アクリル変性エポキシ樹脂を中和、水性媒
体中へ分散させる方法は、例えば、該樹脂を中和剤で中
和し、この中和物を水中に加えて分散させる方法、この
中和物に水を加えて分散させる方法、該樹脂を中和剤を
含む水中に加えて分散させる方法、該樹脂に中和剤を含
む水を加えて分散させる方法などを挙げることができ
る。アクリル変性エポキシ樹脂を上記のように中和、水
分散化したエマルションをそのまま用いることができる
が、このエマルションを必要に応じて減圧などによって
脱溶剤して用いることもできる。
【0021】本発明の水性被覆組成物は、上記アクリル
変性エポキシ樹脂エマルションのみからなっていてもよ
いが、必要に応じて、フェノール樹脂、メラミン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂などの硬化剤や他の水
性アニオン樹脂、顔料、消泡剤やレベリング剤などの塗
料添加剤などを含有していてもよい。本発明の水性被覆
組成物の固形分濃度は特に限定されるものではないが、
通常20〜45重量%の範囲で用いられる。
【0022】本発明の水性被覆組成物は、ブリキ、アル
ミニウム、ティンフリースチール、鉄、亜鉛、銅、亜鉛
メッキ鋼板、合金メッキ鋼板などの金属、これらの金属
にリン酸塩処理やクロメート処理を施した化成処理金
属、木材、プラスチックス、コンクリートなどに塗布す
ることができる。塗膜厚は用途によって適宜選択すれば
よいが、通常3〜20μm であり、ロールコート塗装、
スプレー塗装、ハケ塗り、ローラー塗りなどによって塗
装することができる。塗膜の乾燥は室温で2日、120
〜250℃で約10秒〜約30分の条件で行なうことが
できる。
【0023】本発明の水性被覆用組成物を缶内用途にロ
ールコート塗装する場合には、通常、塗装粘度をフォー
ドカップ#4で50〜90秒に調整し、乾燥膜厚が約3
〜約8μm となるように、ブリキ、アルミニウム、ティ
ンフリースチールなどの金属板上にナチュラルロール塗
装し、素材到達温度約140〜240℃で約10秒〜2
0分間焼付けることによって塗装部端部に問題となるよ
うなビルド・アップが改良されて塗料の流れがなく、塗
面平滑性、光沢も良好な塗膜を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をより具体的に
説明する。尚、以下、「部」および「%」はいずれも重
量基準によるものとする。 製造例1 ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−1)の調整 (1)エピコート828EL 1000部 (2)ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン 551部 (3)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下140℃で反応を
行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度(25℃
における固形分40%ブチルカルビトール溶液のガード
ナーホルト粘度、以下同様)で追跡し、約4時間反応す
ることによりエポキシ当量10,000、40%溶液粘
度Z4 、数平均分子量7,800のビスフェノール型エ
ポキシ樹脂(A−1)を得た。 (1)エピコート828EL:油化シェルエポキシ社
製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約
186〜187、分子量約350。
【0025】 カルボキシル基含有アクリル樹脂(B−1)の調整 (4)メトキシプロパノール 580部 (5)メタクリル酸 160部 (6)スチレン 232部 (7)アクリル酸エチル 8部 (8)ベンゾイルパーオキサイド 20部 還流管、温度計、モノマー流量調整器、撹拌機を装着し
た四つ口フラスコに(5)〜(8)の混合物の20%お
よび(4)をフラスコ内に仕込み、窒素気流下95℃に
加熱し(5)〜(8)の混合物の残りを約3時間を要し
て滴下し、滴下終了後さらに同温度で2時間撹拌を続
け、次いで室温まで冷却し固形分約41%のアクリル樹
脂(B−1)溶液を得た。得られた樹脂(固形分)は酸
価216、数平均分子量約7,800であった。
【0026】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−1) 80部 (10)上記アクリル樹脂(B−1)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (14)脱イオン水 192.4部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(9)〜(11)を仕込み100℃に加熱し溶解させた
後、(12)を加え、この温度を保持し約6時間反応を
行ない、アクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。この反
応は樹脂の酸価を測定することで確認した。得られた樹
脂(固形分)の酸価は49で、数平均分子量約8,90
0であった。上記で得られた樹脂溶液の温度を60℃と
し、(13)を加えて樹脂を中和し、(14)を徐々に
加え水分散を行った。次いで過剰の溶剤を除去するため
に減圧濃縮をしてアクリル変性エポキシ樹脂エマルショ
ンを得た。得られたエマルションの固形分は40.2%
であった。
【0027】製造例2 カルボキシル基含有アクリル樹脂(B−2)の調整 (15)メトキシプロパノール 580部 (16)メタクリル酸 120部 (17)スチレン 240部 (18)アクリル酸エチル 40部 (19)ベンゾイルパーオキサイド 20部 還流管、温度計、モノマー流量調整器、撹拌機を装着し
た四つ口フラスコに(16)〜(18)の混合物の20
%および(15)をフラスコ内に仕込み、窒素気流下9
5℃に加熱し(16)〜(18)の混合物の残りを約3
時間を要して滴下し、滴下終了後さらに同温度で2時間
撹拌を続け、室温まで冷却し固形分約40%のアクリル
樹脂(B−2)溶液を得た。得られた樹脂(固形分)は
酸価195、数平均分子量約6,900であった。
【0028】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (19)製造例1で使用したビスフェノール型エポキシ 樹脂(A−1) 80部 (20)上記アクリル樹脂(B−2)溶液 50部 (21)n−プロピルアルコール 30部 (22)ブチルセロソルブ 39.8部 (23)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (24)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (25)脱イオン水 192.4部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(19)〜(22)を仕込み100℃に加熱し溶解させ
た後、(23)を加え、この温度を保持し約6時間反応
を行ない、アクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。この
反応は樹脂の酸価を測定することで確認した。得られた
樹脂(固形分)の酸価は35で、数平均分子量約9,7
00であった。上記で得られた樹脂溶液の温度を60℃
とし、(24)を加えて樹脂を中和し、(25)を徐々
に加え水分散を行った。次いで過剰の溶剤を除去するた
めに減圧濃縮をしてアクリル変性エポキシ樹脂エマルシ
ョンを得た。得られたエマルションの固形分は41.2
%であった。
【0029】製造例3 ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−2)の調整 (2)エピコート828EL 1000部 (3)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン 607部 (4)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下140℃で反応を
行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度で追跡
し、約4時間反応することによりエポキシ当量11,2
00、40%溶液粘度Z5 +、数平均分子量8,500の
ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−2)を得た。
【0030】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−2) 80部 (10)製造例2で使用したアクリル樹脂(B−2)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 68部 (12)ジメチルエタノールアミン 2.0部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 5.1部 (14)脱イオン水 194.9部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(9)〜(11)を仕込み100℃に加熱し溶解させた
後、(12)を加え、この温度を保持し約3時間反応を
行い、アクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。この反応
は樹脂の酸価を測定することで確認した。得られた樹脂
(固形分)の酸価は36で、数平均分子量約10,00
0であった。上記で得られた樹脂溶液の温度を60℃と
し、(13)を加えて樹脂を中和し、(14)を徐々に
加え水分散を行った。次いで過剰の溶剤を除去するため
に減圧濃縮をしてアクリル変性エポキシ樹脂エマルショ
ンを得た。得られたエマルションの固形分は41.0%
であった。
【0031】製造例4 カルボキシル基含有アクリル樹脂(B−3)の調整 (4)メトキシプロパノール 580部 (5)メタクリル酸 140部 (6)スチレン 242部 (7)アクリル酸エチル 18部 (8)ベンゾイルパーオキサイド 20部 還流管、温度計、モノマー流量調整器、撹拌機を装着し
た四つ口フラスコに(5)〜(8)の混合物の20%お
よび(4)をフラスコ内に仕込み、窒素気流下105℃
に加熱し(5)〜(8)の混合物の残りを約3時間を要
して滴下し、滴下終了後さらに同温度で2時間撹拌を続
け、室温まで冷却し固形分約40%のアクリル樹脂(B
−3)溶液を得た。得られた樹脂(固形分)は酸価22
8で、数平均分子量約7,200であった。
【0032】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)製造例3で使用したビスフェノール型エポキシ樹脂 80部 (A−2) (10)上記アクリル樹脂(B−3)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 3.8部 (14)脱イオン水 196.2部 反応器具、反応条件は製造例1と同様に行いアクリル変
性エポキシ樹脂溶液を得た。反応は樹脂の酸価を測定す
ることで確認した。得られた樹脂(固形分)の酸価は3
4で、数平均分子量約9,800であった。上記で得ら
れた樹脂溶液の温度を60℃とし、(13)を加えて樹
脂を中和し、(14)を徐々に加え水分散を行った。次
いで過剰の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアクリ
ル変性エポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエマ
ルション固形分は42.2%であった。
【0033】製造例5 ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−3)の調整 (1)エピコート828EL 1000部 (2)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン 820部 (3)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下140℃で反応を
行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度で追跡
し、約4時間反応することによりエポキシ当量8,90
0、40%溶液粘度Z2 +、数平均分子量5,500のビ
スフェノール型エポキシ樹脂(A−3)を得た。
【0034】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−3) 80部 (10)製造例2で使用したアクリル樹脂(B−2)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (14)脱イオン水 192.4部 反応器具、反応条件は製造例1と同様に行いアクリル変
性エポキシ樹脂溶液を得た。反応は樹脂の酸価を測定す
ることで確認した。得られた樹脂(固形分)の酸価は3
5で、数平均分子量約7,000であった。上記で得ら
れた樹脂溶液の温度を60℃とし、(13)を加えて樹
脂を中和し、(14)を徐々に加え水分散を行った。次
いで過剰の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアクリ
ル変性エポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエマ
ルションの固形分は40.2%であった。
【0035】製造例6 ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−4)の調整 (1)エピコート828EL 1000部 (2)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン 546部 (3)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下140℃で反応を
行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度で追跡
し、約4時間反応することによりエポキシ当量13,5
00、40%溶液粘度Z6 +、数平均分子量9,200の
ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−4)を得た。
【0036】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(A−4) 80部 (10)製造例1で使用したアクリル樹脂(B−1)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (14)脱イオン水 192.4部 反応器具、反応条件は製造例1と同様に行いアクリル変
性エポキシ樹脂溶液を得た。反応は酸価を測定すること
で確認した。得られた樹脂(固形分)の酸価は35で、
数平均分子量約13,000であった。上記で得られた
樹脂溶液の温度を60℃とし、(13)を加えて樹脂を
中和し、(14)を徐々に加え水分散を行った。次いで
過剰の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアクリル変
性エポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエマルシ
ョンの固形分は40.9%であった。
【0037】比較製造例1 ビスフェノール型エポキシ樹脂(C−1)(比較用)の調整 (26)エピコート828EL 1000部 (27)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン 505部 (28)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.6部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(26)〜(28)を仕込み、窒素気流下140℃で反
応を行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度で追
跡し、約4時間反応することによりエポキシ当量4,0
00、40%溶液粘度Z45 、数平均分子量7,00
0のビスフェノール型エポキシ樹脂(C−1)を得た。
【0038】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (29)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(C−1) 80部 (30)製造例1で使用したアクリル樹脂(B−1)溶液 50部 (31)n−プロピルアルコール 61部 (32)ジメチルエタノールアミン 2.0部 (33)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (34)脱イオン水 192.4部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(29)〜(31)を仕込み100℃に加熱し溶解させ
た後、(32)を加え、この温度を保持し約3時間反応
を行ない、アクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。この
反応は樹脂の酸価を測定することで確認した。次いで反
応温度を60℃に下げ、(33)を加えて樹脂を中和
し、(34)を徐々に加え水分散を行った。次いで過剰
の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアクリル変性エ
ポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエマルション
の固形分は40.3%であり、粘度は15,600cps
と非常に高かった。
【0039】比較製造例2 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (35)実施例1で使用したビスフェノール型エポキシ樹脂 (A−1) 80部 (36)実施例1で使用したアクリル樹脂(B−1)溶液 50部 (37)メトキシプロパノール 67部 (38)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (39)ジメチルエタノールアミン 6.4部 (40)脱イオン水 200部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(35)〜(37)を仕込み100℃に加熱し溶解させ
た後、(38)を加え、この温度を保持し約6時間反応
を行ない、アクリル変性エポキシ樹脂溶液を得た。この
反応は樹脂の酸価を測定することで確認した。その後反
応温度を60℃に下げ、(39)を加えて樹脂を中和
し、(40)を徐々に加え水分散を行った。次いで過剰
の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアクリル変性エ
ポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエマルション
の固形分は40.8%であり、粘度は10,000cps
と非常に高かった。
【0040】比較製造例3 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)比較製造例1で使用したビスフェノール型エポキシ樹脂 (C−1) 80部 (10)製造例2で使用したアクリル樹脂(B−2)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 5.1部 (14)脱イオン水 194.9部 反応器具、反応条件は製造例1と同様に行いアクリル変
性エポキシ樹脂溶液を得た。反応は樹脂の酸価を測定す
ることで確認した。得られた樹脂(固形分)の酸価は3
5で、数平均分子量は約9,700であった。上記で得
られた樹脂溶液の温度を60℃とし、(13)を加えて
樹脂を中和し、(14)を徐々に加え水分散を行った。
次いで過剰の溶剤を除去するために減圧濃縮をしてアク
リル変性エポキシ樹脂エマルションを得た。得られたエ
マルションの固形分は41.9%であった。
【0041】比較製造例4 ビスフェノール型エポキシ樹脂(C−2)(比較用)の調整 (1)エピコート828EL 1000部 (2)ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン 791部 (3)テトラエチルアンモニウムブロマイド 0.2部 還流管、温度計、撹拌機を装着した四つ口フラスコに
(1)〜(3)を仕込み、窒素気流下140℃で反応を
行った。反応はエポキシ当量と40%溶液粘度で追跡
し、約6時間反応することによりエポキシ当量25,0
00、40%溶液粘度Z6 +、数平均分子量8,800の
ビスフェノール型エポキシ樹脂(C−2)を得た。
【0042】 アクリル変性エポキシ樹脂エマルションの合成 (9)上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(C−2) 80部 (10)製造例1で使用したアクリル樹脂(A−1)溶液 50部 (11)メトキシプロパノール 69.8部 (12)ジメチルエタノールアミン 0.2部 (13)アンモニア水溶液(濃度25%) 7.6部 (14)脱イオン水 192.4部 反応器具、反応条件は製造例1と同様に行いアクリル変
性エポキシ樹脂溶液を得た。この反応は樹脂の酸価を測
定することで確認した。得られた樹脂(固形分)の酸価
は46で、数平均分子量約17,000であった。上記
で得られた樹脂溶液の温度を60℃とし、(13)を加
えて樹脂を中和し、(14)を徐々に加え水分散を行っ
た。次いで過剰の溶剤を除去するために減圧濃縮をして
アクリル変性エポキシ樹脂エマルションを得た。得られ
たエマルションの固形分は40.2%であった。
【0043】製造例1〜6および比較製造例1〜4にお
いて使用するエポキシ樹脂(A)または(C)の種類、
数平均分子量、エポキシ当量およびアクリル樹脂(B)
の種類、樹脂酸価、ならびにアクリル変性エポキシ樹脂
の中和剤種および中和当量を表1および表2に示す。ま
た各例で得られたエマルションの粒子径、pH、粘度、
降伏値などの性状値、およびエマルションのロール塗装
適性、貯蔵安定性の試験結果も表1および表2に示す。
【0044】これらの測定方法、試験方法は下記のとお
りである。 降伏値:エマルションの固形分を30%に調整し、回転
粘度計(25℃ HaakeRotoviscometers RV12)で測定。
その時の応力−粘度曲線から求めた。 ロール塗装適性:エマルションの粘度をフォードカップ
#4で約85秒に調整しロールコータにてティンフリー
スチール(TFS)上に焼き付け後の一般部の膜厚が5
〜8μm となるようナチュラル塗装し200℃で10分
間焼き付けを行ない、塗膜の塗面平滑性、光沢、端部の
ビルド・アップ、タレ等を総合的に評価した。異常がな
く良好な外観を示すものを○とした。塗面平滑性不良の
場合…TH、ビルド・アップの著しい場合…BUと表示
する。 貯蔵安定性:エマルションの固形分を30%に調整し、
50℃において3ヶ月まで貯蔵しエマルションの分離、
沈降、凝集の状態を目視評価した。これらの異常がなく
良好なものを○とした。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】実施例1 製造例1で得たエマルションに対して硬化剤としてのフ
ェノール樹脂を、エマルション/硬化剤の固形分重量比
で100/5となるように混合し、水性被覆組成物を得
た。
【0048】実施例2〜6および比較例1〜5 実施例1において、製造例1で得たエマルションのかわ
りにそれぞれ製造例2〜6または比較製造例1〜4のエ
マルションを使用する以外は、実施例1と同様に行なっ
て水性被覆組成物を得た。各実施例又は比較例と使用す
るエマルションの組合せは次のとおりである。(実施例
2−製造例2)、(実施例3−製造例3)、(実施例4
−製造例4)、(実施例5−製造例5)、(実施例6−
製造例6)、(比較例1−比較製造例1)、(比較例2
−比較製造例2)、(比較例3−比較製造例3)、(比
較例4−比較製造例4)。
【0049】実施例1〜6および比較例1〜4で得たそ
れぞれの水性被覆組成物をティンフリースチール板上ま
たは100μm アルミ箔上に乾燥膜厚が約6μm となる
ように塗装し、200℃で10分間焼付けて塗装板を得
た。ティンフリースチール板上に塗装してなる塗装板に
ついて加工性、耐レトルト性、付着性の試験を行なっ
た。またアルミ箔上に塗装してなる塗装板について衛生
性、フレーバー性の試験を行なった。また、各水性被覆
組成物のロール塗装適性、貯蔵安定性についても試験を
行なった。これらの試験結果を表3に示す。
【0050】上記各試験は下記の試験方法に従って行な
った。 加工性:塗膜を外側にして塗板を2つ折りにし、この2
つ折りにした試験片の間にティンフリースチール板を2
枚はさんで2T折曲げ加工した後、折曲げ先端部に6.
5Vの電圧を6秒間通電した際の、加工部2cm幅の電流
値(mA) を測定した。値が小さいほど加工性良好であ
る。 耐レトルト性:塗装板を水に浸漬し、オートクレーブ中
で125℃で30分間処理した塗膜の白化状態を判定す
る。 ○:白化なし、×:著しく白化 付着性:2枚の塗板(150mm×5.0mm)の塗膜面を
被着面としてナイロンフィルムを挟み込み、これを20
0℃で60秒間加熱し、その後200℃で30秒間加圧
してナイロンを両塗膜に融着させたものを試験片とし
た。次に、この試験片のTピール接着強度を引張り試験
機(島津オートグラフAGS−500A)を使用して引
張り速度200mm/ 分、温度20℃の条件で測定した。
値は5回の平均値とした。Tピール接着強度が3kg/ 5
mmを超えるものを○、3kg/ 5mm以下のものを×とし
た。
【0051】衛生性:100μm のアルミ箔に塗装した
試験パネルを、塗布面積:活性炭処理した水道水の比が
1cm2 :1ccとなるように、耐熱ガラス製ボトルに入
れ、蓋をし、オートクレーブ中で125℃で30分間処
理を行ない、内容液について食品衛生法記載の試験法
(厚生省434号)に準じて測定した。消費量はppm で
表わす。 フレーバー性:100μm のアルミ箔に塗装した試験パ
ネルを、塗布面積:活性炭処理した水道水の比が2cm
2 :1ccとなるように耐熱ガラス製ボトルに入れ、蓋を
し、オートクレーブ中で125℃で30分間処理を行な
い、内容液のフレーバーテストを実施する。全く変化の
認められなかったものを○とする。
【0052】ロール塗装適性:各例の水性被覆組成物の
粘度をフォードカップ#4で約85秒に調整し、ロール
コータにてティンフリースチール上に一般部の乾燥膜厚
が5〜8μm となるようにナチュラル塗装し200℃で
10分間焼き付けを行ない、塗膜の塗面平滑性、光沢、
端部のビルド・アップ、タレ等を総合的に評価した。異
常がなく良好な外観を示すものを○とした。塗面平滑性
不良の場合…TH、ビルド・アップの著しい場合…BU
と表示する。 貯蔵安定性:各例の水性被覆組成物の粘度をフォードカ
ップ#4で約85秒に調整し、50℃において3ヶ月ま
で貯蔵し、水性被覆組成物の分離、沈降、凝集の状態を
目視評価した。これらの異常がなく良好なものを○とし
た。
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】本発明組成物は、ロールコート塗装作業
性に極めて優れ、塗面平滑性、光沢が良好で、ロールコ
ート塗装によってもビルド・アップの問題のない塗膜が
形成できる。また本発明組成物から得られる硬化塗膜は
衛生性、フレーバー性、付着性、加工性、耐レトルト
性、耐薬品性などが良好であって、特に飲食品用缶の内
面をロールコート塗装するのに適している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/00 PPU 6904−4J (72)発明者 吉原 一郎 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量8,000〜18,000
    およびゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによ
    る数平均分子量3,500〜10,000であるビスフ
    ェノール型エポキシ樹脂(A)とカルボキシル基含有ア
    クリル樹脂(B)とを反応させてなるアクリル変性エポ
    キシ樹脂が、アンモニアによって中和され水性媒体中に
    分散されてなることを特徴とする水性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有アクリル樹脂(B)
    の樹脂酸価が130〜500の範囲である請求項1記載
    の水性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 アンモニアによるアクリル変性エポキシ
    樹脂の中和度が該樹脂中のカルボキシル基1当量に対し
    て0.6〜1.4当量中和であることを特徴とする請求
    項1または2記載の水性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 ビスフェノール型エポキシ樹脂(A)と
    カルボキシル基含有アクリル樹脂(B)との反応におけ
    る配合割合が、(A)/(B)の固形分比で1/1〜1
    0/1である請求項1、2または3記載の水性被覆組成
    物。
  5. 【請求項5】 硬化剤を含有する請求項1、2、3また
    は4記載の水性被覆組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の水
    性被覆組成物を金属板上にロールコート塗装し焼付ける
    ことを特徴とする塗膜形成方法。
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