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JPH06128340A - 加硫可能な液体組成物 - Google Patents

加硫可能な液体組成物

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JPH06128340A
JPH06128340A JP3216664A JP21666491A JPH06128340A JP H06128340 A JPH06128340 A JP H06128340A JP 3216664 A JP3216664 A JP 3216664A JP 21666491 A JP21666491 A JP 21666491A JP H06128340 A JPH06128340 A JP H06128340A
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block
copolymer
liquid
conjugated diene
polymerized
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JP3216664A
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Thomas S Coolbaugh
トーマス・スミス・クールバウグ
Frederick C Loveless
フレデリック・チャールズ・ラブレス
Demetreos N Matthews
デメトレオス・ネスター・マッチュウズ
Leslie R Rudnick
レスリー・ロバート・ランドニック
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Mobil Oil AS
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Publication of JPH07116272B2 publication Critical patent/JPH07116272B2/ja
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 少なくとも1種のトリブロックI−B−Iを
含む直鎖状ブロック共重体が示されており、ここにIは
イソプレンのような少くとも炭素原子が5個の共役ジエ
ンが重合した少くとも1種のブロックであり、又Bはブ
ロックIの重合に用いられたものとは異なり、ブタジエ
ンのような少くとも炭素原子が4個の少くとも1種の共
役ジエンの重合体のブロックである。Bブロックは選択
的に水素化されているが、Iブロックはいずれも水素化
されておらず、従って該共重合体を加硫するに十分な量
の元の不飽和を保持している。 【効果】 該重合体は、ビニル性不飽和を含む末端のブ
ロックによって架橋又は機能化が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は末端ブロックにおいてのみ不飽和
結合を有する液体ブロックコポリマー、およびその製造
方法に関する。さらに詳しくは本発明は各トリブロック
単位の中央ブロックが実質的に選択的に水素化され(そ
れ故、実質的に不飽和基を含まない)、各トリブロック
単位の各末端ブロックが加硫のために充分な量の不飽和
結合を含む、トリブロック単位から成る液体ブロックコ
ポリマーに関する。本発明はまた、選択的に水素化され
た場合に、実質的に飽和されたバックボーンとランダム
な、ペンダント不飽和結合とを有する分子を含む、ラン
ダムな液体コポリマーに関する。本発明はさらに、上記
ブロックおよびランダムコポリマーの化学的に改質され
た誘導体に関する。
【0002】本発明のポリマーの架橋は特にすぐれた、
好ましい性質、例えば大きい伸びおよびすぐれたエージ
ング特性を有する弾性加硫物を形成する。
【0003】天然または合成起源のエラストマー(また
はゴム)は不溶な、高強度エラストマー製品への転換の
ために通常加硫(架橋とも呼ばれる)を必要とする。加
硫の前に、ゴムはそれらの用途を限定する劣った性質、
例えば低強度を有する。
【0004】不飽和エラストマーの加硫を実施するため
には多くの周知の方法がある。このような方法には、硫
黄および促進剤、過酸化物、ベンゾキノン、ジオキシ
ム、ある種のフェノール樹脂および同様な作用剤の使用
がある。上記その他の周知の加硫方法のいずれも本発明
のエラストマーの架橋に用いられる。
【0005】液体エラストマーは周知であり、種々な用
途に用いられる。高、低レベルの不飽和結合を有するこ
れらの先行技術液体エラストマーは、ランダムな不飽和
結合を有し、加硫中にランダムに架橋されることを特徴
とする。ルーズ末端(“loose ends”)が最
小である最終架橋ネットワーク(final cros
slinked network)に全ての分子鎖を含
める加硫の成功はネットワーク完成度と呼ばれる。架橋
がランダムに生じ、時には分子鎖末端近くに生じない不
完全なネットワークは、密に結合したネットワークの一
部ではない分子鎖末端によって生じる不良な機械的性質
とゴム状弾性を有する加硫ポリマーを形成する。最も高
いネットワーク完成度を保証するために、ランダムに不
飽和なエラストマーは充分に架橋されなければならな
い。しかし、多くの架橋が必要であることは、架橋間の
平均距離(Mc)が、全分子のサイズに比べて比較的小
さくならなければならないことを示す。ゴム状弾性はM
cに大きく依存する:Mcが小さくなれば、ゴム状弾性
が悪くなる;例えば、ポリマーの伸びが悪くなる。今ま
では、先行技術は、加硫後の架橋結合間の比較的大きい
距離(高Mc)を維持することができる液体エラストマ
ーを生成することができなかった。
【0006】従って、本発明は、加硫されないエラスト
マー分子のサイズにほぼ等しい架橋間距離を有する実質
的に完全なネットワークに架橋される液体エラストマー
を提供することを目的とする。ゴム状弾性の期待された
改良の他に、本発明のポリマーの飽和主鎖は、高度の酸
化安定性と熱安定性をもたらす。本発明のポリマーは、
分子の末端において選択的に改良されるので、化学的改
質によって独特の材料が得られる。
【0007】飽和バックボーン中にランダムに混入され
た制御された量の不飽和結合を有するランダムコポリマ
ーの製造方法を提供することが本発明の他の目的であ
る。EPDMとは対照的に、不飽和レベルは、安価にか
つ容易に、例えば1〜50%に制御され、ブタジエン又
はイソプレンに基づく種々な程度の不飽和ゴムによって
加硫率と可能なコキュラビリティ(co−curabi
lity)との多様な変化をもたらす。
【0008】ここで用いる記号IとBは異なる共役ジエ
ンを意味する。記号(I)と(B)は、コポリマーのブ
ロックを意味し、このような各のブロックは少なくとも
少量の重合したIとBをそれぞれ有する。さらに、ブロ
ックは(a)他のコポリマーを含み、例えば、(I)は
ブロックであるか又はランダムに共重合されたアリール
置換オレフィンの70モル%までを含む。このことが生
じる場合には、(I)は時にはここで(A)として、
(B)は(D)としてそれぞれ定義される。記号(I)
x 及び(B)y において、xとyはブロックの重合(共
重合)モノマー単位の平均数を定義する。2つのこれら
の値が異なる場合には、トリブロックコポリマーまたは
コポリマーのトリブロックセグメントにおけるように、
それらはxとx1 として区別される。さらに一般的に
は、このような各xはxi として定義される;例えば、
スターブランチド(star−branched)ブロ
ックコポリマーではi番目の(I)ブランチの値を意味
し、マルチブロックコポリマーでは、xi はi番目の
(I)ブロックの値を意味する。
【0009】本発明の1実施態様では、少なくとも3つ
の交互ブロックからなる液体ブロックコポリマー: (I)x −(B)y −(I)x を提供する。式中、Iは少なくとも1種類の重合した、
炭素数少なくとも5の共役ジエンのブロックであり、次
式で示される: 式中、R1 −R6 はそれぞれ水素またはヒドロカルビル
基である、但しR1 −R6 の少なくとも一つはヒドロカ
ルビル基であり、また重合ブロックI中の残留二重結合
の構造は次式を有する: 式中、RI 、RII、RIII 、RIVは各々水素またはヒド
ロカルビル基である、但しRI とRIIの両方がヒドロカ
ルビル基であるか、またはRIII とRIVの両方がヒドロ
カルビル基である;BはIブロックを重合するために用
いるものとは異なり、炭素数少なくとも4の少なくとも
1種類の共役ジエンのポリマーのブロックであり、次式
で示される: 式中、R7 −R12は各々水素またはヒドロカルビル基で
ある、但し、重合した式(3)の共役ジエン(ブロック
B)中の残留二重結合の構造は、次式を有する; 式中、Ra 、Rb 、Rc およびRd は各々水素(H)ま
たはヒドロカルビル基である、但しRa またはRb の1
つは水素であり、Rc またはRd の1つは水素であり、
a 、Rb 、Rc またはRd の少なくとも一つはヒドロ
カルビル基である;xは少なくとも1、好ましくは1〜
30、さらに好ましくは2〜20、最も好ましくは3〜
10であり、yは少なくとも25、好ましくは30〜2
75、さらに好ましくは85〜225、最も好ましくは
130〜200である。式(2)の残留二重結合中、R
I 、RII、RIII およびRIVはすべてヒドロカルビル基
であることは当業者に明らかであろう。
【0010】式(1)および(2)中のヒドロカルビル
基は、同一または異なる基であり、置換または非置換ア
ルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニ
ル、アリール、アルカリール、またはアラルキル基また
はこれらの異性体である。Iブロックの重合に用いられ
る適当な共役ジエンの例は、イソプレン、2,3−ジメ
チルブタジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン又
はミルセン(myrcene)である。式(3)および
(4)中のビドロカルビル基は、式(1)および(2)
の説明に関して上述したものと同じである。Bブロック
の重合に用いられる適当な共役ジエンは、1,3−ブタ
ジエンまたは1,3−ペンタジエンである。重合の完成
後、ブロックBが最初の不飽和結合を実質的に含まない
程度にブロックBを選択的に水素化し、各ブロックIが
ブロックコポリマーを硬化(又は加硫)するために充分
な量の最初の不飽和結合を保持するようにブロックポリ
マーを水素化する。ブロックコポリマーは両端において
ブロックIで終了する。
【0011】他の実施態様では、少なくとも3個の交互
ブロックから成るブロックコポリマーを形成する: (A)x −(D)y −(A)x 式中、ブロックAは例えはスチレン、2−フェニルα−
オレフィン、アルキル化スチレン、ビニルナフタレンま
たはアルキル化ビニルナフタレンのような、少なくとも
1種類のアリール置換オレフィン約30〜約70モル
%、好ましくは約40−約60モル%と、上記式(1)
の少なくとも1種類の共役ジエン約30−約70モル
%、好ましくは約40−約60モル%とのブロックまた
はランダムコポリマーであり;Dはブロック(A)の重
合に用いた式(1)の共役ジエンとは異なる、上記式
(3)の少なくとも1種類の共役ジエンのブロックであ
り;Xはトリブロックコポリマーの重量の約2〜約30
重量%、好ましくは約4〜約16重量%であり、yはト
リブロックコポリマーの重量の約40〜約96重量%、
好ましくは約68〜約92重量%である。Aブロックの
重合に用いる適当な共役ジエンの例はイソプレン、2,
3−ジメチルブタジエン、ミルセンまたは2−メチル−
1,3−ペンタジエンである。Dブロックの重合に用い
る適当な共役ジエンは1,3−ブタジエンまたは1,3
−ペンタジエンである。
【0012】このブロックコポリマーを重合した後に、
ブロックDが最初の不飽和結合を実質的に含まないよう
な程度に水素化され、各ブロックAがブロックコポリマ
ーを硬化するために、各ブロックA中の共役ジエンの充
分な量の最初の不飽和結合を保持するように、ブロック
コポリマーを水素化する。この実施態様のブロックコポ
リマーは両端においてブロックAで終了する。
【0013】ブロックAとIは以降では「末端ブロック
(terminal block)」と呼び、ブロック
BとDは「中央ブロック(middle bloc
k)」と呼ぶ。
【0014】さらに他の実施態様は少なくとも3個の交
互ブロックから成るブロックコポリマーに関する: I−D−A 式中、ブロックI,DおよびAは各ブロックに対して上
述した同じモノマーから重合される。このブロックコポ
リマーはブロックI 約1〜約15重量%、好ましくは
約2〜約8重量%、ブロックA 約2〜約30重量%、
好ましくは約4〜約16重量%およびブロックD 約5
5〜約97重量%、好ましくは約76〜約94重量%を
含む。このコポリマーのブロックAは少なくとも1種類
のアリール置換オレフィン約30〜約70モル%と式
(I)の少くとも1種類の共役ジエン約30〜約70モ
ル%とから成るブロックコポリマーまたはランダムコポ
リマーである。
【0015】本発明の他の実施態様は上記の式(1)の
少なくとも1種類の共役ジエンと式(3)の少なくとも
1種類の共役ジエンから成るランダムコポリマーに関す
る、但し、式(3)のジエンは式(1)のジエンとは異
なるものである。このランダムコポリマーは重合した式
(1)の共役ジエン約1.0〜約25モル%、好ましく
は約1.0〜約10モル%と、式(3)の共役ジエン約
75−約99モル%、好ましくは約90−約99モル%
とから成る。このランダムコポリマーは重合した式
(3)のジエンが最初の不飽和結合を含まず、重合した
式(1)のジエンがランダムコポリマーを硬化するため
に充分な量の最初の不飽和結合を保持するように、選択
的に水素化される。本発明の他の実施態様は少なくとも
1種類のアリール置換オレフィン、上記の式(1)の少
なくとも1種類の共役ジエンおよび式(3)の少なくと
も1種類の共役ジエンから成るランダムコポリマーに関
する、但し式(1)の共役ジエンは式(3)の共役ジエ
ンとは異なるものである。このランダムコポリマーはア
リール置換オレフィン約0.3〜約15モル%、式
(1)の共役ジエン約1.0〜約25モル%、好ましく
は約1.0〜約10モル%および残部の式(3)の共役
ジエンを含む。このランダムコポリマーは重合した式
(3)のジエンが最初の不飽和結合を含まないように選
択的に水素化され、重合した式(1)のジエンがランダ
ムコポリマーの硬化のために充分な量の最初の不飽和結
合を保持するように、水素化される。
【0016】本発明のさらに他の実施態様はスターブラ
ンチドブロックポリマーとランダムポリマーとに関す
る。スターブランチドブロックポリマーはブロックIと
B、AとDまたはI,DおよびAのいずれかの組合せか
ら製造される、但しスターブランチドポリマーの各自由
端部(すなわち、結合されていない端部)はそれぞれI
またはAブロックである。このスターブランチドブロッ
クポリマーは、ブロックBまたはDが最初の不飽和結合
を実質的に含まず、ブロックIまたはBの各々がそれぞ
れ、スターブランチドポリマーを硬化するために、各々
に存在する共役ジエンの充分な量の最初の不飽和結合を
保持するような程度に選択的に水素化される。
【0017】スターブランチドランダムポリマーは式
(1)と式(3)のジエンの組合せから製造される(但
し式(1)のジエンは式(3)のジエンとは異なるもの
とする)または少なくとも1種類のアリール置換オレフ
ィン、少なくとも1種類の式(1)のジエンおよび少な
くとも1種類の式(3)のジエンから製造される(但し
式(3)のジエンは式(1)のジエンとは異なるものと
する)。スターブランチド ランダムポリマーは重合し
た式(3)のジエンが最初の不飽和結合を含まず、重合
した式(1)のジエンがスターブランチド ランダムポ
リマーを硬化するために充分な量の最初の不飽和結合を
保持するように、選択的に水素化される。
【0018】全ての実施態様のコポリマーはアニオン重
合条件下で製造される。選択的水素化反応後に、水素化
触媒をポリマーから除去する。
【0019】本発明の全ての実施態様において、ブロッ
クまたはランダムポリマー(またはコポリマー)の「残
留二重結合」に言及する場合には、それは水素化反応前
の残留二重結合であると解釈される。残留二重結合の構
造は当業者に公知であるような、通常のいずれかの方
法、例えば赤外線(IR)分析またはNMR分析によっ
て評価される。ここで用いる「最初の不飽和結合」なる
用語は、選択的水素化反応前のコポリマーの全てのブロ
ック中に存在する不飽和基の総量を意味する。不飽和結
合は通常のいずれかの方法、例えばポリマーのヨウ素価
を参照することによって定量される。例えば、Iブロッ
クがポリイソプレンであり、Bブロックがポリブタジエ
ンである第1実施態様のブロックコポリマーでは、各I
ブロックの選択的水素化の前のヨウ素価は373であ
り、Bブロックでは470である。選択的水素化が終了
した後に、各Iブロックのヨウ素価は約75〜約373
であり、Bブロックでは約0〜約50、好ましくは約0
〜約25、最も好ましくは約0〜約1である。
【0020】本発明のいずれの実施態様のいずれのポリ
マーにおいても、重合した式(3)の共役ジエン、例え
ばブロックコポリマー中のブロックBまたはDの微細構
造は、選択的水素化反応後にポリマーが過度に結晶質で
ないようなものでなければならない、すなわち選択的水
素化反応後に、ポリマーはそのゴム状弾性を保持しなけ
ればならない、例えばポリマーはポリエチレン結晶度約
10%以下含む。これは重合した式(3)のジエンに側
鎖(side branch)を導入することによっ
て、例えば式(3)のジエン中の主要モノマーである場
合に1,3−ブタジエンの微細構造を制御することによ
って、主要量でない1,3−ブタジエンを含む式(3)
ジエンの混合物を用いることによってまたは1,3−ブ
タジエン以外の式(3)の単独ジエンを用いることによ
って達成される。さらに詳しくは、式(3)の共役ジエ
ンが主に(少なくとも50モル%)1,3−ブタジエン
である場合には、重合した式(3)ジエンが、選択的水
素化ポリマーが過度に結晶質になることを阻止するため
に、充分な量の1,2−単位を含むことを保証すること
によって、ポリマー中に側鎖を導入する。従って、式
(3)の共役ジエンが主に(少なくとも50モル%、例
えば100モル%)1,3−ブタジエンである場合に
は、選択的水素化反応前の重合した式(3)ジエンは
1,4−単位約75重量%以下、好ましくは約10〜約
70重量%、最も好ましくは約35〜約55重量%と、
1,2−単位少なくとも約25重量%、好ましくは約3
0〜約90重量%、最も好ましくは約45〜約65重量
%とを含まなければならない。重合した式(3)ジエン
が15モル%未満の1,3−ブタジエンを含む場合に
は、例えば唯一の式(3)ジエンとして1,3−ペンタ
ジエンを用いる場合には、選択的水素化反応前の重合し
た式(3)ジエンの微細構造は、水素化後に生成したポ
リマーは実質的に結晶度を含まないので、重要ではな
い。
【0021】本発明の全ての実施態様において、式
(1)または(3)のジエンの混合物を用いて、本発明
のブロックコポリマー(I)x −(B)y −(I)x
(A)x−(D)y −(A)x またはI−D−A、ラン
ダムコポリマー、スターブランチドブロックおよびラン
ダムポリマーのいずれかを製造することができる。同様
に、アリール置換オレフィンの混合物を用いても、ブロ
ック、ランダムまたはスターブランチドコポリマーを製
造することができる。従って、ここで式(1)または
(3)のジエンまたはアリール置換オレフィンに言及す
る場合には、それぞれ式(1)または式(3)の1種類
より多いジエン、および1種類より多いアリール置換オ
レフィンを含むものとする。
【0022】図1は本発明の非水素化イソプレン−ブタ
ジエン−イソプレントリブロックポリマーの分子量の関
数としての粘度の関係を示す。
【0023】図2は本発明の水素化イソプレン−ブタジ
エン−イソプレントリブロックポリマーの分子量の関数
としての粘度の関係を示す。
【0024】図3と図4は分子量の関数として、本発明
の硬化した選択的水素化イソプレン−ブタジエン−イソ
プレンポリマーの性質を示す。
【0025】本発明のブロックコポリマーは上記で定義
した、交互ブロック3個以上を含む。3個より多いブロ
ックを有する線状ブロックコポリマーも本発明に含まれ
るが、これらは3ブロックのみを含むブロックコポリマ
ーよりも良好な性質を有するとは思われない。しかし、
幾つかのブロックの組合せIとB、AとDまたはI,D
およびAを含むスターブランチドブロックポリマーも、
これらがそれぞれブロックIまたはAを末端に有するな
らば、ここに含まれる。各線状3ブロック単位の中央ブ
ロックは実質的に完全に飽和されるが、末端ブロックは
制御されたレベルの不飽和結合を含み、不飽和結合を含
む炭化水素エラストマーを形成する。中央の飽和ブロッ
クの長さが加硫エラストマーの架橋間の距離(Mc)を
画定する。不飽和結合の配置のために、良好な加硫の達
成にごく低レベルの残留二重結合を要するにすぎない。
選択的水素化トリブロックポリマー中の不飽和結合が低
レベルであることと末端の配置とのために、本発明のポ
リマーは良好な酸化安定性を有する。何らかの理論に縛
られることを望むわけではないが、本発明のポリマー中
の不飽和結合の配置がポリマーに良好なゴム状弾性を与
えると考えられる、このゴム状弾性は比較的接近した複
数の架橋を必要とする先行技術の熱硬化性液体エラスト
マーには無いものである。
【0026】本発明のポリマーが有するゴム状弾性と酸
化安定性との組合せは、ポリマーを例えばシーラント、
コーキンおよび接着剤のような多くの末端用途に適した
ものにする。
【0027】本発明のポリマーの製造へのアニオン法の
使用によって達成される、組成、分子量、分子量分布、
相対的ブロック長さ、微細構造、ブランチングおよびT
g(ガラス転移温度)の多くの変化は当業者に明らかで
あろう。
【0028】本発明によって製造される液体エラストマ
ーの分子量範囲の限定を望むわけではないが、これらの
液体ポリマーの最低分子量は少なくとも2,000、好
ましくは約5,000〜約15,000、最も好ましく
は約7,500〜約10,000である。本発明のスタ
ーブランチドブロックおよびランダムポリマーは実質的
に高分子量を有し、なおも液体の性質を保持する。例え
ば、約34,000の分子量を有する液体スターブラン
チドブロックポリマーが製造されている。本発明のブロ
ックコポリマーは加硫可能である。何らかの作用理論に
縛られることを望むわけではないが、本発明のブロック
コポリマーが末端ブロックの不飽和基を通して制御され
たやり方で架橋(または加硫)されて、架橋間分子量
(Mc)のほぼ均一な分布を有する架橋結合の非常に強
く、規則的なマトリックスを形成する。本発明のランダ
ムコポリマーとスターブランチドコポリマーも加硫可能
である。ブロックコポリマーにここで用いる名称Mcは
中央ブロックの長さを意味する。ランダムコポリマーで
は、Mcはコポリマーの数平均分子量を鎖あたりの架橋
平均数+1によって除することによって算出される。
【0029】上記で要約した本発明の実施態様に関し
て、本発明を以降で説明する。しかし、本発明がこれら
の特定の実施態様に限定されず、本発明の説明の最も広
い範囲によって含まれる全ての実施態様を包含するもの
であることは当業者に明らかであろう。
【0030】少なくとも2種類の共役ジエンからの液体
ブロックポリマー 本発明のこの実施態様では、少なくとも3個の交互ブロ
ックからブロックコポリマーを重合する: (I)x −(B)y −(I)x 式中、Iは次式で示される、少なくとも1種類の重合し
た、炭素数少なくとも5の共役ジエンのブロックであ
る: 式中、R1 −R6 はそれぞれ水素またはヒドロカルビル
基である、但し、R1 −R6 の少なくとも一つはヒドロ
カルビル基であり、また重合ブロックI中の残留二重結
合の構造は次式で表される: 式中、RI 、RII、RIII 及びRIVは各々水素またはヒ
ドロカルビル基である、但しRI とRIIの両方がヒドロ
カルビル基であるかまたはRIII とRIVの両方がヒドロ
カルビル基である;BはIブロックの重合に用いるもの
とは異なり、炭素数少なくとも4の少なくとも1種類の
共役ジエンのポリマーのブロックであり、次式で示され
る: 式中、R7 −R12は各々水素またはヒドロカルビル基で
ある、但し重合したブロックB中の残留二重結合の構造
は次式を有する: 式中、Ra 、Rb 、Rc およびRd は各々水素またはヒ
ドロカルビル基である、但しRa またはRb の一つは水
素であり、Rc またはRd の一つは水素であり、Ra
b 、Rc またはRd の少なくとも一つはヒドロカルビ
ル基である;xは少なくとも1、好ましくは1〜15、
より好ましくは2〜10、最も好ましくは2〜7であ
り、yは少なくとも25、好ましくは90〜300、よ
り好ましくは130〜200、最も好ましくは140〜
200である。xの上記定義は各Iブロックが少なくと
も1個、好ましくは1〜15個、より好ましくは2〜1
0個、最も好ましくは2〜7個のモノマー単位から重合
されることを意味する。特定の用途に対しては、各Iブ
ロックは20〜30モノマー単位から重合される。この
ような大きいIブロックを含むブロックポリマーは小さ
いIブロックを含むものに比べて大きい加硫率を有し、
技術上入手可能なジエンゴム、例えばポリブタジエンお
よび天然ゴムと共加硫可能(co−vulcaniza
ble)である。このような大きいIブロックを含むブ
ロックポリマーは通常の方法によってジエンゴムをブレ
ンドして、次に加硫して、新規な本発明の組成物を製造
することができる。生成した材料は公知のジエンゴムの
みと比べて強化された耐酸化性および耐オゾン分解性を
有すると期待されるので、タイヤおよび同様な製品の白
色側壁(white sidewall)の製造用の貴
重な材料になると考えられる。
【0031】同様に、yの上記定義は、各Bブロックが
少なくとも25個、好ましくは90〜300個、より好
ましくは130〜200個、最も好ましくは140〜2
00個のモノマー単位から重合されることを意味する。
式(2)の残留二重結合において、RI 、RII、RIII
およびRIVは全てヒドロカルビル基である。
【0032】式(2)と(4)によって定義される残留
二重結合の構造は、上述したように選択的に水素化され
て、本発明の選択的水素化ブロックおよびランダムコポ
リマーを製造するために必要である。
【0033】ブロックコポリマーはIブロック約0.5
〜約25重量%、好ましくは約1〜約5重量%と、Bブ
ロック約75〜約99.5重量%、好ましくは約95〜
約99重量%とから成る。
【0034】式(1)と(2)のヒドロカルビル基は同
一または異なる基であり、これらは置換または非置換ア
ルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニ
ル、アリール、アルカリールまたはアラルキル基または
これらの異性体である。適当なヒドロカルビル基は炭素
数1〜20のアルキル、炭素数1〜12のアルケニル、
炭素数5〜20のシクロアルキル、炭素数5〜20のシ
クロアルケニル、炭素数6〜12のアリール、炭素数7
〜20のアルカリール、炭素数7−20のアラルキルで
ある。適当なアルキル基の例はメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、デシル、メチル−デシルまたはジメチル−デシルで
ある。適当なアルケニル基の例はエテニル、プロペニ
ル、ブテニル、ぺンテニルまたはヘキセニルである。適
当なシクロアルキル基の例はシクロヘキシルまたはメチ
ルシクロヘキシルである。適当なシクロアルケニル基の
例は1−、2−もしくは3−シクロヘキセニルまたは4
−メチル−2−シクロヘキセニルである。適当なアリー
ル基の例はフェニルまたはジフェニルである。適当なア
ルカリール基の例は4−メチル−フェニル(p−トリ
ル)またはp−エチル−フェニルである。適当なアラキ
ル基の例はベンジルまたはフェネチルである。Iブロッ
クの重合に用いられる、式(1)の適当な共役ジエンは
イソプレン、2,3−ジメチル−ブタジエン、2−メチ
ル−1,3−ペンタジエン、ミルセン、3−メチル−
1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジ
エン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、2−フェニ
ル−1,3−ペンタジエン、3−フェニル−1,3−ペ
ンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエ
ン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、3−メチル−
1,3−ヘキサジエン、2−フェニル−1,3−ブタジ
エン、2−p−トリル−1,3−ブタジエンまたはこれ
らの混合物であり、好ましくはイソプレン、ミルセンま
たは2−メチル−1,3−ペンタジエンであり、最も好
ましくはイソプレンである。
【0035】式(3)中のヒドロカルビル基は式(4)
のヒドロカルビル基と同一であるかまたは同一でないも
のである。これらのヒドロカルビル基は式(1)と
(2)のヒドロカルビル基の説明に関して上述したヒド
ロカルビル基と同じである。Bブロックの適当なモノマ
ーは1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,
4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−ヘ
プタジエン、2,4−ヘプタジエン、1,3−オクタジ
エン、2,4−オクタジエン、3,5−オクタジエン、
1,3−ノナジエン、2,4−ノナジエン、3,5−ノ
ナジエン、1,3−デカジエン、2,4−デカジエン、
3,5−デカジエンまたはこれらの混合物であり、好ま
しくは1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、
2,4−ヘキサジエンまたは1,3−ヘキサジエンであ
り、最も好ましくは1,3−ブタジエンである。各Bブ
ロックが単一モノマーから重合されることが好ましい。
【0036】この実施態様のブロックコポリマーは両端
においてブロックIで終了する。
【0037】この実施態様およびブロックBを用いる本
発明の他の実施態様の範囲は、中央ブロックBが式
(3)の1種類以上の共役ジエンと、ガラス転移温度
(Tg)、密度、溶解度パラメータおよび屈折率の制御
のために混入される制御された量(約0.3−約30モ
ル%)のアリール置換オレフィン、例えばスチレンまた
は他の適当なモノマー(例えば、アルキル化スチレン、
ビニルナフタレンまたはアルキル化ビニルナフタレン)
とを含むポリマーをも包含する。適当なアリール置換オ
レフィンは本発明の第2実施態様に関連して下記に述べ
るようなものである。同様に、この実施態様の範囲は中
央ブロックが式(3)の1種類以上の共役ジエンと、式
(3)の共役ジエンと重合しうる他のアニオン重合可能
なモノマーとのコポリマーから成るポリマーをも包含す
る。
【0038】重合パラメータの適当な選択が本発明の範
囲内に入る、多様な組成差および構造差を有するポリマ
ーを製造しうることは当業者に明らかであろう。中央ブ
ロックの組成の変化はゴム状性質の本質(natur
e)を制御し、末端ブロックの変化は種々の加硫剤、例
えばキノンジオキシム、硫黄主成分系およびフェノール
樹脂硬化系に対する反応を可能にする。
【0039】ブロックコポリマーは例えばアニオン重合
のような、下記で詳述する通常のブロック共重合法のい
ずれかによって重合される。当業者に明らかであるよう
に、この実施態様のコポリマーは少なくとも3個の交互
ブロックI−B−I(ここではトリブロックまたはトリ
ブロック単位と呼ぶ)を含むが、ブロックコポリマー全
体が両端をIブロックによって閉じられるかぎり、非限
定数のブロックを含みうる。3個より多いブロック(例
えば5ブロック)を有するポリマーは末端と中央部分に
おける架橋の実施を可能にするが、架橋間の制御された
距離を含む。ブロックコポリマーの各端部にブロックコ
ポリマーの架橋またはその末端における官能化を可能に
する不飽和基が存在することを保証するために、ブロッ
クコポリマーが各端部においてIブロックで終了するこ
とが重要である。ここで用いる「官能化」なる用語は、
官能基を形成するような不飽和基の化学的改質を意味す
る、この改質の本質は下記で詳述する。官能化または非
官能化コポリマー鎖の架橋は通常のやり方で実施され
る、これについても以降で述べる。
【0040】ブロックコポリマーの重合後に、ブロック
コポリマーを選択的水素化し、その間にブロックコポリ
マーのBブロックは最初の不飽和結合を実質的に含まな
いように選択的に水素化され、Iブロックはブロックコ
ポリマーを硬化するために充分な量の最初の不飽和結合
を保持する。一般に、IブロックとBブロックが上記モ
ノマーのいずれかから重合されるブロックコポリマーで
は、選択的水素化後のIブロックのヨウ素価が約20〜
約100%、好ましくは約50〜約100%、最も好ま
しくは選択的水素化前のヨウ素価の100%であり、B
ブロックでは選択的水素化後のヨウ素価が選択的水素化
前のヨウ素価の約0〜約10%、好ましくは約0〜約
0.5%、最も好ましくは約0〜約0.2%である。当
業者に公知であるヨウ素価はオレフィン100g中の不
飽和結合に加わるヨウ素の理論g数として定義され、不
飽和結合の定量測定値である。
【0041】本発明のこの実施態様では、Iブロックの
微細構造は重要ではなく、ポリイソプレンブロックに対
して下記に概略的に示すように、1,2−単位、3,4
−単位および/または1,4−単位から成りうるが、I
ブロックの重合中に極性化合物を用いる場合には、Iブ
ロックは主として(少なくとも約80重量%)3,4−
単位を含み、残部は主として(約20重量%)1,2−
単位であり;Iブロック中の重合中に極性化合物を用い
ない場合には、Iブロックは主として(約80重量%)
1,4−単位を含み、残部は主として1,2−単位と
3,4−単位である。 Bブロックの重合に用いられる主要モノマーが1,3−
ブタジエンである場合に、Bブロックの微細構造は、ポ
リブタジエンブロックに対して下記に概略的に示され
る、1,4−単位と1,2−単位との混合物であるべき
である: 主として1,4−微細構造の水素化が結晶質ポリエチレ
ンセグメントを生ずるからである。IブロックおよびB
ブロック(ならびに本発明のポリマー中の重合した式
(1)または(3)の共役ジエン)の微細構造は通常の
やり方で、例えば重合反応中に用いる極性化合物の量と
性質および反応温度を調節することによって制御され
る。ある特定の好ましい実施態様では、Bブロックは
1,2−微細構造的約50%と1,4−微細構造約50
%を含む。Bブロックがポリ−1,3−ブタジエンであ
る場合には、1,2−微細構造含量約50〜約60%を
含むBセグメントの水素化は、実質的に結晶度を有さな
いエチレン−ブタジエン−1コポリマーで実質的にある
弾性中央ブロックを生ずる。Bブロックを1,3−ブタ
ジエンから重合する場合には、Bブロックが主として
(少なくとも50%)1,4−微細構造から成ることが
好ましい、1,4−微細構造は水素化後に実質的に非結
晶質弾性ブロックを生ずる。
【0042】本出願で用いる1,2−、1,4−および
3,4−微細構造(または単位)なる用語は、2モノマ
ー単位のそれぞれ1,2−、1,4−および3,4−添
加によって得られる重合生成物を意味する。
【0043】本発明のポリマーの重合した、式(3)の
共役ジエン例えばBブロックが本発明の水素化プロセス
において重合した式(1)の共役ジエン、例えばIブロ
ックよりも非常に迅速に選択的に水素化されることが、
意外にも判明した。このことは上記ファルク(Fal
k)の教えからは明らかではない、ファルクは二置換
1,4−ポリブタジエン単位の二重結合が三置換1,4
−ポリイソプレン単位(水素化されない)の二重結合の
存在下で選択的に水素化されることを教えているからで
ある。1,4−ポリブタジエン単位の二置換二重結合が
1,2−ポリブタジエン単位の一置換二重結合と共に水
素化され、3,4−ポリイソプレン単位の二置換二重結
合が上記ポリブタジエンよりも非常に緩慢な速度で水素
化されることが意外にも判明した。従って、ファルクの
開示を考慮すると、1,4−ポリブタジエンの二置換二
重結合が3,4−ポリイソプレン単位の二置換二重結合
の存在下で選択的に水素化されることは意外である。こ
のことはまた、1,4−ポリブタジエン単位の二置換二
重結合、1,2−ポリブタジエンの一置換二重結合およ
び3,4−ポリイソプレン単位の二置換二重結合が実質
的に同じ速度で同時に水素化されることを開示したホッ
クスマイヤー(Hoxmeier)の公開ヨーロッパ特
許出願第0 315 280号の教えを考慮しても意外
である。例えばIブロックがポリイソプレンであり、B
ブロックがポリブタジエンである本発明のブロックコポ
リマーでは、選択的水素化トリブロックポリマーのフー
リェ転位赤外線解析(Fourier Transfo
rm Infrared analysis)(FTI
R)は1,2−ポリブタジエン単位の二重結合の水素化
が最も迅速に進行し、次に1,4−ポリブタジエン単位
の二重結合の水素化が進行することを示す。これらの基
によって生ずる赤外線吸収はポリイソプレン単位が検知
されうる程に水素化される前に消失する。
【0044】I−B−Iブロックポリマーが製造された
後、これに対して選択的水素化を行って、主として各ト
リブロックのBブロックを水素化する。選択的水素化と
触媒については下記で詳述する。水素化反応が完成した
後、選択的水素化触媒をブロックコポリマーから除去
し、ポリマーを通常のやり方で、例えばアルコールフロ
キュレーション、溶媒のスチームストリッピングまたは
非水性溶媒蒸発によって単離する。ポリマーの単離前
に、酸化防止剤例えばイルガノックス(Irgano
x)1076〔チバガイギ(Ciba−Geigy)か
ら〕を通常ポリマー溶液に加える。
【0045】単離ポリマーを熱硬化性炭化水素エラスト
マーに現在用いられている多くの周知の方法によって、
不飽和末端ブロックIを介して加硫する。このような方
法は「ゴムテクノロジー(Rubber Techno
logy)」、第3版、バンノストランド レインホー
ルド カンパニー(Van Nostrand Rei
nhold Company)ニューヨーク、198
7、モーリス モートン(Maurice Morto
n)編集、2,9および10章(ここに参考文献として
関係する)に詳述されている。
【0046】ポリジエン中央ブロックとアリール置換オ
レフィン/ジエンコポリマー末端ポリマーから成るトリ
ブロックコポリマー 本発明のこの代替実施態様では、ブロックコポリマーは
次式の少なくとも1個のトリブロックから成る: (A)x −(D)y −(A)x 式中、ブロックAは少なくとも1種類のアリール置換オ
レフィン約30〜約70モル%、好ましくは約40〜約
60モル%と上記式(1)の少なくとも1種類の共役ジ
エン約30〜約70モル%、好ましくは約40〜約60
モル%から成るコポリマーである。ブロックAはブロッ
クコポリマーまたはランダムコポリマーである。最も好
ましい式(1)ジエンはイソプレンである。このブロッ
クコポリマーにおいて、Dは上記式(3)の少なくとも
1種類の共役ジエンのポリマーのブロックであり、この
式(3)ジエンはブロックAの重合に用いた式(1)の
共役ジエンとは異なるものである。このブロックコポリ
マーにおいて、xはブロックA中のモノマー単位の総数
を表す、このブロックコポリマーは約2〜30重量%、
好ましくは4〜約16重量%のAブロックを含み、yは
ブロックD中のモノマー単位の総数を表し、このブロッ
クコポリマーは約40〜約96%、好ましくは約68〜
約92重量%のDブロックを含む。この実施態様のブロ
ックコポリマーは上記式のブロックを幾つか(例えば5
個)含む、但しこれが両端においてブロックAで終るこ
とを必要とする、しかし、これが3ブロックA−D−A
のみを含むことが好ましい。ブロックAの重合に用いら
れる適当なアリール置換オレフィンは次式を有する: 式中、Arはフェニル、アルキル置換フェニル、ナフチ
ルまたはアルキル置換ナフチルであり、Re は水素、メ
チル、エチル、プロピル、ブチルまたはアリールであ
る。適当なアリール置換オレフィンの例はスチレン、2
−フェニルα−オレフィン、例えばα−メチルスチレ
ン、1,1−ジフェニルエチレン、アルキル化スチレ
ン、ビニルナフタレンまたはアルキル化ビニルナフタレ
ンである。アルキル化スチレンまたはアルキル化ビニル
ナフタレン中の適当なアルキル置換基はメチル、エチ
ル、プロピル、sec−ブチルおよびtert−ブチル
である。アルキル化スチレンまたはビニルナフタレンの
各々は1個以上のアルキル置換基を含む。好ましいアリ
ール置換オレフィンはスチレン、ビニルナフタレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジフェニルエ
チレンである。重合した式(1)ジエンの微細構造は重
要ではないが、上記やり方で制御することができる。こ
の実施態様のブロックコポリマーは例えば下記で詳述す
るアニオン重合のような、通常のブロック重合方法によ
って重合される。
【0047】この実施態様および、ブロックDを用い
る、本発明の他の実施態様の範囲は、中央ブロックDが
1個以上の式(3)共役ジエンと、ガラス転移温度(T
g)、密度、溶解度パラメータおよび屈折率の制御のた
めに混入された、制御された量(約0.3〜約30モル
%)の最も好ましい実施態様では、このトリブロックコ
ポリマーのブロックAが約1:1のモル比のイソプレン
とスチレンとから重合される。本発明のこの実施態様で
は、最終コポリマーがイソプレン約1.5〜約6重量
%、スチレン約2.5〜約10重量%およびブタジエン
単位約84〜約96重量%を含むような割合で、Aブロ
ックをイソプレンとスチレンから重合し、Dブロックを
1,3−ブタジエンから重合することが好ましい。
【0048】重合が完成した後に、ブロックコポリマー
に選択的水素化を実施する。選択水素化後に、ポリマー
はブロックポリマーを硬化するために充分な量の最初の
不飽和結合を末端ブロックAに含み、それによって、下
記に述べるように、化学的架橋または官能化を可能にす
る、他方では中央ブロックDは最初の不飽和結合を実質
的に含有しない。例えば、Aブロックがスチレンとイソ
プレンのコポリマーであり、Dブロックがポリブタジエ
ンであるブロックコポリマーでは、選択的水素化前のヨ
ウ素価は各Aブロックでは120〜180であり、Dブ
ロックでは470である。選択的水素化後に各Aブロッ
クのヨウ素価は約20〜約180であり、Dブロックの
ヨウ素価は約0〜約10であり、好ましくは約0〜約
2.5である。一般に、AブロックとDブロックとが上
述した、それらの重合に適したモノマーから重合される
ブロックコポリマーでは、選択的水素化が完成した後の
Aブロックのヨウ素価は選択的水素化反応前のヨウ素価
の約20〜約100%、好ましくは100%であり、D
ブロックではヨウ素価は選択的水素化反応前の約0〜約
10%、好ましくは約0〜約0.5%、最も好ましくは
約0%である。従って、この実施態様では、ブロックD
は本発明の第1実施態様の中央ブロックBに関して上述
した同じ方法で選択的に水素化される。
【0049】この実施態様のブロックコポリマーは液体
でもあり、選択的水素化後に各トリブロック中の末端A
ブロック中の不飽和基は、本明細書の他の個所で述べる
ように、コポリマーの架橋または末端ブロックAの官能
化の手段である。
【0050】少なくとも1種類のポリジエン中央ブロッ
クとアリール置換オレフィン/ジエンコポリマーの少な
くとも1種類の末端ブロックとから成るトリブロックコ
ポリマー 本発明のこの実施態様では、ブロックコポリマーは次式
の少なくとも1個のトリブロックを含む: I−D−A 式中、ブロックIは少なくとも1種類の重合した上記式
(1)ジエンのポリマーであり、ブロックDは少なくと
も1種類の重合した上記式(3)ジエンのポリマーであ
り、式(3)ジエンは式(1)の共役ジエンとは異な
る、またブロックAは上記の少なくとも1種類のアリー
ル置換オレフィンと少なくとも1種類の式(1)の共役
ジエンとのコポリマーである。ブロックAは少なくとも
1種類のアリール置換オレフィン約30〜約70モル
%、好ましくは約40〜約60モル%と、少なくとも1
種類の式(1)の共役ジエン、好ましくはイソプレン約
30〜約70モル%、好ましくは約40〜約60モル%
とのコポリマーである。このブロックコポリマーはブロ
ックI約1〜約15重量%、好ましくは約2〜約8重量
%、ブロックA約2〜約30重量%、好ましくは約4〜
約16重量%およびブロックD約55〜約97重量%、
好ましくは約76〜約94重量%を含む。この実施態様
のブロックは上記式のブロックを幾つか(例えば5〜7
個)、その両端をブロックIまたはAで終るかぎり含
む。ブロックコポリマーは例えば、下記で詳述するアニ
オン重合のような、通常のブロック共重合方法によって
重合される。
【0051】この実施態様の範囲は、中央ブロックDが
1種類以上の式(3)ジエンと、ガラス転移温度(T
g)、密度、溶解度パラメーターおよび屈折率にの制御
のために混入した、制御された量(約0.3〜約30モ
ル%)のアリール置換オレフィン、例えばスチレンまた
は他の適当なモノマー(例えば、アルキル化スチレン、
ビニルナフタレンまたはアルキル化ビニルナフタレン)
とのコポリマーから成るポリマーをも包含する。適当な
アリール置換オレフィンは本発明の第2実施態様に関し
て下記に述べるものである。同様に、この実施態様の範
囲は、ブロックDが1種類以上の式(3)の共役ジエン
と、式(3)の共役ジエンと重合しうる、他のアニオン
重合可能なモノマーとのコポリマーから成るポリマーを
も包含する。
【0052】この実施態様はまた、最初に少なくとも1
種類のアリール置換オレフィンのみを重合し、生成した
ポリアリール置換オレフィンを次に、ポリアリール置換
オレフィンとの化学反応後に、式(1)の共役ジエンの
説明に関連して上述したように、Aブロック上に残留二
重結合をもたらすような化合物と反応させることによっ
て、ブロックAが形成されるようなポリマーをも包含す
る。それ故、生成したブロックAはこの実施態様(また
はブロックAを用いる他の実施態様)によって製造され
る他のブロックAと実質的に同じ残留不飽和結合(残留
二重結合)を末端ブロックA上に有する。
【0053】重合が完成した後に、ブロックコポリマー
に対して選択的水素化を実施する。選択的水素化後に、
ポリマーはブロックコポリマーを硬化するために充分な
量の最初の不飽和結合を末端ブロックIおよびA中に含
み、それによって下記に述べるように化学的架橋または
官能化を可能にする、然るに中央ブロックDは最初の不
飽和結合を実質的に含まない。一般に、I、DおよびA
ブロックが上述した、それらの重合に適したモノマーか
ら重合されるブロックコポリマーでは、選択的水素化が
完成した後のIブロックおよびAブロック中のヨウ素価
は選択的水素化反応前のヨウ素価の約10〜約100
%、好ましくは100%であり、Dブロックでは選択的
水素化反応前のヨウ素価の約0〜約10%、好ましくは
約0〜約0.5%、最も好ましくは0%である。従っ
て、この実施態様では、ブロックDも上述した同じ方法
で選択的に水素化されるが、末端ブロックIとAはそれ
らの最初の不飽和結合の実質的な量を保持する。
【0054】この実施態様のブロックコポリマーは液体
でもあり、選択的水素化後に各トリブロック中の末端ブ
ロックIとA中の不飽和基は、この明細書の他の個所で
述べるように、コポリマーの架橋または末端ブロックI
およびAの官能化の手段を与える。
【0055】ランダム ポリマー 本発明のランダムコポリマーは飽和バックボーン中にラ
ンダムに混入された、制御された量の不飽和結合を有す
る。EPDMとは対照的に、不飽和レベルを安価にかつ
容易に例えばヨウ素価約5〜約100のポリマーを生成
するように制御して、ブタジエンまたはイソプレンを主
成分とする種々な程度に不飽和なゴムによって加硫率と
可能なコキュラビリティとを多様に変化させることがで
きる。
【0056】1実施態様では、ブロックコポリマー
(I)x −(B)y −(I)x の重合に用いた同じモノ
マーから、すなわち上記の少なくとも1種類の式(1)
共役ジエンと少なくとも1種類の式(3)共役ジエンと
から(但し、式(1)ジエンは式(3)ジエンとは異な
るものとする)、ランダムコポリマーを合成することが
できる。このランダムコポリマーは重合した式(1)共
役ジエン約1.0〜約25モル%、好ましくは約1.0
〜約10モル%と、重合した式(3)共役ジエン約75
〜約99モル%、好ましくは約90〜約99モル%とを
含む。適切な式(1)共役ジエンは上記に例示する。ラ
ンダムコポリマー共重合のために最も好ましい式(1)
共役ジンはイソプレンである。式(3)の適切な共役ジ
エンも上記に例示する。この実施態様のランダムコポリ
マーの共重合のために最も好ましい式(3)共役ジエン
は1,3−ブタジエンである。従って、この実施態様で
は、イソプレンと1,3−ブタジエンとからランダムコ
ポリマーを合成することが最も好ましく、このようなラ
ンダムコポリマーはイソプレン単位約1〜約20重量%
とブタジエン単位約80〜約99重量%とを含む。イソ
プレン単位は主として(すなわち、約50〜約90重量
%)3,4−微細構造を含む。
【0057】他の実施態様では、コポリマー(A)x
(C)y −(A)x の重合に用いた同じモノマーから、
すなわち少なくとも1種類のアリール置換オレフィン、
少なくとも1種類の式(1)共役ジエンおよび少なくと
も1種類の式(3)共役ジエンからランダムコポリマー
を合成する、但し式(1)共役ジエンは重合に用いた式
(3)共役ジエンとは異なるものとする。式(1)と
(3)の共役ジエンは上記で定義し、アリール置換オレ
フィンも上記で定義したものと同じである。この代替ラ
ンダムコポリマーはアリール置換オレフィン約0.3〜
約15モル%、式(1)共役ジエン約1.0〜約25モ
ル%、好ましくは約1.0〜約10モル%、残部の式
(3)共役ジエンを含む。
【0058】ランダムコポリマーに対して、ブロックコ
ポリマーに関して上述した選択的水素化を実施する、こ
の水素化中に、重合した式(3)共役ジエンは実質的に
完全に水素化されるが、重合した式(1)共役ジエンは
実質的に軽度に、すなわちコポリマーの加硫に充分な量
の最初の不飽和結合を有するような程度に水素化され
て、重合した式(1)ジエン中の不飽和度に比例して、
ランダムな不飽和結合を有する液体エラストマーを形成
する。例えば、式(1)ジエンと、異なる式(3)ジエ
ンとから重合されたランダムコポリマーでは、ポリマー
の選択的水素化前のヨウ素価は約450である。選択的
水素化後、ポリマーのヨウ素価は約10〜約50にな
り、不飽和結合の大部分は式(1)ジエンによるもので
ある。
【0059】同様に、アリール置換オレフィン、式
(1)共役ジエンおよび式(3)共役ジエン(式(1)
共役ジエンとは異なる)のコポリマーでは、ポリマーの
選択的水素化前のヨウ素価は約250〜約450であ
る。選択的水素化後に、ポリマーのヨウ素価は約10〜
約100になり、ヨウ素価の大部分は式(1)ジエンに
よるものである。
【0060】水素化ポリマーを加硫することができる。
本発明の加硫ランダムコポリマーはEPDMと同様なゴ
ム状弾性を有する。ポリマーの加硫率はランダムコポリ
マーのいずれかの実施態様において式(1)ジエン、す
なわち最も好ましい実施態様ではイソプレンの含量を約
5〜約20モル%に高めることによって、容易にかつ安
価に増大させることができる。
【0061】スターブランチド ポリマー 本発明はスターブランチド ブロックコポリマーとラン
ダムコポリマーにも関する。
【0062】スターブランチド ブロックポリマーはブ
ロックIとB、AとDまたはI,DおよびA(全て上記
で定義)のいずれかの組合せから製造される、但しスタ
ーブランチド ポリマーの各自由端部(すなわち、結合
されていない端部)はブロックIとB、AとDまたは
I,DおよびAからそれぞれ製造されるスターブランチ
ド ブロックポリマーにおいてIブロックまたはAブロ
ックである。スターブランチドI−Bブロックポリマー
はIブロック約0.5〜約25重量%、好ましくは約1
〜約5重量%とBブロック約75〜約99.5重量%、
好ましくは約95〜約99重量%とを含む。スターブラ
ンチドA−DブロックポリマーはAブロック約4〜約6
0重量%、好ましくは約8〜約32重量%と、Dブロッ
ク約40〜約96重量%、好ましくは約68〜約92重
量%とを含む。スターブランチドI−D−Aブロックポ
リマーはIブロック約1〜約15重量%、好ましくは約
2〜約8重量%と、Aブロック約2〜約30重量%、好
ましくは約4〜約16重量%と、Dブロック約55〜約
97重量%、好ましくは約76〜約94重量%とを含
む。このコポリマーのAブロックは少なくとも1種類の
アリール置換オレフィン約30〜約70モル%と少なく
とも1種類の式(1)共役ジエン約30〜約70モル%
とのブロックまたはランダムコポリマーである。
【0063】スターブランチド ブロックポリマーは本
発明の選択的水素化方法において、ブロックBまたはD
が実質的に最初の不飽和結合を含まず、各ブロックIと
Aがそれぞれ、スターブランチド ブロックポリマーを
硬化するために充分な量の、これらのブロック中に存在
する共役ジエンの最初の不飽和結合を保持するような程
度に選択的に水素化される。従って、I−Bスターブラ
ンチド ブロックポリマーでは、選択的水素化反応後に
Iブロックのヨウ素価は選択的水素化反応前のヨウ素価
の約10〜約100%、好ましくは約25〜約100
%、より好ましくは約50〜約100%、最も好ましく
は約100%であり、Bブロックではヨウ素価は選択的
水素化反応前のヨウ素価の約0〜約10%、好ましくは
約0〜約0.5%になる。同様に、A−Dスターブラン
チド ブロックポリマーでは、選択的水素化後にAブロ
ックのヨウ素価は選択的水素化反応前のヨウ素価の約1
0〜約100%、好ましくは約25〜約100%、より
好ましくは約50〜約100%、最も好ましくは約10
0%であり、Dブロックではヨウ素価は選択的水素化反
応前のヨウ素価の約0〜約10%、好ましくは約0〜約
0.5%になる。同様に、I−D−Aスターブランチド
ブロックコポリマーでは、選択的水素化が完成した後
のIブロックとAブロックの各々のヨウ素価は選択的水
素化反応前のヨウ素価の約10〜約100%、好ましく
は約100%であり、Dブロックではヨウ素価は選択的
水素化反応前のヨウ素価の約0〜約10%、好ましくは
約0〜約0.5%、最も好ましくは0%である。従っ
て、この実施態様では、ブロックDも本発明の他の実施
態様の中央ブロックBとDについて上述したと同様に選
択的に水素化される。
【0064】スターブランチト・ランダムポリマーは、
式(1)の少なくとも1種のジエンと、式(1)のジエ
ンとは異なった式(3)の少なくとも1種のジエンとの
組合せ、又は少なくとも1種のアリール置換オレフィ
ン、式(1)の少なくとも1種のジエン、及び式(1)
のジエンとは異なった式(3)の少なくとも1種のジエ
ンの組合せにより得られ、これらは全て前述したものと
同じである。式(1)のジエンと式(3)のジエンの
(これらは互いに異なるものでなければならない)組合
せから得られるスターブランチト・ランダムポリマー
は、約1〜25重量%(好ましくは約1〜10重量%)
の式(1)のジエン、及び約75〜99重量%(好まし
くは約90〜99重量%)の式(3)のジエンを含む。
アリール置換オレフィン、式(1)のジエン、及び式
(3)のジエンの組合せから得られるスターブランチト
・ランダムポリマーは、約0.3〜15モル%のアリー
ル置換オレフィン、約1〜25モル%(好ましくは約1
〜10モル%)の式(1)の共役ジエン、及び残りのパ
ーセントの式(3)の共役ジエンを含む。スターブラン
チト・ランダムポリマーはさらに、式(3)の重合ジエ
ンが初期の不飽和結合を実質的に含まず、そして式
(1)の重合ジエンがスターブランチト・ランダムポリ
マーを硬化させるのに足る量の初期不飽和結合を保持す
るという程度にまで、本発明の選択的水素化法で選択的
に水素化することができる。従って、式(1)の共役ジ
エンとそれとは異なる式(3)のジエン(どちらも前記
した通り)の組合せから得られるスターブランチト・ラ
ンダムポリマーの場合、選択的水素化反応の後での式
(1)の重合ジエンに対するヨウ素価は、選択的水素化
反応を行う前のヨウ素価の約10〜100%、好ましく
は約25〜100%、さらに好ましくは約50〜100
%、最も好ましくは約100%であり、式(3)の重合
ジエンに対するヨウ素価は、選択的水素化反応を行う前
のヨウ素価の約0〜10%、好ましくは約0〜0.5%
である。同様に、少なくとも1種のアリール置換オレフ
ィン、式(1)の少なくとも1種のジエン、及び式
(3)の少なくとも1種のジエンの組合せから得られる
スターブランチト・ランダムポリマーの場合、選択的水
素化反応の後での式(1)の重合ジエンに対するヨウ素
価は、選択的水素化反応を行う前のヨウ素価の約10〜
100%、好ましくは約25〜100%、さらに好まし
くは約50〜100%、最も好ましくは約100%であ
り、そして選択的水素化反応の後での式(3)の重合ジ
エンに対するヨウ素価は、選択的水素化反応を行う前の
ヨウ素価の約0〜10%、好ましくは約0〜0.5%で
ある。
【0065】本発明のポリマーと他の材料とのブレンド 言うまでもないことであるが、本発明のブロックコポリ
マーとランダムコポリマーは、いかなる不飽和エラスト
マーともブレンドすることができ、いずれの場合におい
ても、本発明のコポリマーの不飽和度は、2種の材料の
加硫速度が実質的に同じになるよう調節することができ
る。本発明のコポリマーとブレンドすることのできる適
切なエラストマーとしては、液状ブチルゴム、液状ポリ
イソプレン、液状ポリブタジエン(変性品及び未変性
品)、及び液状EPDM等がある。本発明のコポリマー
とブレンドすることのできる適切な固体ゴムとしては、
例えば、SBR、ポリイソプレン、ポリブタジエン、E
PDM、ブチルゴム、及びネオプレン等がある。
【0066】当然のことながら、本発明のブロックコポ
リマー及びランダムコポリマーには、当技術者に公知の
成分、例えば、シリカやカーボンブラックのような充填
剤、エキステンダー油、酸化防止剤、粘着付与剤、加硫
剤、及びこれらに類似の物質等を配合することができ
る。
【0067】重合反応 本発明のブロックコポリマーは、公知のブロック重合法
(好ましくはアニオン重合法)によって重合させること
ができる。アニオン重合は当業界ではよく知られてお
り、種々の工業用ポリマーの製造に利用されている。ア
ニオン重合法に関する優れた概説が、「“ポリマー科学
の進歩56、アニオン重合、pp.1−90”、スプリ
ンガー−フェルラーク,ベルリン,ハイデルベルク,ニ
ューヨーク,東京,1984」に「“リチウムを使用し
た非極性モノマーのアニオン重合”,R.N.ヤング,
R.P.クワーク,及びL.J.フェッターズ」と題す
るモノグラフにて記載されている。アニオン重合法は、
例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、ナトリウムナフタリド、又はクミ
ルカリウム等の適切なアニオン性触媒(開始剤としても
知られている)の存在下で行われる。重合反応における
触媒量とモノマー量により、ポリマーの分子量が決ま
る。重合反応は、不活性溶媒(例えば、ヘキサン、シク
ロヘキサン、及びヘプタン等の脂肪族炭化水素、又はベ
ンゼンやトルエン等の芳香族炭化水素)を重合媒体とし
て使用して、溶液状態にて行われる。場合によっては、
テトラヒドロフランのような不活性の極性溶媒も、単独
又は炭化水素溶媒と混合して使用することができる。
【0068】本発明の第1の実施態様の重合に関して、
特に本発明の好ましい実施態様(すなわち、ポリイソプ
レン−ポリブタジエン−ポリイソプレンのトリブロッ
ク)に関して以下に例を挙げて説明する。しかしなが
ら、本発明のすべてのコポリマーの重合に対して同じプ
ロセス原理が使用できることは、当技術者にとっては明
らかであろう。
【0069】リチウムをベースとした触媒を使用した場
合、本発明のプロセスは、エーテル、チオエーテル、第
三級アミン、及びテトラヒドロフランからなる群から選
ばれる1種以上の極性化合物の存在によって変性された
不活性炭化水素溶媒(例えばシクロヘキサン)中にてイ
ソプレンモノマーの溶液を形成することを含む。この極
性化合物は、ブタジエン中心ブロックのミクロ構造(す
なわち1,2−構造の含量)を制御するのに必要であ
る。極性化合物の含量が高くなるほど、これらのブロッ
ク中における1,2−構造の含量も高くなる。高い3,
4−構造含量の第1ブロックが必要とされない場合に
は、多くの開始剤を使用した第1ポリマーブロックの形
成に対して極性化合物の存在は必須ではないので、この
段階で極性化合物を導入する必要はない。なぜなら、第
2重合段階においてブタジエンの添加と同時又は添加直
前に導入することもできるからである。使用することの
できる極性溶媒の例としては、ジメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、エチルメチルエーテル、エチルプロピル
エーテル、ジオキサン、ジフェニルエーテル、トリプロ
ピルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、及びN,N,N’,N’−テトラメチ
ルエチレンジアミン等がある。これらの極性化合物の混
合物も使用することができる。極性化合物の使用量は、
極性化合物の種類及び重合条件により異なるが、これら
は当技術者には明らかであろう。ポリブタジエンのミク
ロ構造に及ぼす極性化合物の影響については、「“極性
変性したアルキルリチウムによる重合及び共重合に及ぼ
す温度と濃度の影響”、ジャーナル・オブ・ポリマーサ
イエンス:パートA−1,Vol.10,1319−1
334(1972)」に詳細に説明してある。この極性
化合物はさらに、重合速度も高めるよう作用する。中心
ブロックB又はDを重合させるのに1,3−ブタジエン
以外のモノマー(例えばペンタジエン)を使用した場
合、ミクロ構造を制御するのに極性化合物は必要ではな
い。なぜなら、このようなモノマーは、水素化反応後に
本質的に結晶性をもたないポリマーを生成するからであ
る。
【0070】アルキルリチウムをベースとした開始剤、
極性化合物、及びイソプレンモノマーを不活性溶媒中に
て混合した場合、イソプレンの重合が進行して第1ター
ミナルブロック(その分子量はイソプレン対開始剤の比
によって決まる)を生成する。この第1段階で形成され
る“リビング”ポリイソプレニルアニオンは、さらなる
重合のための触媒として利用される。この時点におい
て、ブタジエンモノマーが系に導入され、第2ブロック
のブロック重合が進行し、このとき極性化合物の存在
が、ポリブタジエンブロックにおける枝分かれ(1,2
−構造)の所望の程度に影響を与える。こうして得られ
る生成物は、末端アニオンとリチウム対イオンを有する
リビングジブロックポリマーである。このリビングジブ
ロックポリマーは最終的なイソプレンブロックの成長に
対する触媒として作用し、イソプレンモノマーを再び反
応容器に加えて最終ポリマーブロックを生成させると形
成され、この結果I−B−Iのトリブロックが形成され
る。重合が完了すると、プロトン供与体(例えばメチル
アルコールや酢酸)を加えることによって、リビングア
ニオン(トリブロックの末端に存在する)が崩壊され
る。重合反応は通常0〜約100℃の温度で行われる
が、これより高い温度も使用できる。選定された反応温
度をよく制御するのが望ましい。なぜなら、ポリマーの
ミクロ構造の制御だけでなく極性化合物の有効性に対し
ても影響を与えることがあるからである。反応温度は、
例えば50〜80℃である。反応圧力は重要なポイント
ではなく、大気圧〜約100psigの圧力が使用でき
る。
【0071】第1のIセグメントの重合前に極性化合物
が使用されると、3,4−ユニット含量の多いIブロッ
クが形成される。最初のIセグメントが形成された後に
極性化合物(ルイス酸であってもよい)が加えられる
と、第1のIセグメントは高いパーセントの1,4−ミ
クロ構造(トリ置換されている)をもち、第2のIセグ
メントは高いパーセントの3,4−ミクロ構造を有す
る。
【0072】末端Iブロックの両方に高い1,4−含量
を有するトリブロックポリマーは、ポリイソプレン−ポ
リブタジエン−ポリイソプレンブロックコポリマーに関
して以下に示したカップリング法を使用することによっ
ても製造することができる。 Iブロックの重合時においてイソプレンの代わりにミル
センを使用すると、極性化合物が存在していても、高い
割合のトリ置換二重結合が確実に導入される。なぜな
ら、ミルセンは、重合プロセスには関与しないペンダン
トのトリ置換二重結合を含んでいるからである。カップ
リングプロセスにおいては、前述の場合と同様に、イソ
プレン(又は他のモノマー)の重合前に極性化合物を加
えることによって、高い3,4−ミクロ構造含量を有す
るポリイソプレン末端ブロック(又はIブロックに使用
するのに適した他の重合したモノマー)を含んだブロッ
クポリマーが得られる。
【0073】トリブロックポリマーの製造に対してカッ
プリング法を使用すると、イソプレン、ブタジエン、次
いでイソプレンというように逐次に加える場合に比べ
て、重合の完了に必要な反応時間が少なくなる。このよ
うなカップリング法はよく知られており、エステル、C
2 、ヨウ素、ジハロアルカン、四塩化ケイ素、ジビニ
ルベンゼン、アルキルトリクロロシラン、及びジアルキ
ルジクロロシラン等のカップリング剤が使用される。3
官能又は4官能のカップリング剤(例えば、アルキルト
リクロロシランや四塩化ケイ素)を使用すると、それぞ
れ1−位又は2−化合物で変性したアルキルリチウムと
の反応前に適切な割合で混合される。言うまでもないこ
とであるが、ランダムポリマーの作製においては、必要
な工程は一工程だけである。
【0074】選択的水素化 ポリイソプレン−ポリブタジエン−ポリイソプレンのト
リブロックを例として使用して、以下に選択的水素化反
応について説明する。しかしながら、本発明のいかなる
ポリマーも同じ仕方で選択的に水素化できることは当技
術者には明らかであろう。
【0075】各トリブロックの中央ブロック(ポリブタ
ジエン)を飽和させるために、ブロックコポリマーが選
択的に水素化される。ポリブタジエンブロックを選択的
に水素化する方法は、フォーク(Falk)による
「“ポリマーの不飽和を選択的に水素化するための配位
触媒”、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス:パー
トA−1,Vol.9,2617−2623(197
1)」に記載の方法に類似しているが、本発明において
は新規な水素化触媒と新規なプロセスを使用して行われ
る。他の公知の選択的水素化法も使用できるが、本明細
書に記載の方法を使用するのが好ましい。要するに、本
明細書にて使用する選択的水素化法は、新規な触媒組成
物の存在下にて、あらかじめ作製したブロックコポリマ
ーと水素とを接触させることからなる。
【0076】新規な水素化触媒組成物と水素化プロセス
については、 付け提出の特許出願第
号明細書(代理人文書番号5605)に詳細
に説明されている。水素化触媒組成物は、少なくとも1
種の遷移金属化合物と有機金属還元剤から調製される。
適切な遷移金属化合物は、元素周期表における第IVb
族、第Vb族、第VIb族、又は第VIII族(好まし
くは第IVb族又は第VIII族)の金属の化合物であ
る〔ランゲによるハンドブック・オブ・ケミストリー
(第13版、1985)マグローヒル・ブックカンパニ
ー,ニューヨーク(ジョンA.ディーン,エディタ
ー)〕。このような化合物の例としては、四塩化チタン
や四塩化バナジウム等の金属ハロゲン化物;オキシ三塩
化バナジウム;及びアルコキシド部分が1〜20の炭素
原子数(好ましくは1〜約6の炭素原子数)の枝分かれ
アルキル基又は非枝分かれアルキル基を有するようなチ
タンアルコキシドとバナジウムアルコキシド等がある。
好ましい遷移金属化合物は、元素周期表における第IV
b族又はVIII族の金属の金属カルボキシレート又は
金属アルコキシドであり、例えば、ニッケル(II)2
−エチルヘキサノエート、チタンイソプロポキシド、コ
バルト(II)オクトエート、ニッケル(II)フェノ
キシド、及び第二鉄アセチルアセトネート等がある。
【0077】有機金属還元剤は、元素周期表における第
Ia族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、又は
第IVa族の元素の少なくとも1種の化合物を含有した
チーグラー−ナッタオレフィン重合触媒成分を活性化さ
せるのに通常使用される物質の単独物又はその組合せ物
である。このような還元剤の例としては、金属アルキ
ル、金属水素化物、アルキル金属水素化物、アルキル金
属ハロゲン化物、アルキル金属アルコキシド、アルキル
リチウム化合物、ジアルキル亜鉛化合物、トリアルキル
ホウ素化合物、トリアルキルアルミニウム化合物、アル
キルアルミニウムハロゲン化物、アルキルアルミニウム
水素化物、及びテトラアルキルゲルマニウム化合物等が
ある。これら還元剤の混合物も使用することができる。
有用な還元剤の具体的な例としては、n−ブチルリチウ
ム、ジエチル亜鉛、ジ−n−プロピル亜鉛、トリエチル
ホウ素、ジエチルアルミニウムエトキシド、トリエチル
アルミニウム、トリメチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、二
塩化エチルアルミニウム、二臭化エチルアルミニウム、
二水素化エチルアルミニウム、二塩化イソブチルアルミ
ニウム、二臭化イソブチルアルミニウム、二水素化イソ
ブチルアルミニウム、塩化ジエチルアルミニウム、臭化
ジエチルアルミニウム、二水素化ジエチルアルミニウ
ム、塩化ジ−n−プロピルアルミニウム、臭化ジ−n−
プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミ
ニウム、塩化ジイソブチルアルミニウム、臭化ジイソブ
チルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、
テトラメチルゲルマニウム、及びテトラエチルゲルマニ
ウム等がある。好ましい有機金属還元剤は、アルキル基
1個当たり1〜約20個の炭素原子を有する、第III
a族金属の金属アルキル及びジアルキル金属ハロゲン化
物である。さらに好ましい有機金属還元剤は、アルキル
基1個当たり1〜約6個の炭素原子を有するトリアルキ
ルアルミニウム化合物である。本発明において使用する
ことのできる他の還元剤は、スチーブンスらの米国特許
第3,787,384号明細書中の第4欄45行から第
5欄12行に、そしてストロベルらの米国特許第4,1
48,754号明細書中の第4欄56行から第5欄59
行に開示されている(これら2件の特許を参照の形でこ
こに引用する)。特に好ましい還元剤は、元素周期表に
おける第Ia族、第IIa族、及び第IIIa族から選
ばれる金属の金属アルキル又は金属水素化物であり、例
えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、
n−ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、トリエチル
アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリメチ
ルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、及びジ
ブチルマグネシウム等がある。
【0078】還元剤からの金属と遷移金属化合物からの
金属とのモル比は、還元剤と遷移金属化合物の選択され
た組合せによって異なるが、一般には約1:1〜約1
2:1、好ましくは約1.5:1〜約8:1、さらに好
ましくは約2:1〜約7:1、最も好ましくは約2.
5:1〜約6:1である。最適比は、使用する遷移金属
化合物と有機金属還元剤の種類に応じて異なり、例え
ば、トリアルキルアルミニウム/ニッケル(II)の系
に対しては、好ましいアルミニウム:ニッケルのモル比
は約2.5:1〜約4:1であり、トリアルキルアルミ
ニウム/コバルト(II)の系に対しては、好ましいア
ルミニウム:コバルトのモル比は約3:1〜約4:1で
あり、そしてトリアルキルアルミニウム/チタン(I
V)アルコキシドの系に対しては、好ましいアルミニウ
ム:チタンのモル比は約3:1〜約6:1である。
【0079】優れた選択性、高い効率、及び良好な安定
性を有する新規な水素化触媒の作製に対しては、従来技
術の触媒系に比べて、添加の仕方及び還元剤と遷移金属
化合物とのモル比が重要なポイントとなる。触媒の合成
時においては、使用される反応物のモル比を保持して触
媒を実質的に一定組成にするのが好ましい。このこと
は、還元剤をできるだけ速やかに遷移金属化合物の溶液
に加えることによって;あるいは還元剤と遷移金属化合
物の別々の流れを触媒合成容器に、還元剤の金属と遷移
金属化合物の金属との選定されたモル比が、当該2つの
化合物の実質的に全添加時間中において実質的に一定に
保持されるような仕方で、実質的に同時に触媒合成容器
に加えることによって;行うことができる。添加に必要
な時間は、過剰な圧力と熱の生成が防止されるような時
間でなければならない。すなわち、温度は約80℃を越
えてはならないし、また圧力は触媒合成容器の安全圧力
限界を越えてはならない。
【0080】好ましい実施態様においては、還元剤と遷
移金属化合物は、還元剤と遷移金属化合物との選定され
たモル比が、当該2つの化合物の実質的に全添加時間中
において実質的に一定に保持されるような仕方で、実質
的に同時に触媒合成容器に加えられる。この好ましい実
施態様では、熱の発生が過剰とならないよう、そして触
媒合成時におけるガスの生成速度が過剰とならないよう
(従ってガスの生成が比較的遅い)、発熱反応を制御す
ることができる。本実施態様(溶媒希釈をしてもしなく
てもよい)においては、約80℃以下の合成反応温度が
保持されるよう(これによって選択的水素化触媒の形成
が促進される)、触媒成分の添加速度が調節される。
【0081】さらに、本実施態様の同時混合法を使用す
る場合、還元剤の金属と遷移金属化合物の金属との選定
されたモル比が、触媒の全合成時間に対して実質的に一
定に保持される。
【0082】他の実施態様においては、還元剤を遷移金
属化合物に加えることによって触媒が形成される。この
実施態様では、優れた選択性、高い効率、及び良好な安
定性を有する水素化触媒を得るために、2種の反応物の
添加のタイミングと添加順序が重要なポイントとなる。
従って、本実施態様においては、できるだけ短い時間で
還元剤を遷移金属化合物に加えることが重要である。本
実施態様においては、還元剤を遷移金属化合物に加える
のにかける時間が、新規触媒の作製に対して特に重要で
ある。“できるだけ短い時間”とは、反応温度が約80
℃より高くならないよう、そして反応圧力が触媒合成容
器の安全圧力限界を越えないよう、添加ができるだけ速
やかに行われるということ、を意味している。当技術者
にとっては明らかなことであるが、添加時間はそれぞれ
の合成に対して異なり、還元剤の種類、遷移金属化合物
の種類、溶媒の種類、これらの物質の相対量、及び使用
される触媒合成容器のタイプ等のファクターによって異
なる。わかりやすくするために、約15mlのトリエチ
ルアルミニウムをヘキサン中に溶解して得た溶液を、ニ
ッケル(II)オクトエートをミネラルスピリット中に
溶解して得た溶液に約10〜30秒にて加えるものとす
る。一般には、還元剤の遷移金属化合物への添加は、使
用する薬剤の量に応じて約5秒〜約5分で行われる。還
元剤を遷移金属化合物に加える時間が長くなると(例え
ば15分以上)、合成された触媒は選択性が低く、安定
性が悪くなり、そして不均質となることがある。
【0083】還元剤ができるだけ速やかに遷移金属化合
物に加えられるような実施例においては、新規な触媒を
得るためには、前記の順序にて還元剤を遷移金属化合物
に加えることも重要なポイントである。添加の順序を逆
にすると、すなわち遷移金属化合物を還元剤に加えると
(あるいはそれぞれの溶液についても)、触媒の安定
性、選択性、活性、及び均質性にとって有害であり、従
って望ましくない。
【0084】水素化触媒の合成の実施態様すべてにおい
て、適切な溶媒(例えば、シクロヘキサン、ヘキサン、
ペンタン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、又は鉱油等
の炭化水素溶媒)による還元剤溶液及び遷移金属化合物
溶液を使用するのが好ましい。還元剤の溶液と遷移金属
化合物の溶液を作製するのに使用される溶媒は同種であ
っても異種であってもよいが、異種である場合は、還元
剤の溶液と遷移金属化合物の溶液が互いに完全に溶け合
うよう、互いに相溶性がなければならない。
【0085】水素化プロセスは、水素化すべき不飽和ポ
リマーを、ポリマーの不飽和モル数を基準として約0.
1〜約0.5モル%(好ましくは約0.2〜約0.3モ
ル%)の遷移金属を含有したある量の触媒溶液と接触さ
せることからなる。水素の分圧は約5psi〜数百ps
iであるが、好ましくは約10〜約100psiであ
る。水素化反応混合物の温度は約25〜約80℃であ
る。これより高い温度を使用すると、触媒の失活をきた
すことがある。水素化反応の時間はわずか30分である
が、当技術者には明らかなように、使用される実際の反
応条件に応じて大きく異なる。水素化のプロセスは、従
来のいかなる手段(例えば、赤外分光学、水素流量、ト
ータルの水素消費量、又はこれらの組合せ等)によって
もモニターすることができる。
【0086】水素化プロセスが完了すると、未反応の水
素は排気されるか、あるいは適当量の不飽和化合物物質
(例えば、不活性炭化水素であるヘキサンに転化される
1−ヘキセン)を導入することによって消費される。引
き続き、特定のプロセス及びポリマーの種類に応じて選
定された適切な手段によって、ポリマー溶液から触媒が
取り除かれる。例えば低分子量物質の場合、触媒残留物
の除去は、オキシダント(例えば空気)で溶液を処理
し、引き続きアンモニアで、そして必要に応じて水素化
触媒中に存在する金属の量(すなわち、遷移金属と還元
剤の金属の合計)と等モル量のメタノールで処理して、
触媒残留物を濾別可能な沈澱物として生成させることか
らなる。生成物ポリマーを透明無色の液体として得るた
めに、溶媒は従来のいかなる方法(例えば、減圧ストリ
ッピング等)によっても除去することができる。
【0087】これとは別に、1つの好ましい実施態様に
おいては、水素化反応が完了すると、混合物が、金属の
量(すなわち、遷移金属と還元剤の金属の合計)とほぼ
等モル量のアンモニア、及び金属の量の1/2〜ほぼ等
モル量(好ましくは1/2モル量)の過酸化水素水溶液
で処理される。他のレベルのアンモニア及び過酸化水素
も使用することができるが、前記のレベルが特に好まし
い。この方法では沈澱物が形成され、前述したように濾
別される。
【0088】さらに他の方法においては、触媒は、鉱酸
水溶液(例えば、硫酸、リン酸、又は塩酸)で抽出し、
次いで蒸留水で洗浄することによって除去することもで
きる。遷移金属ベースの触媒(例えば、テキサコ社から
ジェファーミンD−2000として市販されている高分
子量ジアミン)を除去するのに補助剤として通常使用さ
れる少量の物質を加えて、相分離と抽出時の触媒除去を
促進させることもできる。次いでこうして得られたポリ
マー溶液を乾燥剤(例えば硫酸マグネシウム)により乾
燥し、乾燥剤を分離し、そして従来法(例えば減圧スト
リッピング)により溶媒を除去してポリマーを透明液体
として得る。水素化されたポリマーの性質に応じて、他
のポリマー単離方法(例えばスチームフロキュレーショ
ンやアルコールフロキュレーション)も使用することが
できる。
【0089】末端ブロックの架橋と官能化 本発明のブロックポリマーの不飽和末端ブロックは、加
硫のための部位として作用するだけでなく、これを化学
的に変性して、例えばブチルゴムやEPDMのような現
在の工業用材料の場合と類似の変性で得られる利点を付
与することができる。場合によっては、ブチルゴムやE
PDMの化学変性によって得られる利点は、類似の分子
量のブチルゴム又はEPDMの代わりに、本質的に優れ
たエラストマー特性を有していることから、本発明のエ
ラストマーをマトリックスとして使用して増大させるこ
とができる。
【0090】周知の如く、加硫処理の前にブチルゴム
(イソプレンモノマーをベースとしている)の不飽和に
対してハロゲン化を施すと、加硫速度が大きく変わり、
加硫剤の選択がしやすくなる。本発明の第1の実施態様
における残留不飽和基(1ブロック中に存在)もイソプ
レンモノマーをベースとしているので、本実施態様のポ
リマーに対してハロゲン化を施すと、同じ利点が付与さ
れ、しかも本発明のポリマーに固有の伸び特性はそのま
ま保持される。本発明の本実施態様のブロックIを作製
するのに使用することのできる他のいかなるジエンを使
用しても同じ利点が得られる。従って、このようなジエ
ンを含有した本発明のいかなるポリマーも、ブチルゴム
の場合と同じ方法でハロゲン化することができる。式
(1)の重合ジエン又はブロックIを含有した本発明の
他のいかなるポリマーも、同じ方法でハロゲン化するこ
とができる。
【0091】周知の如く、高温(例えば約150℃〜約
250℃)でEPDMと無水マレイン酸を反応させる
と、マレイン酸変性のEPDMが得られ、これは特にナ
イロン用の耐衝撃性改良剤として工業的に使用されてい
る。本発明の実施態様のポリマーに対しても容易に類似
の変性を行うことができる。なぜなら、残留している不
飽和イソプレン(主として3,4−タイプ)は、EPD
Mにおいてみられる内部結合より、無水マレイン酸に対
する反応性が高いことが知られているからである。こう
して得られる生成物をナイロンとブレンドすると、耐衝
撃性が向上する。上記の例は、本発明のポリマーの極め
て有用であると思われる化学的変性のいくつかだけを説
明しているにすぎない。本発明の液状ポリマーは、分子
の末端のみ(すなわち、Iブロックのみ)での多種多様
な化学的変性の手段を提供し、これによってこれまでこ
うしたポリマーが存在しないことから従来不可能とされ
ていた材料を作製するための方策が提供される。本発明
のポリマーに対して施すことのできるよく知られた化学
反応のいくつかの例が、E.M.フェッテスによる
「“ポリマーの化学反応”、ハイポリマー、Vol.1
9,ジョン・ウィリー,ニューヨーク,1964」(本
文献を参照の形でここに引用する)に記載されている。
【0092】本発明が見出されるまでは、加硫後におい
て架橋点間に大きな距離(高Mc)を保持する能力をも
った液状炭化水素エラストマーを得ることは不可能であ
った。本発明は、未加硫のエラストマー分子のディメン
ジョンに実質的に等しい架橋点間距離をもった完全な網
目構造に加硫されうるブロック炭化水素ポリマーを提供
する。エラストマーの特性に関して予想される改良に加
えて、本発明のポリマーの飽和した主鎖は、高度の酸化
安定性及び熱安定性を付与する。本発明のブロックポリ
マーに化学的変性を施すことによって、ユニークな性質
をもった材料が得られる。なぜなら、このような変性
は、分子の不飽和末端においてのみ選択的に行うことが
できるからである。
【0093】本発明の選択的に水素化されたブロックポ
リマーの架橋は、該ブロックコポリマーを適切な架橋剤
又はこのような架橋剤の組合せ物と接触させることによ
って行われる。この架橋プロセスにより、均一な架橋点
間距離をもったコポリマーが得られる。
【0094】不飽和基を含んだ末端ブロックと種々の試
薬とを反応させて、官能基(例えばヒドロキシル基、エ
ポキシ基、スルホン酸基、メルカプト基、アクリレート
基、又はカルボキシル基等)を持たせることによって、
ブロックコポリマーを官能化することもできる。官能化
方法は当業界ではよく知られている。官能基を使用し
て、供給結合架橋もイオン結合架橋も生成させることが
できる。本発明のランダムコポリマーは、ブロックコポ
リマーの場合と同じ方法で架橋又は官能化することがで
きる。
【0095】以下に記載の実施例は、本発明のさらなる
特徴を説明している。しかしながら、当技術者には明ら
かなように、本発明の範囲は、以下の実施例において使
用されている特定の反応物及び反応条件によって限定さ
れるものではない。
【0096】以下の全実施例において、実験操作は、厳
密に嫌気性の条件下で、乾燥した反応物と乾燥した装置
を使用して行った。空気、水分、及び本発明のポリマー
合成に関わる微妙な化学バランスを阻害する恐れのある
他の不純物を排除するよう、充分な注意を払わなければ
ならない。
【0097】実施例1 (イソプレン−ブタジエン−イソプレン トリブロック
ポリマー) 300mlの精製・乾燥したシクロヘキサン
(99.5%、フィリップス・ペトロレウム)を600
ml容量のガラス製反応器に入れた。減圧にして反応器
から空気を除去し、乾燥窒素で置換した。エア駆動攪拌
機、圧力計、熱電対、上表面入口弁、弁のついた浸漬チ
ューブフィーダー、加熱マントルと可変制御器、及び弁
のついた窒素/減圧組合せ入り口を、反応器に取りつけ
た。ビピリジルの0.01Mシクロヘキサン溶液3m
l、ベンゾフェノンケチルから新たに蒸留したテトラヒ
ドロフラン7.3ml(90ミリモル)、及び1.8m
l(18ミリモル)の精製イソプレンを、反応器中に導
入した。反応器とその内容物の温度は50℃に上昇し
た。持続的な赤色が得られるまで、本溶液を1.6Mの
ブチルリチウムで滴定した。次いで、イソプレンの重合
を開始させるために、3.75mlの1.6Mブチルリ
チウムを反応器に注入した。反応を1時間行わせ、その
後、47.5gの精製ブタジエンを、反応温度が70℃
を越えないような速度で反応器中に圧入した。1時間
後、反応器の圧力が初期レベルに戻り、コポリマーの第
2ブロックの形成が完了した。イソプレン(1.8m
l、18ミリモル)を再び反応器中に注入して、トリブ
ロックポリマーの第3の最終ブロックを形成させた。1
時間後、0.35mlの酢酸(4.5ミリモル)を反応
器中に注入してトリブロックのリビングアニオンを消滅
させた。反応混合物の色は、直ぐに暗琥珀色から無色に
変わった。本混合物を室温に冷却し、アルミナ/セライ
トを通して濾過し、チバ−ガイギー社から市販されてい
る酸化防止剤イルガノックス1076を加え(乾燥ポリ
マーを基準として100ppm)、そして減圧下で溶媒
を除去して、分子量が約8400のトリブロックポリマ
ーを無色・透明の粘稠な液体として得た。赤外線分析
(フーリエ変換)により、ブタジエン中心ブロックは、
55%の(1,2)−ミクロ構造と45%の(1,4)
−ミクロ構造を有していることがわかった。
【0098】実施例2 (イソプレン−ブタジエン−イソプレン トリブロック
ポリマー) 本実施例は実施例1と類似しているが、1ガ
ロン容量のステンレス鋼製圧力容器を使用すべく、スケ
ールを増大させた。
【0099】1500gの精製・乾燥したシクロヘキサ
ン(99.5%、フィリップス・ペトロレウム)を1ガ
ロン容量のステンレス鋼製反応器中に導入した。攪拌
機、圧力計、熱電対、上表面入口弁、弁のついた浸漬チ
ューブフィーダー、可変制御のヒーター、及び熱交換コ
イルを、反応器に取りつけた。溶媒を加えた後、ベンゾ
フェノンケチルから新たに蒸留したテトラヒドロフラン
50ml(0.614モル)、精製したイソプレン4
3.3ml(0.433モル)、及び追加のシクロヘキ
サン80gを反応器中に圧入した。反応器とその内容物
の温度は50℃に上昇した。不純物を滴定しイソプレン
の重合を開始させるために、ブチルリチウム(1.5M
溶液61.2ml、91.8ミリモル)を反応器中に圧
入した。反応を1時間行わせた後、1100mlの精製
ブタジエン(12.65モル)を、反応温度が60℃を
越えないような速度で反応器中にポンプ送りした。この
プロセス中、熱交換器に冷却水を通して温度の制御を行
いやすくした。ブタジエンの供給は30分以内に完了さ
せた。1時間後、コポリマーの第2ブロックの形成が完
了し、イソプレン(43.3ml、0.433モル)を
50gのシクロヘキサン中に溶解して得た溶液を再び反
応器中に圧入して、トリブロックポリマーの第3の最終
ブロックを形成させた。1時間後、反応混合物を冷却
し、5.2mlの酢酸(90.8ミリモル)を含んだ容
器中に取り出してトリブロックのリビングアニオンを消
滅させた。本混合物をアルミナ/セライトを通して濾過
し、酸化防止剤を加え(乾燥ポリマーを基準として10
0ppm)、そして減圧下で溶媒を除去して、分子量が
約8200のトリブロックポリマーを無色・透明の粘稠
な液体として得た。赤外線分析(フーリエ変換)によ
り、ブタジエン中心ブロックは、56%の(1,2)−
ミクロ構造と44%の(1,4)−ミクロ構造を有して
いることがわかった。
【0100】実施例3 (分子量の関数としての粘度) 本実施例では、実施例1
及び2の方法と実質的に同じ方法で作製したトリブロッ
クポリマーの分子量とバルク粘度との間の関係を説明す
る。
【0101】図1のデータからわかるように、実施例1
及び2の場合と同様の方法に従って作製した水素化して
いないイソプレン−ブタジエン−イソプレンポリマーの
分子量と、室温でのバルク粘度(ブルックフィールド・
エンジニアリングLVT粘度計を使用し、例えば5号ス
ピンドルで0.6rpmにて測定)の対数との間には、
直線的な関係が存在する。
【0102】実施例4 (イソプレン/スチレン−ブタジエン−イソプレン/ス
チレン トリブロックポリマー) 本実施例は、末端ブロ
ックがイソプレン−スチレンコポリマーからなるような
トリブロックポリマーの作製について説明する。イソプ
レンのレベルにほぼ相当するレベルのスチレンの末端ブ
ロックへの導入は、選択的に水素化されたトリブロック
を加硫する特定の方法を使用すると有利である。
【0103】1400gの精製・乾燥したシクロヘキサ
ン(99.5%、フィリップス・ペトロレウム)を、1
ガロン容量のステンレス鋼製反応器中に導入した。攪拌
機、圧力計、熱電対、上表面入口、弁のついた浸漬チュ
ーブフィーダー、可変制御のヒーター、及び熱交換コイ
ルを、反応器に取りつけた。溶媒を加えた後、ベンゾフ
ェノンケチルから新たに蒸留したテトラヒドロフラン8
8ml(1.08モル)、精製したイソプレン21.8
ml(0.218モル)、精製したスチレン41.5m
l(0.362モル)、及び追加のシクロヘキサン50
gを反応器中に圧入した。反応器とその内容物の温度は
50℃に上昇した。不純物を滴定しイソプレンの重合を
開始させるために、ブチルリチウム(1.6M溶液4
7.0ml、75.2ミリモル)を反応器中に圧入し
た。反応を1時間行わせた後、800mlの精製ブタジ
エン(9.20モル)を、反応温度が60℃を越えない
ような速度で反応器中にポンプ送りした。このプロセス
中、熱交換器に冷却水を通して温度の制御を行いやすく
した。ブタジエンの供給は30分以内に完了させた。1
時間後、コポリマーの第2ブロックの形成が完了し、イ
ソプレン(21.8ml、0.218モル)とスチレン
(41.5ml、0.362モル)の混合物を50gの
シクロヘキサン中に溶解して得た溶液を再び反応器中に
圧入して、トリブロックポリマーの第3の最終ブロック
を形成させた。1時間後、反応混合物を冷却し、4.3
mlの酢酸(75.2ミリモル)を含んだ容器中に取り
出してトリブロックのリビングアニオンを消滅させた。
本混合物をアルミナ/セライトを通して濾過し、酸化防
止剤を加え(乾燥ポリマーを基準として100pp
m)、そして減圧下で溶媒を除去して、分子量が約80
00のトリブロックポリマーを無色・透明の粘稠な液体
として得た。赤外線分析(フーリエ変換)により、ブタ
ジエン中心ブロックは、57%の(1,2)−ミクロ構
造と43%の(1,4)−ミクロ構造を有していること
がわかった。
【0104】実施例5 (イソプレン−ブタジエン ランダムコポリマー) 本実
施例では、イソプレンとブタジエンからなり、イソプレ
ンの割合が実施例1のトリブロックポリマーの場合と殆
ど類似しているようなランダムコポリマーの作製につい
て説明する。
【0105】800mlの精製・乾燥したシクロヘキサ
ン(99.5%、フィリップス・ペトロレウム)を、2
リットル容量のガラス製反応器中に導入した。本反応器
を、乾燥窒素で数回パージした。エア駆動攪拌機、圧力
計、熱電対、上表面入口弁、弁のついた浸漬チューブフ
ィーダー、熱交換コイル、及び弁のついた窒素入り口
を、本反応器に取りつけた。ビピリジルの0.01Mシ
クロヘキサン溶液5mlとベンゾフェノンケチルから新
たに蒸留したテトラヒドロフラン16.1ml(198
ミリモル)を、反応器中に注入した。反応器の内容物が
持続的な赤色終点を呈するまで、1.6Mブチルリチウ
ムで滴定した。反応器とその内容物の温度が50℃に上
昇し、8.3mlの1.6Mブチルリチウム(13.3
ミリモル)を加えた。13.3ml(0.133モル)
のイソプレンと90.9g(1.68モル)の精製ブタ
ジエンとの混合物を、50〜60℃の温度が保持される
ような速度で反応器中に圧入した。供給を約20分で完
了させた後、さらに1時間反応を進行させた。内容物を
冷却し、0.53ml(13ミリモル)のメタノールを
含有した容器中に取り出してコポリマーのリビングアニ
オンを消滅させた。反応混合物の色は、直ぐに暗琥珀色
から無色に変わった。本混合物をアルミナ/セライトを
通して濾過し、酸化防止剤を加え(乾燥ポリマーを基準
として100ppm)、そして減圧下で溶媒を除去し
て、分子量が約7500のランダムコポリマーを無色・
透明の粘稠な液体として得た。赤外線分析(フーリエ変
換)により、ブタジエン部分は、60%の(1,2)−
ミクロ構造と40%の(1,4)−ミクロ構造を有して
いることがわかった。一般には、赤外線スペクトルは、
実施例1及び2のトリブロックポリマーの赤外線スペク
トルとは本質的に区別できなかった。
【0106】実施例6 (低分子量ポリブタジエン) 本実施例では、実施例5の
ランダムコポリマーの場合と殆ど類似の方法での低分子
量ポリブタジエンの作製について説明する。
【0107】800mlの精製・乾燥したシクロヘキサ
ン(99.5%、フィリップス・ペトロレウム)を、2
リットル容量のガラス製反応器中に導入した。本反応器
を、乾燥窒素で数回パージした。エア駆動攪拌機、圧力
計、熱電対、上表面入口弁、弁のついた浸漬チューブフ
ィーダー、熱交換コイル、及び弁のついた窒素入り口
を、本反応器に取りつけた。ビピリジルの0.01Mシ
クロヘキサン溶液5mlとベンゾフェノンケチルから新
たに蒸留したテトラヒドロフラン16.1ml(198
ミリモル)を、反応器中に注入した。反応器の内容物が
持続的な赤色終点を呈するまで、1.6Mブチルリチウ
ムで滴定した。反応器とその内容物の温度が50℃に上
昇し、8.3mlの1.6Mブチルリチウム(13.3
ミリモル)を加えた。精製ブタジエン(100g、1.
85モル)を、50〜60℃の温度が保持されるような
速度で反応器中に圧入した。供給を約20分で完了させ
た後、さらに1時間反応を進行させた。内容物を冷却
し、0.55ml(13.5ミリモル)のメタノールを
含有した容器中に取り出してポリブタジエニルリビング
アニオンを消滅させた。反応混合物の色は、直ぐに暗琥
珀色から無色に変わった。本混合物をアルミナ/セライ
トを通して濾過し、酸化防止剤を加え(乾燥ポリマーを
基準として100ppm)、そして減圧下で溶媒を除去
して、分子量が約7500のポリブタジエンを無色・透
明の粘稠な液体として得た。赤外線分析(フーリエ変
換)により、ポリブタジエンは、45%の(1,2)−
ミクロ構造と55%の(1,4)−ミクロ構造を有して
いることがわかった。一般には、赤外線スペクトルは、
実施例1及び2のトリブロックポリマーの赤外線スペク
トルとは本質的に区別できなかった。
【0108】実施例7 (水素化触媒の作製) 本実施例では、あとの実施例にお
いて使用される選択的水素化触媒の作製について説明す
る。
【0109】磁気攪拌棒を備えた清浄で乾燥した圧力ボ
トル中に、77.88mlの精製・乾燥したシクロヘキ
サンと7.34gのニッケル(II)オクトエート〔ミ
ネラルスピリット中8%、モーニー・ケミカル(Moo
ney Chemical)〕を仕込んだ。ボトルをセ
プタムとボトルキャップでシールし、脱気し、そして乾
燥窒素を充填した。このプロセスを数回繰り返した。本
混合物を激しく攪拌し、1.73Mのトリエチルアルミ
ニウム14.40mlをシリンジによりできるだけ速や
かに(約15秒)加えた。弁に嵌めこまれたニードルに
より、定期的に圧力を抜いた。最終的に得られた黒色の
反応混合物には、不均質の徴候は認められなかった。触
媒溶液のニッケル濃度は0.1Mであり、アルミニウム
対ニッケルのモル比は3.6であった。
【0110】実施例8 (イソプレン−ブタジエン−イソプレンブロックコポリ
マーの水素化) 本実施例では、イソプレン−ブタジエン
−イソプレントリブロックポリマーにおけるポリブタジ
エン中心ブロックの選択的水素化について説明する。
【0111】実施例1の場合と同様の方法で作製したト
リブロックポリマー23gを250mlのシクロヘキサ
ン中に溶解し、脱気して空気を抜き取り、次いで乾燥窒
素を導入した。この量のポリマーは、0.403モルの
ポリブタジエン不飽和を含有していた。トリエチルアル
ミニウムとニッケル(II)オクトエートを3.6:1
の比で含み、ニッケル濃度がシクロヘキサン中0.1M
であるような水素化触媒溶液25mlを、このポリマー
溶液に加えた。こうして得られた混合物をParr水素
化装置中に入れ、水素を圧入して50psigの圧力に
した。本装置から圧力を抜き、本プロセスをさらに2回
繰り返した後、圧力を水素により50psigに保持し
た。温度が50℃に上昇し、本混合物を激しく攪拌し
た。容器を50psigの圧力に保持するために必要に
応じて水素を供給し、質量流量計により流量をモニター
した。水素化プロセスの進行を、フーリエ変換赤外分光
学と水素の流量の両方によりモニターした。本プロセス
のスタート時点において得られた赤外線スペクトルは、
主としてブタジエン不飽和の存在を示していた(波数9
95,968,及び910でのピーク)。30分後、ブ
タジエンビニルの不飽和(波数995及び910でのピ
ーク)は消失し、トランス−(1,4)−ブタジエンは
大幅に減少し(波数968)、そしてイソプレンビニリ
デン(波数888)が増大した。90分後、イソプレン
不飽和だけが残った。この最終ポイントは水素の流量が
ゼロに対応する。選択的水素化プロセスが完了した後、
容器から圧抜きし、黒色の反応混合物を空気中にて、ト
ータルの触媒金属含量と化学量論的に当量の水酸化アン
モニウム及びメタノールと共に攪拌した(11.5ミリ
モル、0.7mlの濃アンモニア水、及び0.5mlの
メタノール)。数時間の後に、反応混合物の色は暗緑色
に変わり、ニッケルが酸化されていることを示してい
る。本混合物を、アルミナ/セライトを通して濾過し、
乾燥ポリマーの重量を基準として100ppmの量の酸
化防止剤を加えた。減圧下で溶媒を除去して、生成物を
無色透明の粘稠な液体として得た。
【0112】実施例9 (水素化トリブロックコポリマーの分子量の関数として
の粘度) 本実施例では、実施例8の方法で作製された選
択的水素化トリブロックポリマーの分子量と、該トリブ
ロックポリマーから得られるバルク粘度との間の関係に
ついて説明する。
【0113】図2からわかるように、選択的水素化トリ
ブロックポリマーの分子量が増大するにつれて、室温の
バルク粘度が直線的に増加していることが観察される。
いずれの場合も、ブルックフィールド・エンジニアリン
グLVT粘度計は、例えば5号スピンドルを使用して
0.6rpmで操作した。しかしながら、驚くべきこと
に、10000g/モル(Mn=Mw)の分子量でも、
バルク粘度は100万センチポイズを越えていない。
【0114】実施例10 (イソプレン/スチレン−ブタジエン−イソプレン/ス
チレントリブロックポリマーの水素化) 本実施例では、
末端ブロックがイソプレン−スチレンコポリマーからな
るようなトリブロックポリマーのポリブタジエン中心ブ
ロックの選択的水素化について説明する。
【0115】実施例8の場合と類似の方法で本プロセス
を行い、イソプレン不飽和だけが残存(フーリエ変換赤
外分光学により確認)している物質を得た。
【0116】実施例11 (イソプレン−ブタジエンランダムコポリマーの水素
化) 本実施例では、実施例5に記載の如く作製したイソ
プレン−ブタジエンランダムコポリマーにおけるブタジ
エン部分の選択的水素化について説明する。
【0117】実施例8の場合と類似の方法で本プロセス
を行い、イソプレン不飽和だけが残存(フーリエ変換赤
外分光学により確認)している物質を得た。実施例12 (低分子量ポリブタジエンの水素化) 本実施例では、実
施例6に記載の如く作製した低分子量ポリブタジエンの
選択的部分水素化について説明する。
【0118】実施例6において作製したポリブタジエン
30gを250mlのシクロヘキサン中に溶解し、脱気
して空気を抜き取り、次いで乾燥窒素を導入した。この
量のポリマーは、0.556モルのポリブタジエン不飽
和を含有していた。このポリマー溶液に、実施例8の場
合と類似の水素化触媒溶液15mlを加えた。こうして
得られた混合物をParr水素化装置中に入れ、水素を
圧入して50psigの圧力にした。本装置から圧力を
抜き、本プロセスをさらに2回繰り返した後、圧力を水
素により50psigに保持した。混合物を激しく攪拌
し、容器を50psigの圧力に保持するために必要に
応じて水素を供給した。水素化プロセスの進行を、フー
リエ変換赤外分光学と水素の流量(質量流量計により測
定)の両方によってモニターした。25分後、水素の流
量が、水素化が殆ど完了したことを示すレベルに達した
ため本プロセスを停止した。赤外線スペクトルによれ
ば、実施例8に従って作製した選択的水素化イソプレン
−ブタジエン−イソプレントリブロックポリマーのイソ
プレン不飽和レベルに匹敵するレベルのトランス−
(1,4)−ポリブタジエン不飽和が存在していること
がわかった。本容器から圧抜きし、黒色反応混合物を空
気中にて、トータルの触媒金属含量と化学量論的に当量
の水酸化アンモニウム及びメタノールと共に攪拌した
(6.9ミリモル、0.4mlの濃アンモニア水、及び
0.3mlのメタノール)。数時間の後に、反応混合物
の色は暗緑色に変わり、ニッケルが酸化されていること
を示している。本混合物を、アルミナ/セライトを通し
て濾過し、乾燥ポリマーの重量を基準として100pp
mの量の酸防止剤を加えた。減圧下で溶媒を除去して、
生成物を無色透明の粘稠な液体として得た。
【0119】実施例13 (水素化イソプレン−ブタジエン−イソプレントリブロ
ックポリマーの加硫) 本実施例では、選択的に水素化さ
れた低分子量イソプレン−ブタジエン−イソプレントリ
ブロックポリマーに対し、キノンジオキシム(GMF)
キュアーを使用して低温加硫(キュアー)を施して固体
ゴムにすることについて説明する。
【0120】下記の成分を、手混合又はブラベンダーミ
キサーにより加熱すくことなく充分に混合して均一なコ
ンシステンシーを有するようにする。こうして得られた
ペーストを、3″×3″×0.25″の寸法をもったテ
フロン製モールド中に入れ、カーバープレス(Carv
er press)にて、50℃、6000psiで1
時間キュアーした。次いで、モールドからサンプルを取
り出し、50℃にて少なくとも3時間静置した。こうし
て得られた固体ゴムは、ねばつきがなくて弾性があり、
350psiの引張強さと200%の破断伸びを示し
た。 実施例14 (分子量の関数としてのゴム特性) 本実施例では、選択
的に水素化されたトリブロックポリマーの分子量と、キ
ュアーして最終的に得られたゴム特性との間の関係につ
いて説明する。50部のシリカを不活性充填剤として加
え、実施例13に記載のキュアー法を使用して、実施例
7の場合と実質的に同じ方法で作製したイソプレン−ブ
タジエン−イソプレントリブロックポリマーをキュアー
した。得られた結果を、下記の表及び図3に示す。
【0121】図3に示されているように、調べた範囲の
分子量(2000〜10000g/モル)に関しては、
選択的水素化トリブロックポリマーの分子量が7500
のときに180%という最大破断伸びが観察された。分
子量が10000のときはやや劣り、より低い分子量の
トリブロックポリマーとキュアー特性が明らかに悪化し
た。比較のため、キュアーしていないトリブロックポリ
マーのバルク粘度もデータとして記載してある。 実施例15 (水素化重合体のMwを関数とした加硫ゴムの性質)
実施例は選択的に水素化されたトリブロック重合体の分
子量と最終の加硫ゴムの性質の関係を示す。加硫方法
は、適度の分子量のイソプレン不飽和水準に対する加硫
薬剤の水準を調整することによって、実施例13で述べ
た方法を採用した。トリブロック重合体は、実施例7と
本質的に同じ方法によってイソプレン−ブタジエン−イ
ソプレンから作成した。結果を下記及び第4図に要約す
る。
【0122】第4図に示すように、実験した分子量の範
囲(5,000〜10,000g/mol)では、分子
量7,500を越える材料の場合、250%より大きい
最大破断伸度が観察された。分子量10,000の材料
はそれよりやや良好な伸度を示したが、分子量のより低
い重合体は破断伸度が100%及びそれ以下であり、明
らかに劣っていた。 実施例16 (スター型分岐状重合体) 本実施例はイソプレン−ブタ
ジエン−イソプレンのトリブロックのリビング重合体の
調製法を説明するものであり、それは続いてカップリン
グされて2本の腕(ペンタブロック)、3本の腕(Y−
型)、4本の腕(+−型)等を含む分岐状材料になる。
本方法は実施例1に類似するものであるが、酢酸の代り
に四塩化シリコンのような、重合体のリビングアニオン
と反応する多数部位を含むフラクション等価の消失剤を
用いた。例えば、重合に用いられたn−ブチルリチウム
量に対して四塩化シリコンを相当量の1/4の量を使用
した。
【0123】調製された重合体は元のトリブロック重合
体に比肩しうる粘度の無色の流動体として得られた。即
ち、該材料は比較的高分子量にもかかわらず依然として
液状である。 実施例17 (スター型分岐状重合体) 本実施例はイソプレン−ブタ
ジエンのジブロック リビング重合体の調製法を説明す
るものであり、それは引き続いてカップリングされて2
本の腕(トリブロック)、3本の腕(Y−型)、4本の
腕(+−型)等を含む分岐状材料を生成する。本方法は
実施例16に類似するものであるが、リビングアニオン
の消失は第2の重合体ブロック、即ちポリイソプレン−
ブタジエニル アニオンの形成後に行なうものである。
得られた材料は、イソプレンブロックを各分岐の接合点
ではなく、各分岐の末端のみに有していた。
【0124】実施例18 (スター型分岐状重合体の水素化) 本実施例は実施例1
6及び17の分岐状材料のブタジエンブロックの選択的
水素化を説明するものである。
【0125】本方法は実施例8の場合と類似の方法で行
なわれ、フーリエ変換赤外分光法で確認されたように、
イソプレン不飽和のみが残存する材料を与えた。
【0126】実施例19 (水素化された重合体の性質) 本実施例は、架橋間距離
がほぼ等しく(Mcが8500)選択的に水素化された
イソプレン−ブタジエン−イソプレン重合体の分岐度と
分子量及び最終加硫ゴムの性質の関係を説明するもので
ある。実施例13に記述の加硫方法を用いた。分岐状材
料は同一の加硫薬剤レベルでもかなり速く加硫されて、
いくらか優れた性能のゴムになった。本実施例の3試料
の全ては、下記に要約されている同一の混合処方によっ
て調製されたものである。
【0127】 本技術に精通した者にとっては、上記で討議された特殊
な具体例も、上記のように一般的に又は特別に記述され
たものと同じ成分を用いることによって、又異なる製造
条件においても首尾よく再現できることは明らかであ
る。
【0128】上記の説明から、本技術の精通者は本発明
の基本的な特徴を容易に確認できるし、又本発明の精神
並に範囲を逸脱しなければ、種々の異なった応用にも適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明の未水添イソプレン−ブタジ
エン−イソプレントリブロックポリマーの分子量と粘度
の関係を示す。
【図2】第2図は、本発明のイソプレン−ブタジエン−
イソプレントリブロック水添ポリマーの分子量と粘度の
関係を示す。
【図3】
【図4】第3図および第4図は、本発明のイソプレン−
ブタジエン−イソプレン硬化選択水添ポリマーの性質を
分子量の関数として示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フレデリック・チャールズ・ラブレス アメリカ合衆国ペンシルバニア州19067, ヤードレイ,クロバー・ヒル・コート 252 (72)発明者 デメトレオス・ネスター・マッチュウズ アメリカ合衆国ニュージャージー州08628, エウィング,フォレスト・レイン 4 (72)発明者 レスリー・ロバート・ランドニック アメリカ合衆国ニュージャージー州08648, ロウレンスヴィル,ウィンスロップ・ロー ド 5

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも2種の共重合された単量体を含
    む液状の加硫可能な共重合体であり、 (i)共重合された単量体が少くともトリ−又はスター
    型−分岐状ブロック共重合体として配列される場合は、
    選択的にかつ実質的に完全に水素化可能な中間ブロック
    を有するが、同一もしくは異なる各末端のブロックは加
    硫のための十分な不飽和を含む;又は (ii)共重合された単量体がランダム(スター型−分
    岐状ランダムを含む)共重合体として配列される場合
    は、選択的にかつ実質的に完全に水素化可能な骨格を有
    するが、ペンダント群は加硫のための十分な不飽和を含
    む;ことを特徴とする前記共重合体。
  2. 【請求項2】 式: (I)x −(B)y −(I)x ′ で示される少くとも3種の交互ブロックを含む請求項1
    記載の液状ブロック共重合であり、 ここに、(I)は、少くとも5個の炭素原子を有しかつ
    式: を有する少くとも1種の重合した共役ジエンIを含むブ
    ロックを示し:ここに、R1 〜R6 は同一もしくは異な
    ってもよく、そして各々は水素原子またはヒドロカルビ
    ル基を示すが、ただし、 (a)R1 〜R6 の少くとも1種が炭化水素基を表わ
    し;又 (b)重合したブロック中の残存二重結合の構造が式: (式中、RI 、RII、RIII 及びRIVは同一もしくは異
    なってもよく、RI とRIIの両者が炭化水素基を表わ
    し、及び/又はRIII とRIVの両者が炭化水素基を表わ
    すという条件で各々は水素原子又は炭化水素基を表わ
    す;(B)は、少くとも4個の炭素原子を有しかつ式: を有し、ジエンIとは異なる少くとも1種の重合した共
    役ジエンBを含むブロックを示し:ここに、R7 〜R12
    は同一もしくは異なってもよく、重合したブロック中の
    残存二重結合の構造が式: 但し、Ra 、Rb 、Rc 及びRd は同一もしくは異なっ
    てもよく: (c)Ra 又はRb のいずれかが水素原子を表わし; (d)Rc 又はRd のいずれかが水素原子を表わし;又 (e)Ra 、Rb 、Rc 又はRd のうち少くとも一つが
    炭化水素基を表わす;という条件で各々は水素原子又は
    炭化水素基を表わし;x及びx′は同一もしくは異なっ
    てもよく、各々は少くとも1の数字を表わし、又yは少
    くとも25の数字を表わす、ことを特徴とする前記ブロ
    ック共重合体。
  3. 【請求項3】 式: 〔P〕iQ 〔式中、Pは以下の式: (I)x および(B)y (式中、Iは請求項2に定義されているものであり;x
    は請求項2に定義されているものであって、各々のブロ
    ックについての値は同じでも異なっていてもよく;Bは
    請求項2に定義されているものであり;yは請求項2に
    定義されているものであって、各々のブロックについて
    の値は同じでも異なっていてもよい)で表されるブロッ
    クからなり、Pの各々の自由端は(I)ブロックであ
    り、Qは結合基を表し、そしてiは星状分岐鎖の数を表
    す〕で表される請求項1記載の液体星状分岐ブロックコ
    ポリマー。
  4. 【請求項4】 少くとも1種の重合した共役ジエンI並
    に少くとも1種の重合した共役ジエンBを含む請求項1
    記載の液体のランダム共重合体であり:Iは請求項2で
    定義されており;又Bは請求項2で定義されている前記
    ランダム共重合体。
  5. 【請求項5】 少くとも1種の重合した共役ジエンI並
    に少くとも1種の重合した共役ジエンBを含む請求項1
    記載の液状のスター型−分岐状ランダム共重合体であ
    り:Iは請求項2で定義されており;又Bは請求項2で
    定義されている前記ランダム共重合体。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種類の重合したアリール置
    換オレフィンを含み、そしてブロックコポリマー中に含
    まれていてもよく、(I)ブロック中でランダム重合ま
    たはブロック重合されている前記請求項の何れかに記載
    の液体コポリマー。
  7. 【請求項7】 アリール置換オレフィンが式: ここに、Arはフェニル基、アルキル置換フェニル基、
    ナフチル基又はアルキル置換ナフチル基を表わし;又R
    e は水素原子又はメチル、エチル、プロピル、ブチル又
    はアリール基を表わすを有する請求項6記載の液状共重
    合体。
  8. 【請求項8】 同じでも異なっていてもよい(I)ブロ
    ックの少なくとも一つは少なくとも30モル%のアリー
    ル置換オレフィンからなる請求項1、2、3、6または
    7記載の液体ブロックコポリマー。
  9. 【請求項9】 (B)ブロックはコポリマーの96ない
    し40重量%を占める請求項6、7または8記載の液状
    ブロックコポリマー。
  10. 【請求項10】 アリール置換オレフィンを0.3〜1
    5モルパーセント含む請求項1,4,5,6又は7記載
    の液状のランダム共重合体。
  11. 【請求項11】 請求項2で定義されているIを1〜2
    5モルパーセント含む請求項10記載の液状のランダム
    共重合体。
  12. 【請求項12】 共役ジエンIを1.0〜10モルパー
    セント及び従って、共役ジエンBを90〜99モルパー
    セント含む請求項11記載の液状のランダム共重合体。
  13. 【請求項13】 少くとも2,000の分子量を有する
    前記いずれかの請求項に記載の液状共重合体。
  14. 【請求項14】 5,000〜10,000の分子量を
    有する請求項13記載の液状共重合体。
  15. 【請求項15】 xが1〜30を表わし、又yが30〜
    275を表わす請求項1,2,3,6〜14のいずれか
    に記載の液状のブロック共重合体。
  16. 【請求項16】 ジエンIがイソプレン、2,3−ジメ
    チル−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、
    ミルセン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メ
    チル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペ
    ンタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、2−
    フェニル−1,3−ペンタジエン、3−フェニル−1,
    3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタ
    ジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、2−ヘキ
    シル−1,3−ブタジエン、3−メチル−1,3−ヘキ
    サジエン、2−ベンジル−1,3−ブタジエン、2−p
    −トリル−1,3−ブタジエン、又はこれらの混合物を
    含むことを特徴とする前記のいずれかの請求項に記載の
    液状共重合体。
  17. 【請求項17】 ジエンIがイソプレンを含む請求項1
    6記載の液状共重合体。
  18. 【請求項18】 ジエンBが、1,3−ブタジエン、
    1,3−ペンタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3
    −ヘキサジエン、1,3−ヘプタジエン、2,4−ヘプ
    タジエン、1,3−オクタジエン、2,4−オクタジエ
    ン、3,5−オクタジエン、1,3−ノナジエン、2,
    4−ノナジエン、3,5−ノナジエン、1,3−デカジ
    エン、2,4−デカジエン、3,5−デカジエン、又は
    これらの混合物を含むことを特徴とする前記のいずれか
    の請求項に記載の液状共重合体。
  19. 【請求項19】 ジエンBが1,3−ブタジエンを含む
    請求項18記載の液状共重合体。
  20. 【請求項20】 各々の(B)ブロック又は重合した共
    役ジエンBが、選択的水素化反応の前は1,4−及び
    1,2−単位の混合物であることを特徴とする前記のい
    ずれかの請求項に記載の液状共重合体。
  21. 【請求項21】 各々の(B)ブロック又は重合した共
    役ジエンBが、選択的水素化反応の前は1,2−単位を
    少くとも25重量パーセント有することを特徴とする請
    求項20記載の液状共重合体。
  22. 【請求項22】 各々の(B)ブロック又は重合した共
    役ジエンBが、実質的に完全に水素化されるが、各々の
    ブロック(I)又は重合した共役ジエンIは加硫のため
    の十分な不飽和を保持しているように選択的に水素化さ
    れたことを特徴とする前記のいずれかの請求項に記載の
    液状重合体。
  23. 【請求項23】 水素化反応後のブロック(I)又は重
    合した共役ジエンIのヨウ素価は、水素化反応前のヨウ
    素価の20〜100%であることを特徴とする請求項2
    2記載の液状共重合体。
  24. 【請求項24】 水素化反応後のブロック(B)又は重
    合した共役ジエンBのヨウ素価は、水素化反応前のヨウ
    素価の0〜10%であることを特徴とする請求項22又
    は23記載の液状共重合体。
  25. 【請求項25】 前記のいずれかの請求項に記載の共重
    合体のハロゲン化誘導体。
  26. 【請求項26】 前記のいずれかの請求項に記載の共重
    合体のマレート化誘導体。
  27. 【請求項27】 請求項1,2又は3に記載の液状のブ
    ロック共重合体の製造方法であり:共役ジエンIをアニ
    オン重合条件下で重合せしめて(I)を生成し;共役ジ
    エンBを反応混合物に加え、これを重合せしめてブロッ
    ク(B)とし;単量体原料の逐次的添加を繰り返して液
    状のブロック共重合を与える、ここに:I及びBは請求
    項2で定義されている、ことを特徴とする前記ブロック
    共重合体の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項1,2又は3に記載の液状のブ
    ロック共重合体の製造方法であり;共役ジエンIをアニ
    オン重合条件下で重合せしめて(I)を生成し;別に、
    共役ジエンをアニオン重合条件下で重合せしめて(I)
    1 を生成し;共役ジエンBを(I)1 を含む反応混合物
    に加えて(B)とし、それによってジブロック(B)Y
    −(I)x ′を生成し;次いで、各ブロック(I)をジ
    ブロック(B)Y −(I)x ′にカップリングせしめて
    液状のブロック共重合体、(I)x −(B)Y −(I)
    x ′を与える、ここに:I、x、x′,B及びyは請求
    項2で定義されている、ことを特徴とする前記ブロック
    共重合体の製造方法。
  29. 【請求項29】 カップリング剤が、エステル、二酸化
    炭素、ヨウ素、ジハロアルカン、四塩化シリコン、アル
    キルトリクロロシラン、ジアルキルジクロロシラン、ル
    イス塩基又はジビニルベンゼンを含む請求項28記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 請求項1,4又は5に記載の液状のラ
    ンダム共重合体の製造方法であり;共役ジエンIを共役
    ジエンBとアニオン重合条件下で重合せしめて液状のラ
    ンダム共重合体を与えることを含む前記製造方法。
  31. 【請求項31】 重合した共役ジエンBが、液状のラン
    ダム共重合体を75〜90モルパーセント含む請求項3
    0記載の方法。
  32. 【請求項32】 少くとも一つの単量体原料が、請求項
    6〜8で定義されているアリール置換オレフィンを含む
    請求項27〜31のいずれかに記載の方法。
  33. 【請求項33】 各々のブロック(B)又は重合した共
    役ジエンBが、実質的に完全に水素化されるが、各々の
    ブロック(I)又は重合した共役ジエンIは加硫のため
    の十分な不飽和を保持しているように液状重合体が選択
    的に水素化されることを特徴とする請求項27〜32の
    いずれかに記載の方法。
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