JPH0588186A - 液晶配向制御膜とそれを用いた液晶素子 - Google Patents
液晶配向制御膜とそれを用いた液晶素子Info
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- JPH0588186A JPH0588186A JP3274743A JP27474391A JPH0588186A JP H0588186 A JPH0588186 A JP H0588186A JP 3274743 A JP3274743 A JP 3274743A JP 27474391 A JP27474391 A JP 27474391A JP H0588186 A JPH0588186 A JP H0588186A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強誘電性液晶素子および反強誘電性液晶素子
の、初期配向状態を改善する。 【構成】 一般式(I)で示される繰り返し単位により
構成されるポリイミド膜液晶配向制御膜として用いる。 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式
の、初期配向状態を改善する。 【構成】 一般式(I)で示される繰り返し単位により
構成されるポリイミド膜液晶配向制御膜として用いる。 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶分子の初期配向状
態を制御するための液晶配向制御膜の組成に関する。ま
た、もう一つの本発明は、それを用いた強誘電性液晶素
子または反強誘電性液晶素子に関する。
態を制御するための液晶配向制御膜の組成に関する。ま
た、もう一つの本発明は、それを用いた強誘電性液晶素
子または反強誘電性液晶素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来の液晶素子としては、TN(ツイステ
ッドネマチック)型と呼ばれる方式が多用されている
(M.Schadt and W.Herfrich 著,Applied Physics Le
tters.第18巻 第4号 127頁〜128頁)。TN
型液晶素子は、一対の透明電極基板間にネマチック液晶
を封入して、液晶分子が上下の基板間で90°ねじれる
ように配列したもので、電界の印加によりねじれ構造を
消失させて光を透過あるいは遮断し、明暗を表示する。
しかしながら、TN型液晶素子を、帯状の走査電極群と
信号電極群を直交させて配したマトリクス電極構造の液
晶表示装置に適用しようとした場合、応答速度が遅い、
電圧−光透過率特性が十分な非線形性を有していない、
などからマトリクスの画素密度を高くできないという問
題があり、応用分野が大幅に制限されているのが現状で
ある。このような状況のなかで、Meyer 等によって合成
された強誘電性を示す液晶が注目を集めている(Le Jou
rnal de Physique,第36巻,1975年3月,L−6
9頁〜L−71頁)。現在最も広く研究されているの
は、双安定性を有する強誘電性液晶素子である(例え
ば、特公昭63−22287号公報、米国特許第436
7924号明細書)。双安定性液晶としては、光学活性
なカイラルスメクチックC相(SmC*)またはH相(S
mH*)を有する液晶が知られ、この液晶はバルク状態
で固有の螺旋構造を形成する。これを、螺旋構造を抑制
するに十分短い距離をおいた基板間に挟持すると、液晶
は電界に対して2つの安定状態を示す。つまり、一方向
の電界に対して第1の光学的安定状態に、逆方向の電界
に対しては第2の光学的安定状態に液晶が配向し、従っ
て、印加される電界の向きにより前記2つの光学的安定
状態間をスイッチングできる。しかも、このスイッチン
グ速度は前記TN型液晶素子に比し極めて速く、さらに
電界を取除いても各安定状態を維持する性質を有すると
いう利点がある。図1(b)には、この液晶を用いた表示
装置に図1(a)に示す3角波電界を印加した時の光学透
過率の変化を示す。一方、近年、3つの光学的安定状態
を有する反強誘電性液晶が提示され、より優れた電気光
学効果を示すものとして着目されている(A.D.L.Cha
ndani,E.Gorecka,Y.Ouchi,H.Takezoe and A.Fuku
da,Jpn.J.Appl.Phys.,28(1989)L1265)。この液晶
は、無電界時には第1の光学的安定状態に、一方向の電
界に対しては第2の光学的安定状態に、さらに逆方向の
電界に対しては第3の光学的安定状態に配向し、印加さ
れる電界の向きと強さにより前記3つの安定状態間を高
速でスイッチングできる。さらに印加電圧に対する前記
3つの安定状態間の光学透過率変化が電圧軸上でシフト
したヒステリシスを示す(例えば、印加電界を増加して
第1の安定状態から第2の安定状態へ変化させた時と、
逆に印加電界を減少して第2の安定状態から第1の安定
状態へ変化させた時とで、光学透過率が変化する電圧が
異なる)ことから、高精細で高コントラストなマトリク
ス型液晶表示装置の実現が期待される。図1(c)には、
この液晶を用いた表示装置に図1(a)に示す3角波電界
を印加した時の光学透過率の変化を示す。
ッドネマチック)型と呼ばれる方式が多用されている
(M.Schadt and W.Herfrich 著,Applied Physics Le
tters.第18巻 第4号 127頁〜128頁)。TN
型液晶素子は、一対の透明電極基板間にネマチック液晶
を封入して、液晶分子が上下の基板間で90°ねじれる
ように配列したもので、電界の印加によりねじれ構造を
消失させて光を透過あるいは遮断し、明暗を表示する。
しかしながら、TN型液晶素子を、帯状の走査電極群と
信号電極群を直交させて配したマトリクス電極構造の液
晶表示装置に適用しようとした場合、応答速度が遅い、
電圧−光透過率特性が十分な非線形性を有していない、
などからマトリクスの画素密度を高くできないという問
題があり、応用分野が大幅に制限されているのが現状で
ある。このような状況のなかで、Meyer 等によって合成
された強誘電性を示す液晶が注目を集めている(Le Jou
rnal de Physique,第36巻,1975年3月,L−6
9頁〜L−71頁)。現在最も広く研究されているの
は、双安定性を有する強誘電性液晶素子である(例え
ば、特公昭63−22287号公報、米国特許第436
7924号明細書)。双安定性液晶としては、光学活性
なカイラルスメクチックC相(SmC*)またはH相(S
mH*)を有する液晶が知られ、この液晶はバルク状態
で固有の螺旋構造を形成する。これを、螺旋構造を抑制
するに十分短い距離をおいた基板間に挟持すると、液晶
は電界に対して2つの安定状態を示す。つまり、一方向
の電界に対して第1の光学的安定状態に、逆方向の電界
に対しては第2の光学的安定状態に液晶が配向し、従っ
て、印加される電界の向きにより前記2つの光学的安定
状態間をスイッチングできる。しかも、このスイッチン
グ速度は前記TN型液晶素子に比し極めて速く、さらに
電界を取除いても各安定状態を維持する性質を有すると
いう利点がある。図1(b)には、この液晶を用いた表示
装置に図1(a)に示す3角波電界を印加した時の光学透
過率の変化を示す。一方、近年、3つの光学的安定状態
を有する反強誘電性液晶が提示され、より優れた電気光
学効果を示すものとして着目されている(A.D.L.Cha
ndani,E.Gorecka,Y.Ouchi,H.Takezoe and A.Fuku
da,Jpn.J.Appl.Phys.,28(1989)L1265)。この液晶
は、無電界時には第1の光学的安定状態に、一方向の電
界に対しては第2の光学的安定状態に、さらに逆方向の
電界に対しては第3の光学的安定状態に配向し、印加さ
れる電界の向きと強さにより前記3つの安定状態間を高
速でスイッチングできる。さらに印加電圧に対する前記
3つの安定状態間の光学透過率変化が電圧軸上でシフト
したヒステリシスを示す(例えば、印加電界を増加して
第1の安定状態から第2の安定状態へ変化させた時と、
逆に印加電界を減少して第2の安定状態から第1の安定
状態へ変化させた時とで、光学透過率が変化する電圧が
異なる)ことから、高精細で高コントラストなマトリク
ス型液晶表示装置の実現が期待される。図1(c)には、
この液晶を用いた表示装置に図1(a)に示す3角波電界
を印加した時の光学透過率の変化を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この3つの
光学的安定状態を有する反強誘電性液晶を用いる素子
が、所望の駆動特性を発揮するためには、無電界時に反
強誘電性液晶が均一な分子配列状態にあり、かつ上記3
つの光学的安定状態の変化が効果的に起こることが必要
である。例えば、無電界時に液晶分子長軸の基板面への
投影が一方向に揃い、スメクチック層面に垂直であるよ
うな領域が形成され、かつ一方向の電界を増大および減
少させた場合において、光学透過率変化が十分な非線形
性とヒステリシスを有することが必要とされる。しかし
ながら、このような配向状態を広い面積にわたって得る
ことは難しく、実用化に際し大きな障害となっている。
配向処理法としては、例えば、磁界を印加する方法、せ
ん断力を印加する方法、あるいは高分子膜よりなる配向
制御膜を設けてこの表面を一方向にこする(ラビング)
方法等が知られているが、満足できる配向状態が得られ
るとはいえず、上記特性を充分発揮できる有効な配向処
理法の確立が望まれている。
光学的安定状態を有する反強誘電性液晶を用いる素子
が、所望の駆動特性を発揮するためには、無電界時に反
強誘電性液晶が均一な分子配列状態にあり、かつ上記3
つの光学的安定状態の変化が効果的に起こることが必要
である。例えば、無電界時に液晶分子長軸の基板面への
投影が一方向に揃い、スメクチック層面に垂直であるよ
うな領域が形成され、かつ一方向の電界を増大および減
少させた場合において、光学透過率変化が十分な非線形
性とヒステリシスを有することが必要とされる。しかし
ながら、このような配向状態を広い面積にわたって得る
ことは難しく、実用化に際し大きな障害となっている。
配向処理法としては、例えば、磁界を印加する方法、せ
ん断力を印加する方法、あるいは高分子膜よりなる配向
制御膜を設けてこの表面を一方向にこする(ラビング)
方法等が知られているが、満足できる配向状態が得られ
るとはいえず、上記特性を充分発揮できる有効な配向処
理法の確立が望まれている。
【0004】
【目的】本発明者は上記の問題点に鑑み、鋭意研究を行
ない、その結果特定構造の高分子膜を配向制御膜として
使用することが有効であることを見出した。すなわち、
本発明の目的は、高速応答性および高い画素密度と大面
積を有する表示装置、あるいは高速度のシャッタスピー
ドを有する光学シャッタ等として有効な強誘電性液晶素
子および反強誘電性液晶素子の、初期配向状態を改善
し、広い面積にわたって均一な分子配列状態を実現し
て、その優れた特性を充分に発揮させ得る液晶素子を提
供することにある。
ない、その結果特定構造の高分子膜を配向制御膜として
使用することが有効であることを見出した。すなわち、
本発明の目的は、高速応答性および高い画素密度と大面
積を有する表示装置、あるいは高速度のシャッタスピー
ドを有する光学シャッタ等として有効な強誘電性液晶素
子および反強誘電性液晶素子の、初期配向状態を改善
し、広い面積にわたって均一な分子配列状態を実現し
て、その優れた特性を充分に発揮させ得る液晶素子を提
供することにある。
【0005】
【構成】本発明の第一は、下記の一般式(I)で示され
る繰り返し単位により構成されるポリイミド膜であるこ
とを特徴とする液晶配向制御膜に関する。
る繰り返し単位により構成されるポリイミド膜であるこ
とを特徴とする液晶配向制御膜に関する。
【化7】 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式
【化8】 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式
ルボン酸残基であって、式
【化9】 よりなる群から選らばれた基である。)本発明の第二
は、一対の透明電極基板間に強誘電性液晶、または3つ
の光学的安定状態を有する反強誘電性液晶を封入してな
る強誘電性液晶素子、または反強誘電性液晶素子におい
て、上記一対の基板には、液晶と接する表面に配向制御
膜を形成するとともに、上記配向制御膜を下記一般式
(I)で示されるポリイミド膜で構成したことを特徴と
する強誘電性液晶素子、または反強誘電性液晶素子に関
する。
は、一対の透明電極基板間に強誘電性液晶、または3つ
の光学的安定状態を有する反強誘電性液晶を封入してな
る強誘電性液晶素子、または反強誘電性液晶素子におい
て、上記一対の基板には、液晶と接する表面に配向制御
膜を形成するとともに、上記配向制御膜を下記一般式
(I)で示されるポリイミド膜で構成したことを特徴と
する強誘電性液晶素子、または反強誘電性液晶素子に関
する。
【化10】 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式
【化11】 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式
ルボン酸残基であって、式
【化12】 よりなる群から選らばれた基である。) (以下余白)
【0006】本発明のポリイミドは、下記のような反応
により合成できる。
により合成できる。
【化13】
【0007】本発明の化合物の合成法を一例をあげてさ
らに詳細に説明する。ビス(4−アミノフェニル)スル
ファイドをジメチルアセトアミド中に溶解させた後、窒
素雰囲気下、10〜15℃に保持し撹拌しながら、無水
ピロメリット酸を加え、ポリアミドカルボン酸を得る。
これをガラス基板上にて薄膜化した後、100℃1時
間、200℃1時間、300℃1時間焼成してポリイミ
ドを得る。
らに詳細に説明する。ビス(4−アミノフェニル)スル
ファイドをジメチルアセトアミド中に溶解させた後、窒
素雰囲気下、10〜15℃に保持し撹拌しながら、無水
ピロメリット酸を加え、ポリアミドカルボン酸を得る。
これをガラス基板上にて薄膜化した後、100℃1時
間、200℃1時間、300℃1時間焼成してポリイミ
ドを得る。
【化14】
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、これに限定されるものではない。 実施例1 図2には本発明を適用した液晶素子の全体構成図を示
す。液晶素子は、例えば2.2μmの間隔をおいて平行
配設された一対の電極基板1,2を有し、該一対の電極
基板1,2間に反強誘電性液晶6を密封してなる。電極
基板1,2は、透明のガラスあるいは樹脂よりなる透明
基板1c,2cの内側表面に、酸化インジウムまたは酸
化スズ等の透明導電膜よりなる透明電極1a,2aを形
成してなり、さらに、透明電極1a,2aの内側の、液
晶6と接触する表面には後にPI−201で示す構造式
を有するポリイミド膜(PI−201)よりなる配向制
御膜1b,2bが形成してある。反強誘電性液晶6とし
ては、印加電界の向きと強さによって3つの光学的安定
状態を発現する反強誘電性液晶材料、例えば下記構造式
(1)〜(3)で示される液晶材料の混合物が好適に使用で
きる。
が、これに限定されるものではない。 実施例1 図2には本発明を適用した液晶素子の全体構成図を示
す。液晶素子は、例えば2.2μmの間隔をおいて平行
配設された一対の電極基板1,2を有し、該一対の電極
基板1,2間に反強誘電性液晶6を密封してなる。電極
基板1,2は、透明のガラスあるいは樹脂よりなる透明
基板1c,2cの内側表面に、酸化インジウムまたは酸
化スズ等の透明導電膜よりなる透明電極1a,2aを形
成してなり、さらに、透明電極1a,2aの内側の、液
晶6と接触する表面には後にPI−201で示す構造式
を有するポリイミド膜(PI−201)よりなる配向制
御膜1b,2bが形成してある。反強誘電性液晶6とし
ては、印加電界の向きと強さによって3つの光学的安定
状態を発現する反強誘電性液晶材料、例えば下記構造式
(1)〜(3)で示される液晶材料の混合物が好適に使用で
きる。
【化15】 上記3種の液晶材料を(1):(2):(3)=15.5:6
9.0:15.5の比率で混合し、その相系列を示差熱分
析(DSC)と偏光顕微鏡により測定・観察した結果、
次のようであった。
9.0:15.5の比率で混合し、その相系列を示差熱分
析(DSC)と偏光顕微鏡により測定・観察した結果、
次のようであった。
【表1】 ここで、Cry:結晶相、SmC*:カイラルスメクチ
ックC*相、SmC*A:カイラルスメクチックC*A
相(この相で3つの光学的安定状態を発現する)、Sm
A:スメクチックA相、Iso:等方性液体相を表わ
す。上記3種の液晶材料は単独で使用してもよく、また
これら以外にも3つの光学的安定状態を有する反強誘電
性液晶、あるいは双安定状態を有する強誘電性液晶であ
ればいずれも使用可能である。透明電極1a,2aは外
部電源3に接続されて、反強誘電性液晶6に電界を印加
できるようにしてあり、また、電極基板1の上面および
電極基板2の下面には、それぞれ偏光板4,5が配して
ある。次に、上記構成の液晶素子を作製した。まず、後
記構造式に示す各ポリイミド膜を以下に示す方法で合成
し、基板上に配向制御膜1b,2bを形成した。3mmol
の2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]
ジメチルプロパンを20mlの乾燥ジメチルアセトアミド
中に添加して、窒素雰囲気下、10〜15℃にて溶解し
た。これに3mmolの無水ピロメリット酸を窒素雰囲気
下、10〜15℃にて撹拌しながら加える。そのまま約
1時間30分撹拌を続け、さらに室温にて約1時間30
分撹拌した。その後、粘稠になった溶液を室温にて一夜
放置した。このようにして合成したポリアミドカルボン
酸の粘度を、ジメチルアセトアミド中で、濃度を0.5
g/dlとしてオストワルド粘度計を使用して測定した結
果、粘度は1.76dl/gであった。フィルム形成可能
な固有粘度〔η〕は0.3以上である。このポリアミド
カルボン酸のスペクトルチャートをそれぞれ図3に示
す。合成したポリアミドカルボン酸のジメチルアセトア
ミド溶液をガラス板上に塗布し、100℃の熱風中にて
溶媒を除去して形成したフィルムをガラス板より剥離
し、赤外線吸収分光器にてスペクトルを測定した。 (a)本発明に属する前記ポリアミド酸のジメチルアセト
アミド溶液および(b)比較のために作った2,2-ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ジトリフルオ
ロメチルプロパンと無水ピロメリット酸無水物より得ら
れたポリアミド酸を、それぞれスピンコート法にて、透
明電極1a,2aを形成した透明基板1c,2c上に、
例えば400〜1000Åの膜厚で薄膜化し、100℃
で1時間、200℃で1時間、さらに300℃で1時間
焼成してイミド化した。この膜の表面をナイロンまたは
ポリエステル等の不織布によって一方向にラビング処理
して、上記配向制御膜1b,2bとした。本実施例の配
向膜であるポリイミドは式
ックC*相、SmC*A:カイラルスメクチックC*A
相(この相で3つの光学的安定状態を発現する)、Sm
A:スメクチックA相、Iso:等方性液体相を表わ
す。上記3種の液晶材料は単独で使用してもよく、また
これら以外にも3つの光学的安定状態を有する反強誘電
性液晶、あるいは双安定状態を有する強誘電性液晶であ
ればいずれも使用可能である。透明電極1a,2aは外
部電源3に接続されて、反強誘電性液晶6に電界を印加
できるようにしてあり、また、電極基板1の上面および
電極基板2の下面には、それぞれ偏光板4,5が配して
ある。次に、上記構成の液晶素子を作製した。まず、後
記構造式に示す各ポリイミド膜を以下に示す方法で合成
し、基板上に配向制御膜1b,2bを形成した。3mmol
の2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]
ジメチルプロパンを20mlの乾燥ジメチルアセトアミド
中に添加して、窒素雰囲気下、10〜15℃にて溶解し
た。これに3mmolの無水ピロメリット酸を窒素雰囲気
下、10〜15℃にて撹拌しながら加える。そのまま約
1時間30分撹拌を続け、さらに室温にて約1時間30
分撹拌した。その後、粘稠になった溶液を室温にて一夜
放置した。このようにして合成したポリアミドカルボン
酸の粘度を、ジメチルアセトアミド中で、濃度を0.5
g/dlとしてオストワルド粘度計を使用して測定した結
果、粘度は1.76dl/gであった。フィルム形成可能
な固有粘度〔η〕は0.3以上である。このポリアミド
カルボン酸のスペクトルチャートをそれぞれ図3に示
す。合成したポリアミドカルボン酸のジメチルアセトア
ミド溶液をガラス板上に塗布し、100℃の熱風中にて
溶媒を除去して形成したフィルムをガラス板より剥離
し、赤外線吸収分光器にてスペクトルを測定した。 (a)本発明に属する前記ポリアミド酸のジメチルアセト
アミド溶液および(b)比較のために作った2,2-ビス
[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ジトリフルオ
ロメチルプロパンと無水ピロメリット酸無水物より得ら
れたポリアミド酸を、それぞれスピンコート法にて、透
明電極1a,2aを形成した透明基板1c,2c上に、
例えば400〜1000Åの膜厚で薄膜化し、100℃
で1時間、200℃で1時間、さらに300℃で1時間
焼成してイミド化した。この膜の表面をナイロンまたは
ポリエステル等の不織布によって一方向にラビング処理
して、上記配向制御膜1b,2bとした。本実施例の配
向膜であるポリイミドは式
【化16】 比較例のポリイミドは式
【化17】 で示される。ついで、前述のようにして配向制御膜1
b,2bを形成した電極基板1,2を、配向制御膜1
b,2bを内側として、前記ラビング処理の方向が互い
に平行または反平行となるように組立て、電極基板1,
2間に前記反強誘電性液晶6を注入した。反強誘電性液
晶6の注入は、これを加熱して等方性液体(Iso)と
し、毛細管現象、または真空置換法を利用して行ない、
しかる後、カイラルスメクチックCA相(SmC*A)
まで毎分1〜2℃の速度で徐冷した。このような操作に
よって、液晶分子はSmC*A相において、図4(a)に
示すように、液晶分子20長軸の電極基板への投影がラ
ビング方向50に平行で、スメクチツク層10はラビン
グ方向50と直交しているように配列する。この配列の
程度を定量的に評価するために、配向コントラストを測
定した。本発明ポリイミド膜の配向コントラストは14
5〜177であるのに対し、比較例のポリイミド膜は1
1であった。配向コントラストとは、ポリイミド膜を有
する素子を、偏光顕微鏡のクロスニコルの下で回転しな
がらフォトマルを用いて光学透過率を測定し、測定され
た透過率の最大値を最小値で割った値である。配向コン
トラストは値が大きければ大きいほど良好な配向状態に
あるといえる。この配向コントラストの値から明らかな
ように本発明の素子は、比較例のものに比べてコントラ
ストに優れ、良好な配向状態を示すことがわかる。さら
に、図2に示した如く、電極基板1,2の外側表面に偏
光板4,5を、偏光板5の偏光軸Pがラビング方向50
と平行に、偏光板4の偏光軸Aがラビング方向50と直
交するように配し{図4(a)}、外部電源3により素子
に3角波(1Hz)を印加して電圧−透過率特性を測定
した。液晶分子は電圧ゼロでは図4(a)の配列となって
おり、偏光板5を通り抜けた直線偏光は、偏光板4を通
り抜けることができず、“暗”状態である。電圧を正に
増加していくと、図4(b)の如く、液晶分子の自発分極
方向30が電界方向40にそろい(図4(b)でいえば、
電界方向40は左側の素子正面図では紙面手前から向う
側の向き、右側の素子断面図では下向きとなる)、液晶
分子はスメクチックコーン60に沿って回転し、ラビン
グ方向50からθだけずれた配列となる。この時、偏光
板5を通り抜けた直線偏光は、液晶の複屈折性により偏
光面が回転し、偏光板4を通り抜けて“明”状態とな
る。電圧を減少し、さらに負の電圧にすると、液晶分子
の配列は前記図4(b)と逆向きの電界に従って図5(c)の
配列状態となる。この時も“明”状態となる。この様子
を本実施例のポリイミドPI−201の場合を例に取っ
て、電圧を横軸に、透過率を縦軸として図5に示した。
上記した市販のポリイミド系配向膜の場合(図6)と比
較して明らかなように、本発明のものは、例えば電圧を
0から増加させていき、ある一定の値を越えると急速に
“暗”状態から“明”状態に変化する(非線形性)。ま
た、この変化点における電圧値と、再び電圧を減少させ
て“明”状態から“暗”状態に変化する電圧値との差が
増大しており、非線形性とヒステリシス幅が改善されて
いることがわかる。そこで、次式で示す駆動マージンを
測定したところ、本発明実施例のものは0.23である
のに対し、比較のポリイミドの場合はほゞ0であった。 ここで、Vth(10):正または負の電圧を増加した時透
過率10%となる電圧 Vsat (90):正または負の電圧を増加した時透過率90
%となる電圧 Vth(90):正または負の電圧を減少した時透過率90
%となる電圧
b,2bを形成した電極基板1,2を、配向制御膜1
b,2bを内側として、前記ラビング処理の方向が互い
に平行または反平行となるように組立て、電極基板1,
2間に前記反強誘電性液晶6を注入した。反強誘電性液
晶6の注入は、これを加熱して等方性液体(Iso)と
し、毛細管現象、または真空置換法を利用して行ない、
しかる後、カイラルスメクチックCA相(SmC*A)
まで毎分1〜2℃の速度で徐冷した。このような操作に
よって、液晶分子はSmC*A相において、図4(a)に
示すように、液晶分子20長軸の電極基板への投影がラ
ビング方向50に平行で、スメクチツク層10はラビン
グ方向50と直交しているように配列する。この配列の
程度を定量的に評価するために、配向コントラストを測
定した。本発明ポリイミド膜の配向コントラストは14
5〜177であるのに対し、比較例のポリイミド膜は1
1であった。配向コントラストとは、ポリイミド膜を有
する素子を、偏光顕微鏡のクロスニコルの下で回転しな
がらフォトマルを用いて光学透過率を測定し、測定され
た透過率の最大値を最小値で割った値である。配向コン
トラストは値が大きければ大きいほど良好な配向状態に
あるといえる。この配向コントラストの値から明らかな
ように本発明の素子は、比較例のものに比べてコントラ
ストに優れ、良好な配向状態を示すことがわかる。さら
に、図2に示した如く、電極基板1,2の外側表面に偏
光板4,5を、偏光板5の偏光軸Pがラビング方向50
と平行に、偏光板4の偏光軸Aがラビング方向50と直
交するように配し{図4(a)}、外部電源3により素子
に3角波(1Hz)を印加して電圧−透過率特性を測定
した。液晶分子は電圧ゼロでは図4(a)の配列となって
おり、偏光板5を通り抜けた直線偏光は、偏光板4を通
り抜けることができず、“暗”状態である。電圧を正に
増加していくと、図4(b)の如く、液晶分子の自発分極
方向30が電界方向40にそろい(図4(b)でいえば、
電界方向40は左側の素子正面図では紙面手前から向う
側の向き、右側の素子断面図では下向きとなる)、液晶
分子はスメクチックコーン60に沿って回転し、ラビン
グ方向50からθだけずれた配列となる。この時、偏光
板5を通り抜けた直線偏光は、液晶の複屈折性により偏
光面が回転し、偏光板4を通り抜けて“明”状態とな
る。電圧を減少し、さらに負の電圧にすると、液晶分子
の配列は前記図4(b)と逆向きの電界に従って図5(c)の
配列状態となる。この時も“明”状態となる。この様子
を本実施例のポリイミドPI−201の場合を例に取っ
て、電圧を横軸に、透過率を縦軸として図5に示した。
上記した市販のポリイミド系配向膜の場合(図6)と比
較して明らかなように、本発明のものは、例えば電圧を
0から増加させていき、ある一定の値を越えると急速に
“暗”状態から“明”状態に変化する(非線形性)。ま
た、この変化点における電圧値と、再び電圧を減少させ
て“明”状態から“暗”状態に変化する電圧値との差が
増大しており、非線形性とヒステリシス幅が改善されて
いることがわかる。そこで、次式で示す駆動マージンを
測定したところ、本発明実施例のものは0.23である
のに対し、比較のポリイミドの場合はほゞ0であった。 ここで、Vth(10):正または負の電圧を増加した時透
過率10%となる電圧 Vsat (90):正または負の電圧を増加した時透過率90
%となる電圧 Vth(90):正または負の電圧を減少した時透過率90
%となる電圧
【0009】実施例2 実施例1で用いた配向制御膜の代りに、
【化18】 前記構造式のポリイミド膜を配向制御膜として使用し
た。配向制御膜1b,2bの合成は次のようにして行な
った。3mmolのビス(4-アミノフェニル)スルフィド
を20mlの乾燥ジメチルアセトアミド中に添加して、窒
素雰囲気下、10〜15℃にて溶解した。これに3mmol
のカルボン酸無水物(PIS-1の場合は、無水ピロメ
リット酸、PIS-2の場合は、3,3′,4,4′-ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、PIS-3の場合
は、ベンゾフェノン-3,3′,4,4′-テトラカルボン
酸二無水物)を窒素雰囲気下、10〜15℃に保持して
約1時間30分撹拌を続け、さらに室温にて約1時間3
0分撹拌した。その後、粘稠になった溶液を室温にて一
夜放置した。メチルアセトアミドを添加して溶液の粘度
を低下した後、500mlのメタノール中に注いだ。析出
した黄色のフレイクを集め、メタノールにてよく洗浄し
た後、100℃にて真空乾燥した。このようにして合成
したポリアミドカルボン酸の固有粘度(30℃、濃度
0.5g/dl、ジメチルアセトアミド中)を実施例1と
同様にして測定した結果 PIS-1の固有粘度は0.68 PIS-2の固有粘度は0.36 PIS-3の固有粘度は0.31 であった。なお、フィルム形成可能な固有粘度〔η〕は
0.3以上である。また、同様にして赤外線吸収スペク
トルを測定し、図7(PIS-1)、図8(PIS-2)、
図9(PIS-3)にそれぞれ示した。得られた各ポリア
ミドカルボン酸を配向制御膜として用いて、実施例1と
同様の方法で基板上に薄膜化し、イミド化して、液晶素
子を構成した。同様にして配向コントラスト、駆動マー
ジンを測定したところ、 PIS-1の配向コントラストは42〜18、駆動マー
ジンは1.60 PIS-2の配向コントラストは38〜15、駆動マー
ジンは0.71 PIS-3の配向コントラストは20〜15、駆動マー
ジンは1.22 であった。
た。配向制御膜1b,2bの合成は次のようにして行な
った。3mmolのビス(4-アミノフェニル)スルフィド
を20mlの乾燥ジメチルアセトアミド中に添加して、窒
素雰囲気下、10〜15℃にて溶解した。これに3mmol
のカルボン酸無水物(PIS-1の場合は、無水ピロメ
リット酸、PIS-2の場合は、3,3′,4,4′-ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、PIS-3の場合
は、ベンゾフェノン-3,3′,4,4′-テトラカルボン
酸二無水物)を窒素雰囲気下、10〜15℃に保持して
約1時間30分撹拌を続け、さらに室温にて約1時間3
0分撹拌した。その後、粘稠になった溶液を室温にて一
夜放置した。メチルアセトアミドを添加して溶液の粘度
を低下した後、500mlのメタノール中に注いだ。析出
した黄色のフレイクを集め、メタノールにてよく洗浄し
た後、100℃にて真空乾燥した。このようにして合成
したポリアミドカルボン酸の固有粘度(30℃、濃度
0.5g/dl、ジメチルアセトアミド中)を実施例1と
同様にして測定した結果 PIS-1の固有粘度は0.68 PIS-2の固有粘度は0.36 PIS-3の固有粘度は0.31 であった。なお、フィルム形成可能な固有粘度〔η〕は
0.3以上である。また、同様にして赤外線吸収スペク
トルを測定し、図7(PIS-1)、図8(PIS-2)、
図9(PIS-3)にそれぞれ示した。得られた各ポリア
ミドカルボン酸を配向制御膜として用いて、実施例1と
同様の方法で基板上に薄膜化し、イミド化して、液晶素
子を構成した。同様にして配向コントラスト、駆動マー
ジンを測定したところ、 PIS-1の配向コントラストは42〜18、駆動マー
ジンは1.60 PIS-2の配向コントラストは38〜15、駆動マー
ジンは0.71 PIS-3の配向コントラストは20〜15、駆動マー
ジンは1.22 であった。
【0010】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、特定の
構造を有する配向制御膜を強誘電性液晶材料または反強
誘電性液晶材料に用いることにより、強誘電性液晶また
は反強誘電性液晶の初期配向状態を改善することがで
き、広範囲にわたり均一な液晶分子配列を有する液晶素
子を実現することができる。従って、強誘電性液晶また
は反強誘電性液晶の有する優れた電気光学効果を充分に
発揮することができるので、例えば大画面高精細表示素
子、TV画像表示素子、あるいは液晶光シャッタ等に適
用されて、著しい効果を発揮する。
構造を有する配向制御膜を強誘電性液晶材料または反強
誘電性液晶材料に用いることにより、強誘電性液晶また
は反強誘電性液晶の初期配向状態を改善することがで
き、広範囲にわたり均一な液晶分子配列を有する液晶素
子を実現することができる。従って、強誘電性液晶また
は反強誘電性液晶の有する優れた電気光学効果を充分に
発揮することができるので、例えば大画面高精細表示素
子、TV画像表示素子、あるいは液晶光シャッタ等に適
用されて、著しい効果を発揮する。
【図1】(a)は、印加される三角波を、(b)は、二つの安
定状態を示す液晶の、(c)は、三安定状態を示す液晶の
各光学応答特性を示す。
定状態を示す液晶の、(c)は、三安定状態を示す液晶の
各光学応答特性を示す。
【図2】本発明の実施例に用いた液晶素子の全体構成図
である。
である。
【図3】実施例1の本発明ポリイミド(PI-201)
の赤外吸収スペクトル図である。スペクトル図は、図
3、図9〜11のいずれも縦軸は吸収率、横軸は波数を
示す。
の赤外吸収スペクトル図である。スペクトル図は、図
3、図9〜11のいずれも縦軸は吸収率、横軸は波数を
示す。
【図4】液晶分子の配向状態を示す図で、(a)は電圧ゼ
ロのときの配列を、(b)は電圧を正にしたときの配列
を、(c)は電圧を負にしたときの配列を示す。
ロのときの配列を、(b)は電圧を正にしたときの配列
を、(c)は電圧を負にしたときの配列を示す。
【図5】本発明実施例において配向膜としてPI-20
1を用いた液晶素子への印加電圧と透過率の関係を示す
図である。
1を用いた液晶素子への印加電圧と透過率の関係を示す
図である。
【図6】本発明実施例において比較例のポリイミド膜を
用いた液晶素子への印加電圧と透過率の関係を示す図で
ある。
用いた液晶素子への印加電圧と透過率の関係を示す図で
ある。
【図7】実施例2で用いたポリイミド膜PIS-1の赤
外吸収スペクトル図である。
外吸収スペクトル図である。
【図8】実施例2で用いたポリイミド膜PIS-2の赤
外吸収スペクトル図である。
外吸収スペクトル図である。
【図9】実施例2で用いたポリイミド膜PIS-3の赤
外吸収スペクトル図である。
外吸収スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 一朗 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シエル石油株式会社内 (72)発明者 大出 泰 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 昭 和シエル石油株式会社内 (72)発明者 山本 典生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 山田 祐一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 下記の一般式(I)で示される繰り返し
単位により構成されるポリイミド膜であることを特徴と
する液晶配向制御膜。 【化1】 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式 【化2】 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式 (以下余白) 【化3】 よりなる群から選らばれた基である。) - 【請求項2】 一対の透明電極基板間に強誘電性液晶を
封入してなる強誘電性液晶素子において、上記一対の基
板には、液晶と接する表面に配向制御膜を形成するとと
もに、上記配向制御膜を下記一般式(I)で示される繰
り返し単位により構成されるポリイミド膜で構成したこ
とを特徴とする強誘電性液晶素子。 【化4】 (式中、Ar1は2価のアミノ基残基であって、式 (以下余白) 【化5】 よりなる群から選らばれた基であり、Ar2は4価のカ
ルボン酸残基であって、式 【化6】 よりなる群から選らばれた基である。) - 【請求項3】 一対の透明電極基板間に封入される液晶
が3つの光学的安定状態を有する反強誘電性液晶である
ことを特徴とする請求項2記載の反強誘電性液晶素子。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274743A JPH0588186A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 液晶配向制御膜とそれを用いた液晶素子 |
EP92402471A EP0539245B1 (en) | 1991-09-26 | 1992-09-10 | Liquid crystal orientation controlling membranes and liquid crystal elements using the same |
DE69204139T DE69204139T2 (de) | 1991-09-26 | 1992-09-10 | Membranen zur Kontrolle der Ausrichtung von Flüssigkristallen und sie verwendende flüssigkristalline Elemente. |
US07/945,617 US5436037A (en) | 1991-09-26 | 1992-09-16 | Liquid crystal orientation controlling membranes and liquid crystal elements using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274743A JPH0588186A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 液晶配向制御膜とそれを用いた液晶素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0588186A true JPH0588186A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17545974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3274743A Pending JPH0588186A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 液晶配向制御膜とそれを用いた液晶素子 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5436037A (ja) |
EP (1) | EP0539245B1 (ja) |
JP (1) | JPH0588186A (ja) |
DE (1) | DE69204139T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5477360A (en) * | 1993-04-23 | 1995-12-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Liquid crystal display device |
JPH07120722A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-05-12 | Sharp Corp | 液晶表示素子およびその駆動方法 |
JP3106166B2 (ja) * | 1996-01-25 | 2000-11-06 | 株式会社デンソー | 液晶セル |
US5807498A (en) * | 1996-03-29 | 1998-09-15 | Alliant Techsystems Inc. | Process and materials for aligning liquid crystals and liquid crystal optical elements |
JP3551702B2 (ja) * | 1997-05-08 | 2004-08-11 | カシオ計算機株式会社 | 液晶表示素子とその駆動方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3766117A (en) * | 1970-03-12 | 1973-10-16 | Gen Electric | Method of making a dispersion from polyamide acid |
US3649601A (en) * | 1970-09-29 | 1972-03-14 | Nat Res Dev | Aromatic polyimides containing perfluoroalkylene groups |
US4367924A (en) * | 1980-01-08 | 1983-01-11 | Clark Noel A | Chiral smectic C or H liquid crystal electro-optical device |
JPH06100755B2 (ja) * | 1986-06-18 | 1994-12-12 | 日産化学工業株式会社 | 液晶セル用配向処理剤 |
US4879059A (en) * | 1986-09-02 | 1989-11-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid crystal device |
DE68929032T2 (de) * | 1988-03-24 | 2000-03-30 | Denso Corp., Kariya | Elektrooptische Einrichtung mit einem ferroelektrischen Flüssigkristall und Methode zu deren Herstellung |
US5237044A (en) * | 1988-10-20 | 1993-08-17 | Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. | Polyimide sheet and preparation process of the sheet |
EP0415447B1 (en) * | 1989-09-01 | 1995-03-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid crystal device |
DE4001445A1 (de) * | 1990-01-19 | 1991-07-25 | Basf Lacke & Farben | Verfahren zur herstellung von polyamidsaeuren und polyimiden |
JP2982330B2 (ja) * | 1990-04-28 | 1999-11-22 | ソニー株式会社 | 液晶表示素子 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP3274743A patent/JPH0588186A/ja active Pending
-
1992
- 1992-09-10 DE DE69204139T patent/DE69204139T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1992-09-10 EP EP92402471A patent/EP0539245B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-09-16 US US07/945,617 patent/US5436037A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0539245A1 (en) | 1993-04-28 |
DE69204139T2 (de) | 1996-01-11 |
DE69204139D1 (de) | 1995-09-21 |
EP0539245B1 (en) | 1995-08-16 |
US5436037A (en) | 1995-07-25 |
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